説明

液晶表示装置の駆動方法、液晶表示装置および電子機器

【課題】不純物イオンによる表示不具合を抑制した液晶表示装置を提供すること。
【解決手段】走査線とデータ線との交点に対応して設けられたスイッチング素子および画素電極と、画素電極と向い合う対向電極と、画素電極と対向電極との間に挟持された液晶層とを、有する表示パネルを備え、1フレーム期間を複数のサブフィールド期間に分割し、サブフィールド期間ごとに画素電極と対向電極との間にオンもしくはオフの2値のデータ信号を印加することによって液晶層の透過光を制御する液晶表示装置の駆動方法において、データ信号を1つのサブフィールド期間ごとに、または複数のサブフィールド期間ごとに、正極性電圧と負極性電圧とに交互かつ周期的に変換するとともに、周期の半分の期間長を1.6ms以上に設定する。これにより、半周期の期間長が液晶の応答時間の近傍、またはそれ以上となるため、不純物イオンの吸着を抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置の駆動方法、液晶表示装置および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶を用いたアクティブマトリックス型の液晶表示装置が知られている。この種の従来のアクティブマトリックス型の液晶表示装置の駆動方法は、アナログ駆動方法とデジタル駆動方法との2つに大別される。
【0003】
アナログ駆動方法の場合は、フレーム内において、画素にアナログ電圧を印加して、印加電圧に応じた液晶の配向状態により階調表現を行っていた。また、極性反転周期が1フレームごとの書込みの度に行われるフレーム反転駆動方式が一般的で、その周期は60Hzか、最近では倍速中間フレーム技術に対応した120Hzの倍速駆動が主流である。
【0004】
一方、デジタル駆動方法の場合は、画像信号の各フレームを、1フレーム期間より短い複数のサブフィールド(SF)で構成し、各サブフィールドを順に選択的にオン、オフ制御することにより表示駆動している。
例えば、特許文献1には、各サブフィールドにおいて、1つのサブフィールド期間を前半と後半との2つに分けて、それぞれで液晶に印加する電圧の正負を反転させて交流駆動(反転駆動)を行う液晶表示装置が開示されている。
そしてこの駆動方法により、液晶に加わる直流成分をキャンセルしてフリッカーと呼ばれる画像のちらつきや、直流電圧印加による液晶材料の劣化を抑制することができると言われている。このように、デジタル駆動方法の場合、アナログ駆動方法よりも極性反転周期を早くすることが可能であった。
【0005】
また、液晶表示装置には、製造上の問題や、液晶などの経時変化に起因して、パネル内部に不純物イオンが発生することが知られている。発生した不純物イオンが配向膜(基板側)などに吸着されると、コントラストの低下や、不純物イオンの吸着分布の違いによる輝度バラつきなどの表示不具合が誘発される。
詳しくは、不純物イオンは、その極性に応じて、各画素への印加電圧による電位差に応じた側の基板(配向膜や、電極など)に吸着され、吸着された不純物イオンによって印加電圧に対する逆電場を形成することになる。換言すれば、吸着された不純物イオンによって印加電圧を弱める方向の逆電場が形成される。この逆電場の発生状況は、液晶の抵抗値によっても異なり、高抵抗な液晶を用いれば、フレーム期間内での電位変化を抑制することも可能ではあるが、製造後、長期間経過したパネルや、仕様上の都合で低抵抗としているパネルにおいては、フレーム期間内でも電位変化が誘発されるため、表示不具合が発生してしまうという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−352457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来のアナログ駆動方式では、前述したように極性反転が1フレーム単位と遅く、電圧の非対称性の影響を受けやすいため、液晶劣化が早まり、不純物イオンが発生し易くなり、不純物イオンが吸着してしまうという課題があった。
また、デジタル駆動方式の場合は極性反転周期が高速すぎて、極性反転にともなう液晶の応答が追いつかず、極性反転が十分に行えないため、不純物イオンの吸着を抑制することが困難であるという課題があった。詳しくは、一般的に高速といわれる液晶の応答時間は約2msであるが、特許文献1の場合、最短のSF期間が5μsで、最長のSF期間が300μsであると記載されており、これらの周期の半分で、正負極性を入れ替えたとしても、液晶の応答が追いつかなかった。
つまり、従来の駆動方法では、不純物イオンによる表示不具合を抑制することは困難であり、このような電圧の非対称性の影響に対して効果が得られる駆動方法が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例又は形態として実現することが可能である。
【0009】
(適用例)
