説明

植栽用構造体、及び、これを用いた敷設体

【課題】芝生を外力から保護し、施工効率を向上し、市販の芝生材と組み合わせて用いることができる植栽用構造体、及び、これを用いた敷設体を提供する。
【解決手段】植栽用構造体1において、第1の部材10は、第1の基板部11と、貫通孔14と、柱部16とを有している。貫通孔14は、第1の基板部11の一面12から他面13に貫通している。柱部16は、他面13に突設されている。第2の部材20は、第2の基板部21を有し、第2の基板部21の一面22が、他面13と向かい合わせに配置され、柱部16の先端部分を支持している。上述した植栽用構造体1は、植物材51、52と組み合わされて、敷設体を構成する。植物材51、52は、シート状またはマット状であって、第1、第2の基板部11、21の間において、貫通孔14から葉先を露出可能な向きで収納される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植栽用構造体、及び、これを用いた敷設体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、都市部のヒートアイランド現象対策、及び、緑豊かな生活環境を形成する施策として、建物の敷地や屋上、公園、駐車場などの緑化が推進されている。
【0003】
この種の緑化技術としては、幅寸法が300mm、長手寸法が350mm程度のマット状に成形された芝生材を地表面に敷設する工法が広く知られている。例えば、特許文献1に記載されている発明は、縦横に連続配置した芝生材に打ち込んで、これを地表面に直接固定するために用いられる串に関するものである。なお、公園や運動場など敷設面積が広くなると、芝生材として反物状に巻かれた巻き芝が用いられる。
【0004】
ところで、駐車場の緑化技術については、ヒートアイランド現象対策、生活環境施策という意義の他に、もう一つ、法律上の規制をクリアするという意義を有している。例えば、広大な工業用敷地を有している会社には、工場立地法により敷地面積に対して一定の割合で緑地面積を確保すべき旨の規制が加えられている。
【0005】
工場立地法上の緑地規制によると、多数の運送トラックを保有し、且、敷地内に運送トラックのための駐車場を有する運送会社などは、施設拡張の必要性が生じたとしても、緑地面積を確保することができない場合には、計画を断念せざるを得ないという状況が生じている。そこで、近年、上述した緑地面積を確保する手段としても駐車場の緑化技術に対する市場の要請が高まっている。
【0006】
駐車場の緑化を実現するにあたって解決すべき特有の問題の一つとして、自動車の重量によって芝生材が押し固められてしまったり、タイヤの回転力によって芝生材が地面から剥がされてしまうという問題がある。
【0007】
上述した問題に対し、特許文献1では、自動車の重量やタイヤの回転力から芝生材を保護することができない。また、広大な敷地面積となる駐車場に対する施工を想定した場合、巻き芝の配置作業や、串打ち作業など現場作業工程数が多くなり、工期の長期化、施工コスト高を招く。
【0008】
他方、駐車場の緑化に特有の問題解決を図る従来技術として、例えば、特許文献2及び3などがある。特許文献2には、踏圧抵抗突起を設けた格子状の樹脂製の植物生育保護盤が開示されており、この植物生育保護盤を芝生材上に配し、踏圧抵抗突起で人や自動車の荷重を支えるものである。
【0009】
また、特許文献3には、多数の筒をネット状に連結し、各筒の内部に客土と芝草を収納する芝生収納部を設けてなる芝生保護パレットが開示されており、上述した各筒内で芝草を育成し、又は、各筒内に小さく切った芝生片を配置する。
【0010】
しかし、上述した特許文献2及び3に記載された発明でも、特許文献1と同様に、駐車場の緑化に特有の問題を十分に解決しているとはいえない。特許文献2に示された植物生育保護盤の構造では、トラックなどの大型車両の大重量に耐えうるだけの機械的強度を確保することができない。さらに、植物生育保護盤を配置する工程に先立って、地表面に芝生材や巻き芝を敷設する工程が必要となるから、現場作業工程数が多くなり、工期の長期化、施工コスト高を招く。
【0011】
また、特許文献3に記載された芝生保護パレットでは、芝草の育成工程や、芝生材の切断作業が面倒である。特に、広大な敷地面積となる駐車場に対する施工を想定した場合、工期の長期化、施工コスト高を招く。
【特許文献1】特開平08−089081号公報
【特許文献2】特開平08−130993号公報
【特許文献3】特開2002−017175号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の課題は、植物、典型的には芝草を、外力から保護することができる植栽用構造体、及び、これを用いた敷設体を提供することである。
【0013】
本発明のもう1つの課題は、施工効率を向上することができる植栽用構造体、及び、これを用いた敷設体を提供することである。
【0014】
