書類作成システム及び書類作成方法
【課題】書類発行系で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合であっても、当該外字に関して当該書類発行系で取り扱える外字登録情報に基づいて顔画像入りのIDカードなどの書類を作成できるようにする。
【解決手段】当該装置固有の場所コードが各々付与されて外字登録情報変換処理を実行する外字登録機能付きの複数の書類発行装置100,101を備え、各々の書類発行装置は、顔画像入りの書類を作成する書類作成手段26を有し、書類発行要求者の外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び場所コードを含む外字登録情報の登録を受け付け、当該外字の文字イメージ情報と当該場所コードとを従属させた外字登録情報変換テーブルを作成し、他の書類発行装置からの外字登録情報の要求を受け付け、外字登録情報変換テーブルを参照して当該書類発行装置の外字登録情報に変換し、変換後の外字登録情報を使用して書類を作成等するものである。
【解決手段】当該装置固有の場所コードが各々付与されて外字登録情報変換処理を実行する外字登録機能付きの複数の書類発行装置100,101を備え、各々の書類発行装置は、顔画像入りの書類を作成する書類作成手段26を有し、書類発行要求者の外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び場所コードを含む外字登録情報の登録を受け付け、当該外字の文字イメージ情報と当該場所コードとを従属させた外字登録情報変換テーブルを作成し、他の書類発行装置からの外字登録情報の要求を受け付け、外字登録情報変換テーブルを参照して当該書類発行装置の外字登録情報に変換し、変換後の外字登録情報を使用して書類を作成等するものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、書類発行要求者の個人情報に旧字体の漢字などを含んだIDカードを発行するシステムに適用して好適な書類作成システム及び書類作成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、顔写真の入ったキャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、学生証、外国人登録証、パスポート、図書館利用カード及び各種運転免許証などのIDカード発行システムが使用される場合が多くなってきた。例えば、従業者数の多い企業では従業者証発行システムが採用される場合が多い。このシステムでは、本社にホストコンピユータが設けられ、そのコンピユータには支社に配属された従業者の個人情報が登録されている。
【0003】
ここで、個人情報とは氏名、住所、生年月日、従業者証の交付年月日及びその有効期限等をいう。そして、支社で例えば従業者証を紛失した者が、その再交付を要求する場合には、その者が本社又は支社において、本社のコンピユータにその従業者の個人情報が照会され、本社で照会の結果、その従業者が本社に登録された者であることが確認されると、本社で従業者証を発行するようなされる。
【0004】
図16はこの種の従業者証発行システム10の構成例を示す概念図である。図16に示す従業者証発行システム10は本社にコンピユータ1を有している。このデータバス8には例えばコンピユータ1、従業者証登録用の端末装置2、撮影装置4、ファイリング装置5及び従業者証プリンタ6が接続されている。このシステム10では、まず、従業者証の発行を要求する者(以下従業者証発行要求者という)20は従業者証発行要求書に氏名、住所などの必要事項を記載し、その従業者証発行要求書に自分自身の顔写真、必要に応じて手数料としての証紙等を貼付した後に、その要求書を本社の総務部などの受付窓口に提出する。
【0005】
ここで、従業者証発行要求者20は視力・聴力などの適正検査を受けるようになされる。その検査結果は要求書に記載される場合もある。この要求書の記載内容が適切であれば、その要求書が受理される。
【0006】
その後、本社の窓口では本社のコンピユータ1に接続された従業者証登録用の端末装置2などにその従業者証発行要求者20の個人認識番号IDが入力され、本社のコンピユータ1に対して、その従業者証発行要求者20の個人認識番号IDに係る個人情報D2が登録されているか、また、その従業者証の有効期限や、更新時期等が照会される。
【0007】
そして、本社のコンピユータ1から照会結果が得られ、その照会結果によってその者の個人情報D2が正しく登録されていることが確認されると、従業者証発行要求者20は、その再発行要求書を持って例えば撮影室に行く。その撮影室には専属の撮影者が配置されている場合が多く、その撮影者は従業者証発行要求者20から再発行要求書を受取り、撮影装置4に従業者証発行要求者20の個人認識番号IDを入力する。その後、撮影装置4によって従業者証発行要求者20の顔画像が撮影され、再発行要求書の記録内容が図示しないイメージスキャナなどによって読み取られる。この従業者証発行要求者20の顔画像データD1と再発行要求書のイメージデータD3はファイリング装置5に転送されて保管される。
【0008】
一方、従業者証発行要求者20の顔画像データD1と個人認識番号IDは従業者証プリンタ6に転送され、従業者証用の生カード基板に従業者証発行要求者20の氏名、住所、顔画像、個人認識番号、有効期限、再発行日などが画像形成されて、新しい従業者証30が作成される。その後、その従業者証30の記載内容に誤りがないか検査した後に、従業者証発行要求者(以下書類発行要求者ともいう)20に新しい従業者証(以下単に書類ともいう)30が発行される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、従来方式の従業者証発行システム(以下書類発行システムともいう)10によれば、書類発行要求者の個人情報D2に関して、特に、「氏名」に規格水準の文字以外の外字、例えば、JIS図形文字用符号表(JISX0208−1983)の中の第1及び第2水準以外の漢字を含んでいたときは、その漢字を外字登録しなくてはならない。
【0010】
これは通常のワープロ機能によって外字を文字表示したり、プリンタによってその文字を形成できないからである。このような旧字体の漢字は外字イメージ情報にして文字コードNoを付加し管理される場合が多い。これは一度、外字を登録して置けば、同じような旧字体の漢字を含んだ者が書類の発行要求をしてきたときに、その旧字体の漢字に係る外字登録情報をその者のために使用できるからである。
【0011】
また、この種の書類発行システムを国民サービス向上のために、公共機関が都道府県単位に設置した場合において、同一の外字に対して異なった文字コード体系で外字登録される場合が考えられる。これは各々の都道府県に配置される書類発行システムが同一メーカで同一機種となることが極めてまれなことから、各々の都道府県で使用されるプリンタなどの書類発行装置がメーカによってその外字登録機能が相違する場合があるためである。
【0012】
従って、書類発行要求者の個人情報に関して旧字体の漢字を含んでいた場合であって、その書類発行要求者が当該県から他県に転居したような場合に、当該県では外字登録がなされているにも係わらず、他県では始めからその旧字体の漢字に関して外字登録をやり直さなければならなくなる。これにより、ソフト資源の無駄につながったり、書類発行手続きに無駄な時間を要するという問題がある。
【0013】
そこで、この発明は上述した課題を解決したものであって、他の書類発行装置で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合であっても、当該外字に関して当該書類発行装置で取り扱える外字登録情報に基づいて顔画像入りのIDカードなどの書類を作成できるようにした書類作成システム及び書類作成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、請求項1に係る書類作成システムは、外字登録情報変換処理を含む顔画像入りの書類を作成する書類作成システムであって、当該装置固有の場所コードが各々付与されて外字登録情報変換処理を実行する外字登録機能付きの複数の書類発行装置を備え、各々の書類発行装置は、顔画像入りの書類を作成する書類作成手段を有し、少なくとも、書類発行要求者の外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び場所コードを含む外字登録情報の登録を受け付ける処理と、各々で登録が受け付けられた外字登録情報を全て比較して同一の外字を抽出し、抽出後の外字の各々に管理番号を付与し、各々の外字に付与された管理番号に対して当該外字の文字イメージ情報と当該装置固有の場所コードとを従属させた外字登録情報変換テーブルを作成する処理と、他の書類発行装置からの外字登録情報の要求を当該装置で受け付ける処理と、他の書類発行装置からの外字登録情報により外字登録情報変換テーブルを更新する処理と、他の書類発行装置からの外字登録情報を更新後の外字登録情報変換テーブルを参照して当該書類発行装置の外字登録情報に変換し、変換後の外字登録情報を使用して書類を作成し、又は、外字登録情報の要求に対して他の書類発行装置から当該書類発行装置へ外字に関する文字イメージ情報をそのまま転送を受けて外字に関する文字イメージ情報を使用した書類を作成する処理とを実行することを特徴とするものである。
【0015】
請求項1に係る書類作成システムによれば、他の書類発行装置で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合に、当該外字に関して外字登録情報変換テーブルにより他の書類発行装置の外字登録情報を当該書類発行装置で取り扱える外字登録情報に変換することができる。従って、変換後の外字登録情報、データベースの記録内容及び書類発行要求者の個人情報に基づいて書類作成手段により、例えば、顔画像入りのIDカードなどの書類を作成することができる。
【0016】
請求項2に係る書類作成システムは請求項1において、任意の書類発行装置で外字登録情報変換テーブルが更新されたときは、新たな外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び場所コードを含む外字登録情報を当該書類発行装置から他の書類発行装置へ通知するようになされることを特徴とするものである。
【0017】
請求項3に係る書類作成システムは請求項1において、書類は顔画像入りのIDカードであることを特徴とするものである。
【0018】
請求項4に係る書類作成方法は、複数の外字登録機能付きの書類作成システムで適用可能な外字登録情報変換処理を含む顔画像入りの書類を作成する方法であって、各々の書類作成システムに対して当該書類作成システム固有の場所コードを付与するステップと、場所コードが付与された各々の書類作成システム毎に、少なくとも、書類発行要求者の外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び当該場所コードを含む外字登録情報の登録を受け付けるステップと、書類作成システムの各々で登録された外字に関する文字イメージ情報及びその外字登録情報を全て比較して同一の外字を抽出し、抽出後の外字の各々に管理番号を付与し、各々の外字に付与された管理番号に対して当該外字の文字イメージ情報と書類作成システムの場所コードとを従属させて外字登録情報変換テーブルを作成するステップと、他の書類作成システムからの外字登録情報の要求を当該書類作成システムで受け付けるステップと、他の書類発行装置からの外字登録情報により外字登録情報変換テーブルを更新するステップと、他の書類作成システムからの外字登録情報を更新後の外字登録情報変換テーブルを参照して当該書類作成システムの外字登録情報に変換し、変換後の外字登録情報を使用して書類を作成し、又は、外字登録情報の要求に対して他の書類作成システムから当該書類作成システムへ外字に関する文字イメージ情報をそのまま転送を受け、転送を受けた外字に関する文字イメージ情報を使用して書類を作成するステップとを有することを特徴とするものである。
【0019】
請求項4に係る書類作成方法によれば、他の書類発行装置で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合に、当該外字に関して外字登録情報変換テーブルにより他の書類発行装置の外字登録情報を当該書類発行装置で取り扱える外字登録情報に変換することができる。従って、変換後の外字登録情報、データベースの記録内容及び書類発行要求者の個人情報に基づいて書類作成手段により、例えば、顔画像入りのIDカードなどの書類を作成することができる。
【0020】
請求項5に係る書類作成方法は請求項4において、任意の書類作成システムで外字登録情報変換テーブルが更新されたときは、新たな外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び場所コードを含む外字登録情報を当該書類作成システムから他の書類発行システムへ通知するようになされることを特徴とするものである。
【0021】
請求項6に係る書類作成方法は請求項4において、書類は、顔画像入りのIDカードであることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に係る書類作成システム及び請求項4に係る書類作成方法によれば、外字登録情報変換処理を含む顔画像入りの書類を作成する場合に、他の書類発行装置で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合であっても、当該外字に関して外字登録情報変換テーブルにより他の書類発行装置の外字登録情報を当該書類発行装置で取り扱える外字登録情報に変換することができる。従って、変換後の外字登録情報、データベースの記録内容及び書類発行要求者の個人情報に基づいて書類作成手段により、請求項3に係る顔画像入りのIDカードなどの書類を作成することができる。
【0023】
請求項2に係る書類作成システム及び請求項5に係る書類作成方法によれば、任意の書類発行装置で外字登録情報変換テーブルが更新されたとき、他の書類発行装置から通知されてきた、新たな外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び場所コードを含む外字登録情報を使用して書類作成手段により、請求項6に係る顔画像入りのIDカードなどの書類を作成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る書類作成システム及び書類作成方法について説明をする。
【0025】
(1)第1の実施形態
図1は、本発明の書類作成システム及び書類作成方法が適用される第1の実施形態としての外字登録情報変換機能付きの書類発行装置100の構成例を示すブロック図である。
【0026】
この実施形態では、書類発行要求者の顔画像情報や個人情報などを記録するデータベースに、予め準備された外字及びその外字登録情報に関する外字登録情報変換テーブルが設けられ、他の書類発行装置で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合に、当該外字に関して外字登録情報変換テーブルにより他の書類発行装置の外字登録情報を当該書類発行装置で取り扱える外字登録情報に変換できるようにすると共に、変換後の外字登録情報、データベースの記録内容及び書類発行要求者の個人情報に基づいて顔画像入りのIDカードなどの書類を作成できるようにしたものである。
【0027】
本発明に係る外字登録情報変換機能付きの書類発行装置100は、書類発行要求者の顔画像や個人情報を記録した書類40を発行するもの(以下プリンタともいう)である。この書類発行装置100には、少なくとも、外字登録用のデータベース15が設けられ、キャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、学生証、外国人登録証、パスポート、図書館利用カード及び各種運転免許証などの書類40、及び、これらの申請書類の発行に関して得た書類発行要求者の外字情報が記録される。このデータベース15には予め準備された外字及びその外字登録情報D0に関する外字登録情報変換テーブルが設けられる。
【0028】
この外字登録情報変換テーブルに関しては、例えば、JIS図形文字用符号表(JISX0208−1983)の中の第1及び第2水準以外の漢字(通常のワープロによって使用可能な漢字)に基づいて各書類発行装置(システム)100間で共用できるように作成された、いわゆる一覧表形式にまとめたものが使用される。2台以上の書類発行装置100を通信手段で接続した書類発行システムでは、学習機能を利用して、各々の書類発行装置100で記録管理される外字(欠字も含む)及びその外字登録情報D0に関し、各々の書類発行装置100で登録された同一の外字に対し各々の書類発行装置100の外字登録情報D0を従属させた外字登録情報変換テーブルが使用される。データベース15には書き込み読み出し可能な半導体メモリや光磁気ディスクなどの記録媒体が使用される。
【0029】
この例でデータベース15には、印刷機能を有した書類作成手段26が接続され、このデータベース15の記録内容及び書類発行要求者の個人情報に基づいて、顔画像入りの、キャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、学生証、外国人登録証、パスポート、図書館利用カード又は各種運転免許証などの書類40、及び、これらの申請書類を作成するようになされる。書類作成手段26にはサーマルプリンタや、電子写真式の画像形成装置が使用される。この一例となる従業者証プリンタについては図7で説明をする。
【0030】
この書類作成手段26には書換え手段28が接続され、予め定められた規格水準の文字以外の外字情報に関して新たな外字が登録されたときは、外字登録情報変換テーブルが書き換えられる。その外字情報に基づいて外字登録情報変換テーブルが更新するようになされる。最初に準備された外字登録情報変換テーブルに記述されていない新たな外字が登録されることを想定したものである。
【0031】
