液晶表示基板搬送用ジグ及びこれを用いた液晶表示装置の製造方法
【課題】液晶表示基板を軽量化及び薄型化する。
【解決手段】支持基板211と、支持基板上に形成された接着剤層212と、接着剤層上に形成され周辺部が接着剤層により取り囲んでいる粘着剤層213と、を含む。この液晶表示基板搬送用ジグ210を用いて液晶表示装置を製造することにより、液晶表示装置製造工程中に浮き上がりを防止してプラスチック基板221の表面平坦性を確保する。また、通常のガラス液晶表示装置製造設備を用いてプラスチック液晶表示装置を製造することができる。
【解決手段】支持基板211と、支持基板上に形成された接着剤層212と、接着剤層上に形成され周辺部が接着剤層により取り囲んでいる粘着剤層213と、を含む。この液晶表示基板搬送用ジグ210を用いて液晶表示装置を製造することにより、液晶表示装置製造工程中に浮き上がりを防止してプラスチック基板221の表面平坦性を確保する。また、通常のガラス液晶表示装置製造設備を用いてプラスチック液晶表示装置を製造することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示基板搬送用ジグ及びこれを用いた液晶表示装置の製造方法に関する。詳しくは、軽量で薄型の液晶表示基板に用いられるプラスチック基板を搬送するための液晶表示基板搬送用ジグ及びこれを用いた液晶表示装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯用情報端末機や携帯用電話機に用いられる液晶表示装置には、軽量で薄型の液晶表示基板が求められる。
こうしたニーズに対し、ガラス基板の密度を減少させるか、或いはガラス基板の厚さを薄くすることによって軽量化や薄型化が成されてきている。しかし、ガラスを主として構成する二酸化シリコン(SiO2)が実質的にガラスの全ての物理的特性値を決定するため、ガラス密度を低くすることによる軽量化・薄型化には限界がある。一方、ガラス基板が薄くなると、その強度が低下するため、製造ラインでの設備変更が必要になる上、外部からの力に対する物理的抵抗が低くなる。従って、ガラス基板の厚さは、量産レベルでは、0.7mm程度までの薄型化が限界であり、0.5mm又は0.3mmの厚さの大型ガラス(300×300mm以上)を使用した液晶表示装置の製造は困難である。
【0003】
薄型化を実現するために、ガラス基板の代わりにプラスチック基板を使用した液晶表示装置についての開発が進行している。その製造方法としては、プラスチック基板をシート状として搬送する方法及びロール状として連続的に送出する方法が知られている。
しかし、プラスチック基板は、剛性や熱変形温度、表面硬度などが低いため、損傷しやすく、加熱工程で膨張/収縮などの変形を起こしやすい。従って、プラスチック基板で液晶表示装置を製造することは、ガラス基板を使用する場合に比べてさらに困難である。
【0004】
こうした問題点を解決するため、プラスチック基板を額縁形のフレームに固定した形態で搬送して液晶表示装置を製造する方法が提案されている。また、プラスチック基板の周辺部を支持基板に圧着した形態に製造し、後に圧着部を切断する方法や、異形フィルム上にプラスチック基板を形成する高分子樹脂を積層した形態に製造する方法も提案されている。
【0005】
しかし、プラスチック基板をフレームに固定した形態に製造する方法では、プラスチック基板がフレームの内部で歪み、表面平坦性の確保が難しくなる。そのため、液晶表示装置の製造工程中の各種印刷装置や露光装置などで、フレーム内部の平坦性の欠落を担保する必要がある。例えば、特殊なステージの設計などが必要になって製造コストが高くなる。また、ガラス基板との互換性が得られないなどの問題を有している。
【0006】
一方、異形フィルム上にプラスチック基板を形成する高分子樹脂を積層した形態の液晶表示装置の製造方法においては、次の問題がある。第1に、異形フィルムの支持基板の剛性が低く、搬送性が低下する。第2に、使用できる製造工程、装置及び条件が限定される。第3に、異形フィルムと高分子樹脂との密着性が低いので、密着力の面で安定した搬送性が得られない。また、加熱処理が行われる場合、異形フィルムと高分子樹脂との界面に気泡や部分的な剥離が発生し、以後の工程処理の続行に困難を来す。
【特許文献1】特開2000-252342号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の技術的課題は、薄型化された液晶表示基板搬送用ジグを提供するところにある。
本発明の他の技術的課題は、液晶表示基板搬送用ジグを用いた液晶表示基板を製造する方法を提供するところにある。
本発明のさらに他の技術的課題は、液晶表示基板を用いた液晶表示装置を製造する方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明1は、以下の構成要素を含む液晶表示基板搬送用ジグを提供する。
・支持基板、
・前記支持基板上に形成された接着剤層、
・前記接着剤層上に形成され、周辺部が前記接着剤層により取り囲まれている粘着剤層。
【0009】
発明2は、前記発明1において、前記接着剤層がシリコン系接着剤を含む液晶表示基板搬送用ジグを提供する。シリコン系接着剤は、加温処理又は感温処理などによりその接着力が低下されない特性を有するので好ましい。
発明3は、前記発明1において、前記粘着剤層が感温性粘着剤を含む液晶表示基板搬送用ジグを提供する。
【0010】
感温性粘着剤を用いると、ジグ上に積層されるアレイ基板やカラーフィルター基板の露光工程で、プラスチック基板が脱落しにくい。また、粘着剤層上に形成されるプラスチック基板に、熱膨張によるストレスを生じさせることもない。
発明4は、前記発明1において、前記接着剤層の下部に形成され、前記支持基板に接着されたベース基板をさらに含む液晶表示基板搬送用ジグを提供する。
【0011】
ベース基板は、粘着剤層上に形成されるプラスチック基板上にTFT素子層を形成するアレイ工程で、プラスチック基板を支持する役割をする。また、アレイ工程中で発生する熱を分散させてプラスチック基板の温度が上昇することを防ぐ保護基板の役割をする。
発明5は、前記発明1において、前記接着剤層上に形成され、前記粘着剤層と実質的に同一なサイズを有するベース基板をさらに含む液晶表示基板搬送用ジグを提供する。
【0012】
ベース基板は、接着剤層と粘着剤層とを分離して接着剤層の成分と粘着剤層の成分とが混合することを防止し、相反する性能を有する接着剤層と粘着剤層との各接着性能を確保する。
発明6は、前記発明1において、下記の構成要素をさらに含む液晶表示基板搬送用ジグを提供する。
・前記接着剤層の下部に形成され、前記支持基板に接着された第1ベース基板、
・前記接着剤層の上部に形成され、前記粘着剤層と実質的に同一なサイズを有する第2ベース基板。
【0013】
前記第1ベース基板は、前記発明4におけるベース基板に相当する。前記第2ベース基板は、前記発明5におけるベース基板に相当する。
発明7は、下記段階を含む液晶表示装置の製造方法を提供する。
・支持基板上に接着剤層を形成する段階、
・前記接着剤層上に前記接着剤層より小さいサイズを有する粘着剤層を形成する段階、
・前記粘着剤層上にプラスチック基板を形成する段階、
・前記プラスチック基板を加圧することにより前記プラスチック基板と前記粘着剤層周辺を取り囲む前記接着剤層とを附着し、液晶表示装置製造工程用基板を準備する段階。
【0014】
この製造方法を用いれば、プラスチック基板の中央部に形成されている粘着剤層中に含まれた溶媒などのために加温処理などでガスが発生しても、接着剤層の強力な接着力によりプラスチック基板が浮き上がる問題を防止し、工程収率を高めることができる。
発明8は、前記発明7において、前記接着剤層はシリコン系接着剤を含む液晶表示装置の製造方法を提供する。シリコン系接着剤は、加温処理又は感温処理などによりその接着力が低下されない特性を有するので好ましい。
【0015】
発明9は、前記発明7において、前記粘着剤層が感温性粘着剤を含む液晶表示装置の製造方法を提供する。
感温性粘着剤を用いると、ジグ上に積層されるアレイ基板やカラーフィルター基板の露光工程で、プラスチック基板が脱落しにくい。また、粘着剤層上に形成されるプラスチック基板に、熱膨張によるストレスを生じさせることもない。
【0016】
発明10は、前記発明7において、
・前記プラスチック基板を附着する段階の後に、前記プラスチック基板上に液晶表示装置製造工程を遂行する段階、
・前記製造工程が完了した後に、前記プラスチック基板を前記接着剤層と前記粘着剤層とから分離する段階と、
をさらに含む液晶表示装置の製造方法を提供する。
【0017】
発明11は、前記発明10において、前記プラスチック基板を前記接着剤層と前記粘着剤層とから分離する段階は、以下の段階を含んでいる液晶表示装置の製造兵法を提供する。
・前記プラスチック基板に、少なくとも前記粘着剤層まで分離線を形成する段階、
・前記分離線に沿って、前記プラスチック基板を、前記接着剤層及び前記粘着剤層から分離する段階。
【0018】
分離線を形成することにより、プラスチック基板上に形成されるアレイ基板やカラーフィルター基板を、液晶表示基板搬送用ジグから容易に分離できる。
発明12は、前記発明11において、前記分離線に沿って前記プラスチック基板を前記接着剤層及び前記粘着剤から分離する段階の前に、前記粘着剤層を加温、感温又は紫外線を照射する段階をさらに含む液晶表示装置の製造方法を提供する。
【0019】
分離する条件は、粘着剤層を形成する粘着剤の種類に応じて変えることができる。
発明13は、前記発明11において、前記分離線に沿って前記プラスチック基板を前記接着剤層及び前記粘着剤層から分離する段階の前に、前記粘着剤層を0℃乃至5℃に感温する段階をさらに含む液晶表示装置の製造方法を提供する。
感温性粘着剤を用いると、ジグ上に積層されるアレイ基板やカラーフィルター基板の露光工程で、プラスチック基板が脱落しにくい。また、粘着剤層上に形成されるプラスチック基板に、熱膨張によるストレスを生じさせることもない。
【0020】
発明14は、前記発明10において、前記プラスチック基板を前記接着剤層及び前記粘着剤層から分離する段階は、下記の段階を含む液晶表示装置の製造方法を提供する。
・前記接着剤層を有機溶媒で溶解させる段階、
・前記プラスチック基板を前記粘着剤層から分離する段階。
発明15は、前記発明14において、前記プラスチック基板を前記粘着剤層から分離する段階の前に、前記粘着剤層を加温、感温又は紫外線を照射する段階をさらに含む液晶表示装置の製造方法を提供する。発明12と同様の理由による。
【0021】
発明16は、発明14において、前記プラスチック基板を前記粘着剤層から分離する段階の前に、前記粘着剤層を0℃乃至5℃に感温する段階をさらに含む液晶表示装置の製造方法を提供する。前記発明13と同様の理由による。
発明17は、前記発明14において、前記有機溶媒は、テトラヒドロフラン又はクロロホルムである液晶表示装置の製造方法を提供する。
【0022】
発明18は、前記発明7において、前記接着剤層を形成する段階の前に、前記支持基板に接着されたベース基板を形成する段階をさらに含む液晶表示装置の製造方法を提供する。前記発明4と同様の理由による。
発明19は、前記発明7において、前記粘着剤層を形成する段階の前に、前記接着剤層上に前記粘着剤層と実質的に同一なサイズを有するベース基板を形成する段階をさらに含む液晶表示装置の製造方法を提供する。前記発明5と同様の理由による。
【発明の効果】
【0023】
前述したような本発明の液晶表示基板搬送用ジグ及びこれを用いた液晶表示装置の製造方法によれば、次の効果がある。
第1に、本発明に従う液晶表示基板搬送用ジグを用いてプラスチック液晶表示基板を製造すれば、プラスチック基板と液晶表示基板搬送用ジグとの高密着力により、液晶表示装置製造工程中に浮き上がりを防止してプラスチック基板の表面平坦性を確保することができる。その結果、プラスチック液晶表示装置製造において収率を高めることができる。
【0024】
第2に、本発明に従う液晶表示基板搬送用ジグを用いてプラスチック液晶表示基板を製造すれば、通常のガラス液晶表示装置製造設備を用いてプラスチック液晶表示装置を製造することができる。そのため、設備についての別途の投資コストなしでプラスチック液晶表示装置を製造することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付する図面と共に詳細に後述している実施形態を参照すれば明確になる。しかしながら、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、相異なる多様な形態で具現されるものであり、本実施形態は、本発明の開示が完全となり、当業者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、特許請求の範囲の記載に基づいて決められなければならない。なお、明細書全体にかけて同一参照符号は同一構成要素を示すものとする。
【0026】
以下、添付した図1乃至図8mを参照して本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態による液晶表示装置の製造方法についての工程流れ図であり、図2a乃至図2kは、各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【0027】
図1を参照すれば、先ず支持基板上に接着剤層を形成する(S101)。
具体的に、図2aを参照すれば、支持基板211は、ガラス基板又は透明性樹脂基板であり得る。こうした支持基板211上に接着剤層212を形成する。
接着剤層212は、被接着体に対し強い接着力を有する接着剤層として、加温処理又は感温処理などによりその接着力が低下されない特性を有する物質で形成される。例えば、シリコンPSA接着テープ、高耐熱性シリコン接着剤などのシリコン系接着剤で形成できる。接着剤層212は、通常用いられるスピンコーティング方法又はラミネーション方法により支持基板211上に形成される。この際、接着剤層212の厚さは、5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されるものではない。
【0028】
次いで、接着剤層上に粘着剤層を形成する(S102)。
図2b及び図2cを参照すれば、粘着剤層213は、接着剤層212より小さいサイズで形成される。これは、後述するプラスチック基板が接着剤層212と附着されるようにするためである。
粘着剤層213は、常温では、通常の粘着剤と同様に被粘着体を固定させる役割をするものの、紫外線処理、加温処理又は感温処理などにより被粘着体が容易に分離されるようにする特性を有する物質で形成される。紫外線処理により被粘着体を分離する粘着剤の場合は、アレイ基板又はカラーフィルター基板の露光工程のとき、プラスチック基板が脱落する可能性があるだけではなく、露光時間が長いほどプラスチック基板が割れることができるおそれがある。また、加温処理により被粘着体を分離する粘着剤の場合は、プラスチック基板に加温処理するとき、熱膨張によるストレスを生じプラスチック基板に亀裂が生ずるおそれがある。従って、本発明の第1の実施形態による液晶表示装置の製造に使用される粘着剤層213は、特に感温処理により被粘着体から容易に分離する特性を有する感温性粘着剤で形成されることが好ましい。例えば、アクリル系樹脂の感温性粘着テープ、アクリル系樹脂の感温性加熱式粘着テープなどのアクリル系成分の粘着剤が使用できる。
【0029】
粘着剤層213は、接着剤層212上に通常用いられるスピンコーティング方法又はラミネーション方法により形成でき、その厚さは、5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されない。
続けて、粘着剤層上にプラスチック基板を形成する(S103)。
図2dを参照すれば、プラスチック基板221は、ポリカーボネート(polycarbonate)、ポリエーテルサルホン(polyethersulfone)、ポリアリレート(polyarylate)などの成分の基板で形成できるが、これに限定されない。こうしたプラスチック基板221は、それと等しい厚さを有するガラス基板よりさらに小さい重力を示すため、液晶表示装置は、さらに軽くなることができる。その上に、プラスチック基板221が衝突についてガラス基板と等しい抵抗を有するように作られる場合、プラスチック基板221の厚さは、ガラス基板と比較して縮小されることができるため、液晶表示基板がさらに薄い厚さを有するように許容する。
【0030】
本発明の第1の実施形態による液晶表示装置に使用されるプラスチック基板221の厚さは、25μm乃至400μmであることができ、これに限定されない。
また、プラスチック基板221のサイズは、少なくとも粘着剤層213よりさらに大きく形成されなければならないが、これは、プラスチック基板221が粘着剤層213の下部に形成されている接着剤層212と附着されなければならないためである。
【0031】
次いで、プラスチック基板上に加圧してプラスチック基板と接着剤層とを附着する(S104)。
