説明

波長変換装置、光源装置及びプロジェクター

【課題】互いに波長が異なる複数の光を高い効率で波長変換可能とする波長変換装置、互いに波長が異なる複数の光を高い効率で供給可能とする光源装置、明るく、スペックルノイズが低減された高品質な画像を表示可能とするプロジェクターを提供すること。
【解決手段】互いに分極方向を反転させた第1分極層及び第2分極層を第1の方向へ並列させた分極反転構造を備える光学素子である非線形光学素子21と、光学素子へ伝導させる熱を供給する熱供給部であるヒーター22と、熱供給部により供給された熱を光学素子へ伝導させる経路中に設けられ、熱伝導率が可変である複数の熱伝導率可変素子24と、を有し、光学素子には、第1の方向に略垂直な第2の方向へ並列させた複数の領域が設定され、熱伝導率可変素子24は、領域ごとに設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、波長変換装置、光源装置及びプロジェクター、特に、光源装置に用いられる波長変換装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プロジェクターの光源として、レーザー光源を用いる技術が提案されている。プロジェクターの光源に従来用いられているUHPランプと比較すると、レーザー光源は、色再現性が高い、瞬時点灯が可能、長寿命である等の利点がある。コヒーレント光であるレーザー光を拡散面に照射させると、明点及び暗点がランダムに分布するスペックルパターンと呼ばれる干渉模様が現れることがある。スペックルパターンは、拡散面の各点で拡散した光同士がランダムに干渉し合うことにより発生する。画像を表示する際にスペックルパターンが認識されると、ぎらぎらとするちらつき感を観察者へ与えるため、画像観賞へ悪影響を及ぼすこととなる。
【0003】
スペックルノイズの発生を低減させる方法としては、例えば、レーザー光のスペクトル幅を広くする方法がある。レーザー光のコヒーレンス長とスペクトル幅とは、およそ反比例する。レーザー光のスペクトル幅を広げることで、コヒーレンス長を短くすることは、スペックルノイズの発生を低減させるための措置として有効である。スペクトル幅を広くするために、互いに波長が異なるレーザーパッケージを組み合わせる手法は、広いスペクトル幅を容易に確保できる一方、光源装置の大型化を招くこととなる。そこで従来、複数の光射出部をアレイ状に並列させた発光素子を用いて、光射出部からの光ごとに共振波長を異ならせることにより、一つのパッケージから互いに波長が異なる複数のレーザー光を射出させる方法が提案されている。
【0004】
レーザー光源は、基本波光の波長を変換せずにレーザー光を射出するものの他に、波長変換素子により波長が変換されたレーザー光を射出するものが知られている。波長変換素子を用いることで、容易に入手可能な汎用の発光素子を用いて、所望の波長かつ十分な光量のレーザー光を得ることが可能となる。波長変換素子を用いるレーザー光源により互いに異なる波長のレーザー光を射出させるには、互いに波長が異なる複数の光の波長変換が必要となる。例えば、特許文献1には、互いに波長が異なる複数の光を波長変換することを目的として、非線形光学素子の光路方向に沿う方向へ複数の温度制御用素子を並列させる構成が提案されている。非線形光学素子に設けられた複数の温度制御用素子を制御することにより、非線形光学素子の分極反転構造に温度勾配を生じさせる。非線形光学素子は、温度変化により屈折率分布が変化することで、位相整合条件を満たす位相整合波長が変化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−202334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非線形光学素子による十分な波長変換効率を得るには、分極反転構造における十分な相互作用長が必要となる。しかし、非線形光学素子の光路方向について温度勾配を生じさせる場合、位相整合波長ごとの相互作用長が短くなることにより、波長変換効率が低下するという問題を生じる。本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、互いに波長が異なる複数の光を高い効率で波長変換可能とする波長変換装置、互いに波長が異なる複数の光を高い効率で供給可能とする光源装置、明るく、スペックルノイズが低減された高品質な画像を表示可能とするプロジェクターを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る波長変換装置は、互いに分極方向を反転させた第1分極層及び第2分極層を第1の方向へ並列させた分極反転構造を備える光学素子と、前記光学素子へ伝導させる熱を供給する熱供給部と、前記熱供給部により供給された熱を前記光学素子へ伝導させる経路中に設けられ、熱伝導率が可変である複数の熱伝導率可変素子と、を有し、前記光学素子には、前記第1の方向に略垂直な第2の方向へ並列させた複数の領域が設定され、前記熱伝導率可変素子は、前記領域ごとに設けられることを特徴とする。
