説明

毛髪染色用組成物

本発明は、


(a)式(1)で表される染料;(b)式(2)、(3)及び(4)で表される化合物群から選択される少なくとも1種の染料[式中、Dは、式(2a)、(2b)、(2c)、、(2d)で表されるジアゾ成分基であり;Kは、アニリン誘導体、フェノール誘導体、ナフタレン誘導体から選択されるカップリング成分基であり;Xは、−CH=、−O−、−S−、又は−N(R)−であり;R、R、R及びRは、互いに独立して、水素、又はC〜Cアルキルであり;R及びRは、互いに独立して、水素、C〜Cアルキル、又はC〜Cアルコキシであり;R及びRは、互いに独立して、置換されていない又はOH−、C〜Cアルコキシ−、ハロゲン−、アミノ−、C〜C−モノもしくは−ジアルキルアミノ−置換C〜Cアルキル、又はフェニルであり;Rは、水素、C〜Cアルキル、Cl、又はニトロであり;R10は、水素、C〜Cアルキル、Cl、ニトロ、アミノ、又はC〜Cモノ−もしくはC〜Cジ−アルキルアミノであり;R11は、水素、C〜Cアルキル、又はCNであり;R12は、置換されていない又はOH−もしくはCN−置換C〜Cアルキルであり;R13は、水素、又はC〜Cアルキルであり;R14及びR15は、互いに独立して、水素、C〜Cアルキル、又はC〜Cアルコキシであるか、又はR14及びR15は、それらに結合している窒素及び炭素原子と一緒に5又は6員環を形成しており;R16及びR20は、互いに独立して、水素、C〜Cアルキル、ヒドロキシ、Cl、ニトロ、アミノ、C〜Cモノ−又はジ−アルキルアミノであり;R17、R18、R19、R21、R22及びR23は、互いに独立して、水素、又はC〜Cアルキルであり;R24は、水素、又はC〜Cアルキルであり;及びAnは、無色アニオンである]を含んでいる毛髪染色用組成物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、適切な染色媒体中に、特定の式で表される少なくとも2種のカチオン直接染料の混合物を少なくとも含んでいる、ケラチン繊維、特には毛髪等のヒトケラチン繊維を染色するための組成物に関するものであって、その組成物、その調製方法、及びケラチン繊維、羊毛、皮、絹、セルロースのような有機材やポリアミド、特にケラチン含有繊維、木綿又はナイロン、好ましくは毛髪、より好ましくはヒト毛髪の染色におけるその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
カチオン染料が有機材(例えばケラチン、絹、セルロース又はセルロース誘導体)や合成繊維(例えばポリアミド)を染色するのに用いられ得ることは、例えば、(特許文献1)、(特許文献2)、(特許文献3)及び(特許文献4)から公知である。カチオン染料は非常に鮮やかな色調を呈する。欠点は、加水分解及び光に対してその堅牢性が不十分であること、還元性又は酸化性条件下ではその安定性が多くの場合不十分であること、及びその貯蔵安定性が多くの場合不十分であることである(参照:非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第95/01772号パンフレット
【特許文献2】国際公開第95/15144号パンフレット
【特許文献3】欧州特許第714954号明細書
【特許文献4】欧州特許第318294号明細書
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】John F. Corbett: "The Chemistry of Hair-Care Products", JSCD August 1976, page 290
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実際の技術課題は、洗浄、光、シャンプー及び擦りに対して良好な堅牢特性を有している濃染によって識別され、また好ましくは還元性又は酸化性染色条件下で十分な安定性を呈する、有機材を染色するための鮮やかな染料を提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
つまり、本発明は、
(a)式
【化1】

【0007】
で表される染料;
(b)式
【化2】

【化3】

【0008】
及び
【化4】

【0009】
で表される化合物群から選択される少なくとも1種の染料;
[式中、
Dは、次の式
【化5】

【化6】

【化7】

【0010】
又は
【化8】

【0011】
で表されるジアゾ成分基であり;
Kは、アニリン誘導体、フェノール誘導体、ナフタレン誘導体から選択されるカップリング成分基であり;
Xは、−CH=、−O−、−S−、又は−N(R)−であり;
、R、R及びRは、互いに独立して、水素、又はC〜Cアルキルであり;
及びRは、互いに独立して、水素、C〜Cアルキル、又はC〜Cアルコキシであり;
及びRは、互いに独立して、置換されていない又はOH−、C〜Cアルコキシ−、ハロゲン−、アミノ−、C〜C−モノもしくは−ジアルキルアミノ−置換C〜Cアルキル、又はフェニルであり;
は、水素、C〜Cアルキル、Cl、又はニトロであり;
10は、水素、C〜Cアルキル、Cl、ニトロ、アミノ、又はC〜Cモノ−もしくはC〜Cジアルキルアミノであり;
11は、水素、C〜Cアルキル、又はCNであり;
12は、置換されていない又はOH−もしくはCN−置換C〜Cアルキルであり;
13は、水素、又はC〜Cアルキルであり;
14及びR15は、互いに独立して、水素、C〜Cアルキル、又はC〜Cアルコキシであるか、又は
14及びR15は、それらに結合している窒素及び炭素原子と一緒に5又は6員環を形成しており;
16及びR20は、互いに独立して、水素、C〜Cアルキル、ヒドロキシ、Cl、ニトロ、アミノ、C〜Cモノ−又はジアルキルアミノであり;
17、R18、R19、R21、R22及びR23は、互いに独立して、水素、又はC〜Cアルキルであり;
24は、水素、又はC〜Cアルキルであり;及び
Anは、無色アニオンである]
を含んでいる、毛髪染色用組成物に関する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
〜C30アルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2,2’−ジメチルプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、n−ヘキシル、n−オクチル、1,1’,3,3’−テトラメチルブチルもしくは2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トレデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル又はエイコシルである。
【0013】
〜C30アルケニルは、例えば、アリル、メタリル、イソプロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、イソブテニル、n−ペンタ−2,4−ジエニル、3−メチル−ブタ−2−エニル、n−オクト−2−エニル、n−ドデカ−2−エニル、イソ−ドデセニル、n−ドデカ−2−エニル又はn−オクタデカ−4−エニルである。
【0014】
アリールは、例えば、ナフチル及び好ましくはフェニルである。
【0015】
ヘテロ環式有機基は、例えば、5員窒素含有ヘテロ環式基(例えばイミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピロリル、ピロリジニル、オキサゾリル又はチアゾリル)、6員窒素含有ヘテロ環式基(例えばピペラジニル、ピペリジニル、ピリジニル又はモルホリニル)、又は縮合5員窒素含有ヘテロ環、6員芳香族環を有する二環式基(例えばベンゾオキサゾリル、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル又はベンゾトリアゾリル)である。
【0016】
好ましいのは、成分(a)の式(1)において、
、R、R及びRが、互いに独立して水素、又はC〜Cアルキルである、毛髪染色用組成物である。
【0017】
より好ましいのは、成分(a)が、式
【化9】

