説明

液剤滴下装置及び基板処理装置

【課題】液晶を無駄にすることなく、搬送用容器からシリンジへ液晶を供給できる液剤滴下装置を提供すること。
【解決手段】液晶滴下装置21は、搬送用容器27の開口部28を閉塞する閉塞部材29と、シリンジ24に固定され、搬送用容器27をその開口部28が下方に向いた状態となるように閉塞部材29を着脱可能に支持する支持部材26と、搬送用容器27からシリンジ24に液晶を供給する管路とを備えた。そして、閉塞部材29は、搬送用容器27の開口部28を閉塞する凹部82と、搬送用容器27を凹部82に固定する雌ねじ部85と、搬送用容器27内と管路とに連通する貫通孔87と、貫通孔87を開閉する供給弁とから構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液剤を充填して搬送する搬送用容器内の液剤をノズルから対象物に対して滴下する液剤滴下装置及び該液剤滴下装置を備えた基板処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、このような液剤滴下装置として、搬送用容器から供給される液剤を貯留するシリンジと、該シリンジからノズルへ液剤を供給する流路を開閉する滴下弁と、シリンジ内に貯留された液剤に圧力を加えるプランジャとから構成されるディスペンサとを備え、液剤として液晶を滴下するものがある。例えば、特許文献1に記載の液晶滴下装置では、搬送用容器から供給される液晶をシリンジよりも大量に貯留可能なバレルと、該バレルとシリンジとを連通するチューブを開閉する供給弁とを備えている。そして、供給弁を開き且つ滴下弁を閉じた状態でプランジャを上昇させることでバレル内に貯留された液晶をシリンジ内に供給するとともに、供給弁を閉じ且つ滴下弁を開いた状態でプランジャを下降させ、シリンジ内に貯留された液晶に圧力を加えることで、ノズルから液晶を滴下している。さらに、特許文献1では、バレルの下端にチューブが接続されることで、バレル内に貯留された液晶が無駄なくシリンジに供給されるようになっている。
【特許文献1】特開2005−125186号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、液晶は、例えばガラス瓶等の搬送用容器に充填された状態で液晶材料メーカから提供されるため、バレル内の液晶が無くなった場合には、搬送用容器に充填された液晶をバレルに移し替える必要がある。そのため、作業効率が低下するとともに、液晶を移し替える作業中にちり等が混入するおそれがあった。そこで、搬送用容器の上方からチューブ等を差し込み、液晶を吸い上げてシリンジに供給することが考えられるが、搬送用容器の底に液晶が残りやすく、液晶を無駄なくシリンジに供給することができないという問題があった。なお、このような問題は、液剤として液晶を滴下する場合に限らず、例えば接着剤やはんだペースト等の液剤を滴下する場合においても同様に生じる。
【0004】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、液剤を無駄にすることなく、搬送用容器からシリンジへ液剤を供給できる液剤滴下装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、搬送用容器内の液剤をノズルから対象物に対して滴下する液剤滴下装置であって、前記搬送用容器から供給される前記液剤を前記ノズルから滴下するディスペンサと、前記搬送用容器の開口部を閉塞する閉塞部材と、前記ディスペンサに固定され、前記搬送用容器を該搬送用容器の開口部が下方に向いた状態となるように前記閉塞部材を着脱可能に支持する支持部材と、前記搬送用容器から前記ディスペンサに前記液剤を供給する管路と、を備え、前記ディスペンサは、前記搬送用容器から供給される前記液剤を貯留するシリンジと、前記シリンジから前記ノズルへ前記液剤を供給する流路を開閉する滴下弁と、前記シリンジ内に貯留された液晶に圧力を加えるプランジャとから構成され、前記閉塞部材は、前記開口部を閉塞する本体部と、前記開口部を前記本体部に固定する固定手段と、前記搬送用容器内と前記管路内とを連通する貫通孔と、前記貫通孔を開閉する供給弁とから構成された。
【0006】
同構成によれば、液晶材料メーカ等から提供される液晶が充填された搬送用容器に閉塞部材を取り付け、供給弁を閉じた状態にすることで、搬送用容器の開口部を下方に向けた状態にしても液晶が漏洩しない。そして、この閉塞部材を開口部が下方に向いた状態で支持されるため、搬送用容器の上方からチューブ等を差し込み、液晶を吸い上げてシリンジに供給する場合と異なり、搬送用容器の底に液晶が残らず、液晶が無駄なくシリンジに供給できる。また、搬送用容器を交換する際に、搬送用容器及び閉塞部材を支持部材から取り外し、液晶が貯留された新たな搬送用容器に閉塞部材を取り付けて支持部材に支持させることで搬送用容器が交換される。そのため、上記従来のように、搬送用容器からバレルに液晶を移し替える必要がなく作業効率の低下を防止できるとともに、液晶を移し替える作業中にちり等が混入することを防止できる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の液剤滴下装置において、前記搬送用容器の開口部外周面に雄ねじ部が形成され、前記固定手段は、前記閉塞部材に形成され前記雄ねじ部が螺入される雌ねじ部である。同構成によれば、閉塞部材を搬送用容器に螺合することで、開口部が閉塞部材の本体部に固定されるため、例えば搬送用容器全体を収容して開口部を固定する収容部材を用いる場合に比べ、部品点数を削減できる。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の液剤滴下装置において、前記固定手段は、有底状の収容部材と、前記閉塞部材及び前記収容部材のうちの何れか一方に設けられた締結部材と、前記閉塞部材及び前記収容部材のうちの何れか他方に設けられるとともに前記締結部材に係止する係止部材とから構成され、前記搬送用容器は、前記本体部と前記収容部材の底部とに当接した状態で前記収容部材に収容されるようにした。一般に、搬送用容器は、液晶などの液剤に対して耐食性に優れるとともに、安価なガラス瓶であることが多い。しかしながら、ガラスは破損しやすい材質であるため、金属製のロボットハンド等で持ち運ぶことが困難である。この点、同構成によれば、搬送用容器が収容部材に収容されてその開口部が閉塞部材の本体部に固定されるため、収容部材を把持することで容易に搬送用容器をロボットハンド等で持ち運ぶことが可能になり、容易に自動化することができる。また、搬送用容器にねじ部が形成されていない場合であっても、その開口部を本体部に固定できる。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の液剤滴下装置において、前記収容部材は、有底筒状に形成されるとともに、該収容部材の筒部には、開口窓が形成された。同構成によれば、収容部材の筒部に開口部が形成されているため、搬送用容器内の液晶の残量を容易に視認することができる。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の液剤滴下装置において、前記収容部材は、前記締結部材及び前記係止部材のうちの何れか一方が設けられるロック部と、該ロック部と前記底部とを連結する棒状の連結部とを備えた。同構成によれば、連結部間の隙間から搬送用容器内の液晶の残量を容易に視認することができる。