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油タンク消火設備
説明

油タンク消火設備

【課題】 油タンク内部で発生する火災を、火災発生前に、或いは火災発生後、その火災によって内部温度が異常に上昇する前に、検出して消火装置の動作を開始させる。
【解決手段】 従来の熱火災感知器102以外に、油タンクの火災の原因となる異常現象を検知する手段として油タンクの帯電電圧が設定値を超え、危険領域にあることを検知する静電気センサー100、火災発生後、その火災によって内部温度が異常に上昇する前に発生する先行現象を検知する手段としてタンク内気相部のCO濃度が10000ppmを超えたとき、信号を出力するCO濃度センサー101を設け、これらのセンサーの出力信号を消火設備の起動信号、つまり消火薬剤を、噴射ヘッド103に導く配管に介装された選択弁104を開く信号として用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油タンクの消火設備に係り、特に、潤滑油又は作動油を貯蔵するタンクの外部及び内部火災に対処する消火設備に関する。
【背景技術】
【0002】
油タンクの消火設備として、泡消火設備や二酸化炭素消火設備が知られている。
【0003】
泡消火設備は、通常、火災区画ごとに設置された一斉開放弁と、一斉開放弁の二次側に設置された複数個の開放型の泡ヘッドと、一斉開放弁の起動手段である複数個の火災感知器又は感知ヘッドを含んで構成され、火災発生時には混合器により所定濃度に混合された泡消火薬剤を泡ヘッドから放出して消火活動を行う。
【0004】
火災発生時には、当該泡消火設備は火災感知器または感知ヘッドの火災信号により一斉開放弁を開放し、火災区画内に設置された全ての開放型の泡ヘッドから泡消火薬剤を放出する。火災発生時には泡消火薬剤が防火区画全域に放射されるため、例え火源以外の地点であっても泡消火薬剤が放出されてしまう場合や、火災発生時以外に、感知ヘッドが外部からの衝撃により誤って作動した場合にも多量の泡消火薬剤が放射されてしまう場合(不時放出)がある。
【0005】
この不時放出の問題を解決するために、感知ヘッドが作動しただけでは泡消火薬剤が放出されない予作動式消火設備構成を用いる方法が特許文献1に開示されている。この方法は、待機時は、予作動式流水検知装置の主弁体(一斉開放弁)の二次側配管内に泡消火薬剤を導入せず、火災感知器からの火災信号により前記主弁体(一斉開放弁)を開放することで二次側配管内に泡消火薬剤を導入する第一段階、及びその後、火災の熱を感知ヘッドで感知することにより、仕切弁を開放する感熱分解部を有する感熱開放継手の作動により泡消火薬剤を泡ヘッドから放出する第二段階で構成されるものである。
【0006】
二酸化炭素消火設備は、不活性ガス消火設備に含まれ、従来の消火設備と比べ水や泡を用いないクリーンな消火設備として利用されている。このような消火設備は、例えば二酸化炭素を用いて窒息作用により消火活動を行うものであるが、水損などの損害を発生しないというメリットの逆に、目に見えないので放出されているかどうかの判断がつきにくいという不具合があり、通常、放出の前に音声にて対象区画からの退出を呼び掛けるとともに、放出中は警報音を鳴動し続けることによって、二次的な事故の防止を図っている。二酸化炭素消火設備の作動方法としては、防火区画の火災を確認後、防火区画のドア近傍に設置される起動装置を操作することにより二酸化炭素を放出する手動放出方式と、防火区画に設置される火災感知器の作動により二酸化炭素を放出する自動放出方式が知られている。
【0007】
特許文献2、3、4には、温度が設定温度を超えると1次側と2次側を連通する感熱開放継手が示されている。
【0008】
【特許文献1】特開2003−164543号公報(第3頁、図1)
【特許文献2】特開2002−159584号公報(第4頁、図1)
【特許文献3】特開平10−108917号公報(第3、4頁、図1)