適用例における液晶表示装置の駆動方法は、走査線とデータ線との交点に対応して設けられたスイッチング素子および画素電極と、画素電極と向い合う対向電極と、画素電極と対向電極との間に挟持された液晶層とを、有する表示パネルを備え、1フレーム期間を複数のサブフィールド期間に分割し、サブフィールド期間ごとに画素電極と対向電極との間にオンもしくはオフの2値のデータ信号を印加することによって液晶層の透過光を制御する液晶表示装置の駆動方法であって、対向電極に印加される対向電極電位を基準として高位の電圧を正極性電圧、低位の電圧を負極性電圧としたときに、データ信号は、1つのサブフィールド期間ごとに、または複数のサブフィールド期間ごとに、正極性電圧と負極性電圧とに交互かつ周期的に変換され、周期の半分の期間長は、1.6ms以上であることを特徴とする。
【0010】
発明者等は、種々の実験を繰り返して得た実験データ、および当該実験データから得た知見に基づき、創意工夫を繰り返して本適用例を導出したものである。当該実験データによれば、サブフィールド駆動において、1フレーム内における正負極性の反転を2周期以上行うことによって、不純物イオンの吸着を抑制する効果が得られている。特に、1フレーム内で反転を4周期(4.17ms×4回)以上行うことにより、その効果はより高まるが、5周期(3.33ms×5回)を超えた場合には、その限りとは言い難かった。
これは、前述した液晶の応答時間に拠るものであり、発明者等は、半周期の期間長を液晶が応答し得る時間(約2ms)の近傍、またはそれ以上とすることにより、不純物イオンの吸着を抑制できることを想到したものである。実験データによれば、5周期までは、不純物イオンの吸着抑制効果が認められている。これは、半周期の期間長(1.67ms)は液晶の応答時間に満たないものの、当該応答時間に近いため、この期間長までは液晶が略追従可能であると考察している。
この駆動方法によれば、画像フレームレートよりも早い周期でかつ液晶が応答しうる範囲で周期的に極性反転が行われるため、印加する正極性電圧及び負極性電圧の対称性を従来よりも最適化することができる。換言すれば、この駆動方法によれば、半周期の期間長を液晶の応答時間の近傍、またはそれ以上としたことにより、液晶の応答時間に対して極性反転の周期が短すぎた従来の駆動方法よりも、不純物イオンの吸着を抑制することができる。
よって、液晶層に印加される電圧の対称性を向上させ、フリッカーと呼ばれる画像のちらつきや、直流電圧印加による液晶材料の劣化を抑制することができる。換言すれば、不純物イオンの発生を抑制することができるとともに、不純物イオンの付着も低減することができる。
従って、この駆動方法によれば、不純物イオンによる表示不具合を抑制することができる。
【0011】
また、周期の半分の期間長は、1.6ms〜4.2msの範囲内であることが好ましい。
また、1フレーム期間におけるサブフィールド期間は、全て同一ではなく、異なる長さのサブフィールド期間が含まれていることが好ましい。
【0012】
本適用例における液晶表示装置は、走査線とデータ線との交点に対応して設けられたスイッチング素子および画素電極と、画素電極と向い合う対向電極と、画素電極と対向電極との間に挟持された液晶層とを、有する表示パネルを備え、1フレーム期間を複数のサブフィールド期間に分割し、サブフィールド期間ごとに画素電極と対向電極との間にオンもしくはオフの2値のデータ信号を印加することによって液晶層の透過光を制御する液晶表示装置であって、対向電極に印加される対向電極電位を基準として高位の電圧を正極性電圧、低位の電圧を負極性電圧としたときに、データ信号は、1つのサブフィールド期間ごとに、または複数のサブフィールド期間ごとに、正極性電圧と負極性電圧とに交互かつ周期的に変換され、周期の半分の期間長は、1.6ms以上であることを特徴とする。
また、周期の半分の期間長は、1.6ms〜4.2msの範囲内であることが好ましい。
【0013】
本適用例における電子機器は、上記記載の液晶表示装置を備えたことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施形態1に係る液晶表示装置の回路ブロック図。
【図2】液晶パネルの画素回路図。
【図3】走査線駆動回路のタイミングチャート図。
【図4】駆動方法に係るタイミングチャート図。
【図5】実施形態2に係る駆動方法に係るタイミングチャート図。
【図6】実施形態3に係る駆動方法に係るタイミングチャート図。
【図7】電子機器としてのプロジェクターの概略構図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を具体化した実施例や実施形態について図面に従って説明する。
【0016】
(実施形態1)
図1は、液晶表示装置の駆動回路のブロック図であり、図2は、液晶パネルの電気的等価回路(画素回路)図である。
ここでは、実施形態1に係る液晶表示装置の概要を図1、図2に基づいて説明する。
【0017】