【0008】
光学素子の各領域は、熱伝導率可変素子を経て供給される熱により温度が調節される。各熱伝導率可変素子の熱伝導率を適宜制御することにより、波長変換装置は、領域ごとに光学素子の温度を調節し、領域ごとに位相整合波長を異ならせる。第2の方向へ並列させた領域ごとに位相整合波長を設定可能とすることにより、光学素子へ入射させるいずれの光についても十分な相互作用長を確保できる。これにより、互いに波長が異なる複数の光を高い効率で波長変換可能とする波長変換装置を得られる。
【0009】
また、本発明の好ましい態様としては、前記熱供給部により供給された熱を拡散させて複数の前記熱伝導率可変素子へ伝導させる熱拡散部を有することが望ましい。これにより、熱供給部を配置する位置に関わらず、各熱伝導率可変素子へ均等に熱を供給できる。また、熱供給部の数を少なくできることで、電力消費を低減させることもできる。
【0010】
また、本発明の好ましい態様としては、前記光学素子から熱を放出させる放熱部を有し、複数の前記熱伝導率可変素子は、前記光学素子の第1面に設けられ、前記放熱部は、前記光学素子のうち前記第1面とは反対側の第2面に設けられることが望ましい。放熱部により光学素子の第2面側から熱を放出させることで、第1面側から第2面側への熱伝導を促進させ、領域間における熱伝導を抑制可能とする。これにより、領域ごとの正確な温度調節を可能とし、各領域において高い効率で波長変換ができる。
【0011】
また、本発明の好ましい態様としては、前記第1分極層及び前記第2分極層は、前記領域ごとに異なる周期で形成されることが望ましい。各領域の位相整合波長は、分極反転構造の周期と温度によって決定される。これにより、広いスペクトル幅の光について波長変換を可能とする構成を容易に実現できる。
【0012】
また、本発明の好ましい態様としては、前記第1分極層及び前記第2分極層は、複数の前記領域のいずれも略同じ周期で形成されることが望ましい。これにより、互いに異なる波長の光について波長変換を可能とする構成を、容易に作製可能な光学素子を用いて実現できる。
【0013】
さらに、本発明に係る波長変換装置は、互いに分極方向を反転させた第1分極層及び第2分極層を第1の方向へ並列させた分極反転構造を備える複数の光学素子と、前記光学素子へ伝導させる熱を供給する熱供給部と、前記熱供給部により供給された熱を複数の前記光学素子へ伝導させる経路中に設けられ、熱伝導率が可変である熱伝導率可変素子と、を有し、複数の前記光学素子は、前記熱伝導率可変素子を介して、前記第1の方向に略垂直な第2の方向へ並列させて設けられることを特徴とする。
【0014】
各光学素子は、熱伝導率可変素子を経て供給される熱により温度が制御される。各熱伝導率可変素子の熱伝導率を適宜制御することにより、波長変換装置は、光学素子ごとの温度を調節し、光学素子ごとに位相整合波長を異ならせる。第2の方向へ並列させた光学素子ごとに位相整合波長を設定可能とすることにより、光学素子へ入射させるいずれの光についても十分な相互作用長を確保できる。これにより、互いに波長が異なる複数の光を高い効率で波長変換可能とする波長変換装置を得られる。
【0015】
また、本発明の好ましい態様としては、前記熱供給部は、複数の前記光学素子と前記熱伝導率可変素子とを一体とした構造体のうち、前記第2の方向における一方の端を構成する光学素子に設けられることが望ましい。これにより、第2の方向へ並列させた各光学素子に温度勾配を持たせることができる。
【0016】
また、本発明の好ましい態様としては、前記光学素子から熱を放出させる放熱部を有し、前記熱供給部は、前記構造体の第1端を構成する光学素子に設けられ、前記放熱部は、前記構造体のうち、前記第1端とは反対側の第2端を構成する光学素子に設けられることが望ましい。放熱部により第2端側で熱を放出させることにより、第1端側から第2端側への熱伝導を促進させ、第2の方向以外の方向への熱伝導を抑制可能とする。これにより、熱供給部により供給された熱を効率良く各光学素子へ伝導させることができる。
【0017】
また、本発明の好ましい態様としては、前記第1分極層及び前記第2分極層は、前記光学素子ごとに異なる周期で形成されることが望ましい。これにより、広いスペクトル幅の光について波長変換を可能とする構成を容易に実現できる。
【0018】
また、本発明の好ましい態様としては、前記第1分極層及び前記第2分極層は、複数の前記光学素子のいずれも略同じ周期で形成されることが望ましい。略同じ周期の分極反転構造を持つ光学素子を用いて構成することで、波長変換装置の製造を容易にできる。
【0019】
また、本発明の好ましい態様としては、前記熱伝導率可変素子の前記熱伝導率を制御する制御部を有することが望ましい。制御部による光学素子の正確な温度調節により、互いに波長が異なる複数の光を高い効率で波長変換できる。
【0020】
