説明

機能性食物

【課題】
生体に摂取されたときに、脳内ホルモンの原料となり得る各成分が生体内の消化吸収器官において迅速かつ良好に吸収されるとともに、生体内の血液脳関門を迅速かつ良好に通過して脳細胞に迅速かつ良好に吸収されるために、生体内の末梢血流量が増加して、生体の細胞代謝が促進される機能性食物を提供する。
【解決手段】
(a)リゾホスファチジルコリン、(b)リゾホスファチジルセリンおよび/またはホスファチジルセリン、(c)ビタミンB、および(d)ビタミンEが必須成分としてそれぞれ配合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人、犬、猫などの動物が摂取するのに適するようにリゾホスファチジルコリンを必須成分として含有する機能性食物に関し、特に、人が摂取する機能性食品に適用するのに最適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、健康維持に有効とされるレシチン含有の加工食品が知られている。そして、このようなレシチン含有の加工食品には、一般的に、大豆または卵黄から得られる大豆由来または卵黄由来のレシチンが含まれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述のようなレシチン含有の加工食品に用いられているレシチンは、脂肪酸基およびグリセリン基から成る組成物である。そして、上記レシチン含有の加工食品が人に摂取された場合には、人体内の消化吸収器官においてそのごく一部が分解されるにすぎない。例えば、公的発表によれば、僅か0.1%程度が腸内菌によって分解されるにすぎない。したがって、上述のようなレシチン含有の加工食品では、人体内の消化吸収器官において、有用なリゾ化レシチン(すなわち、リゾホスファチジルコリン)として吸収させるのは、困難であるとされている。
【0004】
しかも、上述のように脂肪酸基を有するレシチン組成物は、きわめて酸化され易い性質があるから、人の健康維持の目的での生体有効性には、疑問視されていた。さらに、人の生体を構成する細胞に必要とされるレシチン構造は、リゾホスファチジルコリンであって、従来からのレシチンと呼ばれる一般的なレシチン構造のものとは大きく異なっている。また、このように一般的なレシチン構造のものは、その生体吸収性や生体に対する効能についても、明確な根拠となる報告があまりなされていない。
【0005】
本発明者は、上述のようなレシチン構造体に含まれている有用成分としてのリゾホスファチジルコリンが生体吸収時において特異な性質を有することに着眼して、このようなリゾホスファチジルコリンに配合すべき最適な成分およびこれらの成分の最適な配合割合を見い出すことによって、本発明に想到した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による機能性食物は、つぎの(a)項〜(d)項に記載の成分が必須成分としてそれぞれ配合されたものである。
(a)リゾホスファチジルコリン、
(b)リゾホスファチジルセリンおよび/またはホスファチジルセリン、
(c)ビタミンB、および
(d)ビタミンE。
【0007】
この場合、上記(b)項に記載の必須成分としては、リゾ化されているために人体内の消化吸収器官において迅速かつ良好に吸収されかつ人体内の血液脳関門を迅速かつ良好に通過するリゾホスファチジルセリンが用いられるのが好ましい。
【0008】
上記(a)項に記載の必須成分としては、大豆由来のレシチン、卵黄由来のレシチンなどのレシチンのうちでも、大豆由来のレシチン(すなわち、大豆脂質)を一種または複数種の酵素を用いた酵素分解処理により低分子加工することによって得られるものであるのが好ましい。また、上記(b)項に記載の必須成分としても、大豆由来のもの、卵黄由来のものなどのうちでも、一種または複数種の酵素を用いた酵素分解処理により低分子加工された大豆由来のものであるのが好ましい。また、上記(c)項および(d)項にそれぞれ記載したビタミン、その他の追加の成分としてのビタミンは、植物油から得られるものや、合成によって得られるものであってよい。
【0009】
上記(a)項に記載の必須成分は、後述の実施例において記述するように、リゾホスファチジルコリン含有のリン脂質混合物の形態でもって本発明による機能性食物に配合されることができる。この場合、上記リン脂質混合物中のリゾホスファチジルコリンの含有量が、5〜50重量%であるのが好ましく、6.5〜40重量%であるのがさらに好ましく、8〜30重量%であるのが特に好ましい。また、上記リン脂質混合物中のホスファチジルコリンの含有量が、6〜60重量%であるのが好ましく、8〜50重量%であるのがさらに好ましく、10〜40重量%であるのが特に好ましい。さらに、上記リン脂質混合物中のリゾホスファチジルコリンおよびホスファチジルコリン以外の成分は、少量の水とアセトン可溶物としての残部(その他のリン脂質、遊離脂肪酸、脂肪酸エステルなど)とであるのが好ましい。
