説明

液面レベルセンサおよび該センサを備えた液体タンク

【課題】夜間あるいは液量を視認しにくい場所でも給水時に水位の大まかな確認ができ、補充する液体の入れ過ぎを防止することができる液面レベルセンサおよび該センサを備えた液体タンクを提供する。
【解決手段】音を発するブザー10および所定長さの給水口2を備えた、液体が貯水される尿素水タンク1において、給水口2から尿素水タンク1内に液体を入れる際にブザー10から音を発し、尿素水タンク1内に液体が入れられることで減少する尿素水タンク1内の気体の体積に基づいて変化するヘルムホルツ共鳴周波数と、ヘルムホルツ共鳴周波数の変化の範囲内におけるブザー10が発する音の周波数と、により決定される前記タンクから発する音の音圧の変化により尿素水タンク1内の液体の量が認識されことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タンク内の液面を検出する液面レベルセンサおよび該センサを備えた液体タンクに関する。
【背景技術】
【0002】
必要時に備えて液体を貯蔵するために液体タンクが用いられている。例えば、一般家庭においては、飲料水を入れるタンク、灯油を入れるタンクがある。また、車体においては、燃料タンクをはじめ、様々なタンクが設けられている。このタンク内の液体の残量を確認したい場合、タンクが透明であれば視認できるが、透明でない場合タンクに透明な部位を設けるか液量計を設ける必要がある。
【0003】
タンク内部に内部の液体の液量を認識するため液量計を設けたものとして以下のものがある。例えば、ウィンドウガラス洗浄用のウォッシャ液を貯水するため、ウォッシャタンクが備えられている。このウォッシャタンクに液量計を設け、ウォッシャタンク内の液量が低下した状態において、ウォッシャ液を発射するためにスイッチが押されたときにのみ液量警告ブザーを発するものが特許文献1に記載されている。
【0004】
この特許文献1に記載されているものは図7のように構成されている。すなわち、ポンプモータ200を備えたウォッシャタンク201の内部の下方に液量検出スイッチ202を取付け、液量検出スイッチ202の上方には、ウォッシャ液表面に磁石203を組み込んだフロート204が浮いている。ウォッシャ液が減少し、液量検出スイッチ202とフロート204との距離が所定以下になると、液量検出スイッチ202がオンになる。この場合にウォッシャ液を発射するためにスイッチが押されたときにのみ液量警告ブザー205から警告音を発するようになっている。
【0005】
また、このような液量計の場合、満水時から警告音を発する直前までの間の液量を知るためにはその液量を表示する表示装置が必要になる。
また、ウォッシャ液の残量を視認したい場合、タンクに透明な部位を設ける等が必要となる。例えば、図8に示す尿素水タンク300のように、尿素水タンク300の上方部と下方部とを透過性の中空部材にて連通したレベルゲージ301が設けられたものが、特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開昭62−137755号公報
【特許文献2】特開2010−150980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このようなウォッシャタンクにウォッシャ液を補充する場合に限らず、一般的にタンクに液体を補充する場合、タンクに透明な部位を設けても夜間あるいはその透明な部位を視認しにくい場所では水位の確認が難しいことがある。また、タンク内の液体の残量を表示する装置を設けたい場合に、設置場所のスペース等により表示装置を設けることができない場合もある。