説明

映像視聴システム

【課題】配線を簡素化しつつ、各端末装置へのテレビ放送配信とデータ通信を行うこと。
【解決手段】通信データ入力部452から入力される通信データを通信用電波に符号化変調し、該該符号化変調された通信用電波とテレビ放送電波とを混合して1の通信ケーブルに送出するとともに、端末装置3,4において、通信用電波とテレビ放送電波とを分周し、該分周した通信用電波を通信データに復調する一方、分周したテレビ放送電波から、利用者により選局されたテレビ放送局の放送電波を受信してテレビ映像として出力する。通信データは、映像の出力制御に使用される出力用データを含み、該出力用データを使用して出力制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像を出力可能な映像出力手段を備える多数の端末装置を有する店舗等の施設や輸送機等の移動体において、配線を簡素化しつつ、電波によるテレビ映像の配信と、データによる映像コンテンツの配信とを行うことのできる映像視聴システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、多くの遊技者が来場して遊技を行う遊技場(店舗)において、遊技場内に設置された各パチンコ機に1対1に対応設置され、対応するパチンコ機において使用するパチンコ玉を貸出しする玉貸出装置にテレビ受像機を合体させるとともに、各玉貸出装置のテレビ受像機に対し、ケーブルを通じてテレビ電波を配信することで遊技者が遊技中にテレビ映像を視聴できる玉貸出装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、遊技場内に設置され、映像を表示可能とされたEL表示装置を備える各パチンコ機に対し、ホールコンピュータから映像データをデータ通信にて配信して、各パチンコ機において表示させるものがある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−333733号公報
【特許文献2】特開2004−24661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これら特許文献1に示される、テレビ映像を視聴できる映像表示装置を有する各端末において、引用文献2に示すように、各映像データ(映像コンテンツ)を表示させることが考えられるが、この場合にあっては、テレビ電波を配信するためのテレビ電波用ケーブル以外に、各映像データ(映像コンテンツ)をデータ配信するためのデータ通信用ケーブルを架設しなければならず、これらデータ通信用ケーブルを架設する手間が必要となるとともに、配線が複雑化してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、配線を簡素化しつつ、各端末装置へのテレビ放送の配信と、各端末装置への映像コンテンツのデータ配信とを行うことのできる映像視聴システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の映像視聴システムは、
テレビ放送電波を入力するテレビ放送電波入力手段(地デジ電波入力部458、帯域制限フィルタ6)と、
少なくとも映像コンテンツデータを含む通信データを入力する通信データ入力手段(通信インターフェイス(IF)回路部452)と、
前記テレビ放送電波入力手段から入力されたテレビ放送電波と前記通信データ入力手段とから入力された映像コンテンツデータを含む通信データとを配信する配信手段(送信回路部453、混合回路部456)と、
を備える配信装置(PLCサーバ5)と、
映像を出力可能は映像出力手段(表示部312)と、
テレビ放送局を選局する選局手段(透明タッチパネル314、チャンネル選択画面)と、
前記配信装置から配信されるテレビ放送電波から、前記選局手段にて選局されたテレビ放送局の放送電波を受信するテレビ放送受信手段(地上デジタル放送受信ユニット340)と、
前記配信装置から配信される映像コンテンツデータを含む通信データを受信するデータ受信手段(PLCモデム4)と、
前記テレビ放送受信手段にて受信した放送電波に基づくテレビ映像若しくは前記データ受信手段にて受信した通信データに含まれる映像コンテンツデータに基づく映像コンテンツを前記映像出力手段に出力する出力制御を行う制御手段(制御ユニット328,表示制御基板329)と、
を備える複数の端末装置(カードユニット3、PLCモデム4)と、
から成る映像視聴システムであって、
前記配信手段は、
前記通信データ入力手段から入力される通信データを、前記テレビ放送電波入力手段から入力されるテレビ放送電波の周波数帯域(470MHz〜770MHz)と異なる所定帯域(3〜30MHz)の通信用電波(PLC通信電波)に符号化変調する符号化変調手段(送信回路部453)と、
該符号化変調手段にて符号化変調された通信用電波と前記テレビ放送電波入力手段から入力されるテレビ放送電波とを混合して1の通信ケーブル(同軸ケーブルD)に送出する混合手段(混合回路部456)と、
を含み、
前記データ受信手段は、
前記通信ケーブルに接続され、前記混合手段により該通信ケーブルに送出された前記通信用電波と前記テレビ放送電波とを分周し、該分周したテレビ放送電波を前記テレビ放送受信手段に供給する分周手段(分周回路部446)と、
該分周手段にて分周された通信用電波を復調して前記通信データに変換する復調手段(受信回路部444)と、
を含む、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、1の通信ケーブルにテレビ放送電波と通信用電波とが混合されて送信され、該通信ケーブルに送信されたテレビ放送電波と通信用電波とが各端末装置において分周されてテレビ放送受信手段と復調手段に供給されて、テレビ映像の出力と通信データへの変換が実施されるようになるので、配線を簡素化しつつ、各端末装置へのテレビ放送の配信と映像コンテンツのデータ配信とを行うことができる。
【0008】
本発明の手段1の映像視聴システムは、請求項1に記載の映像視聴システムであって、
前記通信データは、前記端末装置が設置されている施設(遊技場)または移動体に関連する情報(大当りの告知情報や催事の告知情報)を含み、
前記制御手段(表示制御基板329)は、前記施設または移動体に関連する情報を前記映像出力手段(表示部312)に出力するテレビ映像に合成して表示出力する出力制御(大当りの告知情報や催事の告知情報をスーパーインポーズにて表示する制御)を行う、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、テレビ映像の視聴中においても、施設または移動体に関連する情報を端末装置の利用者に提供することができるようになるので、テレビ映像を視聴中の利用者に対して確実に施設または移動体に関連する情報を提供することができる。
【0009】
本発明の手段2の映像視聴システムは、請求項1または手段1に記載の映像視聴システムであって、
前記テレビ放送電波入力手段は、前記テレビ放送電波の周波数帯域(470MHz〜770MHz)とほぼ等しい周波数帯域(450MHz〜800MHz)の電波のみを通過させる帯域制限手段(帯域制限フィルタ6)を含み、該帯域制限手段を通過したテレビ放送電波を入力する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、配信装置に、テレビ放送電波の周波数帯域とは異なる通信用電波の帯域と同一の帯域の電波がノイズ電波として入力されて、通信用電波によるデータ通信に悪影響が生じてしまうことを回避することができる。
【0010】
本発明の手段3の映像視聴システムは、請求項1、手段1、手段2のいずれかに記載の映像視聴システムであって、
前記端末装置(カードユニット3、PLCモデム4)は、さらに、該端末装置から送信する通信データを前記通信用電波に符号化変調して前記通信ケーブル(同軸ケーブルD)に送出する端末側符号化変調手段(送信回路部443)を備え、
前記配信装置(PLCサーバ5)は、さらに、前記分周手段(分周回路部457)と、前記端末側符号化変調手段から送出される通信用電波を復調して該通信用電波に符号化変調されている通信データに変換する配信側復調手段(受信回路部454)と、該配信側復調手段にて変換した通信データを出力する通信データ出力手段(通信インターフェイス(IF)回路部452)と、を備え、
前記端末装置(カードユニット3、PLCモデム4)と前記配信装置(PLCサーバ5)とが双方向のデータ通信が可能であって、
前記端末装置並びに前記配信装置は、遊技場に設置されており、
前記端末装置は、前記遊技場に設置された遊技機(パチンコ機2)における遊技にて発生した遊技情報を、前記配信装置の前記通信データ入力手段並びに前記通信データ出力手段に接続された遊技場内装置(ホールコンピュータ130、会員管理コンピュータ120)と送受信する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技情報を送受信するためのネットワーク用配線を個別に架設する必要がないので、遊技場内の配線が複雑化してしまうことを回避できる。
【0011】
本発明の手段4の映像視聴システムは、請求項1または手段1〜手段3のいずれかに記載の映像視聴システムであって、
複数の異なる前記映像コンテンツ(広告コンテンツ)データを記憶する映像コンテンツデータ記憶手段(記憶装置175)を備えるとともに、前記配信装置(PLCサーバ5)の前記通信データ入力手段(通信インターフェイス(IF)回路部452)並びに前記通信データ出力手段(通信インターフェイス(IF)回路部452)に接続された映像コンテンツ配信サーバ(情報配信サーバ170)を有し、
前記映像コンテンツ配信サーバは、前記映像コンテンツデータ記憶手段に記憶されている各映像コンテンツのデータを、各映像コンテンツに割り当てられた共通宛先情報(マルチキャストアドレス)を付した前記通信データ(パケットデータ)として前記配信装置を介して配信し、
前記端末装置は、所定の映像コンテンツ出力条件の成立(対応するパチンコ機2の遊技状況が所定の遊技状況になること)に基づいて、前記復調手段にて変換された通信データから、前記共通宛先情報が付されている通信データを抽出し、該抽出した通信データに基づく映像コンテンツ(広告コンテンツ)を、前記映像出力手段(表示部312)にて出力する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、テレビ放送電波の配信に大きな変更を加えることなく、これらテレビ放送電波に加えて、端末装置に対して映像コンテンツの配信を行うことができるとともに、同一の映像コンテンツが映像出力されている端末装置において、該映像出力されている映像コンテンツに割り当てられた共通宛先情報が付されているデータが平行して同時抽出されるので、端末装置が増大することに伴って同一の映像コンテンツのデータが多く複製されて通信トラヒックが増大してしまうことも回避することができる。
【0012】
本発明の手段5に記載の映像視聴システムは、手段4に記載の映像視聴システムであって、
前記映像コンテンツは、遊技機(パチンコ機2)における複数種別の遊技状況(非稼働、非会員稼働、会員稼働)に対応した複数の広告コンテンツであって、
前記端末装置(カードユニット3、PLCモデム4)は、遊技場に設置された遊技機に1対1に対応して該遊技機の近傍位置に設置されており、該対応する遊技機の遊技状況が、前記広告コンテンツが対応する遊技状況(非稼働、非会員稼働、会員稼働)となったことを前記映像コンテンツ出力条件の成立として、該遊技状況に対応する広告コンテンツに割り当てられた前記共通宛先情報(マルチキャストアドレス)が付されている通信データ(パケットデータ)を抽出し、該抽出した通信データに基づく広告コンテンツを、前記映像出力手段(表示部312)にて出力する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、その時点の遊技状況が該当する広告コンテンツの通信データが抽出されて出力されるので、効果的な広告を実施できるようになるとともに、これら遊技状況に応じた広告コンテンツの追加や減少を、他の遊技状態に応じた広告コンテンツのデータ配信に大きな変更を加えることなく実施することができる。
【0013】
本発明の手段6に記載の映像視聴システムは、手段4または手段5に記載の映像視聴システムであって、
前記映像コンテンツ配信サーバ(情報配信サーバ170)は、配信するコンテンツが予め定められた特定コンテンツであるか否かを判定し、該特定コンテンツである場合において該特定コンテンツを配信するための通信データ(パケットデータ)に所定の全共通宛先情報(ブロードキャストアドレス)を付して前記配信装置(PLCサーバ5)を介して配信し、
前記端末装置(カードユニット3、PLCモデム4)は、前記復調手段(受信回路部444)にて変換された通信データが、前記全共通宛先情報が付された前記特定コンテンツの通信データであるときに、該全共通宛先情報が付された通信データを無条件に抽出し、該抽出した通信データに基づく特定コンテンツを、前記映像出力手段(表示部312)にて出力する、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、例えば、迅速性が要求される地震速報や火災報知や各種の告知等の特定コンテンツを、全ての端末装置に対して、迅速かつ確実に配信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明が適用された遊技用システムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】本発明の実施例に用いたカードユニット3とパチンコ機2を示す正面図である。
