説明

流量制御弁

【課題】流量制御弁10は、小型であっても大きな通気量を確保することができ、しかも、給油時に適した開弁特性を容易に実現できる。
【解決手段】流量制御弁10は、第1通路22の流出口22aの開口周縁部に形成されたシール部22bを有する第1通路部21と、第1通路22から屈曲した第2通路25を有する第2通路部24と、弁プレート31とを備えている。弁プレート31は、流出口22aを開閉する弁体32と、弁体32の外周端部に形成され取付部23に取り付けられる被取付部36とを有し、被取付部36を支点として開閉するように構成されている。弁体32は、シール部22bに着座するシート部33と、シート部33と一体に形成されかつシール部22bから第2通路25の流出側へ、はみ出して形成されている拡張部34とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車などに装着される燃料タンクと外部との流量を制御する流量制御弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の流量制御弁として、燃料タンク内の燃料蒸気をインレットパイプやキャニスタとの間で循環させるための循環装置に設けた構成が知られている(特許文献1)。循環装置は、フィラーネックと燃料タンク内とを連結するブリーザパイプと、ブリーザパイプの流入口に設けた流量制御弁とを備えている。流量制御弁は、ブリーザパイプの通路内に配置され、ボール弁と、スプリングとを備え、ボール弁が受ける圧力に応じて開閉する逆止弁を構成している。こうした構成において、給油時に、燃料タンクのタンク内圧が上昇することを利用して、所定の圧力を超えたときだけに流量制御弁を開弁させることで、燃料タンク内の燃料蒸気を、ブリーザパイプを通してフィラーネックに循環させ、フィラーネックの外から入る外気の巻き込み量を減らし燃料蒸気の発生量を抑制している。
【0003】
しかし、上記流量制御弁では、燃料蒸気の最大通気量を大きくしてスムーズな燃料蒸気の循環をさせるために、ボール弁の受圧面積を大きくすると、ブリーザパイプおよびその通路径を大きくしなければならず、大型化するという課題があった。また、給油の際に、給油ガンは、給油スイッチを押した初期に、流量が少なく、その後、急激に増大する特性を有している。こうした特性に対応するために、流量制御弁は、圧力が小さいときに開弁量が小さく、圧力の増大につれて開弁量を速やかに増大させることが好ましいが、従来の流量制御弁では、上述した開弁特性を得ることが難しいという課題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−216707号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来の技術の問題点を解決することを踏まえ、小型であっても大きな通気量を確保することができ、しかも、給油時に適した開弁特性を実現することが容易な流量制御弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]
適用例1は、燃料タンク内と外部とを接続する通路に配置された流量制御弁において、
流出口を有する第1通路および上記流出口の開口周縁部に形成されたシール部を有する第1通路部と、上記第1通路から屈曲した第2通路を有する第2通路部とを備えた流路形成部材と、
上記シール部に着座し、上記流出口からの圧力で開閉する弁機構と
を備え、
上記流路形成部材は、上記シール部の外側に配置され上記弁機構を取り付けるための取付部を備え、
上記弁機構は、上記流出口を開閉する弁体と、該弁体の外周端部に形成され上記取付部に取り付けられる被取付部とを有し、上記被取付部を支点として開閉するように構成され、
上記弁体は、上記シール部に着座するシート部と、該シート部と一体に形成されかつ上記シール部から上記第2通路の流出側へ、はみ出して形成されている拡張部とを備えていること、を特徴とする。
【0008】
適用例1の弁機構における弁体は、第2通路の屈曲した通路に配置されており、流出口からの燃料蒸気を受圧して開く。このとき、弁体は、第1通路から第2通路に向かうほぼ傾斜したガイド面として作用する。よって、第1通路の流出口から流出した燃料蒸気は、整流を維持したまま、第2通路の流出側へ導かれ、つまり、第1通路から第2通路へ小さい圧損で、大流量をスムーズに流すことができる。
【0009】