【0010】
本発明による機能性食物は、製剤の形態を特定されるものでは特になく、ゴム質状のもの、その他の錠剤、ソフトカプセル、ハードカプセル、液状のもの、クリーム状のもの、顆粒剤、粉末状のものなどに製剤されることができる。また、本発明による機能性食物は、キャンディ、ゴム質状のもの、キャラメル、チューインガム、パン、飲料、菓子類、ゼリーなどに製品加工することができる。したがって、上記機能性食物は、健常な成人だけでなく、乳幼児、子供、老人などにも、嗜好品のようにして容易に摂取されることができる。
【0011】
また、本発明においては、上記(b)項〜(d)項に記載の必須成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(b1)項〜(d1)項に記載の数値範囲のうちの下限以上であるのが好ましく、上限以下であるのが同様に好ましい。
(b1) 2.30〜40重量部、
(c1) 0.50〜6.80重量部、および
(d1) 0.10〜1.88重量部。
【0012】
また、本発明においては、上記(b)項〜(d)項に記載の必須成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(b2)項〜(d2)項に記載の数値範囲のうちの下限以上であるのがさらに好ましく、上限以下であるのが同様にさらに好ましい。
(b2) 3.3〜30.0重量部、
(c2) 0.66〜5.40重量部、および
(d2) 0.13〜1.35重量部。
【0013】
さらに、本発明においては、上記(b)項〜(d)項に記載の必須成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(b3)項〜(d3)項に記載の数値範囲のうちの下限以上であるのが特に好ましく、上限以下であるのが同様に特に好ましい。
(b3) 4.0〜24重量部、
(c3) 0.80〜4.70重量部、および
(d3) 0.18〜1.20重量部。
【0014】
また、本発明においては、上記(c)項に記載のビタミンBがつぎの(e)項〜(j)項に記載の成分のうちの少なくとも1種であるのが好ましい。
(e)ビタミンB
(f)ビタミンB
(g)ビタミンB複合体、
(h)ビタミンB
(i)ビタミンBおよび/またはビタミンB、および
(j)ビタミンB12
【0015】
また、本発明においては、上記(c)項に記載のビタミンBがつぎの(k)項〜(m)項に記載の成分を少なくとも1種を含んでいるのが好ましい。
(k)ビタミンB
(l)ビタミンB複合体および/またはビタミンB、および
(m)ビタミンB
【0016】
この場合、上記(c)項に記載のビタミンBは、上記(k)項〜(m)項に記載の3種類または4種類のビタミンB成分から成っているのがさらに好ましい。また、上記(g)項に記載のビタミンB複合体は、水溶性ビタミンB複合体の一種でありかつビタミンBを十分に含有しているナイアシンであるのが好ましい。
【0017】
また、本発明においては、上記(k)項〜(m)項に記載の成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(k1)項〜(m1)項に記載の数値範囲のうちの下限以上であるのが好ましく、上限以下であるのが同様に好ましい。
(k1) 0.25〜3.35重量部、
(l1) 0.15〜2.25重量部、および
(m1) 0.020〜0.280重量部。
【0018】
また、本発明においては、上記(k)項に記載の成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(k2)項〜(m2)項に記載の数値範囲のうちの下限以上であるのがさらに好ましく、上限以下であるのが同様にさらに好ましい。
(k2) 0.36〜3.00重量部、
(l2) 0.23〜2.00重量部、および
(m2) 0.033〜0.240重量部。
【0019】
さらに、本発明においては、上記(k)項〜(m)項に記載の成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(k3)項〜(m3)項に記載の下限以上であるのが特に好ましく、上限以下であるのが同様に特に好ましい。
(k3) 0.45〜2.55重量部、
(l3) 0.30〜1.75重量部、および
(m3) 0.040〜0.215重量部。
【0020】
また、本発明においては、つぎの(n)項および(o)項に記載の成分のうちのいずれか一種または両方が追加の成分として配合されているのが好ましい。
(n) DHA、および
(o) ベタイン。
【0021】
この場合、上記(n)項および(o)項に記載の追加の成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(n1)項および(o1)項に記載の数値範囲のうちの下限以上であるのが好ましく、上限以下であるのが同様に好ましい。
