説明

治療用流体の注入を促進し且つ身体分析物を検出するための装置

携帯型治療装置と共に使用するための組立体が開示される。この組立体は、患者の皮膚に固着可能な取付筐体と、この筐体内に設けられた通路を通して経皮的に挿入可能なカニューレとを含む。このカニューレは、患者の皮膚への筐体の固着に続いて挿入されるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、治療用流体の皮下投与および分析物検出用のシステム、装置、組立体、および方法に関する。より詳細には、本開示は、軟性カニューレおよび可撓性プローブ、ならびにこのカニューレまたはプローブを皮下組織に挿入してそれらを皮膚に固着する方法に関する。さらにより詳細には、本開示は、種々の注入および検出用装置および機構と共に簡単に使用できるカニューレまたはプローブに関する。さらにより詳細には、本開示は、治療用流体を皮下組織に送達するための、および分析物を検出するための装置、ならびに皮膚穿刺時の痛みを最低限にしてカニューレまたはプローブを自動または手動で挿入する方法に関する。
【0002】
[関連出願の相互参照] 本出願は、2007年8月1日出願の「Device and method for the infusion of therapeutic fluid and sensing of bodily analytes」という名称の米国仮特許出願第60/963,039号および2007年12月21日出願の「Device and method for facilitating infusion of therapeutic fluids and sensing of bodily analytes」という名称の米国仮特許出願第61/008,694号の優先権を主張する。これらの出願の内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
[治療用流体の送達] 治療用流体の経皮注入は通常、時折または定期的に剛性(たとえば、金属)の皮下注射針を使用して実施される。薬剤の連続投与は通常、皮下組織への通路を形成して長い管類により注入ポンプに接続された軟性カニューレを使用して実施される(カニューレと管類は合わせて「注入セット」と呼ばれる)。一般的な形では、この軟性カニューレは、カニューレの近位端に取り付けられたセルフシール隔壁を含むように、筐体によって皮膚に固着される。カニューレは最初に、隔壁およびカニューレを通って延びる挿入針(「穿通部材」とも呼ばれる)と組み合わせてもよい。カニューレおよび筐体は、たとえば米国特許5,851,197号に記載されているように、手動または自動で挿入することができる。この特許の内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。皮膚を貫通した後、穿通部材は、患者の皮下区画に軟性カニューレを留置して引っ込められる。次に、選択された注入装置が、典型的にはカニューレを通して患者に薬剤を送達するために注入ポンプに接続された管類によって、カニューレに連結される。いくつかの実施形態では、管類は、たとえば米国特許第4,755,173号、第5,176,662号、および第5,257,980号に示されるように、隔壁から遠位の位置でカニューレ筐体に接続される。これらの特許の内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、注入管類は、たとえば米国特許第5,522,803号に述べられるように、隔壁を貫通する注入針によってカニューレ筐体に連結される。この特許の内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。上記のタイプの皮下注入セットは、たとえば米国特許第4,562,751号、第4,685,903号、第5,080,653号、および第5,097,122号に述べられるように、設定可能な投与量で患者にインスリンなどの薬剤を連続的に送達するために広く使用される。これらの特許の内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。皮下組織への通路を形成して長い管類により注入ポンプに接続されない軟性カニューレが、「Fluid delivery devices,systems and methods」という名称の米国特許出願公開第2007/0135774号に開示されている。この特許の内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。上記の装置では、カニューレと筐体は互いに堅固に接続され、カニューレは手動で身体に挿入される。穿通部材を取り出した後、ゴム隔壁は、一般的なシリンジの針によって、繰り返し貫通されることができる。この装置には、以下のいくつかの制約がある。
【0004】
1)手動での挿入は痛みを伴い、使用者の技術に左右される。
【0005】
2)一般に、垂直の挿入角度が唯一の可能な角度である。
【0006】
3)ゴム隔壁は鋭利な金属針によって正確に貫通される必要があるが、これは、特に装置が遠隔の皮膚部位に装着されるとき、達成困難である。
【0007】
[身体分析物の検出] 皮下(「SC」)組織の間質液内の身体分析物の検出作業を連続的または定期的に実施することについては、たとえば米国特許第5,390,671号、第5,391,250号、第5,482,473号、第5,299,571号、および第6,565,509号に述べられている。これらの特許の内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。従来の検出装置は、皮下プローブと、処理ユニットを収容する検出ユニットとを含む。SCプローブの挿入機構および装置は、たとえば米国特許第5,586,553号に開示されている。この特許の内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。挿入セットは、患者の皮膚上に据え付けられて取り付けるように適合された取付基部を通って延びる穿通部材を含む。可撓性プローブは、取付基部によって担持される近位区分と、取付基部から突出し、上部に1つまたは複数の電極を有する遠位区分とを含む。取付基部が患者の皮膚に押圧されるとき、穿通部材は皮膚を貫通して、その中にプローブの遠位区分を経皮的に置く。次に、穿通部材は、患者の体内にプローブの遠位区分を残して取付基部から取り出されることができる。上述のプローブ挿入機構には、以下のいくつかの制約がある。
【0008】
1)取付基部と可撓性プローブは堅固に接続され、したがって挿入は、手動で、または比較的大型で高価な挿入装置(「挿入器」)を使用して実施される必要がある。
【0009】
2)挿入は、典型的には患者にとって苦痛である。
【0010】
3)一般に、1つの所定の穿通角度しか使用できない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
したがって、いくつかの実施形態では、皮下区画に治療用流体を送達するための軟性カニューレと、このカニューレを挿入してそれを皮膚に固着する方法が提供される。
【0012】
いくつかの実施形態では、任意の所望の皮膚部位においてシリンジを使用した治療用流体の身体への複数回の送達が提供される。
【0013】
いくつかの実施形態では、任意の所望の注入機構および/または装置に接続できる皮下軟性カニューレが説明される。
【0014】
いくつかの実施形態では、携帯型注入ポンプに接続できる皮下軟性カニューレが提供される。
【0015】
いくつかの実施形態では、手動または自動のどちらかで身体に挿入できる皮下軟性カニューレが提供される。
【0016】
いくつかの実施形態では、任意の所望の角度で身体に挿入できる経皮的にソフトなカニューレが説明される。
【0017】
いくつかの実施形態では、比較的無痛で挿入できる皮下軟性カニューレが提供される。
【0018】
いくつかの実施形態では、皮下区画に治療用流体を送達するための軟性カニューレと、このカニューレを挿入してそれを皮膚に固着する方法が提供される。
【0019】
いくつかの実施形態では、皮下区画にインスリンを送達するための軟性カニューレと、このインスリン送達カニューレを挿入してそれを皮膚に固着する方法が提供される。
【0020】
いくつかの実施形態では、皮下区画内の分析物を検出するための可撓性プローブと、このプローブを挿入してそれを皮膚に固着する方法が説明される。
【0021】
いくつかの実施形態では、任意の所望の皮膚部位で検出装置により皮下分析物のレベルを複数回測定するための可撓性プローブが提供される。
【0022】
いくつかの実施形態では、任意の所望の検出機構/装置に接続できる皮下可撓性プローブが提供される。
【0023】
いくつかの実施形態では、無痛で挿入できる皮下可撓性プローブが提供される。
【0024】
いくつかの実施形態では、皮下区画内のグルコースを検出するための可撓性プローブと、このグルコースプローブを挿入してそれを皮膚に固着する方法が提供される。
【0025】
本開示のいくつかの実施形態は、反復的な皮膚穿刺を回避することによって定期的および/または連続的な流体送達または分析物検出を容易にする装置に関する。この装置は、使用時間全体にわたり皮膚に固着される(たとえば、接着される)ことができ、種々の流体送達装置および検出装置に着脱自在に接続することができる。この装置(または組立体)は、2つの構造(またはユニット)、すなわち最初に皮膚に接着され得る筐体と、これに続いてこの筐体内に設けられた通路を通して皮下区画に挿入できる、この筐体上に取り付け可能なカニューレ(またはプローブ)とを含む。筐体(「取付ユニット」または「取付筐体」とも呼ばれる)内の通路は、垂直またはある角度を形成してカニューレ(またはプローブ)を挿入するための機構を提供するラッチを留めることによって囲むことができる。挿入後、カニューレ(またはプローブ)は、実質的に係止構成で筐体に堅固に接続されたままである。カニューレ(患者の皮下層と流体的に連通するように構成された実際のカニューレ、カニューレハブ、穿通部材などを含んでもよい構造である)の挿入は、皮膚穿刺に関連する痛みを減少および/または緩和するように構成された機構を収容できる挿入器により、手動または自動で実施されることができる。
【0026】
一態様では、少なくとも患者の身体に1つまたは複数の治療用流体を送達するための治療用流体送達装置が開示される。この装置は、患者の皮膚に固着可能な筐体と、この筐体内に設けられた通路を通して経皮的に挿入可能なカニューレとを含む。このカニューレは、患者の皮膚への筐体の固着に続いて挿入されるように構成される。
【0027】
別の態様では、身体分析物検出装置が開示される。この装置は、患者の皮膚に固着可能な筐体と、この筐体内に設けられた通路を介して経皮的に挿入可能なカニューレとを含む。このカニューレは、患者の皮膚への筐体の固着に続いて挿入されるように構成される。
【0028】
さらなる態様では、身体分析物検出および治療用流体送達装置が開示される。この装置は、患者の皮膚に固着可能な筐体と、筐体内に設けられた通路を通して経皮的に挿入可能なカニューレとを含む。このカニューレは、患者の皮膚への筐体の固着に続いて挿入されるように構成される。
【0029】
上記の装置のいずれかの実施形態は、以下の特徴の1つまたは複数を含んでもよい。
【0030】
カニューレの少なくとも一部分は、係止構成で筐体に堅固に接続するように適合されてもよい。
