説明

映像再生装置

【課題】視聴者が早送りや早戻し、スキップなどの指示を行う際に、煩わしい作業を強いることなく、快適な視聴環境を提供する。
【解決手段】主画面処理部211は、第1デコーダ201によってデコードされた、主画面に相当するデータを主画面表示用データに変換して主画面として出力する。副画面処理部212は、第2デコーダ202によってデコードされた、副画面に相当する所定の時間だけ未来、あるいは過去のデータを縮小して副画面表示用データに変換して副画面として出力する。これにより、視聴者が早送りや早戻し、スキップなどの指示を行う際に、映像を視聴する主画面の他に、同時に副画面で所定の時間だけ未来、あるいは過去の映像を表示可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像(音声を含む)を再生する映像再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テレビジョン放送受像機などの映像を表示する映像再生装置において、効率的に番組などのコンテンツ視聴を可能にするための取り組みが行われてきた(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。該従来技術では、複数の番組を1つの画面に一度に表示し、その画面のレイアウトを自由に設定できる技術を開示するものである。また、映像編集に際し、実時間を一定時間遅延させることにより、同時に未来の映像、現在の映像、過去の映像を表示することで、編集作業を効率的に行う技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0003】
しかしながら、上述した従来技術では、複数の番組の視聴を容易にしたり、映像編集に係る作業を軽減したりすることを目的としており、記録された映像(音声も含む)を、時間を短縮して効率的に視聴するために、視聴者が見る必要がないと判断するシーンを早送りや早戻ししたり、瞬間的に数十秒後のシーンにスキップして再生するという環境を改善するという機能は開示されていない。
【0004】
ところで、近年、テレビジョン放送などの動画像をハードディスク(HDD)や、ディジタル多目的ディスク(DVD)、ブルーレイディスク(BD)あるいはフラッシュメモリなどに代表される半導体メモリなどの記録媒体に記録、再生する機器が普及しつつある。これらの機器においては、時間を短縮して効率的に視聴するために、視聴者が見る必要がないと判断するシーンを早送りしたり、例えば10秒先スキップのような、瞬間的に10秒後のシーンを表示したりするなどして、そのまま再生するという機能が備えられている。
【0005】
図28は、従来技術による映像再生装置の構成を示すブロック図である。コンテンツを記録する場合、アンテナ240が受信した放送波は、デジタルチューナ200で符号化データに変換され、メインバス241を経て、メモリ203に書き込まれる。その符号化データは、記録用コントローラ206によって読み取られ、記録媒体205に記録すべき形式に変換されて、記録媒体205に記録される。
【0006】
記録媒体205に記録されたコンテンツを再生する場合には、記録用コントローラ206が記録媒体205のデータを読み取り、デコーダ1401が処理する形式の符号化データに変換し、メモリ203へ書き込む。その符号化データは、デコーダ1401によって読み取られ、復号されてメモリ203に書き込まれる。復号されたデータは、グラフィックプロセッシングユニット(以下、GPU)207によって読み取られ、GPU207内の画面処理部にて表示用データに変換されて表示装置208に表示される。
【0007】
当該映像再生装置が、ビデオレコーダやDVDプレーヤのようなテレビジョン放送記録再生機の場合であれば、表示装置208は、HDMI端子、D端子、S端子のような映像出力端子を介して接続される外部装置であり、テレビジョン表示機の場合であれば、自装置が有する表示パネルである。制御部204は、これら全体動作の制御を行う。また、当該映像再生装置は、リモコン信号処理部220を備えており、制御部204は、リモコン受光部209で受信した視聴者の指示を示す信号に従って各部を制御する。
【0008】
ここで、再生視聴中に前方スキップボタンが押された際の制御を、図28および図29〜図32を参照して説明する。図29〜図32は、従来技術の映像再生装置の動作を説明するためのフローチャートである。まず、前方スキップ信号をリモコン受光部209が受信し、この信号をメインバス241を介して、制御部204に伝える。制御部204内のリモコン信号処理部220は、その信号を解釈し、図29のステップS1aにて、前方スキップ信号だと判断すると、ステップS2aに進み、前方スキップ制御信号を生成して各部へ伝える。
【0009】
記録媒体205に保存された符号化動画像データを読み取ってメモリ203へ書き込んでいる記録用コントローラ206は、図30のステップS1bにて、制御部204の発した前方スキップ制御信号を受け取ると、ステップS2bへ進み、記録媒体205のアドレスを現在読み取っている時間位置から前方スキップ時間分だけ時間位置を変更する。そして、引き続き、記録媒体205から読み取ったデータをメモリ203へ書き込む。
【0010】
デコーダ1401は、メモリ203の符号化動画像データを読み取ってデコードし、結果をメモリ203へ書き込んでいる。このとき、図31のステップS1cで、前方スキップ制御信号を受け取ると、上記述べたように記録用コントローラ206がメモリ203へ書き込む際のアドレスが変更されるので、その書き込みアドレス変更に対応し、ステップS2cにて読み出しメモリアドレスを変更する。そして、引き続きメモリ203から符号化動画像データを読み取ってデコードを続け、結果をメモリ203へ書き込む。
【0011】
このとき、デコーダ1401は、前方スキップ制御信号の有無に関わらず、常に定められた順序にてメモリアドレスに書き込む。つまりアドレス変更をここで吸収する。
【0012】
GPU207は、デコーダ1401がデコードした結果をメモリ203から順次読み出し、表示装置208へ表示するためのデータに変換している。GPU207は、前方スキップ制御信号の有無に関わらずメモリ203に書かれたデコード結果を順序通りに読み出し、変換結果を表示装置208へ出力する。この点を図32に概念的に示す。
【0013】
このようにすることで、ユーザは、リモコンの前方スキップボタンを押すことによって、視聴している映像の時間位置を瞬時に前方へ移動することができる。ここでは、前方スキップを例に説明を行ったが、リモコンの後方スキップボタンを押した際も、同様の方法で行われる。さらに、早送りであっても、一度の早送りボタンの押下により、制御部204が複数回の前方スキップ制御信号を生成するようにすることで、早送り動作を実現できる。その際、前方スキップ時間を長くすれば、より移動速度の速い早送りとなり、短くすればより遅い早送りとなる。もちろん早戻しの際も同様である。
【0014】
次に、図33〜図38は、従来の映像再生装置による映像再生の動作を説明するための概念図である。図33〜図38には、時間軸でコンテンツが示されている。左がより過去であり、右がより未来を示している。説明の便宜上、左端を基準とする。時間帯300および302は、視聴者が見たいと思う所望シーンの時間帯であり、この例では時間の基準点を便宜上0秒にとると、0〜10秒および25秒〜35秒である。時間帯301は視聴者が見たくないと思う非所望シーンの時間帯であり、この例では10秒〜25秒である。具体的な例としては、時間帯300は映画番組であり、時間帯301は非所望映像であり、時間帯302はニュース番組である。時間位置303は、現在視聴しているシーンを指し示しており、視聴者は、所望シーンを視聴している。
【0015】
図34は、図33の5秒後の状態を示す。時間位置401では、非所望シーンが表示されている。ここで、視聴者は、効率的な視聴のために、リモコンの前方スキップボタンを押す。この結果、10秒の前方スキップが行われ、図35に示す状態になる。
【0016】
図35において、表示シーンは、時間位置501であり、まだ非所望シーンが表示されている。3秒待てば所望シーンになるが、視聴者は、先が分からないので、再度、10秒の前方スキップを行う。この結果、図36に示す状態になる。
【0017】
図36において、表示シーンは、時間位置601であり、所望シーンが表示されている。しかしながら、視聴者は、所望シーンではあるが、2度目に前方スキップしたため、明らかに視聴していない時間が多いことに気づく。ここでは、25秒〜32秒間のシーンである。そこで、視聴者は、後方スキップボタンを押す。この結果、5秒前に移動して、図37に示す状態になる。
【0018】
図37において、表示シーンは、時間位置701であり、所望シーンが表示されている。しかしながら、視聴者は、所望シーンではあるが、まだ視聴していない時間があることに気づく。ここでは、25秒〜27秒のシーンである。視聴者は、この時点で、ようやく図35に示す状態のときに、5秒以下の時間を待っていれば、所望シーンが始まっていたことを認識する。そこで、視聴者は、再度、後方スキップボタンを押下する。この結果、5秒前に移動して、図38に示す状態になる。ここで、視聴者は、既に5秒以下の時間待てば、所望シーンが始まることが分かっているので待つことになる。結果として、3秒後に所望シーンが始まる。
