説明

液体材料小出し装置

【課題】高い粘度の材料において、重要である。また、公知のシステムでは、それぞれの小出し動作で小出しにされる材料の体積にはかなりの変動がある。
【解決手段】 広い範囲の粘度にわたって、精密かつ再現性のある量又は体積を小出しにするオプションを提供する、液体材料を小出しにする方法及び装置である。1つの実施形態においては、計量チャンバが設けられ、同時に充填され及び空にされ、小出し動作間の遅れ時間を解消している。材料には、圧力が加えられ、その圧力を使用して、計量チャンバを充填し及び空にする。別の実施形態においては、計量チャンバと共に制御装置が設けられ、制御装置は、加圧流体を計量チャンバへの2つの通路の間にて切り換えるように動作する。より特定の実施形態においては、制御装置は、例えば、バルブであり、より特別な1つの実施形態においては、空気圧作動式スプールバルブである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、一般的には、液体材料を小出しにする装置及び方法に関する。より詳しくは、本願は、例えば、広範囲の粘性にわたって、液体を小出しにできる装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液体を小出しにするために、様々に異なるタイプの小出し装置が使用されている。公知のシステム、例えば、エジェクターガンは、代表的に、チャンバを材料で充填し、次に、かかる材料を小出しし又は放出することで動作し、例えば、材料を基板上に塗布する。材料が小出しにされた後には、次の小出し動作を行う前に、チャンバを再充填するのに、最小限の遅れ時間だけが存在する。この遅れは、特に、高い粘度の材料において、重要である。また、公知のシステムでは、それぞれの小出し動作で小出しにされる、材料の体積には、かなりの変動がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
液体材料を小出しするための方法及び装置が提供される。方法及び装置は、広範囲の粘度にわたって、精密かつ再現性のある量又は体積の材料を小出しにするオプションを提供し、たとえ、機器の動作中の温度変化などに起因して粘度が変化しても差し支えない。1つの実施形態においては、計量チャンバが設けられ、同時に充填され及び空にされ、小出し動作間の遅れ時間を解消している。特定の例示的な実施形態においては、小出しにされる材料には、圧力が加えられ、かかる圧力を使用して、計量チャンバを充填し及び空にする原動力とする。別の実施形態においては、方向性制御装置が、計量チャンバに設けられ、方向性制御装置は、計量チャンバへの2つの通路の間にて、加圧流体を切り換えるように動作し、例えば、交互に又は順次的に切り換える。より特定の実施形態においては、方向性制御装置は、例えば、バルブであり、より特別な1つの実施形態においては、スプール又はスライドバルブである。さらに別の実施形態においては、スプール又はスライドバルブは、スプールバルブによって制御されている流体の流体圧力に応じて、部分的に動作する。
【0004】
本願で開示される、本発明のこれらの及びその他の観点及び利点については、添付図面を参照して、例示的な実施形態の以下の詳細な説明を読むことで、当業者に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】本願に開示される発明の観点に従った、実施形態による小出し装置を模式的に示した簡略図である。
【図2】図1に示すような、例示的な実施形態による小出し装置を示した斜視図である。
【図3】図2の小出し装置における、図2の線3−3に沿った長手方向の横断面を示した立面図であって、小出し部材が第1の位置にある様子を示している。
【図4】図2の小出し装置における、図2の線3−3に沿った長手方向の横断面を示した立面図であって、小出し部材が第2の位置にある様子を示している。
【図5A】図5A及び図5Bは、図2の小出し装置における、図2の線5−5に沿った長手方向の横断面を示した立面図であって、マニホールド通路を示している。
【図5B】図5A及び図5Bは、図2の小出し装置における、図2の線5−5に沿った長手方向の横断面を示した立面図であって、マニホールド通路を示している。
【図6A】図1、図3、及び図4の方向性制御装置を示した模式的な簡略図であって、サーボ制御を使用した変形例による実施形態を示している。
【図6B】図6Aの線6B−6Bに沿った、軸部分における中央部分を示した断面図である。
【図6C】実施形態によるスプールバルブ軸を示した斜視図である。
【図6D】別の実施形態による、2つの構成要素の小出し装置を示している。
【発明を実施するための形態】
【0006】
1.序論
本願は、液体材料を小出しする装置及び方法に関する。本願で使用される“小出し”という用語は、液体材料を塗布、堆積、又は放出する概念を参照する。例えば、液体材料は、表面上に小出しにされ、又は他の材料及び液体と混合するために小出しにされ、離散値の量の(いくつかの用途においては、材料のドーブと称される。)、又はより連続的な又はほぼ連続した小出し動作を行うように、液体材料を小出しにすることを含む。本願の様々な実施形態は、単一の小出し装置を例示しているけれども、2以上の小出し装置を互いに集めて又はグループ化して、液体材料をパターン状に、連続に、又は複数の成分を混合するために、小出しにできることを認識されたい。本願において、“計量”という用語及びそのバリエーションは、既知の、選択可能又は調整可能な体積又は量の材料が、材料が小出しにされる速度にかかわらず、及び粘度の変化から独立して、小出しにされるという着想を意味する。
【0007】
本発明について、本願では、その装置及び方法の様々な特定の形態及び機能を参照して、図示して説明するけれども、そのような図示及び説明は、例示の性質を意図しており、制限的な意味に解釈されるべきでないことを理解されたい。例えば、本発明は、表面に液体材料を塗布する、任意の材料小出しシステムに利用され、小出し装置が静止しているか又は動いているか、及び、表面が静止しているか又は動いているかにかかわらない。本発明は、あらゆる特定のタイプの液体又は液化混合物に限られず、懸濁物、スラリーなどが含まれる。表面は、特定のタイプの表面又は材料である必要はなく、また、内面又は外面でよく、また、略平坦な、曲線状の、及びその他の表面幾何学形状、端部表面などが含まれる。本発明には、液体材料を表面に塗布する以外にも用途がある。例えば、小出し装置は、2以上の液体成分を混合するためにも使用される。
【0008】
本発明の様々な発明的観点、概念、及び特徴について、例示的な実施形態の組合せとして実現されるものとして、本願に図示して説明したけれども、これらの様々な観点、概念、及び特徴は、多くの変形例による実施形態において、独立して又は様々な組合せ及び部分的組合せにて使用できる。本願において、明示的に排除されない限り、すべてのそのような組合せ及び部分的組合せは、本発明の範囲内にあると意図される。さらに、本発明の様々な観点、概念、及び特徴に関する、様々な変形例による実施形態、例えば、変形例による材料、構造、構成、方法、回路、デバイス及び要素、ソフトウェア、ハードウェア、制御論理、形成、合致、及び機能する変形例などは、本願において開示されるけれども、そのような説明は、現在公知であれ後日に開発されるものであれ、利用可能な変形例の実施形態について、完全な又は網羅的な列挙を意図するものではない。当業者は、本発明の1又は複数の観点、概念、又は特徴を、追加的な実施形態に容易に採用することができ、たとえ、そのような実施形態が本願において明示的に開示されていなくても、本発明の範囲内のものとして使用することができる。加えて、たとえ、本発明のいくつかの特徴、概念、又は観点が、好ましい構成又は方法であると本願に開示されていたとしても、そのような記述は、そのような特徴が要求され又は必要であること(そうであると明言しない限り)を示唆するものではない。さらにまた、本発明の理解を助けるために、例示的又は代表的な値及び範囲が含まれていても、そのような値及び範囲は、制限的意味に解釈されるべきでなく、重要な値又は範囲は、そのように明言されている場合だけである。さらに、様々な観点、特徴、及び概念が、発明的であるか、又は本発明の一部を形成するものとして、本願に明白に指定されていたとしても、そのような指定は、排他的であることを意図せず、むしろ、明示的にそうであると指定され又は特定の発明の一部であるとされない限り、本願に完全に開示された発明的観点、概念、及び特徴が存在し、発明は、代わりに、特許請求の範囲によって明らかにされる。例示的な方法又は工程の説明は、すべての事例においてすべての段階が必要的に含まれるとは限られず、段階の順序は、要求され又は必要であると解釈されることも(そのように明言されない限り)ない。