【図3】本発明の実施例において用いたカードユニット3の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施例において用いた地上デジタル放送受信ユニットの構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施例において用いたカードユニット3の突出部305を示す図である。
【図6】本発明の実施例のカードユニット3の制御ユニット328において実施される処理内容を説明するフロー図である。
【図7】本発明の実施例において用いたPLCサーバ5の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施例において用いたPLCモデム4の構成を示すブロック図である。
【図9】(a)〜(c)は、PLCサーバ5において混合される電波の周波数帯域状況を示す説明図である。
【図10】本発明の実施例において用いた情報配信サーバ170の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施例において情報配信サーバ170が有するアドレス割り当てテーブルの構成を示す図である。
【図12】(a)〜(e)は、本発明の実施例におけるカードユニット3の表示部312の表示遷移を示す図である。
【図13】(a)〜(c)は、本発明の実施例におけるカードユニット3の表示部312の表示遷移を示す図である。
【図14】(a)〜(c)は、本発明の実施例におけるカードユニット3の表示部312の表示遷移を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係る映像視聴システムを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。尚、以下の実施例においては、本発明の映像視聴システムを遊技場に設けられた遊技用システムに適用した例を示すが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明に係る映像視聴システムを、例えば、カラオケ店等の店舗や、ホテルや大学等の施設、多数のモニタが配置された航空機や車輌(新幹線やバス)に適用しても良いし、更には、限定された区域ではなく、広域において利用される共同受信システム等にも適用可能である。
【実施例】
【0016】
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明の端末装置としてのカードユニット3を有する本実施例の遊技用システムの構成を示す図であり、遊技場内に複数配置された遊技島に並設される遊技機であるカードリーダ式パチンコ機(以下パチンコ機と略称する)2の所定側の側方近傍位置に該パチンコ機2に対して1対1に対応設置され、遊技者が地上デジタル放送番組を視聴可能とされた複数のカードユニット3と、各カードユニット3に対応して設けられた電力線通信方式(PLC通信方式)にてデータ通信を実施するPLCモデム4と、各PLCモデム4とのデータ通信を同軸ケーブルを通じて行うPLCサーバ5と、これらPLCモデム4やPLCサーバ5のデータ通信からなるローカルエリアネットワーク(LAN)を介して、各カードユニット3とのインターネットプロトコル(IP)によるデータ通信が可能に接続された、情報配信サーバ170と、カードユニット3にて使用される後述のプリペイド機能を備える会員カードを所持する会員遊技者の貯玉やポイント数や当該会員遊技者に関する属性情報等を管理する会員管理コンピュータ120と、各パチンコ機2における大当り回数等の遊技において発生した遊技情報である台データを収集、管理するホールコンピュータ130と、から主に構成されている。
【0017】
尚、本実施例では、カードユニット3と、該カードユニット3にて使用されるプリペイドカードや会員カードに残存するプリペイド残額等の管理を行う図示しない管理コンピュータとを、セキュリティの観点から上記したローカルエリアネットワーク(LAN)とは別個のローカルエリアネットワーク(LAN)にて接続するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら管理コンピュータを上記した情報配信サーバ170や会員管理コンピュータ120やホールコンピュータ130と同様に、PLCモデム4やPLCサーバ5のデータ通信からなるローカルエリアネットワーク(LAN)に接続して、単一のローカルエリアネットワーク(LAN)にてカードユニット3と管理コンピュータを含む全てのコンピュータとの通信を実施するようにしても良い。
【0018】
これら各カードユニット3、情報配信サーバ170、会員管理コンピュータ120、ホールコンピュータ130とは、PLCモデム4とPLCサーバ5とを介して双方向のデータ通信が可能に接続されていて、各接続機器にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されており、該ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されている各装置には、当該装置を個々に識別可能な装置IDが付与されているとともに、各装置が装置IDとローカルIPアドレスとが対応付けられたIPアドレステーブルを有することで、該装置IDから特定される各ローカルIPアドレスを送信データに付与して送受信するインターネットプロトコル(IP)によるデータ通信により、互いにデータの送受を実施できるようになっている。
【0019】
尚、情報配信サーバ170には警報システムがデータ通信可能に接続されていて、該警報システムから火災警報や地震速報が情報配信サーバ170に入力されるようになっている。
【0020】
本実施例の会員管理コンピュータ120は、会員カードに記憶された当該会員遊技者に付与された会員IDに対応付けて、該会員遊技者が所有する貯蓄玉数やポイント数や氏名や性別等の属性情報を記憶、管理している。
【0021】
尚、会員管理コンピュータ120は、通信回線11を介して貯玉を管理する第三者機関である貯玉管理会社に設置された貯玉管理サーバ12と双方向のデータ通信を実施できるように接続されていて、各会員遊技者が所有する貯玉が貯玉管理会社によって第三者管理されている。
【0022】
また、本実施例においては、各パチンコ機2毎に、当該パチンコ機2出力される大当り信号や確変信号や稼働信号等の各種や、該パチンコ機2の下方に設けられたアウト玉計数器26から出力される打込信号がカードユニット3に入力され、該カードユニット3が対応するパチンコ機2やアウト玉計数器26から入力された各信号に基づく大当り回数や打込玉数等の遊技情報が、該カードユニット3からホールコンピュータ130に送信されるようになっている。
【0023】
そして、本実施例のホールコンピュータ130は、これらカードユニット3から送信される遊技情報に基づいて、各パチンコ機2に付与された台番号に対応付けて、その台における遊技にて発生した遊技情報である大当り回数や打込玉数等の台データ(本日、前日、前々日…)を記憶、管理している。
【0024】
また、カードユニット3は、対応するパチンコ機2の賞球制御基板と接続されており、パチンコ玉の貸出に伴う各種の信号を賞球制御基板との間において授受可能とされているとともに、前述した大当り信号や確変信号や稼働信号等の各種信号を出力する情報出力基板にも接続されており、これら稼働信号の出力状況に基づいて、対応するパチンコ機2が稼働状態にあるか非稼働状態にあるかを検知できるようになっている(図3参照)。尚、対応するパチンコ機2が稼働信号を出力しない機種である場合には、パチンコ機2から出力される各種の信号の入力状況(例えば、いずれかの信号が出力されていれば稼働と判定する等)により、対応するパチンコ機2の稼働・非稼働を判定するようにしても良い。
【0025】
ここで、本実施例に用いた遊技機であるパチンコ機2について簡単に説明すると、該パチンコ機2は、図2に示すように、額縁状に形成されたガラス扉枠202を有し、該ガラス扉枠202の下部表面には打球供給皿203がある。打球供給皿203の上面所定箇所には、操作部14が設けられているとともに、打球供給皿203の下部には、打球供給皿203から溢れた景品玉を貯留する余剰玉受皿204と打球を発射する打球操作ハンドル(以下操作ノブ)205とが設けられている。
【0026】
前記操作部14の上面には、図示しないが、前記カードユニット3において会員カード或いはプリペイドカードより読み出されたプリペイド残額データに基づくプリペイド残額が表示される残額表示器や、遊技の開始または前記打球供給皿203に持玉が少なくなったか或いは無くなった際に押圧操作されることで、前記残額表示器にプリペイド残額が存在する場合に所定数量のパチンコ玉の貸出がパチンコ機2より実施される貸出ボタンスイッチや、遊技の終了時にて前記カードユニット3に受付中の会員カードやプリペイドカードを返却させるための返却ボタンスイッチ等が設けられており、これら各部は操作部14内部に設けられている操作基板上に実装されているとともに、該操作基板とカードユニット3とが電気的に接続されている。
【0027】
前記ガラス扉枠202の後方には、遊技盤206が着脱可能に取付けられている。また、遊技盤206の前面には遊技領域207が設けられている。この遊技領域207の向かって右側の下方領域に「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される特図可変表示部208と、その中央付近には、「演出図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示されるとともに演出映像が表示される演出表示部209と、「普通図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される可変表示装置210とが設けられている。また遊技盤206には、複数の入賞口224や通過ゲート211、始動入賞口214、可変入賞球装置216が設けられているとともに、遊技領域207の下部には、入賞しなかった打込玉を回収するアウト口226が形成されている。
【0028】
前記打球操作ノブ205の操作によって揺動されるハンマー(図示略)によって発射された打玉は、打球レールを通って遊技領域207に入り、その後、遊技領域207を流下していく。この際、発射勢いが弱すぎて前記遊技領域207に達しなかったパチンコ玉は、環流経路(図示略)を通じて前記余剰玉受皿204に環流されるようになっている。
【0029】
また、前記遊技領域207に打ち込まれた打込玉が通過ゲート211を通過すると、可変表示装置210に停止表示されている普通図柄が可変開始する。
【0030】
可変表示装置210の可変表示動作後の表示結果が予め定められた特定の表示結果(たとえば7)となった場合に、始動入賞口214に設けられた可動片215が所定時間開成して遊技者にとって有利な状態となる。
【0031】
また、始動入賞口214にパチンコ玉が入賞すると、特図可変表示部208において全特別図柄が可変表示(変動表示)を開始するとともに、演出表示部209において演出表示が開始される。そして、その後、特図可変表示部208における特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様となった場合には、演出表示部209における左、中、右の演出図柄の可変表示も停止し、その演出図柄の表示態様も予め定められた特定の表示態様(たとえば777)とされることで、特定遊技状態(大当り状態)が発生するとともに、大当り中信号が出力状態とされることで、該大当りの発生が外部に通知される。
【0032】
そして、このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置216に設けられた開閉板220が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過または打玉の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。
【0033】
そして該第1の状態となっている可変入賞球装置216の大入賞口内に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞して図示しないVカウントスイッチにより検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って前記第2の状態から前記第1の状態に制御する繰返し継続制御が行なわれる。この繰返し継続制御の上限回数は例えば15回と定められている。
【0034】
また、前記特図可変表示部208の表示結果並びに演出可変表示部209の演出図柄の表示結果が予め定められた大当り図柄の組合せで停止表示されたときには前述したように大当りが発生するが、これら大当り図柄に停止表示される以前の状態において、リーチ状態が発生する場合がある。
【0035】
ここで、「リーチ状態」とは、特図可変表示部208並びに演出可変表示部209の表示が可変開始された後、演出可変表示部209の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、大当り図柄となる表示条件から外れていない表示態様をいう。例えば、特定の表示態様の演出図柄の組合せが揃った状態を維持しながら可変表示を行う状態、具体的には同一の演出図柄が揃って回転する全回転状態等もリーチ表示状態に含まれる。更にリーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいもの、例えば、前出の全回転状態によるリーチ等がある。このようなリーチをスーパーリーチという。更にリーチの中には、相当な低確率ではあるが、それが出現すると、ほぼ確実に大当りが発生するものがある。このようなリーチをプレミアムリーチという。
【0036】