この例では、当該書類発行装置100で外字登録情報変換テーブルが更新されたときは、新たな外字情報を当該書類発行装置100から他の書類発行装置101へ通知するようになされる。この際の通知形態は通信手段を使用してデータ形式で送信したり、新たな外字情報を記録した記録媒体を相手方へ郵送してもよい。この際の外字情報に関しては、当該書類発行装置100から他の書類発行装置101へ外字に関するイメージデータをそのまま転送するようにするとよい。もちろん、当該書類発行装置100の書類作成手段26では他の書類発行装置101から転送されてきた外字に関するイメージデータをそのまま使用して書類40が作成される。その後、この外字に関する情報がデータベース15に登録される。
【0032】
続いて、本発明の書類作成システム及び書類作成方法が適用される外字登録情報の管理方法について外字登録変換機能付きの書類発行装置100における処理例について説明をする。図2は実施形態としての外字登録情報の管理例を示すフローチャートである。この例では、予め定められた規格水準の文字以外の外字情報を個別に更新管理する場合を想定する。
【0033】
まず、基準となる外字登録情報変換テーブルを作成するために、JIS漢字表などを閲覧して、図2に示すフローチャートのステップA1でJIS規格水準の文字以外の外字情報を取得し編集する。その後、ステップA2で各書類発行装置100(システム)間で共通して使用できる外字登録情報変換テーブルを作成する。この際に、ステップA21で各々の書類発行装置100が使用される固有の場所コードを記述する欄を設けておくとよい。これは各々の書類作成装置の使用場所が異なった場合に、新たな外字が登録されたとき、当該書類発行装置100毎に割り振られた固有の場所コードに対してその外字の文字イメージ情報及びその文字コード番号を従属させた外字登録情報変換テーブルを作成できるからである。
【0034】
その後、JIS漢字表などから抽出された外字情報がステップA22で、その外字の文字イメージ情報及びその外字登録情報D0に分類して集計される。そして、ステップA23でその外字の文字イメージ情報が比較され、同一の外字が抽出される。例えばパターン認識方法によって文字の特徴部分を比較することにより同一の外字を抽出するとよい。その後、ステップA24でその外字に対して各々に管理番号がNo.1からNo.mまで順に付与される。
【0035】
そして、ステップA25で各々の管理番号No.1〜No.mに対して属性情報として文字イメージ情報及び場所コードなどを従属するように当該外字が登録される。この場所コードに関しては、最初は空欄であり、当該書類発行装置100が例えば各県に設置されたときに登録される。その後、ステップA3で当該書類発行装置100のデータベース15に外字登録情報変換テーブルをセットする。そして、ステップA4で外字登録情報変換テーブルに基づいて当該書類発行装置100で取り扱われる外字登録情報D0が個別に更新管理される。
【0036】
従って、他の書類発行装置101で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合でも、当該外字に関して外字登録情報変換テーブルにより他の書類発行装置101の外字登録情報D0を当該書類発行装置100で取り扱える外字登録情報D0に変換することができる。これにより、変換後の外字登録情報D0、データベース15の記録内容及び書類発行要求者の個人情報に基づいて書類作成手段26により、顔写真の入った、キャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、学生証、外国人登録証、パスポート、図書館利用カード又は各種運転免許証などのIDカードやその申請書類などを円滑に発行することができる。
【0037】
しかも、外字登録情報変換テーブルの更新する毎に、その旨を他の書類発行装置101に通信手段を使用して通知するようにすれば、他の書類発行装置101で外字登録する必要が無くなり、書類発行装置100、101間で外字及びその外字登録情報D0を円滑かつ個別に更新管理することができる。従って、各々の書類発行装置100で独自に作成された外字に係るソフト資源を有効に利用できると共に、書類発行手続きのスピード化を図ることができる。
【0038】
(2)第2の実施形態
図3は、本発明の書類作成システム及び書類作成方法が適用される第2の実施形態としての従業者証発行システム200の構成例を示すブロック図である。
【0039】
この実施形態では都道府県毎に従業者証作成システムSPiを設けると共に、各々の従業者証作成システムSPiに設けた外字登録情報変換テーブルを個別に更新管理し、任意の従業者証作成システムSPi間で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合であっても、その外字に関して外字登録情報変換テーブルによって、当該県の従業者証作成システムSPiで登録された外字登録情報を、他県の従業者証作成システムSPnの外字登録情報に変換できるようにすると共に、従業者証作成システムSPi間で外字及びその外字登録情報を円滑に運用できるようにしたものである。
【0040】
図3に示す個別更新管理型の従業者証発行システム200は、第1の書類発行システムの一例であり、書類発行要求者である従業者の個人情報が記入されると共に、その者の顔写真が形成される書類40の一例としての従業者証を発行する外字登録情報変換機能付きのシステムである。従業者証発行システム200は複数の書類作成システムの一例となる外字登録機能付きの従業者証作成システムSPi(i=1〜n)を都道府県毎に有している。各々の従業者証作成システムSPiはデータバス8を有している。
【0041】
このデータバス8には外字登録用のデータベース15が接続され、従業者証の発行に関して得た従業者の外字登録情報D0、顔画像情報D1及び個人情報D2が記録される。このデータベース15には予め準備された外字及びその外字登録情報D0に関する外字登録情報変換テーブルが設けられる。この外字登録情報変換テーブルは、各々の従業者証作成システムSPiで記録管理される外字及びその外字登録情報D0に関して、各々の従業者証作成システムSPiで登録された同一の外字に対し各々の従業者証作成システムSPiの外字登録情報D0を従属させて成るものである。
【0042】
この例では、予め定められた規格水準の文字以外の外字情報に関して新たな登録がなされたとき、外字情報に基づいて外字登録情報変換テーブルを更新するようになされる。データベース15には更にデータバス8を通して書換え手段としてのスキャナ12及びキーボード18が接続され、従業者の個人情報D2を読み込んで、データベース15に個人情報D2を記録したり、その記録内容が変更された場合にその記録内容を書き換えるようになされる。外字登録情報変換テーブルの書き換えは、スキャナ12及びキーボード18を使用して行われる。
【0043】
また、データバス8には書類作成手段としての従業者証プリンタ6が接続され、データベース15の記録内容及び従業者の個人情報D2に基づいて従業者証が作成される。従業者証に記載される個人情報D2に変更がない場合には、データベース15の記録内容及び従業者の個人情報D2に基づいて従業者証が作成され、個人情報D2に変更がある場合にはスキャナ12又はキーボード18によってデータベース15の記録内容を書き換えた後の個人情報D2に基づいて従業者証が作成される。
【0044】
更に、データバス8には上述した他にカメラ11、ディスプレイ14、制御装置16及び通信モデム17などが接続されている。カメラ11は従業者証に形成するための顔画像を撮影する際に使用され、顔画像情報D1が取得される。ディスプレイ14は従業者証に記載される個人情報D2で外字が含まれていたとき、その外字の文字イメージ情報を作成する際に使用される。通信モデム17には通信手段27に接続され、他県の従業者証作成システムSPiと通信をする際に使用される。
【0045】
この通信手段27には公衆電話回線や専用回線などが使用され、他県の従業者証作成システムSPiがツリー状又は網状に接続される。この例では、任意の従業者証作成システムSPiで外字登録情報変換テーブルが更新されたときは、新たな外字情報を当該従業者証作成システムSPiから他の従業者証作成システムSPjへ通知するようになされる。なお、これらの従業者証作成システムSPiを1構内に集中して配置されるような場合には、LANなどのデータ通信回線を使用するようにしてもよい。
【0046】
続いて、外字登録情報変換テーブルの基礎となる各県の外字登録テーブルについて先に説明をする。図4はA県の外字登録テーブルの記録例を示すイメージ図である。図4に示す各々の従業者証作成システムSPiでは、従業者の個人情報D2に関して、予め定められた規格水準の文字以外の外字を含んでいたときは、その外字が外字登録用のデータベース15に外字登録される。
【0047】
例えば、図4に示すA県の外字登録テーブルの記録例において、予め当該従業者証作成システムSP1に対して本社から固有の場所コード(A)が割り当てられると、この当該県コード(A)に対して外字の文字イメージ情報及びその文字コード番号を従属させた外字登録テーブルが作成される。この例では「青山」という個人情報(氏名)に関して、漢字番号1612の「青」(JIS区点3236)ではなく、旧字体の漢字番号9892の「青」(JIS区点11884)が使用されている場合に、その旧字体の「青」を通常のワープロ機能を使用して登録することができない。
【0048】
また、「黒川」という個人情報(氏名)に関して、漢字番号1657の「黒」(JIS区点2585)を使用せずに、旧字体の漢字番号10326の「黒」(JIS区点11912)を使用している場合にも、ワープロ機能を使用してその旧字体の「黒」を登録することができない。
【0049】
そこで、外字登録機能を使用して旧字体の「青」や「黒」が文字イメージとしてディスプレイ14の表示画面上で作成され、登録番号No1に対して外字「青」の文字イメージや、例えばその文字コードNo=a11が外字登録テーブルに登録される。同様にして登録番号No2に対して外字「黒」の文字イメージやその文字コードNo=a12が外字登録テーブルに登録される。
【0050】
続いて、外字登録情報変換テーブルについて説明する。図5は各々の従業者証作成システムSPiに付与する外字登録情報変換テーブルのイメージ図である。図5に示す外字登録情報変換テーブルは、各々の従業者証作成システムSPiで登録された外字及びその外字登録情報D0に関して予め一覧表形式にまとめられ、その各々の従業者証作成システムSPiで登録された同一の外字に対して各々の従業者証作成システムSPiの外字登録情報D0を従属させたものである。
【0051】
例えば、各県の外字登録テーブルから集められたm個の外字、旧字体の「青」、「黒」・・・「頼」などに対してNo.1からNo.mまで順に管理番号が付与され、各々の管理番号No.1〜No.mに対してその「外字」の文字イメージ情報及び外字を利用している従業者証作成システムSPiの場所コードとして県コードを従属するように当該外字が登録される。
【0052】
この例では、旧字「青」を外字登録したA県に対して県コード(A)、C県に対して県コード(C)、D県に対して県コード(D)、E県に対して県コード(E)が与えられる。また、旧字「黒」を外字登録したA県に対して県コード(A)、B県に対して県コード(B)、G県に対して県コード(G)が与えられる。同様にして旧字体の「頼」を外字登録したK県に対して県コード(K)が与えられる。
【0053】
各々の県コードの下欄には文字コードNoが登録されている。A県の「青」は文字コードNo=a11、C県の「青」は文字コードNo=c11、D県の「青」は文字コードNo=d11、E県の「青」は文字コードNo=e11というように文字コード体系がまちまちに登録される。文字コードNoは都道府県で統一して登録されることが望ましいが、現状では、パーソナルコンピユータなどの外字登録機能がメーカによって統一されていない。この例ではA県の「黒」は文字コードNo=a12、B県の「黒」は文字コードNo=b11、G県の「黒」は文字コードNo=g11で登録される。同様にして、K県の「頼」は文字コードNo=k11で登録される。
【0054】
この外字登録情報変換テーブルの使用方法は、例えば、A県で文字コードNo=a12で登録された外字「黒」を含む個人情報D2に関して、B県でその個人情報D2を使用して従業者証などを発行してもらう場合に、B県で県コード(A)及び文字コードNo=a12をアドレスにしてデータベース15をアクセスし、B県の「黒」の文字コードNo=b11を得るものである。B県では「黒」の文字コードNo=b11を使用して従業者証などを発行することができる。
【0055】
続いて、この従業者証発行システム200で作成される従業者証について説明する。図6は従業者証30の構成例を示すイメージ図である。図6に示す従業者証30は例えば縦の長さが6cm程度で、横の長さが9cm程度で、厚みが0.5〜1.0mm程度を有しており、接着部材を除いて大きく分けるとカード基板30Aと、表面シートと、その表面を覆う保護シート51と、裏面シートの4層構造を有している。
【0056】
このカード基板30Aの一方の面には図示しないが厚さ100μm程度の表面シートが設けられる。この表面シートは印刷部材であり、予め図6に示す表面の所定領域P3には画像表示情報が印刷される。画像表示情報は、例えば「○○○従業者証」、「個人認識番号」、「氏名」、「発行日」・・・などである。この印刷部材には、当該従業者証発行要求者の顔画像を形成するための顔写真領域P4が設けられ、その顔写真領域P4は受像層を成している。この受像層は昇華染料や拡散染料などの素材からなる。顔画像などはサーマルヘッドにより熱を加えて、これらの染料をトラップすることにより受像層に定着して形成される。
【0057】
この受像層の素材としては、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂のような高分子材料が使用され得る。中でも、ポリエステル系樹脂が環境上からも、その使用が好ましい。受像層はこれらの樹脂を粉末にしてイソシアネート等の溶剤に溶かし、グラビアコータ等で塗布した後に乾燥させ、その溶剤を揮発させることにより形成する。
【0058】
この表面シート上には透明な保護シート51が設けられ、表面シート上を覆うように保護されている。表面シートと保護シート51とは接着シートを介して張り合わされている。接着シートには、ホットメルト樹脂や、樹脂軟化点の温度が100℃程度又はそれよりも少し高い温度の熱溶融樹脂をフィルム状に形成したものを使用する。
【0059】
このカード基板の他方の面には、厚さ100μm程度の裏面シートが設けられ、ペンで書ける筆記層を有している。筆記層はポリエステルエマルジョンに炭酸カルシウム及びシリカ微粒子を拡散したものである。筆記層は表面シートの受像層と同様にして、上述の素材を溶剤で溶かしてグラビアコータ等で塗布してから乾燥させて溶剤を気化することにより形成される。
【0060】
続いて、この従業者証発行システム200の従業者証プリンタ6について説明する。図7は従業者証プリンタ6の構成例を示す概念図である。この例では1枚の従業者証用の生カード基板30’に枚葉状の保護シート51を形成する場合について説明する。
図7に示す従業者証プリンタ6はカード供給手段60及び保護シート付与部50とを有している。このカード供給手段60は第1の搬送ベルト装置41を有している。搬送ベルト装置41の一端上部には、生カード供給部42が設けられている。生カード供給部42には従業者証発行要求者の個人情報D2を書き込むために、予め枚葉状にカットされた複数の従業者証用の生カード基板30’が、顔画像形成領域面を上に向けてストックされている。この例では、生カード基板30’が1枚づつ生カード供給部42から搬送ベルト装置41へ投下するように自動供給される。
【0061】
その自動供給後の搬送ベルト装置41上の生カード基板30’は左側から右側に搬送される。搬送ベルト装置41上には画像形成部(プリンタ)43が設けられ、生カード基板30’が左側から右側に移動される間に、その所定領域P3に従業者証発行要求者の氏名や、従業者証発行日などが記録され、その画像形成領域P4に従業者証発行要求者の顔画像が形成される。
【0062】
この搬送ベルト装置41の下流側には第2の搬送ベルト装置49が設けられ、この例では個人情報D2が書き込まれた生カード基板30’が左側から右側に搬送される。搬送ベルト装置49上には保護シート付与部50が設けられ、生カード基板30’にフィルム状の保護シート51が供給される。
【0063】
この例で保護シート51にはラミネートフィルムを枚葉状(カットシート状)に積層されたものが備えられ、そのラミネートフィルムは一方の面に図示しない接着シートを有している。もちろん、保護シート51にはラミネートフィルムをロール状に巻き取ったものを使用してもよい。
【0064】
また、保護シート51はラミネートフィルムに限定されることはなく、ホットスタンプフィルムをロール状に巻き取ったもの、又は、ホットスタンプフィルムをカットシート状に積層されたものも使用できる。保護シート付与部50には真空熱プレス装置52が設けられ、カード供給手段60からの生カード基板30’と保護シート付与部50からの保護シート51とを受け、その生カード基板30’とその保護シート51とが図示しない接着シートを介して張り合わされる。この際に、接着シート上の紙シートは剥離され、カス紙として巻き取られる。
【0065】
この真空熱プレス装置52は搬送路上に配置された平型のプレス部を有しており、保護シート51の上方から所定の圧力が加えられる。そのために、プレス部が上下方向に移動できるようになされている。このプレス部には電気ヒータ(図示せず)が設けられ、保護シート51及び生カード基板30’を所定の温度に加熱するようになされている。
【0066】
この例では接着シートの種類にもよるが加熱温度は40℃〜120℃程度であり、加熱時間は10秒〜120秒程度である。この接着シートは熱を加えると溶融し、それが冷えると固化するものである。保護シート51を加熱貼合する装置は真空熱プレス装置52に限られることはなく、通常の熱プレスでも、ヒートローラ装置であってもよい。また、真空熱プレス装置52の下流側には冷却部53が設けられ、加熱貼合された生カード基板30’が冷却される。これにより、保護シート51で保護された従業者証30が完成する。なお、従業者証プリンタ6内部に余裕があれば、先に説明したデータベース15を直接組み込んでもよく、また、外字登録情報変換テーブルを複写して保存するメモリなどを取り付けるようにしてもよい。
