毛髪化粧料
【課題】ダメージを受けた毛髪（染毛剤、パーマ剤などの化学的な損傷、摩擦などの物理的な損傷を受けた毛髪）と、ダメージを受けていない毛髪の両方に対して、使用し始め（塗布中）から使用後（使用翌日）までのなめらかさ、指どおりのよさ、サラサラ感、うるおい感、などの評価項目すべてを満足させる、優れたヘアコンディショニング効果を発揮する毛髪化粧料を提供する。
【解決手段】特定のヒドロキシエーテルアミンと、高級アルコール又は高級脂肪酸と、低粘度のシリコーンまたはシリコーン誘導体と、特定の有機酸・無機酸を配合し、ｐＨを特定領域とする。
【解決手段】特定のヒドロキシエーテルアミンと、高級アルコール又は高級脂肪酸と、低粘度のシリコーンまたはシリコーン誘導体と、特定の有機酸・無機酸を配合し、ｐＨを特定領域とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は毛髪化粧料、特にダメージを受けた毛髪（染毛剤、パーマ剤などの化学的な損傷、摩擦などの物理的な損傷を受けた毛髪）と、ダメージを受けていない毛髪の両方に対して、使用し始め（塗布中）から使用後（使用翌日）までのなめらかさ、指どおりのよさ、サラサラ感、うるおい感、などの評価項目すべてを満足させる、ヘアコンディショニング効果に非常に優れる毛髪化粧料に関する。
【背景技術】
【０００２】
毛髪をシャンプー等で洗髪した後は一般に艶や指どおりが悪くなるため、従来シャンプー後にヘアコンディショナー等の処理剤が用いられている。
このような処理剤（以下、単にヘアコンディショナーということがある）には、通常第４級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤が配合されている。カチオン性界面活性剤は、毛髪に対して柔軟性や帯電防止性を付与する効果が高いため、処理剤をはじめ各種毛髪化粧料に配合されるが、乾燥後のさらさら感、しっとり感が十分ではない。
そこで毛髪のコンディショニング効果、特に乾燥後に良好なすべり性としっとり感を付与するために、カチオン界面活性剤の代わりに、ヒドロキシエーテルアミン化合物を配合する毛髪化粧料（特許文献１）や、アミドアミンを配合した毛髪化粧料（特許文献２）
アルコキシプロピルジメチルアミンを配合した毛髪化粧料（特許文献３、４）等が開示されている。また、毛髪化粧料に高粘度のジメチルポリシロキサンを配合することにより、使用感触を改善することも開示されている。（特許文献５）
【特許文献１】特開２００４−３２３４９５号公報
【特許文献２】特開平９−７１５１６号公報
【特許文献３】特開２００４−６７５３４号公報、
【特許文献４】特開２００４−２２６１号公報
【特許文献５】特開平４−３０５５１６号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、上記のヒドロキシエーテルアミン化合物と高級アルコールを配合した毛髪化粧料は、有機酸として乳酸、クエン酸を配合しているものが好適であると記載されているものの、染毛剤やパーマ剤等の化学的な損傷や、摩擦などの物理的な損傷等のダメージが進んだ毛髪に対して適用した場合には、使用始め（塗布中）からタオルドライ後までのなめらかさ、指通りのよさに関しては効果が十分でない。また、シリコーン油として高重合ジメチルポリシロキサン（１０万mPa・ｓ）を配合した場合は、ダメージを受けていない毛髪に対してはある程度の効果が得られるものの、ダメージ毛に対しては、塗布後の髪のしなやかさ、使用直後のサラサラ感、使用翌日のうるおい感が十分ではない。
また、上記のアミドアミン配合の毛髪化粧料は、使用後の毛髪のうるおい感やダメージを受けていない毛髪に対する効果に欠けていた。
一般的に、特定の対象層の評価や、特定の評価項目だけを向上させる技術は今まで多く知られているものの、すなわち、使用し始め（塗布中）から使用後（使用翌日）まで、ダメージを受けた毛髪とダメージを受けていない健康な毛髪の双方に、すべての項目にわたって満足が得られる技術を得ることは難しかった。
【０００４】
本発明は、前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、ダメージを受けた毛髪と、ダメージを受けていない毛髪の双方に、すべての項目にわたって、使用し始め（塗布中）から使用後（使用翌日）までの毛髪へのなじみ、すすぎ時の滑らかさや指通り、乾燥後の仕上がりにおける柔らかさ、さらさら感、しっとり感などにおいて良好な効果を発揮するコンディショニング効果に優れた毛髪化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
前記課題を解決するために本発明者等鋭意検討を行った結果、特定のヒドロキシエーテルアミンと高級アルコール又は高級脂肪酸、ジメチルポリシロキサン(以下ジメチコンと呼ぶ)、またはシリコーン誘導体、芳香族アルコールと特定の有機酸・無機酸を配合することにより、相乗的に優れた効果が発揮されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかる毛髪化粧料は、下記成分（Ａ）〜（Ｅ）を含有することを特徴とする毛髪化粧料である。
（Ａ）下記一般式（I）で示されるヒドロキシエーテルアミン化合物を０.０１〜１０．０質量％。
【０００６】
【化３】
［式（I）中、Ｒ１、Ｒ２はそれぞれ炭素数１〜３のアルキル基あるいはヒドロキシアルキル基あるいは下記一般式（II）で示される基であるが、Ｒ１、Ｒ２の少なくとも一方／又は両方は前記一般式（II）で示される基である。Ｒ３は炭素数１〜３のアルキル基あるいはヒドロキシアルキル基である。
【０００７】
【化４】
（式（II）中、Ｒは直鎖又は分岐した炭素数６〜２４のアルキル基、アルケニル基あるいはヒドロキシアルキル基であり、ｎは１〜５の整数である。）］
【０００８】
（Ｂ）高級アルコール及び／又は高級脂肪酸を０．１〜２０質量％
（Ｃ）無機酸及び／又は有機酸
（Ｄ）ジメチルポリシロキサン及び／又はシリコーン誘導体を０．０１〜２５．０質量％
（Ｅ）芳香族アルコールを０．０１〜１０質量％
【０００９】
本発明の毛髪化粧料において、組成物のｐＨが２．０以上７．０以下であることが好適である。
また、本発明の毛髪化粧料において、前記（Ｃ）成分が、グルタミン酸、ピロリドンカルボン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、塩酸からなる群から選ばれる１種又は２種以上であることが好適である。
前記（Ｄ）成分が、３０℃における粘度が１０，０００ｍＰａ・ｓ以下であるジメチコン及び／又はシリコーン誘導体であることを特徴とすることが好適である。
前記（Ｅ）成分が、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノールから選ばれる１種又は２種以上である。
【００１０】
また、本発明にかかる毛髪化粧料がヘアコンディショナー組成物であることが好適である。
【発明の効果】
【００１１】
本発明の毛髪化粧料は、特定のヒドロキシエーテルアミンと、高級アルコール又は高級脂肪酸と、低粘度のシリコーンまたはシリコーン誘導体と、特定の有機酸・無機酸を配合してｐＨを特定領域とすることにより、ダメージを受けた毛髪（染毛剤、パーマ剤などの化学的な損傷、摩擦などの物理的な損傷を受けた毛髪）と、ダメージを受けていない毛髪の両方に対して、使用し始め（塗布中）から使用後（使用翌日）までのなめらかさ、指どおりのよさ、サラサラ感、うるおい感、などの評価項目すべてを満足させる、優れたヘアコンディショニング効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１２】
＜ヒドロキシエーテルアミン＞
本発明で使用するヒドロキシエーテルアミン（Ａ）は、前記式（I）で示される。
式（I）において、Ｒ１、Ｒ２のうち、一方あるいは両方が下記一般式(II)で示されるヒドロキシエーテル基である。
式(II)において、Ｒとして好ましくはアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数１２〜２２のアルキル基である。
ｎとして、好ましくは１〜３、さらに好ましくは１である。
具体的には、セトステアロキシプロピレングリコール（以下ＰＧと略す）ジメチルアミン（＝Ｒ１：Ｃ１８Ｈ３７、Ｃ１６Ｈ３３の６：４混合物、Ｒ２＝Ｒ３＝ＣＨ３、ｎ＝１）、ベヘロキシＰＧジメチルアミン（＝Ｒ１：Ｃ２２Ｈ４５、Ｒ２＝Ｒ３＝ＣＨ３、ｎ＝１）、ステアロキシＰＧジメチルアミン、（＝Ｒ１：Ｃ１８Ｈ３７、Ｒ２＝Ｒ３＝ＣＨ３、ｎ＝１）（ステアロキシヒドロキシプロピルアミンとも呼ぶ）等が挙げられる。
【００１３】
式（I）のヒドロキシエーテルアミンは、例えば特開２００４−３２３４９５号公報に記載されている方法で製造することができるが、その他公知の方法を用いてもよい。
特開２００４−３２３４９５号公報には、ヒドロキシエーテルアミンを、乾燥後の毛髪の柔軟性、しっとり感、サラサラ感、滑り性などを目的として毛髪化粧料に配合することが記載されている。しかしながら前述のように、有機酸として乳酸、クエン酸を配合しているものが好適であると記載されているものの、染毛剤やパーマ剤等の化学的な損傷や、摩擦などの物理的な損傷等のダメージが進んだ毛髪に対して適用した場合には、使用始め（塗布中）からタオルドライ後までのなめらかさ、指通りのよさに関しては効果が十分でない。また、シリコーン油として高重合メチルポリシロキサン（１０万ｍＰａ・ｓ）を配合した場合は、ダメージを受けていない毛髪に対してはある程度の効果が得られるものの、ダメージ毛に対しては、塗布後の髪のしなやかさ、使用直後のサラサラ感、使用翌日のうるおい感が十分ではない。
【００１４】
本発明の毛髪化粧料中、ヒドロキシエーテルアミンの配合量は、０．０１〜１０質量％、さらには０．３〜７重量％、もっと好ましくは０．５〜５質量％である。配合量が少なすぎるとすすぎ時のなめらかさ、乾燥後のなめらかさに欠ける傾向があり、過剰に配合すると安定性、塗布時の伸びに欠ける傾向がある。
【００１５】
＜有機酸・無機酸＞
本発明の毛髪用化粧料には（Ｃ）成分として無機酸及び／又は有機酸を配合するが、これらはヒドロキシエーテルアミンを中和し、組成物のｐＨを調整ためだけではなく、特定の酸を用いることで、「乾燥直後の毛髪のさらさら感」を改善できる。