また、本発明を燃料タンクのブリーザパイプに使用した場合において、給油の際に、給油ガンは、給油スイッチを押した初期に、流量が少なく、急激に増大する特性を有している。したがって、流量制御弁の弁機構は、給油ガンの特性にあった開弁特性を有することが外部へ燃料蒸気の放出量を少なくする点から好ましい。本発明にかかる弁機構は、給油量の増大によりタンク内圧が上昇して、弁体が一旦開くと、エアーの圧力が拡張部の下面にも加わって、開弁量が急激に増大する。したがって、弁機構は、給油初期における小流量の状態から、急激な流量の増大の仕様に対応することができる。
【0010】
さらに、弁体の拡張部は、第2通路の屈曲したスペースに配置されているから、受圧面積を大きくしても、第2通路の向きに配置され、第2通路の径を大きくする必要がない。よって、大きな流量を確保するために、流量制御弁が大型化することもない。
【0011】
[適用例2]
適用例2の弁機構は、金属製の薄板から形成された弁プレートを有し、該弁プレートは、上記弁体から上記被取付部を折曲することで、閉弁方向へのスプリング力を生じるように構成することができる。この構成により、弁プレートは、弁体に流体の力が加わったときに、弁体と被取付部との連結部位を支点として弾性変形することで、弁体をシール部に着座させる方向へ付勢力を与えるスプリングとして作用するから、別途、コイルスプリングなどを必要とせず、構成を簡単にできる。
【0012】
[適用例3]
適用例3のシート部は、該シート部を貫通した接続孔を有し、上記第2通路部は、上記弁体が所定角度開いたときに、上記接続孔を閉じるシール面を有する構成をとることができる。この構成にかかる接続孔は、閉弁時に、少ない通気量で流すことができ、また、弁体の開弁量が大きくなると、シール面により閉じられるから、接続孔を通った気流が乱流を起こすことがない。
【0013】
[適用例4]
適用例4の第2通路は、上記第1通路から屈曲した連絡室と、該連絡室に接続された管通路とを有し、上記連絡室に、上記弁体の開弁状態にて、上記管通路側への通路を除いて該弁体の外側を囲むように形成されたガイド部材を配置した構成をとることができる。この構成により、流出口から流出した燃料蒸気は、連絡室の周囲で渦流となることなく、管通路へ流れるから、圧力損失を低減することができる。
【0014】
[適用例5]
適用例5は、上記第1通路部と上記第2通路部とを別部材で形成し、これらの合わせ面に、上記被取付部を挟持することで上記弁プレートを取り付ける取付部を形成した構成をとることができる。この構成により、取付部の形状や型形状を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】自動車の燃料タンクに燃料を供給するための燃料タンク装置を示す概略図である。
【図2】図1の流量制御弁の付近を拡大した断面図である。
【図3】流量制御弁を分解した断面図である。
【図4】流量制御弁を分解した斜視図である。
【図5】流量制御弁の動作を説明する説明図である。
【図6】給油時における流量制御弁の流量特性を説明する説明図である。
【図7】他の実施例にかかる流量制御弁を示す断面図である。
【図8】他の実施例にかかる流量制御弁の一部を分解した斜視図である。
【図9】他の実施例にかかる変形例を示す断面図である。
【図10】さらに他の実施例にかかる流量制御弁を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(1) 燃料タンク装置の概略構成
図1は自動車の燃料タンクFTに燃料を供給するための燃料タンク装置FSを示す概略図である。燃料タンク装置FSは、樹脂製の燃料タンクFTに接続され、給油ガンFGから供給される燃料を燃料タンクFTに送るものであり、燃料キャップ(図示省略)により開閉される注入口FNaを有するフィラーネックFNと、フィラーネックFNの一端に接続され金属製または樹脂製のインレットパイプIPと、燃料タンクFTの上部に装着された流量制御弁10と、流量制御弁10とフィラーネックFNとを接続するブリーザパイプBPとを備えている。上記燃料タンク装置FSの構成により、給油時に燃料キャップを外して、給油ガンFGから燃料をフィラーネックFNに注入すると、燃料は、インレットパイプIPから燃料タンクFT内に供給される。このとき、ブリーザパイプBPは、流量制御弁10から流出した燃料タンクFT内の燃料蒸気を、フィラーネックFNに戻し、さらに給油につれて循環させることで、燃料タンクFT内で発生する燃料蒸気を低減させ、給油を円滑に行なわせる。流量制御弁10は、タンク内圧により開閉する弁機構(逆止弁)を備えており、給油時におけるタンク内圧の上昇に応じて、ブリーザパイプBPに流す燃料蒸気の循環量を調節している。
【0017】
(2) 流量制御弁10の構成
図2は図1の流量制御弁10の付近を拡大した断面図である。燃料タンクFTの上壁FTaには、タンク開口FTcが形成されており、流量制御弁10の一部が突入した状態で取り付けられている。流量制御弁10は、流路形成部材20と、流路形成部材20に取り付けられた弁機構30とを備えている。
