説明

液滴射出集成体

液滴送出プリントヘッドは射出性能を高めるためにノズル開口の周りにウエルを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液滴の射出に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンタは基板上に液滴を被着するための装置の一種である。インクジェットプリンタは一般にインク源からノズル路へのインク路を備える。ノズル路は、インク滴が射出されるノズル開口で終端する。インク滴射出は一般に、例えば、圧電偏向器、サーマルバブルジェット(登録商標)発生器または静電偏向素子とすることができる、アクチュエータでインク路にあるインクに圧力を加えることによって制御される。一般的なプリント集成体は対応するノズル開口及び付帯するアクチュエータをもつインク路のアレイを有する。それぞれのノズル開口からの液滴射出は独立に制御することができる。オンデマンド液滴射出プリント集成体においては、プリント集成体及びプリントする基板が互いに対して移動するとともに画像の特定の画素位置に液滴を選択的に射出するためにそれぞれのアクチュエータが起動される。高性能プリント集成体において、ノズル開口は一般に50μmないしそれより小さい、例えば約25μmの直径を有し、100〜300ノズル/インチ(3.94〜11.81ノズル/mm)のピッチで隔てられ、100〜3000dpi(3.94〜118.11ドット/mm)ないしそれより高い解像度を有し、約1〜120ピコリットル(pL)ないしそれより少ない体積の液滴を供給する。液滴射出頻度は一般に10kHzないしそれより高い。
【0003】
ホイジングトン(Hoisington)等の特許文献1は、半導体の本体及び圧電型アクチュエータを有するプリント集成体を説明している。本体はエッチングでインクチャンバが画成されたシリコンでつくられる。ノズル開口はシリコンの本体に取り付けられた個別のノズルプレートによって画成される。圧電型アクチュエータは、印加電圧に応答して形状寸法を変える、すなわち曲がる、圧電材料層を有する。圧電層の曲がりがインク路に沿って配置されたポンプ室内のインクに圧力を加える。圧電型インクジェットプリント集成体は、フィッシュベック(Fishbeck)等の特許文献2,ハイン(Hine)の特許文献3モイニハン(Moynihan)等の特許文献4及びホイジングトンの特許文献5にも説明されており、これらの全内容は本明細書に参照として含まれる。
【特許文献1】米国特許第5265315号明細書
【特許文献2】米国特許第4825227号明細書
【特許文献3】米国特許第4937598号明細書
【特許文献4】米国特許第5659346号明細書
【特許文献5】米国特許第5757391号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題はインクジェットプリンタのプリントヘッドにおいて液滴の射出性能を高める手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様において、本発明の特徴は液滴射出である。ノズル開口から液滴を射出するためにその中で液体に圧力が加えられる流路を備えるプリントヘッドが提供される。ノズル開口はウエル枚に配置される。メニスカスを形成するために液体がノズル開口からウエルに供給される。メニスカスは、ウエルが液体で満たされているノズル開口幅の約1〜15%に等しい、ノズル開口の端より上方の液体深さを定める。
【0006】
別の態様において、本発明は、ノズル開口から液滴を射出するためにその中で液体に圧力が加えられる流路を備えるプリントヘッドを提供する。ノズル開口はウエル内に配置される。ノズル開口の断面に対するウエルの断面の比は約1.4〜約2.75である。実施形態において、ノズル開口の断面に対するウエル深さの比は約0.15〜0.5である。
【0007】
別の態様において、プリントヘッドは、ノズル開口から液滴を射出するために液体にその中で圧力が加えられる液体流路を備える。ノズル開口はウエル内に配置される。ウエルは比較的長い軸及び短い軸を有する。
【0008】
その他の態様すなわち実施形態は、上記の態様の特徴及び/または以下の特徴の1つまたはそれより多くの組合せを有することができる。メニスカスにおける圧力を制御することによってメニスカスが形成される。メニスカスの形成は液体の圧力を下げることによって行われる。ノズル開口の上流の場所で真空が与えられる。ノズル開口における真空は約0.5〜約10inwgである(本明細書において真空圧の単位はインチ水柱(inwg)(1inwg=249Pa)である)。
