説明

流量計測装置とこの装置に接続された通信システム

【課題】新しい器具が追加されても判別を正しく行えるようにする。
【解決手段】時系列データ記憶手段9が、超音波流量計8で計測された流路7を通過する流体流量を記憶し、この記憶内容を基に、器具判別手段12が、データベース記憶手段10に記憶されている器具毎の使用パタンの特徴を参照しながら、時系列データ記憶手段9に記憶された流量値の変化がどの器具によってもたらされたものかを判別する。また、流量計測装置2は、サービスセンター18と通信回線17を通じて接続されていて、サービスセンター18によって、データタベースの内容が更新された場合には、通信手段16を介してデータベース記憶手段10の記憶内容を更新することができるので、新しい器具が追加された場合であっても、常に正しい器具判別ができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流路に接続された器具を、流量情報を基に判別する器具判別手段を備えた流量計測装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の流量計測装置は、図6に示すように、ガス流路に流れるガス流量を計測するガス流量計測手段101と、この計測結果より流量の増加を検出する流量増加検出手段102と、この流量増加に伴うガス流量の瞬時増減変化を検出する流量増減検出手段103と、前記瞬時増減変化検出時に新たなガス燃焼器具の使用開始を判定する器具判定手段104と、前記流量増加検出手段で検出されたガス流量の増加分を、前記新たなガス燃焼器具の使用開始に伴うガス流量の増加分として登録する流量登録手段105とを備えていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記構成によって、新たにガス燃焼器具の使用を開始した場合にガス流量は瞬時に増減変化して安定したガス流量になる事に着目し、増減変化を判定時に新たなガス燃焼器具の使用開始を判定することで、簡易な方法で新たなガス燃焼器具の使用開始を判定し、新たなガス燃焼器具の使用によるガス増加分を登録することができるものである。
【特許文献1】特開2002−174542号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の構成では、装置製造後に、市場に登場した新しい器具の使用パターンまでは網羅されていないため、このような器具を取り付けた場合には、正しい判別ができないという課題があった。
【0005】
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、市場に登場した新しい器具の情報を逐次取り入れて、器具別の正確な流量を検出することを可能にしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記従来の課題を解決するために、本発明の流量計測装置は、流路に流れる流体流量を所定の計測時間間隔で逐次計測する流量計測手段と、前記流量計測手段で求めた流量の時系列データを記憶する時系列データ記憶手段と、前記流量計測手段の下流側に接続された器具と、器具毎の代表使用パターンを記憶したデータベース記憶手段と、前記時系列データ記憶手段と前記データベース記憶手段の双方の記憶内容を比較して前記流路下流側に接続された器具を判別する器具判別手段と、外部基地局との間でデータの送受信を行う通信手段とを備え、前記通信手段を介して前記データベース記憶手段の記憶内容を更新可能としたものである。
【0007】
これによって、通信手段を介して、器具の使用パターンのデータベースを更新することができるので、市場に登場した新しい器具の情報を逐次取り入れて、器具別の正確な流量を検出することを可能にしたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の流量計測装置は、正確な器具判別が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
第1の発明は、流路に流れる流体流量を計測する流量計測手段と、前記流量計測手段で
求めた流量の時系列データを記憶する時系列データ記憶手段と、器具毎の代表使用パターンを記憶したデータベース記憶手段と、前記時系列データ記憶手段と前記データベース記憶手段の双方の記憶内容を比較して前記流路下流側に接続された器具を判別する器具判別手段と、外部基地局との間でデータの送受信を行う通信手段とを備え、前記通信手段を介して前記データベース記憶手段の記憶内容を更新可能としたことにより、新しい器具が追加された場合であっても正しい器具判別が可能となる。
【0010】