【0018】
に対応している、毛髪染色用組成物である。
【0019】
好ましくは、Rは、水素、又はC〜Cアルキルである。
【0020】
より好ましくは、式(2a)及び(2b)において、R及びRが、互いに独立してC〜Cアルキルであり、
さらにより好ましいのは、式(2a)において、
Xが、−NRであり;及び
が、水素、又はC〜Cアルキルである;
毛髪染色用組成物である。
【0021】
好ましいのは、Dが、式
【化10】

【化11】

【化12】

【0022】
又は
【化13】

【0023】
で表される基である、毛髪染色用組成物である。
【0024】
さらにより好ましいのは、式(2)において、
Kが、式
【化14】

【0025】
[式中、
25は、水素、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ニトロ、アミノ、モノ−C〜Cアルキルアミノ、ジ−C〜Cアルキルアミノ、又は式
【化15】

【0026】
(式中、
26、R27及びR28は、互いに独立して、水素、又はC〜Cアルキルである)
で表される基である]
で表される基である、毛髪染色用組成物である。
【0027】
また、Kが、式
【化16】

【0028】
で表される基である、毛髪染色用組成物も好ましい。
【0029】
最も好ましいのは、
(a)式(1)で表される染料、
及び
(b)式
【化17】

【化18】

【化19】

【化20】

【化21】

【化22】

【化23】

【0030】
及び
【化24】

【0031】
で表される化合物群から選択される少なくとも1種の染料、
を含んでいる毛髪染色用組成物である。
【0032】
好ましいのは、また、
(a)式(1)で表される染料、
及び
(b)式
【化25】

【化26】

【化27】

【化28】

【0033】
及び
【化29】

【0034】
で表される化合物群から選択される少なくとも1種の染料、
を含んでいる、毛髪染色用組成物である。
【0035】
また、
(a)式(1)で表される染料;
及び
(b)式
【化30】

【0036】
及び/又は
【化31】

【0037】
で表される染料、及び
(b)式
【化32】

【0038】
で表される染料;
を含んでいる、毛髪染色用組成物も好ましい。
【0039】
本発明による毛髪染色用組成物は、ケラチン含有繊維、羊毛、皮、絹、セルロースのような有機材や、ポリアミド、木綿又はナイロン、及び好ましくはヒト毛髪を染色するのに適している。得られる染色は、その色調の深さ、及び、例えば光、シャンプー及び擦りに対する堅牢性のような、洗浄に対するその良好な堅牢特性によって識別される。本発明による毛髪染色用組成物の安定性、特に貯蔵安定性は優れている。
【0040】
染料の色調の多様性は、他の染料と組み合わせることによって増大され得る。
【0041】
したがって、本発明の毛髪染色用組成物は同じ又は他の染料の類の染料と、特に直接染料、酸化染料、ジスルフィド染料、顔料、又はこれらの混合物と組み合わせられ得る。
【0042】
直接染料は天然起源であるが合成によっても調製され得る。直接染料は非荷電、カチオン性又はアニオン性(例えば酸性染料)である。
【0043】
本発明の毛髪染色用組成物は、成分(a)及び(b)の染料とは異なる少なくとも1種の直接染料との組み合わせで用いられ得る。
【0044】
直接染料の例は、"Dermatology", edited by Ch. Culnan, H. Maibach, Verlag Marcel Dekker Inc., New York, Basle, 1986, Vol. 7, Ch. Zviak, The Science of Hair Care, chapter 7, p. 248-250、及び、Bundesverband der deutschen Industrie und Handelsunternehmen fur Arzneimittel, Reformwaren und Korperpflegemittel e.V., Mannheimからディスケット形態で入手可能な、"Europaisches Inventar der Kosmetikrohstoffe", 1996, published by The European Commissionに記載されている。
【0045】
さらに、カチオン性ニトロアニリン及びアントラキノン染料は、本発明による毛髪染色用組成物との組み合わせに有用である。
【0046】
本発明による毛髪染色用組成物は、また、酸性染料、例えば国際名(カラーインデックス)又は商品名から知られている酸性染料とも組み合わせられ得る。
【0047】
そのような酸性染料は、単一の成分として又はその任意の組み合わせで用いられ得る。
【0048】
本発明による毛髪染色用組成物は、例えばニトロアニリン系、ニトロフェニレンジアミン系、ニトロアミノフェノール系、アントラキノン系、インドフェノール系、フェナジン系、フェノチアジン系、ビスピラゾロン系、ビスピラゾールアザ誘導体系及びメチン系の群から選択される、非荷電染料とも組み合わせられ得る。
【0049】
さらに、本発明による毛髪染色用組成物は、硫化染料との組み合わせでも用いられ得る。硫化染料の例は、例えば、国際公開第05/097051号パンフレットに開示されている。
【0050】
さらに、本発明による毛髪染色用組成物は、着色顔料との組み合わせでも用いられ得る。
【0051】
有機顔料は、好ましくは、D&Cレッド30(バットレッド1);D&Cレッド36(ピグメントレッド4);カルミン;D&Cレッド6Baレーキ;D&Cレッド7Caレーキ;D&Cレッド30Alレーキ;D&Cレッド30タルクレーキ;D&Cレッド27Alレーキ;D&Cレッド28Alレーキ;D&Cレッド33Alレーキ;D&Cレッド21Alレーキ;から選択される。
【0052】
具体的な対象となるものは、以下の表1に列挙されている顔料/色素である。
【表1a】