さらに、本発明に係る光源装置は、光を射出する複数の光射出部を備える発光素子と、複数の前記光射出部から射出された光を共振させるための共振器と、前記発光素子及び前記共振器の間の光路中に配置され、複数の前記光射出部から射出された光を波長変換する上記の波長変換装置と、を有することを特徴とする。共振器を用いて共振させる光の波長は、波長変換装置の位相整合波長に合わせて設定される。これにより、互いに波長が異なる複数の光を高い効率で供給可能な光源装置を得られる。
【0021】
さらに、本発明に係るプロジェクターは、上記の光源装置を有し、前記光源装置から射出した光を用いて画像を表示することを特徴とする。上記の光源装置を用いることで、高い効率で射出された広いスペクトル幅の光を利用して画像を表示する。これにより、明るく、スペックルノイズが低減された高品質な画像を表示可能なプロジェクターを得られる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施例1に係る光源装置の平面模式図である。
【図2】波長変換装置の側面模式図である。
【図3】非線形光学素子の斜視模式図である。
【図4】スペクトル幅とスペックルコントラストとの関係を表すグラフである。
【図5】変形例に係る波長変換装置が備える非線形光学素子の斜視模式図である。
【図6】実施例2に係る光源装置の平面模式図である。
【図7】波長変換装置の側面模式図である。
【図8】構造体の斜視模式図である。
【図9】波長変換装置にヒートシンクを適用する場合の側面模式図である。
【図10】変形例に係る波長変換装置が備える構造体の斜視模式図である。
【図11】実施例3に係るプロジェクターの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0024】
図1は、本発明の実施例1に係る光源装置10の平面模式図である。光源装置10は、三本のレーザー光を射出させるアレイレーザーである。発光素子11は、面発光型の半導体素子であって、一列に並列させた三つの光射出部15を備える。光射出部15は、基本波光を射出する。基本波光は、例えば赤外光である。バンドパスフィルター12及び波長変換装置13は、発光素子11及び共振ミラー14の間の光路中に配置されている。
【0025】
バンドパスフィルター12は、半値幅が数nm以下となる透過特性を持つ狭帯域透過フィルタである。バンドパスフィルター12は、誘電体多層膜を備える。波長変換装置13は、発光素子11から射出された基本波光を波長変換することにより、高調波光を射出する。高調波光は、基本波光の波長の半分の波長の光であって、例えば可視光である。共振ミラー14は、各光射出部15から射出された光を共振させるための共振器である。共振ミラー14は、高調波光の波長を含む波長域の光を透過し、基本波光の波長を含む波長域の光を反射する広帯域反射ミラーであって、基本波光と高調波光とを分離する。なお、本実施例において、各光射出部15から射出させる光の主光線に平行な軸をZ軸とする。X軸及びY軸は、いずれもZ軸に対して垂直であって、かつ互いに垂直な二軸とする。三つの光射出部15は、X軸方向へ並列している。
【0026】
発光素子11の各光射出部15から射出された基本波光は、バンドパスフィルター12へ入射する。バンドパスフィルター12を透過した基本波光は、波長変換装置13へ入射する。波長変換装置13で生じた高調波光は、共振ミラー14を透過し、光源装置10の外部へ射出する。バンドパスフィルター12側から共振ミラー14側へ波長変換装置13を透過した基本波光は、共振ミラー14で反射する。共振ミラー14から波長変換装置13を経て、バンドパスフィルター12を透過した基本波光は、光射出部15へ入射する。光射出部15へ入射した基本波光は、発光素子11のミラー層(図示省略)で反射した後、光射出部15から射出する。発光素子11のミラー層と共振ミラー14とで反射した基本波光は、光射出部15から新たに射出した基本波光と共振することにより増幅する。
【0027】
図2は、波長変換装置13の側面模式図である。波長変換装置13は、非線形光学素子21、ヒーター22、熱拡散板23、三つの熱伝導率可変素子24、ヒートシンク25、制御部26を備える。なお、図1では、波長変換装置13は、非線形光学素子21以外の構成の図示を省略している。
【0028】
図3は、非線形光学素子21の斜視模式図である。非線形光学素子21としては、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO)の分極反転結晶(Periodically Poled Lithium Niobate;PPLN)を用いる。非線形光学素子21は、互いに分極方向を反転させた第1分極層34及び第2分極層35を有する。第1分極層34及び第2分極層35は、第1の方向であるZ軸方向へ交互に並列している。第1分極層34及び第2分極層35は、コヒーレント長ごとに非線形光学定数の符号を反転させた分極反転構造を構成する。第1分極層34は、光学結晶の自発分極を反転させた部分である。第2分極層35は、光学結晶の自発分極が残された部分である。