そして、これらリーチ状態の発生時においては、パチンコ機2に設けられた遊技効果ランプの内、特定のランプ2’が図示しないランプ制御基板によって点灯制御される。
【0037】
また、特図可変表示部208並びに演出可変表示部209で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄の種類に一致した図柄の組合せで停止表示されたときには、前記繰返し継続制御による「大当り」の終了後に、再度大当りとなる確率が通常の確率状態よりも高い確率状態となる確率変動状態となるようになっており、これら確率変動図柄での大当りを通常の大当りと区別して「確変大当り」と呼称し、これら確変大当りの発生に伴って該大当り中信号とともに確変中信号が出力状態とされることで、該確変大当りの発生が外部に通知される。
【0038】
次いで、本発明の端末装置となる本実施例のカードユニット3について、図2〜図5に基づいて説明すると、該カードユニット3は、遊技場に設置された遊技機であるパチンコ機2に1対1に対応して設けられ、該対応するパチンコ機2と接続されており、カードユニット3と対応するパチンコ機2との間で、パチンコ玉の貸出に関する各種信号の入出力が可能とされている。
【0039】
本実施例のカードユニット3の前面には、図2並びに図5に示すように、多機能ランプ301等の各種表示部と、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方側に突出形成された突出部305、会員カードやプリペイドカードを挿入するためのカード挿入口309が設けられている。
【0040】
カードユニット3の前面に設けられたカード挿入口309は、カードユニット3の下方位置に内蔵されるカードリーダライタ327のカードスロット(図示略)に連設されており、このカード挿入口309を介してプリペイドカードや会員カードをカードスロットに挿入可能とされている。
【0041】
この本実施例に使用されるプリペイドカード並びに会員カードには、種々のデータを記憶するための不揮発性メモリと、これら記録情報の書き換えや読み出しを実施するとともに、外部のリーダライタ装置との非接触通信を実施する制御部とを有するICチップを有するICカードを使用しており、これらプリペイドカード並びに会員カードには、個々のカードを識別可能なカードID、具体的には、プリペイドカードにはJGVCで始まるカードIDが、会員カードには、JGKC始まる会員カードIDが予め記憶されていて、その種別がカードIDから識別可能とされているとともに、カードユニット3においてプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データ等の各種データが記憶されている。尚、本実施例のプリペイドカードは、遊技場内に設置された図示しない発行機において、購入、発行される。
【0042】
また、会員カードは、会員登録の必要事項である氏名、年齢、性別、職業、誕生日、住所や電子メールアドレス等の属性情報を記入した登録申し込み用紙を、該遊技場の受付けカウンター等に提出して会員登録の申し込みを実施することで、当該会員に対して付与される会員IDが、該会員に対して発行される会員カードに記憶されるとともに、該会員IDに対応付けて、当該会員が所有する貯蓄玉数や該登録申し込み者の属性情報が会員管理コンピュータ120に登録された後、該登録申し込み者に各遊技場において引き渡されるようになっており、遊技において獲得したパチンコ玉数を計数する図示しない計数装置において、該発行された会員カードを計数に際して挿入することで、会員管理コンピュータ120において、当該会員カードから読み出された会員IDに対応する貯蓄玉数に、計数された獲得玉数が加算更新されることで、該獲得玉数が加算された貯蓄玉数を、再度、遊技に使用できるように管理される。尚、これら計数装置も、カードユニット3と同様に、上記したローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されており、受付けた会員カードから読み出した会員IDと計数情報とを、該ローカルエリアネットワーク(LAN)を介して会員管理コンピュータ120に送信する。
【0043】
カードユニット3の前面には、前方に突出する態様にて突出部305が設けられている。該突出部305において、遊技者と対向する面には、図2並びに図5に示すように、表示部312と、メインメニュー画面を表示させるためのメニューボタン316と、地上デジタル放送(テレビ放送)を表示させるためのテレビボタン318と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードの会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン319と、再プレイボタン319の操作が有効であることを報知するための再プレイ表示部320と、テレビ音声が出力されるスピーカ315やイアホン端子315’が設けられており、該表示部312の表面には、表示部312に表示された各表示項目を指触により入力可能とするための透明タッチパネル314が設けられている。
【0044】
また、カードユニット3内の上部位置には、紙幣挿入口302に連設され、該紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を装置略中央部に設けられている後述する制御ユニット328に出力する紙幣識別ユニット321が設けられており、該紙幣識別ユニット321にて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付が可能とされている。
【0045】
この紙幣識別ユニット321の下方位置には、突出部305に臨むように、突出部305に設けられた表示部312の表示等に関する制御を行う表示制御基板329が配置されているとともに、該表示制御基板329に設けられたボードコネクタに、突出部305内部に格納され、表示部312を成す後述する液晶表示器313や各ボタンに対応するスイッチや、スピーカ315やイアホン端子315’が実装されたユニット基板の接続端子部が接続されることで、該ユニット基板に実装されている各部が、電気的に表示制御基板329に接続されるようになっている。
【0046】
図3は、本実施例のカードユニット3の構成を示すブロック図である。カードユニット3は、前述した紙幣識別ユニット321、カードリーダライタ327並びに表示制御基板329と、カードユニット3の各部の制御を制御プログラムにより実施して該カードユニット3の各種の機能を提供する制御ユニット328と、から主に構成されており、紙幣識別ユニット321、カードリーダライタ327及び表示制御基板329は制御ユニット328と接続されて各種データの送受が可能とされている。
【0047】
制御ユニット328は、前述したようにパチンコ玉の貸出に伴う各種の信号の授受を、パチンコ機2に設けられている図示しない賞球制御基板との間において実施するために、パチンコ機2と直接接続されているとともに、前述したように、図示しない情報出力基板に接続されており、対応するパチンコ機2から稼働中において出力される稼働信号が入力されるようになっていて、これら入力される稼働信号に基づいて、制御ユニット328において対応するパチンコ機2が稼働中、つまり、遊技者が遊技中であるか否かを特定できるようになっている。
【0048】
本実施例の制御ユニット328は、制御プログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU)328aや、カードリーダライタ327に受付け中のプリペイドカードや会員カードのプリペイド残額や、該会員カードの所有者である会員の貯蓄玉数やポイント数や会員情報等の各種のデータを記憶可能なRAM328bや、制御プログラムや設定データ等の各種のデータを記憶可能なROM328cや、その時点の時刻情報やカレンダ情報等を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)328dを含み、RAM328bは図示しない電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
【0049】
制御ユニット328には、図3に示すように、2つのデータ通信部334、335が設けられていおり、一方のデータ通信部334は、各カードユニット3に対応して設けられたPLCモデム4に接続されており、PLCモデム4とPLCサーバ5によるローカルエリアネットワークを通じて情報配信サーバ170や会員管理コンピュータ120やホールコンピュータ130とのデータ通信を行う。また、一方のデータ通信部335は、PLCモデム4とPLCサーバ5によるローカルエリアネットワークとは個別のローカルエリアネットワークを通じて、プリペイド残額等を管理する図示しない管理コンピュータとのデータ通信を行う。
【0050】
カードリーダライタ327は、カード挿入口309から挿入される会員カード並びにプリペイドカードに記録されている(会員)カードIDや、会員ID(会員カードのみ)、プリペイド残額データ等の記録情報の読み出し並びに書き込みを行う。
【0051】
また、制御ユニット328には、前述したように、対応するパチンコ機2の操作部14に設けられた残額表示器や、貸出ボタンの操作を検知する貸出ボタンスイッチや、受付け中の会員カードやプリペイドカードを返却させる際に操作される返却ボタンの操作を検知する返却ボタンスイッチが接続されている。
【0052】
制御ユニット328は、突出部305に設けられている再プレイボタン319の操作による表示制御基板329からの再プレイ操作情報や紙幣識別ユニット321による貨幣識別情報、並びにカードリーダライタ327からのカード挿入情報等を受けて、制御ユニット328に接続されている多機能ランプ内に設けられたフルカラーLED301a等の各LED、カードリーダライタ327、表示制御基板329の制御、残額表示器の表示制御等、全体の動作制御、並びにカード挿入口309に挿入された会員カードやプリペイドカードに対して管理コンピュータと連携して利用の可/不可を判別するカード受付け処理(図6)や、受付け中の会員カード或いはプリペイドカードから読み出したプリペイド残額データ、若しくはRAM328bに記憶されたプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額を使用した玉貸を行う貸出処理(図6)や、返却ボタンの操作により受付け中の会員カードやプリペイドカードの返却する返却処理(図6)や、受付け中の会員カードやプリペイドカードに残存するプリペイド残額への貨幣投入による入金を行う入金処理(図6)や、貯玉数を用いた再プレイ処理(図6)等の各種処理を実行する。
【0053】
また、制御ユニット328に接続された表示制御基板329は、前記した表示部312を成す液晶表示器313や、透明タッチパネル314や、各種スイッチ類(メニューボタン316に対応するメニュースイッチ316a、テレビボタン318に対応するテレビスイッチ318a、再プレイボタン319に対応する再プレイスイッチ319a)や前述した再プレイ表示部320内に設けられたLED320a等の電子部品が接続されている。
【0054】
本実施例の表示制御基板329には、液晶表示器313の表示駆動を行う表示駆動回路(図示略)や、前記透明タッチパネル314からの出力信号に基づいて押圧操作された位置を特定して該特定した入力位置情報を出力する入力位置検出回路(図示略)や、表示部312に表示する表示映像に関する処理を行うVDP(図示略)や、メニュー表示等に使用する画像データ等を記憶するVROM(図示略)や、表示部312に表示する表示データを一時記憶するVRAM(図示略)や、制御ユニット328から独立して、各種スイッチ類やタッチパネル等の入力に伴う判断や処理を処理プログラムに基づいて実施するサブマイコン(図示略)等が実装されているとともに、図3に示すように、テレビ音声を出力するためのアンプ回路やスピーカ315やイアホン端子315’を含む音声出力部323や、地上デジタル放送を受信するための地上デジタル放送受信ユニット340が接続されている。
【0055】
この本実施例に用いた地上デジタル放送受信ユニット340は、図3並びに図4に示すように、主に、地上デジタル放送電波を受信して多重化信号に変換するフロントエンド部342と、多重化信号を映像データと音声データに変換するデジタル信号処理を行うバックエンド部341とから主に構成されている。
【0056】
本実施例のフロントエンド部342にはPLCモデム4が接続されており、後述するようにPLCモデム4から出力される地上デジタル放送電波が入力されるようになっている。
【0057】
フロントエンド部342は、図4に示すように、受信変換回路501と、フーリエ変換/ 等化回路502と、キャリア選択回路503と、受信同期処理回路504とから主に構成されている。
【0058】
受信変換回路501は、後述するバックエンドに設けられた制御回路532から出力される選局信号に基づき受信されたデジタル放送チャンネル#k(k=1〜 N)のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を復調してフーリエ変換/ 等化回路502 に出力するものであり、選局信号にて指定されたチャンネルの放送波の受信電波強度信号(RSSI)を制御回路532に対して出力するものである。
【0059】
この本実施例の受信変換回路501は、図4に示すように、ダウンコンバータ511と、A/D変換部512と、直交復調部513とを備えている。
【0060】
ダウンコンバータ511は、受信されたOFDM信号を中間周波数の信号(IF( Intermediate Frequency)信号) に周波数変換するものである。また、A/D変換部512 は、IF信号をA/D変換して、複素デジタルIF信号として直交復調部513に出力するものである。
