説明

油性洗浄料組成物

【課題】 使用時に誤って目に混入した場合でも、視界が白濁することがなく、また目に対する刺激の少ない良好な安全性を有する油性洗浄料組成物を提供する。
【解決手段】 常温液状の油分を50質量%以上含有する液状油性皮膚洗浄料において、HLBが5〜16の非イオン界面活性剤20〜40質量%を配合し、該組成物に対し重量で99倍量のイオン交換水を添加した場合に透明性を有するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は油性洗浄料組成物に関し、使用時に誤って目に混入した場合でも、視界が白濁することがなく、また目に対する刺激の少ない良好な安全性を有する油性洗浄料組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
クレンジング組成物は水性クレンジングおよび油性クレンジングに大別することができ、水性クレンジングとしては界面活性剤エタノール水溶液からなるローションタイプ、界面活性剤を高分子により増粘した水性ジェルタイプなどが知られている。また油性クレンジングとしてはO/W乳化物がマッサージにより転相して洗浄機能を発揮するクリームタイプ、界面活性剤油溶液からなるオイルタイプ等が知られている。
このうち、口紅、ファンデーション、マスカラ、アイシャドウ等の油分を含むメイクアップ化粧料を洗い落とすためには、油分を多く含む洗浄料を用いることが最も洗浄効果が高く、また、液状の基剤であるほうが、他のジェル状、クリーム状の基剤よりもメイクアップ化粧料とのなじみが良いという利点があるため、液状の油性洗浄料、すなわち、クレンジングオイルと呼ばれるものがメイクアップ化粧料を落とすための洗浄料として多く使われている。
【0003】
油性洗浄料は非イオン界面活性剤、油分、および少量の水からなり、界面活性剤が油中で親水基を内側にして会合体を形成した逆ミセル油溶液を形成している。水はこの親水基の集まった付近に可溶化されており1相を形成しており、完全に透明な状態となっている。
【0004】
油性洗浄料はそのミクロ構造から、水を透明に完全に取り込む能力、いわゆる可溶化量には限界がある。可溶化量を超えて水が混入した場合には、他の相との共存状態(2相状態)となることから、2つの相の屈折率差により全体として白く濁った状態となる。共存する相の種類によっては洗浄剤として望まれる洗浄性能やスムーズなマッサージ性を発揮することができず、また白濁状態は消費者に性能の低下を強く印象付けることから望ましくない。
【0005】
液状油性洗浄料として従来知られているものとして、例えば特許文献1には、コハク酸ジエトキシエチルとヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレングリセリル(7EO)をそれぞれ3.0〜35.0重量%、油分を5.0〜35.0重量%及び界面活性剤及び精製水を0.1〜10重量%組み合わせて、皮膚が濡れていてもクレンジング力に優れるクレンジング料が記載されている。
【0006】
また、特許文献2には、ジグリセリルオリゴエステルを配合することで界面活性剤を多量に配合することなく水を多量に配合することができ、扱いやすくクレンジング力及び使用感に優れ、安全性が高いクレンジング化粧料が記載されている。
【0007】
【特許文献1】特開2004−277359号公報
【特許文献2】特開2004−075554号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、かかる液状油性洗浄料は、液状であるためアイメークを洗浄する際や水洗時に目に混入し易く、目に混入した場合に眼球周辺の水分で油性洗浄料が乳化され、視界が白濁するという課題があった。視界の白濁は洗浄料中の油分が眼球周辺に付着するために起きるものであり、十分な水洗をすれば安全性上は特に問題となるものではないが、消費者によっては一時的な視力低下と捉えられることもあり、白濁を起こさない液状油性洗浄料の開発が望まれていた。
そこで本発明が解決しようとする課題は、アイメークを洗浄する際や水洗時に目に混入した場合にも視界が白濁することがなく、また目に対する刺激の少ない良好な安全性を有する液状油性洗浄料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、(a)常温液状の油分を50質量%以上、(b)HLBが5〜16である非イオン界面活性剤20〜40質量%を含有する油性洗浄料組成物であって、該組成物に対し重量で99倍量のイオン交換水を添加した場合に透明性を有することを特徴とする油性洗浄料組成物である。
