説明

液晶表示装置及びライン駆動装置

【課題】画質を改善することが可能な液晶表示装置を提供する。
【解決手段】画素48を有する液晶パネル41と、画像データに対応した電圧を生成し、ライン選択線45に対応した画素48に供給される電圧の極性を、ライン選択線45の2本毎に反転させた階調データを列選択線43に供給する列駆動装置21と、ライン選択線45に接続された画素48に供給される階調データを4本毎のグループとして、グループ内のライン選択線45を、液晶パネル41上の配列順とは異なる第1の駆動順序で駆動し、更に、ライン選択線45を、2フレーム毎に液晶パネル41上の配列順とは異なる第2の駆動順序で駆動するライン駆動装置31と、画像データを、列駆動装置21に供給する制御回路11とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクティブマトリクス型の液晶表示装置及び液晶表示装置を駆動するライン駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置に代表されるマトリクス型液晶表示装置は、薄型、軽量、低消費電力等の特徴を有することから、パーソナルコンピュータ、TVあるいはゲーム機等の表示装置として、幅広く利用されている。なかでも、画素毎に薄膜トランジスタ(TFT)等のスイッチング素子を設けたアクティブマトリクス型表示装置は、隣接画素間のクロストークが少なく、鮮明な画像が得られるため、高精細化、高画質化あるいは大型化に向けた開発が続けられている。
【0003】
アクティブマトリクス型表示装置の高精細化、高画質化あるいは大型化に伴い、転送すべき画像データ量が増加の一途を辿っている。表示周期は、表示装置を見る人間の目の特性によりほぼ決められるので、画像データ量の増加は、転送速度の高速化によって解決する方法が採られることが多い。転送速度を高速化するために、画像データ転送用クロックの周波数を高くすることになる。周波数を高くすると、表示装置を駆動する列及びライン駆動装置等の消費電流の増加、すなわち消費電力の増加が顕著になる。
【0004】
また、表示装置が大型化すると、列駆動装置の負荷である液晶パネルの列信号線容量が増え、画面のちらつき(フリッカ)を抑制するための液晶の交流化(極性反転)に伴い消費電力が増える。液晶負荷は容量性のため、消費される電力は、列駆動装置で熱に変わる。また、液晶負荷数が増加し、列駆動装置の出力数が増加すると、消費電力が増加する。一方、列駆動装置は、周波数や消費電力の増加に見合うほどに、大面積化が許されることは少なく、相対的に小型化が求められる。列駆動装置等の小型化は、熱の放散を一層難しくするという問題がある。
【0005】
液晶は、劣化を避けるために正負交互の電圧で駆動される。この極性反転には、例えば、フレームが変わる毎に画素に供給する列信号の極性を反転させるフレーム反転方式、そして、フレーム反転方式に加えて、液晶パネル上の列選択線(またはライン選択線)に従って画素に供給する列信号の極性を反転させるライン反転方式、及び、隣接する画素に相反する極性のデータ信号を供給する列信号の極性を反転させるドット反転方式がある。ドット反転方式は、他の反転方式に比べて優れた画質の画像を提供することができるので、液晶パネルの駆動に多く採用されている。
【0006】
ドット反転方式は、画面のちらつきが抑制されることは分かっているが、隣接する1画素毎に極性を反転させる必要があるために、すなわち、列信号線容量を1画素毎に反転させるために、消費電力が大きいという問題がある。この消費電力を抑制するために、走査順制御回路によりライン信号線(走査線)を複数のブロックに分割してブロック内では飛び越し走査、ブロック間では順次走査を行わせ、データ信号組み替え供給回路によりライン信号の走査順に対応して組み替えたデータ信号を信号線駆動回路に供給、隣接するライン信号線間、又は隣接する画素間でデータ信号の極性が反転するように信号線を駆動する例が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。ここで、実際に各画素に供給される階調データ(データ信号)の電圧は、液晶パネル内の配線及びトランジスタの抵抗等により、列駆動装置からの出力電圧より低く、時間と共に、列駆動装置からの出力電圧に近付いて行く傾向を有している。
【0007】
しかしながら、各ラインに供給される階調データの電圧が上昇傾向にあるとき、ブロック内の飛び越し走査が行われると、画素の配列順と階調データの供給順が一致せず、階調データの電圧は、隣合う画素間で変動が大きくなり、フレーム間では、画素間に出来た階調データの電圧変動が固定されたままとなるために、明るさの不連続及び色のずれ等の画質不良が顕著になる可能性が高くなる。すなわち、例えば、階調データの電圧が相対的に低い画素、あるいは、階調データの電圧が相対的に高い画素は、液晶パネル上で固定され、明るい部分と暗い部分が視認されと画質不良と感じられるという問題がある。
【特許文献1】特許第3516382号公報(第12頁、図11)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、画質を改善することが可能な液晶表示装置及びライン駆動装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様の液晶表示装置は、複数の列選択線及び複数のライン選択線のそれぞれの交差位置に対応し、前記列選択線及び前記ライン選択線に接続された薄膜トランジスタを介して、前記ライン選択線からのライン駆動信号に駆動されて前記列選択線から階調データが供給される画素を有する液晶パネルと、供給された画像データに対応した電圧を生成し、前記ライン選択線に対応した前記画素に供給される前記電圧の極性を、前記ライン選択線のn本(nは2以上の整数)毎に反転させた前記階調データを前記列選択線に供給する列駆動装置と、m本(mは2以上の整数、m≧n)毎の前記ライン選択線に接続された前記画素に供給される前記階調データをグループとして、前記グループ内の前記階調データの供給を促す前記ライン選択線を、前記液晶パネル上の配列順とは異なる第1の駆動順序で駆動し、更に、前記ライン選択線を、kフレーム(kは1以上の整数)毎に前記液晶パネル上の配列順とは異なる第2の駆動順序で駆動するライン駆動装置と、前記画像データを、前記列駆動装置に供給する制御回路とを備えていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の別の態様のライン駆動装置は、m本(mは2以上の整数)毎のライン選択線に出力される階調データをグループとして、前記グループ内の前記ライン選択線を、液晶パネル上の配列順とは異なる第1の駆動順序で駆動し、更に、フレームを構成する前記階調データを供給する前記ライン選択線を、kフレーム(kは2以上の整数)毎に異なる第2の駆動順序で駆動することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、画質を改善することが可能な液晶表示装置及びライン駆動装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、図において、同一の構成要素には同一の符号を付す。
【実施例1】
【0013】