【0061】
直交復調部513は、複素デジタルIF信号を直交復調してベースバンドI,Q信号に変換して、フーリエ変換/ 等化回路502に出力するものである。
【0062】
受信同期処理回路504は、受信変換回路501が生成する複素デジタルIF信号又はベースバンドI,Q信号に基づいて、図示しない局部発振器用周波数の再生、サンプリングクロックの再生、シンボル同期の再生を行うものである。この受信同期処理回路504は、これらの再生した信号( 再生同期信号) をフロントエンド部342内の受信変換回路501、フーリエ変換/ 等化回路502及びキャリア選択回路503へ供給する。
【0063】
フーリエ変換/ 等化回路502は、受信変換回路501から出力されたベースバンドI, Q信号に、フーリエ変換、及び等化を行い、OFDM信号のキャリアごとの複素デジタル信号を出力するものであり、図4に示すように、FFT回路521と等化回路522とを備えている。
【0064】
FFT回路521は、ベースバンドI,Q信号中から有効シンボル期間信号を取り出して高速フーリエ変換(FFT;Fast Fourier Transform)により、周波数領域のキャリアデータに変換して等化回路522に出力するものである。
【0065】
等化回路522は、FFT回路521が出力するOFDM信号の全キャリアの複素デジタルデータに基づいて、キャリア毎に等化を行い、キャリア毎の複素デジタル信号をキャリア選択回路503に出力するものである。
【0066】
そして、キャリア選択回路503においては、予め設定されている動画セグメントに対応するキャリア(簡易セグメントであれば#0、フルハイビジョンに設定されている場合には全キャリア等)を選択して、バックエンド部341に出力する。
【0067】
バックエンド部341は、図4に示すように、多重信号復元処理回路530と、画像処理回路531と、音声処理回路341と、制御回路532と、メモリ534とから主に構成されている。
【0068】
多重信号復元処理回路530は、フロントエンド部342から出力される複素デジタル信号を、所定の変調方式(本実施例ではQPSK)にて復調するとともに、復調して得たセグメントデータを、逆インターリーブ並びにCRC等の冗長データに基づきエラー訂正して復元し、図示しないカードスロットに装着されている復号用カードから読み出した復号用データを用いてデスクランブル処理し、該復元したセグメントデータ中に含まれる圧縮映像データ(MPEG−2 AVC)を画像処理回路531に、圧縮音声データ(MPEG−2 AAC)を音声処理回路533に、データ放送のデータ並びに放送番組データを制御回路532に対して出力する。
【0069】
画像処理回路531は、多重信号復元処理回路530から出力される圧縮映像データ(MPEG−2 AVC)を解凍して、表示制御基板329において、液晶表示器313への表示に使用可能な所定のデジタル映像データに変換するものであり、該変換されたデジタル映像データが表示制御基板329に出力される。
【0070】
音声処理回路533は、多重信号復元処理回路530から出力される圧縮音声データ(MPEG−2 AAC)を解凍して、音声出力部323においてD/A変換可能な所定形式のデジタル音声データに変換するものであり、該変換されたデジタル音声データが表示制御基板329に出力される。
【0071】
制御回路532は、地上波デジタル放送受信ユニット340の全体の制御を実施するものであり、該制御回路532は、図4に示すように、バックエンド部341に設けられた多重信号復元処理回路530、画像処理回路531、音声処理回路533と接続されて、これらの制御を実施するとともに、メモリ534とローカルに接続されていて、多重信号復元処理回路530、画像処理回路531、音声処理回路533における各処理において該メモリ534を利用できるように制御する。
【0072】
また、制御回路532は、表示制御基板329にも直接接続されており、該表示制御基板329に対して、重信号復元処理回路530から出力されるデータ放送のデータ(データ放送データ)や放送番組データを送信するとともに、図示しないカードスロッに装着されている復号用カードの抜き取りを検知した場合には、該復号用カードの抜き取りの発生を、表示制御基板329を介して制御ユニット328に通知する。
【0073】
尚、これら復号用カードの抜き取りが発生した旨の通知を受信した制御ユニット328は、該カードユニット3を特定可能な情報として対応する台番号とともに該通知をホールコンピュータ130に送信することによって、ホールコンピュータ130において、該送信された台番号が、復号用カードの抜き取りが発生した旨のメッセージともに表示されるようになっており、これら復号用カードが偶発的または故意に抜き取られた場合には、該抜き取りが発生とともに、該抜き取りが発生したカードユニット3をホールコンピュータ130において迅速に把握できるようになっている。
【0074】
尚、制御回路532は、図4に示すように、フロントエンド部342の受信変換回路501にも接続されており、該受信変換回路501に、表示制御基板329からの選局要求に応じた選局信号を出力することで、遊技者により選択された放送局の地上デジタル放送電波が受信される。
【0075】
ここで、本実施例のカードユニット3の制御ユニット328が実施する各処理の処理内容について図6に基づいて、以下に説明すると、制御ユニット328は、カードユニット3への電源投入により起動されることで、Sb1の起動処理を実施して、各部の接続状況の確認や、管理コンピュータや会員管理コンピュータ120への接続確認要求の送信、並びに該接続確認要求の送信に応じて管理コンピュータや会員管理コンピュータ120から返信される設定情報に基づく各設定データに初期値等の設定等を実施する。
【0076】
そして、該起動処理の実施後においてSb2〜Sb6の処理を巡回実施することで、カード挿入口309へのカード挿入であるカード受付け、遊技者(会員またはビジター)による貸出ボタンの操作、紙幣挿入口302からの紙幣の投入による現金受付け、遊技者による返却ボタンの操作、再プレイスイッチ319の操作(表示制御基板329からの再プレイ操作情報の受信)を検知する待機状態となる。
【0077】
これらの待機状態において、遊技者が、プリペイドカードまたは会員カードをカード挿入口309に挿入した場合には、該プリペイドカード或いは会員カードの挿入に伴う挿入検知情報がカードリーダライタ327から制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb2においてカード受付け有りと判断してSb7のステップに進み、カード受付け処理を実施する。
【0078】
このSb7におけるカード受付け処理においては、まず、既にカードリーダライタ327に受付け中の会員カードまたはプリペイドカードが存在するか否かを判定し、受付け中の会員カードまたはプリペイドカードが存在する場合には、カードリーダライタ327に排出指示を出力することで、カード挿入口309に挿入されたプリペイドカード或いは会員カードを返却させて該カード受付け処理を終了する一方、受付け中のカードが存在しない場合には、カード挿入口309に挿入された会員カードまたはプリペイドカードの取り込み指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはプリペイドカードをカードリーダライタ327のカードスロット内に取り込んで、該会員カード或いはプリペイドカードに記憶されている記憶データ、具体的には、当該会員カード或いはプリペイドカードの(会員)カードIDと会員ID(会員カードのみ)とプリペイド残額データ等を読み出す。
【0079】
次に制御ユニット328は、受付けた会員カード又はプリペイドカードから読み出した(会員)カードIDとプリペイド残額データと装置IDとを含む認証要求を管理コンピュータに送信し、管理コンピュータからの認証結果を受信するカード認証処理を実施する。
【0080】
この認証要求の受信に応じて管理コンピュータは、受信した認証要求に含まれる(会員)カードIDが、図示しないカード管理テーブルに存在するか否かを判定し、存在する場合には、該(会員)カードIDに対応付けて該カード管理テーブルに記憶、管理されているプリペイド残額が、該受信した認証要求に含まれるプリペイド残額データ、すなわち、受付けた会員カード或いはプリペイドカードから読み出したプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に一致するか否かを判定し、一致することを条件に、認証結果として「認証OK」を返信するとともに、プリペイド残額が一致しない場合には「認証NG」を返信する。
【0081】
管理コンピュータから返信された認証結果が「認証NG」である場合には、受付けた会員カード或いはプリペイドカードの排出指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはプリペイドカードを返却させてカード受付け処理を終了する一方、返信された認証結果が「認証OK」である場合には、受付けた会員カードから読み出した会員カードIDと会員IDとプリペイド残額、又はプリペイドカードから読み出したカードIDとプリペイド残額とを、RAM328b内の図示しない受付情報テーブルに格納するとともに、格納したプリペイド残額を残額表示器に表示する。
【0082】
そして、受付情報テーブルに会員IDの記憶があるか否かを判定して、会員IDの記憶がない場合、つまり受付けたカードがプリペイドカードである場合には該カード受付け処理を終了して、Sb2〜Sb8の待機状態に戻る一方、会員IDの記憶がある場合には、受付けた会員カードを所有する会員遊技者の貯蓄玉数やポイント数並びに会員情報を管理コンピュータ120から取得してRAM328bの受付情報テーブルに記憶する会員情報取得処理を実施した後、Sb2〜Sb6の待機状態に戻る。
【0083】
また、これらSb2〜Sb6の待機状態において、遊技者が貸出ボタンの操作を実施した場合には、該遊技者による貸出ボタンの操作を検知するための貸出ボタンスイッチからの信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb3のステップにおいて貸出ボタンの操作有りと判断してSb8のステップに進み、貸出処理を実施する。
【0084】
この貸出処理においては、まず、挿入された会員カード或いはプリペイドカードから読み出してRAM328b(受付情報テーブル)に記憶したプリペイド残額が、本実施例における使用単位額(貸出処理にプリペイド残額を使用する際の予め定められた単位額)となる100円と該使用単位額に相当する消費税額である5円(本実施例においては税率5%)との合計額である税込単位額となる105円未満であるか否かを判定し、プリペイド残額が105円未満である場合には該判定において「Yes」と判定されて、該貸出処理を終了してSb2〜Sb6の待機状態に戻る一方、プリペイド残額が105円以上である場合には、次のステップに進み、プリペイド残額が本実施例において貸出処理の使用金額として設定されている500円と該使用金額に相当する消費税額である25円(税率5%)との合計額である税込使用額となる525円以上であるか否かを判定する。
【0085】
プリペイド残額が税込使用額である525円以上である場合には、使用金額玉貸処理を実施する一方、税込使用額である525円未満である場合には、表示金額玉貸処理を実施する。
【0086】
この使用金額玉貸処理においては、使用金額となる500円に相当するパチンコ玉数の払出指示、具体的に本実施例においては、1玉のパチンコ玉の貸出単価が4円であるので、500円分に相当する125玉の払出指示を、対応するパチンコ機2に対して出力して該パチンコ玉数を払い出させる。
【0087】
そして、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bの受付情報テーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)から、税込使用額である525円を減算更新するとともに、受付情報テーブルのプリペイド残額並びに受付け中の会員カード或いはプリペイドカードに記憶されているプリペイド残額データを、第1税込使用額である525円を減算更新した新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、管理コンピュータ100に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはプリペイドカードの(会員)カードIDと、税込使用額とを含む貸出完了通知を送信して、管理コンピュータ100のカード管理テーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されているプリペイド残額から該税込使用額を減算更新させる。
【0088】
そして、受付け中のカードがプリペイドカードであるか否かを判定し、プリペイドカードでない場合には該貸出処理を終了してSb2〜Sb6の待機状態に戻る一方、プリペイドカードを受付け中である場合には、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bの受付情報テーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)が0であるか否かを判定する。
【0089】
そして、該判定においてプリペイド残額が0でない場合には、該貸出処理を終了してSb2〜Sb6の待機状態に戻る一方、プリペイド残額が0である場合には、当該プリペイド残額が0となったプリペイドカードをカードリーダライタ327の内方側の貯留部に回収して該貸出処理を終了してSb2〜Sb6の待機状態に戻る。