【0018】
図3は流量制御弁10を分解した断面図、図4は流量制御弁10を分解した斜視図である。流路形成部材20は、流入側部材である第1通路部21と、流出側部材である第2通路部24とを備え、これらを溶着により一体化している。第1通路部21は、燃料タンクFT内に開口している第1通路22を備え、その第1通路22の上部が流出口22aになっている。流出口22aの開口周縁部は、シール部22bになっている。また、第1通路部21の上部には、取付部23が形成されている。取付部23は、弁機構30を取り付けるための部位であり、挿通孔23aを備えている。
【0019】
第2通路部24は、第1通路22に接続される直角に屈曲した第2通路25を有している。第2通路25は、第1通路22側に連絡室25aを有し、該連絡室25aに接続される他端側がブリーザパイプBP(図1)に接続される管通路25bになっている。連絡室25aの内壁面には、シール面26が形成されている。また、第2通路部24の下部には、内側溶着部27が形成され、第1通路部21の上部のフランジ22cに溶着されている。第2通路部24の下部であって内側溶着部27の外周側には、フランジ部28が突設されている。フランジ部28は、その下部に燃料タンクに溶着するためのタンク溶着部28aを有している。
【0020】
図4において、弁機構30は、金属製の薄板をプレス切断して一部を折曲することにより形成された弁プレート31を備えている。弁プレート31は、弁体32と、被取付部36とを一体的に板ばねとして形成したものである。弁体32は、円形のシール部22bの外径と同じであり該シール部22bに着座するシート部33と、シート部33と一体に形成されかつシール部22bから第2通路25の管通路25b側の方向へ、はみ出して形成されている拡張部34とを備え、これらで長円形を形成している。ここで、シール部22bの半径をR1、弁体32の拡張部34側への長径をR2とすると、R2>R1に形成されている。また、シート部33には、接続孔33bが形成されている。接続孔33bは、図3のシール面26で開閉され、流出口22aより通路面積の小さい透孔である。
【0021】
被取付部36は、流路形成部材20の取付部23に装着されることにより、弁体32を開閉可能に支持する部位であり、弁体32から直角に折曲された取付本体36aと、取付本体36aの一部をプレス成形などで折曲および切り起こされることにより形成された抜止片36bおよび係止片36cとを備えている。被取付部36を取付部23に取り付けるには、被取付部36を挿通孔23aへ挿入する。これにより、抜止片36bおよび係止片36cが挿通孔23aを形成する対向壁で圧縮されつつ、被取付部36が挿通孔23aの奥側へ挿入される。そして、抜止片36bが挿通孔23aの下端から出て弾性力で戻ることで被取付部36の下端に係合して抜止めされる。このとき、係止片36cは、挿通孔23a内で圧縮された状態にあるから、被取付部36は、挿通孔23a内でがたつくことなく固定される。
【0022】
(3) 流量制御弁10の動作
次に、流量制御弁10の動作について説明する。図1および図2に示すように、給油時に、流路形成部材20の第1通路22から入ったエアー(燃料蒸気)は、流出口22aに達し、シート部33に圧力を加える。シート部33(図4参照)には、接続孔33bが形成されているので、エアーは、接続孔33bを通り、さらに第2通路25の連絡室25a、管通路25b、ブリーザパイプBPを通ってフィラーネックFNに戻される。そして、エアーの増大により、エアーは、弁プレート31のシート部33を押す。そして、図5に示すように、シート部33に加わるエアーの圧力が、弁体32と被取付部36とで構成されるスプリング力を上回ると、弁体32と被取付部36との連結部位を支点として開弁する。すなわち、エアーの流れにより弁体32が押されると、弁体32は、被取付部36の上部を中心に傾斜して、流出口22aとの間に間隙を形成し、エアーが流出する。このとき、弁体32が開くと、エアーの圧力が拡張部34の下面にも加わり、弁体32の開き角度を大きくして、その流量を増大させる。なお、弁体32の開き角度が大きくなって、弁体32が2点鎖線で示すように第2通路部24のシール面26に当たって、接続孔33bがシール面26に塞がれると、接続孔33bを通じたエアーの流れが遮断される。そして、弁体32は、第1通路22から流出するエアーによって受ける力が、閉弁方向のスプリング力を下回ると閉じる。
【0023】
(4) 実施例の作用・効果
上記実施例による流量制御弁10によれば、以下の作用・効果を得ることができる。