図2eを参照すれば、支持基板211、接着剤層212、粘着剤層213及びプラスチック基板221の順序に順次に積層されていることに圧力を加える。このように、圧力を加える方法としては、ローラー、ラミネーティング装置などを用いることができ、これに限定されない。
【0032】
前述したように、プラスチック基板221上に圧力を加えれば、接着剤層212とプラスチック基板221との間に形成されていた空間が消えながら、プラスチック基板221の下方で粘着剤層213の形成されない部分が接着剤層212と附着される。その結果、図2eに示されているように、支持基板211、接着剤層212及び周辺部が接着剤層により取り囲んでいる粘着剤層213を含む構造(以下、これを液晶表示基板搬送用ジグという。)210上にプラスチック基板221が附着される。
【0033】
前述したような液晶表示基板搬送用ジグ210上にプラスチック基板221を形成し、加温処理又は感温処理などにより接着力に影響を受けない接着剤層212とプラスチック基板221とを直接附着させることによって、プラスチック基板221の中央部に形成されている粘着剤層213中に含まれた溶媒などが加温処理などによりガスが発生しても接着剤層212の強力な接着力によりプラスチック基板221が浮き上がる問題を防止し、工程収率を高めることができる。
【0034】
続けて、プラスチック基板上にTFT素子層又はR,G,Bカラーフィルター層を形成する(S105)。
図2fを参照すれば、プラスチック基板221が附着されている液晶表示基板搬送用ジグ210を、チャンバ内にローディングさせる。図示しないが、プラスチック基板221上に順次通りゲートバスラインとTFTゲート電極とを形成し、ゲート絶縁膜を形成する。続けて、ソース/ドレーン電極及びデータバスラインを形成してTFTを完成し、ITO画素電極を蒸着し、オーバーコーティング層を形成してTFT素子層222を形成する。こうしたTFT素子層222が形成されているプラスチック基板221を、以下アレイ基板220という。
【0035】
TFT素子層222を形成する過程でチャンバ内の温度が140乃至150℃に至るが、液晶表示基板搬送用ジグ210に含まれている支持基板211によりプラスチック基板221の受ける熱が分散される。また、接着剤によりプラスチック基板221が支持基板211に固定されているので、工程進行中のプラスチック基板221の変形を防止することができる。
【0036】
同様の方法で、図2gに示すように、プラスチック基板221上にカラーフィルター層223が形成されているカラーフィルター基板230も、アレイ基板220の製造工程とほとんど同様に製造できる。
次いで、アレイ基板又はカラーフィルター基板を、接着剤層と粘着剤層とから分離する(S106)。
【0037】
アレイ基板220又はカラーフィルター基板230を接着剤層212と粘着剤層213とから分離する方法は、次の通りである。
先ず、図2hを参照すれば、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230が附着されている液晶表示基板搬送用ジグ210上に、ダイ−カッティング(die−cutting)作業を通じ、少なくとも粘着剤層213表面まで達する分離線231を形成する。こうした作業を通じて、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230が液晶表示基板搬送用ジグ210で容易に分離されることができるようにする。
【0038】
図2iを参照すれば、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230を液晶表示基板搬送用ジグ210から分離する条件は、液晶表示基板搬送用ジグ210に形成されている粘着剤層213を形成する粘着剤の種類に応じて変わる。例えば、粘着剤層213を形成する粘着剤が加温型粘着剤である場合には、加熱条件下で被粘着体を分離することができる。紫外線照射型粘着剤である場合には、紫外線照射により被粘着体を分離することができる。本実施形態において使用される粘着剤は、0℃乃至5℃の温度条件下で被粘着体が分離する感温型粘着剤であり得る。従って、液晶表示基板搬送用ジグ210の粘着剤層213からアレイ基板220又はカラーフィルター230の分離は、0℃で約10分、5℃で24時間程度放置することによって遂行されることができる。
【0039】
アレイ基板又はカラーフィルター基板を接着剤層と粘着剤層とから分離する他の方法としては、図2jに示すように、液晶表示基板搬送用ジグ210に形成されている接着剤層212をテトラヒドロフラン又はクロロホルムのような有機溶媒を使用して溶解した後、粘着剤層213の温度を0℃乃至5℃に感温する方法が挙げられる。
前述したような液晶表示基板搬送用ジグ210でアレイ基板220又はカラーフィルター基板230を分離する段階は、後述されるアレイ基板220とカラーフィルター基板230とを液晶層を挟んで附着する段階以後にも行うこともできる(S107)。
【0040】
次いで、アレイ基板とカラーフィルター基板とを液晶を挟んで附着する(S107)。
図2kを参照すれば、カラーフィルター基板230上にスペーサを散布し、アレイ基板220上にシールライン241を形成した後、二つの基板を附着し、液晶242を注入してパネルを完成することができる。また、スペーサが散布されているカラーフィルター基板230上に液晶242を注入した後、シールライン241が形成されているアレイ基板240を覆って二つの基板を附着し、パネルを完成することもできる。
【0041】
以上の方法により、液晶表示装置製造工程中に浮き上がりを防止してプラスチック基板の表面平坦性を確保する。また、通常のガラス液晶表示装置製造設備を用いてプラスチック液晶表示装置を製造することができる。
<第2実施形態>
図3は、本発明の第2の実施形態による液晶表示装置の製造方法についての工程流れ図である。図4a乃至図4lは、各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【0042】
図3を参照すれば、先ず支持基板上に下部接着剤層を形成する(S201)。
具体的に図4aを参照すれば、支持基板211は、ガラス基板又は透明性樹脂基板であり得る。こうした支持基板211上に下部接着剤層214を形成する。
下部接着剤層214は、被接着体について強い接着力を有する接着剤層として、加温処理又は感温処理などによりその接着力が低下されない特性を有する物質で形成される。例えば、シリコンPSA接着テープ、高耐熱性シリコン接着剤などのシリコン系接着剤が形成できる。下部接着剤層214は、通常用いられるスピンコーティング方法又はラミネーション方法により支持基板211上に形成される。この際、下部接着剤層214の厚さは5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されない。
【0043】
次いで、下部接着剤層上にベース基板215を形成する(S202)。
図4bを参照すれば、ベース基板215は、ポリカーボネート、ポリエーテルサルホン、ポリアリレートなどの成分の基板で形成できるが、これに限定されない。ベース基板215は、後述されるプラスチック基板上にTFT素子層を形成するアレイ工程でプラスチック基板を支持する役割をする。また、アレイ工程中で発生する熱を分散させてプラスチック基板の温度が上昇することを防ぐ保護基板の役割をする。
【0044】
ベース基板215の厚さは、10μm乃至100μmであることができ、これに限定されない。
続けて、ベース基板215上に上部接着剤層212を形成する(S203)。
図4cを参照すれば、上部接着剤層212は、下部接着剤層214と同様に、被接着体に対し強い接着力を有し、加温処理又は感温処理などによりその接着力が低下しない特性を有する物質で形成される。例えば、シリコンPSA接着テープ、高耐熱性シリコン接着剤などのシリコン系接着剤で形成できる。上部接着剤層212は、通常用いられるスピンコーティング方法又はラミネーション方法により支持基板211上に形成される。この際、上部接着剤層212の厚さは、5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されない。
【0045】
次いで、上部接着剤層上に粘着剤層を形成する(S204)。
図4d及び図4eを参照すれば、粘着剤層213は、上部接着剤層212より小さいサイズで形成される。これは、後述するプラスチック基板221が上部接着剤層212と附着されるようにするためである。
粘着剤層213は、常温では、通常の粘着剤と同様に被粘着体を固定させる役割をするが、紫外線処理、加温処理又は感温処理などにより、被粘着体が容易に分離されるようにする特性を有する物質で形成される。紫外線処理により被粘着体を分離する粘着剤の場合は、アレイ基板又はカラーフィルター基板の露光工程のときプラスチック基板が脱落する可能性があるだけではなく、露光時間が長いほどプラスチック基板が割れるおそれがある。また、加温処理により被粘着体を分離する粘着剤の場合は、プラスチック基板に加熱処理するとき熱膨張によるストレスを生じ、プラスチック基板に亀裂が生ずるおそれがある。従って、本実施形態で用いる粘着剤層213は、感温処理により被粘着体から容易に分離する特性を有する感温性粘着剤で形成することが好ましい。例えば、アクリル系樹脂の感温性粘着テープ、アクリル系樹脂の感温性加温式粘着テープなどのアクリル系成分の粘着剤が使用できる。
【0046】
粘着剤層213は、上部接着剤層212上に通常用いられるスピンコーティング方法又はラミネーション方法により形成でき、その厚さは、5m乃至15mであり得るが、これに限定されない。
続けて、粘着剤層上にプラスチック基板を形成する(S205)。
図4fを参照すれば、プラスチック基板221は、ポリカーボネート、ポリエーテルサルホン、ポリアリレートなどの成分の基板で形成できるが、これに限定されない。こうしたプラスチック基板221は、それと等しい厚さを有するガラス基板よりさらに小さい重力を示すため、液晶表示装置は、さらに軽くなる。その上に、プラスチック基板221が衝突についてガラス基板と同等の強さを有するように作られる場合、プラスチック基板221の厚さは、ガラス基板と比較して小さくできるため、液晶表示基板をさらに薄く形成できる。
【0047】
本発明の第2の実施形態による液晶表示装置に使用されるプラスチック基板221の厚さは、25μm乃至400μmであることができ、これに限定されない。
また、プラスチック基板221のサイズは、少なくとも粘着剤層213よりさらに大きく形成されなければならないが、これは、プラスチック基板221が粘着剤層213の下部に形成されている上部接着剤層212と附着されなければならないためである。
【0048】
次いで、プラスチック基板上に加圧してプラスチック基板と上部接着剤層とを附着する(S206)。
図4gを参照すれば、支持基板211、下部接着剤層214、ベース基板215、上部接着剤層212、粘着剤層213及びプラスチック基板221の順序に順次に積層されていることに圧力を加える。このように圧力を加える方法としては、ローラー、ラミネーティング装置などを用いることができ、これに限定されない。
【0049】
前述したように、プラスチック基板221上に圧力を加えれば、上部接着剤層212とプラスチック基板221との間に形成されていた空間がなくなり、プラスチック基板221の下方で粘着剤層213の形成されない部分が上部接着剤層212と附着される。その結果、図4gに示すように支持基板211、下部接着剤層214、ベース基板215、上部接着剤層212及び周辺部が上部接着剤層により取り囲んでいる粘着剤層213を含む構造(以下、これを液晶表示基板搬送用ジグという。)210′上にプラスチック基板221が附着される。
【0050】
前述したような液晶表示基板搬送用ジグ210′上にプラスチック基板221を形成して、加温処理又は感温処理などにより接着力に影響を受けない上部接着剤層212とプラスチック基板221とを直接附着することによって、プラスチック基板221の中央部に形成されている粘着剤層213中に含まれた溶媒などが加温処理などによりガスが発生しても、上部接着剤層212の強力な接着力によりプラスチック基板221の浮き上がる問題を防止し、工程収率を高めることができる。
【0051】
続けて、プラスチック基板上にTFT素子層又はR,G,Bカラーフィルター層を形成する(S207)。
図4hを参照すれば、プラスチック基板221が附着されている液晶表示基板搬送用ジグ210′をチャンバ内にローディングさせる。図示しないが、プラスチック基板221上に順次通りゲートバスラインとTFTゲート電極とを形成し、ゲート絶縁膜を形成する。続けて、ソース/ドレーン電極及びデータバスラインを形成してTFTを完成し、ITO画素電極を蒸着し、オーバーコーティング層を形成してTFT素子層222を形成する。こうしたTFT素子層222が形成されているプラスチック基板221を以下、アレイ基板220という。
【0052】
TFT素子層222を形成する過程でチャンバ内の温度が130℃乃至150℃に至るが、液晶表示基板搬送用ジグ210′に含まれている支持基板211によりプラスチック基板221の受ける熱が分散される。また、接着剤によりプラスチック基板221が支持基板211に固定されていて、工程進行中にプラスチック基板221の変形を防止することができる。
【0053】
同様の方法に図4iに示されているように、プラスチック基板221上にカラーフィルター層223が形成されているカラーフィルター基板230も、アレイ基板220の製造工程とほとんど同様に製造される。
次いで、アレイ基板又はカラーフィルター基板を、上部接着剤層と粘着剤層とから分離する(S208)。
【0054】
アレイ基板220又はカラーフィルター基板230を上部接着剤層212と粘着剤層213とから分離する方法は、次の通りである。
先ず、図4jを参照すれば、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230が附着されている液晶表示基板搬送用ジグ210′上に、ダイ−カッティング作業を通じ、少なくとも粘着剤層213まで分離線231を形成する。こうした作業を通じ、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230が液晶表示基板搬送用ジグ210′で容易に分離されることができるようにする。
【0055】
図4kを参照すれば、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230を液晶表示基板搬送用ジグ210′から分離する条件は、液晶表示基板搬送用ジグ210′に形成されている粘着剤層213を形成する粘着剤の種類に応じて変わる。例えば、粘着剤層213を形成する粘着剤が加温型粘着剤である場合には、加熱条件下で被粘着体が分離されることができ、紫外線照射型粘着剤である場合には、紫外線照射により被粘着体が分離されることができる。本実施形態で使用される粘着剤は、0℃乃至5℃の温度条件下で被粘着体が分離されることができる感温型粘着剤であり得る。従って、液晶表示基板搬送用ジグ210′の粘着剤層213からアレイ基板220又はカラーフィルター基板230の分離は、0℃で約10分、5℃で24時間程度放置することによって遂行されることができる。
【0056】
アレイ基板又はカラーフィルター基板を上部接着剤層と粘着剤層とから分離することができる他の方法としては、図4lに示すように、液晶表示基板搬送用ジグ210′に形成されている接着剤層212をテトラヒドロフラン又はクロロホルムのような有機溶媒を使用して溶解した後、粘着剤層213の温度を0℃乃至5℃に感温する方法が挙げられる。
前述したような液晶表示基板搬送用ジグ210′でアレイ基板220又はカラーフィルター基板230を分離する段階は、後述するアレイ基板220とカラーフィルター基板230とを液晶層を挟んで附着する段階以後に行うこともできる(S209)。
【0057】
次いで、アレイ基板又はカラーフィルター基板を、液晶層を挟んで附着する(S209)。
図2kを参照すれば、カラーフィルター基板230上にスペーサを散布し、アレイ基板200上にシールライン241を形成した後、二つの基板を附着し、液晶242を注入してパネルを完成することができる。また、スペーサが散布されているカラーフィルター基板230上に液晶242を注入した後、シールライン241が形成されているアレイ基板240を覆って二つの基板を附着し、パネルを完成することもできる。
【0058】
<第3実施形態>
図5は、本発明の第3の実施形態による液晶表示装置の製造方法についての工程流れ図である。図6a乃至図6kは、各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
図5を参照すれば、先ず支持基板上に接着剤層を形成する(S301)。
【0059】
具体的に図6aを参照すれば、支持基板211は、ガラス基板又は透明性樹脂基板であり得る。こうした支持基板211上に接着剤層212を形成する。