【特許文献4】実開昭57−154464号公報(第1頁、第4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の技術においては、泡消火設備の自動起動手段として、防火区画となる消火対象機器である潤滑油又は作動油を貯蔵するタンクの外部に設置された複数個の火災感知器を用いている。火災感知器の種類としては、熱式、煙式が使用されている。このような火災感知器はタンクの外部火災に対しては有効であるが、タンク内部の異常による火災については異常を早期に検知することが難しく、したがって消火設備起動の第一段階となる一斉開放弁を開放し二次配管内に泡消火薬剤を導入することが難しい。そのため、潤滑油装置における潤滑油又は作動油を貯蔵するタンクは、油を内包しているから、外部火災のみならず、内部の異常によるタンク内部での火災発生を検知できる検出器の設置を考慮する必要がある。
【0010】
また、従来の二酸化炭素消火設備の自動起動手段として、潤滑油又は作動油を貯蔵するタンクの内部に設置された複数個の火災感知器を用いている例がある。この場合、火災発生後の熱を感知することはできるが、タンク内部の異常による火災については異常を早期に検知することが難しい。そのため、潤滑油又は作動油を貯蔵するタンクは、油を内包するため火災による熱感知のみならず、内部の異常による火災発生を検知できる検出器の設置が求められている。
【0011】
本発明の課題は、油タンク内部で発生する火災を、火災発生前に、或いは火災発生後、その火災によって内部温度が異常に上昇する前に、検出して消火装置の動作を開始させることである
【課題を解決するための手段】
【0012】
油タンク内部で火災が発生する異常要因として、油タンクの帯電現象、つまり静電気がある。静電気が蓄積された場合、その放電による火花で火災が発生する恐れがある。また、油タンク内部で火災が発生した場合、内部温度が異常上昇する前に現れる先行現象として、タンク内部のCO濃度の増加やタンク内部の圧力の上昇がある。
【0013】
上記の課題は、油タンクの前記異常現象あるいは前記先行現象の有無を監視し、前記異常現象あるいは前記先行現象が検知されたとき、消火設備を早期に起動させることにより解決される。
【0014】
すなわち、上記の課題は、具体的には、消火剤を油タンクの内部若しくは外部若しくはその双方に導く消火管と、消火管の先端に装着された消火剤放出ヘッドと、油タンクの内部若しくは外部若しくはその双方に配置されている熱火災感知器と、前記消火管に介装され前記熱火災感知器の信号により開動作する弁と、前記油タンク内部の火災発生原因となる異常現象及び又は油タンク内部の火災発生後前記熱火災感知器が火災を感知するまでに発生する先行現象を検知する検知手段を有して成り、前記弁は、前記検知手段の出力信号によっても開動作を行なうよう構成されている油タンクの消火設備により解決される。
【0015】
上記構成によれば、油タンク内部の火災発生原因となる異常現象を検知する検知手段及び又は油タンク内部の火災発生後前記熱火災感知器が火災を感知するまでに発生する先行現象を検知する検知手段が設けられ、これら検知手段により火災発生原因となる異常現象あるいは油タンク内部の火災発生後前記熱火災感知器が火災を感知するまでに発生する先行現象が検知された場合、消火管に介装された前記弁が開かれる。したがって、油タンク内部で発生する火災を、火災発生前に、或いは火災発生後、その火災によって内部温度が異常に上昇する前に、検出して消火装置の動作を開始させることが可能になる。
【0016】
