説明

水性インクによる非孔質基材への高精細印刷

(A)構造式(A)を有するシリル基含有モノマー、(B)中性の親水性のエチレン系不飽和モノマー、及び(C)カチオン性のエチレン系不飽和モノマーを含むモノマー系のシリル基含有コポリマーを含む配合物が公開される。シリル基含有コポリマーの水溶液は基材上に透明のコーティングを形成し、その基材は水溶液に対し非常に大きい接触角を持ち、非常に低いブリードで水性インクを受け入れる。コポリマーでコーティングされた基材、印刷画像のための方法、及び一部の又は全ての電気的特徴を形成する方法が公開される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基材、より詳しくは非孔質基材への水性インクによる印刷の分野に関する。さらに、本発明は、水性インクで高精細印刷をするようにそのような基材を処理できるコーティング組成物、水性インクの受け入れ能力があるそのような組成物によりコーティングされた基材、基材が水性インクを受け取る能力を向上させるように上記コーティング組成物で基材をコーティングする方法、コーティングされた基材への水性インクによる印刷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
非孔質基材への水性インクによる印刷では、よく知られた問題点、例えば濡れ性に関連するブリードがある。非孔質基材の疎水性が強すぎる場合には、水性インクは脱濡れを起こしたり、縮化したりする傾向となる。非孔質基材の親水性が強すぎる場合には、水性インクは拡散する傾向となる。いずれの場合にも、生じる印刷の問題は本出願中では「ブリード」と呼び、本発明が解決しようとする課題である。
【0003】
加えて、プラスチックのような非孔質基材への水性インクジェットインクの使用は、濡れ性と遅い乾燥で問題となることが知られている。非吸収性の表面では乾燥は蒸発によってのみ起こらなければならない。そのような基材のためのコーティングとしてポリビニルアルコールを使用することや、親水性シリカゲルを含有させることが提案されている。二酸化チタン等の顔料とポリビニルアルコールが、適当な基材コーティングのために提案されている。イオン性相互作用によって表面に水性染料インクを定着させる大きい分子量を持つカルボン酸の塩も提案されている。
【0004】
この問題を解決するための従来の全ての試みにもかかわらず、ブリードが少ない、又はない状態で、高精細に水性インクを受け入れるために非孔質表面を処理する方法は、この技術分野において長期間未解決の問題となっている。それゆえ、本発明の目的は、水性インク配合物により印刷される基材のための改良されたコーティングを提供することである。
【0005】
本発明のさらなる目的は、水性インクジェット印刷プロセスに適当な基材を提供することである。
【0006】
さらなる目的は、紙やプラスチックのような水性インクジェット印刷物品を提供することである。
【0007】
さらなる目的は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン等の疎水性媒体に、水性インクで印刷する方法を提供することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
これらの目的、そして以下の記載から明らかとなる他の目的は、本発明により達成される。本発明は、一つの側面として、特殊なコーティングを基材に堆積させることによって、非孔質基材上での水性インクのブリードの発生という問題を解決する手段を含む。ここでこの特殊なコーティングは、インク液滴を球形化し、且つそれらを拡散も縮化も生じないように定着させる。その新規な、特殊なコーティング組成物は、(A)下記の構造式(I)を有するシリル基含有モノマーと、
【化1】

ここで、n=1〜20、o=1〜5
R=O又はNH
R’=H又はCH3
R”=C〜C12アルキル
R”’=CH・CH(OH)又は−(CH− ここで、m=1〜20
(B)中性の親水性エチレン系不飽和モノマーと、(C)カチオン性のエチレン系不飽和モノマーを含むモノマー系のシリル基含有コポリマーを含む。基材コーティング組成物は、コポリマーを溶解するのに十分な水を含む溶液の形で提供することができ、好ましくは湿潤剤を含む。湿潤剤が含有される場合には、この湿潤剤はシリルコポリマーの重量に対して10wt%以下で含まれることが好ましい。好ましい湿潤剤としては、例えば、非イオン性界面活性剤がある。
【0009】
得られる新規のコーティングは、水溶液に対し非常に大きい接触角、ほとんどの場合で100°超、多くの場合では120°超の接触角を持ち、これが基材表面上でのインクの拡散を防止する。また、この特殊なコーティングは水滴を定着させる能力もある。それが、基材表面での水溶液の拡散を防止し、且つ基材表面に水性インク組成物が堆積した場合の解像度を改良する。
【0010】
もうひとつの側面として、本発明は、シリルコポリマーの水溶液であり、好ましくは湿潤剤を含む。そのような組成物は、水性インクの優れた受容体である透明なコーティングを形成する能力を持つ。
【0011】