【0009】
ノズル開口幅に対するウエル幅の比は約1.4〜約2.8である。ウエルはノズル開口の約0.15〜0.5の深さを有する。ウエル周縁とノズル周縁の間隔はノズル幅の約0.2ないしそれより大きい。液体は約20〜45ダイン/cm(1ダイン/cm=10−3N/m)の表面張力を有する。ノズル開口及びウエルは共通の構体によって画成される。ノズル開口及び/またはウエルは、例えば、シリコン材料内に画成される。ノズル開口及び/またはウエルは、金属、炭素またはプラスチック内に画成することもできる。
【0010】
液体には圧電素子によって圧力が加えられる。ノズル開口は約70μmないしそれより小さい幅を有する。方法は複数のノズル開口を含み、ノズル開口のピッチは約25ノズル/インチ(約0.98ノズル/mm)またはそれより短くすることができる。方法は約1〜約70pLの体積を有する液滴を射出する工程を含む。
【0011】
実施形態は以下の利点の1つまたはそれより多くを有することができる。プリントヘッドの動作は、ノズルプレート面周りの残余インクが液滴形成及び射出との干渉を小さくするように制御されるから、頑強で確実である。小ノズルの大アレイが基板上の精確な場所にインクを正確に射出しなければならない高性能プリントヘッドにおいて、液滴の速度及び軌道直線性が維持される。ウエル構造が残余インクを制御し、粘度及び表面張力特性が変わるインクのような、様々な液体を噴射する望ましい噴射特性及びノズル開口における圧力特性が変わるヘッドを可能にする。ウエル構造自体は頑強であり、可動部品を必要とせず、例えばシリコン材料のような半導体材料に、エッチングで施すことができる。
【0012】
さらに別の態様、特徴及び利点は以下に示される。例えば、特定の態様は以下に論じられるウエルの寸法及び特性を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
様々な図面において同様の参照記号は同様の要素を示す。
【0014】
図1を参照すれば、インクジェット装置10は、供給インク12を入れている液溜め11及び液溜め11から圧力チャンバ14に通じる液路13を備える。アクチュエータ15,例えば圧電変換器が圧力チャンバ14に重なる。アクチュエータは、インクに力を加えて圧力チャンバ14からノズルプレート18のノズル開口18に通じる液路16を通し、ノズル17から基板20に向けてインク液滴19を射出させるために使用できる。動作中、インクジェット装置10及び基板20は互いに対して移動することができる。例えば、基板はロール22及び23の間を移動させられる連続ウエブとすることができる。ノズルプレート18のノズル17のアレイからの液滴の選択的射出によって、所望の画像が基板上につくられる。
【0015】
インクジェット装置は、システムが液滴を射出していないときのノズル開口近傍のインクメニスカスにおける動作圧力も制御する。図示される実施形態において、圧力制御は、液溜め11内のインク12の上方のヘッドスペース9に真空を与える、メカニカルポンプのような真空源30によって与えられる。真空は、重力によってノズル開口17を通るインクの滴下を防止するために、インクを介してノズル開口に伝えられる。コントローラ32,例えばコンピュータコントローラが、液溜め11のインク上方の真空を監視し、液溜めを所望の真空に維持するために真空源30を制御する。別の実施形態において、真空源はインク液溜めをノズル開口の下に配置してノズル開口近傍に真空を生じさせることによって与えられる。インクレベルモニタが、プリント動作中にインクが消費されるとともに低下するインクレベルを検出し、よってノズルにおける真空を高める。コントローラがインクレベルを監視し、インクが所望のレベルより低下したときに真空を所望の動作範囲内に維持するために、大量容器からインクを液溜めに補充する。メニスカスの真空がノズルの毛管作用力に打ち勝つに十分に離して液溜めがノズルの下方に配置されている別の実施形態においては、インクに圧力を加えてノズル開口近傍のメニスカスを維持することができる。実施形態において、動作真空は約0.5〜約10inwgに維持される。
【0016】