(n1) 9.0〜106.8重量部、および
(o1) 0.04〜0.55重量部。
【0022】
また、上記(n)項および(o)項に記載の追加の成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(n2)項および(o2)項に記載の数値範囲のうちの下限以上であるのがさらに好ましく、上限以下であるのが同様にさらに好ましい。
(n2) 12.8〜93.4重量部、および
(o2) 0.05〜0.48重量部。
【0023】
さらに、上記(n)項および(o)項に記載の追加の成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(n3)項および(o3)項に記載の数値範囲のうちの下限以上であるのが特に好ましく、上限以下であるのが同様に特に好ましい。
(n3) 16.6〜83.4重量部、および
(o3) 0.06〜0.44重量部。
【0024】
また、本発明においては、容易に咀嚼(そしゃく)することが可能である適当な硬さとなるように、ゴム質状の錠剤に製剤されているのが好ましい。このために、本発明においては、ゼラチンが追加の成分としてさらに配合されているのが好ましい。なお、本文において、この「ゴム質状」は、「ガミー状(gummy)」または「ゼラチン質状」もしくは「ゼリー状」と同一の意味で用いられている。この場合、上記ゼラチンの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、200〜1500重量部の範囲であるのが好ましく、300〜1200重量部の範囲であるのがさらに好ましく、400〜1000重量部の範囲であるのが特に好ましい。また、上記ゴム質状の錠剤中の上記(a)項に記載の必須成分の含有量が、0.3〜4.5重量%の範囲であるのが好ましく、0.45〜3重量%の範囲であるのがさらに好ましく、0.6〜2.5重量%の範囲であるのが特に好ましい。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、リゾホスファチジルコリンが生体吸収時において特異な性質を有することに着眼して、リゾホスファチジルコリンに配合すべき最適な成分(請求項1、5〜7、11)を見い出すとともに、これらの配合成分の最適な配合割合(請求項2〜4、8〜10、12〜14、19〜21)を見い出したものである。したがって、本発明による機能性食物が人などに摂取されたときには、脳内ホルモンの原料となり得る各成分が生体内の消化吸収器官において迅速かつ良好に吸収されるとともに、生体内の血液脳関門を迅速かつ良好に通過して脳細胞に迅速かつ良好に吸収されるから、生体内の末梢血流量が増加して、生体の細胞代謝が促進される。
【0026】
また、請求項15〜18に係る発明によれば、機能性食物を容易に咀嚼(そしゃく)することができる適当な硬さのゴム質状錠剤に構成することができる。したがって、本発明による機能性食物は、老若男女を問わず摂取し易く、また、消化吸収器官における吸収が一層迅速かつ良好であり、しかも、血液脳関門を一層迅速かつ良好に通過して脳細胞に一層迅速かつ良好に吸収される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
つぎに、本発明を適用した一実施例による機能性食物について説明する。なお、この実施例による機能性食物は、人が摂取することを想定して製造されたものであるから、「機能性食品」を意味している。
【0028】
上記機能性食物は、つぎの表1において(1)項〜(15)項にそれぞれ記載した配合成分がこれらの配合成分の右側にそれぞれ記載した配合割合(すなわち、重量パーセント)で配合されて甘納豆とほぼ同じ大きさで甘納豆とほぼ同じ形状であるゴム質状の錠剤に製剤されたものである。そして、上記機能性食物は、甘納豆に類似した味および風味があるゴム質状であり、また、ゼラチン質状またはゼリー状で容易に咀嚼(そしゃく)することができる適当な硬さを有しているから、人が摂取するのに最適である。
【0029】
【表1】

【0030】
上記表1におけるリゾホスファチジルコリン(リン脂質混合物として含有)、リゾホスファチジルセリン、ビタミンB、ナイアシン、ビタミンE、ビタミンBおよびビタミンBは、脳内ホルモンの原料となり得るものである。また、上記表1におけるリゾホスファチジルコリン含有のリン脂質混合物としては、リゾホスファチジルコリン約15.0重量%、ホスファチジルコリン約20.0重量%、水分約0.3重量%、アセトン可溶物としての残部(その他のリン脂質、遊離脂肪酸、脂肪酸エステル)残量から成るリン脂質混合物が用いられることができる。したがって、上記表1にそれぞれ記載した配合成分および配合割合を有する機能性食物におけるリゾホスファチジルコリンの含有量は、約1.03重量%であり、ホスファチジルコリンの含有量は、約3.00重量%である。