種々の無機酸、有機酸のなかでも、無機酸としては、塩酸、有機酸としてはグルタミン酸、ピロリドンカルボン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸が、組成物の効果を発揮する上で好ましく、これらの１種又は２種以上を用いることができる。
【００１６】
本発明の毛髪化粧料において、無機酸／有機酸の配合量は、組成物のｐＨが２．０〜７．０好ましくは３．０〜６．５、さらに好ましくは４．０〜６．０となるように配合量を調整することが好ましい。ｐＨが低すぎると、安全性、すすぎ時のなめらかさに欠ける傾向があり、高すぎると、安定性が損なわれる傾向にある。なお、本発明における組成物のｐＨとは、市販のｐＨガラス電極付ｐＨ測定計を用いて、製剤を希釈せずに直接測定した値である。
【００１７】
＜高級アルコール又は高級脂肪酸＞
本発明の毛髪用化粧料に配合される（Ｂ）成分としての高級アルコールは炭素数が１２〜３０の１価アルコールであり、具体的にはミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、バチルアルコール、硬化菜種油アルコール、イソステアリルアルコールなどが挙げられる。（Ｂ）成分としての高級脂肪酸は炭素数が１２〜３０のカルボン酸であり、、具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸などが挙げられる。これらのうち、１種又は２種以上を組み合わせて使用することが好適である。
配合量は０．１〜２０質量％、好ましくは０．３〜１５質量％、さらに好ましくは０．５〜１０質量％である。配合量が少ないと、すすぎ時、乾燥後のなめらかさ、安定性にかける傾向があり、配合量が多すぎると、容器からの出しやすさ、生産性、安定性が損なわれる傾向がある。
【００１８】
＜シリコーン又はシリコーン誘導体＞
本発明の毛髪用化粧料に配合される（Ｄ）成分としてのシリコーン又はシリコーン誘導体は、具体的には、トリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロペンタシロキサン等のシクロメチコン、カプリリルメチコンなどの揮発性シリコーンオイル、ジメチコン、ジメチコノール、側鎖変性タイプ・直鎖ＡＢＮタイプ等のポリエーテル変性シリコーン、フェニル変性シリコーン、プロピルシルセスキオキサン、アルキル変性シリコーン、シリコーンレジン、メチルハイドロジェンシリコーンなどの変性シリコーン、アルキル変性、アルコキシ変性、ポリアミド変性、ポリエーテル変性などによるシリコーンレジン、ジメチコンクロスポリマー、（ジメチコン／ビニルジメチコン）クロスポリマー等のシリコーンエラストマー等が挙げられるが、特にシクロメチコン、ジメチコンが好ましく用いられる。
上記に挙げたシリコーン又はシリコーン誘導体のうち、揮発性シリコーンを除いて、重合度や変性率に特に制限はないが、特に好ましくは、３０℃における粘度が１０,０００ｍＰａ・ｓ以下の低粘度（低重合度）のシリコーン又はシリコーン誘導体が用いられる。
【００１９】
配合量としては、０．０１〜２５質量％、好ましくは０．０５〜２０質量％、さらに好ましくは０．１〜１０質量％である。配合量が少なすぎると、すすぎ時のなめらかさ、乾燥後のさらさら感に欠ける傾向があり、配合量が多すぎると、安定性やタオルドライ後のさらさら感、塗布時の伸びに欠ける傾向がある。
【００２０】
＜芳香族アルコール＞
本発明の毛髪用化粧料に配合される（Ｅ）成分としての芳香族アルコールとしては、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、クレゾール、ｐ−クロロフェノール、ｐ−クロローｍ−キシレノール、フェネチルアルコール、フェニルプロピルアルコール、ｐ−ｔｅｒｔ−ブチルフェノール、カテコール、ヒドロキノン、フェニルエチルアルコール、レゾルシノール、フェノールなどが挙げられるが、特にフェノキシエタノール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノールが安全性や匂いの点で好ましく用いられる。これらの芳香族アルコールを配合することによって、使用感、特に塗布後のしなやかさや乾燥直後の毛髪のサラサラ感が改善される。
配合量としては、０．０１〜１０質量％、このましくは０．０５〜５．０質量％、さらに好ましくは０．１〜２質量％である。配合量が少なすぎると、塗布後のしなやかさ、乾燥後のサラサラ感、防腐安定性に欠ける傾向があり、配合量が多すぎると、すすぎ時の毛髪のなめらかさ、安全性、匂いの嗜好性、安定性に欠ける傾向がある。
【００２１】
本発明の毛髪化粧料には上記の必須構成成分の他に、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲内で、その他の成分を配合することができる。
例えば、保湿剤としては、例えばエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、グルコース、マルトース、蔗糖、フラクトース、マルトトリオース、スレイトール、エリスリトール、澱粉、分解糖還元アルコール等の単糖、2糖もしくはオリゴ糖及びそれらの誘導体、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、dl-ピロリドンカルボン酸塩、ジグリセリン(EO)PO付加物、イサヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物、イソプレングリコール、ポリグルタミン酸ナトリウム、アルキレンオキシド誘導体｛例えばＰＯＥ（１４）ＰＯＰ（７）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（１０）ＰＯＰ（１０）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（６）ＰＯＰ（１４）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（２５）ＰＯＰ（４０）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（２５）ＰＯＰ（２５）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（７）ＰＯＰ（１２）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（２２）ＰＯＰ（４０）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（３５）ＰＯＰ（４０）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（４５）ＰＯＰ（３４）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（５０）ＰＯＰ（４０）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（５５）ＰＯＰ（３０）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（３０）ＰＯＰ（３４）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（２５）ＰＯＰ（３０）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（２７）ＰＯＰ（１４）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（５５）ＰＯＰ（２８）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（３６）ＰＯＰ（４１）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（７）ＰＯＰ（１２）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（１７）ＰＯＰ（４）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（１４）ＰＯＢ（７）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（１０）ＰＯＰ（１０）ジエチルエーテル、ＰＯＥ（１０）ＰＯＰ（１０）ジプロピルエーテル、ＰＯＥ（１０）ＰＯＰ（１０）ジブチルエーテル｝等が挙げられ、これらの１種又は２種以上が用いられる。
なお、上記ＰＯＥ、ＰＯＰ、ＰＯＢは、それぞれポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレンの略である。
【００２２】
また、さらにレシチン、加水分解タンパクとその誘導体、アルギニン、グリシン、アラニン、セリン、プロリン、ロイシン、イソロイシン、トリメチルグリシン等のアミノ酸、ビタミン類、セレシン等の毛髪補修成分を配合することにより、さらに毛髪の修復・保護効果に優れ、且つその効果が長時間持続する毛髪化粧料が得られる。
【００２３】
また、流動パラフィン，スクワラン，ラノリン誘導体，各種エステル油，アボガド油、ツバキ油、パーム油，牛脂，ホホバ油，ポリアルキレングリコールポリエーテル及びそのカルボン酸オリゴエステル化合物，テルペン系炭化水素油等の油分、紫外線吸収剤、酸化チタン、酸化亜鉛等の紫外線散乱剤、カオリン，タルク，シリカ，ＰＭＭＡ，ジンクピリチオン等の水不溶性粉末、アクリル系樹脂，シリコーン樹脂，ポリビニルピロリドン等の樹脂類、大豆蛋白，ゼラチン，フィッシュコラーゲン，絹フィブロイン，エラスチン等の蛋白又は蛋白分解物、エチルパラベン，ブチルパラベン、メチルクロロイソチアゾリノン等の防腐剤、ビオチン，パントテン酸誘導体等の賦活剤、γ−オリザノール、デキストラン硫酸ナトリウム、ビタミンＥ誘導体、ニコチン酸誘導体等の血行促進剤、硫黄，チアントール等の抗脂漏剤、エタノール，イソプロパノール，テトラクロロジフルオロエタン等の希釈剤、カルボキシビニルポリマー等のアニオン性高分子、カチオン化セルロース，カチオン化グアガム，ポリクオタニウム−１０等のカチオン性高分子、会合性増粘剤、薬剤、香料、色剤、界面活性剤等を必要に応じて敵宜配合してもよい。
【００２４】