前記検知手段が検知する油タンク内部の火災発生原因となる異常現象は、油タンクの帯電現象を含むことが望ましい。また、前記検知手段が検知する、油タンク内部の火災発生後前記熱火災感知器が火災を感知するまでに発生する先行現象は、油タンク内部の一酸化炭素ガスの発生現象と油タンク内部の圧力上昇現象のいずれか若しくは双方を含むことが望ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、油タンクの内部火災を火災が発生する前の段階、あるいは火災が発生しても火災による温度上昇が検出される前に、消火設備の動作を開始させることが可能になり、油タンク内外の火災に対応し迅速な消火活動を行うことができるとともに、消火薬剤の不時放出による被害を回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1に本発明の実施の形態1に係る油タンク消火設備の全体構成を示す。図示の油タンク消火設備は、潤滑油を収容し、上部にマンホールカバー2を備えた油タンク1を対象とするもので、図示されていない泡消火剤発生装置と、泡消火剤発生装置に接続された一次側配管12と、一次側配管12の下流端に接続された遠隔操作可能な一斉開放弁7と、一斉開放弁7の下流側に接続された二次側配管13と、二次側配管13に接続され感知ヘッド8を備えた感熱開放継手9と、感熱開放継手9の下流側に接続され複数に分岐する三次側配管14と、三次側配管14の下流端それぞれに接続された泡ヘッド10と、油タンク1に備えられ前記マンホールカバー2の開閉状態を検知するマイクロスイッチ3と、油タンク1上に設置された計器収納盤5と、計器収納盤5に内装され油タンク1内部の気相部圧力を検知する圧力スイッチ4と、油タンク1外部に設置された複数の熱火災感知器6と、前記マイクロスイッチ3、圧力スイッチ4、複数の熱火災感知器6及び一斉開放弁7に接続された制御盤11と、を含んで構成されている。
【0019】
マイクロスイッチ3はマンホールカバー2が開状態にあるとき、マンホールカバー開放信号を出力する。圧力スイッチ4は、油タンク1内部の火災発生後前記熱火災感知器6が火災を感知するまでに発生する先行現象、つまり油タンク1内部の圧力上昇現象を検知する検知手段であって、具体的には気相部圧力が予め設定した圧力Pよりも高いとき、内部圧力過大信号を出力する。熱火災感知器6は、予め設定された温度よりも高い温度を検知したとき、熱感知器作動信号を出力する。制御盤11は、マイクロスイッチ3、圧力スイッチ4、複数の熱火災感知器6の出力信号を入力とし、予め定められているプログラム(ロジック)に基づいて一斉開放弁7の動作を制御する。
【0020】
感熱開放継手9は、感知ヘッドが設定されている温度よりも高い温度になったとき動作して、二次側配管13と三次側配管14を連通させる。感熱開放継手9については、特許文献2、3、4などで広く知られており、公知であるのでここでは機器の詳細の説明は省略する。
【0021】
前記マンホールカバー2は、防爆構造として設置され、油タンク1内の圧力が予め設定された圧力P(P>P)よりも上昇した場合、マンホールカバーが開き内圧を開放する構造としてある。
【0022】
油タンク1は、油面1Aを有する潤滑油を収容しており、その上の気相部の空気には、微小な油粒子が含まれている。このため、これら油粒子が外部に放出されて環境を汚染することがないように、油タンク1内部は負圧に保たれている。油タンク内の圧力が上昇、過大となる要因としては、油面に火源が直接入り油の引火による火災を起こした場合や油の摩擦により静電気が発生しスパークを起こして油に引火した場合等が考えられる。
【0023】
油タンク1内の圧力が前記圧力Pよりも上昇した場合にマンホールカバー2が開く構造を利用し、火災感知器以外の検出器として、マンホールカバー2設置部にマンホールカバー2の開放状態を検知する複数個のマイクロスイッチ3を設置する。マンホールカバー2の誤開放、誤操作によるマイクロスイッチ3の単独動作を防止するためと、油タンク内の内部圧力過大を検知するため、油タンク1上の計器収納盤5に、油タンク1の内部圧力を検知する複数の圧力スイッチ4を設置してある。
【0024】
これらの検出器の出力信号を用いて一斉開放弁の動作を制御する泡消火設備の作動ロジックが制御盤11に内蔵されている。図2に、本実施の形態における泡消火設備の作動ロジックを示す。
【0025】