また、棒状の連結部を把持することで搬送用容器を持ち運ぶことが可能になり、収容部材全体を把持せずに済むため、搬送用容器の容量が大きな場合であっても容易に持ち運ぶことができる。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のうちの何れか一項に記載の液剤滴下装置において、前記閉塞部材には、前記搬送用容器内に不活性ガスを供給する給気孔が形成された。同構成によれば、シリンジ内に液剤を供給する際に搬送用容器内に不活性ガスを給気することで、プランジャでシリンジ内を負圧にすることのみでシリンジ内に液剤を供給する場合と異なり、気泡を発生させずに素早く液剤を供給できる。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のうちの何れか一項に記載の液剤滴下装置において、前記貫通孔は、前記閉塞部材における前記開口部が固定される固定面、及び前記支持部材に当接する当接面に開口して形成され、前記管路は、前記貫通孔に連結するように前記支持部材における前記当接面を支持する支持面に開口して形成された垂直部と、前記垂直部と前記シリンジ内とを連通するように前記支持部材に形成された水平部とから構成され、前記閉塞部材は、前記支持部材上に載置されて固定されるようにした。同構成によれば、閉塞部材が取り付けられた搬送用容器内とシリンジ内とが支持部材内に形成された管路を介して連通されるため、例えば搬送用容器内とシリンジ内とをチューブで接続する場合と異なり継手等が不要であり、閉塞部材の取り付け作業の効率化を図ることができる。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項7記載の液剤滴下装置において、前記貫通孔の前記固定面側には、該貫通孔よりも大径の大径部が形成されるとともに、前記貫通孔の前記当接面側には、該貫通孔よりも小径の小径部が形成され、前記供給弁は、前記貫通孔内の当接面側に配置されるボール部材と、前記ボール部材よりも前記固定面側に配置されるコイルばねと、前記大径部に圧入され前記コイルばねを押さえる押さえ部材とから構成され、前記垂直部内には、前記小径部よりも小径に形成された棒状のロッドが上下動可能に挿入されるようにした。同構成によれば、垂直部内に挿入されたロッドを上下動させることでボール部材が移動して供給弁が開閉されるため、例えば搬送用容器内とシリンジ内とをチューブで接続し、該チューブをピンチバルブで開閉する場合等に比べ、液剤滴下装置の小型化を図ることができる。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載の液剤滴下装置において、前記貫通孔の前記固定面側には、該貫通孔よりも大径の大径部が形成されるとともに、前記貫通孔の前記当接面側には、該貫通孔よりも小径の小径部が形成され、前記供給弁は、前記貫通孔内の当接面側に配置されるボール部材と、前記ボール部材よりも前記固定面側に配置されるコイルばねと、前記大径部に圧入され前記コイルばねを押さえる押さえ部材とから構成され、前記支持面における前記垂直部の周囲には、前記小径部に挿入され前記ボール部材を押し上げる突起部が形成され、前記支持部材には、前記管路を開閉する開閉弁が設けられた。同構成によれば、閉塞部材を支持部材上に載置することで、突起部が小径部内に挿入されてボール部材が押し上げられ、供給弁が常に開いた状態になる。そして、管路を構成する開閉弁としてその他の弁を用いることができ、既存の弁を用いることで製造コストの低減を図ることができる。
【0015】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の液剤滴下装置において、前記支持部材に収容され、軸方向両端に径方向外側に向かって第1及び第2フランジ部が延設されるとともに、前記第1及び第2フランジ部の端面に環状の凸部が形成されたチューブを備え、前記水平部は、前記垂直部に連結された第1流路と、前記シリンジ内に連結される第2流路とから構成され、前記支持部材には、前記第1流路と前記第2流路との間にて一側面側に開口した空洞部と、前記第1流路と前記空洞部との間にて前記第1フランジ部が収容される第1収容部と、前記第2流路と前記空洞部との間にて前記第2フランジ部が収容される第2収容部とが形成されるとともに、前記第1収容部と前記空洞部との間には、前記第1フランジ部よりも小径、且つ前記チューブの円筒部よりも大径の第1鍔部が径方向内側に向かって延設され、前記空洞部と前記第2収容部との間には、前記第2フランジ部よりも小径、且つ前記円筒部よりも大径の第2鍔部が径方向内側に向かって延設され、前記チューブは、前記第1フランジ部が前記第1収容部に軸方向に押圧された状態で収容され、前記第2フランジ部が前記第2収容部に軸方向に押圧された状態で収容されて前記第1流路と前記第2流路とを連通し、前記空洞部内に前記チューブを開閉する前記開閉弁が配置された。同構成によれば、第1及び第2フランジ部(凸部)が押圧されてそれぞれ第1及び第2収容部に収容されることで、凸部と第1及び第2収容部とが密着し、液晶が漏洩することを防止できる。従って、このように支持部材を形成することで、継手を介さずにチューブを取り付けることができ、取り付け作業の効率化を図ることができる。また、滴下弁を同様に構成することで、部品を共通化することが可能になり、製造コストの低減を図ることができる。
【0016】
請求項11に記載の発明は、請求項7〜10のうちの何れか一項に記載の液剤滴下装置において、前記閉塞部材を前記支持部材上に保持する保持手段を備えた。同構成によれば、保持手段によって閉塞部材が支持部材に保持されるため、液剤滴下装置を移動させても、搬送用容器及び閉塞部材が支持部材から落下することを防止できる。
【0017】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の液剤滴下装置において、前記保持手段は、前記閉塞部材及び前記支持部材のうちの何れか一方に設けられた締結部材と、前記閉塞部材及び前記支持部材のうちの何れか他方に設けられるとともに前記締結部材に係止する係止部材とから構成されるようにした。同構成によれば、例えばフックを有する締結部材にリンク状の係止部材が係止することで閉塞部材が支持部材に保持され、搬送用容器及び閉塞部材が支持部材から落下することを防止できる。
【0018】
請求項13に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、前記保持手段は、前記支持部材に支持された状態の前記搬送用容器の底部よりも上方に固定された固定部材と、先端が前記支持部材側に露出するように前記固定部材に螺入されたボルトと、前記ボルトの先端に設けられ前記搬送用容器の底部に当接する押さえ部材とから構成されるようにした。同構成によれば、固定部材に螺入されたボルトを回すことで、ボルトとともに押さえ部材が移動する。そして、押さえ部材によって搬送用容器を支持部材に押圧することで閉塞部材が支持部材に保持され、搬送用容器及び閉塞部材が支持部材から落下することを防止できる。また、ボルトを回すことで閉塞部材の保持、又はその解除を行うことができるので、閉塞部材の保持をモータ等により容易に自動化できる。
【0019】