本発明の更にもう一つの課題は、市販の芝生材と組み合わせて用いることができる植栽用構造体、及び、これを用いた敷設体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上述した課題を解決するため、本発明に係る植栽用構造体は、第1の部材と、第2の部材とを含む。第1の部材は、第1の基板部と、貫通孔と、柱部とを有している。貫通孔は、第1の基板部の一面から他面に貫通している。柱部は、第1の基板部の他面に突設されている。第2の部材は、第2の基板部を有し、第2の基板部の一面が、第1の基板部の他面と向かい合わせに配置され、柱部の先端部分を支持している。
【0016】
本発明に係る植栽用構造体は、植物材と組み合わされて、敷設体を構成する。植物材は、シート状またはマット状であって、第1の基板部の他面と、第2の基板部の一面との間において、第1の基板部の貫通孔から葉先を露出可能な向きで収納される。
【0017】
ここで、敷設体を構成する植栽用構造体は、第1の部材と、第2の部材とを含み、第2の部材は、第2の基板部の一面が、第1の基板部の他面と向かい合わせに配置され、柱部の先端部分を支持している。この構造によると、第1の部材と、第2の部材との相対向面間には、柱部の突出高さに応じた間隔をもつ収納空間が形成される。従って、この収納空間に植物材を収納することで、第1の部材と第2の部材とにより植物材を挟持することができる。
【0018】
第1の部材と第2の部材との間隔は、柱部の突出高さに応じて規制されるから、柱部の突出高さを予め調節することにより、様々な厚み寸法を有する植物材を、第1の部材と第2の部材との間で挟持することが可能となる。
【0019】
柱部は、第1の基板部の他面に突設されており、柱部の先端部分は、第2の基板部の一面で支持されるから、仮に第1の基板部の一面に荷重が加えられたとしても、この荷重を柱部によって支持し、第1の部材と第2の部材との間の間隔が縮小するのを回避し得る。従って、第1の基板部の一面に自動車の重量が加えられたとしても、第1の部材と第2の部材との間の間隔が一定に保たれることとなり、自動車の重量によって植物材が押し固められてしまう問題は生じない。
【0020】
植栽用構造体を構成する第1の部材は貫通孔を有しており、貫通孔は第1の基板部の一面から他面に貫通しているから、貫通孔を通じて植物材の葉先を外部に露出することで、緑化された景観が演出される。しかも、植物材は、貫通孔から外部に露出している部分の全周が第1の基板部の一面によって囲まれているから、タイヤからの圧力が第1の基板部の一面によって受けられ、植物材の表面がタイヤの回転力から保護される。
【0021】
また、第1の部材は、柱部によって第1の基板部と、植物材とが一体化されているから、タイヤの回転力が第1の基板部に加えられたとしても、第1の部材、及び、第1の基板部には、植物材の重量を付加した制動力が働く。このため、第1の部材、及び、第1の基板部が、植物材を置き去りにして、横移動してしまうなどの不正移動が抑制され、植物材を保護し続けることが可能になる。
【0022】
収納空間の内部には、柱部が突設されているから、芝草の根や、雨水等は柱部を避けて、収納空間内を自由に移動する。従って、敷設体を敷設した後の植物の育成コスト、維持管理コストを低減することができる。
【0023】
敷設体は、植物材が、第1、第2の部材により挟持された状態で収納空間に収納されているから、植物材と、植栽用構造体とを一体に持ち運ぶことが可能である。従って、工場から施工現場までの敷設体の運搬作業、施工現場における敷設作業が容易になる。さらに、敷設体は、施工後においても並べ替えが自在であるから、現場作業工程数を削減し、工期の効率化、施工コストの低減が図られる。
【0024】
本発明の他の目的、構成及び利点については、添付図面を参照し、更に詳しく説明する。添付図面は、単に、例示に過ぎない。
【発明の効果】
【0025】
以上述べたように、本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)植物を外力から保護することができる植栽用構造体、及び、これを用いた敷設体を提供することができる。
(2)施工効率を向上することができる植栽用構造体、及び、これを用いた敷設体を提供することである。
(3)市販の芝生材と組み合わせて用いることができる植栽用構造体、及び、これを用いた敷設体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1は本発明の一実施形態に係る植栽用構造体の斜視図、図2は図1に示した植栽用構造体の分解構造を示す斜視図である。また、図3は図2に示した第1の部材について下面方向から見た斜視図、図4は図3に示した第1の部材の正面断面図、図5は図3に示した第1の部材の平面図である。さらに、図6は図2に示した第2の部材について下面方向から見た斜視図、図7は図2に示した第2の部材の平面図である。
【0027】
