説明

樹脂製シートバックボード及び車両用シート

【課題】局部変形を防止又は抑制することができる樹脂製シートバックボード及びこれを用いた車両用シートを得る。
【解決手段】シートバックボード16では、バックボード部36と、左右一対のフレーム固定部49とが、左右一対の前後方向延在部50によって連結されている。これらの前後方向延在部50は、波状部50Aが設けられていることにより、シート前後方向に伸長可能とされている。このため、例えば車両の後面衝突時における乗員からの荷重がバックバネ部38及びバックボード部36に作用した際には、前後方向延在部50がシート前後方向に伸ばされることにより、連結部C1及び連結部C3における応力集中が緩和される。しかも、フレーム固定部49を介してサイドフレーム26に入力される荷重も低減されるため、サイドフレーム26の捩り変形を抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂製のシートバックボード及びこれを用いた車両用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、車両用シートの軽量化を図る観点から、シートバックフレームに設けられた左右一対のサイドフレーム間に掛け渡されるバネを、樹脂製とすることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−138156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、シートバックに設けられる部材を樹脂で構成した場合、車両の後面衝突時(以下、後突時という)における乗員からの荷重などによって、部材の一部に応力が集中すると、局部変形(塑性変形)が生じる可能性がある。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、局部変形を防止又は抑制することができる樹脂製シートバックボード及びこれを用いた車両用シートを得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明に係る樹脂製シートバックボードは、車両用シートのシートバックの背面側に配置されるバックボード部と、前記バックボード部よりもシート前方側に配置され、シートバックフレームにおける左右一対のサイドフレームに固定される左右一対のフレーム固定部と、前端部が前記フレーム固定部のシート幅方向内側端部と一体又は一体的に連結され、後端部が前記バックボード部のシート幅方向端部と一体又は一体的に連結されると共に、余長部が設けられることによりシート前後方向に伸長可能とされた左右一対の前後方向延在部と、を備えたことを特徴としている。
【0007】
請求項1に記載の樹脂製シートバックボードでは、車両用シートのシートバックの背面側に配置されるバックボード部と、シートバックフレームにおける左右一対のサイドフレームに固定される左右一対のフレーム固定部とが、左右一対の前後方向延在部によって連結されている。前後方向延在部は、前端部がフレーム固定部のシート幅方向内側端部に連結され、後端部がバックボード部のシート幅方向端部と連結されている。このため、例えば後突時における乗員からの荷重がバックボード部に作用すると、前後方向延在部にはシート後方側への引張力が作用し、前後方向延在部とフレーム固定部との連結部には曲げと引張りによる応力が集中する。この応力が大きくなると、前記連結部において局部変形(塑性変形)が生じる可能性があるが、本発明では、前後方向延在部に余長部が設けられていることにより、前後方向延在部が上記引張力によってシート前後方向に伸ばされる。これにより、上記応力集中を緩和することができるので、上述の如き局部変形を防止又は抑制することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明に係る樹脂製シートバックボードは、請求項1に記載の樹脂製シートバックボードにおいて、前記フレーム固定部は、前記サイドフレームの前端面と対向して配置され、シート幅方向内側端部に前記前後方向延在部の前端部が連結された前壁と、前記前壁のシート幅方向外側端部からシート後方側へ延出され、前記サイドフレームのシート幅方向外側面に固定された外壁と、を有することを特徴としている。
【0009】
請求項2に記載の樹脂製シートバックボードでは、バックボード部に対してシート後方側への荷重が作用すると、フレーム固定部の前壁におけるシート幅方向内側端部が、前後方向延在部を介してシート後方側へ引っ張られる。この前壁は、サイドフレームの前端面と対向して配置されており、当該前壁のシート幅方向外側端部からシート後方側へ延出された外壁が、サイドフレームのシート幅方向外側面に固定されている。このため、上述の如く前壁が前後方向延在部を介して引っ張られた際には、前壁がサイドフレームの前端面と当接することにより、フレーム固定部をサイドフレームによってシート後方側から支持することができる。