【0031】
カニューレは、患者の皮膚の表面に対して所定の角度で、通路を通して挿入可能とすることができる。
【0032】
治療用流体は、インスリンを含んでもよい。
【0033】
分析物は、グルコースを含んでもよい。
【0034】
装置(複数可)は、カニューレを経皮的に挿入するための挿入器をさらに含んでもよい。この挿入器は、カニューレの皮下挿入を実施したときに、その結果として生じる、患者の皮膚の貫通に関連する痛みを減少させるように構成されてもよい。挿入器は、カニューレを自動で経皮的に挿入するように構成されてもよい。挿入器はさらに、カニューレの皮下挿入に続いて穿通部材を自動で引っ込めるように構成されてもよい。
【0035】
カニューレは、手動で経皮的に挿入されるように適合されてもよい。
【0036】
筐体は、通路を画定する穴を含んでもよい。この穴は、筐体が患者の皮膚に固着されるときに患者の皮膚に接触する筐体の接触表面に対して傾斜可能であってもよい。傾斜可能な穴は、ある角度でカニューレを挿入可能とすることができる。傾斜可能な穴は、その傾きを制御するための傾斜機構を含んでもよい。この傾斜機構は、少なくとも1つの棒を含むことができ、この棒は、一端では穴に装着され、他端では筐体の基部内に画定された対応する溝内で回転可能な歯車に装着される。この溝は、歯車が回転できる広い区画と、歯車および穴を所定の位置に係止するように歯車が入れられる狭い区画とを有する。
【0037】
カニューレは、このカニューレに装着されたカニューレハブを含むカニューレユニットを含んでもよい。このカニューレユニットは、ゴム隔壁をさらに含んでもよい。カニューレは、把持部を有する穿通部材をさらに含んでもよい。
【0038】
筐体は、この筐体にカニューレハブを堅固に接続するための、通路に近接して配された1つまたは複数の留め具をさらに含んでもよい。
【0039】
筐体は、この筐体を患者の身体に固着するための接着テープをさらに含んでもよい。
【0040】
装置(複数可)は、患者の身体に治療用流体を送達できるようにするために、カニューレに接続可能な流体送達装置を受けるように構成されてもよい。この流体送達装置は、たとえば、標準のシリンジ、筐体の通路を通して経皮的に挿入されたカニューレによって画定された組立体に連結可能なアダプタに嵌入されたシリンジ、ジェットペン、単一の部分からなる注入装置、および/またはニ部分からなる注入装置のうちの1つを含み得る。筐体は、流体送達装置上に画定された少なくとも1つの相補的な凹部において嵌合構成で受けられるようにするための、少なくとも1つの係止ラッチをさらに含んでもよい。筐体は、流体送達装置の本体の凸形状の区画を受けるための凹状のへこみを画定してもよい。
【0041】
カニューレはさらに、患者の体内の分析物を検出するように構成された検出装置に連結されるように構成されてもよい。
【0042】
筐体は、この筐体に別の装置を接続してこの筐体から別の装置を分離できるようにするために、1つまたは複数の留め具をさらに含んでもよい。この留め具は少なくとも1つのラッチを含んでもよく、このラッチは、それを受けるように構成された別の装置上で画定された対応する少なくとも1つの相補的な凹部に連結可能である。
【0043】
筐体は、ある角度での流体注入を容易にするための角度アダプタをさらに含んでもよい。
【0044】
筐体は、送達装置とこの筐体の接続を確立するためのコネクタをさらに含んでもよい。
【0045】
筐体はさらに、医療装置受台を接続しこれを分離するように構成されてよく、この受台は、使用者の皮膚に固着可能である。
【0046】
筐体は、少なくともカニューレ内に設けられた通路を保護するための、この筐体に接続可能な保護カバーを装備するように構成されてもよい。
【0047】
さらに別の態様では、携帯型治療装置と共に使用するための組立体が開示される。この組立体は、患者の皮膚に固着可能な取付筐体と、この筐体内に設けられた通路を通して経皮的に挿入可能なカニューレとを含む。このカニューレは、患者の皮膚への筐体の固着に続いて挿入されるように構成される。
【0048】
組立体の実施形態は、上述の装置のいずれかの特徴のいずれか、ならびに以下の特徴の1つまたは複数を含んでもよい。
【0049】
組立体は、治療手技の実施を可能にするために、カニューレに連結可能な携帯型治療装置を受けるように構成されてもよい。この携帯型治療装置は、たとえば、標準のシリンジ、組立体に連結可能なアダプタに嵌入されたシリンジ、ジェットペン、単一の部分からなる注入装置、および/または二部分からなる注入装置のうちの1つまたは複数を含み得る流体送達装置を含んでもよい。
【0050】
筐体は、この筐体とこれによって受けられるべき携帯型治療装置の位置合わせを容易にするように適合されてもよい。筐体は、携帯型治療装置上に画定された少なくとも1つの相補的な凹部において嵌合構成で受けられるための、少なくとも1つの係止ラッチをさらに含んでもよい。筐体は、携帯型治療装置の本体の凸形状の区画を受けるための凹状のへこみを画定してもよい。筐体は、受けられるべき携帯型治療装置内の少なくとも1つの対応する接続領域内に設けられた別の磁性材料との磁気接続を可能にするために、磁性材料を含んでもよい。
【0051】
カニューレはさらに、患者の体内の分析物を決定するように構成された検出装置に連結されるように構成されてもよい。
【0052】
筐体は、この筐体に別の装置を接続してこの筐体から別の装置を分離できるようにするために、1つまたは複数の留め具をさらに含んでもよい。
【0053】
留め具は少なくとも1つのラッチを含んでもよく、このラッチは、それを受けるように構成された別の装置上で画定された対応する少なくとも1つの相補的な凹部に連結可能である。
【0054】
組立体は、筐体に携帯型治療装置を接続するためのアダプタをさらに含んでもよい。このアダプタは、ある角度で携帯型治療装置を接続するための角度アダプタを含んでもよい。
【0055】
筐体は、送達装置とこの筐体の接続を確立するためのコネクタをさらに含んでもよい。
【0056】
別の態様では、患者上で治療手技を実施する方法が開示される。この方法は、患者の皮膚のある領域へのアクセスを提供する通路を画定する筐体を、患者の身体の皮膚に固着するステップを含む。この方法はまた、筐体内に画定された通路を通してカニューレを経皮的に挿入するステップと、患者の体内にカニューレの少なくとも一部を経皮的に入れるために患者の皮膚を穿通するステップと、この経皮的に挿入されたカニューレを使用して治療手技を実施するステップとを含む。
【0057】
方法の実施形態は、上述の装置および組立体のいずれかの特徴のいずれか、ならびに以下の特徴の1つまたは複数を含んでもよい。
【0058】
治療手技を実施するステップは、たとえば、患者の身体に治療用流体を送達するステップ、および/または患者の体内の身体分析物を検出するステップの1つまたは複数を含んでもよい。
【0059】
通路を通してカニューレを経皮的に挿入するステップは、通路を通してカニューレを自動で経皮的に挿入するステップを含んでもよい。
【0060】
通路を通してカニューレを経皮的に挿入するステップは、カニューレを経皮的に挿入したときに、その結果として生じる、患者の皮膚の貫通に関連する痛みを減少させるステップを含んでもよい。
【0061】
通路を通してカニューレを経皮的に挿入するステップは、通路を通してカニューレを手動で経皮的に挿入するステップを含んでもよい。
【0062】
カニューレの少なくとも一部を患者の体内に経皮的に配置するために患者の皮膚を穿通するステップは、穿通部材を使用して患者の皮膚を穿通するステップを含んでもよい。
【0063】
方法は、皮膚を穿通した後に穿通部材を自動で引っ込めるステップをさらに含んでもよい。
【0064】
方法は、カニューレの挿入に続いて係止構成でカニューレの少なくとも一部分を筐体に堅固に固着するステップをさらに含んでもよい。
【0065】
方法は、治療手技を実施するために携帯型治療装置を筐体に接続するステップをさらに含んでもよい。
【0066】
方法は、筐体から携帯型治療装置を分離するステップをさらに含んでもよい。
【0067】
さらなる態様では、治療装置が開示される。この装置は、患者の身体上で1つまたは複数の治療作業を実施するように構成された携帯型治療装置と、治療組立体とを含み、この治療組立体は、患者の皮膚に固着可能な筐体と、この筐体内に設けられた通路を通して経皮的に挿入可能であり、患者の皮膚への筐体の固着に続いて挿入されるように構成されたカニューレとを含む。この携帯型治療装置は、組立体に連結可能である。
【0068】
装置の実施形態は、上述の装置、組立体、および方法のいずれかの特徴のいずれか、ならびに以下の特徴の1つまたは複数を含んでよい。
【0069】
携帯型治療装置は、たとえば、標準のシリンジ、組立体に連結可能なアダプタに嵌入されたシリンジ、ジェットペン、単一の部分からなる注入装置、および/または二部分からなる注入装置のうちの1つを含む治療用流体送達装置を含み得る。
【0070】
治療用流体送達装置は、インスリン送達装置を含んでもよい。
【0071】
組立体に連結可能な携帯型治療装置は、携帯型治療装置を組立体に堅固に接続するために嵌合構成で組立体の対応する少なくとも1つの相補的な係止ラッチを受けるための、少なくとも1つの凹部を含んでもよい。
【0072】
組立体は、携帯型治療装置の本体の凸形状の区画を受けるための凹状のへこみを画定してもよい。
【0073】
携帯型治療装置は、身体分析物の濃度を測定するための検出装置を含んでもよい。この身体分析物は、たとえば、グルコースとケトン類のうちの1つまたは複数を含んでもよい。カニューレはさらに、患者の体内の分析物を検出するように構成されたセンサに連結されるように構成され、このセンサはさらに、検出装置と通信するように構成されてよい。このセンサは、たとえば、光学センサ、電気化学センサ、音響センサ、および/または持続血糖測定(CGM)のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0074】
センサは、身体分析物の濃度を表す信号を生成するように構成された少なくとも1つの電極を含んでもよい。
【0075】
筐体とカニューレのうちの少なくとも1つは、信号を送信するための通信モジュールを含んでもよい。この通信モジュールは、たとえば、接続された導線を介して通信するための通信モジュールおよび/または無線送受信機のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1a】取付筐体およびカニューレの例示的な装置/組立体の概略図である。
【図1b】取付筐体およびカニューレの例示的な装置/組立体の概略図である。
【図2a】カニューレを受ける例示的な筐体を示す図である。
【図2b】カニューレを受ける例示的な筐体を示す図である。
【図3】カニューレハブとカニューレが接続された例示的な筐体の斜視図である。
【図4a】手動での筐体の固着およびカニューレの挿入を示す図である。
【図4b】手動での筐体の固着およびカニューレの挿入を示す図である。
【図4c】手動での筐体の固着およびカニューレの挿入を示す図である。
【図4d】手動での筐体の固着およびカニューレの挿入を示す図である。
【図4e】手動での筐体の固着およびカニューレの挿入を示す図である。
【図5a】固着された筐体、および挿入装置(「挿入器」)を使用したカニューレ挿入を示す図である。
【図5b】固着された筐体、および挿入装置(「挿入器」)を使用したカニューレ挿入を示す図である。