【0053】

【0054】

【0055】

【0056】

【0057】

【表1b】

【0058】

【表1c】

【0059】

【0060】

【0061】

【0062】
本発明で用いられる干渉顔料は小板状粒子である。この小板状粒子は、好ましくは約5マイクロメーター未満、より好ましくは約2マイクロメーター未満、さらにより好ましくは約1マイクロメーター未満の厚みを有する。この小板状粒子は、好ましくは少なくとも約0.02マイクロメーター、より好ましくは少なくとも約0.05マイクロメーター、なおより好ましくは少なくとも約0.1マイクロメーター、さらになおより好ましくは少なくとも約0.2マイクロメーターの厚みを有する。
【0063】
さらに、本発明による毛髪染色用組成物は、酸化染料系との組み合わせでも用いられ得る。
【0064】
初期状態では、染料ではなくて染料前駆体である酸化染料は、その化学特性に従って、デベロッパー(顕色)化合物とカップラー(カップリング)化合物とに分類される。
【0065】
適する酸化染料は、例えば、
・ 独国特許第19959479号明細書(特に2欄、6行〜3欄、11行);
・ "Dermatology", edited by Ch. Culnan, H. Maibach, Verlag Marcel Dekker Inc., New York, Basle, 1986, Vol. 7, Ch. Zviak, The Science of Hair Care, chapter 8, on p. 264 - 267(酸化染料);
に記載されている。
【0066】
好ましいデベロッパー化合物は、例えば、パラ−又はオルト−位が置換された又は置換されていないヒドロキシ−もしくはアミノ−残基で置換されている、第一級芳香族アミンや、ジアミノピリジン誘導体、ヘテロ環式ヒドラゾン、4−アミノピラゾール誘導体又は2,4,5,6−テトラアミノピリミジン誘導体である。
【0067】
さらに、塩酸塩や硫酸塩のような、生理学的に適合性のある酸付加塩形態にあるデベロッパー化合物も用いられ得る。芳香族OH基を有しているデベロッパー化合物も、塩基と一緒になって、アルカリ金属フェノラートのような塩形態にある場合には適している。
【0068】
好ましいデベロッパー化合物は、独国特許第19959479号明細書(2頁、8〜29行)に開示されている。
【0069】
好ましいカップラー化合物は、m−フェニレンジアミン誘導体、ナフトール、レゾルシン及びレゾルシン誘導体、ピラゾロン、及びm−アミノフェノール誘導体であり、最も好ましくは独国特許第19959479号明細書(1頁、33行〜3頁、11行)に開示されているカップラー化合物である。
【0070】
さらに、自動酸化性化合物も本発明による毛髪染色用組成物との組み合わせで用いられ得る。
【0071】
自動酸化性化合物は芳香族環に3つ以上の置換基を有する芳香族化合物であって、非常に低い酸化還元電位を有しており、したがって空気に曝されると酸化される。このような化合物で得られる染色は非常に安定であり、シャンプーに対して耐性がある。
【0072】
自動酸化性化合物は、例えばベンゼン、インドールであるが、インドール、特に5,6−ジヒドロキシインドール又は5,6−ジヒドロキシインドールである。
【0073】
本発明による毛髪染色用組成物は、天然に存在する染料、例えばヘナレッド、ヘナニュートラル、ヘナブラック、カモミールブラッサム、サンダルウッド、ブラックティー、ラムヌスフラングラバーク(Rhamnus frangula bark)、セージ、カンペチェウッド、マッダールート、カテキュー、セドレ及びアルカンナの根との組み合わせでも用いられ得る。
【0074】
さらに、本発明による毛髪染色用組成物は、キャッピング処理ジアゾ化化合物との組み合わせでも用いられ得る。
【0075】
適するジアゾ化化合物は、例えば、国際公開第2004/019897号パンフレット(1〜2頁にわたって)にある式(1)〜(4)で表される化合物、及び、同じ文献に開示されている対応する水可溶カップリング成分(I)〜(IV)である。
【0076】
本発明は、また、有機材、好ましくはケラチン含有繊維、そして最も好ましくはヒト毛髪を染色するのに用いられる、本発明による毛髪染色用組成物を含んでいる製剤にも関する。
【0077】
適切な染色媒体(又は担体)は、一般的には、水、又は、水と、水には十分溶けないであろう化合物を可溶化するための少なくとも1種の有機溶媒との混合物から構成されている。有機溶媒としては、例えば、エタノールやイソプロパノール等のC〜C低級アルカノール、ベンジルアルコール等の芳香族アルコール並びに同類の化学薬品及びこれらの混合物が言及され得る。
【0078】
溶媒は、染色用組成物の全体重量に対して好ましくはおよそ1〜40重量%の割合で、さらにより好ましくはおよそ5〜30重量%の割合で存在し得る。
【0079】
好ましくは本発明による毛髪染色用組成物は、有機材を処理するための(好ましくは染色するための)組成物に、その組成物の全体重量を基準にして0.001〜5重量%(本明細書では以下単に「%」で表示する)、特には0.005〜4%、さらに特には0.2〜3%の量で組み込まれる。
【0080】
本発明による染色用組成物のpHは、一般的には、およそ2〜11であり、好ましくはおよそ5〜10である。所望の値には、ケラチン繊維を染色する際に通常用いられる酸性化又はアルカリ化剤によりpHは調整され得る。
【0081】
製剤は、各種専用の剤形でケラチン含有繊維(好ましくはヒト毛髪)に適用され得る。
【0082】
製剤の専用剤形は、例えば、溶液(特に粘度の高い水性又は水性アルコール溶液)、クリーム、フォーム、シャンプー、パウダー、ジェル、又はエマルションである。
【0083】
慣用的には染色用組成物は50〜100gの量でケラチン含有繊維に適用される。
【0084】
製剤の好ましい剤形は、すぐ使える組成物やマルチコンパートメント染色デバイスつまり「キット」あるいは例えば米国特許第6,190,421号明細書(2欄、16〜31行)に記載されているコンパートメントを有するマルチコンパートメントパッケージングシステムのすべてである。
【0085】
すぐ使える染色用組成物のpH値は、通常2〜11(好ましくは5〜10)である。
【0086】
本発明の1つの好ましい実施形態は、本発明による毛髪染色用組成物がパウダー形態である、染料の製剤に関する。
【0087】
パウダー製剤は、例えば独国特許第19713698号明細書(2頁、26〜54行及び3頁、51行〜4頁、25行並びに4頁、41行〜5頁、59行)に記載されているように安定性及び/又は溶解性に問題がある場合に好ましくは用いられる。
【0088】
適する化粧品ヘアケア製剤は、ヘアトリートメント調製物(例えばシャンプー+コンディショナーの形態にあるヘアウォッシング調製物)、ヘアケア調製物(例えばプレトリートメント調製物や、スプレー、クリーム、ジェル、ローション、ムース及びオイルのようなリーブオンプロダクト)、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングジェル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、インテンシブヘアトリートメント、ヘアストラクチャリング(構造化)調製物(例えばパーマネントウェーブ(ホットウェーブ、マイルドウェーブ、コールドウェーブ)用ヘアウェーヴィング調製物)、ヘアストレイトニング調製物、リキッドヘアセッティング調製物、ヘアフォーム、ヘアスプレー、ブリーチング調製物(例えば過酸化水素溶液)、ライトニングシャンプー、ブリーチングクリーム、ブリーチングパウダー、ブリーチングペースト又はオイル、テンポラリー、セミパーマネント又はパーマネントヘア着色剤、自己酸化型染料含有調製物、又は天然ヘア着色剤(ヘナやカモミール)である。
【0089】
ヒト毛髪への使用には、本発明の染色用組成物は、通常、水性化粧品担体に組み込まれ得る。適する水性化粧品担体としては、ケラチン含有繊維への使用に適している、例えばW/O、O/W、O/W/O、W/O/W又はPITエマルション及びあらゆる種類のマイクロエマルション、クリーム、スプレー、エマルション、ジェル、パウダー並びに界面活性剤含有起泡性溶液(例えばシャンプーや他の調製物)が挙げられる。そのような使用の形態は、Research Disclosure 42448 (August 1999)に詳細に記載されている。必要なら、例えば、米国特許第3369970号明細書(特に1欄、70行〜3欄、55行)に記載されているように、無水担体に染色用組成物を組み込むことも可能である。本発明による染色用組成物は、独国特許出願公開第3829870号明細書に記載されている染色クシ又は染色ブラシを用いる染色方法にもきわめて適している。
【0090】
本発明の染色用組成物中には水性担体の各構成成分は通常の量で存在しており、例えば乳化剤は染色用組成物全体の0.5〜30重量%の濃度で、増粘剤は0.1〜25重量%の濃度で染色用組成物中に存在し得る。
【0091】
