説明

液晶表示装置

【課題】液晶表示装置の高画質化と低消費電力化を両立する。
【解決手段】複数本の走査信号線GLと、複数本の映像信号線DLと、前記映像信号線の数よりも少ない複数個の映像信号入力端子DTと、前記映像信号入力端子と前記映像信号線との間に介在するスイッチ回路101とを有する液晶表示装置であって、前記スイッチ回路は、複数個のスイッチ素子Tr2と、前記スイッチ素子のオン/オフの切替を行う複数本の切替配線φ1,φ2,φ3とを有し、1個の前記映像信号入力端子に接続している複数個のスイッチ素子Tr2は、それぞれ異なる切替配線に接続しており、1本の切替配線に接続している前記スイッチ素子のそれぞれに接続している複数本の映像信号線は、当該複数本の映像信号線において隣接する2本の映像信号線の間に配置される他の映像信号線の数が2通り以上である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関し、特に、携帯型電子機器に用いる液晶表示装置に適用して有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話端末やPDAなどの携帯型電子機器のディスプレイには、液晶表示装置(液晶表示モジュールと呼ぶこともある)が用いられている。
【0003】
液晶表示装置は、一対の基板の間に液晶材料を封入した液晶表示パネルを有する。液晶表示パネルの表示領域は、TFT素子、画素電極、共通電極、および液晶材料を有する画素の集合で構成されている。このとき、各画素の輝度(階調)は、画素電極と共通電極との電位差によって強度が変化する電界により液晶材料中の液晶分子の向きを変えることで制御する。
【0004】
また、液晶表示装置で映像や画像を表示するときには、たとえば、1フレーム期間毎に、各画素における画素電極の電位と共通電極の電位との関係を反転させることで画質の低下を防いでいる。
【0005】
またさらに、液晶表示装置で映像や画像を表示するときには、たとえば、1フレーム期間に、画素電極の電位を共通電極の電位よりも高くする画素と、画素電極の電位を共通電極の電位よりも低くする画素とを混在させることで画質の低下を防いでいる。
【0006】
1フレーム期間に、画素電極の電位を共通電極の電位よりも高くする画素と、画素電極の電位を共通電極の電位よりも低くする画素とを設ける方法には、たとえば、列毎反転駆動と呼ばれる駆動方法や、ドット反転駆動と呼ばれる駆動方法がある。列毎反転駆動は、1フレーム期間中、映像信号線の延在方向に沿って並んでいる画素は画素電極の電位と共通電極の電位との関係が同じであり、映像信号線を挟んで隣接する2つの画素は画素電極の電位と共通電極の電位との関係が反対の関係であるような駆動方法である。また、ドット反転駆動は、1フレーム期間中、映像信号線の延在方向で隣接する2つの画素、および映像信号線を挟んで隣接する2つの画素の両方で、画素電極の電位と共通電極の電位との関係が反対の関係になる駆動方法である。
【0007】
ところで、従来の液晶表示装置では、一般に、映像信号線に映像信号を加えるドライバICの端子の数と映像信号線の数が等しい。しかしながら、近年の液晶表示装置には、たとえば、液晶表示パネル上の映像信号入力端子の数を、表示領域に配置された映像信号線の数よりも少なくし、映像信号入力端子と映像信号線との間にスイッチ回路を介在させたものが提案されている(たとえば、特許文献1を参照。)。
【0008】
このような液晶表示装置では、1個の映像信号入力端子が、たとえば、隣接する3本の映像信号線のそれぞれとスイッチ素子を介して接続しており、1本の走査信号線が選択されている期間に、1個の映像信号入力端子に対して、3本の映像信号線のそれぞれに加える信号が加えられる。そして、1本の走査信号線が選択されている期間に、スイッチ素子のオン・オフを切り替えて、1個の映像信号入力端子に加えられた映像信号を3本の映像信号に振り分けて加える。このような液晶表示装置では、従来と同じ解像度でもドライバICの出力端子数を3分の1に減らすことができる。そのため、携帯型電子機器のディスプレイに用いられる小型の液晶表示装置の高解像度化(高精細化)が期待できる。
【特許文献1】特開2002−372955号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
携帯型電子機器のディスプレイに用いられる液晶表示装置に限らず、近年の液晶表示装置では、たとえば、動画の表示性能を向上させるために、ドット反転駆動と呼ばれる駆動方法を採用することが多い。
【0010】
しかしながら、従来の液晶表示装置をドット反転駆動させる場合、ドライバICにおいて生成する映像信号(階調電圧)の極性、言い換えると映像信号の電位と共通電極の電位との関係を、たとえば、1つの画素電極に加える映像信号毎に反転させる必要がある。そのため、ドライバICの消費電力が増大するという問題がある。また、従来の液晶表示装置をドット反転駆動させる場合、ドライバICの発熱量が増大し、故障や誤動作などが起こりやすくなるという問題もある。
【0011】
また、携帯型電子機器は、一般に、バッテリー(内蔵充電池)で動作させるため、液晶表示装置の低消費電力化が望まれている。
【0012】
本発明の目的は、液晶表示装置の高画質化と低消費電力化を両立することが可能な技術を提供することにある。
【0013】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面によって明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概略を説明すれば、以下の通りである。
【0015】
(1)複数本の走査信号線と、絶縁層を介して前記走査信号線と立体交差する複数本の映像信号線と、前記走査信号線と前記映像信号線とが立体交差する位置の近傍のそれぞれに配置された複数個のTFT素子と、それぞれの前記TFT素子のソースまたはドレインに接続された複数個の電極と、前記映像信号線の数よりも少ない複数個の映像信号入力端子と、前記複数個の映像信号入力端子と前記複数本の映像信号線との間に介在するスイッチ回路と、前記複数個の映像信号入力端子のそれぞれに映像信号を入力する駆動回路とを有する液晶表示装置であって、前記スイッチ回路は、複数個のスイッチ素子と、前記スイッチ素子のオン/オフの切替を行う複数本の切替配線とを有し、前記複数個のスイッチ素子は、それぞれ、前記複数本の切替配線のうちのいずれかに接続しており、前記複数本の映像信号線は、それぞれ、1個のスイッチ素子を介して1個の映像信号入力端子に接続しており、1個の前記映像信号入力端子に接続している複数個のスイッチ素子は、それぞれ、異なる切替配線に接続しており、前記複数本の切替配線のうちの1本の切替配線にゲートが接続している前記スイッチ素子のそれぞれに接続している複数本の映像信号線は、当該複数本の映像信号線において隣接する2本の映像信号線の間に配置される他の映像信号線の数が2通り以上である液晶表示装置。
【0016】
(2)複数本の走査信号線と、絶縁層を介して前記走査信号線と立体交差する複数本の映像信号線と、前記走査信号線と前記映像信号線とが立体交差する位置の近傍のそれぞれに配置された複数個のTFT素子と、それぞれの前記TFT素子のソースまたはドレインに接続された複数個の電極と、前記映像信号線の数よりも少ない複数個の映像信号入力端子と、前記複数個の映像信号入力端子と前記複数本の映像信号線との間に介在するスイッチ回路と、前記複数個の映像信号入力端子のそれぞれに映像信号を入力する駆動回路とを有する液晶表示装置であって、前記スイッチ回路は、複数個のスイッチ素子と、前記スイッチ素子のオン/オフの切替を行う複数本の切替配線とを有し、前記複数個のスイッチ素子は、それぞれ、前記複数本の切替配線のうちのいずれかに接続しており、前記複数本の映像信号線は、それぞれ、1個のスイッチ素子を介して1個の映像信号入力端子に接続しており、1個の前記映像信号入力端子に接続している複数個のスイッチ素子は、それぞれ、異なる切替配線に接続しており、第1の映像信号入力端子に接続された複数本の前記映像信号線と、第2の映像信号入力端子に接続された複数本の前記映像信号線とが、1本ずつ交互に配置されている液晶表示装置。
【0017】
(3)前記(1)または(2)の液晶表示装置において、前記スイッチ回路は、前記複数本の映像信号線の配置方向に沿ってみたときに、1個の前記映像信号入力端子に接続された複数本の前記映像信号線と、当該複数本の前記映像信号線に接続された前記スイッチ素子が接続している切替配線との並び順の関係が2通りあり、かつ、当該2通りの関係が、逆の関係になっている液晶表示装置。
【0018】
(4)前記(1)または(2)の液晶表示装置において、前記TFT素子は、前記ドレインまたは前記ソースのうちの前記電極に接続していないほうが前記映像信号線に接続しており、1本の映像信号線に接続している複数個のTFT素子は、前記複数本の映像信号線の配置方向でみた、前記TFT素子と、接続している前記映像信号線との位置関係がすべて同じ関係である液晶表示装置。
【0019】
(5)前記(1)または(2)の液晶表示装置において、前記TFT素子は、前記ドレインまたは前記ソースのうちの前記電極に接続していないほうが前記映像信号線に接続しており、1本の映像信号線に接続している複数個のTFT素子は、前記複数本の映像信号線の配置方向でみた、前記TFT素子と、接続している前記映像信号線との位置関係が、あらかじめ定められた数毎に反転した関係である液晶表示装置。
【0020】
(6)前記(5)の液晶表示装置において、前記複数本の映像信号線のうちの、最も外側に配置された2本の映像信号線が、電気的に接続されている液晶表示装置。
【0021】
(7)前記(1)または(2)の液晶表示装置において、隣接する2本の前記映像信号線の間に、当該映像信号線の延在方向に沿って配置されている複数の前記電極は、隣接する2つの前記電極の前記走査信号線の配置方向でみた位置があらかじめ定められた距離だけずれており、かつ、1つの前記電極を挟んで隣接する2つの前記電極の前記走査信号線の配置方向でみた位置が同じ位置である液晶表示装置。
【0022】
(8)前記(1)または(2)の液晶表示装置において、前記スイッチ素子は、TFT素子であり、当該TFT素子のゲートと前記切替配線とが接続している液晶表示装置。
【0023】
(9)複数本の走査信号線と、絶縁層を介して前記走査信号線と立体交差する複数本の映像信号線と、前記走査信号線と前記映像信号線とが立体交差する位置の近傍のそれぞれに配置された複数個のTFT素子と、それぞれの前記TFT素子のソースまたはドレインに接続された複数個の電極と、前記映像信号線の数よりも少ない複数個の映像信号入力端子と、前記複数個の映像信号入力端子と前記複数本の映像信号線との間に介在するスイッチ回路と、前記複数個の映像信号入力端子のそれぞれに映像信号を入力する駆動回路とを有する液晶表示装置であって、前記スイッチ回路は、複数個のスイッチ素子と、前記スイッチ素子のオン/オフの切替を行う複数本の切替配線とを有し、前記複数個のスイッチ素子は、それぞれ、前記複数本の切替配線のうちのいずれかに接続しており、前記複数本の映像信号線は、それぞれ、1個のスイッチ素子を介して前記複数個の映像信号入力端子に接続しており、1個の前記映像信号入力端子に接続している複数個のスイッチ素子は、それぞれ、異なる切替配線に接続しており、かつ、1個の前記映像信号入力端子に前記スイッチ素子を介して接続している複数本の映像信号線は、連続して並列に配置されており、1本の映像信号線に接続している複数個のTFT素子は、前記複数本の映像信号線の配置方向でみた、前記TFT素子と、接続している前記映像信号線との位置関係が、あらかじめ定められた数毎に反転した関係である液晶表示装置。
【0024】
(10)前記(9)の液晶表示装置において、前記複数本の映像信号線のうちの、最も外側に配置された2本の映像信号線が、電気的に接続されている液晶表示装置。
【0025】
(11)前記(9)の液晶表示装置において、前記スイッチ素子は、TFT素子であり、当該TFT素子のゲートと前記切替配線とが接続している液晶表示装置。
【0026】
(12)複数本の走査信号線と、絶縁層を介して前記走査信号線と立体交差する複数本の映像信号線と、前記走査信号線と前記映像信号線とが立体交差する位置の近傍のそれぞれに配置された複数個のTFT素子と、それぞれの前記TFT素子のソースまたはドレインに接続された複数個の電極と、前記映像信号線の数よりも少ない複数個の映像信号入力端子と、前記複数個の映像信号入力端子と前記複数本の映像信号線との間に介在するスイッチ回路と、前記複数個の映像信号入力端子のそれぞれに映像信号を入力する駆動回路とを有する液晶表示装置であって、前記スイッチ回路は、複数個のスイッチ素子と、前記スイッチ素子のオン/オフの切替を行う複数本の切替配線とを有し、前記複数個のスイッチ素子は、それぞれ、前記複数本の切替配線のうちのいずれかに接続しており、前記複数本の映像信号線は、それぞれ、第1のスイッチ素子を介して第1の映像信号入力端子に接続し、かつ、第2のスイッチ素子を介して第2の映像信号入力端子に接続しており、1本の前記映像信号線に接続している前記第1のスイッチ素子と前記第2のスイッチ素子とは、異なる切替配線に接続しており、1組の第1の映像信号入力端子および第2の映像信号入力端子に接続される複数本の映像信号線に接続された前記第1のスイッチ素子と前記第2のスイッチ素子とは、それぞれ、前記第1のスイッチ素子が接続している切替配線と前記第2のスイッチ素子が接続している切替配線との組み合わせが異なる液晶表示装置。