【0090】
一方、表示金額玉貸処理においては、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bの受付情報テーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)の内、使用単位額である100円に当該使用単位額である100円に対応する消費税額である5円の合計額である税込単位額となる105円の整数倍の金額で最大の金額、例えば、プリペイド残額が475円であれば、税込単位額となる105円の整数倍の金額で最大の金額となる4倍に該当する420円に相当するパチンコ玉数の払出指示、具体的に本実施例においては、1玉のパチンコ玉の貸出単価が4円であるので、420円から消費税額である20円を除いた税なし金額である400円分に相当する100玉の払出指示を、対応するパチンコ機2に対して出力して該パチンコ玉数を払い出させる。
【0091】
そして、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bの受付情報テーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)から、パチンコ玉の玉貸に使用した税込みの金額である420円を減算更新するとともに、受付情報テーブルのプリペイド残額データ並びに受付け中の会員カード或いはプリペイドカードに記憶されているプリペイド残額データを、該税込みの金額である420円を減算更新した新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、管理コンピュータに対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはプリペイドカードの(会員)カードIDと、該税込みの金額である420円とを含む貸出完了通知を送信して、管理コンピュータにて(会員)カードIDに対応付けてカード管理テーブルに記憶されているプリペイド残額から該税込みの金額を減算更新させる。
【0092】
そして、受付け中のカードがプリペイドカードであるか否かを判定し、プリペイドカードでない場合には該貸出処理を終了してSb2〜Sb6の待機状態に戻る一方、プリペイドカードを受付け中である場合には、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bの受付情報テーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)が0であるか否かを判定する。
【0093】
そして、該判定においてプリペイド残額が0でない場合には、該貸出処理を終了してSb2〜Sb6の待機状態に戻る一方、プリペイド残額が0である場合には、当該プリペイド残額が0となったプリペイドカードをカードリーダライタ327の内方側の貯留部に回収して該貸出処理を終了してSb2〜Sb6の待機状態に戻る。
【0094】
また、前述したSb2〜Sb6の待機状態において、遊技者が紙幣挿入口302から現金(紙幣)を投入した場合には、該現金(紙幣)の投入に伴う貨幣識別情報が紙幣識別ユニット321から制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb4のステップにおいて現金の受付け有りと判断してSb9のステップに進んで入金処理を実施する。
【0095】
この入金処理においては、まず、入力された貨幣識別情報から投入された貨幣の投入金額を特定するとともに、カードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはプリペイドカードが存在するか否かを判定し、受付け中の会員カード或いはプリペイドカードが存在しない場合に制御ユニット328は、挿入された現金(紙幣)を紙幣挿入口302から返却させる一方、受付け中の会員カード或いはプリペイドカードが存在する場合には、前記にて特定した投入金額を、受付け中の会員カード或いはプリペイドカード並びに受付情報テーブルに記憶されているプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に加算して、該プリペイド残額データを加算後の新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、該入金金額(投入金額に同じ)と当該カードユニット3の装置IDと、受付け中の会員カード或いはプリペイドカードの(会員)カードIDとを含むカード入金通知を管理コンピュータに送信して、該管理コンピュータのカード管理テーブルにおいて該(会員)カードIDに対応して記憶されているプリペイド残額に該入金金額を加算更新させる。
【0096】
そして、残額表示器に表示されているプリペイド残額を、加算更新後の新たな金額に更新表示して、該入金処理を終了してSb2〜Sb6の待機状態に戻る。
【0097】
また、前述したSb2〜Sb6の待機状態において、遊技者が返却ボタンの操作を実施した場合には、遊技者による返却ボタンの操作を検知するための返却ボタンスイッチからの信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb5において返却ボタンの操作有りと判断してSb10に進んで返却処理を実施する。
【0098】
この返却処理においては、まず、カードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはプリペイドカードが存在するか否かを判定し、存在する場合には、排出指示をカードリーダライタ327に出力することで、該カードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはプリペイドカードを、カード挿入口309から排出させて返却するとともに、該返却したカードが会員カードであるか否かを、当該カードの受付け時に該カードから読み出したカードIDから判定し、該判定において会員カードである場合には、該返却した会員カードの会員カードIDと当該カードユニット3の装置IDとを含む返却通知を管理コンピュータ並びに会員管理コンピュータ120に送信して、会員カードIDから特定される会員カードが返却されたことを管理コンピュータ並びに会員管理コンピュータ120に通知するとともに、当該会員の貯蓄玉数やポイント数や会員情報等が記憶された受付情報テーブルをリセットした後、Sb2〜Sb6の待機状態に戻る。
【0099】
一方、返却するカードがプリペイドカードである場合には、該返却したプリペイドカードのカードIDと当該カードユニット3の装置IDとを含む返却通知を管理コンピュータに送信して、カードIDから特定されるプリペイドカードが返却されたことを管理コンピュータに通知するとともに、受付情報テーブルをリセットした後、Sb2〜Sb6の待機状態に戻る。
【0100】
また、前述したSb2〜Sb6の待機状態において、遊技者が再プレイスイッチ319の操作を実施した場合には、前述したように、該再プレイスイッチ319の操作を検知した表示制御基板329からの再プレイ操作情報が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb6において再プレイスイッチ319の操作有りと判断してSb11に進んで再プレイ処理を実施する。
【0101】
この再プレイ処理においては、まず、遊技者が会員であるか否かを、受付情報テーブルに記憶している、受付け中のカードから読み出したカードIDから判定し、遊技者が会員でない場合(受付け中のカードが会員カードではない場合)には、該再プレイ処理を終了してSb2〜Sb6の待機状態に戻る一方、遊技者が会員である場合(受付け中のカードが会員カードである場合)には、RAM328b内の受付情報テーブルに、照合済みを示す「1」が登録されているか否かを判定し、「1」が登録されていない場合には、暗証番号を受付けるためのテンキー等を含む図示しない暗証番号受付け画面を表示部312に表示して、暗証番号の受付けを実施する。
【0102】
そして、該暗証番号受付け画面にて受付けた暗証番号と、前記受付情報テーブルに格納されている、前記会員情報取得処理にて会員管理コンピュータ120から貯蓄玉数とともに取得した暗証番号とが一致するか否かを照合し、双方の暗証番号が一致しない場合には、該再プレイ処理を終了してSb2〜Sb6の待機状態に戻る一方、双方の暗証番号が一致する場合には受付情報テーブルの照合済みフラグに照合済みを示す「1」を格納(セット)する。
【0103】
このようにして照合済みフラグに「1」がセットされていることを確認した後、若しくは「1」をセットした後、受付情報テーブルに記憶されている貯玉数を表示部312に表示して、会員遊技者に該貯玉数を報知した後、該貯玉数が再プレイに設定されている再プレイ単位数、具体的に本実施例では、消費税を含まない500円分に相当する125玉と、再プレイ手数料となる10玉との合計数である135玉以上存在するか否かを判定し、再プレイ単位数以上の貯玉数が存在しない場合には、再プレイが不可である旨を示すメッセージを表示部312に表示した後、該再プレイ処理を終了してSb2〜Sb6の待機状態に戻る一方、再プレイ単位数以上の貯玉数が存在する場合には、再プレイ表示部320(LED320a)を点灯して再プレイスイッチ319の操作が有効であることを会員遊技者に報知するとともに、表示制御基板329に対して、再プレイスイッチ319の操作を促すメッセージの表示要求を送信して、表示部312に再プレイスイッチ319の操作を促すメッセージを表示させた後、再プレイスイッチ319の操作待ち状態となる。
【0104】
そして、所定時間内に再プレイスイッチ319の操作が無い場合には、該再プレイ処理を終了してSb2〜Sb6の待機状態に戻る一方、所定時間内に再プレイスイッチ319の操作が有った場合には、受付情報テーブルに記憶されている貯玉数から、再プレイ単位数(135玉)を減算更新するとともに、再プレイ表示部320(LED320a)を消灯した後、再プレイ玉貸処理を実施する。この本実施例の再プレイ玉貸処理においては、再プレイ単位数(135玉)に対応するパチンコ玉数、具体的には、再プレイ単位数(135玉)から手数料を除いた125玉のパチンコ玉の払出指示を、対応するパチンコ機2に対して出力して該パチンコ玉数を払い出させる。
【0105】
次いで、該カードユニット3の装置IDと、カードリーダライタ327に受付け中の会員カードから読み出して受付情報テーブルに記憶されている会員IDとを含む再プレイ完了通知を会員管理コンピュータ120に対して送信することで、該会員管理コンピュータ120の図示しない会員情報テーブルにおいて該会員IDに対応して記憶されている貯蓄玉数から再プレイ単位数(135玉)を減算更新させた後、該再プレイ処理を終了してSb2〜Sb6の待機状態に戻る。
【0106】
次に、本実施例に用いたPLCサーバ5の構成を図7に基づいて説明する。
【0107】
本実施例に用いたPLCサーバ5は、図7に示すように、HUBを通じて情報配信サーバ170や会員管理コンピュータ120やホールコンピュータ130とのデータ通信を行う通信インターフェイス(IF)回路部452と、PLCサーバ5の動作制御を行う1チップマイクロコンピュータ等からなる制御回路部450と、該制御回路部450が制御処理等においてデータの格納等に使用するメモ回路部451と、該PLCサーバ5から送信する送信データをPLC通信に使用する所定周波数帯域幅の電波(PLC通信電波)の位相や振幅に変換する変調処理を行う送信回路部453と、各PLCモデム4から送信されるPLC通信電波を復調して、該PLC通信電波に変調されているデータに変換する復調処理を行う受信回路部454と、PLC通信電波の送信と受信とを切り替える送受信スイッチ回路部455と、屋外に設置されたUHFアンテナにより受信された地上デジタル放送電波が入力される地デジ電波入力部458と、地デジ電波入力部458から入力される地上デジタル放送電波と受信回路部454にて変調されたPLC通信電波とを混合して、PLCサーバ5と各PLCモデム4とを接続している単一の同軸ケーブルDに出力する混合回路部456と、同軸ケーブルDに接続されて該同軸ケーブルD内を伝播する各周波数の電波の中から所定周波数帯域幅のPLC通信電波を取り出す分周回路部457と、が設けられている。
【0108】
送受信スイッチ回路部455は、送信回路部453からPLC通信電波が出力されるときには、送信回路部453と混合回路部456とを接続する一方、受信回路部454と分周回路部457との接続を切断することで、送信回路部453からのPLC通信電波が混合回路部456のみに供給されて地上デジタル放送電波と混合されて同軸ケーブルDに出力される。また、送信回路部453からPLC通信電波が出力されないときには、送信回路部453と混合回路部456との接続を切断する一方、受信回路部454と分周回路部457とを接続することで、分周回路部457により分周されたPLC通信電波が受信回路部454に入力され、これら送信と受信の切り替えを高速に実施することで、PLCサーバ5と各PLCモデム4とが双方向のデータ通信を実施できるようになっている。
【0109】
尚、図1、図7に示すように、地デジ電波入力部458とUHFアンテナとの間には、地上デジタル放送電波の周波数帯域である470MHz〜770MHzの帯域の電波を主に通過させ、該470MHz〜770MHzの帯域以外の電波を殆ど通過させない帯域制限フィルタが設けられており(図9(b)参照)、470MHz〜770MHzの帯域以外のノイズ電波が削除された地上デジタル放送電波が地デジ電波入力部458に入力されるようになっている。
【0110】