【0031】
また、上記表1における水あめ、還元水あめ、ぶどう糖、黒糖、果糖、酸味料(クエン酸)は、上記機能性食物に甘納豆に類似した味付けおよび風味付けをするために添加されている。なお、上記水あめおよび還元水あめは、それぞれ、賦形剤としての機能も有し、上記酸味料(クエン酸)は、PH調整の機能も有している。また、上記水あめとしては、でんぷんを酸または酵素(グルクアミラーゼ)で加水分解して作った粘ちょうな甘味物質を用いることができる。さらに、上記還元水あめとしては、還元糖を酸または酵素(グルクアミラーゼ)で加水分解して作った粘ちょうな甘味物質を用いることができる。
【0032】
また、上記表1におけるDHAは、上記機能性食物に隠し味をつけるために(換言すれば、味覚調整剤として)添加されている。また、上記表1におけるベタインは、人体内の消化吸収器官における上記機能性食物中の各成分の吸収を促進するために添加されている。さらに、上記表1中のゼラチンは、既述のように、錠剤として製剤される上記機能性食物が人の摂取に好適なゴム質状になるようにするために添加されている。
【0033】
本発明においては、表1に示す配合成分以外の追加の成分として、濃縮リンゴ果汁、でんぷん、植物油脂、濃縮ヨーグルトなどの1種または複数種もしくは全部を適当な配合割合でもって上記機能性食物に配合することもできる。この場合、この追加の成分全体の配合割合(重量パーセント)とほぼ同量だけ、例えば水あめの配合割合を必要に応じて減少させることもできる。なお、上記濃縮リンゴ果汁、でんぷんおよび植物油脂は、上記機能性食物に甘納豆に類似した味付けおよび風味付けを増させる機能を有している。また、上記でんぷんは、賦形剤としての機能も有している。また、上記植物油脂は、上記リゾホスファチジルコリンなどのリン脂質、その他の脂質を水溶性のゼラチンに乳化または溶解させ易くする機能も有している。さらに、上記濃縮ヨーグルトは、上記機能性食物に隠し味をつける味覚調整剤として機能する。
【0034】
つぎに、本発明において用いることができるリゾホスファチジルコリンの製造方法の一例について説明する。
【0035】
まず、大豆原油を濾過し、ついで、60℃〜80℃に加温した状態で水を2〜3重量%加えて攪拌した後、沈殿した含水ガム質(水和レシチン)から成る沈殿部を遠心分離によって分離する脱ガム工程を経由する。その後、この得られた含水ガム質を減圧下において加熱・乾燥することによって、リン脂質分:60〜65重量%、中性脂肪:35〜40重量%および微量の遊離脂肪酸とステロール類とから成る組成のペースト状レシチンを製造する。ついで、この大豆レシチン(ペースト状レシチン)に再度加水した後、ホスフォリパーゼA1またはA2から成る加水分解酵素を作用させて、各リン脂質の所定の脂肪酸エステル部分を加水分解させる。そして、この反応の終了後に、加温して酵素を失活させ、さらに、減圧下において加熱・乾燥した後、脱酵素の目的で濾過を行うと、表1に示す大豆由来のリゾホスファチジルコリン含有のリン脂質混合物が得られる。
【0036】
また、本発明において用いることができるリゾホスファチジルセリンも、酵素によってホスファチジル基反応(いわゆる、頭部基交換)を用いた従来公知の製造方法によって、上述のリゾホスファチジルコリン含有のリン脂質混合物の製造方法の場合と同様にして製造することができる。
【0037】
本発明においては、必須成分の1つであるリゾホスファチジルコリンは、脳神経伝達物質として脳神経伝達を正常に整える機能があるから、人体内で各種の有用な生理作用が行われるのを可能にする。このような有用な生理作用として、脳内ホルモン調整作用、更年期障害改善作用、自律神経機能障害改善作用、痴呆症・アルツハイマー症改善作用、老化防止作用、抗酸化作用、言語障害改善作用、精神安定作用、鎮静作用、集中力増加作用、記憶障害改善作用および記憶力増加作用を挙げることができる。そして、このような生理作用は、心療内科への用途としての有効利用を示唆しているから、本発明による機能性食物は、健常な精神構造を維持するための有用な手段として期待できるものである。
【0038】
また、本発明においては、必須成分の別の1つであるリゾホスファチジルセリン(またはホスファチジルセリン)は、リゾホスファチジルコリンと共働して、上述のようなリゾホスファチジルコリンの機能および作用を促進する。なお、リゾホスファチジルコリンおよびリゾホスファチジルセリン(またはホスファチジルセリン)は、いずれもリン脂質である。したがって、製剤された機能性食物中の各成分が分離および/または酸化するのが効果的に防止されるから、経時安定性に優れた機能性食物を提供することができる。
【0039】
