説明

構造物の構築方法

【課題】地表面に対して傾斜した構造物を構築する際の施工性を向上させることのできる構造物の構築方法を提供すること。
【解決手段】作業台40を施工対象階の外壁面に対応させて配置し、作業台40を用いて施工対象階の施工を行った後に、作業台40を外壁面に沿って次の施工対象階まで上昇させる工程を繰り返すことにより、地表面に対して傾斜した構造物を上層部まで順次構築する方法において、作業台40を、構造物の傾斜方向に移動させることによって次の施工対象階まで上昇させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地表面に対して傾斜した構造物を構築する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、地表面に対して傾斜した構造物を構築する方法の一例として、特許文献1に示される斜柱の構築方法が知られている。この方法では、構築する斜柱の外壁面に沿って水平方向にレールを吊下げ支持し、このレール上にスライド可能に設置された作業台(足場)を用いて、鉄筋組立、型枠設置、コンクリート打設等の作業を行う。そして、これらの施工が完了した後、レールを鉛直方向に引き上げて、作業台を次の施工対象階まで上昇させる。上記の工程を繰り返し行うことによって斜柱を構築する。
【0003】
斜柱に対して作業台を鉛直方向に引き上げる場合、作業台が上昇するにつれて、斜柱の位置に対して作業台の位置がずれる。このため、作業台を引き上げた後にこの作業台を水平方向に移動させて、斜柱の位置に作業台を合わせるようにしている。作業台を水平方向に移動させる際には、作業台のつりあいをとる必要がある。
【0004】
【特許文献1】特開平10−339033号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1の構築方法では、作業台をレールに対して水平方向に移動させるための機構が必須であり、その分装置が複雑になる。また、作業台を上階の設置位置に引き上げるたびに、作業台を水平方向に移動させ、作業台の位置を斜柱の位置に合わせる必要があるため、施工効率が悪いという問題がある。さらに、作業台を水平方向に移動させる際に、常に作業台のつりあいをとるように移動させることは困難である。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑み、地表面に対して傾斜した構造物を構築する際の施工性を向上させることのできる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の構造物の構築方法は、作業台を施工対象階の外壁面に対応させて配置し、前記作業台を用いて施工対象階の施工を行った後に、前記作業台を前記外壁面に沿って次の施工対象階まで上昇させる工程を繰り返すことにより、地表面に対して傾斜した構造物を上層部まで順次構築する方法において、前記作業台を、前記構造物の傾斜方向に移動させることによって次の施工対象階まで上昇させることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項2の構造物の構築方法は、上記請求項1において、前記外壁面にジャッキ支持部材を取付け、前記ジャッキ支持部材に支持させたジャッキで前記作業台を前記構造物の傾斜方向に押し上げることによって、前記作業台を次の施工対象階まで上昇させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項3の構造物の構築方法は、上記請求項1又は2において、前記作業台上に足場を設けるとともに、前記作業台の下部に吊足場を設けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の構造物の構築方法によれば、作業台を上階の設置位置まで上昇させる際に、傾斜した構造物の傾斜方向に作業台を移動させるようにしたことで、傾斜した構造物に対して鉛直方向に作業台を引き上げる従来の方法のように、作業台を上階の設置位置に引き上げるたびに構造物に対して作業台の位置がずれるといったことがなくなるため、施工性に優れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、添付図面を参照して、本発明の構造物の構築方法における好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下では、構造物として斜張橋の主塔を適用した例について説明する。