図1及び図2を参照すると植栽用構造体は、第1の部材10と、第2の部材20とを含む。第1の部材10は、箱状であって、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、塩化ビニル樹脂(PVC)等の熱可塑性樹脂材料を主成分とする成型体である。
【0028】
第1の部材10の内部構造について、さらに図3乃至図5を参照すると、第1の部材10は、第1の基板部11と、複数の貫通孔14と、開口部15と、複数の柱部16と、複数の側壁部17とを有している。第1の基板部11は、有底箱形状の蓋面部分であって、板厚み方向(高さ方向T)に一面12と、他面13とが向い合っている。
【0029】
貫通孔14は、略正方形形状の開孔部を有し、第1の基板部11の板面において、高さ方向Tにそって、一面12から他面13に貫通している。複数の貫通孔14は、第1の基板部11の板面において、長手方向L、及び、幅方向Wにマトリックス状に整列配置され、第1の基板部11の板面において貫通孔14が設けられていない部分が格子状部分となり、第1の基板部11の板面が全体として格子状部分によって区画された障子のような面構造となっている。
【0030】
開口部15は、有底箱形状の開口部分であって、他面13と高さ方向Tに向い合っている。複数の柱部16は、他面13に突設されている。より詳細に説明すると、柱部16は、他面13において貫通孔14の設けられている部分を避けて突設されており、好ましくは格子状部分が交差する部分(一点鎖線で示す円内領域)の交点P1において、他面13に対して直交する高さ方向Tに突設されている。複数の柱部16は、機械的強度の確保、及び、製造コストの効率化の観点から、他面13と一体的に成形されることが好ましい。
【0031】
複数の柱部16のそれぞれは、他面13から高さ方向Tに向かうに従って、先細りとなる截頭多角錐形状であって、先端部分が平らな先端面161となっている。即ち、柱部16は、周面に高さ方向に沿って伸びる4つのリブ162を有している。4つのリブ162は、それぞれ直交する関係で十字状に等配されており、柱部16の先細り形状に沿って高さ方向Tに伸びることにより、リブ162の先端面が柱部16本体の先端面の周囲に等配され、先端面161を全体として歯車様の面形状に形作っている。
【0032】
図3又は図5を参照すると、複数の柱部16には、結合機能を有するものが混在していることが分かる。結合機能を有する柱部16は、先端面161の面内に結合用穴163を有している。結合用穴163は、その内部に第2の部材20を熱溶着させることにより、第1の部材10と、第2の部材(20)とを強固に結合する。図5において結合用穴163は、一点鎖線S1で表示される長方形形状に配列されているが、これは例示に過ぎない。
【0033】
再び図1乃至図7を参照して説明する。側壁部17は、他面13の周縁から、高さ方向Tに立ち上がっている。より詳細に説明すると、側壁部17は、他面13の端縁部分において隣接する柱部16の間を塞ぐように配置されており、複数の側壁部17が全体として有底箱形状の側壁部分を構成している。側壁部17は、機械的強度の確保、及び、製造コストの効率化の観点から、他面13、及び、柱部16と一体的に成形されることが好ましい。
【0034】
第2の部材20は、平板状であって、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、塩化ビニル樹脂(PVC)等の熱可塑性樹脂材料を主成分とする成型体である。第2の部材20について、図6及び図7を参照して説明すると、第2の部材20は、第2の基板部21と、複数の排水部24と、複数の嵌合用凹部25とを有している。
【0035】
第2の基板部21は、植栽用構造体の底面部分であって、高さ方向Tに一面22と、他面23とが向い合っている。
【0036】
排水部24は、いわゆる有底孔であって、一面22に略正方形形状の開孔部を有しており、高さ方向Tにそって、一面22から他面23に落ち込んでいる。複数の排水部24は、一面22において、長手方向L、及び、幅方向Wにマトリックス状に整列配置され、排水部24が設けられていない部分が格子状部分となり、一面22が全体として格子状部分によって区画された障子のような面構造となっている。
【0037】
排水部24は、構造体内部に植物材が収納された場合に、植物材を通して染み込んでくる雨水などを一時的に貯留する空間として用いられる。なお、排水部24は、高さ方向Tにそって、一面22から他面23に貫通する貫通構造であってもよい。排水部24が、貫通構造とすることにより、不要な雨水などを地表面に排出し、芝草の根ぐされ等を防止する通水孔として用いられる。
【0038】
嵌合用凹部25は、いわゆる有底孔であって、一面22に配置されている。具体的に図6及び図7に示す第2の部材20において、嵌合用凹部25は、排水部24の設けられている部分を避け、排水部24によって板面に形成されている格子状部分が交差する部分(一点鎖線で示す円内領域)の交点P2に配置されている。
【0039】