本発明の剤型は本発明の効果が損なわれない限り特に制限されず、可溶化系、乳化系、粉末分散系、油−水の２層系、油−水−粉末の３層系等いずれでも構わない。これら剤形とするには、常法に従って製造すればよい。
【００２５】
本発明の毛髪化粧料の構成は、毛髪に使用する任意の化粧料に適用可能であり、シャンプー等のいわゆる毛髪洗浄剤や、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアパック、ヘアスプレー、スタイリング剤等のいわゆる毛髪処理剤等が挙げられる。
また、その使用形態も、毛髪に塗布し全体によくなじませた後にすすぎ流すものや、洗い流さないもの等いずれも含み得るが、本発明の毛髪化粧料は塗布後すすぎ流して使用するタイプのヘアコンディショナーに特に好適である。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。配合量については特に断りのない限り質量％を示す。
【実施例１】
【００２６】
表１〜４の組成にしたがって、ヘアコンディショナー組成物を調整し、試料とした。また、評価に際しては、以下のコントロール処方を比較基準とした。
コントロール処方（試料１)：
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム ２．０
ステアリルアルコール ５．０
グルタミン酸 ０．１
イオン交換水 ｔｏ １００
（調製方法）
１）水以外の組成物を７５℃にて、混合しながら、融解させる。
２）７５℃に温めた水を、攪拌中の１）に添加する。
３）常温まで冷却する。
【００２７】
評価項目と評価方法は、次の通り。
＜評価項目＞
評価１：塗布時のしなやかさ
評価２：塗布時のなめらかさ
評価３：すすぎ時の毛髪のなめらかさ
評価４：タオルドライ後の指通りの良さ
評価５：乾燥直後の毛髪の指通りの良さ
評価６：乾燥直後の毛髪のサラサラ感
評価７：乾燥翌日の毛髪のうるおい感
【００２８】
＜評価方法＞
以下の評価項目に関して、専門パネル２群に対し、評価を行った。
専門パネルＡ群（ヘアカラーやパーマ剤で処理した毛髪を持つ女性１０名）
専門パネルＢ群（ヘアカラーやパーマ剤で処理していない健常毛を持つ女性１０名）
【００２９】
評価項目１：塗布時のしなやかさ
上記専門パネルによる、被験試料の洗髪実使用テストにて、塗布時の髪のしなやかさについて官能評価を行った。
判定基準は以下の通りである。（コントロールとの比較）
◎ ： １０名中８名以上が、塗布時の毛髪がしなやかさであると回答
○ ： １０名中６名以上７名以下が、塗布時の毛髪がしなやかさであると回答
△ ： １０名中３名以上５名以下が、塗布時の毛髪がしなやかさであると回答
× ： １０名中２名以下が、塗布時の毛髪がしなやかさであると回答
【００３０】
評価項目２：塗布時のなめらかさ
上記専門パネルによる、被験試料の洗髪実使用テストにて、塗布時の髪のなめらかさについて、官能評価を行った。（コントロールとの比較）
◎ ： １０名中８名以上が、塗布時の毛髪がなめらかであると回答
○ ： １０名中６名以上７名以下が、塗布時の毛髪がなめらかであると回答
△ ： １０名中３名以上５名以下が、塗布時の毛髪がなめらかであると回答
× ： １０名中２名以下が、塗布時の毛髪がなめらかであると回答
【００３１】
評価項目３：すすぎ時の毛髪のなめらかさ
ブリーチ処理した毛髪束２０ｇにコンディショナー１ｇを塗布後、水道水で濯ぎながら、毛髪束に10回クシを通した時のクシにかかる平均応力を測定する。
◎ ： コーミングの平均応力が３．５Ｎ以下である。
○ ： コーミングの平均応力が３．５Ｎより大きく、４．０Ｎ以下である。
△ ： コーミングの平均応力が４．０Ｎより大きく、５．０Ｎ以下である。
× ： コーミングの平均応力が５．０Ｎより大きい。
【００３２】
評価項目４：タオルドライ後の指通りの良さ
上記専門パネルによる、被験試料の洗髪実使用テストにて、各試料を毛髪に塗布してすすぎ、タオルで拭いた後のウェット（水濡れしている状態）時の毛髪の指通りの良さについて、官能評価を行った。
判定基準は以下の通りである。
◎： １０名中８名以上が、コントロールよりも指通りがよいと回答。
○： １０名中６名が、コントロールよりも指通りがよいと回答。
△： １０名中３名が、コントロールよりも指通りがよいと回答。
×： １０名中２名以下が、コントロールよりも指通りがよいと回答。
【００３３】
評価項目５：乾燥直後の毛髪の指通りの良さ
上記の評価項目３：すすぎ時のなめらかさ測定に続いて、毛髪束に付いている水をタオルでふき取った後、毛髪束に10回クシを通した時のクシにかかる平均応力を測定する。
◎ ： コーミングの平均応力が４．５Ｎ以下である。
○ ： コーミングの平均応力が４．５Ｎより大きく、５．５Ｎ以下である。
△ ： コーミングの平均応力が５．５Ｎより大きく、６．５Ｎ以下である。
× ： コーミングの平均応力が６．５Ｎより大きい。
【００３４】
評価項目６：乾燥直後の毛髪のサラサラ感
各試料を毛髪に塗布後、すすぎ流し、タオルドライ後、ヘアドライヤーで乾燥直後の毛髪のさらさら感について、上記１０名の専門パネラーにて官能評価を行った。判定基準は以下の通りである。
◎： １０名中８名以上が、コントロールよりもさらさら感があると回答。
○： １０名中６名が、コントロールよりもさらさら感があると回答。
△： １０名中３名が、コントロールよりもさらさら感があると回答。
×： １０名中２名以下が、コントロールよりもさらさら感があると回答。
【００３５】
評価項目７：乾燥翌日の毛髪のうるおい感
各試料を毛髪に塗布後、すすぎ流し、乾燥後２４時間経過後の毛髪のうるおい感（しっとり感）について、上記１０名の専門パネラーにて官能評価を行った。判定基準は以下の通りである。
◎： １０名中８名以上が、コントロールよりもうるおい感があると回答。
○： １０名中６名が、コントロールよりもうるおい感があると回答。
△： １０名中３名が、コントロールよりもうるおい感があると回答。
×： １０名中２名以下が、コントロールよりもうるおい感があると回答。
【００３６】
応力の測定方法
毛髪クシ通り試験機 コーミング テスター（ミヤザキ鉄工所製）を用いて、毛髪束にコンディショナーを適用しながら、毛髪ブラッシング時の変位−荷重特定を測定した。各場面において、１５回ブラッシングを行い、４〜１５回目の各最大荷重応力の平均値にて比較を行った。
【００３７】
試験例１ ヒドロキシエーテルアミンと芳香族アルコールの配合
【表１】
【００３８】
表１は、試料１（ヒドロキシエーテルアミンの代わりに従来のカチオン活性剤を配合したもの）をコントロール（基準）として、比較評価した結果である（表２〜４も同様）。
表１に示すように、ヒドロキシエーテルアミンを配合したものは、損傷毛、健常毛の両方において、非常に高い効果が得られた。また、芳香族アルコールを特定量配合すると、損傷毛、健常毛双方に高い効果が得られた。特に損傷毛においては、塗布時のしなやかさ、乾燥直後のサラサラ感において改善度合が高かった。（試料５）
【００３９】
試験例２ シリコーンの粘度による比較
【表２】
【００４０】
【表３】
【００４１】
表２、３より従来の塩化ステアリルトリメチルアンモニウムのようなカチオン活性剤を配合した組成物では、高分子量シリコーンを配合すると感触が向上するが、ヒドロキシエーテルアミンを配合した場合は、低粘度のシリコーンを配合したほうが、より高い効果が得られることがわかる。
【００４２】
試験例３ 無機酸／有機酸の種類
【表４】
【００４３】
表４からわかるように、従来のステアラミドプロピルジメチルアミンのようなカチオン活性剤を配合した組成物では、乳酸を用いた場合にその他の無機酸を用いた場合より感触が向上する。しかし、本発明において、グルタミン酸、コハク酸、塩酸を用いた場合が、その他の乳酸などの無機塩を用いた場合より、効果に優れることがわかる。また、ｐＨが特定領域外であると、効果が得られない。
【００４４】
以下に本発明の毛髪化粧料の処方例を示す。いずれの毛髪化粧料も健常毛、損傷毛ともに、塗布した時は毛髪へのなじみがよく、すすぎ時のなめらかさ、乾燥後のなめらかさ、しっとり感、さらさら感、柔らかさに優れるものであった。
【００４５】
処方例１：ヘアコンディショナー
（１）セトステアロキシＰＧジメチルアミン １．５質量％
（２）ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート ０．２
（３）セトステアリルアルコール ３．０
（４）ステアリルアルコール ２．０
（５）ステアリン酸 ０．５
（６）モノステアリン酸グリセリン ０．５
（７）ピロリドンカルボン酸 ０．４
（８）乳酸ナトリウム ０．２
（９）ヒドロキシエチル尿素 ０．４
（１０）トウツバキ種子油 ０．１
（１１）ポリクオタニウム−61 ０．１
（１２）ジメチコン（２０ｍＰａ・ｓ） ５．０
（１３）ジメチコノール（１万ｍＰａ・ｓ） １．０
（１４）ミネラルオイル ０．３
（１５）パルミチン酸オクチル ０．３
（１６）ステアレス−４ ０．２
（１７）ソルビトール １０．０
（１８）ジグリセリン ３．０
（１９）イソプレングリコール ４．０
（２０）POE(10)POP(7)シ゛メチルエーテル(ランダム共重合体) ０．２
（２１）高重合ポリエチレングリコール（Ｍｗ４００万） ０．１
（２２）カチオン化デンプン ０．１
（２３）トウガラシチンキ ０．０５
（２４）メントール ０．１
（２５）バニリルブチルエーテル ０．０２
（２６）カラスムギ抽出液 ０．１
（２７）タウリン １．０
（２８）フェノキシエタノール ０．４
（２９）ベンジルオキシエタノール ０．３
（３０）香料 ０．６
（３１）精製水 残余
製造方法
水以外を７０℃に温めて、固形分を融解させる。７０℃の水を攪拌混合しながら添加する。更に、常温まで冷却する。
【００４６】
処方例２：ヘアコンディショナー
（１）ベヘロキシＰＧジメチルアミン ２．５質量％
（２）ベヘナミドプロピルジメチルアミン ０．５
（３）ステアリルアルコール ４．０
（４）ベヘニルアルコール ２．０
（５）固形パラフィン ０．５
（６）モノオレイン酸グリセリン ０．４
（７）グルタミン酸 ０．６
（８）コハク酸 ０．４
（９）Ｌ−アルギニン ０．２
（１０）ジメチコン（１０００ｍＰａ・ｓ） ０．５
（１１）アモジメチコン（１０００ｍＰａ・ｓ） １．０
（１２）ジメチコノール（４０００ｍＰａ・ｓ） ２．０