【0067】
続いて、外字登録機能付きの従業者証発行システム200における処理例について説明をする。図8及び図9は従業者証発行システム200における処理例(その1、2)を示すフローチャートである。このフローチャートは例えばB県の従業者証作成システムSP2における処理例を示している。
【0068】
この例では、予め従業者証30の発行に関して従業者の外字情報が取得され編集され、ここで編集された従業者の外字情報に基づいて外字登録情報変換テーブルが作成され、この外字登録情報変換テーブルが各々の従業者証作成システムSPi毎に与えられ、この外字登録情報変換テーブルに基づいて各々の従業者証作成システム毎に外字登録情報D0を個別に更新管理される場合を前提とする。
【0069】
例えば、従業者甲がA県からB県へ転居した場合であって、住所変更を伴うことから、次の条件下でB県で従業者証30を発行してもらう場合を想定する。
【0070】
i.従業者甲の個人情報D2に関して、旧字体の「黒」(漢字番号10326:JIS区点11912)を含んでいる。
【0071】
ii.A県では既にその旧字体の「黒」に関して外字登録(「黒」の文字コードNo=a12)されている。
【0072】
iii.各県のデータベース15には図5に示した外字登録情報変換テーブルが設けられ、既に、A県及びB県で外字登録された旧字体の「黒」に係る外字登録情報D0が記録されている。
【0073】
iv.しかし、A県とB県とで旧字体の「黒」の文字コードNoが異なる。例えば、B県では従業者甲によるものではないが、上述の旧字体の「黒」に係る外字登録情報D0として文字コードNo=b12が既に各県のデータベース15に記録されている。
【0074】
v.B県では「黒」の文字コードNo=b12を使用して従業者甲に対して従業者証を発行する。
【0075】
これを前提にして、まず、図8のフローチャートのステップB1でB県の従業者証発行システムSP2において従業者証30の発行要求を受け付ける。この際にB県の従業者証発行システムSP2では例えば個人情報D2を記入した、図示しない従業者証発行要求書(申請書)を受理するようになされる。
【0076】
その後、ステップB2で従業者証発行要求書からその従業者甲の個人情報D2がB県の従業者証発行システムSP2によって読み込まれる。この従業者甲の個人情報D2に関して、旧字体の「黒」(漢字番号10326:JIS区点11912)が含まれている。
【0077】
そして、ステップB3で他県から転入してきた者による従業者証発行要求であるか否かがB県の従業者証発行システムSP2によって判断される。その判断は従業者証発行要求書の内容をスキャナ12によって読み込ませ、その要求書の内容から当県又は他県を判別するようになされる。もちろん、担当者によって記載内容を判断させてもよい。
【0078】
この例では、従業者甲がA県からB県へ転居した場合を想定しているので、ステップB5に移行して従業者甲による旧字体の「黒」に関してB県で既に外字登録されているか否かがB県の従業者証発行システムによって検索される。B県で既に外字登録されている場合にはステップB6に移行して当該県と同じ文字コードNoが有るか否かを検索する。
【0079】
当該県と同じ文字コードNoが有る場合にはステップB7に移行して外字登録用の外字登録テーブルをアクセスしてみて、旧字体の「黒」に関する外字登録情報D0が読み出せるか試行される。この文字コードNoが読み込めた場合及びステップB5で他県からの転居者による従業者証発行要求でない場合にはステップB13に移行して従業者証30が発行される。
【0080】
この例ではA県とB県とで旧字体の「黒」の文字コードNoが異なっているので、ステップB6で当該県と同じ文字コードNoの外字登録が無いと判断され、ステップB7では文字コードNoが読み込めない場合に該当する。この場合には、以下の2つの処理の1つを選択するようになされる。その1つは、ステップB8に移行してデータベース15をアクセスする方法であり、もう1つは、他県へ外字登録情報D0の転送依頼をする方法である。
【0081】
つまり、予め従業者甲の転入前のA県の県コード(A)及び文字コードNo=a12がB県で明確になっている場合には、ステップB8でその県コード(A)及び文字コードNo=a12をアドレスにしてデータベース15をアクセスすると、ステップB9でB県の「黒」の文字コードNo=b12を読み出すことができる。
【0082】
このA県の県コード(A)及び文字コードNo=a12がB県で明確になっていない場合には、ステップB9でB県の「黒」の文字コードNo=b12を読み出すことができないので、ステップB10に移行して他県へ外字登録情報D0の転送依頼をする。この場合に、通信手段27を使用してB県からA県へ従業者甲の外字登録情報D0の転送依頼がなされる。この転送依頼がA県で受け付けられると、この転送依頼に対して、A県からB県へ従業者甲の外字登録情報D0が直接送られるようになされる。A県からB県へ従業者甲の外字登録情報D0を転送するときは、その外字や欠字に関するイメージデータをビットマップ形式のデータのまま転送するようにするとよい。JEPG方式によりデータ圧縮を行う場合には、そのヘッダ情報(フラグ)にイメージデータである旨を記述して転送するとよい。
【0083】
これにより、ステップB11で当該B県において、旧字体の「黒」の外字登録情報D0を入手できる。その後、ステップB12でB県で従業者甲による旧字体「黒」の外字登録をする。そして、ステップB13に移行して従業者証30を発行する。この際に、例えば、ステップB01で従業者の顔画像がカメラ11によって撮影されると、ステップB02で顔画像データD1、個人情報D2及び個人識別番号IDなどが従業者証プリンタ6に転送される。
【0084】
その後、ステップB03で従業者証プリンタ6では生カード基板30’に従業者証発行要求者の氏名や、従業者証発行日などが記録され、その画像形成領域P4に従業者証発行要求者の顔画像が形成される。顔画像が形成された表面シート上には透明な保護シート51が形成され、従業者証30が完成する。もちろん、B県の従業者証プリンタ6ではA県から転送されてきた外字や欠字に関するビットマップ形式のイメージデータをそのまま使用して従業者証30を円滑に作成することができるので、文字コードの変換処理などの無駄なデータ処理時間を省くことができる。
【0085】
なお、ステップB3で他県からの転居者による従業者証発行要求でない場合、例えば、当該B県の新たな従業者乙に関して新規に従業者証30を発行するような場合に、ステップB4に移行して外字が含まれているかを検索する。外字が含まれている場合にはステップB12へ移行して新規に外字登録をする。その後、ステップB13に移行して従業者乙に対して従業者証30が発行される。ステップB14では当該システム200における例えば当日の発行業務の終了判断がなされる。従業者証30の発行業務を全部終了していない場合には、ステップB1に戻ってステップB1からステップB13の処理内容が繰り返される。「全部終了」の判断により当日の発行業務を終了する。
【0086】
このように、第2の実施形態としての書類発行システムを応用した従業者証発行システム200によれば、都道府県の各々の従業者証作成システムSPiで登録された、旧字体の「青」、「黒」、「頼」・・・などの外字及びその外字登録情報D0に関して、これらの従業者証作成システムSPiで登録された同一の外字「青」、「黒」、「頼」・・・に対し、各々の従業者証作成システムSPiの県コード、文字イメージNoなどを従属させた外字登録情報変換テーブルが各々の従業者証作成システムSPiに設けられるものである。
【0087】
従って、A県及びB県のように2つの従業者証作成システムSP1、SP2間で同一の外字「黒」などが異なった文字コード体系で登録された場合でも、外字登録情報変換テーブルによって当該県用に外字登録情報D0を変換できるので、従業者証作成システムSPi間で旧字体の「青」、「黒」、「頼」・・・などの外字及びその外字登録情報D0を円滑に管理することができる。
【0088】
因みに、本発明方式のようなデータベース15に外字登録情報変換テーブルが設けられていない場合には、例えば、B県で外字登録テーブルを全部検索して旧字体の「黒」に関する外字が登録されているか否か、又は、従業者甲による旧字体の「黒」に関してB県で再度、文字イメージを作成しなくてはならなくなる。A県で作成した「黒」に関する外字登録情報D0や、B県で既に外字登録されているソフト資源が無駄になってしまう。
【0089】
従って、A県の従業者証作成システムSP1で登録された、旧字体の「青」の外字を使用してB県の従業者証作成システムSP2で従業者証30を作成するような場合であって、B県の従業者証作成システムSP2に、この旧字体の「青」の外字が外字登録されていない場合であっても、上述のステップB8でデータベース15に対してA県の従業者証作成システムSP1による「青」に関する外字登録情報D0をアクセスすることにより、外字登録情報変換テーブルに登録された、旧字体の「青」に関して、ステップB11で管理番号No1と共に、B県で取り扱えるその外字及びその文字イメージ情報に変換することができる。
【0090】
このため、B県の従業者証作成システムSP2における外字の文字イメージ情報の作成を省略することができる。しかも、任意の従業者証作成システムSPiで外字登録情報変換テーブルが更新されたときに、新たな外字情報を当該従業者証作成システムSPiから他の従業者証作成システムSPjへ通知するようになされるので、新たに登録された外字登録情報D0を各々の従業者証作成システムSPiにおいて蓄積することができるし、各々の従業者証作成システムSPiで変換後の外字登録情報D0、データベース15の記録内容及び従業者の個人情報D2に基づいて従業者証プリンタ6により、顔画像入りの従業者証30を円滑に作成することができる。
【0091】
(3)第3の実施形態
図10は、本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用した第3の実施形態としての外字登録情報変換機能付きの書類発行システム300の構成例を示すブロック図である。
【0092】
この実施形態では、複数の外字登録機能付きの書類作成システムを管理する場合に、外字登録情報変換テーブルを有したデータベースを本部などの中央に設け、任意の書類作成システム間で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合であっても、その外字に関して本部に設けられた外字登録情報変換テーブルによって、一方の書類作成システムで登録された外字登録情報を他方の書類作成システムの外字登録情報に変換できるようにすると共に、これらの書類作成システム間で外字及びその外字登録情報を円滑に管理できるようにしたものである。
【0093】
図10に示す書類発行システム300はn個の外字登録機能付きの書類作成システムSPi(i=1〜n)を有している。この書類作成システムSPiでは、書類発行要求者の個人情報D2に関して、予め定められた規格水準の文字以外の外字を含んでいたときは、その外字が図3で説明したような外字登録用のデータベース15に外字登録される。この例ではデータベース15には外字登録情報変換テーブルは設けられない。
【0094】
これらの書類作成システムSPiは全国の都道府県に分散して配置されるような場合に、公衆電話回線などの通信回線7に通じて本部などの管理手段80に接続される。管理手段80ではこれらの書類作成システムSPiの外字登録情報D0が更新一元管理される。この管理手段80は制御装置31及び外字登録用のデータベース32を有しており、そのデータベース32はデータバス9を通して制御装置31に接続されている。このデータベース32には外字登録情報変換テーブルが設けられる。
【0095】
この外字登録情報変換テーブルは、各々の書類作成システムSPiで登録された外字及びその外字登録情報D0に関して予め一覧表形式にまとめられ、その各々の書類作成システムSPiで登録された同一の外字に対して各々の書類作成システムSPiの外字登録情報D0を従属させたものである。例えば、m個の外字に対してNo.1からNo.mまで順に管理番号が付与され、各々の管理番号No.1〜No.mに対して文字イメージ情報及び書類作成システムSPiの場所コードを従属するように当該外字が登録される。
【0096】
制御装置31では外字登録情報変換テーブルを作成するために、外字登録情報D0の書き込み制御や、その集計処理及び、学習機能を利用した同一の外字の抽出処理などが行われ、外字登録情報変換テーブルの運用時には、各々の書類作成システムSPiからのアクセスに対して外字登録情報D0の読み出し制御が行われる。
【0097】
続いて、本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用した外字登録情報の管理方法について外字登録変換機能付きの書類発行システム300における処理例について説明をする。図11は実施形態としての外字登録情報の管理例(その2)を示すフローチャートである。この例では複数の外字登録機能付きの書類作成システムSPi間において、外字登録情報D0を更新一元管理する場合を想定する。
【0098】
まず、図11に示すフローチャートのステップC1で書類作成システムSPi間で共通して使用できる外字登録情報変換テーブルを作成する。この際に、ステップC11で予め各々の書類作成システムSPiに対して固有の場所コードを付与する。各々の書類作成システムSPiでは、当該システムSPi毎に割り振られた固有の場所コードに対して予め外字の文字イメージ情報及びその文字コード番号を従属させた外字登録用の外字登録テーブルを作成しておくとよい。
【0099】
その後、ステップC12で書類作成システムSPiの各々で登録された外字の文字イメージ情報及びその外字登録情報D0が管理手段80によって集計される。そして、ステップC13でその外字の文字イメージ情報が全て制御装置31によって比較され、同一の外字が抽出される。例えばパターン認識方法によって文字の特徴部分を比較することにより同一の外字を抽出するとよい。その後、ステップC14でその外字に対して各々に管理番号No.1からNo.mまで順に付与される。
【0100】
そして、ステップC15で各々の管理番号No.1〜No.mに対して属性情報として文字イメージ情報及び書類作成システムSPiの場所コードを従属するように当該外字が登録される。これにより、外字登録情報変換テーブルが作成される。その後、ステップC2で外字登録情報変換テーブルに基づいて当該書類作成システムSPi間で取り扱われる外字登録情報D0が更新一元管理される。
【0101】
従って、ある書類作成システムSPiで登録された外字を使用して他の書類作成システムSPnでIDカードなどの書類を作成するような場合であって、他の書類作成システムSPnに外字登録されていない外字であっても、データベース32に対して前者の書類作成システムSPiによる外字登録情報D0をアクセスすることにより、データベース32に登録された外字の文字イメージ情報を管理番号No.mと共に他の書類作成システムSPnによって得ることができる。
【0102】
また、2つの書類作成システムSP1,SP2間で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合でも、当該外字に関して第1の書類作成システムSP1の外字登録情報D0を外字登録情報変換テーブルによって第2の書類作成システムSP2の外字登録情報D0に変換することができる。
【0103】
これにより、再度、第2の書類作成システムSP2で外字登録する必要が無くなり、書類作成システムSP1、SP2間で外字及びその外字登録情報D0を円滑に管理することができる。従って、各々の書類発行システムSPiで独自に作成された外字に係るソフト資源を有効に利用できると共に、顔写真の入ったキャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、学生証、外国人登録証、パスポート、図書館利用カード及び各種運転免許証などの書類発行手続きのスピード化を図ることができる。
【0104】
図12は、本発明に係る書類作成システム及び書類作成方法を適用したフォントサーバー付きの従業者証発行システム400の構成例を示すブロック図である。
【0105】
この実施例では都道府県毎に設けた従業者証作成システムSPiを一元管理する場合に、外字登録情報変換テーブルを有したフォントサーバーを本社などの中央に設け、任意の従業者証作成システムSPi間で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合であっても、その外字に関して外字登録情報変換テーブルによって、当該県の従業者証作成システムSPiで登録された外字登録情報を、他県の従業者証作成システムSPnの外字登録情報に変換できるようにすると共に、従業者証作成システムSPi間で外字及びその外字登録情報を円滑に運用できるようにしたものである。
【0106】
図12に示すフォントサーバー付きの従業者証発行システム400は第2の書類発行システムの一例であり、従業者の個人情報D2が記入されると共に、その者の顔写真が形成される従業者証30を発行するシステムである。従業者証発行システム400は都道府県毎に外字登録機能付きの従業者証作成システムSPi(i=1〜n)を有している。各々の従業者証作成システムSPiはデータバス8を有している。
【0107】
このデータバス8には個人情報用のデータベース15が接続され、少なくとも、従業者証30の発行に関して得た従業者の個人情報D2が記録される。データベース15にはデータバス8を通して書換え手段としてのスキャナ12及びキーボード18が接続され、従業者の個人情報D2を読み込んで、データベース15に個人情報D2を記録したり、その記録内容が変更された場合にその記録内容を書き換えるようになされる。
【0108】