【特許文献1】特開2003−101893号公報
【特許文献2】特開2003−101900号公報
【特許文献3】特開平4−3384号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
上述したように、従来技術では、視聴者が図35に示す状態になったときに、映像の先の状態が分からないため、さらに前方スキップボタンを押してしまうことである。このため、この場合では、図35あるいは図38に示す状態にするために、2度、後方スキップボタンを押すという操作をしなければならなくなっている。
【0020】
従来技術であっても、前方スキップボタンと後方スキップボタンとの移動時間を変更することで、ボタンを押すという操作を削減することは可能である。例えば、この場合には、後方スキップボタンを10秒前に設定することで、図6に示す状態から一度だけの後方スキップボタン押下で図38に示す状態にはなる。しかしながら、この場合であれば、3秒待つ程度でいいが、場合によっては9秒も待たなければならないこともある。つまり、前方スキップボタン、あるいは後方スキップボタンの移動時間と待ち時間はトレードオフの関係となっているため、ボタンの押下回数が増えるか、待ち時間が増えるかの違いだけで、快適性という観点では根本的な解決になっていない。
【0021】
上述した問題は、あと何秒後に、見たいシーンが始まるのかを視聴者が全く認識できないことに起因している。ここで、図35に示す状態のときに、視聴者が先の状態をある程度知ることができれば、それが視聴者にとって、さらに前方スキップボタンを押すべきか、押さずに待つべきかを判断するための材料となる。これにより、無駄な行為を減らすことができ、結果として快適性が増す。
【0022】
また、早送り、または、早戻しについても同様の問題がある。従来機器では、コンテンツの映像を表示しながらでも、10倍、30倍といった高速な早送り、早戻し動作が可能となっている。しかしながら、例えば、映像を表示しながらの高速早送り中に、視聴者が映像を見て再生に戻したいと思い、再生ボタンを押したとしても、その高速動作のために、視聴者の意図した時間位置よりも先に進みすぎることが往々にして起こる。この場合、視聴者は、がまんしてそのまま見るか、わざわざ進みすぎた分を早戻しして意図した時間位置に戻すという操作を行わなければならない。この問題も、後どれくらいで、見たいシーンが始まるのかを視聴者が判断できる材料がないことに起因している。
【0023】
このように、上述した従来技術では、早送りであれば、早送り速度が速すぎるがために、あるいは、10秒のスキップであれば、そのスキップされる10秒間のシーンが見られないがために、視聴者の要望よりも先のシーンに進んでしまう。また、早戻しの際も同様である。このような場合、視聴者は、見たいシーンに戻すために、わざわざ早戻しや、早送りなどの操作を行わなくてはならず、これらの操作が視聴者にとって煩わしく感じられることが多い、という問題がある。
【0024】
つまり、この問題は、視聴者が本発明の機器に対して、次の動作を指示する場合に、その判断の材料がないために先の状態がわからず、確信を持てないまま行わざるを得ないことに起因する。
【0025】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、映像再生装置において、視聴者が早送りや早戻し、スキップなどの指示を行う際に、次の指示に確信を持てるような情報を提供することにより、視聴者の要望するシーンよりも進みすぎたり、再度、元の位置に戻るといった煩わしい作業を強いることなく、快適な視聴環境を提供することができる映像再生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0026】
上述した課題を解決するために、本発明の映像再生装置は、早送り再生または早戻し再生または通常再生のうちのいずれかの再生モードとコンテンツと時間位置とを指示され、該指示に従い前記コンテンツを再生して、映像を生成する複数の再生手段と、早送り再生または早戻し再生を指示する信号に基づいて、前記再生手段に、再生モード、再生するコンテンツおよび時間位置を指示する再生制御手段と、前記複数の再生手段により生成された映像各々を表示する画面を生成する画面制御手段とを具備することを特徴とする。
【0027】
本発明は、上記の発明において、前記再生制御手段は、前記再生手段各々に、同じコンテンツの異なる時間位置を指定することを特徴とする。
【0028】
また、上述した課題を解決するために、本発明の映像再生装置は、コンテンツと時間位置とを指示され、該指示に従い前記コンテンツを再生して、映像を生成する複数の再生手段と、前方スキップまたは後方スキップを指示する信号に基づいて算出した時間位置でのコンテンツの再生を、前記再生手段に指示する再生制御手段と、前記複数の再生手段により生成された映像各々を表示する画面を生成する画面制御手段とを具備することを特徴とする。
【0029】
本発明は、上記の発明において、前記再生制御手段は、前記再生手段各々に、同じコンテンツの異なる時間位置を指定することを特徴とする。
【0030】
本発明は、上記の発明において、前記画面制御手段は、前記画面相互間の距離を、該画面に表示される映像に対応する時間位置相互の時間差に応じた距離とすることを特徴とする。
【0031】
本発明は、上記の発明において、前記画面制御手段は、前記画面相互の表示面積の差または比を、該画面に表示される映像に対応する時間位置相互の時間差に応じた値とすることを特徴とする。
【0032】
本発明は、上記の発明において、動作指示を入力する操作手段を具備し、前記画面制御手段は、前記操作手段から指示に基づいて、前記画面の表示面積を変更することを特徴とする。
【0033】
本発明は、上記の発明において、時間軸バーと該時間軸バーの前記各再生手段が再生している時間位置を表す位置に印を付した画像を生成する時間軸バー生成手段を具備し、前記画面制御手段は、前記時間軸バー生成手段が生成した画像を表示する画面を生成することを特徴とする。
【0034】
本発明は、上記の発明において、前記時間軸バー生成手段は、ユーザ操作による指示に基づき、前記印を前記時間軸バーに付す位置を変更し、前記再生制御手段は、前記時間軸バー生成手段が付す位置を変更した印に対応する前記再生手段に、前記時間軸バー生成手段が変更した位置に対応する時間位置の再生を指示することを特徴とする。
【0035】
本発明は、上記の発明において、前記画面制御手段は、前記印の前記時間軸バー上の位置に応じて、該印に対応する画面の表示面積を変更することを特徴とする。
【0036】
本発明は、上記の発明において、前記時間軸バー生成手段は、前記印と前記画面との対応関係を表した画像を生成することを特徴とする。
【0037】
本発明は、上記の発明において、前記画像制御手段は、前記画面に表示されている映像のうち、前記ユーザ操作による指示の対象となる映像の画面と、その他の画面とで異なる表示とすることを特徴とする。
【0038】
本発明は、上記の発明において、前記時間軸バー生成手段は、前記画面に表示されている映像のうち、前記ユーザ操作による指示の対象となる映像に対応する印と、その他の印とで異なる表示とすることを特徴とする。
【0039】
本発明は、上記の発明において、前記再生制御手段は、前記再生手段に指示する時間位置の前記再生手段相互間での時間差を、前記早送り再生または早戻し再生の速度に対応させて変更することを特徴とする。
【0040】
本発明は、上記の発明において、前記再生制御手段は、前記指示を受け付けたときは、コンテンツを再生している前記再生手段に前記指示に応じた動作モードでの再生を指示するとともに、該再生手段が再生している時間位置と前記受け付けた指示とに基づき算出した時間位置での前記コンテンツの再生を、該再生手段とは異なる前記再生手段に指示することを特徴とする。
【0041】
本発明は、上記の発明において、前記再生制御手段は、ユーザ操作による早送り再生終了または早戻し再生終了の指示を受け付けたときは、前記早送り再生または早戻し再生の指示を受け付けたときに前記算出した時間位置での再生を指示した前記再生手段に再生の停止を指示することを特徴とする。
【0042】
本発明は、上記の発明において、前記再生制御手段は、前記指示を受け付けたときは、コンテンツを再生している前記再生手段に前記指示に応じて算出された時間位置での再生を指示するとともに、該再生手段が再生していた時間位置と前記受け付けた指示とに基づき算出した時間位置での前記コンテンツの再生を、該再生手段とは異なる前記再生手段に指示することを特徴とする。
【0043】
本発明は、上記の発明において、前記再生制御手段は、前記指示を受け付けてから所定の時間が経過したときは、前記前方スキップまたは後方スキップの指示を受け付けたときに前記算出した時間位置での再生を指示した前記再生手段に再生の停止を指示することを特徴とする。