（１３）イソステアリン酸イソセチル １．０
（１４）グリセリン ５．０
（１５）イソプレングリコール ２．０
（１６）POE(35)POP(40)ジメチルエーテル（ブロック共重合体） ０．３
（１７）カチオン化セルロース ０．５
（１８）ビワ抽出液 ０．２
（１９）メチルパラベン ０．３
（２０）ベンジルアルコール ０．３
（２１）香料 ０．４
（２２）精製水 残余
製造方法：
水以外を８０℃に温めて、固形分を融解させる。８０℃の水を攪拌混合しながら添加する。更に、常温まで冷却する。
【００４７】
処方例３：ヘアトリートメント
（１）ステアロキシＰＧジメチルアミン １．０質量％
（２）塩化ジステアリルジメチルアンモニウム ０．１
（３）セトステアリルアルコール ５．０
（４）ステアリルアルコール ２．０
（５）ステアリン酸 ０．３
（６）コハク酸 ０．３
（７）ピロリドンカルボン酸 ０．０５
（８）ジメチコン（６ｍＰａ・ｓ） １０．０
（９）高重合メチルポリシロキサン（１００万ｍＰａ・ｓ） １．０
（１０）アモジメチコン（１０００ｍＰａ・ｓ） ２．０
（１１）パルミチン酸オクチル １．０
（１２）ＰＯＥ（５）イソステアリルグリセリルエーテル ０．２
（１３）ソルビトール １５．０
（１４）ジグリセリン ２．０
（１５）ジプロピレングリコール １０．０
（１６）高重合ポリエチレングリコール（Ｍｗ２００万） ０．２
（１７）ヒドロキシエチルセルロース ０．２
（１８）メントール ０．１
（１９）バラ抽出液 ０．４
（２０）大豆レシチン ０．２
（２１）フェノキシエタノール ０．８
（２２）香料 ０．４
（２３）精製水 残余
製造方法：
水以外を７０℃に温めて、固形分を融解させる。７０℃の水を攪拌混合しながら添加する。更に、常温まで冷却する。
【００４８】
処方例４：リンスインシャンプー
（１）ＰＯＥラウリルエーテル硫酸ナトリウム １０．０質量％
（２）Ｎ−ヤシ油メチルタウリンナトリウム ３．０
（３）ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン ５．０
（４）ヤシ油脂肪酸モノエタノールアマイド ０．４
（５）カチオン化グアガム ０．２
（６）カチオン化ローカストビーンガム ０．２
（７）ステアロキシＰＧジメチルアミン ０．５
（８）ステアリン酸 １．０
（９）ミリスチルアルコール ０．５
（１０）ジメチコン（1万ｍＰａ・ｓ、粒径400nm、濃度30%のエマルジョン）１．５
（１１）コハク酸 ０．４
（１２）１，３−ブチレングリコール ５．０
（１３）グリセリン １０．０
（１４）ＰＯＥ（２０）グリセリルエーテル ０．３
（１５）安息香酸ナトリウム ０．５
（１６）フェノキシエタノール ０．５
（１７）加水分解コムギ蛋白 ０．１
（１８）エデト酸２ナトリウム ０．１
（１９）香料 ０．７
（２０）精製水 残余
製造方法：
水に、カチオン化グアガム、カチオン化ローカストビーンガムを溶解させる。７０℃に温めてから、他の成分を順次添加して、最後に常温まで冷却する。
【００４９】
処方例５ ヘアオイル
（１）軽質流動イソパラフィン ９０質量％
（２）ジメチコノール（１００００ｍＰａ・ｓ） ２．０
（３）メチルフェニルポリシロキサン（５００ｍＰａ・ｓ） ５．０
（４）ステアロキシＰＧジメチルアミン ０．２
（５）コハク酸 ０．０７
（６）ツバキ油 １．０
（７）ベンジルアルコール ０．３
（８）香料 適量
（製造方法）
（１）〜（５）を混合した後、（６）を加えて均一にする。
【００５０】
処方例６ ヘアスプレー
（１）エタノール ５質量％
（２）グリセリン ８．０
（３）ピロリドンカルボン酸 ０．０５
（４）ジプロピレングリコール １．０
（５）Ｌ−アルギニン塩酸塩 ０．１
（６）トリメチルグリシン ０．５
（７）ビニルピロリドン・ １．５
N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体
（８）硬化ナタネ油アルコール ０．３
（９）ベヘロキシＰＧジメチルアミン ０．２
（１０）ジメチコン（６ｍＰａ・ｓ） １．５
（１１）フェノキシエタノール ０．４
（１２）香料 適量
（１３）精製水 残余
（製造方法）（１）〜（７）と（１２）を混合した中に、（８）〜（１１）を融解・混合したものを加えて、乳化する。
【００５１】
処方例７ ヘアムース
（１）揮発性イソパラフィン １５質量％
（２）ジメチコン（１００ｍＰａ・ｓ） ２．０
（３）高重合ジメチルポリシロキサン（重合度ｎ＝８０００） ０．４
（３）ジプロピレングリコール ５
（４）エタノ―ル ７
（５）精製水 ２
（６）ＰＯＥ（６０）硬化ヒマシ油 ０．５
（７）ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・
メチルポリシロキサン共重合体 ４
（８）セトステアロキシＰＧ（２）ジメチルアミン ０．２
（９）酒石酸 ０．０２
（１０）香料 適量
（１１）ＬＰＧ 残余
（製造方法）
（３）〜（９）を混合した中に（１）〜（２）を混合したものを加えて乳化する。（１０）を加えて均一とした後、（１１）と共に容器に充填する。
【００５２】
処方例８ ヘアクリーム
（１）揮発性イソパラフィン １０質量％
（２）ジメチルポリシロキサン（１０００ｍＰａ・ｓ） １
（３）エタノール １０
（４）１，３−ブチレングリコール ５
（５）ＰＯＥ（１４）ＰＯＰ（７）ジメチルエーテル １
（６）イソステアリン酸 ０．５
（７）ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 ０．１
（８）アモジメチコン（１０万ｍＰａ・ｓ） ２
（９）水酸化ナトリウム ０．１５
（１０）２−アルキル−Ｎ−カルボキシメチル １
−Ｎ−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン
（１１）カルボキシビニルポリマー ０．８
（１２）パラオキシ安息香酸エステル 適量
（１３）ベヘロキシＰＧジメチルアミン ０．２
（１４）ピロリドンカルボン酸 ０．０５
（１５）エデト酸３ナトリウム 適量
（１６）精製水 残余
（１７）フェノキシエタノール ０．０１
（１８）香料 適量
（製造方法）
（１０）〜（１７）を混合して均一にしたものに、（１）〜（８）及び（１８）を混合したものを加えて乳化する。（９）を加えて中和し、さらに攪拌して均一にする。
【００５３】
処方例９ 脱色剤
（１）流動パラフィン ５質量％
（２）ジメチコン（６ｍＰａ・ｓ） ２
（３）セトステアリルアルコール ４．５
（４）ベヘロキシヒドロキシプロピルアミン ０．８
（５）塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム ０．１
（６）コハク酸 ０．４
（７）フェノキシエタノール ０．３
（８）ヒドロキシエタンジホスホン酸 ０．１５
（９）精製水 残余
（１０）過酸化水素水（３０％水溶液） １０．０
（製造方法）
（５）〜（９）を８０℃で混合して均一にしたものに、（１）〜（４）を混合したものを加えて乳化する。さらに攪拌しながら（１０）を添加して、室温まで冷却する。
【００５４】
処方例１０ ヘアリンス
（１）イソペンチルジオール １０質量％
（２）エリスリトール ５
（３）アミノプロピルメチコン（１００万ｍＰａ・ｓ） １．０
（４）ジメチコノール（２０００ｍＰａ・ｓ） ５．０
（５）ステアリルアルコール ２．０
（６）ベヘニルアルコール ３．０
（７）ベヘロキシＰＧ（２）ジメチルアミン １．０
（８）ベヘナミドプロピルジメチルアミン ０．４
（９）クエン酸 ０．０２
（１０）リンゴ酸 ０．３
（１１）２−エチルヘキサン酸オクチル １
（１２）イソオクタン酸セチル １．０
（１３）ヒドロキシエチルセルロース ０．５
（１４）アルギニン ０．０１
（１５）グリシン ０．１
（１６）ツバキ油 ０．０２
（１７）ステアリルジヒドロキシプロピルジモニウムオリゴ糖 ０．０５
（１８）水添ポリイソブテン ０．３
（１９）フェノキシエタノール １．０
（２０）調合香料 適量
（２１）大豆レシチン ０．１
（２２）加水分解小麦タンパク・加水分解小麦でんぷん ０．０２
（２３）N-ラウロイルグルタミン酸
ジ(フィトステリル/2-オクチルドデシル) ０．１
（２４）精製水 残余
（製造方法）
水溶性成分を加熱溶解して均一とする。これに油溶性成分を混合して加熱溶解したものを添加して、乳化した後、冷却する。
【技術分野】
【０００１】
本発明は毛髪化粧料、特にダメージを受けた毛髪（染毛剤、パーマ剤などの化学的な損傷、摩擦などの物理的な損傷を受けた毛髪）と、ダメージを受けていない毛髪の両方に対して、使用し始め（塗布中）から使用後（使用翌日）までのなめらかさ、指どおりのよさ、サラサラ感、うるおい感、などの評価項目すべてを満足させる、ヘアコンディショニング効果に非常に優れる毛髪化粧料に関する。
【背景技術】
【０００２】
毛髪をシャンプー等で洗髪した後は一般に艶や指どおりが悪くなるため、従来シャンプー後にヘアコンディショナー等の処理剤が用いられている。
このような処理剤（以下、単にヘアコンディショナーということがある）には、通常第４級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤が配合されている。カチオン性界面活性剤は、毛髪に対して柔軟性や帯電防止性を付与する効果が高いため、処理剤をはじめ各種毛髪化粧料に配合されるが、乾燥後のさらさら感、しっとり感が十分ではない。
そこで毛髪のコンディショニング効果、特に乾燥後に良好なすべり性としっとり感を付与するために、カチオン界面活性剤の代わりに、ヒドロキシエーテルアミン化合物を配合する毛髪化粧料（特許文献１）や、アミドアミンを配合した毛髪化粧料（特許文献２）
アルコキシプロピルジメチルアミンを配合した毛髪化粧料（特許文献３、４）等が開示されている。また、毛髪化粧料に高粘度のジメチルポリシロキサンを配合することにより、使用感触を改善することも開示されている。（特許文献５）
【特許文献１】特開２００４−３２３４９５号公報
【特許文献２】特開平９−７１５１６号公報
【特許文献３】特開２００４−６７５３４号公報、
【特許文献４】特開２００４−２２６１号公報