染色用組成物のためのさらなる担体は、例えば、"Dermatology", edited by Ch. Culnan, H. Maibach, Verlag Marcel Dekker Inc., New York, Basle, 1986, Vol. 7, Ch. Zviak, The Science of Hair Care, chapter 7, p. 248-250に(特には243頁、1行〜頁244、12行に)記載されている。
【0092】
本発明による毛髪染色用組成物は、液体〜ペースト様調製物(水性又は非水性)中に、あるいは乾燥粉末(ドライパウダー)の形態で貯蔵され得る。
【0093】
染料と補佐剤が液体調製物中に一緒に貯蔵される場合は、調製物は、化合物の反応を低下させるために実質的に無水であるべきである。
【0094】
本発明による染色用組成物は、界面活性剤、溶媒、塩基、酸、香料、高分子補佐剤、増粘剤や光安定剤のような、そのような調製物に対して知られている任意の活性成分、添加剤又は補佐剤を含み得る。
【0095】
本発明の毛髪染色用組成物には以下の補佐剤が好ましく用いられる:非イオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、アクリルアミド/ジメチルジアリルアンモニウムクロリドコポリマー、四級化ポリビニルアルコール、双性イオン性及び両性ポリマー、陰イオン性ポリマー、増粘剤、構造化(ストラクチャリング)剤、ヘアコンディショニング化合物、タンパク質加水分解物、香料油、ジメチルイソソルビトール及びシクロデキストリン、可溶化剤、フケ防止活性成分、pH値調整用物質;パンテノール、パントテン酸、アラントイン、ピロリドンカルボン酸及びその塩、植物体エキス及びビタミン;コレステロール;光安定剤及びUV吸収剤、粘稠度調節剤、油脂及びワックス、脂肪アルカノールアミド、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール、錯化剤、膨潤・浸透物質、乳白剤(例えばラテックス);真珠光沢剤、推進剤、抗酸化剤;糖含有ポリマー、四級アンモニウム塩、又は細菌阻害剤。
【0096】
本発明による染色用組成物は、一般的には、少なくとも1種の界面活性剤を含んでいる。適する界面活性剤は、双性イオン性又は両性、しかしより好ましくはアニオン性、非イオン性及び/又はカチオン性界面活性剤である。
【0097】
適するアニオン性界面活性剤は、水溶解性を賦与するアニオン性基、例えばカルボキシラート、スルファート、スルホナート又はホスファート基、及び、およそ10〜22個の炭素原子を有している親油性アルキル基によって特徴付けられる。加えて、分子中には、グリコール又はポリグリコールエーテル基、エステル、エーテル及びアミド基、さらにはヒドロキシ基が存在していてもよい。
【0098】
好ましいアニオン性界面活性剤は、アルキル基中に10〜18個の炭素原子及び分子中に最大12個のグリコールエーテル基を有しているアルキルスルファート、アルキルポリグリコールエーテルスルファート及びエーテルカルボン酸、さらには特に飽和及び特に不飽和C〜C22カルボン酸(例えばオレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸及びパルミチン酸)の塩である。
【0099】
分子中に少なくとも1個の四級アンモニウム基及び少なくとも1個の−COO又は−SO基を有している界面活性化合物は、末端化双性イオン性界面活性剤である。好ましいのはいわゆるベタインであり、例えばアルキル又はアシル基中に8〜18個の炭素原子を有しているN−アルキルN,N−ジメチルアンモニウムグリシナート(例えばココアルキルジメチルアンモニウムグリシナート)、N−アシルアミノプロピルN,N−ジメチルアンモニウムグリシナート(例えばココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシナート)及び2−アルキル−3−カルボキシメチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾール並びにココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシナートである。好ましい双性イオン性界面活性剤は、CTFA名コカミドプロピルベタインで知られる脂肪酸アミド誘導体である。
【0100】
両性界面活性剤は、C〜C18−アルキル又は−アシル基に加えて、分子中に少なくとも1個の遊離アミノ基及び少なくとも1個の−COOH又は−SOH基を含有していて、分子内塩を形成することができる界面活性剤である。適する両性界面活性剤の例としては、N−アルキルグリシン、N−アルキルプロピオン酸、N−アルキルアミノ酪酸、N−アルキルイミノジプロピオン酸、N−ヒドロキシエチルN−アルキルアミドプロピルグリシン、N−アルキルタウリン、N−アルキルサルコシン、2−アルキルアミノプロピオン酸及びアルキルアミノ酢酸(それぞれはアルキル基中におよそ8〜18個の炭素原子を有している)が挙げられる。特に好ましい両性界面活性剤は、N−ココアルキルアミノプロピオナート、ココアシルアミノエチルアミノプロピオナート及びC12〜C18アシルサルコシンである。
【0101】
適する非イオン性界面活性剤は、国際公開第00/10519号パンフレット(特に45頁、11行〜50頁、12行)に記載されている。非イオン性界面活性剤は、親水性基として、例えば、ポリオール基、ポリアルキレングリコールエーテル基、又はポリオール基とポリグリコールエーテル基の組み合わせを含有している。
【0102】
本発明による染色用組成物中に用いられ得るカチオン性界面活性剤の例は、特には、四級アンモニウム化合物である。
【0103】
アルキルアミドアミン、特に脂肪酸アミドアミン、例えば商品名Tego Amid(登録商標)18で入手可能なステアリルアミドプロピルジメチルアミンも本染色用組成物中の界面活性剤として好ましい。これは、良好なコンディショニング作用のみならず、特にその良好な生分解性によっても特徴付けられる。
【0104】
本発明のさらに好ましい実施形態は、本発明による毛髪染色用組成物でケラチン含有繊維を処理する方法に関する。
【0105】
この方法には、毛髪を、還元剤の存在下で処理することが含まれる。
【0106】
通常、染色用組成物は、50〜100gの量でケラチン含有繊維に適用される。
【0107】
先に記載した酸化剤は、本来の染色処理の前に毛髪を淡色化するためのライトニング組成物としても用いられ得る。
【0108】
したがって、本発明は、以下
(a)毛髪をライトニング組成物で処理するステップ、
(b)場合により毛髪を還元型ウェーブ剤で処理するステップ;及び
(c)本発明による毛髪染色用組成物で毛髪を処理するステップ;
が含まれる、ケラチン繊維を同時に染色及びウェーブ賦与するための方法にも関する。
【0109】
さらに、この方法は、毛髪を滑らかにするのにも適している。
【0110】
本発明による毛髪染色用組成物は、毛髪全体を染色するのに、つまり毛髪を初めて染色する時及びその後再染色するのにも、また毛髪の房又は一部を染色するのにも、例えば眉毛、睫毛、体毛及び又は髭を染色するのにも適している。
【0111】
本発明による毛髪染色用組成物は、毛髪には、例えば手で、クシで、ブラシで、又はボトルで、あるいはクシ又はノズルと組み合わせられたボトルでマッサージすることによって適用される。
【0112】
本発明による染色方法では、染色がさらなる染料の存在下で行われるべきか否かは、得られるべき色合いによって決まろう。
【0113】
さらに好ましいのは、本発明による毛髪染色用組成物、塩基、及び酸化剤でケラチン含有繊維を処理することが含まれるケラチン含有繊維の染色方法である。
【0114】
酸化染色方法には通常淡色化(ライトニング)が含まれる、つまり酸化染色方法には、ケラチン含有繊維に、塩基性pHにて、塩基と過酸化水素水溶液の混合物を適用し、適用された混合物を毛髪上にそのまま静置させておき、その後毛髪を濯ぎ洗いすることが含まれる。これは、特に毛髪を染色する場合、メラニンを淡色化させて、毛髪を染色することを可能にするものである。
【0115】
一般には、酸化剤含有組成物は、通常30〜200gの量で、繊維上に15〜45℃で0〜15分間(特には0〜5分間)そのままにされる。
【0116】
酸化剤は、例えば、過硫酸塩や、希釈された過酸化水素溶液、過酸化水素エマルション又は過酸化水素ジェル、アルカリ土類金属過酸化物、有機過酸化物(例えば尿素過酸化物、メラミン過酸化物)であるが、セミパーマネント、毛髪直接染料系のシェーディングパウダーが用いられる場合はアルカリ金属臭素酸塩染着剤も適用可能である。
【0117】
最も好ましい酸化剤は過酸化水素であり、好ましくは対応する組成物の約2〜30重量%、より好ましくは約3〜20重量%、そして最も好ましくは6〜12重量%の濃度で用いられる。
【0118】
酸化剤は、本発明による染色用組成物中に、染色用組成物全体を基準にして好ましくは0.01%〜6%(特には0.01%〜1%)の量で存在し得る。
【0119】
一般的には、酸化剤での染色は、塩基、例えばアンモニア、アルカリ金属炭酸塩、土類金属(カリウム又はリチウム)炭酸塩、アルカノールアミン(例えばモノ−、ジ−又はトリ−エタノールアミン)、アルカリ金属(ナトリウム)水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物あるいは次の式
【化33】