【0029】
非線形光学素子21には、三つの領域31、32、33が設定されている。各領域31、32、33は、第2の方向であるX軸方向へ並列している。光射出部15からの光は、非線形光学素子21の各領域31、32、33へそれぞれ入射する。非線形光学素子21の分極反転構造は、第1分極層34及び第2分極層35を並列させるピッチが領域31、領域32、領域33の順に小さくなるように形成されている。第1分極層34及び第2分極層35は、領域31、32、33ごとに異なる周期で形成されている。
【0030】
分極反転構造の形成には、自発分極を持つ非線形光学結晶へ電圧を印加する手法が多く用いられている。分極反転構造は、例えば、ニオブ酸リチウム基板(LN基板)上に絶縁層の微細なパターンを形成し、金属膜或いは電解液を介して電圧を印加することにより得られる。領域31、32、33ごとに異なる周期で絶縁層をパターニングすることにより、領域31、32、33ごとに異なる周期の第1分極層34及び第2分極層35が形成される。
【0031】
熱伝導率可変素子24は、非線形光学素子21の第1面S1に、領域31、32、33ごとに設けられている。熱伝導率可変素子24は、熱伝導率が可変である性質を持つ。熱伝導率可変素子24同士は、間隔を設けて配置されている。ヒーター22及び熱拡散板23は、熱伝導率可変素子24を介して非線形光学素子21の第1面S1に設けられている。熱供給部であるヒーター22は、熱拡散板23及び熱伝導率可変素子24を経て非線形光学素子21へ伝導させる熱を供給する。ヒーター22としては、例えば、電熱ヒーターを用いる。一つのヒーター22からの熱を熱拡散板23によって各領域31、32、33へ伝導させることで、領域31、32、33ごとにヒーター22を設置する場合に比較して簡易な構成にできる。また、領域31、32、33ごとにヒーター22を設置する場合よりヒーター22の数を少なくできることで、電力消費を低減させることもできる。
【0032】
熱拡散部である熱拡散板23は、ヒーター22により供給された熱を拡散させて、各熱伝導率可変素子24へ伝導させる。熱拡散板23としては、高い熱伝導性の板状部材、例えば銅板を用いる。ヒーター22は、熱拡散板23の中央に配置されている。熱拡散板23は、各熱伝導率可変素子24に接続させて設けられている。熱伝導率可変素子24は、ヒーター22により供給された熱を非線形光学素子21へ伝導させる経路中に設けられている。
【0033】
放熱部であるヒートシンク25は、非線形光学素子21の第2面S2に設けられている。ヒートシンク25は、非線形光学素子21から熱を放出させる。第2面S2は、非線形光学素子21のうち第1面S1とは反対側の面である。制御部26は、ヒーター22と、熱伝導率可変素子24とに接続され、非線形光学素子21の温度を調節する。
【0034】
熱伝導率可変素子24は、例えば、磁性体薄膜を用いて構成されている。磁性体薄膜としては、磁気抵抗(MR)効果を有する磁性体薄膜であって、NiFe等の異方性MR効果を示す材料からなる薄膜を用いる。熱伝導率可変素子24の具体例としては、非磁性層を磁性層で挟んだCo/Cu/Co等のサンドイッチ膜(スピンバルブ膜)、磁性層及び非磁性層を交互に積層してなる磁性人工格子膜等がある。MR効果を有する磁性体薄膜は、磁界の印加によって熱伝導率が変化する性質を持つ。磁界の印加によって熱伝導率が変化する原理は、MR効果と同様である。すなわち、熱伝導率の変化は、磁界の印加による磁化の向きの変化に伴い、熱流の担い手の一つである電子の移動度が変化することによって生じる。熱伝導率は、電子の移動度の変化に起因して、ヴィーデマン・フランツの法則に従って変化する。
【0035】
磁石を用いて磁界を印加する場合、制御部26は、熱伝導率可変素子24ごとに磁石からの距離を調整することにより、各熱伝導率可変素子24の熱伝導率を制御する。電磁石を用いて磁界を印加する場合、制御部26は、熱伝導率可変素子24ごとに電磁石への電流値を調整することにより、各熱伝導率可変素子24の熱伝導率を制御する。制御部26は、ヒーター22により供給する熱量と、各熱伝導率可変素子24の熱伝導率とを制御することにより、非線形光学素子21の温度を領域31、32、33ごとに調節する。熱伝導率可変素子24の熱伝導率は、非線形光学素子21のうち領域31、32、33における位相整合条件に合わせて設定される。なお、制御部26は、非線形光学素子21の温度の計測結果に基づいてヒーター22及び熱伝導率可変素子24をフィードバック制御することで、各領域31、32、33を目標温度に調節することとしても良い。
【0036】