もうひとつの側面として、本発明は、特殊なコーティング組成物でコーティングし、且つ乾燥させた基材を含む。
【0012】
ブリードがない状態で表面に水性インクで印刷画像を生産する方法は、本発明のもうひとつの側面である。そのような方法は以下のステップを含む:(a)表面を有する物品を提供し、;(b)その物品の表面の少なくとも一部に、特殊なコーティング組成物の水溶液をコーティングし、;(c)その混合物の揮発性成分を蒸発させ、(d)コーティングにその表面特性を発現させるため乾燥後に一定期間待機し、;(e)着色剤と水系キャリアを含むインクを提供し、;そして(f)その物品上のコーティングの表面にインクを適用する。この側面は、プラスチックのような非孔質基材に関して、また水性インクジェットインクに関して、特に有利である。
【0013】
また、本発明のもうひとつの側面において、一部の又は全ての電気的な特徴を形成するのにもコーティング組成物は使うことができる。これは、(a)第一表面を有する第一基材を提供し、;(b)コポリマーの水溶液で第一表面をコーティングして、修飾された表面を形成し、;そして(c)その修飾された表面の少なくとも一部に対しインクを適用することによって行われる。ここで、修飾された表面はそのインクと相互作用をして、適用されたインクの1方向又は両方向への水平移動、及び/又は縦方向への移動を防止する。また、適用されたインクは、少なくとも一部の電気的な特徴を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のコポリマー(MAPTAC/N−ビニルピロリドン/シリル含有モノマー:メチルジ(トリメチルシロキシ)シリルピロピルグリセロールアクリレート)でコーティングされた表面上での液滴の写真である。
【図2】前記コポリマーでコーティングされた表面上に堆積された水滴の接触角の時間変化を示すグラフである。
【図3a】処理のされていないポリエチレンテレフタレート(PET)表面上の水滴の図である(接触角約60°、著しいブリード)。
【図3b】前記ポリマーによりコーティングされたPET表面上の水滴の図である(接触角約130°、限定的なブリード)。
【図4a】カラーインク液滴で印刷されたPET表面の顕微鏡写真(50倍)の図である。PET表面は事前に異なる処理を受けている。PET表面は、8%の前記コポリマーMAPTAC/VP/SiAMと30%イソプロピルアルコールを含む溶液でスピンコーティングされている。表面はその膜をキャストしてから一日後に印刷されており、接触角はいまだに小さい(約40°)。
【図4b】カラーインク液滴で印刷されたPET表面の顕微鏡写真(50倍)の図である。PET表面は事前に異なる処理を受けている。PET表面は、8%の前記コポリマーMAPTAC/VP/SiAMと30%イソプロピルアルコールを含む溶液でスピンコーティングされている。表面はその膜をキャストしてから2週間後に印刷されており、接触角は大きい値に達している(約130°)。
【図4c】カラーインク液滴で印刷されたPET表面の顕微鏡写真(50倍)の図である。PET表面は事前に異なる処理を受けている。PET表面は、8%のポリビニルピロリドン(PVP)と30%イソプロピルアルコールを含む溶液でスピンコーティングされている。表面はその膜をキャストしてから2週間後に印刷されている。
【図4d】カラーインク液滴で印刷されたPET表面の顕微鏡写真(50倍)の図である。PET表面は事前に異なる処理を受けている。PET表面は、8%のポリビニルアルコール(PVA)と30%イソプロピルアルコールを含む溶液でスピンコーティングされている。表面はその膜をキャストしてから2週間後に印刷されている。
【図4e】カラーインク液滴で印刷されたPET表面の顕微鏡写真(50倍)の図である。PET表面は事前に異なる処理を受けている。PET表面は、8%のポリクアタニウム11(PQ11:ビニルピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー)と30%イソプロピルアルコールを含む溶液でスピンコーティングされている。表面はその膜をキャストしてから2週間後に印刷されている。
【図4f】カラーインク液滴で印刷されたPET表面の顕微鏡写真(50倍)の図である。PET表面は事前に異なる処理を受けている。本パターンは、インクジェット印刷向けの粗い表面を有する商用の透明体に印刷されている。
【図4g】カラーインク液滴で印刷されたPET表面の顕微鏡写真(50倍)の図である。PET表面は事前に異なる処理を受けている。本パターンは、処理されていないPET表面に印刷されている。
【図5】ガラスプレート上に事前にスピンコーティングされた本発明のコポリマーの乾燥した表面に堆積された15、20、及び25μLの水滴の写真である。これは液滴の堆積直後に90°の傾斜を与えられている。
【図6】PETシート上に事前にスピンコーティングされた本発明のコポリマーの乾燥した表面に印刷された、黒のグリッドパターンの顕微鏡写真である。
【図7】黒(x=0)から白(x=255)までの画素の配分を示すグラフである。