【0012】
図1は斜張橋の側面図であり、図2は図1に示した斜張橋における主塔の正面図である。図1に例示される斜張橋1は、橋梁の中間2箇所に設けた主塔2,2より、斜めに張ったケーブル3で橋桁4を支持した構造を有する一般的な斜張橋である。
【0013】
主塔2は、図2に示すように、一対の斜柱5,5と頂部6とから構成される鉄筋コンクリート構造物である。一対の斜柱5,5は、橋脚7の両端部を基端とし、上方へいくにつれて相互の間隔が狭まる態様で地表面に対して傾斜した形状を有している。
【0014】
本実施の形態では、以下に説明するように、斜柱5の傾斜方向に移動可能な作業台ユニット10を斜柱5の施工対象階に設置し、作業台ユニット10に足場を設置し、この足場を用いて、鉄筋組立て作業、型枠組立て作業、型枠内へのコンクリート打設作業、硬化コンクリート仕上げ作業等の施工を行い、これらの施工完了後に、作業台ユニット10を斜柱5の傾斜方向に上昇させる工程を繰り返すことにより、斜柱5を構築する。なお本実施の形態では、作業台ユニット10を1階(約4m)ずつ上昇させる。また、一対の斜柱5,5に設置される各作業台ユニット10は同一のものである。
【0015】
図3は、作業台ユニット10を用いて斜柱5の構築を行っている状態を示す正面図であり、図4は、図3において右側に位置する斜柱5に設置された作業台ユニット10を拡大して示した図である。なお、図3では、右側の作業台ユニット10における吊足場52を省略している。また、図4では、作業台ユニット10上に設置される足場51と下方に吊設される吊足場52を省略するとともに、受梁30の一部を破断して示している。
【0016】
図3及び図4に例示する作業台ユニット10は、斜柱5における正面の壁面及び背面の壁面にそれぞれ設置されるクライミング装置20と、クライミング装置20に支持される一対の受梁30,30と、一対の受梁30,30上に架設される作業台40とを備えて構成してある。
【0017】
クライミング装置20は、作業台40を支持する機能と作業台40を斜柱5の傾斜方向に上昇させる機能とを兼ね備えたものであり、鋼板21、反力柱22、ジャッキ支持部材23、ジャッキ24、支持部材25とから構成されるものである。
【0018】
鋼板21は、後述する反力柱22を固定するためのものであり、斜柱5の外壁面、すなわち、コンクリートを打設した後所定期間養生させ、十分に強度が発現した状態の硬化コンクリート壁面8に、アンカーボルト26によって固定してある。
【0019】
反力柱22は、H形鋼等の長尺形状を成す鋼材からなるものであり、図4に示すように、斜柱5の傾斜方向に平行に配置され、ボルト等の締結手段(図示せず)によって鋼板21に対して固定してある。この反力柱22は、ジャッキ24で作業台40を押し上げる際の反力受けとしての機能を有すると同時に、支持部材25及びジャッキ24を上昇させる案内レールとしての機能を有したものである。
【0020】
ジャッキ支持部材23は、ジャッキ24の下端部と締結され、反力柱22に沿って移動可能に反力柱22に取付けられる鋼材である。作業者が作業台40で作業を行う際、及び、ジャッキ24を伸長させて作業台40を押し上げる際には、このジャッキ支持部材23をボルト等の締結手段(図示せず)によって反力柱22に対して固定する。一方、ジャッキ24を伸長させて作業台40を上階まで押し上げた後、クライミング装置20を上階に盛り替える際には、ジャッキ支持部材23と反力柱22とのボルト締結を解除することにより、ジャッキ支持部材23を反力柱22に沿って上昇させることができるようになっている。
【0021】
ジャッキ24は、その下端部がジャッキ支持部材23に締結される一方、上端部が支持部材25に締結され、自身を伸長させて支持部材25及びジャッキ支持部材23を押すことにより、支持部材25上の受梁30及び作業台40を押し上げるものである。ジャッキ24は、図4に示すように、反力柱22に平行に、すなわち、斜柱5の傾斜方向に平行となるように配置される。ジャッキ24としては、油圧式ジャッキ等の一般的なものを適用することができる。
【0022】