これら帯域制限フィルタの通過帯域としては、470MHz〜770MHzに可能な限り近いものが好ましいが、これら470MHz〜770MHzのみを通過する帯域制限フィルタが得られない場合には、470MHz以下で470MHzに近い、例えば450MHz以上の電波を通過するとともに450MHz未満の周波数の電波を通過しない低周波カットフィルタF1と、770MHz以上で770MHzに近い、例えば800MHz以上の電波を通過しないとともに800MHz未満の周波数の電波を通過させる高周波カットフィルタF2とを組み合わせることで、地上デジタル放送電波の帯域である470MHz〜770MHzを全て含む450MHz〜800MHzの周波数帯域の電波を通過させる帯域制限フィルタを得るようにしても良い。
【0111】
また、これら帯域制限フィルタ6は、1方向に通過する電波の周波数を制限するものではなく、逆方向に通過する電波の周波数も制限するものであることが好ましい。つまり、帯域制限フィルタは、屋外のUHFアンテナから入力される電波の帯域制限を行うとともに、PLCサーバ5から入力される電波、つまり、PLC通信電波の通過も制限するものであることが好ましく、このようにすることで、PLC通信電波がUHFアンテナから送信されることにより、第三者がPLC通信電波を傍受してデータ通信の内容を傍受できるようになってしまうことを確実に防止することができる。
【0112】
また、PLC通信電波の周波数帯域としては、地上デジタル放送電波の帯域である470MHz〜770MHz以外の周波数帯であって、単位時間により多くのデータを変調することのできる比較的高周波数の帯域であることが好ましく、例えば、高速PLC通信として利用されている、例えば3〜30MHzの帯域を利用すれば良く、該3〜30MHzの帯域を利用して所定の多値変調方式を用いることで、80Mbps(ビット/秒)程度のデータ通信速度を得ることができる。
【0113】
このように、PLC通信電波の周波数帯域をこれら3〜30MHzの帯域とすることは、該周波数帯域のデバイスは、比較的安価であるとともに、該電波のケーブル内の伝搬における減衰が比較的小さいことから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらPLC通信電波の周波数帯域を、例えば、770MHzよりも高い周波数である1GHzや2GHzやISMバンドである2.54GHzとして、より高速のデータ通信を行うようにしても良い。
【0114】
UHFアンテナにおいて受信された電波には、図9(a)に示すように、地上デジタル放送電波以外のPLC通信電波の同一周波数帯域のノイズ電波が多く含まれており、該UHFアンテナにおいて受信された電波をそのまま地デジ電波入力部458に入力すると、これらPLC通信電波の同一周波数帯域のノイズ電波にPLC通信電波が合成されることで、PLC通信にエラーが生じたり、通信速度が著しく低下してしまうことになる。
【0115】
しかし、本実施例では、前述したように、帯域制限フィルタ6を使用することで、地上デジタル放送電波以外の帯域、すなわち、PLC通信に使用するPLC通信電波の帯域である3〜30MHzの帯域のノイズ電波を除去(カット)することができ(図9(b))、これらノイズ電波が除去された3〜30MHzの帯域にPLC通信電波を合成することで(図9(c))、PLC通信にエラーが生じたり、通信速度が著しく低下してしまうことを防止でき、安定したデータ通信を行うことができるようになっている。
【0116】
次に、本実施例に用いたPLCモデム4の構成を図8に基づいて説明する。
【0117】
本実施例に用いたPLCモデム4は、図8に示すように、カードユニット3の通信部334とのデータ通信を行う通信インターフェイス(IF)回路部442と、PLCモデム4の動作制御を行う1チップマイクロコンピュータ等から成る制御回路部440と、該制御回路部440が制御処理等においてデータの格納等に使用するメモ回路部441と、該PLCモデム4から送信する送信データをPLC通信に使用する所定周波数帯域幅の電波(PLC通信電波)の位相や振幅に変換する変調処理を行う送信回路部443と、PLCサーバ5から送信されるPLC通信電波を復調して、該PLC通信電波に変調されているデータに変換する復調処理を行う受信回路部444と、同軸ケーブルDに接続されてPLC通信電波の送信と受信とを切り替える送受信スイッチ回路部445と、同軸ケーブルDに接続されて該同軸ケーブルD内を伝搬される地上デジタル放送電波とPLC通信電波とを分けて出力する分周回路部446と、該分周回路部446にて分周された地上デジタル放送電波が出力される地デジ電波出力部447が設けられている。
【0118】
送受信スイッチ回路部445は、PLCサーバ5における送受信スイッチ回路部455と同じく、送信回路部443からPLC通信電波が出力されるときには、送信回路部443を同軸ケーブルDに接続する一方、受信回路部444と分周回路部446との接続を切断することで、送信回路部443からのPLC通信電波が同軸ケーブルDに入力される。また、送信回路部443からPLC通信電波が出力されないときには、送信回路部443と同軸ケーブルDとの接続を切断する一方、受信回路部444と分周回路部446とを接続することで、分周回路部446により分周されたPLC通信電波が受信回路部444に入力され、これら送信と受信の切り替えを高速に実施することで、該PLCモデム4とPLCサーバ5とが双方向のデータ通信を実施できるようになっている。
【0119】
尚、本実施例においては、PLCモデム4とPLCサーバ5とを、地上デジタル放送へ移行する以前において、地上アナログ放送電波を各カードユニットに配信するために遊技場内に既に架設されていた同軸ケーブルに接続することで、該同軸ケーブルのみでデータ通信と地上デジタル放送電波の配信とを実施するようにしており、このようにすることで、新たにケーブルを遊技場内に架設する等の大きな費用をかけることなく、地上アナログ放送への移行を行うとともに、同一のケーブルによるデータ通信の統合を行うことができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、既存の同軸ケーブルがない新店舗の場合等においては、新たに同軸ケーブルを架設すれば良い。
【0120】
尚、架設するケーブルとしては、同軸ケーブル以外のケーブルでも良いが、同軸ケーブルの方が、外部からの電波の影響による通信速度の変化を少なくできるとともに、これらケーブルがアンテナ化して、PLC通信電波が傍受されてしまい、ローカルエリアネットワークのセキュリティが著しく低下してしまうことを防止できるとともに、これらケーブルから放射される電波が、パチンコ機2やカードユニット3等の遊技用装置に悪影響を及ぼしてしまうことを防止できることからも、同軸ケーブルを用いることが好ましい。
【0121】
次に、本実施例において用いた情報配信サーバ170の構成について、図10を用いて説明すると、情報配信サーバ170は、図10に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス171に、処理プログラムに従って演算を行い情報配信サーバ170を動作させるための処理や該情報配信サーバ170からの広告コンテンツの配信を管理する配信管理処理を行うCPU(セントラルプロセッシングユニット)172、該CPU172のワークメモリ等として使用されるRAM(ランダムアクセスメモリ)173、時間情報を出力するRTC(リアルタイムクロック)174、ハードディスク等からなる記憶装置175、各種情報の入力の受付け等を行うためのキーボードやマウス等の入力装置176、各種の情報の表示出力を行う表示装置177や、Hubを介してPLCサーバ5に接続され、該PLCサーバ5と各PLCモデム4から構成されるローカルエリアネットワーク(LAN)上の各カードユニット3とのデータ通信を行う第1通信部178と、警報システムに接続されて、該警報システムから送信される火災警報や地震速報を受信する第2通信部179とが接続された、比較的処理能力に優れたサーバコンピュータである。
【0122】
記憶装置175には、CPU172が実施する各種の処理内容が記述された処理プログラムに加えて、該情報配信サーバ170が各カードユニット3に対して配信する広告用の映像データと音声データとから成る広告コンテンツデータが記憶されている。
【0123】
さらに、記憶装置175には、図11に示すアドレス割り当てテーブルが記憶されている。
【0124】
本実施例のアドレス割り当てテーブルは、広告コンテンツや地震速報や火災警報や告知情報等を配信するために使用されるものであり、図11に示すように、「コンテンツ種別」、「コンテンツID」、「配信条件」、「配信方式」、「送信アドレス」、「受信ホストグループ」の項目毎に対応するデータを格納可能とされている。
【0125】
「コンテンツ種別」の項目には、図11に示すように、広告コンテンツに対応する「広告」と、緊急地震速報や火災警報や告知情報等の特定コンテンツに対応する「特定」とが格納される。
【0126】
「コンテンツID」には、図11に示すように、個々の広告コンテンツに付与された広告コンテンツIDが格納される。
【0127】
「配信条件」の項目には、図11に示すように、コンテンツ種別が「広告」である場合には、対応する広告コンテンツIDから特定される広告コンテンツを配信する遊技状況である「非稼働」、「非会員稼働」、「会員稼働」が格納され、コンテンツ種別が「特定」である場合には、「地震速報受信」、「火災警報受信」、「告知情報受信」が格納される。
【0128】
図11に示す例では、カードユニット3が対応するパチンコ機2が非稼働である場合には、「非稼働」に対応する広告コンテンツIDが特定されて、該特定された広告コンテンツIDの広告コンテンツがカードユニット3にマルチキャスト配信されて表示され、カードユニット3が対応するパチンコ機2が稼働中であって会員カードが挿入中でない場合には、「非会員稼働」に対応する広告コンテンツIDが特定されて、該特定された広告コンテンツIDの広告コンテンツがカードユニット3にマルチキャスト配信されて表示され、カードユニット3が対応するパチンコ機2が稼働中であって会員カードが挿入中である場合には、「会員稼働」に対応する広告コンテンツIDが特定されて、該特定された広告コンテンツIDの広告コンテンツがカードユニット3にマルチキャスト配信されて表示されるようになる。
【0129】
「配信方式」の項目には、図1に示すように、「マルチキャスト」または「ブロードキャスト」のいずれかが格納され、「送信アドレス」の項目には、対応する配信方式がマルチキャストである場合にはクラスD1〜3のマルチキャスト(MC)アドレスが格納され、対応する配信方式がブロードキャストである場合には所定のブロードキャスト(BC)アドレスが格納される。
【0130】
これらマルチキャスト(MC)アドレスとしては、インターネットプロトコル(IP)通信規格において一般的にClass Dアドレスと呼ばれている224.0.0.0〜239.255.255.255の範囲のアドレスを使用することができ、これらClass Dアドレスのうち、例えば、Organization-local Scopeに割り当てられている239.192.0.0/14のIPアドレスうち、1のIPアドレスを個々の広告コンテンツ毎に固有に割り当てれば良く、このように設定することで、各広告コンテンツIDの広告コンテンツの映像データや音声データが、各広告コンテンツIDに対してアドレス割り当てテーブルにて設定されているマルチキャスト(MC)アドレス宛に送信される。
【0131】
また、ブロードキャスト(BC)アドレスとしては、インターネットプロトコル(IP)通信規格において全接続端末が受信するように規定されている所定のIPアドレス、例えば「255.255.255.255」とすれば良く、このように設定することで、例えば、地震速報が受信された場合には、該受信された地震速報のデータが全てのカードユニット3に対して迅速に配信されて、地震速報が表示部312に表示されるようになる(図13(c)参照)。
【0132】
「受信ホストグループ」の項目には、図11に示すように、対応する広告コンテンツのマルチキャスト(MC)アドレスに基づくIPコネクションを確立して広告コンテンツの配信を受付けているカードユニット3のIPアドレスが全て格納されている。
【0133】
尚、上記したマルチキャスト(MC)アドレスの割り当てや、各広告コンテンツに対する広告コンテンツIDの設定や、配信条件の変更等は、所定のアプリケーションを使用することで実施することができる。
【0134】
ここで、本実施例のカードユニット3の表示部312に表示されるメインメニューに基づいて、本実施例において該表示部312に表示される表示内容に関して、図5並びに図12、図13に基づいて説明すると、例えば、会員遊技者がカード挿入口309から会員カードを挿入し、後述する玉貸処理によって玉貸を受けてパチンコ機2にて遊技しているときに、図5に示すように、メニューボタン316を操作すると、表示部312には、メインメニュー(会員)が表示される。
【0135】
尚、遊技者がビジターであって、カード挿入口9からプリペイドカードが挿入されている場合、或いはいずれのカードも挿入されていない場合にメニューボタン316が操作された場合には、図5におけるメインメニュー(会員)中の「持ち玉」と「ポイント」の項目を含まないメインメニュー(ビジター)が表示部312に表示される。
【0136】
図13(a)に示すように、このメインメニュー中の「台データ」のメニューを選択入力した場合には、ホールコンピュータ130に管理されている対応するパチンコ機2の台データがローカルエリアネットワーク(LAN)を介して取得されて図13(b)に示すように、その時点のリアルデータ、具体的には、表示画面名である「リアルデータ」と、機種名と、台番号とともに、前回大当り後の始動信号の入力回数であるスタート回数や、本日の営業開始からの総スタート回数、本日の営業開始からの大当り回数、確変継続回数、前回以前の大当り間スタート回数(TS)、スランプグラフ、過去最高大当り回数を含むリアルデータ画面が表示部312に表示される。