【図6a】挿入器を使用した例示的なカニューレ挿入プロセスの概略図である。
【図6b】挿入器を使用した例示的なカニューレ挿入プロセスの概略図である。
【図6c】挿入器を使用した例示的なカニューレ挿入プロセスの概略図である。
【図6d】挿入器を使用した例示的なカニューレ挿入プロセスの概略図である。
【図6e】挿入器を使用した例示的なカニューレ挿入プロセスの概略図である。
【図6f】挿入器を使用した例示的なカニューレ挿入プロセスの概略図である。
【図7a】相補的な孔を有する取付筐体に接続された、突起の配列を有する例示的な挿入器を示す図である。
【図7b】相補的な孔を有する取付筐体に接続された、突起の配列を有する例示的な挿入器を示す図である。
【図7c】相補的な孔を有する取付筐体に接続された、突起の配列を有する例示的な挿入器を示す図である。
【図7d】相補的な孔を有する取付筐体に接続された、突起の配列を有する例示的な挿入器を示す図である。
【図7e】相補的な孔を有する取付筐体に接続された、突起の配列を有する例示的な挿入器を示す図である。
【図8a】傾斜した穴を通してのカニューレの挿入を容易にするように構成された、傾斜した穴を有する例示的な筐体の概略図である。
【図8b】傾斜した穴を通してのカニューレの挿入を容易にするように構成された、傾斜した穴を有する例示的な筐体の概略図である。
【図8c】傾斜した穴を通してのカニューレの挿入を容易にするように構成された、傾斜した穴を有する例示的な筐体の概略図である。
【図8d】傾斜した穴を通してのカニューレの挿入を容易にするように構成された、傾斜した穴を有する例示的な筐体の概略図である。
【図9a】傾斜可能な穴を有する例示的な筐体の図である。
【図9b】傾斜可能な穴を有する例示的な筐体の図である。
【図9c】傾斜可能な穴を有する例示的な筐体の図である。
【図9d】傾斜可能な穴を有する例示的な筐体の図である。
【図9e】傾斜可能な穴を有する例示的な筐体の図である。
【図9f】傾斜可能な穴を有する例示的な筐体の図である。
【図9g】傾斜可能な穴を有する例示的な筐体の図である。
【図9h】傾斜可能な穴を有する例示的な筐体の図である。
【図9i】傾斜可能な穴を有する例示的な筐体の図である。
【図9j】傾斜可能な穴を有する例示的な筐体の図である。
【図10a】治療装置に接続可能な例示的な筐体の、両方を接続する前の概略図である。
【図10b】例示的な取付筐体に接続可能な種々の例示的な種類の流体送達装置の概略図である。
【図10c】例示的な取付筐体に接続可能な種々の例示的な種類の流体送達装置の概略図である。
【図10d】例示的な取付筐体に接続可能な種々の例示的な種類の流体送達装置の概略図である。
【図10e】例示的な取付筐体に接続可能な種々の例示的な種類の流体送達装置の概略図である。
【図10f】例示的な取付筐体に接続可能な種々の例示的な種類の流体送達装置の概略図である。
【図10g】例示的な取付筐体に接続可能な種々の例示的な種類の流体送達装置の概略図である。
【図11a】治療装置と筐体の接続を確立するためのいくつかの例示的な選択肢の概略図である。
【図11b】治療装置と筐体の接続を確立するためのいくつかの例示的な選択肢の概略図である。
【図11c】治療装置と筐体の接続を確立するためのいくつかの例示的な選択肢の概略図である。
【図12a】アダプタを使用してバイアルからシリンジに流体を吸い込むための例示的な装置および例示的な手技を示す図である。次に、このアダプタは、シリンジの針とカニューレの位置合わせを容易にするように取付筐体に接続されてもよい。
【図12b】アダプタを使用してバイアルからシリンジに流体を吸い込むための例示的な装置および例示的な手技を示す図である。次に、このアダプタは、シリンジの針とカニューレの位置合わせを容易にするように取付筐体に接続されてもよい。
【図12c】アダプタを使用してバイアルからシリンジに流体を吸い込むための例示的な装置および例示的な手技を示す図である。次に、このアダプタは、シリンジの針とカニューレの位置合わせを容易にするように取付筐体に接続されてもよい。
【図12d】アダプタを使用してバイアルからシリンジに流体を吸い込むための例示的な装置および例示的な手技を示す図である。次に、このアダプタは、シリンジの針とカニューレの位置合わせを容易にするように取付筐体に接続されてもよい。
【図12e】アダプタを使用してバイアルからシリンジに流体を吸い込むための例示的な装置および例示的な手技を示す図である。次に、このアダプタは、シリンジの針とカニューレの位置合わせを容易にするように取付筐体に接続されてもよい。
【図12f】アダプタを使用してバイアルからシリンジに流体を吸い込むための例示的な装置および例示的な手技を示す図である。次に、このアダプタは、シリンジの針とカニューレの位置合わせを容易にするように取付筐体に接続されてもよい。
【図12g】アダプタを使用してバイアルからシリンジに流体を吸い込むための例示的な装置および例示的な手技を示す図である。次に、このアダプタは、シリンジの針とカニューレの位置合わせを容易にするように取付筐体に接続されてもよい。
【図13】図13aは、例示的な角度アダプタの概略図である。
【0077】
図13bは、例示的な角度アダプタの概略図である。
【図14a】凹状の取付筐体および凸状の底面を有する専用シリンジを使用した流体注入の例示的な作業を示す図である。
【図14b】凹状の取付筐体および凸状の底面を有する専用シリンジを使用した流体注入の例示的な作業を示す図である。
【図14c】凹状の取付筐体および凸状の底面を有する専用シリンジを使用した流体注入の例示的な作業を示す図である。
【図14d】凹状の取付筐体および凸状の底面を有する専用シリンジを使用した流体注入の例示的な作業を示す図である。
【図15a】例示的な取付筐体および専用受台の、両者の接続前の図である。
【図15b】例示的な取付筐体および専用受台の、両者の接続後の図である。
【図16a】皮膚に接着された取付筐体への専用受台の接続、および接続された取付筐体および受台への流体送達装置の接続とを示す図である。
【図16b】皮膚に接着された取付筐体への専用受台の接続、および接続された取付筐体および受台への流体送達装置の接続とを示す図である。
【図16c】皮膚に接着された取付筐体への専用受台の接続、および接続された取付筐体および受台への流体送達装置の接続とを示す図である。
【図16d】皮膚に接着された取付筐体への専用受台の接続、および接続された取付筐体および受台への流体送達装置の接続とを示す図である。
【図17a】保護キャップを有する例示的な筐体の斜視図である。
【図17b】保護キャップを有する例示的な筐体の斜視図である。
【図18a】皮膚に接着可能な注入ポンプを取付筐体に接続する例示的な注入セットコネクタの概略図である。
【図18b】皮膚に接着可能な注入ポンプを取付筐体に接続する例示的な注入セットコネクタの概略図である。
【図19a】取付筐体に接続された例示的な検出装置の概略図である。
【図19b】取付筐体に接続された例示的な検出装置の概略図である。
【図19c】取付筐体に接続された例示的な検出装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0078】
開示は、携帯型治療装置と共に使用する装置、装置、組立体、および方法である。いくつかの実施形態では、患者の皮膚に固着可能な取付筐体と、この筐体内に設けられる通路を通して経皮的に挿入可能なカニューレとを含む組立体が開示される。このカニューレは、患者の皮膚への筐体の固着に続いて挿入されるように構成される。本明細書において説明するように、このカニューレは、カニューレすなわち挿入可能部材(たとえば、中空の管、プローブなどの挿入可能な棒など)を指してもよいし、カニューレ自体ならびにカニューレと組み合わせて使用される追加の構成要素(たとえば、カニューレハブ、貫通部材または穿通部材などを含めて)を含むカニューレ組立体(構造、ユニット、またはカートリッジ)を指してもよい。いくつかの実施形態では、筐体は、たとえば流体送達装置、身体分析物検出装置などの携帯型治療装置に連結可能であるように適合される。
【0079】
本開示の実施形態は、軟性カニューレによる治療用流体(たとえばインスリン)の皮下区画への送達を容易にするシステム、装置、組立体、および方法に関し、さらに、患者の皮膚にカニューレを固着するための機構に関する。いくつかの実施形態では、皮下プローブおよびこのプローブを皮膚に固着する機構による身体分析物(たとえばグルコース)の連続的または定期的な検出を容易にするための装置および方法が提供される。本明細書において説明するように、「カニューレ」という用語は、カニューレを含み追加の構成要素(たとえば、カニューレハブ、穿通部材など)をさらに含むことができる「カニューレ構造」(または「カニューレユニット」、「カニューレ組立体」、「カニューレカートリッジ」など)を指すことができる。「カニューレ」は、流体の送達、分析物の検出などの機能を実施するために使用でき、「プローブ」と交換可能に呼ぶこともできる(すなわち、「カニューレ」および「プローブ」という用語は、説明の全体にわたって交換可能に使用され、本出願では同一の意味を有する)。
【0080】
本明細書において説明される装置および/または組立体は、手動または自動で取り付けられることが可能であり、皮膚穿刺に関連する痛みを減少させる機構を含んでもよい。この装置は、シリンジ、ポンプ、注入セットなどの種々の手段により皮下区画に流体を送達できるようにする。装置/組立体は、2段階で身体に装着される2つの構造(またはユニット)、すなわち患者の皮膚に最初に固着(接着)できる取付筐体(「筐体」と呼ぶことができる)と、これに続いて筐体内の通路(たとえば、穴によって画定される)を通って体内に挿入できるカニューレとを含んでもよい。カニューレは、実質的な係止構成で筐体に堅固に接続されることができる。
【0081】
図1aを参照すると、上部に別の構造を取り付けできるようにするように構成された筐体(取付筐体)30と、カニューレ構造40(すなわち、カニューレ自体を含むカニューレ組立体)とを有する装置(組立体)3の概略図が示されている。いくつかの実施形態では、カニューレ構造40は、カニューレ44と、カニューレ44に装着可能でゴム隔壁42を収容できるカニューレハブ41と、把持部54を有する穿通部材52とを含む。カニューレ構造40は、以下の図6aにおいて詳細に示される保護カバー(「保護具」)(図1aには図示せず)またはこれより小さな保護要素(図1aには図示せず)を含んでもよく、これらは、カニューレ44および穿通部材52に組み付けることができ、使用前に取り外してもよい。いくつかの実施形態では、筐体30は、取付筐体を通って身体にカニューレを穿通できるようにする通路36(たとえば、管状の通路)を含む。1つまたは複数の留め具機構361および/または362が通路36を囲み、カニューレ挿入後のカニューレハブ41と筐体30との堅固な接続を提供する。取付筐体30はまた、筐体を身体に接着できるようにするために、筐体の接触表面(すなわち、皮膚に接触するまたは最も近い表面)に固定された接着テープ33を含んでもよい。取付筐体30はまた、たとえばカニューレ、プローブ挿入器、流体送達機構、および/または検出機構の1つまたは複数を装置3に着脱可能に接続できるようにするための、1つまたは複数のラッチ32および/または34を含んでもよい。
【0082】