請求項14に記載の発明は、請求項1〜13のうちの何れか一項に記載の液剤滴下装置において、前記シリンジの下端に設けられる筐体と、前記筐体内に収容され、軸方向両端に径方向外側に向かって第1及び第2フランジ部が延設されるとともに、前記第1及び第2フランジ部の端面に環状の凸部が形成されたチューブとを備え、前記筐体には、前記シリンジが固定される第1挿入孔と、前記ノズルが固定される第2挿入孔と、前記第1挿入孔と前記第2挿入孔との間に一側面側に開口した空洞部とが形成されるとともに、前記第1挿入孔と前記空洞部との間には、前記第1フランジ部よりも小径、且つ前記チューブの円筒部よりも大径の第1鍔部が径方向内側に向かって延設され、前記空洞部と前記第2挿入孔との間には、前記第2フランジ部よりも小径、且つ前記円筒部よりも大径の第2鍔部が径方向内側に向かって延設され、前記チューブは、前記第1フランジ部が前記第1鍔部と前記シリンジとの間で軸方向に押圧された状態で収容され、前記第2フランジ部が前記第2鍔部と前記ノズルとの間で軸方向に押圧された状態で前記筐体に収容されて前記シリンジ内と前記ノズルとを連通し、前記空洞部内に前記チューブを開閉する前記滴下弁が配置されるようにした。同構成によれば、シリンジ及びノズルが筐体に固定されることで第1及び第2フランジ部(凸部)が押圧されてシリンジと凸部、及びノズルと凸部が密着し、液晶が漏洩することを防止できる。従って、このような筐体を用いることで、継手を介さずにチューブを取り付けることができ、取り付け作業の効率化を図ることができる。
【0020】
請求項15に記載の発明は、請求項1〜14のうちの何れか一項に記載の液剤滴下装置において、前記搬送用容器内の前記液剤の残量を検出する検出手段と、前記搬送用容器を移動させる移動手段と、前記検出手段からの出力信号により前記搬送用容器内に前記液剤が無くなったと判定した場合に、前記移動手段を駆動して前記搬送用容器及び前記閉塞部材を前記支持部材から取り外し、前記液剤が充填され且つ前記閉塞部材が取り付けられた前記搬送用容器を前記支持部材に支持させる制御装置とを備えた。同構成によれば、搬送用容器内の液晶が無くなった場合に、新たな搬送用容器に自動に交換することができる。
【0021】
請求項16に記載の発明は、上面に基板が固定されるステージと、搬送用容器内の液剤をノズルから前記基板に対して滴下する液剤滴下装置を前記基板の上方にて支承する支承部材と、前記液剤滴下装置を前記基板に対して水平方向に相対移動させる移動手段と、を備えた。
【0022】
同構成によれば、液剤滴下装置が移動することでステージ上に固定された基板の所定位置に液晶が滴下され、基板が処理される。そして、液剤を無駄にすることなく搬送用容器からディスペンサ(シリンジ)へ液剤を供給できるため、基板の低コスト化を図ることできる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、液晶を無駄にすることなく、搬送用容器からシリンジへ液晶を供給可能な液剤滴下装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明を貼り合せ基板製造装置の液晶滴下装置に具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示す基板処理装置1は、2種類の基板(下基板、上基板)の間に液晶を封入してアクティブマトリクス型液晶表示パネル等を製造する製造ライン(図示略)に備えられている。基板処理装置1は、液晶ディスプレイパネルの製造工程のうち、2枚の基板の対向面(本実施形態では、下基板W)に液剤としての液晶を滴下する工程において用いられる。
【0025】
基板処理装置1を構成する直方体状の基台11上には、直方体状をなすステージ12が載置されている。このステージ12の上面12aは水平に形成されている。対象物としての下基板Wはステージ12内に設けられた吸着装置(図示略)によって、該下基板Wとステージ12との間に介在する気体が吸引されることで発生する真空吸着力によりステージ12上に固定される。
【0026】
ステージ12が載置された基台11には、ステージ12を跨ぐガントリ13が設けられている。ガントリ13は、基台11から上方に向かって互いに平行に延びる一対の支持脚13aと、2つの支持脚13a間に掛け渡され該支持脚13aの上端部同士を連結する連結部13bとによりコ字状をなしている。一対の支持脚13aの基端部は、基台11の上面においてステージ12の両側に該ステージ12に沿って平行に形成された一対の案内溝11a内にそれぞれ挿入されている。そして、ガントリ13は、基台11内に一対の支持脚13aにそれぞれ対応して設けられたy軸アクチュエータ14により、案内溝11aに沿ってy方向(図1における紙面垂直方向)に移動される。ガントリ13の連結部13bには、x軸アクチュエータ15の駆動力により該連結部13bに沿ってx方向に移動するx軸ベース16が設けられている。本実施形態では、ガントリ13及びx軸ベース16によって支承部材が構成され、y軸アクチュエータ14及びx軸アクチュエータ15によって移動手段が構成される。なお、x方向はy方向と直交する方向であり、図1においては、左右方向がx方向となっている。
【0027】
x軸ベース16には、液晶滴下装置21が該x軸ベース16と一体移動可能に取り付けられている。液晶滴下装置21は、x軸ベース16に固着された取り付け部材22にディスペンサ23が取着されている。図2に示すように、ディスペンサ23のシリンジ24は、中空略円筒状に形成されており、該シリンジ24内に液晶が貯留されるようになっている。シリンジ24には、その側面とシリンジ24内とに開口する供給孔25が形成されるとともに、該供給孔25と対応する位置に支持部材26が固着されている。支持部材26には、液晶が貯留された搬送用容器27の開口部28を閉塞した閉塞部材29が固定されている。また、搬送用容器27内には、外部から不活性ガス(例えば、窒素ガスなど)が供給されるようになっている。そして、閉塞部材29が支持部材26に支持された状態で、シリンジ24内に液晶を供給する管路と、搬送用容器27内とが連通するようになっている。これにより、搬送用容器27内に貯留された液晶がシリンジ24内に供給可能となっている。
【0028】
シリンジ24の上端には、開口30を介して円柱状に形成されたプランジャ31がシリンジ24内に挿入されている。プランジャ31は、シリンジ24の内径よりもやや小径に形成されるとともに、該シリンジ24とプランジャ31との間にシール部材32及びスペーサ33が介在されることで、開口30から液晶が溢れ出すことが防止されている。また、プランジャ31には、該プランジャ31をシリンジ24に対してz方向に沿って相対移動させる駆動機構41が連結されている。
【0029】
駆動機構41は、取り付け部材22の上方においてx軸ベース16に固定されている。本実施形態では、駆動機構41は、ボールねじ(図示略)を回転させることで、該ボールねじに螺合するブラケット42を任意の位置に移動させるボールねじ駆動装置が採用されている。そして、ボールねじには、カップリング43を介してモータ等からなるプランジャ駆動部44が連結されるとともに、ブラケット42には、プランジャ31の把持部31aが連結され、プランジャ駆動部44の回転によりプランジャ31がz方向に沿って移動するようになっている。なお、z方向はx方向及びy方向の両方向と直交する方向(図2における上下方向)である。
【0030】
また、シリンジ24の下端には、四角筒状の筐体51が固定されるとともに、該筐体51内には、シリンジ24内とノズル52の吐出口52aとを連通する流路としてのチューブ53が収容されている。チューブ53は、可撓性を備え、かつ液晶に対し耐食性を備えた合成ゴム、例えばシリコンゴム等で形成されている。図3に示すように、チューブ53は、その軸方向両端に径方向外側に向かって第1及び第2フランジ部54,55が延設されるとともに、第1及び第2フランジ部54,55の端面には環状の凸部56,57が形成されている。