【0027】
(13)複数本の走査信号線と、絶縁層を介して前記走査信号線と立体交差する複数本の映像信号線と、前記走査信号線と前記映像信号線とが立体交差する位置の近傍のそれぞれに配置された複数個のTFT素子と、それぞれの前記TFT素子のソースまたはドレインに接続された複数個の電極と、前記映像信号線の数よりも少ない複数個の映像信号入力端子と、前記複数個の映像信号入力端子と前記複数本の映像信号線との間に介在するスイッチ回路と、前記複数個の映像信号入力端子のそれぞれに映像信号を入力する駆動回路とを有する液晶表示装置であって、前記スイッチ回路は、複数個のスイッチ素子と、前記スイッチ素子のオン/オフの切替を行う複数本の切替配線とを有し、前記複数個のスイッチ素子は、それぞれ、前記複数本の切替配線のうちのいずれかに接続しており、前記複数本の映像信号線は、それぞれ、第1のスイッチ素子および第2のスイッチ素子を介して第1の映像信号入力端子に接続し、かつ、第1のスイッチ素子および第3のスイッチ素子を介して第2の映像信号入力端子に接続しており、1つの前記映像信号入力端子には、前記第2のスイッチ素子が同じ切替配線に接続され、かつ、第1のスイッチ素子が異なる切替配線に接続された複数本の映像信号線と、第3のスイッチ素子が同じ切替配線に接続され、かつ、第1のスイッチ素子が異なる切替配線に接続された複数本の映像信号線とが接続している液晶表示装置。
【0028】
(14)前記(13)の液晶表示装置において、1個の前記映像信号入力端子には、1個の第2のスイッチ素子および1個の第3のスイッチ素子が接続しており、第2のスイッチ素子および第3のスイッチ素子には、それぞれ、第1のスイッチ素子が異なる切替配線に接続された複数本の映像信号線が接続している液晶表示装置。
【0029】
(15)前記(12)または(13)の液晶表示装置において、前記TFT素子は、前記ドレインまたは前記ソースのうちの前記電極に接続していないほうが前記映像信号線に接続しており、1本の映像信号線に接続している複数個のTFT素子は、前記複数本の映像信号線の配置方向でみた、前記TFT素子と、接続している前記映像信号線との位置関係がすべて同じ関係である液晶表示装置。
【0030】
(16)前記(12)または(13)の液晶表示装置において、隣接する2本の前記映像信号線の間に、当該映像信号線の延在方向に沿って配置されている複数の前記電極は、隣接する2つの前記電極の前記走査信号線の配置方向でみた位置があらかじめ定められた距離だけずれており、かつ、1つの前記電極を挟んで隣接する2つの前記電極の前記走査信号線の配置方向でみた位置が同じ位置である液晶表示装置。
【0031】
(17)前記(12)または(13)の液晶表示装置において、前記スイッチ素子は、TFT素子であり、当該TFT素子のゲートと前記切替配線とが接続している液晶表示装置。
【発明の効果】
【0032】
本発明の表示装置によれば、液晶表示装置の高画質化と低消費電力化を両立することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明について、図面を参照して実施の形態(実施例)とともに詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは、同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0034】
図1(a)乃至図1(c)は、本発明に関わる液晶表示装置の概略構成の一例を示す模式図である。
図1(a)は、本発明に関わる液晶表示装置の平面構成の一例を示す模式平面図である。図1(b)は、表示領域の1つの画素の回路構成の一例を示す模式回路図である。図1(c)は、1つの画素の回路構成の別の表現方法の一例を示す模式回路図である。
【0035】
本発明は、たとえば、図1(a)乃至図1(c)に示すような構成の液晶表示パネルを有する液晶表示装置に適用される。液晶表示パネルは、TFT基板1および対向基板2の一対の基板の間に液晶材料(図示しない)を封入した表示パネルである。このとき、液晶表示パネルが、たとえば、横電界駆動方式のものであるとすると、TFT基板1は、たとえば、複数本の走査信号線GL、複数本の映像信号線DL、コモン給電配線CB、スイッチ回路101、映像信号入力線102、外部信号入力線103などを有する。また、液晶表示パネル(TFT基板1)には、当該液晶表示パネルを駆動する駆動回路3が搭載されている。
【0036】
複数本の走査信号線GLは、それぞれ、表示領域DAを通る部分を有し、当該表示領域DAを通る部分は、x方向に延在している。このとき、それぞれの走査信号線GLの表示領域DAを通る部分は、y方向に並列配置されている。またこのとき、それぞれの走査信号線GLは、駆動回路3に接続している。
【0037】
複数本の映像信号線DLは、それぞれ、表示領域DAを通る部分を有し、当該表示領域DAを通る部分は、y方向に延在している。このとき、それぞれの映像信号線DLの表示領域DAを通る部分は、x方向に並列配置されている。またこのとき、それぞれの映像信号線DLは、スイッチ回路101を介して映像信号入力線102に接続しており、映像信号入力線102は、駆動回路3に接続している。
【0038】
液晶表示パネルの表示領域DAは、マトリクス状に配置された複数の画素からなり、1つの画素が占有する領域は、たとえば、隣接する2本の走査信号線GLと隣接する2本の映像信号線DLとで囲まれる領域に相当する。このとき、1つの画素は、たとえば、図1(b)に示すように、TFT素子Tr1、TFT素子Tr1のソースに接続された画素電極PX、およびコモン給電配線CBに接続された対向電極(図示しない)とを有する。またこのとき、1つの画素は、たとえば、画素電極PX、対向電極、および液晶材料で形成される画素容量CLC(液晶容量と呼ぶこともある)と、画素電極PX、対向電極とは別の導電層、および絶縁層で形成される保持容量CSTG(補助容量または蓄積容量と呼ぶこともある)を有する。
【0039】
なお、保持容量CSTGは、たとえば、画素電極、対向電極、および絶縁層で形成される場合もあるし、設けない場合もある。
【0040】
また、図1(b)では、TFT素子Tr1のゲートが2本の走査信号線GL,GLm+1のうちの上側の走査信号線GLに接続しているが、これに限らず、下側の走査信号線GLm+1に接続していてもよいことはもちろんである。同様に、図1(b)では、TFT素子Tr1のドレインが2本の映像信号線DL,DLn+1のうちの左側の映像信号線DLに接続しているが、これに限らず、右側の映像信号線DLn+1に接続していてもよいことはもちろんである。
【0041】
また、TFT素子Tr1のソースとドレインは、バイアス、すなわち以下で説明する極性によって入れ替わり、画素電極PXに接続しているほうがドレインになることもあるが、本明細書では、画素電極PXに接続しているほうをソースと呼ぶ。
【0042】
またさらに、1つの画素の構成は、たとえば、図1(c)に示すように、TFT素子Tr1および画素電極PXのみで示すこともある。本明細書の以下の説明において参照する図において、画素の構成を示すときには、図1(c)のような簡略化した方法で示す。
【0043】
図2(a)および図2(b)は、従来の液晶表示パネルの概略構成および駆動方法の一例を示す模式図である。
図2(a)は、従来の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式回路図である。図2(b)は、図2(a)に示した液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
【0044】
従来の液晶表示パネルにおけるスイッチ回路は、たとえば、図2(a)に示すように、複数個のTFT素子Tr2(以下、スイッチ素子という)と、3本の切替配線φ1,φ2,φ3とを有する。このとき、それぞれのスイッチ素子Tr2のゲートは、3本の切替配線φ1,φ2,φ3のうちのいずれかに接続している。
【0045】
また、1本の映像信号線DL(n=1,2,3,・・・,3Nのいずれかの整数)は、1個のスイッチ素子Tr2を介して1つの映像信号入力端子DT(q=1,2,3,・・・,Nのいずれかの整数)に接続している。またこのとき、1つの映像信号入力端子DTには、隣接する3本の映像信号線DL3q−2,DL3q−1,DL3qが接続している。またさらに、1つの映像信号入力端子DTに接続している3個のスイッチ素子Tr2は、それぞれ、ゲートが接続している切替配線が異なる。なお、それぞれの映像信号入力端子DTは、駆動回路3に接続している。駆動回路3が、半導体パッケージ(ICチップ)などの電子部品である場合、それぞれの映像信号入力端子DTは、駆動回路3の映像信号出力端子に接続されている。
【0046】
このような液晶表示パネルの表示領域DAは、たとえば、図2(a)に示したような構成になっている。図2(a)において、それぞれの画素電極PXに記したRm,q,Gm,q,Bm,q(m=1,2,3,・・・,Mのいずれかの整数、q=1,2,3,・・・,Nのいずれかの整数)は、それぞれの画素電極PXに加える階調電圧(映像信号)である。図2(a)には、RGB方式のカラー表示に対応した液晶表示パネルの表示領域の構成を示しており、m,qの組み合わせが同じ階調電圧Rm,q,Gm,q,Bm,qが加わる画素電極を有する3つの画素(たとえば、R1,1,G1,1,B1,1が加わる画素電極を有する3つの画素)により映像または画像の1ドットの色を表現する。
【0047】
このような液晶表示パネルを駆動させるときには、各走査信号線GL、各切替配線φ1,φ2,φ3、および各映像信号入力端子DTに加える信号を、たとえば、図2(b)に示すようなタイミングで切り替える。
【0048】
各走査信号線GLに加える走査信号は、1フレーム期間を1周期とする信号であり、1フレーム期間FLMのうちの1水平選択期間GSPだけHレベルになり、残りの期間はLレベルになる信号である。1水平選択期間GSPは、たとえば、1フレーム期間FLMを走査信号線GLの本数で除した期間であり、1水平選択期間GSPは、1本の走査信号線GLに加わる走査信号のみがHレベルになる。また、走査信号のHレベルは、TFT素子Tr1がオンになる電位であり、LレベルはTFT素子Tr1がオフになる電位である。
【0049】
各切替配線φ1,φ2,φ3に加える切替信号は、たとえば、1水平選択期間GSPを1周期とする信号であり、1水平選択期間GSPのうちの1選択期間ΔTだけHレベルになり、残りの期間はLレベルになる信号である。1選択期間ΔTは、たとえば、1水平選択期間GSPを切替配線の本数で除した期間であり、1選択期間ΔTの間は、1本の切替配線に加わる切替信号のみがHレベルになる。また、切替信号のHレベルは、スイッチ素子Tr2がオンになる電位であり、Lレベルはスイッチ素子Tr2がオフになる電位である。
【0050】
このとき、映像信号入力端子DTおよび映像信号入力端子DTに、図2(b)に示したような順番で階調電圧を入力すると、それぞれの階調電圧は、所定の映像信号線DL,DL,DL,DL,DL,DLに分配され、所定の画素電極PXに与えられる。
【0051】
したがって、このようなスイッチ回路101を有する液晶表示装置は、映像信号入力端子DTの数、言い換えると駆動回路3の映像信号出力端子の数を減らすことができ、駆動回路3の小型化が可能になる。
【0052】
図3(a)および図3(b)は、別の観点による従来の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
図3(a)は、ドット反転駆動と呼ばれる駆動方法の原理を示す模式図である。図3(b)は、ドット反転駆動をするときの階調電圧の入力方法を示す模式図である。
【0053】
液晶表示装置(液晶表示パネル)を駆動するときには、画素電極PXと対向電極との電位差によって液晶材料中の液晶分子に加わる電界の強さを制御し、光の透過率または反射率を制御する。このとき、液晶分子に加える電界には、画素電極PXの電位を対向電極の電位よりも高くして加える電界と、画素電極の電位を対向電極の電位よりも低くして加える電界があり、この2通りの電界をあらかじめ定められた期間毎(たとえば、1フレーム期間毎)に反転させている。一般に、画素電極PXの電位を対向電極の電位よりも高くする場合は、正極性と呼び、画素電極PXの電位を対向電極の電位よりも低くする場合は、負極性と呼ぶ。