第2の発明は、特に、第1の発明の器具判別手段の判別結果を用いて、ひとつ以上の特定器具とそれ以外の不特定器具の使用量を器具毎に積算する器具別積算手段と、器具毎の使用単価を記憶した単価記憶手段とを備え、前記器具別積算手段で求めた器具別積算値と前記単価記憶手段に記憶された器具別料金単価を用いて使用料金を計算する料金演算手段とを備えたことにより、器具毎の個別料金を求めることができる。
【0011】
第3の発明は、特に、第2の発明の通信手段を介して単価記憶手段の記憶内容を更新可能としたことにより、料金改定の際でも容易にその内容を反映させて正しい使用料金を求めることができる。
【0012】
第4の発明は、特に、第1または第2の発明の時系列データ記憶手段で記憶したデータが、器具判別手段で判別できない新しいパターンの場合には新規データとして記憶する新規データ記憶手段を備え、新規データ記憶手段の記憶内容を再利用可能としたので、料金清算や、データベース拡充に利用することができる。
【0013】
第5の発明は、特に、第4の発明の新規データ記憶手段の記憶内容が追加された場合には、通信手段を介して外部基地局に新規データ記憶手段の内容を送信することにより、外部基地局においてデータベースの拡充に利用することができる。
【0014】
第6の発明は、特に第4の発明の新規データ記憶手段の内容が追加された場合には、データベース記憶手段の記憶内容の更新を要求することにより、更新されたデータベースを用いることで、以前に器具判別できなかった時系列データの器具判別を試みることが可能となる。
【0015】
第7の発明は、特に第4の発明の新規データ記憶手段の内容が追加された場合には、器具別積算手段では新規器具として使用量を求めると共に、料金演算手段では器具別積算手段で求めた新規器具使用量と単価記憶手段に記憶された不特定器具の使用単価を用いて料金計算を行うことにより、一般的器具の使用量に応じた料金徴収が可能となる。
【0016】
第8の発明は、特に第7の発明において、データベース更新する毎に、器具判別手段で新規データ記憶手段に記憶されたデータの再判別を行うと共に、料金計算手段では前記判別結果を用いて料金の補正を行うことにより、適正な料金徴収が可能となる。
【0017】
第9の発明は、特に複数の需要家において設置された第1から第8いずれか1つの発明の流量計測装置と通信回線を通じて接続され、各需要家に器具データベースを提供することにより、各需要家において正しい器具判別が可能となる。
【0018】
第10の発明は、特に第9の発明において、各需要家から送信された新規データを基にデータベースの更新を行うことにより、需要家の使用実態を踏まえてデータベースを更新できるので、各需要家における器具判別精度を更に高めることができる。
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態においては、家庭用のガスメータに適用した場合を想定して説明するが、この実施の形態によ
って本発明が限定されるものではない。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における流量計測装置のブロック図である。図1において、上流側ガス配管1から供給されるガスは、ガス流量を計測する流量計測装置2を経由して下流側ガス配管3の下流側に接続されているガス器具A4、ガス器具B5、ガス器具C6に供給されている。流量計測装置2は流路7の途中に設置された流量計測手段としての超音波流量計8と、超音波流量計8の計測値の時系列データを記憶する時系列データ記憶手段9と、ガス器具毎の代表使用パターンのデータを記憶しているデータベース記憶手段10と、時系列データ記憶手段9の記憶内容とデータベース記憶手段の記憶内容を比較しながらガス器具毎の使用状況を判別する器具判別手段11と、器具判別手段11の判別結果を基に器具別の積算値を求める器具別積算手段12と、ガス使用料金のガス器具毎の使用単価を記憶している単価記憶手段13と、器具別積算手段12求めた器具別積算流量と、単価記憶手段13で記憶している器具別使用単価を用いてガス使用料金を求める料金演算手段14と、器具判別手段11を用いて判別ができなかった場合に、その時の時系列データを記憶しておく新規データ記憶手段15と、通信手段16とで構成されている。また、通信手段16は、通信回線17を介して外部基地局としてのサービスセンター18と接続されており、流量計測装置2とサービスセンター18は双方向の通信が可能である。
【0021】
以上のように構成された流量計測装置について、以下その動作、作用を説明する。
【0022】
まず、時系列データ記憶手段9の動作について説明する。
【0023】