「液晶表示装置の概要」
実施形態1に係る液晶表示装置100は、薄膜トランジスター(TFT)などの3端子スイッチング素子を用いた3端子型アクティブマトリックス液晶表示装置であり、その表示モードは、例えば、ノーマリーホワイトモードである。
この液晶表示装置100では、マトリックス状に配置された複数の画素を時分割による2値のデータ信号によって駆動するサブフィールド駆動方法を採用している。詳しくは、複数の画素電極に供給する画像信号をフレーム単位で書き込む際に、当該画像信号の各フレームを1フレーム期間よりも短い複数のサブフィールドデータに分割し、各サブフィールドにおいて画像信号の階調レベルに応じて画素をオンまたはオフすることにより1フレームの画像表示を行う。このオンオフの2値のデータ信号は、画素におけるスイッチング素子を介して正極性のデータ信号と、当該正極性データ信号を反転した負極性のデータ信号として各画素に供給される。
特に、本実施形態の駆動方法では、この正負極のデータ信号を周期的に交互に書き込む駆動方法を採用している。
【0018】
液晶表示装置100は、液晶パネル1、制御回路5などから構成されている。
表示パネルとしての液晶パネル1は、図示を省略した素子基板と対向基板とを備え、これら2つの基板の間に液晶層としてのTN(Twisted Nematic)型の液晶6(図2参照)を封入した構成となっている。また、液晶パネル1には、走査線駆動回路3と、データ線駆動回路4とが附属している。
液晶パネル1には、複数の画素2がm行n列にマトリックス状に配置された表示領域が形成されている。
詳しくは、複数の画素2は、m行の走査線Y1〜Ymと、n列のデータ線X1〜Xnとの交差部に対応してマトリックス状に配置されている。各画素2には、スイッチング素子としてのTFT(Thin Film Transistor)7がそれぞれ設けられている。
【0019】
図1及び図2に示すように、各画素2のTFT7のゲート端子は走査線Y1〜Ymの1つに、そのソース端子はデータ線X1〜Xnの一つに、そして、そのドレイン端子は対応する1つの画素2の画素電極8にそれぞれ接続されている。
各画素2の画素電極8は、図2に示すように、対向基板側に設けた1つの対向電極9と液晶6を介してそれぞれ対向している。換言すれば、対向電極9は、液晶6を介して複数の画素電極8と対向して形成されている。この対向電極9の電位(対向電極電位LCCOM)は一定の電圧に保たれている。
また、各画素2は、矩形状の画素電極8と、対向電極9の間の液晶6で構成される液晶容量10と、この液晶容量10と並列に接続され、当該液晶容量のリークを低減するための容量素子(キャパシター)である蓄積容量11とを備えている。
蓄積容量11の一端は、TFT7のドレイン端子および画素電極8に接続され、他端は、容量線Sに接続されている。容量線Sの電位は、グランド電位、または対向電極電位LCCOMなどに設定されている。
【0020】
次に、液晶表示装置100の液晶パネル1を駆動する駆動回路の電気的構成について説明する。
液晶パネル1には、走査線Y1〜Ymを駆動するための左右2つの走査線駆動回路3と、データ線X1〜Xnを駆動するためのデータ線駆動回路4とが附属している。なお、2つの走査線駆動回路3は同一の回路であり、2つ設けられているのは、1つの走査線を選択するときに、当該走査線に繋がる全てのTFT7を一緒に選択するためである。換言すると、走査線に繋がる全てのTFT7を一緒に選択するドライブ能力があれば、走査線駆動回路は1つであっても良い。
制御回路5は、CPU(Central Processing Unit)や、記憶部を内蔵した画像プロセッサーであり、走査線駆動回路3及びデータ線駆動回路4を駆動制御している。
制御回路5には、画像信号Vin、垂直同期信号VSYNC、水平同期信号HSYNC、および基準クロックCLKなどが外部装置(図示せず)から入力されるようになっている。制御回路5は、これらの信号から各種タイミング信号を生成し、走査線駆動回路3及びデータ線駆動回路4に供給する。また、1フレーム当たりの画像信号Vinが表す画像をサブフィールド数に応じて2値に変換し、各サブフィールドをオンオフするためのデータ信号SVとしてデータ線駆動回路4に供給する。なお、制御回路5に内蔵された記憶部には、複数枚分のフレームメモリーや、不揮発性メモリーが含まれている。不揮発性メモリーには、後述する駆動方法を行うための処理の順序と内容を規定した複数の駆動プログラムや、附属するデータテーブルなどが記憶されている。
【0021】
走査線駆動回路3には、制御回路5から垂直同期信号VSYNC、クロック信号CLY、およびスタート信号DYを含む各種タイミング信号がデータ線13を介して供給される。
データ線駆動回路4には、制御回路5から水平同期信号HSYNC、クロック信号CLY、データ信号SV、および各種タイミング信号がデータ線14を介して供給される。