波長変換装置13は、領域31、32、33ごとの位相整合条件に応じて各領域31、32、33の温度を調節することで、互いに波長が異なる複数の光の波長変換が可能となる。光の進行方向に垂直なX軸方向へ並列させた領域31、32、33ごとに位相整合波長を設定可能とすることにより、非線形光学素子21へ入射させるいずれの光についても十分な相互作用長を確保できる。これにより、互いに波長が異なる複数の光を高い効率で波長変換できるという効果を奏する。各領域31、32、33について、分極反転構造の周期を適宜設定し、位相整合条件に適合するように熱伝導率可変素子24の熱伝導率を制御することにより、広いスペクトル幅の光について波長変換を可能とする構成を容易に実現できる。
【0037】
バンドパスフィルター12は、光射出部15からの光が入射する領域ごとに、異なる波長の光を透過させる。バンドパスフィルター12は、例えば、領域ごとに異なる厚さの層を積層させて構成された誘電体多層膜により、領域ごとに異なる波長の光を透過させる。光源装置10は、非線形光学素子21の位相整合波長と、バンドパスフィルター12で選択的に透過させる波長とが一致するように構成されている。互いに波長が異なる光を波長変換することにより、光源装置10は、互いに異なる波長λ、λ、λの三本のレーザー光を射出する。光源装置10は、波長変換装置13とバンドパスフィルター12とを組み合わせることにより、互いに波長が異なる複数の光を高い効率で供給することができる。バンドパスフィルター12の波長特性にばらつきがある場合も、熱伝導率可変素子24の熱伝導率の制御によって、位相整合条件を満足する状態へ容易に調整することができる。
【0038】
ヒーター22により供給された熱は、熱拡散板23により拡散され、各熱伝導率可変素子24を経て非線形光学素子21の各領域31、32、33へ伝導する。非線形光学素子21へ伝導した熱は、ヒートシンク25から外部へ放出される。ヒートシンク25により非線形光学素子21の第2面S2側から熱を放出させることで、第1面S1側から第2面S2側への熱伝導を促進させ、領域31、32、33間における熱伝導を抑制可能とする。
【0039】
領域31、32、33間における熱伝導を抑制可能とすることで、領域31、32、33間に温度差をつける場合であっても、領域31、32、33ごとの正確な温度調節が可能となる。これにより、各領域31、32、33において高い効率で波長変換ができる。なお、領域31、32、33ごとの正確な温度調節が可能であれば、熱拡散板23及びヒートシンク25の少なくとも一方を省略しても良い。
【0040】
図4は、レーザー光のスペクトル幅とスペックルコントラストとの関係を表すグラフである。スペックルコントラストは、スペックルノイズにより生じる明暗が最大であるときを100%として表している。グラフは、横軸で表すスペクトル幅において互いに異なる波長の三本のレーザー光を射出する場合を表している。スペックルコントラストは、スペクトル幅が2nmであるときに約60%となり、それよりスペクトル幅を増加させても60%程度で推移する。また、スペックルノイズを効果的に低減させるには、複数のレーザー光の波長はおよそ等間隔となるように設定することが望ましい。
【0041】
このことから、本実施例に係る光源装置10を用いて画像を表示する場合、光源装置10から射出させるレーザー光の波長λ、λ、λは、スペクトル幅を2nmとして1nmずつ異ならせることで、スペックルノイズの低減が可能となる。本実施例に係る光源装置10は、互いに波長を異ならせた各レーザー光の強度のばらつきを少なくできるため、スペックルノイズを効果的に低減させることができる。
【0042】
本実施例に係る光源装置10は、三つの光を波長変換して射出するものに限られず、複数の光を波長変換して射出するものであれば良く、構成を適宜変更しても良い。光源装置10は、広帯域反射ミラーである共振ミラー14と狭帯域透過フィルタであるバンドパスフィルター12との組み合わせに代えて、狭帯域反射ミラー、例えば体積ホログラムを共振器として用いても良い。光源装置10は、必要に応じて、偏光選択用フィルタ等を設けても良い。光源装置10は、半導体レーザー励起固体(Diode Pumped Solid State;DPSS)レーザーとしても良い。
【0043】
図5は、変形例に係る波長変換装置が備える非線形光学素子36の斜視模式図である。本変形例は、各領域31、32、33のいずれも第1分極層34及び第2分極層35が同じ周期で形成されていることを特徴とする。本変形例の場合も、領域31、32、33ごとの温度を調節することにより、非線形光学素子36の位相整合波長を領域31、32、33ごとに異ならせることが可能となる。いずれの領域31、32、33も分極反転構造の周期を同じとすることにより、非線形光学素子36の作製が容易となる。これにより、互いに波長が異なる光を波長変換可能とする構成を、容易に作製可能な非線形光学素子36を用いて実現できる。
【実施例2】
【0044】
図6は、本発明の実施例2に係る光源装置40の平面模式図である。本実施例は、非線形光学素子同士の間に設けられた熱伝導率可変素子を備えることを特徴とする。実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。波長変換装置41は、発光素子11から射出された基本波光を波長変換することにより、高調波光を射出する。