接着剤層212は、被接着体について強い接着力を有する接着剤層として、加温処理又は感温処理などによりその接着力が低下されない特性を有する物質で形成される。例えば、シリコンPSA接着テープ、高耐熱性シリコン接着剤などのシリコン系接着剤が形成できる。接着剤層212は、通常用いられるスピンコーティング方法又はラミネーション方法により支持基板211上に形成される。この際、接着剤層212の厚さは、5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されない。
【0060】
次いで、接着剤層212上にベース基板216を形成する(S302)。
図6b及び図6cを参照すれば、ベース基板216のサイズは、少なくとも接着剤層212より小さいサイズで形成されなければならないが、これは後述するプラスチック基板が接着剤層212と附着されるようにするためである。
前述したようなベース基板216は、接着剤層212と後述する粘着剤層とを分離して接着剤層212の成分と粘着剤層213の成分が混合することを防止し、相反する性能を有する接着剤層212と粘着剤層213の各接着性能を確保する。その結果、優秀な接着性と剥離性とを実現することができる。
【0061】
続けて、ベース基板上に粘着剤層213を形成する(S303)。
図6dを参照すれば、ベース基板216に形成された粘着剤層213は、常温では、通常の粘着剤と同様に被粘着体を固定させる役割をするものの、紫外線処理、加温処理又は感温処理などにより被粘着体が容易に分離されるようにする特性を有する物質で形成される。紫外線処理により被粘着体を分離する粘着剤の場合は、アレイ基板又はカラーフィルター基板の露光工程のときプラスチック基板が脱落する可能性があるだけではなく、露光時間が長いほどプラスチック基板が割れてしまうおそれがある。また、加温処理により被粘着体を分離する粘着剤の場合は、プラスチック基板を加温するとき熱膨張によるストレスを生じ、プラスチック基板に亀裂が発生するおそれがある。従って、本実施形態で使用される粘着剤層213は、特に感温処理により被粘着体から容易に分離される特性を有する感温性粘着剤で形成できる。例えば、アクリル系樹脂の感温性粘着テープ、アクリル系樹脂の感温性加温式粘着テープなどのアクリル系成分の粘着剤が使用できる。
【0062】
粘着剤層213は、ベース基板216上に通常用いられる方法により形成でき、その厚さは、5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されない。
続けて、粘着剤層上にプラスチック基板を形成する(S304)。
図6eを参照すれば、プラスチック基板221は、ポリカーボネート、ポリエーテルサルホン、ポリアリレートなどの成分の基板で形成できるが、これに限定されない。こうしたプラスチック基板221は、それと等しい厚さを有するガラス基板よりさらに小さい重力を示すため、液晶表示装置は、さらに軽くなることができる。その上に、プラスチック基板221が衝突についてガラス基板と同等の抵抗を有するように作られる場合、プラスチック基板221の厚さは、ガラス基板と比較して小さくできるため、液晶表示基板をさらに薄くすることができる。
【0063】
本発明の第3の実施形態による液晶表示装置に使用されるプラスチック基板221の厚さは、25μm乃至400μmであることができ、これに限定されない。
また、プラスチック基板221のサイズは、少なくとも粘着剤層213よりさらに大きく形成されなければならないが、これはプラスチック基板221が粘着剤層213の下部に形成されている接着剤層212と附着されなければならないためである。
【0064】
次いで、プラスチック基板上に加圧してプラスチック基板と接着剤層とを附着する(S305)。
図6fを参照すれば、支持基板211、接着剤層212、ベース基板216、粘着剤層213及びプラスチック基板221の順序に順次に積層されていることに圧力を加える。このように圧力を加える方法としては、ローラー、ラミネーティング装置などを用いることができ、これに限定されない。
【0065】
前述したように、プラスチック基板221上に圧力を加えれば、接着剤層212とプラスチック基板221との間に形成されていた空間が消滅し、プラスチック基板221の下方で粘着剤層213の形成されない部分が接着剤層212と附着される。その結果、図6fに示すように、支持基板211、接着剤層212、ベース基板216及び周辺部が接着剤層212により取り囲んでいる粘着剤層213を含む構造(以下、これを液晶表示基板搬送用ジグという。)210″上にプラスチック基板221が附着される。
【0066】
このように液晶表示基板搬送用ジグ210″上にプラスチック基板221を形成し、加温処理又は感温処理などにより接着力に影響を受けない接着剤層212とプラスチック基板221とを直接附着することによって、プラスチック基板221の中央部に形成されている粘着剤層213中に含まれた溶媒などが加温処理などによりガスが発生しても、接着剤層212の強力な接着力によりプラスチック基板221が浮き上がる問題を防止し、工程収率を高めることができる。
【0067】
続けて、プラスチック基板上にTFT素子層又はR,G,Bカラーフィルター層を形成する(S306)。
図6gを参照すれば、プラスチック基板221が附着されている液晶表示基板搬送用ジグ210″を、チャンバ内にローディングさせる。図示しないが、プラスチック基板221上に順次通りゲートバスラインとTFTゲート電極を形成し、ゲート絶縁膜を形成する。続けて、ソース/ドレーン電極及びデータバスラインを形成してTFTを完成し、ITO画素電極を蒸着し、オーバーコーティング層を形成してTFT素子層222を形成する。こうしたTFT素子層222が形成されているプラスチック基板221を、以下アレイ基板220という。
【0068】
TFT素子層222を形成する過程で、チャンバ内の温度が140℃乃至150℃に至るが、液晶表示基板搬送用ジグ210″に含まれている支持基板211により、プラスチック基板221の受ける熱が分散されることができる。また、接着剤によりプラスチック基板221が支持基板211に固定されているので、工程進行中にプラスチック基板221の変形を防止することができる。
【0069】
図6hに示すように、プラスチック基板221上にカラーフィルター層223が形成されているカラーフィルター基板230も、アレイ基板220の製造工程とほとんど同様に製造される。
次いで、アレイ基板又はカラーフィルター基板を、接着剤層と粘着剤層とから分離する(S307)。
【0070】
アレイ基板220又はカラーフィルター基板230を接着剤層212と粘着剤層213とから分離する方法は次の通りである。
先ず、図6iを参照すれば、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230が附着されている液晶表示基板搬送用ジグ210″上に、ダイ−カッティング作業を通じ、少なくとも粘着剤層213まで達する分離線231を形成する。こうした作業を通じて、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230が液晶表示基板搬送用ジグ210″で容易に分離されることができるようにする。
【0071】
図6jを参照すれば、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230を液晶表示基板搬送用ジグ210″から分離する条件は、液晶表示基板搬送用ジグ210″に形成されている粘着剤層213を形成する粘着剤の種類に応じて変わる。例えば、粘着剤層213を形成する粘着剤が加温型粘着剤である場合には、加熱条件下で被粘着体が分離されることができ、紫外線照射型粘着剤である場合には、紫外線照射により被粘着体が分離されることができる。本発明の第3の実施形態による液晶表示装置を製造するため使用される粘着剤層213を構成する粘着剤は、0℃乃至5℃の温度条件下で被粘着体が分離されることができる感温型粘着剤であり得る。従って、液晶表示基板搬送用ジグ210″の粘着剤層213からアレイ基板220又はカラーフィルター基板230の分離は、0℃で約10分、5℃で24時間程度放置することによって遂行されることができる。
【0072】
アレイ基板又はカラーフィルター基板を接着剤層と粘着剤層とから分離することができる他の方法としては、図6kに示すように、液晶表示基板搬送用ジグ210″に形成されている接着剤層212をテトラヒドロフラン又はクロロホルムのような有機溶媒を使用して溶解した後、粘着剤層213の温度を0℃乃至5℃に感温する方法が挙げられる。
前述したような液晶表示基板搬送用ジグ210″でアレイ基板220又はカラーフィルター基板230を分離する段階は、後述されるアレイ基板220とカラーフィルター基板230とを液晶層を挟んで附着する段階以後にも行うこともできる(S308)。
【0073】
次いで、アレイ基板又はカラーフィルター基板を液晶層を挟んで附着する(S308)。
図2kを参照すれば、カラーフィルター基板230上にスペーサを散布し、アレイ基板220上にシールライン241を形成した後、二つの基板を附着し、液晶242を注入してパネルを完成することができる。また、スペーサが散布されているカラーフィルター基板230上に液層242を注入した後、シールライン241が形成されているアレイ基板240を覆って二つの基板を附着し、パネルを完成することもできる。
【0074】
<第4実施形態>
図7は、本発明の第4の実施形態による液晶表示装置の製造方法についての工程流れ図である。図8a乃至図8mは、各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
図7を参照すれば、先ず支持基板上に下部接着剤層を形成する(S401)。
【0075】
具体的に図8aを参照すれば、支持基板211は、ガラス基板又は透明性樹脂基板であり得る。こうした支持基板211上に下部接着剤層214を形成する。
下部接着剤層214は、被接着体について強い接着力を有する接着剤層として、加温処理又は感温処理などによりその接着力が低下されない特性を有する物質で形成される。例えば、シリコンPSA接着テープ、高耐熱性シリコン接着剤などのシリコン系接着剤が形成できる。下部接着剤層214は、通常用いられるスピンコーティング方法又はラミネーション方法により支持基板211上に形成される。この際、下部接着剤層214の厚さは5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されない。
【0076】
次いで、下部接着剤層上に下部ベース基板を形成する(S402)。
図8bを参照すれば、下部ベース基板215は、ポリカーボネート、ポリエーテルサルホン、ポリアリレートなどの成分の基板で形成できるが、これは限定されない。下部ベース基板215は、後述されるプラスチック基板上にTFT素子層を形成するアレイ工程でプラスチック基板を支持する役割をするだけではなく、アレイ工程中で発生する熱を分散させてプラスチック基板の温度が上昇することを防ぐ保護基板の役割をする。
【0077】
下部ベース基板215の厚さは、10μm乃至100μmであることができ、これに限定されない。
続けて、下部ベース基板上に上部接着剤層を形成する(S403)。
図8cを参照すれば、上部接着剤層212は、被接着体について強い接着力を有する接着剤層として加温処理又は感温処理などによりその接着力が低下されない特性を有する物質で形成される。例えば、シリコンPSA接着テープ、高耐熱性シリコン接着剤などのシリコン系接着剤が形成できる。上部接着剤層212は、通常用いられるスピンコーティング方法又はラミネーション方法により支持基板211上に形成される。この際、上部接着剤層212の厚さは5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されない。
【0078】
次いで、上部接着剤層上に上部ベース基板を形成する(S404)。
図8d及び図8eを参照すれば、上部ベース基板216のサイズは、少なくとも上部接着剤層212より小さいサイズで形成されなければならないが、これは、後述するプラスチック基板が上部接着剤層212と附着されるようにするためである。
前述したような上部ベース基板216は、上部接着剤層212と後述する粘着剤層とを分離して上部接着剤層212の成分と粘着剤層の成分が混合することを防止し、相反する性能を有する接着剤層212と粘着剤層の各接着性能を確保することができる。その結果優秀な接着性と剥離性とを得ることができる。
【0079】
続けて、上部ベース基板上に粘着剤層213を形成する(S405)。
図8fを参照すれば、上部ベース基板216に形成された粘着剤層213は、常温では、通常の粘着剤と同様に被粘着体を固定させる役割をするものの、紫外線処理、加温処理又は感温処理などにより被粘着体が容易に分離されるようにする特性を有する物質で形成される。紫外線処理により被粘着剤を分離する粘着剤の場合は、アレイ基板又はカラーフィルター基板の露光工程のときプラスチック基板が脱落する可能性があるだけではなく、露光時間が長いほどプラスチック基板が割れるおそれがある。また、加温処理により被粘着体を分離する粘着剤の場合は、プラスチック基板に加温処理するとき熱膨張によるストレスを生じプラスチック基板に亀裂が生ずるおそれがある。従って、本発明の第4の実施形態による液晶表示装置の製造に使用される粘着剤層213は、特に感温処理により被粘着体から容易に分離される特性を有する感温性粘着剤で形成できる。例えば、アクリル系樹脂の感温性粘着テープ、アクリル系樹脂の感温性加温式粘着テープなどのアクリル系成分の粘着剤が使用できる。
【0080】
粘着剤層213は、上部ベース基板216上に通常用いられるスピンコーティング方法により形成でき、その厚さは、5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されない。
続けて、粘着剤層上にプラスチック基板を形成する(S406)。
図8gを参照すれば、プラスチック基板221は、ポリカーボネート、ポリエーテルサルホン、ポリアリレートなどの成分の基板で形成できるが、これに限定されない。こうしたプラスチック基板221は、それと同等の厚さを有するガラス基板よりさらに軽いので、液晶表示装置をさらに軽量化することができる。その上、プラスチック基板221が衝突についてガラス基板と同等の抵抗を有するように作られる場合、プラスチック基板221の厚さは、ガラス基板と比較して小さくできるため、さらに薄い液晶表示基板を提供することができる。
【0081】
本発明の第4の実施形態による液晶表示装置に使用されるプラスチック基板221の厚さは、25μm乃至400μmであることができ、これに限定されない。
また、プラスチック基板221のサイズは、少なくとも粘着剤層213よりさらに大きく形成されなければならないが、これはプラスチック基板221が粘着剤層213の下部に形成されている上部接着剤層212と附着されなければならないためである。
【0082】
次いで、プラスチック基板上に加圧してプラスチック基板と上部接着剤層とを附着する(S407)。
図8hを参照すれば、支持基板211、下部接着剤層214、下部ベース基板215、上部接着剤層212、上部ベース基板216、粘着剤層213及びプラスチック基板221の順序に、順次に積層されている層に圧力を加える。このように圧力を加える方法としては、ローラー、ラミネーティング装置などを用いることができ、これに限定されない。
【0083】
前述したように、プラスチック基板221上に圧力を加えれば、上部接着剤層212とプラスチック基板221との間に形成されていた空間が消滅しながら、プラスチック基板221の下方で粘着剤層213の形成されない部分が上部接着剤層212と附着される。その結果、図8hに示すように、支持基板211、下部接着剤層214、下部ベース基板215、上部接着剤層212、上部ベース基板216及び周辺部が上部接着剤層212により取り囲んでいる粘着剤層213を含む構造(以下、これを液晶表示基板搬送用ジグという。)210'''上にプラスチック基板221が附着される。
【0084】
前述したような液晶表示基板搬送用ジグ210'''上にプラスチック基板221を形成して、加温処理又は感温処理などにより接着力に影響を受けない上部接着剤層212とプラスチック基板221とを直接附着することによって、プラスチック基板221の中央部に形成されている粘着剤層213中に含まれた溶媒などが加温処理などによりガスが発生しても上部接着剤層212の強力な接着力によりプラスチック基板221が浮き上がる問題を防止し、工程収率を高めることができる。
【0085】
続けて、プラスチック基板上にTFT素子層又はR,G,Bカラーフィルター層を形成する(S408)。
図8iを参照すれば、プラスチック基板221が附着されている液晶表示基板搬送用ジグ210'''を、チャンバ内にローディングさせる。図示しないが、プラスチック基板221上に順次通りゲートバスラインとTFTゲート電極とを形成し、ゲート絶縁膜を形成する。続けて、ソース/ドレーン電極及びデータバスラインを形成してTFTを完成し、ITO画素電極を蒸着し、オーバーコーティング層を形成してTFT素子層222を形成する。こうしたTFT素子層222が形成されているプラスチック基板221を以下、アレイ基板220という。