これにより、サイドフレームに対するフレーム固定部の固定強度を向上させることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明に係る樹脂製シートバックボードは、請求項1又は請求項2に記載の樹脂製シートバックボードにおいて、前記バックボード部のシート前方側でシート幅方向に延在し、シート幅方向両端部が前記一対の前後方向延在部と一体又は一体的に連結されると共に、シート前方側からの荷重によってシート後方側へ撓み変形可能とされた樹脂バネ部を有し、前記余長部は、全部又は一部が前記樹脂バネ部よりもシート前方側に配置されていることを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の樹脂製シートバックボードでは、バックボード部のシート前方側に配置された樹脂バネ部のシート幅方向両端部が、一対の前後方向延在部と連結されている。この樹脂バネ部は、シート前方側からの荷重によってシート後方側へ撓み変形可能とされているため、シートバックのクッション性を確保することができる。しかも、例えば、後突時における乗員からの荷重が樹脂バネ部に作用した際には、樹脂バネ部よりもシート前方側に全部又は一部が配置された余長部がシート前後方向に伸ばされる。これにより、樹脂バネ部と前後方向延在部との連結部における応力集中を緩和することができるので、当該連結部に局部変形が生じることを防止又は抑制できる。
【0012】
請求項4に記載の発明に係る樹脂製シートバックボードは、請求項3に記載の樹脂製シートバックボードにおいて、前記余長部には、シート幅方向内側かつシート後方側へ向けて延在する傾斜部が設けられ、前記樹脂バネ部のシート幅方向端部が前記傾斜部に連結されていることを特徴としている。
【0013】
請求項4に記載の樹脂製シートバックボードでは、樹脂バネ部のシート幅方向端部が、余長部に設けられた傾斜部に連結されている。この傾斜部は、シート幅方向内側かつシート後方側へ向けて延在しているため、当該傾斜部と樹脂バネ部とのシート前方側のなす角が90度以上180度以下に設定されている。これにより、樹脂バネ部がシート後方側へ撓んだ際における上記なす角の変形角を低減することができるので、傾斜部(余長部)と樹脂バネ部との連結部に生じる曲げ応力を低減することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明に係る樹脂製シートバックボードは、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の樹脂製シートバックボードにおいて、前記余長部は、前記前後方向延在部の上端から下端まで連続して設けられていることを特徴としている。
【0015】
請求項5に記載の樹脂製シートバックボードでは、余長部は、前後方向延在部の上端から下端まで連続して設けられているため、シート前後方向の引張力によって前後方向延在部を良好に伸長させることができる。
【0016】
請求項6に記載の発明に係る樹脂製シートバックボードは、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の樹脂製シートバックボードにおいて、前記余長部は、平断面視で見た場合にシート前後方向に複数個の曲面を連続させることにより波状に形成されていることを特徴としている。
【0017】
請求項6に記載の樹脂製シートバックボードでは、前後方向延在部に設けられた余長部が平断面視で見た場合にシート前後方向に複数個の曲面(山谷)を連続させることにより波状に形成されている。これにより、例えば大きな山が一つのみ形成された余長部を前後方向延在部に設けた場合と比較して、前後方向延在部の伸長量を増やすことができる。
【0018】
請求項7に記載の発明に係る樹脂製シートバックボードは、請求項5又は請求項6に記載の樹脂製シートバックボードにおいて、前記余長部には、シートバック高さ方向のいずれか一方に型抜きできるように抜き勾配が設定されていることを特徴としている。
【0019】
請求項7に記載の樹脂製シートバックボードでは、前後方向延在部の上端から下端まで連続して設けられた余長部を成形するためには、シートバック高さ方向の何れか一方に金型を抜く方法を採ることが望ましい。本発明では、この点を考慮し、余長部に抜き勾配を設定したので、シートバック高さ方向の何れか一方に型抜きすることができる。
【0020】
請求項8に記載の発明に係る樹脂製シートバックボードは、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の樹脂製シートバックボードにおいて、前記バックボード部のシート幅方向両端側には、前記サイドフレームの後壁部に対してシート前方側から対向して配置されるフレーム対向部が設けられていることを特徴としている。
【0021】
請求項8に記載の樹脂製シートバックボードでは、バックボード部のシート幅方向両端側に設けられたフレーム対向部が、サイドフレームの後壁部に対してシート前方側から対向して配置される。このため、前後方向延在部の伸長によってバックボード部がシート後方側へ変位した際に、フレーム対向部(バックボード部)がサイドフレームの後壁部と直接又は間接的に当接するように設定することができる。これにより、バックボード部をサイドフレームの後壁部によって支持することができるため、バックボード部よりもシート前方側の構成に生じる応力を低減することができる。
【0022】