本発明の実施例1に係る液晶表示装置及びライン駆動装置について、図1乃至図6を参照して説明する。図1は液晶表示装置の構成を模式的に示すブロック図である。図2は液晶表示装置に使用される列駆動装置の構成を模式的に示すブロック図である。図3は液晶表示装置に使用されるライン駆動装置の構成を模式的に示す図で、図3(a)はブロック図、図3(b)は接続対応図である。図4は、画素へ供給される階調データ電圧の時間に対する到達状況を模式的に示す図である。図5は階調データを出力するタイミングチャートである。図6は出力される階調データの極性及びレベルの分布を、横軸を列または列で代表させたフレーム、縦軸をラインとして示す模式図で、図6(a)は出力順の分布の図、図6(b)は液晶パネル上画素に対応させた分布の図、図6(c)は図6(a)の各フレームの1つの列をフレームとして示す図、図6(d)は図6(b)の各フレームの1つの列をフレームとして示す図である。
【0014】
図1に示すように、液晶表示装置1は、極性信号の周期を長くし、書き込みタイミングに合わせた画像データの並べ替え機能を有する制御回路11、タイミングを合わせて極性が調整された階調データを供給する列駆動装置21、駆動順序の変更機能を備え、タイミングを合わせて階調データを書き込むように駆動するライン駆動装置31、及び、タイミングを合わせて階調データが書き込まれる画素48がマトリクス状に配列された液晶パネル41を有している。
【0015】
制御回路11は、外部から、画像データ、クロック信号、水平及び垂直同期信号等の入力データ10が入力され、列駆動装置21及びライン駆動装置31を制御する信号を生成する。制御回路11は、n本のライン(nは2以上の整数、nラインともいう)毎に極性反転する極性信号を生成することができ、本実施例では2ライン毎に極性反転する極性信号を生成する。また、後述するように、制御回路11は、階調データの書き込み順番が液晶パネル41のライン選択線45の配列順でない場合に、列駆動装置21から出力する階調データが、適するライン選択線45に出力されるように画像データの並べ替えを行う機能を有する。なお、並べ替えを行う機能は、例えば、列駆動装置21に組み込まれても差し支えない。
【0016】
列駆動装置21は、制御回路11と、水平走査開始信号線13、画像データバス14、データクロック線15、ロード信号線16、極性信号線17等で接続されている。列駆動装置21が複数個に分割されている場合、水平走査開始信号線13は、隣接する列駆動装置21にカスケード接続されるが、他の画像データバス14、データクロック線15、ロード信号線16、及び極性信号線17等は、制御回路11に直接接続されている。列信号線23は、列駆動装置21を液晶パネル41の列選択線43にそれぞれ接続させている。
【0017】
ライン駆動装置31は、制御回路11と、水平走査開始信号線13、垂直走査開始信号線18、2フレーム信号線39等で接続されている。ライン駆動装置31が複数個に分割されている場合、垂直走査開始信号線18は、隣接するライン駆動装置31にカスケード接続されるが、水平走査開始信号線13は、制御回路11に直接接続されている。ライン信号線33は、ライン駆動装置31を液晶パネル41のライン選択線45にそれぞれ接続されている。
【0018】
液晶パネル41は、垂直方向(図面の上下方向)に伸びた複数の列選択線(または、データ線等とも呼ばれる)43、及び、水平方向(図面の左右方向)に伸びた複数のライン選択線(または、ゲート線等とも呼ばれる)45が配列されて、マトリクス(図示略)を形成している。列選択線43とライン選択線45とのそれぞれの交差位置に対応して、ライン選択線45がゲートに、列選択線43がソースに接続されたTFT47が配置されている。なお、ソース及びドレインは電流の向きによって呼び方が交代する。TFT47のドレインに接続され、容量で示された液晶を有する画素(ドットともいう)48が配置されている。すなわち、TFT47及び画素48は、列選択線43及びライン選択線45に沿うように、マトリクス状に配列される。
【0019】
図2に示すように、列駆動装置21は、制御回路11から、データクロック、水平走査開始信号STH、画像データ、正極及び負極階調電圧、極性信号、ロード信号等を受ける。データクロックを基に、データ制御部によって画像データを第1のレジスタに順次ラッチし、ロード信号によって画像データをライン毎に第2のレジスタに蓄える。ライン毎の画像データは、例えば、電圧選択方式等のD/Aコンバータで画像データに応じた正極階調電圧または負極階調電圧を選択し、階調電圧からなる階調データを出力回路から列信号線23を介して列選択線43に出力する。その際、制御回路11から与えられる極性信号によって1以上のライン毎に正極階調電圧または負極階調電圧を選択することができる。水平走査開始信号STHは、データ制御部から次の出力を受け持つ列駆動装置21に、カスケード信号として出力される。
【0020】
この列駆動装置21の構成は、1ライン毎に極性反転する周知の1ドット反転方式の列駆動装置と同様であるが、本実施例では2ライン毎に極性反転する。2ライン毎に極性反転する場合は、制御回路11で2ライン毎に極性反転する極性信号が、列駆動装置21に入力される。つまり、列駆動装置21は、制御回路11で生成される所望の極性信号の反転の周期(例えば、nライン毎、nは2以上の整数)に従って、階調データの極性を決めることが可能である。一方、ラインに沿った方向に隣接する階調データが互いに極性反転される機能は、周知の列駆動装置と同様である。
【0021】
図3に示すように、ライン駆動装置31は、ライン選択線45に接続されるライン信号線33に対応したフリップフロップFF(必要に応じて、FFに続く番号を付加して区別)で構成されるシフトレジスタ35を有している。シフトレジスタ35は、各フリップフロップFFを直列に接続し、制御回路11から送られる水平走査開始信号線STHに従って、順次、垂直走査開始信号STVをシフトする。そして、垂直走査開始信号STVに対応するゲート駆動信号(以下、駆動信号)が、それぞれのライン信号線33、すなわち、ラインL(必要に応じて、Lに続く番号を付加して区別)に出力される。なお、図にはバッファ等は省略されている。
【0022】
フリップフロップFFは、従来、ライン選択線45の配列順になるように、例えば、フリップフロップFF1がラインL1に1対1で対応し、フリップフロップFF2が1対1でラインL2に対応し、以下同様に、順次対応するように接続されて、出力されていた。しかしながら、本実施例では、フリップフロップFFが、2つにグループ分けられたスイッチA、Bを有するスイッチ回路38に接続され、選択されたスイッチA、スイッチBを介して、後述のフレーム間で出力順序が入れ替わるように、ラインLに接続される。
【0023】
2グループのスイッチA、Bは、2フレーム信号39aにより開閉が制御される。図3(b)に示すように、駆動中のフリップフロップFFは、スイッチA、Bを介して、いずれかのラインLに、重複することなく接続される。例えば、フレーム1及びフレーム2では、スイッチAがON及びスイッチBがOFFに制御される。例えば、次の、フレーム3及びフレーム4では、スイッチAがOFF及びスイッチBがONに制御される。以下、同様に、連続する2つのフレーム毎に、繰り返される。
【0024】
フリップフロップFF1は、スイッチA38aを介してラインL1に、スイッチB38fを介してラインL3に接続されている。フリップフロップFF2は、スイッチA38eを介してラインL3に、スイッチB38bを介してラインL1に接続されている。フリップフロップFF3は、スイッチA38cを介してラインL2に、スイッチB38hを介してラインL4に接続されている。フリップフロップFF4は、スイッチA38gを介してラインL4に、スイッチB38dを介してラインL2に接続されている。フリップフロップFF5乃至フリップフロップFF8とラインL5乃至ラインL8とは、上記の対応関係が繰り返されるように接続され、更に、その他の、フリップフロップFFとラインLとの対応関係も同様である。