支持部材25は、図4に示すように、受梁30を支持する鋼材である。この支持部材25は、ジャッキ24の上端部と締結され、反力柱22に沿って移動可能に反力柱22に対して取付けてある。作業者が作業台40で作業を行う際、及び、クライミング装置20を上層部に盛り替える際には、この支持部材25をボルト等の締結手段(図示せず)によって反力柱22に対して固定する。一方、ジャッキ24を伸長させて作業台40を押し上げる際には、支持部材25と反力柱22との締結を解除することにより、支持部材25を反力柱22に沿って上昇させることができるようになっている。
【0023】
上記のように構成したクライミング装置20は、斜柱5における正面5aの壁面及び背面(図示せず)の壁面にそれぞれ一対ずつ、計4台配置される。
【0024】
受梁30は、上述したクライミング装置20に支持されるものであり、斜柱5の幅寸法よりも大きい長さ寸法を有している。本実施の形態では、受梁30として、図3及び図4に例示するようなトラス梁を適用している。この受梁30は、斜柱5の正面5a側と背面側(図示せず)にそれぞれ一本ずつ配置される。
【0025】
作業台40は、上述した2本の受梁30,30間に架設される矩形状の台である。図には明示されていないが、この作業台40の中央部分には、斜柱5の周囲を取り囲む態様で開口部が形成してある。作業台40と受梁30との間には、図4に示すようにコロ装置41を介在させてあり、作業台40が受梁30に対してスライド可能となっている。
【0026】
上記の作業台40には、図3に示すように、斜柱5の周りに足場51及び吊足場52が設置される。足場51は、作業台40上で建枠53を上下方向及び左右方向に所要数連結して設けた枠組足場である。吊足場52は、作業台40から複数の吊枠54を吊下げることによって設けた足場である。本実施の形態では、足場51を2階層分設置し、吊足場52を1階層分設置する。
【0027】
作業台40上に設置される足場に使用する建枠は圧縮材料から構成されており、吊足場に使用する吊枠と比べて重い。このため、本実施の形態のように、作業台40上に2階層の足場51を設け、作業台40の下方に1階層の吊足場52を吊設する場合、作業台40上に3階層の足場を設ける場合と比べて、作業台ユニット10の全体重量を減らすことができる。
【0028】
作業台40の支点は、一対のクライミング装置20における支持部材25の中間付近にある。そして、足場51及び吊足場52が設置されていない状態では、作業台40は支点の回りでつりあっている。図5に示すように、斜柱5において作業台40より上の部分は、支点に対して左側にある。このため、作業台40上で斜柱5の周りに足場51を設けると、足場51の重心は支点より左になり、作業台40はつりあいがとれなくなる。そこで、作業台40のつりあいをとるために、図5に示すように、作業台ユニット10の操作を行う操作室55を作業台40の右側に設けることにより、これをカウンタウェイト代わりにしている。なお、図5では、図3において右側に位置する斜柱5を例示したが、図3において左側に位置する斜柱5の場合には、操作室55を作業台40の左側に設置するのはいうまでもない。
【0029】
上記のように構成した作業台ユニット10では、図5に示すように、足場51の2階において鉄筋9の組立て・配置作業を行い、足場52の1階において型枠11の組立て及び型枠11内へのコンクリート打設作業を行う。また、吊足場52においては、所定期間養生させて十分な強度が発現した状態にある硬化コンクリートの壁面8の仕上げ作業を行う。
【0030】
次に、図6−1〜図6−4を参照しながら、作業台ユニット10を用いて斜柱5を構築する手順について説明する。なお、本実施の形態では、一対の斜柱5,5にそれぞれ作業台ユニット10を設置して独立に施工を行うため、以下では一方の斜柱5の構築についてのみ説明する。
【0031】
まず、図6−1に示すように斜柱5の1階の構築を行う際には、作業台ユニット10を用いず、橋脚7上に足場(図示せず)を設け、通常支保工で構築する。1階に打設したコンクリートを養生させて硬化させた後、以下のようにして、図6−2に示す位置に作業台ユニット10を設置する。斜柱5の1階の硬化コンクリート壁面8に鋼板21(図4を参照)を介して反力柱22を固定し、クライミング装置20を設置する。この際、クライミング装置20のジャッキ支持部材23及び支持部材25はともに反力柱22に対して固定しておく。次いで、クライミング装置20に受梁を介して作業台40を支持させた後、作業台40上に2階層の足場51を設けるとともに、作業台40の下部に1階層の吊足場52を設ける。以上のようにして、作業台ユニット10の設置が完了する。