請求項9に記載の発明に係る車両用シートは、シートバックフレームと、前記シートバックフレームに支持されたシートバックパッドと、前記シートバックパッドの表面を覆ったシートカバーと、前記シートバックフレームにおける左右一対のサイドフレームに取り付けられた請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の樹脂製シートバックボードと、を備えたことを特徴としている。
【0023】
請求項9に記載の車両用シートでは、シートバックフレームに支持されたシートバックパッドがシートカバーによって覆われている。また、シートバックフレームにおける左右一対のサイドフレームには、樹脂製シートバックボードが取り付けられている。このシートバックボードは、請求項1〜請求項8の何れか1項に記載されたものであるため、前述した作用効果が得られる。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように、本発明に係る樹脂製シートバックボード及びこれを用いた車両用シートでは、局部変形を防止又は抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両用シートのシートバックの分解斜視図である。
【図2】図1に示されるシートバックフレームにシートバックボードが組付けられた状態を示す斜視図である。
【図3】図2の3−3線に沿った切断面を示す拡大平断面図である。
【図4】図3に示されるシートバックボードに対して後突時における乗員からの荷重が負荷された状態を示す平断面図である。
【図5】図4の一部を拡大して示す拡大平断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態の比較例を示す図3に対応した平断面図である。
【図7】図6に示されるシートバックボードに対して後突時における乗員からの荷重が負荷された状態を示す平断面図である。
【図8】図7の一部を拡大して示す拡大平断面図である。
【図9】図7の一部(図8とは異なる部位)を拡大して示す拡大平断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る車両用シートのシートバックの部分的な構成を示す平断面図である。
【図11】図10の一部を拡大した拡大平断面図であり、(A)は通常時の状態を示す図であり、(B)はバックバネ本体部に対して後突時における乗員からの荷重が負荷された状態を示す図である。
【図12】図10に示されるシートバックボードに対して後突時における乗員からの荷重が負荷された状態を示す平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図9を用いて、本発明の第1実施形態に係る車両用シート10について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
【0027】
<全体構成>
図1には、本実施形態に係る車両用シート10の背もたれに相当するシートバック12の分解斜視図が示されている。なお、図1では、各構成要素を見る角度を若干変えて描いている。また、この車両用シート10は、乗員が着座する図示しないシートクッションを備えており、当該シートクッションの後端部にシートバック12が傾倒可能に連結されている。
【0028】
図1に示されるように、上記シートバック12は、シートバック12の骨格部材を構成する金属製のシートバックフレーム14と、シートバックフレーム14に取り付けられた樹脂バネ一体バックボード(以下、単に「シートバックボード」と称す。)16と、シートバック12のクッション材を構成すると共にシートバックボード16の前面側から取付けられてシートバックフレーム14に支持されたシートバックパッド18と、シートバックパッド18の表面(主として前面)を覆ったシートカバー(表皮)20と、を備えている。以下、各構成要素について詳細に説明する。
【0029】
<シートバックフレーム14の構成>
図1〜図3に示されるように、シートバックフレーム14は、正面視(車両の正面から見た場合を指す。以下、車両の向きと車両用シート10の向きは同一であるものとして説明する。)で、矩形枠状に形成されている。具体的には、シート幅方向(車両幅方向)に対向して配置された左右一対のサイドフレーム26と、左右のサイドフレーム26の上端部同士を繋ぐ逆U字状のアッパフレーム28と、左右のサイドフレーム26の下端部同士を車両幅方向に繋ぐロアフレーム30と、によって構成されている。上記シートバック12はアッパフレーム28も含めて4つの部材がすべてプレス成形によって製作されているが、他のフレーム構造を採用してもよい。例えば、アッパフレームのみを逆U字状に曲げたパイプ材で構成してもよいし、アッパフレームと左右一対のサイドフレームを逆U字状に曲げた一つのパイプ材で構成してもよい。
【0030】
次に、上記左右のサイドフレーム26の断面構造について説明する。図2及び図3に示されるように、サイドフレーム26は、側壁部26Aと、前壁部26Bと、後壁部26Cとによって構成されており、単独で見ると平断面視で略L字状に形成されており、左右一対で見ると平断面視でシート幅方向に対向する内側が開口された開断面形状に形成されている。側壁部26Aは全体的には下端部から上端部に向かうほど幅が狭くなっている。また、側壁部26Aの下部には、上下に離間して複数の取付孔32(図1参照)が形成されている。前壁部26Bは側壁部26Aの前端からシート幅方向内側へ延出されており、シート前方側へ向けて凸となるように湾曲している。後壁部26Cは側壁部26Aの後端からシート幅方向内側へ延在されており、先端部が車両前方側へ斜めに折り曲げられると共に、中間部にシート前方側へ断面略V字状に突出した突出部26C1が設けられている。この後壁部26Cの幅は前壁部26Bの幅に対して充分に広く設定されている。
