説明

板材搬送収納システムおよび板材搬送収納方法

【課題】 板材を効率良く搬送して収納することができ、その収納状態で板材の成形部分が潰れたりすることがない板材搬送収納システムを提供する。
【解決手段】 板材ストッカ4と、板材搬送装置とを備える。板材ストッカ4は、ストッカフレーム30内のトレイ収納部32に収納された内側位置Aとトレイ収納部32から引き出された外側位置Bとに位置切換自在な複数段のトレイ34を有する。板材搬送装置は、板材W2を保持可能な板材保持手段20と、この板材保持手段20を前記トレイの引き出し方向である位置切換方向と平行に移動させる機能を有する移動手段とを有する。この移動手段により板材保持手段20を前記位置切換方向と平行に移動させることで、外側位置Bにある複数段のトレイ34のうち最上段のトレイ34を内側位置Aに位置切換させ、かつその1段下のトレイ34の上方に板材保持手段20を位置させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、板材加工機等から板材を搬送して収納する板材搬送収納システムおよび板材搬送収納方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パンチプレス等の板材加工機で加工された製品板材を一時的に保管または次工程へ運搬するための板材ストッカがある。一般的な板材ストッカは、製品板材を加工した順に下から上へ段積み状に積載するようになっている。しかし、段積み状に積載すると、下段の製品板材を取り出すのが困難であるため、後の工程での段取りが悪い。また、製品板材が成形加工品である場合には、成形部分により上側の製品板材が持ち上げられるため、多くの板材を積載すると製品板材が荷崩れを生じるという問題や、上側の製品板材の重みや上下に重なる製品板材同士のずれ等により製品板材の成形部分が潰れたり傷付いたりするという問題がある。
【0003】
これらの問題に対して、特許文献1に、複数段の棚を有する板材ストッカの各棚に製品板材を収納する板材収納システムが提案されている。この板材収納システムによれば、板材ストッカの複数段の棚に各製品板材を互いに接触させずに収納することができるため、各段の製品板材を自在に取り出すことができる。製品板材が成形加工品である場合でも、荷崩れを生じさせることなく多くの製品板材を収納できるし、製品板材の成形部分が潰れることがない。また、製品板材が成形加工品である場合の問題に対しては、特許文献2の提案がなされている。
【特許文献1】特開2006−341969号公報
【特許文献2】特開2004−123276号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の板材収納システムのように、複数段の棚を有する板材ストッカを用いる場合、板材ストッカの棚は、製品板材を載せて収納する使用位置と、この使用位置から退避した退避位置とに位置切換する必要がある。特許文献1では、この棚の位置切換を、板材ストッカに製品板材を収納するアンローダにより行わせているため、省力化を図ることができる。しかし、アンローダは、板材ストッカに製品板材を収納する動作と、板材ストッカの棚を位置切換する動作とを別々に行うため、一つの棚に製品板材を収納するために行うアンローダの動作が複雑となり、効率が良くなかった。
【0005】
この発明の目的は、板材加工機で加工される製品板材等の板材を効率良く搬送して収納することができ、その収納状態で、各板材を自在に取り出すことができ、また板材が成形加工品である場合に、荷崩れを生じさせることなく多くの板材を収納することができ、かつ成形部分が潰れたり傷付いたりすることがない板材搬送収納システムを提供することである。
この発明の他の目的は、複数段のトレイに板材を載置するに際して、各段のトレイに板材を正確に載置することができ、かつ板材を載置した後のトレイを正確に収納できるようにすることである。
この発明のさらに他の目的は、板材を収納する動作を簡略なものとすることである。
この発明のさらに他の目的は、板材加工機で加工される製品板材等の板材を効率良く搬送して収納することができ、その収納状態で、各板材を自在に取り出すことができ、また板材が成形加工品である場合に、荷崩れを生じさせることなく多くの板材を収納することができ、かつ成形部分が潰れたり傷付いたりすることがない板材搬送収納方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明にかかる板材搬送収納システムは、板材を複数枚収納可能な板材ストッカと、この板材ストッカに板材を搬送する板材搬送装置とを備え、前記板材ストッカは、複数段のトレイ収納部を有するストッカフレームと、前記複数段のトレイ収納部の段ごとに設けられ、トレイ収納部に収納された内側位置とトレイ収納部から引き出された外側位置とに位置切換自在なトレイとを有し、前記板材搬送装置は、板材を保持可能な板材保持手段と、この板材保持手段を前記トレイの引き出し方向である位置切換方向と平行に移動させる機能を有する移動手段とを有し、この移動手段により前記板材保持手段を前記位置切換方向と平行に移動させることで、前記外側位置にある複数段のトレイのうち最上段のトレイを前記内側位置に位置切換させ、かつ前記最上段のトレイの1段下のトレイである板材載置対象トレイの上方に前記板材保持手段が位置する板材載置態勢とする。