【0054】
また、液晶表示装置(液晶表示パネル)を駆動するときには、1フレーム期間におけるすべての画素の極性を同じ極性にするのではなく、たとえば、ドット反転駆動と呼ばれる駆動方法で極性を反転させることが望ましい。ドット反転駆動は、1フレーム期間における各画素の極性を見たときに、たとえば、図3(a)に示すようになっており、走査信号線GLの延在方向で隣接する2つの画素の極性、および映像信号線DLの延在方向で隣接する2つの画素の極性が、ともに反転した関係になる駆動方法である。なお、図3(a)において、画素電極PXに示した+の記号は正極性であることを意味し、−の記号は負極性であることを意味する。またこのとき、次のフレーム期間は、正極性(+)と負極性(−)が反転する。
【0055】
ところで、図3(a)に示した構成の液晶表示パネルの、それぞれの映像信号入力端子DTには、たとえば、図3(b)に示したような順序で各画素に加える階調電圧が入力される。このとき、図3(a)に示したようなドット反転駆動を実現させるためには、それぞれの階調電圧の極性を、図3(b)に示したような極性にする必要がある。したがって、駆動回路3において階調電圧を生成するときに、1個の映像信号入力端子に入力する階調電圧の反転回数が多くなり、駆動回路3の消費電力が増大するという問題がある。
【0056】
図4(a)および図4(b)は、参考例1の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
図4(a)は、参考例1の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。図4(b)は、映像信号入力端子に加える映像信号とその極性の一例を示す模式図である。
【0057】
図2(a)に示した構成の液晶表示パネルをドット反転駆動させる場合、たとえば、図4(a)に示すように、各切替配線φ1,φ2,φ3に加える切替信号がHレベルになる順番を変えることができる。図4(a)に示した例では、1周期(1水平選択期間)の間に、φ2,φ1,φ3の順に切替信号がHレベルになるようにしている。各切替配線φ1,φ2,φ3に加える切替信号を、図4(a)に示したようなタイミングで切り替える場合、それぞれの映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の順番は、たとえば、図4(a)および図4(b)に示したような順番に変わる。このとき、図3(a)に示したようなドット反転駆動をするのであれば、それぞれの階調電圧の極性は、図4(b)に示したような極性になる。
【0058】
このように、1個の映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の順番を変えれば、同じ極性の階調電圧を連続させることができる。そのため、図3(b)に示した入力方法に比べて、階調電圧の極性の反転の頻度を減らすことができ、駆動回路3の消費電力を低減できる。
【0059】
図5は、参考例2の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。図6は、参考例2の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
【0060】
液晶表示パネルにスイッチ回路101を設ける場合、当該スイッチ回路101は、たとえば、図5に示すような構成にすることも可能である。このような液晶表示パネルを駆動させるときには、各走査信号線GL、各切替配線φ1,φ2,φ3、および各映像信号入力端子DTに加える信号を、たとえば、図6に示すようなタイミングで切り替える。このとき、各切替配線φ1,φ2,φ3に加える切替信号は、図2(b)に示した例と同様に、1水平選択期間GSPを1周期とし、当該1周期の間に、φ1,φ2,φ3の順にHレベルになる。しかしながら、それぞれの映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の順番は、たとえば、図4(b)に示したような順番に変わる。このとき、図3(a)に示したようなドット反転駆動をするのであれば、それぞれの階調電圧の極性は、図4(b)に示したような極性になる。したがって、図3(b)に示した入力方法に比べて、1個の映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の極性の反転の頻度を減らすことができ、駆動回路3の消費電力を低減できる。
【0061】
本発明の液晶表示装置では、上記の参考例1および参考例2の構成および駆動方法を発展させることで、液晶表示装置の高画質化と低消費電力化を両立する。
【実施例1】
【0062】
図7は、本発明による実施例1の液晶表示パネルの概略構成を示す模式図である。
【0063】
実施例1の液晶表示パネルは、表示領域DAの構成およびスイッチ回路101の構成を、たとえば、図7に示すような構成にする。
【0064】
実施例1の液晶表示パネルは、RGB方式のカラー表示に対応しており、走査信号線GLの延在方法に沿って連続する3つの画素により映像または画像の1ドットを表現する。このとき、表示領域DAには、3N本の映像信号線DL〜DL3Nと、1本のダミーの映像信号線DMが通っている。
【0065】
表示領域DAは、従来の一般的な液晶表示パネルと同様に、走査信号線GLと映像信号線DLとの交点の近傍にTFT素子Tr1を配置し、ゲートを走査信号線GLに接続し、ドレインを映像信号線DLに接続する。このとき、1本の映像信号線DLに接続される複数のTFT素子Tr1は、TFT素子Tr1と、接続されている映像信号線DLとの位置関係がすべて同じ関係になっている。すなわち、隣接する2本の映像信号線DLの間に、当該映像信号線DLの延在方向に沿って配置されたTFT素子Tr1は、すべてが同じ映像信号線DLに接続されている。
【0066】
また、実施例1の液晶表示パネルでは、各画素電極PXに加える階調電圧を、図7に示したような並び順にする。
【0067】
また、液晶表示パネルには、N個の映像信号入力端子DTが設けられており、1つの映像信号入力端子DTは、スイッチ回路101を介して連続する3本の映像信号線DL3q−2,DL3q−1,DL3qと接続される。
【0068】
このとき、スイッチ回路101は、3N個のスイッチ素子Tr2と、3本の切替配線φ1,φ2,φ3を有し、それぞれのスイッチ素子Tr2のゲートは、3本の切替配線φ1,φ2,φ3のうちのいずれかに接続している。また、1つの映像信号入力端子DTに接続している3個のスイッチ素子Tr2は、ゲートが異なる切替配線に接続されている。
【0069】
1つの映像信号入力端子DTに接続された3つのスイッチ素子Tr2は、ゲートが切替配線φ1に接続されたスイッチ素子、ゲートが切替配線φ2に接続されたスイッチ素子、およびゲートが切替配線φ3に接続されたスイッチ素子である。このとき、ゲートが切替配線φ1に接続されたスイッチ素子は、3本の映像信号線DL,DL,DLのうちの映像信号線DLに接続している。また、ゲートが切替配線φ2に接続されたスイッチ素子は、3本の映像信号線DL,DL,DLのうちの映像信号線DLに接続しており、ゲートが切替配線φ3に接続されたスイッチ素子は、3本の映像信号線DL,DL,DLのうちの映像信号線DLに接続している。
【0070】
また、別の1つの映像信号入力端子DTに接続された3つのスイッチ素子も、ゲートが切替配線φ1に接続されたスイッチ素子、ゲートが切替配線φ2に接続されたスイッチ素子、およびゲートが切替配線φ3に接続されたスイッチ素子である。このとき、ゲートが切替配線φ1に接続されたスイッチ素子は、3本の映像信号線DL,DL,DLのうちの映像信号線DLに接続している。また、ゲートが切替配線φ2に接続されたスイッチ素子は、3本の映像信号線DL,DL,DLのうちの映像信号線DLに接続しており、ゲートが切替配線φ3に接続されたスイッチ素子は、3本の映像信号線DL,DL,DLのうちの映像信号線DLに接続している。
【0071】
そして、実施例1の液晶表示パネルでは、この2つの映像信号入力端子DT,DTと6本の映像信号線DL〜DLとの接続形態が1つの単位になっており、これが繰り返されている。
【0072】
図8(a)および図8(b)は、実施例1の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
図8(a)は、実施例1の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。図8(b)は、映像信号入力端子に加える階調電圧とその極性の一例を示す模式図である。
【0073】
実施例1の液晶表示パネルを駆動するときには、各走査信号線GL、各切替配線φ1,φ2,φ3、および各映像信号入力端子DTに加える信号を、たとえば、図8(a)に示すようなタイミングで切り替える。このとき、各切替配線φ1,φ2,φ3に加える切替信号は、2水平選択期間を1周期とし、当該1周期の間に、φ1,φ2,φ3,φ1,φ3,φ2の順にHレベルになるようにする。
【0074】
このとき、1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期(2水平選択期間)の間に、DL,DL,DL,DL,DL,DLの順に接続される。またこのとき、別の1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期(2水平選択期間)の間に、DL,DL,DL,DL,DL,DLの順に接続される。したがって、映像信号入力端子DT,DTには、それぞれ、図8(a)に示したような順番で階調電圧を入力する。
【0075】
また、図示は省略するが、残りの映像信号入力端子DT〜DTのそれぞれにも、図8(a)に示したような順番で階調電圧を入力する。
【0076】
このとき、それぞれの映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の極性を、たとえば、図8(b)のようにすると、実施例1の液晶表示パネルでドット反転駆動をさせることができる。そのため、1つの映像信号入力端子DTに加える階調電圧の極性の反転頻度を、図3(b)に示した従来の駆動方法における反転頻度に比べて1/3(2/6)にすることができ、駆動回路3における消費電力を低減できる。したがって、実施例1の液晶表示パネルを有する液晶表示装置は、高画質化と低消費電力化を両立することができる。
【実施例2】
【0077】
図9は、本発明による実施例2の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。
【0078】
実施例2の液晶表示パネルは、たとえば、図9に示すように、表示領域DAの構成は、従来の液晶表示パネルにおける構成(たとえば、図2(a)に示した構成)と同じ構成である。
【0079】
これに対し、実施例2の液晶表示パネルにおけるスイッチ回路101の構成は、たとえば、図9に示すように、1つの映像信号入力端子DTに接続された3本の映像信号線DL,DL,DLと、別の1つ映像信号入力端子DTに接続された3本の映像信号線DL,DL,DLが、1本ずつ交互に並んでいる。
【0080】
このとき、3本の映像信号線DL,DL,DLのそれぞれに接続されたスイッチ素子は、それぞれ、ゲートが切替配線φ1,φ3,φ2に接続している。またこのとき、3本の映像信号線DL,DL,DLのそれぞれに接続されたスイッチ素子は、それぞれ、ゲートが切替配線φ2,φ1,φ3に接続している。そして、実施例2の液晶表示パネルでは、この2つの映像信号入力端子DT,DTと6本の映像信号線DL〜DLとの接続形態が1つの単位になっており、これが繰り返されている。
【0081】
図10(a)および図10(b)は、実施例2の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
図10(a)は、実施例2の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。図10(b)は、映像信号入力端子に加える階調電圧とその極性の一例を示す模式図である。
【0082】
実施例2の液晶表示パネルを駆動するときには、各走査信号線GL、各切替配線φ1,φ2,φ3、および各映像信号入力端子DTに加える信号を、たとえば、図10(a)に示すようなタイミングで切り替える。このとき、各切替配線φ1,φ2,φ3に加える切替信号は、1水平選択期間GSPを1周期とし、当該1周期の間に、φ1,φ2,φ3の順にHレベルになるようにする。
【0083】
このとき、1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期(1水平選択期間)の間に、DL,DL,DLの順に接続される。またこのとき、別の1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期(1水平選択期間)の間に、DL,DL,DLの順に接続される。したがって、映像信号入力端子DT,DTには、それぞれ、図10(a)に示したような順番で階調電圧を入力する。
