説明

液晶表示装置、液晶表示装置の駆動装置、液晶表示装置の駆動方法、テレビジョン受像機

【課題】画面分割方式と画素分割方式(Csスイング型)を組み合わせた液晶表示装置において、ライン数変動時の画面中央の表示ノイズを抑制する。
【解決手段】現フレームの第1領域での走査開始後に行う、現フレームの第2領域での走査においては、第2領域の画素の走査タイミングを第1領域での実際の走査開始タイミング(GSCx)に応じて規定し、上記第2領域の画素と容量を形成する複数の保持容量配線(Cs542・・・)それぞれに供給する保持容量配線信号を、上記第2領域の画素の規定された走査タイミングよりも所定期間(例えば、9H期間)以上前にレベルシフトし、該走査タイミングまで同レベルを維持するように設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
表示部を複数の領域に分割し、領域ごとに走査信号線を走査する液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置の高精細化に伴う各画素への書き込み時間の短縮や表示装置の大型化に伴う信号波形の鈍りに対応するため、表示部を複数の領域に分割し、各領域を別々に駆動する構成が提案されている(画面分割方式、例えば特許文献1参照)。この画面分割方式では、例えば、1画面を上下分割した(上側領域を第1領域、下側領域を第2領域とする)場合、第1領域にはフレームの前半を表示し、第2領域には該フレームの後半を表示する。一方、γ特性の視野角依存性を向上させる(例えば、画面の白浮き等を抑制する)ため、1画素に設けた複数の副画素を異なる輝度に制御し、これら副画素の面積階調によって中間調を表示する構成(画面分割方式、例えば特許文献2参照)も提案されている。この特許文献2記載の液晶表示装置では、副画素内の画素電極と保持容量を形成する保持容量配線(Cs配線)にCs信号を供給することによって1画素内の複数の副画素を異なる輝度に制御している(Csスイング型)。
【特許文献1】特開平10−268261号公報(公開日:1998年10月9日)
【特許文献2】特開2004−62146号公報(2004年2月26日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで、本願発明者らは、上記画面分割方式と画素分割方式(Csスイング型)とを組み合わせた液晶表示装置において、チャンネルの切り替えや早送り等によってN番目のフレームのライン数とそれ以前のフレームのライン数とが異なった場合に、第1および第2領域それぞれの上端部に表示ノイズが発生し、特に画面中央に位置する第2領域(下側領域)上端部の表示ノイズが表示品位の低下を招いているという問題およびその原因を見出した。これを以下に説明する。
【0004】
まず、画面分割方式の液晶表示装置の画面構成例を図24に示す。図24に示されるように、第1領域には走査信号線g1〜g540と保持容量配線cs1〜cs541とが設けられ、第2領域には走査信号線g541〜g1080と保持容量配線cs542〜cs1082とが設けられる。そして、この液晶表示装置では、図27(b)に示すように、1番目のフレームaの前半axを第1領域に書き込んだ後に、1番目のフレームaの後半ayを第2領域に書き込むが、このフレームaの後半ayの書き込み期間と時間的に重なるように、2番目のフレームbの前半bxを第1領域に書き込んでおき、その後、2番目のフレームbの後半byを第2領域に書き込む。そして、このフレームbの後半byの書き込み期間と時間的に重なるように、3番目のフレームcの前半cxを第1領域に書き込んでおき、その後、3番目のフレームcの後半Cyを第2領域に書き込む。なお、図27(a)は、フレームa〜dの入力タイミングを示しており、同図では、フレームa〜dそれぞれの垂直同期信号をVSa〜VSdとし、フレームa〜dそれぞれの期間(Vta〜Vtd)を、等しく1120ライン(そのうちブランキング期間を40ライン)としている。
【0005】
図27(b)では、前半フレームaxのゲートスタートパルスをGSax、前半フレームbxのゲートスタートパルスをGSbx、前半フレームcxのゲートスタートパルスをGScx、前半フレームdxのゲートスタートパルスをGSdxとしており、前半フレームaxのゲートスタートパルスGSaxとフレームaの垂直同期信号VSaとが同期し、前半フレームbxのゲートスタートパルスGSbxとフレームbの垂直同期信号VSbとが同期し、前半フレームcxのゲートスタートパルスGScxとフレームcの垂直同期信号VScとが同期し、前半フレームdxのゲートスタートパルスGSdxとフレームdの垂直同期信号VSdとが同期している。また、前半フレームax〜dxそれぞれの期間(Vtax〜Vtdx)を、等しく560ライン(そのうちブランキング期間を20ライン)としている。
【0006】
また、図27(b)では、後半フレームayのゲートスタートパルスをGSay、後半フレームbyのゲートスタートパルスをGSby、後半フレームcyのゲートスタートパルスをGScy、後半フレームdyのゲートスタートパルスをGSdyとしており、後半フレームayのゲートスタートパルスGSayがアクティブとなるのは、前半フレームaxのゲートスタートパルスGSaxから期間w(540ラインの走査期間に等しい期間)経過後、後半フレームbyのゲートスタートパルスGSbyがアクティブとなるのは、前半フレームbxのゲートスタートパルスGSbxから期間w経過後、後半フレームcyのゲートスタートパルスGScyがアクティブとなるのは、前半フレームcxのゲートスタートパルスGScxから期間w経過後、後半フレームdyのゲートスタートパルスGSdyがアクティブとなるのは、前半フレームdxのゲートスタートパルスGSdxから期間w経過後となっている。また、後半フレームay〜dyそれぞれの期間(Vtay〜Vtdy)を、等しく560ライン(そのうちブランキング期間を20ライン)としている。
【0007】
図27(a)(b)に示されるように、画面分割方式の液晶表示装置では、例えば1080ラインの入力期間に540ラインを出力(走査)すればよいことになり、出力側の1H(一水平走査期間)を入力側の1H(一水平走査期間)の2倍とすることでき、各画素の充電率を高めることができる。
【0008】
図25(a)(b)・図26(a)(b)は上記液晶表示装置の各領域の具体的構成を示す模式図である。第1領域では、図25(a)(b)に示されるように、1画素に、列方向(データ信号線方向)に並ぶ2つの副画素が設けられ、これら副画素は別々の保持容量配線と保持容量を形成する。すなわち、任意画素列のi番目(iは1〜540の整数)の画素を画素piとすれば、画素piは、走査信号線giとデータ信号線slとに接続される2つの副画素spai・spbiを有し、副画素spai内の画素電極が保持容量配線csiと保持容量を形成し、副画素spbi内の画素電極が保持容量配線cs(i+1)と保持容量を形成している。例えば、走査信号線g1とデータ信号線slとに接続される画素p1が、2つの副画素spa1・spb1を有しており、副画素spa1内の画素電極が保持容量配線cs1と保持容量を形成し、副画素spb1内の画素電極が保持容量配線cs2と保持容量を形成している。
【0009】
第2領域でも、図26(a)(b)に示されるように、1画素に、列方向(データ信号線方向)に並ぶ2つの副画素が設けられ、これら副画素は別々の保持容量配線と保持容量を形成する。すなわち、任意画素列のj番目(jは541〜1080の整数)の画素を画素pjとすれば、画素pjは、走査信号線gjとデータ信号線sLとに接続される2つの副画素spaj・spbjを有し、副画素spaj内の画素電極が保持容量配線cs(j+1)と保持容量を形成し、副画素spbj内の画素電極が保持容量配線cs(j+2)と保持容量を形成している。例えば、走査信号線g541とデータ信号線sLとに接続される画素p541が、2つの副画素spa541・spb541を有しており、副画素spa541内の画素電極が保持容量配線cs542と保持容量を形成し、副画素spb541内の画素電極が保持容量配線cs543と保持容量を形成している。
【0010】