【0044】
本発明は、上記の発明において、前記再生制御手段は、前記再生手段各々に指示する時間位置の差を、前方スキップまたは後方スキップによりスキップする時間と等しくすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0045】
この発明によれば、映像再生装置において、視聴者が早送りや早戻し、スキップを行う際に、視聴者の要望する位置よりも進みすぎることにより、再度もとの位置に戻るといった煩わしい作業を強いることのない、快適な視聴環境を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0047】
図1は、本発明の実施形態による映像再生装置を用いた映像再生システムを示す外観図である。2000は、表示装置1002、左スピーカSL、右スピーカSR、台Dを有するテレビジョン受像機であり、本実施形態の映像再生装置2001が接続されている。映像再生装置2001は、DVD−R(Digital Versatile Disk Recordable)などの記録媒体を挿入するメディア挿入口Eを有し、記録媒体に記録されている映像・音声をテレビジョン受像機2000に出力している。2002は、リモコン信号受光部である。ここでは、説明の便宜上、テレビジョン受像機2000と映像再生装置2001とを分離した状態としているが、映像再生装置2001がテレビジョン受像機2000に内蔵されていても良い。2003は、テレビジョン受像機2000でのコンテンツの表示映像である。
【0048】
なお、本実施形態では、上記コンテンツを次のように定義する。すなわち、1つのコンテンツは、CM−番組−CMなどのように、時間的に連続して再生される映像・音声であり、その単位は、視聴者に対して、その提供者が1つと定めるものとする。したがって、CMなどの本番組以外の映像・音声も、本編の番組に含まれるものとする。
【0049】
次に、図2は、本実施形態による映像再生装置を操作するためのリモコンの操作部および発光部の一例を示す外観図である。リモコン100は、赤外線、電波を問わず無線通信技術によって、離れたところにある機器を遠隔操作するコントローラである。後方スキップボタン101は、一度押すことによって、現在視聴しているコンテンツの予め設定してある後方スキップ時間だけ(ここの例では5秒にて設定)、過去のシーンへ瞬時に移動させて表示させるためのボタンである。後方スキップ時間は、後からユーザが再設定できる値である。
【0050】
前方スキップボタン102は、一度押すことによって、現在視聴しているコンテンツの予め設定してある前方スキップ時間だけ(ここの例では10秒にて設定)、未来のシーンへ瞬時に移動させて表示させるためのボタンである。前方スキップ時間は、後からユーザが再設定できる値である。再生ボタン103は、コンテンツの再生開始を指示するためのボタンである。早戻しボタン104は、コンテンツ再生中に押すことによって、コンテンツを早戻し再生させるためのボタンである。早送りボタン105は、コンテンツ再生中に押すことによって、コンテンツを早送り再生させるためのボタンである。一時停止ボタン106は、現在の動作を一時停止させるためのボタンである。停止ボタン107は、動作を停止させるためのボタンである。リモコン信号発光部108は、各ボタンの操作状態を例えば赤外線を用いたリモコン信号として発光し、送信する。副画面入り切りボタン109は、1度押下されると、副画面1001(図3)を出現させ、もう1度押下されると、副画面1001を消去して元の画面に戻すためのボタンである。
【0051】
次に、図3は、本実施形態による映像再生装置による表示方法を説明するための模式図である。本実施形態による映像再生装置2001(図1)は、テレビジョン受像機2000に対して、表示装置1002内の主画面1000にてある時間位置のシーンを表示し、副画面1001にて主画面1000の時間位置よりも10秒未来のシーンを同時に表示する。どちらも動画であり、副画面1001の音声は、出力されない。なお、副画面1001は、所望シーンか非所望シーンかが判別できれば良いので静止画であってもかまわない。ここでは、表示中の画面のうち、最も大きく表示されており、主たる視聴映像を視聴者に提供している画面を主画面と呼び、主画面での視聴を補助する、主画面よりも小さく表示されている画面を副画面と呼ぶ。
【0052】
次に、図4は、本実施形態による映像再生装置の構成を示すブロック図である。図において、本実施形態による映像再生装置2001は、複数のデコーダ201、202、制御部204、GPU207を備えている。第1デコーダ201(再生手段)は、主画面の復号を担当し、第2デコーダ202(再生手段)は、副画面の復号を行う。逆であってもかまわない。また、ここでは、便宜上、デコーダを2つ示しているが、2つ以上の符号化データの復号を行うことのできるデコーダ、あるいはCPU(中央処理装置)、DSP(映像処理に特化した処理装置)などのプロセッサ、さらには1つのデコーダとデコードを行えるCPUといったような組合せであってもかまわない。つまり機器として2つ以上の符号化データをデコードできればよい。
【0053】
制御部204は、映像再生装置2001全体を制御し、リモコン信号処理部220、表示指示部1403、タイマ1404、時間軸バー描画部1405を有する。リモコン信号処理部220は、リモコン受光部209で受信した視聴者の指示を示す信号に従って各部を制御する。表示指示部1403は、多画面化信号を生成して各部へ伝えるとともに、タイマ1404でのカウントが予め定められた多画面時間分経過すると、単画面化信号を生成して各部へ伝える。タイマ1404は、多画面から単画面への切り替え時間を計時する。時間軸バー描画部1405は、詳細は後述するが、時間軸バーの画像を描画する。
【0054】
メモリ203は、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、ROM(Read Only Memory)等の読み出しのみが可能なメモリ、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成される。205は、動画像符号化データが記録されているHDD(ハードディスク)、DVD−R(Digital Versatile Disk Recordable)などの読み書き可能な記録媒体である。206は、記録媒体205へのデータの書き込み、および、記録媒体205からのデータの読み出しをする記録用コントローラである。
GPU207は、主画面処理部211、副画面処理部212、表示位置制御部213、特殊効果発生部214を備えている。主画面処理部211は、第1デコーダ201によってデコードされた、主画面に相当するデータを主画面表示用データに変換し、表示装置208に主画面1000(図3)として出力する。
【0055】
副画面処理部212は、第2デコーダ202によってデコードされた、副画面に相当するデータを縮小して副画面表示用データに変換し、表示装置208に副画面1001(図3)として出力する。表示位置制御部213は、図3に示すように、上記主画面と副画面との表示位置を制御する。特殊効果発生部214は、主画面と副画面とを表示する際の重ね合わせ処理、半透明処理、あるいはアルファブレンディング(半透明の画像と他の画像を重ね合わせること)などの手法・演算を行う。なお、本実施形態においては、制御部204とGPU207とで、再生制御手段を構成し、デコーダ201、202と記録用コントローラ206とで再生手段を構成している。
208は、HDMI端子、D端子、S端子のような映像出力端子を介して外部に接続されるテレビジョン表示機などの表示装置である。209は、赤外線などを用いたリモコン信号を受光するリモコン受光部である。240は、外部に接続され、受信した放送信号をデジタルチューナ200に入力するアンテナである。デジタルチューナ200は、アンテナ240から入力された放送信号を符号化データに変換する。241は、映像再生装置2001を構成する各部を接続するメインバスである。
【0056】
次に、本実施形態による映像再生装置2001による、記録媒体205に記録されたコンテンツの再生方法について説明する。ここで、図5は、コンテンツを時間軸で示す概念図である。左がより過去であり、右がより未来を示している。時間位置901は、主画面1000にて表示されるシーンであり、時間位置902は、副画面1001にて表示されるシーンであり、時間位置901よりも10秒未来である。時間位置903は、時間位置901よりも10秒過去である。時間位置904は、時間位置901よりも100秒過去である。時間位置905は、時間位置901よりも100秒未来である。
【0057】
まず、記録用コントローラ(再生手段)206は、主画面1000に表示するために、記録媒体205の時間位置901に該当するデータを読み取り、第1デコーダ201によって処理される形式の符号化データに変換し、メモリ203へ書き込む。第1デコーダ201は、その符号化データを読み取り、復号してメモリ203に書き込む。GPU207は、メモリ203から復号されたデータを読み取り、GPU207内の主画面処理部211は、主画面表示用データに変換し、表示装置208に主画面1000として表示する。