嵌合用凹部25は、柱部16の先端面161と組み合わされて凹凸嵌合に用いられる構成要素である。即ち、第2の部材20は、第2の基板部21を有している。第2の基板部21は、一面22が、他面13、及び、開口部15と向かい合わせに配置され、且、一面22が柱部16の先端面16を支持している。ここで、嵌合用凹部25は、先端面161の面形状(歯車様の面形状)に追従した形状を有している。柱部16は、先端面161が一面22に対して当接することにより、第1の部材10を第2の部材(20)上に支持する。さらに柱部16は、先端面161が嵌合用凹部25に対して結合されることにより、第1の部材10の不正移動を規制し、第1の部材10を全体的に第2の部材(20)へ固定する。
【0040】
嵌合用凹部25の配置数、及び、配置態様は、柱部16の配置数、及び、配置態様に対応している。図6及び図7に示す嵌合用凹部25は、有底構造であるが、貫通構造であってもよい。
【0041】
図8は図1に示した植栽用構造体の平面図、図9は図1に示した植栽用構造体の背面図、図10は図1に示した植栽用構造体の左側面図である。また、図11は図8の11−11線に沿った断面図、図12は図8の12−12線に沿った断面図である。図8乃至図12において、図1乃至図7に示した構成部分と同一の構成部分には、同一の参照符号を付す。
【0042】
まず、図8乃至図10を参照すると、第1の部材10は、雄形連結部18と、雌形連結部19とを有する。雄形連結部18は、第1の部材10の側面から長手方向Lまたは幅方向Wに向かって、V字状に突出する突出形状を有し、第1の部材10の側面を高さ方向Tに沿って伸びている。他方、雌形連結部19は、雄形連結部18に凹凸嵌合可能なV字状の凹形状を有し、第1の部材10の側面を高さ方向Tに沿って伸びている。
【0043】
第2の部材20は、第2の基板部21を有し、第2の基板部21の一面22が、第1の基板部11の他面13と向かい合わせに配置されている。ここで、第1の部材10と、第2の部材20との結合構造について、以下、図11及び図12を参照して説明する。
【0044】
第2の部材20は、一面22が、第1の部材10の他面13と向かい合わせに配置され、一面22で柱部16の先端面161を支持している。即ち、第2の部材20は、一面22で、柱部16の先端面161に当接し、第1の部材10全体を下方から支持している。
【0045】
さらに、複数の柱部16は、第2の部材20に結合されている。より詳細に説明すると、柱部16は、先端面161が第2の部材20の嵌合用凹部25に凹凸嵌合されている。先端面161と、嵌合用凹部25との凹凸嵌合は着脱自在であってもよいし、例えば、接着剤やビス、熱溶着等を用いることにより、両者を着脱不能に結合してもよい。
【0046】
上述した第1の部材10と第2の部材20との結合関係により、植栽用構造体は、第1の部材10の他面13と、第2の部材20の一面22との相対向面間が、柱部16の突出高さT16に応じて、間隔T100が一定に規制されており、この間隔T100により第1、第2の基板部11、21の相対向面間に形成される空間的な広がりが、収納空間100として用いられる。即ち、柱部16は、支持機能、及び、嵌合機能を有するとともに、間隔T100を規制する機能を有することにより、収納空間100の容積を決定している。
【0047】
図1乃至図12を参照して説明した植栽用構造体は、植物材と組み合わされて、敷設体を構成する。図13は本発明の一実施形態に係る敷設体の斜視図、図14は図12に示した敷設体の平面図である。また、図15は図13の15−15線に沿った断面図である。、図16は図13の16−16線に沿った断面図である。図13乃至図16において、図1乃至図12に示した構成部分と同一の構成部分には、同一の参照符号を付す。
【0048】
図13乃至図16を参照すると、敷設体は、植栽用構造体1と、植物材51、52と、客土6と、スペーサ7と、不織布8とを含む。
【0049】
植物材51、52は、シート状またはマット状であって、第1の部材10の他面13と、第2の部材20の一面22との間において、貫通孔14から葉先を露出可能な向きで収納される。植物材51、52としては、周知の芝生マットを用いることができる。なお、植物材51、52を構成する植物は、必ずしも芝草に限られず、芝草に類する低背性の植物や、いわゆる苔などであってもよい。
【0050】
芝生マットは、全国でほぼ共通の流通規格として長方形形状となっており、長手寸法360mm、幅寸法300mmのものと、長手寸法350mm、幅寸法250mmのものとがある。具体的に図14を参照すると、植栽用構造体1の板面の幅寸法W1を予め植物材51、52の長手寸法L5に一致(例えば、350mm)させ、植栽用構造体1の板面の長手寸法L1を植物材51、52の幅寸法W5の2倍(例えば、500mm)とすることにより、2つの植物材51、52を一組として一体的に保持することができる。
【0051】
再び図13乃至図16を参照して説明する。客土6は、植物材51、52の根を安定して根付かせる目的で収納空間100に充填される培養土である。複数の柱部16は、客土6を高さ方向Tに貫通している。
【0052】