【0086】
TFT素子層222を形成する過程でチャンバ内の温度が130℃乃至150℃に至るが、液晶表示基板搬送用ジグ210'''に含まれている支持基板211によりプラスチック基板221の受ける熱が分散されることができる。また、接着剤によりプラスチック基板221が支持基板211に固定されているので、工程進行中にプラスチック基板221の変形を防止することができる。
【0087】
図8jに示すように、プラスチック基板221上にカラーフィルター層223が形成されているカラーフィルター基板230も、アレイ基板220の製造工程とほとんど同様に製造される。
次いで、アレイ基板又はカラーフィルター基板と粘着剤層とに分離線を形成する(S409)。
【0088】
アレイ基板220又はカラーフィルター基板230を接着剤層212と粘着剤層213とから分離する方法は次の通りである。
先ず、図8kを参照すれば、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230が附着されている液晶表示基板搬送用ジグ210'''上にダイ−カッティング作業を通じて少なくとも粘着剤層213まで分離線を形成する。こうした作業を通じて、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230が液晶表示基板搬送用ジグ210'''で容易に分離されることができるようにする。
【0089】
図8lを参照すれば、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230を液晶表示基板搬送用ジグ210'''から分離する条件は、液晶表示基板搬送用ジグ210'''に形成されている粘着剤層213を形成する粘着剤の種類に応じて変わる。例えば、粘着剤層213を形成する粘着剤が加温型粘着剤である場合には、加熱条件下で被粘着体が分離されることができ、紫外線照射型粘着剤である場合には、紫外線照射により被粘着体が分離されることができる。本発明の第4の実施形態による液晶表示装置を製造するため使用される粘着剤層213を構成する粘着剤は、0℃乃至5℃の温度条件下で被粘着体が分離されることができる感温型粘着剤であり得る。従って、液晶表示基板搬送用ジグ210'''の粘着剤層213からアレイ基板220又はカラーフィルター基板230の分離は、0℃で約10分、5℃で24時間程度放置することによって遂行されることができる。
【0090】
アレイ基板又はカラーフィルター基板を接着剤層と粘着剤層とから分離することができる他の方法としては、図8mに示すように、液晶表示基板搬送用ジグ210'''に形成されている接着剤層212をテトラヒドロフラン又はクロロホルムのような有機溶媒を使用して溶解した後、粘着剤層213の温度を0℃乃至5℃に感温する方法が挙げられる。
前述したような液晶表示基板搬送用ジグ210'''でアレイ基板220又はカラーフィルター基板230を分離する段階は、後述されるアレイ基板220とカラーフィルター基板230とを液晶層を挟んで附着する段階以後にも行うこともできる(S410)。
【0091】
次いで、アレイ基板又はカラーフィルター基板を液晶層を挟んで附着する(S410)。
図2kを参照すれば、カラーフィルター基板230上にスペーサを散布し、アレイ基板220上には、シールライン241を形成した後、二つの基板を附着した後、液晶242を注入してパネルを完成することができる。また、スペーサが散布されているカラーフィルター基板230上に液層242を注入した後、シールライン241が形成されているアレイ基板240を覆って二つの基板を附着し、パネルを完成することもできる。
【0092】
以上、添付した図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明したが、当業者であれば、本発明の技術的思想や必須的な特徴を変更せずに他の具体的な形態で実施されうることを理解することができる。したがって、上述した好適な実施形態は、例示的なものであり、限定的なものではないと理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の第1の実施形態による液晶表示装置の製造方法についての工程流れ図である。
【図2a】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2b】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2c】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2d】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2e】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2f】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2g】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2h】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2i】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2j】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2k】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図3】第2実施形態による液晶表示装置の製造方法についての工程流れ図である。
【図4a】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4b】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4c】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4d】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4e】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4f】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4g】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4h】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4i】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4j】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4k】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4l】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図5】第3実施形態による液晶表示装置の製造方法についての工程流れ図である。
【図6a】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6b】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6c】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6d】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6e】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6f】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6g】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6h】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6i】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6j】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6k】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図7】第4実施形態による液晶表示装置の製造方法についての工程流れ図である。
【図8a】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8b】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8c】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8d】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8e】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8f】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8g】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8h】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8i】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8j】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8k】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8l】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8m】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【符号の説明】
【0094】
210,210′,210″,210''':液晶表示基板搬送用ジグ
211:支持基板
212,214:接着剤層
213:粘着剤層
215,216:ベース基板
220:アレイ基板
221:プラスチック基板
222:ITO素子層
223:カラーフィルター層
230:カラーフィルター基板
231:分離線
241:シールライン
242:液晶
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示基板搬送用ジグ及びこれを用いた液晶表示装置の製造方法に関する。詳しくは、軽量で薄型の液晶表示基板に用いられるプラスチック基板を搬送するための液晶表示基板搬送用ジグ及びこれを用いた液晶表示装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯用情報端末機や携帯用電話機に用いられる液晶表示装置には、軽量で薄型の液晶表示基板が求められる。
こうしたニーズに対し、ガラス基板の密度を減少させるか、或いはガラス基板の厚さを薄くすることによって軽量化や薄型化が成されてきている。しかし、ガラスを主として構成する二酸化シリコン(SiO2)が実質的にガラスの全ての物理的特性値を決定するため、ガラス密度を低くすることによる軽量化・薄型化には限界がある。一方、ガラス基板が薄くなると、その強度が低下するため、製造ラインでの設備変更が必要になる上、外部からの力に対する物理的抵抗が低くなる。従って、ガラス基板の厚さは、量産レベルでは、0.7mm程度までの薄型化が限界であり、0.5mm又は0.3mmの厚さの大型ガラス(300×300mm以上)を使用した液晶表示装置の製造は困難である。
【0003】
薄型化を実現するために、ガラス基板の代わりにプラスチック基板を使用した液晶表示装置についての開発が進行している。その製造方法としては、プラスチック基板をシート状として搬送する方法及びロール状として連続的に送出する方法が知られている。
しかし、プラスチック基板は、剛性や熱変形温度、表面硬度などが低いため、損傷しやすく、加熱工程で膨張/収縮などの変形を起こしやすい。従って、プラスチック基板で液晶表示装置を製造することは、ガラス基板を使用する場合に比べてさらに困難である。
【0004】
こうした問題点を解決するため、プラスチック基板を額縁形のフレームに固定した形態で搬送して液晶表示装置を製造する方法が提案されている。また、プラスチック基板の周辺部を支持基板に圧着した形態に製造し、後に圧着部を切断する方法や、異形フィルム上にプラスチック基板を形成する高分子樹脂を積層した形態に製造する方法も提案されている。
【0005】
しかし、プラスチック基板をフレームに固定した形態に製造する方法では、プラスチック基板がフレームの内部で歪み、表面平坦性の確保が難しくなる。そのため、液晶表示装置の製造工程中の各種印刷装置や露光装置などで、フレーム内部の平坦性の欠落を担保する必要がある。例えば、特殊なステージの設計などが必要になって製造コストが高くなる。また、ガラス基板との互換性が得られないなどの問題を有している。
【0006】
一方、異形フィルム上にプラスチック基板を形成する高分子樹脂を積層した形態の液晶表示装置の製造方法においては、次の問題がある。第1に、異形フィルムの支持基板の剛性が低く、搬送性が低下する。第2に、使用できる製造工程、装置及び条件が限定される。第3に、異形フィルムと高分子樹脂との密着性が低いので、密着力の面で安定した搬送性が得られない。また、加熱処理が行われる場合、異形フィルムと高分子樹脂との界面に気泡や部分的な剥離が発生し、以後の工程処理の続行に困難を来す。
【特許文献1】特開2000-252342号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の技術的課題は、薄型化された液晶表示基板搬送用ジグを提供するところにある。
本発明の他の技術的課題は、液晶表示基板搬送用ジグを用いた液晶表示基板を製造する方法を提供するところにある。
本発明のさらに他の技術的課題は、液晶表示基板を用いた液晶表示装置を製造する方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明1は、以下の構成要素を含む液晶表示基板搬送用ジグを提供する。
・支持基板、
・前記支持基板上に形成された接着剤層、
・前記接着剤層上に形成され、周辺部が前記接着剤層により取り囲まれている粘着剤層。
【0009】
発明2は、前記発明1において、前記接着剤層がシリコン系接着剤を含む液晶表示基板搬送用ジグを提供する。シリコン系接着剤は、加温処理又は感温処理などによりその接着力が低下されない特性を有するので好ましい。
発明3は、前記発明1において、前記粘着剤層が感温性粘着剤を含む液晶表示基板搬送用ジグを提供する。
【0010】
感温性粘着剤を用いると、ジグ上に積層されるアレイ基板やカラーフィルター基板の露光工程で、プラスチック基板が脱落しにくい。また、粘着剤層上に形成されるプラスチック基板に、熱膨張によるストレスを生じさせることもない。
発明4は、前記発明1において、前記接着剤層の下部に形成され、前記支持基板に接着されたベース基板をさらに含む液晶表示基板搬送用ジグを提供する。
【0011】
ベース基板は、粘着剤層上に形成されるプラスチック基板上にTFT素子層を形成するアレイ工程で、プラスチック基板を支持する役割をする。また、アレイ工程中で発生する熱を分散させてプラスチック基板の温度が上昇することを防ぐ保護基板の役割をする。
発明5は、前記発明1において、前記接着剤層上に形成され、前記粘着剤層と実質的に同一なサイズを有するベース基板をさらに含む液晶表示基板搬送用ジグを提供する。
【0012】
ベース基板は、接着剤層と粘着剤層とを分離して接着剤層の成分と粘着剤層の成分とが混合することを防止し、相反する性能を有する接着剤層と粘着剤層との各接着性能を確保する。
発明6は、前記発明1において、下記の構成要素をさらに含む液晶表示基板搬送用ジグを提供する。
・前記接着剤層の下部に形成され、前記支持基板に接着された第1ベース基板、
・前記接着剤層の上部に形成され、前記粘着剤層と実質的に同一なサイズを有する第2ベース基板。
【0013】
前記第1ベース基板は、前記発明4におけるベース基板に相当する。前記第2ベース基板は、前記発明5におけるベース基板に相当する。
発明7は、下記段階を含む液晶表示装置の製造方法を提供する。
・支持基板上に接着剤層を形成する段階、