【0031】
筐体51の上端にはシリンジ24が固定される第1挿入孔58が形成されるとともに、筐体51の下端にはノズル52が固定される第2挿入孔59が形成されている。また、第1挿入孔58と第2挿入孔59との間には、一側面側に開口した空洞部60が形成されており、筐体51にチューブ53が収容された状態で、チューブ53の円筒部61が露出するようになっている。第1挿入孔58と空洞部60との間には、第1フランジ部54よりも小径、且つ円筒部61よりも大径の第1鍔部62が径方向内側に向かって延設されるとともに、空洞部60と第2挿入孔59との間には、第1鍔部62と同径の第2鍔部63が径方向内側に向かって延設されている。そして、チューブ53は、第1フランジ部54が第1鍔部62よりもシリンジ24側となり、第2フランジ部55が第2鍔部63よりもノズル52側となるように筐体51に収容されている。従って、シリンジ24と第1鍔部62との間に第1フランジ部54が介在し、第2鍔部63とノズル52との間に第2フランジ部55が介在する。そして、シリンジ24及びノズル52が筐体51に螺着されることで第1及び第2フランジ部54,55(凸部56,57)が押圧されてシリンジ24と凸部56、及びノズル52と凸部57が密着し、液晶が漏洩することが防止されている。
【0032】
また、空洞部60内には、ピンチバルブからなる滴下弁64が配置されている。詳しくは、滴下弁64はソレノイド等からなる滴下弁駆動部65からアーム66が突出形成され、そのアームから3本の挟着片67a〜67cが平行に突出形成されている。挟着片67a〜67cのうち両側の挟着片67a,67cはアーム66に対し固定され、中央の挟着片67bは挟着片67a又は挟着片67cに向かって移動可能に構成されている。そして、チューブ53は挟着片67a,67bの間に挿通されている。滴下弁64は、挟着片67bを挟着片67aに向かって移動させることによりチューブ53を挟着して流路を閉じ、挟着片67bを挟着片67cに向かって移動させることによりチューブ53の挟着を解除して流路を開いた状態にするようになっている。このように、ピンチバルブからなる滴下弁64を用いることで、流路の開閉に際して気泡が発生し難くなっている。
【0033】
図1に示すように、制御装置71は、y軸アクチュエータ14及びx軸アクチュエータ15に接続されている。y軸アクチュエータ14及びx軸アクチュエータ15は、制御装置71からの信号により、それぞれ液晶滴下装置21をy方向又はx方向に移動させることで、液晶滴下装置21が下基板W上方の所定位置に移動するようになっている。また、図2に示すように、制御装置71は、プランジャ駆動部44及び滴下弁駆動部65に接続されている。プランジャ駆動部44は制御装置71からの信号によりプランジャ31を移動させるとともに、滴下弁駆動部65は制御装置71からの信号によりチューブ53の流路を開閉するようになっている。
【0034】
そして、液晶滴下装置21は、シリンジ24内と搬送用容器27内とを連通する管路が開き、シリンジ24内とノズル52の吐出口52aとを連通する流路が閉じた状態において、プランジャ31が上動するとともに、搬送用容器27内に不活性ガスが供給されることにより、液晶がシリンジ24内に供給されるようになっている。なお、搬送用容器27内に不活性ガスが供給されることで、シリンジ24内に素早く液晶を供給することができる。また、上記管路が閉じ、上記流路が開いた状態において、プランジャ31が下動することによりシリンジ24内の液晶がチューブ53を介してノズル52に供給され、吐出口52aから液晶が吐出されるようになっている。
【0035】
次に、搬送用容器27を閉塞する閉塞部材29及び支持部材26について説明する。なお、搬送用容器27は、例えば透明のガラス瓶等により形成されており、その開口部28の外周面に形成された雄ねじ部28aに蓋(図示略)が螺着されて、搬送用容器27内が密閉されるようになっている。そして、液晶は、液晶材料メーカから搬送用容器27に充填された状態で提供される。
【0036】
図4(a)及び(b)に示すように、閉塞部材29は、略直方体状に形成されるとともに、その上面81には、搬送用容器27の開口部28を閉塞する本体部としての凹部82が形成されている。また、凹部82の固定面としての底面83における周縁部には、円環状に形成されたシール部材84が取着されるとともに、凹部82の内周面には、搬送用容器27の雄ねじ部28aに対応する固定手段としての雌ねじ部85が形成されている。そして、搬送用容器27に閉塞部材29が螺合することで、開口部28がシール部材84を介して凹部82に密着して固定されている。
【0037】
また、閉塞部材29には、底面83及び支持部材26に当接する当接面86に開口する直線状の貫通孔87と、底面83及び該閉塞部材29の側面88に開口するL字状の給気孔89とが形成されている。
【0038】
貫通孔87における底面83側には該貫通孔87よりも大径の大径部90が形成されるとともに、その当接面86側には貫通孔87よりも小径の小径部91が形成されている。そして、閉塞部材29は、貫通孔87を開閉する供給弁92を備えている。供給弁92は、貫通孔87内の当接面86側に配置されるボール部材93と、ボール部材93よりも底面83側に配置されるコイルばね94と、大径部90に圧入されコイルばね94を押さえる押さえ部材95とを備えている。ボール部材93は、小径部91よりも大径、且つ貫通孔87よりも小径に形成されている。つまり、コイルばね94によりボール部材93が当接面86側に向かって押圧されることでボール部材93が貫通孔87を閉塞し、外部からボール部材93に力が作用しない限り貫通孔87が開口しないようになっている。なお、供給弁92は、外部から力が作用しない場合には閉じている、所謂ノーマルクローズ型の弁として構成されている。そのため、閉塞部材29が取り付けられた搬送用容器27の開口部28を下方に向けても、液晶が漏洩しないようになっている。また、コイルばね94は、プランジャ31が下降することで液晶に付与された圧力では、供給弁92が開かないように構成されている。
【0039】
また、給気孔89の側面88側には、逆止弁付きの導入口96が取着されており、該導入口96には、不活性ガス(例えば、窒素ガス等)を供給するホース97が接続されるようになっている。ホース97には、制御装置71が接続されており、ホース97は制御装置71からの信号に応じて駆動機構(図示略)により導入口96に着脱されるようになっている。また、給気孔89の底面83側には、液晶に対し耐食性を備えた合成ゴム、例えばシリコンゴム等からなる導管98が取着されており、外部から供給される不活性ガスが導管98を介して搬送用容器27内に導入されるようになっている。
【0040】