【0025】
その結果、例えば、スイッチAがONでスイッチBがOFFに制御された第1及び第2フレームの場合、フリップフロップFF1はラインL1に、フリップフロップFF2はラインL3に、フリップフロップFF3はラインL2に、フリップフロップFF4はラインL4に接続される。
【0026】
ライン駆動装置31からの出力の順番変更に合わせて、制御回路11は、列駆動装置21に供給する画像データの順番を変更する。出力の順番変更のない場合、ライン駆動装置31からの出力の順番は、ラインLの番号の順になっている。本実施例の場合、ラインL1、ラインL3、ラインL2、ラインL4等の順番となるように出力されるので、画像データは、従来の並びを基にして、連続する4本ずつのラインLの中央の2本のラインLの画像データの順番を制御回路11で入れ替えて、列駆動装置21に供給される。
【0027】
次に、画素48に供給される階調データの電圧の変化について説明する。図4に示すように、階調データとして列駆動装置21から出力された電圧(実線)は、出力の初めに低く、時間と共に高くなる傾向にあるが、実際に画素に供給される画素供給電圧(波線)は、出力の初めにより低く、列駆動装置21から出力された電圧を追いかけるように、時間と共に相対的に急な傾斜で高くなる。画素供給電圧は、当初、液晶パネル41内の配線やTFT47の抵抗等により電圧降下を生じ、徐々に回復することによる。
【0028】
例えば、正極性の階調データの出力を3ラインL1、L2、L3に供給する場合、ラインL1の期間内に印加電圧のレベル1+に達し、ラインL2の期間内により高い印加電圧のレベル2+に達し、ラインL3の期間内に更に高い印加電圧のレベル3+に達する。レベルの番号が小さいほど、電圧の絶対値は小さい。また、極性が反転すると、同様な傾向を繰り返すことになる。同じ階調データが与えられても、ラインL1と、ラインL2とでは、実質的な画素供給電圧が異なり、ラインL間で差ができて明るさの不連続及び色のずれ等の画質不良が視認される可能性が出る。なお、図4には、ラインL3まで描かれているが、本実施例は2ラインL1、L2に供給する場合である。
【0029】
上記の構成のライン駆動装置31は、図5に示すように、垂直走査開始信号STV及び水平走査開始信号STHに対応して、列選択線43に沿った各ラインLに駆動信号を発生させる。階調データは、列選択線43に沿った2ライン毎反転の極性信号、及び、2フレーム毎に画素48への出力順序切り替え、つまり、レベル切り替えを行う2フレーム信号39aにより、極性及びレベルが決められる。その結果、特定の列選択線43に沿ったラインLに供給される階調データの極性及びレベルは、出力順あるいは供給順に、2ライン毎に反転した分布(+または−、以下+/−)と、画素供給電圧のレベル(1または2、以下1/2)とを組み合わせて、最下段に、例えば、1+(正極性で、第1番目の出力)のように示される。
【0030】
具体的には、水平走査開始信号STHに同期して、ラインLの駆動信号が、一定間隔で供給され、ライン駆動装置31からの出力に従って、駆動信号は、ラインL1、ラインL3、ラインL2、ラインL4、ラインL5等の順に供給される。ラインLの駆動信号が供給されているタイミングに合わせて、列駆動装置21から、列選択線43を介して、画素48に、順次、階調データが供給される。隣接した列選択線43は、互いに極性が反転した階調データとなる。
【0031】
その結果、特定の列選択線43に沿った階調データの極性及びレベルは、第1フレーム内では、出力順に、2ライン毎に反転し、例えば、正のラインL1(1+)及びラインL3(2+)、続いて、負のラインL2(1−)及びラインL4(2−)となり、以降、ラインL5以降は、同様な組合せで+/−及び1/2が分布するように書き込まれる。第1及び第2フレーム内では、階調データの出力順序切り替えはなく、第3フレームが始まる直前に出力順序切り替えを行い、第3及び第4フレーム内では、出力順序切り替えはない。
【0032】
図6(a)に示すように、階調データの極性及びレベルの分布は、横軸を列Rが配列された方向、縦軸をラインLが出力順に並ぶように示されている。縦軸のラインL配列方向は、図5に示した2ライン毎に極性が反転した分布と同様になり、例えば、列R1に対応する。横軸の列R配列方向は、1列毎に極性が反転した分布となる。なお、この極性の分布は、公知の2ドット反転方式の列駆動装置で書き込まれた極性の分布と同様となる。また、時間的に連続する4つのフレームが示されているが、これらのフレーム間では、従来と同様に、極性反転が行われている。更に、2フレーム間毎に、スイッチ回路38の切り換えによる出力順の変更がなされている。つまり、極性反転周期Paは、繰り返される極性単位Pbが2ライン毎の、4ラインであり、レベルの反転周期は、2フレーム毎の、4フレームとなる。
【0033】
図6(b)に示すように、階調データの極性及びレベルの分布は、横軸を列Rが配列された方向、縦軸を液晶パネル41上のラインLの配列順に示されている。極性及びレベルの分布は、横軸の列R配列方向では、図6(a)の書き込み順と同じであるが、縦軸のラインL配列方向では、出力順とは異なっている。例えば、出力順では、ラインL1、ラインL3等の順となるが、液晶パネル41の配列は、ラインL1、ラインL2等の順である。この結果、液晶パネル41の隣接する画素48には、縦軸及び横軸方向に、画素毎に異なる極性及びレベルの階調データがそれぞれ分布する。液晶表示装置1は、いわゆる、1ドット反転が実現され、更に、スイッチ回路38の切り換えによって、出力順(レベル)が、2フレーム毎に切り換えられている。また、連続するフレーム間では、従来と同様に、極性反転が行われている。
【0034】
フレーム間の極性及びレベルの分布は、簡略的に、図6(c)、図6(d)に示される。図6(c)は、図6(a)に対応し、各フレームF(必要に応じて、Fに続く番号を付加して区別)の最初の列R1のみが、横軸方向に並べられている。図6(d)は、図6(b)に対応し、各フレームFの最初の列R1の繰り返しの最小単位が横軸方向に並べられている。フレームF間における極性及びレベルの分布は、4フレームFを周期として変化している。
【0035】
つまり、本実施例では、フレームF順に、例えば、図6(d)に示すように、ラインL1列R1の極性及びレベルは、1+、1−、2+、2−、ラインL2列R1の極性及びレベルは、1−、1+、2−、2+、同様に、ラインL3の極性及びレベルは、2+、2−、1+、1−、ラインL4の極性及びレベルは、2−、2+、1−、1+となる。一方、比較のため、スイッチ回路38の切り換えによる出力順の変更がなされない場合では、ラインL1の極性及びレベルは、1+、1−、1+、1−、ラインL2の極性及びレベルは、1−、1+、1−、1+、ラインL3の極性及びレベルは、2+、2−、2+、2−、ラインL4の極性及びレベルは、2−、2+、2−、2+となり、それぞれの画素の階調データのレベルは、1または2に固定される。
【0036】
上述したように、液晶表示装置1は、極性反転周期Paの4本の内の中央の2本のラインLの接続順序を互いに入れ替えて、ライン駆動装置31とライン選択線45とを接続し、列駆動装置21を極性単位Pbの2ドット反転方式で駆動することによって、液晶パネル41上で1ドット反転を実現することが可能となる。また、液晶表示装置1は、2フレーム信号39aに基づき、スイッチ回路38を切り替えることによって、すなわち、極性単位Pbの2本のラインLの接続順序を入れ替えることによって、4フレームFを周期として2フレームF毎に、画素48への同極性内での出力順序を変えることが可能となる。