超音波流量計8は、一定周期(例えば2秒)毎に動作して、流路7を通過するガスの流速を求め、その流速を元に流量値を求めている。図2で示すように、器具が使用されていない場合の流量値は0であるが、時間Tonにおいて器具の使用が開始されると、器具に対応した流量値を出力し始め、時間Toffにおいて器具の使用が停止されると、流量値は再び0に戻る。時系列データ記憶手段9は、TonからToffまでの期間に超音波流量計8から2秒毎に出力される流量値を記憶していく。なお、時系列データ記憶手段9の記憶形式は、時刻と流量値の組み合わせデータとして保有する形でも良いし、単純に流量値のみを記憶する形でも良い。また、後者の形式の変形として、2秒毎の流量値と器具の使用開始時刻データもしくは使用終了時刻データを記憶する形でも良い。
【0024】
次に、データベース記憶手段10と、器具判別手段11の動作、作用について説明する。器具の使用が完了した時点で、器具判別手段11では、データベース記憶手段10に記憶された器具毎の使用パターンの特徴を示す情報を参照しながら、時系列データ記憶手段9に記憶されている流量値の変化が、どの器具によってもたらされたものかを判定する。
【0025】
具体例を用いて説明する。図3はガス器具A4、図4はガス器具B5の代表使用パタンーンを時系列の流量変化グラフとして示したものである。
【0026】
まず、ガス器具A4は次ぎのような特徴を持っている。
(A1)立ち上がり時は、一定勾配で徐々に流量が増加して行く。
(A2)所定流量に達した後は、しばらく一定流量を維持する。
(A3)一定流量の期間が終了すると無段階で流量が小刻みに変化する。
【0027】
次ぎに、ガス器具B5は次のような特徴を持っている
(B1)立ち上がりは瞬時に流量が増加する。
(B2)燃焼量調整が手動で行われるため、流量変化は短時間で終了する。
(B3)調整完了後、次の調整動作を行うまで同一流量が継続される。
【0028】
A1〜3および、B1〜3は各器具の動作パターンを言葉で表現したものであるが、データベース記憶手段10には、これらの器具毎の動作パターン特徴付けデータを数値化して保持している点は言うまでもない。例えば、(A1)の特徴に対しては、勾配の傾きKa、勾配の継続時間Ta、動作開始時点の流量Qa、最終到達流量Qb、(A2)の特徴に対しては、継続時間Tb、(A3)の特徴に対しては、最小流量Qaと最大流量Qb(ここでは、(A1)の特徴で用いたQa、Qbと同じ値であるものとして説明している。)などがデータベースとして記憶されている。また、(B1)〜(B3)の特徴に対しては、最小流量Qcと最大流量Qdの値などがデータベースとして記憶されている。
【0029】
一方、時系列データ記憶手段9に記憶された流量データが、図5で示すように一定勾配の流量変化の後、一定流量を維持する変化パターンを示している場合には、流量勾配Kxの大きさ、動作開始時点の流量Qx、勾配の最終到達流量Qy、勾配の継続時間Txや、勾配終了後の一定流量Qyの継続時間Tyなどを求めて、データベース上の値Qa、Qb、Ka、などと比較する。なお、データベースの値は器具間の個体間ばらつきなどを考慮したものであり、例えば勾配開始時点の流量Qaの場合にはその適合範囲をQaa〜Qabの如く許容範囲を含んだものとなっている。そして、比較処理の結果、特徴付けを示すデータが許容範囲内に入った場合には、時系列データ記憶手段9に記憶されたデータがガス器具Aによって、もたらされたものであると判断する。そして、この判断結果は、後述するような器具別の積算処理や料金計算処理に利用される。
【0030】
データベース記憶手段10に記憶されているデータベースは、基本的には、器具ひとつに対して複数の情報を記憶している。例えば、ガス給湯機であれば、点火時の時系列の流量値の一般的パターン、あるいは比例制御をしている最中の使用パターン、湯温が安定している場合の使用パターンなどが記憶されている。そして、給湯機のみならず、ガステーブル、ガスファンヒータなども器具判別に有効と思われるデータが記憶されている。
【0031】
一方、同じ給湯機であっても、器具の製造メーカー毎に制御パターンが異なっていたり、同じ製造メーカーの製品であっても機種毎に制御パターンが異なっている場合もある。そこで、一般的な「給湯機」という括りでは判別が難しいと思われる機種や製造メーカーの給湯機の情報もデータベースとして登録されている。
【0032】
また、データベースは、サービスセンター18が定期的にメンテナンス作業をしていて、メンテナンス作業によって、データベースが更新された場合には、いつでも、需要家に配信することが可能である。したがって、今までにない新しい制御パターンを備えた新製品が発売された場合であっても、データベースに登録することが可能であり、その結果、その新しい器具を購入した家庭において、正しい器具判別を行なうことが可能となる。