インク噴射中、インクはノズルプレート上に溜ることができる。時間の経過とともに、インクはプリントエラーを生じさせる液塊を形成し得る。例えば、ノズル開口の縁端近傍の液塊は、射出される液滴の軌道、速度または体積に影響を与え得る。また、液塊は印刷基板20上に落下して無意味なマークを生じさせるように十分に大きくもなることもできるであろう。液塊はノズルプレート18の表面から十分遠くまで突き出し、印刷基板20に接触するようになって、印刷基板20上に汚れを生じさせることもできるであろう。
【0017】
図1Aも参照すれば、ノズルプレート18は密間隔ノズル開口17のアレイを有し、それぞれのノズル開口17はウエル40内に配置される。図1Bも参照すれば、図示される実施形態において、ノズル開口17はウエル40の床面42に画成され、床面42の中心に配置される。ウエルの床面42は、ノズルプレートの面46まで外側に延びる、ウエルの壁44まで拡がる。
【0018】
ウエルの幅W,深さd及びウエル壁とノズル開口周縁の間隔Sを含む、ウエルの寸法は、残余インクを制御するように選ばれる。インク50がウエルに配されると、メニスカス52が形成される。動作圧力(矢印54)の条件の下でメニスカスは、ノズル開口の縁端において、ノズル幅Wに比較して小さい深さdを有する。予測可能なメニスカス形状により確実な噴射が得られる。浅いメニスカス深さにより液滴の方向または速度に実質的に影響することのない噴射が得られる。さらに、間隔Sは、ノズルプレート18の面46上の残余インクは液滴の形成または射出に影響する可能性を低めるように選ばれる。
【0019】
図2〜2Cを参照すれば、ウエル幅Wが大きくなり、動作圧力が変化するときのメニスカスへの効果が示される。M,M及びMでそれぞれが表される、高真空圧力、中真空圧力及び低真空圧力におけるメニスカスが示される。ノズル開口にわたるメニスカス深さは、ウエル幅が大きくなるにつれて減少する。特に図2を参照すれば、いずれの圧力においてもメニスカスはノズル開口全体にかかる。高真空圧力において、メニスカス深さは比較的浅く、浅いメニスカスは一般に噴射に望ましい。低真空圧力において、メニスカス深さは大きくなり、深いメニスカスは最適ではない噴射を生じ得る。この場合、ウエル深さを小さくしてメニスカス深さを浅くすることができる。図2Aを参照すれば、メニスカスは、高真空圧力及び中真空圧力において選ばれた深さにあり、低真空圧力において最適ではない深さにある。図2Bを参照すれば、メニスカスは、中真空圧力において望ましい動作深さにあり、低真空圧力において最適ではない深さにあり、高真空圧力においては浅すぎて最適ではなくなっている。高真空圧力においては、メニスカスがノズル開口全体にわたっては形成されていない。インクのほとんどがノズル開口に引き込まれ、若干の残余インクがウエルに保持される。図2Cを参照すれば、いずれの動作圧力においてもメニスカスがノズル開口全体にわたっては形成されていない。液体はウエル床面と壁の間の角に集まり、ノズル開口の周縁に沿って拡がる。この状態は、ノズル開口の周縁にある液体が噴射に影響を与えるから、最適ではない。図2〜2Cにおいて、メニスカスの曲率半径Rは、2×表面張力/圧力によって計算される。メニスカス液体は30ダイン/cmの表面張力を有し、動作圧力は2,4及び6inwgである。寸法はmmである。
【0020】
ウエル壁とノズル周縁の間隔Sは、ノズルプレート面上の残余インクが噴射に影響を与える可能性を低める距離を与える。実施形態において、間隔Sはノズル幅Wの約20%ないしそれより大きく、例えば25〜100%である。ウエルの寸法によりノズル開口にわたる望ましいメニスカス深さが得られる。実施形態において、ウエルは、ウエルが与えられた表面張力をもつ液体で満たされ、ノズルが与えられた動作圧力範囲内にあるときに、ノズル開口端にかかる、ノズル幅の約1〜15%のメニスカス深さをノズル開口の縁端にわたって与える(ウエルはウエルの壁を実質的に覆うに十分な液体があるときに液体で満たされている)。実施形態において、ノズルの縁端で測定されるメニスカス深さは、ノズル開口の約1〜25%である。実施形態において、所望のメニスカス深さは所望の動作圧力範囲にわたって維持される。実施形態において、動作圧力は約−0.5〜−10inwg,例えば、−2〜―4または−6inwgである。実施形態において、液体は約20〜40ダイン/cmの表面張力を有する。ノズル幅に対するウエル幅の比は約1.4〜約2.8,例えば1.5〜約1.7である。ウエル深さはノズル開口幅の約0.15〜0.5である。ウエル寸法は一定の量の残余インクを入れるに必要な容積を収めるように選ぶこともできる。