【0009】
2.詳細な説明
図1を参照すると、本発明に従った例示的な実施形態による、小出し装置10が示されている。小出し装置10は、供給源12から出口14へ、液体材料を小出しにするために使用される。小出しにされた材料は、表面に塗布され、又は、他の材料又は液体と混合され、例えば、又はその他の目的に使用され、又はその他の工程及び装置と共に使用される。小出し装置10は、高粘度の液体、八百万センチポアズ以上の液体に特に有効であるが、1センチポアズ以下の又は水などの低粘度の液体にも、その用途は見い出される。本願に開示される装置及び方法は、それぞれの小出し動作で小出しにされる、液体材料の体積又は量について再現性のある制御を提供する。
【0010】
装置10は、計量又は量の小出し装置16と、制御装置18とを具備している。計量装置16は、計量又は小出しチャンバ20を備え、チャンバ20の内部に取り囲まれた計量体積22を形成している(チャンバ体積は、“C”としても符号を付けられ、参照される。)。制御装置18の主たる機能は、小出しにされる加圧液体材料を、小出し又は計量装置16に導くことであり、計量装置16からの流れを制御するために、例えば、計量装置16と連通する2つの通路に関して、交互に導かれる。従って、制御装置18は、本願においては、方向性制御装置18とも称される。チャンバ20は、例えば、略円筒形であるが、必要に応じて、他の幾何学形状も使用できる。小出し部材24は、チャンバ20内に配置され、軸線Xに沿って前後に動くように適合している。1つの実施形態においては、小出し部材24は、ピストンの形態によって実現される。計量体積22は、それぞれの小出し動作のために、小出しされる、計量された量の材料を確立する。計量体積は、実用的な用語であり、小出し部材24の体積より少ない、チャンバ20の体積である。“方向性”とは、制御装置18が動作して、加圧液体材料の流れをチャンバ20に出入りさせるように導く動作をする意味である。本願における説明の目的において、“小出し動作”とは、小出し部材24の単一のストロークの結果として、液体材料が小出しにされることを意味する。しかしながら、この参照は、便宜上だけのものであり、というのは、小出し動作は、全体として、2以上の一連の小出し部材24のストロークを備えているためである。
【0011】
チャンバ20は、第1の又は上側の通路26と、第2の又は下側の通路28とを具備している。それぞれの通路26,28、交互式に機能し、チャンバ20を出入りして流れる材料の、入口及び出口として働く。しかしながら、2つの通路は、互いに対して、180゜の位相をずらして動作する。このことは、材料が一方の通路26,28を通してチャンバ20に流入するとき、同一の時間期間中に、材料は他方の通路を通してチャンバ20から流出することを意味する。小出し部材24が動く限りは、材料は、チャンバ20に流入すると共に、チャンバから押し出され又は小出しにされる。このように、チャンバ20は、同時に充填され及び空にされ、小出し動作が完了するとすぐに、チャンバ20は、充填され、次の小出し動作のために準備ができる。
【0012】
例えば、小出し部材24が(図1で見て)上方へ動いて、第1の停止位置30に向かうと、小出し部材24と第1の停止位置30との間の体積Aにあるすべての材料は、上側通路26から押し出される。例えば、小出し部材24が(図1で見て)下方へ動いて、第2の停止位置32に向かうと、小出し部材24と第2の停止位置32との間の体積Bにあるすべての材料は、下側通路28から押し出される。本願を通して、“上方”及び“下方”という参照用語及びそれらのバリエーションは、図面を見るときの単なる参照の枠組みであり、小出し装置10が何らかの特定の向きで使用されることを必要とすることを含意する意味はない。
【0013】
オプションである調整部材34は、小出し動作中に小出しにされる材料の量又は体積を、オペレータが、変更、選択、又はその他の手段で調整することを許容する。例えば、調整部材34は、ストッパ端部36を有するピンの形態において実現され、ピンは、小出し部材24に対してチャンバ20の内部の異なる位置に位置決めされる。小出し部材24は、調整部材34に係合し、従って、小出し部材24の行程又はストロークの量を制限する。最大限の体積の材料を小出しにするには、調整部材34は、チャンバ20から引っ込められ、ストッパ端部36は、第2の停止位置32と面一又はわずかに窪む位置にある。
【0014】
従って、オプションとしての調整部材34によれば、非常に精密で、選択可能な量の材料を小出しにできる。調整部材34は、ねじ又はボルトの形態にて実現され、これにより、ストッパ端部36の位置は、本質的に無限の調整が可能となり、オペレータは、小出し体積を、ゼロ立方センチメートル(cc)から、チャンバ20が小出しにできる最大の体積の液体材料にまで調整できる。例示的な実施形態においては、チャンバ20は、8立方センチメートル(cc)の材料を保持するが、必要に応じて、その他のサイズのチャンバを使用することもできる。
【0015】
小出し部材24は、必要的ではないが、好ましくは、小出しにされる液体材料によって小出し部材に加えられる力の方法を使用して動かされ、これは、供給源12からチャンバ20へ、圧力下において供給される。方向性制御装置18は、加圧材料と、チャンバ20のそれぞれの通路26,28との間の連通を交互に提供するのに使用される。従って、方向性制御装置18は、小出しされる加圧材料を受け入れる入口38を具備している。
【0016】
方向性制御装置18は、制御信号40に応答して動作し、計量チャンバ20の2つの通路26,28の間の加圧材料を切り換えるタイミングを決定する。これは、図1において、スイッチング機能42によって模式的に示している。スイッチング機能42は、様々なポート又は通路の間を小出しにされる材料の流れを導く。例示的な実施形態においては、これらのポートは、共通する入口ポートAを具備し、通路Eを介して供給源12から加圧材料を受入れ、また、共通する出口ポートDを具備し、通路Fから小出しノズル(図示せず)などの構造を備えた出口14に連通する。スイッチング機能42は、さらに、第1及び第2の方向性又は分配ポート又は通路B及びCを具備している。
【0017】
この実施形態における制御信号40は、第1及び第2の状態を有するので、スイッチング機能は、対応する第1及び第2の状態を有する。図1に示した第1の状態においては、共通する入口ポートAは、第2の方向性ポートCに連通し、ポートCはチャンバ20への下側通路20に結合され、従って、チャンバ20への入口として作用する。同時に、共通する出口ポートDは、第1の方向性ポートBに連通し、ポートBは、チャンバ20への上側通路26に結合され、従って、チャンバ20からの出口として作用する。
【0018】
制御信号40が、第2の状態にあるとき(図示せず)、スイッチング機能42は、CからAを係脱し、AをBに結合するように動作する。同時に、DはBから係脱されて、Cに結合される。制御信号及びスイッチング機能のこの第2の状態においては、加圧材料は、上側通路26を介してチャンバ20に流入し、下側通路28を介してチャンバ20から排出される。この交互の切り換えの特徴は、図1の矢印G及びHによって模式的に示している。
【0019】
制御信号40が(図1に示すように)第1の状態にあるとき、加圧材料は、AからCに流れ、下側通路28を通って計量チャンバ20に入る。同時に、反対側の上側通路26は、基本的に、出口14のための方向性制御装置である制御装置18を通して、BからDへそして出口14へと通気され、加圧材料の移動力の下で、小出し部材24は、第1の停止位置30に向けて押し込まれ(図1では上方に見える)、これにより、上側体積A内のすべての材料は、上側通路26を通して排出され、これが、出口としての機能となる。この方法及び構造によって、加圧流体は、小出し部材24に対して作用する駆動力になるので、体積Aの材料が排出され、材料は、同時に、小出し部材24が動くと、体積Bを充填する。