なお、素子基板(図示せず)には、これらの各種信号が入力される入力端子が形成されている。また、走査線駆動回路3、およびデータ線駆動回路4が実装されていても良い。
これらの駆動回路は、データ信号SVの電位を対向電極電位LCCOMに対して高い電圧と低い電圧との間で反転させて、各画素2に正極性のデータ信号と負極性のデータ信号として書き込む。
【0022】
図3は、走査線駆動回路のタイミングチャートである。
図3に示すように、走査線駆動回路3は、走査線Y1〜Ymを順に選択するためのトリガーとなるスタート信号DY、およびクロック信号CLY(反転クロック信号CLYr)に基づき、走査信号G1〜Gmを順に生成して、走査線Y1〜Ymに順次出力する。なお、スタート信号DYは、垂直走査の開始タイミングを規定したスタートパルスであり、サブフィールド期間ごとに供給される。
走査線Y1〜Ymが順番に選択されて各走査線に走査信号G1〜Gmが供給されると、各走査線に接続された全てのTFT7がオン状態となる。
走査線駆動回路3は、タイミングt1のスタート信号DYをトリガーとして、タイミングt2からタイミングt3までの間で、走査信号G1〜Gmを順に生成して出力し、走査線Y1〜Ymを順に選択する。そして、走査信号Gmによる選択期間がタイミングt4で終了した後、後続のサブフィールドにおいても同様な走査駆動が繰り返される。
データ線駆動回路4は、走査線Y1〜Ymが順に選択される1水平走査期間ごとに、後述する反転化信号(FR)に沿った極性のデータ信号を順番に出力するシフトレジスター(図示省略)を備えている。なお、反転化信号は、1つのサブフィールド期間内において一定となっているため、1垂直走査期間におけるデータ信号の極性は、正極または負極のいずれか一方の極性となる。なお、以下の説明において、サブフィールド期間のことを、略してサブフィールドともいう。
【0023】
「駆動方法」
図4は、本実施形態の駆動方法に係るタイミングチャートである。なお、以下説明において、垂直同期信号VSINC(図1)の周波数は、60Hz(周期約16.7ms)であるものとして説明する。換言すれば、画像フレームレートが60fpsであるものとして説明する。
図4は、スタート信号DY、および反転化信号FRのタイミングチャートと、各サブフィールドで供給されるデータ信号のイメージを模式的に示したものである。
本実施形態では、1フレームを8つのサブフィールド(SF1〜SF8)に分割し、各サブフィールドにおいて、図3で説明した垂直走査駆動が行われる。詳しくは、1フレーム内で8回供給されるスタート信号DYのスタートパルスごとに、1回垂直走査が行われ、全ての画素にデータ信号が印加される。スタートパルスの供給タイミングは、1フレームの期間長を8等分した期間長(約2.1ms)ごとになっている。
【0024】
反転化信号FRは、データ信号の極性を規定するタイミング信号であり、高電位VHと低電位VLとを周期的に繰り返す信号である。反転化信号FRの周波数は、240Hz(周期約4.2ms)に設定されており、半周期の期間長とスタートパルスの供給タイミングが同期している。
また、制御回路5(図1)では、反転化信号FRが高電位VHのときには、対向電極電位LCCOMよりも高い電圧(正極性電圧)のデータ信号を生成してデータ線駆動回路4に送信する。また、反転化信号FRが低電位VLのときには、対向電極電位LCCOMよりも低い電圧(負極性電圧)のデータ信号を生成してデータ線駆動回路4に送信する。
つまり、各サブフィールドの開始タイミングと反転化信号FRの半周期とが同期しているため、連続するサブフィールドにおいて正極性電圧と負極性電圧のデータ信号が交互に各画素に書き込まれることになる。換言すれば、奇数のサブフィールドでは正極性のデータ信号が供給され、偶数のサブフィールドでは負極性のデータ信号が供給される。
【0025】
なお、図1において、外部装置から制御回路5に供給された画像信号Vinの1フレームにおいて表される画像を画像V1としたときに、各サブフィールドでは、画像V1を8つのサブフィールドに分割したデータ信号SV1〜SV8が書き込まれる。詳しくは、データ信号SV1〜SV8は、画像V1を画素ごとの階調、およびサブフィールド数に応じて2進数で規定したものであり、制御回路5においてオンオフ2値のデータ信号として生成され、データ線駆動回路4に供給される。
つまり、2値のデータ信号による書き込み(垂直走査)が8サブフィールド連続して行われることにより、画像V1が表示される。
なお、1フレームに続く2フレームにおいても同様に、2フレーム目の画像V2を規定する8つのサブフィールドごとのデータ信号が、反転化信号FRに対応した正極性と負極性とのデータ信号として交互に書き込まれることになる。以降のフレームにおいても同様である。
【0026】
また、ここまで、1フレームを均等に8分割(8SF駆動)した場合について説明したが、発明者等の実験結果によれば、分割数は、4分割〜10分割の範囲内であれば良い。換言すれば、反転化信号FRの1周期における半分の期間長は、1.6ms以上であることが好ましく、1.6ms〜4.2msの範囲内であることがより好ましい。