【0084】
また、図示は省略するが、残りの映像信号入力端子DT〜DTのそれぞれにも、図10(a)に示したような順番で階調電圧を入力する。
【0085】
このとき、それぞれの映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の極性を、たとえば、図10(b)のようにすると、実施例2の液晶表示パネルでドット反転駆動をさせることができる。そのため、1つの映像信号入力端子DTに加える階調電圧の極性の反転頻度を、図3(b)に示した従来の駆動方法における反転頻度に比べて1/3(2/6)にすることができ、駆動回路3における消費電力を低減できる。したがって、実施例2の液晶表示パネルを有する液晶表示装置は、高画質化と低消費電力化を両立することができる。
【0086】
図11は、実施例2の液晶表示パネルの変形例の一例を示す模式図である。
【0087】
図9に示した例では、スイッチ素子Tr2と映像信号入力端子DTの間にある映像信号入力線102を交差させているが、実施例2の液晶表示パネルでは、これに限らず、たとえば、図11に示すように、映像信号線DLを交差させてもよいことはもちろんである。
【実施例3】
【0088】
図12は、本発明による実施例3の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。
【0089】
実施例3の液晶表示パネルは、たとえば、図12に示すように、表示領域DAの構成は、従来の液晶表示パネルの構成(たとえば、図2(a)に示した構成)と同じ構成である。
【0090】
これに対し、実施例3の液晶表示パネルにおけるスイッチ回路101の構成は、たとえば、図12に示すように、6本の映像信号線DL〜DLが、それぞれ、第1のスイッチ素子Tr2を介して第1の映像信号入力端子DTに接続し、第2のスイッチ素子Tr2を介して第2の映像信号入力端子DTに接続している。
【0091】
このとき、スイッチ回路101には、6本の切替配線φ1〜φ6が設けられており、6本の映像信号線DL〜DLに接続している第1のスイッチ素子Tr2は、ゲートが接続している切替配線が異なる。同様に、6本の映像信号線DL〜DLに接続している第2のスイッチ素子Tr2は、ゲートが接続している切替配線が異なる。そして、実施例3の液晶表示パネルでは、この2つの映像信号入力端子DT,DTと6本の映像信号線DL〜DLとの接続形態が1つの単位になっており、これが繰り返されている。
【0092】
図13(a)および図13(b)は、実施例3の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
図13(a)は、実施例3の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。図13(b)は、映像信号入力端子に加える階調電圧とその極性の一例を示す模式図である。
【0093】
実施例3の液晶表示パネルを駆動するときには、各走査信号線GL、各切替配線φ1〜φ6、および各映像信号入力端子DTに加える信号を、たとえば、図13(a)に示すようなタイミングで切り替える。このとき、各切替配線に加える切替信号は、2水平選択期間を1周期とし、当該1周期の間に、φ1,φ2,φ3,φ4,φ5,φ6の順にHレベルになるようにする。
【0094】
このとき、第1の映像信号入力端子DTと6本の映像信号線DL〜DLとは、1周期(2水平選択期間)の間に、DL,DL,DL,DL,DL,DLの順に接続される。またこのとき、第2の映像信号入力端子DTと6本の映像信号線DL〜DLとは、1周期(2水平選択期間)の間に、DL,DL,DL,DL,DL,DLの順に接続される。したがって、映像信号入力端子DT,DTには、それぞれ、図13(a)に示したような順番で階調電圧を入力する。
【0095】
また、図示は省略するが、残りの映像信号入力端子DT〜DTのそれぞれにも、図13(a)に示したような順番で階調電圧を入力する。
【0096】
このとき、それぞれの映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の極性を、たとえば、図13(b)のようにすると、実施例3の液晶表示パネルでドット反転駆動をさせることができる。すなわち、実施例3の液晶表示パネルを駆動させるときには、たとえば、1フレーム期間に1つの映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の極性を、すべて同じ極性にすることができ、1つの映像信号入力端子DTに加える階調電圧の極性の反転頻度を、たとえば、1フレーム期間に1回の割合まで減らすことができる。すなわち、実施例3の液晶表示パネルを図13(a)および図13(b)に示したような方法で駆動させる場合、駆動回路3では列毎反転駆動に相当する階調電圧を生成しつつ、液晶表示パネルをドット反転駆動させることができる。したがって、実施例3の液晶表示パネルを有する液晶表示装置は、高画質化と低消費電力化を両立することができる。
【実施例4】
【0097】
図14は、本発明による実施例4の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。
【0098】
実施例4の液晶表示パネルは、たとえば、図14に示すように、表示領域DAの構成は、従来の液晶表示パネルの構成(たとえば、図2(a)に示した構成)と同じ構成である。
【0099】
これに対し、実施例4の液晶表示パネルにおけるスイッチ回路101の構成は、たとえば、図14に示すように、1本の映像信号線DLが、第1のスイッチ素子Tr2および第2のスイッチ素子Tr2を介して第1の映像信号入力端子DTに接続し、第1のスイッチ素子Tr2および第3のスイッチ素子Tr2を介して第2の映像信号入力端子DTに接続している。
【0100】
なお、第1の映像信号入力端子DTおよび第2の映像信号入力端子DTに接続している6本の映像信号線DL〜DLに接続している第1のスイッチ素子Tr2は、ゲートが切替配線φ1〜φ3のいずれかに接続しているスイッチ素子である。また、第2のスイッチ素子Tr2は、ゲートが切替配線φ4に接続しているスイッチ素子であり、第3のスイッチ素子Tr2は、ゲートが切替配線φ5に接続しているスイッチ素子である。
【0101】
このとき、1組の第2のスイッチ素子Tr2および第3のスイッチ素子Tr2に接続している3つの第1のスイッチ素子Tr2は、ゲートが異なる切替配線(φ1〜φ3のいずれか)に接続している。そして、実施例4の液晶表示パネルでは、この2つの映像信号入力端子DT,DTと6本の映像信号線DL〜DLとの接続形態が1つの単位になっており、これが繰り返されている。
【0102】
図15は、実施例4の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
【0103】
実施例4の液晶表示パネルを駆動するときには、各走査信号線GL、各切替配線φ1〜φ5、および各映像信号入力端子DLに加える信号を、たとえば、図15に示すようなタイミングで切り替える。このとき、各切替配線φ1〜φ5に加える切替信号は、2水平選択期間を1周期とし、切替配線φ1,φ2,φ3の切替信号は、当該1周期の間にφ1,φ2,φ3,φ1,φ2,φ3の順にHレベルになるようにする。また、切替配線φ4,φ5の切替信号は、1周期(2水平選択期間)の間にφ4,φ5,φ4,φ5,φ4,φ5の順にHレベルになるようにする。
【0104】
このとき、第1の映像信号入力端子DTと6本の映像信号線DL〜DLとは、1周期(2水平選択期間)の間に、DL,DL,DL,DL,DL,DLの順に接続される。またこのとき、第2の映像信号入力端子DTと6本の映像信号線DL〜DLとは、1周期(2水平選択期間)の間に、DL,DL,DL,DL,DL,DLの順に接続される。したがって、映像信号入力端子DT,DTには、それぞれ、図15に示したような順番で階調電圧を入力する。
【0105】
また、図示は省略するが、残りの映像信号入力端子DT〜DTのそれぞれにも、図15に示したような順番で階調電圧を入力する。
【0106】
このとき、それぞれの映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の極性を、たとえば、図13(b)に示したようにすると、実施例4の液晶表示パネルでドット反転駆動をさせることができる。すなわち、実施例4の液晶表示パネルを駆動させるときには、たとえば、1フレーム期間に1つの映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の極性を、すべて同じ極性にすることができる。したがって、実施例4の液晶表示パネルを有する液晶表示装置は、実施例3の液晶表示パネルを有する液晶表示装置と同様に、高画質化と低消費電力化を両立することができる。
【0107】
図16は、実施例4の液晶表示パネルの変形例の一例を示す模式図である。
【0108】
図14に示した例では、スイッチ素子Tr2と映像信号入力端子DTの間にある映像信号入力線102を交差させているが、実施例4の液晶表示パネルでは、これに限らず、たとえば、図16に示すように、切替配線φ3と切替配線φ4の間で第1のスイッチ素子Tr2と第3のスイッチ素子Tr2とを接続する配線を交差させてもよいことはもちろんである。
【実施例5】
【0109】
図17は、本発明による実施例5の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。
【0110】
実施例1乃至実施例4の液晶表示パネルは、表示領域DAの構成が、たとえば、図2(a)に示したような従来の液晶表示パネルにおける構成と同じ構成である。しかしながら、本発明は、そのような構成に限らず、たとえば、TFT素子Tr1の配置が千鳥配置と呼ばれる構成の液晶表示パネルにも適用することができる。
【0111】
TFT素子Tr1の配置が千鳥配置と呼ばれる構成の場合、たとえば、図17に示すように、1本の映像信号線DLに接続しているTFT素子は、走査信号線GLの延在方向でみたTFT素子Tr1と、接続している映像信号線DLとの位置関係が、1個ずつ反転した関係になっている。すなわち、隣接する2本の映像信号線DLの間に、当該映像信号線DLの延在方向に沿って並んだ複数の画素電極PXは、2本の映像信号線DLのうちの一方の映像信号線に接続している画素電極PXと、他方の映像信号線DLに接続している画素電極PXとが交互に並んでいる。
【0112】
このとき、表示領域DAには、3N+1本の映像信号線DL〜DL3N+1が通っており、これらの3N+1本の映像信号線を挟むように、2本のダミーの映像信号線DM,DMが通っている。
【0113】
またこのとき、スイッチ回路101は、映像信号線DL〜DL3Nと、映像信号入力端子DT〜DTとを接続する部分については、図2(a)に示した構成と同じ構成であり、連続する3本の映像信号線DL3q−2,DL3q−1,DL3qを1つの映像信号入力端子DT(q=1,2,3,・・・,Nのいずれかの整数)に接続している。また、映像信号線DL3N+1は、ゲートが切替配線φ1に接続されたスイッチ素子Tr2により映像信号入力端子DTN+1に接続している。
【0114】
また、実施例5の液晶表示パネルにおいて、ダミーの映像信号線DMと映像信号線DLの間に配置された画素電極PXに加える階調電圧D1,1,D2,1,・・・、および映像信号線DL3N+1とダミーの映像信号線DMの間に配置された画素電極PXに加える階調電圧D1,2,D2,2,・・・は、それぞれ、ダミーの階調電圧である。
【0115】
図18(a)乃至図18(c)は、実施例5の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
図18(a)は、実施例5の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。図18(b)は、1フレーム期間における各画素電極の極性の一例を示す模式図である。図18(c)は、映像信号入力端子に加える階調電圧とその極性の一例を示す模式図である。
【0116】
実施例5の液晶表示パネルを駆動するときには、各走査信号線GL、各切替配線φ1,φ2,φ3、および各映像信号入力端子DTに加える信号を、たとえば、図18(a)に示すようなタイミングで切り替える。このとき、各切替配線φ1,φ2,φ3に加える切替信号は、1水平選択期間GSPを1周期とし、切替配線φ1,φ2,φ3の切替信号は、当該1周期の間にφ1,φ2,φ3の順にHレベルになるようにする。
【0117】