【0037】
その結果、本実施例の1ドット反転方式は、他のフレーム反転方式やライン反転方式、あるいは、2ドット反転方式と比較して、フリッカ等の画質劣化を抑制可能である。また、1ドット反転方式は、隣接する画素全てに互いに極性の異なる階調データを供給することになるが、2ドット反転方式は、隣接する2画素には、極性の同じ階調データを供給することになり、画素及び画素に接続する列信号線等に極性の異なる階調データを供給する頻度は半減(極性反転の周期は2倍)する。すなわち、液晶表示装置1は、特に、列駆動装置21の消費電力が大幅に削減可能となり、列駆動装置21の発熱量は抑制されることになる。
【0038】
また、同極性内での出力順序を変えることによって、4フレームF間にわたる同一画素48に供給される階調データは、例えば、1+、1−、2+、2−の順に変化し、+/−のドット反転に加えて、時間的にレベル(1/2)の片寄りが起こらないように分布させることが可能となる。すなわち、液晶表示装置1は、列駆動電圧(絶対値)が比較的低い(1+または1−)傾向の暗い(もしくは、明るい)像と、列駆動電圧(絶対値)が比較的高い(2+または2−)傾向の明るい(もしくは、暗い)像とに片寄りが起こることなく、より均質な画像を提供することが可能となる。
【0039】
また、ライン駆動装置31は、出力回路37の出力が液晶パネル41上で、1ドット反転の分布になるように、且つ、フレームF間で出力順序を入れ替えるように、出力回路37の出力順を変更している。すなわち、列選択線に沿ったライン選択線45の駆動順序は、シフトレジスタ35の出力順をスイッチ回路38によって切り替えて、変更される。その結果、ライン駆動装置31は、液晶表示装置1のフリッカ等の抑制の他に、より均質な画像を提供することを可能とする。
【実施例2】
【0040】
本発明の実施例2に係る液晶表示装置及びライン駆動装置について、図7及び図8を参照して説明する。図7は液晶表示装置に使用されるライン駆動装置のフリップフロップとラインとの接続対応を模式的に示す図である。図8は出力される階調データの極性及びレベルの分布を、横軸を列で代表させたフレーム、縦軸をラインとして示す模式図で、図8(a)は出力順に並べた分布の図、図8(b)は液晶パネル上の画素に対応させた分布の図である。本実施例の液晶表示装置、列駆動装置及びライン駆動装置は、ライン駆動装置からの出力の極性が3ライン毎に反転される点が、実施例1とは異なっている。以下では、上記実施例1と同一構成部分には同一の符号を付し、その説明は省略し、異なる構成部分について説明する。
【0041】
本実施例の液晶表示装置は、実施例1の列駆動装置21、実施例1のライン駆動装置31のライン出力順序を変更したライン駆動装置、及び、3ラインL毎に極性が反転する極性信号を生成して、ライン駆動装置のライン出力順に画像データを並べ替えて供給する制御回路11を有する構成である。
【0042】
本実施例のライン駆動装置は、図7に示すように、フリップフロップFFが、3グループに分けられたスイッチA、B、Cを有するスイッチ回路に接続され、選択されたスイッチA、B、Cを介して、フレーム間で出力順序が入れ替わるように、ラインLに接続される(図3(a)を参照)。駆動中のフリップフロップFFは、スイッチA、B、Cを介して、いずれかのラインLに、重複することなく接続され、3グループのスイッチA、B、Cは、2フレーム信号39aにより、2フレームF毎にいずれか1つのグループがONとなるように制御される。
【0043】
その結果、例えば、スイッチAがONでスイッチB、CがOFFに制御されたフレームF1、F2の場合、フリップフロップFF1はラインL1に、フリップフロップFF2はラインL5に、フリップフロップFF3はラインL3に、フリップフロップFF4はラインL2に、フリップフロップFF5はラインL6に、フリップフロップFF6はラインL4に、フリップフロップFF7はラインL7に、フリップフロップFF8はラインL11に、フリップフロップFF9はラインL9に、フリップフロップFF10はラインL8に、フリップフロップFF11はラインL12に、フリップフロップFF12はラインL10に接続される。
【0044】
本実施例は、極性が3ライン毎に反転されるので、階調データの画素供給電圧レベルは、極性と組み合わせて、1+、2+、3+、1−、2−、3−の6種類となる。その結果、図8(a)に示すように、フレームF1の極性及びレベルは、上記ラインLの出力順に、1+、2+、3+、1−、2−、3−、・・となる。また、フレームF2の極性及びレベルは、上記ラインLの出力順に、1−、2−、3−、1+、2+、3+、・・となる。また、フレームF3の極性及びレベルは、2フレーム信号によりスイッチBがONとなり、ラインL3、L1、L5、L4、L2、L6、・・の出力順に、1+、2+、3+、1−、2−、3−、・・となる。以下、同様に、スイッチA、B、Cの切り替え、極性反転が行われる。
【0045】
そして、図8(b)に示すように、階調データの極性及びレベルの分布が、横軸をフレームFが配列された方向、縦軸を液晶パネル41上の配列順に示されている。例えば、ラインL1において、フレーム方向に、1+、1−、2+、2−、3+、3−、ラインL2において、フレーム方向に、1−、1+、2−、2+、3−、3+となり、2フレーム毎にレベルが変化する。ラインL方向には、2ラインL毎にレベルが変化する。極性は、フレーム毎に反転し、レベルは、スイッチ回路の切り換えによって、繰り返し単位の6フレームで、1乃至3の全てが、同じ頻度で出現する分布となる。
【0046】
上述したように、本実施例の液晶表示装置は、2フレーム信号39aに基づき、スイッチ回路を切り替えることによって、すなわち、極性単位Pbの3本のラインLの接続順序を入れ替えることによって、6フレームFを周期として2フレームF毎に、画素48への同極性内での出力順序を変えることが可能となる。
【0047】
その結果、本実施例は、実施例1と同様な効果を有している。その上に、極性が3ラインL毎に反転される(極性反転の周期は、1ドット反転の3倍となる)ので、液晶表示装置は、特に、列駆動装置21の消費電力が更に削減可能となり、列駆動装置21の発熱量は抑制されることになる。また、同極性内での出力順序を変えることによって、6フレームF間にわたる同一画素48に供給される階調データは、例えば、1+、1−、2+、2−、3+、3−の順に変化するように、+/−のドット反転に加えて、時間的に、3レベル(1/2/3)の片寄りが起こらないように、より細かく分布させることが可能となるので、より均質な画像を提供することが可能となる。
【0048】
また、本実施例のライン駆動装置は、出力回路の出力が液晶パネル41上で、1ドット反転の分布になるように、且つ、フレームF間で出力順序を入れ替えるように、出力回路の出力順を変更している。すなわち、列選択線に沿ったライン選択線45の駆動順序は、シフトレジスタの出力順をスイッチ回路によって切り替えて、変更される。その結果、ライン駆動装置は、液晶表示装置のフリッカ等の抑制の他に、より均質な画像を提供することを可能とする。
【0049】