また、本発明においては、ビタミンB(例えば、ビタミンB、ビタミンB、ナイアシンなどのビタミンB複合体および/またはビタミンB、ならびにビタミンBおよび/またはビタミンB)およびビタミンEは、それぞれ、リゾホスファチジルコリンの生体吸収を促進するとともに、リゾホスファチジルコリンの上述のような有利な機能および有利な作用を促進させる。なお、本発明においては、ビタミンBおよびビタミンE以外のビタミンも添加することができ、例えば、ビタミンBおよびビタミンEと同様の機能および作用などを奏させるために、ビタミンEの場合と実質的に同一の配合割合でもってビタミンCを追加の成分として機能性食物に配合することもできる。したがって、ビタミンCの含有量は、前記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、前記(d1)項、(d2)項および(d3)項に記載の数値範囲のうちのそれぞれの下限以上であるのが好ましく、さらに好ましくおよび特に好ましく、それぞれの上限以下であるのが同様に好ましく、同様にさらに好ましくおよび同様に特に好ましい。
【0040】
つぎに、前記表1に配合成分および配合割合を示す上記機能性食物の製造方法の一例について説明する。
【0041】
まず、予め60〜80℃にそれぞれ加温したリゾホスファチジルコリン含有のリン脂質混合物およびリゾホスファチジルセリンに、必要に応じて加温したゾル状のゼラチンを加えて、混合・攪拌することによりこの混合物を乳化させた。ついで、この乳化液に、植物油脂、ビタミンE、ビタミンB、ビタミンB、ナイアシン、ビタミンB、ベタイン、水あめ、還元水あめ、ぶどう糖、黒糖、酸味料(クエン酸)およびDHAを、前記表1に示す配合割合でもって適当な順序でそれぞれ加えて、この乳化液を混合・攪拌することによりこの混合物を均一に乳化させた。ついで、この乳化液を型枠に流し込んでから冷却固化させることによって、甘納豆とほぼ同じ大きさで甘納豆とほぼ同じ形状であるゴム質状の錠剤に製剤された機能性食物を得た。
【0042】
この甘納豆状の機能性食物は、必要に応じて、その外側を糖製品などで包んで糖衣錠などの被覆層付き錠剤とすることができる。しかし、上記機能性食物にこのような被覆層を設けなければ、上記機能性食物が、人体内の消化吸収器官において一層迅速かつ良好に吸収されるとともに、人体内の血液脳関門を一層迅速かつ良好に通過して脳細胞に一層迅速かつ良好に吸収されるから、上記機能性食物にはこのような被覆層を設けない方が好ましい。
【0043】
つぎに、本発明を適用した上記一実施例による上記機能性食物の生体(特に、人体)への影響について説明する。
【0044】
上記機能性食物には、上述のように、必須成分の一つとしてリゾ化リン脂質(換言すれば、リゾホスファチジルコリン)が配合されている。そして、このリゾホスファチジルコリンは、細胞代謝を促進する物質として人体などの生体中に広く分布し、特に、脳、肝臓などの重要な組織に豊富に存在している。しかも、リゾホスファチジルコリンは、脳細胞の主成分であり、脳において神経伝達物質として機能する。したがって、人、その他の動物がリゾホスファチジルコリンが配合された上記機能性食物を摂取することによって、生体に何らかの影響が出ることが予測される。
そこで、リゾホスファチジルコリンが配合されている上記機能性食物について、
(1) 人の脳神経への影響、
(2) 人の筋肉機能への影響、
(3) 人の体温への影響、
を臨床的に試験して評価した。以下において、上記試験(1)、(2)および(3)についての具体的試験方法およびそれらの結果を項分けして順次説明する。
【0045】
(1) 人の脳神経への影響
上記機能性食物を摂取する前と摂取した後との脳波を比較することによって、人の脳神経への影響を評価した。すなわち、被験者である健常成人に脳波計の電極キャップを取り付けた。そして、まず、上記機能性食物を摂取する前の脳波をコントロール(対照試験)として連続的に10分間測定した。その後、上記機能性食物(上記一実施例)を3g摂取し、つぎに、摂取後の脳波を連続的に60分間測定して、その検出脳波を分析した。この検出脳波をトポグラフとして集計したものが図1に示されている。
図1において、(a)は、上記機能性食物を摂取する前における人の脳波を示すグラフである。また、(b)は、上記機能性食物の摂取15分後における人の脳波を示すグラフである。また、(c)は、上記機能性食物の摂取30分後における人の脳波を示すグラフである。さらに、(d)は、上記機能性食物の摂取60分後における人の脳波を示すグラフである。
【0046】
検出脳波は、Delta(2.0〜4.0Hz)、Theta(4.0〜8.0Hz)、Alpha1(8.0〜10.0Hz)、Alpha2(10.0〜13.0Hz)、Beta1(13.0〜20.0Hz)、Beta2(20.0〜30.0Hz)の6つである。図1の(a)〜(d)のそれぞれにおいては、上段左側にDeltaの測定結果が、上段右側にThetaの測定結果が、中段左側にAlpha1の測定結果が、中段右側にAlpha2の測定結果が、下段左側にBeta1の測定結果が、下段右側にBeta2の測定結果がそれぞれ図示されている。