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、夜間あるいは液量を視認しにくい場所でも給水時に水位の大まかな確認ができ、補充する液体の入れ過ぎを防止することができる液面レベルセンサおよび該センサを備えた液体タンクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明はかかる目的を達成するため、タンク本体から所定の長さ突設された給液開口部を備え液体が貯蔵されるタンクの液面レベルセンサにおいて、タンク本体内部または外部に一定周波数の音を発するブザーを設け、前記給液開口部から前記タンク内に液体を入れる際に前記ブザーから音を発し、前記タンク内に供給される液体によってタンク内の気体体積の減少に基づいて変化するヘルムホルツ共鳴周波数と、前記ブザーが発する音の周波数と、に基づいて決定される前記タンクから発する音の音圧の変化により前記タンク内の液体のレベルを認識することを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、タンクにブザーを設け、ブザーの周波数を液体の供給にともなう共鳴周波数の変化範囲内に設定することで、共鳴周波数を利用して給水時にタンクから発する音圧の変化に基づいて、タンク内の大まかな水位を認識させることができる。
すなわち、共鳴周波数とブザーが発する周波数とが等しくなった場合、音圧が増してその周波数の音がタンクから放出されるので、ブザーの周波数を予め把握したい水位に関連づけて設定しておくことで、満水前に共鳴周波数により大まかな水位を認識させることができ、満水時までの時間を把握させ満水時の準備をさせることができる。
【0010】
また、好ましくは、前記ブザーは、前記タンク内部に取付けられ、且つ前記タンクの満水時に該ブザーが液体で浸される位置に取り付けられるとよい。
満水時にブザーから発する音が液体に遮られその音の音圧が減少するため、満水であることを認識させ、入れ過ぎによる液体の溢れを防止することができる。
また、水位の認識は聴覚によりなされ、水位表示装置を確認する必要がないので、夜間でも液体を溢れさせることなく給水させることが可能となる。さらに、水位表示装置は必要ないため、部品点数が減少され、コスト低減が可能となる。
【0011】
また、好ましくは、前記タンクは前記タンク内の液体の水位を検知するセンサが備えられ、該センサはタンク内に垂下した柱状電極を有し、前記ブザーは、前記センサの柱状電極部分に取付けられるとともに前記タンクの満水時に浸されるとよい。
【0012】
前記構成によれば、水位検知センサを用いた既存のタンクにもヘルムホルツ共鳴を利用でき、聴覚による液面レベルの認識を簡単な構成で得ることができる。
【0013】
また、好ましくは、前記ブザーは、複数の一定周波数の音を発するとよい。
このような構成によれば、タンク内の水位が上昇すると共鳴周波数も上昇し、複数の周波数のうち異なる周波数のそれぞれにヘルムホルツ共鳴が発生することになるので、大まかな水位を段階的に把握することができる。
【0014】
さらに、本発明は、前記タンクの液面レベルセンサが装着された液体タンクを特徴とするものであり、前記液面レベルセンサによる作用効果を備えた液体タンクを得ることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、タンクにブザーを設け、共鳴周波数を利用して給水時にタンク内の大まかな水位を認識させることができる。このように、満水前に共鳴周波数により大まかな水位を認識させることで、満水時までの時間を把握させ満水時の準備をさせることができる。
また、満水時にブザーから発する音が液体に遮られその音の音圧が減少するため、満水であることを認識させ、入れ過ぎによる液体の溢れを防止することができる。
また、水位の認識は聴覚によりなされ、水位表示装置を確認する必要がないので、夜間でも液体を溢れさせることなく給水させることが可能となる。さらに、水位表示装置は必要ないため、部品点数が減少され、コスト低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】尿素水タンクの外観図である。
【図2】尿素水タンクの給水口の拡大図である。
【図3】ヘルムホルツ共鳴を説明するための尿素水タンクの概略図である。
【図4】実施例1にかかる液面レベルセンサ付き液体タンクの説明図である。
【図5】実施例2にかかる液面レベルセンサ付き液体タンクの説明図である。
【図6】SCR(選択触媒還元)付きディーゼルエンジンの全体配置を示す構成図である。
【図7】従来の液量警告装置の取付け例を示す断面図である。
【図8】従来の尿素水タンクの外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対位置などは特に記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