【0137】
尚、「リアルデータ」の表示領域を選択すると、「過去データ」、「スランプグラフ」、「月間大当り」、「時間大当り」のサブメニュー項目を含む台データメニュー画面が表示部312に選択操作可能に表示され、該サブメニュー項目を選択することで、選択したサブメニューに対応するデータ画面が表示される。
【0138】
メインメニュー中の「持ち玉」を選択入力した場合には、会員カードの挿入中に限り、当該会員カードの挿入時(受付け時)において実施される、後述するカード受付け処理にて実施される会員情報取得処理にて会員管理コンピュータ120から取得した当該会員が所有する貯玉数が表示部312に表示される。
【0139】
メインメニュー中の「ポイント表示」を選択入力した場合には、会員カードの挿入中に限り、当該会員カードの挿入時(受付け時)において実施される、後述するカード受付け処理にて実施される会員情報取得処理にて会員管理コンピュータ120から取得した当該会員が所有するポイント数が表示部312に表示される。
【0140】
メインメニュー中の「お知らせ」を選択入力した場合には、ホールコンピュータ130に登録されている「お知らせ情報」が、該ホールコンピュータ130から取得されて表示部312に表示される。
【0141】
尚、メインメニュー中の「テレビ」を選択入力した場合には、図12(a)に示すように、視聴可能なチャンネル(実線で表示されているチャンネル)のみが選択可能とされたチャンネル選択画面が表示され、視聴したい放送局のチャンネルを遊技者が選択できるようになっており、該チャンネル選択画面により本発明の選局手段が形成されている。
【0142】
このチャンネル選択画面において遊技者が視聴したい放送局のチャンネルを選択することで、選択されたチャンネルの選局要求が地上デジタル放送受信ユニット340に出力され、該選局要求にて指定されたチャンネルの放送局の上デジタル放送電波が受信され、該受信された放送局の映像データと音声データが表示制御基板329に出力されることにより、表示部312への該選択した放送局の番組映像の表示が開始されるとともに、スピーカ315若しくはイアホン端子315’からのテレビ音声の出力が開始される。
【0143】
尚、本実施例では、表示部312にテレビ番組を表示している状態において稼働信号の入力が無くなった場合、つまり、非稼働となった場合には、該非稼働となってから所定時間が経過するまでに再度稼働信号の入力がないことを条件に、遊技者が遊技を終了して離席したものと判断して表示部312に表示しているテレビ表示を終了し、図14(a)に示すように、非稼働状態に対応する台紹介映像が表示部312に表示される。
【0144】
これらテレビ番組表示から非稼働状態に対応する台紹介映像に移行するときにおいて制御ユニット328は、対応するパチンコ機2の遊技状況が非稼働状態であることを示す遊技状況特定データと自己のIPアドレスとを含むマルチキャストアドレス要求を、情報配信サーバ170に固定的に割り当てられている所定のIPアドレスに対して送信する。
【0145】
このマルチキャストアドレス要求を受信した情報配信サーバ170は、受信したマルチキャストアドレス要求に含まれる遊技状況特定データから遊技状況を「非稼働」と特定し、該特定した遊技状況である「非稼働」が、アドレス割り当てテーブルにおける「配信条件」の項目に格納されている状況種別に一致するか否かを判定する。
【0146】
一致しない場合には受信したマルチキャストアドレス要求を無効としてマルチキャストアドレスの通知を行わない一方、一致する場合には、一致する状況種別である「非稼働」に対応する受信ホストグループの項目にIPアドレスの登録が存在するか否かを判定する。
【0147】
IPアドレスの登録が存在する場合、つまり、既に「非稼働」に対応する台紹介映像の広告コンテンツデータが配信中である場合には、「非稼働」に対応してアドレス割り当てテーブルに記憶されているマルチキャストアドレスをマルチキャストアドレス要求の送信元に返信する。
【0148】
一方、IPアドレスの登録が存在しない場合、つまり、「非稼働」に対応する台紹介映像の広告コンテンツデータを配信していない場合には、「非稼働」に対応してアドレス割り当てテーブルに記憶されているマルチキャストアドレスをマルチキャストアドレス要求の送信元に返信するとともに、該マルチキャストアドレス宛に台紹介映像の広告コンテンツデータ(「非稼働」に対応してアドレス割り当てテーブルに記憶されているコンテンツIDが付与されている広告コンテンツデータ)の配信を開始する。
【0149】
マルチキャストアドレスの返信を受信したカードユニット3(制御ユニット328)は、受信したマルチキャストアドレスのパケットをフィルタリング(抽出)するように、通信部334を構成するNIC(ネットワークインターフェイスカード)にセットして、該マルチキャストアドレス宛のパケットを受信し、受信したパケットによる台紹介映像の広告コンテンツデータを、表示部312に表示させる。
【0150】
尚、この際、広告コンテンツデータがデータ圧縮されている場合には、該データ圧縮を解凍して表示部312に表示させる。よって、これら圧縮データの解凍を行う専用のデータ解凍用ICを、表示制御基板329に設けておくようにしても良い。
【0151】
また、情報配信サーバ170は、マルチキャストアドレス要求に含まれるIPアドレスを「非稼働」に対応する受信ホストグループの項目に追加登録するとともに、該「非稼働」以外の受信ホストグループの項目に同一のIPアドレスが登録されているか否かを判定し、登録されている場合には、該登録を削除する。
【0152】
そして、削除した受信ホストグループにIPアドレスの登録が存在しない場合には、該受信ホストグループに対応する放送コンテンツまたは広告コンテンツの配信を停止させる処理を行う。
【0153】
また、本実施例では、稼働信号の入力中、つまり対応するパチンコ機2が稼働中であって、会員カードを受付けていない場合であって、表示部312にテレビ番組を表示していないときに、所定時間以上に亘っていずれの操作もない場合、つまり、会員カードが非挿入で稼働中であることを条件に、図14(b)に示すように、会員カードが非挿入で稼働中である「非会員稼働」の遊技状況に対応する広告コンテンツである会員PR映像が表示部312に表示される。
【0154】
これら会員PR映像の表示状態に移行するときにおいて制御ユニット328は、上記した台紹介映像に移行するときと同じく、対応するパチンコ機2の遊技状況が、会員カードが非挿入で稼働中であることを示す遊技状況特定データと自己のIPアドレスとを含むマルチキャストアドレス要求を、情報配信サーバ170に固定的に割り当てられている所定のIPアドレスに対して送信する。
【0155】
このマルチキャストアドレス要求を受信した情報配信サーバ170は、受信したマルチキャストアドレス要求に含まれる遊技状況特定データから遊技状況を「非会員稼働」と特定し、該特定した遊技状況である「非会員稼働」が、アドレス割り当てテーブルにおける「配信条件」の項目に格納されている状況種別に一致するか否かを判定する。
【0156】
一致しない場合には受信したマルチキャストアドレス要求を無効としてマルチキャストアドレスの通知を行わない一方、一致する場合には、一致する状況種別である「非会員稼働」に対応する受信ホストグループの項目にIPアドレスの登録が存在するか否かを判定する。
【0157】
IPアドレスの登録が存在する場合、つまり、既に「非会員稼働」に対応する会員PR映像の広告コンテンツデータが配信中である場合には、「非会員稼働」に対応してアドレス割り当てテーブルに記憶されているマルチキャストアドレスをマルチキャストアドレス要求の送信元に返信する。
【0158】
一方、IPアドレスの登録が存在しない場合、つまり、「非会員稼働」に対応する会員PR映像の広告コンテンツデータを配信していない場合には、「非会員稼働」に対応してアドレス割り当てテーブルに記憶されているマルチキャストアドレスをマルチキャストアドレス要求の送信元に返信するとともに、該マルチキャストアドレス宛に会員PR映像の広告コンテンツデータ(「非会員稼働」に対応してアドレス割り当てテーブルに記憶されているコンテンツIDが付与されている広告コンテンツデータ)の配信を開始する。
【0159】
マルチキャストアドレスの返信を受信したカードユニット3(制御ユニット328)は、受信したマルチキャストアドレスのパケットをフィルタリング(抽出)するように、通信部334を構成するNIC(ネットワークインターフェイスカード)にセットして、該マルチキャストアドレス宛のパケットを受信し、受信したパケットによる会員PR映像の広告コンテンツデータを、表示部312に表示させる。
【0160】
また、情報配信サーバ170は、マルチキャストアドレス要求に含まれるIPアドレスを「非会員稼働」に対応する受信ホストグループの項目に追加登録するとともに、該「非会員稼働」以外の受信ホストグループの項目に同一のIPアドレスが登録されているか否かを判定し、登録されている場合には、該登録を削除する。
【0161】
そして、削除した受信ホストグループにIPアドレスの登録が存在しない場合には、該受信ホストグループに対応する放送コンテンツまたは広告コンテンツの配信を停止させる処理を行う。
【0162】
また、本実施例では、稼働信号の入力中、つまり対応するパチンコ機2が稼働中であって、会員カードを受付けている場合であって、表示部312にテレビ番組を表示していないときに、所定時間以上に亘っていずれの操作もない場合、つまり、会員カードが挿入中で稼働中であることを条件に、図14(c)に示すように、会員カードが挿入中で稼働中である「会員稼働」の遊技状況に対応する広告コンテンツである会員割引情報映像(例えば、特定の飲みのものを貯玉により交換すると割引になる等を照会する映像)が表示部312に表示される。
【0163】
これら会員割引情報映像の表示状態に移行するときにおいて制御ユニット328は、上記した会員PR映像に移行するときと同じく、対応するパチンコ機2の遊技状況が、会員カードが挿入中で稼働中であることを示す遊技状況特定データと自己のIPアドレスとを含むマルチキャストアドレス要求を、情報配信サーバ170に固定的に割り当てられている所定のIPアドレスに対して送信する。
【0164】
このマルチキャストアドレス要求を受信した情報配信サーバ170は、受信したマルチキャストアドレス要求に含まれる遊技状況特定データから遊技状況を「会員稼働中」と特定し、該特定した遊技状況である「会員稼働中」が、アドレス割り当てテーブルにおける「配信条件」の項目に格納されている状況種別に一致するか否かを判定する。
【0165】
一致しない場合には受信したマルチキャストアドレス要求を無効としてマルチキャストアドレスの通知を行わない一方、一致する場合には、一致する状況種別である「会員稼働中」に対応する受信ホストグループの項目にIPアドレスの登録が存在するか否かを判定する。
【0166】
IPアドレスの登録が存在する場合、つまり、既に「会員稼働」に対応する会員割引情報映像の広告コンテンツデータが配信中である場合には、「会員稼働」に対応してアドレス割り当てテーブルに記憶されているマルチキャストアドレスをマルチキャストアドレス要求の送信元に返信する。
【0167】
一方、IPアドレスの登録が存在しない場合、つまり、「会員稼働」に対応する会員割引情報映像の広告コンテンツデータを配信していない場合には、「会員稼働」に対応してアドレス割り当てテーブルに記憶されているマルチキャストアドレスをマルチキャストアドレス要求の送信元に返信するとともに、該マルチキャストアドレス宛に会員割引情報映像の広告コンテンツデータ(「会員稼働」に対応してアドレス割り当てテーブルに記憶されているコンテンツIDが付与されている広告コンテンツデータ)の配信を開始する。
【0168】
マルチキャストアドレスの返信を受信したカードユニット3(制御ユニット328)は、受信したマルチキャストアドレスのパケットをフィルタリング(抽出)するように、通信部334を構成するNIC(ネットワークインターフェイスカード)にセットして、該マルチキャストアドレス宛のパケットを受信し、受信したパケットによる会員割引情報映像の広告コンテンツデータを、表示部312に表示させる。
【0169】
また、情報配信サーバ170は、マルチキャストアドレス要求に含まれるIPアドレスを「会員稼働」に対応する受信ホストグループの項目に追加登録するとともに、該「会員稼働」以外の受信ホストグループの項目に同一のIPアドレスが登録されているか否かを判定し、登録されている場合には、該登録を削除する。
【0170】
そして、削除した受信ホストグループにIPアドレスの登録が存在しない場合には、該受信ホストグループに対応する放送コンテンツまたは広告コンテンツの配信を停止させる処理を行う。
【0171】
次に、特定コンテンツである緊急地震速報や火災警報や告知情報が配信される流れについて説明すると、第2通信部179において警報システムから送信される緊急地震速報が受信された場合において情報配信サーバ170は、該受信した情報が、アドレス割り当てテーブルにおける配信条件に項目に該当する情報であるか否か、つまり、地震速報、火災警報、告知情報のいずれかに該当するか否かを判定する。
【0172】
該判定において、地震速報情報の場合には、「地震速報」に該当すると判定されて、受信した地震速報情報を、ブロードキャストアドレス宛に配信、つまり、ブロードキャストアドレスを付加して配信する。
【0173】
また、上記した判定において、受信した情報が、警報システムから送信される火災警報情報である場合には、「火災警報」に該当すると判定されて、受信した火災警報情報を、ブロードキャストアドレス宛に配信する。