また、データバス8には書類作成手段としての従業者証プリンタ6が接続され、従業者証30に記載される個人情報D2に変更がない場合にはデータベース15による個人情報D2に基づいて従業者証30が作成され、個人情報D2に変更がある場合にはスキャナ12又はキーボード18によってデータベース15の記録内容を書き換えた後の個人情報D2に基づいて従業者証30が作成される。
【0109】
更に、データバス8には上述した他にカメラ11、ディスプレイ14、制御装置16及び通信モデム17などが接続されている。カメラ11は従業者証30に形成するための顔画像を撮影する際に使用される。ディスプレイ14は従業者証30に記載される個人情報D2で外字が含まれていたとき、その外字の文字イメージ情報を作成する際に使用される。通信モデム17は本社のフォントサーバー81及び他県の従業者証作成システムSPiと通信をする際に使用される。
【0110】
これらの従業者証作成システムSPiは全国に、例えば都道府県に分散して配置されるような場合に、公衆電話回線などの通信回線7に通じて本社などのフォントサーバー81に接続される。フォントサーバー81では、これらの従業者証作成システムSPiの外字登録情報D0が一元管理される。このフォントサーバー81は制御装置31及び外字登録情報変換用のデータベース32を有しており、データベース32はデータバス9を通して制御装置31に接続されている。このデータベース32には外字登録情報変換テーブルが設けられる。
【0111】
この制御装置31では外字登録情報変換テーブルを作成するために、外字登録情報D0の書き込み制御や、その集計処理及び学習機能を利用した同一の外字の抽出処理などが行われ、外字登録情報変換テーブルの運用時には、各々の従業者証作成システムSPiからのアクセスに対して外字登録情報D0の読み出し制御が行われる。本部などの中央に設ける外字登録情報変換テーブルについては先に説明したデータベース15内の外字登録情報変換テーブルと同じであるので、その説明を省略する。
【0112】
続いて、本発明に係る書類作成システム及び書類作成方法を適用した外字登録情報変換機能付きの従業者証発行システム400における処理例について説明をする。図13及び図14は従業者証発行システム400における処理例(その1、2)を示すフローチャートである。
【0113】
このフローチャートは例えばB県の従業者証作成システムSP2における処理例を示している。この例でも第2の実施形態と同様にして従業者甲がA県からB県へ転居した場合であって、住所変更を伴うことから、先に設定したi.〜v.の条件下でB県で従業者証30を発行してもらう場合を想定する。
【0114】
これを前提にして、まず、図13のフローチャートのステップD1でB県の従業者証発行システムSP2において従業者証30の発行要求を受け付ける。この際にB県の従業者証発行システムSP2では例えば個人情報D2を記入した、図示しない従業者証発行要求書を受理するようになされる。
【0115】
その後、ステップD2で従業者証発行要求書からその従業者甲の個人情報D2がB県の従業者証発行システムSP2によって読み込まれる。この従業者甲の個人情報D2に関して、旧字体の「黒」(漢字番号10326:JIS区点11912)が含まれている。
【0116】
そして、ステップD3で他県から転入してきた者による従業者証発行要求であるか否かがB県の従業者証発行システムSP2によって判断される。その判断は従業者証発行要求書の内容をスキャナ12によって読み込ませ、その要求書の内容から当県又は他県を判別するようになされる。もちろん、担当者によって記載内容を判断させてもよい。
【0117】
この例では、従業者甲がA県からB県へ転居した場合を想定しているので、ステップD5に移行して従業者甲による旧字体の「黒」に関してB県で既に外字登録されているか否かがB県の従業者証発行システムによって検索される。B県で既に外字登録されている場合にはステップD6に移行して当該県と同じ文字コードNoが有るか否かを検索する。
【0118】
当該県と同じ文字コードNoが有る場合にはステップD7に移行して個人情報用の外字登録テーブルをアクセスしてみて、旧字体の「黒」に関する外字登録情報D0が読み出せるか試行される。この文字コードNoが読み込めた場合及びステップD5で他県からの転居者による従業者証発行要求でない場合にはステップD11に移行して従業者証30が発行される。
【0119】
この例ではA県とB県とで旧字体の「黒」の文字コードNoが異なっているので、ステップD6で当該県と同じ文字コードNoの外字登録が無いと判断され、ステップD7では文字コードNoが読み込めない場合に該当する。この場合には、ステップD8に移行してフォントサーバー81をアクセスする。この際にフォントサーバー81では、B県でA県の県コード(A)及び文字コードNo=a12をアドレスにしてデータベース32をアクセスすると、B県の「黒」の文字コードNo=b12が得られる。
【0120】
この際に、B県に全く旧字体の「黒」の文字コードNoが外字登録されていない場合には、B県ではA県の県コード(A)及び文字コードNo=a12をアドレスにしてフォントサーバー81をアクセスすると、データベース32からB県へ管理番号No2と共にA県の「黒」の文字コードNo=a12が得られる。
【0121】
これにより、ステップD9で当該B県において、旧字体の「黒」の外字登録情報D0を入手できる。その後、ステップD10でB県で従業者甲による旧字体「黒」の外字登録をする。そして、図14のフローチャートのステップD11に移行して従業者証30を発行する。この際に、例えば、ステップD01で従業者の顔画像がカメラ11によって撮影されると、ステップD02で顔画像データD1、個人情報D2及び個人識別番号IDなどが従業者証プリンタ6に転送される。
【0122】
その後、ステップD03で従業者証プリンタ6では生カード基板30’に従業者証発行要求者の氏名や、従業者証発行日などが記録され、その画像形成領域P4に従業者証発行要求者の顔画像が形成される。顔画像が形成された表面シート上には透明な保護シート51が形成され、従業者証30が完成する。
【0123】
なお、ステップD3で他県からの転居者による従業者証発行要求でない場合、例えば、当該B県の新たな従業者乙に関して新規に従業者証30を発行するような場合に、ステップD4に移行して外字や欠字が含まれているかを検索する。外字や欠字が含まれている場合にはステップD10へ移行して新規に外字登録をする。その後、ステップD11に移行して従業者乙に対して従業者証30が発行される。
【0124】
このように、本発明に係る書類作成システム及び書類作成方法を適用したフォントサーバー付きの従業者証発行システム400によれば、都道府県の各々の従業者証作成システムSPiで登録された、旧字体の「青」、「黒」、「頼」・・・などの外字及びその外字登録情報D0に関して、これらの従業者証作成システムSPiで登録された同一の外字「青」、「黒」、「頼」・・・に対し、各々の従業者証作成システムSPiの県コード、文字イメージNoなどを従属させた外字登録情報変換テーブルが作成され、この外字登録情報変換テーブルがフォントサーバー81に設けられるものである。
【0125】
従って、従業者証作成システムSPi間で旧字体の「青」、「黒」、「頼」・・・などの外字及びその外字登録情報D0を円滑に更新一元管理をすることができる。しかも、A県及びB県のように2つの従業者証作成システムSP1、SP2間で同一の外字「黒」などが異なった文字コード体系で登録された場合でも、外字登録情報変換テーブルによって当該県用に外字登録情報D0を変換することができる。
【0126】
このため、A県の従業者証作成システムSP1で登録された、旧字体の「青」の外字を使用してB県の従業者証作成システムSP2で従業者証30を作成するような場合であって、B県の従業者証作成システムSP2に、この旧字体の「青」の外字が外字登録されていない場合であっても、上述のステップD8でフォントサーバー81に対してA県の従業者証作成システムSP1による「青」に関する外字登録情報D0をアクセスすることにより、フォントサーバー81で登録された、旧字体の「青」に関して、ステップD9で管理番号No1と共にその外字及びその文字イメージ情報をB県で得ることができる。
【0127】
これにより、B県の従業者証作成システムSP2における外字の文字イメージ情報の作成を省略することができる。しかも、ソフト資源を有効に利用できると共に、顔写真の入った従業者証30の発行手続きのスピード化を図ることができる。
【0128】
因みに、本発明方式のようなフォントサーバー81が無い場合には、例えば、B県で外字登録テーブルを全部検索して旧字体の「黒」に関する外字が登録されているか否か、又は、従業者甲による旧字体の「黒」に関してB県で再度、文字イメージを作成しなくてはならなくなる。A県で作成した「黒」に関する外字登録情報D0や、B県で既に外字登録されているソフト資源が無駄になってしまう。
【0129】
(4)第4の実施形態
図15は、書類作成システム及び書類作成方法を適用した第4の実施形態としてのフォントサーバー付きの従業者証発行システム500の構成例を示すブロック図である。
【0130】
この実施形態では第2の実施形態の個別更新管理型の従業者証発行システム20と第3の実施形態のフォントサーバー付きの従業者証発行システム400とを組み合わせたシステムである。従って、外字登録情報変換テーブルが各々の従業者証作成システムSPiのデータベース15毎に設けられると共に、中央のフォントサーバー81のデータベース32にも設けられるものである。なお、第2及び第3の実施形態と同じ符号のものは同じ機能を有するためその説明を省略する。
【0131】
この例では、各々の従業者証作成システムSPiで新たな外字が登録されて外字登録情報変換テーブルの更新がなされた場合に、必ず中央のフォントサーバー81に通知することが義務付けられる。この通知を受けたフォントサーバー81では更新後の外字登録情報D0を他県の各々の従業者証作成システムSPiに「外字登録情報変換テーブルの更新がなされた旨」を一斉に通知すると共に、新たな外字登録情報D0を配信するようになされる。
【0132】
この構成によって、各々の従業者証作成システムSPi間で外字登録情報変換テーブルの更新処理をする場合に比べて、各々の従業者証作成システムSPiの外字登録情報変換テーブルを短時間に更新することができる。しかも、各々の従業者証作成システムSPiの外字登録情報変換テーブルの更新に関して歩調を揃えることができる。これと共に常に、本部と同じ外字登録情報変換テーブルの内容を各々の従業者証作成システムSPiで所有するようになる。
【0133】
従って、本部のフォントサーバー81が何らかの原因で故障(ダウン)した場合も、各々の従業者証作成システムSPiでバックアップすることができるので、各々の従業者証作成システムSPiにおける外字登録情報変換機能の信頼性を向上させることができる。
【0134】
この実施形態では従業者証発行システム200,400,500について説明したが、これに限られることはなく、本発明は、顔画像の入ったキャッシュカード、社員証、学生証、外国人登録証、身分証明証、パスポート及び各種運転免許証などのカード発行システムについても同様にして応用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0135】
この発明は、顔画像の入った、キャッシュカード、会員証、社員証、従業者証、学生証、外国人登録証及び各種運転免許証などのIDカードの自動発行システムに適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【図1】本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用した第1の実施形態としての外字登録情報変換機能付きの書類発行装置100の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用した外字登録情報の管理例(その1)を示すフローチャートである。
【図3】本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用した第2の実施形態として従業者証発行システム200の構成例を示すブロック図である。
【図4】A県の外字登録テーブルの記録例を示すイメージ図である。
【図5】データベース15における外字登録情報変換テーブルの内容例を示すイメージ図である。
【図6】従業者証30の構成例を示すイメージ図である。
【図7】従業者証プリンタ6の構成例を示す概念図である。
【図8】従業者証発行システム200の処理例(その1)を示すフローチャートである。
【図9】従業者証発行システム200の処理例(その2)を示すフローチャートである。
【図10】本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用した第3の実施形態としての外字登録情報変換機能付きの書類発行システム300の構成例を示すブロック図である。
【図11】本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用した外字登録情報の管理例(その2)を示すフローチャートである。
【図12】本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用したフォントサーバー付きの従業者証発行システム400の構成例を示すブロック図である。
【図13】従業者証発行システム400の処理例(その1)を示すフローチャートである。
【図14】従業者証発行システム400の処理例(その2)を示すフローチャートである。
【図15】本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用した第4の実施形態としてのフォントサーバー付きの従業者証発行システム500の構成例を示すブロック図である。
【図16】従来方式の従業者証発行システム10の構成例を示す概念図である。
【符号の説明】
【0137】
6 従業者証プリンタ(書類作成手段)
12 スキャナ(書換え手段)
15 データベース
16,31 制御装置
18 キーボード(書換え手段)
26 書類作成手段
28 書換え手段
30 従業者証(IDカード)
32 外字登録情報変換用のデータベース
40 書類
80 管理手段
81 フォントサーバー
100 書類発行装置
200 従業者証発行システム
300 外字登録情報変換機能付きの書類発行システム
400,500 フォントサーバー付きの従業者証発行システム
SPi(i=1〜n) 従業者証作成システム(書類作成システム)
【技術分野】
【0001】
この発明は、書類発行要求者の個人情報に旧字体の漢字などを含んだIDカードを発行するシステムに適用して好適な書類作成システム及び書類作成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、顔写真の入ったキャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、学生証、外国人登録証、パスポート、図書館利用カード及び各種運転免許証などのIDカード発行システムが使用される場合が多くなってきた。例えば、従業者数の多い企業では従業者証発行システムが採用される場合が多い。このシステムでは、本社にホストコンピユータが設けられ、そのコンピユータには支社に配属された従業者の個人情報が登録されている。
【0003】
ここで、個人情報とは氏名、住所、生年月日、従業者証の交付年月日及びその有効期限等をいう。そして、支社で例えば従業者証を紛失した者が、その再交付を要求する場合には、その者が本社又は支社において、本社のコンピユータにその従業者の個人情報が照会され、本社で照会の結果、その従業者が本社に登録された者であることが確認されると、本社で従業者証を発行するようなされる。
【0004】
図16はこの種の従業者証発行システム10の構成例を示す概念図である。図16に示す従業者証発行システム10は本社にコンピユータ1を有している。このデータバス8には例えばコンピユータ1、従業者証登録用の端末装置2、撮影装置4、ファイリング装置5及び従業者証プリンタ6が接続されている。このシステム10では、まず、従業者証の発行を要求する者(以下従業者証発行要求者という)20は従業者証発行要求書に氏名、住所などの必要事項を記載し、その従業者証発行要求書に自分自身の顔写真、必要に応じて手数料としての証紙等を貼付した後に、その要求書を本社の総務部などの受付窓口に提出する。
【0005】
ここで、従業者証発行要求者20は視力・聴力などの適正検査を受けるようになされる。その検査結果は要求書に記載される場合もある。この要求書の記載内容が適切であれば、その要求書が受理される。
【0006】
その後、本社の窓口では本社のコンピユータ1に接続された従業者証登録用の端末装置2などにその従業者証発行要求者20の個人認識番号IDが入力され、本社のコンピユータ1に対して、その従業者証発行要求者20の個人認識番号IDに係る個人情報D2が登録されているか、また、その従業者証の有効期限や、更新時期等が照会される。
【0007】
そして、本社のコンピユータ1から照会結果が得られ、その照会結果によってその者の個人情報D2が正しく登録されていることが確認されると、従業者証発行要求者20は、その再発行要求書を持って例えば撮影室に行く。その撮影室には専属の撮影者が配置されている場合が多く、その撮影者は従業者証発行要求者20から再発行要求書を受取り、撮影装置4に従業者証発行要求者20の個人認識番号IDを入力する。その後、撮影装置4によって従業者証発行要求者20の顔画像が撮影され、再発行要求書の記録内容が図示しないイメージスキャナなどによって読み取られる。この従業者証発行要求者20の顔画像データD1と再発行要求書のイメージデータD3はファイリング装置5に転送されて保管される。
【0008】