油タンク1外部で火災発生した場合、複数の熱感知器6から熱感知器作動信号20が出力されると、AND回路23が動作してOR回路28に信号が入力され、一斉開放弁7が開放される。
【0026】
油タンク内部異常発生を検出するロジックは、複数のマイクロスイッチ3からそれぞれ出力されるマンホールカバー開放信号21が入力されるAND回路24、及び複数の圧力スイッチ4からそれぞれ出力される内部圧力過大信号22が入力されるAND回路25と、AND回路24とAND回路25の出力信号が入力されるAND回路26とで構成され、AND回路26の出力信号を油タンク内部異常発生信号とする。
【0027】
AND回路25の出力信号は、タイマーを用いて、圧力スイッチ4の出力がなくなった後も、例えば20秒程度継続して出力されるようになっており、急激な圧力上昇でマンホールカバー2が開放され、それに伴ってタンク内部の圧力が低下して圧力スイッチ4からの内部圧力過大信号22が消滅しても、AND回路24とAND回路25の出力信号が同時にAND回路26に入力されるタイミングが確保されるようになっている。
【0028】
さらに、図示されていない手動操作手段から出力される手動起動操作信号27と前述のAND回路23の出力信号とAND回路26の出力信号が入力されるOR回路28が設けられ、OR回路28の出力信号により一斉開放弁7が開かれる。
【0029】
一斉開放弁7の開放後、一次側配管12から泡消火薬剤が二次側配管13に導入される。この状態で感熱開放継手9の感知ヘッド8が油タンク1周囲の熱が設定温度以上であることを感知すると、感熱開放継手9が作動してその一次側と2次側、図における2次側配管13と3次側配管14が連通され、泡ヘッド10から泡消火薬剤が連続的に放出されて消火活動が行われる。
【0030】
図2においては、火災による感知ヘッド8の感熱により感熱開放継手9が開かれて二次側配管13から三次側配管内に泡消火薬剤が導入され、次いで泡ヘッド10から連続放出され、油タンクの消火活動が行われる。
【0031】
なお、本実施の形態では、泡消火設備を例にとって説明したが、消火剤が異なる他の消火設備としてスプリンクラー消火設備があり、これらの一斉開放弁の作動信号として、前記AND回路26の出力信号、すなわち油タンク内部の異常発生を示す信号が利用できる。
【0032】
図2に示す作動ロジックでは、内部圧力過大信号22は、マンホールカバー開放が内部圧力過大に基づくものであることを確認し、マンホールカバー2の誤開放に伴うマンホールカバー開放信号で一斉開放弁7が開かれるのを防止するために用いられている。しかし、内部圧力過大信号22はそれだけでタンク内部の異常を示していると考えられるから、前記AND回路24とAND回路26を省略して、AND回路25の出力信号をOR回路28への入力とし、内部圧力過大信号22が出力された段階で一斉開放弁7を開いて消火薬剤を二次側配管13に導入する構成としてもよい。
【0033】
本実施の形態によれば、油タンク内部で発生する火災を、火災発生前に、或いは火災発生後、その火災によって内部温度が異常に上昇する前に検出し、一斉開放弁7を開いて消火薬剤を二次側配管13に導入するので、消火薬剤の泡ヘッドからの放出が感熱開放継手の作動とともに開始され、消火作業の遅れがなくなる。
(実施の形態2)
図3に本発明の実施の形態に係る油タンク消火設備の全体構成を示す。図示の油タンク消火設備は、潤滑油を収容し、上部に一対のマンホールカバー2を備えた油タンク1を対象とするもので、二酸化炭素を気相状態で噴出させて消火する。潤滑油又は作動油を貯蔵するタンクに関して、二酸化炭素を用いて窒息作用により油タンク内部の消火活動を行うことは、タンク内の油が水損などの損害を発生しないというメリットがある。
【0034】