ここで、組成物に対し重量で99倍量のイオン交換水を添加した場合に透明性を有するとは、組成物に対し重量で99倍量のイオン交換水を添加した時に、ホモジナイザー等の特別な外力を加えることなく室温における弱い攪拌のみで透明性を有する水溶液となることを意味する。
【0010】
また本発明は、(a)常温液状の油分を50質量%以上、(b)HLBが5〜16である非イオン界面活性剤20〜40質量%を含有する油性洗浄料組成物であって、該組成物に対し重量で99倍量のイオン交換水を添加した場合にミセル水溶液相あるいはミクロエマルション相となることを特徴とする油性洗浄料組成物である。
ここで、ミセル水溶液相およびミクロエマルション相については、後述する。
【発明の効果】
【0011】
本発明による液状油性洗浄料は、アイメークを洗浄する際や水洗時に目に混入した場合にも、視界が白濁することがなく、また目に対する刺激の少ない良好な安全性を有するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について詳述する。
(常温液状の油分)
本発明で用いる常温液状の油分としては、通常化粧料に使用される常温液状の油分であれば制限はなく、どのようなものでも用いることができる。
具体的には、例えば、流動パラフィン、スクワランなどの炭化水素油、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ(2−エチルヘキサン酸)グリセリルなどの合成エステル油、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンなどのシリコーン油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、オリーブ油、サフラワー油などの植物油などを用いることができる。このうち特に好ましいのは、流動パラフィン、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ(2−エチルヘキサン酸)グリセリルである。
【0013】
本発明の油性洗浄料組成物においては、上記常温液状の油分が、油性洗浄料組成物全量の50重量%以上配合され、好ましくは60〜80質量%である。50質量%未満では、メークとのなじみが悪くなりメーク落とし効果が低下する。
【0014】
(その他の油分)
本発明の油性洗浄料組成物に用いられるその他の油性成分としては、常温において固型または半固型状の油分であり、具体的には、ワックス類(例えばマイクロクリスタリンワックス、ビーズワックス)、固型パラフィン、硬化油、牛脂、モクロウ、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナバロウ、セレシン、ワセリン、ラノリン、ラノリン誘導体、高級アルコール(例えばセタノール、ステアリルアルコール)、コレステロール、コレステロール誘導体等が挙げられる。なお、後述する炭素数が10〜18の高級脂肪酸または高級アルコールについては、油分に含めないものとする。
【0015】
油分全体の配合量は、50〜85質量%であり、好ましくは60〜80質量%である。少なすぎると、メーク落とし効果が低下し、多すぎると、相対的に界面活性剤の配合量が少なくなる為洗い流し性が低下する。
【0016】
(非イオン性界面活性剤)
本発明に用いられる非イオン性界面活性剤のHLBは5〜16の範囲のものである。HLBが5より低い場合は、水洗時に透明な水溶液とならないため好ましくない。また、HLBが16より高い場合は、油分に対する溶解性が非常に低く、安定な液状製剤を得ることがむずかしく、いずれの場合も満足な結果が得られない。
【0017】
HLBが5〜16の非イオン性界面活性剤の具体例として、以下にその化学組成とHLBの概算値を挙げる。以下、ポリオキシエチレンはPOEと略す。
【0018】