【0007】
この発明の板材搬送収納システムは、以下の動作を行う。板材搬送装置が、板材を保持した板材保持手段を移動手段により移動させて、板材を板材ストッカの近傍まで搬送する。板材ストッカは、予め全段のトレイを外側位置に位置させてある。トレイを外側位置に位置させる方法は問わない。移動手段により板材保持手段をトレイの位置切換方向と平行に移動させることで、最上段のトレイを外側位置から内側位置に位置切換させ、かつ前記最上段のトレイの1段下のトレイである板材載置対象トレイの上方に板材保持手段が位置する板材載置態勢とする。この板材載置態勢で板材保持手段が板材を解放して、板材を板材載置対象トレイに載置する。次回は、板材ストッカに対して板材保持手段を相対的にトレイ収納部の1段分だけ下降させてから、移動手段により板材保持手段をトレイの位置切換方向と平行に移動させ、板材保持手段が板材を解放する。これを繰り返すことにより、各段のトレイに板材が載置されるとともに、板材が載置されたトレイが外側位置から内側位置に位置切換される。最下段のトレイについては、板材保持手段が板材を解放する動作は不要である。
この板材搬送収納システムによると、板材保持手段をトレイの位置切換方向と平行に移動させる1つの動作で、トレイへの板材の載置と、板材が載置されたトレイの外側位置から内側位置への位置切換とが同時に行われるので、板材搬送装置の動作が簡略なものとなり、板材を板材ストッカに効率良く収納できる。
板材ストッカでは、複数段の棚に各板材が互いに接触せずに収納されるため、各段の板材を自在に取り出すことができる。また、板材が成形加工品である場合でも、荷崩れを生じさせることなく多くの板材を収納することができ、かつ成形部分が潰れたり傷付いたりすることがない。
【0008】
前記板材搬送装置は、前記ストッカフレームの各段のトレイ収納部に対応する高さに位置決め可能に前記板材保持手段を昇降させる昇降手段を有するのが好ましい。
昇降手段を有すると、板材保持手段をストッカフレームの各段のトレイ収納部に対応する高さに位置決めして、各段のトレイに板材を正確に収納、かつトレイを外側位置から内側位置に正確に位置切換できる。
【0009】
この発明において、前記板材載置態勢にあるとき、前記板材保持手段が、保持している板材を解放する構成とすることができる。
板材載置態勢にあるとき、板材保持手段が板材を解放する構成とすれば、板材載置態勢になった後に板材保持手段を動作させることが不要であるため、板材保持手段の動作を簡略なものとすることができ、板材収納の効率向上が図れる。
【0010】
この発明にかかる板材搬送収納方法は、板材を複数枚収納可能な板材ストッカと、この板材ストッカに板材を搬送する板材搬送装置とを備え、前記板材ストッカは、複数段のトレイ収納部を有するストッカフレームと、前記複数段のトレイ収納部の段ごとに設けられ、トレイ収納部に収納された内側位置とトレイ収納部から引き出された外側位置とに位置切換自在なトレイとを有し、前記板材搬送装置は、板材を保持可能な板材保持手段と、この板材保持手段を前記トレイの引き出し方向である位置切換方向と平行に移動させる機能を有する移動手段とを有する板材搬送収納システムに適用される。この板材搬送収納方法は、前記板材ストッカの全段のトレイを前記外側位置に位置させるトレイ外側位置切換ステップと、前記板材保持手段と前記外側位置にある複数段のトレイのうち最上段のトレイとが互いに対応する高さとなるよう、前記板材保持手段および前記板材ストッカのいずれか、または両方の高さを調整する高さ調整ステップと、前記板材保持手段を前記水平移動手段により前記位置切換方向と平行に移動させて、前記外側位置にある複数段のトレイのうち最上段のトレイを前記内側位置に位置切換させ、かつ前記最上段のトレイの1段下のトレイである板材載置対象トレイの上方に前記板材保持手段が位置する板材載置態勢とする板材保持手段移動ステップと、前記板材載置態勢にあるとき、前記板材保持手段が、保持している板材を解放する板材解放ステップとを含む。トレイを外側位置に位置させる方法は問わない。
【0011】
この発明の板材搬送収納方法によると、トレイ外側位置切換ステップの後、高さ調整ステップ、板材保持手段移動ステップ、および板材解放ステップを繰り返すことにより、各段のトレイに板材が載置されるとともに、板材が載置されたトレイが外側位置から内側位置に位置切換される。最下段のトレイについては、板材保持手段が板材を解放する動作は不要である。