【0031】
<シートバックボード16の構成>
次に、シートバックボード16の構成について詳細に説明する。図1〜図3に示されるように、シートバックボード16は、樹脂材料によって形成されたものであり、シートバック12の背面側に配置されたバックボード部36と、バックボード部36よりもシート前方側に配置され、左右一対のサイドフレーム26に固定された左右一対のフレーム固定部49と、フレーム固定部49のシート幅方向内側端部とバックボード部36のシート幅方向端部とをシート前後方向に連結した左右一対の前後方向延在部50と、左右一対の前後方向延在部50間に掛け渡され、シートバック後方側への荷重が作用することにより荷重作用方向(シート後方側)へ弾性的に撓み変形可能とされたバックバネ部38(樹脂バネ部)と、を一体に備えている。
【0032】
バックボード部36は、シートバックフレーム14よりも一回り小さく形成されたボード本体40と、このボード本体40の外周部に一体成形されたU溝状の係止部42と、この係止部42の下部側からシート幅方向外側へ一体に延出された左右一対のフレーム対向部43と、によって構成されている。より具体的には、ボード本体40は矩形枠状に形成されたシートバックフレーム14の開口部の内周縁よりも一回り小さく形成されている。そして、シートバックフレーム14への組付状態では、ボード本体40は左右のサイドフレーム26の後壁部26Cの先端部(内端部)間の若干シート後方側に配置されている。従って、ボード本体40は、シートバックフレーム14のシート前方側から組付可能とされている(図3参照)。係止部42の断面形状は、シート後方側が開放されたU字状とされている。この係止部42は、後述するシートカバー20の外周部を係止するために用いられるが、板状のボード本体40を補強してバックボード部36全体の面剛性を高める機能をも有している。
【0033】
また、フレーム対向部43は、係止部42の前端部から一旦シート前方側へ延出された後に屈曲部を介してシート幅方向外側へ延出されている。このフレーム対向部43は、サイドフレーム26の後壁部26Cに対してシート前方側から対向して配置されており、フレーム対向部43と後壁部26Cとの間には所定の隙間45が形成されている。
【0034】
フレーム固定部49は、平断面視で略L字状に形成されており、サイドフレーム26の前壁部26Bの前端面と面接触状態で当接(対向)した前壁49Aと、前壁49Aのシート幅方向外側端部からシート後方側へ延出され、サイドフレーム26の側壁部26Aのシート幅方向外側面と面接触状態で当接した外壁49Bと、によって構成されている。外壁49Bには貫通孔47(図1参照)が形成されており、当該貫通孔47に挿通された樹脂クリップ51(固定具)が側壁部26Aの取付孔32に嵌入係止されている。これにより、フレーム固定部49がサイドフレーム26に固定されている。なお、フレーム固定部49をサイドフレーム26に固定する固定手段としては、外壁49Bに樹脂クリップを一体に形成して取付孔32に嵌入させる構成や、リベット、スクリュー、ネジ又はボルトとウエルドナット等の締結具で締結する構成、構造用接着剤で接着する構成等、種々の態様が適用可能である。
【0035】
前後方向延在部50は、サイドフレーム26の側壁部26Aのシート幅方向内側においてシート前後方向に延在しており、前端部が上記前壁49Aのシート幅方向内側端部と一体に連結されている(図3の連結部C1参照)。また、前後方向延在部50の後端部は、バックボード部36のシート幅方向端部と一体に連結されている(図3の連結部C2参照)。
【0036】
この前後方向延在部50の前部側(前後方向中間部)には、余長部としての波状部50Aが設けられている。波状部50Aは、平断面視で見た場合にシート前後方向に複数個の曲面(山谷)を連続させることにより波状に形成されており、前後方向延在部50の前端部と後端部を結ぶ直線に対してシート幅方向に膨出した複数の膨出部分を備えている。換言すれば、この波状部50Aは、上記直線上から外れてシート幅方向に膨出した複数の膨出部分を備えている。この波状部50Aは、前後方向延在部50の上端から下端まで連続して設けられており、前後方向延在部50は、この波状部50Aにおいてシート前後方向に弾性的に伸長可能とされている。
【0037】
バックバネ部38は、バックボード部36のシート前方側に配置されており、シート幅方向に延在した複数本のバックバネ本体部48を有している。これらのバックバネ本体部48は、シート幅方向両端部(長手方向両端部)が、左右一対の前後方向延在部50の前後方向中間部に一体に連結されている(図3の連結部C3参照)。これにより、複数のバックバネ本体部48が、左右一対の前後方向延在部50によってシートバック高さ方向に連結されている。また、前述した波状部50Aは、その全部(全体)がバックバネ本体部48よりもシート前方側に配置されており、バックバネ本体部48は、前後方向延在部50に対して平断面視で直角に連結されている。なお、バックバネ部38を何本のバックバネ本体部48で構成するかは任意であり、要求されるクッション性能との関係で適宜変更される。従って、バックバネ本体部の上下幅を広げて1本にしてもよいし、逆に2本又は4本以上の複数本にしてもよい。