図1bを参照すると、カニューレ40を取付筐体30に接続した後の例示的な装置3を示す概略図が示されている。いくつかの実施形態では、装置3は、単一のユニットを含む(たとえば、カニューレと取付筐体は、係止構成において互いに堅固に接続される)。
【0083】
図2aおよび図2bを参照すると、通路36を画定する穴と、3つの接続ラッチ32、34、および38とを有する取付筐体30の上面図および斜視図がそれぞれ示されている。接着テープ33は、取付筐体30の接触表面(いくつかの実施形態では、底部表面)に装着されてもよい。
【0084】
図3を参照すると、穿通部材52を取り外した後の、カニューレハブ41およびカニューレ44が接続された取付筐体30の斜視図が示されている。
【0085】
図4a〜eを参照すると、手動での筐体の固着およびカニューレ挿入を示す図が示されている。特に、いくつかの実施形態では、使用者の皮膚5への取付筐体30の手動での接着は、身体へのカニューレ44の手動挿入に先行する。いくつかの実施形態では、使用者はまず取付筐体30を皮膚5に装着し、次にその鋭利でない端部に把持部54を含む穿通部材52を使用して手動でカニューレ44を挿入する。取付筐体30の装着およびカニューレ44の挿入は、1回の下降動作でほぼ同時に実施されてもよい。
【0086】
図4aは、取付筐体30の接触表面の接着テープからの保護紙31の取り外しを示す。図4bは、皮膚5への筐体30の固着(たとえば、接着)を示す。図4c〜dは、取付筐体の通路36を通しての穿通部材52を使用したカニューレ44の手動挿入を示す。図4eは、穿通部材52の引込みを示す。カニューレ(図4a〜eには図示せず)は皮下組織内に残り、カニューレハブ41は、1つまたは複数の留め具(図4a〜eには図示せず)によって取付筐体30に固着されてもよい。
【0087】
図5a〜7eを参照すると、あらかじめ装入された挿入装置(以下「挿入器」)50を用いた自動的なカニューレ挿入を示す図が示されている。いくつかの実施形態では、最初に取付筐体30が皮膚5に接着されてもよく、次にカニューレ44が、固着された取付筐体30を通して自動で挿入されてもよい。いくつかの実施形態では、取付筐体30もカニューレ40も挿入器50に装入される。最初に使用者が挿入器50を使用して取付筐体30を皮膚5に装着し、次にカニューレ40が、あらかじめ装入された挿入器50から自動で放たれてもよい。
【0088】
図5a〜bは、皮膚に固着された取付筐体30および挿入器50を使用して挿入されたカニューレを示す。挿入器50などの挿入器のさらなる説明が、たとえば本出願の権利者が所有する2007年6月25日出願の米国仮特許出願第60/937,214号に記載されている。この出願の内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0089】
図5aを参照すると、皮膚5に近接して配置された挿入器50を示す図が示されている。取付筐体30は、挿入器50の底面に取り付けられてよく、皮膚5に固着されてよく、その時点で使用者が、あらかじめ装荷された挿入器50を使用して自動的なカニューレ挿入を開始してよい。図5bは、挿入器50を取り外した後の、皮膚に固着された(たとえば、接着された)取付筐体30を示す。カニューレ(図5a〜bには図示せず)は皮下組織内に残り、カニューレハブ41は1つまたは複数の留め具(図5a〜bには図示せず)を使用して取付筐体30に固着されてよい。
【0090】
図6a〜fを参照すると、挿入器50を使用した例示的なカニューレ挿入プロセスが示されている。挿入プロセスは、半自動(たとえば、カニューレ44の自動挿入および穿通部材52の手動引込み)であってもよいし、完全自動(たとえば、カニューレ挿入も穿通部材の引込みも自動で実施される)であってもよい。
【0091】
図6aは、挿入器50への取付筐体30の接続を示す。いくつかの実施形態では、挿入器50は、あらかじめカニューレ組立体40を装入してもよい。カニューレ組立体40は、以下の構成要素、すなわち保護具410、把持部54を有する穿通部材52、カニューレ44、および隔壁42を備えるカニューレハブ41のうち、1つまたは複数を含んでもよい。このような実施形態では、たとえば本出願の権利者が所有する2007年6月25日出願の米国仮特許出願第60/937,155号に説明されるように、保護具410は穿通部材52およびカニューレ44を防護し閉じ込める。この出願の内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、取付筐体30を挿入器50に接続した後で、カニューレ40が挿入器50に装入されてもよい。図6bは、挿入器50に接続された取付筐体30を示す。図6cは、取付筐体30に接続され、かつ取付筐体30の底面(すなわち接触表面)の接着テープから保護シートが取り外された後の、皮膚5に配置された挿入器50を示す。図6dは、身体へのカニューレ44の挿入を示すが、これはトリガボタン55を押すことによって開始されてもよい。最初に挿入されるとき、穿通部材52は依然として使用者の体内にあってもよいが、その後で、図6eに示すように引っ込められてもよい。穿通部材52は、使用者の身体から引っ込められて保護具410に戻されてもよい。カニューレハブ41は1つまたは複数の留め具361および/または362を使用して通路36の壁に接続されたままであり、カニューレ44は皮下区画に残る。図6fは、カニューレ挿入プロセスおよび挿入器の取り外しが完了した後の、皮膚5に接着された取付筐体30を示す。
【0092】
カニューレ組立体40を装荷可能な挿入器50を使用した自動カニューレ挿入は、以下の理由で有利である。
【0093】
a)意図しない穿刺−穿通部材52は保護具410内に閉じ込められ(したがって、図に示されない)、したがって使用者は意図しない穿刺から保護される。さらに、挿入プロセス中に穿通部材52が使用者に見えないという事実は、使用者がカニューレ44を手動で挿入することを必要とする既存の装置に勝る重要な心理学的利点となる。
【0094】
b)痛みの減少−皮下へのカニューレ挿入は一般に、皮膚の貫通によって誘発される痛みを伴う。しかし、カニューレをすばやく挿入すると、その痛みを減少させることができる。自動挿入は手動挿入より著しく速いので、したがって自動カニューレ挿入に伴う患者の痛みが減少する。いくつかの実施形態では、挿入器50を使用することにより、本出願の権利者が所有する2007年6月25日出願の米国仮特許出願第60/937,163号に記載されるように、カニューレ挿入に関連する痛みを減少させるための種々の機構/器具を用いることが可能である(以降「痛み減少機構」)。この出願の内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0095】
c)無菌性−使用者はカニューレ44に触れることができないので、カニューレ組立体40の一部である保護具410は無菌性を実現する。
【0096】
図7a〜eを参照すると、例示的な痛み減少機構を示す図が示されている。図7aは、底面開口51を囲み突き出す突出部または突起510の配列を含む挿入器50を示す。突起は、鋭利でなくても鋭利でもよいし、またはその組合せでもよい。図7bは、通路36を囲む孔360を備える取付筐体30を示す。孔360は、取付筐体30の挿入器50への接続時に挿入器の突起510を受けるような構成および寸法としてよい。図7cは、挿入器50と取付筐体30を接続する前の、挿入器50と取付筐体30を示す。図7dは、互いに接続された挿入器50および取付筐体30を示す。いくつかの実施形態では、挿入器の突起510は、取付筐体の孔360に位置合わせされる。図7eは、皮膚5に取付筐体を固着した後の、取付筐体30に接続された挿入器50の断面図である。カニューレ挿入の前に、使用者が挿入器50に力を加えると、挿入器50が、取付筐体30上に画定された孔により受けられる突起510を介して通路36を囲む皮膚に圧力を加え、したがってカニューレ挿入中の皮膚の貫通に関連する痛み感覚を減少させる。示された挿入器50を使用するカニューレ挿入プロセスについては、たとえば本出願の権利者が所有する2007年6月25日出願の米国特許出願第60/937,163号、第60/937,155号、および第60/937,214号に詳細に記載されている。これらの出願の内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0097】
いくつかの実施形態では、使用者は、挿入プロセスが手動で実施されようと自動で実施されようと、たとえば専用挿入器を使用して所望のカニューレ穿通角度を制御(たとえば選択)することができる。図8〜9を参照すると、例示的な、ある角度をなすカニューレ挿入の図が示されている。
【0098】
図8aは、カニューレが皮膚の表面に対して90°以外のある角度を形成するようにカニューレを受けるための傾斜した(ある角度をなす)通路を画定する傾斜した穴37を有する、例示的な取付筐体30の概略図である。すなわち、この通路は、取付筐体30の底面に対して傾斜している。図8bは、傾斜した穴37を有する取付筐体30に接続される前の挿入器50を示す。図8cは、穿通部材52を有するカニューレ44の挿入後の、取付筐体30に接続された挿入器50を示す。図8dは、カニューレ挿入および挿入器50の取り外し後の、カニューレハブ41およびカニューレ44が接続された、嵌合構成の(すなわち、組み立てられた構成の)取付筐体30を示す。
【0099】
いくつかの実施形態では、取付筐体30は、調整可能な角度で傾斜した通路を画定するため傾斜可能な穴を含んでもよい。図9aを参照すると、使用者が所望のカニューレ穿通角度を調整できるための傾斜可能な穴37を備える例示的な取付筐体30の斜視図が示されている。いくつかの実施形態では、傾斜可能な穴37は、傾斜機構を含んでもよい。たとえば、この傾斜機構は、たとえば1つまたは複数の棒35および35’を使用して取付筐体の基部300に装着されることができる。棒35および35’は、それぞれの遠位端に歯車(たとえば、はめば歯車)39および39’をそれぞれ備える。回転可能な歯車39および39’は、筐体の基部300内の専用溝390および390’内に設置される。各溝390および390’は、それぞれの溝390および390’内で歯車39および39’が回転できるようにする広い区画と、歯車を所定の位置に係止するようにそれぞれの歯車が配置される狭い区画とを含むように構成されてよい。狭い区画(溝の底面部として配され得る)は、歯車39および39’の形状にぴったり合う形状を有してよい。この構成により、穴37が所望の角度に傾き、次に、歯車39および39’が溝390および390’の狭い区画で受けられるまで、穴37が患者の皮膚の方へ(たとえば、ほぼ垂直下方に。ここで、垂直な押込み方向は取付筐体の基部300に対するものである)押される。各溝390および390’の狭い区画の構成により、それぞれの歯車が回転したり、狭い区画で捕捉された後に外れて、それぞれの溝の広い区画に戻ったりしないようになる。これにより、確実に穴37が所望の角度で固定できるようになる。
【0100】
図9bは、傾斜機構により挿入角度を設定する前の、例示的な溝390およびその内部の歯車39の拡大概略図である。示されるように、歯車39は溝390の広い区画(図に示すように、溝の上部)内に設置され、自由に回転することができる。図9cは、挿入角度を設定した後の溝390および各歯車39を示す。関連する棒と歯車とを有する穴は(取付筐体の上下の向きに)押し下げ可能で、歯車は溝(たとえば、符号390によって指定される溝)の狭い(たとえば、下部)区画内に保持される。図9dは、傾斜可能な穴37の上面図を示す。図9eは、傾斜可能な穴37の、図9dで指定された中心軸YYに沿った断面図を示す。