【図8】異なる処理を受けたPET表面についての、印刷された表面の割合とグレーの割合を表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の特殊なコーティング組成物は、モノマー(A)、(B)及び(C)を含むモノマー系のシリル基含有コポリマーを含む。モノマー(A)は、シリル基含有モノマーであり、得られるコポリマーの疎水性的な性質に寄与する。モノマー(A)は好ましくは下記の構造式(I)で表される:
【化2】

ここで、n=1〜20、o=1〜5
R=O又はNH
R’=H又はCH
R”=C〜C12アルキル
R”’=CH・CH(OH)又は−(CH− ここで、m=1〜20
【0016】
構造式Iの好ましいモノマーは、R”=−CH、R=O、かつR”’=−CH−CH(OH)−をもち、構造式IIで表される。
【化3】

【0017】
適当なモノマー(A)の例としては、例えば、メチルジ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロールアクリレートとメチルジ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロールメタクリレートが挙げられる。
【0018】
モノマー(A)、(B)及び(C)を含むモノマー系のコポリマーは、親水性と疎水性の部位を有し、それが表面にコーティングされたとき、水滴を表面上で玉のようにして、その接触角の測定値は通常120°〜145°となる。
【0019】
多くの実施態様において、100重量部に基づくと、(A)は1〜40の範囲内で存在し、(B)は30〜98の範囲で存在し、且つ(C)は1〜69の範囲で存在する。(A)、(B)及び(C)の好ましい相対的な重量範囲は、それぞれ1〜20:50〜98:1〜30である。
【0020】
適当な中性の親水性エチレン系不飽和モノマー(B)としては、例えば、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、ビニルイミダゾール、ビニルカルバゾール、2ービニルピリジン、4−ビニルピリジン、5−ビニルピリジン、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、グリセロールモノメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、n−ビニルホルムアミド、アクリルアミド、n,n−ジメチルアクリルアミド、メタクリルアミド、ジエチレングリコールエチルエーテルアクリレート及びパラクロロメチルスチレンが含まれる。好ましいのは、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、ビニルイミダゾール、ビニルカルバゾール、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、5−ビニルピリジン及びパラクロロメチルスチレンを挙げることができる。
【0021】
カチオン性のエチレン系不飽和モノマー(C)としては、2−ビニルピリジン、4−ビニリピリジン、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、t−ブチルアミノエチルメタクリレートの4級化された物質を挙げることができ、同様にトリメチルアンモニウムエチルアクリレートクロライド、トリメチルアンモニウムエチルアクリレートメチルスルファート、ベンジルジメチルアンモニウムエチルアクリレートクロライド、4−ベンゾイルベンジルジメチルアンモニウムエチルアクリレートクロライド、メチルジエチルアンモニウムエチルアクリレートスルファート、トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートクロライド、トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートメチルスルファート、ベンジルジメチルアンモニウムエチルメタクリレートクロライド、トリメチルアンモニウムエチルアクリルアミドクロライド、トリメチルアンモニウムエチルメタクリルアミドクロライド、トリメチルアンモニウムプロピルアクリルアミドクロライド、トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド、3−トリメチルアンモニウム−2−ヒドロキシプロピル−1−ジメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ビニルベンジルジメチルアミン、及びビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドを挙げることができる。
【0022】
(A)、(B)、及び(C)のある実施態様のコポリマーの例は、下記のとおりである。
【化4】

ここで、a:b:cの重量比は4〜10:70〜86:10〜20の範囲である。
【0023】
本発明のコポリマーは、プラスチックや他の比較的非孔質な媒体にコーティングを形成するとき、印刷用途で優れた特性を有する。
【0024】
カチオン性モノマー(C)は基材の表面の濡れ性を改良し、且つ水性インクに対する良好な親和性を与える。中性の親水性のエチレン系不飽和モノマー(B)は、水に対してモノマー(C)と同じ親和性を有し、且つ良好なフィルム形成成分でもある。モノマー(B)と(C)の両方が水溶性であり、最終のコポリマーも同様である。