・前記接着剤層上に前記接着剤層より小さいサイズを有する粘着剤層を形成する段階、
・前記粘着剤層上にプラスチック基板を形成する段階、
・前記プラスチック基板を加圧することにより前記プラスチック基板と前記粘着剤層周辺を取り囲む前記接着剤層とを附着し、液晶表示装置製造工程用基板を準備する段階。
【0014】
この製造方法を用いれば、プラスチック基板の中央部に形成されている粘着剤層中に含まれた溶媒などのために加温処理などでガスが発生しても、接着剤層の強力な接着力によりプラスチック基板が浮き上がる問題を防止し、工程収率を高めることができる。
発明8は、前記発明7において、前記接着剤層はシリコン系接着剤を含む液晶表示装置の製造方法を提供する。シリコン系接着剤は、加温処理又は感温処理などによりその接着力が低下されない特性を有するので好ましい。
【0015】
発明9は、前記発明7において、前記粘着剤層が感温性粘着剤を含む液晶表示装置の製造方法を提供する。
感温性粘着剤を用いると、ジグ上に積層されるアレイ基板やカラーフィルター基板の露光工程で、プラスチック基板が脱落しにくい。また、粘着剤層上に形成されるプラスチック基板に、熱膨張によるストレスを生じさせることもない。
【0016】
発明10は、前記発明7において、
・前記プラスチック基板を附着する段階の後に、前記プラスチック基板上に液晶表示装置製造工程を遂行する段階、
・前記製造工程が完了した後に、前記プラスチック基板を前記接着剤層と前記粘着剤層とから分離する段階と、
をさらに含む液晶表示装置の製造方法を提供する。
【0017】
発明11は、前記発明10において、前記プラスチック基板を前記接着剤層と前記粘着剤層とから分離する段階は、以下の段階を含んでいる液晶表示装置の製造兵法を提供する。
・前記プラスチック基板に、少なくとも前記粘着剤層まで分離線を形成する段階、
・前記分離線に沿って、前記プラスチック基板を、前記接着剤層及び前記粘着剤層から分離する段階。
【0018】
分離線を形成することにより、プラスチック基板上に形成されるアレイ基板やカラーフィルター基板を、液晶表示基板搬送用ジグから容易に分離できる。
発明12は、前記発明11において、前記分離線に沿って前記プラスチック基板を前記接着剤層及び前記粘着剤から分離する段階の前に、前記粘着剤層を加温、感温又は紫外線を照射する段階をさらに含む液晶表示装置の製造方法を提供する。
【0019】
分離する条件は、粘着剤層を形成する粘着剤の種類に応じて変えることができる。
発明13は、前記発明11において、前記分離線に沿って前記プラスチック基板を前記接着剤層及び前記粘着剤層から分離する段階の前に、前記粘着剤層を0℃乃至5℃に感温する段階をさらに含む液晶表示装置の製造方法を提供する。
感温性粘着剤を用いると、ジグ上に積層されるアレイ基板やカラーフィルター基板の露光工程で、プラスチック基板が脱落しにくい。また、粘着剤層上に形成されるプラスチック基板に、熱膨張によるストレスを生じさせることもない。
【0020】
発明14は、前記発明10において、前記プラスチック基板を前記接着剤層及び前記粘着剤層から分離する段階は、下記の段階を含む液晶表示装置の製造方法を提供する。
・前記接着剤層を有機溶媒で溶解させる段階、
・前記プラスチック基板を前記粘着剤層から分離する段階。
発明15は、前記発明14において、前記プラスチック基板を前記粘着剤層から分離する段階の前に、前記粘着剤層を加温、感温又は紫外線を照射する段階をさらに含む液晶表示装置の製造方法を提供する。発明12と同様の理由による。
【0021】
発明16は、発明14において、前記プラスチック基板を前記粘着剤層から分離する段階の前に、前記粘着剤層を0℃乃至5℃に感温する段階をさらに含む液晶表示装置の製造方法を提供する。前記発明13と同様の理由による。
発明17は、前記発明14において、前記有機溶媒は、テトラヒドロフラン又はクロロホルムである液晶表示装置の製造方法を提供する。
【0022】
発明18は、前記発明7において、前記接着剤層を形成する段階の前に、前記支持基板に接着されたベース基板を形成する段階をさらに含む液晶表示装置の製造方法を提供する。前記発明4と同様の理由による。
発明19は、前記発明7において、前記粘着剤層を形成する段階の前に、前記接着剤層上に前記粘着剤層と実質的に同一なサイズを有するベース基板を形成する段階をさらに含む液晶表示装置の製造方法を提供する。前記発明5と同様の理由による。
【発明の効果】
【0023】
前述したような本発明の液晶表示基板搬送用ジグ及びこれを用いた液晶表示装置の製造方法によれば、次の効果がある。
第1に、本発明に従う液晶表示基板搬送用ジグを用いてプラスチック液晶表示基板を製造すれば、プラスチック基板と液晶表示基板搬送用ジグとの高密着力により、液晶表示装置製造工程中に浮き上がりを防止してプラスチック基板の表面平坦性を確保することができる。その結果、プラスチック液晶表示装置製造において収率を高めることができる。
【0024】
第2に、本発明に従う液晶表示基板搬送用ジグを用いてプラスチック液晶表示基板を製造すれば、通常のガラス液晶表示装置製造設備を用いてプラスチック液晶表示装置を製造することができる。そのため、設備についての別途の投資コストなしでプラスチック液晶表示装置を製造することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付する図面と共に詳細に後述している実施形態を参照すれば明確になる。しかしながら、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、相異なる多様な形態で具現されるものであり、本実施形態は、本発明の開示が完全となり、当業者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、特許請求の範囲の記載に基づいて決められなければならない。なお、明細書全体にかけて同一参照符号は同一構成要素を示すものとする。
【0026】
以下、添付した図1乃至図8mを参照して本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態による液晶表示装置の製造方法についての工程流れ図であり、図2a乃至図2kは、各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【0027】
図1を参照すれば、先ず支持基板上に接着剤層を形成する(S101)。
具体的に、図2aを参照すれば、支持基板211は、ガラス基板又は透明性樹脂基板であり得る。こうした支持基板211上に接着剤層212を形成する。
接着剤層212は、被接着体に対し強い接着力を有する接着剤層として、加温処理又は感温処理などによりその接着力が低下されない特性を有する物質で形成される。例えば、シリコンPSA接着テープ、高耐熱性シリコン接着剤などのシリコン系接着剤で形成できる。接着剤層212は、通常用いられるスピンコーティング方法又はラミネーション方法により支持基板211上に形成される。この際、接着剤層212の厚さは、5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されるものではない。
【0028】
次いで、接着剤層上に粘着剤層を形成する(S102)。
図2b及び図2cを参照すれば、粘着剤層213は、接着剤層212より小さいサイズで形成される。これは、後述するプラスチック基板が接着剤層212と附着されるようにするためである。
粘着剤層213は、常温では、通常の粘着剤と同様に被粘着体を固定させる役割をするものの、紫外線処理、加温処理又は感温処理などにより被粘着体が容易に分離されるようにする特性を有する物質で形成される。紫外線処理により被粘着体を分離する粘着剤の場合は、アレイ基板又はカラーフィルター基板の露光工程のとき、プラスチック基板が脱落する可能性があるだけではなく、露光時間が長いほどプラスチック基板が割れることができるおそれがある。また、加温処理により被粘着体を分離する粘着剤の場合は、プラスチック基板に加温処理するとき、熱膨張によるストレスを生じプラスチック基板に亀裂が生ずるおそれがある。従って、本発明の第1の実施形態による液晶表示装置の製造に使用される粘着剤層213は、特に感温処理により被粘着体から容易に分離する特性を有する感温性粘着剤で形成されることが好ましい。例えば、アクリル系樹脂の感温性粘着テープ、アクリル系樹脂の感温性加熱式粘着テープなどのアクリル系成分の粘着剤が使用できる。
【0029】
粘着剤層213は、接着剤層212上に通常用いられるスピンコーティング方法又はラミネーション方法により形成でき、その厚さは、5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されない。
続けて、粘着剤層上にプラスチック基板を形成する(S103)。
図2dを参照すれば、プラスチック基板221は、ポリカーボネート(polycarbonate)、ポリエーテルサルホン(polyethersulfone)、ポリアリレート(polyarylate)などの成分の基板で形成できるが、これに限定されない。こうしたプラスチック基板221は、それと等しい厚さを有するガラス基板よりさらに小さい重力を示すため、液晶表示装置は、さらに軽くなることができる。その上に、プラスチック基板221が衝突についてガラス基板と等しい抵抗を有するように作られる場合、プラスチック基板221の厚さは、ガラス基板と比較して縮小されることができるため、液晶表示基板がさらに薄い厚さを有するように許容する。
【0030】
本発明の第1の実施形態による液晶表示装置に使用されるプラスチック基板221の厚さは、25μm乃至400μmであることができ、これに限定されない。
また、プラスチック基板221のサイズは、少なくとも粘着剤層213よりさらに大きく形成されなければならないが、これは、プラスチック基板221が粘着剤層213の下部に形成されている接着剤層212と附着されなければならないためである。
【0031】
次いで、プラスチック基板上に加圧してプラスチック基板と接着剤層とを附着する(S104)。
図2eを参照すれば、支持基板211、接着剤層212、粘着剤層213及びプラスチック基板221の順序に順次に積層されていることに圧力を加える。このように、圧力を加える方法としては、ローラー、ラミネーティング装置などを用いることができ、これに限定されない。
【0032】
前述したように、プラスチック基板221上に圧力を加えれば、接着剤層212とプラスチック基板221との間に形成されていた空間が消えながら、プラスチック基板221の下方で粘着剤層213の形成されない部分が接着剤層212と附着される。その結果、図2eに示されているように、支持基板211、接着剤層212及び周辺部が接着剤層により取り囲んでいる粘着剤層213を含む構造(以下、これを液晶表示基板搬送用ジグという。)210上にプラスチック基板221が附着される。
【0033】
前述したような液晶表示基板搬送用ジグ210上にプラスチック基板221を形成し、加温処理又は感温処理などにより接着力に影響を受けない接着剤層212とプラスチック基板221とを直接附着させることによって、プラスチック基板221の中央部に形成されている粘着剤層213中に含まれた溶媒などが加温処理などによりガスが発生しても接着剤層212の強力な接着力によりプラスチック基板221が浮き上がる問題を防止し、工程収率を高めることができる。
【0034】
続けて、プラスチック基板上にTFT素子層又はR,G,Bカラーフィルター層を形成する(S105)。
図2fを参照すれば、プラスチック基板221が附着されている液晶表示基板搬送用ジグ210を、チャンバ内にローディングさせる。図示しないが、プラスチック基板221上に順次通りゲートバスラインとTFTゲート電極とを形成し、ゲート絶縁膜を形成する。続けて、ソース/ドレーン電極及びデータバスラインを形成してTFTを完成し、ITO画素電極を蒸着し、オーバーコーティング層を形成してTFT素子層222を形成する。こうしたTFT素子層222が形成されているプラスチック基板221を、以下アレイ基板220という。
【0035】
TFT素子層222を形成する過程でチャンバ内の温度が140乃至150℃に至るが、液晶表示基板搬送用ジグ210に含まれている支持基板211によりプラスチック基板221の受ける熱が分散される。また、接着剤によりプラスチック基板221が支持基板211に固定されているので、工程進行中のプラスチック基板221の変形を防止することができる。
【0036】
同様の方法で、図2gに示すように、プラスチック基板221上にカラーフィルター層223が形成されているカラーフィルター基板230も、アレイ基板220の製造工程とほとんど同様に製造できる。
次いで、アレイ基板又はカラーフィルター基板を、接着剤層と粘着剤層とから分離する(S106)。
【0037】
アレイ基板220又はカラーフィルター基板230を接着剤層212と粘着剤層213とから分離する方法は、次の通りである。
先ず、図2hを参照すれば、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230が附着されている液晶表示基板搬送用ジグ210上に、ダイ−カッティング(die−cutting)作業を通じ、少なくとも粘着剤層213表面まで達する分離線231を形成する。こうした作業を通じて、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230が液晶表示基板搬送用ジグ210で容易に分離されることができるようにする。
【0038】
図2iを参照すれば、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230を液晶表示基板搬送用ジグ210から分離する条件は、液晶表示基板搬送用ジグ210に形成されている粘着剤層213を形成する粘着剤の種類に応じて変わる。例えば、粘着剤層213を形成する粘着剤が加温型粘着剤である場合には、加熱条件下で被粘着体を分離することができる。紫外線照射型粘着剤である場合には、紫外線照射により被粘着体を分離することができる。本実施形態において使用される粘着剤は、0℃乃至5℃の温度条件下で被粘着体が分離する感温型粘着剤であり得る。従って、液晶表示基板搬送用ジグ210の粘着剤層213からアレイ基板220又はカラーフィルター230の分離は、0℃で約10分、5℃で24時間程度放置することによって遂行されることができる。
【0039】
アレイ基板又はカラーフィルター基板を接着剤層と粘着剤層とから分離する他の方法としては、図2jに示すように、液晶表示基板搬送用ジグ210に形成されている接着剤層212をテトラヒドロフラン又はクロロホルムのような有機溶媒を使用して溶解した後、粘着剤層213の温度を0℃乃至5℃に感温する方法が挙げられる。
前述したような液晶表示基板搬送用ジグ210でアレイ基板220又はカラーフィルター基板230を分離する段階は、後述されるアレイ基板220とカラーフィルター基板230とを液晶層を挟んで附着する段階以後にも行うこともできる(S107)。
【0040】
次いで、アレイ基板とカラーフィルター基板とを液晶を挟んで附着する(S107)。
図2kを参照すれば、カラーフィルター基板230上にスペーサを散布し、アレイ基板220上にシールライン241を形成した後、二つの基板を附着し、液晶242を注入してパネルを完成することができる。また、スペーサが散布されているカラーフィルター基板230上に液晶242を注入した後、シールライン241が形成されているアレイ基板240を覆って二つの基板を附着し、パネルを完成することもできる。
【0041】
以上の方法により、液晶表示装置製造工程中に浮き上がりを防止してプラスチック基板の表面平坦性を確保する。また、通常のガラス液晶表示装置製造設備を用いてプラスチック液晶表示装置を製造することができる。
<第2実施形態>
図3は、本発明の第2の実施形態による液晶表示装置の製造方法についての工程流れ図である。図4a乃至図4lは、各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【0042】
図3を参照すれば、先ず支持基板上に下部接着剤層を形成する(S201)。
具体的に図4aを参照すれば、支持基板211は、ガラス基板又は透明性樹脂基板であり得る。こうした支持基板211上に下部接着剤層214を形成する。
下部接着剤層214は、被接着体について強い接着力を有する接着剤層として、加温処理又は感温処理などによりその接着力が低下されない特性を有する物質で形成される。例えば、シリコンPSA接着テープ、高耐熱性シリコン接着剤などのシリコン系接着剤が形成できる。下部接着剤層214は、通常用いられるスピンコーティング方法又はラミネーション方法により支持基板211上に形成される。この際、下部接着剤層214の厚さは5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されない。
【0043】
次いで、下部接着剤層上にベース基板215を形成する(S202)。
