説明

欠陥検査方法,欠陥検査装置及び欠陥検査支援方法

【課題】画像による目視検査での欠陥候補の確認をし易くし、欠陥の見逃しなどをなくして欠陥検査の信頼性を高める。
【解決手段】ここでは、試験体1に紫外線を照明し、割れ欠陥2aで蛍光を発光させる磁粉探傷法による欠陥検査であるが、かかる試験体1の表面を、紫外線カットフィルタ5を介して、カラーテレビカメラ3で撮像する。カラービデオカメラ3から出力されるR,G,B信号による原画像は、画像メモリ7に一旦格納される。この原画像はカラーモニタ9で表示されるとともに、コンピュータ8はG画像を処理して欠陥候補を検出し、カラーモニタ9に表示される原画像中の欠陥候補毎に欠陥候補マーカを付加表示させる。検査者は、この欠陥候補マーカでもって原画像中の欠陥候補を知り、この欠陥候補に対して真の割れ欠陥か擬似欠陥かを目視確認する。原画像と検査結果はデータ記憶装置11に格納される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試験体の表面の割れなどの欠陥検査及びその支援に係り、特に、磁粉探傷,浸透探傷といった非破壊検査法に基づく欠陥検査方法,欠陥検査装置及び欠陥検査支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
管や各種部品などの製造物の品質を管理するために、かかる製造物(以下、試験体という)の表面の割れ(クラック)などの欠陥検査が行なわれる。その検査方法としては、試験体に損傷を与えない非破壊検査法が用いられ、特に、試験体の表面の割れなどの欠陥検査法としては、磁粉探傷法と浸透探傷法とがある。
【0003】
磁粉探傷法は、主として鉄などの磁性を有する金属の表面もしくはその内部の表面に近い部分に生ずる割れを検査する方法である。この方法では、まず、蛍光磁粉を含む溶液を試験体の表面に散布し、しかる後、この試験体の表面を磁化する。表面に割れなどの欠陥があると、その欠陥部分で磁束が集中し、この結果、この欠陥部分に蛍光磁粉が集まる。そこで、この表面に紫外線を照射すると、蛍光体が励起されて緑色に発光するが、磁束が集中して蛍光磁粉が集まった部分で発光が強くなり、この結果、欠陥が強調されることになる。
【0004】
ところで、上記のように試験体の表面を磁化しても、その表面に谷状などのくぼみ部があると、そこでも磁束が集中する場合もあり、このような部分も恰も欠陥のように強調される。かかる強調部分を、真の欠陥に対して、以下、擬似欠陥ということにするが、従来では、このように紫外線が照射されている試験体の表面を目視で観測することにより、真の欠陥を探索する検査を行なっていた。
【0005】
これに対し、試験体が大量生産部品のように同一形状物であるときには、紫外線が照射されている試験体の表面をモノクロのビデオカメラで撮像し、これらよって得られる画像信号を処理して自動的に欠陥を検査している例もある(例えば、非特許文献1参照)。
【0006】
一方、浸透探傷法は、浸透液と称される赤色の溶液を試験体の表面に塗布し、一定時間後、布などでこれを除去する。これにより、割れなどの欠陥に浸透した溶液だけが残ることになる。その後、現像液と称される白い粉が混入した溶剤を試験体の表面に塗布する。この現像液により、欠陥の中に浸透していた赤い浸透液が吸い上げられ、白い現像液の上に吸い上げられた浸透液による赤い指示模様が現れる。従来では、この浸透探傷法による検査も、目視で行なわれていた。
【0007】
なお、浸透探傷法は、試験体の材質などに関係なく用いることができるものであり、しかも、磁粉探傷法に比べて簡単な方法であることから、一般にこの方法が用いられるが、磁粉探傷法は、欠陥の形状が比較的正確に得られるし、また、表面に隠れた、即ち、試験体の表面近くにあって外部に開口していない欠陥も検査できるという利点がある。
【非特許文献1】社団法人日本非破壊検査協会主催の「平成10年度春季大会講演概要集」pp.305−308
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、磁粉探傷法にしろ、浸透探傷法にしろ、目視で真の割れ欠陥であるか、擬似欠陥であるかの確認を行なうのが一般的であるが、目視によると、検査員の疲労により、真の欠陥の見逃しがあったり、検査員の個人差によって検査結果が異なったりするおそれもあり、検査結果が「合格」などの文字でしか残らないという検査信頼性上の問題があった。
【0009】
また、上記のように自動検査の例もあるが、この場合、モノクロのビデオカメラを使用しているため、表示画面上の検査結果画像もモノクロとなって実物と異検査員はその画像から真の欠陥を確認しずらかった。
【0010】
さらに、かかる自動検査では、試験体が長いものであるとき、ビデオカメラの撮像位置がわからなくなり、得られた画像が試験体のどの部分であるか、検査された欠陥が試験体のどの部分であるのかわからなくなる場合もあった。
【0011】