【0058】
これと同時に、記録用コントローラ206は、副画面1001に表示するために、記録媒体205の時間位置902に該当するデータを読み取り、第2デコーダ202によって処理される形式の符号化データに変換し、メモリ203へ書き込む。第2デコーダ202は、その符号化データを読み取り、復号してメモリ203に書き込む。GPU207は、メモリ203から復号されたデータを読み取り、GPU207内の副画面処理部212は、縮小処理を行って副画面表示用データに変換し、表示装置208に副画面1001として表示する。
【0059】
次に、本実施形態による映像再生装置2001による、再生視聴中に前方スキップボタン102が押された際の動作について説明する。ここで、図6〜図10は、再生視聴中に前方スキップボタン102が押された際の動作を説明するためのフローチャートである。
【0060】
まず、再生視聴中にリモコン100にて前方スキップボタン102が押されると、映像再生装置2001のリモコン受光部209が前方スキップ信号を受信して制御部204に伝える。制御部204内のリモコン信号処理部220は、その信号を解釈し、図6のステップS10にて、前方スキップ信号だと判断すると、ステップS11に進み、表示指示部1403は、主画面1000および副画面1001に表示する符号化動画像データと時間位置とを指示する多画面化信号を生成して各部へ伝える。次に、ステップS12において、タイマ1404でのカウントが多画面化信号を生成してから予め定められた多画面時間分経過すると、表示指示部1403は、ステップS13にて、単画面化信号を生成して各部へ伝える。多画面保持時間は、ユーザが後から設定可能な値である。
【0061】
記録媒体205に保存された符号化動画像データを読み取ってメモリ203へ書き込んでいる記録用コントローラ206は、図7のステップS20にて、制御部204の発した多画面化信号を受け取ると、主画面1000用と副画面1001用の並列処理を行うべく、ステップS21(主画面1000用)およびステップS22以降(副画面1001用)へ進む。
【0062】
まず、主画面用1000用の処理として、ステップS21にて、記録媒体205のアドレスを、現在読み取っている時間位置から前方スキップ時間分だけ変更する。そして、引き続き、記録媒体205から読み取ったデータをメモリ203へ書き込む。一方、副画面1001用の処理では、ステップS22において、副画面1001用の符号化動画像データを記録媒体205から読み出し始める。読み出したデータはメモリ203に書き込む。そして、ステップS23にて、制御部204から単画像化信号を受け取ると、ステップS24に進み、副画面1001用のデータの読み出しを終了する。
【0063】
なお、上記主画面1000用処理と副画面1001用処理は、厳密には全くの同時に行われることはなく、ごく短時間で交互に行われるものであるが、ここでは広義に並列処理あるいは同時処理と表現する。また、記録用コントローラ206と記録媒体205とのペアが複数ある機器の場合であれば、全く同時に行うことが可能である。さらに、ここでは、副画面1001が1つの場合を説明しているが、後述する図19に示すように、副画面が複数ある場合には、副画面用処理がその数だけ並列に処理されることになる。
【0064】
次に、デコードについて説明する。デコードに対しても複数デコーダにより並列処理が行われる。ここでは、第1デコーダ201は主画面1000用の映像を、第2デコーダ202は副画面1001用の映像をデコードするとして説明する。
【0065】
まず、再生視聴映像のために、第1デコーダ201は、記録用コントローラ206がメモリ203へ書き込んだ符号化動画像データを読み取ってデコードし、結果をメモリ203へ書き込んでいる。該第1デコーダ201は、図8のステップS30で、多画面化信号を受け取ると、記録用コントローラ206によってメモリ203へ書き込むアドレスが変更されているので、それに対応するようステップS31にて、変更されたメモリアドレスを読み出しメモリアドレスとする。そして、引き続き、メモリ203から符号化動画像データを読み取ってデコードを続け、結果をメモリ203へ書き込む。ここで、第1デコーダ201は、多画面化信号を受ける前後で、デコード結果を書き込むメモリアドレスを変更せず、予め定められた通りに書き込みメモリアドレスをインクリメントする。
【0066】
第2デコーダ202は、図9のステップS40にて、制御部204から多画面化信号を受け取ると、ステップS41に進み、記録用コントローラ206によって副画面1001用にメモリ203に書き込まれた符号化データを読み出し、デコードを開始し、デコード結果をメモリ203へ書き込む。その後、ステップS42において、制御部204から単画面化信号を受け取ると、ステップS43へ進み、デコードを終了する。
【0067】
GPU207は、再生視聴用に第1デコーダ201がデコードした結果をメモリ203から順次読み出し、表示装置208へ表示するためのデータに変換している。ここで、ステップS50にて、GPU207が多画面化信号を受け取ると、図10のステップS51へ進み、多画面化処理を行う。
【0068】
多画面化処理とは、図3に示すように、表示装置1002内に複数のコンテンツ(図示の例では2つ)を表示するための処理である。具体的には、GPU207は、第1デコーダ201と第2デコーダ202とがそれぞれメモリ203に書き込んだデコード結果を読み出す。そのうち、主画面用のデータを主画面処理部211が、副画面用のデータを副画面処理部212がそれぞれ表示用処理、拡大縮小処理を行う。そして、表示位置制御部213が所定の位置に表示すべく、その両方のデータに対して表示位置処理を行い、最終的に、図3に示す表示装置1002のように表示するためのデータに処理する。また、副画面が複数必要な場合には、その数だけ副画面処理部をGPU207内に備えればよい。
【0069】
次に、図10のステップS52にて、制御部204から単画面化信号を受け取ると、ステップS53へ進み、単画面化処理を行う。単画面化処理は、副画面1001用の処理を停止させて、複数の画面を表示する前の状態へ戻す処理である(一般的な表示状態)。すなわち、制御部204は、第2デコーダ202に再生停止を指示し、該指示を受けた第2デコーダ202は再生を停止する。第2デコーダ202が再生を停止すると映像が出力されなくなるので、副画面処理部212は副画面1001の表示を停止させる。このようにすることで、ユーザは、前方スキップボタン102を押すことによって、視聴している映像の時間位置を瞬時に前方へ移動させることができ、さらに多画面保持時間分、例えば、2秒間だけ副画面1001が表示されるので、視聴者は、該副画面1001を見て状況を確認し、再度前方スキップさせるべきか否かを判断できる。
【0070】
ここでは、前方スキップを例に説明を行ったが、後方スキップボタン101を押した際も同様の方法で行われる。さらに、早送りであっても、早送りボタン105を押下している間だけ、制御部204の表示指示部1403が、多画面化信号を生成し、押下げを止めると、単画面化信号を生成するようにすれば、早送り動作時にも同様に複数画面表示を実現できる。もちろん、早戻しの際も同様である。ここで、早送り時には、表示指示部1403は、デコーダ201、202および記録用コントローラ206に動作モードが早送り再生となるように指示する信号を含む多画面化信号を生成し、これを受けたデコーダ201、202および記録用コントローラ206は、動画像符号化データを間引いて処理するあるいは処理速度を上げて処理するといった方法で早送り再生を行う。また、早戻り時に生成する多画面化信号も同様に動作モードが早戻り再生となるように指示する信号を含む。
【0071】
次に、上述した本実施形態による映像再生装置の動作を、より具体的に説明する。ここで、図11〜図13は、本実施形態の映像再生装置による映像再生の動作を説明するための概念図である。図11〜13には、時間軸上にコンテンツが示されている。
【0072】
図11において、時間位置1100は、現在主画面1000で視聴しているシーンを指し示しており、視聴者は所望シーンを視聴している。また、同時に、時間位置1101は、現在、副画面1001で表示されているシーンを示している。この状態では、主画面1000に所望シーンが表示されているものの、視聴者は、副画面1001に非所望シーンが表示されているので、間もなく非所望シーンに変わることを認識している。
【0073】
図12は、図11に示す状態の5秒後の状態である。主画面1000および副画面1001では、それぞれ、時間位置1200および1201の非所望シーンが表示されている。ここで、視聴者は、効率的な視聴のために、リモコンの前方スキップボタン102を押す。この結果、10秒の前方スキップが行われ、図13に示す状態になる。
【0074】