【0047】
また、図1の(a)〜(d)のそれぞれにおいては、脳波の検出量が5段階に分けて示されている。具体的には、脳波がほとんど確認されない最小量検出領域1は細い実線で、検出量が少ない小量検出領域2は一点鎖線で、中程度の検出量が認められる中量検出領域3は長い点線で、検出量が多い多量検出領域4は太い実線で、最も検出量が多い最多量検出領域5は短い点線で示されている。
【0048】
図1の(a)〜(d)から、α波(Alpha1およびAlpha2)についての検出脳波の図(図1の(a)〜(d)における中段左側および中段右側)においては、上記機能性食物の摂取15分後にすでに多量検出領域4が出現し、摂取30分後には最多量検出領域5が出現し、摂取60分後には最多量検出領域5および多量検出領域4が拡大して、時間の経過にともなってα波の検出量が増加していることが分かる。これに対し、α波以外の検出脳波には、変化がほとんど見られない。α波は、精神のリラックス状態および集中力を評価する指標となるものである。したがって、α波の検出量の増加は、精神的に安定した鎮静状態を示唆し、また、集中した状態であることを示唆している。このことから、上記機能性食物を摂取することによって、精神的にリラックスし、また、集中力が増加することが分かる。
【0049】
(2) 人の筋肉機能への影響
上記機能性食物を摂取する前と摂取した後とのマイクロバイブレーションを比較することによって、人の筋肉機能への影響を評価した。すなわち、被験者である健常成人にマイクロバイブレーション測定器の電極を取り付けた。そして、まず、上記機能性食物を摂取する前のマイクロバイブレーションをコントロール(対照試験)として連続的に10分間測定した。その後、上記機能性食物(上記一実施例)を3g摂取し、つぎに、摂取後のマイクロバイブレーションを連続的に60分間測定して、その検出結果を集計評価した。この検出結果を集計したグラフが図2に示されている。
【0050】
図2において、(a)は、上記機能性食物を摂取する前におけるマイクロバイブレーションを示すグラフである。また、(b)は、上記機能性食物の摂取15分後におけるマイクロバイブレーションを示すグラフである。また、(c)は、上記機能性食物の摂取30分後におけるマイクロバイブレーションを示すグラフである。さらに、(d)は、上記機能性食物の摂取60分後におけるマイクロバイブレーションを示すグラフである。そして、これら図2の(a)〜(d)のグラフのそれぞれにおいて、横軸は周波数(Hz)、縦軸は検出量(Micro Volts)である。
【0051】
この筋肉機能への影響についての試験では、10Hz前後、あるいは、10Hz以下の周波数のマイクロ波を検出している。そして、図2の(a)〜(d)から分かるように、上記機能性食物の摂取前には、グラフ(図2(a))上にアトランダムなピーク性のない波形が現れている。そして、この波形には、上記機能性食物の摂取後(図2(b)および図2(c))においては、時間が経過するにともなって2Hz以下の低い周波数にピークPが現れ始め、摂取60分後(図2(d))においては、一極集中したピークPを有する波形に変化する。
【0052】
一般的に、通常状態の人の筋肉組織からは、不均一でパラレルな周波数のマイクロ波が検出されて、グラフ上には、アトランダムなピーク性のない波形が現れる。そして、リラックスした状態の人の筋肉組織からは、特定の周波数のマイクロ波が検出されて、グラフ上には、一極性のピークを有する波形が現れる。このことと、図2の(a)〜(d)とから、上記機能性食物を摂取することによって、人の筋肉組織がリラックスした状態になることが分かる。そして、人の筋肉組織がリラックスすれば、この筋肉組織の瞬発力を高めることができる。
【0053】
(3) 人の体温への影響
上記機能性食物を摂取する前と摂取した後との体温を比較することによって、人の体温への影響を評価した。すなわち、被験者である健常成人の体表面の温度をサーモグラフィーを用いて測定した。まず、上記機能性食物を摂取する前における全身の体温をコントロール(対照試験)として測定した。その後、上記機能性食物(上記一実施例)を3g摂取し、つぎに、摂取後における全身の体温を連続して10分間測定して、その検出体温を集計評価した。この検出体温をトポグラフとして集計した測定体表面温度サーモグラフが図3に示されている。
【0054】
図3において、(a)は、上記機能性食物を摂取する前における人の測定体表面温度サーモグラフを示している。また、(b)は、上記機能性食物を摂取した直後における測定体表面温度サーモグラフを示している。また、(c)は、上記機能性食物の摂取5分後における測定体表面温度サーモグラフを示している。さらに、(d)は、上記機能性食物の摂取10分後における測定体表面温度サーモグラフを示している。図3の(a)〜(d)のそれぞれにおいて、30.0℃以上の温度域6は一点鎖線で、34.5℃以上の温度域7は長い点線で、36.0℃以上の温度域6は実線で、37.5℃以上の温度域9は短い点線でそれぞれ示されている。