【0025】
シリル基含有(メタ)アクリレートモノマーは、乾燥したポリマーに対し疎水性的な性質を与え、接触角の測定値は120°〜145°となる。これは水滴が表面上で玉のようになることを意味する。しかし、表面再組織化とポリマーの水溶解度のせいで、小さな親水性の領域が液滴の下につくられる。表面はすべて疎水性なので、拡散の可能性がない状態で、水滴は正確な位置に定着したままとなる。この特性は、プラスチック及び他の非孔質表面に通常関連するブリードの問題を排除することによって、そのような表面上において高品質画像を得るために使用される。
【0026】
(A)、(B)及び(C)のいずれか少なくとも一つを含むモノマーのコポリマーは、従来の方法によるあらゆる種類のフリーラジカル重合によって得ることができる。そのコポリマーは、コポリマーを溶解するための十分な水を用いることで水に溶解させることができる。そして、そのコポリマー組成物は、湿潤剤、例えば非イオン性界面活性剤も含んでも良い。
【0027】
そのコポリマーの水溶液の場合、それらは基材、又は基材の一部に適用し、その後乾燥することができる。そうすると、いくつかの態様では100°超、他の態様では120°超の、水溶液に対する接触角を有する透明なコーティングを形成する。水溶液は、乾燥されたときに、水滴を非孔質基材上に定着するコーティングを形成するように設計される。その結果、水性インク配合物がコーティング上に堆積されたとき、コーティングは表面上での水滴の拡散を制限し、且つ解像度を改良する。
【0028】
MAPTAC(メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド)、ビニルピロリドン(VP)、及びシリル基含有モノマー:メチルジ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロールアクリレート(後にシリコーンアクリレートモノマー、又はSiAMとして特定される)を重量比15:75:10で含む三元ポリマーについて試験を実施した。
【0029】
MAPTAC/VP/SiAMコポリマーを有する疎水性媒体上への印刷特性を評価するために、このポリマーの溶液をポリエチレン透明体の断片にスピンコーティングした。乾燥後、得られたコーティング上に従来のインクジェットプリンターでパターンを印刷した。
【0030】
三つのポリマーがベンチマークとして使われた。これら三つのポリマーは、ポリクアタニウム11(カチオン性ポリマー)、ポリビニルピロリドン(PVP)及びポリビニルアルコール(PVA、98〜99%加水分解されている)である。インクジェット用途に特殊に設計された透明体(粗い表面、おそらくはシリカ)を、処理されていないポリエチレン表面及びイソプロピルアルコールでのみ処理された透明体と共にベンチマークとして用いた。
【0031】
ポリエチレン表面の濡れ性を改良するため、水/イソプロピルアルコール(70/30)の混合物がポリマーの溶媒として用いられた。スピンコーティングによって得られたそのフィルムは非常に薄い(100nm以下)。コーティングの堆積をさらに改良するために、IPAのような湿潤剤が使われうる。しかし、完全にVOCを含有しない配合物にとっては、界面活性剤のような湿潤剤がより好ましく、例えばシリコーンエーテル、脂肪アルコールエトキシレート、脂肪酸エトキシレートのような非イオン性界面活性剤がある。
【0032】
また、そのポリマーは界面活性剤とも混合して、疎水性表面の濡れ性を改良することができる。
【0033】
乾燥後、コポリマー表面上の水滴で観察される定着効果は、比較的非孔質な基材に水性インクで印刷する用途で有用である。コポリマー上で観察される大きい接触角によって、インクは表面上で拡散されず、高品質画像が得られる。
【0034】
印刷品質の差異は光学顕微鏡で評価された。
【実施例】
【0035】
以下の記載では、特記ない限り、部と%は全て重量部と重量%である。
【0036】
実施例1a.MAPTAC/ビニルピロリドン/SiAMコポリマーの合成
【0037】
リフラックスコンデンサー、機械的攪拌器及び窒素注入口を備えた1Lの反応容器に、適切に窒素でパージした後、メタノール(304.5g、その全量から開始剤の希釈を行うための容積を引いた量)をチャージした。これに、N−VP(97.88g)、Maptacの全量の5%(水に50%、1.96g)、及びシリコーンアクリレートモノマーの全量の5%(0.65g)の添加を続けた。これら内容物を65℃の初期温度にする間に、反応器の上部空間を窒素でパージした。この温度になったら、開始剤(Vazo56)の最初の投入分を加えた(0.68g)。そして、MAPTACの全量の95%(37.19g)とシリコーンアクリレートモノマーの全量の95%を含むモノマーの供給を開始し、そしてプログラムして、80分にわたって続けた。開始剤の最初の投入から20分後に、同様な量の開始剤を2回目の投入で加えた。同様の開始剤投入を20分毎に行って、5回の投入を終了した。その後、反応器内容物を放置して、3時間10分反応させ、そして反応器内容物を75℃に加熱した。この温度になったら、6回目の開始剤投入(0.78g)を行い、生成物の冷却と排出をする前に、反応器内容物をもう1時間攪拌したままにした。