詳しくは、4分割の場合、スタート信号DYのスタートパルスは、1フレーム内で4回供給され、その供給タイミングは、1フレームの期間長を4等分した期間長(約4.2ms)ごととする。また、反転化信号FRの周波数は120Hz(周期約8.3ms)とする。また、6分割の場合、スタート信号DYのスタートパルスは、1フレーム内で6回供給され、その供給タイミングは、1フレームの期間長を6等分した期間長(約2.8ms)ごととする。また、反転化信号FRの周波数は180Hz(周期約5.6ms)とする。また、10分割の場合、スタート信号DYのスタートパルスは、1フレーム内で10回供給され、その供給タイミングは、1フレームの期間長を10等分した期間長(約1.7ms)ごととする。また、反転化信号FRの周波数は300Hz(周期約3.3ms)とする。なお、分割数を変更した際には、制御回路5においてデータ信号もその分割数に応じたデータ信号として生成される。
【0027】
上述した通り、本実施形態に係る液晶表示装置100によれば、以下の効果を得ることができる。
この駆動方法によれば、画像フレームレートよりも早い周期でかつ液晶が応答しうる範囲で極性反転が行われるため、印加する正極性電圧及び負極性電圧の対称性を従来よりも最適化することができる。換言すれば、反転化信号FRにおける半周期の期間長を液晶の応答時間の近傍、またはそれ以上としたことにより、液晶の応答時間に対して極性反転の周期が短すぎた従来の駆動方法よりも、不純物イオンの吸着を抑制することができる。
よって、液晶層に印加される電圧の対称性を向上させ、フリッカーと呼ばれる画像のちらつきや、直流電圧印加による液晶材料の劣化を抑制することができる。換言すれば、不純物イオンの発生を抑制することができるとともに、不純物イオンの付着も低減することができる。
【0028】
特に、図4で説明した8分割による駆動方法は、4分割や、10分割を採用した場合よりも、不純物イオン吸着の抑制効果と豊かな階調表現とのバランスに優れている。
発明者等の実験結果によれば、サブフィールド駆動において、1フレーム内における極性反転を2周期(4分割)以上行うことによって、不純物イオンの吸着を抑制する効果が得られている。また、その効果は1フレーム内で反転を4周期(8分割)以上行った方がより高まる。これは、不純物イオンが基板側に移動することを抑制する、換言すれば、不純物イオンがその場に留まるようにするためには、正負極性の反転周期を早めることが効果的であるからである。
【0029】
また、サブフィールド駆動の場合、画像信号によって規定された画像をより豊かに表示するためには、サブフィールド数(分割数)を多くすることが効果的である。これは、分割数を増やすことによって分解能が高くなり、表現できる階調数が増えるからである。
他方、上記実験結果によれば、極性反転が5周期(10分割)を超えた場合には、所期の効果を得ることは難しくなった。これは、前述した液晶の応答時間に拠るものであり、極性反転周期の半分の期間長が液晶の応答時間よりも短すぎるため、液晶が追従できず、十分な極性反転が行えないからであると考察している。換言すれば、液晶内部の不純物イオンにも、極性反転が伝わらない状態となっているものと考えられる。なお、5周期(10分割)までは、不純物イオンの吸着抑制効果が認められる。これは、半周期の期間長(1.67ms)は液晶の応答時間に満たないものの、当該応答時間に近いため、この期間長までは液晶が略追従可能であるためと考察している。
【0030】
このようなことから、不純物イオン吸着の抑制効果と豊かな階調表現とのバランスに優れているのは、8分割による駆動方法であると言える。
従って、本実施形態に係る駆動方法によれば、不純物イオンによる表示不具合を抑制することができる。また、豊かな階調表現の画像を表示することができる。
また、液晶表示装置100によれば、不純物イオンによる表示不具合を抑制することができる。また、豊かな階調表現の画像を表示することができる。
【0031】
(実施形態2)
図5は、実施形態2に係る駆動方法に係るタイミングチャートであり、図4に対応している。以下、本発明の実施形態2に係る駆動方法について説明する。
実施形態2の駆動方法は、反転化信号FRの半周期内に、複数のサブフィールド期間が設けられていることが、図4の駆動方法と異なる。なお、当該駆動方法を行う液晶表示装置は、実施形態1で説明した液晶表示装置100であり、当該駆動方法を規定した駆動プログラムは、制御回路5の不揮発性メモリーに記憶されている。
以下、実施形態1での説明と同一の部分については同一の番号を附し、重複する説明は省略する。
【0032】
本実施形態の駆動方法では、1フレームを16のサブフィールドに分割し、各サブフィールドにおいて、図3で説明した垂直走査駆動が行われる。スタートパルスの供給タイミングは、1フレームの期間長を16等分した期間長(約1.0ms)ごとになっている。また、データ信号は、画像信号Vinの1フレームにおいて表される画像を画像V1としたときに、制御回路5(図1)において画像V1を16のサブフィールドに分割したデータ信号SV1〜SV16として生成され、データ線駆動回路4に供給される。