【特許文献５】特開平４−３０５５１６号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、上記のヒドロキシエーテルアミン化合物と高級アルコールを配合した毛髪化粧料は、有機酸として乳酸、クエン酸を配合しているものが好適であると記載されているものの、染毛剤やパーマ剤等の化学的な損傷や、摩擦などの物理的な損傷等のダメージが進んだ毛髪に対して適用した場合には、使用始め（塗布中）からタオルドライ後までのなめらかさ、指通りのよさに関しては効果が十分でない。また、シリコーン油として高重合ジメチルポリシロキサン（１０万mPa・ｓ）を配合した場合は、ダメージを受けていない毛髪に対してはある程度の効果が得られるものの、ダメージ毛に対しては、塗布後の髪のしなやかさ、使用直後のサラサラ感、使用翌日のうるおい感が十分ではない。
また、上記のアミドアミン配合の毛髪化粧料は、使用後の毛髪のうるおい感やダメージを受けていない毛髪に対する効果に欠けていた。
一般的に、特定の対象層の評価や、特定の評価項目だけを向上させる技術は今まで多く知られているものの、すなわち、使用し始め（塗布中）から使用後（使用翌日）まで、ダメージを受けた毛髪とダメージを受けていない健康な毛髪の双方に、すべての項目にわたって満足が得られる技術を得ることは難しかった。
【０００４】
本発明は、前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、ダメージを受けた毛髪と、ダメージを受けていない毛髪の双方に、すべての項目にわたって、使用し始め（塗布中）から使用後（使用翌日）までの毛髪へのなじみ、すすぎ時の滑らかさや指通り、乾燥後の仕上がりにおける柔らかさ、さらさら感、しっとり感などにおいて良好な効果を発揮するコンディショニング効果に優れた毛髪化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
前記課題を解決するために本発明者等鋭意検討を行った結果、特定のヒドロキシエーテルアミンと高級アルコール又は高級脂肪酸、ジメチルポリシロキサン(以下ジメチコンと呼ぶ)、またはシリコーン誘導体、芳香族アルコールと特定の有機酸・無機酸を配合することにより、相乗的に優れた効果が発揮されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかる毛髪化粧料は、下記成分（Ａ）〜（Ｅ）を含有することを特徴とする毛髪化粧料である。
（Ａ）下記一般式（I）で示されるヒドロキシエーテルアミン化合物を０.０１〜１０．０質量％。
【０００６】
【化３】
［式（I）中、Ｒ１、Ｒ２はそれぞれ炭素数１〜３のアルキル基あるいはヒドロキシアルキル基あるいは下記一般式（II）で示される基であるが、Ｒ１、Ｒ２の少なくとも一方／又は両方は前記一般式（II）で示される基である。Ｒ３は炭素数１〜３のアルキル基あるいはヒドロキシアルキル基である。
【０００７】
【化４】
（式（II）中、Ｒは直鎖又は分岐した炭素数６〜２４のアルキル基、アルケニル基あるいはヒドロキシアルキル基であり、ｎは１〜５の整数である。）］
【０００８】
（Ｂ）高級アルコール及び／又は高級脂肪酸を０．１〜２０質量％
（Ｃ）無機酸及び／又は有機酸
（Ｄ）ジメチルポリシロキサン及び／又はシリコーン誘導体を０．０１〜２５．０質量％
（Ｅ）芳香族アルコールを０．０１〜１０質量％
【０００９】
本発明の毛髪化粧料において、組成物のｐＨが２．０以上７．０以下であることが好適である。
また、本発明の毛髪化粧料において、前記（Ｃ）成分が、グルタミン酸、ピロリドンカルボン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、塩酸からなる群から選ばれる１種又は２種以上であることが好適である。
前記（Ｄ）成分が、３０℃における粘度が１０，０００ｍＰａ・ｓ以下であるジメチコン及び／又はシリコーン誘導体であることを特徴とすることが好適である。
前記（Ｅ）成分が、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノールから選ばれる１種又は２種以上である。
【００１０】
また、本発明にかかる毛髪化粧料がヘアコンディショナー組成物であることが好適である。
【発明の効果】
【００１１】
本発明の毛髪化粧料は、特定のヒドロキシエーテルアミンと、高級アルコール又は高級脂肪酸と、低粘度のシリコーンまたはシリコーン誘導体と、特定の有機酸・無機酸を配合してｐＨを特定領域とすることにより、ダメージを受けた毛髪（染毛剤、パーマ剤などの化学的な損傷、摩擦などの物理的な損傷を受けた毛髪）と、ダメージを受けていない毛髪の両方に対して、使用し始め（塗布中）から使用後（使用翌日）までのなめらかさ、指どおりのよさ、サラサラ感、うるおい感、などの評価項目すべてを満足させる、優れたヘアコンディショニング効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１２】
＜ヒドロキシエーテルアミン＞
本発明で使用するヒドロキシエーテルアミン（Ａ）は、前記式（I）で示される。
式（I）において、Ｒ１、Ｒ２のうち、一方あるいは両方が下記一般式(II)で示されるヒドロキシエーテル基である。
式(II)において、Ｒとして好ましくはアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数１２〜２２のアルキル基である。
ｎとして、好ましくは１〜３、さらに好ましくは１である。
具体的には、セトステアロキシプロピレングリコール（以下ＰＧと略す）ジメチルアミン（＝Ｒ１：Ｃ１８Ｈ３７、Ｃ１６Ｈ３３の６：４混合物、Ｒ２＝Ｒ３＝ＣＨ３、ｎ＝１）、ベヘロキシＰＧジメチルアミン（＝Ｒ１：Ｃ２２Ｈ４５、Ｒ２＝Ｒ３＝ＣＨ３、ｎ＝１）、ステアロキシＰＧジメチルアミン、（＝Ｒ１：Ｃ１８Ｈ３７、Ｒ２＝Ｒ３＝ＣＨ３、ｎ＝１）（ステアロキシヒドロキシプロピルアミンとも呼ぶ）等が挙げられる。
【００１３】
式（I）のヒドロキシエーテルアミンは、例えば特開２００４−３２３４９５号公報に記載されている方法で製造することができるが、その他公知の方法を用いてもよい。
特開２００４−３２３４９５号公報には、ヒドロキシエーテルアミンを、乾燥後の毛髪の柔軟性、しっとり感、サラサラ感、滑り性などを目的として毛髪化粧料に配合することが記載されている。しかしながら前述のように、有機酸として乳酸、クエン酸を配合しているものが好適であると記載されているものの、染毛剤やパーマ剤等の化学的な損傷や、摩擦などの物理的な損傷等のダメージが進んだ毛髪に対して適用した場合には、使用始め（塗布中）からタオルドライ後までのなめらかさ、指通りのよさに関しては効果が十分でない。また、シリコーン油として高重合メチルポリシロキサン（１０万ｍＰａ・ｓ）を配合した場合は、ダメージを受けていない毛髪に対してはある程度の効果が得られるものの、ダメージ毛に対しては、塗布後の髪のしなやかさ、使用直後のサラサラ感、使用翌日のうるおい感が十分ではない。
【００１４】
本発明の毛髪化粧料中、ヒドロキシエーテルアミンの配合量は、０．０１〜１０質量％、さらには０．３〜７重量％、もっと好ましくは０．５〜５質量％である。配合量が少なすぎるとすすぎ時のなめらかさ、乾燥後のなめらかさに欠ける傾向があり、過剰に配合すると安定性、塗布時の伸びに欠ける傾向がある。
【００１５】
＜有機酸・無機酸＞
本発明の毛髪用化粧料には（Ｃ）成分として無機酸及び／又は有機酸を配合するが、これらはヒドロキシエーテルアミンを中和し、組成物のｐＨを調整ためだけではなく、特定の酸を用いることで、「乾燥直後の毛髪のさらさら感」を改善できる。
種々の無機酸、有機酸のなかでも、無機酸としては、塩酸、有機酸としてはグルタミン酸、ピロリドンカルボン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸が、組成物の効果を発揮する上で好ましく、これらの１種又は２種以上を用いることができる。
【００１６】
本発明の毛髪化粧料において、無機酸／有機酸の配合量は、組成物のｐＨが２．０〜７．０好ましくは３．０〜６．５、さらに好ましくは４．０〜６．０となるように配合量を調整することが好ましい。ｐＨが低すぎると、安全性、すすぎ時のなめらかさに欠ける傾向があり、高すぎると、安定性が損なわれる傾向にある。なお、本発明における組成物のｐＨとは、市販のｐＨガラス電極付ｐＨ測定計を用いて、製剤を希釈せずに直接測定した値である。
【００１７】
＜高級アルコール又は高級脂肪酸＞
本発明の毛髪用化粧料に配合される（Ｂ）成分としての高級アルコールは炭素数が１２〜３０の１価アルコールであり、具体的にはミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、バチルアルコール、硬化菜種油アルコール、イソステアリルアルコールなどが挙げられる。（Ｂ）成分としての高級脂肪酸は炭素数が１２〜３０のカルボン酸であり、、具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸などが挙げられる。これらのうち、１種又は２種以上を組み合わせて使用することが好適である。
配合量は０．１〜２０質量％、好ましくは０．３〜１５質量％、さらに好ましくは０．５〜１０質量％である。配合量が少ないと、すすぎ時、乾燥後のなめらかさ、安定性にかける傾向があり、配合量が多すぎると、容器からの出しやすさ、生産性、安定性が損なわれる傾向がある。
【００１８】
＜シリコーン又はシリコーン誘導体＞
本発明の毛髪用化粧料に配合される（Ｄ）成分としてのシリコーン又はシリコーン誘導体は、具体的には、トリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロペンタシロキサン等のシクロメチコン、カプリリルメチコンなどの揮発性シリコーンオイル、ジメチコン、ジメチコノール、側鎖変性タイプ・直鎖ＡＢＮタイプ等のポリエーテル変性シリコーン、フェニル変性シリコーン、プロピルシルセスキオキサン、アルキル変性シリコーン、シリコーンレジン、メチルハイドロジェンシリコーンなどの変性シリコーン、アルキル変性、アルコキシ変性、ポリアミド変性、ポリエーテル変性などによるシリコーンレジン、ジメチコンクロスポリマー、（ジメチコン／ビニルジメチコン）クロスポリマー等のシリコーンエラストマー等が挙げられるが、特にシクロメチコン、ジメチコンが好ましく用いられる。