この板材搬送収納方法によると、板材保持手段をトレイの位置切換方向と平行に移動させる1つの動作で、トレイへの板材の載置と、板材が載置されたトレイの外側位置から内側位置への位置切換とが同時に行われるので、板材搬送装置の動作が簡略なものとなり、板材を板材ストッカに効率良く収納できる。
板材ストッカでは、複数段の棚に各板材が互いに接触せずに収納されるため、各段の板材を自在に取り出すことができる。また、板材が成形加工品である場合でも、荷崩れを生じさせることなく多くの板材を収納することができ、かつ成形部分が潰れたり傷付いたりすることがない。
【発明の効果】
【0012】
この発明にかかる板材搬送収納システムは、板材を複数枚収納可能な板材ストッカと、この板材ストッカに板材を搬送する板材搬送装置とを備え、前記板材ストッカは、複数段のトレイ収納部を有するストッカフレームと、前記複数段のトレイ収納部の段ごとに設けられ、トレイ収納部に収納された内側位置とトレイ収納部から引き出された外側位置とに位置切換自在なトレイとを有し、前記板材搬送装置は、板材を保持可能な板材保持手段と、この板材保持手段を前記トレイの引き出し方向である位置切換方向と平行に移動させる機能を有する移動手段とを有し、この移動手段により前記板材保持手段を前記位置切換方向と平行に移動させることで、前記外側位置にある複数段のトレイのうち最上段のトレイを前記内側位置に位置切換させ、かつ前記最上段のトレイの1段下のトレイである板材載置対象トレイの上方に前記板材保持手段が位置する板材載置態勢とするため、板材加工機で加工される製品板材等の板材を効率良く搬送して収納することができ、その収納状態で、各板材を自在に取り出すことができ、また板材が成形加工品である場合に、荷崩れを生じさせることなく多くの板材を収納することができ、かつ成形部分が潰れたり傷付いたりすることがない。
【0013】
前記板材搬送装置が、前記ストッカフレームの各段のトレイ収納部に対応する高さに位置決め可能に前記板材保持手段を昇降させる昇降手段を有する場合は、複数段のトレイに板材を載置するに際して、各段のトレイに板材を正確に載置することができ、かつ板材を載置した後のトレイを正確に収納できる。
【0014】
前記板材載置態勢にあるとき、前記板材保持手段が、保持している板材を解放する構成とした場合は、板材を収納する動作を簡略なものとすることができる。
【0015】
この発明にかかる板材搬送収納方法は、板材を複数枚収納可能な板材ストッカと、この板材ストッカに板材を搬送する板材搬送装置とを備え、前記板材ストッカは、複数段のトレイ収納部を有するストッカフレームと、前記複数段のトレイ収納部の段ごとに設けられ、トレイ収納部に収納された内側位置とトレイ収納部から引き出された外側位置とに位置切換自在なトレイとを有し、前記板材搬送装置は、板材を保持可能な板材保持手段と、この板材保持手段を前記トレイの引き出し方向である位置切換方向と平行に移動させる機能を有する移動手段とを有する板材搬送収納システムの板材搬送収納方法であって、前記板材ストッカの全段のトレイを前記外側位置に位置させるトレイ外側位置切換ステップと、前記板材保持手段と前記外側位置にある複数段のトレイのうち最上段のトレイとが互いに対応する高さとなるよう、前記板材保持手段および前記板材ストッカのいずれか、または両方の高さを調整する高さ調整ステップと、前記板材保持手段を前記移動手段により前記位置切換方向と平行に移動させて、前記外側位置にある複数段のトレイのうち最上段のトレイを前記内側位置に位置切換させ、かつ前記最上段のトレイの1段下のトレイである板材載置対象トレイの上方に前記板材保持手段が位置する板材載置態勢とする板材保持手段移動ステップと、前記板材載置態勢にあるとき、前記板材保持手段が、保持している板材を解放する板材解放ステップとを含むため、板材加工機で加工される製品板材等の板材を効率良く搬送して収納することができ、その収納状態で、各板材を自在に取り出すことができ、また板材が成形加工品である場合に、荷崩れを生じさせることなく多くの板材を収納することができ、かつ成形部分が潰れたり傷付いたりすることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
この発明の実施形態を図1〜図9と共に説明する。図1は、この板材搬送収納システムを備えた板材加工設備を示す。この板材加工設備は、板材加工機1と、板材搬送装置2と、大サイズ板材用および中小サイズ板材用の各板材ストッカ3,4とを備え、板材搬送装置2と中小サイズ板材用の板材ストッカ4とで板材搬送収納システムを構成している。この板材加工設備は、この他に板材加工機1に対して素材板材W0を搬入する板材搬入装置(図示せず)を備えるが、板材搬入装置については説明を省略する。
【0017】
板材加工機1は、テーブル5上の素材板材W0から複数の製品板材を打ち抜き等によって切り取る機能を備えたものであり、パンチプレスまたはレーザ加工機等からなる。この例では、板材加工機1はパンチプレスであり、ダイ工具(図示せず)に対してパンチ工具(図示せず)を昇降させて加工を行う加工部7と、素材板材W0をテーブル5上で前後(Y方向)および左右(X方向)に移動させる板材送り機構8とを備えている。