このとき、1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期(1水平選択期間)の間に、DL,DL,DLの順に接続される。またこのとき、別の1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期の間に、DL,DL,DLの順に接続される。したがって、映像信号入力端子DT,DTには、それぞれ、図18(a)に示したような順番で階調電圧を入力する。
【0118】
また、図示は省略するが、残りの映像信号入力端子DT〜DTのそれぞれにも、図18(a)に示した映像信号入力端子DT,DTと同様の順番で階調電圧を入力する。
【0119】
またこのとき、映像信号入力端子DTN+1は、1周期(1水平選択期間)のうちの、切替配線φ1の切替信号がHレベルになる選択期間だけ、映像信号線DL3N+1に接続される。そのため、映像信号入力端子DTN+1には、たとえば、切替配線φ1の切替信号がHレベルになる選択期間だけ、階調電圧を入力する。
【0120】
このとき、実施例5の液晶表示パネルをドット反転駆動させようとすると、それぞれの画素電極PXの極性は、たとえば、図18(b)に示すようになる。したがって、図18(a)に示したような駆動方法でドット反転駆動をさせる場合、それぞれの映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の極性は、たとえば、図18(c)に示したようになる。そのため、1つの映像信号入力端子DTに加える階調電圧の極性の反転頻度を、図3(b)に示した従来の駆動方法における反転頻度に比べて2/3(4/6)にすることができ、駆動回路3における消費電力を低減できる。したがって、実施例5の液晶表示パネルを有する液晶表示装置を、図18(a)および図18(c)に示したような方法で駆動させた場合、高画質化と低消費電力化を両立することができる。
【0121】
図19(a)および図19(b)は、実施例5の液晶表示パネルの駆動方法として望ましい方法の一例を示す模式図である。
図19(a)は、実施例5の液晶表示パネルの駆動方法として望ましい方法の一例を示す模式図である。図19(b)は、映像信号入力端子に加える映像信号とその極性の一例を示す模式図である。
【0122】
実施例5の液晶表示パネルを駆動させるときには、各走査信号線GL、各切替配線φ1,φ2,φ3、および各映像信号入力端子DTに加える信号を、たとえば、図19(a)に示すようなタイミングで切り替えることが望ましい。このとき、各切替配線φ1,φ2,φ3に加える切替信号は、2水平選択期間を1周期とし、切替配線φ1,φ2,φ3の切替信号は、当該1周期の間にφ1,φ2,φ3,φ2,φ3,φ1の順にHレベルになるようにする。
【0123】
このとき、1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期(2水平選択期間)の間に、DL,DL,DL,DL,DL,DLの順に接続される。またこのとき、別の1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期の間に、DL,DL,DL,DL,DL,DLの順に接続される。したがって、映像信号入力端子DT,DTには、それぞれ、図19(a)に示したような順番で階調電圧を入力する。
【0124】
また、図示は省略するが、残りの映像信号入力端子DT〜DTのそれぞれにも、図19(a)に示した映像信号入力端子DTと同様の順番で階調電圧を入力する。
【0125】
またこのとき、映像信号入力端子DTN+1は、1周期(1水平選択期間)のうちの、切替配線φ1の切替信号がHレベルになる選択期間だけ、映像信号線DL3N+1に接続される。そのため、映像信号入力端子DTN+1には、たとえば、切替配線φ1の切替信号がHレベルになる選択期間だけ、階調電圧を入力する。
【0126】
このとき、それぞれの映像信号入力端子に入力する階調電圧の極性を、たとえば、図19(b)に示したようにすると、実施例5の液晶表示パネルでドット反転駆動をさせることができる。すなわち、実施例5の液晶表示パネルを駆動させるときに、たとえば、図19(a)および図19(b)に示したような方法で駆動させると、1つの映像信号入力端子に加える階調電圧の極性の反転頻度を、図3(b)に示した駆動方法における反転頻度に比べて2/3(4/6)にすることができる。したがって、実施例5の液晶表示パネルを有する液晶表示装置は、図19(a)および図19(b)に示したような方法で駆動させることで、高画質化と低消費電力化を両立することができる。
【0127】
図20(a)および図20(b)は、実施例5の液晶表示パネルの駆動方法として望ましい方法の変形例を示す模式図である。
図20(a)は、実施例5の液晶表示パネルの駆動方法として望ましい方法の変形例を示す模式図である。図20(b)は、映像信号入力端子に加える映像信号とその極性の一例を示す模式図である。
【0128】
実施例5の液晶表示パネルを駆動させるときには、各走査信号線GL、各切替配線φ1,φ2,φ3、および各映像信号入力端子DTに加える信号を、たとえば、図20(a)に示すようなタイミングで切り替えてもよい。このとき、各切替配線φ1,φ2,φ3に加える切替信号は、2水平選択期間を1周期とし、切替配線φ1,φ2,φ3の切替信号は、当該1周期の間にφ1,φ3,φ2,φ2,φ3,φ1の順にHレベルになるようにする。
【0129】
このとき、1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期(1水平選択期間)の間に、DL,DL,DL,DL,DL,DLの順に接続される。またこのとき、別の1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期(1水平選択期間)の間に、DL,DL,DL,DL,DL,DLの順に接続される。したがって、映像信号入力端子DT,DTには、それぞれ、図20(a)に示したような順番で階調電圧を入力する。
【0130】
また、図示は省略するが、残りの映像信号入力端子DT〜DTのそれぞれにも、図20(a)に示した映像信号入力端子DT,DTと同様の順番で階調電圧を入力する。
【0131】
またこのとき、映像信号入力端子DTN+1は、1周期(1水平選択期間)のうちの、切替配線φ1の切替信号がHレベルになる選択期間だけ、映像信号線DL3N+1に接続される。そのため、映像信号入力端子DTN+1には、たとえば、切替配線φ1の切替信号がHレベルになる選択期間だけ、階調電圧を入力する。
【0132】
このとき、それぞれの映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の極性を、たとえば、図20(b)に示したようにすると、実施例5の液晶表示パネルでドット反転駆動をさせることができる。このように、実施例5の液晶表示パネルを、図20(a)および図20(b)に示したような方法で駆動させると、1つの映像信号入力端子DTに加える階調電圧の極性の反転頻度を、図3(b)に示した駆動方法における反転頻度に比べて1/3(2/6)にすることができる。したがって、図19(a)および図19(b)に示したような方法で駆動させる場合に比べて、さらなる低消費電力化が期待できる。
【実施例6】
【0133】
図21は、本発明による実施例6の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。
【0134】
実施例6の液晶表示パネルは、表示領域DAの構成が実施例5と同様の千鳥配置と呼ばれる構成であり、スイッチ回路101の構成が実施例2と同様の構成である。
【0135】
このとき、スイッチ回路101は、映像信号線DL〜DL3Nと映像信号入力端子DT〜DTの接続部分については、図9に示した構成と同じ構成である。また、映像信号線DL3N+1は、ゲートが切替配線φ1に接続されたスイッチ素子により映像信号入力端子DTN+1に接続している。
【0136】
図22(a)および図22(b)は、実施例6の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
図22(a)は、実施例6の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。図22(b)は、映像信号入力端子に加える階調電圧とその極性の一例を示す模式図である。
【0137】
実施例6の液晶表示パネルを駆動するときには、各走査信号線GL、各切替配線φ1,φ2,φ3、および各映像信号入力端子DTに加える信号を、たとえば、図22(a)に示すようなタイミングで切り替える。このとき、各切替配線φ1,φ2,φ3に加える切替信号は、1水平選択期間GSPを1周期とし、切替配線φ1,φ2,φ3の切替信号は、当該1周期の間にφ1,φ2,φ3の順にHレベルになるようにする。
【0138】
このとき、1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期(1水平選択期間)の間に、DL,DL,DLの順に接続される。またこのとき、別の1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期の間に、DL,DL,DLの順に接続される。したがって、映像信号入力端子DT,DTには、それぞれ、図22(a)に示したような順番で階調電圧を入力する。
【0139】
また、図示は省略するが、残りの映像信号入力端子DT〜DTのそれぞれにも、図22(a)に示した映像信号入力端子DT,DTと同様の順番で階調電圧を入力する。
【0140】
またこのとき、映像信号入力端子DTN+1は、1周期(1水平選択期間)のうちの、切替配線φ1の切替信号がHレベルになる選択期間だけ、映像信号線DL3N+1に接続される。そのため、映像信号入力端子DTN+1には、たとえば、切替配線φ1の切替信号がHレベルになる選択期間だけ、階調電圧を入力する。
【0141】
このとき、それぞれの映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の極性を、たとえば、図22(b)に示したようにすると、実施例6の液晶表示パネルでドット反転駆動をさせることができる。すなわち、実施例6の液晶表示パネルを駆動させるときに、たとえば、図22(a)および図22(b)に示したような方法で駆動させると、1つの映像信号入力端子DTに加える階調電圧の極性の反転頻度を、たとえば、1フレーム期間に1回の割合に減らすことができる。したがって、実施例6の液晶表示パネルを有する液晶表示装置は、高画質化と低消費電力化を両立することができる。
【0142】
図23は、実施例6の液晶表示パネルの駆動方法の変形例を示す模式図である。
【0143】
実施例6の液晶表示パネルを駆動させるときには、各走査信号線、各切替配線、および各映像信号入力端子に加える信号を、たとえば、図23に示すようなタイミングで切り替えてもよい。
【0144】
実施例6の液晶表示パネルを駆動させるときには、1フレーム期間中に1つの映像信号入力端子DTに入力される階調電圧の極性がすべて同じ極性であるため、当該1つの映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の順番を変えても、極性の反転頻度は変わらない。したがって、実施例6の液晶表示パネルを有する液晶表示装置は、図23に示したような駆動方法、すなわち、切替配線φ1,φ2,φ3に加える切替信号を、2水平選択期間を1周期にし、当該1周期の間にφ1,φ2,φ3,φ2,φ3,φ1の順にHレベルになるようにしても、高画質化と低消費電力化を両立することができる。
【実施例7】
【0145】
図24は、本発明による実施例7の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。
【0146】
実施例7の液晶表示パネルは、表示領域DAの構成が実施例5と同様の千鳥配置と呼ばれる構成であり、スイッチ回路101の構成が実施例2と同様の構成である。
【0147】
なお、実施例7の液晶表示パネルでは、表示領域DAの最も外側に配置される2本の映像信号線DL,DL3N+1が、表示領域DAの外側を通る配線JPによって接続されている。このとき、映像信号線DL3N+1は、配線JP、映像信号線3、スイッチ素子を介して映像信号入力端子DTに接続している。そのため、映像信号入力端子DTには、映像信号線DLに接続された画素電極および映像信号線DL3N+1に接続された画素電極に対する階調電圧が入力される。
【0148】
図25(a)および図25(b)は、実施例7の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
図25(a)は、実施例7の液晶表示パネルの駆動方法として望ましい方法の一例を示す模式図である。図25(b)は、映像信号入力端子に加える映像信号とその極性の一例を示す模式図である。
【0149】