【0020】
制御信号40が第2の状態にあるとき、加圧流体と上側通路26との間に連通が確立され、上側通路は、ここでは、チャンバ20への入口と作用する。同時に、反対側の通路28は、基本的に、出口14のための方向性制御装置である制御装置18を通って、出口14へ通気され、加圧材料の移動力の下で、小出し部材24は、第2の停止位置32に向けて押し込まれ(図1では下方に見える)、これにより、下側体積B内のすべての材料は下側通路28を通して排出され、これが、出口として機能する。加圧流体は、小出し部材24に対して作用する駆動力になるので、体積Bの材料が排出され、材料は、同時に、小出し部材24が動くと、体積Aを充填する。この方法においては、小出し装置10、及び、特に、小出し又は計量チャンバ20は、常に充填され、現在の小出し動作の完了時に、次の小出し動作のために準備ができている。
【0021】
本願で説明したような方向性制御装置18の使用は、計量体積22を充填し及び空にする、多くの異なる方法及び構造の一例に過ぎないことに留意されたい。便宜上、ポートAは、図5Aにおけるポート164に機能的に対応し、ポートBは、図3及び図4における第1の分配キャビティ114及び第1の通路98に機能的に対応し、ポートCは、図3及び図4における第2の分配キャビティ116及び第2の通路100に機能的に対応し、ポートDは、図3及び図4における出口ポート110及び出口キャビティ112に機能的に対応し、スイッチング機能42は、図3及び図4におけるスプールバルブの構成に機能的に対応し、これらのすべてについて、以下に詳述されることに留意されたい。
【0022】
制御信号40は、方向性制御装置18の設計及び動作に応じて、任意の形態を呈する。本願における例示的な実施形態において、方向性制御装置18は、スプールバルブの形態において実現され、例えば、空気圧作動式スプールバルブなどである。そのような実施形態においては、制御信号40は、以下に説明するように、空気圧信号である。しかし、方向性制御装置18は、スプールバルブである必要はなく、さらに、空気圧作動式バルブである必要もない。代替例には、限定はしないが、液圧又は電磁作動式のバルブ、又はソレノイド駆動バルブなどのその他の制御装置が含まれる。任意の1又は複数の装置を使用して、加圧材料を、例えば、交互に、計量チャンバ20の2つの通路26,28の間にて切り換える。方向性制御装置18は、(この例示的な実施形態においては)出口14への共通する出口経路を提供するが、これは必要的ではなく、むしろ、出口14への出口流路は、方向性制御装置18以外の、異なる装置又は構造によって達成される。そのような変形例による設計においては、複数の装置が、そのような方向性流れ制御に使用され、それらは、統合され同期した機能を有し、機能は単一の装置を意味し、チャンバ20と供給源12と出口14との間の適切な結合を用いて、チャンバ20への流れの出入りを切り換える。
【0023】
制御信号40は、任意の制御回路(図示せず)によって、例えば、小出しシステム、生産機器などの全体的動作の制御に使用される、制御回路又はシステムによって生成する。例えば、混合システムの事例においては、制御信号は、制御回路又はシステムから発生され、小出し動作のタイミングを制御するだけでなく、必要なとき、様々なコンテナを位置決めし、小出し装置10を移動する。好ましくは、必要的ではないが、制御信号40は、少なくとも部分的に、小出し部材24が第1の又は第2のストッパ30,32に達する毎回の関数である信号に応答して、状態を切り換える。本願における例示的な実施形態においては、これらの事象を検出するためのセンサが設けられる。例えば、第1及び第2の近接センサ(図1には不図示)を、第1及び第2の停止位置30,32に配置して、いつ小出し部材24がこれらの位置に達したのかを検出し、従って、小出し動作の終了の信号を発生する。センサの信号は、制御信号40が状態を切り換えると、装置10が次の小出し動作を実行する準備ができたことを指示するために使用される。
【0024】
計量チャンバ20は、小出し動作中に、充填されると同時に空にされるので、装置10は、そのように望むならば、動作間に著しい遅れを伴わずに連続的な小出し動作を実行するように動作でき、小出し部材24が方向を反転するためのわずかな遅れだけが生じる(“ウインク”と通称される)。従って、装置10は、そのように望むならば、基本的に連続的な小出し機能を提供するように使用されるが、しかしながら、装置10は、小出し動作の間に待ち時間を容易に設けることができ、例えば、小出し装置10を再配置する必要がある場合、又は、ワークピースが再配置される必要がある場合に適合する。2つの小出し装置を共通する出口について、タンデムに運転することで、小出し部材24の瞬間的な方向反転中にも、なんらウインクを伴わずに、連続的な小出し機能が実現される。基本的に容積形ポンプである計量チャンバを使用すると、粘度や温度の変化などにかかわらず、それぞれの小出し動作中に小出しにされる材料の体積又は量について、精密な制御と再現性とが得られる。装置10は、低い及び高い粘度の液体材料のために良好に適している。
【0025】
別の例として、計量体積20は、8立方センチメートル(cc)の容量を有するが、小出し動作は、13立方センチメートル(cc)の材料を必要とすると仮定する。装置10は、以下の方法によって、この要求条件に容易に適合できる。調整部材34は、チャンバの調整された容量を、例えば、6.6立方センチメートル(cc)に設定し、次に、装置10を2回発射することで、合計13立方センチメートル(cc)を小出しにできる。
【0026】
残りの図面は、例示的な実施形態による小出し装置10をより詳細に示している。図2を参照すると、全体的な装置10は、小出し部分50と、オプションであるマニホールド部分52とを具備している。小出し装置10は、必要的ではないが、好ましくは、モジュール式構造を有しており、例えば、様々な部分が必要に応じて交換され又は維持される。小出し部分50は、小出しチャンバ20のための第1の部分54と、方向性制御装置18のための第2の部分56とを具備している。適切な端部コネクタ58aを備えた電気ケーブル58が設けられ、1又は複数のセンサに外部アクセスするために、例えば、小出し部材24の位置を指示する近接センサのために用いられる。対向する端部キャップ60,62は、制御信号40の動作の一部として、加圧空気の結合のためのアクセスポートを提供するが、これについては、後述する。マニホールド部分52は、方向性制御装置18への加圧材料のための流路を提供する。また、マニホールド部分52は、小出し出口64を提供し、小出しノズル(図示せず)を受入れ、又は、ホース、コネクタなどを介して、小出しノズルと連通する。図2において、オプションである調整部材34の一部分が見えているが、これは、この図面においては、調整部材34は、完全に引っ込んだ位置にあるためである。目盛り又はその他の一連の視覚的な境界又は指示66が、視認スロット又は窓68に設けられ、これを通して、オペレータは、調整部材34の設定又は位置を決定でき、それにより、装置10の小出し体積を調整する。変形例としては、電気フィードバック、メータなどを含む、より洗練されたフィードバックを使用しても、小出し体積を読み出し及び調整するために使用できる。
【0027】