図5に示すように、支持部材26は、略直方体状に形成されるとともに、その側面がシリンジ24に固着されている。また、支持部材26の上面101には、閉塞部材29の当接面86と略同形状の嵌合部102が凹設されている。そして、支持部材26には、貫通孔87に連結される直線状の垂直部103と、該垂直部103とシリンジ24内とを連通する水平部104とから構成されるL字状の流路が形成されている。本実施形態では、垂直部103及び水平部104によって管路が構成されている。具体的には、垂直部103は、嵌合部102における支持面102aに開口して貫通孔87と連結され、水平部104は、垂直部103から水平方向に形成されるとともに支持部材26の側面に開口して供給孔25に連結されている。さらに、垂直部103と水平部104との交差点及び支持部材26の下面105との間を貫通する直線状の挿入孔106が形成されている。そして、挿入孔106内には、小径部91及び垂直部103よりも小径の棒状のロッド107がz方向に移動可能に挿入されるとともに、ロッド107と挿入孔106との間にはシール部材108が介在されている。このシール部材108により、挿入孔106から液晶が漏洩することが防止されるようになっている。そして、ロッド107は、下面105に設けられたロッド駆動部109により、z方向に移動することで、ボール部材93をコイルばね94の付勢力に抗して押し上げ、貫通孔87が開口するようになっている。
【0041】
また、図6に示すように、支持部材26の上面101には、嵌合部102を挟むようにして配置された複数(本実施形態では、4本)の柱111が立設されるとともに、柱111の上端部には固定部材としての天板112が固定されている。なお、柱111の上端部は、支持部材26に支持された状態の搬送用容器27の底部よりも上方に位置し、天板112は搬送用容器27の底部よりも上方に固定されている。天板112には、ねじ溝が形成されたねじ孔113が形成されるとともに、先端が支持部材26側に露出するようにボルト114が挿入されている。また、ボルト114の先端(図6において下側)には搬送用容器27の底部に当接する円板状の保持板115が設けられるとともに、ボルト114の基端(図6において上側)には保持板駆動部116が設けられている。そして、保持板駆動部116によりボルト114が回転することで、保持板115がボルト114とともに上下方向に移動するようになっている。搬送用容器27及び閉塞部材29が支持部材26に支持された状態で保持板115を下方に移動させることで、搬送用容器27及び閉塞部材29を支持部材26に押圧し、閉塞部材29が支持部材26上に保持されている。本実施形態では、柱111,天板112,ボルト114、保持板115及び保持板駆動部116により保持手段が構成されている。
【0042】
図2に示すように、制御装置71には、ロッド駆動部109及び保持板駆動部116が接続されている。ロッド駆動部109は制御装置71からの信号により、ロッド107を移動させて供給弁92を開閉させるようになっている。保持板駆動部116は制御装置71からの信号により、ボルト114を回転させることで保持板115を上下方向に移動させ、搬送用容器27及び閉塞部材29の保持、又はその解除を行うようになっている。また、制御装置71には、搬送用容器27を把持する移動手段としてのロボットアーム117及び検出手段としての光電センサ118が接続されている。本実施形態では、ロボットアーム117は、搬送用容器27を挟み込むことで把持し、ロボットアーム117の搬送用容器27との接触部には、高摩擦係数の弾性材料が設けられている。これにより、搬送用容器27がロボットアーム117から脱落すること、及び搬送用容器27がロボットアーム117により把持される際に加わる力で破損することが防止されている。また、光電センサ118は、搬送用容器27の開口部28付近に設けられ、搬送用容器27の液晶の残量を検出している。
【0043】
次に、搬送用容器27の交換について説明する。
制御装置71は、光電センサ118からの出力信号に基づいて搬送用容器27の液晶が無くなったと判断すると、ホース97を導入口96から取り外し、保持板駆動部116を駆動して保持板115を上方向に移動させ、搬送用容器27及び閉塞部材29の支持部材26に対する保持を解除する。次に、制御装置71は、ロボットアーム117を駆動させて搬送用容器27を挟持し、搬送用容器27及び閉塞部材29を支持部材26から取り外して、この搬送用容器27及び閉塞部材29を使用済み棚(図示略)に載置する。続いて、制御装置71は、ロボットアーム117を駆動して、液晶が充填され且つ閉塞部材29が取着された搬送用容器27を未使用棚(図示略)から取り出し、開口部28が下方に向くようにして支持部材26上に載置する。なお、未使用棚には、液晶が充填され且つ閉塞部材29が取着された搬送用容器27が載置されている。そして、制御装置71は、保持板駆動部116を駆動して保持板115を下方向に移動させ、搬送用容器27及び閉塞部材29を支持部材26上に保持し、ホース97を導入口96に取り付けることで搬送用容器27を取り替える。
【0044】
従って、搬送用容器27の開口部28が下方を向いた状態で支持部材26に支持されるため、搬送用容器27の上方からチューブ等を差し込み、液晶を吸い上げてシリンジ24に供給する場合と異なり、搬送用容器27の底に液晶が残らず、液晶が無駄なくシリンジ24に供給される。また、上記従来のように、搬送用容器27からバレルに液晶を移し替える必要がなく、作業効率の低下が防止されるとともに、液晶を移し替える作業中にちり等が混入することが防止される。
【0045】
また、雌ねじ部85により開口部28が閉塞部材29の凹部82に固定されているため、例えば搬送用容器全体を収容する収容部材を用いる場合に比べ、部品点数が削減される。加えて、搬送用容器27を容易に視認することができ、液晶の残量が容易に把握される。
【0046】
さらに、液晶滴下装置21は、x軸アクチュエータ15及びy軸アクチュエータ14により移動して、基板状の所定位置に液晶を滴下するため、搬送用容器27が落下するおそれがある。この点、本実施形態では、保持板115により保持されているため、液晶滴下装置21が移動しても、搬送用容器が落下することが防止される。
【0047】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)液晶滴下装置21は、搬送用容器27の開口部28を閉塞する閉塞部材29と、シリンジ24に固定され、搬送用容器27をその開口部28が下方に向いた状態となるように閉塞部材29を着脱可能に支持する支持部材26と、搬送用容器27からシリンジ24に液晶を供給する管路とを備えた。そして、閉塞部材29は、搬送用容器27の開口部28を閉塞する本体部としての凹部82と、搬送用容器27を凹部82に固定する雌ねじ部85と、搬送用容器27内と管路とに連通する貫通孔87と、貫通孔87を開閉する供給弁92とから構成される。従って、搬送用容器27の開口部28が下方を向いた状態で支持部材26に支持されるため、搬送用容器27の上方からチューブ等を差し込み、液晶を吸い上げてシリンジ24に供給する場合と異なり、搬送用容器27の底に液晶が残らず、液晶が無駄なくシリンジ24に供給できる。また、上記従来のように、搬送用容器27からバレルに液晶を移し替える必要がなく、作業効率の低下を防止できるとともに、液晶を移し替える作業中にちり等が混入することを防止できる。
【0048】
(2)雌ねじ部85により開口部28を閉塞部材29の凹部82に固定したため、例えば搬送用容器27全体を収容する収容を用いる場合に比べ、部品点数を削減できる。加えて、搬送用容器27を容易に視認することが可能になり、液晶の残量が容易に把握できる。
【0049】
(3)搬送用容器27内に不活性ガスを供給する給気孔89が形成されたため、シリンジ24内に液晶を供給する際に搬送用容器27内に不活性ガスを給気することで、プランジャ31によりシリンジ24内を負圧にすることのみでシリンジ24内に液晶を供給する場合と異なり、気泡を発生させずに素早く液晶を供給できる。
【0050】