上記以外の構成、およびタイミングは、実施形態1での説明と同様である。なお、図5では、説明の都合上1フレーム分のみ図示しているが、時系列に連続して同様なフレームが連続している。
【0033】
ここで、反転化信号FRの周波数は、図4のタイミングチャートと同様に、240Hz(周期約4.2ms)となっているため、極性反転周期の半周期の期間長において、2つの等しい期間長のサブフィールドが形成されることになる。
そして、各サブフィールドで書き込まれるデータ信号の極性は、極性反転周期の半周期ごとに正負極が交互に切り替わることになる。つまり、サブフィールドSF1,SF2では正極性のデータ信号SV1,SV2が書き込まれ、次のサブフィールドSF3,SF4では負極性のデータ信号SV3,SV4が書き込まれる。換言すれば、反転化信号FRの反転周期に同期して、連続する2つのサブフィールドごとに、正極性データ信号と負極性データ信号とが交互に書き込まれることになる。
このようにして、2値のデータ信号による書き込み(垂直走査)が16サブフィールド連続して行われることにより、画像V1が表示される。
【0034】
なお、反転化信号FRの周波数が同じであれば、サブフィールドの分割数はいくつであっても良い。これは、サブフィールド数がいくつであっても、データ信号は反転化信号の極性反転に同期した極性となるからである。例えば、24分割や、32分割する構成であっても良い。
また、反転化信号FRの周波数も240Hzに限定するものではなく、120Hz〜300Hzまでの範囲内であれば良い。これは、実施形態1で説明した許容分割数(4分割〜10分割の範囲内)を反転化信号FRに置き換えたものである。
さらに、これらの反転化信号FRの周波数においても、上記説明と同様にサブフィールドの分割数は、いくつであっても良い。
【0035】
上述した通り、本実施形態に係る表示装置によれば、実施形態1の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
実施形態2の駆動方法によれば、1フレーム内で極性反転を4周期行っているため、不純物イオンの付着を抑制することができる。さらに、極性反転周期の半周期において2つのサブフィールドが設けられている、換言すれば、1フレームを16分割しているため、分解能が高く、より階調数の多い豊かな表示を得ることができる。
【0036】
(実施形態3)
図6は、実施形態3に係る駆動方法に係るタイミングチャートであり、図5に対応している。以下、本発明の実施形態3に係る駆動方法について説明する。
実施形態3の駆動方法は、反転化信号FRの半周期内に設けられた複数のサブフィールドの期間長が異なることが図5の駆動方法と異なる。なお、当該駆動方法を行う液晶表示装置は、実施形態1で説明した液晶表示装置100であり、当該駆動方法を規定した駆動プログラムは、制御回路5の不揮発性メモリーに記憶されている。
以下、実施形態1および2での説明と同一の部分については同一の番号を附し、重複する説明は省略する。
【0037】
本実施形態の駆動方法では、1フレームを16のサブフィールドに分割し、各サブフィールドにおいて、図3で説明した垂直走査駆動が行われる。スタートパルスの供給タイミングは、1フレームの期間長を8等分した期間長(約2.1ms)において、その開始タイミングと、開始タイミングから約0.6ms経過したタイミングとの2回となっている。換言すれば、全てのサブフィールド期間が同一期間ではなく、サブフィールドごとに期間が異なる重み付け処理がなされている。
上記以外の構成、およびタイミングは、実施形態2での説明と同様である。なお、図6では、説明の都合上1フレーム分のみ図示しているが、時系列に連続して同様なフレームが連続している。
【0038】
この駆動方法では、複数の画素電極に供給するデータ信号をフレーム単位で書き込む際に、1フレームを1フレームの期間長より短期間であるサブフィールドに分割し、画像信号Vinの1フレームにおいて表される画像V1を階調レベルに応じて2値のデータ信号SV1〜SV16として各画素に印加して1フレームの画像V1を表示する。なお、図6では、画像V1を省略しているが、連続するデータ信号SV1〜SV16によって、図5と同様な画像V1が表示される。
また、サブフィールドの重み付けは、奇数サブフィールドと偶数サブフィールドで異なるように設定されており、奇数サブフィールド期間が0.6ms、偶数サブフィールド期間が1.5msとなっている。
【0039】
ここで、反転化信号FRの周波数は、図5のタイミングチャートと同様に、240Hz(周期約4.2ms)となっているため、極性反転周期の半周期の期間長において、2つの異なる期間長のサブフィールドが形成されることになる。