【0038】
バックバネ本体部48は、図3に示される平断面視で見た場合にシート幅方向に複数個の曲面を連続させることにより波状に形成されている。このため、バックバネ本体部48は、バックボード部36側(シート後方側)への荷重が作用することにより波状部分48Aが伸長し、これにより荷重作用方向であるバックボード部36側へ撓み変形(弾性変形)するようになっている。
【0039】
また、バックバネ本体部48は、上述したバックボード部36のシート前方側に所定距離だけ離間した位置に配置されている。つまり、バックバネ本体部48とバックボード部36との間には所定の隙間52が形成されている。この隙間52の範囲内でバックバネ本体部48は弾性変形可能とされている。すなわち、バックボード部36は、バックバネ本体部48の撓み量を所定量以下に制限する制限部材としても機能している。
【0040】
また、上記バックバネ本体部48の波状部分48、及び前記前後方向延在部50の波状部50Aには、図示しないスライド型を使って樹脂成形する際に、スライド型をシートバック高さ方向のいずれか一方(ここでは下側)へ脱型できるようにテーパ形状(抜き勾配)が設定されている。
【0041】
なお、図示は省略するが、上記3本のバックバネ本体部48の上方には、バックバネ本体部48と基本的に同様の構成とされた図示しない上側バックバネ本体部が設けられている。この上側バックバネ本体部は、バックボード部36の上部側に熱溶着等により一体化され、シート幅方向両端部が樹脂クリップ等によって左右のサイドフレームに固定されており、バックバネ本体部48と共にバックバネ部38を構成している。
【0042】
<シートバックパッド18の構成>
図1に示されるように、シートバックパッド18は、ウレタンフォーム等の発泡体からなり、パッド中央部62と、左右一対のパッドサイド部66と、によって構成されている。パッド中央部62は、上端側がシートバックフレーム14のアッパフレーム28にシートバック上方側から係止されており、下端側がサイドフレーム26の下端部同士をシート幅方向に連結する図示しないコネクティングロッドにシートバック下方側から係止されている。パッド中央部62の下部側は、バックバネ部38によってシート後方側から支持されており、パッド中央部62の上部側は、図示しない上側バックバネ部によってシート後方側から支持されている。
【0043】
また、図3に示されるように、パッドサイド部66は、横断面形状が略C字状に形成されており、サイドフレーム26に巻き付けられるようにして装着されている。このパッドサイド部66は、中央部62よりもシート前方側へ膨出されており、乗員に対するサイドサポート性を確保する形状になっている。
【0044】
<シートカバー20の構成>
図1に示されるように、シートカバー20は、シートバックパッド18を正面側から覆うことが可能な大きさに形成されている。シートカバー20の外周部の適宜位置には、鏃(やじり)形状とされた外周係止部80が縫製により取り付けられている。外周係止部80はバックボード部36の係止部42にシート後方側から挿入されて係止されている。これにより、シートカバー20の外周部がバックボード部36に取外し可能に係止されている。また、シートカバー20には、図示しない複数の係止部が設けられており、これらの係止部がシートバックボード16に係止されている。
【0045】
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0046】
上記構成の車両用シート10では、樹脂製のバックボード部36に樹脂製のバックバネ部38を一体に形成したシートバックボード16を備えている。そして、このシートバックボード16を金属製のシートバックフレーム14にシート前方側から嵌合させる。具体的には、左右のフレーム固定部49が左右のサイドフレーム26にシート前方側から係合され、この状態でサイドフレーム26にシート幅方向外側から固定される。その後、シートバックパッド18がシートバックフレーム14にシート前方側から装着され、更にシートカバー20がシートバックパッド18に被せられる。
【0047】
上記の如くして組み立てられたシートバック12は図示しないシートクッションに取り付けられて車両用シート10とされる。乗員が車両用シート10に着座すると、シートカバー20及びシートバックパッド18を介してバックバネ部38にシートバック後方側への荷重が入力される。このため、バックバネ本体部48及び図示しない上側バックバネ本体部が荷重作用方向であるシートバック後方側へ撓み変形する。また、このときの荷重は前後方向延在部50及びフレーム固定部49を介して左右のサイドフレーム26に伝達されるため、サイドフレーム26からシート前方側への反力が発生する。
【0048】
このように乗員からバックバネ部38に荷重が入力されると、自身は撓み変形してシートバック12のクッション性の確保に寄与し、荷重そのものは左右のサイドフレーム26に伝達して左右のサイドフレーム26で支持する。その結果、シートバック12のクッション性能が充分に確保される。また、バックバネ部38は樹脂製とされてバックボード部36に一体に設けられているので、バックバネ部38を金属製のシートバックスプリングで構成する場合に比べて、部品点数及び組付工数が削減される。その結果、本実施形態によれば、シートバック12のクッション性能を充分に確保することができると共に、更なる軽量化及び低コスト化を図ることができる。