【0101】
図9f〜hを参照すると、傾斜可能な穴37の、図9dに指定された中心軸XXに沿った断面図が示されている。これらの図は、傾斜可能な穴37がどのようにして所望の角度に傾き得るかを示す。所望の挿入角度を設定した後、カニューレ40(すなわち、カニューレ構造または組立体)は、穴37を通して挿入されることができる。
【0102】
図9iは、取付筐体30に接続された挿入器50を示す断面図を示す。いくつかの実施形態では、挿入器50は穴37に直接接続でき、たとえば図9jに示されるようにカニューレ挿入を開始する前に穴37を所望の挿入角度に傾けるために使用できる。すなわち、挿入器は、傾斜可能な穴を所望の角度に傾ける目的で傾斜可能な穴にトルクを与えるための一種のレバーとして使用することができる。挿入器はまた、これらの状況下で、カニューレ40を挿入するための挿入動作を実施する。
【0103】
患者の皮膚5に取付筐体30を固着しカニューレ44を身体に挿入した後、携帯型治療装置(それが流体送達装置であろうと検出装置であろうと)1が取付筐体30に接続されることができる。
【0104】
図10aを参照すると、携帯型治療装置(たとえば、流体送達装置)1に接続可能な例示的な取付筐体30の、接続前の概略図が示されている。図10b〜gを参照すると、取付筐体30に接続可能な例示的な種類の治療装置の概略図が示されている。図10bは、標準のシリンジ60を示す概略図である。図10cは、取付筐体30にシリンジ60を接続できるようにする専用アダプタ62に連結された標準のシリンジ60を示す。図10dは、専用シリンジ64を示す。図10eは、筐体30に接続可能なジェット/ペン66を示す。ジェット/ペン66は、使用者が送達されるべき流体の量を電子的におよび/または機械的にあらかじめ設定できるようにするための計数器67を含むことができる。そのような計数器は、説明される他のすべての治療装置で使用できることに留意されたい。図10fは、筐体30に接続可能で単一の部分からなる例示的な注入ポンプ10の概略図である。図10gは、二部分、たとえば再使用可能な部品100および使い捨て部品200を有する注入ポンプ10を示す。筐体30に接続可能な例示的な注入ポンプ10の説明については、本出願の権利者が所有する2007年8月1日出願の米国仮特許出願第60/963,071号および「A Device for Drug Delivery」という名称の2007年11月14日出願の第61/003,169号に記載されている。これらの出願の内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0105】
たとえば以下で図19a〜cに関連して説明されるように、身体分析物センサ、たとえば血中グルコースセンサは、単独のものとして、または注入ポンプ10と組み合わせて、取付筐体30にも接続されてよいことに留意されたい。
【0106】
図11a〜cを参照すると、治療装置1(たとえば、送達装置、検出装置など)と取付筐体30との接続を確立して、送達針8がカニューレ44と位置合わせされるようにするためのいくつかの例示的な機構を示す概略図が示されている。
【0107】
図11aは、ラッチ32および34を備える取付筐体30を示す。送達装置1と取付筐体30との接続は、ラッチ32および34が、治療装置1内に画定された対応する相補的な凹部12および14と係合することによって実施されることができる。図11bは、凹状の取付筐体30、およびこの凹状の筐体30に嵌入する凸状の底面部分16を有する専用治療装置1を示す。図11cは、1つまたは複数の磁石17および17’を備える取付筐体30と、1つまたは複数の磁石に磁気によって連結されるように構成された対応する1つのまたは金属の板18および18’を備える治療装置1を示す。いくつかの実施形態では、治療装置1は磁石を備えることができ、筐体30は金属板(複数可)を備えることができる。治療装置1が取付筐体30にごく近接するとき、1つまたは複数の金属板18および18’は磁石17および17’を引き寄せ、したがって適切な位置合わせおよび接続が確立されることができる。
【0108】
図12a〜gを参照すると、シリンジ針とカニューレ44を位置合わせするためにも使用されるアダプタ62を使用して、流体をバイアルから吸い込みシリンジ60を充填する例示的な装置および方法を示す図が示されている。
【0109】
図12aは、接続前のアダプタ62、バイアル6、およびシリンジ60を示す。図12bは、バイアル6とシリンジ60に接続されたアダプタ62を示す。シリンジの針61はバイアルの隔壁68を貫通する。シリンジ60は、たとえば2つの可動固定器63および63’によって、しかるべき場所に固着されることができる。図12cは、バイアル6からの流体採取およびシリンジ60の充填を示す。図12dは、アダプタ62およびシリンジ60からのバイアル6の分離を示す。シリンジの針61は、アダプタ62内に閉じ込める(したがって見えない)ことが可能で、したがって使用者に、意図しない穿刺からの保護を提供する。図12eは、取付筐体30に接続する前のシリンジ60およびアダプタ62を示す。これらの状況下で、接続は、筐体30から突き出すラッチ32および34がアダプタ62上の対応する凹部12および14と係合することによって実施されることができる。図12fは、筐体30に接続されたアダプタ62およびシリンジ60を示す。シリンジの針61がセルフシール可能な隔壁42を貫通し、次に使用者がプランジャ65を押し、カニューレ44を介して流体を患者の身体に送達させる。図12gは、流体送達の完了後の、アダプタ62およびシリンジ60の筐体30からの分離を示す。
【0110】
図13aを参照すると、一端ではアダプタ62およびシリンジ60に、他端では取付筐体30に接続できる角度アダプタ70の一実施形態の概略図が示されている。角度アダプタ70は、たとえば取付筐体30が患者の背中または臀部に固着されるときに、さまざまな角度での流体注入を容易にするように意図されている。アダプタ70は、剛性材料、たとえばプラスチックで製作されてもよいし、より便利に使用するために、少なくとも部分的に可撓性材料、たとえばゴムを使用して製作されてもよい。
【0111】
図13bは、一端ではアダプタ62およびシリンジ60に、他端では取付筐体30に接続された角度アダプタ70を示す。シリンジの針61は角度アダプタ70の隔壁72を貫通し、接続内腔74は筐体30の隔壁42を貫通し、したがって流体が接続管76およびカニューレ44を介してシリンジ60から身体に送達できる。
【0112】
図14a〜dを参照すると、凹状の取付筐体30および凸状の底面部分を有する専用シリンジ64を使用した例示的な装着および流体注入手技を示す概略図が示されている。
【0113】
図14aは、接続前の専用シリンジ64および取付筐体30を示す。専用シリンジ64は、シリンジ針643とカニューレ44の位置合わせを容易にするために取付筐体30上に画定された相補的な陥没したへこみに嵌入する凸状の底面部分を有する筐体640を備えてもよい。シリンジ640の筐体はまた、使用者が意図しない穿刺から保護されることを目的として、シリンジ針643を閉じ込めるように構成されてよい。1つまたは複数のばね644および644’は、一端ではシリンジ容器642に、他端では筐体640に接続され、針643が使用前後に閉じ込められたままになるようにする。専用シリンジ64を取付筐体30に接続した後、使用者は、筐体640の専用溝(図示せず)を介してシリンジ容器(642)に堅固に接続された2つの側面ばねハンドル645および645’を押して下げることによって、手動で針643をカニューレ44に挿入する。側面ハンドル645および645’はそれぞれ、シリンジ容器642を固着するように筐体640内の対応する切り欠き647および647’によって捕捉できる専用棒(646および646’)を備え、針643は流体注入中にしかるべき場所にある。
【0114】
図14bは、筐体30に接続された専用シリンジ64を示す。シリンジ針643はカニューレ44に挿入でき、シリンジ容器642は、ハンドルの専用棒646および646’がそれぞれの切り欠き(647および647’)と捕捉係合することによって、しかるべき場所に固着することができる。
【0115】
図14cは、押圧されているプランジャ648およびカニューレ44を介して皮下区画に注入されている流体を示す。
【0116】
図14dは、取付筐体30から分離されようとしている専用シリンジ64を示す。流体注入が完了した後、使用者は側面ハンドル645および645’を押して専用棒を切り欠き647および647’から解除する。次に、ばね644および644’が負荷を加えられていない状態に戻り、したがってシリンジ容器642を押し上げ、針643を引っ込めてシリンジ筐体640に戻すことができる。次いで、使用者が専用シリンジ64を取付筐体30から分離する。
【0117】
何らかの状況下で、使用者が、装置が動作中でないときでも(たとえば、流体が送達中でないとき)、たとえば、いずれも不自由で非実用的ではあるが、連続的な稼動の合間に装置を安全に格納するために利用できる場所がないとき、または使用者がしかるべき場所に保つ必要がない連続的薬剤送達用注入ポンプを取付筐体30に接続することを望むときに、治療装置(たとえば、送達装置)が筐体30に接続されたままであることを好む場合がある。このような場合には、皮膚に固着可能な(たとえば、接着可能な)専用受台20を設けてもよいが、これは、以下の図15〜16でより具体的に示されるように、取付筐体30に連結してもよい。
【0118】
図15aは、取付筐体30および専用受台20の、接続前の例示的な実施形態の概略図である。受台は、治療装置(たとえば、送達装置および/または検出装置)を使用者の皮膚に着脱自在に接続して、使用者の判断で治療装置を簡単に接続および分離できるようにするための装置である。受台の説明については、本出願の権利者が所有する2006年12月22日出願の米国仮特許出願第60/876,679号に記載されている。この出願の内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。専用受台20は、皮膚に面する受台の接触表面を覆う接着層を有する平板として構成されてよい。受台はまた、取付筐体30のサイズおよび形状に実質的に合致する専用へこみまたは凹部23を備えてもよい。したがって、この2つの構造の接続は、たとえば取付筐体30の1つまたは複数のラッチ(この場合はラッチ32、34、および38)が受台20のそれぞれの窪み22、24、および28とスナップ係合されることによって確立され得る。
【0119】
図15bは、受台20に接続された取付筐体30を示す。この2つの構造を接続した後、治療装置は、受台20の上面に設けられた接続機構29および29’により受台20および取付筐体30に接続されることができる。治療装置(たとえば、送達装置)は、ボーラス投与による送達用の装置でもよいし、連続的(または定期的)薬剤送達(たとえば、基礎送達)用の装置でもよいし、または基礎送達とボーラス送達の両方用の装置でもよい。
【0120】
取付筐体ユニット30と受台ユニット20は、患者の皮膚に筐体を固着する前に、または患者の皮膚に取付筐体30を固着し身体にカニューレを挿入した後に、互いに接続されてもよい。
【0121】