図29・30は、入力される垂直同期信号VSYNC、映像データDAT、第1および第2領域を駆動する各ゲートドライバに供給されるゲートスタートパルス(GSP)、第1および第2領域の各走査信号線に供給されるゲートオンパルス、並びに第1および第2領域の各保持容量配線に供給されるCs信号(Scs)を示すタイミングチャートである。図29・30に示されるように、保持容量配線に供給される保持容量配線信号(Cs信号)は、周期的なレベルシフトによって「H(High)」と「L(Low)」とが交互に入れ替わるパルス信号であり、レベルシフトの周期(パルス幅)は、例えば12H(1Hは出力側の一水平走査期間)となっている。
【0011】
すなわち、第1領域では、図25(a)(b)および図29・30に示されるように、保持容量配線csi(iは1〜540の整数)に供給されるCs信号scsiおよび保持容量配線cs(i+1)に供給されるCs信号scs(i+1)はそれぞれ、走査信号線giの走査終了後に互いに逆方向(突き上げ・下げ方向)にレベルシフトする。これにより、2つの副画素(spai・spbi)の一方の電位をデータ信号線slからの書き込み電位に対して上に振り、他方の電位を該書き込み電位に対して下に振ることができ、副画素spai・spbiを異なる輝度に制御することができる。例えば、保持容量配線cs1に供給されるCs信号scs1は、走査信号線g1の走査終了後に「L」から「H」にレベルシフトする(突き上げる)一方、保持容量配線cs2に供給されるCs信号scs2は、走査信号線g1の走査終了後に「H」から「L」にレベルシフトする(突き下げる)。これにより、副画素spa1の電位をデータ信号線slからの書き込み電位に対して上に振り、副画素spb1の電位を該書き込み電位に対して下に振ることができ、書き込み電位がプラス極性であれば、副画素spa1・spb1をそれぞれ、明副画素、暗副画素とすることができる。
【0012】
同様に、第2領域では、図26(a)(b)および図29・30に示されるように、保持容量配線cs(j+1)(jは541〜1080の整数)に供給されるCs信号scs(j+1)および保持容量配線cs(j+2)に供給されるCs信号scs(j+2)はそれぞれ、走査信号線gjの走査終了後に互いに逆方向(突き上げ・下げ方向)にレベルシフトする。これにより、2つの副画素(spaj・spbj)の一方の電位をデータ信号線sLからの書き込み電位に対して上に振り、他方の電位を該書き込み電位に対して下に振ることができ、副画素spaj・spbjを異なる輝度に制御することができる。例えば、保持容量配線cs542に供給されるCs信号scs542は、走査信号線g541の走査終了後に「L」から「H」にレベルシフトする(突き上げる)一方、保持容量配線cs543に供給されるCs信号scs543は、走査信号線g541の走査終了後に「H」から「L」にレベルシフトする(突き下げる)。これにより、副画素spa541の電位をデータ信号線slからの書き込み電位に対して上に振り、副画素spb541の電位を該書き込み電位に対して下に振ることができ、書き込み電位がプラス極性であれば、副画素spa541・spb541をそれぞれ、明副画素、暗副画素とすることができる。
【0013】
ここで、保持容量配線の電位波形はある程度鈍ることを考慮して、1画素内の各副画素を想定どおりの輝度に制御するため、Cs信号を以下のように設定している。すなわち図30に示されるように、第1領域に与えられるCs信号scsiとCs信号scs(i+1)は、走査信号線gi(画素pi)の走査よりも所定期間(例えば、9H)以上前にレベルシフトしてその走査まで同レベルを維持し、かつこの走査の後にレベルシフトするように設定し、また、第2領域に与えられるCs信号scs(j+1)とCs信号scs(j+2)は、走査信号線gj(画素pj)の走査よりも所定期間(例えば、9H)以上前にレベルシフトして該走査タイミングまで同レベルを維持し、かつこの走査の後にレベルシフトするように設定している。
【0014】
例えば、第1領域に与えられるCs信号scs1は、走査信号線g1の走査の10H前に「H」から「L」にレベルシフトするように、Cs信号scs2は、走査信号線g1の走査の10H前に「L」から「H」にレベルシフトするように設定している。また、第2領域に与えられるCs信号scs542は、走査信号線g541の走査開始10H前に「H」から「L」にレベルシフトするように、Cs信号scs543は、走査信号線g541の走査開始10H前に「L」から「H」にレベルシフトするように設定している。
【0015】
ただし、走査信号線g1の走査の10H前にCs信号scs1やCs信号scs2をレベルシフトさせるためには、走査信号線g1の走査タイミングを予測しておく必要がある。そこで、図27(c)および図30に示されるように、Vtbx=Vtaxと仮定して、現フレームcの前半cxの予測的な走査開始タイミングTcxuを、前フレームbの前半bxのゲートスタートパルスGSbx(フレームbの垂直同期信号VSbと同タイミング)からVtax経過後とする。すなわち、Cs信号scs1は、タイミングTcxuの10H前に「H」から「L」にレベルシフトするように、Cs信号scs2は、タイミングTcxuの10H前に「L」から「H」にレベルシフトするように設定する。なお、Cs信号scs1以降の奇数番のCs信号は2Hずつ遅れて「L」から「H」にレベルシフトし、Cs信号scs2以降の偶数番のCs信号は2Hずつ遅れて「H」から「L」にレベルシフトするように設定している。
【0016】
同様に、走査信号線g541の走査の10H前にCs信号scs542やCs信号scs543をレベルシフトさせるため、走査信号線g541の走査タイミングを予測している。すなわち、図27(c)および図30に示されるように、Vtby=Vtayと仮定して、現フレームcの後半cyの予測的な走査開始タイミングTcyuを、前フレームbの後半byのゲートスタートパルスGSby(フレームbの垂直同期信号VSbから期間w経過後のタイミング)からVtay経過後としている。すなわち、Cs信号scs542は、タイミングTcyuの10H前に「H」から「L」にレベルシフトするように、Cs信号scs543は、タイミングTcxuの10H前に「L」から「H」にレベルシフトするように設定する。なお、Cs信号Scs542以降の偶数番のCs信号は2Hずつ遅れて「H」から「L」にレベルシフトし、Cs信号Scs543以降の奇数番のCs信号は2Hずつ遅れて「L」から「H」にレベルシフトするように設定している。
【0017】
しかしながら、各Cs信号を上記のように設定すると、フレーム期間の変動があった(Vtby≠Vtayとなる)場合や、入力される垂直同期信号に乱れがあった場合に、以下のような問題が発生する。
【0018】
例えば、図28(a)(b)に示されるように、Vta=1120、Vtb=1110であり、Vtay=560、Vtby=555である場合、図28(c)および図31に示されるように、現フレームcの前半cxの実際の走査開始タイミングが、現フレームcの前半cxの予測的な走査開始タイミングTcxuよりも5ライン走査期間だけ早まってしまい、走査信号線g1の走査の5H前にCs信号scs1やCs信号scs2がレベルシフトする。このため、走査信号線g1走査時に保持容量配線cs1・cs2の電位が「L」になりきっておらず(cs1・cs2の充電が不足し)、画素p1の各副画素(spa1・spb1)を想定どおりの輝度に制御できない(表示ノイズとなる)おそれがある。
【0019】
そしてこの場合(Vtay=560でVtby=555である場合)、図28(c)および図31に示されるように、現フレームcの後半cyの実際の走査開始タイミングが、現フレームcの後半cyの予測的な走査開始タイミングTcyuよりも5ライン走査期間だけ早まってしまい、走査信号線g541の走査の5H前にCs信号scs542やCs信号scs543がレベルシフトする。このため、走査信号線g541走査時に保持容量配線cs542・cs543の電位が「L」になりきっておらず(cs542・cs543の充電が不足し)、画素p541の各副画素(spa541・spb541)を想定どおりの輝度に制御できない(表示ノイズとなる)おそれがある。図31ではGScyのタイミングで各Cs信号を修正しているが、そうしても、走査信号線g541〜g548と容量を形成する保持容量配線cs542〜cs550(9ライン分)については上記のような充電不足の問題が生じる。