【0032】
斜柱の2階以降は、作業台ユニット10を用いて構築する。図6−2に示すように、足場51の1階では、斜柱5の2階部分の鉄筋組立て、型枠11の設置、型枠11内へのコンクリート打設を行う。足場51の2階では、斜柱5の3階部分の鉄筋組立てを行う。また、吊足場52では、斜柱5の1階の硬化コンクリートの仕上げ作業を行う。以上の施工を同時進行で行う。
【0033】
斜柱5の1階〜3階までの施工が完了し、2階に打設したコンクリートが硬化した後、斜柱5の2階の硬化コンクリート壁面8に鋼板21(図4を参照)を介して反力柱22を固定し、クライミング装置20を設置する。この際、2階の反力柱22を、1階に設置した反力柱22に連続するように設置する。
【0034】
次いで、以下のようにして、作業台ユニット10を上階の設置位置(図6−2の破線で示す位置)まで上昇させる。まず、クライミング装置20の支持部材25と反力柱22との締結を解除し、支持部材25を反力柱22に沿って移動可能な状態にする。次に、ジャッキ24を伸長させ、支持部材25を反力柱22に沿って上昇させることによって作業台40を押し上げる。これにより、作業台40は斜柱5の傾斜方向に上昇し、上階の設置位置に到達する。
【0035】
作業台40を上階の設置位置まで上昇させた後、クライミング装置20の支持部材25を反力柱22に対して固定する。一方、ジャッキ支持部材23と反力柱22との締結を解除し、ジャッキ支持部材23を反力柱22に沿って移動可能な状態にする。そして、ジャッキ24を縮退させてジャッキ支持部材23を反力柱22に沿って上昇させた後、ジャッキ支持部材23を反力柱22に固定する。以上の手順により、図6−3に示すように作業台ユニット10の移動が完了する。
【0036】
図6−2及び図6−3に示すように、上階の設置位置に移動した後の作業台40の斜柱5に対する位置は、移動する前の作業台40の斜柱5に対する位置と変わらない。すなわち、斜柱5に対して作業台40の位置がずれることはない。従って、作業台40を上階の設置位置に移動させた後、作業台40を水平方向に移動させたり、足場51及び吊足場52を移動させる必要がなく、速やかに各作業に取り掛かることができる。
【0037】
作業台ユニット10が図6−3に示す位置にあるとき、足場51の1階では、斜柱5の3階部分の型枠11の設置及び型枠11内へのコンクリート打設を行い、足場51の2階では、斜柱の4階の鉄筋9の組立てを行い、吊足場52では、斜柱5の2階の硬化コンクリートの仕上げ作業を行う。
【0038】
上記の工程を繰り返すことによって斜柱5を斜め上方に向けて順次構築していく。他方の斜柱5についても同様の工程を繰り返して構築する。
【0039】
なお、一対の斜柱5,5の構築が進むのに伴い、一対の斜柱5,5間の距離は狭まる。このため、上層部の構築を行う際には、2台の作業台40,40が衝突するのを防止するために、図6−4に示すように、各作業台40を互いに離れる方向に受梁30に対してスライドさせる。
【0040】
以上説明したように、本実施の形態における構造物の構築方法によれば、作業台40を上階の設置位置に上昇させる際に、斜柱5の傾斜方向に作業台40を移動させるようにしたことで、斜柱5に対して鉛直方向に作業台40を引き上げる従来の方法のように、作業台40を上階の設置位置に引き上げるたびに斜柱5に対して作業台40の位置がずれるといったことがなくなるため、施工性に優れる。
【0041】
また、本実施の形態における構造物の構築方法によれば、外壁面に反力柱22を介してジャッキ支持部材23を取付け、ジャッキ支持部材23に支持させたジャッキ24を用いて、作業台40を斜柱5の傾斜方向に押し上げるようにしたことで、簡易な構成で確実に作業台40を斜柱5の傾斜方向に移動させることができる。
【0042】
また、本実施の形態における構造物の構築方法によれば、作業台40上に足場51を設けるとともに、作業台40の下方に吊足場52を吊設することで、作業台40上のみに足場を設ける場合と比べて、作業台ユニット10の全体重量を減らすことが可能である。すなわち、作業台40上に設置される足場51に使用する建枠は圧縮材料から構成されるものであるため、吊足場に使用する吊枠と比べて重い。このため、上記実施の形態のように、作業台40上に2階層の足場51を設け、作業台40の下方に1階層の吊足場52を吊設する場合、作業台40上に3階層の足場51を設ける場合と比べて、作業台ユニット10の全体重量を減らすことができる。