図16aは、皮膚に既に固着された(たとえば、接着された)取付筐体30に接続された専用受台20を示す。図16bは、筐体30に接続された受台20を示す(両方とも皮膚に接着されている)。受台20は、取付筐体30に接続されて取付筐体30から分離することができるが、取付筐体30は患者の皮膚に固着されたままであり、カニューレは皮下区画に残っている。図16cは、(カニューレ挿入後の)取付筐体30および受台20に接続されようとしている流体送達装置1を示す。図16dは、取付筐体30および受台20に接続され、動作の準備が整った流体送達装置1を示す。
【0122】
図17aを参照すると、保護キャップ310を含む例示的な取付筐体30の斜視図が示されている。このキャップ310は、コネクタ312により筐体30に接続されてもよいし、別々のものであってもよい。保護キャップ310は、通路36(穴によって画定できる)および隔壁42を有するカニューレハブ41を、取付筐体30への送達装置の適切な接続を防ぐことがある損傷およびほこりの蓄積から保護する。図17bは、このように治療装置(たとえば、流体送達装置)に接続できるようにするための、取り外されている保護キャップ310を示す。
【0123】
患者の皮膚に固着可能な取付筐体を含む組立体/装置は、取付筐体30に直接に接続されない送達装置と組み合わせて使用することができる。そのような装置は、たとえば使用者のポケットに入れてまたはベルトに付けて持ち運び可能なポケットベルのような注入ポンプでもよいし、皮膚に接着可能な注入装置でもよい。注入セットコネクタ600などのコネクタを使用して、送達装置と取付筐体30の接続を確立してもよい。
【0124】
図18aは、取付筐体30および注入セットコネクタ600を示す。コネクタ600は、入口ポート602と出口ポート606とを含む。入口ポート602は、送達装置の針(図18aには図示せず)によって繰り返し貫通可能な隔壁603を備えてよい。出口ポート606は、カニューレハブの隔壁42を繰り返し貫通可能な接続内腔607を備えてよい。入口ポート602および出口ポート606は管604によって架橋され、これにより流体が送達装置からカニューレ44に至り、管604を介して患者の身体に流れることができる。
【0125】
図18bは、皮膚に接着可能な注入ポンプ10を取付筐体30に接続する注入セットコネクタ600を示す。注入ポンプ10は、外部管608および入口ポートの隔壁603を貫通する接続針610を介して、入口ポート602に接続されることができる。流体は、貯留部220から注入セットコネクタ600を通って患者の身体に至る。
【0126】
図19aは、取付筐体30に接続された検出装置2を示す。1つまたは複数の分析物(たとえば、グルコース)検出器90がカニューレ44上に設けられ、2組のコネクタ92および94を介して装置2の検出装置202に接続される。1組92はカニューレハブ41上および筐体30の穴の上に設置してもよく、他の組94は筐体30の基部上および検出装置2上に設置してもよい。装置2はまた、処理装置/制御装置201と、エネルギー源204と、表示装置205と、使用者駆動の操作ボタン206とを備えることができる。いくつかの実施形態では、この装置は、流体(たとえば、インスリン)分注モジュール203を含む。分注モジュール203は、検出モジュール202とは無関係に動作してもよいし、および/または半閉ループモードで動作してもよいし、完全閉ループモードで動作してもよい。検出装置2を取付筐体30に接続した後、分析物(たとえば、グルコース)検出器90からの電気信号が検出装置2に連続的または定期的に送信される。この信号を処理装置/制御装置201によって処理した後、分析物の濃度レベルが決定され、表示装置205に呈示される。
【0127】
図19bは、取付筐体30が検出装置96と、処理装置/制御装置98と、エネルギー源99とを含む例示的な実施形態を示す。いくつかの実施形態では、分析物(たとえば、グルコース)のレベルが連続的または定期的に検出され、決定される。検出装置2が接続されると、検出データが2組のコネクタ92および94を介して装置2に送信される。検出装置2は、処理装置/制御装置201と、エネルギー源204とを含み、いくつかの実施形態では、操作ボタン206と、表示装置205とを含んでもよい。検出装置2はまた、分注装置203を含んでもよい。
【0128】
図19cを参照すると、取付筐体30に含まれ、送受信機をさらに含む処理装置/制御装置96の概略図が示されている。分析物(たとえば、グルコース)のレベルが連続的または定期的に検出され、検出データは遠隔制御ユニット900に無線送信されてよく、遠隔制御ユニットの画面902に呈示されてよい。シリンジ60などの流体送達装置または注入ポンプ(図示せず)は、必要に応じて取付筐体30に接続されてよい。
【0129】
本明細書において参照されるすべての特許、出願、論文、および/または刊行物の全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0130】
特定の実施形態が本明細書において詳細に開示されたが、これは説明のための例示的なものに過ぎず、以下の添付の請求の範囲に関して制限することを目的とするものではない。具体的には、特許請求の範囲に記載される本発明の精神および範囲から逸脱することなく種々の置換、改変、および変更を加えることができることが企図されている。他の態様、利点、および変更は、以下の特許請求の範囲内にあると考えられる。提示される特許請求の範囲は、本明細書において開示される発明を表すものである。現在特許請求の範囲に記載されていない他の発明も企図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の身体に1つまたは複数の治療用流体を少なくとも送達するための治療用流体送達装置であって、
前記患者の皮膚に固着可能な筐体と、
前記筐体内に設けられた通路を通して経皮的に挿入可能なカニューレとを備え、前記カニューレが、前記患者の前記皮膚への前記筐体の固着に続いて挿入されるように構成された、装置。
【請求項2】
身体分析物検出装置であって、
前記患者の皮膚に固着可能な筐体と、
前記筐体内に設けられた通路を通して経皮的に挿入可能なカニューレとを備え、前記カニューレが、前記患者の前記皮膚への前記筐体の固着に続いて挿入されるように構成された、装置。
【請求項3】
身体分析物検出および治療用流体送達装置であって、
前記患者の皮膚に固着可能な筐体と、
前記筐体内に設けられた通路を通して経皮的に挿入可能なカニューレとを備え、前記カニューレが、前記患者の前記皮膚への前記筐体の固着に続いて挿入されるように構成された、装置。
【請求項4】
前記カニューレの少なくとも一部分が、係止構成で前記筐体に堅固に接続するように適合された、請求項1から3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
前記カニューレが、前記患者の前記皮膚の表面に対して所定の角度で、前記通路を通して挿入可能である、請求項1から3のいずれかに記載の装置。
【請求項6】
前記治療用流体がインスリンを含む、請求項1または3に記載の装置。
【請求項7】
前記分析物がグルコースである、請求項2または3に記載の装置。
【請求項8】
前記治療用流体がインスリンを含み、前記分析物がグルコースを含む、請求項1、2、または3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記カニューレを経皮的に挿入するための挿入器をさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記挿入器が、前記カニューレの皮下挿入を実施したときに、その結果として生じる、前記患者の前記皮膚の貫通に関連する痛みを減少させるように構成された、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記挿入器が、
前記カニューレを自動で経皮的に挿入するように構成された、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記挿入器がさらに、
前記カニューレの皮下挿入に続いて、穿通部材を自動で引っ込めるように構成された、 請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記カニューレが、手動で経皮的に挿入されるように適合された、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記筐体が、
前記通路を画定する穴を備え、前記穴が、前記筐体が前記患者の前記皮膚に固着されるときに前記患者の前記皮膚に接触する前記筐体の接触表面に対して傾斜可能である、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記傾斜可能な穴が、ある角度で前記カニューレを挿入できるようにする、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記傾斜可能な穴が、
前記穴の前記傾きを制御するための傾斜機構を備える、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記傾斜機構が、
その一端では前記穴に装着され、他端では前記筐体の基部内に画定された対応する溝内で回転可能な歯車に装着された少なくとも1つの棒を備え、
前記溝が、前記歯車が回転できる広い区画と、前記歯車および穴を所定の位置に係止するように前記歯車が配置される狭い区画とを有する、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記カニューレが、
前記カニューレに装着されたカニューレハブを備えるカニューレユニットを備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記カニューレが、ゴム隔壁をさらに備える、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記カニューレが、把持部を有する穿通部材をさらに備える、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記筐体が、
前記カニューレハブを前記筐体に堅固に接続するための1つまたは複数の留め具をさらに備え、前記1つまたは複数の留め具が前記通路に近接して配される、請求項18に記載の装置。
【請求項22】
前記筐体が、
前記筐体を前記患者の前記身体に固着するための接着テープをさらに備える、請求項1から3のいずれかに記載の装置。
【請求項23】
前記装置が、前記患者の前記身体に前記治療用流体が送達できるようにするために前記カニューレに接続可能な流体送達装置を受けるように構成された、請求項1または3に記載の装置。
【請求項24】
前記流体送達装置が、標準のシリンジ、前記筐体の前記通路を通して経皮的に挿入された前記カニューレによって画定された組立体に連結可能なアダプタに嵌入されたシリンジ、ジェットペン、単一の部分からなる注入装置、および二部分からなる注入装置のうちの1つを備える、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記筐体が、
前記流体送達装置上に画定された少なくとも1つの相補的な凹部において嵌合構成で受けられるための少なくとも1つの係止ラッチをさらに備える、請求項23に記載の装置。
【請求項26】