【0020】
以上のように、上記画面分割方式と画素分割方式(Csスイング型)とを組み合わせた液晶表示装置では、1フレーム期間(1フレームライン数)の変動や垂直同期信号の乱れが生じた場合に第1および第2領域それぞれの上端部(保持容量配線の充電特性によって変わるが、例えば9ライン程度)に表示ノイズが発生し、特に画面中央に位置する第2領域(下側領域)上端部の表示ノイズが表示品位の低下を招来すると考えられる。
【0021】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、画面分割方式と画素分割方式(Csスイング型)を組み合わせた液晶表示装置において、画面中央に表示ノイズが生じにくい構成を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本液晶表示装置は、表示部に設けられた第1および第2領域それぞれにデータ信号線、走査信号線、画素および保持容量配線が形成され、現フレームの第1領域での走査によって該第1領域に現フレームの一部が書き込まれ、かつ現フレームの第2領域での走査によって該第2領域に現フレームの残部が書き込まれる液晶表示装置であって、1つの画素に設けられた複数の副画素それぞれが、同一の走査信号線に接続されるとともに異なる保持容量配線と容量を形成し、各保持容量配線には、周期的なレベルシフトによってレベルが入れ替わる保持容量配線信号が供給され、現フレームの第1領域での走査開始後に行われる、現フレームの第2領域での走査においては、第2領域の画素の走査タイミングが第1領域での実際の走査開始タイミングに応じて規定され、上記第2領域の画素と容量を形成する複数の保持容量配線それぞれに供給される保持容量配線信号は、上記第2領域の画素の規定された走査タイミングよりも所定期間以上前にレベルシフトし、該走査タイミングまで同レベルを維持するように設定されることを特徴とする。
【0023】
このように、第2領域の画素と容量を形成する複数の保持容量配線それぞれに供給される保持容量配線信号を、第1領域での実際の走査開始タイミングに応じて規定されたタイミングよりも所定期間以上前にレベルシフトし、該走査タイミングまで(実質的に)同レベルを維持するように設定しておけば、ライン数変動(現フレームとそれよりも前のフレームとでフレーム期間の変動)に影響されることなく、第2領域の任意の画素(特に、第2領域の走査上流側エッジ部の画素)と容量を形成する保持容量配線を該画素の走査タイミングまでに十分充電しておくことができる。これにより、ライン数変動時の、上記エッジ部の画素と容量を形成する保持容量配線の充電不足を解消することができ、画面中央の表示ノイズを抑制することができる。
【0024】
本液晶表示装置では、上記第2領域の画素の規定された走査タイミングは、第1領域での実際の走査開始からこの画素に応じた期間経過後となるタイミングであり、上記第2領域の画素と容量を形成する複数の保持容量配線それぞれに供給される保持容量配線信号は、上記第1領域での実際の走査開始から該画素に応じた期間経過後となるタイミングよりも所定期間以上前にレベルシフトし、該タイミングまで同レベルを維持するように設定される構成とすることもできる。
【0025】
本液晶表示装置では、上記第2領域の画素と容量を形成する複数の保持容量配線それぞれに供給される保持容量配線信号は、第1領域での実際の走査開始を通知する信号に基づいて設定される構成とすることもできる。
【0026】
本液晶表示装置では、上記第2領域の画素は2本の保持容量配線と容量を形成しており、該2本の保持容量配線それぞれに供給される保持容量配線信号は、上記規定された走査タイミングの後に逆方向にレベルシフトするように設定される構成とすることもできる。
【0027】
本液晶表示装置では、第1領域の画素と容量を形成する複数の保持容量配線それぞれに供給される保持容量配線信号は、現フレームよりも前のフレームのフレーム期間から得られる第1領域の予測的な走査開始タイミングに基づいた、上記第1領域の画素の予測的な走査タイミングよりも所定期間以上前にレベルシフトし、該走査タイミングまで同レベルを維持するように設定される構成とすることもできる。
【0028】
本液晶表示装置では、上記第1領域の予測的な走査開始タイミングが、実際の走査開始タイミングと異なった場合には、上記第1領域の所定画素と容量を形成する複数の保持容量配線それぞれに供給される保持容量配線信号が、第1領域での実際の走査開始タイミングに基づいて規定される該所定画素の走査タイミングよりも所定期間以上前にレベルシフトし、該走査タイミングまで同レベルを維持するように再設定される構成とすることもできる。
【0029】
本液晶表示装置では、上記所定画素は、第1領域の走査上流側エッジ部以外に配された画素である構成とすることもできる。
【0030】
本液晶表示装置では、第1領域での実際の走査開始タイミングと第2領域での走査開始タイミングとの差が、第1領域の走査期間に等しい構成とすることもできる。
【0031】
本液晶表示装置では、上記所定期間は保持容量配線の充電特性に基づいて設定されている構成とすることもできる。
【0032】
本液晶表示装置では、1つの画素に設けられた複数の副画素それぞれが同一のデータ信号線に接続されている構成とすることもできる。
【0033】
本液晶表示装置では、第1領域での実際の走査開始タイミングは、現フレームの垂直同期信号に基づいている構成とすることもできる。
【0034】
本液晶表示装置では、第1領域での実際の走査開始タイミングは、現フレームのデータイネーブル信号に基づいている構成とすることもできる。
【0035】
本液晶表示装置においては、データ信号線の延伸方向を上下方向とした場合に、走査方向が上から下であれば、第1領域が表示部上側、第2領域が表示部下側に位置し、走査方向が下から上であれば、第1領域が表示部下側、第2領域は表示部上側に位置している。
【0036】
本液晶表示装置の駆動装置は、表示部に設けられた第1および第2領域それぞれにデータ信号線、走査信号線、画素および保持容量配線が形成され、1つの画素に設けられた複数の副画素それぞれが、同一の走査信号線に接続されるとともに異なる保持容量配線と容量を形成し、現フレームの第1領域での走査によって該第1領域に現フレームの一部が書き込まれ、かつ現フレームの第2領域での走査によって該第2領域に現フレームの残部が書き込まれる液晶表示装置に用いられる、液晶表示装置の駆動装置であって、各保持容量配線に周期的なレベルシフトによってレベルが入れ替わる保持容量配線信号を供給し、現フレームの第1領域での走査開始後に行う、現フレームの第2領域での走査においては、第2領域の画素の走査タイミングを第1領域での実際の走査開始タイミングに応じて規定し、上記第2領域の画素と容量を形成する複数の保持容量配線それぞれに供給する保持容量配線信号を、上記第2領域の画素の規定された走査タイミングよりも所定期間以上前にレベルシフトし、該走査タイミングまで同レベルを維持するように設定することを特徴とする。
【0037】
本液晶表示装置の駆動方法は、表示部に設けられた第1および第2領域それぞれにデータ信号線、走査信号線、画素および保持容量配線が形成され、1つの画素に設けられた複数の副画素それぞれが、同一の走査信号線に接続されるとともに異なる保持容量配線と容量を形成し、現フレームの第1領域での走査によって該第1領域に現フレームの一部が書き込まれ、かつ現フレームの第2領域での走査によって該第2領域に現フレームの残部が書き込まれる液晶表示装置を駆動するための、液晶表示装置の駆動方法であって、各保持容量配線に周期的なレベルシフトによってレベルが入れ替わる保持容量配線信号を供給し、現フレームの第1領域での走査開始後に行う、現フレームの第2領域での走査においては、第2領域の画素の走査タイミングを第1領域での実際の走査開始タイミングに応じて規定し、上記第2領域の画素と容量を形成する複数の保持容量配線それぞれに供給する保持容量配線信号を、上記第2領域の画素の規定された走査タイミングよりも所定期間以上前にレベルシフトし、該走査タイミングまで同レベルを維持するように設定することを特徴とする。