スペーサ7は、透水性、及び、弾力性を有する多孔質構造(スポンジ構造)のウレタン樹脂を薄板状、シート状、又は、マット状に成形したものであって、客土6と、不織布8との間に配置されている。スペーサ7は、客土6の体積が湿度や気温によって膨張、収縮を繰り返すことを想定し、その膨張、収縮によって植物材51、52と、第1の基板部11の他面13との間に隙間が生じる不具合を回避するための底上げに用いられるものである。
【0053】
不織布8は、第2の部材20と、スペーサ7との間に配置されており、排水部24に客土6や塵埃などが堆積する不具合を防止するフィルタとして用いられる。さらに、不織布8を含む構成によると、排水部24が貫通構造である場合、余分な雨水等を収納空間100から排出する際や、敷設体を持ち運びする際などに、客土6が排水部24から不正漏出する不具合が防止される。なお、スペーサ7が透水性を有する場合、スペーサ7の厚み寸法を調節することにより、不織布8を省略することもできる。
【0054】
植栽用構造体1は、図1乃至図12を参照して説明したものであり、第1の部材10と、第2の部材20と、収納空間100とを有している。第2の部材20は、板面の一面22が、第1の部材10の他面13と向かい合わせに配置され、嵌合用凹部25で柱部16の先端面161を支持している。収納空間100は、第1の部材10の他面13と、第2の部材20の一面22との相対向面間に形成され、柱部16の突出高さT16に応じて間隔T100が規制されている。
【0055】
また、複数の柱部16は、植物材51、52、客土6、スペーサ7、不織布8を、上述した順序で高さ方向Tに貫通し、先端面161が第2の部材20の一面22に当接している。
【0056】
図13乃至図16に示した敷設体の利点について、組み立て方法の観点から説明する。図17乃至図21は、図13乃至図16に示した敷設体の組立て方法を示す図である。また、図22及び図23は、図14に示した敷設体の使用態様を示す図である。図17乃至図23において、図1乃至図16に示した構成部分と同一の構成部分には、同一の参照符号を付す。
【0057】
まず、図17に示す工程を参照すると、第1の部材10を、他面13が上になるように工作台や地表面上に配置し、さらに他面13に対して、植物材51、52を上下反転して、貫通孔14から葉先を露出可能な向きに案内し、他面13に突設された柱部16を植物材51、52の高さ方向Tに貫通させる。複数の柱部16のそれぞれは先細り形状となっており、植物材51、52を容易に貫通する。
【0058】
図18に示す工程は図17に示した工程のあとの状態を示す図、図19は図18に示した状態を示す平面図である。図18及び図19を参照すると、他面13に突設された柱部16は、植物材51、52を高さ方向Tに貫通し、植物材51、52の根面上に先端面161が露出することにより、あたかも剣山に切花を固定させるかのように、植物材51、52が他面13に固定される。植物材51、52は、植物(例えば芝草)の育成段階に応じて、葉先が貫通孔14を通じて他面13から一面12に導き出される。
【0059】
図20に示す工程は、図18及び図19に示した工程のあとの工程を示す図であって、植物材51、52の根面上に客土6を投入し、さらに好ましくはスペーサ7、及び、不織布8で、客土6の一面を覆った状態で、第2の部材20により挟持する。客土6の投入量や、スペーサ7、及び、不織布8の厚み寸法は、柱部16の突出高さT16の範囲内で予め決定することができる。
【0060】
図21に示す工程は、図20に示した工程のあとの状態を示す図であって、植物材51、52、客土6、スペーサ7、及び、不織布8を上述した順序で、第1の部材10の他面13に投入して、第1の部材10と、第2の部材20とを結合したあと、第1の部材10の一面12が上になるように上下反転する。
【0061】
図17乃至図21を参照して説明した敷設体の組み立て方法により、工場などで施工面積に対して必要枚数の敷設体を組み立てた後、施工現場へ搬送し、さらに図22に示すように施工条件にあわせて地表面(4)上に縦横に配置する。このとき、隣接する敷設体1a〜1cの雄形連結部18および雌形連結部19に対して、施工に係る敷設体1dを位置決めし、雄形連結部18および雌形連結部19を高さ方向Tから落とし込むなどして相互に嵌合させる。
【0062】
図1乃至図12を参照して説明した植栽用構造体の構造、及び、図13乃至図22を参照して説明した敷設体の構造によると、以下の効果を奏することができる。
【0063】
まず、植栽用構造体1において、第1の部材10を構成する第1の基板部11の他面13と、第2の部材20を構成する第2の基板部21の一面22との相対向面間には、柱部16の突出高さT16に応じた間隔T100をもつ収納空間100が形成される。従って、第1、第2の基板部11、21の板面形状を予め調節することにより、収納空間100に様々な平面形状の植物材51、52を挟持することができる。
【0064】