図3及び図4を参照すると、小出し装置10は、小出しハウジング70を具備し、方向性制御装置18、例えば、空気圧作動式スプールバルブ72を取り囲んでいる。小出しハウジング70内には、開いたシリンダ74の形態にて実現された、計量チャンバ20が配置されている。計量チャンバ20は、小出し部材を内部に配置されており、この実施形態においては、環状のピストン76の形態であって、小出しチャンバシリンダ74の内部を摺動式に移動する。ピストン76の上向き(図4で見て)の運動は、ストッパプラグ又はキャップ78の下側表面78a(図3)によって制限される。ピストン76の下向きの運動(図3)は、体積調整部材34の端面80の位置によって制限され、この実施形態においては、ストッパプラグ82の形態にて実現され、ハウジング70に螺入されたジャッキねじ84などの協働装置の回転によって、軸線方向に動くことができる。図3及び図4において、ストッパプラグ82は、その引っ込んだ位置にて示され、シリンダ74の全体的な使用可能な体積22(ピストン76の体積を引いた体積)は、小出し動作中に小出しされる材料の小出し体積又は量である。ジャッキねじ84が回転すると、ストッパプラグ82との当接係合は、シリンダ74の内部空間の中に軸線方向に前進し、端面80は、適切に配置されてピストン76のストロークを制限し、それにより、所望の小出し体積を設定するが、というのは、ピストン76のストロークによって、どの位の量の材料が、小出し動作中に実際に小出しにされるのかを制限するためである。
【0028】
ピストン76は、適当な1又は複数のシール装置によって、シリンダ74の内壁86に対してシールされる。この実施形態においては、従来のクワドリング88が使用されている。単一のシール要素88が使用され、液体材料からの全流体圧力がピストン76に加えられるので、ピストン76は、加圧材料の力の下で移動し、ほとんど圧力損失なしに又は力の減少なしに、単一のシール88を引きずるだけ少なくなる。
【0029】
ピストン76は、ロッド90を支持し、ロッドは、上に延びて、端部キャップ78を通り、検出部分92に入る。ロッド90は、端部キャップ78に対して、リップシールなどのシール91(図4)を用いてシールされる。検出部分92は、センサを収容し、ロッド90の位置を検出し、これは、チャンバ74の内部のピストン76の軸線方向に直接対応している。この実施形態においては、近接センサ組立体94a及び94b(図2をも参照)が設けられ、図面には一部分だけが示されている。2つのセンサ組立体94は、ロッド90の端部を検出するために使用される。ピストン76が完全に上昇した位置にて、ストッパ78に当接すると(図4)、ロッド90は、両方のセンサ組立体94a,94bによって検出される。ピストン76が完全に下降した位置にて、ストッパ80に当接すると(図3)、ロッド90は、いずれのセンサ組立体94a又は94bによっても検出されなくなる。ピストン76が、ストッパの限界の間にあるとき、一方のセンサ組立体は、ロッド90を検出し、他方は検出しない。センサ組立体94は、適当な電気的信号を発生し、スプール又はスライドバルブ72の動作を制御するために使用され、そのために、ピストン76が1つの停止位置にあることを知らせる信号によって、いつ小出し動作が完了したのかを指示する。オプションである調整部材34が使用される、代替的な実施形態においては、それぞれのセンサ組立体94は、調整可能なブラケット構造96(図2)に取り付けられ、センサ94のピストンを調整するのに使用されるが、というのは、ピストン76は、調整部材34が設定された後に、必ずしも常に、同一のストロークを有しないためである。
【0030】
小出しチャンバ74は、片端にて第1の流体通路98(図1の第1の通路26と機能的に対応する。)に連通し、小出しチャンバは、他端にて第2の流体通路100(図1の第2の通路28に機能的に対応する。)に連通している。加圧材料は、スプールバルブ72の形態である方向性制御装置18の位置に基づいて、それぞれのこれらの通路98,100に選択的に供給される。加圧材料が、上側又は第1の通路98を通過するとき、それは、小出しチャンバ74に流入し、ピストン76を下側ストッパ80に向けて下向きに押す。この間、第2の又は下側の通路100は、すべての実用的な目的のために、出口14に通気され、小出しチャンバ74の内部体積22(本願では“内部体積C”とも称される。)をそれまで充填していた材料は、第2の又は下側の通路100から排出され、(後述されるような)様々なその他の通路を通って出口14に出る。加圧材料が、下側又は第2の通路100を通過するとき、それは、小出しチャンバ74に流入し、ピストン76を上側ストッパ78aに向けて上向きに押す。この間、第1の又は上側の通路98は、すべての実用的な目的のために、出口14に通気され、小出しチャンバ74における内部体積Cをそれまで充填していた材料は、第1の又は上側の通路98から排出され、(後述するような)様々なその他の通路を通って出口14に出る。両方の小出し動作において、加圧材料は、ピストン76を動かすために使用されているので、小出し動作中に、チャンバ20は再充填し、現在の1つが完了すると(完了は、ピストン76がいずれか1つのストッパ78a,80に達することで、又はなにか別の機構によって、指示される。)直ちに、次回の小出し動作のために準備される。
【0031】
小出しハウジング70は、さらに、方向性制御装置18を具備し、これは、この実施形態においては、スプールバルブ72の形態にて実現される。また、ハウジング70は、計量装置16を出入りする材料の流れのために、関連するポート及び通路を具備している。第1のバルブ入口ポート102(図4)は、マニホールド部分52の通路(マニホールド通路は図5A及び図5Bに示されて説明される。)を介して、加圧材料の源に連通し、第1の入口キャビティ104に開かれている。第2のバルブ入口ポート106(図3)は、マニホールド部分52の通路を介して、加圧材料の源に連通し、第2の入口キャビティ108に開かれている。バルブ出口ポート110は、マニホールド部分52の通路を介して、出口14に連通し、出口キャビティ112に開かれている(図4)。計量チャンバ74の第1の流体通路98は、第1の分配キャビティ114(図3)に開かれ、計量チャンバ74の第2の流体通路100は、第2の分配キャビティ116(図3)に開かれている。様々なキャビティ104,108,112,114,116は一般的に環状である。
【0032】
スプールバルブ72は、さらに、バルブ部材又はスプール118を具備し、これは、例示的な実施形態においては、ツーピースの軸120を具備し、(図4で見て)上側軸部分120aと下側軸部分120bとを有している。ツーピースの構成は、好ましくは、組立体に軸部分を軸受けするのを簡易化するが、単一ピースでも同様に、追加的なピースが、必要に応じてバルブの長さに基づいて使用される。それぞれの軸部分は、いくらか、スプライン軸に類似して構成され、一般的に円筒形の端部122,124,126,128と、スプライン状の軸部分又はアーム130,132を有している。円筒形の端部124及び126は、互いに突き合わせの当接において接触し、スプールバルブ72の移動中に接触を維持する。最も上の円筒形の端部122は、第1のバルブプッシュロッド134に接触し、最も下の円筒形の端部128は、第2のバルブプッシュロッド136に接触している。プッシュロッド134及び136は、それぞれ、空気圧駆動ピストン138,140に結合され、これらは、それぞれ、ピストンハウジング142,144に配置されている。上側駆動ピストン138は、第1のピストンチャンバ146内に配置され、下側駆動ピストンは、第2のピストンチャンバ148内に配置される。従って、1つの実施形態においては、バルブ部材118は、多部品のスプールであり、この例においては、4つの部品は、2つの軸部分120a及び120bと共に、2つのプッシュロッド134及び136を具備している。変形例としては、バルブ部材により多くの部品を具備してもよく(例えば、より多くの軸部分)、単一部品のバルブ部材、3部品のバルブ部材(例えば、単一部品の軸120と2つのプッシュロッド)などでもよい。
【0033】
それぞれのピストンチャンバ146,148は、加圧空気の源150,152への接続を具備している。この例における制御信号40(図1)は、空気圧信号であって、上側接続部150と下側接続部152との間を交互する。空気圧制御信号は、適切な制御回路(図示せず)から提供され、それらは、例えば、適切な時間に、2つのポート150,152に加圧空気を供給する、1又は複数の制御バルブなどである。また、それぞれのバルブチャンバ146,148は、通気又は排気され、同一のポート150,152を通るバルブ動作を容易にしている。ばね139又はその他の適当な付勢部材は、上側駆動ピストン138の加圧側に設けられ、別のばね141又はその他の適当な付勢部材は、下側駆動ピストン140の加圧側に設けられる。これらのばねは、スプールバルブが空気圧に関連して上下する動きを助けるが、詳しくは後述する。