(4)−1 弁プレート31は、弁体32に流体の力が加わったときに、被取付部36との連結部位を支点として弾性変形することで、弁体32をシール部22bに着座させる方向へ付勢力を与えるスプリングとして作用するから、別途、コイルスプリングなどを必要とせず、構成を簡単にできる。
【0024】
(4)−2 弁プレート31は、第2通路25の屈曲した連絡室25aに配置されており、弁体32が開くと、第1通路22から第2通路25に向かうほぼ傾斜したガイド面として作用する。よって、第1通路22の流出口22aから流出したエアーは、整流を維持したまま、管通路25bに導かれ、連絡室25aにおける圧損が小さく、大流量のエアーをスムーズに流すことができる。
【0025】
(4)−3 図6は給油時における流量制御弁10の流量を説明する説明図である。給油の際に、給油ガンは、給油スイッチを押した初期に、流量が少なく、急激に増大する特性を有している。したがって、流量制御弁の弁機構は、給油ガンの特性にあった開弁特性を有することが燃料蒸気の外部への放出量を少なくする点から好ましい。本実施例にかかる弁機構30は、給油の初期に、弁プレート31の接続孔33bだけの小さい通気面積であるから、流出量が小さく、そして、給油量が増大によりタンク内圧が上昇して、弁プレート31の弁体32が一旦開くと、エアーの圧力が拡張部34の下面にも加わって、開弁量が急激に増大する。したがって、弁機構30は、図6に示すような特性を示し、給油初期における小流量の状態から、急激な流量の増大の仕様に対応することができる。
【0026】
(4)−4 弁体32の拡張部34は、第2通路25の屈曲したスペースに配置されていることから、受圧面積を大きくしても、第2通路25の径を大きくすることがない。よって、大きな流量を確保するために、流量制御弁10が大型化することもない。
【0027】
(4)−5 図5に示すように、弁プレート31の弁体32は、シール面26に当たると、弁体32の開き角度が規制される。よって、弁体32が開き過ぎることがなく、弁体32と被取付部36との連結部位で塑性変形することがなく、耐久性に優れており、弁体32の閉じ動作を確実に行なえる。
【0028】
(4)−6 シート部33は、該シート部33を貫通した接続孔33bを有し、第2通路部24は、弁体32が所定角度開いたときに、接続孔33bを閉じるシール面26を有する構成をとっている。接続孔33bは、閉弁時に、少ない通気量を確保することができ、また、弁体32の開弁量が大きくなると、シール面26により閉じられるから、接続孔33bを通った気流が圧損の増大を招く乱流を起こすことがない。さらに、接続孔33bは、弁体32に貫通形成されているから、弁体32の閉弁状態であっても、第2通路25側へ流出した燃料を燃料タンクFTに戻すことができる。
【0029】
(5) 他の実施例
この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0030】
(5)−1 図7は他の実施例にかかる流量制御弁10Bを示す断面図、図8は流量制御弁10Bの一部を分解した斜視図である。本実施例は、燃料蒸気の流れをガイドする構成に特徴を有する。図7および図8において、流量制御弁10Bは、第1通路22Bから屈曲した連絡室25Baと、連絡室25Baに接続された管通路25Bbとを有する第2通路25Bとを備えている。連絡室25Baには、ガイド部材28Bが配置されている。ガイド部材28Bは、弁プレート31Bの弁体32Bの開弁状態にて、上記管通路25Bb側への通路を除いて該弁体32Bの外側を囲むように形成されている。この構成により、流出口22Baから流出した燃料蒸気は、連絡室25Baの周囲で渦流となることなく、管通路25Bbへ流れるから、圧力損失を低減することができる。なお、図9に示す流量制御弁10Cに示すように、ガイド部材28Cは、第1通路22Cの流出口22Caの上方を覆うように、第2通路部24Cの下方から一体に形成してもよい。
【0031】
(5)−2 図10はさらに他の実施例にかかる流量制御弁10Dを示す断面図である。本実施例は、弁プレート31Dの取付構造に特徴を有する。すなわち、流量制御弁10Dは、第1通路部21Dと、第2通路部24Dとを別部材で形成し、これらの合わせ面に取付部23Dが形成されている。弁プレート31Dは、弁体32Dの端部に形成された被取付部36Dで挟持されることで、流路形成部材20Dに固定されている。本実施例では、第1通路部21Dの上部に形成する取付部23Dの形状や型形状を簡単にすることができる。
【0032】
なお、上記実施例では、弁機構は、1枚の金属製の薄板の弁プレートで形成したが、これに限らず、弁体と、弁体を閉弁方向に付勢するスプリングとを備えた構成であってもよい。