【0038】
実施例1b.MAPTAC/ビニルピロリドン/SiAM(15/75/10)コポリマーのガラス上へのキャスト
【0039】
実施例1aのMAPTAC/VP/SiAM(重量比15/75/10)の三元ポリマーの固形分8%溶液で、ガラス表面をコーティングする(7.5cm×5cmのガラスプレート上に溶液2mL、1500rpmで15秒のスピンコーティング)。MAPTAC/VP/SiAM(15/75/10)フィルムは経時で接触角を増加させ、数日(25℃、約60%RHの条件下)で接触角は約130°〜140°に達する。MAPTAC/VP/SiAMコポリマーは乾燥工程の間に再組織化していると考えられる(低エネルギー基であるシロキサンの表面への移動の可能性がある)。このコポリマーについて、接触角の経時変化前後で印刷試験を実施する。1日後、水に対する接触角は80°となる。相対湿度(RH)75%雰囲気下(高湿度は表面の再組織化を加速する)での6日間の乾燥後は、138°の接触角が測定される。
【0040】
実施例2.MAPTAC/ビニルピロリドン/SiAM(15/80/5)コポリマーのガラス上へのキャスト
【0041】
MAPTAC/VP/SiAM(重量比15/80/5)の固形分8%溶液で、ガラス表面をコーティングする(7.5cm×5cmのガラスプレート上に溶液2mL、1500rpmで15秒のスピンコーティング)。一日後、水に対する接触角は65°となる。RH75%雰囲気下での6日間の乾燥後は、123°の接触角が測定される。
【0042】
実施例3.MAPTAC/ビニルピロリドン/SiAM(15/75/10)コポリマーのPET上へのキャスト
【0043】
実施例1aのMAPTAC/VP/SiAM(15/75/10)の固形分8%溶液で、ポリエチレンテレフタレート(PET)表面をコーティングする(5cm×5cmのPETシート上に溶液1.5mL、1500rpmで15秒のスピンコーティング)。使われる溶媒は、水/イソプロピルアルコールの混合物(70/30)であり、それによって溶液によるPETシートの十分な濡れを与える。RH75%雰囲気下での7日間の乾燥後は、水に対して140°の接触角が測定される。
【0044】
実施例4.処理されていないガラスプレートと比較した、MAPTAC/ビニルピロリドン/SiAM(15/75/10)コポリマーのガラス上のキャストによって定着された最大液滴サイズの測定
【0045】
実施例1bのように、MAPTAC/VP/SiAM(15/75/10)コポリマーでガラスプレートをコーティングする。
【0046】
処理されていないガラスプレートを標準対象として用いる。きれいなガラス上では水との接触角は約25°である(親水性)。2μLから60μLの、様々なサイズの水滴を水平にされたそれぞれの表面に堆積させる。堆積直後、プレートを90°の角度に傾ける。表面上で水滴が回転移動し始める最小のサイズを測定する(図5)。
【0047】
ガラス上では、液滴は4μLより大きいサイズで回転移動する。本発明のMAPTAC/VP/SiAMポリマー表面上では、液滴は50μLより大きいサイズで回転移動する。これは、本発明によるポリマーで処理された表面上での液滴の接着力がより大きいことを示している。本発明によるポリマーで処理した表面上での接着力が、より大きい液滴に対する重力と平衡になることができるからである。
【0048】
実施例5.処理されていないPETシートと比較した、MAPTAC/ビニルピロリドン/SiAM(15/75/10)コポリマーのPET上のキャストによって定着された最大液滴サイズの測定
【0049】
実施例3のように、MAPTAC/VP/SiAM(15/75/10)コポリマーでPETシートにコーティングする。
【0050】
(比較)処理されていないPETシートを標準対象として用いる。水に対するその接触角は約65°である。
【0051】
実施例4と同じ手順で、表面によって定着された最大液滴サイズを測定する。PET上では、液滴は6μLより大きいサイズで回転移動する。MAPTAC/VP/SiAMポリマー表面では、液滴は50μLより大きいサイズで回転移動する。
【0052】
実施例6.テフロン(登録商標)表面によって定着された最大液滴サイズと、MAPTAC/ビニルピロリドン/SiAM(15/75/10)コポリマー表面によって定着された最大液滴サイズとの比較
【0053】
テフロン(登録商標)は、標準対象として使用するために選択した、疎水性表面である。水に対するその接触角は約110°である。
【0054】
実施例4と同じ手順で測定された最大液滴サイズは6μLであり、これは本発明のMAPTAC/VP/SiAMポリマー表面で測定された50μLの値を大きく下回る。これは、テフロン(登録商標)のような同等の表面エネルギーを有する参照基材と比較して、本発明のコポリマーがずっと大きな液滴の接着を促進できることを示す。
【0055】