【0018】
板材搬送装置2は、板材加工機1により加工された製品板材W1〜W3(図1、図4、図8、図9参照)を大サイズ板材用の板材ストッカ3または中小サイズ板材用の板材ストッカ4に搬送する装置である。板材搬送装置2は、製品板材W1〜W3を保持可能な板材保持手段20と、この板材保持手段20を前後、左右、および上下に移動させる移動手段15とでなる。
移動手段15における板材保持手段20を左右に移動させる機構15bとして、板材加工機1と板材ストッカ4の停車位置間に平行に設置された左右方向を向く2本の軌道11と、これら軌道11に沿ってそれぞれ独立して走行自在な2台の走行体13とが設けられている。そして、各走行体13に、昇降手段24により板材保持手段20が昇降自在に設けられている。昇降手段24は、移動手段15における板材保持手段20を上下に移動させる機構である。板材保持手段20および昇降手段24については、後で詳しく説明する。
【0019】
また、移動手段15における板材保持手段20を前後に移動させる機構15aは、以下の構成をしている。すなわち、前記2本の軌道11は、両端で互いに連結されて一体とされており、左右一対の前後移動フレーム16に支持されている。各前後移動フレーム16は、その上端が後側の軌道11に固定され、横フレーム17により互いに連結してある。左右一対の前後移動フレーム16はいずれも、前後移動用レール18に沿って移動自在で、前後移動駆動源16a(図6)により前後移動させることができる。前後移動駆動源16aは、例えばサーボモータとその回転を直線動作に変換するボールねじ等の変換機構等からなる。これにより、各軌道11、走行体13、昇降手段24、および板材保持手段20を一体的に前後方向に移動させる。この実施形態では、トレイ34の位置切換方向と平行に板材保持手段20を移動させる機能を、上記移動手段15における板材保持手段20を前後に移動させる機構15aが担っている。
【0020】
図2および図3は前側の軌道11を走行する走行体13および板材保持手段20を示している。前側の軌道11を走行する走行体13と後側の軌道11を走行する走行体13とで部分的に若干の違いはあるが、基本的には同じ構成である。走行体13は、軌道11にガイド部材(図示せず)を介して走行自在に設けられ、サーボモータ等の走行駆動源19(図6)により自走するものとされている。ガイド部材は、例えば直線転がり軸受やガイドローラ等であり、走行体13と軌道11との間に介在させてある。
【0021】
板材保持手段20は、複数の吸着パッド21を有する。この実施形態では、前列および後列にそれぞれ6個ずつ、合計で12個の吸着パッド21が設けられている。図2の部分拡大図に示すように、吸着パッド21は、この実施形態では、それぞれが個別に絞り経路を介して真空源に接続された複数の単位吸着パッド21aの束からなり、その一部が製品板材W1〜W3等の吸着対象物から外れていても吸着可能とされている。吸着パッド21は、上記のような束とせずに、全体が1個の負圧部を構成するものとしてもよい。
【0022】
前後両列の吸着パッド21は、それぞれパッド支持フレーム22,23に取付けられている。後列のパッド支持フレーム23は、板材ストッカ4への後述する板材積載時にトレイに対して作用するプッシャを兼ねており、前端部に吸着パッド21が取付けられた板状部23aと、この板状部23aの後端部から下向きに屈曲したトレイ押圧部23bとでなる。トレイ押圧部23bの下端は、吸着パッド21の下端よりも若干高い位置とされている。
【0023】
板材保持手段20の昇降手段24は、この実施形態では、走行体13に上下に長い昇降体24aが昇降自在に嵌合し、この昇降体24aを昇降駆動源25(図6)により昇降させるようにしている。昇降体24aの下端に、板材保持手段20のパッド支持フレーム21が取付けられている。昇降駆動源25は走行体13と別に設けても良く、あるいは走行体13自体を昇降駆動源としても良い。なお、前側の軌道11を走行する走行体13の昇降体24aは、下端部が右方に屈曲させてある。
【0024】
また、板材保持手段20は、傾動機構26により傾け可能とされている。傾動機構26は、昇降体24aの下端部とパッド支持フレーム22,23上面の突片22a,23aとを回動支点軸27により回動自在に連結し、流体シリンダ等の傾動駆動源28により板材保持手段20を右側が下を向くように傾動させるようになっている。
【0025】
図1に示すように、大サイズ板材用の板材ストッカ3は、板材加工機1で加工される製品板材のうち大きいサイズの製品板材W1をパレット9上に積層状に載置する装置であり、パレット9を載置する多段の棚3aを有する。板材ストッカ3は、任意の段の棚3aにおいて、パレット9が、図示した前側の貯蔵位置と、この貯蔵位置からY方向へ移動した製品搬入位置との間で進退可能とされている。