本発明の目的は、かかる問題を解消し、真の欠陥の判別を容易にした欠陥検査方法,欠陥検査装置及び欠陥検査支援方法を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、長い試験体に対しても、欠陥位置を容易に知ることができるようにした欠陥検査方法,欠陥検査装置及び欠陥検査支援方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明は、磁粉探傷法あるいは浸透探傷法で欠陥の検出を行なうために、試験体をカラービデオカメラで撮像する。これによると、画像処理によって欠陥の探索が自動的に行なわれるし、また、得られた画像はカラーで表示されることになり、試験体の画像が実物と同様に表示されて真の欠陥が確認し易くなる。特に、磁粉探傷法の場合には、カラービデオカメラが紫外線カットフィルタを介して試験体を撮像するように構成することにより、試験体の表面で反射された紫外線がカラービデオカメラに対して遮断されることになり、表示画面に紫外線による画像が現われるのを防止することができ、さらに、真の欠陥の確認が容易となる。
【0014】
また、本発明は、カラービデオカメラの出力画像信号の処理によって得られた欠陥候補(真の欠陥と擬似欠陥)との表示画像をマークで指示するようにする。これにより、検査者は、マークで指示される欠陥候補についてのみ、真の欠陥か、擬似欠陥かの確認をすればよく、検査者の作業負担が軽減して高精度の検査結果が得られることになる。
【0015】
上記他の目的を達成するために、本発明は、試験体にスケールを付随させ、試験体の検査領域とともにスケールがカラービデオカメラの視野内に入るようにして撮像する。これにより、このスケールの目盛も試験体の画像に含まれて表示され、試験体が長尺のものであっても、この試験体での欠陥の位置を容易に把握することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、カラービデオカメラを用いて画像入力を行なうため、さらには、磁粉探傷法による欠陥検査では、紫外線カットフィルタによって試験体から反射される紫外線をカットできるため、検査者は自動欠陥検査結果の確認を容易に行なうことができるし、また、欠陥候補が自動的に指示表示されるので、欠陥検査の見逃しがほとんどなくなり、しかも、検査画像を保存するため、検査の信頼性が向上する。
【0017】
また、本発明によると、カラービデオカメラを用いるため、磁粉探傷と浸透探傷の自動欠陥検査を同じセンサプローブで行なうことができ、利便性が大幅に向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面により説明する。
図1は本発明による欠陥検査装置の第1の実施形態を示すブロック図であって、1は試験体、2aは割れ欠陥、2bは擬似欠陥、3はカラービデオカメラ、4a,4bは紫外線照明手段、5は紫外線カットフィルタ、6は照明電源、7は画像メモリ、8はコンピュータ、9はカラーモニタ、10は操作部、11はデータ記憶装置である。
以下、この実施形態の動作を、磁粉探傷法によるものとして、説明する。
【0019】
図1において、試験体1が図示しない検査台上に載置されている。ここでは、この試験第1の表面には割れ欠陥2aが存在し(但し、この割れ欠陥2aは、表面に開口があるものでもよいし、また、開口がなくて表面には現われていない表面近くのものであってもよい)、既に蛍光磁粉の溶液が散布されて磁化されているものとする。照明電源6から紫外線照明手段4a,4bに電源を供給してこの試験体1を紫外線で照明すると、この試験体1の表面の割れ欠陥2aに集まった蛍光磁粉が緑色に発光する。このため、カラーテレビカメラ3でこの試験体1の表面を撮像すると、割れ欠陥2aは濃い緑色の線として見える。
【0020】
なお、このような割れ欠陥2a以外の部分でも、濃い緑色の線として見えるものもある。例えば、試験体1に溶接部があると、溶接ビードに沿って、あるいは、表面が完全に平坦でなく、谷部のような凹み部がある場合には、その谷部に沿って磁束が強く蛍光磁粉が集まることになり、この部分でも、濃い緑色の線として見えることになる。後述するように、コンピュータ8において、画像処理により欠陥の検出が行なわれるが、この画像処理によって溶接ビードに沿った部分も欠陥として検出されてしまう。このように、画像処理によって検出される真の欠陥以外の欠陥を擬似欠陥といい、試験体1においても、かかる擬似欠陥2bが存在するものとしている。また、表面に緩やかなうねりがある場合には、その低部に蛍光磁粉が残ることもあり、この部分も紫外線照射によって緑色に発光する。しかし、この部分は、後述する画像処理によって除くことができ、従って、この部分は擬似欠陥ではない。
【0021】