【0174】
これにより、ブロードキャストアドレスによりブロードキャスト配信された火災警報情報が、上記した緊急地震速報と同様に、表示部312にサブウインドウにて表示されるので、火災が発生したことを遊技場内の遊技者に迅速に報知することができる。尚、各カードユニット3では、これら火災警報情報の受信に応じて、予め制御ユニット328のROM328cに記憶されている退避経路の情報や非常口の案内図等を表示部312に表示するようにしても良い。
【0175】
また、上記した判定において、受信した情報が、ホールコンピュータ130から送信される大当り告知要求である場合には、「告知情報」に該当すると判定されて、受信した大当り告知要求に含まれる台番号、本日大当り回数を含む告知情報を、ブロードキャストアドレス宛に配信する。
【0176】
これにより、ブロードキャストアドレスによりブロードキャスト配信された告知情報が、図12(d)に示すように、表示部312に表示されている画面、例えば、地上デジタル放送の映像画面に、スーパーインポーズ(文字)にて「201番台 本日10回目大当り発生!!」のように、合成表示(スクロール表示)されるので、遊技場内のどの台で大当りが発生したのか、何回目の大当りなのかを、遊技場内に来店している遊技者に報知することができる。
【0177】
また、ホールコンピュータ130においては、所定操作を実施してイベント等を実施する場合の告知内容を入力することで、上記した大当りの告知情報と同様に、告知要求が送信されることで、情報配信サーバ170から全てのカードユニット3に対し、告知情報が配信される。
【0178】
つまり、情報配信サーバ170においては、受信した情報が、ホールコンピュータ130から送信される告知要求である場合には、「告知情報」に該当すると判定されて、受信した告知要求に含まれる、例えば、抽選イベントの開始時期等を含む告知情報を、ブロードキャストアドレス宛に配信する。
【0179】
これにより、ブロードキャストアドレスによりブロードキャスト配信された告知情報が、大当り告知情報と同様に、図12(e)に示すように、表示部312にスーパーインポーズ表示されるので、例えば、告知情報として、抽選イベント等を開始する場合など、遊技場内の遊技者に至急に伝達する情報がある場合には、これらの情報をホールコンピュータ130に入力して告知情報として告知要求を情報配信サーバ170に送信することで、情報配信サーバ170により全てのカードユニット3にブロードキャスト配信されて表示される。
【0180】
以上、本実施例によれば、1の通信ケーブルとなる同軸ケーブルDに地上デジタル放送電波とPLC通信電波とが混合されて送信され、該同軸ケーブルDに送出された地上デジタル放送電波とPLC通信電波とが各カードユニット3に対応するPLCモデム4において分周されてテレビ放送受信手段となる地上デジタル放送受信ユニット340と受信回路部444に供給されて、テレビ映像の出力と通信データへの変換が実施されるようになるので、配線を簡素化しつつ、各カードユニット3への地上デジタル放送の配信と各カードユニット3とのデータ通信とを行うことができる。また、PLCサーバ5に入力されてカードユニット3に送信される通信データには、情報配信サーバ170から配信される大当りの告知情報や催事の告知情報のデータや広告コンテンツのデータ等の出力用データが含まれ、カードユニット3においては、これら大当りの告知情報や催事の告知情報のデータや広告コンテンツのデータを使用して、これらデータによる告知情報や広告コンテンツを表示出力する制御が実施されるので、これら告知情報のデータや広告コンテンツのデータに基づいたより多くの情報を遊技者に提供することができる。
【0181】
また、本実施例によれば、図12に示すように、遊技場内の情報である大当りの告知情報や催事の告知情報がスーパーインポーズ(文字)にてテレビ映像に合成されて表示されるので、これらテレビ映像の視聴中においても、遊技場内の情報を、カードユニット3を利用している遊技者に提供することができるようになるので、テレビ映像を視聴中の遊技者に対して遊技場内の情報を提供することができる。
【0182】
また、本実施例によれば、帯域制限フィルタ6を通過した地上デジタル放送電波が地デジ電波入力部458に入力されるので、地デジ電波入力部458にPLC通信電波の帯域と同一の帯域の電波がノイズ電波として入力されて、PLC通信電波によるデータ通信に悪影響が生じてしまうことを回避することができる。
【0183】
また、本実施例によれば、カードユニット3が対応するパチンコ機2の台データや遊技情報がホールコンピュータ130との間において、PLCモデム4とPLCサーバ5によるローカルエリアネットワークを通じて送受信されるので、これら台データや遊技情報をホールコンピュータ130と送受信するためのネットワーク用配線を同軸ケーブルDとは個別に架設する必要がないので、遊技場内の配線が複雑化してしまうことを回避できる。
【0184】
また、本実施例によれば、PLCサーバ5に情報配信サーバ170を接続し、該情報配信サーバ170から映像コンテンツである各広告コンテンツが各広告コンテンツに割り当てられたマルチキャストアドレス(共通宛先情報)を付したパケットデータとして配信されるので、地上デジタル放送電波の配信に大きな変更を加えることなく、これら地上デジタル放送電波に加えて、カードユニット3に対して各広告コンテンツの配信を行うことができるとともに、同一の広告コンテンツが映像出力されているカードユニット3において、該映像出力されている広告コンテンツに割り当てられたマルチキャストアドレスが付されているパケットデータが平行して同時抽出されるので、カードユニット3の設置台数が増大することに伴って同一の広告コンテンツのデータが多く複製されて通信トラヒックが増大してしまうことも回避することができる。
【0185】
また、本実施例によれば、対応するパチンコ機2の非稼働等の遊技状況に応じた広告コンテンツに対応するマルチキャストアドレスが付されたパケットデータが抽出されて表示出力されるので、効果的な広告を実施できるようになるとともに、これら遊技状況に応じた広告コンテンツの追加や減少を、他の遊技状態に応じた広告コンテンツのデータ配信に大きな変更を加えることなく実施することができる。
【0186】
また、本実施例によれば、配信するコンテンツが地震速報や火災警報等の特定コンテンツである場合には、ブロードキャストアドレスが付されたパケットデータとして配信されるので、これら特定コンテンツを、全てのカードユニット3に対して、迅速かつ確実に配信することができる。
【0187】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0188】
例えば、前記実施例では、カードユニット3とは個別にPLCモデム4を設けた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらPLCモデム4をカードユニット3の内部に設けるようにしても良く、この場合には、カードユニット3において直接PLCサーバ5からの地上デジタル放送電波とPLC通信電波とを受信することになり、カードユニット3とPLCモデム4とのデータ通信を不要にできる。
【0189】
また、前記実施例では、遊技機としてパチンコ機2を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技機はスロットマシン等、その他の遊技機であっても良い。
【0190】
また、前記実施例では、端末装置として遊技媒体を貸出すためのカードユニット3を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら端末装置は、テレビ放送を視聴可能な表示部や音声出力部を備えるとともに、放送局の選択が可能な操作部を備えるものであって、同一のケーブルに接続されているものであれば良い。
【0191】
また、前記実施例では、異なるコンテンツの表示に移行する場合に、それまで抽出していたマルチキャストアドレスの受信グループからの登録の削除を、情報配信サーバ170側が自動的に実施するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら受信グループからの離脱を各カードユニット3が情報配信サーバ170やルータに対して通知するようにしても良い。
【0192】
また、前記実施例では、いずれのカードユニット3においても表示(視聴)されていない広告コンテンツのマルチキャスト配信を停止するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら表示(視聴)の有無にかかわらずに、マルチキャスト配信を実施するようにしても良い。
【0193】
また、前記実施例では、PLC通信電波として1の周波数帯域の電波のみを使用している形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら通信電波の帯域として複数の周波数帯域の電波、例えば、PLCモデム4からPLCサーバ5への上り通信に地上デジタル放送電波の周波数帯域よりも低い周波数の帯域の電波を使用し、PLCサーバ5からPLCモデム4への下り通信に地上デジタル放送電波の周波数帯域よりも高い周波数の帯域の電波を使用する等のように、複数の周波数帯域の電波を使用するようにしても良い。
【0194】
また、前記実施例では、地上デジタル放送電波の周波数帯域以外の周波数帯域の電波を使用するデータ通信方式としてPLC通信方式を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、該PLC通信方式以外のデータ通信方式、例えば、2.54GHz帯のISMバンドを使用する無線LANのデータ通信方式を使用するようにしても良い。
【0195】
また、前記実施例では、PLCサーバ5を単体として使用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらPLCサーバ5を、例えば、情報配信サーバ170に内蔵した形態としても良い。
【0196】
また、前記実施例では、放送電波として地上デジタル放送電波を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、BS衛星放送電波或いはCS衛星放送電波等であっても良い。
【符号の説明】
【0197】
2 パチンコ機(遊技機)
3 カードユニット
4 PLCモデム
5 PLCサーバ
6 帯域制限フィルタ
14 操作部
120 会員管理コンピュータ
130 ホールコンピュータ
170 情報配信サーバ(コンテンツサーバ)
172 CPU
175 記憶装置
178 第1通信部
179 第2通信部
305 突出部
309 カード挿入口
312 表示部
313 液晶表示器
314 透明タッチパネル
316 メニューボタン
318 テレビボタン
319 再プレイボタン
327 カードリーダライタ
328 制御ユニット
329 表示制御基板
340 地上デジタル放送受信ユニット
440 制御回路部
442 通信インターフェイス(IF)回路部
443 送信回路部
444 受信回路部
446 分周回路部
447 地デジ電波出力部
450 制御回路部
452 通信インターフェイス(IF)回路部
453 送信回路部
454 受信回路部
456 混合回路部
457 分周回路部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビ放送電波を入力するテレビ放送電波入力手段と、
少なくとも映像コンテンツデータを含む通信データを入力する通信データ入力手段と、
前記テレビ放送電波入力手段から入力されたテレビ放送電波と前記通信データ入力手段とから入力された映像コンテンツデータを含む通信データとを配信する配信手段と、
を備える配信装置と、
映像を出力可能は映像出力手段と、
テレビ放送局を選局する選局手段と、
前記配信装置から配信されるテレビ放送電波から、前記選局手段にて選局されたテレビ放送局の放送電波を受信するテレビ放送受信手段と、
前記配信装置から配信される映像コンテンツデータを含む通信データを受信するデータ受信手段と、
前記テレビ放送受信手段にて受信した放送電波に基づくテレビ映像若しくは前記データ受信手段にて受信した通信データに含まれる映像コンテンツデータに基づく映像コンテンツを前記映像出力手段に出力する出力制御を行う制御手段と、
を備える複数の端末装置と、
から成る映像視聴システムであって、
前記配信手段は、
前記通信データ入力手段から入力される通信データを、前記テレビ放送電波入力手段から入力されるテレビ放送電波の周波数帯域と異なる所定帯域の通信用電波に符号化変調する符号化変調手段と、
該符号化変調手段にて符号化変調された通信用電波と前記テレビ放送電波入力手段から入力されるテレビ放送電波とを混合して1の通信ケーブルに送出する混合手段と、
を含み、
前記データ受信手段は、
前記通信ケーブルに接続され、前記混合手段により該通信ケーブルに送出された前記通信用電波と前記テレビ放送電波とを分周し、該分周したテレビ放送電波を前記テレビ放送受信手段に供給する分周手段と、
該分周手段にて分周された通信用電波を復調して前記通信データに変換する復調手段と、
を含む、
ことを特徴とする映像視聴システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2012−105782(P2012−105782A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−256245(P2010−256245)
【出願日】平成22年11月16日(2010.11.16)
【出願人】(000144153)株式会社三共 (5,148)
【Fターム(参考)】