【0026】
中小サイズ板材用の板材ストッカ4は、板材加工機1で加工される製品板材のうち中サイズの製品板材W2および小サイズの製品板材W3を積載する装置であり、キャスタ4aを備え移動自在とされている。図4および図5に示すように、略直方体のストッカフレーム30の一側面に開口するトレイ収納空間31が形成され、このトレイ収納空間31は複数段のトレイ収納部32となっている。各トレイ収納部32には、樹脂等からなるガイド部材33に摺動自在に支持されたトレイ34が設けられている。詳しくは、図5の部分拡大図に示すように、トレイ34の両端に取付けた摺動部材34aがガイド部材33に摺動自在に係合している。トレイ34は、トレイ収納部32に収納された内側位置Aと、この内側位置Aから引き出された外側位置Bとに位置切換自在である。また、ストッカフレーム30の上部には、上方に開口する板材収納凹部35が形成されている。例えば、中サイズの製品板材W2は各段のトレイ34に載置して収納され、小サイズの製品板材W3は板材収納凹部35に収納される。
【0027】
板材収納凹部35に小サイズの製品板材W3を収納する際には、図4に示す可搬トレイ36が用いられる。可搬トレイ36は、上面と一側面とが開口する塵取状であり、側面材の一部に外方に張り出す張出部36aが形成されている。この張出部36aを板材保持手段20の吸着パッド21で吸着することにより、板材保持手段20が可搬トレイ36を保持する。
【0028】
板材搬送装置2を制御する搬送制御装置について、図6と共に説明する。搬出制御装置40は、コンピュータ式の数値制御装置およびプログラマブルコントローラからなり、搬送制御プログラム41と、この搬送制御プログラム41を実行する演算制御部42とを備える。搬送制御プログラム41は、対トレイ搬送収納プログラム43と、対板材収納凹部搬送収納プログラム44とからなる。さらに、対トレイ搬送収納プログラム43は、搬送プログラム部分43aと、収納プログラム部分43bとに分かれる。対板材収納凹部搬送収納プログラム44も、搬送プログラム部分44aと、収納プログラム部分44bとに分かれる。演算制御部42は、中央処理装置およびメモリ等に、プログラマブルコントローラを含めたものを示す。
【0029】
搬送制御装置40の演算制御部42は、板材搬送装置2の各駆動源に出力指令を出す。各駆動源は、前後移動フレーム16の前後移動駆動源16a、走行体13の走行駆動源19、板材保持手段20の昇降駆動源25、板材保持手段20の傾動駆動源28、および板材保持手段20の吸着用駆動源である。
【0030】
搬送制御装置40は、上記搬送制御プログラム41および演算制御部42により、図7に示す機能達成手段を構成したものである。すなわち、この搬送制御装置40は、対トレイ搬送制御手段45と、トレイ収納制御手段46と、対板材収納凹部搬送制御手段47と、板材収納凹部収納制御手段48とを有するものとされる。対トレイ搬送制御部45は、板材加工機1上の中サイズの製品板材W2を板材ストッカ4まで搬送させる制御を行う。トレイ収納制御部46は、板材ストッカ4まで搬送された製品板材W2を板材ストッカ4の各段のトレイ34に載置して収納させる制御を行う。対板材収納凹部搬送制御手段47は、板材加工機1上の小サイズの製品板材W3を複数個ずつ可搬トレイ36に収容し、可搬トレイ36ごと製品板材W3を板材ストッカ4まで搬送させる制御を行う。板材収納凹部収納制御部48は、板材ストッカ4まで搬送された製品板材W3を板材ストッカ4の板材収納凹部35に収納させる制御を行う。上記各制御部44〜48の他に、2台の走行体13を協働させることで板材加工機1上の大サイズの製品板材W1を板材ストッカ3のパレット9に積載するパレット積載制御部も有するが、ここではその説明を省略する。
【0031】
対トレイ搬送制御手段45の制御による板材搬送装置2の動作を説明する。前後移動駆動源16aおよび走行駆動源19に出力指令を出して、原点位置(図示せず)に位置する走行体13を板材加工機1の上方位置まで移動させ、昇降駆動源25に出力指令を出して、板材保持手段20を下降させ、板材保持手段20に出力指令を出して、吸着パッド21により製品板材W2を吸着保持させる。次いで、昇降駆動源25に出力指令を出して、板材保持手段20を上昇させ、前後移動駆動源16aおよび走行駆動源19に出力指令を出して、走行体13を板材ストッカ4の上方まで移動させる。
【0032】
トレイ収納制御手段46の制御による板材搬送装置2の動作を、図8の動作説明図と共に説明する。動作開始時、板材ストッカ4は、トレイ34の位置切換方向が前後方向(Y方向)を向くように停止させられており、トレイ外側位置切換ステップにより、予め板材ストッカ4の全段のトレイ34が外側位置Bに位置させてある(図8(A))。トレイ34の内側位置Aから外側位置Bへの位置切換は、例えば人手により行う。この状態で、昇降駆動源25に出力指令を出して、板材ストッカ4の上方に位置する板材保持手段20を、内側位置Bにある全段のトレイ34のうち最上段のトレイ34(1)の直上位置まで下降させ、そこで製品板材W2を解放させることで、製品板材W2を最上段のトレイ34(1)に載置する(図8(B))。