実施例4から実施例6は、MAPTAC/VP/SiAMポリマーが、他の表面よりもずっと優れた水滴を定着する能力を有することを示している。
【0056】
実施例7a.MAPTAC/ビニルピロリドン/SiAM(15/75/10)コポリマーとシリコーンエーテル界面活性剤との混合物
【0057】
実施例1aの5固形分%のMAPTAC/VP/SiAMコポリマー、及び0.5%のシリコーンエーテル界面活性剤Silwet L−77を含む水溶液を準備し、実施例3のようにPETシート上にキャストする。Silwet L−77の存在は、水溶液によるPET表面上の濡れを改善する。
【0058】
【表1】

【0059】
RH75%雰囲気下での7日間の乾燥後、MAPTAC/VP/SiAMコポリマーでコーティングされたPETシートは、MAPTAC/VP/SiAMコポリマーとRhodasurf Lの混合物でコーティングされたPETシートと共に、137°の接触角を示す。表面を処理するために使われる本ポリマーは完全に水溶性であるが、コーティングにその表面特性を発現させるための一定期間経過後は、非常に疎水性になる表面をもたらす。
【0060】
実施例7b.MAPTAC/ビニルピロリドン/SiAM(15/75/10)コポリマーとラウリルアルコールエトキシレート界面活性剤との混合物
【0061】
5固形分%の例1aのMAPTAC/VP/SiAMコポリマー、及び0.5%のラウリルアルコールエトキシレート界面活性剤Rhodasurf L−790を含む水溶液を準備し、実施例3のようにPETシート上にキャストする。Rhodasurf L−790の存在は、水溶液によるPET表面の濡れを改善する。
【0062】
【表2】

【0063】
RH75%雰囲気下での7日間の乾燥後、MAPTAC/VP/SiAMコポリマーでコーティングされたPETシートは135°の接触角を示す。
【0064】
実施例8a.異なったポリマーの処理を受けたPETシート上に印刷された、分離されたカラー液滴
【0065】
実施例3の手順に従って、PETシートを次の様々なポリマーでコーティングする。これらのポリマーは、MAPTAC/VP/SiAM(15/75/10)コポリマー、ポリクアタニウム11(カチオン性ポリマー)、ポリビニルピロリドン(PVP)、及びポリビニルアルコール(PVA、98〜99%加水分解されている)である。
【0066】
インクジェット用途に特殊に設計された透明体(粗い表面、おそらくはシリカ)も、処理されていないポリエチレン表面及びイソプロピルアルコールでのみ処理した透明体と共に、ベンチマークとして用いる。
【0067】
表面上で分離されたカラー液滴を得るために、HP Deskjet 5740で全てのPETシート上に明暗を印刷する。異なる印刷の品質を比較するために、光学顕微鏡を使用する。本発明のコポリマーでコーティングされてない比較の表面で、分離されたカラー液滴が合体して、光学顕微鏡のもとでは単一の液滴として現れる。
【0068】
分離されたインク液滴の顕微鏡写真(図4a〜図4g)は、処理のされていない表面や他のポリマーで処理された表面よりも、MAPTAC/VP/SiAMコポリマーで処理された表面上のインク液滴間の方が、合体が少ないことを示している。点はより小さいサイズを有し、且つ異なる色は、より良く分離されている。MAPTAC/VP/SiAM表面上では、それぞれのインク液滴は、近くの液滴と混ざらない状態で、その位置にとどまっている。インクドットの径と円形度の観点から、より良い結果が得られる(表面上でのブリードが限定される)。
【0069】
実施例8b.異なったポリマーの処理を受けたPETシート上に印刷された黒のグリッドパターン
【0070】
実施例8bと同様のポリマーの処理を受けたPETシートに、HP Deskjet 5740を用いて黒のグリッドパターンを印刷する。線幅は約100nmである(図6)。
【0071】
いずれの処理に対しても、グリッドの写真(図7)の黒(x=0)から白(x=255)までの画素の配分を示すヒストグラムを得ることができる。その後、二つの値を算出して、異なる印刷の品質を比較する:「印刷された表面の割合」と「グレーの割合」である。
【0072】
「印刷された表面の割合」は、全ての画素のうちのx=0⇒254の範囲内にある画素の割合に相当する。低い値は、白い画素(x=255)が多くあることを意味し、表面上でインクは限定的なブリードを有する。
【0073】
「グレーの割合」は、全ての画素のうちのx=10⇒50の範囲内にある画素の割合に相当する。インクが表面に拡散するとき、黒の品質が低下し、特にx=10からx=50の領域の、多くの“グレー画素”が現れる。グレーの割合が低いとき、それは黒の品質が良いことを意味する。すなわち、黒であるべきグリッド付近にグレーの領域が殆どない又はない。
【0074】
各表面処理についての両方の値を表すグラフがプロットされている(図8)。最良の結果は、印刷された表面の割合が低く、且つグレーの割合も低い場合である。グラフによれば、MAPTAC/VP/SiAMポリマーが他の処理より良く機能する。
【0075】