図13において、主画面1000および副画面1001では、それぞれ、時間位置1300および1301のシーンを表示しており、主画面1000では、非所望シーン、副画面1001では、所望シーンが表示されている。ここで、視聴者は、主画面1000に非所望シーンが表示されているが、副画面1001に表示されているシーンが所望シーンであることが認識できるので、間もなく始まる所望シーンのために、前方スキップの操作を行うことなく、待つことを選択できる。
【0075】
この例によって、従来技術と本実施形態の方法を比較すると、視聴者が前方スキップの操作を行うことなく、もう少し待てば、所望シーンが始まると認識している状態(従来技術:図38、本発明:図13)に至るまで、従来技術では、4回のボタンを押す動作を行っているのに対し、本実施形態では1回である。さらに、従来技術での最後の2回のボタンを押す行為は、前の状況に戻すために行う行為であるため、不快感を抱く可能性が高い。本実施形態では、ボタンを押す行為も少なく、前述したような不快感から開放される。
【0076】
ここで、副画面1001に表示される映像と主画面1000で表示されている映像の時間位置の差の値は、前方スキップボタン102を押下した際にスキップする時間の値と一致していることが望ましい。すなわち、前方スキップボタン102を押下した際に表示指示部1403は、指定する各画面の時間位置の差がスキップする時間の値と一致している多画面化信号を生成する。その理由は、視聴者にとっては、前方スキップした際に、次に主画面1000に表示される映像が事前に副画面1001で確認できるからである。両者の値を同じにすることで、視聴者は、前方スキップボタン102を押下すると、副画面1001の映像が、主画面1000に瞬間的に移動したように見えることになる。但し、どの値が便利は視聴者が決めることであるので、この値は後から視聴者が好みの値を設定できるようにしておくことが望ましい。もちろん、後方スキップについても同様である。
【0077】
また、早送り時においても同様に、副画面1001にその早送り速度に応じた時間分だけ先の映像が表示されていれば、視聴環境は改善する。早送り速度に応じた時間は、視聴者が早送り再生中に非所望シーンから所望シーンに切り替わったことを認識してから、再生ボタン103を押し、映像が実際に再生に切り替わるまでの時間に進む時間を考慮して決定すればよい。例えば、この時間を1秒と仮定すると、30倍速早送り時であれば30秒、10倍速早送り時であれば10秒となる。すなわち、早送りボタン105を押下した際に表示指示部1403は、指定する各画面の時間位置の差が早送り速度に応じた時間となっている多画面化信号を生成する。
【0078】
このようにすることで、例えば、視聴者は、30倍速早送り時に副画面1001の映像を見ておき、所望シーンが始まったと気づいた時点で再生ボタン103を押せばよい。視聴者が気づいてから再生に変わるまでのタイムラグは1秒であるから、映像は、30秒分進んでいることになる。このようにすることで、ちょうど主画面1000で所望シーンが始まることになる。
【0079】
もちろん、上記タイムラグはさまざまな条件で変わる可能性があるので、これらの値は後から視聴者が設定可能にしておけばよい。
【0080】
ここでは、早送り時について説明を行ったが、早戻し時についても同様である。
【0081】
なお、視聴快適性を保つという意味では、ボタン押下回数をむやみに増やさないことが肝要であるので、早送り、早戻し時であれば、早送りボタン105、早戻しボタン104が押された際に、副画面1001が出現し、それらが行われている最中は、ずっと表示されていることが望ましい。つまり、早送りボタン105、もしくは早戻しボタン104が押されると同時に、副画面1001が出現することになる。
【0082】
副画面1001が消えるタイミングは、機器の早送り動作、もしくは早戻し動作の制御方法次第であるが、早送り動作終了、もしくは早戻し動作終了の指示を受けて通常の再生に戻るタイミング、つまり早送りボタン105、もしくは早戻しボタン104の押下を止めたタイミングであるか、もしくは、早送りボタン105、もしくは早戻しボタン104の押下を止めても、早送り動作もしくは早戻し動作が続いているならば、再生ボタン103を押下して再生動作に戻ったタイミングであればよい。
【0083】
また、スキップ動作については、一度、前方スキップボタン102、または後方スキップボタン101が押されたタイミングで出現し、視聴者が続けて前方スキップボタン102、もしくは後方スキップボタン101を押下しないであろうと判断できる時間、例えば、2秒間だけ表示し、それ以降は、自動的に副画面1001が消え、画面いっぱいに主画面が表示される元の再生画面に戻ればよい。
【0084】
但し、これらは、ボタン押下回数を増やさないことを意図した方法であるから、それに限らず、例えば、リモコン100に副画面入り切りボタン109のようなものがあって、これを1度押すと、副画面1001が出現し、もう1度押すと、消えて元の画面に戻る、としてもよい。
【0085】
ここでは、早送り、早戻し、スキップ動作時にのみ副画面が出現することを述べた。しかしながら、本発明の用途はこれに限ることはなく、視聴時に常に副画面を表示しておくことももちろん可能である。
【0086】
次に、本実施形態の映像再生装置による画面上の表示方法について説明する。
図3では、主画面1000と副画面1001とが大小横並びの状態で表示されることを説明したが、表示方法はこれに限らない。例えば、図14に示すように、ピクチャーインピクチャーと呼ばれる主画面3000の一部に縮小化された副画面3001が上乗せされた状態で表示される方法でも良い。この場合、主画面3000の映像のうち、副画面3001が表示されている領域を見ることはできない。
【0087】
そこで、図15に示すように、副画面3002の表示を透過し、同時に主画面3100の映像も見ることができるようにする手法を用いても良い。副画面3101の透過度を変更することにより、視聴者が主画面3100、副画面3101のどちらを重視して見たいかという要望に合わせることができる。これら映像の重ね合わせ処理は、GPU207内の特殊効果発生部214において、重ね合わせ処理、半透明処理、あるいはアルファブレンディングなどの手法・演算を行うことで実現できる。
【0088】
次に、主画面1000と副画面1001との表示装置1002上での相対な表示位置関係について説明する。図3では、主画面1000の右側に副画面1001が表示されている。また、図14、図15においても、副画面3001あるいは3101は、画面中央より右寄りに位置している。これは、これら副画面が主画面よりも未来のこと、言い換えれば、主画面の時間位置を基準に10秒未来の時間位置を副画面が表示していることを表現している。
【0089】
そこで、副画面に主画面よりも過去を表示する場合を、図5および図16を参照して説明する。図16では、現在視聴中である時間位置901の映像を主画面3200に表示しており、現在視聴中よりも10秒前(過去)の時間位置903の映像を画面中央より左寄りに位置した副画面3201に表示している。これは、副画面3201が主画面3200よりも過去のことを、言い換えれば、主画面の時間位置を基準に10秒かこの時間位置を副画面が表示していることを表現している。
【0090】
次に、主画面と副画面の時間位置の差と表示面積の関係を、図3、図5および図17を参照して説明する。図17では、現在視聴中である時間位置901の映像を主画面3300に表示しており、現在視聴中よりも100秒前(過去)の時間位置904の映像を副画面3301に表示している。図16と図17を比較すると、前者の主画面3200と副画面3201の表示面積の差もしくは比よりも、後者の主画面3300と副画面3301の表示面積の差もしくは比の方が大きい。これは、図5において、現在視聴中の時間位置901と時間位置903との時間差(10秒)に比べて、時間位置901と時間位置904との時間差(100秒)の方が大きいことを表している。
【0091】
ここでは、表示面積の差もしくは比としているが、これには限らず、例えば、図18に示すように、時間位置の差に応じて、主画面3400と副画面3401との間の距離をより大きくするなどとしても良い。この場合は、表示位置制御部213が多画面化信号にて指定された時間位置の差が大きくなるほど、主画面3300と副画面3301の距離が大きくなるように各画面の表示位置を算出する。
【0092】
ここでは、現在視聴中の映像とその過去の映像とを例に説明を行ったが、現在視聴中とその未来の映像においても、表示面積の関係あるいは表示間の距離の考え方は同様である。
【0093】
また、図18に示す例では、主画面と1つの副画面との関係を説明したが、副画面が複数表示されている場合も、同様にして、各画面の表示面積の差もしくは比や、主画面と副画面間の距離、位置を変えることによって、それら画面間の時間差を表現すればよい。
【0094】
なお、主画面3300と副画面3301の表示面積の差もしくは比、あるいは主画面3400と副画面3401との間の距離は、制御部204によって決定され、多画面化信号によって各画面の大きさと表示位置とがGPU207に制御部204によって指示される。また、各画面の時間位置は、制御部204により把握されており、制御部204から逐一、各部に指示するか、各部から制御部204に通知されるか、あるいはそれら双方により把握可能である。