また、上記実施例にかかる流量制御弁は、ブリーザパイプに適用した構成について説明したが、これに限らず、燃料タンクとキャニスタとを接続する通路に配置してもよい。
【符号の説明】
【0033】
10…流量制御弁
10B…流量制御弁
10D…流量制御弁
20…流路形成部材
20D…流路形成部材
21…第1通路部
21D…第1通路部
22…第1通路
22B…第1通路
22a…流出口
22b…シール部
22c…フランジ
22Ba…流出口
23…取付部
23D…取付部
23a…挿通孔
24…第2通路部
24D…第2通路部
25…第2通路
25a…連絡室
25b…管通路
25Ba…連絡室
25Bb…管通路
26…シール面
27…内側溶着部
28…フランジ部
28B…ガイド部材
28C…ガイド部材
28a…タンク溶着部
30…弁機構
31…弁プレート
31B…弁プレート
31D…弁プレート
32…弁体
32B…弁体
32D…弁体
33…シート部
33b…接続孔
34…拡張部
36…被取付部
36D…被取付部
36a…取付本体
36b…抜止片
36c…係止片
BP…ブリーザパイプ
FG…給油ガン
FN…フィラーネック
FNa…注入口
FS…燃料タンク装置
FT…燃料タンク
FTa…上壁
FTc…タンク開口
IP…インレットパイプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料タンク(FT)内と外部とを接続する通路に配置された流量制御弁において、
流出口(22a)を有する第1通路(22)および上記流出口(22a)の開口周縁部に形成されたシール部(22b)を有する第1通路部(21)と、上記第1通路(22)から屈曲した第2通路(25)を有する第2通路部(24)とを備えた流路形成部材(20)と、
上記シール部(22b)に着座し、上記流出口(22a)からの圧力で開閉する弁機構(30)と
を備え、
上記流路形成部材(20)は、上記シール部(22b)の外側に配置され上記弁機構を取り付けるための取付部(23)を備え、
上記弁機構(30)は、上記流出口(22a)を開閉する弁体(32)と、該弁体(32)の外周端部に形成され上記取付部(23)に取り付けられる被取付部(36)とを有し、上記被取付部(36)を支点として開閉するように構成され、
上記弁体(32)は、上記シール部(22b)に着座するシート部(33)と、該シート部(33)と一体に形成されかつ上記シール部(22b)から上記第2通路(25)の流出側へ、はみ出して形成されている拡張部(34)とを備えていること、
を特徴とする流量制御弁。
【請求項2】
請求項1に記載の流量制御弁において、
上記弁機構(30)は、金属製の薄板から形成された弁プレート(31)を有し、該弁プレート(31)は、上記弁体(32)から上記被取付部(36)を折曲することで、閉弁方向へのスプリング力を生じるように構成した流量制御弁。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の流量制御弁において、
上記シート部(33)は、該シート部(33)を貫通した接続孔(33b)を有し、
上記第2通路部(24)は、上記弁体(32)が所定角度開いたときに、上記接続孔(33b)を閉じるシール面(26)を有する流量制御弁。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の流量制御弁において、
上記第2通路(25B)は、上記第1通路(22B)から屈曲した連絡室(25Ba)と、該連絡室(25Ba)に接続された管通路(25Bb)とを有し、
上記連絡室(25Ba)に、上記弁体(32B)の開弁状態にて、上記管通路(25Bb)側への通路を除いて該弁体(32B)の外側を囲むように形成されたガイド部材(28B)を配置した流量制御弁。
【請求項5】
請求項2に記載の流量制御弁において、
上記第1通路部(21D)と上記第2通路部(24D)とを別部材で形成し、これらの合わせ面に、上記被取付部(36D)を挟持することで上記弁プレート(31D)を取り付ける取付部(23D)を形成した流量制御弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−189870(P2011−189870A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−58888(P2010−58888)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【出願人】(000241463)豊田合成株式会社 (3,467)
【Fターム(参考)】