図4bを参照すれば、ベース基板215は、ポリカーボネート、ポリエーテルサルホン、ポリアリレートなどの成分の基板で形成できるが、これに限定されない。ベース基板215は、後述されるプラスチック基板上にTFT素子層を形成するアレイ工程でプラスチック基板を支持する役割をする。また、アレイ工程中で発生する熱を分散させてプラスチック基板の温度が上昇することを防ぐ保護基板の役割をする。
【0044】
ベース基板215の厚さは、10μm乃至100μmであることができ、これに限定されない。
続けて、ベース基板215上に上部接着剤層212を形成する(S203)。
図4cを参照すれば、上部接着剤層212は、下部接着剤層214と同様に、被接着体に対し強い接着力を有し、加温処理又は感温処理などによりその接着力が低下しない特性を有する物質で形成される。例えば、シリコンPSA接着テープ、高耐熱性シリコン接着剤などのシリコン系接着剤で形成できる。上部接着剤層212は、通常用いられるスピンコーティング方法又はラミネーション方法により支持基板211上に形成される。この際、上部接着剤層212の厚さは、5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されない。
【0045】
次いで、上部接着剤層上に粘着剤層を形成する(S204)。
図4d及び図4eを参照すれば、粘着剤層213は、上部接着剤層212より小さいサイズで形成される。これは、後述するプラスチック基板221が上部接着剤層212と附着されるようにするためである。
粘着剤層213は、常温では、通常の粘着剤と同様に被粘着体を固定させる役割をするが、紫外線処理、加温処理又は感温処理などにより、被粘着体が容易に分離されるようにする特性を有する物質で形成される。紫外線処理により被粘着体を分離する粘着剤の場合は、アレイ基板又はカラーフィルター基板の露光工程のときプラスチック基板が脱落する可能性があるだけではなく、露光時間が長いほどプラスチック基板が割れるおそれがある。また、加温処理により被粘着体を分離する粘着剤の場合は、プラスチック基板に加熱処理するとき熱膨張によるストレスを生じ、プラスチック基板に亀裂が生ずるおそれがある。従って、本実施形態で用いる粘着剤層213は、感温処理により被粘着体から容易に分離する特性を有する感温性粘着剤で形成することが好ましい。例えば、アクリル系樹脂の感温性粘着テープ、アクリル系樹脂の感温性加温式粘着テープなどのアクリル系成分の粘着剤が使用できる。
【0046】
粘着剤層213は、上部接着剤層212上に通常用いられるスピンコーティング方法又はラミネーション方法により形成でき、その厚さは、5m乃至15mであり得るが、これに限定されない。
続けて、粘着剤層上にプラスチック基板を形成する(S205)。
図4fを参照すれば、プラスチック基板221は、ポリカーボネート、ポリエーテルサルホン、ポリアリレートなどの成分の基板で形成できるが、これに限定されない。こうしたプラスチック基板221は、それと等しい厚さを有するガラス基板よりさらに小さい重力を示すため、液晶表示装置は、さらに軽くなる。その上に、プラスチック基板221が衝突についてガラス基板と同等の強さを有するように作られる場合、プラスチック基板221の厚さは、ガラス基板と比較して小さくできるため、液晶表示基板をさらに薄く形成できる。
【0047】
本発明の第2の実施形態による液晶表示装置に使用されるプラスチック基板221の厚さは、25μm乃至400μmであることができ、これに限定されない。
また、プラスチック基板221のサイズは、少なくとも粘着剤層213よりさらに大きく形成されなければならないが、これは、プラスチック基板221が粘着剤層213の下部に形成されている上部接着剤層212と附着されなければならないためである。
【0048】
次いで、プラスチック基板上に加圧してプラスチック基板と上部接着剤層とを附着する(S206)。
図4gを参照すれば、支持基板211、下部接着剤層214、ベース基板215、上部接着剤層212、粘着剤層213及びプラスチック基板221の順序に順次に積層されていることに圧力を加える。このように圧力を加える方法としては、ローラー、ラミネーティング装置などを用いることができ、これに限定されない。
【0049】
前述したように、プラスチック基板221上に圧力を加えれば、上部接着剤層212とプラスチック基板221との間に形成されていた空間がなくなり、プラスチック基板221の下方で粘着剤層213の形成されない部分が上部接着剤層212と附着される。その結果、図4gに示すように支持基板211、下部接着剤層214、ベース基板215、上部接着剤層212及び周辺部が上部接着剤層により取り囲んでいる粘着剤層213を含む構造(以下、これを液晶表示基板搬送用ジグという。)210′上にプラスチック基板221が附着される。
【0050】
前述したような液晶表示基板搬送用ジグ210′上にプラスチック基板221を形成して、加温処理又は感温処理などにより接着力に影響を受けない上部接着剤層212とプラスチック基板221とを直接附着することによって、プラスチック基板221の中央部に形成されている粘着剤層213中に含まれた溶媒などが加温処理などによりガスが発生しても、上部接着剤層212の強力な接着力によりプラスチック基板221の浮き上がる問題を防止し、工程収率を高めることができる。
【0051】
続けて、プラスチック基板上にTFT素子層又はR,G,Bカラーフィルター層を形成する(S207)。
図4hを参照すれば、プラスチック基板221が附着されている液晶表示基板搬送用ジグ210′をチャンバ内にローディングさせる。図示しないが、プラスチック基板221上に順次通りゲートバスラインとTFTゲート電極とを形成し、ゲート絶縁膜を形成する。続けて、ソース/ドレーン電極及びデータバスラインを形成してTFTを完成し、ITO画素電極を蒸着し、オーバーコーティング層を形成してTFT素子層222を形成する。こうしたTFT素子層222が形成されているプラスチック基板221を以下、アレイ基板220という。
【0052】
TFT素子層222を形成する過程でチャンバ内の温度が130℃乃至150℃に至るが、液晶表示基板搬送用ジグ210′に含まれている支持基板211によりプラスチック基板221の受ける熱が分散される。また、接着剤によりプラスチック基板221が支持基板211に固定されていて、工程進行中にプラスチック基板221の変形を防止することができる。
【0053】
同様の方法に図4iに示されているように、プラスチック基板221上にカラーフィルター層223が形成されているカラーフィルター基板230も、アレイ基板220の製造工程とほとんど同様に製造される。
次いで、アレイ基板又はカラーフィルター基板を、上部接着剤層と粘着剤層とから分離する(S208)。
【0054】
アレイ基板220又はカラーフィルター基板230を上部接着剤層212と粘着剤層213とから分離する方法は、次の通りである。
先ず、図4jを参照すれば、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230が附着されている液晶表示基板搬送用ジグ210′上に、ダイ−カッティング作業を通じ、少なくとも粘着剤層213まで分離線231を形成する。こうした作業を通じ、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230が液晶表示基板搬送用ジグ210′で容易に分離されることができるようにする。
【0055】
図4kを参照すれば、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230を液晶表示基板搬送用ジグ210′から分離する条件は、液晶表示基板搬送用ジグ210′に形成されている粘着剤層213を形成する粘着剤の種類に応じて変わる。例えば、粘着剤層213を形成する粘着剤が加温型粘着剤である場合には、加熱条件下で被粘着体が分離されることができ、紫外線照射型粘着剤である場合には、紫外線照射により被粘着体が分離されることができる。本実施形態で使用される粘着剤は、0℃乃至5℃の温度条件下で被粘着体が分離されることができる感温型粘着剤であり得る。従って、液晶表示基板搬送用ジグ210′の粘着剤層213からアレイ基板220又はカラーフィルター基板230の分離は、0℃で約10分、5℃で24時間程度放置することによって遂行されることができる。
【0056】
アレイ基板又はカラーフィルター基板を上部接着剤層と粘着剤層とから分離することができる他の方法としては、図4lに示すように、液晶表示基板搬送用ジグ210′に形成されている接着剤層212をテトラヒドロフラン又はクロロホルムのような有機溶媒を使用して溶解した後、粘着剤層213の温度を0℃乃至5℃に感温する方法が挙げられる。
前述したような液晶表示基板搬送用ジグ210′でアレイ基板220又はカラーフィルター基板230を分離する段階は、後述するアレイ基板220とカラーフィルター基板230とを液晶層を挟んで附着する段階以後に行うこともできる(S209)。
【0057】
次いで、アレイ基板又はカラーフィルター基板を、液晶層を挟んで附着する(S209)。
図2kを参照すれば、カラーフィルター基板230上にスペーサを散布し、アレイ基板200上にシールライン241を形成した後、二つの基板を附着し、液晶242を注入してパネルを完成することができる。また、スペーサが散布されているカラーフィルター基板230上に液晶242を注入した後、シールライン241が形成されているアレイ基板240を覆って二つの基板を附着し、パネルを完成することもできる。
【0058】
<第3実施形態>
図5は、本発明の第3の実施形態による液晶表示装置の製造方法についての工程流れ図である。図6a乃至図6kは、各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
図5を参照すれば、先ず支持基板上に接着剤層を形成する(S301)。
【0059】
具体的に図6aを参照すれば、支持基板211は、ガラス基板又は透明性樹脂基板であり得る。こうした支持基板211上に接着剤層212を形成する。
接着剤層212は、被接着体について強い接着力を有する接着剤層として、加温処理又は感温処理などによりその接着力が低下されない特性を有する物質で形成される。例えば、シリコンPSA接着テープ、高耐熱性シリコン接着剤などのシリコン系接着剤が形成できる。接着剤層212は、通常用いられるスピンコーティング方法又はラミネーション方法により支持基板211上に形成される。この際、接着剤層212の厚さは、5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されない。
【0060】
次いで、接着剤層212上にベース基板216を形成する(S302)。
図6b及び図6cを参照すれば、ベース基板216のサイズは、少なくとも接着剤層212より小さいサイズで形成されなければならないが、これは後述するプラスチック基板が接着剤層212と附着されるようにするためである。
前述したようなベース基板216は、接着剤層212と後述する粘着剤層とを分離して接着剤層212の成分と粘着剤層213の成分が混合することを防止し、相反する性能を有する接着剤層212と粘着剤層213の各接着性能を確保する。その結果、優秀な接着性と剥離性とを実現することができる。
【0061】
続けて、ベース基板上に粘着剤層213を形成する(S303)。
図6dを参照すれば、ベース基板216に形成された粘着剤層213は、常温では、通常の粘着剤と同様に被粘着体を固定させる役割をするものの、紫外線処理、加温処理又は感温処理などにより被粘着体が容易に分離されるようにする特性を有する物質で形成される。紫外線処理により被粘着体を分離する粘着剤の場合は、アレイ基板又はカラーフィルター基板の露光工程のときプラスチック基板が脱落する可能性があるだけではなく、露光時間が長いほどプラスチック基板が割れてしまうおそれがある。また、加温処理により被粘着体を分離する粘着剤の場合は、プラスチック基板を加温するとき熱膨張によるストレスを生じ、プラスチック基板に亀裂が発生するおそれがある。従って、本実施形態で使用される粘着剤層213は、特に感温処理により被粘着体から容易に分離される特性を有する感温性粘着剤で形成できる。例えば、アクリル系樹脂の感温性粘着テープ、アクリル系樹脂の感温性加温式粘着テープなどのアクリル系成分の粘着剤が使用できる。
【0062】
粘着剤層213は、ベース基板216上に通常用いられる方法により形成でき、その厚さは、5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されない。
続けて、粘着剤層上にプラスチック基板を形成する(S304)。
図6eを参照すれば、プラスチック基板221は、ポリカーボネート、ポリエーテルサルホン、ポリアリレートなどの成分の基板で形成できるが、これに限定されない。こうしたプラスチック基板221は、それと等しい厚さを有するガラス基板よりさらに小さい重力を示すため、液晶表示装置は、さらに軽くなることができる。その上に、プラスチック基板221が衝突についてガラス基板と同等の抵抗を有するように作られる場合、プラスチック基板221の厚さは、ガラス基板と比較して小さくできるため、液晶表示基板をさらに薄くすることができる。
【0063】
本発明の第3の実施形態による液晶表示装置に使用されるプラスチック基板221の厚さは、25μm乃至400μmであることができ、これに限定されない。
また、プラスチック基板221のサイズは、少なくとも粘着剤層213よりさらに大きく形成されなければならないが、これはプラスチック基板221が粘着剤層213の下部に形成されている接着剤層212と附着されなければならないためである。
【0064】
次いで、プラスチック基板上に加圧してプラスチック基板と接着剤層とを附着する(S305)。
図6fを参照すれば、支持基板211、接着剤層212、ベース基板216、粘着剤層213及びプラスチック基板221の順序に順次に積層されていることに圧力を加える。このように圧力を加える方法としては、ローラー、ラミネーティング装置などを用いることができ、これに限定されない。
【0065】
前述したように、プラスチック基板221上に圧力を加えれば、接着剤層212とプラスチック基板221との間に形成されていた空間が消滅し、プラスチック基板221の下方で粘着剤層213の形成されない部分が接着剤層212と附着される。その結果、図6fに示すように、支持基板211、接着剤層212、ベース基板216及び周辺部が接着剤層212により取り囲んでいる粘着剤層213を含む構造(以下、これを液晶表示基板搬送用ジグという。)210″上にプラスチック基板221が附着される。
【0066】
このように液晶表示基板搬送用ジグ210″上にプラスチック基板221を形成し、加温処理又は感温処理などにより接着力に影響を受けない接着剤層212とプラスチック基板221とを直接附着することによって、プラスチック基板221の中央部に形成されている粘着剤層213中に含まれた溶媒などが加温処理などによりガスが発生しても、接着剤層212の強力な接着力によりプラスチック基板221が浮き上がる問題を防止し、工程収率を高めることができる。
【0067】
続けて、プラスチック基板上にTFT素子層又はR,G,Bカラーフィルター層を形成する(S306)。
図6gを参照すれば、プラスチック基板221が附着されている液晶表示基板搬送用ジグ210″を、チャンバ内にローディングさせる。図示しないが、プラスチック基板221上に順次通りゲートバスラインとTFTゲート電極を形成し、ゲート絶縁膜を形成する。続けて、ソース/ドレーン電極及びデータバスラインを形成してTFTを完成し、ITO画素電極を蒸着し、オーバーコーティング層を形成してTFT素子層222を形成する。こうしたTFT素子層222が形成されているプラスチック基板221を、以下アレイ基板220という。
【0068】
TFT素子層222を形成する過程で、チャンバ内の温度が140℃乃至150℃に至るが、液晶表示基板搬送用ジグ210″に含まれている支持基板211により、プラスチック基板221の受ける熱が分散されることができる。また、接着剤によりプラスチック基板221が支持基板211に固定されているので、工程進行中にプラスチック基板221の変形を防止することができる。
【0069】
図6hに示すように、プラスチック基板221上にカラーフィルター層223が形成されているカラーフィルター基板230も、アレイ基板220の製造工程とほとんど同様に製造される。
次いで、アレイ基板又はカラーフィルター基板を、接着剤層と粘着剤層とから分離する(S307)。
【0070】
アレイ基板220又はカラーフィルター基板230を接着剤層212と粘着剤層213とから分離する方法は次の通りである。
先ず、図6iを参照すれば、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230が附着されている液晶表示基板搬送用ジグ210″上に、ダイ−カッティング作業を通じ、少なくとも粘着剤層213まで達する分離線231を形成する。こうした作業を通じて、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230が液晶表示基板搬送用ジグ210″で容易に分離されることができるようにする。