【0038】
本テレビジョン受像機は、上記液晶表示装置と、テレビジョン放送を受信するチューナ部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0039】
以上のように、本発明によれば、画面分割方式と画素分割方式(Csスイング型)を組み合わせた液晶表示装置において、画面中央に表示ノイズが生じにくくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
本発明にかかる実施の形態例を、図1〜23を用いて説明すれば、以下のとおりである。
【0041】
図16(a)は本テレビジョン受像機の構成を示すブロック図である。同図に示されるように、本テレビジョン受像機50はチューナ40と液晶表示装置10とを備える。液晶表示装置10は、第1および第2領域に分割された液晶パネル3、第1表示制御回路20x、第1ソースドライバSDx、第1ゲートドライバGDx、第1Cs(保持容量配線)コントロール回路30x、第2表示制御回路20y、第2ソースドライバSDy、第2ゲートドライバGDy、および第2Csコントロール回路30yを備える。なお、第1表示制御回路20x、第1ソースドライバSDx、第1ゲートドライバGDx、および第1Csコントロール回路30xは第1領域の駆動用であり、第2表示制御回路20y、第2ソースドライバSDy、第2ゲートドライバGDy、および第2Csコントロール回路30yは第2領域の駆動用である。
【0042】
第1表示制御回路20xには、チューナ40から、垂直同期信号VSYNC(x)、水平同期信号HSYNC(x)、データイネーブル信号DE(x)、映像データDAT(x)、および1dot周期のクロック信号CLK(x)が入力され、第2表示制御回路20yには、チューナ40から、垂直同期信号VSYNC(y)、水平同期信号HSYNC(y)、データイネーブル信号DE(y)、映像データDAT(y)、および1dot周期のクロック信号CLK(y)が入力される。第1表示制御回路20xは、第1ゲートドライバGDxに第1領域用のゲートスタートパルスGSP(x)を出力し、第1Csコントロール回路30xに第1領域用のCs制御信号を出力する。また、第2表示制御回路20yは、第2ゲートドライバGDyに第2領域用のゲートスタートパルスGSP(y)を出力し、第2Csコントロール回路30yに第2領域用のCs制御信号を出力する。さらに、第1Csコントロール回路30xは、第1領域の各保持容量配線にCs信号を供給し、第2Csコントロール回路30yは、第2領域の各保持容量配線にCs信号を供給する。
【0043】
本液晶表示装置10では、図16(a)および図2(b)に示すように、1番目のフレームAの前半Axを第1領域に書き込んだ後に、1番目のフレームAの後半Ayを第2領域に書き込むが、このフレームAの後半Ayの書き込み期間と時間的に重なるように、2番目のフレームBの前半Bxを第1領域に書き込んでおき、その後、2番目のフレームBの後半Byを第2領域に書き込む。そして、このフレームBの後半Byの書き込み期間と時間的に重なるように、3番目のフレームCの前半Cxを第1領域に書き込んでおき、その後、3番目のフレームCの後半Cyを第2領域に書き込む。なお、図2(a)は、フレームA〜Dの入力タイミングを示しており、同図では、フレームA〜Dそれぞれの垂直同期信号をVSA〜VSDとし、フレームA〜Dそれぞれの期間(VtA〜VtD)を、等しく1120ライン(そのうちブランキング期間を40ライン)としている。
【0044】
図2(b)では、前半フレームAxのゲートスタートパルスをGSAx、前半フレームbxのゲートスタートパルスをGSBx、前半フレームCxのゲートスタートパルスをGSCx、前半フレームDxのゲートスタートパルスをGSDxとしており、前半フレームAxのゲートスタートパルスGSAxとフレームAの垂直同期信号VSAとが同期し、前半フレームBxのゲートスタートパルスGSBxとフレームBの垂直同期信号VSBとが同期し、前半フレームCxのゲートスタートパルスGSCxとフレームCの垂直同期信号VSCとが同期し、前半フレームDxのゲートスタートパルスGSDxとフレームDの垂直同期信号VSDとが同期している。また、前半フレームAx〜Dxそれぞれの期間(VtAx〜VtDx)を、等しく560ライン(そのうちブランキング期間を20ライン)としている。
【0045】
また、図2(b)では、後半フレームAyのゲートスタートパルスをGSAy、後半フレームByのゲートスタートパルスをGSBy、後半フレームCyのゲートスタートパルスをGSCy、後半フレームDyのゲートスタートパルスをGSDyとしており、後半フレームAyのゲートスタートパルスGSAyがアクティブとなるのは、前半フレームAxのゲートスタートパルスGSAxからW(540ライン期間)経過後、後半フレームByのゲートスタートパルスGSByがアクティブとなるのは、前半フレームBxのゲートスタートパルスGSBxから期間W経過後、後半フレームCyのゲートスタートパルスGSCyがアクティブとなるのは、前半フレームCxのゲートスタートパルスGSCxから期間W経過後、後半フレームDyのゲートスタートパルスGSDyがアクティブとなるのは、前半フレームDxのゲートスタートパルスGSDxから期間W経過後となっている。また、後半フレームAy〜Dyそれぞれの期間(VtAy〜VtDy)を、等しく560ライン(そのうちブランキング期間を20ライン)としている。
【0046】
図2(a)(b)に示されるように、画面分割方式の本液晶表示装置10では、例えば1080ラインの入力期間に540ラインを出力(走査)すればよいことになり、出力側の1H(一水平走査期間)を入力側の1H(一水平走査期間)の2倍とすることでき、各画素の充電率を高めることができる。
【0047】
図13〜15は本液晶パネル3の各領域の具体的構成を示す模式図である。図13に示されるように、第1領域には走査信号線G1〜G540と保持容量配線Cs1〜Cs541とが設けられ、第2領域には走査信号線G541〜G1080と保持容量配線Cs542〜Cs1082とが設けられる。
【0048】
第1領域では、図14(a)(b)に示されるように、1画素に、列方向(データ信号線方向)に並ぶ2つの副画素が設けられ、これら副画素は別々の保持容量配線と保持容量を形成する。すなわち、任意画素列のi番目(iは1〜540の整数)の画素を画素Piとすれば、画素Piは、走査信号線Giとデータ信号線Slとに接続される2つの副画素Spai・Spbiを有し、副画素Spai内の画素電極が保持容量配線Csiと保持容量を形成し、副画素Spbi内の画素電極が保持容量配線Cs(i+1)と保持容量を形成している。なお、保持容量配線Cs(i+1)は、画素P(i+1)が有する副画素Spa(i+1)内の画素電極とも保持容量を形成しており、各保持容量配線は隣り合う2つの画素行(行方向は走査信号線の延伸方向)で共有されている。例えば、走査信号線G1とデータ信号線Slとに接続される画素P1が、2つの副画素Spa1・Spb1を有しており、副画素Spa1内の画素電極が保持容量配線Cs1と保持容量を形成し、副画素Spb1内の画素電極が保持容量配線Cs2と保持容量を形成している。なお、保持容量配線Cs2は、画素P2が有する副画素Spa2内の画素電極とも保持容量を形成している。
【0049】
第2領域でも、図15(a)(b)に示されるように、1画素に、列方向(データ信号線方向)に並ぶ2つの副画素が設けられ、これら副画素は別々の保持容量配線と保持容量を形成する。すなわち、任意画素列のj番目(jは541〜1080の整数)の画素を画素Pjとすれば、画素Pjは、走査信号線Gjとデータ信号線SLとに接続される2つの副画素Spaj・Spbjを有し、副画素Spaj内の画素電極が保持容量配線Cs(j+1)と保持容量を形成し、副画素Spbj内の画素電極が保持容量配線Cs(j+2)と保持容量を形成している。なお、保持容量配線Cs(j+2)は、画素P(j+1)が有する副画素Spa(j+1)内の画素電極とも保持容量を形成しており、各保持容量配線は隣り合う2つの画素行で共有されている。例えば、走査信号線G541とデータ信号線SLとに接続される画素P541が、2つの副画素Spa541・Spb541を有しており、副画素Spa541内の画素電極が保持容量配線Cs542と保持容量を形成し、副画素Spb541内の画素電極が保持容量配線Cs543と保持容量を形成している。なお、保持容量配線Cs543は、画素P542が有する副画素Spa542内の画素電極とも保持容量を形成している。