【0120】
[式中、
Rはプロピレン残基であり、OH又はC〜Cアルキルで置換されていてもよく、
、R、R及びRは、互いに独立して又は依存して水素、C〜Cアルキル又はヒドロキシ−(C〜C)アルキルである]
で表される化合物の存在下で行われる。
【0121】
酸化剤含有組成物のpH値は、通常、約2〜7であって、特には約2〜5である。
【0122】
本発明による毛髪染色用組成物を含んでいる製剤をケラチン含有繊維(好ましくは毛髪)に適用する1つの好ましい方法は、マルチコンパートメント染色デバイスつまり「キット」又は例えば国際公開第97/20545号パンフレット(4頁、19行〜27行に)に記載されている、他の任意のマルチコンパートメントパッケージングシステムを用いることによる方法である。
【実施例】
【0123】
以下の実施例は染色方法を説明するものであって、方法をそれに限定するものではない。特に断らない限り、部及びパーセントは、重量に関わる。特定されている染料の量は、着色される材に対してのものである。
【0124】
適用例:
1.ヘアを染色するためのベイシックブルー124とベイシックレッド76、ベイシックイエロー57、ベイシックブラウン16、ベイシックブラウン17及びベイシックブルー99との組み合わせ、
2.ヘアを染色するためのベイシックブルー124とベイシックレッド76、ベイシックイエロー57、ベイシックブラウン16、ベイシックブラウン17及びベイシックブルー99との並びにベイシックレッド51、ベイシックイエロー87及びベイシックオレンジ31との組み合わせ。
【0125】
適用例に対しては以下のヘアタイプを使用した:
・ ブロンドヘア1トレス(房)(バージンホワイトヘア)、
・ 中間ブロンドヘア1トレス(UNA−Europ.天然ヘア、色中間ブロンド)、
・ 脱色されたヘア1トレス(UNA−Europ.天然ヘア、色脱色ホワイト)。
【0126】
着色用溶液:
0.1%w/wの染料をプランタレン(Plantaren)溶液(5%w/wプランタケア2000UP(ID:185971.5)/水;pHは50%クエン酸溶液又はモノエタノールアミン溶液で9.5に調整されている)に溶解させる。
【0127】
ヘアトレスを以下の手順に従って染色した:
着色用溶液を直接乾燥ヘアに適用し、室温で20分間定温放置し、その後水道水下(水温:37℃±1℃;水の流量:5〜6l/分)で濯ぎ洗いした。その後これをペーパータオルで押し、ガラスプレート上で室温にて一晩乾燥させた。
【0128】
洗浄堅牢性を測定するために2セットのヘアトレスを同じ条件下で染色した。染色したトレスのうちの1セットを市販のシャンプー(ゴールドウェルデフィニション(GOLDWELL definition)カラー&ハイライト、カラー−コンディショナーシャンプー)で各トレスに対しておよそ0.5gのシャンプーを用いて水道水下(水温:37℃±1℃;水の流量:5〜6l/分)で洗浄した。最後にトレスを水道水下で濯ぎ洗いし、ペーパータオルで押し、クシで梳き、ヘアドライヤーで又は室温にて乾燥させた。この手順を10回繰り返した。
【0129】
この後洗浄された各トレスのセットの色落ちを、洗浄されていない各トレスのセットと比較して「Industrial Organic Pigments by Herbst&Hunger, 2nd ed., p. 61, Nr 10: DIN 54 001-8-1982, "Herstellung und Bewertung der Anderung der Farbe", ISO 105-A02-1993」に記載のグレイスケールを用いて評価した。
【0130】
実施例1:
0.1%のベイシックブルー124を、クエン酸又はモノエタノールアミンを用いてpH9.5に調整された非イオン性界面活性剤(プランタケア2000 UP、Henkel)の5%溶液に溶解させる。このブルー染色用溶液を乾燥ヘア(2ブロンド、2中間ブロンド及び2ダメージドヘアストランド)に適用し、室温にて20分間静置しておく。その後、ストランドを水道水下で濯ぎ洗いし、12時間乾燥させる。
【表2】