一方、従業者証発行要求者20の顔画像データD1と個人認識番号IDは従業者証プリンタ6に転送され、従業者証用の生カード基板に従業者証発行要求者20の氏名、住所、顔画像、個人認識番号、有効期限、再発行日などが画像形成されて、新しい従業者証30が作成される。その後、その従業者証30の記載内容に誤りがないか検査した後に、従業者証発行要求者(以下書類発行要求者ともいう)20に新しい従業者証(以下単に書類ともいう)30が発行される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、従来方式の従業者証発行システム(以下書類発行システムともいう)10によれば、書類発行要求者の個人情報D2に関して、特に、「氏名」に規格水準の文字以外の外字、例えば、JIS図形文字用符号表(JISX0208−1983)の中の第1及び第2水準以外の漢字を含んでいたときは、その漢字を外字登録しなくてはならない。
【0010】
これは通常のワープロ機能によって外字を文字表示したり、プリンタによってその文字を形成できないからである。このような旧字体の漢字は外字イメージ情報にして文字コードNoを付加し管理される場合が多い。これは一度、外字を登録して置けば、同じような旧字体の漢字を含んだ者が書類の発行要求をしてきたときに、その旧字体の漢字に係る外字登録情報をその者のために使用できるからである。
【0011】
また、この種の書類発行システムを国民サービス向上のために、公共機関が都道府県単位に設置した場合において、同一の外字に対して異なった文字コード体系で外字登録される場合が考えられる。これは各々の都道府県に配置される書類発行システムが同一メーカで同一機種となることが極めてまれなことから、各々の都道府県で使用されるプリンタなどの書類発行装置がメーカによってその外字登録機能が相違する場合があるためである。
【0012】
従って、書類発行要求者の個人情報に関して旧字体の漢字を含んでいた場合であって、その書類発行要求者が当該県から他県に転居したような場合に、当該県では外字登録がなされているにも係わらず、他県では始めからその旧字体の漢字に関して外字登録をやり直さなければならなくなる。これにより、ソフト資源の無駄につながったり、書類発行手続きに無駄な時間を要するという問題がある。
【0013】
そこで、この発明は上述した課題を解決したものであって、他の書類発行装置で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合であっても、当該外字に関して当該書類発行装置で取り扱える外字登録情報に基づいて顔画像入りのIDカードなどの書類を作成できるようにした書類作成システム及び書類作成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、請求項1に係る書類作成システムは、外字登録情報変換処理を含む顔画像入りの書類を作成する書類作成システムであって、当該装置固有の場所コードが各々付与されて外字登録情報変換処理を実行する外字登録機能付きの複数の書類発行装置を備え、各々の書類発行装置は、顔画像入りの書類を作成する書類作成手段を有し、少なくとも、書類発行要求者の外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び場所コードを含む外字登録情報の登録を受け付ける処理と、各々で登録が受け付けられた外字登録情報を全て比較して同一の外字を抽出し、抽出後の外字の各々に管理番号を付与し、各々の外字に付与された管理番号に対して当該外字の文字イメージ情報と当該装置固有の場所コードとを従属させた外字登録情報変換テーブルを作成する処理と、他の書類発行装置からの外字登録情報の要求を当該装置で受け付ける処理と、他の書類発行装置からの外字登録情報により外字登録情報変換テーブルを更新する処理と、他の書類発行装置からの外字登録情報を更新後の外字登録情報変換テーブルを参照して当該書類発行装置の外字登録情報に変換し、変換後の外字登録情報を使用して書類を作成し、又は、外字登録情報の要求に対して他の書類発行装置から当該書類発行装置へ外字に関する文字イメージ情報をそのまま転送を受けて外字に関する文字イメージ情報を使用した書類を作成する処理とを実行することを特徴とするものである。
【0015】
請求項1に係る書類作成システムによれば、他の書類発行装置で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合に、当該外字に関して外字登録情報変換テーブルにより他の書類発行装置の外字登録情報を当該書類発行装置で取り扱える外字登録情報に変換することができる。従って、変換後の外字登録情報、データベースの記録内容及び書類発行要求者の個人情報に基づいて書類作成手段により、例えば、顔画像入りのIDカードなどの書類を作成することができる。
【0016】
請求項2に係る書類作成システムは請求項1において、任意の書類発行装置で外字登録情報変換テーブルが更新されたときは、新たな外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び場所コードを含む外字登録情報を当該書類発行装置から他の書類発行装置へ通知するようになされることを特徴とするものである。
【0017】
請求項3に係る書類作成システムは請求項1において、書類は顔画像入りのIDカードであることを特徴とするものである。
【0018】
請求項4に係る書類作成方法は、複数の外字登録機能付きの書類作成システムで適用可能な外字登録情報変換処理を含む顔画像入りの書類を作成する方法であって、各々の書類作成システムに対して当該書類作成システム固有の場所コードを付与するステップと、場所コードが付与された各々の書類作成システム毎に、少なくとも、書類発行要求者の外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び当該場所コードを含む外字登録情報の登録を受け付けるステップと、書類作成システムの各々で登録された外字に関する文字イメージ情報及びその外字登録情報を全て比較して同一の外字を抽出し、抽出後の外字の各々に管理番号を付与し、各々の外字に付与された管理番号に対して当該外字の文字イメージ情報と書類作成システムの場所コードとを従属させて外字登録情報変換テーブルを作成するステップと、他の書類作成システムからの外字登録情報の要求を当該書類作成システムで受け付けるステップと、他の書類発行装置からの外字登録情報により外字登録情報変換テーブルを更新するステップと、他の書類作成システムからの外字登録情報を更新後の外字登録情報変換テーブルを参照して当該書類作成システムの外字登録情報に変換し、変換後の外字登録情報を使用して書類を作成し、又は、外字登録情報の要求に対して他の書類作成システムから当該書類作成システムへ外字に関する文字イメージ情報をそのまま転送を受け、転送を受けた外字に関する文字イメージ情報を使用して書類を作成するステップとを有することを特徴とするものである。
【0019】
請求項4に係る書類作成方法によれば、他の書類発行装置で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合に、当該外字に関して外字登録情報変換テーブルにより他の書類発行装置の外字登録情報を当該書類発行装置で取り扱える外字登録情報に変換することができる。従って、変換後の外字登録情報、データベースの記録内容及び書類発行要求者の個人情報に基づいて書類作成手段により、例えば、顔画像入りのIDカードなどの書類を作成することができる。
【0020】
請求項5に係る書類作成方法は請求項4において、任意の書類作成システムで外字登録情報変換テーブルが更新されたときは、新たな外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び場所コードを含む外字登録情報を当該書類作成システムから他の書類発行システムへ通知するようになされることを特徴とするものである。
【0021】
請求項6に係る書類作成方法は請求項4において、書類は、顔画像入りのIDカードであることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に係る書類作成システム及び請求項4に係る書類作成方法によれば、外字登録情報変換処理を含む顔画像入りの書類を作成する場合に、他の書類発行装置で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合であっても、当該外字に関して外字登録情報変換テーブルにより他の書類発行装置の外字登録情報を当該書類発行装置で取り扱える外字登録情報に変換することができる。従って、変換後の外字登録情報、データベースの記録内容及び書類発行要求者の個人情報に基づいて書類作成手段により、請求項3に係る顔画像入りのIDカードなどの書類を作成することができる。
【0023】
請求項2に係る書類作成システム及び請求項5に係る書類作成方法によれば、任意の書類発行装置で外字登録情報変換テーブルが更新されたとき、他の書類発行装置から通知されてきた、新たな外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び場所コードを含む外字登録情報を使用して書類作成手段により、請求項6に係る顔画像入りのIDカードなどの書類を作成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る書類作成システム及び書類作成方法について説明をする。
【0025】
(1)第1の実施形態
図1は、本発明の書類作成システム及び書類作成方法が適用される第1の実施形態としての外字登録情報変換機能付きの書類発行装置100の構成例を示すブロック図である。
【0026】
この実施形態では、書類発行要求者の顔画像情報や個人情報などを記録するデータベースに、予め準備された外字及びその外字登録情報に関する外字登録情報変換テーブルが設けられ、他の書類発行装置で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合に、当該外字に関して外字登録情報変換テーブルにより他の書類発行装置の外字登録情報を当該書類発行装置で取り扱える外字登録情報に変換できるようにすると共に、変換後の外字登録情報、データベースの記録内容及び書類発行要求者の個人情報に基づいて顔画像入りのIDカードなどの書類を作成できるようにしたものである。
【0027】
本発明に係る外字登録情報変換機能付きの書類発行装置100は、書類発行要求者の顔画像や個人情報を記録した書類40を発行するもの(以下プリンタともいう)である。この書類発行装置100には、少なくとも、外字登録用のデータベース15が設けられ、キャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、学生証、外国人登録証、パスポート、図書館利用カード及び各種運転免許証などの書類40、及び、これらの申請書類の発行に関して得た書類発行要求者の外字情報が記録される。このデータベース15には予め準備された外字及びその外字登録情報D0に関する外字登録情報変換テーブルが設けられる。
【0028】
この外字登録情報変換テーブルに関しては、例えば、JIS図形文字用符号表(JISX0208−1983)の中の第1及び第2水準以外の漢字(通常のワープロによって使用可能な漢字)に基づいて各書類発行装置(システム)100間で共用できるように作成された、いわゆる一覧表形式にまとめたものが使用される。2台以上の書類発行装置100を通信手段で接続した書類発行システムでは、学習機能を利用して、各々の書類発行装置100で記録管理される外字(欠字も含む)及びその外字登録情報D0に関し、各々の書類発行装置100で登録された同一の外字に対し各々の書類発行装置100の外字登録情報D0を従属させた外字登録情報変換テーブルが使用される。データベース15には書き込み読み出し可能な半導体メモリや光磁気ディスクなどの記録媒体が使用される。
【0029】
この例でデータベース15には、印刷機能を有した書類作成手段26が接続され、このデータベース15の記録内容及び書類発行要求者の個人情報に基づいて、顔画像入りの、キャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、学生証、外国人登録証、パスポート、図書館利用カード又は各種運転免許証などの書類40、及び、これらの申請書類を作成するようになされる。書類作成手段26にはサーマルプリンタや、電子写真式の画像形成装置が使用される。この一例となる従業者証プリンタについては図7で説明をする。
【0030】
この書類作成手段26には書換え手段28が接続され、予め定められた規格水準の文字以外の外字情報に関して新たな外字が登録されたときは、外字登録情報変換テーブルが書き換えられる。その外字情報に基づいて外字登録情報変換テーブルが更新するようになされる。最初に準備された外字登録情報変換テーブルに記述されていない新たな外字が登録されることを想定したものである。
【0031】
この例では、当該書類発行装置100で外字登録情報変換テーブルが更新されたときは、新たな外字情報を当該書類発行装置100から他の書類発行装置101へ通知するようになされる。この際の通知形態は通信手段を使用してデータ形式で送信したり、新たな外字情報を記録した記録媒体を相手方へ郵送してもよい。この際の外字情報に関しては、当該書類発行装置100から他の書類発行装置101へ外字に関するイメージデータをそのまま転送するようにするとよい。もちろん、当該書類発行装置100の書類作成手段26では他の書類発行装置101から転送されてきた外字に関するイメージデータをそのまま使用して書類40が作成される。その後、この外字に関する情報がデータベース15に登録される。
【0032】
続いて、本発明の書類作成システム及び書類作成方法が適用される外字登録情報の管理方法について外字登録変換機能付きの書類発行装置100における処理例について説明をする。図2は実施形態としての外字登録情報の管理例を示すフローチャートである。この例では、予め定められた規格水準の文字以外の外字情報を個別に更新管理する場合を想定する。
【0033】
まず、基準となる外字登録情報変換テーブルを作成するために、JIS漢字表などを閲覧して、図2に示すフローチャートのステップA1でJIS規格水準の文字以外の外字情報を取得し編集する。その後、ステップA2で各書類発行装置100(システム)間で共通して使用できる外字登録情報変換テーブルを作成する。この際に、ステップA21で各々の書類発行装置100が使用される固有の場所コードを記述する欄を設けておくとよい。これは各々の書類作成装置の使用場所が異なった場合に、新たな外字が登録されたとき、当該書類発行装置100毎に割り振られた固有の場所コードに対してその外字の文字イメージ情報及びその文字コード番号を従属させた外字登録情報変換テーブルを作成できるからである。
【0034】
その後、JIS漢字表などから抽出された外字情報がステップA22で、その外字の文字イメージ情報及びその外字登録情報D0に分類して集計される。そして、ステップA23でその外字の文字イメージ情報が比較され、同一の外字が抽出される。例えばパターン認識方法によって文字の特徴部分を比較することにより同一の外字を抽出するとよい。その後、ステップA24でその外字に対して各々に管理番号がNo.1からNo.mまで順に付与される。
【0035】
そして、ステップA25で各々の管理番号No.1〜No.mに対して属性情報として文字イメージ情報及び場所コードなどを従属するように当該外字が登録される。この場所コードに関しては、最初は空欄であり、当該書類発行装置100が例えば各県に設置されたときに登録される。その後、ステップA3で当該書類発行装置100のデータベース15に外字登録情報変換テーブルをセットする。そして、ステップA4で外字登録情報変換テーブルに基づいて当該書類発行装置100で取り扱われる外字登録情報D0が個別に更新管理される。
【0036】
従って、他の書類発行装置101で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合でも、当該外字に関して外字登録情報変換テーブルにより他の書類発行装置101の外字登録情報D0を当該書類発行装置100で取り扱える外字登録情報D0に変換することができる。これにより、変換後の外字登録情報D0、データベース15の記録内容及び書類発行要求者の個人情報に基づいて書類作成手段26により、顔写真の入った、キャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、学生証、外国人登録証、パスポート、図書館利用カード又は各種運転免許証などのIDカードやその申請書類などを円滑に発行することができる。
【0037】
しかも、外字登録情報変換テーブルの更新する毎に、その旨を他の書類発行装置101に通信手段を使用して通知するようにすれば、他の書類発行装置101で外字登録する必要が無くなり、書類発行装置100、101間で外字及びその外字登録情報D0を円滑かつ個別に更新管理することができる。従って、各々の書類発行装置100で独自に作成された外字に係るソフト資源を有効に利用できると共に、書類発行手続きのスピード化を図ることができる。
【0038】
(2)第2の実施形態
図3は、本発明の書類作成システム及び書類作成方法が適用される第2の実施形態としての従業者証発行システム200の構成例を示すブロック図である。
【0039】
この実施形態では都道府県毎に従業者証作成システムSPiを設けると共に、各々の従業者証作成システムSPiに設けた外字登録情報変換テーブルを個別に更新管理し、任意の従業者証作成システムSPi間で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合であっても、その外字に関して外字登録情報変換テーブルによって、当該県の従業者証作成システムSPiで登録された外字登録情報を、他県の従業者証作成システムSPnの外字登録情報に変換できるようにすると共に、従業者証作成システムSPi間で外字及びその外字登録情報を円滑に運用できるようにしたものである。
【0040】
図3に示す個別更新管理型の従業者証発行システム200は、第1の書類発行システムの一例であり、書類発行要求者である従業者の個人情報が記入されると共に、その者の顔写真が形成される書類40の一例としての従業者証を発行する外字登録情報変換機能付きのシステムである。従業者証発行システム200は複数の書類作成システムの一例となる外字登録機能付きの従業者証作成システムSPi(i=1〜n)を都道府県毎に有している。各々の従業者証作成システムSPiはデータバス8を有している。
【0041】