【0050】
図3・4は、入力される垂直同期信号VSYNC、映像データDAT、第1および第2ゲートドライバGDx・GDyに供給されるゲートスタートパルス(GSP)、第1および第2領域の各走査信号線に供給されるゲートオンパルス、並びに第1および第2領域の各保持容量配線に供給されるCs信号(Scs)を示すタイミングチャートである。
【0051】
図3・4に示されるように、各保持容量配線に供給されるCs信号(保持容量配線信号)は、周期的なレベルシフトによって「H(High)」と「L(Low)」とが交互に入れ替わるパルス信号であり、レベルシフトの基本周期(パルス幅)は、12H(1Hは出力側の一水平走査期間)となっている。
【0052】
第1領域では、図14(a)(b)および図3・4に示されるように、保持容量配線Csi〔iは1〜540の整数〕に供給されるCs信号Scsiおよび保持容量配線Cs(i+1)に供給されるCs信号Scs(i+1)はそれぞれ、走査信号線Giの走査終了後に互いに逆方向(突き上げ・下げ方向)にレベルシフトする。これにより、2つの副画素(Spai・Spbi)の一方の電位をデータ信号線Slからの書き込み電位に対して上に振り、他方の電位を該書き込み電位に対して下に振ることができ、副画素Spai・Spbiを異なる輝度に制御することができる。例えば、保持容量配線Cs1に供給されるCs信号Scs1は、走査信号線G1の走査終了後に「L」から「H」にレベルシフトする(突き上げる)一方、保持容量配線Cs2に供給されるCs信号Scs2は、走査信号線G1の走査終了後に「H」から「L」にレベルシフトする(突き下げる)。これにより、副画素Spa1の電位をデータ信号線Slからの書き込み電位に対して上に振り、副画素Spb1の電位を該書き込み電位に対して下に振ることができ、書き込み電位がプラス極性であれば、副画素Spa1・Spb1をそれぞれ、明副画素、暗副画素とすることができる。
【0053】
同様に、第2領域では、図15(a)(b)および図3・4に示されるように、保持容量配線Cs(j+1)〔jは541〜1080の整数〕に供給されるCs信号Scs(j+1)および保持容量配線Cs(j+2)に供給されるCs信号Scs(j+2)はそれぞれ、走査信号線Gjの走査終了後に互いに逆方向(突き上げ・下げ方向)にレベルシフトする。これにより、2つの副画素(Spaj・Spbj)の一方の電位をデータ信号線SLからの書き込み電位に対して上に振り、他方の電位を該書き込み電位に対して下に振ることができ、副画素Spaj・Spbjを異なる輝度に制御することができる。例えば、保持容量配線Cs542に供給されるCs信号Scs542は、走査信号線G541の走査終了後に「L」から「H」にレベルシフトする(突き上げる)一方、保持容量配線Cs543に供給されるCs信号Scs543は、走査信号線G541の走査終了後に「H」から「L」にレベルシフトする(突き下げる)。これにより、副画素Spa541の電位をデータ信号線SLからの書き込み電位に対して上に振り、副画素Spb541の電位を該書き込み電位に対して下に振ることができ、書き込み電位がプラス極性であれば、副画素Spa541・Spb541をそれぞれ、明副画素、暗副画素とすることができる。
【0054】
ここで、保持容量配線の電位波形がある程度鈍っても1画素内の各副画素を想定どおりの輝度に制御するため、本液晶表示装置ではCs信号を以下のように設定している。
【0055】
すなわち、第1領域については、図4に示されるように、Cs信号Scsi〔iは1〜540の整数〕およびCs信号Scs(i+1)は、走査信号線Gi(画素Pi)の走査よりも所定期間(例えば、9H)以上前にレベルシフトしてその走査まで同レベルを維持し、かつこの走査の後にレベルシフトするように設定している。例えば、Cs信号Scs1は、走査信号線G1の走査の10H前に「H」から「L」にレベルシフトするように、Cs信号Scs2は、走査信号線G1の走査の10H前に「L」から「H」にレベルシフトするように設定している。
【0056】
もっとも、走査信号線G1の走査の10H前にCs信号scs1やCs信号scs2をレベルシフトさせるためには、走査信号線G1の走査タイミング、すなわち現フレームCの第1領域での走査開始タイミング(Cxの走査開始タイミング)を予測しておく必要がある。そこで、図2(c)および図4に示されるように、VtBx=VtAxと仮定して、第1領域での予測的な走査開始タイミング(Cxの予測的な走査開始タイミング)TCxuを、前フレームBの前半BxのゲートスタートパルスGSBx(フレームBの垂直同期信号VSBと同期)からVtAx経過後としている。すなわち、Cs信号Scs1は、タイミングTCxuの10H前に「H」から「L」にレベルシフトするように、Cs信号Scs2は、タイミングTCxuの10H前に「L」から「H」にレベルシフトするように設定している。なお、Cs信号Scs1以降の奇数番のCs信号は2Hずつ遅れて「L」から「H」にレベルシフトし、Cs信号Scs2以降の偶数番のCs信号は2Hずつ遅れて「H」から「L」にレベルシフトするように設定している。
【0057】
一方、第2領域については、図4に示されるように、第2領域に与えられるCs信号Scs(j+1)〔jは541〜1080の整数〕およびCs信号Scs(j+2)は、走査信号線Gj(画素Pj)の走査よりも所定期間(例えば、9H)以上前にレベルシフトして該走査タイミングまで同レベルを維持し、かつこの走査の後にレベルシフトするように設定している。例えば、Cs信号Scs542は、走査信号線G541の走査の10H前に「H」から「L」にレベルシフトするように、Cs信号Scs543は、走査信号線G541の走査の10H前に「L」から「H」にレベルシフトするように設定している。
【0058】
具体的には、図2(b)および図4に示されるように、走査信号線G541の走査タイミングが、現フレームCの第1領域での走査開始タイミングからw(540ライン期間)経過後のタイミングTCykに規定されることに着目し、Cs信号Scs542を、GSCx(現フレームCの第1領域での走査開始タイミング)から529(=540−11)ライン期間経過後のタイミングで「H」から「L」にレベルシフトするように設定し、Cs信号Scs543を、GSCx(現フレームCの第1領域での走査開始タイミング)から529(=540−11)ライン期間経過後のタイミングで「L」から「H」にレベルシフトするように設定している。なお、Cs信号Scs542以降の偶数番のCs信号は2Hずつ遅れて「H」から「L」にレベルシフトし、Cs信号Scs543以降の奇数番のCs信号は2Hずつ遅れて「L」から「H」にレベルシフトするように設定している。
【0059】
以下に、図1(a)〜(c)および図5・6を用いて、本液晶表示装置においてフレーム期間(フレームライン数)変動が生じた場合、例えば、図1(a)のように、フレームAの期間VtAが1120、フレームBの期間VtBが1110であり、VtAx=VtAy=560、VtBx=VtBy=555、VtCx=VtCy=555である場合について説明する。
【0060】