しかも、収納空間100における第1、第2の基板部11、21の間隔T100は、柱部16の突出高さT16に応じて規制されるから、柱部16の突出高さT16を予め調節することにより、様々な厚み寸法を有する植物材51、52を、第1、第2の基板部11、21の間で一体的に挟持することが可能となる。従って、植物材51、52として、市販の芝生マットを直接使用することができる。
【0065】
柱部16は、先端面161が第2の基板部21の一面22に当接しているから、仮に第1の基板部11の一面12に荷重が加えられたとしても、この荷重を柱部16によって支持し、間隔T100が縮小する不具合を回避し得る。具体的に、図23に示すように、第1の基板部11の一面12に自動車の重量G1が加えられたとしても、間隔T100が一定に保たれることとなり、自動車の重量G1によって植物材51、52が押し固められてしまう問題は生じない。
【0066】
さらに、第1の部材10は複数の柱部16を有しているから、一面12に加えられた荷重を、複数の柱部16で分散して支持することにより、優れた機械的強度を確保することができる。従って、自動車の重量G1によって植物材51、52が押し固められてしまう問題は生じない。
【0067】
植栽用構造体1を構成する第1の部材10は貫通孔14を有しており、貫通孔14は一面12から他面13に貫通しているから、貫通孔14を通じて植物材51、52の葉先を外部に露出し、緑化された景観が演出される。なお、貫通孔14の配列数や、配列態様は、露出する芝生により形成される図柄、模様などのデザイン的な観点、機械的強度を確保する観点、及び、雨水等の浸透効率の観点から任意に決定することができる。
【0068】
植物材51、52の葉先面は、その周りが第1の基板部11の一面12によって囲まれているから、図23に示すように、タイヤ9が主に一面12によって受けられ、植物材51、52の葉先面をタイヤ9の回転力G2から保護することができる。さらに敷設体において、柱部16が、植物材51、52を貫通していることにより、第1の部材10、及び、第1の基板部11が柱部16によって、植物材51、52と一体化される。これにより、タイヤ9の回転力G2が、第1の基板部11に加えられた場合、第1の基板部11には植物材51、52の重量による制動力が働く。従って、第1の部材10が、植物材51、52を置き去りにして、横移動してしまうなどの不正移動が抑制され、第1の部材10、及び、第1の基板部11による植物材51、52の保護状態が良好に維持される。
【0069】
収納空間100の内部には、柱部16が突設されているから、例えば植物材51、52の根や、雨水等は柱部16を避けて、収納空間100の内部を自由に移動する。従って、敷設体を敷設した後の植物の育成コスト、維持管理コストを低減することができる。
【0070】
植物材51、52は、第1、第2の部材10、20により挟持された状態で収納空間100に収納されている。ここで、第1の部材10は側壁部17を有し、側壁部17は、他面13の周縁から柱部16の突出高さT16に応じて立ち上がっているから、植栽用構造体の側面は、側壁部17で覆われていることとなる。この構造によると、植物材51、52を植栽用構造体と一体に持ち運ぶことが可能であり、製造工場から施工現場までの敷設体の運搬作業、施工現場における敷設作業が容易になる。従って、現場作業工程数を削減し、工期の効率化、施工コストの低減が図られる。
【0071】
また、植栽用構造体の側面は、側壁部17で覆われているから、収納空間100内の土砂などが外部に不正漏出することはない。従って、製造工場から施工現場までの敷設体の運搬作業、施工現場における敷設作業が容易になる。
【0072】
さらに、植栽用構造体の側面は、側壁部17で覆われているから、植栽用構造体を縦横に連結して配置したとしても、隣接する植栽用構造体内の植物材51、52の根の行き来が側壁部17によって阻害される。従って、例えば敷設工事から長期間経過した後で、植栽用構造体内部の芝が枯死した等の理由で、一部の植栽用構造体を交換する場合に、芝の根を傷つけることなく、容易に並べ替えを行うことができる。
【0073】
図1乃至図23を参照して説明した植栽用構造体1、及び、これを用いた敷設体とは異なり、従来の芝生マットに串を打ち込んで地表面に固定する工法(特許文献1参照)では、芝生マットの表面に対して何ら保護機能を有していないから、自動車の重量や、タイヤの回転力によって芝生が損傷するという駐車場の芝生化に特有の問題を解決することができない。また、広大な敷地表面積となる駐車場に対する施工を想定した場合、巻き芝の配置作業や、串打ち作業など現場作業工程数が多くなり、工期の長期化、施工コスト高を招く。
【0074】
また、踏圧抵抗突起を設けた格子状の樹脂製の植物生育保護盤(特許文献2参照)では、トラックなどの大型車両の大荷重に耐えうるだけの機械的強度が確保されていないうえ、植物生育保護盤を配列する工程に先立って、施工面たる地表面に芝生を育成する工程、もしくは、芝生マットを地表面に敷設する工程が必要となるから、現場作業工程数が多くなり、工期の長期化、施工コスト高を招く。
【0075】