このデータバス8には外字登録用のデータベース15が接続され、従業者証の発行に関して得た従業者の外字登録情報D0、顔画像情報D1及び個人情報D2が記録される。このデータベース15には予め準備された外字及びその外字登録情報D0に関する外字登録情報変換テーブルが設けられる。この外字登録情報変換テーブルは、各々の従業者証作成システムSPiで記録管理される外字及びその外字登録情報D0に関して、各々の従業者証作成システムSPiで登録された同一の外字に対し各々の従業者証作成システムSPiの外字登録情報D0を従属させて成るものである。
【0042】
この例では、予め定められた規格水準の文字以外の外字情報に関して新たな登録がなされたとき、外字情報に基づいて外字登録情報変換テーブルを更新するようになされる。データベース15には更にデータバス8を通して書換え手段としてのスキャナ12及びキーボード18が接続され、従業者の個人情報D2を読み込んで、データベース15に個人情報D2を記録したり、その記録内容が変更された場合にその記録内容を書き換えるようになされる。外字登録情報変換テーブルの書き換えは、スキャナ12及びキーボード18を使用して行われる。
【0043】
また、データバス8には書類作成手段としての従業者証プリンタ6が接続され、データベース15の記録内容及び従業者の個人情報D2に基づいて従業者証が作成される。従業者証に記載される個人情報D2に変更がない場合には、データベース15の記録内容及び従業者の個人情報D2に基づいて従業者証が作成され、個人情報D2に変更がある場合にはスキャナ12又はキーボード18によってデータベース15の記録内容を書き換えた後の個人情報D2に基づいて従業者証が作成される。
【0044】
更に、データバス8には上述した他にカメラ11、ディスプレイ14、制御装置16及び通信モデム17などが接続されている。カメラ11は従業者証に形成するための顔画像を撮影する際に使用され、顔画像情報D1が取得される。ディスプレイ14は従業者証に記載される個人情報D2で外字が含まれていたとき、その外字の文字イメージ情報を作成する際に使用される。通信モデム17には通信手段27に接続され、他県の従業者証作成システムSPiと通信をする際に使用される。
【0045】
この通信手段27には公衆電話回線や専用回線などが使用され、他県の従業者証作成システムSPiがツリー状又は網状に接続される。この例では、任意の従業者証作成システムSPiで外字登録情報変換テーブルが更新されたときは、新たな外字情報を当該従業者証作成システムSPiから他の従業者証作成システムSPjへ通知するようになされる。なお、これらの従業者証作成システムSPiを1構内に集中して配置されるような場合には、LANなどのデータ通信回線を使用するようにしてもよい。
【0046】
続いて、外字登録情報変換テーブルの基礎となる各県の外字登録テーブルについて先に説明をする。図4はA県の外字登録テーブルの記録例を示すイメージ図である。図4に示す各々の従業者証作成システムSPiでは、従業者の個人情報D2に関して、予め定められた規格水準の文字以外の外字を含んでいたときは、その外字が外字登録用のデータベース15に外字登録される。
【0047】
例えば、図4に示すA県の外字登録テーブルの記録例において、予め当該従業者証作成システムSP1に対して本社から固有の場所コード(A)が割り当てられると、この当該県コード(A)に対して外字の文字イメージ情報及びその文字コード番号を従属させた外字登録テーブルが作成される。この例では「青山」という個人情報(氏名)に関して、漢字番号1612の「青」(JIS区点3236)ではなく、旧字体の漢字番号9892の「青」(JIS区点11884)が使用されている場合に、その旧字体の「青」を通常のワープロ機能を使用して登録することができない。
【0048】
また、「黒川」という個人情報(氏名)に関して、漢字番号1657の「黒」(JIS区点2585)を使用せずに、旧字体の漢字番号10326の「黒」(JIS区点11912)を使用している場合にも、ワープロ機能を使用してその旧字体の「黒」を登録することができない。
【0049】
そこで、外字登録機能を使用して旧字体の「青」や「黒」が文字イメージとしてディスプレイ14の表示画面上で作成され、登録番号No1に対して外字「青」の文字イメージや、例えばその文字コードNo=a11が外字登録テーブルに登録される。同様にして登録番号No2に対して外字「黒」の文字イメージやその文字コードNo=a12が外字登録テーブルに登録される。
【0050】
続いて、外字登録情報変換テーブルについて説明する。図5は各々の従業者証作成システムSPiに付与する外字登録情報変換テーブルのイメージ図である。図5に示す外字登録情報変換テーブルは、各々の従業者証作成システムSPiで登録された外字及びその外字登録情報D0に関して予め一覧表形式にまとめられ、その各々の従業者証作成システムSPiで登録された同一の外字に対して各々の従業者証作成システムSPiの外字登録情報D0を従属させたものである。
【0051】
例えば、各県の外字登録テーブルから集められたm個の外字、旧字体の「青」、「黒」・・・「頼」などに対してNo.1からNo.mまで順に管理番号が付与され、各々の管理番号No.1〜No.mに対してその「外字」の文字イメージ情報及び外字を利用している従業者証作成システムSPiの場所コードとして県コードを従属するように当該外字が登録される。
【0052】
この例では、旧字「青」を外字登録したA県に対して県コード(A)、C県に対して県コード(C)、D県に対して県コード(D)、E県に対して県コード(E)が与えられる。また、旧字「黒」を外字登録したA県に対して県コード(A)、B県に対して県コード(B)、G県に対して県コード(G)が与えられる。同様にして旧字体の「頼」を外字登録したK県に対して県コード(K)が与えられる。
【0053】
各々の県コードの下欄には文字コードNoが登録されている。A県の「青」は文字コードNo=a11、C県の「青」は文字コードNo=c11、D県の「青」は文字コードNo=d11、E県の「青」は文字コードNo=e11というように文字コード体系がまちまちに登録される。文字コードNoは都道府県で統一して登録されることが望ましいが、現状では、パーソナルコンピユータなどの外字登録機能がメーカによって統一されていない。この例ではA県の「黒」は文字コードNo=a12、B県の「黒」は文字コードNo=b11、G県の「黒」は文字コードNo=g11で登録される。同様にして、K県の「頼」は文字コードNo=k11で登録される。
【0054】
この外字登録情報変換テーブルの使用方法は、例えば、A県で文字コードNo=a12で登録された外字「黒」を含む個人情報D2に関して、B県でその個人情報D2を使用して従業者証などを発行してもらう場合に、B県で県コード(A)及び文字コードNo=a12をアドレスにしてデータベース15をアクセスし、B県の「黒」の文字コードNo=b11を得るものである。B県では「黒」の文字コードNo=b11を使用して従業者証などを発行することができる。
【0055】
続いて、この従業者証発行システム200で作成される従業者証について説明する。図6は従業者証30の構成例を示すイメージ図である。図6に示す従業者証30は例えば縦の長さが6cm程度で、横の長さが9cm程度で、厚みが0.5〜1.0mm程度を有しており、接着部材を除いて大きく分けるとカード基板30Aと、表面シートと、その表面を覆う保護シート51と、裏面シートの4層構造を有している。
【0056】
このカード基板30Aの一方の面には図示しないが厚さ100μm程度の表面シートが設けられる。この表面シートは印刷部材であり、予め図6に示す表面の所定領域P3には画像表示情報が印刷される。画像表示情報は、例えば「○○○従業者証」、「個人認識番号」、「氏名」、「発行日」・・・などである。この印刷部材には、当該従業者証発行要求者の顔画像を形成するための顔写真領域P4が設けられ、その顔写真領域P4は受像層を成している。この受像層は昇華染料や拡散染料などの素材からなる。顔画像などはサーマルヘッドにより熱を加えて、これらの染料をトラップすることにより受像層に定着して形成される。
【0057】
この受像層の素材としては、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂のような高分子材料が使用され得る。中でも、ポリエステル系樹脂が環境上からも、その使用が好ましい。受像層はこれらの樹脂を粉末にしてイソシアネート等の溶剤に溶かし、グラビアコータ等で塗布した後に乾燥させ、その溶剤を揮発させることにより形成する。
【0058】
この表面シート上には透明な保護シート51が設けられ、表面シート上を覆うように保護されている。表面シートと保護シート51とは接着シートを介して張り合わされている。接着シートには、ホットメルト樹脂や、樹脂軟化点の温度が100℃程度又はそれよりも少し高い温度の熱溶融樹脂をフィルム状に形成したものを使用する。
【0059】
このカード基板の他方の面には、厚さ100μm程度の裏面シートが設けられ、ペンで書ける筆記層を有している。筆記層はポリエステルエマルジョンに炭酸カルシウム及びシリカ微粒子を拡散したものである。筆記層は表面シートの受像層と同様にして、上述の素材を溶剤で溶かしてグラビアコータ等で塗布してから乾燥させて溶剤を気化することにより形成される。
【0060】
続いて、この従業者証発行システム200の従業者証プリンタ6について説明する。図7は従業者証プリンタ6の構成例を示す概念図である。この例では1枚の従業者証用の生カード基板30’に枚葉状の保護シート51を形成する場合について説明する。
図7に示す従業者証プリンタ6はカード供給手段60及び保護シート付与部50とを有している。このカード供給手段60は第1の搬送ベルト装置41を有している。搬送ベルト装置41の一端上部には、生カード供給部42が設けられている。生カード供給部42には従業者証発行要求者の個人情報D2を書き込むために、予め枚葉状にカットされた複数の従業者証用の生カード基板30’が、顔画像形成領域面を上に向けてストックされている。この例では、生カード基板30’が1枚づつ生カード供給部42から搬送ベルト装置41へ投下するように自動供給される。
【0061】
その自動供給後の搬送ベルト装置41上の生カード基板30’は左側から右側に搬送される。搬送ベルト装置41上には画像形成部(プリンタ)43が設けられ、生カード基板30’が左側から右側に移動される間に、その所定領域P3に従業者証発行要求者の氏名や、従業者証発行日などが記録され、その画像形成領域P4に従業者証発行要求者の顔画像が形成される。
【0062】
この搬送ベルト装置41の下流側には第2の搬送ベルト装置49が設けられ、この例では個人情報D2が書き込まれた生カード基板30’が左側から右側に搬送される。搬送ベルト装置49上には保護シート付与部50が設けられ、生カード基板30’にフィルム状の保護シート51が供給される。
【0063】
この例で保護シート51にはラミネートフィルムを枚葉状(カットシート状)に積層されたものが備えられ、そのラミネートフィルムは一方の面に図示しない接着シートを有している。もちろん、保護シート51にはラミネートフィルムをロール状に巻き取ったものを使用してもよい。
【0064】
また、保護シート51はラミネートフィルムに限定されることはなく、ホットスタンプフィルムをロール状に巻き取ったもの、又は、ホットスタンプフィルムをカットシート状に積層されたものも使用できる。保護シート付与部50には真空熱プレス装置52が設けられ、カード供給手段60からの生カード基板30’と保護シート付与部50からの保護シート51とを受け、その生カード基板30’とその保護シート51とが図示しない接着シートを介して張り合わされる。この際に、接着シート上の紙シートは剥離され、カス紙として巻き取られる。
【0065】
この真空熱プレス装置52は搬送路上に配置された平型のプレス部を有しており、保護シート51の上方から所定の圧力が加えられる。そのために、プレス部が上下方向に移動できるようになされている。このプレス部には電気ヒータ(図示せず)が設けられ、保護シート51及び生カード基板30’を所定の温度に加熱するようになされている。
【0066】
この例では接着シートの種類にもよるが加熱温度は40℃〜120℃程度であり、加熱時間は10秒〜120秒程度である。この接着シートは熱を加えると溶融し、それが冷えると固化するものである。保護シート51を加熱貼合する装置は真空熱プレス装置52に限られることはなく、通常の熱プレスでも、ヒートローラ装置であってもよい。また、真空熱プレス装置52の下流側には冷却部53が設けられ、加熱貼合された生カード基板30’が冷却される。これにより、保護シート51で保護された従業者証30が完成する。なお、従業者証プリンタ6内部に余裕があれば、先に説明したデータベース15を直接組み込んでもよく、また、外字登録情報変換テーブルを複写して保存するメモリなどを取り付けるようにしてもよい。
【0067】
続いて、外字登録機能付きの従業者証発行システム200における処理例について説明をする。図8及び図9は従業者証発行システム200における処理例(その1、2)を示すフローチャートである。このフローチャートは例えばB県の従業者証作成システムSP2における処理例を示している。
【0068】
この例では、予め従業者証30の発行に関して従業者の外字情報が取得され編集され、ここで編集された従業者の外字情報に基づいて外字登録情報変換テーブルが作成され、この外字登録情報変換テーブルが各々の従業者証作成システムSPi毎に与えられ、この外字登録情報変換テーブルに基づいて各々の従業者証作成システム毎に外字登録情報D0を個別に更新管理される場合を前提とする。
【0069】
例えば、従業者甲がA県からB県へ転居した場合であって、住所変更を伴うことから、次の条件下でB県で従業者証30を発行してもらう場合を想定する。
【0070】
i.従業者甲の個人情報D2に関して、旧字体の「黒」(漢字番号10326:JIS区点11912)を含んでいる。
【0071】
ii.A県では既にその旧字体の「黒」に関して外字登録(「黒」の文字コードNo=a12)されている。
【0072】
iii.各県のデータベース15には図5に示した外字登録情報変換テーブルが設けられ、既に、A県及びB県で外字登録された旧字体の「黒」に係る外字登録情報D0が記録されている。
【0073】
iv.しかし、A県とB県とで旧字体の「黒」の文字コードNoが異なる。例えば、B県では従業者甲によるものではないが、上述の旧字体の「黒」に係る外字登録情報D0として文字コードNo=b12が既に各県のデータベース15に記録されている。
【0074】
v.B県では「黒」の文字コードNo=b12を使用して従業者甲に対して従業者証を発行する。
【0075】
これを前提にして、まず、図8のフローチャートのステップB1でB県の従業者証発行システムSP2において従業者証30の発行要求を受け付ける。この際にB県の従業者証発行システムSP2では例えば個人情報D2を記入した、図示しない従業者証発行要求書(申請書)を受理するようになされる。
【0076】
その後、ステップB2で従業者証発行要求書からその従業者甲の個人情報D2がB県の従業者証発行システムSP2によって読み込まれる。この従業者甲の個人情報D2に関して、旧字体の「黒」(漢字番号10326:JIS区点11912)が含まれている。
【0077】
そして、ステップB3で他県から転入してきた者による従業者証発行要求であるか否かがB県の従業者証発行システムSP2によって判断される。その判断は従業者証発行要求書の内容をスキャナ12によって読み込ませ、その要求書の内容から当県又は他県を判別するようになされる。もちろん、担当者によって記載内容を判断させてもよい。
【0078】
この例では、従業者甲がA県からB県へ転居した場合を想定しているので、ステップB5に移行して従業者甲による旧字体の「黒」に関してB県で既に外字登録されているか否かがB県の従業者証発行システムによって検索される。B県で既に外字登録されている場合にはステップB6に移行して当該県と同じ文字コードNoが有るか否かを検索する。
【0079】
当該県と同じ文字コードNoが有る場合にはステップB7に移行して外字登録用の外字登録テーブルをアクセスしてみて、旧字体の「黒」に関する外字登録情報D0が読み出せるか試行される。この文字コードNoが読み込めた場合及びステップB5で他県からの転居者による従業者証発行要求でない場合にはステップB13に移行して従業者証30が発行される。
【0080】
この例ではA県とB県とで旧字体の「黒」の文字コードNoが異なっているので、ステップB6で当該県と同じ文字コードNoの外字登録が無いと判断され、ステップB7では文字コードNoが読み込めない場合に該当する。この場合には、以下の2つの処理の1つを選択するようになされる。その1つは、ステップB8に移行してデータベース15をアクセスする方法であり、もう1つは、他県へ外字登録情報D0の転送依頼をする方法である。
【0081】
つまり、予め従業者甲の転入前のA県の県コード(A)及び文字コードNo=a12がB県で明確になっている場合には、ステップB8でその県コード(A)及び文字コードNo=a12をアドレスにしてデータベース15をアクセスすると、ステップB9でB県の「黒」の文字コードNo=b12を読み出すことができる。
【0082】
このA県の県コード(A)及び文字コードNo=a12がB県で明確になっていない場合には、ステップB9でB県の「黒」の文字コードNo=b12を読み出すことができないので、ステップB10に移行して他県へ外字登録情報D0の転送依頼をする。この場合に、通信手段27を使用してB県からA県へ従業者甲の外字登録情報D0の転送依頼がなされる。この転送依頼がA県で受け付けられると、この転送依頼に対して、A県からB県へ従業者甲の外字登録情報D0が直接送られるようになされる。A県からB県へ従業者甲の外字登録情報D0を転送するときは、その外字や欠字に関するイメージデータをビットマップ形式のデータのまま転送するようにするとよい。JEPG方式によりデータ圧縮を行う場合には、そのヘッダ情報(フラグ)にイメージデータである旨を記述して転送するとよい。
【0083】