【0033】
製品板材W2を解放した板材保持手段20は、対トレイ搬送制御手段45の制御により、板材加工機1まで戻り、次の板材W2を保持して板材ストッカ4の上方まで移動してくる。高さ調整ステップにより、昇降駆動源25に出力指令を出して、板材保持手段20のパッド支持フレーム23のトレイ押圧部23bが最上段のトレイ34(1)と同じ高さとなるよう、板材保持手段20を下降させる(図8(C))。
【0034】
次いで、板材保持手段移動ステップにより、前後移動駆動源16aに出力指令を出して、板材保持手段20を後方に移動させることで、トレイ押圧部23bが最上段のトレイ34(1)を押して(図8(D))、最上段のトレイ34(1)を外側位置Bから内側位置Aに位置切換させる(図8(E))。これにより、板材保持手段20が、次の板材載置対象トレイである上から2段目のトレイ34(2)の直上位置に位置する。このように、製品板材W2を保持した板材保持手段20が板材載置対象トレイの直上位置にある態勢が板材載置態勢である。
【0035】
板材解放ステップにより、板材載置態勢にある板材保持手段20に出力指令を出して、保持している製品板材W2を解放させる。解放された製品板材W2は、上から2段目のトレイ34(2)の上に載置される。製品板材W2を解放した板材保持手段20は、次の製品板材W2を取りに板材加工機1まで戻る(図8(F))。
【0036】
製品板材W2を保持した板材保持手段20が、対トレイ搬送制御手段45の制御により、板材ストッカ4の上方まで移動してくると、前記高さ調整ステップ、板材保持手段移動ステップ、および板材解放ステップを行う。これを繰り返すことにより、上段から下段へ順番に各段のトレイ34に製品板材W2が載置されるとともに、製品板材W2が載置されたトレイ34が外側位置Bから内側位置Aに位置切換される。最下段のトレイ34については、板材保持手段20が製品板材W2を解放する動作は不要である。パッド支持フレーム23のトレイ押圧部23bにより上段のトレイ34を位置切換した後、そのままの位置で下段のトレイ34に製品板材W2を載置するため、トレイ34上の製品板材W2が載置される位置は各段共同じになる。
【0037】
対板材収納凹部搬送制御手段47の制御による板材搬送装置2の動作を説明する。図4に示すように、最初の状態では、可搬トレイ36が板材ストッカ4の上に載置されているものとする。まず、前後移動駆動源16aおよび走行駆動源19に出力指令を出して、原点位置(図示せず)に位置する走行体13を板材ストッカ4の上方まで移動させ、昇降駆動源25に出力指令を出して、板材保持手段20を下降させ、板材保持手段20に出力指令を出して、吸着パッド21により可搬トレイ36を吸着保持させる。次いで、前後移動駆動源16a、走行駆動源19、および昇降駆動源25にそれぞれ出力指令を出して、可搬トレイ36を板材加工機1のテーブル5における加工部7の近傍に移動させる。
【0038】
そして、可搬トレイ36を移動させた板材保持手段20、またはもう一つの板材保持手段20により、可搬トレイ36の複数個の製品板材W3を収容する。その収容方法は、前後移動駆動源16a、走行駆動源19、および昇降駆動源25にそれぞれ出力指令を出して、板材保持手段20に対し、板材加工機1の上方まで移動、テーブル5面まで下降、製品板材W3の吸着保持、上昇、可搬トレイ36の上方まで移動、下降、製品板材W3の解放を行わせることで、加工部7で加工された製品板材W3を可搬トレイ36に収納する。これら一連の動作を、予め定めた所定の回数だけ繰り返し行わせる。なお、小サイズの製品板材W3の保持に際しては、前列左端の吸着パッド21を用いるのが好ましい。その理由は、上記位置の吸着パッド21を用いると、板材保持手段20が板材加工機1に干渉するのを防ぎやすいからである。
【0039】
可搬トレイ36に所定個数の製品板材W3が収容されると、可搬トレイ36を保持した板材保持手段20に対し、昇降駆動源25に出力指令を出して上昇させ、前後移動駆動源16aおよび走行駆動源19に出力指令を出して板材ストッカ4の上方まで移動させる。
【0040】
板材収納凹部収納制御手段48の制御による板材搬送装置2の動作を、図9の動作説明図と共に説明する。昇降駆動源25に出力指令を出して、可搬トレイ36を保持した板材保持手段20を、板材ストッカ4の上方位置から板材ストッカ4の上端よりも少し上の高さまで下降させる(図9(A))。走行駆動源19および傾動駆動源28に出力指令を出して、板材保持手段20を右方向に移動させながら、可搬トレイ36を開口側面側が低位となるように傾ける(図9(B),(C))。それにより、可搬トレイ36の製品板材W3が板材ストッカ4の板材収納凹部35の中に滑り落ちる。このように、板材保持手段20を移動させながら可搬トレイ36を傾けると、製品板材W2が板材収納凹部35の中に均等に分散して収納される。また、製品板材W3が可搬トレイ36から滑り落ちる速度を遅くすることができるため、製品板材W3に与える衝撃が小さくなり、製品板材W3を傷めない。さらに、製品板材W3の滑り落ちる速度が遅いと、開口部が比較的狭い板材収容凹部35に対しても、製品板材W3を確実に落とすことができる。