本発明は、ここで特定の手段、材料、態様に関連して記述されているが、本発明はここで開示された特定事項に限定されることは意図されていない。代わりに、本発明は、添付の請求の範囲の範囲内のように、全ての機能的に同等な構造、方法、及び用途にまで及ぶ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)下記の構造式Iを有するシリル基含有モノマー;
(B)中性の親水性エチレン系不飽和モノマー;及び
(C)カチオン性のエチレン系不飽和モノマー
を含むモノマー系のシリル基含有コポリマーを含む組成物:
【化1】

ここで、n=1〜20、o=1〜5
R=O又はNH
R’=H又はCH
R”=C〜C12アルキル
R”’=CH・CH(OH)又は−(CH− ここで、m=1〜20
【請求項2】
(A):(B):(C)の重量比の範囲が、1〜40:30〜98:1〜69である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
(A):(B):(C)の重量比の範囲が、1〜20:50〜98:1〜30である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
(A):(B):(C)の重量比の範囲が、4〜10:70〜86:10〜20である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
(A)が構造式(II)であらわされる、請求項1に記載の組成物:
【化2】

【請求項6】
構造式Iのシリル基含有モノマー(A)がメチルジ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロールアクリレート、又はメチルジ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロールメタクリレートである、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
(B)が、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、ビニルイミダゾール、ビニルカルバゾール、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、5−ビニルピリジン、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、グリセロールモノメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、n−ビニルホルムアミド、アクリルアミド、n,n−ジメチルアクリルアミド、メタクリルアミド、ジエチレングリコールエチルエーテルアクリレート、及びパラクロロメチルスチレンからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
(B)がビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、ビニルイミダゾール、ビニルカルバゾール、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、5−ビニルピリジン、及びパラクロロメチルスチレンからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
カチオン性のエチレン系不飽和モノマー(C)が、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、t−ブチルアミノエチルメタクリレートの4級化された物質、並びにトリメチルアンモニウムエチルアクリレートクロライド、トリメチルアンモニウムエチルアクリレートメチルスルファート、ベンジルジメチルアンモニウムエチルアクリレートクロライド、4−ベンゾイルベンジルジメチルアンモニウムエチルアクリレートクロライド、メチルジエチルアンモニウムエチルアクリレートスルファート、トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートクロライド、トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートメチルスルファート、ベンジルジメチルアンモニウムエチルメタクリレートクロライド、トリメチルアンモニウムエチルアクリルアミドクロライド、トリメチルアンモニウムエチルメタクリルアミドクロライド、トリメチルアンモニウムプロピルアクリルアミドクロライド、トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド、3−トリメチルアンモニウム−2−ヒドロキシプロピル−1−ジメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ビニルベンジルジメチルアミン、及びビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記コポリマーが以下の構造式IVを有する、請求項1に記載の組成物:
【化3】

ここで、a:b:cの重量比は4〜10:70〜86:10〜20の範囲である。
【請求項11】