上記に挙げたシリコーン又はシリコーン誘導体のうち、揮発性シリコーンを除いて、重合度や変性率に特に制限はないが、特に好ましくは、３０℃における粘度が１０,０００ｍＰａ・ｓ以下の低粘度（低重合度）のシリコーン又はシリコーン誘導体が用いられる。
【００１９】
配合量としては、０．０１〜２５質量％、好ましくは０．０５〜２０質量％、さらに好ましくは０．１〜１０質量％である。配合量が少なすぎると、すすぎ時のなめらかさ、乾燥後のさらさら感に欠ける傾向があり、配合量が多すぎると、安定性やタオルドライ後のさらさら感、塗布時の伸びに欠ける傾向がある。
【００２０】
＜芳香族アルコール＞
本発明の毛髪用化粧料に配合される（Ｅ）成分としての芳香族アルコールとしては、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、クレゾール、ｐ−クロロフェノール、ｐ−クロローｍ−キシレノール、フェネチルアルコール、フェニルプロピルアルコール、ｐ−ｔｅｒｔ−ブチルフェノール、カテコール、ヒドロキノン、フェニルエチルアルコール、レゾルシノール、フェノールなどが挙げられるが、特にフェノキシエタノール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノールが安全性や匂いの点で好ましく用いられる。これらの芳香族アルコールを配合することによって、使用感、特に塗布後のしなやかさや乾燥直後の毛髪のサラサラ感が改善される。
配合量としては、０．０１〜１０質量％、このましくは０．０５〜５．０質量％、さらに好ましくは０．１〜２質量％である。配合量が少なすぎると、塗布後のしなやかさ、乾燥後のサラサラ感、防腐安定性に欠ける傾向があり、配合量が多すぎると、すすぎ時の毛髪のなめらかさ、安全性、匂いの嗜好性、安定性に欠ける傾向がある。
【００２１】
本発明の毛髪化粧料には上記の必須構成成分の他に、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲内で、その他の成分を配合することができる。
例えば、保湿剤としては、例えばエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、グルコース、マルトース、蔗糖、フラクトース、マルトトリオース、スレイトール、エリスリトール、澱粉、分解糖還元アルコール等の単糖、2糖もしくはオリゴ糖及びそれらの誘導体、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、dl-ピロリドンカルボン酸塩、ジグリセリン(EO)PO付加物、イサヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物、イソプレングリコール、ポリグルタミン酸ナトリウム、アルキレンオキシド誘導体｛例えばＰＯＥ（１４）ＰＯＰ（７）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（１０）ＰＯＰ（１０）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（６）ＰＯＰ（１４）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（２５）ＰＯＰ（４０）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（２５）ＰＯＰ（２５）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（７）ＰＯＰ（１２）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（２２）ＰＯＰ（４０）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（３５）ＰＯＰ（４０）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（４５）ＰＯＰ（３４）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（５０）ＰＯＰ（４０）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（５５）ＰＯＰ（３０）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（３０）ＰＯＰ（３４）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（２５）ＰＯＰ（３０）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（２７）ＰＯＰ（１４）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（５５）ＰＯＰ（２８）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（３６）ＰＯＰ（４１）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（７）ＰＯＰ（１２）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（１７）ＰＯＰ（４）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（１４）ＰＯＢ（７）ジメチルエーテル、ＰＯＥ（１０）ＰＯＰ（１０）ジエチルエーテル、ＰＯＥ（１０）ＰＯＰ（１０）ジプロピルエーテル、ＰＯＥ（１０）ＰＯＰ（１０）ジブチルエーテル｝等が挙げられ、これらの１種又は２種以上が用いられる。
なお、上記ＰＯＥ、ＰＯＰ、ＰＯＢは、それぞれポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレンの略である。
【００２２】
また、さらにレシチン、加水分解タンパクとその誘導体、アルギニン、グリシン、アラニン、セリン、プロリン、ロイシン、イソロイシン、トリメチルグリシン等のアミノ酸、ビタミン類、セレシン等の毛髪補修成分を配合することにより、さらに毛髪の修復・保護効果に優れ、且つその効果が長時間持続する毛髪化粧料が得られる。
【００２３】
また、流動パラフィン，スクワラン，ラノリン誘導体，各種エステル油，アボガド油、ツバキ油、パーム油，牛脂，ホホバ油，ポリアルキレングリコールポリエーテル及びそのカルボン酸オリゴエステル化合物，テルペン系炭化水素油等の油分、紫外線吸収剤、酸化チタン、酸化亜鉛等の紫外線散乱剤、カオリン，タルク，シリカ，ＰＭＭＡ，ジンクピリチオン等の水不溶性粉末、アクリル系樹脂，シリコーン樹脂，ポリビニルピロリドン等の樹脂類、大豆蛋白，ゼラチン，フィッシュコラーゲン，絹フィブロイン，エラスチン等の蛋白又は蛋白分解物、エチルパラベン，ブチルパラベン、メチルクロロイソチアゾリノン等の防腐剤、ビオチン，パントテン酸誘導体等の賦活剤、γ−オリザノール、デキストラン硫酸ナトリウム、ビタミンＥ誘導体、ニコチン酸誘導体等の血行促進剤、硫黄，チアントール等の抗脂漏剤、エタノール，イソプロパノール，テトラクロロジフルオロエタン等の希釈剤、カルボキシビニルポリマー等のアニオン性高分子、カチオン化セルロース，カチオン化グアガム，ポリクオタニウム−１０等のカチオン性高分子、会合性増粘剤、薬剤、香料、色剤、界面活性剤等を必要に応じて敵宜配合してもよい。
【００２４】
本発明の剤型は本発明の効果が損なわれない限り特に制限されず、可溶化系、乳化系、粉末分散系、油−水の２層系、油−水−粉末の３層系等いずれでも構わない。これら剤形とするには、常法に従って製造すればよい。
【００２５】
本発明の毛髪化粧料の構成は、毛髪に使用する任意の化粧料に適用可能であり、シャンプー等のいわゆる毛髪洗浄剤や、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアパック、ヘアスプレー、スタイリング剤等のいわゆる毛髪処理剤等が挙げられる。
また、その使用形態も、毛髪に塗布し全体によくなじませた後にすすぎ流すものや、洗い流さないもの等いずれも含み得るが、本発明の毛髪化粧料は塗布後すすぎ流して使用するタイプのヘアコンディショナーに特に好適である。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。配合量については特に断りのない限り質量％を示す。
【実施例１】
【００２６】
表１〜４の組成にしたがって、ヘアコンディショナー組成物を調整し、試料とした。また、評価に際しては、以下のコントロール処方を比較基準とした。
コントロール処方（試料１)：
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム ２．０
ステアリルアルコール ５．０
グルタミン酸 ０．１
イオン交換水 ｔｏ １００
（調製方法）
１）水以外の組成物を７５℃にて、混合しながら、融解させる。
２）７５℃に温めた水を、攪拌中の１）に添加する。
３）常温まで冷却する。
【００２７】
評価項目と評価方法は、次の通り。
＜評価項目＞
評価１：塗布時のしなやかさ
評価２：塗布時のなめらかさ
評価３：すすぎ時の毛髪のなめらかさ
評価４：タオルドライ後の指通りの良さ
評価５：乾燥直後の毛髪の指通りの良さ
評価６：乾燥直後の毛髪のサラサラ感
評価７：乾燥翌日の毛髪のうるおい感
【００２８】
＜評価方法＞
以下の評価項目に関して、専門パネル２群に対し、評価を行った。
専門パネルＡ群（ヘアカラーやパーマ剤で処理した毛髪を持つ女性１０名）
専門パネルＢ群（ヘアカラーやパーマ剤で処理していない健常毛を持つ女性１０名）
【００２９】
評価項目１：塗布時のしなやかさ
上記専門パネルによる、被験試料の洗髪実使用テストにて、塗布時の髪のしなやかさについて官能評価を行った。
判定基準は以下の通りである。（コントロールとの比較）
◎ ： １０名中８名以上が、塗布時の毛髪がしなやかさであると回答
○ ： １０名中６名以上７名以下が、塗布時の毛髪がしなやかさであると回答
△ ： １０名中３名以上５名以下が、塗布時の毛髪がしなやかさであると回答
× ： １０名中２名以下が、塗布時の毛髪がしなやかさであると回答
【００３０】
評価項目２：塗布時のなめらかさ