非円形ノズル開口及び/またはウエル、例えば非対称であるかまたは不規則な形状寸法に対しては、ウエル及びノズルの幅は最小値で測定される。深さが変化するウエルに対しては、ウエル深さはノズル開口とノズルプレートの間で測定される。実施形態において、ノズル幅は約200μmないしそれより小さく、例えば約10〜30μmであり、ノズルピッチは約100ノズル/インチ(約3.9ノズル/mm)ないしそれより短く、例えば300ノズル/インチ(約11.8ノズル/mm)であって、液滴体積は約1〜70pLである。実施形態において、液体は約1センチポアズから約40センチポアズの粘度を有する(1センチポアズ=10−11N・秒/m)。
【0021】
一実施形態における図3を参照すれば、ノズルプレート70は、円形のノズル開口72,及び楕円形のウエル74を有する。楕円の長軸Aは、ノズル面を手によるかまたは機械による清掃作業において拭うかまたは洗うことができる方向(矢印76)に沿って配置される。楕円形ウエルは長軸Aの長さに沿ってノズル開口から離れた場所に屑を集め、これにより、清掃中にウエルに運び入れられる屑によるノズル開口の閉塞の可能性が低められる。一実施形態において、長軸に沿うウエルの長さは約300〜600μmであり、短軸にわたるウエルの幅は約50〜70μmである。別の実施形態において、ノズル開口はウエルの形状寸法に整合するかまたは整合しない非円形の形状寸法を有する。さらに、ノズル開口はウエル中心からずらすことができる。実施形態において、ウエル深さはノズル開口とウエル周縁がノズルプレートと会合する場所の間で変わることができる。
【0022】
ウエル及び/またはノズル開口は、機械加工、レーザアブレーションあるいは化学エッチングまたはプラズマエッチングで形成することができる。ウエルは成形によって、例えばプラスチック素子で形成することもできる。ウエル及びノズル開口は、共通の構体または組み立てられる別々の構体に形成することができる。例えば、ノズル開口はインク流路の別のコンポーネントを画成する構体に形成され、ウエルはノズル開口を画成する構体と組み立てられる別の構体に形成される。別の実施形態において、ウエル、ノズル開口及び圧力チャンバは共通の構体に形成される。構体は金属、炭素、またはシリコン材料、例えばシリコンまたは二酸化ケイ素などの、エッチング可能な材料とすることができる。エッチング法を用いるプリントヘッドコンポーネントの形成は、2002年7月3日に出願された米国特許出願第10/189947号の明細書、及び2003年10月10日に出願された米国特許出願第60/510459号の明細書に詳細に説明されており、これらの明細書のそれぞれの全内容は本明細書に参照として含まれる。実施形態において、ウエルは非湿潤性被覆を有することができる。
【0023】
まだ別の実施形態がある。例えば、プリント動作においてはインクを噴射させることができるが、プリントヘッドはインク以外の液体を射出するために利用することができる。例えば、被着される液滴はUV硬化性またはその他の輻射線硬化性の材料、あるいは液滴として送出され得るその他の材料、例えば化学的または生物学的液体とすることができる。例えば、説明される装置は、精密計量分配システムの一部とすることができよう。アクチュエータは電気機械アクチュエータまたは熱アクチュエータとすることができる。ウエル配列は、2003年12月30日に出願された米国特許出願第10/749829号の明細書に説明されるアパーチャ、2003年12月30日に出願された米国特許出願第10/749816号の明細書に説明される突起及び/または2003年12月30日に出願された米国特許出願第10/749833号の明細書に説明されるチャネルのような、その他の残余液制御態様と組み合わせて用いることができる。例えば、一連の突起またはチャネルをウエル内部に、またはウエル近傍のノズル面に、例えばウエルを囲んで、設けることができる。ウエル内にまたはノズル面にアパーチャを設けることができる。液体制御構造を、クリーニング液がノズルプレートに与えられ、拭い取られる、手動または自動の洗浄及び拭取りシステムと組み合わせることができる。クリーニング構造は噴射残余インクではなくクリーニング液及び屑を集めることができる。
【0024】
また別の実施形態は添付される特許請求の範囲内にある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1−1】図1は液滴射出集成体の略図である