実施例7の液晶表示パネルを駆動するときには、各走査信号線GL、各切替配線φ1,φ2,φ3、および各映像信号入力端子DTに加える信号を、たとえば、図25(a)に示すようなタイミングで切り替える。このとき、各切替配線φ1,φ2,φ3に加える切替信号は、2水平選択期間を1周期とし、切替配線φ1,φ2,φ3の切替信号は、当該1周期の間にφ1,φ2,φ3,φ2,φ3,φ1の順にHレベルになるようにする。
【0150】
このとき、1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期(1水平選択期間)の間に、DL,DL,DL,DL,DL,DLの順に接続される。またこのとき、mが奇数の走査信号線GLに加わる走査信号がHレベルである水平選択期間に映像信号線DLに加えられた階調電圧は、映像信号線DLと映像信号線DLの間にある画素電極と、映像信号線DL3N+1とダミーの映像信号線DMの間にある画素電極に与えられる。同様に、mが偶数の走査信号線GLに加わる走査信号がHレベルである水平選択期間に映像信号線DLに加えられた階調電圧は、ダミーの映像信号線DMと映像信号線DLの間にある画素電極と、映像信号線DL3Nと映像信号線DL3N+1の間にある画素電極に与えられる。
【0151】
ダミーの映像信号線と映像信号線の間にある画素電極は、映像や画像の表示に寄与しないダミーの画素の画素電極である。そのため、ダミーの映像信号線と映像信号線の間にある画素電極には、任意の電位の階調電圧を加えることができる。
【0152】
またこのとき、別の1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期(1水平選択期間)の間に、DL,DL,DL,DL,DL,DLの順に接続される。
【0153】
したがって、映像信号入力端子DT,DTには、それぞれ、図25(a)に示したような順番で階調電圧を入力する。
【0154】
また、図示は省略するが、残りの映像信号入力端子DT〜DTのそれぞれにも、図25(a)に示した映像信号入力端子DT,DTと同様の順番で階調電圧を入力する。
【0155】
このとき、それぞれの映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の極性を、たとえば、図25(b)に示したようにすると、実施例7の液晶表示パネルでドット反転駆動をさせることができる。すなわち、実施例7の液晶表示パネルを駆動させるときに、たとえば、図25(a)および図25(b)に示したような方法で駆動させると、1つの映像信号入力端子DTに加える階調電圧の極性の反転頻度を、たとえば、1フレーム期間に1回の割合に減らすことができる。したがって、実施例7の液晶表示パネルを有する液晶表示装置は、高画質化と低消費電力化を両立することができる。
【0156】
また、実施例7の液晶表示パネルは、実施例5および実施例6の液晶表示パネルに比べて、映像信号入力端子の数を1つ減らすことができる。
【実施例8】
【0157】
図26(a)および図26(b)は、液晶表示パネルの画素の配置方法を示す模式図である。
図26(a)は、液晶表示パネルの画素の配置方法の一例を示す模式図である。図26(b)は、液晶表示パネルの画素の配置方法の別の一例を示す模式図である。
【0158】
液晶表示パネルの表示領域は、マトリクス状に配置された複数の画素の集合で設定される。このとき、一般的な液晶表示パネルにおける画素の配置は、たとえば、図26(a)に示すような配置であり、映像信号線の延在方向(y方向)で隣接する2つの画素は、走査信号線の延在方向(x方向)の位置がそろっている。なお、図26(a)において、201は、格子状の遮光膜(ブラックマトリクス)であり、遮光膜201で分割された矩形領域の1つ1つが、画素の開口領域に相当する。また、それぞれの矩形領域に記したRm,q,Gm,q,Bm,qは、それぞれの画素が有する画素電極に加えられる階調電圧を示している。
【0159】
このような配置は、たとえば、液晶テレビやPC用の液晶ディスプレイなどに適用されている。
【0160】
また、デジタルスチルカメラの液晶ディスプレイなどに用いられる液晶表示パネルには、たとえば、図26(b)に示すように、y方向で隣接する2つの画素はx方向の位置がずれており、1つの画素を挟んで隣接する2つの画素はx方向の位置がそろっている配置(一般に、デルタ配置と呼ばれる。)になっているものもある。またこのとき、それぞれの画素の画素電極に与えられる階調電圧は、たとえば、図26(b)に示すようになっている。そして、本発明は、図26(a)に示したような配置の液晶表示パネルに限らず、図26(b)に示したようなデルタ配置の液晶表示パネルにも適用できる。
【0161】
図27は、本発明による実施例8の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。
【0162】
実施例8の液晶表示パネルは、表示領域DAの基本的な構成およびスイッチ回路101の構成が、実施例2の液晶表示パネルと同じ構成になっている。ただし、実施例8の液晶表示パネルは、画素の配置がデルタ配置になっているため、図27に示すように、隣接する2本の映像信号線DLの間に配置された画素電極PXについてみると、映像信号線DLの延在方向で隣接する2つの画素電極PXはx方向の位置がずれており、1つの画素電極PXを挟んで隣接する2つの画素電極PXはx方向の位置がそろっている。
【0163】
図28(a)乃至図28(c)は、実施例8の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
図28(a)は、実施例8の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。図28(b)は、映像信号入力端子に加える映像信号とその極性の一例を示す模式図である。図28(c)は、1フレーム期間における各画素電極の極性の一例を示す模式図である。
【0164】
実施例8の液晶表示パネルを駆動するときには、各走査信号線GL、各切替配線φ1,φ2,φ3、および各映像信号入力端子DTに加える信号を、たとえば、図28(a)に示すようなタイミングで切り替える。このとき、各切替配線φ1,φ2,φ3に加える切替信号は、2水平選択期間を1周期とし、当該1周期の間に、φ1,φ2,φ3,φ3,φ1,φ2の順にHレベルになるようにする。
【0165】
このとき、1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期(2水平選択期間)の間に、DL,DL,DL,DL,DL,DLの順に接続される。またこのとき、別の1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期(2水平選択期間)の間に、DL,DL,DL,DL,DL,DLの順に接続される。したがって、映像信号入力端子DT,DTには、それぞれ、図28(a)に示したような順番で階調電圧を入力する。
【0166】
また、図示は省略するが、残りの映像信号入力端子DT〜DTのそれぞれにも、図28(a)に示したような順番で階調電圧を入力する。
【0167】
このとき、それぞれの映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の極性を、たとえば、図28(b)のようにすると、1フレーム期間における各画素電極PXの極性は、図28(c)に示したようになる。このとき、1フレーム期間における各画素電極PXの極性は、列毎反転駆動と同様の極性になるが、駆動回路3において階調電圧を生成する際にも、列毎反転駆動の場合と同様の方法で生成される。そのため、1つの映像信号入力端子DTに加える階調電圧の極性の反転頻度を、1フレーム期間に1回の割合に減らすことができ、駆動回路3における消費電力を低減できる。したがって、実施例8の液晶表示パネルを有する液晶表示装置は、図28(a)および図28(b)に示したような方法で駆動させることで、高画質化と低消費電力化を両立することができる。
【0168】
図29(a)および図29(b)は、実施例8の液晶表示パネルの駆動方法の変形例を示す模式図である。
図29(a)は、実施例8の液晶表示パネルの駆動方法の変形例を示す模式図である。図29(b)は、1フレーム期間における各画素電極の極性の一例を示す模式図である。
【0169】
実施例8の液晶表示パネルを、図28(a)に示したような方法で駆動させる場合、各映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の極性は、たとえば、図29(a)に示すようにしてもよい。この場合、1水平選択期間GSP毎に階調電圧の極性が反転し、1フレーム期間における各画素電極PXの極性は、図29(b)に示したようなドット反転駆動と同様の極性になる。
【0170】
駆動回路3において、図29(a)に示したような極性の階調電圧を生成する場合、図28(b)に示したような極性の階調電圧を生成する場合に比べて、極性の反転頻度が増える。そのため、駆動回路3における消費電力は増加する。しかしながら、従来のドット反転駆動の場合に比べると、極性の反転頻度は1/3(2/6)に減り、駆動回路3における消費電力を低減することができる。したがって、実施例8の液晶表示パネルを有する液晶表示装置は、図28(a)および図29(a)に示したような駆動方法であっても、高画質化と低消費電力化を両立することができる。
【0171】
なお、実施例8では、スイッチ回路101が、実施例2に示した例と同じ場合を挙げているが、これに限らず、たとえば、実施例3または実施例4で挙げたような構成であってもよいことはもちろんである。実施例8の液晶表示パネルにおけるスイッチ回路101の構成を、実施例3または実施例4で挙げた構成に置き換える場合、それぞれ、実施例3または実施例4で説明したような方法で駆動させることで、高画質化と低消費電力化を両立することができる。
【実施例9】
【0172】
図30は、本発明による実施例9の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。
【0173】
実施例9の液晶表示パネルは、表示領域DAの基本的な構成およびスイッチ回路101の構成が、実施例6の液晶表示パネルと同じ構成になっている。ただし、実施例9の液晶表示パネルは、画素の配置がデルタ配置になっており、図30に示すように、隣接する2本の映像信号線DLの間に配置された画素電極PXについてみると、映像信号線DLの延在方向で隣接する2つの画素電極PXはx方向の位置がずれており、1つの画素電極PXを挟んで隣接する2つの画素電極PXはx方向の位置がそろっている。
【0174】
図31(a)乃至図31(c)は、実施例9の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
図31(a)は、実施例9の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。図31(b)は、映像信号入力端子に加える映像信号とその極性の一例を示す模式図である。図31(c)は、1フレーム期間における各画素電極の極性の一例を示す模式図である。
【0175】
実施例9の液晶表示パネルを駆動するときには、各走査信号線GL、各切替配線φ1,φ2,φ3、および各映像信号入力端子DTに加える信号を、たとえば、図31(a)に示すようなタイミングで切り替える。このとき、各切替配線φ1,φ2,φ3に加える切替信号は、1水平選択期間を1周期とし、当該1周期の間に、φ1,φ2,φ3の順にHレベルになるようにする。
【0176】
このとき、1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期(1水平選択期間)の間に、DL,DL,DLの順に接続される。またこのとき、別の1つの映像信号入力端子DTと3本の映像信号線DL,DL,DLとは、1周期(1水平選択期間)の間に、DL,DL,DLの順に接続される。したがって、映像信号入力端子DT,DTには、それぞれ、図31(a)に示したような順番で階調電圧を入力する。
【0177】
また、図示は省略するが、残りの映像信号入力端子DT〜DTのそれぞれにも、図31(a)に示したような順番で階調電圧を入力する。
【0178】
このとき、それぞれの映像信号入力端子DTに入力する階調電圧の極性を、たとえば、図31(b)のようにすると、1フレーム期間における各画素電極PXの極性は、図31(c)に示したように、ドット反転駆動と同様の極性になる。またこのとき、駆動回路3において階調電圧を生成する際には、列毎反転駆動の場合と同様の方法で生成される。そのため、1つの映像信号入力端子DTに加える階調電圧の極性の反転頻度を、1フレーム期間に1回の割合に減らすことができ、駆動回路3における消費電力を低減できる。したがって、実施例9の液晶表示パネルを有する液晶表示装置は、図31(a)および図31(b)に示したような方法で駆動させることで、高画質化と低消費電力化を両立することができる。