紫外線で照明された試験体1の表面は、カラーテレビカメラ3で撮像される。この場合、カラービデオカメラ3には、紫外線カットフィルタ5が設けられており、試験体1の表面やその表面の異物から反射される紫外線をカットする。人間の眼は紫外線に対して感応しないが、カラービデオカメラ3は感応するため、カラービデオカメラ3から得られる画像信号による表示画面には、この紫外線反射部分に対して不所望な画像が表示されることになり、これが真の欠陥と重なると、その欠陥の確認がしにくくなる。これを防止するために、紫外線カットフィルタ5が設けられているのである。
【0022】
カラーテレビカメラ3からはR(赤),G(緑),B(青)の三原色信号が得られ、1画像分の三原色信号を画像メモリ7に一時格納される。コンピュータ8は、画像メモリ7から1画面分の画像信号を読み取り、これを原画像としてカラーモニタ9に表示させるとともに、また、画像メモリ7から読み取った画像信号を画像処理によって解析し、欠陥候補を探索する。ここでは、欠陥候補として探索されたものは、試験体1の表面での真の割れ欠陥2aと擬似欠陥2bである。
【0023】
以上が、この欠陥検査装置での欠陥検査方法の一実施形態の概要であり、次に、この欠陥検査方法で得られた欠陥候補から真の割り欠陥2aを探索するための本発明による欠陥検査支援方法の一実施形態について説明する。
【0024】
コンピュータ8は、この欠陥候補の探索結果に従って、カラーモニタ9に表示される原画像での真の割れ欠陥2aと擬似欠陥2bとにマーク(これを欠陥候補マーカという)を付してこれらを指示する。検査者はこの欠陥候補マーカによって原画像中の欠陥候補を簡単に知ることができ、この欠陥候補が真の割れ欠陥2aであるか、疑似欠陥2bであるかを目視で判別する。この判別結果を操作部10から入力し、この入力情報に応じてコンピュータ8は擬似欠陥2bに対する欠陥候補マーカを消去する。全ての欠陥候補に対する検査が終了すると、コンピュータ8はその検査結果と原画像とをデータ記憶装置10に保存される。
【0025】
なお、データ記憶装置10に保存された原画像と検査結果とは、操作部10の操作により、適宜読み出してカラーモニタ9に表示させることもできるし、また、プリントアウトすることもできる。勿論、真の割り欠陥の部分の拡大表示やプリントアウトも可能であり、また、検査結果に基づいて、真の割り欠陥を欠陥候補マーカと同様のマーカで指示するようにすることもできる。
【0026】
図2はこの紫外線カットフィルタ5の効果を示す図であって、同図(a)は紫外線カットフィルタ5を用いない場合のカラービデオカメラ3の出力画像信号による表示画像を、同図(b)は紫外線カットフィルタ5を用いた場合のカラービデオカメラ3の出力画像信号による表示画像を夫々示している。
【0027】
図2(a)において、紫外線カットフィルタ5を用いない場合には、真の割れ欠陥2aや擬似欠陥2bなどの蛍光磁粉の発光による画像のほかに、試験体1の表面の紫外線の正反射部分による画像2cや試験体1の表面にある紫外線を反射する糸くずなどの異物の画像2dが緑色に表示され、真の割り欠陥2aと区別できなくなる場合もあるし、また、例えば、画像2cが真の割れ欠陥2aと重なる場合には、この真の割れ欠陥2aを見落とすおそれがある。
【0028】
これに対し、カラービデオカメラ3に紫外線カットフィルタ5を設けると、図2(b)に示すように、紫外線が反射してカラービデオカメラ5に入射することによる画像2c,2dを除くことができ、蛍光磁粉の発光による画像のみが得られることになる。
【0029】
次に、図1に示した欠陥検査装置に用いる本発明による欠陥検査方法の一実施形態の画像処理について、図3により説明する。なお、図3は、この欠陥検査方法において、図1におけるコンピュータ8による画像メモリ7の内容の解析のための画像処理アルゴリズムを示すフローチャートである。
【0030】
同図において、コンピュータ8は、まず、画像メモリ7の読み取りを行ない、G(緑)画像を取り込む(ステップ100)。そして、このG画像を微分し(ステップ101)、レベルが急変する部分ほど強調されたG微分画像を得る。これにより、割れ欠陥のような蛍光磁粉から発光情報量が多く、かつ線状に輝度変化する部分のレベルが強調され、磁粉溜りのような輝度は高いが、輝度変化の少ない部分のレベルは強調されない。次に、このG微分画像の平均レベルを参考にして2値化の閾値を決定し、これを用いてG微分画像を2値化する(ステップ102)。そして、2値化されたG微分画像から孤立点などの画像ノイズを除去する(ステップ103)。
【0031】
以上の処理により、線状の輝度変化が大きい部分の画像からなる2値画像が得られたことになり、かかる画像が仮の欠陥候補を表わしていることになる。そこで、次に、仮の欠陥候補毎に、その位置と長さとコントラストが算出される。図2において、いま、真の割れ欠陥2aが仮の欠陥候補として検出されたとすると、この仮の欠陥候補の位置はこの仮の欠陥候補の重心位置とし、この仮の欠陥候補の長さはこの仮の欠陥候補の両端を結ぶ直線の長さとする。また、この仮の欠陥候補のコントラストは、G画像でのこの仮の欠陥候補を構成する全ての画素のレベルの平均値とする。