【0071】
図6jを参照すれば、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230を液晶表示基板搬送用ジグ210″から分離する条件は、液晶表示基板搬送用ジグ210″に形成されている粘着剤層213を形成する粘着剤の種類に応じて変わる。例えば、粘着剤層213を形成する粘着剤が加温型粘着剤である場合には、加熱条件下で被粘着体が分離されることができ、紫外線照射型粘着剤である場合には、紫外線照射により被粘着体が分離されることができる。本発明の第3の実施形態による液晶表示装置を製造するため使用される粘着剤層213を構成する粘着剤は、0℃乃至5℃の温度条件下で被粘着体が分離されることができる感温型粘着剤であり得る。従って、液晶表示基板搬送用ジグ210″の粘着剤層213からアレイ基板220又はカラーフィルター基板230の分離は、0℃で約10分、5℃で24時間程度放置することによって遂行されることができる。
【0072】
アレイ基板又はカラーフィルター基板を接着剤層と粘着剤層とから分離することができる他の方法としては、図6kに示すように、液晶表示基板搬送用ジグ210″に形成されている接着剤層212をテトラヒドロフラン又はクロロホルムのような有機溶媒を使用して溶解した後、粘着剤層213の温度を0℃乃至5℃に感温する方法が挙げられる。
前述したような液晶表示基板搬送用ジグ210″でアレイ基板220又はカラーフィルター基板230を分離する段階は、後述されるアレイ基板220とカラーフィルター基板230とを液晶層を挟んで附着する段階以後にも行うこともできる(S308)。
【0073】
次いで、アレイ基板又はカラーフィルター基板を液晶層を挟んで附着する(S308)。
図2kを参照すれば、カラーフィルター基板230上にスペーサを散布し、アレイ基板220上にシールライン241を形成した後、二つの基板を附着し、液晶242を注入してパネルを完成することができる。また、スペーサが散布されているカラーフィルター基板230上に液層242を注入した後、シールライン241が形成されているアレイ基板240を覆って二つの基板を附着し、パネルを完成することもできる。
【0074】
<第4実施形態>
図7は、本発明の第4の実施形態による液晶表示装置の製造方法についての工程流れ図である。図8a乃至図8mは、各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
図7を参照すれば、先ず支持基板上に下部接着剤層を形成する(S401)。
【0075】
具体的に図8aを参照すれば、支持基板211は、ガラス基板又は透明性樹脂基板であり得る。こうした支持基板211上に下部接着剤層214を形成する。
下部接着剤層214は、被接着体について強い接着力を有する接着剤層として、加温処理又は感温処理などによりその接着力が低下されない特性を有する物質で形成される。例えば、シリコンPSA接着テープ、高耐熱性シリコン接着剤などのシリコン系接着剤が形成できる。下部接着剤層214は、通常用いられるスピンコーティング方法又はラミネーション方法により支持基板211上に形成される。この際、下部接着剤層214の厚さは5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されない。
【0076】
次いで、下部接着剤層上に下部ベース基板を形成する(S402)。
図8bを参照すれば、下部ベース基板215は、ポリカーボネート、ポリエーテルサルホン、ポリアリレートなどの成分の基板で形成できるが、これは限定されない。下部ベース基板215は、後述されるプラスチック基板上にTFT素子層を形成するアレイ工程でプラスチック基板を支持する役割をするだけではなく、アレイ工程中で発生する熱を分散させてプラスチック基板の温度が上昇することを防ぐ保護基板の役割をする。
【0077】
下部ベース基板215の厚さは、10μm乃至100μmであることができ、これに限定されない。
続けて、下部ベース基板上に上部接着剤層を形成する(S403)。
図8cを参照すれば、上部接着剤層212は、被接着体について強い接着力を有する接着剤層として加温処理又は感温処理などによりその接着力が低下されない特性を有する物質で形成される。例えば、シリコンPSA接着テープ、高耐熱性シリコン接着剤などのシリコン系接着剤が形成できる。上部接着剤層212は、通常用いられるスピンコーティング方法又はラミネーション方法により支持基板211上に形成される。この際、上部接着剤層212の厚さは5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されない。
【0078】
次いで、上部接着剤層上に上部ベース基板を形成する(S404)。
図8d及び図8eを参照すれば、上部ベース基板216のサイズは、少なくとも上部接着剤層212より小さいサイズで形成されなければならないが、これは、後述するプラスチック基板が上部接着剤層212と附着されるようにするためである。
前述したような上部ベース基板216は、上部接着剤層212と後述する粘着剤層とを分離して上部接着剤層212の成分と粘着剤層の成分が混合することを防止し、相反する性能を有する接着剤層212と粘着剤層の各接着性能を確保することができる。その結果優秀な接着性と剥離性とを得ることができる。
【0079】
続けて、上部ベース基板上に粘着剤層213を形成する(S405)。
図8fを参照すれば、上部ベース基板216に形成された粘着剤層213は、常温では、通常の粘着剤と同様に被粘着体を固定させる役割をするものの、紫外線処理、加温処理又は感温処理などにより被粘着体が容易に分離されるようにする特性を有する物質で形成される。紫外線処理により被粘着剤を分離する粘着剤の場合は、アレイ基板又はカラーフィルター基板の露光工程のときプラスチック基板が脱落する可能性があるだけではなく、露光時間が長いほどプラスチック基板が割れるおそれがある。また、加温処理により被粘着体を分離する粘着剤の場合は、プラスチック基板に加温処理するとき熱膨張によるストレスを生じプラスチック基板に亀裂が生ずるおそれがある。従って、本発明の第4の実施形態による液晶表示装置の製造に使用される粘着剤層213は、特に感温処理により被粘着体から容易に分離される特性を有する感温性粘着剤で形成できる。例えば、アクリル系樹脂の感温性粘着テープ、アクリル系樹脂の感温性加温式粘着テープなどのアクリル系成分の粘着剤が使用できる。
【0080】
粘着剤層213は、上部ベース基板216上に通常用いられるスピンコーティング方法により形成でき、その厚さは、5μm乃至15μmであり得るが、これに限定されない。
続けて、粘着剤層上にプラスチック基板を形成する(S406)。
図8gを参照すれば、プラスチック基板221は、ポリカーボネート、ポリエーテルサルホン、ポリアリレートなどの成分の基板で形成できるが、これに限定されない。こうしたプラスチック基板221は、それと同等の厚さを有するガラス基板よりさらに軽いので、液晶表示装置をさらに軽量化することができる。その上、プラスチック基板221が衝突についてガラス基板と同等の抵抗を有するように作られる場合、プラスチック基板221の厚さは、ガラス基板と比較して小さくできるため、さらに薄い液晶表示基板を提供することができる。
【0081】
本発明の第4の実施形態による液晶表示装置に使用されるプラスチック基板221の厚さは、25μm乃至400μmであることができ、これに限定されない。
また、プラスチック基板221のサイズは、少なくとも粘着剤層213よりさらに大きく形成されなければならないが、これはプラスチック基板221が粘着剤層213の下部に形成されている上部接着剤層212と附着されなければならないためである。
【0082】
次いで、プラスチック基板上に加圧してプラスチック基板と上部接着剤層とを附着する(S407)。
図8hを参照すれば、支持基板211、下部接着剤層214、下部ベース基板215、上部接着剤層212、上部ベース基板216、粘着剤層213及びプラスチック基板221の順序に、順次に積層されている層に圧力を加える。このように圧力を加える方法としては、ローラー、ラミネーティング装置などを用いることができ、これに限定されない。
【0083】
前述したように、プラスチック基板221上に圧力を加えれば、上部接着剤層212とプラスチック基板221との間に形成されていた空間が消滅しながら、プラスチック基板221の下方で粘着剤層213の形成されない部分が上部接着剤層212と附着される。その結果、図8hに示すように、支持基板211、下部接着剤層214、下部ベース基板215、上部接着剤層212、上部ベース基板216及び周辺部が上部接着剤層212により取り囲んでいる粘着剤層213を含む構造(以下、これを液晶表示基板搬送用ジグという。)210'''上にプラスチック基板221が附着される。
【0084】
前述したような液晶表示基板搬送用ジグ210'''上にプラスチック基板221を形成して、加温処理又は感温処理などにより接着力に影響を受けない上部接着剤層212とプラスチック基板221とを直接附着することによって、プラスチック基板221の中央部に形成されている粘着剤層213中に含まれた溶媒などが加温処理などによりガスが発生しても上部接着剤層212の強力な接着力によりプラスチック基板221が浮き上がる問題を防止し、工程収率を高めることができる。
【0085】
続けて、プラスチック基板上にTFT素子層又はR,G,Bカラーフィルター層を形成する(S408)。
図8iを参照すれば、プラスチック基板221が附着されている液晶表示基板搬送用ジグ210'''を、チャンバ内にローディングさせる。図示しないが、プラスチック基板221上に順次通りゲートバスラインとTFTゲート電極とを形成し、ゲート絶縁膜を形成する。続けて、ソース/ドレーン電極及びデータバスラインを形成してTFTを完成し、ITO画素電極を蒸着し、オーバーコーティング層を形成してTFT素子層222を形成する。こうしたTFT素子層222が形成されているプラスチック基板221を以下、アレイ基板220という。
【0086】
TFT素子層222を形成する過程でチャンバ内の温度が130℃乃至150℃に至るが、液晶表示基板搬送用ジグ210'''に含まれている支持基板211によりプラスチック基板221の受ける熱が分散されることができる。また、接着剤によりプラスチック基板221が支持基板211に固定されているので、工程進行中にプラスチック基板221の変形を防止することができる。
【0087】
図8jに示すように、プラスチック基板221上にカラーフィルター層223が形成されているカラーフィルター基板230も、アレイ基板220の製造工程とほとんど同様に製造される。
次いで、アレイ基板又はカラーフィルター基板と粘着剤層とに分離線を形成する(S409)。
【0088】
アレイ基板220又はカラーフィルター基板230を接着剤層212と粘着剤層213とから分離する方法は次の通りである。
先ず、図8kを参照すれば、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230が附着されている液晶表示基板搬送用ジグ210'''上にダイ−カッティング作業を通じて少なくとも粘着剤層213まで分離線を形成する。こうした作業を通じて、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230が液晶表示基板搬送用ジグ210'''で容易に分離されることができるようにする。
【0089】
図8lを参照すれば、アレイ基板220又はカラーフィルター基板230を液晶表示基板搬送用ジグ210'''から分離する条件は、液晶表示基板搬送用ジグ210'''に形成されている粘着剤層213を形成する粘着剤の種類に応じて変わる。例えば、粘着剤層213を形成する粘着剤が加温型粘着剤である場合には、加熱条件下で被粘着体が分離されることができ、紫外線照射型粘着剤である場合には、紫外線照射により被粘着体が分離されることができる。本発明の第4の実施形態による液晶表示装置を製造するため使用される粘着剤層213を構成する粘着剤は、0℃乃至5℃の温度条件下で被粘着体が分離されることができる感温型粘着剤であり得る。従って、液晶表示基板搬送用ジグ210'''の粘着剤層213からアレイ基板220又はカラーフィルター基板230の分離は、0℃で約10分、5℃で24時間程度放置することによって遂行されることができる。
【0090】
アレイ基板又はカラーフィルター基板を接着剤層と粘着剤層とから分離することができる他の方法としては、図8mに示すように、液晶表示基板搬送用ジグ210'''に形成されている接着剤層212をテトラヒドロフラン又はクロロホルムのような有機溶媒を使用して溶解した後、粘着剤層213の温度を0℃乃至5℃に感温する方法が挙げられる。
前述したような液晶表示基板搬送用ジグ210'''でアレイ基板220又はカラーフィルター基板230を分離する段階は、後述されるアレイ基板220とカラーフィルター基板230とを液晶層を挟んで附着する段階以後にも行うこともできる(S410)。
【0091】
次いで、アレイ基板又はカラーフィルター基板を液晶層を挟んで附着する(S410)。
図2kを参照すれば、カラーフィルター基板230上にスペーサを散布し、アレイ基板220上には、シールライン241を形成した後、二つの基板を附着した後、液晶242を注入してパネルを完成することができる。また、スペーサが散布されているカラーフィルター基板230上に液層242を注入した後、シールライン241が形成されているアレイ基板240を覆って二つの基板を附着し、パネルを完成することもできる。
【0092】
以上、添付した図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明したが、当業者であれば、本発明の技術的思想や必須的な特徴を変更せずに他の具体的な形態で実施されうることを理解することができる。したがって、上述した好適な実施形態は、例示的なものであり、限定的なものではないと理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の第1の実施形態による液晶表示装置の製造方法についての工程流れ図である。
【図2a】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2b】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2c】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2d】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2e】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2f】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2g】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2h】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2i】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2j】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図2k】第1実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図3】第2実施形態による液晶表示装置の製造方法についての工程流れ図である。
【図4a】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4b】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4c】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4d】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4e】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4f】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4g】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4h】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4i】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4j】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4k】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図4l】第2実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図5】第3実施形態による液晶表示装置の製造方法についての工程流れ図である。