【0045】
図7は、波長変換装置41の側面模式図である。波長変換装置41は、三つの非線形光学素子42、43、44、ヒーター22、二つの熱伝導率可変素子45、制御部26を備える。熱伝導率可変素子45は、二つの非線形光学素子42、43の間、二つの非線形光学素子43、44の間にそれぞれ設けられている。各非線形光学素子42、43、44は、熱伝導率可変素子45を介して、第2の方向であるX軸方向へ並列させて設けられている。各非線形光学素子42、43、44と熱伝導率可変素子45とは、直方体形状の一体の構造体46を構成している。構造体46は、例えば、熱伝導性接着剤を用いて各非線形光学素子42、43、44と熱伝導率可変素子45とを貼り合わせることにより構成される。なお、図6では、波長変換装置41は、構造体46以外の構成の図示を省略している。
【0046】
図8は、構造体46の斜視模式図である。各非線形光学素子42、43、44は、いずれも第1分極層34及び第2分極層35を有する。光射出部15からの光は、各非線形光学素子42、43、44へそれぞれ入射する。非線形光学素子42、43、44の分極反転構造は、第1分極層34及び第2分極層35を並列させるピッチが非線形光学素子42、非線形光学素子43、非線形光学素子44の順に小さくなるように形成されている。第1分極層34及び第2分極層35は、非線形光学素子42、43、44ごとに異なる周期で形成されている。
【0047】
ヒーター22は、構造体46のうちX軸方向における一方の端である第1端T1を構成する非線形光学素子42に設けられている。第2端T2は、構造体46のうち第1端T1とは反対側の端である。熱伝導率可変素子45は、ヒーター22により供給された熱を各非線形光学素子42、43、44へ伝導させる経路中に設けられている。制御部26は、ヒーター22と、熱伝導率可変素子45とに接続され、各非線形光学素子42、43、44の温度を調節する。実施例1と同様に、熱伝導率可変素子45は、例えば、磁性体薄膜を用いて構成されている。
【0048】
第1端T1を構成する非線形光学素子42にヒーター22を設けることにより、構造体46には、第1端T1を構成する非線形光学素子42から第2端T2を構成する非線形光学素子44へ向かうに従い漸次温度が低くなるような温度勾配を持たせることができる。制御部26は、ヒーター22により供給する熱量と、各熱伝導率可変素子45の熱伝導率とを制御することにより、各非線形光学素子42、43、44の温度を調節する。
【0049】
波長変換装置41は、各非線形光学素子42、43、44の位相整合条件に応じて各非線形光学素子42、43、44の温度を調節することで、互いに波長が異なる複数の光の波長変換が可能となる。本実施例においても、各光について十分な相互作用長を確保可能とし、互いに波長が異なる複数の光を高い効率で波長変換できる。また、波長変換装置41は、各非線形光学素子42、43、44及び熱伝導率可変素子45をX軸方向へ並列させる構成とすることで、Y軸方向の厚みを抑えることができる。これにより、光源装置40を小型にすることも可能となる。
【0050】
図9は、波長変換装置41にヒートシンク47を適用する場合の側面模式図である。ヒートシンク47は、第2端T2を構成する非線形光学素子44に設けられている。ヒーター22により供給された熱は、第1端T1を構成する非線形光学素子42から第2端T2を構成する非線形光学素子44へ伝導し、ヒートシンク47から外部へ放出される。ヒートシンク47により第2端T2側で熱を放出させることにより、構造体46において第1端T1側から第2端T2側への熱伝導を促進させ、X軸方向以外の方向への熱伝導を抑制可能とする。
【0051】
これにより、ヒーター22により供給された熱を効率良く各非線形光学素子42、43、44へ伝導させることができる。なお、ヒーター22、ヒートシンク47を配置する位置は本実施例で説明する場合に限られず、各非線形光学素子42、43、44の温度を調節する態様に応じて適宜変更しても良い。本実施例においても、適宜熱拡散板23を適用しても良い。
【0052】
図10は、変形例に係る波長変換装置が備える構造体48の斜視模式図である。本変形例は、いずれの非線形光学素子42、43、44も第1分極層34及び第2分極層35が同じ周期で形成されていることを特徴とする。本変形例の場合も、各非線形光学素子42、43、44の温度を調節することにより、非線形光学素子42、43、44の位相整合波長を異ならせることが可能となる。いずれの非線形光学素子42、43、44も分極反転構造の周期を同じとすることにより、波長変換装置の製造を容易にできる。
【実施例3】
【0053】
図11は、本発明の実施例3に係るプロジェクター50の概略構成図である。プロジェクター50は、スクリーン59に光を投写し、スクリーン59で反射する光を観察することで画像を鑑賞するフロント投写型のプロジェクターである。プロジェクター50は、赤色(R)光用光源装置51R、緑色(G)光用光源装置51G、青色(B)光用光源装置51Bを有する。各色光用光源装置51R、51G、51Bは、上記実施例で説明した光源装置のいずれかと同様の構成を有する。プロジェクター50は、各色光用光源装置51R、51G、51Bからの光を用いて画像を表示する。