さらに、多数の筒をネット状に連結することで各筒の内部に土と芝生を収納する芝生収納部を設けてなる芝生保護パレット(特許文献3参照)では、芝生マットを細切れに切断して、各セルに配置する作業が面倒である。特に、広大な敷地表面積となる駐車場に対する施工を想定した場合、コスト高となる。
【0076】
図24乃至図26は、本発明の更にもう一つ実施形態に係る植栽用構造体について一部を拡大して示す側面図である。図24乃至図26において、図1乃至図23に示した構成部分と同一の構成部分には、同一の参照符号を付す。
【0077】
図24乃至図26に示す実施形態は、図22を参照して説明したように複数の敷設体を縦横に配置する場合、その持ち運びの際に客土などが外部に不正漏出する不都合を防止するとともに、配置後に隣接する植栽用構造体内の植物材51、52の根や、雨水等の流動を促進にする観点から、側壁部17に貫通部170を有する点に特徴がある。
【0078】
即ち、図24に示す実施形態の貫通部170は、側壁部17の面内において、外部から収納空間に通じる貫通孔であり、図25に示す実施形態の貫通部170は、側壁部17の面内において、高さ方向Tに平行する複数の隙間である。図24乃至図25に示した構造によると、持ち運びの際に土砂などが外部に不正漏出する不都合を側壁部17で回避し、且、貫通部170を通じて植物材51、52の根や、雨水等の流動を促進することができる。
【0079】
他方、図26に示す実施形態は、側壁部17それ自体をメッシュ構造にしたものである。図26に示した実施形態によると、持ち運びの際に土砂などが外部に不正漏出する不都合を防止するとともに、隣接する植栽用構造体内の雨水等の流動を促進することができる。
【0080】
図27及び図28は本発明の本発明の更にもう一つ実施形態に係る植栽用構造体の断面図である。図27及び図28において、図1乃至図26に示した構成部分と同一の構成部分には、同一の参照符号を付す。
【0081】
本発明に係る植栽用構造体、及び、これを用いた敷設体における特徴の一つは、第1の基板部11の他面13と、第2の基板部21の一面22との相対向面間に、柱部(16)の突出高さT16に応じた収納空間100を確保する点にある。この柱部(16)の間隔規制機能を重視すれば、第1の部材10の側に加えて、第2の部材20の側にも柱部を突設することができる。図27及び図28は、第2の部材20の側にも柱部を有する植栽用構造体の実施形態である。以下、図1乃至図26を参照して説明した実施形態との相違点を中心に説明する。
【0082】
まず、図27に示す植栽用構造体の実施形態について、第2の部材20は、柱部26を有している。柱部26は、第2の基板部21の一面22に突設されている。
【0083】
第1の部材10は、第1の基板部11の他面13が、第2の基板部21の一面22と向かい合わせに配置され、柱部16の先端面161が一面22によって支持されている。さらに先端面161は、嵌合用凹部25に凹凸嵌合されている。
【0084】
第2の部材20は、第2の基板部21の一面22が、第1の基板部11の他面13と向かい合わせに配置され、他面13を柱部26の先端面261によって支持している。
【0085】
図27からは必ずしも明らかではないが、第1の部材10は、他面13において先端面261が当接する箇所に、嵌合用凹部25に対応する凹部(図示は省略)を有しており、先端面261は、この凹部に凹凸嵌合されている。
【0086】
図27に示す植栽用構造体は、第1、第2の部材10、20との結合関係により、第1、第2の基板部11、21の相対向面間に、収納空間100を有している。収納空間100は、柱部16の突出高さT16と、この突出高さT16に等しい柱部26の突出高さT26に応じた隔T100を有し、間隔T100が柱部16、26により一定に規制されている。植物材は、収納空間100において、柱部16、26によって高さ方向Tの両側から互い違いに貫通される(図示は省略)。
【0087】
図27を参照して説明した実施形態によっても、図1乃至図26を参照して説明した利点を全て有する植栽用構造体1、及び、これを用いた敷設体を提供することができる。
【0088】
他方、図28は、図27と同様に第1、第2の部材10、20がそれぞれ柱部16、26を有する構成において、柱部16、26相互の接合態様に特徴がある実施形態を示している。以下、図1乃至図27に示した実施形態との相違点を中心に説明する。
【0089】
図28を参照すると、第2の部材20は、第2の基板部21の一面22が、第1の基板部11の他面13と向かい合わせに配置されて、柱部26の先端面261で、柱部16の先端面161を支持している。先端面161、261との接触部分は、好ましくは着脱不能に面接合される。
【0090】
図28に示す植栽用構造体は、第1、第2の部材10、20との結合関係により、第1、第2の基板部11、21の相対向面間に、収納空間100を有している。収納空間100は、柱部16の突出高さT16と、柱部26の突出高さT26とを足した寸法値となる間隔T100を有し、間隔T100が柱部16、26により一定に規制されている。植物材は、収納空間100において、柱部16、26によって高さ方向Tの両側から同じ位置で貫通される(図示は省略)。