【0131】
実施例2:
染料エマルション(pH=10.5)
【表3】

【0132】
を1.5重量の9%過酸化水素溶液と混合し、この混合物を直ちにブラウンヘアのトレスに適用する。30分後トレスを濯ぎ洗いし、シャンプーし、濯ぎ洗いし、乾燥させる。トレスはブルーに染色されていた。
【表4】

【0133】
実施例3:
染料エマルション(1%の染料含有、pH=9.8)
【表5】

【0134】
を同じ重量の6%過酸化水素溶液と混合し、この混合物を直ちにブラウンヘアのトレスに適用する。30分後トレスを濯ぎ洗いし、シャンプーし、濯ぎ洗いし、乾燥させる。トレスはバイオレットに染色されていた。
【0135】
実施例4:
0.05%の染料ベイシックブルー124
0.15%のベイシックブルー99
0.07%のベイシックブラウン17
0.04%のベイシックイエロー57
0.15%のベイシックブラウン16
0.01%のベイシックレッド76
0.01%のベイシックレッド51
0.01%のHCレッドBN
0.01%のHCレッド3
0.01%の3−ニトロ−p−ヒドロキシエチルアミノフェノール
0.05%のHCブルー2
3.5%のセテアリールアルコール
1.0%のセテアレス30
0.5%のグリコールジステアレート
3.0%のステアロアミドDEA
1.0%のナトリウムオレオアンホヒドロキシプロピルスルホネート
0.5%のポリクオタニウム−6
0.1%のTinovis CD(ジメチルアクリルアミド/エチルトリモニウムクロリドメタクリラートコポリマー、プロピレングリコールジカプリラート/ジカプラート、PPG−1トリデセス−6、C10−11イソパラフィン)
水 加えて100%
を含有している、pH=6.4の染料エマルションを、室温にて脱色ヒト毛髪に30分間適用し、そして濯ぎ洗いする。結果は、良好な堅牢性を有する赤みを帯びたブラウンに染色。
【0136】
実施例5:
【表6】

【0137】
含有の染料エマルションを、室温にて、着色中間ブロンドヒト毛髪に30分間適用し、そして濯ぎ洗いする。結果は、良好な堅牢性を有する赤みを帯びたブルーに染色。
【0138】
実施例6:
60mlのパートA、60mlのパートB及び3mlのパートCを混合用ボウル又はアプリケーターボトル中で混合し、この混合物を直ちにブラウンヘアのトレスに適用する。30分後トレスを濯ぎ洗いし、シャンプーし、濯ぎ洗いし、乾燥させる。トレスは濃いバイオレットに染色されていた。
【表7】

【0139】
実施例7:
60mlのパートA、60mlのパートB及び3mlのパートCを混合用ボウル又はアプリケーターボトル中で混合し、この混合物を直ちにブラウンヘアのトレスに適用する。30分後トレスを濯ぎ洗いし、シャンプーし、濯ぎ洗いし、乾燥させる。トレスは濃いブラックに染色されていた。
【表8】

【0140】
実施例8:
染料エマルション(1%のベイシックブルー124含有、pH=10.5)
【表9】

【0141】
を1.5重量の9%過酸化水素溶液と混合し、この混合物を直ちにブラウンヘアのトレスに適用する。30分後トレスを濯ぎ洗いし、シャンプーし、濯ぎ洗いし、乾燥させる。トレスは濃いブルーに染色されていた。
【0142】
実施例9:
染料エマルション(0.1%ベイシックブルー124及び以下の成分含有)
【表10】

