説明

昇降ベッド用安全装置

【課題】昇降機構の駆動モータを停止させ、好ましくは操作者の足が解放されるまで下方移動を反転させるさせるペダルスイッチおよびスイッチング装置を提供すること。
【解決手段】
モータ駆動式昇降機構と、駆動装置を操作するためのペダルスイッチを備え、前記ペダルスイッチを踏み込むことによって駆動装置を起動させ、昇降ベッド(1)や医療用寝台のようなモータ駆動される家具の可動部を昇降させる足踏制御式オペレーティングスイッチであって、前記ペダルスイッチは、足により加えられた操作力が通常操作荷重を越えて増加したときに、家具の可動部の下降停止をトリガーさせる第2スイッチング操作を行うように形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、昇降ベッドおよび治療用診察台などのモータ駆動式の家具の安全装置に関し、特に家具の可動部分の下がり過ぎを防止するための安全遮断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
病院および病室で使用されるような最新の昇降ベッドや治療用診察台などは、寝台面をほとんど床の高さまで下げることができる。
寝台面の昇降は、例えば、昇降用支柱、ベルクランク機構、またはパンタグラフ機構として設計されたモータ駆動式のベッドポストにより行われる。
駆動操作は、患者の支援や点滴装置または呼吸装置の取り扱いなどの他の作業のために看護者の手を空けておくために、多くの場合、ペダルスイッチにより行われる。
一般に、ペダルスイッチは、躓く危険がないように、寝台面の下で、寝台面の縁部の近くに配置される。
ペダルスイッチは、昇降機構用の駆動モータに、ガイドのないケーブルを介して簡単に接続される。
スイッチを操作するとき、操作者は、足を寝台面の下に入れ、スイッチを踏む。この状況で寝台面が下がり過ぎると、足が挟まれ、したがってスイッチをもはや解除できなくなり、そのため昇降ベッドまたは治療用診察台の下方移動をもはや停止できなくなる恐れがある。それにより、スイッチを操作する人間が足を打撲する恐れがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、上記で説明した場合に、昇降機構の駆動モータを停止させ、好ましくは操作者の足が解放されるまで下方移動を逆転させる、ペダルスイッチおよびスイッチング装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的を解決するために、本発明は、モータ駆動式昇降機構と、駆動装置を操作するためのペダルスイッチを備え、前記ペダルスイッチを踏み込むことによって駆動装置を起動させ、昇降ベッドや医療用寝台のようなモータ駆動される家具の可動部を昇降させる足踏制御式オペレーティングスイッチであって、前記ペダルスイッチは、足により加えられた操作力が増加して通常操作荷重を越えて踏込まれたときに、家具の可動部の下降移動を停止させる第2スイッチング操作位置が少なくとも形成されている。
【0005】
また、ペダルスイッチが第2スイッチング操作位置に達すると、第2のスイッチング操作位置を維持するのに必要な負荷が作用する限り、家具の下降移動が上昇移動に逆転されるようになされていることが、好ましい。
【0006】
低電圧のDCモータを電気駆動装置として使用することが好ましい。
【0007】
この2段式スイッチングは、第2スイッチング操作位置となる過負荷スイッチング位置まで踏み込まれたときに、第1スイッチング操作位置のスイッチング接点が解除され、それにより開始位置に戻るという方式で行うことができる。
この状況では、極性逆転機能を、同時に、またはさらなる短いスイッチトラベルの後に行われるように配線し、それにより家具の可動部の降下移動を反転させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の実施例を、図面に基づき以下でより詳細に説明する。
図1は、昇降ベッドを足踏制御式操作エレメントとともに示す透視図である。
【0009】
図1は、昇降ベッド1の一例を示し、このベッドのベッドポストは、それぞれが回転主軸を有する伸縮式昇降用支柱2として設計されている。
駆動力は電気モータ3によって提供され、このモータの駆動軸がブリッジ4の中に達する。
ブリッジ上にはそれぞれに2本の昇降用支柱が設けられ、駆動力はブリッジから歯付きベルトを介して両側の回転主軸に作用する。
足踏制御式操作エレメント5は、ばねで付勢された揺動形式の2つのペダル5.1及び5.2を有し、このペダルのうち1つは、踏込んだときにベッドの上昇移動を開始させ、もう1つは下降移動を開始させる。
操作エレメントは、自立した状態でベッドの下に配置され、リード6を介してモータ3に接続される。
この状況で、これらのモータはスイッチに対して並列に接続される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】昇降ベッドを足踏制御式操作エレメントとともに示す透視図である。
【符号の説明】
【0011】
1 昇降ベッド
2 伸縮式昇降用支柱
3 電気モータ
4 ブリッジ
5 足踏制御式操作エレメント
6 リード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ駆動式昇降機構と、駆動装置を操作するためのペダルスイッチを備え、
前記ペダルスイッチを踏み込むことによって駆動装置を起動させ、昇降ベッド(1)や医療用寝台のようなモータ駆動される家具の可動部を昇降させる足踏制御式オペレーティングスイッチであって、
前記ペダルスイッチは、足により加えられた操作力が増加して通常操作荷重を越えて踏込まれたときに、家具の可動部の下降移動を停止させる第2スイッチング操作位置が少なくとも形成されていることを特徴とする足踏制御式オペレーティングスイッチ。
【請求項2】
前記第2スイッチング操作位置に維持するのに必要な操作力が足によって継続して加えられるている間、出力電圧の極性が反転されて、前記駆動装置が反転される請求項1に記載の足踏制御式オペレーティングスイッチ。
【請求項3】
前記駆動装置の2つの極性を切り替えるための継電器がそれぞれ1つずつ設けられてなる請求項1又は2記載の足踏制御式オペレーティングスイッチ。


【図1】
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【公開番号】特開2006−334403(P2006−334403A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−147844(P2006−147844)
【出願日】平成18年5月29日(2006.5.29)
【出願人】(505045780)オーキン ゲセルシャフト フュア アントリーブステクニク エムベーハー  (7)
【氏名又は名称原語表記】OKIN Gesellschaft fur Antriebstechnik mbH 
【住所又は居所原語表記】Marie−Juchacz−Str. 2, Gummersbach, 51645, Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】