【0032】
このように各仮の欠陥候補の位置や長さ,コントラストが求まると、次に、各仮の欠陥候補毎にその長さやコントラストが予め設定された閾値以上か否か判定し、長さとコントラストがともに閾値以上の仮の欠陥候補を欠陥候補と決定する(ステップ105)。例えば、図2(b)において、真の割れ欠陥2aと擬似欠陥2b,2b’とが仮の欠陥候補となり、そのうちの擬似欠陥2b’の長さとコントラストのうちの少なくとも1つが閾値に満たない場合、真の割れ欠陥2aと擬似欠陥2bとが欠陥候補として決定される。
【0033】
次に、図1に示した欠陥検査装置に用いる本発明による欠陥検査支援方法の一実施形態を、図4により詳細に説明する。なお、図4は図3の処理で得られた欠陥候補から真の欠陥を確認する過程を示すフローチャートである。
【0034】
同図において、図3に示した処理で欠陥候補が決まると、コンピュータ8は、まず、カラーモニタ9の表示画面に表示される1つの欠陥候補にマーカ表示を行なう。このマーカが欠陥候補マーカであるが、これを図5を用いて説明する。ここでは、欠陥候補マーカを欠陥候補を囲む枠とする。
【0035】
図5において、この欠陥候補12の両端部P1,P2の位置が、その長さを求めるときに得られており、まず、両端部P1,P2を結ぶ直線を中心線13として求め、この中心線13を端部P1から延長した直線上の端部P1から距離dの点a1を求める。また、端部P1を通り中心線13に垂直な直線上の端部P1から両側に距離dの点a2,a6を求める。端部P2側についても同様であって、中心線13を端部P2から延長した直線上の端部P2から距離dの点a4を求め、また、端部P2を通り中心線13に垂直な直線上の端部P2から両側に距離dの点a3,a5を求める。
【0036】
次に、点a2,a3を結ぶ直線、点a5,a6を結ぶ直線、点a2,a6を結ぶ直線に平行で点a1を通る直線及び点a3,a5を結ぶ直線に平行で点a4を通る直線を夫々求め、点a2,a3を結ぶ直線と点a2,a6を結ぶ直線に平行で点a1を通る直線との交点を点A、点a2,a3を結ぶ直線と点a3,a5を結ぶ直線に平行で点a4を通る直線との交点を点B、点a5,a6を結ぶ直線と点a3,a5を結ぶ直線に平行で点a4を通る直線との交点を点C、点a5,a6を結ぶ直線と点a2,a6を結ぶ直線に平行で点a1を通る直線との交点を点Dとし、点A→B→C→D→Aを結ぶ枠を欠陥候補マーカ14とする。
【0037】
ここで、真の割れ欠陥は、一般に、ほぼ直線状をなしており、大きく曲がっているような曲線状のものはほとんどない。上記の距離dは、得られた欠陥候補マーカ14が欠陥候補12に接したり、交差したりすることがなく、かつできる限り小さい値に設定される。
【0038】
また、欠陥候補マーカ14の短辺DA,BCを直線状としたが、円弧状,三角状,台形状など他の形状としてもよい。
【0039】
このようにして、各欠陥候補毎に欠陥候補マーカ14を作成し、図4のステップ200では、カラーモニタ9(図1)で表示される原画像において、欠陥候補を囲むようにして欠陥候補マーカ14を、例えば、白色で表示する。図6は図2(b)に示した真の割り欠陥2aと擬似欠陥2b,2b’とが決定された欠陥候補として(図3のステップ105)、夫々の欠陥候補2a,2b,2b’毎に欠陥候補マーカ14a,14b,14cを表示した状態を示す図である。
【0040】
なお、図3のステップ104において、仮の欠陥候補毎に図5で説明したように欠陥候補マーカ14を作成するようにしてもよい。この場合には、両端部P1,P2間の中心線13の中点をこの仮の欠陥候補の位置とし、両端部P1,P2間の中心線13の長さをこの仮の欠陥候補の長さとする。また、この場合、仮の欠陥候補のコントラストは、次のようにして算出することができる。即ち、欠陥候補マーカ14の短辺ADに平行で長辺AB,CDとの交点b,c間の直線をコントラスト算出線15とし、このコントラスト算出線15上の画素の平均輝度と最大輝度とを求めてこれらの輝度差を求め、かかる輝度差をコントラスト算出線15を一方の端部P1から他方の端部P2に順次1画素あるいは複数画素分ずつ移動させながらその移動毎に求め、得られた輝度差の平均をこの仮の欠陥候補のコントラストとする。
【0041】
このように、図3のステップ104の処理を行なうとき、仮の欠陥候補毎に欠陥候補マーカ14を形成することにより、仮の欠陥候補の位置や長さ,コントラストの算出処理の過程で欠陥候補マーカ14の作成が可能となり、無駄なく処理が行なわれるし、また、欠陥候補が決定すると(図3のステップ105)、図4のステップ200で直ちに決定した欠陥候補に欠陥候補マーカを表示することができる。
【0042】
なお、図6に示すように、原画像の全ての欠陥候補に同時に欠陥候補マーカを表示するようにしてもよいが、図4では、マーカ表示されるのは1つの欠陥候補のみとする。
【0043】