【0049】
しかも、本実施形態では、シートバックボード16の前後方向延在部50に波状部50A(余長部)が設けられていることにより、シートバックボード16に局部変形が生じることを防止又は効果的に抑制することができる。
【0050】
つまり、図6及び図7に示される比較例100のように、各部の板厚などが本シートバックボード16と同じで且つ波状部50Aが省略されている場合、前後方向延在部50の引張剛性K2が、前後方向延在部50とフレーム固定部49との連結部C1の曲げ剛性K1よりも大きくなることがある(K2>K1)。この場合、後突時における乗員Pからの荷重F(図7参照)がバックバネ部38及びバックボード部36に作用することにより、左右の前後方向延在部50に対してシート後方側への引張力f1(図7及び図8参照)が作用すると、連結部C1には、曲げと引張りにより応力が集中する(図8の矢印A参照)。この応力によって連結部C1に局部変形(塑性変形)が生じてしまう可能性がある。
【0051】
これに対し、本実施形態では、図3に示されるように、シートバックボード16の前後方向延在部50に波状部50A(余長部)が設けられていることにより、前後方向延在部50の引張剛性K2が、連結部C1の曲げ剛性K1よりも小さくなっている(K2<K1)。このため、図4に示されるように、前後方向延在部50に対してシート後方側への引張力f1が作用した際には、当該引張力f1によって前後方向延在部50がシート前後方向に伸ばされる。これにより、連結部C1に作用する曲げ力及び引張り力を低減することができるので、連結部C1における応力集中を緩和することができる(図5の矢印B参照)。したがって、上述の如き局部変形を防止又は効果的に抑制することができる。なお、図4及び図7では、説明の都合上シートバックパッド18及びシートカバー20の図示を省略している。
【0052】
また、比較例100においては、後突時における乗員Pからの荷重Fがバックバネ本体部48に作用した際には、前後方向延在部50とバックバネ本体部48との連結部C3が、バックバネ本体部48を介してシート幅方向内側かつシート後方側へ向けて引っ張られる(図9の矢印f2参照)。これにより、上記連結部C3には曲げと引張りによる応力が集中するため(図9の矢印D参照)、当該連結部C3において局部変形(塑性変形)が生じる可能性がある。
【0053】
これに対し、本実施形態では、前後方向延在部50の波状部50Aが連結部C3よりシート前方側に配置されている。このため、当該波状部50Aが伸長することにより、連結部C3における応力集中を緩和することができるので、連結部C3における局部変形を防止又は効果的に抑制することができる。
【0054】
また、比較例100においては、前後方向延在部50がシート後方側へ引っ張られた際には、図7に示されるように左右のサイドフレーム26が前端部を互いに接近させる方向へ捩り変形する(図7の矢印E参照)。その結果、シート後方側への荷重に対するシートバックフレーム14の剛性が低下し、シートバックフレーム14がシート後方側へ変形し易くなる。
【0055】
これに対し、本実施形態では、前述した如く前後方向延在部50が伸長することにより、サイドフレーム26に負荷される荷重を低減することができるため、左右のサイドフレーム26の捩り変形を抑制することができる(図4参照)。これにより、後面衝突時におけるシートバックフレーム14の剛性を良好に確保することができる。
【0056】
しかも、本実施形態では、バックボード部36のシート幅方向両端側に設けられたフレーム対向部43が、サイドフレーム26の後壁部26Cに対してシート前方側から対向して配置されている。このため、前後方向延在部50の伸長によってバックボード部36がシート後方側へ変位した際には、フレーム対向部43(バックボード部36)がサイドフレーム26の後壁部26Cと当接することにより、バックボード部36がサイドフレーム26の後壁部26Cによってシート後方側から支持される。これにより、シートバックボード16におけるバックボード部36よりもシート前方側の構成に生じる応力を低減することができる。また、サイドフレーム26に作用する荷重が、サイドフレーム26の前端側と後端側とに分散されるため、サイドフレーム26の捩り変形も抑制することができる。また、後壁部26Cには、シート前方側へ突出した突出部26C1が設けられているため、当該突出部26C1の突出高さを変更することにより、フレーム対向部43が後壁部26Cに当接するタイミングなどを調整することができる。
【0057】
さらに、本実施形態では、フレーム固定部49の前壁49Aがサイドフレーム26の前壁部26Bに対してシート前方側から当接しており、前壁49Aのシート幅方向外側端部からシート後方側へ延出された外壁49Bが、サイドフレーム26の側壁部26Aにおけるシート幅方向外側面に固定されている。このため、前壁49Aのシート幅方向内側端部(連結部C1)が前後方向延在部50を介してシート後方側へ引っ張られた際には、前壁49Aすなわちフレーム固定部49をサイドフレーム26によってシート後方側から支持することができる。これにより、サイドフレーム26に対するフレーム固定部49の固定強度を向上させることができる。