【0034】
スプールバルブ72は、さらに、ブッシング154,156,158,160を具備し、これらは、いくらかバルブ軸120を軸支し、スプールバルブ軸120の円筒形の端部122,124,126,128のそれぞれの部分に液密シールを提供する。軸120とブッシングとの間には、密な公差が維持され、これらの液密シールを構成する。
【0035】
図3と図4を比較すると、空気圧駆動ピストン138,140は、どちらの駆動ピストンが圧力下にあるのかに基づいて、バルブ部材118を上下に動かすように協働することに留意されたい。従って、図3において、空気圧は、下側又は第2のピストンチャンバ148に加えられ、これは、下側駆動ピストン140を押し上げて、従って、バルブ部材118をその最も上の位置に位置決めする。図4においては、空気圧は、上側又は第1のピストンチャンバ146に加えられ、これは、上側駆動ピストン138を押し下げて、従って、バルブ部材118をその最も下の位置に位置決めする。片方の駆動ピストンに空気圧が加えられるとき、他方の駆動ピストンチャンバは加圧されず、ピストンは、バルブ部材118と共に互いに移動するようになっている。ばね139,141は、ピストン138,140に付勢力を与え、バルブ部材118を動かすのに必要なピストンのサイズを小さくしている。詳しくは後述するように、ばね付勢は、バルブ部材118が多部品の構造であるために、利用可能になっている。
【0036】
図3を参照すると、下側ピストンチャンバ148に加えられた空気圧は、関連するピストン140(と共に上側ピストン138)を押し上げている。これは、バルブ軸120を図示のように位置決めすることになる。最も下の円筒形の端部128は、液密シールと共に摺動して、最も下のブッシング160に入り、最も下の入口キャビティ108を、第2の分配キャビティ116から、シールして分離する。従って、第2のバルブ入口ポート106にあるすべての加圧流体は、チャンバ20の下側又は第2の流体通路100に入ることを防止され、第2のバルブ入口ポート106における加圧流体は、ピストン76に作用しない。最も下の円筒形の端部128とは反対側にある、軸132上の円筒形の端部126は、そのそれぞれのブッシング158による液密シールから、摺動して外れる。これは、第2の流体通路100と、出口キャビティ112と、バルブ出口ポート110との間の連通を許容する。小出し部材又はピストン76が下向きに動くと、材料は、チャンバ20から出て、(出口として機能する)第2の流体通路100を通り、第2の分配キャビティ116を通り、軸132とブッシング158との間の隙間を(後述するように軸132のスプライン部分に沿って)通り、バルブ出口ポート110から出る(図4)。最も上の円筒形の端部122は、それぞれのブッシング154から滑り出て、加圧流体は、第1のバルブ入口102から通過し、軸130のスプライン部分に沿って、第1の分配キャビティ114及び(いまはチャンバ20への入口として作用している)第1の流体通路98に入って、ピストン76に作用して、図3に示した位置へ、ピストンを押し下げる。最も上の円筒形の端部122とは反対側にある、円筒形の端部124は、それぞれのブッシング156に滑り入りシールして、第1の分配キャビティ114を、出口キャビティ112からシールして隔離する。
【0037】
図4を参照すると、上側ピストンチャンバ146に加えられる空気圧は、関連するピストン138(と共に下側ピストン140)を押し下げる。この結果、バルブ軸120は、図示のように位置決めされる。最も下の円筒形の端部128は、液密シールから滑り出て、最も下のブッシング160に入って、最も下の入口キャビティ108と、第2の分配キャビティ116との間を連通させる。従って、第2のバルブ入口ポート106にあるすべての加圧流体は、入口キャビティ108を通って流れ、軸132のスプライン部分を通り、第2の分配キャビティ116に入り、(いまはチャンバ20への入口として機能している)第2の流体通路100に入り、ピストン76に対して作用して、ピストン76を押し上げる。最も下の円筒形の端部128とは反対側にある、軸132の円筒形の端部126は、そのそれぞれのブッシング158を備えた液密シールに滑り入り、第2の分配キャビティ116を出口キャビティ112から隔離する。ピストン76が上昇すると、材料は、チャンバ20から流出し、(いまはチャンバ20の出口として機能している)第1の流体通路98を通り、第2の分配キャビティ116を通り、軸132とブッシング158との間の隙間を(軸132のスプライン部分に沿って)通り、バルブ出口ポート110から排出される。最も上の円筒形の端部122は、そのそれぞれのブッシング154に滑り入り、シールして、第1のバルブ入口102を、第1の分配キャビティ114及び第1の流体通路98から隔離する。これにより、第1の流体通路98と、第1の分配キャビティ114と、出口キャビティ112と、バルブ出口ポート110との間は連通する。流体材料は、ピストン76が、図4の位置に上昇することで放出され、材料は、チャンバ体積Cから押し出され、第1の流体通路98を通って流れ、軸130のスプライン部分に沿って、出口ポート110から出る。最も上の円筒形の端部122とは反対側にある、円筒形の端部124は、そのそれぞれのブッシング156との係合から外れ、第1の分配キャビティ114と出口キャビティ112との間を連通させる。
【0038】
このように、図3及び図4に示すように、スプールバルブ72は、加圧流体が適用されて、ピストン76を上又は下に押すのかを制御する。
【0039】
従って、駆動ピストン138,140の簡単な空気圧制御によって、例示的には空気圧スプールバルブ72の形態である方向性制御装置18が、計量装置16に流体圧力を交互に加え、小出し部材76を上下に押し、同時に、材料が小出しにされている間に、チャンバを充填する。計量チャンバ74は、その最も簡単な形態においては、2つの流体通路を有し、方向性制御装置18の状態に応じて、計量チャンバ74の入口及び出口として切り換えるように機能する。
【0040】
図5A及び図5Bは、加圧流体を計量装置16及び方向性制御装置18を出入りさせる、多くの方法のうちの1つを示している。この例においては、マニホールド部分52は、マニホールドブロック162を具備している。図5Aは、流入を示し、図5Bは、流出を示している。マニホールドブロック162は、単一の入口164を具備し、加圧材料がマニホールドに入るのを許す(入口164は、図1の入口38及びポートAに機能的に対応することに留意されたい。)。この共通する入口164は、共通する供給通路168と連通している。共通する供給通路168は、2つの通路170,172を通して、小出し部分50に連通し、特に、第1及び第2のバルブ入口ポート102,106のそれぞれに連通する。出口流れ(図5B)のために、出口14は、共通する出口通路174と連通し、小出し部分50、特に出口ポート110と、交差通路176を備える。図5A及び図5Bの両方において、スプールバルブ72の位置は、図4に示した位置に対応している。
【0041】
図6Aを参照すると、スプールバルブ72の動作を模式的な簡略図に示している。この図は、ツーピースの軸120a及び120bを有してなるバルブ部材118を含んでいる。バルブ部材118は、空気圧駆動ピストン138,140と、プッシュロッド134,136との動作によって、軸線方向に(図6Aで見ると上下に)移動する。空気圧の力は、それぞれの付勢ばね139,141によって補助される。また、ブッシング154,156,158,160も模式的に示されている。
【0042】
図6Aに示した位置は、図3に示した位置に対応し、上側ばね139は圧縮され、下側ばね141は伸びている。
【0043】