【0043】
なお、上記実施の形態は、斜張橋の主塔を構築する場合について説明したが、適用対象はこれに限定されるものではなく、他の柱状の構造物を斜めに構築する場合にも適用することができる。また、上記実施の形態では、鉄筋コンクリート構造物を構築する場合について説明したが、鉄塔などの鉄筋コンクリート構造物以外の構造物にも適用することができる。
【0044】
また、上記実施の形態では、2本の構造物を構築する場合について説明したが、1本の構造物に適用してもよいのはもちろんである。
【0045】
さらに、上記実施の形態では、一対の斜柱5,5に設置した各作業台ユニット10の作業台40が衝突するのを防止するために、受梁30に対して作業台40をスライド可能に構成したが、1本の構造物を構築する場合には、必ずしもスライド機構を設ける必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】斜張橋の側面図である。
【図2】図1に示す斜張橋における主塔の正面図である。
【図3】本発明の構築方法を適用して図2に示す主塔(斜柱)の構築を行っている状態を示す正面図である。
【図4】図3において、作業台ユニットを拡大して示した図である。
【図5】作業台ユニットの足場の各階で行う施工内容を説明するための図である。
【図6−1】作業台ユニットを用いて斜柱を構築する手順を説明する図である。
【図6−2】作業台ユニットを用いて斜柱を構築する手順を説明する図である。
【図6−3】作業台ユニットを用いて斜柱を構築する手順を説明する図である。
【図6−4】作業台ユニットを用いて斜柱を構築する手順を説明する図である。
【符号の説明】
【0047】
1 斜張橋
2 主塔
3 ケーブル
4 橋桁
5 斜柱
6 頂部
7 橋脚
8 硬化コンクリート壁面
9 鉄筋
10 作業台ユニット
11 型枠
20 クライミング装置
21 鋼板
22 反力柱
23 ジャッキ支持部材
24 ジャッキ
25 支持部材
26 アンカーボルト
30 受梁
40 作業台
41 コロ装置
51 足場
52 吊足場
53 建枠
54 吊枠
55 操作室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業台を施工対象階の外壁面に対応させて配置し、前記作業台を用いて施工対象階の施工を行った後に、前記作業台を前記外壁面に沿って次の施工対象階まで上昇させる工程を繰り返すことにより、地表面に対して傾斜した構造物を上層部まで順次構築する方法において、
前記作業台を、前記構造物の傾斜方向に移動させることによって次の施工対象階まで上昇させることを特徴とする構造物の構築方法。
【請求項2】
前記外壁面にジャッキ支持部材を取付け、前記ジャッキ支持部材に支持させたジャッキで前記作業台を前記構造物の傾斜方向に押し上げることによって、前記作業台を次の施工対象階まで上昇させることを特徴とする請求項1に記載の構造物の構築方法。
【請求項3】
前記作業台上に足場を設けるとともに、前記作業台の下部に吊足場を設けることを特徴とする請求項1又は2に記載の構造物の構築方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図6−3】
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【図6−4】
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【公開番号】特開2010−48060(P2010−48060A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−215871(P2008−215871)
【出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 橋梁と基礎(2008 VOL.42 No.3),発行日 平成20年3月1日
【出願人】(000002299)清水建設株式会社 (2,433)
【出願人】(591211917)川田建設株式会社 (18)
【出願人】(591205536)JFEシビル株式会社 (39)
【Fターム(参考)】