図4に戻って、カラーモニタ9の原画像の1つの欠陥候補にマーカ表示がなされると(ステップー200)、検査者はこのマーカ表示された欠陥候補を目視し(ステップ201)、この欠陥候補が真の割れ欠陥であるか、擬似欠陥であるかを確認する(ステップ202)。検査者がこれを真の割れ欠陥と判定し、その旨を示す情報を操作部10(図1)を操作して入力すると、コンピュータ8(図1)はこの入力情報に基づいてこの真の割れ欠陥に対する欠陥情報(図3のステップ104で得られた各情報や欠陥候補マーカ14など)をデータ記憶装置11(図1)に格納する(ステップ203)とともに、この真の割り欠陥に対して表示される欠陥候補マーカ14の表示色を白色から赤色に変更し、欠陥マーカとして表示される。そして、他に目視確認していない欠陥候補が残っていると(ステップ206)、一定時間経過後、次の欠陥候補に対して上記のマーカ表示を行ない(ステップ200)、真の割れ欠陥か否かの目視確認ができるようにする。次の欠陥候補がマーカ表示されるときには、目視確認されて赤色の表示されるマーカも消去される。
【0044】
このように、マーカは、欠陥候補マーカと欠陥マーカを含めて、1つしか表示されず、この表示されるマーカは目視確認の対象となる候補欠陥と重なることがないので、目視確認しようとする欠陥候補を簡単に知ることができるし、また、目視確認も容易となる。
【0045】
また、検査者が欠陥候補を目視確認して擬似欠陥と判定し、それを示す情報を操作部10から入力すると(ステップ205)、コンピュータ8は、この欠陥候補に対する欠陥候補マーカ14を直ちに消去する。そして、他に目視確認していない欠陥候補が残っていると(ステップ206)、一定時間経過後、次の欠陥候補に対して上記のマーカ表示を行なう(ステップ200)。
【0046】
以上のようにして、真の割り欠陥と判定された欠陥候補の欠陥情報は順次データ記憶装置11に格納され(ステップ203)、全ての欠陥候補の目視確認が終了すると(ステップ206:このことは、白色の欠陥候補マーカが表示されなくなり、マーカ表示される欠陥候補がなくなったことによって知ることができる)、R,G,Bからなるカラー原画像が画像メモリ7から読み出され、データ記憶装置に保存される(ステップ207)。以上により、欠陥検査の支援動作も終了する。
【0047】
なお、以上の図4の説明では、白色の欠陥候補マーカを目視確認する毎に1つずつ表示するようにしたが、欠陥候補があまり近接して表示されないような場合には、全ての欠陥候補について同時にマーカ表示をするようにしてもよい。この場合には、図4において、ステップ200で全ての欠陥候補に白色のマーカ表示を行なわせ、目視確認でもって真の割り欠陥と判定されたものに対しては、赤色のマーカ表示に変更させてそのまま表示させ(ステップ204)、擬似欠陥と判定されたものに対しては、マーカを消去するようにする(ステップ205)。そして、白色のマーカ表示がなされている欠陥候補がある場合には、ステップ206からステップ201に戻り、次の欠陥候補の目視確認ができるようにする。この場合、次に目視確認する欠陥候補に対しては、コンピュータ8はその欠陥候補マーカ14を、例えば、点滅させるようにする。これにより、次に目視確認すべき欠陥候補を容易に知ることができる。
【0048】
以上のように、この第1の実施形態では、試験体1をカラービデオカメラ3で撮像して原画像をカラー表示できるようにするものであるから、試験体1の画像が明確に表示されて欠陥の確認が容易になるし、また、画像処理によって自動的に検査対象となる欠陥候補が絞り込まれ、かつ欠陥候補がマーカ表示されるので、真の割り欠陥か否かの確認をすべき画像を容易かつ明確に知ることができて、確認の漏れが生ずることがない。
【0049】
さて、以上説明した第1の実施形態は、磁粉探傷法を用いて、画像処理により自動検査を行なうものであったが、センサとしてカラーテレビカメラを用いており、浸透探傷法においても、センサとしてカラービデオカメラを用いることができることから、浸透探傷と磁粉探傷との両方が適用可能な共用センサプローブを実現できる。
【0050】
図7は本発明による欠陥検査装置の第2の実施形態の要部、即ち、磁粉/浸透探傷共用プローブを示す構成図であって、16はフード、17a,17bはコネクタ、18は電源ケーブル、19は白色照明手段であり、図1に対応する部分には同一符号をつけている。
【0051】
同図において、ここでは、紫外線照明手段4と白色照明手段19とが設けられており、外光による影響を避けるために、これら照明手段4,8やカラービデオカメラ3の光入射部分がフード16によって覆われている。
【0052】
かかる共用プローブを磁粉探傷法による欠陥検査装置に使用する場合には、カラービデオカメラ3を画像解析装置に接続して図1に示す構成とし、電源ケーブル18をコネクタ17aに接続し、紫外線照明手段4を駆動するようにすればよい。この場合の欠陥検査やその支援は先の図1に示した実施形態と同様である。また、浸透探傷法による欠陥検査装置に使用する場合には、カラービデオカメラ3を同様の構成の画像解析装置に接続し、かつ電源ケーブル18をコネクタ17bに接続し、白色照明手段19を駆動するようにすればよい。