【図1−2】図1Aはノズルプレートの斜視図である
【図1−3】図1Bはノズルプレートのノズル開口を通る拡大断面である
【図2−1】図2は、様々な条件の下でのメニスカスを示す、ノズルプレートのノズル開口を通る断面である
【図2−2】図2Aは、様々な条件の下でのメニスカスを示す、ノズルプレートのノズル開口を通る断面である
【図2−3】図2Bは、様々な条件の下でのメニスカスを示す、ノズルプレートのノズル開口を通る断面である
【図2−4】図2Cは、様々な条件の下でのメニスカスを示す、ノズルプレートのノズル開口を通る断面である
【図3】図3はノズル液溜めの斜視図である
【符号の説明】
【0026】
9 ヘッドスペース
10 インクジェット装置
11 液溜め
12 インク
13,16 液路
14 圧力チャンバ
15 アクチュエータ
17 ノズル
18 ノズルプレート
19 インク液滴
20 基板
22,23 ロール
30 真空源
32 コントローラ
40 ウエル
【図1】

【図1A】

【図1B】

【図2】

【図2A】

【図2B】

【図2C】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
液滴射出の方法において、
液体に圧力を加えて、ウエル内に配置されたノズル開口から液滴を射出するための液体流路を有するプリントヘッドを提供する工程、及び
メニスカスを形成するために前記ノズル開口から前記ウエルに液体を供給する工程、
を有してなり、
前記ウエルが液体で満たされているときに、前記メニスカスが、前記ノズル開口の幅の約1〜15%に等しい、前記ノズル開口の周縁の上方の液体深さを定めることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記メニスカスにおける前記圧力を制御することによって前記メニスカスを形成する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記液体の前記圧力を下げることによって前記メニスカスを形成する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ノズル開口の上流の場所において真空を加える工程を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ノズル開口における前記真空が約0.5〜10inwg(1inwg=249Pa)であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ノズル開口幅に対する前記ウエルの幅の比が約1.4〜約2.8であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ウエルが前記ノズル開口の約0.15〜0.5の深さを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ウエル周縁とノズル周縁の間隔が前記ノズル幅の約0.2ないしそれより大きいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記液体が約25〜45ダイン/cm(1ダイン/cm=10−3N/m)の表面張力を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ノズル開口及び前記ウエルが共通の構体によって画成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記ノズル開口及び/または前記ウエルがシリコン材料内に画成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ノズル開口及び/または前記ウエルが金属内に画成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記ノズル開口及び/または前記ウエルが炭素内に画成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記ノズル開口及び/または前記ウエルがプラスチック内に画成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記液体に圧電素子によって前記圧力が加えられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記ノズル開口幅が約70μmないしそれより小さいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