そして、各サブフィールドで書き込まれるデータ信号の極性は、極性反転周期の半周期ごとに正負極が交互に切り替わることになる。つまり、サブフィールドSF1,SF2では正極性のデータ信号SV1,SV2が書き込まれ、次のサブフィールドSF3,SF4では負極性のデータ信号SV3,SV4が書き込まれる。換言すれば、反転化信号FRの反転周期に同期して、連続する2つのサブフィールドごとに、正極性データ信号と負極性データ信号とが交互に書き込まれることになる。
このようにして、2値のデータ信号による書き込み(垂直走査)が16サブフィールド連続して行われることにより、画像V1が表示される。
【0040】
なお、サブフィールドの重み付けは、反転化信号FRの極性反転周期における半周期の期間長と、複数のサブフィールドの期間長の合計が等しくなるように設定されていれば、どのような組み合せであっても良い。例えば、奇数サブフィールド期間が1.3ms、偶数サブフィールド期間が0.8msであっても良い。
また、反転化信号FRの周波数も240Hzに限定するものではなく、120Hz〜300Hzまでの範囲内であれば良い。さらに、これらの反転化信号FRの周波数においても、上記説明と同様に複数のサブフィールドの期間長の設定は、極性反転周期における半周期の期間長と、複数のサブフィールドの期間長の合計が等しくなるように設定されていれば、どのような組み合せであっても良い。
【0041】
上述した通り、本実施形態に係る表示装置によれば、実施形態1および2の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
実施形態3の駆動方法によれば、1フレーム内で極性反転を4周期行っているため、不純物イオンの付着を抑制することができる。さらに、1フレームを16分割していることに加えて、奇数サブフィールドと偶数サブフィールドとで期間長を異ならせることにより重み付けがなされているため、分解能が高まり、より階調数の多い豊かな表示を得ることができる。
【0042】
(電子機器)
図7は、上述した液晶表示装置をライトバルブとして用いた電子機器としての3板式プロジェクターの概略構図である。
ここでは、上述した実施形態に係る液晶表示装置100(液晶パネル1)を用いた電子機器の一例について説明する。
電子機器としてのプロジェクター2100は、光源部2102が出射した光を赤(R)、緑(G)、青(B)の各色光に分離した後、赤(R)、緑(G)、青(B)用の3枚の液晶パネル1をライトバルブ1R,1G,1Bとして用いた3板式の液晶プロジェクターである。なお、この構成の場合、制御回路5(図1)は、図7では図示を省略しているが、3つのライトバルブを共通して駆動する1つの制御回路として構成されている。また、駆動方法は、上記各実施形態、および後述の変形例におけるいずれかの駆動方法を行うものとする。
プロジェクター2100において、ライトバルブ1R,1G,1Bに入射させるための光は、内部に配置された3枚のミラー2106および2枚のダイクロイックミラー2108によってR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色に分離されて、各原色に対応するライトバルブ1R,1Gおよび1Bにそれぞれ導かれる。なお、B色の光は、他のR色やG色と比較すると、光路が長いので、その損失を防ぐために、入射レンズ2122、リレーレンズ2123および出射レンズ2124からなるリレーレンズ系2121を介して導かれる。
【0043】
ライトバルブ1R、1Gおよび1Bの構成は、上述した各実施形態における液晶パネル1と同様であり、外部上位装置(図示省略)から供給されるR、G、Bの各色に対応する画像信号をそれぞれ表示する。
ライトバルブ1R,1G,1Bによってそれぞれ変調された光は、ダイクロイックプリズム2112に3方向から入射する。そして、このダイクロイックプリズム2112において、R色およびB色の光は90度に屈折する一方、G色の光は直進する。
ダイクロイックプリズム2112において合成されたカラー画像を表す光は、レンズユニット2114によって拡大投射され、スクリーン2120上にフルカラー画像が表示される。
【0044】
なお、ライトバルブ1R,1Bの透過像がダイクロイックプリズム2112により反射した後に投射されるのに対し、ライトバルブ1Gの透過像はそのまま投射されるため、ライトバルブ1R、1Bにより形成される画像と、ライトバルブ1Gにより形成される画像とが左右反転の関係になるように設定されている。
【0045】
また、電子機器としては、図7を参照して説明した他にも、リアプロジェクション型のテレビジョンや、直視型、例えば携帯電話や、パーソナルコンピューター、ビデオカメラのモニター、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、デジタルスチールカメラ、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。そして、これらの電子機器に対しても、本発明に係る液晶表示装置を適用させることができる。