この場合、第1領域では、図1(b)(c)および図5に示されるように、現フレームCの第1領域での実走査開始タイミングが、予測的な走査開始タイミングTCxuよりも5ライン期間だけ早まってしまう。そこで、図5ではGSCxのタイミングで各Cs信号(Scs1〜Scs541)を設定し直している。具体的には、図6に示すように、Cs信号Scs1・3・5・7・9・11については、GSCxのタイミングで同時リセットして「L」とし(該タイミングで「L」であればそのまま)、それぞれ、GSCxの2H後、GSCxの4H後、GSCxの6H後、GSCxの8H後、GSCxの10H後、GSCxの12H後にレベルシフトさせ、Cs信号Scs11以降の奇数番のCs信号は2Hずつ遅れて「H」から「L」にレベルシフトするように設定している。また、Cs信号Scs2・4・6・8・10・12については、GSCxのタイミングで同時リセットして「H」とし(該タイミングで「H」であればそのまま)、それぞれ、GSCxの2H後、GSCxの4H後、GSCxの6H後、GSCxの8H後、GSCxの10H後、GSCxの12H後にレベルシフトさせ、Cs信号Scs12以降の偶数番のCs信号は2Hずつ遅れて「L」から「H」にレベルシフトするように設定している。
【0061】
こうすれば、Cs信号Scsi〔iは1〜9の整数〕およびCs信号Scs(i+1)については、走査信号線Gi(画素Pi)の走査よりも所定期間(例えば、9H)以上前にレベルシフトするように設定できない(第1領域上流側エッジに表示ノイズがでる)おそれはあるものの、Cs信号Scsi〔iは10〜540の整数〕およびCs信号Scs(i+1)については、走査信号線Gi(画素Pi)の走査よりも所定期間(例えば、9H)以上前にレベルシフトしてその走査まで同レベルを維持し、かつこの走査の後にレベルシフトするように設定することができる。なお、第1領域の上流側エッジ(画面の上側エッジ)の表示ノイズは表示品位にあまり影響しない。
【0062】
一方、第2領域では、図1(b)(c)および図5に示されるように、Cs信号Scs542やScs543を、GSCx(現フレームCの第1領域での走査開始タイミング)から530(=540−10)ライン期間経過後のタイミングでレベルシフトするように設定しているため、図21(c)の場合とは違ってフレーム期間の変動の影響を受けない。すなわち、Cs信号Scs542やScs543は、走査信号線G541の走査の10H前にレベルシフトする。
【0063】
このように本液晶表示装置では、Cs信号Scs(j+1)〔jは541〜1080の整数〕およびCs信号Scs(j+2)を、現フレームCの第1領域での走査開始タイミングから(j−10)〜(j−12)ライン期間後にレベルシフトするように設定している。したがって、フレーム期間(フレームライン数)変動があっても、Cs信号Scs(j+1)〔jは541〜1080の整数〕およびCs信号Scs(j+2)は、走査信号線Gj(画素Pj)の走査よりも9〜11H前にレベルシフトしてその走査まで同レベルを維持し、かつこの走査の後にレベルシフトする。すなわち、保持容量配線Cs(j+1)〔jは541〜1080の整数、j=541〜549〕および保持容量配線Cs(j+2)は、走査信号線Gj(画素Pj)の走査までに十分に充電される。特に、保持容量配線Cs(j+1)〔j=541〜548〕および保持容量配線Cs(j+2)が走査信号線Gj(画素Pj)の走査までに十分に充電されるため、第2領域の上流側エッジ(画面中央)の表示ノイズが解消され、表示品位が高められる。
【0064】
ここでは、図16(a)に示すように、第1表示制御回路20xがフレームCの垂直同期信号VSCを受けてスキャン開始通知信号SSAPを第2表示制御回路20yに送信し、これ(SSAP)を受けた第2表示制御回路20yは、適宜必要な期間を計算してゲートスタートパルスGSP(y)(例えば、GSCy)を生成するとともに、第2Csコントロール回路30yに第2領域用のCs制御信号を出力する。このCs制御信号によって、Cs信号Scs(j+1)〔jは541〜1080の整数〕およびCs信号Scs(j+2)は、現フレームCの第1領域での走査開始タイミングから(j−10)〜(j−12)ライン期間後にレベルシフトして走査信号線Gj(画素Pj)の走査まで同レベルを維持し、かつこの走査の後にレベルシフトするように設定される。
【0065】
なお、第2表示制御回路20yは、図16(b)に示すように、出力側1H周期のクロックCLK(1H)とスキャン開始通知信号SSAPとが入力されるカウンタ回路18を有しており、このカウンタ回路18の出力CoutからゲートスタートパルスGSP(y)(例えば、GSCy)や上記Cs制御信号が生成される構成でもよい。
【0066】
なお、図1〜5では同一フレームに対する第1領域の最終の走査(走査信号線G540の走査)と第2領域の最初の走査(走査信号線G541の走査)とを1H離しているがこれに限定されない。例えば、図7・8に示すように、同一フレームに対する第1領域の最終の走査と第2領域の最初の走査とを同期させてもよい。なお、図7は、図2の場合(ライン数変動がない場合)について示しており、図8は、図1の場合(ライン数変動がある場合)について示している。図7・8では、走査信号線G541の走査タイミングが、現フレームCの第1領域での走査開始タイミングから539(W)ライン期間経過後のタイミングTCykに規定されるため、Cs信号Scs542を、GSCx(現フレームCの第1領域での走査開始タイミング)から529(=539−10)ライン期間経過後のタイミングで「H」から「L」にレベルシフトするように設定し、Cs信号Scs543を、GSCx(現フレームCの第1領域での走査開始タイミング)から529(=539−10)ライン期間経過後のタイミングで「L」から「H」にレベルシフトするように設定している。なお、Cs信号Scs542以降の偶数番のCs信号は2Hずつ遅れて「H」から「L」にレベルシフトし、Cs信号Scs543以降の奇数番のCs信号は2Hずつ遅れて「L」から「H」にレベルシフトするように設定している。
【0067】
また、図9・10に示すように、同一フレームに対する第1領域の最終の走査と第2領域の最初の走査とを2H離してもよい。なお、図9は、図2の場合(ライン数変動がない場合)について示しており、図10は、図1の場合(ライン数変動がある場合)について示している。図9・10では、走査信号線G541の走査タイミングが、現フレームCの第1領域での走査開始タイミングから541(W)ライン期間経過後のタイミングTCykに規定されるため、Cs信号Scs542を、GSCx(現フレームCの第1領域での走査開始タイミング)から531(=541−10)ライン期間経過後のタイミングで「H」から「L」にレベルシフトするように設定し、Cs信号Scs543を、GSCx(現フレームCの第1領域での走査開始タイミング)から531(=541−10)ライン期間経過後のタイミングで「L」から「H」にレベルシフトするように設定している。なお、Cs信号Scs542以降の偶数番のCs信号は2Hずつ遅れて「H」から「L」にレベルシフトし、Cs信号Scs543以降の奇数番のCs信号は2Hずつ遅れて「L」から「H」にレベルシフトするように設定している。
【0068】
また、図13では、第1領域末端の画素P540と第2領域先端の画素P541とが保持容量配線を共有しない構成を示しているが、これに限定されない。例えば、図17に示すように、走査信号線G540に接続される画素P540と、走査信号線G541に接続される画素P541とで、第1あるいは第2領域に設けられた保持容量配線Cs541を共有するような構成(画素P540の1つの副画素が保持容量配線Cs541と保持容量を形成し、該保持容量配線Cs541が画素P541の1つの副画素と保持容量を形成する構成)でも構わない。
【0069】
図17の構成において、走査信号線G540の走査と走査信号線G541の走査とを1H離す場合、保持容量配線Cs541へのCs信号(Scs541)およびそれ以降のCs信号は図18・図19のように設定される。なお、図18は、図2の場合(ライン数変動がない場合)について示しており、図19は、図1の場合(ライン数変動がある場合)について示している。図18・19では、走査信号線G541の走査タイミングが、現フレームCの第1領域での走査開始タイミングから540(W)ライン期間経過後のタイミングTCykに規定されるため、Cs信号Scs541を、GSCx(現フレームCの第1領域での走査開始タイミング)から530(=540−10)ライン期間経過後(走査信号線G540の走査の9H前)のタイミングで「H」から「L」にレベルシフトするように設定し、Cs信号Scs542を、GSCx(現フレームCの第1領域での走査開始タイミング)から530(=540−10)ライン期間経過後のタイミングで「L」から「H」にレベルシフトするように設定している。なお、Cs信号Scs541以降の奇数番のCs信号は2Hずつ遅れて「H」から「L」にレベルシフトし、Cs信号Scs542以降の偶数番のCs信号は2Hずつ遅れて「L」から「H」にレベルシフトするように設定している。