POE(5)セチルエーテル (HLB=7)、POE(5)オレイルエーテル (HLB=6)、POE(10)オレイルエーテル (HLB=10)、POE(20)オレイルエーテル (POE=14)、POE(6)ステアリルエーテル (HLB=7)、POE(5)ノニルフェニルエーテル (HLB=8)、POE(5)オクチルフェニルエーテル (HLB=9)、POE(5)ラウリルエーテル (HLB=9)、POE(5)ヘキシルデシルエーテル (POE=7)、POE(5)イソステアリルエーテル (HLB=7)、POE(15)イソステアリルエーテル (HLB=12)、POE(10)オクチルドデシルエーテル (HLB=10)、POE(10)デシルペンタデシルエーテル (HLB=8)、POE(10)ベヘニルエーテル (HLB=9)、POE(10)デシルテトラデシルエーテル (HLB=9)、POE(10)コレステリルエーテル (HLB=9)、POE(8)ジラウレート (HLB=7)、POE(5)モノステアレート (HLB=7)、POE(6)モノイソステアレート (HLB=8)、POE(10)モノイソステアレート (HLB=11)、POE(8)ジイソステアレート (HLB=5)、POE(12)ジイソステアレート (HLB=7)、POE(6)モノオレエート (HLB=8)、POE(10)モノオレエート (HLB=11)、POE(3)グリセリルモノイソステアレート (HLB=5)、POE(8)グリセリルモノイソステアレート (HLB=9)、POE(20)グリセリルトリイソステアレート (HLB=7)、POE(30)グリセリルトリイソステアレート (HLB=10)、POE(8)ジオレエート (HLB=5)、POE(12)ジオレエート (HLB=7)、POE(20)グリセリルトリオレエート (HLB=7)、POE(10)硬化ヒマシ油 (HLB=6)、POE(20)硬化ヒマシ油モノイソステアレート (HLB=7)、POE(30)硬化ヒマシ油トリイソステアレート (HLB=6)、モノイソステアリン酸ソルビタン (HLB=9)、モノイソステアリン酸グリセリン (HLB=5)、モノステアリン酸ジグリセリル (HLB=6)、ジイソステアリン酸デカグリセリル (HLB=10)、POE(20)モノオレイン酸ソルビタン (HLB=15)、POE(40)テトラオレイン酸ソルビタン(HLB=7)等を挙げることができる。
中でも、ポリオキシエチレングリセリルエーテルモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビットモノ脂肪酸エステルに分類されるものが好ましく用いられる。
本発明においては、これらの非イオン性界面活性剤の1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0019】
本発明においては、HLBが5〜16の非イオン性界面活性剤が、油性洗浄料組成物全量に対して20〜40質量%配合され、好ましくは20〜30質量%配合される。配合量が15質量%未満では水を加えた場合に透明な水溶液が得られず、また配合量が40質量%を超えると、沈殿や分離など安定性上の問題が生じ、いずれも満足な結果が得られない。
【0020】
(炭素数が10〜18の高級脂肪酸または高級アルコール)
本発明においては、炭素数が10〜18の高級脂肪酸または高級アルコールをさらに用いることで、水を大量に加えた場合の透明性がさらに向上するという効果がある。
分子内に炭素数が10〜18の高級脂肪酸または高級アルコールとしては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、バチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2−オクチルドデカノール等が挙げられる。このうち特に好ましいのは、イソステアリン酸、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノールである。
【0021】
炭素数が10〜18の高級脂肪酸または高級アルコールを配合する場合、その配合量は、0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは3〜5質量%である。多すぎると、大量に水を加えた場合の透明性がかえって低下するという不都合がある。
【0022】
次に、水の混入時の状態変化について調べる方法について以下に記載する。
油性成分、水、界面活性剤からなる3成分からなる系を理解するために3角図を利用する。3角図の各頂点には3種類の成分が配置され、各成分が100質量%の組成であることを示している。成分の混合によって得られる相の領域を、3角図上に図示したものは3成分系の相図と呼ばれる。3成分系の相図上には各成分の任意の混合比が全て含まれることになる。また成分の性質によって混合物を各頂点に配置したものが擬似3成分系相図である。