複数のノズル開口を有し、前記ノズル開口が約25ノズル/インチ(約0.98ノズル/mm)ないしそれより短いピッチを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
約1〜約70pLの体積を有する液滴を射出する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項19】
ノズル開口から液滴を射出するためにその中で液体に圧力が加えられる流路を有する液滴射出器において、
前記ノズル開口がウエル内に配され、前記ノズル開口の幅に対する前記ウエルの幅の比が約1.4〜約2.8であることを特徴とする液滴射出器。
【請求項20】
前記ウエルの深さが前記ノズル開口幅の約0.15〜0.5であることを特徴とする請求項19に記載の液滴射出器。
【請求項21】
前記ウエルの周縁と前記ノズルの周縁の間隔が前記ノズル開口幅の約0.2ないしそれより大きいことを特徴とする請求項19に記載の液滴射出器。
【請求項22】
前記ノズル開口を通して前記ウエル内の液体への圧力を制御する圧力制御機能を有することを特徴とする請求項19に記載の液滴射出器。
【請求項23】
前記ノズル開口の下方に配置された液溜めを有することを特徴とする請求項21に記載の液滴射出器。
【請求項24】
液体レベルモニタを備えることを特徴とする請求項21に記載の液滴射出器。
【請求項25】
液体レベルを維持する流量コントローラを備えることを特徴とする請求項21に記載の液滴射出器。
【請求項26】
メカニカル真空ポンプを含む真空源を備え、前記メカニカル真空ポンプがインク溜めの圧力を下げるために配置されることを特徴とする請求項21に記載の液滴射出器。
【請求項27】
メニスカスにおける前記液体圧力を約−0.5〜−10inwgの範囲に維持するためのコントローラを備えることを特徴とする請求項20に記載の液滴射出器。
【請求項28】
前記ノズル開口が前記ウエルの中心に配置されることを特徴とする請求項19に記載の液滴射出器。
【請求項29】
前記ノズル開口及び前記ウエルが共通の形状を有することを特徴とする請求項19に記載の液滴射出器。
【請求項30】
前記ノズル開口及び前記ウエルが円形であることを特徴とする請求項29に記載の液滴射出器。
【請求項31】
前記ノズル開口及び前記ウエルが共通の構体によって画成されることを特徴とする請求項19に記載の液滴射出器。
【請求項32】
前記構体がシリコン材料であることを特徴とする請求項27に記載の液滴射出器。
【請求項33】
前記液体に圧電素子によって圧力が加えられることを特徴とする請求項19に記載の液滴射出器。
【請求項34】
前記ノズル開口が約70μmないしそれより小さい直径を有することを特徴とする請求項19に記載の液滴射出器。
【請求項35】
複数のノズル開口を有し、前記ノズル開口が約100ノズル/インチ(約3.9ノズル/mm)ないしそれより短いピッチを有することを特徴とする請求項19に記載の液滴射出器。
【請求項36】
ノズル開口から液滴を射出するためにその中で液体に圧力が加えられる流路を有する液滴射出器において、
前記ノズル開口がウエル内に配置され、前記ウエルが比較的長い軸及び短い軸を有することを特徴とする液滴射出器。
【請求項37】
前記ウエルが楕円形であることを特徴とする請求項36に記載の液滴射出器。

【図3】
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【公表番号】特表2007−516877(P2007−516877A)
【公表日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−547519(P2006−547519)
【出願日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【国際出願番号】PCT/US2004/043775
【国際公開番号】WO2005/065330
【国際公開日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(506363975)ディマティックス インコーポレイテッド (6)
【氏名又は名称原語表記】DIMATIX, INC.
【Fターム(参考)】