【0053】
なお、紫外線照明手段4や白色照明手段19のランプとしては、ここでは、リング状のものとしているが、棒状のものであってもよい。
【0054】
次に、浸透探傷法による欠陥候補抽出方法の一具体例を図8により説明するが、この場合の画像解析装置も、基本構成としては、図1に示す構成と同様に、画像メモリ,コンピュータ,カラーモニタ,操作部及びデータ記憶装置からなるものであり、コンピュータによる処理が異なるだけであるから、図1を参照して説明する。
【0055】
浸透探傷法による欠陥検査の場合には、図7において、試験体1の表面の割れ欠陥の部分が赤色で表わされるようにしている。かかる試験体1の表面に白色照明手段19によって白色光を照明し、この表面をカラービデオカメラ3で撮像する。このカラービデオカメラ3から出力されるR,G,Bの三原色信号の1画像分は、図1において、画像メモリ7に原画像として書き込まれて記憶される。
【0056】
かかる書込みが終了すると、コンピュータ8は、画像メモリ7からR,G,B画像を取り込み(ステップ300)、各画素毎にそのR,G,Bの画素値(レベル)から色度値x,yを求める(ステップ301)。
【0057】
いま、画素のR,G,B毎の画素値を夫々R,G,Bとすると、試験体1の表面からカラービデオカメラ3に与えられる刺激値X,Y,Zは次の数1で表わされる。
【数1】



【0058】
但し、a11〜a33はカラービデオカメラ3で決まる係数である。従って、この画素での色度x,yは次の数2で表わされる。
【数2】



【0059】
次に、得られた色度x,yを色相θ,彩度rのデータに変換する(ステップ302)。図9において、いま、白色の色度を(xC,yC)とすると、任意の色度(x,y)の色相θ,彩度rは次の数3,数4で求められる。
【数3】



【数4】



【0060】
次に、得られた色相θ,彩度rが欠陥として規定する赤色の範囲にあるかどうかを判定し、かかる範囲内の画像を仮の欠陥候補とする(ステップ303)。即ち、図9に示すように、この赤色の範囲として、色相θ1〜θ2,彩度r1〜r2の範囲が設定されており、上記のようにして求めた色相θ,彩度rが
θ1≦θ≦θ2 かつr1≦r≦r2
を満たすとき、この色相θ,彩度rのデータを持つ画素は赤色の範囲にあり、かかる画素が隣り合って形成される画素群が仮の欠陥候補ということになる。
【0061】
次に、以上のようにして求められた仮の欠陥候補毎に、その位置と面積Aと長さLと最大彩度rMAXとが求められる(ステップ304)。そして、予め設定された面積の閾値A0,長さの閾値L0,最大彩度の閾値r0に対してこれら面積A,長さL,最大彩度rMAXが夫々、
0≦A,L0≦L,r0≦rMAX
を同時に満たすとき、これを満たす仮の欠陥候補を欠陥候補と決定する(ステップ305)。
【0062】
この決定した欠陥候補に対する欠陥検査の支援方法は図4で示した実施形態の場合と同様であり、各欠陥候補に、例えば、白色の欠陥候補マーカを表示するとともに、目視確認により、真の割れ欠陥に対しては、欠陥候補マーカを白色から、例えば、青色に変更し、擬似欠陥に対しては、欠陥候補マーカを消去する。
【0063】
図10は欠陥候補に欠陥候補マーカを付した状態を示すものであって、浸透探傷法での欠陥候補20は、先に説明したように、面積を持った領域となる。かかる欠陥候補20の両端部P1,P2を検出し、これら両端部P1,P2を結ぶ直線を中心線21とし、この中心線21の長さを欠陥候補20の長さL,この欠陥候補20内での画素数を欠陥候補20の面積Aとし、この欠陥候補20の重心(あるいは中心線21の中心位置)をこの欠陥候補20の位置とする。また、この欠陥候補20に対する欠陥候補マーカ22は、両端部P1,P2と中心線21とから図5で示したように求められるが、両端部P1,P2からの距離dを磁粉探傷法の場合よりも大きくして、欠陥候補マーカ22が欠陥候補20に重ならないようにする。勿論、先に説明した磁粉探傷の場合と同様に、図8のステップ304で仮の欠陥候補の面積や長さとなどを求めるときに、欠陥候補マーカ22を作成するようにしてもよい。
【0064】
なお、この実施形態では、図1に示したような画像メモリ,コンピュータ,カラーモニタ,操作部及びデータ記憶装置からなる画像解析装置を備えた欠陥検査装置が磁粉探傷法によるものと浸透探傷法によるものとの2種類があり、それらのいずれにも使用できるようにしたものであるが、また、この実施形態の磁粉/浸透探傷共用プローブに上記の画像解析装置が接続された1つの欠陥検査装置を、コンピュータ8(図1)が図3に示す磁粉探傷法の欠陥検査の画像処理と図8に示す浸透探傷法の欠陥検査の画像処理とを行なうことができるようにすることにより、磁粉探傷法と浸透探傷法とに共用できるようにすることができる。この場合、磁粉探傷法による欠陥検査を行ないたいときには、図7において、電源ケーブル18をコネクタ17aに接続するとともに、図1において、操作部10の操作によってコンピュータ8に磁粉探傷法による欠陥検査であることを指示し、また、浸透探傷法による欠陥検査を行ないたいときには、図7において、電源ケーブル18をコネクタ17bに接続するとともに、図1において、操作部10の操作によってコンピュータ8に浸透探傷法による欠陥検査であることを指示するようにすればよい。