これにより、ステップB11で当該B県において、旧字体の「黒」の外字登録情報D0を入手できる。その後、ステップB12でB県で従業者甲による旧字体「黒」の外字登録をする。そして、ステップB13に移行して従業者証30を発行する。この際に、例えば、ステップB01で従業者の顔画像がカメラ11によって撮影されると、ステップB02で顔画像データD1、個人情報D2及び個人識別番号IDなどが従業者証プリンタ6に転送される。
【0084】
その後、ステップB03で従業者証プリンタ6では生カード基板30’に従業者証発行要求者の氏名や、従業者証発行日などが記録され、その画像形成領域P4に従業者証発行要求者の顔画像が形成される。顔画像が形成された表面シート上には透明な保護シート51が形成され、従業者証30が完成する。もちろん、B県の従業者証プリンタ6ではA県から転送されてきた外字や欠字に関するビットマップ形式のイメージデータをそのまま使用して従業者証30を円滑に作成することができるので、文字コードの変換処理などの無駄なデータ処理時間を省くことができる。
【0085】
なお、ステップB3で他県からの転居者による従業者証発行要求でない場合、例えば、当該B県の新たな従業者乙に関して新規に従業者証30を発行するような場合に、ステップB4に移行して外字が含まれているかを検索する。外字が含まれている場合にはステップB12へ移行して新規に外字登録をする。その後、ステップB13に移行して従業者乙に対して従業者証30が発行される。ステップB14では当該システム200における例えば当日の発行業務の終了判断がなされる。従業者証30の発行業務を全部終了していない場合には、ステップB1に戻ってステップB1からステップB13の処理内容が繰り返される。「全部終了」の判断により当日の発行業務を終了する。
【0086】
このように、第2の実施形態としての書類発行システムを応用した従業者証発行システム200によれば、都道府県の各々の従業者証作成システムSPiで登録された、旧字体の「青」、「黒」、「頼」・・・などの外字及びその外字登録情報D0に関して、これらの従業者証作成システムSPiで登録された同一の外字「青」、「黒」、「頼」・・・に対し、各々の従業者証作成システムSPiの県コード、文字イメージNoなどを従属させた外字登録情報変換テーブルが各々の従業者証作成システムSPiに設けられるものである。
【0087】
従って、A県及びB県のように2つの従業者証作成システムSP1、SP2間で同一の外字「黒」などが異なった文字コード体系で登録された場合でも、外字登録情報変換テーブルによって当該県用に外字登録情報D0を変換できるので、従業者証作成システムSPi間で旧字体の「青」、「黒」、「頼」・・・などの外字及びその外字登録情報D0を円滑に管理することができる。
【0088】
因みに、本発明方式のようなデータベース15に外字登録情報変換テーブルが設けられていない場合には、例えば、B県で外字登録テーブルを全部検索して旧字体の「黒」に関する外字が登録されているか否か、又は、従業者甲による旧字体の「黒」に関してB県で再度、文字イメージを作成しなくてはならなくなる。A県で作成した「黒」に関する外字登録情報D0や、B県で既に外字登録されているソフト資源が無駄になってしまう。
【0089】
従って、A県の従業者証作成システムSP1で登録された、旧字体の「青」の外字を使用してB県の従業者証作成システムSP2で従業者証30を作成するような場合であって、B県の従業者証作成システムSP2に、この旧字体の「青」の外字が外字登録されていない場合であっても、上述のステップB8でデータベース15に対してA県の従業者証作成システムSP1による「青」に関する外字登録情報D0をアクセスすることにより、外字登録情報変換テーブルに登録された、旧字体の「青」に関して、ステップB11で管理番号No1と共に、B県で取り扱えるその外字及びその文字イメージ情報に変換することができる。
【0090】
このため、B県の従業者証作成システムSP2における外字の文字イメージ情報の作成を省略することができる。しかも、任意の従業者証作成システムSPiで外字登録情報変換テーブルが更新されたときに、新たな外字情報を当該従業者証作成システムSPiから他の従業者証作成システムSPjへ通知するようになされるので、新たに登録された外字登録情報D0を各々の従業者証作成システムSPiにおいて蓄積することができるし、各々の従業者証作成システムSPiで変換後の外字登録情報D0、データベース15の記録内容及び従業者の個人情報D2に基づいて従業者証プリンタ6により、顔画像入りの従業者証30を円滑に作成することができる。
【0091】
(3)第3の実施形態
図10は、本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用した第3の実施形態としての外字登録情報変換機能付きの書類発行システム300の構成例を示すブロック図である。
【0092】
この実施形態では、複数の外字登録機能付きの書類作成システムを管理する場合に、外字登録情報変換テーブルを有したデータベースを本部などの中央に設け、任意の書類作成システム間で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合であっても、その外字に関して本部に設けられた外字登録情報変換テーブルによって、一方の書類作成システムで登録された外字登録情報を他方の書類作成システムの外字登録情報に変換できるようにすると共に、これらの書類作成システム間で外字及びその外字登録情報を円滑に管理できるようにしたものである。
【0093】
図10に示す書類発行システム300はn個の外字登録機能付きの書類作成システムSPi(i=1〜n)を有している。この書類作成システムSPiでは、書類発行要求者の個人情報D2に関して、予め定められた規格水準の文字以外の外字を含んでいたときは、その外字が図3で説明したような外字登録用のデータベース15に外字登録される。この例ではデータベース15には外字登録情報変換テーブルは設けられない。
【0094】
これらの書類作成システムSPiは全国の都道府県に分散して配置されるような場合に、公衆電話回線などの通信回線7に通じて本部などの管理手段80に接続される。管理手段80ではこれらの書類作成システムSPiの外字登録情報D0が更新一元管理される。この管理手段80は制御装置31及び外字登録用のデータベース32を有しており、そのデータベース32はデータバス9を通して制御装置31に接続されている。このデータベース32には外字登録情報変換テーブルが設けられる。
【0095】
この外字登録情報変換テーブルは、各々の書類作成システムSPiで登録された外字及びその外字登録情報D0に関して予め一覧表形式にまとめられ、その各々の書類作成システムSPiで登録された同一の外字に対して各々の書類作成システムSPiの外字登録情報D0を従属させたものである。例えば、m個の外字に対してNo.1からNo.mまで順に管理番号が付与され、各々の管理番号No.1〜No.mに対して文字イメージ情報及び書類作成システムSPiの場所コードを従属するように当該外字が登録される。
【0096】
制御装置31では外字登録情報変換テーブルを作成するために、外字登録情報D0の書き込み制御や、その集計処理及び、学習機能を利用した同一の外字の抽出処理などが行われ、外字登録情報変換テーブルの運用時には、各々の書類作成システムSPiからのアクセスに対して外字登録情報D0の読み出し制御が行われる。
【0097】
続いて、本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用した外字登録情報の管理方法について外字登録変換機能付きの書類発行システム300における処理例について説明をする。図11は実施形態としての外字登録情報の管理例(その2)を示すフローチャートである。この例では複数の外字登録機能付きの書類作成システムSPi間において、外字登録情報D0を更新一元管理する場合を想定する。
【0098】
まず、図11に示すフローチャートのステップC1で書類作成システムSPi間で共通して使用できる外字登録情報変換テーブルを作成する。この際に、ステップC11で予め各々の書類作成システムSPiに対して固有の場所コードを付与する。各々の書類作成システムSPiでは、当該システムSPi毎に割り振られた固有の場所コードに対して予め外字の文字イメージ情報及びその文字コード番号を従属させた外字登録用の外字登録テーブルを作成しておくとよい。
【0099】
その後、ステップC12で書類作成システムSPiの各々で登録された外字の文字イメージ情報及びその外字登録情報D0が管理手段80によって集計される。そして、ステップC13でその外字の文字イメージ情報が全て制御装置31によって比較され、同一の外字が抽出される。例えばパターン認識方法によって文字の特徴部分を比較することにより同一の外字を抽出するとよい。その後、ステップC14でその外字に対して各々に管理番号No.1からNo.mまで順に付与される。
【0100】
そして、ステップC15で各々の管理番号No.1〜No.mに対して属性情報として文字イメージ情報及び書類作成システムSPiの場所コードを従属するように当該外字が登録される。これにより、外字登録情報変換テーブルが作成される。その後、ステップC2で外字登録情報変換テーブルに基づいて当該書類作成システムSPi間で取り扱われる外字登録情報D0が更新一元管理される。
【0101】
従って、ある書類作成システムSPiで登録された外字を使用して他の書類作成システムSPnでIDカードなどの書類を作成するような場合であって、他の書類作成システムSPnに外字登録されていない外字であっても、データベース32に対して前者の書類作成システムSPiによる外字登録情報D0をアクセスすることにより、データベース32に登録された外字の文字イメージ情報を管理番号No.mと共に他の書類作成システムSPnによって得ることができる。
【0102】
また、2つの書類作成システムSP1,SP2間で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合でも、当該外字に関して第1の書類作成システムSP1の外字登録情報D0を外字登録情報変換テーブルによって第2の書類作成システムSP2の外字登録情報D0に変換することができる。
【0103】
これにより、再度、第2の書類作成システムSP2で外字登録する必要が無くなり、書類作成システムSP1、SP2間で外字及びその外字登録情報D0を円滑に管理することができる。従って、各々の書類発行システムSPiで独自に作成された外字に係るソフト資源を有効に利用できると共に、顔写真の入ったキャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、学生証、外国人登録証、パスポート、図書館利用カード及び各種運転免許証などの書類発行手続きのスピード化を図ることができる。
【0104】
図12は、本発明に係る書類作成システム及び書類作成方法を適用したフォントサーバー付きの従業者証発行システム400の構成例を示すブロック図である。
【0105】
この実施例では都道府県毎に設けた従業者証作成システムSPiを一元管理する場合に、外字登録情報変換テーブルを有したフォントサーバーを本社などの中央に設け、任意の従業者証作成システムSPi間で同一の外字が異なった文字コード体系で登録された場合であっても、その外字に関して外字登録情報変換テーブルによって、当該県の従業者証作成システムSPiで登録された外字登録情報を、他県の従業者証作成システムSPnの外字登録情報に変換できるようにすると共に、従業者証作成システムSPi間で外字及びその外字登録情報を円滑に運用できるようにしたものである。
【0106】
図12に示すフォントサーバー付きの従業者証発行システム400は第2の書類発行システムの一例であり、従業者の個人情報D2が記入されると共に、その者の顔写真が形成される従業者証30を発行するシステムである。従業者証発行システム400は都道府県毎に外字登録機能付きの従業者証作成システムSPi(i=1〜n)を有している。各々の従業者証作成システムSPiはデータバス8を有している。
【0107】
このデータバス8には個人情報用のデータベース15が接続され、少なくとも、従業者証30の発行に関して得た従業者の個人情報D2が記録される。データベース15にはデータバス8を通して書換え手段としてのスキャナ12及びキーボード18が接続され、従業者の個人情報D2を読み込んで、データベース15に個人情報D2を記録したり、その記録内容が変更された場合にその記録内容を書き換えるようになされる。
【0108】
また、データバス8には書類作成手段としての従業者証プリンタ6が接続され、従業者証30に記載される個人情報D2に変更がない場合にはデータベース15による個人情報D2に基づいて従業者証30が作成され、個人情報D2に変更がある場合にはスキャナ12又はキーボード18によってデータベース15の記録内容を書き換えた後の個人情報D2に基づいて従業者証30が作成される。
【0109】
更に、データバス8には上述した他にカメラ11、ディスプレイ14、制御装置16及び通信モデム17などが接続されている。カメラ11は従業者証30に形成するための顔画像を撮影する際に使用される。ディスプレイ14は従業者証30に記載される個人情報D2で外字が含まれていたとき、その外字の文字イメージ情報を作成する際に使用される。通信モデム17は本社のフォントサーバー81及び他県の従業者証作成システムSPiと通信をする際に使用される。
【0110】
これらの従業者証作成システムSPiは全国に、例えば都道府県に分散して配置されるような場合に、公衆電話回線などの通信回線7に通じて本社などのフォントサーバー81に接続される。フォントサーバー81では、これらの従業者証作成システムSPiの外字登録情報D0が一元管理される。このフォントサーバー81は制御装置31及び外字登録情報変換用のデータベース32を有しており、データベース32はデータバス9を通して制御装置31に接続されている。このデータベース32には外字登録情報変換テーブルが設けられる。
【0111】
この制御装置31では外字登録情報変換テーブルを作成するために、外字登録情報D0の書き込み制御や、その集計処理及び学習機能を利用した同一の外字の抽出処理などが行われ、外字登録情報変換テーブルの運用時には、各々の従業者証作成システムSPiからのアクセスに対して外字登録情報D0の読み出し制御が行われる。本部などの中央に設ける外字登録情報変換テーブルについては先に説明したデータベース15内の外字登録情報変換テーブルと同じであるので、その説明を省略する。
【0112】
続いて、本発明に係る書類作成システム及び書類作成方法を適用した外字登録情報変換機能付きの従業者証発行システム400における処理例について説明をする。図13及び図14は従業者証発行システム400における処理例(その1、2)を示すフローチャートである。
【0113】
このフローチャートは例えばB県の従業者証作成システムSP2における処理例を示している。この例でも第2の実施形態と同様にして従業者甲がA県からB県へ転居した場合であって、住所変更を伴うことから、先に設定したi.〜v.の条件下でB県で従業者証30を発行してもらう場合を想定する。
【0114】
これを前提にして、まず、図13のフローチャートのステップD1でB県の従業者証発行システムSP2において従業者証30の発行要求を受け付ける。この際にB県の従業者証発行システムSP2では例えば個人情報D2を記入した、図示しない従業者証発行要求書を受理するようになされる。
【0115】
その後、ステップD2で従業者証発行要求書からその従業者甲の個人情報D2がB県の従業者証発行システムSP2によって読み込まれる。この従業者甲の個人情報D2に関して、旧字体の「黒」(漢字番号10326:JIS区点11912)が含まれている。
【0116】
そして、ステップD3で他県から転入してきた者による従業者証発行要求であるか否かがB県の従業者証発行システムSP2によって判断される。その判断は従業者証発行要求書の内容をスキャナ12によって読み込ませ、その要求書の内容から当県又は他県を判別するようになされる。もちろん、担当者によって記載内容を判断させてもよい。
【0117】
この例では、従業者甲がA県からB県へ転居した場合を想定しているので、ステップD5に移行して従業者甲による旧字体の「黒」に関してB県で既に外字登録されているか否かがB県の従業者証発行システムによって検索される。B県で既に外字登録されている場合にはステップD6に移行して当該県と同じ文字コードNoが有るか否かを検索する。
【0118】
当該県と同じ文字コードNoが有る場合にはステップD7に移行して個人情報用の外字登録テーブルをアクセスしてみて、旧字体の「黒」に関する外字登録情報D0が読み出せるか試行される。この文字コードNoが読み込めた場合及びステップD5で他県からの転居者による従業者証発行要求でない場合にはステップD11に移行して従業者証30が発行される。
【0119】
この例ではA県とB県とで旧字体の「黒」の文字コードNoが異なっているので、ステップD6で当該県と同じ文字コードNoの外字登録が無いと判断され、ステップD7では文字コードNoが読み込めない場合に該当する。この場合には、ステップD8に移行してフォントサーバー81をアクセスする。この際にフォントサーバー81では、B県でA県の県コード(A)及び文字コードNo=a12をアドレスにしてデータベース32をアクセスすると、B県の「黒」の文字コードNo=b12が得られる。
【0120】
この際に、B県に全く旧字体の「黒」の文字コードNoが外字登録されていない場合には、B県ではA県の県コード(A)及び文字コードNo=a12をアドレスにしてフォントサーバー81をアクセスすると、データベース32からB県へ管理番号No2と共にA県の「黒」の文字コードNo=a12が得られる。
【0121】
これにより、ステップD9で当該B県において、旧字体の「黒」の外字登録情報D0を入手できる。その後、ステップD10でB県で従業者甲による旧字体「黒」の外字登録をする。そして、図14のフローチャートのステップD11に移行して従業者証30を発行する。この際に、例えば、ステップD01で従業者の顔画像がカメラ11によって撮影されると、ステップD02で顔画像データD1、個人情報D2及び個人識別番号IDなどが従業者証プリンタ6に転送される。
【0122】
