説明

樹脂フィルム、その製造方法、偏光板および液晶表示装置

【課題】Reが逆分散であり、光弾性係数が小さく、レターデーションの湿度依存性が小さい樹脂フィルム、その製造方法、該樹脂フィルムを使用し、視角による色味変化が小さく、高温高湿度下で使用しても光漏れや色味変化が起きにくい偏光板および液晶表示装置を提供する。
【解決手段】Reが式(1)〜(4)の関係を満たし、光弾性係数が0cm/N以上3×10-8cm/N以下であることを特徴とする樹脂フィルム、その製造方法、該樹脂フィルムを用いた偏光板および液晶表示装置。(1)20nm<Re(548)<300nm;(2)0.5<Re(446)/Re(548)<1;(3)1.0<Re(629)/Re(548)<2.0;(4)0.1%≦[{(25℃10%RHのRe(548)−25℃80%RHのRe(548))}/25℃60%RHのRe(548)]≦20%


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
Reが下記式(1)〜(4)の関係を満たし、光弾性係数が0cm/N以上30×10-8cm/N以下であることを特徴とする樹脂フィルム。
20nm<Re(548)<300nm ・・・式(1)
0.5<Re(446)/Re(548)<1 ・・・式(2)
1.0<Re(629)/Re(548)<2.0 ・・・式(3)
0.1%≦[{25℃10%RHにおけるRe(548)−25℃80%RHにおけるRe(548)}/25℃60%RHにおけるRe(548)]≦20% ・・・式(4)
(式中、Re(λ)は波長λにおける面内のレターデーションを表す。)
【請求項2】
Reとフィルム厚みが下記関係を満たす請求項1記載の樹脂フィルム。
0.00125<Re(548)/フィルム厚み<0.00700 ・・・式(5)
【請求項3】
少なくとも1つの液晶性化合物を0.1質量%以上30質量%以下含有し、液晶性化合物の全添加剤に対する比率が40質量%以上100質量%以下である請求項1または2記載の樹脂フィルム。
【請求項4】
2種類以上の液晶性化合物の混合物を0.1質量%以上30質量%以下含有し、液晶性化合物の全添加剤に対する質量比が50質量%以上100質量%以下である請求項3記載の樹脂フィルム。
【請求項5】
液晶性化合物として下記一般式(I)で表される化合物と下記一般式(i)で表される棒状化合物をそれぞれ0.1質量%以上30質量%以下含有する請求項4記載の樹脂フィルム。
【化1】

(式中、L1およびL2は各々独立に単結合または二価の連結基を表す。A1およびA2は各々独立に、−O−、−NR−(Rは水素原子または置換基を表す。)、−S−及び−CO−からなる群から選ばれる基を表す。R1、R2、およびR3は各々独立に置換基を表す。Xは6族、5族または4族原子を表す。nは0から2までの整数を表す。)
一般式(i):Ar1−L2−X−L3−Ar2
上記一般式(i)において、Ar1およびAr2は、それぞれ独立に、芳香族基であり、L2およびL3は、それぞれ独立に、−O−CO−または−CO−O−基より選ばれる二価の連結基であり、Xは、1,4−シクロへキシレン基、ビニレン基またはエチニレン基である。
【請求項6】
セルロースアシレートを主成分として含む請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂フィルム。
【請求項7】
偏光子の両側に2枚の保護フィルムを有し、該保護フィルムのうち少なくとも1枚が請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂フィルムであることを特徴とする偏光板。
【請求項8】
液晶セルおよびその両側に配置された二枚の偏光板を有する液晶表示装置であって、該偏光板の液晶セル側保護フィルムのうち少なくとも1枚が請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂フィルムであることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂フィルムからなる液晶セル側保護フィルムに対して液晶セルを挟んで反対側にある液晶セル側保護フィルムが下記式(8)〜(12)の関係を満たすことを特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置。
0nm<Re(548)<10nm ・・・式(8)
100nm<Rth(548)<300nm ・・・式(9)
10<Rth(548)/Re(548) ・・・式(10)
1.0<Rth(446)/Rth(548)<2.0 ・・・式(11)
0.5<Rth(629)/Rth(548)<1.0 ・・・式(12)
(式中、Re(λ)およびRth(λ)は各々、波長λにおける面内のレターデーションおよび厚さ方向のレターデーションを表す。)
【請求項10】
前記液晶セルがVAモードであることを特徴とする請求項8または9に記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−20896(P2008−20896A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−154183(P2007−154183)
【出願日】平成19年6月11日(2007.6.11)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】