【0055】
図3の(a)〜(d)から、上記機能性食物を摂取した直後(図3(b))には、すでに37.5℃以上の温度域9が出現し、36.0℃以上の温度域8も摂取前と比べると拡大している。そして、摂取5分後(図3(c))、摂取10分後(図3(d))と時間が経過するにともなって、上記37.5℃以上の温度域9および上記36.0℃以上の温度域8がさらに拡大し、摂取10分後(図3(d))には、下肢部においても37.5℃以上の温度域9の拡大が認められる。このように、上記機能性食物を被験者である人が摂取すると、時間が経過するにともなって、より高い温度を示す温度域が拡大して、被験者の体温の上昇が認められる。そして、摂取10分後には、被験者の体温が図3の(a)〜(d)のうちで最も上昇して、上記機能性食物を摂取する前における体温と比較すると、その変化は明らかである。このことから、上記機能性食物を摂取することによって、末梢血流量が増加して、代謝が促進されることが分かる。
【0056】
以上の説明から明らかなように、本発明による機能性食物を摂取した場合、生体(特に、人体)に顕著な好影響が認められたので、この機能性食物を人の学習力の向上、集中力の向上、運動能力の向上、痴呆症の改善・予防などを目的とした機能性食品として利用し得ることが分かった。したがって、本発明による機能性食物は、痴呆症治療薬および/または痴呆症予防薬として使用し得る可能性が十分にあることが分かった。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明を適用した一実施例による機能性食物についての人の脳神経への影響を示すグラフである。
【図2】上記機能性食物についての人の筋肉機能への影響を示すグラフである。
【図3】上記機能性食物についての人の体温への影響を示すサーモグラフである。
【符号の説明】
【0058】
1 最小量検出領域
2 小量検出領域
3 中量検出領域
4 多量検出領域
5 最多量検出領域
6 30.0℃以上の温度域
7 34.5℃以上の温度域
8 36.0℃以上の温度域
9 37.5℃以上の温度域
P ピーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
つぎの(a)項〜(d)項に記載の成分が必須成分としてそれぞれ配合されていることを特徴とする機能性食物。
(a)リゾホスファチジルコリン、
(b)リゾホスファチジルセリンおよび/またはホスファチジルセリン、
(c)ビタミンB、および
(d)ビタミンE。
【請求項2】
上記(b)項〜(d)項に記載の必須成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(b1)項〜(d1)項に記載のとおりであることを特徴とする請求項1に記載の機能性食物。
(b1)2.30重量部以上、
(c1)0.50重量部以上、および
(d1)0.10重量部以上。
【請求項3】
上記(b)項〜(d)項に記載の必須成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(b2)項〜(d2)項に記載のとおりであることを特徴とする請求項1に記載の機能性食物。
(b2)3.3重量部以上、
(c2)0.66重量部以上、および
(d2)0.13重量部以上。
【請求項4】
上記(b)項〜(d)項に記載の必須成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(b3)項〜(d3)項に記載のとおりであることを特徴とする請求項1に記載の機能性食物。
(b3)4.0重量部以上、
(c3)0.80重量部以上、および
(d3)0.18重量部以上。
【請求項5】
上記(c)項に記載のビタミンBがつぎの(e)項〜(j)項に記載の成分のうちの少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の機能性食物。
(e)ビタミンB
(f)ビタミンB
(g)ビタミンB複合体、
(h)ビタミンB
(i)ビタミンBおよび/またはビタミンB、および
(j)ビタミンB12
【請求項6】
上記(c)項に記載のビタミンBがつぎの(k)項〜(m)項に記載の成分を少なくとも1種を含んでいることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の機能性食物。
(k)ビタミンB
(l)ビタミンB複合体および/またはビタミンB、および
(m)ビタミンB
【請求項7】
上記(g)項に記載のビタミンB複合体がナイアシンであることを特徴とする請求項5または6に記載の機能性食物。
【請求項8】