【0033】
次に、器具別積算手段12の動作、作用を説明する。器具判別手段11によって明らかになった器具別の動作状況を用いて器具別積算手段12では、器具毎の積算流量を求めることができる。すなわち、給湯機の積算流量Q、ファンヒーターの積算流量Q、ガステーブルの積算流量Qの如く、おのおのの積算値を求めて内部データとして保持することができる。これらの値は単に内部に保持するのみならず、例えば、表示器(図示せず)を用いて流量計測装置2の外部から確認できる構成であっても構わない。また、使用している全ての器具を明確に区別して積算する方法でも良いし、特定の器具、例えば、ファンヒータの積算値Qのみを個別に積算して、給湯機、ガステーブルなど、その他の器具の積算流量はまとめて求める構成であっても良い。
【0034】
次に、単価記憶手段13と料金演算手段14の動作、作用を説明する。単価記憶手段1
3には、器具毎の単位使用量あたりの使用単価が予め登録・記録されている。そして、料金演算手段14は、器具別積算手段12で求められた器具毎の使用量と、単価記憶手段13に保持されている各々の器具毎の使用単価とを用いて器具毎の使用料金を算出することが可能となる。
【0035】
例えば、給湯機の使用料金A、ファンヒーターの使用料金A、ガステーブルの使用料金Aの如く、各々の料金を求めることが可能である。なお、これらの値は単に内部に保持するのみならず、例えば、表示器(図示せず)を用いて流量計測装置2の外部から確認できる構成であっても構わない。また、使用している全ての器具を明確に区別して料金計算する方法でも良いし、特定の器具、例えば、ファンヒータの使用料金Aのみを個別に求めて、給湯機、ガステーブルなど、その他の器具の使用料金はまとめて求める構成であっても良い。また、単価記憶手段13が記憶している使用単価は、器具と料金が1対1で固定されるばかりでなく、例えば同一器具であっても使用時間帯に応じて異なる性格のデータであっても良いし、季節毎に異なる性格のものであっても良い。また、これらの値は原材料の価格によって変動する性格のものであったとしても、料金改定の際に、通信回線17を通じてサービスセンター18から最新の単価情報を提供することにより容易に対応可能である。
【0036】
続いて、新規データ記憶手段15の動作、作用について説明する。器具判別手段11で特定の器具の使用パターンを認識できなかった場合には、この時の時系列データが新規データ記憶手段15に記憶される。これらのデータを記憶しておくことにより再利用が可能となる。
【0037】
再利用の具体的方法を説明する。
【0038】
第一は、新規データ記憶手段15に記憶された時系列のデータを、通信手段16によりサービスセンター18へ送信し、データベースの拡充に利用する方法である。サービスセンター18では、各顧客から送信されて来た新規データを分析することによりデータベースの拡充が可能である。すなわち、既存の器具の新しい使用パターンを見出したり、新規の器具の使用パターンを見出すことが可能となり、これらの実機から得られた情報を用いて常にデータベース拡充を図ることが可能となる。
【0039】
第二は、新規データ記憶手段15に新しいデータが記憶された時点で、通信手段16を通じてサービスセンター18にデータベースの更新要求を行なう方法である。サービスセンター18によって、常にデータベースは更新されていくが、1軒の家庭に設置される器具は限られており、また使用パターンもおおよそ限られているのが実情である。これらの事情を鑑みると、データベースが更新されるたびに、データベースを書き換える必要は必ずしもないと考えられる。したがって、新規データ記憶手段15に新しいデータが追加された場合に限って、データベース更新をすることにより、通信回線の混雑を防止したり、データ総量を規制して通信回線設備のコスト低減を図れるばかりでなく、流量計測装置本体の消費電力低減という効果もある。
【0040】
第三は、器具別料金計算に利用する方法である。新規データ記憶手段15に記憶された時点での流量データは、どの器具の使用量か判別不能の状態であるので、この時のガス使用量を、一旦、「不明器具1」の積算流量Qとして積算する。また、この時の料金単価は通常器具同等として、計算する。この時の計算値Aも仮の料金として計算しておく。このよう不明器具の料金Aを別枠で求めることにより、ガス事業者の方でAの値を適宜判断して料金徴収に反映することができる。
【0041】
また、第二の方法を用いて取得した新しいデータベースを利用して、新規データ記憶手