【0058】
また、本実施形態では、波状部50Aが、前後方向延在部50の上端から下端まで連続して設けられているため、シート後方側への引張力f1によって前後方向延在部50を良好に伸長させることができる。
【0059】
さらに、本実施形態では、前後方向延在部50の余長部である波状部50Aが、平断面視で見た場合にシート前後方向に複数個の曲面を連続させることにより波状に形成されている。これにより、例えば大きな山が一つのみ形成された余長部を前後方向延在部に設けた場合と比較して、前後方向延在部の伸長量を増やすことができる。
【0060】
また、本実施形態では、このシートバックボード16では、バックバネ部38がバックボード部36に一体成形されている。このため、シートバックボード16を製作するにあたっては、シートバック高さ方向のいずれか一方に金型(スライド型)を抜く方法を採ることが望ましい。この点を考慮し、前後方向延在部50の波状部50A、及びバックバネ本体部48の波状部分48には、スライド型をシートバック高さ方向の下側へ脱型できるようにテーパ形状(抜き勾配)が設定されている。したがって、シートバックボード16を効率よく製作することができる。
【0061】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与し、その説明を省略する。
【0062】
〔第2の実施形態〕
図10には、本発明の第2の実施形態に係る車両用シート200の部分的な構成が平断面図にて示されている。なお、図10では、シートバックパッド18及びシートカバー20の図示が省略されている。この実施形態は、前記第1実施形態と基本的に同様の構成とされているが、この実施形態では、前後方向延在部50の波状部50Aが、前記第1実施形態よりもシート後方側に形成されている。また、この実施形態では、バックバネ本体部48のシート幅方向端部が、波状部50Aに設けられた傾斜部50A1に連結されている(図10の連結部C3参照)。この傾斜部50A1は、シート幅方向内側かつシート後方側へ向けて延在しており、波状部50Aとバックバネ本体部48とのシート前方側のなす角θ(図12(A)参照)が90度以上180度以下に設定されている。
【0063】
この実施形態においても、前記第1実施形態と基本的に同様の構成とされているため、前記第1実施形態と基本的に同様の作用効果を奏する。しかも、この実施形態では、上述の如く波状部50Aとバックバネ本体部48とのシート前方側のなす角θ(図11(A)参照)が90度以上180度以下に設定されている。これにより、図12に示されるように、後突時における乗員Pからの荷重Fがバックバネ本体部48に負荷された際の連結部C3の変形角が小さくなるので、連結部C3に生じる応力を更に低減することができる。つまり、連結部C3に生じる応力Sは、引張応力Stと曲げ応力Smとにより構成される(S=St+Sm)。また、曲げ応力Smは、なす角θからの変形角Δθ(図11(B)参照)に比例する(Sm=Δθ/θ)。このため、なす角θを大きく設定することにより、曲げ応力Smを低減することができる。したがって、連結部C3に生じる応力Sを更に低減することが可能になる。
【0064】
〔上記実施形態の補足説明〕
上記各実施形態では、樹脂製のバックボード部36に樹脂製のバックバネ部38(樹脂バネ部)を一体に形成したが、これに限らず、樹脂製のバックボード部36に樹脂製のバックバネ部38を一体的に設けてもよい。すなわち、バックボード部36とバックバネ部38とを別々に製作してから両者を溶着等により一体化するようにしてもよい。さらに、バックバネ部38を構成するバックバネ本体部48と前後方向延在部50とを別部品として製作してから溶着等により一体化するようにしてもよい。また、フレーム固定部49と前後方向延在部50とを別部品として製作してから溶着等により一体化するようにしてもよい。また、上記実施形態に係るバックバネ部38を省略し、別の弾性変形部を設ける構成にしてもよい。例えば、バックボード部36のシート前方側に蛇腹状の弾性変形部を設け、当該弾性変形部がシート後方側への荷重によって圧縮方向に弾性変形する構成にしてもよい。また例えば、バックボード部36のシート前方側に、平面視で断面台形状に形成された弾性変形部を設け、当該弾性変形部がシート後方側への荷重によって弾性変形する構成にしてもよい。
【0065】
また、上記各実施形態では、バックボード部36のシート幅方向両端側に設けられたフレーム対向部43が、サイドフレーム26の後壁部26Cに対してシート前方側から対向して配置された構成にしたが、これに限らず、フレーム対向部43が省略された構成にしてもよい。
【0066】
また、上記各実施形態では、前後方向延在部50の波状部50Aに抜き勾配が設定された構成にしたが、これに限らず、本発明に係るシートバックボードの成形方法は適宜変更することができるものであり、上記抜き勾配が省略された構成にしてもよい。
【0067】
また、上記各実施形態では、波状部50Aが余長部とされた構成にしたが、これに限らず、余長部は、前後方向延在部の前端部と後端部を結ぶ直線上から外れたものであればよく、その形状は適宜変更することができる。