【0041】
この板材搬送収納システムの板材ストッカ4は、板材加工機1で加工される製品板材のうち中サイズの製品板材W2を収納するトレイ34と、小サイズの製品板材W3を収納する板材収納凹部35とを有するため、様々な種類の製品板材を分別して収納することができる。製品板材W2は複数段のトレイ34に互いに接触せずに収納されるため、各段の製品板材W2を自在に取り出すことができる。また、製品板材W2が1枚ずつ個別に収納されるため、製品板材W2が成形加工品である場合でも、荷崩れを生じさせることがなく、かつ成形部分が潰れたり傷付いたりすることがない。また、板材収納凹部35は凹状であるため、小さな製品板材W3を分散させずに収納できる。
【0042】
トレイ34に製品板材W2を載置して収納する際に、板材保持手段20をトレイ34の位置切換方向と平行に移動させる1つの動作で、既に製品板材W2が載置された上段のトレイ34の外側位置Bから内側位置Aへの位置切換と、次に製品板材W2を載置する下段のトレイ34の上方に板材保持手段20を位置させる板材載置態勢の成立とが同時に行われるので、板材搬送装置2の動作が簡略なものとなり、製品板材W2を各段のトレイ34に効率良く収納できる。昇降手段24により、板材保持手段20をストッカフレーム30の各段のトレイ収納部32に対応する高さに位置決め可能に昇降させることができるため、上記トレイ34の位置切換および板材載置態勢の成立を正確に行える。
また、板材載置態勢にあるとき板材保持手段20が製品板材W2を解放する構成であるため、板材載置態勢になった後に板材保持手段20を動作させることが不要である。そのため、板材保持手段20の動作を簡略なものとすることができ、板材収納の効率向上が図れる。
【0043】
図10はこの発明の異なる実施形態を示している。この実施形態の板材搬送収納システムは、板材保持手段20の左右方向(X方向)の動作で板材ストッカ4のトレイ34の位置切換を行わせるようにしたものである。そのため、この実施形態は、板材保持手段20が、前記実施形態と比べて90度異なる位相で配置されている。すなわち、合計で12個の吸着パッド21が、左右のパッド支持フレーム22,23にそれぞれ6個ずつ設けられている。右側のパッド支持フレーム23に、トレイ押圧部23bが形成されている。他は、板材搬送装置2および板材ストッカ4共に、前記実施形態と同じ構成である。但し、前記実施形態では、トレイ34の位置切換方向と平行に板材保持手段20を移動させる機能を、移動手段15における板材保持手段20を前後に移動させる機構15aが担っているのに対し、この実施形態では、上記機能を、移動手段15における板材保持手段20を左右に移動させる機構15bが担っている。
【0044】
この実施形態の場合、板材ストッカ4を、トレイ34の位置切換方向が左右を向くように停止させる。そして、中サイズの製品板材W2をトレイ34に収納する際には、板材保持手段移動ステップにより、走行駆動源19に出力指令を出して、板材保持手段20を右方向に移動させることにより、トレイ押圧部23bが最上段のトレイ34を押して(図8(D)参照)、最上段のトレイ34を外側位置Bから内側位置Aに位置切換させるとともに、板材保持手段20を次の板材載置対象トレイである上から2段目のトレイ34の直上位置に位置する板材載置態勢とする(図8(E)参照)。また、小サイズの製品板材W3を板材収納凹部35に収納する際には、前後移動駆動源16aおよび傾動駆動源28に出力指令を出して、板材保持手段20を後方に移動させながら、可搬トレイ36を開口側面側が低位となるように傾ける(図9(B),(C)参照)。この実施形態も、前記実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0045】
上記各実施形態では、各トレイ34の上下間隔が狭く、板材保持手段20が板材載置態勢にあるときの板材保持手段20が保持する製品板材W2とその下側の板材載置対象トレイ34との高低差が小さいため、板材保持手段20が板材載置態勢で製品板材W2を解放する構成としたが、各トレイ34の上下間隔が広い場合は、板材保持手段20を板材載置態勢から下降させてから製品板材W2を解放する構成としてもよい。
【0046】
また、上記各実施形態では、トレイ外側位置切換ステップにおいて各トレイ34を内側位置Aから外側位置Bへ位置切換する作業を人手により行うようにしているが、この作業を板材搬送装置2の動作により行わせるようにしてもよい。
さらに、上記各実施形態では、2台の走行体13を有する構成としたが、走行体13は1台だけであってもよい。あるいは、走行体13を3台以上設けても良い。