多部品の軸120、この実施形態においては、2つの部分120a,120bは、単一部品の軸の代わりに設けられ、軸120をブッシング154,156,158,160に軸支及び支持するのを簡易化している。4つのブッシングは、単一のチャンバ内にあり、共通の軸線上に配置されている。軸120が代わりに単一部品であるとするならば、ブッシングは、すべてほとんど完璧に中心線に沿って整列されなければ、軸120を円筒形の端部に適切にシールすると共に、軸120が、例えば、任意の側の荷重又は整列誤差に起因して、束縛されることを防ぐことができない。従って、それぞれの軸部分120a,120bは、2つだけのブッシングによって支持され、軸のシャフトが中心線を形成する。これは、かなり組立体及び整列を簡易にし、特に、例えば、円筒形の端部122,124,126,128とそれらのそれぞれのブッシング154,156,158,160との間における、金属対金属のシール(金属ブッシングと金属の軸部分)など、密なシール公差を許容するので有用である。
【0044】
プッシュロッド134,136は、それらのそれぞれの円筒形の軸の端部122,128にて、突き合わせに当接している。これは、入口102,106からの流体圧力を、それぞれのプッシュロッドに対して作用させ、プッシュロッドを駆動するピストンに関連したばねの力を打ち消す。例えば、下側入口106における流体圧力は、プッシュロッド136を下向きに押し込む。プッシュロッド136に加わるかかる液圧力は、上側ピストン138に空気圧が加わるとき(下側ピストン140のチャンバは通気されることを思い出して)、下側ばね141のばね付勢に打ち勝つ助けになる。液圧力の利益がなければ、2つのばね139,141は、単に互いに打ち消し合うであろう。ばね139,141が望ましい理由は、それらが、駆動ピストン138,140を動かすために加えられた空気圧を補助するためであり、それにより、小出し装置10のためのより小さいピストンとより小さいパッケージが得られることになる。
【0045】
従って、図6Aの位置から、空気圧が、上側ピストン138に加えられたと仮定する。下側ピストンチャンバは通気され、下側プッシュロッド136に作用する液体材料からの液圧は(矢印143にて示す)、下側ばね141の付勢を克服し、スプールバルブ72は下向きに移動する。上側プッシュロッド134に対して作用する液圧力145によって、スプールバルブが上方へ動くとき、逆のことが起こる。この流体圧力は、ピストン138,140に働くばね付勢を補助し、従って、スプールバルブ72の動きを容易にする。システムの流体圧力は、通常の動作中には、入口102,106に常に存在することを留意されたい。プッシュロッド134,136の断面積は、液圧力が、関連するばね139,141の力をわずかにオフセットするように選択される。
【0046】
入口102,106における流体材料からの液圧を使用することは、単一部品の軸120と2つのプッシュロッド134,136からなる3部品のスプールバルブ(図示せず)でも同様に実現できる。軸120は、代わりに、図示した2つよりも多くの部分を有してもよい。
【0047】
多部品のシャフトによって支持されるベアリングは一般的に知られているけれども、一般的な知識は、スプールバルブの技術に容易に移行しておらず、発明者は、実際に大きなピストン及び/又は高い空気圧(しばしば工場の空気圧に実用的に限定される)を必要とする、液圧特性に導入する多部品の軸120の使用を見い出した。また、ばねで補助される空気ピストンは一般的に知られているけれども、この場合にも、かかる知識は、二重端部の駆動スプールバルブには容易に移行せず、というのは、ばねが互いに打ち消し合うためである。しかし、私の例示的な実施形態においては、ばねの使用は、この液圧を克服する助けになり、従って、設計者は、液圧を利用しつつ、別の方法で要求されるのに比べて、ピストンサイズを小さく維持できる。スプールバルブの運動中に、バルブ部材118に作用する液圧力と共に、ばねを使用することによって実現される共同作用が存在する。従って、一方のばねが延びて(その関連するピストンに作用する空気圧力に加えて)、その関連するプッシュロッドに作用する液圧力の補償を助けるけれども、同時に、対向するプッシュロッドに作用する液圧力は、対向するピストンによって圧縮されるピストンのばね力に打ち勝つために有利に使用される。
【0048】
引き続き図6Aを参照すると、別のオプションである特徴が提示され、それぞれの小出し動作の後におけるピストン76の方向逆転によって生じる、出口又は小出し流れにおけるウインク効果は解消される。図6Aには、内側の円筒形の端部124,126の間の寸法Xと、出口ポート110を取り囲む、内側ブッシング156,158の対面シールの端部の間の寸法Yとが注記されている。寸法が、X>Yであるならば、出口110は、入口102及び106の箇所における液体材料の入口圧力から、常に隔離される。これは、本願における例示的な実施形態の構造である。
【0049】
他方においては、寸法がX<Y(図示せず)であるならば、ブッシングシール箇所202に対する円筒形部分124のシール箇所200は、他方のブッシングシール箇所206に対する他方の円筒形部分126のシール箇所204の前に開く。これは、一瞬、入力圧力を結合又は交差させ、入口102から出口110に直接的に流す。この交差流れを使用して、X>Yのとき、隔離された出力のために生じるであろう、洗い流し又はウインクを打ち消す。この瞬間的な状態は、非計量の量を出口に排出させるけれども、この効果は、スプールバルブの運動速度を適切に制御することで最小化できる。
【0050】
図6B及び図6Cを参照すると、この例示的な実施形態においては、それぞれの軸部分120(図6B及び図6Cは、図3及び図4のツーピースの軸の実施形態に用いられる、2つの軸部分のうちの1つを示している。)は、略円筒形のシャフトであって対向する円筒形の端部122,124を有している。中央部分210は、凹部212が形成されている点で、スプライン状に形成されている。この例において、3つの凹部212が設けられ、3つの弓形の隆起部214が残されている。これらの隆起部214は、スプールバルブ72が軸線方向に動くとき、軸シャフト130と、関連するブッシングとの間の接触を維持し、従って、軸120をブッシングの中心に保持する。これは、ブッシングと軸の円筒形の端部との間に、密な公差の金属対金属のシールがある場合に、特に、有効である。凹部212は、溝部216をもたらし、これにより、流体材料は、シャフトに沿って、ブッシングの中心を通って流れることができる図6Bは、例えば、図3のブッシング154のための、ブッシングの内壁を含むことに留意されたい。
【0051】
図3及び図4における圧力ベースの実施形態の1つの特徴は、小出しされる材料の流量は、システム圧力、粘度、シールの引きずりなどの関数として変化することである。たとえ、材料の量が精密に計量されるとしても、材料が小出しにされる速度は変化する。従って、装置10は、小出し速度の公知の制御で動作するのでなく、離散値の量を小出しにすることが極めて望ましい。再び図6Aを参照すると、別の代替的な実施形態において、検出部分92に置き換えて、例えば、小出し速度制御構造300などの速度機構を用いてもよい。図6Aの例示的な実施形態においては、小出し速度制御構造300は、サーボモータの形態にて実現されるけれども、任意のその他の構造を、必要に応じて使用して、小出し部材24の移動速度を制御し、もって、小出し装置からの材料の小出し速度を制御してもよい。
【0052】
サーボモータの使用は、精密に計量された量の材料を得るだけでなく、制御された小出し速度を得るための、1つのアプローチである。むしろ(又は代替的に加えて)、センサ92の使用(小出し部材24が、いつストッパに達したかを検出するが、どの位の速さで小出し部材24が移動したかは検出しない。)、サーボモータ又はその他の電気機械的、空気圧的、又は液圧的な装置は、小出し動作中に、いつ小出し部材24がその移動を完了したのかを決定するために使用されるのみならず、部材24が移動する速度を制御し、もって、液体材料が小出しされる速度を決定するためにも使用される。
【0053】