本実施の形態に係る油タンク消火設備は、COシリンダー105と、COシリンダー105に接続された一次側配管12と、一次側配管12に接続された選択弁104と、油タンク1上面の開口部に噴射方向をタンク内に向けて設置された複数個の噴射ヘッド103と、前記選択弁104の出側と前記複数個の噴射ヘッド103とを接続する二次側配管13と、油タンク1上に設置された計器収納盤5と、計器収納盤5内に配置され油タンク1の気相部のCO濃度を検出する一対のCO濃度センサー101と、同じく計器収納盤5内に配置され油タンク1の静電気を検出する一対の静電気センサー100と、油タンク1上面に設置され感知部をタンク内部に位置させた一対の熱火災感知器102と、静電気センサー100、CO濃度センサー101、熱火災感知器102及び前記選択弁104に接続して設けられた制御盤11と、を含んで構成されている。
【0035】
静電気センサー100は、油タンク1内部の火災発生原因となる異常現象、つまり前述した油の摩擦により発生する油タンクの帯電現象、言い換えると静電気を検知する検知手段であって、油タンク1の静電気が予め設定された値を超えたとき、静電気大信号を出力する。本実施の形態では、静電気センサー100は、検出される静電気の電圧が5000Vを超えたら、静電気大信号を出力する。
【0036】
CO濃度センサー101は、油タンク1内部の火災発生後前記熱火災感知器102が火災を感知するまでに発生する先行現象、つまり油タンク内部火災で発生する一酸化炭素を検知する検知手段であって、油タンク1の気相部のCO濃度が予め設定された濃度を超えたとき、CO濃度大信号を出力する。大気中のCO濃度の平均値は、一般的に10ppm以下であり、潤滑油等の石油製品が不完全燃焼を起こした場合、その排気中には5%(50000ppm)程度の一酸化炭素が含まれる。本実施の形態では、早期検知の観点から、CO濃度センサー101は、検出したCO濃度が10000ppmを超えたとき、CO濃度大信号を出力する。
【0037】
熱火災感知器102は、油タンク1内部の温度が予め設定された温度を超えたとき、熱感知器作動信号を出力する。
【0038】
制御盤11は、静電気センサー100、CO濃度センサー101、熱火災感知器102の各出力を入力として前記選択弁104の開閉を制御する。この制御のロジックはコンピュータプログラムとして制御盤11に格納され、制御盤11は、このコンピュータプログラムにより、前記選択弁104の開閉を制御する。この制御のロジックを図4に示す。
【0039】
複数の熱火災感知器102が出力する熱感知器作動信号112はいずれもAND回路115に入力され、複数の静電気センサー100が出力する静電気大信号110はいずれもAND回路113に入力される。また、複数のCO濃度センサー101が出力するCO濃度大信号111はいずれもAND回路114に入力される。
【0040】
AND回路113の出力信号、AND回路114の出力信号、AND回路115の出力信号及び図示されていない手動起動操作手段から出力される手動起動操作信号116は、OR回路118に入力される。AND回路113の出力信号、AND回路114の出力信号、AND回路115の出力信号、手動起動操作信号116のいずれかがOR回路118に入力されると、OR回路118から選択弁104の開動作を指示する信号が出力される。制御盤11は、この開動作を指示する信号により選択弁104が開くように制御する。
【0041】
選択弁104の開かれると、COシリンダー105から供給された二酸化炭素消火剤が二次側配管13に流入し、噴射ヘッド103から油タンク内に連続的に放出され、二酸化炭素による消火活動が開始される。
【0042】
すなわち、複数の静電気センサー100による静電気大信号110が、油タンク内部火災発生となる要因の早期検知に用いられ、静電気のレベルが予め設定された値(本実施の形態では5kV)よりも高い場合、予防的に、二酸化炭素が油タンク1内に放出される。
【0043】
また、複数のCO濃度センサー101が出力するCO濃度大信号111により、油タンク1で内部火災が発生したことを、熱火災感知器102が検知する前に検知して二酸化炭素が油タンク1内に放出される。
【0044】
静電気センサー100による静電気大の信号や、CO濃度センサー101による油タンク内部のCO濃度大の信号が出力されなかった場合でも、複数の熱火災感知器102による熱感知器作動信号112により、二酸化炭素が油タンク1内に放出される。