前記コポリマーを溶解するために十分な水を含んだ溶液の形態である、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
さらに、湿潤剤を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
さらに、非イオン性界面活性剤からなる群より選択される湿潤剤をコポリマーの10%まで含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
水溶液の形態であり、基材又は基材の一部に適用して乾燥したときに、水溶液に対して100°超の接触角を有する透明なコーティングを形成する、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
水溶液の形態であり、基材又は基材の一部に適用して乾燥したときに、水溶液に対して120°超の接触角を有する透明なコーティングを形成する、請求項1に記載の組成物。
【請求項16】
水溶液の形態であり、基材に適用して乾燥したときに、得られるコーティングが水滴を定着させ、これにより、表面上での水滴の拡散を防止し、且つ水性インクがそこに堆積されるときに解像度を改良するような特性を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項17】
請求項1に記載の組成物でコーティングされた基材。
【請求項18】
請求項1に記載の組成物でコーティングされた、紙、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、及びポリプロピレンからなる群より選択される基材。
【請求項19】
請求項1に記載の組成物でコーティングされた、紙、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、及びポリプロピレンからなる群より選択される基材であって、ブリードが実質的に少なく且つ解像度が改良された状態で、導電性又は非導電性の水性インクを受け入れるように適用されている基材。
【請求項20】
以下のステップを含む、ブリードのない状態で表面上に水性インクで印刷画像を得る方法:(a)表面を有する物品を提供し;(b)前記物品の表面の少なくとも一部に、請求項1に記載の組成物の水溶液でコーティングし;(c)前記混合物の揮発性成分を蒸発させて除去し、それによりコーティングを架橋させない状態で、前記物品の表面に疎水性の固体層を堆積させ;(d)着色剤と水系キャリアを含むインクを提供し;そして(e)前記物品上のコーティングの表面に対しインクを適用するステップ。
【請求項21】
前記表面が、フッ素化ポリマー、ポリイミド、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルクロライド、ABSコポリマー、木、紙、金属箔、ガラス、柔軟性のある繊維板、不織ポリマー布、及び布からなる群より選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
(e)において、前記物品上のコーティングの表面に対しインクジェット方式によって噴射することによりインクを適用し;且つ(f)印刷された前記表面を温めて、前記インク中の水部分をそのコーティング中に入れ込み、且つその水の残留部分を蒸発させることを更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
(a)第一表面を有する第一基材を提供し;(b)請求項1に記載の組成物の水溶液で前記第一表面をコーティングして、修飾された表面を形成し;そして(c)前記修飾された表面の少なくとも一部に対しインクを適用するステップを含み、前記修飾された表面はインクと相互作用をして前記適用されたインクの1方向又は両方向への水平移動、及び/又は縦方向への移動を防止し、且つ前記適用されたインクは電気的特徴の少なくとも一部を形成する、電気的特徴の少なくとも一部を形成するための方法。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図4e】
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【図4f】
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【図4g】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−505438(P2011−505438A)
【公表日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−534212(P2010−534212)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【国際出願番号】PCT/US2008/083583
【国際公開番号】WO2009/065004
【国際公開日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(598109291)ローディア インコーポレイティド (41)
【Fターム(参考)】