(4)閉塞部材29が取り付けられた搬送用容器27内と、シリンジ24内とが支持部材26に形成された垂直部103及び水平部104を介して連通されるため、例えば搬送用容器27内とシリンジ24内とをチューブで接続する場合と異なり継手等が不要であり、閉塞部材29の取り付け作業の効率化を図ることができる。
【0051】
(5)垂直部103内に挿入されたロッド107を上下動させることでボール部材93が移動して供給弁92が開閉されるため、例えば搬送用容器27内とシリンジ24内とをチューブで接続し、該チューブをピンチバルブで開閉する場合等に比べ、液晶滴下装置21の小型化を図ることができる。
【0052】
(6)保持板115が搬送用容器27及び閉塞部材29を支持部材26に押圧することで搬送用容器27及び閉塞部材29を保持したため、液晶滴下装置21を移動させても、搬送用容器27及び閉塞部材29が支持部材26から落下することを防止できる。
【0053】
(7)ボルト114を回すことで保持板115が移動し、搬送用容器27及び閉塞部材29の保持、又はその解除を行うことができるので、搬送用容器27及び閉塞部材29の保持、又はその解除をモータ等により容易に自動化できる。
【0054】
(8)チューブ53は、第1フランジ部54がシリンジ24と第1鍔部62との間で軸方向に押圧された状態で収容され、第2フランジ部55が第2鍔部63とノズル52との間で軸方向に押圧された状態で筐体51に収容されてシリンジ24内とノズル52とを連通している。そのため、シリンジ24と凸部56、及びノズル52と凸部57が密着し、液晶が漏洩することを防止できる。また、このような筐体51を用いることで、継手を介さずにチューブ53を取り付けることができ、取り付け作業の効率化を図ることができる。
【0055】
(9)制御装置71は、光電センサ118からの出力信号により搬送用容器27内に液晶が無くなったと判定した場合に、ロボットアーム117を駆動して搬送用容器27及び閉塞部材29を支持部材26から取り外し、液晶が充填され且つ閉塞部材29が固定された搬送用容器27を支持部材26上に載置させるようにした。そのため、搬送用容器27内の液晶が無くなった場合に、新たな搬送用容器27に自動に交換することができる。
【0056】
(10)液晶滴下装置21が移動することでステージ12上に固定された下基板Wの所定位置に液晶が滴下され、下基板Wが処理される。そして、液晶を無駄にすることなく搬送用容器27からディスペンサ23(シリンジ24)へ液晶を供給できるため、下基板Wの低コスト化を図ることできる。
【0057】
なお、本実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・本実施形態では、閉塞部材29を搬送用容器27に螺合させることで、開口部28が凹部82に固定されるようにした。しかし、これに限らず、図7に示すように、搬送用容器27を閉塞部材121及び有底筒状の収容部材122内に収容して、開口部28が閉塞部材121の凹部82に固定されるようにしてもよい。具体的には、搬送用容器27は、開口部28が閉塞部材121の凹部82に当接し、搬送用容器27の底部が収容部材122の底部123に当接するようにして収容されている。そして、図8に示すように、閉塞部材121に設けられたフックを有する締結部材124に収容部材122に設けられた環状の係止部材125が係止することで、閉塞部材121と収容部材122とが固定されている。また、図7に示すように、収容部材122の筒部126に開口窓127が形成されている。なお、この場合、閉塞部材121、収容部材122、締結部材124及び係止部材125により固定手段が構成される。また、閉塞部材121は、閉塞部材29と同様に構成されている。
【0058】
一般に、搬送用容器27は、液晶などの液剤に対して耐食性に優れるとともに、安価なガラス瓶であることが多い。しかしながら、ガラスは破損しやすい材質であるため、金属製のロボットハンド等で持ち運ぶことが困難である。この点、閉塞部材121及び収容部材122に搬送用容器27を収容する構成では、収容部材122を把持することで容易に搬送用容器27をロボットハンド等で持ち運ぶことが可能になり、容易に自動化することができる。また、搬送用容器27に雄ねじ部28aが形成されていない場合であっても、その開口部28を閉塞部材121の凹部82に固定できる。さらに、収容部材122の筒部126に開口窓127が形成されているため、搬送用容器27内の液晶の残量を容易に視認することができる。
【0059】
また、図9に示すように、収容部材131を、係止部材125が設けられるロック部132と、ロック部132と底部133とを連結する棒状の連結部134とから構成してもよい。このようにすることで、図8で示した構成の効果に加え、連結部134を把持することで搬送用容器27を持ち運ぶことが可能になり、収容部材131全体を把持せずに済むため、搬送用容器27の容量が大きな場合であっても容易に持ち運ぶことができる。なお、この場合、閉塞部材121、締結部材124、係止部材125及び収容部材131により固定手段が構成される。
【0060】
・本実施形態では、保持板115が搬送用容器27及び閉塞部材29を支持部材26に押圧することで搬送用容器27及び閉塞部材29を保持したが、これに限らない。例えば、図10に示すように、閉塞部材29の外周に締結部材124が設けられたロック部材141を固着するとともに、支持部材26に係止部材125を設け、これらによって閉塞部材29を支持部材26上に保持するようにしてもよい。また、閉塞部材29を鉄などの磁性材料で形成するとともに、支持部材26に磁石を設けることで、磁力によって閉塞部材29を支持部材26上に保持するようにしてもよい。
【0061】
・本実施形態では、垂直部103内にロッド107をz方向に移動可能に挿入し、ボール部材93を押し上げることにより供給弁92を開閉するようにした。しかし、これに限らず、例えば、図11に示すように、閉塞部材29を支持部材26上に載置した状態で供給弁92が常に開いた状態になるとともに、管路(垂直部103及び水平部104)を開閉する開閉弁を設けてもよい。具体的には、支持部材151は、略直方体状に形成されるとともに、その側面がシリンジ24に固着されている。また、支持部材151における上面152には、閉塞部材29の当接面86と略同形状の嵌合部153が凹設されている。そして、支持部材151には、貫通孔87に連結される直線状の垂直部154と、該垂直部154とシリンジ24内とを連通する水平部155とから構成されるL字状の流路が形成されている。詳述すると、図12に示すように、垂直部154は、嵌合部153における支持面156に開口して貫通孔87と連結されるようになっている。支持面156における垂直部154の周囲には、小径部91内に挿入可能な複数の突起部157が形成されている。これにより、閉塞部材29が支持部材151上に載置されると、突起部157が小径部91内に挿入されてボール部材93が押し上げられ、供給弁92が常に開いた状態になり、隣り合う突起部157の隙間から垂直部154に液晶が流れ込むようになっている。また、水平部155は、垂直部154に連結する第1流路158と、シリンジ24内と連結される第2流路159と、第1流路158と第2流路159との間に設けられる円筒状のチューブ160とから構成されている。チューブ160は、チューブ53と同様に形成されている。
【0062】