【0070】
また、図17の構成において、走査信号線G540の走査と走査信号線G541の走査とを同期させる場合、保持容量配線Cs541へのCs信号(Scs541)およびそれ以降のCs信号は図20・図21のように設定される。なお、図20は、図2の場合(ライン数変動がない場合)について示しており、図21は、図1の場合(ライン数変動がある場合)について示している。図20・21では、走査信号線G541の走査タイミングが、現フレームCの第1領域での走査開始タイミングから539(W)ライン期間経過後のタイミングTCykに規定されるため、Cs信号Scs541を、GSCx(現フレームCの第1領域での走査開始タイミング)から530(=539−9)ライン期間経過後(走査信号線G540の走査の9H前)のタイミングで「H」から「L」にレベルシフトするように設定し、Cs信号Scs542を、GSCx(現フレームCの第1領域での走査開始タイミング)から529(=539−10)ライン期間経過後のタイミングで「L」から「H」にレベルシフトするように設定し、Cs信号Scs543を、GSCxから531ライン期間経過後のタイミングで「H」から「L」にレベルシフトするように設定している。なお、Cs信号Scs542以降の偶数番のCs信号は2Hずつ遅れて「L」から「H」にレベルシフトし、Cs信号Scs543以降の奇数番のCs信号は2Hずつ遅れて「H」から「L」にレベルシフトするように設定している。
【0071】
また、図17の構成において、走査信号線G540の走査と走査信号線G541の走査とを2H離す場合、保持容量配線Cs541へのCs信号(Scs541)およびそれ以降のCs信号は図22・図23のように設定される。なお、図22は、図2の場合(ライン数変動がない場合)について示しており、図23は、図1の場合(ライン数変動がある場合)について示している。図22・23では、走査信号線G541の走査タイミングが、現フレームCの第1領域での走査開始タイミングから541(W)ライン期間経過後のタイミングTCykに規定されるため、Cs信号Scs541を、GSCx(現フレームCの第1領域での走査開始タイミング)から530(=541−11)ライン期間経過後(走査信号線G540の走査の9H前)のタイミングで「H」から「L」にレベルシフトするように設定し、Cs信号Scs542を、GSCx(現フレームCの第1領域での走査開始タイミング)から531(=541−10)ライン期間経過後のタイミングで「L」から「H」にレベルシフトするように設定し、Cs信号Scs543を、GSCx走査開始から533ライン期間経過後のタイミングで「H」から「L」にレベルシフトするように設定している。なお、Cs信号Scs542以降の偶数番のCs信号は2Hずつ遅れて「L」から「H」にレベルシフトし、Cs信号Scs543以降の奇数番のCs信号は2Hずつ遅れて「H」から「L」にレベルシフトするように設定している。
【0072】
また、上記の説明では、ゲートスタートパルスGSAx、GSBx、GSCx、GSDx、GSAy、GSBy、GSCy、およびGSDyが、垂直同期信号VSA〜VSDに基づいて生成されているが、これに限定されない。例えば、図11・12に示すように、ゲートスタートパルスGSAx、GSBx、GSCx、GSDx、GSAy、GSBy、GSCy、およびGSDyがデータイネーブル信号DEに基づいて生成されていても構わない。
【0073】
また、上記の説明では、ゲートスタートパルスGSAx、GSBx、GSCx、GSDxが垂直同期信号VSYNCやデータイネーブル信号DEに同期しているが、これに限定されない。ゲートスタートパルスGSAx、GSBx、GSCx、GSDxが垂直同期信号VSYNCやデータイネーブル信号DEに基づいて生成されていれば、これらに同期していなくても構わない。
【0074】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明の表示装置は、特に、液晶表示装置(例えば、液晶テレビ)に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】(a)〜(c)は、本液晶表示装置の駆動方法を示す模式図である。
【図2】(a)〜(c)は、本液晶表示装置の駆動方法を示す模式図である。
【図3】本液晶表示装置の駆動方法(フレーム期間の変動なしの場合)を示すタイミングチャートである。
【図4】本液晶表示装置の駆動方法(フレーム期間の変動なしの場合)を示すタイミングチャートである。
【図5】本液晶表示装置の駆動方法(フレーム期間の変動ありの場合)を示すタイミングチャートである。
【図6】本液晶表示装置の駆動方法(フレーム期間の変動ありの場合)を示すタイミングチャートである。
【図7】本液晶表示装置の他の駆動方法(フレーム期間の変動なしの場合)を示すタイミングチャートである。
【図8】本液晶表示装置の他の駆動方法(フレーム期間の変動ありの場合)を示すタイミングチャートである。
【図9】本液晶表示装置のさらに他の駆動方法(フレーム期間の変動なしの場合)を示すタイミングチャートである。
【図10】本液晶表示装置のさらに他の駆動方法(フレーム期間の変動ありの場合)を示すタイミングチャートである。
【図11】本液晶表示装置の他の駆動方法を示す模式図である。
【図12】本液晶表示装置の他の駆動方法を示す模式図である。
【図13】本液晶表示装置の表示部(第1・第2領域)の構成を示す模式図である。
【図14】(a)(b)は第1領域の構成を示す模式図である。
【図15】(a)(b)は第2領域の構成を示す模式図である。
【図16】(a)は本液晶表示装置の構成を示すブロック図であり、(b)は第2表示制御回路の構成を示すブロック図である。
【図17】本液晶表示装置の他の表示部(第1・第2領域)の構成を示す模式図である。
【図18】本液晶表示装置の他の駆動方法(フレーム期間の変動なしの場合)を示すタイミングチャートである。
【図19】本液晶表示装置の他の駆動方法(フレーム期間の変動ありの場合)を示すタイミングチャートである。
【図20】本液晶表示装置のさらに他の駆動方法(フレーム期間の変動なしの場合)を示すタイミングチャートである。
【図21】本液晶表示装置のさらに他の駆動方法(フレーム期間の変動ありの場合)を示すタイミングチャートである。
【図22】本液晶表示装置のさらに他の駆動方法(フレーム期間の変動なしの場合)を示すタイミングチャートである。
【図23】本液晶表示装置のさらに他の駆動方法(フレーム期間の変動ありの場合)を示すタイミングチャートである。
【図24】一般的な液晶表示装置の表示部(第1・第2領域)の構成を示す模式図である。
【図25】図24の第1領域の構成を示す模式図である。
【図26】図24の第2領域の構成を示す模式図である。
【図27】(a)〜(c)は、従来の液晶表示装置の駆動方法を示す模式図である。
【図28】(a)〜(c)は、従来の液晶表示装置の駆動方法を示す模式図である。
【図29】従来の液晶表示装置の駆動方法(フレーム期間の変動なしの場合)を示すタイミングチャートである。
【図30】従来の液晶表示装置の駆動方法(フレーム期間の変動なしの場合)を示すタイミングチャートである。
【図31】従来の液晶表示装置の駆動方法(フレーム期間の変動ありの場合)を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0077】
3 液晶パネル
10 液晶表示装置
20x 第1表示制御回路
20y 第2表示制御回路
50 テレビジョン受像機
GDx 第1ゲートドライバ
GDy 第2ゲートドライバ
GSP ゲートスタートパルス
VSYNC 垂直同期信号
Cs1〜1082 保持容量配線
Scs1〜1082 保持容量配線信号
G1〜1080 走査信号線
P1〜P1080 画素