前記筐体が、前記流体送達装置の本体の凸形状の区画を受けるための凹状のへこみを画定する、請求項23に記載の装置。
【請求項27】
前記カニューレがさらに、前記患者の前記身体内の分析物を検出するように構成された検出装置に連結されるように構成された、請求項2または3に記載の装置。
【請求項28】
前記筐体が、前記筐体に別の装置を接続し前記筐体から別の装置を分離できるようにするために1つまたは複数の留め具をさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
前記留め具が、少なくとも1つのラッチを含み、前記ラッチが、それを受けるように構成された前記別の装置上に画定された対応する少なくとも1つの相補的な凹部に連結可能である、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記筐体が、
ある角度で流体注入を容易にするための角度アダプタをさらに備える、請求項1または3に記載の装置。
【請求項31】
前記筐体が、
送達装置と前記筐体の接続を確立するためのコネクタをさらに備える、請求項1または3に記載の装置。
【請求項32】
前記筐体がさらに、医療装置受台を接続しこれから分離するように構成され、前記受台が、前記使用者の皮膚に固着可能である、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項33】
前記筐体が、少なくとも前記カニューレ内に設けられた前記通路を保護するための、前記筐体に接続可能な保護カバーを装備するように構成された、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項34】
携帯型治療装置と共に使用するための組立体であって、
患者の皮膚に固着可能な取付筐体と、
前記筐体内に設けられた通路によって経皮的に挿入可能なカニューレとを備え、前記カニューレが、前記患者の前記皮膚への前記筐体の固着に続いて挿入されるように構成された、組立体。
【請求項35】
前記カニューレの少なくとも一部分が、係止構成で前記筐体に堅固に接続するように適合された、請求項34に記載の組立体。
【請求項36】
前記カニューレが、前記患者の前記皮膚の表面に対して所定の角度で、前記通路を通して経皮的に挿入可能である、請求項34に記載の組立体。
【請求項37】
前記カニューレが、治療用流体を送達するように適合された、請求項34に記載の組立体。
【請求項38】
前記治療用流体が、インスリンを含む、請求項37に記載の組立体。
【請求項39】
前記カニューレが、身体分析物を検出するように適合された、請求項34に記載の組立体。
【請求項40】
前記身体分析物が、グルコースを含む、請求項39に記載の組立体。
【請求項41】
前記筐体が、前記カニューレを経皮的に挿入するための挿入器を受けるように構成された、請求項34に記載の組立体。
【請求項42】
前記挿入器が、前記カニューレの皮下挿入を実施したときに、その結果として生じる、前記患者の前記皮膚の貫通に関連する痛みを減少させるように構成された、請求項41に記載の組立体。
【請求項43】
前記挿入器が、
前記カニューレを自動で経皮的に挿入するように構成された、請求項41に記載の組立体。
【請求項44】
前記挿入器がさらに、
前記カニューレの皮下挿入に続いて穿通部材を自動で引っ込めるように構成された、請求項41に記載の組立体。
【請求項45】
前記筐体が、
前記通路を画定する穴を備え、前記穴が、前記筐体が前記患者の前記皮膚に固着されるときに前記患者の前記皮膚に接触する前記筐体の接触表面に対して傾斜可能である、請求項34に記載の組立体。
【請求項46】
前記傾斜可能な穴が、ある角度で前記カニューレを挿入できるようにする、請求項45に記載の組立体。
【請求項47】
前記傾斜可能な穴が、
前記穴の前記傾きを制御するための傾斜機構を備える、請求項45に記載の組立体。
【請求項48】
前記傾斜機構が、
その一端では前記穴に装着され、他端では前記筐体の基部内に画定された対応する溝内で回転可能な歯車に装着された少なくとも1つの棒を備え、
前記溝が、前記歯車が回転できる広い区画と、前記歯車および穴を所定の位置に係止するように前記歯車が配置される狭い区画とを有する、請求項47に記載の組立体。
【請求項49】
前記カニューレが、
前記カニューレに装着されたカニューレハブを含むカニューレユニットをさらに備える、請求項34に記載の組立体。
【請求項50】
前記カニューレが、ゴム隔壁をさらに備える、請求項49に記載の組立体。
【請求項51】
前記カニューレが、把持部を有する穿通部材をさらに備える、請求項50に記載の組立体。
【請求項52】
前記筐体が、
前記カニューレハブを前記筐体に堅固に接続するための1つまたは複数の留め具をさらに備え、前記1つまたは複数の留め具が前記通路に近接して配される、請求項49に記載の組立体。
【請求項53】
前記筐体が、
前記筐体を前記患者の前記身体に固着するための接着テープをさらに備える、請求項34に記載の組立体。
【請求項54】
前記組立体が、前記携帯型治療装置を受けるように構成され、前記携帯型治療装置が、治療手技の実施を可能にするために前記カニューレに連結可能である、請求項34に記載の組立体。
【請求項55】
前記携帯型治療装置が、標準のシリンジ、前記組立体に連結可能なアダプタに嵌入されたシリンジ、ジェットペン、単一の部分からなる注入装置、および二部分からなる注入装置のうちの1つまたは複数を備える流体送達装置を含む、請求項54に記載の組立体。
【請求項56】
前記筐体が、前記筐体と前記筐体によって受けられるべき前記携帯型治療装置の位置合わせを容易にするように適合される、請求項54に記載の組立体。
【請求項57】
前記筐体が、
前記携帯型治療装置上に画定された少なくとも1つの相補的な凹部において嵌合構成で受けられるための、少なくとも1つの係止ラッチをさらに備える、請求項54に記載の組立体。
【請求項58】
前記筐体が、前記携帯型治療装置の本体の凸形状の区画を受けるための凹状のへこみを画定する、請求項54に記載の組立体。
【請求項59】
前記筐体が、受けられるべき前記携帯型治療装置内の少なくとも1つの対応する接続領域内に設けられた別の磁性材料との磁気接続を可能にするために磁性材料を含む、請求項54に記載の組立体。
【請求項60】
前記カニューレがさらに、前記患者の前記身体内の分析物を決定するように構成された検出装置に連結されるように構成された、請求項34に記載の組立体。
【請求項61】
前記筐体が、前記筐体に別の装置を接続し前記筐体から別の装置を分離できるようにするために1つまたは複数の留め具をさらに備える、請求項34に記載の組立体。
【請求項62】
前記留め具が、少なくとも1つのラッチを含み、前記ラッチが、それを受けるように構成された前記別の装置上に画定された対応する少なくとも1つの相補的な凹部に連結可能である、請求項61に記載の組立体。
【請求項63】
前記組立体が、
前記筐体に前記携帯型治療装置を接続するためのアダプタをさらに備える、請求項34に記載の組立体。
【請求項64】
前記アダプタが、
前記携帯型治療装置をある角度で接続するための角度アダプタを備える、請求項63に記載の組立体。
【請求項65】
前記筐体が、
送達装置と前記筐体の接続を確立するためのコネクタをさらに備える、請求項34に記載の組立体。
【請求項66】
前記筐体がさらに、受台を接続しこれを分離するように構成され、前記受台が、前記使用者の皮膚に接着可能である、請求項34に記載の組立体。
【請求項67】
前記筐体が、少なくとも前記通路を保護するための、前記筐体に接続可能な保護カバーを装備するように構成された、請求項34に記載の組立体。
【請求項68】
患者に対して治療手技を実施する方法であって、
前記患者の身体の皮膚に、前記患者の前記皮膚のある領域へのアクセスを提供する通路を画定する筐体を固着するステップと、
前記筐体内に画定された前記通路を通してカニューレを経皮的に挿入するステップと、
前記カニューレの少なくとも一部を前記患者の前記身体内に経皮的に配置するために前記患者の前記皮膚を穿通するステップと、
前記経皮的に挿入されたカニューレを使用して治療手技を実施するステップとを含む、方法。
【請求項69】
前記治療手技を実施する前記ステップが、
治療用流体を前記患者の前記身体に送達するステップと、
前記患者の前記身体内の身体分析物を検出するステップのうちの1つまたは複数を含む、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記通路を通してカニューレを経皮的に挿入する前記ステップが、
前記通路を通して前記カニューレを自動で経皮的に挿入するステップを含む、請求項68に記載の方法。
【請求項71】
前記通路を通してカニューレを経皮的に挿入する前記ステップが、
前記カニューレを経皮的に挿入するときに、その結果として生じる、前記患者の前記皮膚の貫通に関連する痛みを減少させるステップを含む、請求項68に記載の方法。
【請求項72】
前記通路を通してカニューレを経皮的に挿入するステップが、
前記通路を通して前記カニューレを手動で経皮的に挿入するステップを含む、請求項68に記載の方法。
【請求項73】
前記カニューレの少なくとも一部を前記患者の前記身体内に経皮的に配置するために前記患者の前記皮膚を穿通する前記ステップが、
穿通部材を使用して前記患者の前記皮膚を穿通するステップを含む、請求項68に記載の方法。
【請求項74】
前記皮膚を穿通した後に前記穿通部材を自動で引っ込めるステップをさらに含む、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
前記カニューレの挿入に続いて係止構成で前記カニューレの少なくとも一部分を前記筐体に堅固に固着するステップをさらに含む、請求項68に記載の方法。
【請求項76】
前記治療手技を実施するために前記筐体に携帯型治療装置を接続するステップをさらに含む、請求項68に記載の方法。
【請求項77】
前記携帯型治療装置を前記筐体から分離するステップをさらに含む、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
治療装置において、
患者の身体上で1つまたは複数の治療作業を実施するように構成された携帯型治療装置と、
筐体及びカニューレを有する治療用組立体とを備えており、
前記筐体は、前記患者の皮膚に固着可能であり、
前記カニューレは、前記筐体内に設けられた通路を通して経皮的に挿入可能であり、前記カニューレは、前記患者の前記皮膚への前記筐体の固着に続いて挿入されるように構成されており、
前記携帯型治療装置が、前記組立体に連結可能である、治療装置。
【請求項79】
前記携帯型治療装置が、標準のシリンジ、前記組立体に連結可能なアダプタに嵌入されたシリンジ、ジェットペン、単一の部分からなる注入装置、および二部分からなる注入装置のうちの1つを備える治療用流体送達装置を含む、請求項78に記載の装置。
【請求項80】
前記治療用流体送達装置が、インスリン送達装置を含む、請求項79に記載の装置。
【請求項81】
前記組立体に連結可能な前記携帯型治療装置が、
前記携帯型治療装置を前記組立体に堅固に接続するために嵌合構成で前記組立体の対応する少なくとも1つの相補的な係止ラッチを受けるための少なくとも1つの凹部を含む、請求項78に記載の装置。
【請求項82】
前記組立体が、前記携帯型治療装置の本体の凸形状の区画を受けるための凹状のへこみを画定する、請求項78に記載の装置。