【0068】
また、上記実施形態では、波状部50A(余長部)が、前後方向延在部50の上端から下端まで連続して設けられた構成にしたが、これに限らず、連続していない部位が存在する構成であっても、前後方向延在部50の伸長を許容するものであればよい。
【0069】
さらに、上記各実施形態では、フレーム固定部49が前壁49Aと外壁49Bとを備え、外壁49Bがサイドフレーム26のシート幅方向外側面に固定された構成にしたが、これに限らず、フレーム固定部の構成は適宜変更することができる。例えば、外壁が省略され、前壁がサイドフレームの前端面に固定される構成にしてもよい。また、フレーム固定部がサイドフレームのシート幅方向内側面に固定される構成にしてもよい。また、上記各実施形態では、フレーム固定部49の前壁49Aがサイドフレーム26の前端面と当接して配置された構成にしたが、これに限らず、フレーム固定部の前壁とサイドフレームの前端面との間に僅かな隙間が確保された構成にしてもよい。
【0070】
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことはいうまでもない。
【符号の説明】
【0071】
10 車両用シート
12 シートバック
14 シートバックフレーム
16 シートバックボード
18 シートバックパッド
20 シートカバー
26 サイドフレーム
36 バックボード部
38 バックバネ部(樹脂バネ部)
43 フレーム対向部
49 フレーム固定部
49A 前壁
49B 外壁
50 前後方向延在部
50A 波状部(余長部)
50A1 傾斜部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用シートのシートバックの背面側に配置されるバックボード部と、
前記バックボード部よりもシート前方側に配置され、シートバックフレームにおける左右一対のサイドフレームに固定される左右一対のフレーム固定部と、
前端部が前記フレーム固定部のシート幅方向内側端部と一体又は一体的に連結され、後端部が前記バックボード部のシート幅方向端部と一体又は一体的に連結されると共に、余長部が設けられることによりシート前後方向に伸長可能とされた左右一対の前後方向延在部と、
を備えた樹脂製シートバックボード。
【請求項2】
前記フレーム固定部は、前記サイドフレームの前端面と対向して配置され、シート幅方向内側端部に前記前後方向延在部の前端部が連結された前壁と、前記前壁のシート幅方向外側端部からシート後方側へ延出され、前記サイドフレームのシート幅方向外側面に固定された外壁と、を有する請求項1に記載の樹脂製シートバックボード。
【請求項3】
前記バックボード部のシート前方側でシート幅方向に延在し、シート幅方向両端部が前記一対の前後方向延在部と一体又は一体的に連結されると共に、シート前方側からの荷重によってシート後方側へ撓み変形可能とされた樹脂バネ部を有し、前記余長部は、全部又は一部が前記樹脂バネ部よりもシート前方側に配置されている請求項1又は請求項2に記載の樹脂製シートバックボード。
【請求項4】
前記余長部には、シート幅方向内側かつシート後方側へ向けて延在する傾斜部が設けられ、前記樹脂バネ部のシート幅方向端部が前記傾斜部に連結されている請求項3に記載の樹脂製シートバックボード。
【請求項5】
前記余長部は、前記前後方向延在部の上端から下端まで連続して設けられている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の樹脂製シートバックボード。
【請求項6】
前記余長部は、平断面視で見た場合にシート前後方向に複数個の曲面を連続させることにより波状に形成されている請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の樹脂製シートバックボード。
【請求項7】
前記余長部には、シートバック高さ方向のいずれか一方に型抜きできるように抜き勾配が設定されている請求項5又は請求項6に記載の樹脂製シートバックボード。
【請求項8】
前記バックボード部のシート幅方向両端側には、前記サイドフレームの後壁部に対してシート前方側から対向して配置されるフレーム対向部が設けられている請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の樹脂製シートバックボード。
【請求項9】
シートバックフレームと、
前記シートバックフレームに支持されたシートバックパッドと、
前記シートバックパッドの表面を覆ったシートカバーと、
前記シートバックフレームにおける左右一対のサイドフレームに取り付けられた請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の樹脂製シートバックボードと、
を備えた車両用シート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−250596(P2012−250596A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−123741(P2011−123741)
【出願日】平成23年6月1日(2011.6.1)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】