【図6a】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6b】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6c】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6d】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6e】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6f】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6g】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6h】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6i】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6j】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図6k】第3実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図7】第4実施形態による液晶表示装置の製造方法についての工程流れ図である。
【図8a】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8b】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8c】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8d】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8e】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8f】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8g】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8h】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8i】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8j】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8k】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8l】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【図8m】第4実施形態による液晶表示装置の各段階別工程における中間段階構造物の断面図又は平面図である。
【符号の説明】
【0094】
210,210′,210″,210''':液晶表示基板搬送用ジグ
211:支持基板
212,214:接着剤層
213:粘着剤層
215,216:ベース基板
220:アレイ基板
221:プラスチック基板
222:ITO素子層
223:カラーフィルター層
230:カラーフィルター基板
231:分離線
241:シールライン
242:液晶
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持基板と、
前記支持基板上に形成された接着剤層と、
前記接着剤層上に形成され、周辺部が前記接着剤層により取り囲まれている粘着剤層と、
を含むことを特徴とする液晶表示基板搬送用ジグ。
【請求項2】
前記接着剤層は、シリコン系接着剤を含むことを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示基板搬送用ジグ。
【請求項3】
前記粘着剤層は、感温性粘着剤を含むことを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示基板搬送用ジグ。
【請求項4】
前記接着剤層の下部に形成され、前記支持基板に接着されたベース基板をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示基板搬送用ジグ。
【請求項5】
前記接着剤層上に形成され、前記粘着剤層と実質的に同一なサイズを有するベース基板をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示基板搬送用ジグ。
【請求項6】
前記接着剤層の下部に形成され、前記支持基板に接着された第1ベース基板と、
前記接着剤層の上部に形成され、前記粘着剤層と実質的に同一なサイズを有する第2ベース基板と、
をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示基板搬送用ジグ。
【請求項7】
支持基板上に接着剤層を形成する段階と、
前記接着剤層上に前記接着剤層より小さいサイズを有する粘着剤層を形成する段階と、
前記粘着剤層上にプラスチック基板を形成する段階と、
前記プラスチック基板を加圧することにより前記プラスチック基板と前記粘着剤層周辺を取り囲む前記接着剤層とを附着し、液晶表示装置製造工程用基板を準備する段階と、
を含むことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
【請求項8】
前記接着剤層は、シリコン系接着剤を含むことを特徴とする、請求項7に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項9】
前記粘着剤層は、感温性粘着剤を含むことを特徴とする、請求項7に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項10】
前記プラスチック基板を附着する段階の後に、前記プラスチック基板上に液晶表示装置製造工程を遂行する段階と、
前記製造工程が完了した後に、前記プラスチック基板を前記接着剤層と前記粘着剤層とから分離する段階と、
をさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項11】
前記プラスチック基板を前記接着剤層と前記粘着剤層とから分離する段階は、
前記プラスチック基板に、少なくとも前記粘着剤層まで分離線を形成する段階と、
前記分離線に沿って、前記プラスチック基板を、前記接着剤層及び前記粘着剤層から分離する段階と、
を含むことを特徴とする請求項10に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項12】
前記分離線に沿って前記プラスチック基板を前記接着剤層及び前記粘着剤から分離する段階の前に、前記粘着剤層を加温、感温又は紫外線を照射する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項13】
前記分離線に沿って前記プラスチック基板を前記接着剤層及び前記粘着剤層から分離する段階の前に、前記粘着剤層を0℃乃至5℃に感温する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項14】
前記プラスチック基板を前記接着剤層及び前記粘着剤層から分離する段階は、
前記接着剤層を有機溶媒で溶解させる段階と、
前記プラスチック基板を前記粘着剤層から分離する段階と、
を含むことを特徴とする、請求項10に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項15】
前記プラスチック基板を前記粘着剤層から分離する段階の前に、前記粘着剤層を加温、感温又は紫外線を照射する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項16】
前記プラスチック基板を前記粘着剤層から分離する段階の前に、前記粘着剤層を0℃乃至5℃に感温する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項17】
前記有機溶媒は、テトラヒドロフラン又はクロロホルムであることを特徴とする、請求項14に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項18】
前記接着剤層を形成する段階の前に、前記支持基板に接着されたベース基板を形成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項19】
前記粘着剤層を形成する段階の前に、前記接着剤層上に前記粘着剤層と実質的に同一なサイズを有するベース基板を形成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項1】
支持基板と、
前記支持基板上に形成された接着剤層と、
前記接着剤層上に形成され、周辺部が前記接着剤層により取り囲まれている粘着剤層と、
を含むことを特徴とする液晶表示基板搬送用ジグ。
【請求項2】
前記接着剤層は、シリコン系接着剤を含むことを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示基板搬送用ジグ。
【請求項3】
前記粘着剤層は、感温性粘着剤を含むことを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示基板搬送用ジグ。
【請求項4】
前記接着剤層の下部に形成され、前記支持基板に接着されたベース基板をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示基板搬送用ジグ。
【請求項5】
前記接着剤層上に形成され、前記粘着剤層と実質的に同一なサイズを有するベース基板をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示基板搬送用ジグ。
【請求項6】
前記接着剤層の下部に形成され、前記支持基板に接着された第1ベース基板と、
前記接着剤層の上部に形成され、前記粘着剤層と実質的に同一なサイズを有する第2ベース基板と、
をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の液晶表示基板搬送用ジグ。
【請求項7】
支持基板上に接着剤層を形成する段階と、
前記接着剤層上に前記接着剤層より小さいサイズを有する粘着剤層を形成する段階と、
前記粘着剤層上にプラスチック基板を形成する段階と、
前記プラスチック基板を加圧することにより前記プラスチック基板と前記粘着剤層周辺を取り囲む前記接着剤層とを附着し、液晶表示装置製造工程用基板を準備する段階と、
を含むことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
【請求項8】
前記接着剤層は、シリコン系接着剤を含むことを特徴とする、請求項7に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項9】
前記粘着剤層は、感温性粘着剤を含むことを特徴とする、請求項7に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項10】
前記プラスチック基板を附着する段階の後に、前記プラスチック基板上に液晶表示装置製造工程を遂行する段階と、
前記製造工程が完了した後に、前記プラスチック基板を前記接着剤層と前記粘着剤層とから分離する段階と、
をさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項11】
前記プラスチック基板を前記接着剤層と前記粘着剤層とから分離する段階は、
前記プラスチック基板に、少なくとも前記粘着剤層まで分離線を形成する段階と、
前記分離線に沿って、前記プラスチック基板を、前記接着剤層及び前記粘着剤層から分離する段階と、
を含むことを特徴とする請求項10に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項12】
前記分離線に沿って前記プラスチック基板を前記接着剤層及び前記粘着剤から分離する段階の前に、前記粘着剤層を加温、感温又は紫外線を照射する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項13】
前記分離線に沿って前記プラスチック基板を前記接着剤層及び前記粘着剤層から分離する段階の前に、前記粘着剤層を0℃乃至5℃に感温する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項14】
前記プラスチック基板を前記接着剤層及び前記粘着剤層から分離する段階は、
前記接着剤層を有機溶媒で溶解させる段階と、
前記プラスチック基板を前記粘着剤層から分離する段階と、
を含むことを特徴とする、請求項10に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項15】
前記プラスチック基板を前記粘着剤層から分離する段階の前に、前記粘着剤層を加温、感温又は紫外線を照射する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項16】
前記プラスチック基板を前記粘着剤層から分離する段階の前に、前記粘着剤層を0℃乃至5℃に感温する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項17】
前記有機溶媒は、テトラヒドロフラン又はクロロホルムであることを特徴とする、請求項14に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項18】
前記接着剤層を形成する段階の前に、前記支持基板に接着されたベース基板を形成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項19】
前記粘着剤層を形成する段階の前に、前記接着剤層上に前記粘着剤層と実質的に同一なサイズを有するベース基板を形成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載の液晶表示装置の製造方法。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図2e】
【図2f】
【図2g】
【図2h】
【図2i】
【図2j】
【図2k】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図4d】
【図4e】
【図4f】
【図4g】
【図4h】
【図4i】
【図4j】
【図4k】
【図4l】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図6e】
【図6f】
【図6g】
【図6h】
【図6i】
【図6j】
【図6k】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図8e】
【図8f】
【図8g】
【図8h】
【図8i】
【図8j】
【図8k】
【図8l】
【図8m】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図2e】
【図2f】
【図2g】
【図2h】
【図2i】
【図2j】
【図2k】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図4d】
【図4e】
【図4f】
【図4g】
【図4h】
【図4i】
【図4j】
【図4k】
【図4l】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図6e】
【図6f】
【図6g】
【図6h】
【図6i】
【図6j】
【図6k】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図8e】
【図8f】
【図8g】
【図8h】
【図8i】
【図8j】
【図8k】
【図8l】
【図8m】
【公開番号】特開2006−79057(P2006−79057A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−142270(P2005−142270)
【出願日】平成17年5月16日(2005.5.16)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月16日(2005.5.16)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
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