【請求項83】
前記カニューレが、係止構成で前記筐体に堅固に接続するように適合された、請求項78に記載の装置。
【請求項84】
前記カニューレが、前記患者の前記皮膚の表面に対して所定の角度で、前記通路を通して挿入可能である、請求項78に記載の装置。
【請求項85】
前記カニューレを経皮的に挿入するための挿入器をさらに備える、請求項78に記載の装置。
【請求項86】
前記挿入器が、前記カニューレの皮下挿入を実施したときに、その結果として生じる、前記患者の前記皮膚の貫通に関連する痛みを減少させるように構成された、請求項85に記載の装置。
【請求項87】
前記カニューレを経皮的に挿入するように構成された前記挿入器が、
前記カニューレを自動で挿入するように構成された、請求項85に記載の装置。
【請求項88】
前記挿入器がさらに、
前記カニューレの皮下挿入に続いて穿通部材を自動で引っ込めるように構成された、請求項85に記載の装置。
【請求項89】
前記カニューレが、手動で経皮的に挿入されるように適合された、請求項78に記載の装置。
【請求項90】
前記筐体が、
前記通路を画定する穴を備え、前記穴が、前記筐体が前記患者の前記皮膚に固着されるときに前記患者の前記皮膚に接触する前記筐体の接触表面に対して傾斜可能である、請求項78に記載の装置。
【請求項91】
前記傾斜可能な穴が、ある角度で前記カニューレを挿入できるようにする、請求項90に記載の装置。
【請求項92】
前記傾斜可能な穴が、
前記穴の前記傾きを制御するための傾斜機構を備える、請求項90に記載の装置。
【請求項93】
前記傾斜機構が、
その一端では前記穴に装着され、他端では前記筐体の基部内に画定された対応する溝内で回転可能な歯車に装着された少なくとも1つの棒を備え、
前記溝が、前記歯車が回転できる広い区画と、前記歯車および穴を所定の位置に係止するように前記歯車が配置される狭い区画とを有する、請求項92に記載の装置。
【請求項94】
前記カニューレが、
前記カニューレに装着されたカニューレハブを備えゴム隔壁をさらに含むカニューレユニットを備える、請求項78に記載の装置。
【請求項95】
前記携帯型治療装置が、身体分析物の濃度を測定するための検出装置を備える、請求項78に記載の装置。
【請求項96】
前記身体分析物が、グルコースおよびケトン類のうちの1つまたは複数を含む、請求項95に記載の装置。
【請求項97】
前記カニューレがさらに、前記患者の前記身体内の分析物を検出するように構成されたセンサに連結されるように構成され、前記センサがさらに、前記検出装置と通信するように構成された、請求項95に記載の装置。
【請求項98】
前記センサが、光学センサ、電気化学センサ、音響センサ、および持続血糖測定(CGM)のうちの1つまたは複数を備える、請求項97に記載の装置。
【請求項99】
前記センサが、少なくとも1つの電極を備え、前記電極が、前記身体分析物の濃度を表す信号を生成するように構成された、請求項97に記載の装置。
【請求項100】
前記筐体と前記カニューレのうちの少なくとも1つが、前記信号を送信するための通信モジュールを備える、請求項99に記載の装置。
【請求項101】
前記通信モジュールが、接続された導線を介して通信するための通信モジュール、および無線送受信機のうちの1つまたは複数を備える、請求項100に記載の装置。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図4e】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図6d】
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【図6e】
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【図6f】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図7d】
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【図7e】
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【図8a】
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【図8b】
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【図8c】
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【図8d】
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【図9a−9c】
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【図9d】
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【図9e】
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【図9f】
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【図9g】
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【図9h】
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【図9i】
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【図9j】
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【図10a】
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【図10b】
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【図10c】
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【図10d】
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【図10e】
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【図10f】
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【図10g】
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【図11a】
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【図11b】
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【図11c】
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【図12a】
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【図12b】
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【図12c】
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【図12d】
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【図12e】
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【図12f】
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【図12g】
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【図13a】
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【図13b】
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【図14a】
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【図14b】
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【図14c】
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【図14d】
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【図15a】
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【図15b】
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【図16a】
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【図16b】
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【図16c】
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【図16d】
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【図17a】
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【図17b】
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【図18a】
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【図18b】
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【図19a】
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【図19b】
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【図19c】
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【公表番号】特表2010−535058(P2010−535058A)
【公表日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−518814(P2010−518814)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際出願番号】PCT/IL2008/001059
【国際公開番号】WO2009/016638
【国際公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(508135194)メディンゴ・リミテッド (20)
【Fターム(参考)】