次に、本発明の実施例2の変形例1乃至3を、図9乃至図14を参照しながら説明する。図9、図11、及び、図13は、それぞれ、ライン駆動装置のフリップフロップとラインとの接続対応を模式的に示す図であり、図10、図12、及び、図14は、それぞれ、図9、図11、及び、図13に対応し、出力される階調データの極性及びレベルの分布を、横軸を列で代表させたフレーム、縦軸をラインとして示す模式図で、それぞれの図の(a)は出力順に並べた分布の図、それぞれの図の(b)は液晶パネル上の画素に対応させた分布の図である。本変形例1乃至3の液晶表示装置、列駆動装置及びライン駆動装置は、実施例2と同様であり、ライン駆動装置からの出力の極性が3ライン毎に反転される点が、実施例2と同様であるが、フリップフロップとラインとの接続対応がそれぞれ異なっている。以下では、上記実施例1及び実施例2と同一構成部分には同一の符号を付し、その説明は省略し、異なる構成部分について説明する。
【0050】
変形例1のライン駆動装置は、図9に示すように、フリップフロップFFが、3グループに分けられたスイッチA、B、Cを有するスイッチ回路に接続され、選択されたスイッチA、B、Cを介して、フレームF間で出力順序が入れ替わるように、ラインLに接続される(図3(a)を参照)。
【0051】
例えば、スイッチAがONでスイッチB、CがOFFに制御されたフレームF1、F2の場合、フリップフロップFF1はラインL1に、フリップフロップFF2はラインL3に、フリップフロップFF3はラインL5に、フリップフロップFF4はラインL2に、フリップフロップFF5はラインL4に、フリップフロップFF6はラインL6に、フリップフロップFF7はラインL7に、フリップフロップFF8はラインL9に、フリップフロップFF9はラインL11に、フリップフロップFF10はラインL8に、フリップフロップFF11はラインL10に、フリップフロップFF12はラインL12に接続される。
【0052】
図10(a)に示すように、フレームF1の極性及びレベルは、上記ラインLの出力順に、1+、2+、3+、1−、2−、3−、・・となる。また、フレームF2の極性及びレベルは、上記ラインLの出力順に、1−、2−、3−、1+、2+、3+、・・となる。また、フレームF3の極性及びレベルは、2フレーム信号39aによりスイッチBがONとなり、ラインL3、L5、L1、L4、L6、L2、・・の出力順に、1+、2+、3+、1−、2−、3−、・・となる。以下、同様に、スイッチA、B、Cの切り替え、極性反転が行われる。
【0053】
そして、図10(b)に示すように、階調データの極性及びレベルの分布が、横軸をフレームFが配列された方向、縦軸を液晶パネル41上の配列順に示されている。例えば、ラインL1において、フレームF方向に、1+、1−、3+、3−、2+、2−、ラインL2において、フレームF方向に、1−、1+、3−、3+、2−、2+となり、ラインL方向には、2ラインL毎にレベルが変化する。極性は、フレームF毎に反転し、レベルは、スイッチ回路の切り換えによって、繰り返し単位の6フレームFで、1乃至3の全てが、同じ頻度で出現する分布となる。実施例2と同様に、2ラインL毎にレベルが異なっている。
【0054】
上述したように、実施例2の本変形例1の液晶表示装置は、2フレーム信号39aに基づき、スイッチ回路を切り替えることによって、すなわち、極性単位Pbの3本のラインLの接続順序を入れ替えることによって、6フレームFを周期として2フレームF毎に、画素48への同極性内での出力順序を変えることが可能となる。その結果、実施例2の本変形例1は、実施例2と同様な効果を有している。
【0055】
また、本変形例1のライン駆動装置は、実施例2と同様な効果を有している。
【0056】
変形例2のライン駆動装置は、図11に示すように、フリップフロップFFが、3グループに分けられたスイッチA、B、Cを有するスイッチ回路に接続され、選択されたスイッチA、B、Cを介して、フレーム間で出力順序が入れ替わるように、ラインLに接続される(図3(a)を参照)。
【0057】
例えば、スイッチAがONでスイッチB、CがOFFに制御されたフレームF1、F2の場合、フリップフロップFF1はラインL1に、フリップフロップFF2はラインL5に、フリップフロップFF3はラインL3に、フリップフロップFF4はラインL4に、フリップフロップFF5はラインL2に、フリップフロップFF6はラインL6に、フリップフロップFF7はラインL7に、フリップフロップFF8はラインL11に、フリップフロップFF9はラインL9に、フリップフロップFF10はラインL10に、フリップフロップFF11はラインL8に、フリップフロップFF12はラインL12に接続される。
【0058】
図12(a)に示すように、フレームF1の極性及びレベルは、上記ラインLの出力順に、1+、2+、3+、1−、2−、3−、・・となる。また、フレームF2の極性及びレベルは、上記ラインLの出力順に、1−、2−、3−、1+、2+、3+、・・となる。また、フレームF3の極性及びレベルは、2フレーム信号39aによりスイッチBがONとなり、ラインL5、L3、L1、L2、L6、L4、・・の出力順に、1+、2+、3+、1−、2−、3−、・・となる。以下、同様に、スイッチA、B、Cの切り替え、極性反転が行われる。
【0059】
そして、図12(b)に示すように、階調データの極性及びレベルの分布が、横軸をフレームFが配列された方向、縦軸を液晶パネル41上の配列順に示されている。例えば、ラインL1において、フレームF方向に、1+、1−、3+、3−、2+、2−、ラインL2において、フレームF方向に、2−、2+、1−、1+、3−、3+となり、ラインL方向には、1ラインL毎にレベルが変化する。極性は、フレームF毎に反転し、レベルは、スイッチ回路の切り換えによって、繰り返し単位の6フレームFで、1乃至3の全てが、同じ頻度で出現する分布となる。変形例1とは違って、1ラインL毎にレベルが異なっている。
【0060】
上述したように、実施例2の本変形例2の液晶表示装置は、2フレーム信号39aに基づき、スイッチ回路を切り替えることによって、すなわち、極性単位Pbの3本のラインLの接続順序を入れ替えることによって、6フレームFを周期として2フレームF毎に、画素48への同極性内での出力順序を変えることが可能となる。その結果、実施例2の本変形例2は、実施例2及び変形例1と同様な効果を有している上に、ラインL毎にレベルが異なっているので、より均質な画像を提供することが可能となる。
【0061】
また、本変形例2のライン駆動装置は、実施例2と同様な効果に加えて、より均質な画像を提供すること可能とする。
【0062】
変形例3のライン駆動装置は、図13に示すように、フリップフロップFFが、3グループに分けられたスイッチA、B、Cを有するスイッチ回路に接続され、選択されたスイッチA、B、Cを介して、フレーム間で出力順序が入れ替わるように、ラインLに接続される(図3(a)を参照)。
【0063】
例えば、スイッチAがONでスイッチB、CがOFFに制御されたフレームF1、F2の場合、フリップフロップFF1はラインL1に、フリップフロップFF2はラインL3に、フリップフロップFF3はラインL5に、フリップフロップFF4はラインL4に、フリップフロップFF5はラインL6に、フリップフロップFF6はラインL2に、フリップフロップFF7はラインL7に、フリップフロップFF8はラインL9に、フリップフロップFF9はラインL11に、フリップフロップFF10はラインL10に、フリップフロップFF11はラインL12に、フリップフロップFF12はラインL8に接続される。
【0064】
図14(a)に示すように、フレームF1の極性及びレベルは、上記ラインLの出力順に、1+、2+、3+、1−、2−、3−、・・となる。また、フレームF2の極性及びレベルは、上記ラインLの出力順に、1−、2−、3−、1+、2+、3+、・・となる。また、フレームF3の極性及びレベルは、2フレーム信号39aによりスイッチBがONとなり、ラインL3、L5、L1、L6、L2、L4、・・の出力順に、1+、2+、3+、1−、2−、3−、・・となる。以下、同様に、スイッチA、B、Cの切り替え、極性反転が行われる。