さらに、上記各実施形態では、板材搬送装置2の移動手段15が、板材保持手段20を前後に移動させる機構15a、左右に移動させる機構15b、および上下に移動させる機構24を組み合わせた構成であるが、移動手段15としては他の構成、例えば多関節ロボットのような構成を採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】この発明の実施形態にかかる板材搬送収納システムを備えた板材加工設備の斜視図である。
【図2】同板材搬送収納システムの板材搬送装置の走行体および板材保持手段の正面である。
【図3】同走行体および板材保持手段の側面図である。
【図4】同板材搬送収納システムの板材ストッカの斜視図である。
【図5】同板材ストッカの正面図である。
【図6】同板材加工設備の制御系の概念構成を示すブロック図である。
【図7】同搬送制御装置の概念構成を示すブロック図である。
【図8】同板材搬送装置によるトレイへの板材収納動作を示す動作説明図である。
【図9】同板材搬送装置による板材収納凹部への板材収納動作を示す動作説明図である。
【図10】この発明の異なる実施形態にかかる板材搬送収納システムを備えた板材加工設備の斜視図である。
【符号の説明】
【0048】
1…板材加工機
2…板材搬送装置
3…板材ストッカ
4…板材ストッカ
11…軌道
13…走行体
15…移動手段
20…板材保持手段
21…吸着パッド
26…傾動機構
30…ストッカフレーム
32…トレイ収納部
34…トレイ
35…板材収納凹部
36…可搬トレイ
W1〜W3…板材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板材を複数枚収納可能な板材ストッカと、この板材ストッカに板材を搬送する板材搬送装置とを備え、
前記板材ストッカは、複数段のトレイ収納部を有するストッカフレームと、前記複数段のトレイ収納部の段ごとに設けられ、トレイ収納部に収納された内側位置とトレイ収納部から引き出された外側位置とに位置切換自在なトレイとを有し、
前記板材搬送装置は、板材を保持可能な板材保持手段と、この板材保持手段を前記トレイの引き出し方向である位置切換方向と平行に移動させる機能を有する移動手段とを有し、この移動手段により前記板材保持手段を前記位置切換方向と平行に移動させることで、前記外側位置にある複数段のトレイのうち最上段のトレイを前記内側位置に位置切換させ、かつ前記最上段のトレイの1段下のトレイである板材載置対象トレイの上方に前記板材保持手段が位置する板材載置態勢とする板材搬送収納システム。
【請求項2】
前記板材搬送装置は、前記ストッカフレームの各段のトレイ収納部に対応する高さに位置決め可能に前記板材保持手段を昇降させる昇降手段を有する請求項1記載の板材搬送収納システム。
【請求項3】
前記板材載置態勢にあるとき、前記板材保持手段が、保持している板材を解放する請求項1または請求項2記載の板材搬送収納システム。
【請求項4】
板材を複数枚収納可能な板材ストッカと、この板材ストッカに板材を搬送する板材搬送装置とを備え、前記板材ストッカは、複数段のトレイ収納部を有するストッカフレームと、前記複数段のトレイ収納部の段ごとに設けられ、トレイ収納部に収納された内側位置とトレイ収納部から引き出された外側位置とに位置切換自在なトレイとを有し、前記板材搬送装置は、板材を保持可能な板材保持手段と、この板材保持手段を前記トレイの引き出し方向である位置切換方向と平行に移動させる機能を有する移動手段とを有する板材搬送収納システムの板材搬送収納方法であって、
前記板材ストッカの全段のトレイを前記外側位置に位置させるトレイ外側位置切換ステップと、
前記板材保持手段と前記外側位置にある複数段のトレイのうち最上段のトレイとが互いに対応する高さとなるよう、前記板材保持手段および前記板材ストッカのいずれか、または両方の高さを調整する高さ調整ステップと、
前記板材保持手段を前記移動手段により前記位置切換方向と平行に移動させて、前記外側位置にある複数段のトレイのうち最上段のトレイを前記内側位置に位置切換させ、かつ前記最上段のトレイの1段下のトレイである板材載置対象トレイの上方に前記板材保持手段が位置する板材載置態勢とする板材保持手段移動ステップと、
前記板材載置態勢にあるとき、前記板材保持手段が、保持している板材を解放する板材解放ステップと、
を含む板材搬送収納システムの板材搬送収納方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−285251(P2008−285251A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−130183(P2007−130183)
【出願日】平成19年5月16日(2007.5.16)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】