【0023】
本発明の油性洗浄料組成物は界面活性剤および油分(1種または2種以上)からなり、これに水を加えることで3成分系の相図が構成される。ここで、高級脂肪酸または高級アルコールを含む場合には、界面活性剤と高級脂肪酸または高級アルコールを1成分とみなし、2種以上の油が用いられる場合にも1成分とみなすと、擬似3成分系の相図が作成できる。
【0024】
本発明の組成物は界面活性剤、または界面活性剤と高級脂肪酸または高級アルコールの混合物に油を混合したものであり、成分中に含まれるか、または洗浄によって水が加えられる。擬似3成分系の相図では液状脂肪酸を含む界面活性剤頂点と油頂点を連結する軸上の1点から水頂点側に僅かに移動した(水を含まない場合は界面活性剤頂点と油頂点を連結する軸上)ポイントとなる。これに水を混入させる変化は、このポイントから水頂点に向かって組成を変化させることに対応する。
【0025】
本発明の油性洗浄料組成物の条件である「組成物に対し重量で99倍量のイオン交換水を添加した場合に透明性を有する」とは、「組成物に対し重量で99倍量のイオン交換水を添加した場合にミセル水溶液相あるいはミクロエマルション相となる」ことに相当する。
【0026】
本発明において「透明性を有する」とは、組成物1gと精製水99gをビーカーにてマグネチックスターラーを用いた攪拌を行い水溶液とした後、分光光度計(日本分光製V−550)と石英ガラスキュベット(東ソー・クォーツ社製T−1−UV10、10×10×45mm)を用い、測定波長が750nmのときの透過率が精製水に対して50%以上ある状態をいう。
【0027】
また、ミセル水溶液相あるいはミクロエマルション相は、以下の特徴を有し、判別が可能である。すなわち、ミセル水溶液相およびミクロエマルション相はどちらも光学的に等方性の透明低粘度溶液である。
【0028】
ミセル水溶液相、ミクロエマルション相は水が連続な状態を形成しており、親油基を内側に向けた球状又は棒状の会合体が分散しているものである。会合体の大きさは高々100nm程度であり、光学的に等方性で透明〜やや青みがかった半透明な外観を呈する。その組成は水に界面活性剤および油を添加したものであり、界面活性剤の量に従い油の可溶化量も多くなるため、相図上では水頂点から相図の中央方向へ向かった領域として得られる場合が多い。
【0029】
これらのことから、本組成物においては、界面活性剤および油性成分の種類および配合量を制御することで、「組成物に対し重量で99倍量のイオン交換水を添加した場合にミセル水溶液相あるいはミクロエマルション相となる」ようにし、そのことにより、「組成物に対し重量で99倍量のイオン交換水を添加した場合に透明性を有する」ようにすることが可能である。すなわち状態組成図において、水が全組成中の99質量%を占める部分で、ミセル水溶液あるいはミクロエマルション相になるような界面活性剤および油性成分の種類および配合量とすることで本発明の油性洗浄料組成物が得られる。
【実施例】
【0030】
次に実施例により本発明をさらに具体的に詳細に説明する。なお、本発明はこれに限定されるものではない。配合量は質量%を表わす。
【0031】
実施例1
(1)流動パラフィン 49 質量%
(2)2−エチルヘキサン酸セチル 20
(3)POE(8)イソステアレート(HLB=9、液状) 30
(4)イソステアリン酸 5
(5)精製水 1
(6)BHT 適量
(7)香料 適量
【0032】
実施例2
(1)流動パラフィン 43 質量%
(2)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 20
(3)POE(8)イソステアレート(HLB=9、液状) 25
(4)POE(20)グリセリルトリイソステアレート(HLB=7、液状) 5
(5)イソステアリン酸 2
(6)BHT 適量
(7)香料 適量
【0033】
比較例1
(1)流動パラフィン 34 質量%
(2)パルミチン酸オクチル 50
(3)POE(30)ソルビタンテトラオレート(HLB=7、液状) 10
(4)POE(6)ソルビタンモノオレート(HLB=7、液状 5
(5)精製水 1
(6)BHT 適量
(7)香料 適量
【0034】
比較例2
(1)流動パラフィン 62 質量%
(2)パルミチン酸イソプロピル 5
(3)イソドデカン 10