【0095】
このように、動的に表示面積の差もしくは比や、主画面副画面間もしくは副画面副画面間の距離が変わることによって、視聴者に対して、直感的に両画面間の時間差を伝えることができる。これら表示映像の拡大縮小処理は、GPU207内の主画面処理部211、副画面処理部212で行われ、表示位置の変更は、表示位置制御部213で行われる。
【0096】
ここまで述べた内容を組み合わせることにより、図19に示すような表示が可能である。これは、図5に示す時間位置901、902〜905を、それぞれ主画面3501、副画面3502〜3505にて表示している。これを実現するためには、図20に示すように図4の構成に、3つのデコーダ1501〜1503もしくはそれらを併せたものと同等の機能のデコーダと、副画面処理部1505〜1507を3つ追加する必要がある。つまり、機器全体として同時表示画面の数だけのデコーダと画面処理部(主または副)を備えれば良い。
【0097】
図19では、それぞれの画面を平面的に表現しているが、これらを三次元的に表現することにより、図21に示すように、表示形態3606のように、例えば、時間の流れを映画フィルムのように表現し、主画面3601、副画面3602〜3605をそのフィルム上のコマのように表すことが可能である。これらの表示処理は、GPU207内の主画面処理部211、第1〜4副画面処理部1504〜1507および特殊効果発生部214で行われる。手法としては、テクスチャマッピングやシェーディングの類の演算を行うことで実現できる。主画面3601、副画面3602〜3605は、それぞれ、図5に示す時間位置901、902〜905の映像である。また、これらは全て動画である。
【0098】
次に、複数の映像を表示する際のデコード方法について説明する。
例えば、図20に示す構成で、図19に示すような映像を表示する場合、第1〜5のデコーダ201、202、1501〜1503と主画面処理部211、第1〜第4副画面処理部1504〜1507がそれぞれ処理を行うため、メモリ203に同時にアクセスを行うことになる。この場合、メインバス210に非常に広い帯域が要求される。これを実現する場合、メインバス210の動作周波数を高くするか、あるいはbit幅を拡張するなどの方法が挙げられるが、機器のコストが上がる、機器の設計が困難になるなどの弊害を伴う。
【0099】
そこで、上記以外の解決法として、フレームを間引いてデコードする方法と解像度を低下させてデコードする方法について説明する。フレームを間引いてデコードする方法とは、映像の符号化方法がMPEG2の場合を例にすると、Iピクチャのみをデコードすることである。Iピクチャは、参照画像であるので、間引きデコードするには都合が良い。また、これ以外には、0.5秒毎のフレームのみをデコードするなど一般的な方法を用いればよい。結果として、通常であれば、1つの映像当り1秒に60枚のフレームを作るためにデコードし、かつそれが5つ同時にデータ転送されていたものが、例えば0.5秒毎のフレームデコードの方法をとると、1秒に2枚のフレームを作ればよいので、帯域は1/30に節約できる。また、メインバス210上を伝送されるデータが少なくて済むため、結果として必要帯域を節約できる。
【0100】
解像度を低下させてデコードする方法とは、全ての画素分をデコードするのではなく、表示に必要な解像度に低下させてデコードすることである。通常、ハイビジョン放送では1画面当り1920×1080ドットの画素であるが、特に、副画面は(表示方法によっては主画面も)、縮小されて表示されるため、わざわざ1920×1080ドット分を全てデコードする必要はない。そこで、デコードする際に、例えば、960×540ドットや480×270ドットといったように、予め間引いた状態でデコードすれば、メインバス210上を伝送されるデータが少なくて済むため、結果として、前記の例では1/4や1/16に必要帯域を節約できる。
【0101】
これらは一般的に行われている手法であり、本発明の本質ではないので、ここではこれ以上詳しく述べることはしない。
【0102】
なお、上述した実施形態は、一度記録媒体に記録されているものを視聴する際に適用できる。これは、放送中の番組を録画しながら、その番組の時間をずらして視聴、いわゆる追いかけ再生にも適用できる。例えば、ある番組を録画している場合において、その番組開始10分後にその番組を最初から視聴するようなことである。この追いかけ再生の場合、前方スキップを行いすぎると、放送中の映像に追いついてしまう場合がある。この際は、追いついてしまった該当する副画面に主画面と同じものを表示するか、真っ黒に表示するか、あるいは放送に追いついたことを視聴者に通知する映像や情報を表示するようにすればよい。
【0103】
次に、上述した主画面、副画面の状態を視聴者に把握し易くする手法である時間軸バーについて説明する。図22は、時間軸バーを表示した際の画面の一例を示す模式図である。時間軸バー2200は、図5で示される時間位置情報と表示画面3501〜3505の対応状況を視聴者に分かりやすく提供するものである。時間軸バー2200は、時間軸に対応し、図22では、左はより過去を示し、右はより未来を示す。もちろん、時間軸バー2200は、この形式に限定されるものではなく、上下(垂直)方向に表示、リング状に表示、現在視聴位置より未来方向のみ表示、過去方向のみ表示、未来方向と過去方向を2本の時間軸バーで表示、など表現を変えた形態も考えられる。該時間軸バー2200の画像は、制御部204の時間軸バー描画部1405がメモリ203に書き込み、それをGPU207が読み出して画面上に表示される。
【0104】
時間軸バー2200上に付されている時間位置印2201は、現在視聴中の映像3501の時間位置を示し、時間位置901に相当する。同様に、時間位置印2202〜2205は、それぞれ、映像3502〜3505、時間位置902〜905に相当する。時間軸バー描画部1405は、時間軸バー2200とともに、これらの時間位置印2201〜2205もメモリ203に書き込み、それをGPU207が読み出して画面上に表示させる。さらに、時間位置印2206は、現在放送中の時間位置900を示す。時間帯2210は、現在視聴時間位置901より過去を示し、ここでは白地で表現している。同様に、時間帯2211は、時間位置901より未来を表し、黒地で表現している。
【0105】
同様に、主画面3501は、現在の視聴画面であるので、表示装置1002の中央付近に表示され、これを基準にして、より過去の映像は左、より未来の映像は右に表示する。逆であってもかまわない。
【0106】
さらに、時間軸バー2200の時間位置印2201〜2205と表示映像3501〜3505とを点線2220で視覚的に結んでおくとより、視聴者に対してより明確になる。時間軸バー描画部1405は、時間軸バー2200および時間位置印2201〜2205とともに、点線2220もメモリ203に書き込み、それをGPU207が読み出して画面上に表示させる。このように表示することで、視聴者は、どの表示映像3501〜3505がどの時間を表示しているのかを一目で確認することができるようになる。
【0107】
次に、本実施形態による映像再生装置を遠隔操作するリモコンの変形例について説明する。図23は、本実施形態による映像再生装置を遠隔操作するリモコンの変形例を示す外観図である。図示するように、リモコン100に画面選択ボタン2100と、画面表示に画面選択カーソル2212(図22を参照)を追加し、副画面3502〜3505または主画面3501の時間位置を変更しても良い。
【0108】
具体的には、画面選択ボタン2100は、画面選択カーソル2212を移動する際に用い、押す度に現在選択されている主画面、または副画面の時間位置印が変更される。図22では、時間位置印2203が選択されているが、画面選択ボタン2100を視聴者が一度押すと、右隣の時間位置印である時間位置印2201に画面選択カーソル2212が移動する。同様にして、画面選択ボタン2100が押される度に、時間位置印2202→2205→2204→2203と移動する。さらに、画面選択カーソル2212が選択している主画面3501または副画面3502〜3505も視覚的に選択されていることが分かるように画面に枠をつけるなどを行うと、視聴者はより明確に判別しやすくなる。すなわち、画像制御手段は、ユーザ操作による指示の対象となる選択されている映像の画面に枠を付して、他の画面とは異なる表示とし、時間軸バー描画部1405は、選択されている映像に対応する時間位置印に枠を付して、他の時間位置印とは異なる表示とする。これらにより、視聴者が、ユーザ操作による指示の対象となる映像を、他の映像と区別できるように表示させることができる。図22に示す例では、時間位置印2203が選択されており、対応する副画面3503に枠が表示されている。
【0109】