【0065】
そして、図14(b)に示すように、階調データの極性及びレベルの分布が、横軸をフレームFが配列された方向、縦軸を液晶パネル41上の配列順に示されている。例えば、ラインL1において、フレームF方向に、1+、1−、3+、3−、2+、2−、ラインL2において、フレームF方向に、3−、3+、2−、2+、1−、1+となり、ラインL方向には、1ラインL毎にレベルが変化する。極性は、フレームF毎に反転し、レベルは、スイッチ回路の切り換えによって、繰り返し単位の6フレームFで、1乃至3の全てが、同じ頻度で出現する分布となる。変形例2と同様に、1ラインL毎にレベルが異なっている。
【0066】
上述したように、実施例2の本変形例3の液晶表示装置は、2フレーム信号39aに基づき、スイッチ回路を切り替えることによって、すなわち、極性単位Pbの3本のラインLの接続順序を入れ替えることによって、6フレームFを周期として2フレームF毎に、画素48への同極性内での出力順序を変えることが可能となる。その結果、実施例2の本変形例3は、変形例2と同様な効果を有している。
【0067】
また、本変形例3のライン駆動装置は、変形例2と同様な効果を有している。
【実施例3】
【0068】
本発明の実施例3に係る液晶表示装置及びライン駆動装置について、図15及び図16を参照して説明する。図15は液晶表示装置に使用されるライン駆動装置のフリップフロップとラインとの接続対応を模式的に示す図である。図16は出力される階調データの極性及びレベルの分布を、横軸を列で代表させたフレーム、縦軸をラインとして示す模式図で、図16(a)は出力順に並べた分布の図、図16(b)は液晶パネル上の画素に対応させた分布の図である。本実施例の液晶表示装置、列駆動装置及びライン駆動装置は、ライン駆動装置からの出力の極性が4ライン毎に反転される点が、実施例1及び実施例2とは異なっている。以下では、上記実施例1及び実施例2と同一構成部分には同一の符号を付し、その説明は省略し、異なる構成部分について説明する。
【0069】
本実施例の液晶表示装置は、実施例1の列駆動装置21、実施例1のライン駆動装置31のライン出力順序を変更したライン駆動装置、及び、4ライン毎に極性が反転する極性信号を生成して、ライン駆動装置のライン出力順に画像データを並べ替えて供給する制御回路11を有する構成である。
【0070】
本実施例のライン駆動装置は、図15に示すように、フリップフロップFFが、4グループに分けられたスイッチA、B、C、Dを有するスイッチ回路に接続され、選択されたスイッチA、B、C、Dを介して、フレーム間で出力順序が入れ替わるように、ラインLに接続される(図3(a)を参照)。駆動中のフリップフロップFFは、スイッチA、B、C、Dを介して、いずれかのラインLに、重複することなく接続され、4グループのスイッチA、B、C、Dは、2フレーム信号39aにより、2フレームF毎にいずれか1つのグループがONとなるように制御される。
【0071】
その結果、例えば、スイッチAがONでスイッチB、C、DがOFFに制御されたフレームF1、F2の場合、フリップフロップFF1はラインL1に、フリップフロップFF2はラインL3に、フリップフロップFF3はラインL5に、フリップフロップFF4はラインL7に、フリップフロップFF5はラインL2に、フリップフロップFF6はラインL4に、フリップフロップFF7はラインL6に、フリップフロップFF8はラインL8に、フリップフロップFF9はラインL9に、フリップフロップFF10はラインL11に、フリップフロップFF11はラインL13に、フリップフロップFF12はラインL15に、フリップフロップFF13はラインL10に、フリップフロップFF14はラインL12に、フリップフロップFF15はラインL14に、フリップフロップFF16はラインL16に接続される。
【0072】
本実施例は、極性が4ラインL毎に反転されるので、階調データの画素供給電圧レベルは、極性と組み合わせて、1+、2+、3+、4+、1−、2−、3−、4−の8種類となる。その結果、図16(a)に示すように、フレームF1の極性及びレベルは、上記ラインLの出力順に、1+、2+、3+、4+、1−、2−、3−、4−、・・となる。また、フレームF2の極性及びレベルは、上記ラインLの出力順に、1−、2−、3−、4−、1+、2+、3+、4+、・・となる。また、フレームF3の極性及びレベルは、2フレーム信号によりスイッチbがONとなり、ラインL3、L5、L7、L1、L4、L6、L8、L2、・・の出力順に、1+、2+、3+、4+、1−、2−、3−、4−、・・となる。以下、同様に、スイッチA、B、C、Dの切り替え、極性反転が行われる。
【0073】
そして、図16(b)に示すように、階調データの極性及びレベルの分布が、横軸をフレームFが配列された方向、縦軸を液晶パネル41上の配列順に示されている。例えば、ラインL1において、フレームF方向に、1+、1−、4+、4−、3+、3−、2+、2−、ラインL2において、フレームF方向に、1−、1+、4+、4−、3−、3+、2−、2+となり、2フレームF毎にレベルが変化する。ラインL方向には、2ラインL毎にレベルが変化する。極性は、フレームF毎に反転し、レベルは、スイッチ回路の切り換えによって、繰り返し単位の8フレームFで、1乃至4の全てが、同じ頻度で出現する分布となる。
【0074】
上述したように、本実施例の液晶表示装置は、2フレーム信号39aに基づき、スイッチ回路を切り替えることによって、すなわち、極性単位Pbの4本のラインLの接続順序を入れ替えることによって、8フレームFを周期として2フレームF毎に、画素48への同極性内での出力順序を変えることが可能となる。
【0075】
その結果、本実施例は、実施例1と同様な効果を有している。その上に、極性が4ラインL毎に反転される(極性反転の周期は、1ドット反転の4倍となる)ので、液晶表示装置1は、特に、列駆動装置21の消費電力が更に削減可能となり、列駆動装置21の発熱量は抑制されることになる。また、同極性内での出力順序を変えることによって、8フレームF間にわたる同一画素48に供給される階調データは、例えば、1+、1−、4+、4−、3+、3−、2+、2−の順に変化するように、+/−のドット反転に加えて、時間的に、4レベル(1/2/3/4)の片寄りが起こらないように、より細かく分布させることが可能となるので、より均質な画像を提供することが可能となる。
【0076】
また、本実施例のライン駆動装置は、実施例1と同様な効果に加えて、より均質な画像を提供すること可能とする。
【0077】
なお、上述の実施例2に対する変形例1乃至3と同様に、本実施例3に対する変形例を、ライン出力順序の変更で実施可能なことはいうまでもない。
【実施例4】
【0078】
本発明の実施例4に係る液晶表示装置及びライン駆動装置について、図17及び図18を参照して説明する。図17は液晶表示装置に使用されるライン駆動装置の構成を模式的に示すブロック図である。図18は階調データを書き込むタイミングチャートである。本実施例の液晶表示装置、列駆動装置及びライン駆動装置は、ライン駆動装置の出力回路を論理ゲート構成とする点等が、実施例1とは異なっている。以下では、上記実施例1と同一構成部分には同一の符号を付し、その説明は省略し、異なる構成部分について説明する。
【0079】