【0046】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
【0047】
(変形例)
上述した各実施形態においては、ある1行の走査線Yに沿った画素に対して、データ信号をデータ線X1〜Xnに対して順番に書き込む点順次の構成としたが、データ信号を時間軸にm(mは2以上の整数)倍に伸長するとともに、m本の画像データ線に供給する、いわゆる相展開(シリアル−パラレル変換ともいう)駆動を併用した構成としても良い(特開2000−112437号公報参照)。
または、すべてのデータ線X1〜Xnに対してデータ信号を一括して供給する、いわゆる線順次の構成としても良い。
これらの駆動方法であっても、各実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
また、上記各実施形態では、液晶モードとして、電圧無印加状態において白色を表示するノーマリーホワイトモードを適用した形態について説明したが、電圧無印加状態において黒色を表示するノーマリーブラックモードにおいても適応することができる。
【符号の説明】
【0048】
1…表示パネルとしての液晶パネル、5…制御回路、6…液晶層としての液晶、7…スイッチング素子としてのTFT、8…画素電極、9…対向電極、100…液晶表示装置、2100…電子機器としてのプロジェクター、DY…スタート信号、FR…反転化信号、SF1〜SF16…サブフィールド期間、SV,SV1〜SV16…データ信号、LCCOM…対向電極電位、X1〜Xn…データ線、Y1〜Ym…走査線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査線とデータ線との交点に対応して設けられたスイッチング素子および画素電極と、該画素電極と向い合う対向電極と、該画素電極と該対向電極との間に挟持された液晶層とを、有する表示パネルを備え、
1フレーム期間を複数のサブフィールド期間に分割し、前記サブフィールド期間ごとに前記画素電極と前記対向電極との間にオンもしくはオフの2値のデータ信号を印加することによって前記液晶層の透過光を制御する液晶表示装置の駆動方法であって、
前記対向電極に印加される対向電極電位を基準として高位の電圧を正極性電圧、低位の電圧を負極性電圧としたときに、
前記データ信号は、1つの前記サブフィールド期間ごとに、または複数の前記サブフィールド期間ごとに、前記正極性電圧と前記負極性電圧とに交互かつ周期的に変換され、
前記周期の半分の期間長は、1.6ms以上であることを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
【請求項2】
前記周期の半分の期間長は、1.6ms〜4.2msの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の駆動方法。
【請求項3】
1フレーム期間における前記サブフィールド期間は、全て同一ではなく、異なる長さの前記サブフィールド期間が含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置の駆動方法。
【請求項4】
走査線とデータ線との交点に対応して設けられたスイッチング素子および画素電極と、該画素電極と向い合う対向電極と、該画素電極と該対向電極との間に挟持された液晶層とを、有する表示パネルを備え、
1フレーム期間を複数のサブフィールド期間に分割し、前記サブフィールド期間ごとに前記画素電極と前記対向電極との間にオンもしくはオフの2値のデータ信号を印加することによって前記液晶層の透過光を制御する液晶表示装置であって、
前記対向電極に印加される対向電極電位を基準として高位の電圧を正極性電圧、低位の電圧を負極性電圧としたときに、
前記データ信号は、1つの前記サブフィールド期間ごとに、または複数の前記サブフィールド期間ごとに、前記正極性電圧と前記負極性電圧とに交互かつ周期的に変換され、
前記周期の半分の期間長は、1.6ms以上であることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項5】
前記周期の半分の期間長は、1.6ms〜4.2msの範囲内であることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載の液晶表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2010−191038(P2010−191038A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−33606(P2009−33606)
【出願日】平成21年2月17日(2009.2.17)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】