(4)POE(12)モノラウレート 15
(5)イソステアリン酸 1
(6)グリセリルモノイソステアレート 5
(7)精製水 2
(8)BHT 適量
(9)香料 適量
【0035】
比較例3
(1)流動パラフィン 78 質量%
(2)オクタン酸セチル 5
(3)POE(12)ジイソステアレート 10
(4)POE(10)モノイソステアレート 5
(5)イソステアリン酸 1
(7)精製水 1
(8)BHT 適量
(9)香料 適量
【0036】
次に、本実施例で行った評価方法について述べる。
(1)水洗時の透明性評価
透明性の評価は該組成物1gと精製水99gをビーカーにてマグネチックスターラーを用いた攪拌を行い水溶液とした後、分光光度計(日本分光製V−550)と石英ガラスキュベット(東ソー・クォーツ社製T−1−UV10、10×10×45mm)を用いて行った。測定波長が750nmのときの透過率が精製水に対して50%以上あるときに透明性を有すると評価する。
○:750nmにおける水溶液の透過率が50%以上
×:750nmにおける水溶液の透過率が50%未満
【0037】
(2)洗顔時の視界の白濁の評価
専門パネル10名が該組成物2gを使用し特に入念に目周りをマッサージした後、水道水にて2分間十分に濯ぎを行ない、その後の視界の曇りの有無を評価する。
◎:10名中8名以上が視界の曇りがないと回答
○:10名中6〜7名が視界の曇りがないと回答
△:10名中4〜5名が視界の曇りがないと回答
×:10名中3名以下が視界の曇りがないと回答
【0038】
また上記評価基準に基づいて、実施例1,2および比較例1〜3の組成物を評価した。その結果を表1に示す。
【0039】
【表1】

【0040】
実施例1の成分を用いた擬似3成分系相図(水−界面活性剤(含活性助剤)−油分)は図1のようになる。相平衡図から、実施例1では(a):(b)=6:4〜7:3の範囲で、全体に対して水99質量%となるような量の水の混入によりミセル水溶液相(B)を形成することが判る。
【0041】
実施例3〜8、比較例4〜6
次の表2〜3に示す処方で油性洗浄料組成物を調製した。得られた油性洗浄料組成物を上記評価基準に基づいて評価した。その結果を併せて表2〜3に示す。
【0042】
【表2】

【0043】
【表3】

【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】実施例1の成分を用いた擬似3成分系相図(水−界面活性剤−油分)を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)常温液状の油分を50質量%以上、(b)HLBが5〜16である非イオン界面活性剤20〜40質量%を含有する油性洗浄料組成物であって、該組成物に対し重量で99倍量のイオン交換水を添加した場合に透明性を有することを特徴とする油性洗浄料組成物。
【請求項2】
(a)常温液状の油分を50質量%以上、(b)HLBが5〜16である非イオン界面活性剤20〜40質量%を含有する油性洗浄料組成物であって、該組成物に対し重量で99倍量のイオン交換水を添加した場合にミセル水溶液相あるいはミクロエマルション相となることを特徴とする油性洗浄料組成物。
【請求項3】
さらに、(c)炭素数が10〜18の高級脂肪酸及び/または高級アルコールを0.1〜5質量%含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の油性洗浄料組成物。
【請求項4】
(b)HLBが5〜16である非イオン界面活性剤が、ポリオキシエチレングリセリルエーテルモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビットモノ脂肪酸エステルから選ばれることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の油性洗浄料組成物。

【図1】
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【公開番号】特開2006−225458(P2006−225458A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−38762(P2005−38762)
【出願日】平成17年2月16日(2005.2.16)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】