図17に示すように、本実施例のライン駆動装置61は、図1に示す実施例1の液晶駆動装置1において、ライン駆動装置31と置き換えることが可能である。ライン駆動装置61は、制御回路11と、水平走査開始信号線13、垂直走査開始信号線18、2フレーム信号線39等で接続されている。
【0080】
ライン駆動装置61は、ライン選択線45に接続されるライン信号線33の2本ずつに対応したフリップフロップFFで構成されるシフトレジスタ65を有している。シフトレジスタ65には、制御回路11から送られる水平走査開始信号線STHに従って、フリップフロップFFで2ライン信号51が生成され、供給される。シフトレジスタ65は、各フリップフロップFFを直列に接続し、順次、垂直走査開始信号STVをシフトする。そして、垂直走査開始信号STVに対応するゲート駆動信号が、それぞれのライン信号線33、すなわち、ラインLに接続されたANDゲート53に入力される。具体的には、フリップフロップFF11は、ラインL1、L3に接続されたANDゲート53に、フリップフロップFF12は、ラインL2、L4に接続されたANDゲート53に、フリップフロップFF13は、ラインL5、L7に接続されたANDゲート53に、フリップフロップFF14は、ラインL6、L8に接続されたANDゲート53に接続され、各フリップフロップFFから、2ライン毎の信号が出力される。
【0081】
また、水平走査開始信号線STHは、NOTゲートを介して、ANDゲート53に接続される。2フレーム信号39aは、2つのEXORゲートに接続される。2ライン信号51は、一方のEXORゲートを介して、ラインL1、L2、L5、L6に接続されるANDゲート53に接続され、他方のEXORゲートを介して、ラインL3、L4、L7、L8に接続されるANDゲート53に接続される。
【0082】
上述の回路により、ライン駆動装置61は、図18に示すように、垂直走査開始信号STV、水平走査開始信号STH、2ライン信号51、2フレーム信号39a、シフトレジスタ65の出力信号により、ラインLの駆動信号を生成する。シフトレジスタ65のフリップフロップFFは、2ライン信号51により2ラインL毎にシフトをし、シフトされた信号S12、S34、S56、S78を生成する。シフトレジスタ65の出力信号、2フレーム信号39a、及び2ライン信号51を組み合わせて、走査順序を入れ替える。例えば、ラインL1に接続されたANDゲート53、及び、ラインL3に接続されたANDゲート53には、フリップフロップFF11から信号が出力されるが、第1フレームで2フレーム信号39aが「L」の場合、ANDゲート53により、ラインL1に最初の信号が選択されて出力され、ラインL3に2番目の信号が選択されて出力される。ライン駆動信号の破線は、選択されない信号であることを示す。第3フレームでは、2フレーム信号39aが「H」の場合、逆に、ラインL3に最初の信号が選択されて出力され、ラインL1に2番目の信号が選択されて出力される。階調データは、列選択線43に沿った2ラインL毎反転の極性信号、及び、2フレームF毎に画素48への出力順序切り替え、つまり、レベル切り替えを行う2フレーム信号39aにより極性及びレベルが決められる。
【0083】
その結果、特定の列選択線43に沿った階調データの極性及びレベルは、第1フレーム内では、出力順に、2ライン毎に反転し、例えば、正のラインL1(1+)及びラインL3(2+)、続いて、負のラインL2(1−)及びラインL4(2−)となり、以降、ラインL5以降は、同様な組合せで+/−及び1/2が分布するように書き込まれる。第1及び第2フレーム内では、階調データの出力順序切り替えはなく、第3フレームが始まる直前に出力順序切り替えを行い、第3及び第4フレーム内では、出力順序切り替えはない。なお、極性のフレーム反転は、絶えず行われている。以降、ラインL、列R、フレームF上に出力される階調データは、実施例1の図6と同様になる。
【0084】
上述したように、本実施例の液晶表示装置は、ライン駆動装置の出力回路を論理ゲート構成とすることによって、実施例1の液晶表示装置1と同様な階調データの分布を形成することが可能となる。従って、実施例1の液晶表示装置1及びライン駆動装置31が有する効果を、本実施例の液晶表示装置及びライン駆動装置61も有している。
【0085】
なお、上述の実施例1に対する実施例2、その変形例1乃至3、及び実施例3と同様に、本実施例4に対する変形例を構成して、実施することは可能である。すなわち、列駆動装置21から出力の階調データの極性が3ライン毎または4ライン毎に反転する変形例を、ライン駆動装置の出力回路を論理ゲート構成とすることによって達成することは可能である。
【0086】
本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々、変形して実施することができる。
【0087】
例えば、上記実施例では、ライン駆動信号の出力順序の変更は、スイッチ回路または論理ゲート構成の出力回路を介して行う例を示したが、ライン駆動信号の出力順序の変更は、ルックアップテーブルやメモリ等を用いたデコーダや論理回路等、ライン駆動信号の出力順序を入れ替え可能な他の回路や手段で行っても差し支えない。
【0088】
また、上記実施例では、ライン駆動信号の出力順序の変更を、ライン駆動装置の中のスイッチ回路または論理ゲート構成の出力回路を介して行う例を示したが、ライン駆動装置とライン選択線との間のライン駆動装置の外、例えば、テープキャリアパッケージの配線や液晶パネル上の配線等に、出力順序を変更する回路や手段を設けて行うことは可能である。
【0089】
また、上記実施例では、ライン選択線の4本毎に極性を反転させる例(極性単位が4ライン、極性反転周期が8ライン)までの例を示したが、極性単位が4ラインを越えることは可能である。
【0090】
また、上記実施例では、2フレーム毎に階調データの出力順序切り替えを行う例を示したが、1フレーム毎に出力順序切り替えを行うことは可能である。この場合、例えば、ある画素では、フレーム順に、極性及びレベルが、1+、2−、1+、2−等と切り替えられ、極性とレベルの組合せが固定するので、極性切り替え時、電圧の絶対値に変動が生じないように制御することにより、より高速に画質の均質化を図ることが可能となる。
【0091】
本発明は、以下の付記に記載されるような構成が考えられる。
(付記1) 複数の列選択線及び複数のライン選択線のそれぞれの交差位置に対応し、前記列選択線及び前記ライン選択線に接続された薄膜トランジスタを介して、前記ライン選択線からのライン駆動信号に駆動されて前記列選択線から階調データが供給される画素を有する液晶パネルと、供給された画像データに対応した電圧を生成し、前記ライン選択線に対応した前記画素に供給される前記電圧の極性を、前記ライン選択線のn本(nは2以上の整数)毎に反転させた前記階調データを前記列選択線に供給する列駆動装置と、m本(mは2以上の整数、m≧n)毎の前記ライン選択線に接続された前記画素に供給される前記階調データをグループとして、前記グループ内の前記階調データの供給を促す前記ライン選択線を、前記液晶パネル上の配列順とは異なる第1の駆動順序で駆動し、更に、前記ライン選択線を、kフレーム(kは1以上の整数)毎に前記液晶パネル上の配列順とは異なる第2の駆動順序で駆動するライン駆動装置と、前記画像データを、前記列駆動装置に供給する制御回路とを備えている液晶表示装置。
【0092】
(付記2) 前記画像データを前記第1及び第2の駆動順序に合わせて並べ替える機能は、前記列駆動装置及び前記制御回路の少なくともいずれか一方にある付記1に記載の液晶表示装置。