図6Aの例示的な実施形態においては、サーボモータ302は、適当な連結機構304によって、ピストンロッド90に結合され、これは、小出し部材又はピストン76と共に移動する。ピストン76に働く主たる原動力は、本願で開示する他の実施形態と同様に、供給源12(図1)からの液体材料の流体圧力であり、制御装置18は、同様な方法で機能して、第1の流体通路98又は第2の流体通路100に導かれた加圧流体を、チャンバ20から出入りさせるように制御する。しかしながら、この事例においては、空気圧制御信号40(図1)は、例えば、サーボモータ制御回路306からの位置ベースの信号に応答して、状態を変化させ、いつ小出し動作が完了したのかを指示する。この位置ベースの信号は、例えば、位置又は近接センサからのハードの信号でもよいし、又は、サーボモータのソフトウェア制御によって発生する“ソフト”の信号でもよく、というのは、制御回路306は、サーボモータ302の精密な既知の位置に基づいて、小出し部材24の位置を精密に決定できるためである。例えば、制御回路306は、小出し部材24の方向が変化(図1)したのと同時に、方向変化信号40を制御装置18に発行する。制御回路306は、同じく又は代替的に、サーボモータ302の動作に基づいて、加速及び減速情報に基づき、制御装置18のために制御信号40を発生する。サーボモータ302と関連する制御回路306とは、当業者に知られている任意の適当な装置でよい。制御回路306は、代表的に、モータ302と共に入手可能である。1つの適当なサーボモータシステムの例は、回転を直動に変換するアクチュータシリーズであって(例えば、TRITEX(登録商標)シリーズ)、ミネソタ州のチャンハッセンにある、EXLAR社から入手可能である。
【0054】
注記したように、流体圧力は、小出し動作中にピストン76を移動させる(すなわち、チャンバ20の端から端まで、又は複数の移動における、ピストン76のそれぞれの移動させる)主たる原動力である。従って、サーボモータ302は、ピストン76に対する電気機械的なブレーキとして機能し、ピストン76は所望の速度にて移動し、従って、所望の小出し速度を得ることを保証する。周知の如く、サーボ制御306は、サーボモータの直線位置を非常に正確に決定する。従って、この実施形態では、この情報は、ピストン76の位置と直接的に相関して、小出し動作の開始及び終了を決定する。
【0055】
サーボモータ制御306は、適当な制御信号を発生させて、スプールバルブ72の空気圧系統によって、小出し動作の終了時に、スプールバルブの運動方向を切り換える。変形例としては、センサ(図示せず)を使用して、いつスプールバルブ72がその行程の端部に達したのかを検出し、サーボモータ制御306に、ピストン76を解放する信号を発生し、次回の小出し動作の動きを確実にする。サーボモータの実施形態は圧力に対して鈍感であるので(スプールバルブ72への適切な入口圧力があると仮定する。)、この実施形態は、必要に応じて、ほぼ連続的な小出しの制御された小出し速度にて、制御された又は計量された体積を有するような、小出し動作を得るために使用される。たとえ、ピストン76が方向を反転するとき、それぞれの小出し動作の間に、依然としてウインクが存在したとしても、例えば、小出し装置10からノズルへの長い出口経路(長いホースなど)を使用することで、又は他の例として上述したX<Yの交差特徴を使用することで、このウインクは最小化され又は解消される。特に、ピストン76に制御された位置と移動速度を使用する、代替的な実施形態(例えば、サーボモータの実施形態)においては、交差する特徴は有用であり、というのは、交差する持続時間は、精密に既知であり、サーボモータで制御され、1つの入口が出口に直接結合されているとき、交差時間中に小出しにされた液体材料の瞬間的な“非計量”の量からのあらゆる効果を最小化するためである(例えば、図1において、X<Yの状態はAとDとの間の瞬間的結合によって実現される。)。
【0056】
別の変形例による実施形態として、サーボモータよりもむしろ、圧力調整装置(図1に破線で符号400にて示す)を使用して、供給源12からの液体材料の圧力を制御し、小出し部材24に対して作用させる(図1)。圧力を(例えば粘度の変化を相殺するために)制御することで、事実上、ピストン76は、制御された速度にて移動し、センサ94は、図3及び図4の実施形態において使用され、スプールバルブ72の方向を切り換える。この代替的な構成は、事実上、ピストンタイプの流量計を提供する。
【0057】
図6Dを参照すると、2つの要素からなる小出し装置又はシステム450が示されている。この実施形態においては、システム450は、2つの小出し装置452,454を利用し、これらは、個々に、本願において上述した実施形態による小出し装置10と類似している。従って、それぞれの小出し装置452,454は、制御装置456と、計量装置458とを具備している(図6Dにおいて、制御装置456は、図6Dでは見えない制御装置18と共に、オプションであるマニホールド構造を具備するものとして指示される。)。また、この2つの要素からなるシステム450は、図6Aの実施形態と同様に、2つの速度制御構造460,462を使用しており、例えば、サーボモータ又はステッピングモータを用いて、それぞれの材料の小出し速度を制御する。モータ460,462は、共通の制御システム464を共有する。図6Dに示した2つの小出し速度制御構造460,462の利点は、制御システム464が使用されて、2つの材料の小出し速度を独立に制御するために使用される。この小出し速度の独立した制御は、従って、2つの要素の混合比を制御又は選択するのに使用され、これらは続いて一緒に混合される。小出し速度は、所望の混合比を達成するように制御され、一方、2つの材料の圧縮性の差、粘度の差、圧力の差などを補償する。変形例としては、他のシステムにおいては、2つの小出し装置452,454のために、小出し速度の独立した制御を有する必要はないが、代わりに、制御システム464は、小出し装置452,454を同一の速度にて動作させる。
【0058】
例えば、サーボモータ又はステッピングモータを使用して、コーティング材料の小出し速度を制御するための構造を使用することは、図6Dの実施形態において、容易になる。小出し部材24の動き又は変位の速度を速度制御しなければ、所望の精度の程度まで、2つの材料の混合比を、精密又は正確に制御するのは、より困難である。この困難は、小出しにされ混合される材料の粘度、入口圧力、温度などの変化に起因して発生する。
【0059】
別の変形例による実施形態として、例えば、単一のサーボモータ又はステッピングモータなど、単一の小出し速度制御構造を使用しても、2つの材料の小出し速度を制御できる。そのような構成は、例えば、2つの材料の比率が事前に定められて、一定であるときに使用できる。そのような事例においては、例えば、適当な歯車装置又は変位調整装置(例えば、変位調整部材34の位置)を介して、2つの計量装置458が単一のモータによって駆動されるが、所定の一定の比率を達成するために、異なる速度にて小出しにする。比率は、異なる比率に変化又は選択するために、歯車装置を調整し、又は、一方又は双方の変位調整部材34(図1)の位置を調整し、2つの材料の比率を変化させるという意味において、一定している。これは、例えば、2つの別々の小出し速度制御構造460,462(図6D)を使用するのとは対照的であり、2つの材料の比率は、制御306を介したプログラマブルな変化によって選択及び変化でき、一方又は双方の計量装置458の小出し速度を調整又は変化させる。
【0060】
全体的なシステム450において、第1の供給源466は、第1の要素のために使用され、第2の供給源468は、第2の要素のために使用される。2つの要素のシステムの代表的な例は、例えば、充填材料として、又は接着剤として、使用される2成分のエポキシである。それぞれのポンプ470a,470bは、そのそれぞれの供給源466,468から、それぞれの小出し装置452,454における入口164(図2及び図5A参照)に、それぞれの成分を届けるために使用される。それぞれの小出し装置452,454は、移送ホース474,476によって、混合ステーション478に接続される、それぞれの出口470,472を有している。変形例としては、移送ホースは、2つの成分の材料を、表面に適用するまえに、材料を一緒に混合するハンドガンに届ける。混合ステーション478は、例えば、適用前に2成分を結合させるための混合要素480を使用する、静的混合ステーションである。混合器要素480は、混合された成分を適用表面に届けるノズルとして使用され、又は混合器要素480は、混合材料を離れた位置にあるノズルへ移送する可撓性ホースとして適合する。