そして、選択されている映像の時間位置を変更できる。例えば、図22では、時間位置印2203が選択されている状態であるから、このとき、後方スキップボタン101が一度押されると、時間位置印2203に対応する副画面3503の10秒過去のシーンへ瞬時に移動して表示し、同時に時間位置印2203の印も10秒分過去、つまり左方向に移動する。同様にして前方スキップボタン102が一度押されると、5秒未来のシーンへ瞬時に移動して表示し、同時に時間位置印2203も10秒分未来、つまり右方向に移動する。
【0110】
早戻しボタン104が押されると、副画面3503を早戻して再生し、その時間移動に伴い、時間位置印2203も左方向に徐々に移動する。早送りボタン105が押されると、副画面3503を早送り再生し、同様に時間位置印2203も右方向に徐々に移動する。また、一時停止ボタン106が押されると、現在の動作を一時停止する。また、この操作を行う際、ここで例に挙げたボタンに制限することはない。例えば、AV機器に備えられているジョグダイヤルや、PC用のマウスで一般的なホイールのような回転式のコントローラであってもよい。
【0111】
また、この選択されている画面がリモコン制御可能という動作は、図24に示すような時間軸バーが表示されていない状態であっても同様である。この図24に示す場合では、副画面3503が選択されている状態を示しており、リモコン100からの指示は、この副画面3503への指示となる。例えば、図24に示す状態で、後方スキップボタン101が一度押されると、副画面3503は、10秒過去のシーンへ瞬時に移動して表示する。他のボタンが押されても、そのボタンに対応した動作が選択されている画面への指示と判断され、制御が行われる。
【0112】
ここで、例えば、前方スキップボタン102を何度も押す、あるいは早送りボタン105を押し続けることにより、現在視聴中の時間位置901を越えた場合、図25に示すように、主画面3501と副画面3503との表示位置を入れ替え、時間軸バー2200上の時間位置印2203も現在視聴位置印2201より右に移動させることにより、映像と時間位置との対応状況を更新する。さらに、ここまでで説明したように、副画面3503と3502の表示サイズに関して、副画面3503の方が主画面3501により時間的に近いので、相対的に副画面3503の方を副画面3502よりも大きく表示するようにしてもよい。
【0113】
さらに、図25に示すように、画面選択カーソル2212が副画面3503に相当する時間位置印2203を選択している状態で、画面消去ボタン2101が押されると、副画面3503および時間位置印2203とを画面上から消去する。それに伴い、図26に示すように、主画面3501を大きく表示し、画面選択カーソル2212を、次の時間位置印2202を選択した状態に移動させる。
【0114】
また、図25に示すように、画面選択カーソル2212が副画面3503に相当する時間位置印2203を選択している状態で、画面拡大ボタン2102が押される度に、副画面3503の表示面積を拡大する。この際、副画面3503の最大面積は、主画面3501の面積を超えない範囲に制限しても良いし、または、主画面3501の面積を超えた場合には、図27に示すように、副画面3503を拡大した2503が主画面となり、元々主画面であった3501が小さくなり、副画面2501に変化しても良い。その際には、時間軸バー2200上の表示も副画面2203→主画面2503となり、主画面2201→副画面2501と瞬時に変化する。音声は主画面の音声を出すので、この場合主画面と副画面が入れ替わった場合は音声もそれに伴い対応する画面の音声が出力される。また、これとは逆に主画面を小さくすると副画面と入れ替わるようにしてもよい。
【0115】
以上のように、本発明によれば、視聴者が映像を視聴する主たる画面の他に、同時に別の映像を表示することが可能となるので、視聴者は、一度に多数の情報を得ることが可能となる。このため、視聴者が本実施形態による映像再生装置に対して次の動作を指示する場合に、より確信を持つことができるようになる。これにより、視聴者にとって本実施形態による映像再生装置を使用することは、より快適な視聴環境となる。
【0116】
また、図4における表示指示部1403と、リモコン信号処理部220と、タイマ1404と、時間軸バー描画部1405と、主画面処理部211と、副画面処理部212と、表示位置制御部213と、特殊効果発生部214は専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、メモリおよびマイクロプロセッサにより実現させるものであってもよい。
【0117】
本明細書では便宜上、本発明の実施の形態の映像再生装置を1つの機器として説明を行ってきたが、これに限るものではない。例えば、各機能が複数の機器に分かれており、それらがネットワークなどで接続されており、システムとして本発明の要件を満たしていれば実施は可能である。具体的な例としては、iLinkもしくはEthernet(登録商標)などのネットワーク接続可能なデジタルテレビジョン受像機と、HDD搭載映像記録装置の組み合わせがあげられる。この場合、符号化動画像の記録をHDD搭載映像記録装置が行い、デジタルテレビジョン受像機が符号化動画像のデコードを行う。この組合せにおける本発明の実施は、ここまでの説明で容易に実現可能であるため、ここで詳細な説明は省略する。
【0118】
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0119】
本発明は、映像信号もしくは映像データを、インターネットや電話網に代表されるネットワーク、放送、DVDやハードディスクに代表される記録媒体などから取得し、それを再生する機器に適用できる。
具体的には、テレビジョン受像機、ハードディスクレコーダやDVDレコーダなどの記録再生装置、携帯型受像端末、携帯型再生端末、パーソナルコンピュータ、インターネット端末、携帯電話、テレビ電話、ディジタルカメラ、ビデオカメラ、又はテレビゲーム機等の用途に適用できる。
また、それら機器の上で動作するソフトウェアも含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本発明の実施形態による映像再生装置を用いた映像再生システムを示す外観図である。
【図2】本実施形態による映像再生装置を操作するためのリモコンの一例を示す外観図である。
【図3】本実施形態による映像再生装置による表示方法を説明するための模式図である。
【図4】本実施形態による映像再生装置の構成を示すブロック図である。
【図5】コンテンツを時間軸で示す概念図である。
【図6】再生視聴中に前方スキップボタン102が押された際の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】再生視聴中に前方スキップボタン102が押された際の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】再生視聴中に前方スキップボタン102が押された際の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】再生視聴中に前方スキップボタン102が押された際の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】再生視聴中に前方スキップボタン102が押された際の動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】本実施形態の映像再生装置による映像再生の動作を説明するための概念図である。
【図12】本実施形態の映像再生装置による映像再生の動作を説明するための概念図である。
【図13】本実施形態の映像再生装置による映像再生の動作を説明するための概念図である。
【図14】本実施形態の映像再生装置による画面上の表示方法を説明する模式図である。
【図15】本実施形態の映像再生装置による画面上の表示方法を説明する模式図である。
【図16】本実施形態の映像再生装置による画面上の表示方法を説明する模式図である。
【図17】本実施形態の映像再生装置による画面上の表示方法を説明する模式図である。
【図18】本実施形態の映像再生装置による画面上の表示方法を説明する模式図である。
【図19】本実施形態の映像再生装置による画面上の表示方法を説明する模式図である。
【図20】本実施形態の映像再生装置の他の構成例を示すブロック図である。
【図21】本実施形態の映像再生装置による画面上の表示方法を説明する模式図である。
【図22】本実施形態の映像再生装置による画面上の表示方法を説明する模式図である。
【図23】本実施形態の映像再生装置を遠隔操作するリモコンの他の構成例を示す外観図である。
【図24】本実施形態の映像再生装置による画面上の表示方法を説明する模式図である。
【図25】本実施形態の映像再生装置による画面上の表示方法(時間軸バー)を説明する模式図である。
【図26】本実施形態の映像再生装置による画面上の表示方法(時間軸バー)を説明する模式図である。
【図27】本実施形態の映像再生装置による画面上の表示方法(時間軸バー)を説明する模式図である。
【図28】従来技術による映像再生装置の構成を示すブロック図である。