【0093】
(付記3) 前記mは4、前記nは2、前記kは2である付記1に記載の液晶表示装置。
【0094】
(付記4) 前記mは6、前記nは3、前記kは2である付記1に記載の液晶表示装置。
【0095】
(付記5) 前記mは8、前記nは4、前記kは2である付記1に記載の液晶表示装置。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の実施例1に係る液晶表示装置の構成を模式的に示すブロック図。
【図2】本発明の実施例1に係る液晶表示装置に使用される列駆動装置の構成を模式的に示すブロック図。
【図3】本発明の実施例1に係る液晶表示装置に使用されるライン駆動装置の構成を模式的に示す図で、図3(a)はブロック図、図3(b)は接続対応図。
【図4】本発明の実施例1に係る液晶表示装置の画素へ供給される階調データ電圧の時間に対する到達状況を模式的に示す図。
【図5】本発明の実施例1に係る液晶表示装置の階調データを出力するタイミングチャート。
【図6】本発明の実施例1に係る液晶表示装置において、出力される階調データの極性及びレベルの分布を、横軸を列または列で代表させたフレーム、縦軸をラインとして示す模式図で、図6(a)は出力順の分布の図、図6(b)は液晶パネル上画素に対応させた分布の図、図6(c)は図6(a)の各フレームの列R1をフレームとして示す図、図6(d)は図6(b)の各フレームの列R1をフレームとして示す図。
【図7】本発明の実施例2に係る液晶表示装置に使用されるライン駆動装置のフリップフロップとラインとの接続対応を模式的に示す図。
【図8】本発明の実施例2に係る液晶表示装置において、出力される階調データの極性及びレベルの分布を、横軸を列で代表させたフレーム、縦軸をラインとして示す模式図で、図8(a)は出力順に並べた分布の図、図8(b)は液晶パネル上の画素に対応させた分布の図。
【図9】本発明の実施例2の変形例1に係る液晶表示装置に使用されるライン駆動装置のフリップフロップとラインとの接続対応を模式的に示す図。
【図10】本発明の実施例2の変形例1に係る液晶表示装置において、出力される階調データの極性及びレベルの分布を、横軸を列で代表させたフレーム、縦軸をラインとして示す模式図で、図10(a)は出力順に並べた分布の図、図10(b)は液晶パネル上の画素に対応させた分布の図。
【図11】本発明の実施例2の変形例2に係る液晶表示装置に使用されるライン駆動装置のフリップフロップとラインとの接続対応を模式的に示す図。
【図12】本発明の実施例2の変形例2に係る液晶表示装置において、出力される階調データの極性及びレベルの分布を、横軸を列で代表させたフレーム、縦軸をラインとして示す模式図で、図12(a)は出力順に並べた分布の図、図12(b)は液晶パネル上の画素に対応させた分布の図。
【図13】本発明の実施例2の変形例3に係る液晶表示装置に使用されるライン駆動装置のフリップフロップとラインとの接続対応を模式的に示す図。
【図14】本発明の実施例2の変形例3に係る液晶表示装置において、出力される階調データの極性及びレベルの分布を、横軸を列で代表させたフレーム、縦軸をラインとして示す模式図で、図14(a)は出力順に並べた分布の図、図14(b)は液晶パネル上の画素に対応させた分布の図。
【図15】本発明の実施例3に係る液晶表示装置に使用されるライン駆動装置のフリップフロップとラインとの接続対応を模式的に示す図。
【図16】本発明の実施例3に係る液晶表示装置において、出力される階調データの極性及びレベルの分布を、横軸を列で代表させたフレーム、縦軸をラインとして示す模式図で、図16(a)は出力順に並べた分布の図、図16(b)は液晶パネル上の画素に対応させた分布の図。
【図17】本発明の実施例4に係る液晶表示装置に使用されるライン駆動装置の構成を模式的に示すブロック図。
【図18】本発明の実施例4に係る液晶表示装置の階調データを書き込むタイミングチャート。
【符号の説明】
【0097】
1 液晶表示装置
10 入力データ
11 制御回路
13 水平走査開始信号線
14 画像データバス
15 データクロック線
16 ロード信号線
17 極性信号線
18 垂直走査開始信号線
21 列駆動装置
23 列信号線
31、61 ライン駆動装置
33 ライン信号線
35、65 シフトレジスタ
37、67 出力回路
38 スイッチ回路
38a〜38h スイッチ
39 2フレーム信号線
39a 2フレーム信号
41 液晶パネル
43 列選択線
45 ライン選択線
47 TFT
48 画素
51 2ライン信号
53 ANDゲート
F フレーム
FF フリップフロップ
L ライン
Pa 極性反転周期
Pb 極性単位
STH 水平走査開始信号
STV 垂直走査開始信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の列選択線及び複数のライン選択線のそれぞれの交差位置に対応し、前記列選択線及び前記ライン選択線に接続された薄膜トランジスタを介して、前記ライン選択線からのライン駆動信号に駆動されて前記列選択線から階調データが供給される画素を有する液晶パネルと、
供給された画像データに対応した電圧を生成し、前記ライン選択線に対応した前記画素に供給される前記電圧の極性を、前記ライン選択線のn本(nは2以上の整数)毎に反転させた前記階調データを前記列選択線に供給する列駆動装置と、
m本(mは2以上の整数、m≧n)毎の前記ライン選択線に接続された前記画素に供給される前記階調データをグループとして、前記グループ内の前記階調データの供給を促す前記ライン選択線を、前記液晶パネル上の配列順とは異なる第1の駆動順序で駆動し、更に、前記ライン選択線を、kフレーム(kは1以上の整数)毎に前記液晶パネル上の配列順とは異なる第2の駆動順序で駆動するライン駆動装置と、
前記画像データを、前記列駆動装置に供給する制御回路と、
を備えていることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記液晶パネル上の前記画素の前記階調データは、隣接する前記画素毎に極性の異なるドット反転された分布を有することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記ライン駆動装置は、シフトレジスタ、及び、前記シフトレジスタと前記ライン選択線との間に切り換え手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
m本(mは2以上の整数)毎のライン選択線に出力される階調データをグループとして、前記グループ内の前記ライン選択線を、液晶パネル上の配列順とは異なる第1の駆動順序で駆動し、更に、フレームを構成する前記階調データを供給する前記ライン選択線を、kフレーム(kは2以上の整数)毎に異なる第2の駆動順序で駆動することを特徴とするライン駆動装置。
【請求項5】
前記第1及び第2の駆動順序は、シフトレジスタ、及び、前記シフトレジスタと前記ライン選択線との間に配設された切り換え手段を介して生成されることを特徴とする請求項4に記載のライン駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−107733(P2008−107733A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−292849(P2006−292849)
【出願日】平成18年10月27日(2006.10.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】