【0065】
図11は本発明による欠陥検査方法のさらに他の実施形態を示す図であって、23はスケール、24はカメラ視野であり、その他の部分は先の実施形態と同様である。また、前出図面に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
この実施形態は、基本構成としては、先に説明した実施形態と同様であるが、長尺の試験体に対して特に有効である。
【0066】
図11において、試験体1は、カラービデオカメラ(図1)のカメラ視野24内に収まらないような長尺なものである。このような試験体1に対しては、試験体1の長手方向に沿ってスケール23を配置する。この場合のスケール23の配置としては、カラービデオカメラからみて、このスケール23によって試験体1の検査すべき表面が隠されることがなく、かつスケール23がカメラ視野24内に入るようにする。
【0067】
このスケール23としては、等間隔(例えば、1cm毎)に区切り線23aが設けられ、この区切り線23aで区切られる区間毎に順番を示す目盛数字23bが付されている。また、磁粉探傷法による欠陥検査の場合のスケール23と浸透探傷法による欠陥検査の場合のスケール23とを色違いにしておくこともできる。例えば、磁粉探傷法による欠陥検査に使用するスケール23では、白地で区切り線23aや数字23の色を緑の蛍光色とし、浸透探傷法による欠陥検査に使用するスケール23では、白地で区切り線23aや数字23の色を赤色とする。
【0068】
図12(a)は図11に示した撮像による表示画面の一具体例を示す図であって、25は表示画面であり、図11に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。また、図12(b)はこの表示画面での画像信号を示す波形図である。
【0069】
同図(a)において、表示画面25(図1におけるカラーモニタ9の表示画面)には、試験体1(図11)の表面の一部の画像とスケール23(図11)の一部の画像とからなる原画像が表示される。この試験体1の表示画像のみを見たのでは、試験体1に対するカラービデオカメラ3の位置(この場合の位置とは、試験体1の端部を基準位置とし、この基準位置からの試験体1の長手方向の距離である)が不明であるが、スケール23の画像をみることにより、その位置が明確となる。図示する例では、試験体1の端部から長手方向ほぼ17cmの位置にカラービデオカメラ3があり、また、試験体1のこの位置に欠陥候補2があることがわかる。
【0070】
また、スケール23の画像を用いて位置を自動的にかつ精度良く求めることができる。即ち、コンピュータ8(図1)は、パターンマッチングによってスケール23の目盛り数字23bを認識することができるし、スケール23の区切り線23aを検出することができるから、検出した区切り線23aと認識した目盛り数字23bとの位置関係により、表示画面25上での各位置が試験体1の端部からどの位の距離にあるかを認識できる。
【0071】
この場合、表示画面25のスケール23の画像上のこれに平行な探索線26の画像信号には、図12(b)に示すように、スケール23の区切り線23aに対するピークE1,E2,……が生じ、これを検出することにより、区切り線23aの表示画面25での位置を検出することができる。つまり、表示画面25に表示される区切り線23a毎に、試験体1の端部からの位置と表示画面25での位置とが対応付けられている。
【0072】
図12(a)において、例えば、スケール23での目盛り数字17,18間の区切り線23aは、試験体1の端部から17cmの位置にあるが、コンピュータ8による演算の結果、表示画面25上でその左端部から画素単位で距離h1の位置にあり、目盛り数字18,19間の区切り線23aは、試験体1の端部から18cmの位置にあるが、表示画面25上でその左端部から画素単位で距離h2の位置にあるとし、欠陥候補2の位置(重心位置M)が表示画面25上でその左端部から画素単位で距離hの位置(但し、h1<h<h2とする)にあるとし、また、隣り合う区切り線23a間の実際の距離をH(ここでは、上記のように、H=1cmとする)とすると、欠陥候補2の試験体1上での位置は、次の数5で表わされる。
【数5】



【0073】
このように、試験体1上の欠陥候補2の位置を精度良く検出することができるし、さらには、表示画面25上での区切り線23a間の距離をその間の画素数や画素幅などをパラメータとして算出し、この算出距離と実際の距離Hとから撮像倍率が得られるから、図12(a)において、距離h1,hからも、