上記専門パネルによる、被験試料の洗髪実使用テストにて、塗布時の髪のなめらかさについて、官能評価を行った。（コントロールとの比較）
◎ ： １０名中８名以上が、塗布時の毛髪がなめらかであると回答
○ ： １０名中６名以上７名以下が、塗布時の毛髪がなめらかであると回答
△ ： １０名中３名以上５名以下が、塗布時の毛髪がなめらかであると回答
× ： １０名中２名以下が、塗布時の毛髪がなめらかであると回答
【００３１】
評価項目３：すすぎ時の毛髪のなめらかさ
ブリーチ処理した毛髪束２０ｇにコンディショナー１ｇを塗布後、水道水で濯ぎながら、毛髪束に10回クシを通した時のクシにかかる平均応力を測定する。
◎ ： コーミングの平均応力が３．５Ｎ以下である。
○ ： コーミングの平均応力が３．５Ｎより大きく、４．０Ｎ以下である。
△ ： コーミングの平均応力が４．０Ｎより大きく、５．０Ｎ以下である。
× ： コーミングの平均応力が５．０Ｎより大きい。
【００３２】
評価項目４：タオルドライ後の指通りの良さ
上記専門パネルによる、被験試料の洗髪実使用テストにて、各試料を毛髪に塗布してすすぎ、タオルで拭いた後のウェット（水濡れしている状態）時の毛髪の指通りの良さについて、官能評価を行った。
判定基準は以下の通りである。
◎： １０名中８名以上が、コントロールよりも指通りがよいと回答。
○： １０名中６名が、コントロールよりも指通りがよいと回答。
△： １０名中３名が、コントロールよりも指通りがよいと回答。
×： １０名中２名以下が、コントロールよりも指通りがよいと回答。
【００３３】
評価項目５：乾燥直後の毛髪の指通りの良さ
上記の評価項目３：すすぎ時のなめらかさ測定に続いて、毛髪束に付いている水をタオルでふき取った後、毛髪束に10回クシを通した時のクシにかかる平均応力を測定する。
◎ ： コーミングの平均応力が４．５Ｎ以下である。
○ ： コーミングの平均応力が４．５Ｎより大きく、５．５Ｎ以下である。
△ ： コーミングの平均応力が５．５Ｎより大きく、６．５Ｎ以下である。
× ： コーミングの平均応力が６．５Ｎより大きい。
【００３４】
評価項目６：乾燥直後の毛髪のサラサラ感
各試料を毛髪に塗布後、すすぎ流し、タオルドライ後、ヘアドライヤーで乾燥直後の毛髪のさらさら感について、上記１０名の専門パネラーにて官能評価を行った。判定基準は以下の通りである。
◎： １０名中８名以上が、コントロールよりもさらさら感があると回答。
○： １０名中６名が、コントロールよりもさらさら感があると回答。
△： １０名中３名が、コントロールよりもさらさら感があると回答。
×： １０名中２名以下が、コントロールよりもさらさら感があると回答。
【００３５】
評価項目７：乾燥翌日の毛髪のうるおい感
各試料を毛髪に塗布後、すすぎ流し、乾燥後２４時間経過後の毛髪のうるおい感（しっとり感）について、上記１０名の専門パネラーにて官能評価を行った。判定基準は以下の通りである。
◎： １０名中８名以上が、コントロールよりもうるおい感があると回答。
○： １０名中６名が、コントロールよりもうるおい感があると回答。
△： １０名中３名が、コントロールよりもうるおい感があると回答。
×： １０名中２名以下が、コントロールよりもうるおい感があると回答。
【００３６】
応力の測定方法
毛髪クシ通り試験機 コーミング テスター（ミヤザキ鉄工所製）を用いて、毛髪束にコンディショナーを適用しながら、毛髪ブラッシング時の変位−荷重特定を測定した。各場面において、１５回ブラッシングを行い、４〜１５回目の各最大荷重応力の平均値にて比較を行った。
【００３７】
試験例１ ヒドロキシエーテルアミンと芳香族アルコールの配合
【表１】
【００３８】
表１は、試料１（ヒドロキシエーテルアミンの代わりに従来のカチオン活性剤を配合したもの）をコントロール（基準）として、比較評価した結果である（表２〜４も同様）。
表１に示すように、ヒドロキシエーテルアミンを配合したものは、損傷毛、健常毛の両方において、非常に高い効果が得られた。また、芳香族アルコールを特定量配合すると、損傷毛、健常毛双方に高い効果が得られた。特に損傷毛においては、塗布時のしなやかさ、乾燥直後のサラサラ感において改善度合が高かった。（試料５）
【００３９】
試験例２ シリコーンの粘度による比較
【表２】
【００４０】
【表３】
【００４１】
表２、３より従来の塩化ステアリルトリメチルアンモニウムのようなカチオン活性剤を配合した組成物では、高分子量シリコーンを配合すると感触が向上するが、ヒドロキシエーテルアミンを配合した場合は、低粘度のシリコーンを配合したほうが、より高い効果が得られることがわかる。
【００４２】
試験例３ 無機酸／有機酸の種類
【表４】
【００４３】
表４からわかるように、従来のステアラミドプロピルジメチルアミンのようなカチオン活性剤を配合した組成物では、乳酸を用いた場合にその他の無機酸を用いた場合より感触が向上する。しかし、本発明において、グルタミン酸、コハク酸、塩酸を用いた場合が、その他の乳酸などの無機塩を用いた場合より、効果に優れることがわかる。また、ｐＨが特定領域外であると、効果が得られない。
【００４４】
以下に本発明の毛髪化粧料の処方例を示す。いずれの毛髪化粧料も健常毛、損傷毛ともに、塗布した時は毛髪へのなじみがよく、すすぎ時のなめらかさ、乾燥後のなめらかさ、しっとり感、さらさら感、柔らかさに優れるものであった。
【００４５】
処方例１：ヘアコンディショナー
（１）セトステアロキシＰＧジメチルアミン １．５質量％
（２）ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート ０．２
（３）セトステアリルアルコール ３．０
（４）ステアリルアルコール ２．０
（５）ステアリン酸 ０．５
（６）モノステアリン酸グリセリン ０．５
（７）ピロリドンカルボン酸 ０．４
（８）乳酸ナトリウム ０．２
（９）ヒドロキシエチル尿素 ０．４
（１０）トウツバキ種子油 ０．１
（１１）ポリクオタニウム−61 ０．１
（１２）ジメチコン（２０ｍＰａ・ｓ） ５．０
（１３）ジメチコノール（１万ｍＰａ・ｓ） １．０
（１４）ミネラルオイル ０．３
（１５）パルミチン酸オクチル ０．３
（１６）ステアレス−４ ０．２
（１７）ソルビトール １０．０
（１８）ジグリセリン ３．０
（１９）イソプレングリコール ４．０
（２０）POE(10)POP(7)シ゛メチルエーテル(ランダム共重合体) ０．２
（２１）高重合ポリエチレングリコール（Ｍｗ４００万） ０．１
（２２）カチオン化デンプン ０．１
（２３）トウガラシチンキ ０．０５
（２４）メントール ０．１
（２５）バニリルブチルエーテル ０．０２
（２６）カラスムギ抽出液 ０．１
（２７）タウリン １．０
（２８）フェノキシエタノール ０．４
（２９）ベンジルオキシエタノール ０．３
（３０）香料 ０．６
（３１）精製水 残余
製造方法
水以外を７０℃に温めて、固形分を融解させる。７０℃の水を攪拌混合しながら添加する。更に、常温まで冷却する。
【００４６】
処方例２：ヘアコンディショナー
（１）ベヘロキシＰＧジメチルアミン ２．５質量％
（２）ベヘナミドプロピルジメチルアミン ０．５
（３）ステアリルアルコール ４．０
（４）ベヘニルアルコール ２．０
（５）固形パラフィン ０．５
（６）モノオレイン酸グリセリン ０．４
（７）グルタミン酸 ０．６
（８）コハク酸 ０．４
（９）Ｌ−アルギニン ０．２
（１０）ジメチコン（１０００ｍＰａ・ｓ） ０．５
（１１）アモジメチコン（１０００ｍＰａ・ｓ） １．０
（１２）ジメチコノール（４０００ｍＰａ・ｓ） ２．０
（１３）イソステアリン酸イソセチル １．０
（１４）グリセリン ５．０
（１５）イソプレングリコール ２．０
（１６）POE(35)POP(40)ジメチルエーテル（ブロック共重合体） ０．３
（１７）カチオン化セルロース ０．５
（１８）ビワ抽出液 ０．２
（１９）メチルパラベン ０．３
（２０）ベンジルアルコール ０．３
（２１）香料 ０．４
（２２）精製水 残余
製造方法：
水以外を８０℃に温めて、固形分を融解させる。８０℃の水を攪拌混合しながら添加する。更に、常温まで冷却する。
【００４７】
処方例３：ヘアトリートメント
（１）ステアロキシＰＧジメチルアミン １．０質量％
（２）塩化ジステアリルジメチルアンモニウム ０．１
（３）セトステアリルアルコール ５．０
（４）ステアリルアルコール ２．０
（５）ステアリン酸 ０．３
（６）コハク酸 ０．３
（７）ピロリドンカルボン酸 ０．０５
（８）ジメチコン（６ｍＰａ・ｓ） １０．０
（９）高重合メチルポリシロキサン（１００万ｍＰａ・ｓ） １．０
（１０）アモジメチコン（１０００ｍＰａ・ｓ） ２．０
（１１）パルミチン酸オクチル １．０
（１２）ＰＯＥ（５）イソステアリルグリセリルエーテル ０．２
（１３）ソルビトール １５．０
（１４）ジグリセリン ２．０
（１５）ジプロピレングリコール １０．０
（１６）高重合ポリエチレングリコール（Ｍｗ２００万） ０．２
（１７）ヒドロキシエチルセルロース ０．２
（１８）メントール ０．１
（１９）バラ抽出液 ０．４
（２０）大豆レシチン ０．２
（２１）フェノキシエタノール ０．８
（２２）香料 ０．４
（２３）精製水 残余
製造方法：
水以外を７０℃に温めて、固形分を融解させる。７０℃の水を攪拌混合しながら添加する。更に、常温まで冷却する。
【００４８】
処方例４：リンスインシャンプー
（１）ＰＯＥラウリルエーテル硫酸ナトリウム １０．０質量％
（２）Ｎ−ヤシ油メチルタウリンナトリウム ３．０
（３）ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン ５．０
（４）ヤシ油脂肪酸モノエタノールアマイド ０．４
（５）カチオン化グアガム ０．２
（６）カチオン化ローカストビーンガム ０．２
（７）ステアロキシＰＧジメチルアミン ０．５
（８）ステアリン酸 １．０
（９）ミリスチルアルコール ０．５
（１０）ジメチコン（1万ｍＰａ・ｓ、粒径400nm、濃度30%のエマルジョン）１．５
（１１）コハク酸 ０．４
（１２）１，３−ブチレングリコール ５．０
（１３）グリセリン １０．０
（１４）ＰＯＥ（２０）グリセリルエーテル ０．３
（１５）安息香酸ナトリウム ０．５
（１６）フェノキシエタノール ０．５
（１７）加水分解コムギ蛋白 ０．１
（１８）エデト酸２ナトリウム ０．１
（１９）香料 ０．７