上記(k)項〜(m)項に記載の成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(k1)項〜(m1)項に記載のとおりであることを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の機能性食物。
(k1) 0.25重量部以上、
(l1) 0.15重量部以上、および
(m1) 0.020重量部以上。
【請求項9】
上記(k)項〜(m)項に記載の成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(k2)項〜(m2)項に記載のとおりであることを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の機能性食物。
(k2) 0.36重量部以上、
(l2) 0.23重量部以上、および
(m2) 0.033重量部以上。
【請求項10】
上記(k)項〜(m)項に記載の成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(k3)項〜(m3)項に記載のとおりであることを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の機能性食物。
(k3) 0.45重量部以上、
(l3) 0.30重量部以上、および
(m3) 0.04重量部以上。
【請求項11】
つぎの(n)項および(o)項に記載の成分のうちのいずれか一種または両方が追加の成分として配合されていることを特徴とする請求項1〜10のうちのいずれか1項に記載の機能性食物。
(n) DHA、および
(o) ベタイン。
【請求項12】
上記(n)項および(o)項に記載の追加の成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(n1)項および(o1)項に記載のとおりであることを特徴とする請求項11に記載の機能性食物。
(n1) 9.0重量部以上、および
(o1) 0.04重量部以上。
【請求項13】
上記(n)項および(o)項に記載の追加の成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(n2)項および(o2)項に記載のとおりであることを特徴とする請求項11に記載の機能性食物。
(n2) 12.8重量部以上、および
(o2) 0.05重量部以上。
【請求項14】
上記(n)項および(o)項に記載の追加の成分のそれぞれの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、つぎの(n3)項および(o3)項に記載のとおりであることを特徴とする請求項11に記載の機能性食物。
(n3) 16.6重量部以上、および
(o3) 0.06重量部以上。
【請求項15】
ゼラチンが追加の成分としてさらに配合されるとともに、
ゴム質状の錠剤に製剤されていることを特徴とする請求項1〜14のうちのいずれか1項に記載の機能性食物。
【請求項16】
上記ゼラチンの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、200〜1500重量部の範囲であることを特徴とする請求項1〜15のうちのいずれか1項に記載の機能性食物。
【請求項17】
上記ゼラチンの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、300〜1200重量部の範囲であることを特徴とする請求項1〜15のうちのいずれか1項に記載の機能性食物。
【請求項18】
上記ゼラチンの含有量が、上記(a)項に記載の必須成分の含有量100重量部に対して、400〜1000重量部の範囲であることを特徴とする請求項1〜15のうちのいずれか1項に記載の機能性食物。
【請求項19】
上記ゴム質状の錠剤中の上記(a)項に記載の必須成分の含有量が0.3〜4.5重量%の範囲であることを特徴とする請求項15〜18のうちのいずれか1項に記載の機能性食物。
【請求項20】
上記ゴム質状の錠剤中の上記(a)項に記載の必須成分の含有量が0.45〜3重量%の範囲であることを特徴とする請求項15〜18のうちのいずれか1項に記載の機能性食物。
【請求項21】
上記ゴム質状の錠剤中の上記(a)項に記載の必須成分の含有量が0.6〜2.5重量%の範囲であることを特徴とする請求項15〜18のうちのいずれか1項に記載の機能性食物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−28921(P2007−28921A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−212907(P2005−212907)
【出願日】平成17年7月22日(2005.7.22)
【出願人】(505278078)ピュリアポリス・ラブズ・リサーチ・カンパニー・リミティッド (1)
【Fターム(参考)】