【図29】従来技術の映像再生装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図30】従来技術の映像再生装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図31】従来技術の映像再生装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図32】従来技術の映像再生装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図33】従来機器による映像再生の動作を説明するための概念図である。
【図34】従来機器による映像再生の動作を説明するための概念図である。
【図35】従来機器による映像再生の動作を説明するための概念図である。
【図36】従来機器による映像再生の動作を説明するための概念図である。
【図37】従来機器による映像再生の動作を説明するための概念図である。
【図38】従来機器による映像再生の動作を説明するための概念図である。
【符号の説明】
【0121】
100 リモコン(操作手段)
101 後方スキップボタン
102 前方スキップボタン
103 再生ボタン
104 早戻しボタン
105 早送りボタン
106 一時停止ボタン
107 停止ボタン
108 リモコン信号発光部
109 副画面入り切りボタン
200 チューナ
201 第1デコーダ(再生手段)
202 第2デコーダ(再生手段)
203 メモリ
204 制御部(再生制御手段)
205 記録媒体
206 記録用コントローラ(再生手段)
207 GPU(再生制御手段)
208 表示装置
209 リモコン受光部
210 メインバス
211 主画面処理部
212 副画面処理部
213 表示位置制御部
214 特殊効果発生部
220 リモコン信号処理部
240 アンテナ
241 メインバス
1000 主画面
1001 副画面
1002 表示装置
1401 デコーダ
1402 画面処理部
1403 表示指示部
1404 タイマ
1405 時間軸バー描画部(時間軸バー生成手段)
1501 第3デコーダ(再生手段)
1502 第4デコーダ(再生手段)
1503 第5デコーダ(再生手段)
1504 第1副画面処理部
1505 第2副画面処理部
1506 第3副画面処理部
1507 第4副画面処理部
2000 テレビジョン受像機
2001 映像再生装置
2002 リモコン信号受光部
2003 表示映像
2100 画面選択ボタン
2101 画面消去ボタン
2102 画面拡大ボタン
2103 画面縮小ボタン
2200 時間軸バー
2201 主画面時間位置印
2202〜2205 時間位置印
2206 放送中時間位置印
2212 画面選択カーソル
2501 副画面
2503 主画面
3000、3100、3200、3300、3400 主画面
3001、3101、3201、3301、3401 副画面
3501、3601 主画面
3502、3602 第1副画面
3503、3603 第2副画面
3504、3604 第3副画面
3505、3605 第4副画面
3606 フィルム上に表現した時間軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
早送り再生または早戻し再生または通常再生のうちのいずれかの再生モードとコンテンツと時間位置とを指示され、該指示に従い前記コンテンツを再生して、映像を生成する複数の再生手段と、
早送り再生または早戻し再生を指示する信号に基づいて、前記再生手段に、再生モード、再生するコンテンツおよび時間位置を指示する再生制御手段と、
前記複数の再生手段により生成された映像各々を表示する画面を生成する画面制御手段と
を具備することを特徴とする映像再生装置。
【請求項2】
前記再生制御手段は、前記再生手段各々に、同じコンテンツの異なる時間位置を指示することを特徴とする請求項1記載の映像再生装置。
【請求項3】
コンテンツと時間位置とを指示され、該指示に従い前記コンテンツを再生して、映像を生成する複数の再生手段と、
前方スキップまたは後方スキップを指示する信号に基づいて算出した時間位置でのコンテンツの再生を、前記再生手段に指示する再生制御手段と、
前記複数の再生手段により生成された映像各々を表示する画面を生成する画面制御手段と
を具備することを特徴とする映像再生装置。
【請求項4】
前記再生制御手段は、前記再生手段各々に、同じコンテンツの異なる時間位置を指定することを特徴とする請求項3記載の映像再生装置。
【請求項5】
前記画面制御手段は、前記画面相互間の距離を、該画面に表示される映像に対応する時間位置相互の時間差に応じた距離とすることを特徴とする請求項2または4に記載の映像再生装置。
【請求項6】
前記画面制御手段は、前記画面相互の表示面積の差または比を、該画面に表示される映像に対応する時間位置相互の時間差に応じた値とすることを特徴とする請求項2または4に記載の映像再生装置。
【請求項7】
動作指示を入力する操作手段を具備し、
前記画面制御手段は、前記操作手段から指示に基づいて、前記画面の表示面積を変更することを特徴とする請求項2または4に記載の映像再生装置。
【請求項8】
時間軸バーと該時間軸バーの前記各再生手段が再生している時間位置を表す位置に印を付した画像を生成する時間軸バー生成手段を具備し、
前記画面制御手段は、前記時間軸バー生成手段が生成した画像を表示する画面を生成することを特徴とする請求項2または4に記載の映像再生装置。
【請求項9】
前記時間軸バー生成手段は、ユーザ操作による指示に基づき、前記印を前記時間軸バーに付す位置を変更し、
前記再生制御手段は、前記時間軸バー生成手段が付す位置を変更した印に対応する前記再生手段に、前記時間軸バー生成手段が変更した位置に対応する時間位置の再生を指示することを特徴とする請求項8に記載の映像再生装置。
【請求項10】
前記画面制御手段は、前記印の前記時間軸バー上の位置に応じて、該印に対応する画面の表示面積を変更することを特徴とする請求項8に記載の映像再生装置。
【請求項11】
前記時間軸バー生成手段は、前記印と前記画面との対応関係を表した画像を生成することを特徴とする請求項8に記載の映像再生装置。
【請求項12】
前記画像制御手段は、前記画面に表示されている映像のうち、前記ユーザ操作による指示の対象となる映像の画面と、その他の画面とで異なる表示とすることを特徴とする請求項2または4に記載の映像再生装置。
【請求項13】
前記時間軸バー生成手段は、前記画面に表示されている映像のうち、前記ユーザ操作による指示の対象となる映像に対応する印と、その他の印とで異なる表示とすることを特徴とする請求項8に記載の映像再生装置。
【請求項14】
前記再生制御手段は、前記再生手段に指示する時間位置の前記再生手段相互間での時間差を、前記早送り再生または早戻し再生の速度に対応させて変更することを特徴とする請求項1または2に記載の映像再生装置。
【請求項15】
前記再生制御手段は、前記指示を受け付けたときは、コンテンツを再生している前記再生手段に前記指示に応じた動作モードでの再生を指示するとともに、該再生手段が再生している時間位置と前記受け付けた指示とに基づき算出した時間位置での前記コンテンツの再生を、該再生手段とは異なる前記再生手段に指示することを特徴とする請求項1または2に記載の映像再生装置。
【請求項16】
前記再生制御手段は、ユーザ操作による早送り再生終了または早戻し再生終了の指示を受け付けたときは、前記早送り再生または早戻し再生の指示を受け付けたときに前記算出した時間位置での再生を指示した前記再生手段に再生の停止を指示することを特徴とする請求項15に記載の映像再生装置。
【請求項17】
前記再生制御手段は、前記指示を受け付けたときは、コンテンツを再生している前記再生手段に前記指示に応じて算出された時間位置での再生を指示するとともに、該再生手段が再生していた時間位置と前記受け付けた指示とに基づき算出した時間位置での前記コンテンツの再生を、該再生手段とは異なる前記再生手段に指示することを特徴とする請求項3または4に記載の映像再生装置。
【請求項18】
前記再生制御手段は、前記指示を受け付けてから所定の時間が経過したときは、前記前方スキップまたは後方スキップの指示を受け付けたときに前記算出した時間位置での再生を指示した前記再生手段に再生の停止を指示することを特徴とする請求項17に記載の映像再生装置。
【請求項19】
前記再生制御手段は、前記再生手段各々に指示する時間位置の差を、前方スキップまたは後方スキップによりスキップする時間と等しくすることを特徴とする請求項3または4に記載の映像再生装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【公開番号】特開2008−60801(P2008−60801A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−233885(P2006−233885)
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】