【0143】
を、室温にて、ブロンドヒト毛髪に30分間適用し、そして濯ぎ洗いする。
結果は、良好な堅牢性を有する非常に美しい鮮やかなバイオレットに染色。
【0144】
実施例10:
グレイヘアのトレスを、0.01%のベイシックブルー124及び以下
【表11】

【0145】
を含有しているシャンプーでシャンプーする。5分後トレスを濯ぎ洗いし、乾燥させる。このトレスはより鮮やかでより黄色みが少なかった。
【0146】
実施例11:
グレイヘアのトレスを、以下
【表12】

【0147】
を含有しているシャンプーでシャンプーする。
トレスはより鮮やかなバイオレットであった。
【0148】
実施例12:
グレイヘアのトレスを、以下
【表13】

【0149】
を含有しているシャンプーでシャンプーする。
トレスは、ミディアムグレイカバレッジを有する中間ブラウンに染色されていた。
【0150】
実施例13:
以下
【表14】

【0151】
を含有するコンディショナーをシャンプーされた中間ブロンド+グレイヘアのトレスに適用する。15分後トレスを濯ぎ洗いし、乾燥させる。
トレスは、良好なグレイカバレッジを有するブラウンに染色されていた。
【0152】
実施例14:
【表15】

【0153】
含有コンディショナーをシャンプーされたブロンドヘアのトレスに適用する。15分後トレスを濯ぎ洗いし、乾燥させる。
トレスは、ブルーに染色されていた。
【0154】
実施例15:
以下
【表16】

【0155】
を含有するコンディショナーをシャンプーされたブロンドヘアのトレスに適用する。5分後トレスを濯ぎ洗いし、乾燥させる。
トレスは、バイオレットに染色されていた。
【0156】
実施例16:
以下
【表17】

【0157】
を含有するコンディショナーをシャンプーされたグレイヘアのトレスに適用する。5分後トレスを濯ぎ洗いし、乾燥させる。
トレスは、ダークブラウンに染色されていた。
【0158】
実施例17:
染料エマルション(以下を含有する)
0.05%の染料ベイシックブルー124
0.15%のベイシックブルー99
0.07%のベイシックブラウン17
0.04%のベイシックイエロー57
0.15%のベイシックブラウン16
0.01%のベイシックレッド51
0.01%のベイシックオレンジ
0.01%のベイシックレッド76
0.01%のベイシックイエロー87
3.5%のセテアリールアルコール
1.0%のセテアレス80
0.5%のグリコールジステアレート
3.0%のステアロアミドDEA
1.0%のナトリウムオレオアンホヒドロキシプロピルスルホネート
0.5%のPポリクオタニウム−6
0.2%の二ナトリウムジスチリルビフェニルジスルホネート及び
水 加えて100%
を、室温にて脱色ヒト毛髪に30分間適用し、そして濯ぎ洗いする。結果は、良好な堅牢性を有するブラウンに染色。
【0159】
実施例18:
以下
【表18】

【0160】
を含有するコンディショナーをシャンプーされた中間ブロンドヘアのトレスに適用する。5分後トレスを濯ぎ洗いし、乾燥させる。トレスは、均一にブラウンに染色されていた。
【0161】
実施例19:
以下
【表19】

【0162】
を含有するコンディショナーをシャンプーされたブロンドヘアのトレスに適用する。5分後トレスを濯ぎ洗いし、乾燥させる。トレスは、均一にバイオレットに染色されていた。
【0163】
実施例20:
以下
【表20】

【0164】
を含有するコンディショナーをシャンプーされた中間ブロンドヘアのトレスに適用する。5分後トレスを濯ぎ洗いし、乾燥させる。トレスは、均一にブラウンに染色されていた。
【0165】
実施例21:
以下
【表21】

【0166】
を含有するコンディショナーをシャンプーされた中間ブロンドヘアのトレスに適用する。5分後トレスを濯ぎ洗いし、乾燥させる。トレスは、均一にダークブラウンに染色されていた。
【0167】
実施例22:
以下
【表22】

【0168】
を含有するコンディショナーをシャンプーされた中間ブロンドヘアのトレスに適用する。5分後トレスを濯ぎ洗いし、乾燥させる。トレスは、均一にブラウンに染色されていた。
【0169】
実施例23:
以下
【表23】

【0170】
を含有するコンディショナーをシャンプーされた脱色ヘアのトレスに適用する。5分後トレスを濯ぎ洗いし、乾燥させる。トレスは、均一にグリーンに染色されていた。
【0171】
実施例24:
以下
【表24】

【0172】
を含有するフォーミングティント(foaming tint;発泡型毛髪染色料)をシャンプーされた脱色ヘアのトレスに適用する。15分後トレスを濯ぎ洗いし、乾燥させる。トレスは、ブラウンに染色されていた。
【0173】
実施例25:
以下
【表25】

【0174】
を含有するセッティングローションをシャンプーされたグレイヘアのトレスに適用する。トレスは、より鮮やかであった。
【0175】
実施例26:
以下
【表26】

【0176】
を含有するヘアトニックをシャンプーされたグレイヘアのトレスに適用し、乾燥させる。トレスは、より鮮やかで黄色みがより少なかった。
【0177】
実施例27:
以下
【表27】

【0178】
を含有するティントをシャンプーされた中間ブロンドヘアのトレスに適用する。トレスは、均一にブラウンに染色されていた。
【0179】
実施例28:
以下
【表28】

【0180】
を含有するティントをシャンプーされた中間ブロンドヘアのトレスに適用する。5分後トレスを濯ぎ洗いし、乾燥させる。トレスは、均一にブラウンに染色されていた。
【0181】
実施例29:
以下
【表29】