支持部材151には、第1流路158と第2流路159との間で該支持部材151の下方に開口した空洞部161と、第1流路158と空洞部161との間にてチューブ160の第1フランジ部162が収容される第1収容部163と、第2流路159と空洞部161との間にて第2フランジ部164が収容される第2収容部165とが形成されている。さらに、第1収容部163と空洞部161との間には、第1フランジ部162よりも小径、且つ円筒部166よりも大径の第1鍔部167が径方向内側に向かって延設され、空洞部161と第2収容部165との間には、第2フランジ部164よりも小径、且つ円筒部166よりも大径の第2鍔部168が径方向内側に向かって延設されている。そして、チューブ160は、第1フランジ部162が第1収容部163に軸方向に押圧された状態で第1収容部163に収容され、第2フランジ部164が第2収容部165に軸方向に押圧された状態で収容されて第1流路158と第2流路159とを連通している。また、空洞部161内には、滴下弁64と同様に構成されたピンチバルブからなる開閉弁169が配置されている。なお、開閉弁169は、制御装置71に接続されており、シリンジ24内へ液晶を供給する場合及びノズル52から液晶を滴下する場合には、開閉弁169が本実施形態における供給弁92と同様の作用をする。
【0063】
このように構成することで、第1及び第2フランジ部162,164が押圧されてそれぞれ第1及び第2収容部165に収容されることで、凸部170,171がそれぞれ第1及び第2収容部163,165と密着し、液晶が漏洩することを防止できる。従って、継手を介さずにチューブ160を取り付けることができ、取り付け作業の効率化を図ることができる。また、例えば垂直部154内に挿入されたロッドを上下動させることで供給弁を開閉させる場合と異なり、チューブ160をチューブ53と同様の構成とし、開閉弁169を滴下弁64と同様のピンチバルブとして部品を共通化したため、製造コストの低減を図ることができる。なお、チューブ160を水平部155に設けなくともよく、垂直部154に設けてもよい。また、開閉弁169はピンチバルブでなくともよく、ダイヤフラム式の弁等その他の弁でもよい。
【0064】
・本実施形態では、搬送用容器27及び閉塞部材29を支持部材26上に保持するようにしたが、これに限らず、搬送用容器27及び閉塞部材29を支持部材26上に保持しなくてもよい。
【0065】
・本実施形態では、搬送用容器27の開口部28に雄ねじ部28aが形成されていたが、これに限らず、開口部に雄ねじ部が形成されていない搬送用容器からシリンジに液晶を供給してもよい。この場合には、図8又は図9に示した収容部材122,131に搬送用容器27を収容する構成を用いることが望ましい。
【0066】
・本実施形態では、支持部材26にL字状の流路を形成するとともに、該支持部材26上に閉塞部材29を載置して固定したが、これに限らず、例えば支持部材が搬送用容器27を吊り下げて支持するとともに、搬送用容器27内とシリンジ24内とを管路としてのチューブ等で連通するようにしてもよい。
【0067】
・本実施形態では、ロボットアーム117を、ロボットアーム117の搬送用容器27との接触部に高摩擦係数の弾性材料を設けたが、これに限らず、弾性材料を設けなくともよい。特に、図8及び図9に示したように、搬送用容器27が収容部材122,131内に収容された場合には、ロボットアーム117に弾性材料を設けなくとも、搬送用容器27が破損することが防止される。
【0068】
・本実施形態では、ロボットアーム117を、搬送用容器27を挟み込むことで把持するようにしたが、これに限らず、搬送用容器27を保持して移動させることができれば、ロボットアームでなくともよく、どのような移動手段でもよい。
【0069】
・本実施形態では、検出手段として光電センサ118を用いたが、これに限らず、搬送用容器内の残量を検出することができればよく、例えば搬送用容器27内の圧力によって液晶の残量を検出してもよい。
【0070】
・本実施形態では、基板処理装置1を液晶滴下装置21がy方向及びx方向に移動可能に構成したが、これに限らず、下基板Wをy方向及びx方向に移動可能に構成してもよい。
【0071】
・本実施形態では、液晶を滴下する液晶滴下装置に具現化したが、液晶以外の液剤を滴下してもよく、例えば接着剤やはんだペーストを滴下する装置に具現化してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】基板処理装置の概略構成図。
【図2】液晶滴下装置の概略構成図。
【図3】筐体の拡大断面図。
【図4】(a)搬送用容器に取り付けられた閉塞部材の拡大断面図、(b)閉塞部材の底面図。
【図5】支持部材の拡大断面図。
【図6】液晶滴下装置の側面図。
【図7】別の閉塞部材及び収容部材に収容された搬送用容器を示す断面図。
【図8】締結部材及び係止部材を示す図7の側面図。
【図9】別の閉塞部材及び収容部材に収容された搬送用容器を示す断面図。
【図10】別の液晶滴下装置の一部側面図。
【図11】別の液晶滴下装置の概略構成図。
【図12】別の支持部材を示す図11の拡大断面図。
【符号の説明】
【0073】
1…基板処理装置、12…ステージ、12a…上面、13…ガントリ、13a…支持脚、13b…連結部、16…x軸ベース、21…液晶滴下装置、23…ディスペンサ、24…シリンジ、26,151…支持部材、27…搬送用容器、28…開口部、28a…雄ねじ部、29,121…閉塞部材、31…プランジャ、51…筐体、52…ノズル、53,160…チューブ、54,162…第1フランジ部、55,164…第2フランジ部、56,57,170,171…凸部、58…第1挿入孔、59…第2挿入孔、60,161…空洞部、61,166…円筒部、62,167…第1鍔部、63,168…第2鍔部、64…滴下弁、71…制御装置、85…雌ねじ部、86…当接面、87…貫通孔、89…給気孔、90…大径部、91…小径部、92…供給弁、93…ボール部材、94…コイルばね、95…押さえ部材、102a,156…支持面、103,154…垂直部、104,155…水平部、107…ロッド、111…柱、112…天板、114…ボルト、115…保持板、116…保持板駆動部、117…ロボットアーム、118…光電センサ、122,131…収容部材、123,133…底部、124…締結部材、125…係止部材、126…筒部、127…開口窓、132…ロック部、134…連結部、157…突起部、158…第1流路、159…第2流路、163…第1収容部、165…第2収容部、169…開閉弁。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送用容器内の液剤をノズルから対象物に対して滴下する液剤滴下装置であって、
前記搬送用容器から供給される前記液剤を前記ノズルから滴下するディスペンサと、
前記搬送用容器の開口部を閉塞する閉塞部材と、
前記ディスペンサに固定され、前記搬送用容器を該搬送用容器の開口部が下方に向いた状態となるように前記閉塞部材を着脱可能に支持する支持部材と、
前記搬送用容器から前記ディスペンサに前記液剤を供給する管路と、
を備え、
前記ディスペンサは、前記搬送用容器から供給される前記液剤を貯留するシリンジと、
前記シリンジから前記ノズルへ前記液剤を供給する流路を開閉する滴下弁と、前記シリンジ内に貯留された液晶に圧力を加えるプランジャとから構成され、
前記閉塞部材は、前記開口部を閉塞する本体部と、前記開口部を前記本体部に固定する固定手段と、前記搬送用容器内と前記管路内とを連通する貫通孔と、前記貫通孔を開閉する供給弁とから構成された
ことを特徴とする液剤滴下装置。
【請求項2】
前記搬送用容器の開口部外周面に雄ねじ部が形成され、