17+(h−h1)×α (cm)
(但し、αは撮像倍率)
から欠陥候補2の位置Mを求めることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明による欠陥検査装置の第1の実施形態を示す構成図である。
【図2】図1に示した実施形態での紫外線カットフィルタの効果を示す図である。
【図3】図1に示した欠陥検査装置に用いる本発明による欠陥検査方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【図4】図1に示した欠陥検査装置に用いる本発明による欠陥検査支援方法の第1の実施形態を示すフローチャートである。
【図5】図4に示す欠陥検査支援方法で表示する欠陥候補マーカの生成方法の一具体例を示す図である。
【図6】図4に示す欠陥検査支援方法でのマーカ表示した欠陥候補を示す図である。
【図7】本発明による欠陥検査装置の第2の実施形態の要部を示す構成図である。
【図8】図7に示した欠陥検査装置に用いる本発明による欠陥検査方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【図9】図8のステップ302,303の説明図である。
【図10】図7に示した実施形態での浸透探傷で用いる欠陥候補マーカの一具体例を示す図である。
【図11】本発明による欠陥検査装置の第3の実施形態の要部説明図である。
【図12】図11に示した実施形態での表示画面を示す図である。
【符号の説明】
【0075】
1 試験体
2a 真の割れ欠陥
2b,2b’ 擬似欠陥
3 カラーテレビカメラ
4 紫外線照明手段
5 紫外線カットフィルタ
7 画像メモリ
8 コンピュータ
9 カラーモニタ
10 操作部
11 データ記憶装置
12 欠陥候補
13 中心線
14,14a〜14c 欠陥候補マーカ
16 フード
17a,17b コネクタ
18 電源ケーブル
19 白色照明手段
20 欠陥候補
22 欠陥候補マーカ
23 スケール
23a 区切り線
23b 目盛り数字
24 カメラ視野

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁粉探傷法による欠陥検査方法において、
カラーテレビカメラを用いて検査対象の試験体を撮像することを特徴とする欠陥検査方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記ビデオカメラは、紫外線照射された前記試験体を紫外線カットフィルタを介して撮像することを特徴とする欠陥検査方法。
【請求項3】
浸透探傷法による欠陥検査方法において、
カラーテレビカメラを用いて検査対象の試験体を撮像することを特徴とする欠陥検査方法。
【請求項4】
請求項1,2または3において、
前記試験体を撮像する前記カラービデオカメラの視野内にスケールを配置したことを特徴とする欠陥検査方法。
【請求項5】
探傷法による欠陥検査装置において、
検査対象の試験体を撮像するカラービデオカメラと、
該試験体の照明手段としての紫外線照明手段及び白色照明手段と
を設け、紫外線照明手段を用いた磁粉探傷法による欠陥検査と白色照明手段を用いた浸透探傷法による欠陥検査とを行なうことができるようにしたことを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記試験体を撮像する前記カラービデオカメラの視野内にスケールを配置したことを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つに記載の前記カラービデオカメラから出力される画像信号を演算処理して前記試験体の欠陥候補を判定検出し、 前記カラービデオカメラの出力カラー画像信号によるカラー原画像を画面に表示して、該カラー原画像での欠陥候補と判定された画像をマーカで指示することを特徴とする欠陥検査支援方法。
【請求項8】
請求項7において、
前記画面に表示される欠陥候補が真の欠陥であるとき、該真の欠陥に対する前記マーカの表示色を異ならせ、該候補欠陥が擬似欠陥であるとき、該擬似欠陥に対する前記マーカを消去することを特徴とする欠陥検査支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2005−283599(P2005−283599A)
【公開日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−154196(P2005−154196)
【出願日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【分割の表示】特願平11−67091の分割
【原出願日】平成11年3月12日(1999.3.12)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】