（２０）精製水 残余
製造方法：
水に、カチオン化グアガム、カチオン化ローカストビーンガムを溶解させる。７０℃に温めてから、他の成分を順次添加して、最後に常温まで冷却する。
【００４９】
処方例５ ヘアオイル
（１）軽質流動イソパラフィン ９０質量％
（２）ジメチコノール（１００００ｍＰａ・ｓ） ２．０
（３）メチルフェニルポリシロキサン（５００ｍＰａ・ｓ） ５．０
（４）ステアロキシＰＧジメチルアミン ０．２
（５）コハク酸 ０．０７
（６）ツバキ油 １．０
（７）ベンジルアルコール ０．３
（８）香料 適量
（製造方法）
（１）〜（５）を混合した後、（６）を加えて均一にする。
【００５０】
処方例６ ヘアスプレー
（１）エタノール ５質量％
（２）グリセリン ８．０
（３）ピロリドンカルボン酸 ０．０５
（４）ジプロピレングリコール １．０
（５）Ｌ−アルギニン塩酸塩 ０．１
（６）トリメチルグリシン ０．５
（７）ビニルピロリドン・ １．５
N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体
（８）硬化ナタネ油アルコール ０．３
（９）ベヘロキシＰＧジメチルアミン ０．２
（１０）ジメチコン（６ｍＰａ・ｓ） １．５
（１１）フェノキシエタノール ０．４
（１２）香料 適量
（１３）精製水 残余
（製造方法）（１）〜（７）と（１２）を混合した中に、（８）〜（１１）を融解・混合したものを加えて、乳化する。
【００５１】
処方例７ ヘアムース
（１）揮発性イソパラフィン １５質量％
（２）ジメチコン（１００ｍＰａ・ｓ） ２．０
（３）高重合ジメチルポリシロキサン（重合度ｎ＝８０００） ０．４
（３）ジプロピレングリコール ５
（４）エタノ―ル ７
（５）精製水 ２
（６）ＰＯＥ（６０）硬化ヒマシ油 ０．５
（７）ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・
メチルポリシロキサン共重合体 ４
（８）セトステアロキシＰＧ（２）ジメチルアミン ０．２
（９）酒石酸 ０．０２
（１０）香料 適量
（１１）ＬＰＧ 残余
（製造方法）
（３）〜（９）を混合した中に（１）〜（２）を混合したものを加えて乳化する。（１０）を加えて均一とした後、（１１）と共に容器に充填する。
【００５２】
処方例８ ヘアクリーム
（１）揮発性イソパラフィン １０質量％
（２）ジメチルポリシロキサン（１０００ｍＰａ・ｓ） １
（３）エタノール １０
（４）１，３−ブチレングリコール ５
（５）ＰＯＥ（１４）ＰＯＰ（７）ジメチルエーテル １
（６）イソステアリン酸 ０．５
（７）ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 ０．１
（８）アモジメチコン（１０万ｍＰａ・ｓ） ２
（９）水酸化ナトリウム ０．１５
（１０）２−アルキル−Ｎ−カルボキシメチル １
−Ｎ−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン
（１１）カルボキシビニルポリマー ０．８
（１２）パラオキシ安息香酸エステル 適量
（１３）ベヘロキシＰＧジメチルアミン ０．２
（１４）ピロリドンカルボン酸 ０．０５
（１５）エデト酸３ナトリウム 適量
（１６）精製水 残余
（１７）フェノキシエタノール ０．０１
（１８）香料 適量
（製造方法）
（１０）〜（１７）を混合して均一にしたものに、（１）〜（８）及び（１８）を混合したものを加えて乳化する。（９）を加えて中和し、さらに攪拌して均一にする。
【００５３】
処方例９ 脱色剤
（１）流動パラフィン ５質量％
（２）ジメチコン（６ｍＰａ・ｓ） ２
（３）セトステアリルアルコール ４．５
（４）ベヘロキシヒドロキシプロピルアミン ０．８
（５）塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム ０．１
（６）コハク酸 ０．４
（７）フェノキシエタノール ０．３
（８）ヒドロキシエタンジホスホン酸 ０．１５
（９）精製水 残余
（１０）過酸化水素水（３０％水溶液） １０．０
（製造方法）
（５）〜（９）を８０℃で混合して均一にしたものに、（１）〜（４）を混合したものを加えて乳化する。さらに攪拌しながら（１０）を添加して、室温まで冷却する。
【００５４】
処方例１０ ヘアリンス
（１）イソペンチルジオール １０質量％
（２）エリスリトール ５
（３）アミノプロピルメチコン（１００万ｍＰａ・ｓ） １．０
（４）ジメチコノール（２０００ｍＰａ・ｓ） ５．０
（５）ステアリルアルコール ２．０
（６）ベヘニルアルコール ３．０
（７）ベヘロキシＰＧ（２）ジメチルアミン １．０
（８）ベヘナミドプロピルジメチルアミン ０．４
（９）クエン酸 ０．０２
（１０）リンゴ酸 ０．３
（１１）２−エチルヘキサン酸オクチル １
（１２）イソオクタン酸セチル １．０
（１３）ヒドロキシエチルセルロース ０．５
（１４）アルギニン ０．０１
（１５）グリシン ０．１
（１６）ツバキ油 ０．０２
（１７）ステアリルジヒドロキシプロピルジモニウムオリゴ糖 ０．０５
（１８）水添ポリイソブテン ０．３
（１９）フェノキシエタノール １．０
（２０）調合香料 適量
（２１）大豆レシチン ０．１
（２２）加水分解小麦タンパク・加水分解小麦でんぷん ０．０２
（２３）N-ラウロイルグルタミン酸
ジ(フィトステリル/2-オクチルドデシル) ０．１
（２４）精製水 残余
（製造方法）
水溶性成分を加熱溶解して均一とする。これに油溶性成分を混合して加熱溶解したものを添加して、乳化した後、冷却する。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
下記成分（Ａ）〜（Ｅ）を含有し、組成物のｐＨが２．０以上７．０以下であることを特徴とする毛髪化粧料。
（Ａ）下記一般式（I）で示されるヒドロキシエーテルアミン化合物を０.０１〜１０．０質量％。
【化１】
［式（I）中、Ｒ１、Ｒ２はそれぞれ炭素数１〜３のアルキル基あるいはヒドロキシアルキル基あるいは下記一般式（II）で示される基であるが、Ｒ１、Ｒ２の少なくとも一方／又は両方は前記一般式（II）で示される基である。Ｒ３は炭素数１〜３のアルキル基あるいはヒドロキシアルキル基である。
【化２】
（式（II）中、Ｒは直鎖又は分岐した炭素数６〜２４のアルキル基、アルケニル基あるいはヒドロキシアルキル基であり、ｎは１〜５の整数である。）］
（Ｂ）高級アルコール及び／又は高級脂肪酸を０．１〜２０質量％
（Ｃ）無機酸及び／又は有機酸
（Ｄ）ジメチルポリシロキサン及び／又はシリコーン誘導体を０．０１〜２５．０質量％
（Ｅ）芳香族アルコールを０．０１〜１０質量％
【請求項２】
前記（Ｃ）成分が、グルタミン酸、ピロリドンカルボン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、塩酸からなる群から選ばれる１種又は２種以上であることを特徴とする、請求項１記載の毛髪化粧料。
【請求項３】
前記（Ｄ）成分が、３０℃における粘度が１０，０００ｍＰａ・ｓ以下であるジメチコン及び／又はシリコーン誘導体であることを特徴とする請求項１、２記載の毛髪化粧料。
【請求項４】
前記（Ｅ）成分が、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノールから選ばれる１種又は２種以上である、請求項１〜３記載の毛髪化粧料
【請求項５】
請求項１〜４の何れかに記載の毛髪化粧料からなるヘアコンディショナー組成物。
【請求項１】
下記成分（Ａ）〜（Ｅ）を含有し、組成物のｐＨが２．０以上７．０以下であることを特徴とする毛髪化粧料。
（Ａ）下記一般式（I）で示されるヒドロキシエーテルアミン化合物を０.０１〜１０．０質量％。
【化１】
［式（I）中、Ｒ１、Ｒ２はそれぞれ炭素数１〜３のアルキル基あるいはヒドロキシアルキル基あるいは下記一般式（II）で示される基であるが、Ｒ１、Ｒ２の少なくとも一方／又は両方は前記一般式（II）で示される基である。Ｒ３は炭素数１〜３のアルキル基あるいはヒドロキシアルキル基である。
【化２】
（式（II）中、Ｒは直鎖又は分岐した炭素数６〜２４のアルキル基、アルケニル基あるいはヒドロキシアルキル基であり、ｎは１〜５の整数である。）］
（Ｂ）高級アルコール及び／又は高級脂肪酸を０．１〜２０質量％
（Ｃ）無機酸及び／又は有機酸
（Ｄ）ジメチルポリシロキサン及び／又はシリコーン誘導体を０．０１〜２５．０質量％
（Ｅ）芳香族アルコールを０．０１〜１０質量％
【請求項２】
前記（Ｃ）成分が、グルタミン酸、ピロリドンカルボン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、塩酸からなる群から選ばれる１種又は２種以上であることを特徴とする、請求項１記載の毛髪化粧料。
【請求項３】
前記（Ｄ）成分が、３０℃における粘度が１０，０００ｍＰａ・ｓ以下であるジメチコン及び／又はシリコーン誘導体であることを特徴とする請求項１、２記載の毛髪化粧料。
【請求項４】
前記（Ｅ）成分が、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノールから選ばれる１種又は２種以上である、請求項１〜３記載の毛髪化粧料
【請求項５】
請求項１〜４の何れかに記載の毛髪化粧料からなるヘアコンディショナー組成物。
【公開番号】特開２００７−１６１６０５（Ｐ２００７−１６１６０５Ａ）
【公開日】平成１９年６月２８日（２００７．６．２８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−３５６６６６（Ｐ２００５−３５６６６６）
【出願日】平成１７年１２月９日（２００５．１２．９）
【出願人】（０００００１９５９）株式会社資生堂 (1,748)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１９年６月２８日（２００７．６．２８）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年１２月９日（２００５．１２．９）
【出願人】（０００００１９５９）株式会社資生堂 (1,748)
【Ｆターム（参考）】
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