【0179】
また、実施例9の液晶表示パネルは、たとえば、実施例7の液晶表示パネルのように、表示領域DAの最も外側に配置された2本の映像信号線DL,DL3N+1を、表示領域DAの外側を通る配線JPで電気的に接続してもよい。
【0180】
以上、本発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であることはもちろんである。
【0181】
たとえば、前記実施例1乃至実施例9では、液晶表示パネルに本発明を適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明は、これに限らず、液晶表示パネルと同様の構成であり、かつ、同様の駆動方法で駆動させる表示パネルであれば適用できることはもちろんである。
【0182】
また、前記実施例1乃至実施例9では、映像または画像の1ドットの色を、3つの画素で表現する液晶表示パネルを例に挙げたが、本発明は、これに限らず、1ドットの色を4つまたはそれ以上の画素で表現する液晶表示パネルにも適用できることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0183】
【図1(a)】本発明に関わる液晶表示装置の平面構成の一例を示す模式平面図である。
【図1(b)】表示領域の1つの画素の回路構成の一例を示す模式回路図である。
【図1(c)】1つの画素の回路構成の別の表現方法の一例を示す模式回路図である。
【図2(a)】従来の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式回路図である。
【図2(b)】図2(a)に示した液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
【図3(a)】ドット反転駆動と呼ばれる駆動方法の原理を示す模式図である。
【図3(b)】ドット反転駆動をするときの階調電圧の入力方法を示す模式図である。
【図4(a)】参考例1の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
【図4(b)】映像信号入力端子に加える階調電圧とその極性の一例を示す模式図である。
【図5】参考例2の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。
【図6】参考例2の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
【図7】本発明による実施例1の液晶表示パネルの概略構成を示す模式図である。
【図8(a)】実施例1の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
【図8(b)】映像信号入力端子に加える映像信号とその極性の一例を示す模式図である。
【図9】本発明による実施例2の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。
【図10(a)】実施例2の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
【図10(b)】映像信号入力端子に加える階調電圧とその極性の一例を示す模式図である。
【図11】実施例2の液晶表示パネルの変形例の一例を示す模式図である。
【図12】本発明による実施例3の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。
【図13(a)】実施例3の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
【図13(b)】映像信号入力端子に加える階調電圧とその極性の一例を示す模式図である。
【図14】本発明による実施例4の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。
【図15】実施例4の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
【図16】実施例4の液晶表示パネルの変形例の一例を示す模式図である。
【図17】本発明による実施例5の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。
【図18(a)】実施例5の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
【図18(b)】1フレーム期間における各画素電極の極性の一例を示す模式図である。
【図18(c)】映像信号入力端子に加える階調電圧とその極性の一例を示す模式図である。
【図19(a)】実施例5の液晶表示パネルの駆動方法として望ましい方法の一例を示す模式図である。
【図19(b)】映像信号入力端子に加える階調電圧とその極性の一例を示す模式図である。
【図20(a)】実施例5の液晶表示パネルの駆動方法として望ましい方法の変形例を示す模式図である。
【図20(b)】映像信号入力端子に加える階調電圧とその極性の一例を示す模式図である。
【図21】本発明による実施例6の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。
【図22(a)】実施例6の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
【図22(b)】映像信号入力端子に加える階調電圧とその極性の一例を示す模式図である。
【図23】実施例6の液晶表示パネルの駆動方法の変形例を示す模式図である。
【図24】本発明による実施例7の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。
【図25(a)】実施例7の液晶表示パネルの駆動方法として望ましい方法の一例を示す模式図である。
【図25(b)】映像信号入力端子に加える映像信号とその極性の一例を示す模式図である。
【図26(a)】液晶表示パネルの画素の配置方法の一例を示す模式図である。
【図26(b)】液晶表示パネルの画素の配置方法の別の一例を示す模式図である。
【図27】本発明による実施例8の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。
【図28(a)】実施例8の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
【図28(b)】映像信号入力端子に加える映像信号とその極性の一例を示す模式図である。
【図28(c)】1フレーム期間における各画素電極の極性の一例を示す模式図である。
【図29(a)】実施例8の液晶表示パネルの駆動方法の変形例を示す模式図である。
【図29(b)】1フレーム期間における各画素電極の極性の一例を示す模式図である。
【図30】本発明による実施例9の液晶表示パネルの概略構成の一例を示す模式図である。
【図31(a)】実施例9の液晶表示パネルの駆動方法の一例を示す模式図である。
【図31(b)】映像信号入力端子に加える映像信号とその極性の一例を示す模式図である。
【図31(c)】1フレーム期間における各画素電極の極性の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0184】
1…TFT基板
2…対向基板
3…駆動回路
GL,GL,GL,GL,GL,GL,GLm+1…走査信号線
DL,DL,DL,DL,DL,DL,DL,DL,DL3N−2,DL3N−1,DL3N,DL3N+1…映像信号線
DT,DT,DT,DTN+1…映像信号入力端子
CB…コモン給電配線
Tr1…TFT素子
PX…画素電極
Tr2…スイッチ素子
φ1,φ2,φ3,φ4,φ5,φ6…切替配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本の走査信号線と、絶縁層を介して前記走査信号線と立体交差する複数本の映像信号線と、前記走査信号線と前記映像信号線とが立体交差する位置の近傍のそれぞれに配置された複数個のTFT素子と、それぞれの前記TFT素子のソースまたはドレインに接続された複数個の電極と、前記映像信号線の数よりも少ない複数個の映像信号入力端子と、前記複数個の映像信号入力端子と前記複数本の映像信号線との間に介在するスイッチ回路と、前記複数個の映像信号入力端子のそれぞれに映像信号を入力する駆動回路とを有する液晶表示装置であって、
前記スイッチ回路は、複数個のスイッチ素子と、前記スイッチ素子のオン/オフの切替を行う複数本の切替配線とを有し、前記複数個のスイッチ素子は、それぞれ、前記複数本の切替配線のうちのいずれかに接続しており、
前記複数本の映像信号線は、それぞれ、1個のスイッチ素子を介して1個の前記映像信号入力端子に接続しており、
1個の前記映像信号入力端子に接続している複数個のスイッチ素子は、それぞれ、異なる切替配線に接続しており、
前記複数本の切替配線のうちの1本の切替配線に接続している前記スイッチ素子のそれぞれに接続している複数本の映像信号線は、当該複数本の映像信号線において隣接する2本の映像信号線の間に配置される他の映像信号線の数が2通り以上であることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
複数本の走査信号線と、絶縁層を介して前記走査信号線と立体交差する複数本の映像信号線と、前記走査信号線と前記映像信号線とが立体交差する位置の近傍のそれぞれに配置された複数個のTFT素子と、それぞれの前記TFT素子のソースまたはドレインに接続された複数個の電極と、前記映像信号線の数よりも少ない複数個の映像信号入力端子と、前記複数個の映像信号入力端子と前記複数本の映像信号線との間に介在するスイッチ回路と、前記複数個の映像信号入力端子のそれぞれに映像信号を入力する駆動回路とを有する液晶表示装置であって、
前記スイッチ回路は、複数個のスイッチ素子と、前記スイッチ素子のオン/オフの切替を行う複数本の切替配線とを有し、前記複数個のスイッチ素子は、それぞれ、前記複数本の切替配線のうちのいずれかに接続しており、
前記複数本の映像信号線は、それぞれ、1個のスイッチ素子を介して1個の映像信号入力端子に接続しており、
1個の前記映像信号入力端子に接続している複数個のスイッチ素子は、それぞれ、異なる切替配線に接続しており、
第1の映像信号入力端子に接続された複数本の前記映像信号線と、第2の映像信号入力端子に接続された複数本の前記映像信号線とが、1本ずつ交互に配置されていることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項3】
前記スイッチ回路は、前記複数本の映像信号線の配置方向に沿ってみたときに、1つの前記映像信号入力端子に接続された複数本の前記映像信号線と、当該複数本の前記映像信号線に接続された前記スイッチ素子が接続している切替配線との並び順の関係が2通りあり、かつ、当該2通りの関係が、逆の関係になっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記TFT素子は、前記ドレインまたは前記ソースのうちの前記電極に接続していないほうが前記映像信号線に接続しており、
1本の映像信号線に接続している複数個のTFT素子は、前記複数本の映像信号線の配置方向でみた、前記TFT素子と、接続している前記映像信号線との位置関係がすべて同じ関係であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記TFT素子は、前記ドレインまたは前記ソースのうちの前記電極に接続していないほうが前記映像信号線に接続しており、
1本の映像信号線に接続している複数個のTFT素子は、前記複数本の映像信号線の配置方向でみた、前記TFT素子と、接続している前記映像信号線との位置関係が、あらかじめ定められた数毎に反転した関係であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記複数本の映像信号線のうちの、最も外側に配置された2本の映像信号線が、電気的に接続されていることを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
隣接する2本の前記映像信号線の間に、当該映像信号線の延在方向に沿って配置されている複数の前記電極は、隣接する2つの前記電極の前記走査信号線の配置方向でみた位置があらかじめ定められた距離だけずれており、かつ、1つの前記電極を挟んで隣接する2つの前記電極の前記走査信号線の配置方向でみた位置が同じ位置であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
前記スイッチ素子は、TFT素子であり、当該TFT素子のゲートと前記切替配線とが接続していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