【0054】
各色光用光源装置51R、51G、51Bは、レーザー光を射出する。R光用光源装置51Rは、R光を射出する光源装置である。拡散素子52は、照明領域の整形、拡大、照明領域における光量分布の均一化を行う。拡散素子52としては、例えば、回折光学素子である計算機合成ホログラム(Computer Generated Hologram;CGH)を用いる。フィールドレンズ53は、R光用光源装置51Rからの光を平行化させ、R光用空間光変調装置54Rへ入射させる。R光用空間光変調装置54Rは、画像信号に応じてR光を変調する空間光変調装置であって、透過型液晶表示装置である。R光用空間光変調装置54Rで変調されたR光は、色合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム55へ入射する。
【0055】
G光用光源装置51Gは、G光を射出する光源装置である。拡散素子52及びフィールドレンズ53を経た光は、G光用空間光変調装置54Gへ入射する。G光用空間光変調装置54Gは、画像信号に応じてG光を変調する空間光変調装置であって、透過型液晶表示装置である。G光用空間光変調装置54Gで変調されたG光は、R光とは異なる面からクロスダイクロイックプリズム55へ入射する。
【0056】
B光用光源装置51Bは、B光を射出する光源装置である。拡散素子52及びフィールドレンズ53を経た光は、B光用空間光変調装置54Bへ入射する。B光用空間光変調装置54Bは、画像信号に応じてB光を変調する空間光変調装置であって、透過型液晶表示装置である。B光用空間光変調装置54Bで変調されたB光は、R光、G光とは異なる面からクロスダイクロイックプリズム55へ入射する。透過型液晶表示装置としては、例えば高温ポリシリコンTFT液晶パネル(High Temperature Polysilicon;HTPS)を用いる。
【0057】
クロスダイクロイックプリズム55は、互いに略直交させて配置された2つのダイクロイック膜56、57を有する。第1ダイクロイック膜56は、R光を反射させ、G光及びB光を透過させる。第2ダイクロイック膜57は、B光を反射させ、R光及びG光を透過させる。クロスダイクロイックプリズム55は、それぞれ異なる面から入射したR光、G光及びB光を合成し、投写レンズ58の方向へ射出する。投写レンズ58は、クロスダイクロイックプリズム55で合成された光をスクリーン59に向けて投写する。
【0058】
上記実施例に係る光源装置と同様の構成の各色光用光源装置51R、51G、51Bを用いることにより、高い効率で射出された広いスペクトル幅の光を利用して画像を表示する。これにより、プロジェクター50は、明るく、スペックルノイズが低減された高品質な画像を表示することができる。プロジェクター50は、各色光用光源装置51R、51G、51Bの少なくとも一つが上記実施例に係るいずれかの光源装置と同様の構成であれば良い。例えば、R光用光源装置51Rは、発光素子からの光を波長変換せずそのまま射出するものとしても良い。
【0059】
プロジェクター50は、空間光変調装置として、反射型液晶表示装置(Liquid Crystal On Silicon;LCOS)、DMD(Digital Micromirror Device)、GLV(Grating Light Valve)等を用いるものとしても良い。プロジェクター50は、色光ごとに空間光変調装置を備える構成の他、2つ又は3つ以上の色光を変調する空間光変調装置を備える構成としても良い。プロジェクター50は、ガルバノミラー等の走査手段により光源装置からのレーザー光を走査させ、被照射面において画像を表示するレーザースキャン型のプロジェクターであっても良い。プロジェクター50は、画像情報を持たせたスライドを用いるスライドプロジェクターであっても良い。プロジェクター50は、スクリーンの一方の面に光を供給し、スクリーンの他方の面から射出する光を観察することで画像を鑑賞する、いわゆるリアプロジェクターであっても良い。本発明に係る光源装置は、プロジェクター50に適用する他、例えば、被写体をモニタするモニタ装置の光源等に適用しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0060】
以上のように、本発明に係る波長変換装置は、プロジェクターの光源装置に用いる場合に適している。
【符号の説明】
【0061】