前記固定手段は、前記閉塞部材に形成され前記雄ねじ部が螺入される雌ねじ部であることを特徴とする請求項1に記載の液剤滴下装置。
【請求項3】
前記固定手段は、有底状の収容部材と、前記閉塞部材及び前記収容部材のうちの何れか一方に設けられた締結部材と、前記閉塞部材及び前記収容部材のうちの何れか他方に設けられるとともに前記締結部材に係止する係止部材とから構成され、
前記搬送用容器は、前記本体部と前記収容部材の底部とに当接した状態で前記収容部材に収容されることを特徴とする請求項1に記載の液剤滴下装置。
【請求項4】
前記収容部材は、有底筒状に形成されるとともに、該収容部材の筒部には、開口窓が形成されたことを特徴とする請求項3に記載の液剤滴下装置。
【請求項5】
前記収容部材は、前記締結部材及び前記係止部材のうちの何れか一方が設けられるロック部と、該ロック部と前記底部とを連結する棒状の連結部とを備えたことを特徴とする請求項3に記載の液剤滴下装置。
【請求項6】
前記閉塞部材には、前記搬送用容器内に不活性ガスを供給する給気孔が形成されたことを特徴とする請求項1〜5のうちの何れか一項に記載の液剤滴下装置。
【請求項7】
前記貫通孔は、前記閉塞部材における前記開口部が固定される固定面、及び前記支持部材に当接する当接面に開口して形成され、
前記管路は、前記貫通孔に連結するように前記支持部材における前記閉塞部材を支持する支持面に開口して形成された垂直部と、前記垂直部と前記シリンジ内とを連通するように前記支持部材に形成された水平部とから構成され、
前記閉塞部材は、前記支持部材上に載置されて固定されることを特徴とする請求項1〜6のうちの何れか一項に記載の液剤滴下装置。
【請求項8】
前記貫通孔の前記固定面側には、該貫通孔よりも大径の大径部が形成されるとともに、前記貫通孔の前記当接面側には、該貫通孔よりも小径の小径部が形成され、
前記供給弁は、前記貫通孔内の当接面側に配置されるボール部材と、前記ボール部材よりも前記固定面側に配置されるコイルばねと、前記大径部に圧入され前記コイルばねを押さえる押さえ部材とから構成され、
前記垂直部内には、前記小径部よりも小径に形成された棒状のロッドが上下動可能に挿入されたことを特徴とする請求項7に記載の液剤滴下装置。
【請求項9】
前記貫通孔の前記固定面側には、該貫通孔よりも大径の大径部が形成されるとともに、前記貫通孔の前記当接面側には、該貫通孔よりも小径の小径部が形成され、
前記供給弁は、前記貫通孔内の当接面側に配置されるボール部材と、前記ボール部材よりも前記固定面側に配置されるコイルばねと、前記大径部に圧入され前記コイルばねを押さえる押さえ部材とから構成され、
前記支持面における前記垂直部の周囲には、前記小径部に挿入され前記ボール部材を押し上げる突起部が形成され、
前記支持部材には、前記管路を開閉する開閉弁が設けられたことを特徴とする請求項7に記載の液剤滴下装置。
【請求項10】
前記支持部材に収容され、軸方向両端に径方向外側に向かって第1及び第2フランジ部が延設されるとともに、前記第1及び第2フランジ部の端面に環状の凸部が形成されたチューブを備え、
前記水平部は、前記垂直部に連結された第1流路と、前記シリンジ内に連結される第2流路とから構成され、
前記支持部材には、前記第1流路と前記第2流路との間にて一側面側に開口した空洞部と、前記第1流路と前記空洞部との間にて前記第1フランジ部が収容される第1収容部と、前記第2流路と前記空洞部との間にて前記第2フランジ部が収容される第2収容部とが形成されるとともに、前記第1収容部と前記空洞部との間には、前記第1フランジ部よりも小径、且つ前記チューブの円筒部よりも大径の第1鍔部が径方向内側に向かって延設され、前記空洞部と前記第2収容部との間には、前記第2フランジ部よりも小径、且つ前記円筒部よりも大径の第2鍔部が径方向内側に向かって延設され、
前記チューブは、前記第1フランジ部が前記第1収容部に軸方向に押圧された状態で収容され、前記第2フランジ部が前記第2収容部に軸方向に押圧された状態で収容されて前記第1流路と前記第2流路とを連通し、
前記空洞部内に前記チューブを開閉する前記開閉弁が配置されたことを特徴とする請求項9に記載の液剤滴下装置。
【請求項11】
前記閉塞部材を前記支持部材上に保持する保持手段を備えたことを特徴とする請求項7〜10のうちの何れか一項に記載の液剤滴下装置。
【請求項12】
前記保持手段は、前記閉塞部材及び前記支持部材のうちの何れか一方に設けられた締結部材と、前記閉塞部材及び前記支持部材のうちの何れか他方に設けられるとともに前記締結部材に係止する係止部材とから構成されることを特徴とする請求項11に記載の液剤滴下装置。
【請求項13】
前記保持手段は、前記支持部材に支持された状態の前記搬送用容器の底部よりも上方に固定された固定部材と、先端が前記支持部材側に露出するように前記固定部材に螺入されたボルトと、前記ボルトの先端に設けられ前記搬送用容器の底部に当接する押さえ部材とから構成されることを特徴とする請求項11に記載の液剤滴下装置。
【請求項14】
前記シリンジの下端に設けられる筐体と、前記筐体内に収容され、軸方向両端に径方向外側に向かって第1及び第2フランジ部が延設されるとともに、前記第1及び第2フランジ部の端面に環状の凸部が形成されたチューブとを備え、
前記筐体には、前記シリンジが固定される第1挿入孔と、前記ノズルが固定される第2挿入孔と、前記第1挿入孔と前記第2挿入孔との間に一側面側に開口した空洞部とが形成されるとともに、前記第1挿入孔と前記空洞部との間には、前記第1フランジ部よりも小径、且つ前記チューブの円筒部よりも大径の第1鍔部が径方向内側に向かって延設され、前記空洞部と前記第2挿入孔との間には、前記第2フランジ部よりも小径、且つ前記円筒部よりも大径の第2鍔部が径方向内側に向かって延設され、
前記チューブは、前記第1フランジ部が前記第1鍔部と前記シリンジとの間で軸方向に押圧された状態で収容され、前記第2フランジ部が前記第2鍔部と前記ノズルとの間で軸方向に押圧された状態で前記筐体に収容されて前記シリンジ内と前記ノズルとを連通し、
前記空洞部内に前記チューブを開閉する前記滴下弁が配置されたことを特徴とする請求項1〜13のうちの何れか一項に記載の液剤滴下装置。
【請求項15】
前記搬送用容器内の前記液剤の残量を検出する検出手段と、
前記搬送用容器を移動させる移動手段と、
前記検出手段からの出力信号により前記搬送用容器内に前記液剤が無くなったと判定した場合に、前記移動手段を駆動して前記搬送用容器及び前記閉塞部材を前記支持部材から取り外し、前記液剤が充填され且つ前記閉塞部材が取り付けられた前記搬送用容器を前記支持部材に支持させる制御装置と
を備えたことを特徴とする請求項1〜14のうちの何れか一項に記載の液剤滴下装置。
【請求項16】
上面に基板が固定されるステージと、搬送用容器内の液剤をノズルから前記基板に対して滴下する液剤滴下装置を前記基板の上方にて支承する支承部材と、前記液剤滴下装置を前記基板に対して水平方向に相対移動させる移動手段と、を備えたことを特徴とする基板処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2009−131796(P2009−131796A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−310613(P2007−310613)
【出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【出願人】(000231464)株式会社アルバック (1,740)
【Fターム(参考)】