複数本の走査信号線と、絶縁層を介して前記走査信号線と立体交差する複数本の映像信号線と、前記走査信号線と前記映像信号線とが立体交差する位置の近傍のそれぞれに配置された複数個のTFT素子と、それぞれの前記TFT素子のソースまたはドレインに接続された複数個の電極と、前記映像信号線の数よりも少ない複数個の映像信号入力端子と、前記複数個の映像信号入力端子と前記複数本の映像信号線との間に介在するスイッチ回路と、前記複数個の映像信号入力端子のそれぞれに映像信号を入力する駆動回路とを有する液晶表示装置であって、
前記スイッチ回路は、複数個のスイッチ素子と、前記スイッチ素子のオン/オフの切替を行う複数本の切替配線とを有し、前記複数個のスイッチ素子は、それぞれ、前記複数本の切替配線のうちのいずれかに接続しており、
前記複数本の映像信号線は、それぞれ、1個のスイッチ素子を介して前記複数個の映像信号入力端子に接続しており、
1個の前記映像信号入力端子に接続している複数個のスイッチ素子は、それぞれ、異なる切替配線に接続しており、かつ、1つの前記映像信号入力端子に前記スイッチ素子を介して接続している複数本の映像信号線は、連続して並列に配置されており、
1本の映像信号線に接続している複数個のTFT素子は、前記複数本の映像信号線の配置方向でみた、前記TFT素子と、接続している前記映像信号線との位置関係が、あらかじめ定められた数毎に反転した関係であることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項10】
前記複数本の映像信号線のうちの、最も外側に配置された2本の映像信号線が、電気的に接続されていることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置。
【請求項11】
前記スイッチ素子は、TFT素子であり、当該TFT素子のゲートと前記切替配線とが接続していることを特徴とする請求項9に記載の表示装置。
【請求項12】
複数本の走査信号線と、絶縁層を介して前記走査信号線と立体交差する複数本の映像信号線と、前記走査信号線と前記映像信号線とが立体交差する位置の近傍のそれぞれに配置された複数個のTFT素子と、それぞれの前記TFT素子のソースまたはドレインに接続された複数個の電極と、前記映像信号線の数よりも少ない複数個の映像信号入力端子と、前記複数個の映像信号入力端子と前記複数本の映像信号線との間に介在するスイッチ回路と、前記複数個の映像信号入力端子のそれぞれに映像信号を入力する駆動回路とを有する液晶表示装置であって、
前記スイッチ回路は、複数個のスイッチ素子と、前記スイッチ素子のオン/オフの切替を行う複数本の切替配線とを有し、前記複数個のスイッチ素子は、それぞれ、前記複数本の切替配線のうちのいずれかに接続しており、
前記複数本の映像信号線は、それぞれ、第1のスイッチ素子を介して第1の映像信号入力端子に接続し、かつ、第2のスイッチ素子を介して第2の映像信号入力端子に接続しており、
1本の前記映像信号線に接続している前記第1のスイッチ素子と前記第2のスイッチ素子とは、異なる切替配線に接続しており、
1組の第1の映像信号入力端子および第2の映像信号入力端子に接続される複数本の映像信号線のそれぞれに接続された前記第1のスイッチ素子と前記第2のスイッチ素子とは、それぞれ、前記第1のスイッチ素子が接続している切替配線と前記第2のスイッチ素子が接続している切替配線との組み合わせが異なることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項13】
複数本の走査信号線と、絶縁層を介して前記走査信号線と立体交差する複数本の映像信号線と、前記走査信号線と前記映像信号線とが立体交差する位置の近傍のそれぞれに配置された複数個のTFT素子と、それぞれの前記TFT素子のソースまたはドレインに接続された複数個の電極と、前記映像信号線の数よりも少ない複数個の映像信号入力端子と、前記複数個の映像信号入力端子と前記複数本の映像信号線との間に介在するスイッチ回路と、前記複数個の映像信号入力端子のそれぞれに映像信号を入力する駆動回路とを有する液晶表示装置であって、
前記スイッチ回路は、複数個のスイッチ素子と、前記スイッチ素子のオン/オフの切替を行う複数本の切替配線とを有し、前記複数個のスイッチ素子は、それぞれ、前記複数本の切替配線のうちのいずれかに接続しており、
前記複数本の映像信号線は、それぞれ、第1のスイッチ素子および第2のスイッチ素子を介して第1の映像信号入力端子に接続し、かつ、第1のスイッチ素子および第3のスイッチ素子を介して第2の映像信号入力端子に接続しており、
1個の前記映像信号入力端子には、前記第2のスイッチ素子が同じ切替配線に接続され、かつ、第1のスイッチ素子が異なる切替配線に接続された複数本の映像信号線と、第3のスイッチ素子が同じ切替配線に接続され、かつ、第1のスイッチ素子が異なる切替配線に接続された複数本の映像信号線とが接続していることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項14】
1個の前記映像信号入力端子には、1個の第2のスイッチ素子および1個の第3のスイッチ素子が接続しており、
第2のスイッチ素子および第3のスイッチ素子には、それぞれ、第1のスイッチ素子が異なる切替配線に接続された複数本の映像信号線が接続していることを特徴とする請求項13に記載の液晶表示装置。
【請求項15】
前記TFT素子は、前記ドレインまたは前記ソースのうちの前記電極に接続していないほうが前記映像信号線に接続しており、
1本の映像信号線に接続している複数個のTFT素子は、前記複数本の映像信号線の配置方向でみた、前記TFT素子と、接続している前記映像信号線との位置関係がすべて同じ関係であることを特徴とする請求項12または請求項13に記載の液晶表示装置。
【請求項16】
隣接する2本の前記映像信号線の間に、当該映像信号線の延在方向に沿って配置されている複数の前記電極は、隣接する2つの前記電極の前記走査信号線の配置方向でみた位置があらかじめ定められた距離だけずれており、かつ、1つの前記電極を挟んで隣接する2つの前記電極の前記走査信号線の配置方向でみた位置が同じ位置であることを特徴とする請求項12または請求項13に記載の液晶表示装置。
【請求項17】
前記スイッチ素子は、TFT素子であり、当該TFT素子のゲートと前記切替配線とが接続していることを特徴とする請求項12または請求項13に記載の液晶表示装置。

【図1(a)】
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【図1(b)】
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【図1(c)】
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【図2(a)】
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【図2(b)】
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【図3(a)】
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【図3(b)】
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【図4(a)】
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【図4(b)】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8(a)】
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【図8(b)】
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【図9】
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【図10(a)】
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【図10(b)】
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【図11】
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【図12】
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【図13(a)】
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【図13(b)】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18(a)】
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【図18(b)】
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【図18(c)】
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【図19(a)】
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【図19(b)】
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【図20(a)】
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【図20(b)】
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【図21】
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【図22(a)】
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【図22(b)】
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【図23】
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【図24】
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【図25(a)】
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【図25(b)】
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【図26(a)】
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【図26(b)】
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【図27】
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【図28(a)】
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【図28(b)】
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【図28(c)】
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【図29(a)】
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【図29(b)】
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【図30】
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【図31(a)】
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【図31(b)】
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【図31(c)】
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【公開番号】特開2010−32974(P2010−32974A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−197754(P2008−197754)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(502356528)株式会社 日立ディスプレイズ (2,552)
【Fターム(参考)】