10 光源装置、11 発光素子、12 バンドパスフィルター、13 波長変換装置、14 共振ミラー、15 光射出部、21 非線形光学素子、22 ヒーター、23 熱拡散板、24 熱伝導率可変素子、25 ヒートシンク、26 制御部、S1 第1面、S2 第2面、31、32、33 領域、34 第1分極層、35 第2分極層、36 非線形光学素子、40 光源装置、41 波長変換装置、42、43、44 非線形光学素子、45 熱伝導率可変素子、46 構造体、T1 第1端、T2 第2端、47 ヒートシンク、48 構造体、50 プロジェクター、51R R光用光源装置、51G G光用光源装置、51B B光用光源装置、52 拡散素子、53 フィールドレンズ、54R R光用空間光変調装置、54G G光用空間光変調装置、54B B光用空間光変調装置、55 クロスダイクロイックプリズム、56 第1ダイクロイック膜、57 第2ダイクロイック膜、58 投写レンズ、59 スクリーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに分極方向を反転させた第1分極層及び第2分極層を第1の方向へ並列させた分極反転構造を備える光学素子と、
前記光学素子へ伝導させる熱を供給する熱供給部と、
前記熱供給部により供給された熱を前記光学素子へ伝導させる経路中に設けられ、熱伝導率が可変である複数の熱伝導率可変素子と、を有し、
前記光学素子には、前記第1の方向に略垂直な第2の方向へ並列させた複数の領域が設定され、
前記熱伝導率可変素子は、前記領域ごとに設けられることを特徴とする波長変換装置。
【請求項2】
前記熱供給部により供給された熱を拡散させて複数の前記熱伝導率可変素子へ伝導させる熱拡散部を有することを特徴とする請求項1に記載の波長変換装置。
【請求項3】
前記光学素子から熱を放出させる放熱部を有し、
複数の前記熱伝導率可変素子は、前記光学素子の第1面に設けられ、
前記放熱部は、前記光学素子のうち前記第1面とは反対側の第2面に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の波長変換装置。
【請求項4】
前記第1分極層及び前記第2分極層は、前記領域ごとに異なる周期で形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の波長変換装置。
【請求項5】
前記第1分極層及び前記第2分極層は、複数の前記領域のいずれも略同じ周期で形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の波長変換装置。
【請求項6】
互いに分極方向を反転させた第1分極層及び第2分極層を第1の方向へ並列させた分極反転構造を備える複数の光学素子と、
前記光学素子へ伝導させる熱を供給する熱供給部と、
前記熱供給部により供給された熱を複数の前記光学素子へ伝導させる経路中に設けられ、熱伝導率が可変である熱伝導率可変素子と、を有し、
複数の前記光学素子は、前記熱伝導率可変素子を介して、前記第1の方向に略垂直な第2の方向へ並列させて設けられることを特徴とする波長変換装置。
【請求項7】
前記熱供給部は、複数の前記光学素子と前記熱伝導率可変素子とを一体とした構造体のうち、前記第2の方向における一方の端を構成する光学素子に設けられることを特徴とする請求項6に記載の波長変換装置。
【請求項8】
前記光学素子から熱を放出させる放熱部を有し、
前記熱供給部は、前記構造体の第1端を構成する光学素子に設けられ、
前記放熱部は、前記構造体のうち、前記第1端とは反対側の第2端を構成する光学素子に設けられることを特徴とする請求項7に記載の波長変換装置。
【請求項9】
前記第1分極層及び前記第2分極層は、前記光学素子ごとに異なる周期で形成されることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の波長変換装置。
【請求項10】
前記第1分極層及び前記第2分極層は、複数の前記光学素子のいずれも略同じ周期で形成されることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の波長変換装置。
【請求項11】
前記熱伝導率可変素子の前記熱伝導率を制御する制御部を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の波長変換装置。
【請求項12】
光を射出する複数の光射出部を備える発光素子と、
複数の前記光射出部から射出された光を共振させるための共振器と、
前記発光素子及び前記共振器の間の光路中に配置され、複数の前記光射出部から射出された光を波長変換する請求項1〜11のいずれか一項に記載の波長変換装置と、を有することを特徴とする光源装置。
【請求項13】
請求項12に記載の光源装置を有し、前記光源装置から射出した光を用いて画像を表示することを特徴とするプロジェクター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−217250(P2010−217250A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−60747(P2009−60747)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】