【0182】
を含有するティントをシャンプーされた中間ブロンドヘアのトレスに適用する。
【0183】
実施例30:
pH=6.4の染料エマルション(以下を含有する)
0.05%の染料ベイシックブルー124
0.15%のベイシックブルー99
0.07%のベイシックブラウン17
0.04%のベイシックイエロー57
0.15%のベイシックブラウン16
0.01%のベイシックレッド76
0.01%のベイシックレッド51
0.01%のHCレッドBN
0.01%のHCレッド3
0.01%の3−ニトロ−p−ヒドロキシエチルアミノフェノール
0.05%のHCブルー2
0.05%のベイシックブルー26
0.05%のベイシックブルー75
3.5%のセテアリールアルコール
1.0%のセテアレス30
0.5%のグリコールジステアレート
3.0%のステアロアミドDEA
1.0%のナトリウムオレオアンホヒドロキシプロピルスルホネート
0.5%のポリクオタニウム−6
0.1%のTinovis CD(ジメチルアクリルアミド/エチルトリモニウムクロリドメタクリラートコポリマー、プロピレングリコールジカプリラート/ジカプラート、PPG−1トリデセス−6、C10−11イソパラフィン)
水 加えて100%
を、室温にて脱色ヒト毛髪に30分間適用し、そして濯ぎ洗いする。結果は、良好な堅牢性を有する赤みを帯びたブラウンに染色。
【0184】
実施例31:
60mlのパートA、60mlのパートB及び3mlのパートCを混合用ボウル又はアプリケーターボトル中で混合し、この混合物を直ちにブラウンヘアのトレスに適用する。30分後トレスを濯ぎ洗いし、シャンプーし、濯ぎ洗いし、乾燥させる。トレスは濃いバイオレットに染色されていた。
【表30】

【0185】
実施例32:
染料エマルション(0.4%のベイシックブルー124、0.3%のベイシックブルー76及び0.3%のベイシックブルー75含有、pH=10.5)
【表31】

【0186】
を1.5重量の9%過酸化水素溶液と混合し、この混合物を直ちにブラウンヘアのトレスに適用する。30分後トレスを濯ぎ洗いし、シャンプーし、濯ぎ洗いし、乾燥させる。トレスは濃いブルーに染色されていた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)式
【化1】

で表される染料;
(b)式
【化2】

【化3】

及び
【化4】

で表される化合物群から選択される少なくとも1種の染料;
[式中、
Dは、次の式
【化5】

【化6】

【化7】

又は
【化8】

で表されるジアゾ成分基であり;
Kは、アニリン誘導体、フェノール誘導体、ナフタレン誘導体から選択されるカップリング成分基であり;
Xは、−CH=、−O−、−S−、又は−N(R)−であり;
、R、R及びRは、互いに独立して、水素、又はC〜Cアルキルであり;
及びRは、互いに独立して、水素、C〜Cアルキル、又はC〜Cアルコキシであり;
及びRは、互いに独立して、置換されていない又はOH−、C〜Cアルコキシ−、ハロゲン−、アミノ−、C〜C−モノもしくは−ジアルキルアミノ−置換C〜Cアルキル、又はフェニルであり;
は、水素、C〜Cアルキル、Cl、又はニトロであり;
10は、水素、C〜Cアルキル、Cl、ニトロ、アミノ、又はC〜Cモノ−もしくはC〜Cジアルキルアミノであり;
11は、水素、C〜Cアルキル、又はCNであり;
12は、置換されていない又はOH−もしくはCN−置換C〜Cアルキルであり;
13は、水素、又はC〜Cアルキルであり;
14及びR15は、互いに独立して、水素、C〜Cアルキル、又はC〜Cアルコキシであるか、又は
14及びR15は、それらに結合している窒素及び炭素原子と一緒に5又は6員環を形成しており;
16及びR20は、互いに独立して、水素、C〜Cアルキル、ヒドロキシ、Cl、ニトロ、アミノ、C〜Cモノ−又はジアルキルアミノであり;
17、R18、R19、R21、R22及びR23は、互いに独立して、水素、又はC〜Cアルキルであり;
24は、水素、又はC〜Cアルキルであり;及び
Anは、無色アニオンである]
を含んでいる毛髪染色用組成物。
【請求項2】
成分(a)の式(1)において、R、R、R及びRが、互いに独立して水素、又はC〜Cアルキルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
成分(a)が、式
【化9】

に対応している、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
が、水素、又はC〜Cアルキルである、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
式(2a)及び(2b)において、R及びRが、互いに独立してC〜Cアルキル、又はフェニルである、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
【請求項6】
式(2a)において、
Xが、−NRであり;及び
が、水素、又はC〜Cアルキルである;
請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
Dが、式
【化10】

【化11】

【化12】

又は
【化13】

で表される基である、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
【請求項8】
式(2)において、
Kが、式
【化14】

[式中、
25は、水素、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ニトロ、アミノ、モノ−C〜Cアルキルアミノ、ジ−C〜Cアルキルアミノ、又は式
【化15】

(式中、
26、R27及びR28は、互いに独立して、水素、又はC〜Cアルキルである)
で表される基である]
で表される基である;
請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
【請求項9】
式(3)において、
Kが、式
【化16】

で表される基である;
請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
【請求項10】
(a)式(1)で表される染料;
及び
(b)式
【化17】

【化18】

【化19】

【化20】

【化21】

【化22】

【化23】

及び
【化24】

で表される化合物群から選択される少なくとも1種の染料;
を含んでいる請求項1〜9のいずれかに記載の組成物。
【請求項11】
(a)式(1)で表される染料;
及び
(b)式
【化25】

【化26】

【化27】

【化28】

及び
【化29】

で表される化合物群から選択される少なくとも1種の染料;
を含んでいる請求項1〜9のいずれかに記載の組成物。
【請求項12】
(a)式(1)で表される染料;
及び
(b)式
【化30】

及び/又は
【化31】

で表される染料、及び
(b)式
【化32】

で表される染料;
を含んでいる請求項1〜9のいずれかに記載の組成物。
【請求項13】
さらなる成分として、
(d)直接染料;
(e)酸化染料;
(f)ジスルフィド染料;
(g)顔料;
又はこれらの混合物;
から選択される着色剤を含んでいる請求項1〜12のいずれかに記載の組成物。
【請求項14】
ケラチン繊維に請求項1に記載の染色用組成物を適用することを含む、ケラチン繊維の染色方法。
【請求項15】
以下
(a)毛髪をライトニング組成物で処理するステップ、
(b)場合により毛髪を還元型ウェーブ剤で処理するステップ;及び
(c)毛髪を請求項1〜13のいずれかに記載の毛髪染色用組成物で処理するステップ;
を含む、ケラチン繊維の染色方法。

【公表番号】特表2012−518614(P2012−518614A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−550571(P2011−550571)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【国際出願番号】PCT/EP2010/052097
【国際公開番号】WO2010/097338
【国際公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】