その後、ステップD03で従業者証プリンタ6では生カード基板30’に従業者証発行要求者の氏名や、従業者証発行日などが記録され、その画像形成領域P4に従業者証発行要求者の顔画像が形成される。顔画像が形成された表面シート上には透明な保護シート51が形成され、従業者証30が完成する。
【0123】
なお、ステップD3で他県からの転居者による従業者証発行要求でない場合、例えば、当該B県の新たな従業者乙に関して新規に従業者証30を発行するような場合に、ステップD4に移行して外字や欠字が含まれているかを検索する。外字や欠字が含まれている場合にはステップD10へ移行して新規に外字登録をする。その後、ステップD11に移行して従業者乙に対して従業者証30が発行される。
【0124】
このように、本発明に係る書類作成システム及び書類作成方法を適用したフォントサーバー付きの従業者証発行システム400によれば、都道府県の各々の従業者証作成システムSPiで登録された、旧字体の「青」、「黒」、「頼」・・・などの外字及びその外字登録情報D0に関して、これらの従業者証作成システムSPiで登録された同一の外字「青」、「黒」、「頼」・・・に対し、各々の従業者証作成システムSPiの県コード、文字イメージNoなどを従属させた外字登録情報変換テーブルが作成され、この外字登録情報変換テーブルがフォントサーバー81に設けられるものである。
【0125】
従って、従業者証作成システムSPi間で旧字体の「青」、「黒」、「頼」・・・などの外字及びその外字登録情報D0を円滑に更新一元管理をすることができる。しかも、A県及びB県のように2つの従業者証作成システムSP1、SP2間で同一の外字「黒」などが異なった文字コード体系で登録された場合でも、外字登録情報変換テーブルによって当該県用に外字登録情報D0を変換することができる。
【0126】
このため、A県の従業者証作成システムSP1で登録された、旧字体の「青」の外字を使用してB県の従業者証作成システムSP2で従業者証30を作成するような場合であって、B県の従業者証作成システムSP2に、この旧字体の「青」の外字が外字登録されていない場合であっても、上述のステップD8でフォントサーバー81に対してA県の従業者証作成システムSP1による「青」に関する外字登録情報D0をアクセスすることにより、フォントサーバー81で登録された、旧字体の「青」に関して、ステップD9で管理番号No1と共にその外字及びその文字イメージ情報をB県で得ることができる。
【0127】
これにより、B県の従業者証作成システムSP2における外字の文字イメージ情報の作成を省略することができる。しかも、ソフト資源を有効に利用できると共に、顔写真の入った従業者証30の発行手続きのスピード化を図ることができる。
【0128】
因みに、本発明方式のようなフォントサーバー81が無い場合には、例えば、B県で外字登録テーブルを全部検索して旧字体の「黒」に関する外字が登録されているか否か、又は、従業者甲による旧字体の「黒」に関してB県で再度、文字イメージを作成しなくてはならなくなる。A県で作成した「黒」に関する外字登録情報D0や、B県で既に外字登録されているソフト資源が無駄になってしまう。
【0129】
(4)第4の実施形態
図15は、書類作成システム及び書類作成方法を適用した第4の実施形態としてのフォントサーバー付きの従業者証発行システム500の構成例を示すブロック図である。
【0130】
この実施形態では第2の実施形態の個別更新管理型の従業者証発行システム20と第3の実施形態のフォントサーバー付きの従業者証発行システム400とを組み合わせたシステムである。従って、外字登録情報変換テーブルが各々の従業者証作成システムSPiのデータベース15毎に設けられると共に、中央のフォントサーバー81のデータベース32にも設けられるものである。なお、第2及び第3の実施形態と同じ符号のものは同じ機能を有するためその説明を省略する。
【0131】
この例では、各々の従業者証作成システムSPiで新たな外字が登録されて外字登録情報変換テーブルの更新がなされた場合に、必ず中央のフォントサーバー81に通知することが義務付けられる。この通知を受けたフォントサーバー81では更新後の外字登録情報D0を他県の各々の従業者証作成システムSPiに「外字登録情報変換テーブルの更新がなされた旨」を一斉に通知すると共に、新たな外字登録情報D0を配信するようになされる。
【0132】
この構成によって、各々の従業者証作成システムSPi間で外字登録情報変換テーブルの更新処理をする場合に比べて、各々の従業者証作成システムSPiの外字登録情報変換テーブルを短時間に更新することができる。しかも、各々の従業者証作成システムSPiの外字登録情報変換テーブルの更新に関して歩調を揃えることができる。これと共に常に、本部と同じ外字登録情報変換テーブルの内容を各々の従業者証作成システムSPiで所有するようになる。
【0133】
従って、本部のフォントサーバー81が何らかの原因で故障(ダウン)した場合も、各々の従業者証作成システムSPiでバックアップすることができるので、各々の従業者証作成システムSPiにおける外字登録情報変換機能の信頼性を向上させることができる。
【0134】
この実施形態では従業者証発行システム200,400,500について説明したが、これに限られることはなく、本発明は、顔画像の入ったキャッシュカード、社員証、学生証、外国人登録証、身分証明証、パスポート及び各種運転免許証などのカード発行システムについても同様にして応用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0135】
この発明は、顔画像の入った、キャッシュカード、会員証、社員証、従業者証、学生証、外国人登録証及び各種運転免許証などのIDカードの自動発行システムに適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【図1】本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用した第1の実施形態としての外字登録情報変換機能付きの書類発行装置100の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用した外字登録情報の管理例(その1)を示すフローチャートである。
【図3】本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用した第2の実施形態として従業者証発行システム200の構成例を示すブロック図である。
【図4】A県の外字登録テーブルの記録例を示すイメージ図である。
【図5】データベース15における外字登録情報変換テーブルの内容例を示すイメージ図である。
【図6】従業者証30の構成例を示すイメージ図である。
【図7】従業者証プリンタ6の構成例を示す概念図である。
【図8】従業者証発行システム200の処理例(その1)を示すフローチャートである。
【図9】従業者証発行システム200の処理例(その2)を示すフローチャートである。
【図10】本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用した第3の実施形態としての外字登録情報変換機能付きの書類発行システム300の構成例を示すブロック図である。
【図11】本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用した外字登録情報の管理例(その2)を示すフローチャートである。
【図12】本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用したフォントサーバー付きの従業者証発行システム400の構成例を示すブロック図である。
【図13】従業者証発行システム400の処理例(その1)を示すフローチャートである。
【図14】従業者証発行システム400の処理例(その2)を示すフローチャートである。
【図15】本発明の書類作成システム及び書類作成方法を適用した第4の実施形態としてのフォントサーバー付きの従業者証発行システム500の構成例を示すブロック図である。
【図16】従来方式の従業者証発行システム10の構成例を示す概念図である。
【符号の説明】
【0137】
6 従業者証プリンタ(書類作成手段)
12 スキャナ(書換え手段)
15 データベース
16,31 制御装置
18 キーボード(書換え手段)
26 書類作成手段
28 書換え手段
30 従業者証(IDカード)
32 外字登録情報変換用のデータベース
40 書類
80 管理手段
81 フォントサーバー
100 書類発行装置
200 従業者証発行システム
300 外字登録情報変換機能付きの書類発行システム
400,500 フォントサーバー付きの従業者証発行システム
SPi(i=1〜n) 従業者証作成システム(書類作成システム)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外字登録情報変換処理を含む顔画像入りの書類を作成する書類作成システムであって、
当該装置固有の場所コードが各々付与されて外字登録情報変換処理を実行する外字登録機能付きの複数の書類発行装置を備え、
各々の前記書類発行装置は、
前記顔画像入りの書類を作成する書類作成手段を有し、
少なくとも、書類発行要求者の外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び場所コードを含む外字登録情報の登録を受け付ける処理と、
各々で登録が受け付けられた前記外字登録情報を全て比較して同一の外字を抽出し、抽出後の前記外字の各々に管理番号を付与し、各々の前記外字に付与された管理番号に対して当該外字の文字イメージ情報と当該装置固有の場所コードとを従属させた外字登録情報変換テーブルを作成する処理と、
他の前記書類発行装置からの外字登録情報の要求を当該装置で受け付ける処理と、
他の前記書類発行装置からの外字登録情報により前記外字登録情報変換テーブルを更新する処理と、
他の前記書類発行装置からの外字登録情報を更新後の前記外字登録情報変換テーブルを参照して当該書類発行装置の外字登録情報に変換し、変換後の前記外字登録情報を使用して前記書類を作成し、又は、前記外字登録情報の要求に対して他の書類発行装置から当該書類発行装置へ外字に関する文字イメージ情報をそのまま転送を受けて前記外字に関する文字イメージ情報を使用した前記書類を作成する処理とを実行することを特徴とする書類作成システム。
【請求項2】
任意の書類発行装置で前記外字登録情報変換テーブルが更新されたときは、
前記新たな外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び場所コードを含む外字登録情報を当該書類発行装置から他の書類発行装置へ通知するようになされることを特徴とする請求項1に記載の書類作成システム。
【請求項3】
前記書類は、顔画像入りのIDカードであることを特徴とする請求項1に記載の書類作成システム。
【請求項4】
複数の外字登録機能付きの書類作成システムで適用可能な外字登録情報変換処理を含む顔画像入りの書類を作成する方法であって、
各々の前記書類作成システムに対して当該書類作成システム固有の場所コードを付与するステップと、
前記場所コードが付与された各々の前記書類作成システム毎に、少なくとも、書類発行要求者の外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び当該場所コードを含む外字登録情報の登録を受け付けるステップと、
前記書類作成システムの各々で登録された前記外字に関する文字イメージ情報及びその外字登録情報を全て比較して同一の外字を抽出し、抽出後の前記外字の各々に管理番号を付与し、各々の前記外字に付与された管理番号に対して当該外字の文字イメージ情報と前記書類作成システムの場所コードとを従属させて外字登録情報変換テーブルを作成するステップと、
他の前記書類作成システムからの外字登録情報の要求を当該書類作成システムで受け付けるステップと、
他の前記書類発行装置からの外字登録情報により前記外字登録情報変換テーブルを更新するステップと、
他の前記書類作成システムからの外字登録情報を更新後の前記外字登録情報変換テーブルを参照して当該書類作成システムの外字登録情報に変換し、変換後の前記外字登録情報を使用して前記書類を作成し、又は、前記外字登録情報の要求に対して他の書類作成システムから当該書類作成システムへ外字に関する文字イメージ情報をそのまま転送を受け、転送を受けた前記外字に関する文字イメージ情報を使用して前記書類を作成するステップとを有することを特徴とする書類作成方法。
【請求項5】
任意の書類作成システムで前記外字登録情報変換テーブルが更新されたときは、
前記新たな外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び場所コードを含む外字登録情報を当該書類作成システムから他の書類発行システムへ通知するようになされることを特徴とする請求項4に記載の書類作成方法。
【請求項6】
前記書類は、顔画像入りのIDカードであることを特徴とする請求項4に記載の書類作成方法。
【請求項1】
外字登録情報変換処理を含む顔画像入りの書類を作成する書類作成システムであって、
当該装置固有の場所コードが各々付与されて外字登録情報変換処理を実行する外字登録機能付きの複数の書類発行装置を備え、
各々の前記書類発行装置は、
前記顔画像入りの書類を作成する書類作成手段を有し、
少なくとも、書類発行要求者の外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び場所コードを含む外字登録情報の登録を受け付ける処理と、
各々で登録が受け付けられた前記外字登録情報を全て比較して同一の外字を抽出し、抽出後の前記外字の各々に管理番号を付与し、各々の前記外字に付与された管理番号に対して当該外字の文字イメージ情報と当該装置固有の場所コードとを従属させた外字登録情報変換テーブルを作成する処理と、
他の前記書類発行装置からの外字登録情報の要求を当該装置で受け付ける処理と、
他の前記書類発行装置からの外字登録情報により前記外字登録情報変換テーブルを更新する処理と、
他の前記書類発行装置からの外字登録情報を更新後の前記外字登録情報変換テーブルを参照して当該書類発行装置の外字登録情報に変換し、変換後の前記外字登録情報を使用して前記書類を作成し、又は、前記外字登録情報の要求に対して他の書類発行装置から当該書類発行装置へ外字に関する文字イメージ情報をそのまま転送を受けて前記外字に関する文字イメージ情報を使用した前記書類を作成する処理とを実行することを特徴とする書類作成システム。
【請求項2】
任意の書類発行装置で前記外字登録情報変換テーブルが更新されたときは、
前記新たな外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び場所コードを含む外字登録情報を当該書類発行装置から他の書類発行装置へ通知するようになされることを特徴とする請求項1に記載の書類作成システム。
【請求項3】
前記書類は、顔画像入りのIDカードであることを特徴とする請求項1に記載の書類作成システム。
【請求項4】
複数の外字登録機能付きの書類作成システムで適用可能な外字登録情報変換処理を含む顔画像入りの書類を作成する方法であって、
各々の前記書類作成システムに対して当該書類作成システム固有の場所コードを付与するステップと、
前記場所コードが付与された各々の前記書類作成システム毎に、少なくとも、書類発行要求者の外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び当該場所コードを含む外字登録情報の登録を受け付けるステップと、
前記書類作成システムの各々で登録された前記外字に関する文字イメージ情報及びその外字登録情報を全て比較して同一の外字を抽出し、抽出後の前記外字の各々に管理番号を付与し、各々の前記外字に付与された管理番号に対して当該外字の文字イメージ情報と前記書類作成システムの場所コードとを従属させて外字登録情報変換テーブルを作成するステップと、
他の前記書類作成システムからの外字登録情報の要求を当該書類作成システムで受け付けるステップと、
他の前記書類発行装置からの外字登録情報により前記外字登録情報変換テーブルを更新するステップと、
他の前記書類作成システムからの外字登録情報を更新後の前記外字登録情報変換テーブルを参照して当該書類作成システムの外字登録情報に変換し、変換後の前記外字登録情報を使用して前記書類を作成し、又は、前記外字登録情報の要求に対して他の書類作成システムから当該書類作成システムへ外字に関する文字イメージ情報をそのまま転送を受け、転送を受けた前記外字に関する文字イメージ情報を使用して前記書類を作成するステップとを有することを特徴とする書類作成方法。
【請求項5】
任意の書類作成システムで前記外字登録情報変換テーブルが更新されたときは、
前記新たな外字に関する文字イメージ情報、文字コード及び場所コードを含む外字登録情報を当該書類作成システムから他の書類発行システムへ通知するようになされることを特徴とする請求項4に記載の書類作成方法。
【請求項6】
前記書類は、顔画像入りのIDカードであることを特徴とする請求項4に記載の書類作成方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2007−226815(P2007−226815A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−62575(P2007−62575)
【出願日】平成19年3月12日(2007.3.12)
【分割の表示】特願平11−277502の分割
【原出願日】平成11年9月29日(1999.9.29)
【出願人】(000001270)コニカミノルタホールディングス株式会社 (4,463)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月12日(2007.3.12)
【分割の表示】特願平11−277502の分割
【原出願日】平成11年9月29日(1999.9.29)
【出願人】(000001270)コニカミノルタホールディングス株式会社 (4,463)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]