Spa1〜Spa1080 副画素
Spb1〜Spb1080 副画素

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部に設けられた第1および第2領域それぞれにデータ信号線、走査信号線、画素および保持容量配線が形成され、現フレームの第1領域での走査によって該第1領域に現フレームの一部が書き込まれ、かつ現フレームの第2領域での走査によって該第2領域に現フレームの残部が書き込まれる液晶表示装置であって、
1つの画素に設けられた複数の副画素それぞれが、同一の走査信号線に接続されるとともに異なる保持容量配線と容量を形成し、各保持容量配線には、周期的なレベルシフトによってレベルが入れ替わる保持容量配線信号が供給され、
現フレームの第1領域での走査開始後に行われる、現フレームの第2領域での走査においては、第2領域の画素の走査タイミングが第1領域での実際の走査開始タイミングに応じて規定され、上記第2領域の画素と容量を形成する複数の保持容量配線それぞれに供給される保持容量配線信号は、上記第2領域の画素の規定された走査タイミングよりも所定期間以上前にレベルシフトし、該走査タイミングまで同レベルを維持するように設定されることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
上記第2領域の画素の規定された走査タイミングは、第1領域での実際の走査開始からこの画素に応じた期間経過後となるタイミングであり、上記第2領域の画素と容量を形成する複数の保持容量配線それぞれに供給される保持容量配線信号は、上記第1領域での実際の走査開始から該画素に応じた期間経過後となるタイミングよりも一定期間以上前にレベルシフトし、該タイミングまで同レベルを維持するように設定されることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項3】
上記第2領域の画素と容量を形成する複数の保持容量配線それぞれに供給される保持容量配線信号は、第1領域での実際の走査開始を通知する信号に基づいて設定されることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項4】
上記第2領域の画素は2本の保持容量配線と容量を形成しており、該2本の保持容量配線それぞれに供給される保持容量配線信号は、上記規定された走査タイミングの後に逆方向にレベルシフトするように設定されることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項5】
第1領域の画素と容量を形成する複数の保持容量配線それぞれに供給される保持容量配線信号は、現フレームよりも前のフレームのフレーム期間から得られる第1領域の予測的な走査開始タイミングに基づいた、上記第1領域の画素の予測的な走査タイミングよりも所定期間以上前にレベルシフトし、該走査タイミングまで同レベルを維持するように設定されることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項6】
上記第1領域の予測的な走査開始タイミングが、実際の走査開始タイミングと異なった場合には、第1領域の所定画素と容量を形成する複数の保持容量配線それぞれに供給される保持容量配線信号が、第1領域での実際の走査開始タイミングに基づいて規定される該所定画素の走査タイミングよりも所定期間以上前にレベルシフトし、該走査タイミングまで同レベルを維持するように再設定されることを特徴とする請求項5記載の液晶表示装置。
【請求項7】
上記所定画素は、第1領域の走査上流側エッジ部以外に配された画素であることを特徴とする請求項6記載の液晶表示装置。
【請求項8】
第1領域での実際の走査開始タイミングと第2領域での走査開始タイミングとの差が、第1領域の走査期間に等しいことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
上記所定期間は保持容量配線の充電特性に基づいて設定されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項10】
1つの画素に設けられた複数の副画素それぞれが同一のデータ信号線に接続されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項11】
第1領域での実際の走査開始タイミングは、現フレームの垂直同期信号に基づいていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項12】
第1領域での実際の走査開始タイミングは、現フレームのデータイネーブル信号に基づいていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項13】
データ信号線の延伸方向を上下方向とした場合に、走査方向が上から下であれば、第1領域が表示部上側、第2領域が表示部下側に位置し、走査方向が下から上であれば、第1領域が表示部下側、第2領域は表示部上側に位置していることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項14】
表示部に設けられた第1および第2領域それぞれにデータ信号線、走査信号線、画素および保持容量配線が形成され、1つの画素に設けられた複数の副画素それぞれが、同一の走査信号線に接続されるとともに異なる保持容量配線と容量を形成し、現フレームの第1領域での走査によって該第1領域に現フレームの一部が書き込まれ、かつ現フレームの第2領域での走査によって該第2領域に現フレームの残部が書き込まれる液晶表示装置に用いられる、液晶表示装置の駆動装置であって、
各保持容量配線に、周期的なレベルシフトによってレベルが入れ替わる保持容量配線信号を供給し、現フレームの第1領域での走査開始後に行う、現フレームの第2領域での走査においては、第2領域の画素の走査タイミングを第1領域での実際の走査開始タイミングに応じて規定し、上記第2領域の画素と容量を形成する複数の保持容量配線それぞれに供給する保持容量配線信号を、上記第2領域の画素の規定された走査タイミングよりも所定期間以上前にレベルシフトし、該走査タイミングまで同レベルを維持するように設定することを特徴とする液晶表示装置の駆動装置。
【請求項15】
表示部に設けられた第1および第2領域それぞれにデータ信号線、走査信号線、画素および保持容量配線が形成され、1つの画素に設けられた複数の副画素それぞれが、同一の走査信号線に接続されるとともに異なる保持容量配線と容量を形成し、現フレームの第1領域での走査によって該第1領域に現フレームの一部が書き込まれ、かつ現フレームの第2領域での走査によって該第2領域に現フレームの残部が書き込まれる液晶表示装置を駆動するための、液晶表示装置の駆動方法であって、
各保持容量配線に、周期的なレベルシフトによってレベルが入れ替わる保持容量配線信号を供給し、現フレームの第1領域での走査開始後に行う、現フレームの第2領域での走査においては、第2領域の画素の走査タイミングを第1領域での実際の走査開始タイミングに応じて規定し、上記第2領域の画素と容量を形成する複数の保持容量配線それぞれに供給する保持容量配線信号を、上記第2領域の画素の規定された走査タイミングよりも所定期間以上前にレベルシフトし、該走査タイミングまで同レベルを維持するように設定することを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
【請求項16】
請求項1〜13のいずれか1項に記載の液晶表示装置と、テレビジョン放送を受信するチューナ部とを備えることを特徴とするテレビジョン受像機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2009−186616(P2009−186616A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−24397(P2008−24397)
【出願日】平成20年2月4日(2008.2.4)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】