段15に記憶されている時系列データを再度判別し、料金計算に反映させることも可能である。再判別の結果、新規データ記憶手段15の記憶内容が、ある特定器具の使用パターンと合致した場合には、先に積算した流量Qをこの器具の流量として認識すると共に、この器具の使用単価を用いて料金の再計算を行なう。これによって、先に求めた仮の料金Aとの差額が明確になるので、この差額分の精算を需要家に対して施すことが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
以上のように本発明にかかる流量計測装置は、器具別の正確な流量を求めることができるので、器具別の料金徴収システムの実現が可能となるばかりでなく、器具の安全性向上にも寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態1における流量計測装置および通信システムのブロック図
【図2】本発明の実施の形態1における器具判別手段の動作を説明する特性図
【図3】本発明の実施の形態1におけるガス器具Aの代表的使用パターンを示す特性図
【図4】本発明の実施の形態1におけるガス器具Bの代表的使用パターンを示す特性図
【図5】本発明の実施の形態1における器具の使用パターンを示す特性図
【図6】従来の流量計測装置のブロック図
【符号の説明】
【0044】
2 流量計測装置
7 流路
8 超音波流量計(流量計測手段)
9 時系列データ記憶手段
10 データベース記憶手段
11 器具判別手段
12 器具別積算手段
13 単価記憶手段
14 料金演算手段
15 新規データ記憶手段
16 通信手段
17 通信回線
18 サービスセンター(外部基地局)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流路に流れる流体流量を計測する流量計測手段と、前記流量計測手段で求めた流量の時系列データを記憶する時系列データ記憶手段と、前記流量計測手段の下流側に接続された器具と、前記器具毎の代表使用パターンを記憶したデータベース記憶手段と、前記時系列データ記憶手段と前記データベース記憶手段の双方の記憶内容を比較して前記流路下流側に接続された器具を判別する器具判別手段と、外部基地局との間でデータの送受信を行う通信手段とを備え、前記通信手段を介して前記データベース記憶手段の記憶内容を更新可能とした流量計測装置。
【請求項2】
器具判別手段の判別結果を用いて、1台以上の特定器具とそれ以外の不特定器具の使用量を器具毎に積算する器具別積算手段と、器具毎の使用単価を記憶した単価記憶手段とを備え、前記器具別積算手段で求めた器具別積算値と前記単価記憶手段に記憶された器具別料金単価を用いて使用料金を計算する料金演算手段とを備えた請求項1に記載の流量計測装置。
【請求項3】
通信手段を介して単価記憶手段の記憶内容を更新可能とした請求項2に記載の流量計測装置。
【請求項4】
時系列データ記憶手段で記憶したデータが、器具判別手段で判別できない新しいパターンの場合には新規データとして記憶する新規データ記憶手段を備え、新規データ記憶手段の記憶内容を再利用可能とした請求項1または2に記載の流量計測装置。
【請求項5】
新規データ記憶手段の内容が追加された場合には、通信手段を介して外部基地局に新規データ記憶手段の記憶内容を送信する請求項4に記載の流量計測装置。
【請求項6】
新規データ記憶手段の内容が追加された場合には、データベース記憶手段の記憶内容の更新を要求する請求項4に記載の流量計測装置。
【請求項7】
新規データ記憶手段の内容が追加された場合には、器具別積算手段では新規器具として使用量を求めると共に、料金演算手段では器具別積算手段で求めた新規器具使用量と単価記憶手段に記憶された不特定ガス器具の使用単価を用いて料金計算を行う請求項4に記載の流量計測装置。
【請求項8】
データベース更新する毎に、器具判別手段で新規データ記憶手段に記憶されたデータの再判別を行うと共に、料金計算手段では前記判別結果を用いて料金の補正を行う請求項7に記載の流量計測装置。
【請求項9】
複数の需要家において設置された請求項1から8いずれか1項に記載の流量計測装置と通信回線を通じて接続され、各需要家にデータベースを提供する通信システム。
【請求項10】
各需要家から送信された新規データを基にデータベースの更新を行う請求項9に記載の通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−24753(P2007−24753A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−209752(P2005−209752)
【出願日】平成17年7月20日(2005.7.20)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】