【0045】
本実施の形態は二酸化炭素消火設備に本発明を適用したものであるが、消火剤が異なる他の消火設備として不活性ガス消火設備がある。不活性ガス消火設備の一斉開放弁あるいは選択弁の作動信号として、油タンク内部の異常発生信号が利用できることはいうまでもない。
【0046】
本実施の形態によれば、油タンク内部で発生する火災を、火災発生前に、或いは火災発生後、その火災によって内部温度が異常に上昇する前に検出し、選択弁104を開いて消火薬剤(二酸化炭素)を油タンク1内に放出するので、油タンク1内の火災が大きくなる前に消火作業を開始することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施の形態1の全体構成を模式的に示す斜視図である。
【図2】図1に示す実施の形態に係る作動ロジックを示す制御手順図である。
【図3】本発明の実施の形態2の全体構成を模式的に示す斜視図である。
【図4】図3に示す実施の形態に係る作動ロジックを示す制御手順図である。
【符号の説明】
【0048】
1 油タンク
1A 油面
2 マンホールカバー
3 マイクロスイッチ
4 圧力スイッチ
5 計器収納盤
6 熱火災感知器
7 一斉開放弁
8 感知ヘッド
9 感熱開放継手
10 泡ヘッド
11 制御盤
12 一次側配管
13 二次側配管
14 三次側配管
20 熱感知器作動信号
21 マンホールカバー開放信号
22 内部圧力過大信号
23、24、25、26 AND回路
27 手動起動操作信号
28 OR回路
100 静電気センサー
101 CO濃度センサー
102 熱火災感知器
103 噴射ヘッド
104 選択弁
105 COシリンダー
110 静電気大信号
111 CO濃度大信号
112 熱感知器作動信号
113、114,115 AND回路
116 手動起動操作信号
118 OR回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
消火剤を油タンクの内部若しくは外部若しくはその双方に導く消火管と、消火管の先端に装着された消火剤放出ヘッドと、油タンクの内部若しくは外部若しくはその双方に配置されている熱火災感知器と、前記消火管に介装され前記熱火災感知器の信号により開動作する弁と、前記油タンク内部の火災発生原因となる異常現象及び又は油タンク内部の火災発生後前記熱火災感知器が火災を感知するまでに発生する先行現象を検知する検知手段を有して成り、前記弁は、前記検知手段の出力信号によっても開動作を行なうよう構成されている油タンクの消火設備。
【請求項2】
請求項1記載の油タンクの消火設備において、前記検知手段が検知する油タンク内部の火災発生原因となる異常現象は、油タンクの帯電現象を含むことを特徴とする油タンクの消火設備。
【請求項3】
請求項1記載の油タンクの消火設備において、前記検知手段が検知する、油タンク内部の火災発生後前記熱火災感知器が火災を感知するまでに発生する先行現象は、油タンク内部の一酸化炭素ガスの発生現象を含むことを特徴とする油タンクの消火設備。
【請求項4】
請求項1記載の油タンクの消火設備において、前記検知手段が検知する、油タンク内部の火災発生後前記熱火災感知器が火災を感知するまでに発生する先行現象は、油タンク内部の圧力上昇現象を含むことを特徴とする油タンクの消火設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−14583(P2007−14583A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−199887(P2005−199887)
【出願日】平成17年7月8日(2005.7.8)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(390023928)日立エンジニアリング株式会社 (134)
【Fターム(参考)】