【0061】
図6Dに示した2つの要素の実施形態は、2つを越える要素に容易に拡張されることができ、そのためには、単に多くの小出しユニットを追加し、所望の混合比を達成するために、小出し速度を所望に制御するように設計すればよい。
【0062】
本発明について、例示的な実施形態を参照して説明した。この明細書を読んで理解すれば、変形例及び応用例が思い浮かぶ。すべてのそのような変形例及び応用例は、特許請求の範囲又はその均等物の範囲内に包含されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体材料のための小出し装置であって、この装置が、
計量チャンバと、前記チャンバの中に配置された小出し部材とであって、前記チャンバは、第1及び第2の材料通路を有している、上記計量チャンバと、
前記小出し部材は、第1の位置と第2の位置との間を交互に動くことができ、前記小出し部材が前記第1の位置に向けて動くと、前記第1の材料通路から材料が流出し、前記小出し部材が前記第2の位置へ向けて動くと、前記第2の材料通路から前記材料が流出する、前記小出し部材と、を備え、
前記小出し部材は、前記第1及び第2の材料通路の流体圧力に応じて動き、一方の前記材料通路がチャンバの入口として動作しているときには、他方の材料通路がチャンバの出口として動作する、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記小出し部材は、前記第1の位置に向けて動き、これは、
(a)前記小出し部材に対して作用する、前記第1の材料通路からの材料の流体圧力に応じて、及び、前記小出し部材は、前記小出し部材に対して作用する、前記第2の材料通路からの材料の流体圧力に応じて、前記第2の位置に向けて動き、又は、
(b)材料が、前記第1の材料通路から前記計量チャンバに入り、前記計量チャンバを充填し、前記小出し部材を前記第1の位置へ駆動することによる、
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置が、以下のいずれか、すなわち、
(a)調整部材であって、前記小出し部材に対して位置決め可能であり、前記小出し部材の各ストロークで小出しにされる材料の体積を選択する、上記調整部材か、又は、
(b)材料制御装置であって、制御信号に応じて、前記第1及び第2の材料通路に加圧材料の源を届け、前記材料制御装置は、第1及び第2のバルブ位置を有するバルブを備え、前記バルブが前記第1のバルブ位置にあるとき、加圧材料を前記第1の材料通路に流し、前記バルブが前記第2のバルブ位置にあるとき、加圧材料を前記第2の材料通路に流す、上記材料制御装置か、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記小出し部材は、検出可能な部材を有するピストンを備え、これは、前記ピストンが前記第1及び第2の位置にあるとき、検出部材によって信号で検出されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記制御信号は、センサ信号の関数であって、いつ、前記小出し部材が前記第1又は第2の位置にあるのかを指示することを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記小出し装置が、
制御装置であって、加圧材料を前記第1の材料通路に届ける第1の状態と、加圧材料を前記第2の材料通路に届ける第2の状態とを有し、前記小出し部材は、前記第1の材料通路にある加圧材料に応じて、前記第1の位置から前記第2の位置へと移動する、上記制御装置、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記材料通路から流れる材料は、前記制御装置における共通のオリフィスを通って流れることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記制御装置は、第1のバルブ位置を有するバルブを備え、これは、加圧材料の源と前記第1の材料通路との間を連通させ、及び、第2のバルブ位置を有し、これは、加圧材料の源と前記第2の材料通路との間を連通させることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記制御装置は、
(a)前記第1及び第2の材料通路に加圧材料を交互に届けるか、又は、
(b)制御信号に応じて状態を切り換える、
ことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項10】
液体材料を小出しにする方法であって、この方法が、
第2の材料通路から計量された体積を充填しつつ、計量された体積の材料を第1の材料通路から空にする段階と、第1の材料通路から計量された体積を充填しつつ、計量された体積の材料を第2の材料通路から空にする段階と、
を備えていることを特徴とする方法。
【請求項11】
体積の計量において材料を小出しにし、同時に、計量体積を追加的な材料で充填するように、加圧材料を使用する段階を備えていることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1及び第2の材料通路に交互に届けられる加圧材料を切り換えるために、加圧流体を使用する段階を備えていることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
加圧材料を前記第1及び第2の材料通路に交互に提供し、瞬間的に、入口圧力及び材料の流れを、前記材料通路よりもむしろ出口に接続する段階を備えていることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記小出し部材が、前記第1の位置と第2の位置との間を移動するとき、前記小出し部材の速度を制御する調速機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記調速機構は、サーボモータを備えていることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記小出し部材に作用する流体材料の圧力を制御する調圧装置を備え、装置は、ピストンで駆動される流量計の関数として働くことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項17】
第2の計量チャンバを備え、前記第1及び第2の計量チャンバは、それぞれ、第1及び第2の材料を小出しにするための第1及び第2の小出し部材を備え、及び、第1及び第2の材料を表面に塗布するために統合する混合装置を備えていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記第1及び第2の小出し部材は、所望の混合速度に基づいて、異なる速度にて材料を小出しにすることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記小出し部材が前記第1の位置と第2の位置との間を移動すると、調速機構は、前記第1及び第2の小出し部材を制御して、第1及び第2の材料の所定の混合比を発生させることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記小出し部材が前記第1の位置と第2の位置との間を移動すると、第1及び第2の調速機構は、それぞれ、前記第1及び第2の小出し部材を制御して、第1及び第2の材料の混合比を選択可能に発生させることを特徴とする請求項17に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【公開番号】特開2010−64072(P2010−64072A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−212855(P2009−212855)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(391019120)ノードソン コーポレーション (150)
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
【Fターム(参考)】