【0091】
図28を参照して説明した実施形態によっても、図1乃至図27を参照して説明した利点を全て有する植栽用構造体、及び、これを用いた敷設体を提供することができる。
【0092】
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種種の変形態様を採り得ることは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の一実施形態に係る植栽用構造体の斜視図である。
【図2】図1に示した植栽用構造体の分解構造を示す斜視図である。
【図3】図2に示した第1の部材について下面方向から見た斜視図である。
【図4】図3に示した第1の部材の正面断面図である。
【図5】図3に示した第1の部材の平面図である。
【図6】図2に示した第2の部材について下面方向から見た斜視図である。
【図7】図2に示した第2の部材の平面図である。
【図8】図1に示した植栽用構造体の平面図である。
【図9】図1に示した植栽用構造体の背面図である。
【図10】図1に示した植栽用構造体の左側面図である。
【図11】図8の11−11線に沿った断面図である。
【図12】図8の12−12線に沿った断面図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る敷設体の斜視図である。
【図14】図12に示した敷設体の平面図である。
【図15】図13の15−15線に沿った断面図である。
【図16】図13の16−16線に沿った断面図である。
【図17】図13乃至図16に示した敷設体の組立て方法を示す図である。
【図18】図17に示した工程のあとの状態を示す図である。
【図19】図18に示した状態を示す平面図である。
【図20】図18及び図19に示した工程のあとの工程を示す図である。
【図21】図20に示した工程のあとの状態を示す図である。
【図22】図14に示した敷設体の使用態様を示す正面図である。
【図23】図14に示した敷設体の使用態様について一部を切断して示す正面図である。
【図24】本発明のもう一つ実施形態に係る植栽用構造体について一部を拡大して示す側面図である。
【図25】本発明の更にもう一つ実施形態に係る植栽用構造体について一部を拡大して示す側面図である。
【図26】本発明の更にもう一つ実施形態に係る植栽用構造体について一部を拡大して示す側面図である。
【図27】本発明の本発明の更にもう一つ実施形態に係る植栽用構造体の断面図である。
【図28】本発明の本発明の更にもう一つ実施形態に係る植栽用構造体の断面図である。
【符号の説明】
【0094】
1 植栽用構造体
10 第1の部材
11 第1の基板部
12、13 一面、他面
14 貫通孔
16 柱部
161 先端面
20 第2の部材
21 第2の基板部
22、23 一面、他面
51、52 植物材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の部材と、第2の部材とを含む植栽用構造体であって、
前記第1の部材は、第1の基板部と、貫通孔と、柱部とを有しており、
前記貫通孔は、前記第1の基板部の一面から他面に貫通しており、
前記柱部は、前記他面に突設されており、
前記第2の部材は、第2の基板部を有し、前記第2の基板部の一面が、前記第1の基板部の前記他面と向かい合わせに配置され、前記柱部の先端部分を支持している、
植栽用構造体。
【請求項2】
植栽用構造体と、植物材とを含む敷設体であって、
前記植栽用構造体は、第1の部材と、第2の部材とを含み、
前記第1の部材は、第1の基板部と、貫通孔と、柱部とを有しており、
前記貫通孔は、前記第1の基板部の一面から他面に貫通しており、
前記柱部は、前記他面に突設されており、
前記第2の部材は、第2の基板部を有し、前記第2の基板部の一面が、前記第1の基板部の前記他面と向かい合わせに配置され、前記柱部の先端部分を支持しており、
前記植物材は、シート状またはマット状であって、前記第1の基板部の他面と、前記第2の基板部の一面との間において、前記貫通孔から葉先を露出可能な向きで収納される、
敷設体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2009−142250(P2009−142250A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−325975(P2007−325975)
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【出願人】(394022794)古河総合設備株式会社 (8)
【出願人】(591084654)エバタ株式会社 (35)
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【Fターム(参考)】