【0018】
液体タンクは前述したウォッシャ液の貯水以外にも様々な用途に使われるものであり、本発明にかかる液面レベルセンサ付きの液体タンクは、ここでは代表してディーゼルエンジンに用いられる尿素水タンクについて説明する。
【0019】
ディーゼルエンジンから排出される未燃焼成分等の粒子状物質からなるパティキュレート(PM)、および窒素酸化物(NOx)については、その低減が強く要請されている。
そのため、ディーゼルエンジンの排気系にディーゼルPMフィルタ(DPF)、選択還元触媒(SCR)等を直列に配置した排ガス後処理装置を設けてあり、選択還元触媒においては、排気ガス中のNOxと還元剤である尿素水とを触媒還元反応させNOxを浄化し無害化するため、尿素水を貯水する尿素水タンクが車体に搭載されている。
【0020】
ここで、ディーゼルエンジンの排気部分について概要を、図6を参照して説明する。
図6において、ディーゼルエンジン(以下エンジン100という)は、エンジン100の排気によって駆動される排気タービン109と排気タービン109によって駆動され燃焼用空気を圧縮するコンプレッサ108を有する排気ターボ過給機110を備えており、エンジン100の排気ガスは排気マニホールド111aを通って排気ターボ過給機110の排気タービン109に到達し、これを駆動する。
【0021】
コンプレッサ108には、空気管103からの空気がエアクリーナ103aを通って流入し、コンプレッサ108内で圧縮される。コンプレッサ108から吐出された空気は、給気管104を通って空気冷却器106に入り、空気冷却器106で冷却される。空気冷却器106は、例えば走行風によって冷却する熱交換器である。
【0022】
空気冷却器106で冷却された空気は、給気スロットル弁105で開度を制御された後給気管104から給気マニホールド104aを通り、シリンダ3s毎に設けられた給気ポートからエンジン100のシリンダ3sに吸入される。
エンジン100においては、コモンレール117に蓄圧された高圧燃料が、噴射時期および噴射量を制御されてシリンダ3s毎に設けられた燃料噴射弁110aから噴射され、噴射された高圧燃料は給気マニホールド104aから吸入された空気との混合によって、燃焼せしめられる。そして、上述したように、この排気ガスが排気マニホールド111aを通って排気タービン109に送られる。
【0023】
また、排気マニホールド111aからEGR(排ガス再循環)管116が分岐されて、排気ガスの一部(EGRガス)は、EGR管116内に抽出される。該EGRガスは、EGRクーラ115で降温され、EGR弁114で流量を制御されて、給気スロットル弁105に下流部位にある給気マニホールド104aに投入される。
【0024】
前記排気タービン109を駆動後の排気ガスは、排ガス管111を通ってDOC(前段酸化触媒)で昇温され、その昇温排気ガス中に、尿素水タンク130に接続されている尿素水ノズル120から尿素水(ユリア水)が噴射され、尿素水を含む排気ガスが、SCR(選択触媒還元)113に入り、SCR113にて、尿素水を排気ガスの熱で分解し、放出されるアンモニアと排気ガス中に含まれるNOxを化学反応させ、水と窒素に還元させる。
【0025】
次に、前記尿素水を貯蔵する尿素水タンクについて説明する。図1において、本発明にかかる尿素水タンク1は樹脂にて形成されている。
また、尿素水タンク1内にはヒーター、さらに尿素水を送り出すためのポンプも内設されている。尿素水ポンプは尿素水タンク1の外部にポンプを設けてもよい。
また、尿素水タンク1には、給水キャップ2aが嵌められ、尿素水の給水時に使用される給水口2、および尿素水の濃度を計測する濃度センサ3が設けられている。
なお、尿素水タンク1は、樹脂製ではなくステンレス等の金属製でもよく、尿素水タンク1の形状は代表して図1を示しており、これに限定されるものではない。
【0026】
次に、図2を参照して給水口2を説明する。図2(a)は、給水口2の部分の拡大図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A矢視断面図である。ただし、給水キャップ2aは取外してある。
給水口2は、尿素水タンク1の本体部分から突設して形成され、尿素水タンク1の表面から給水口2の先端までの長さがLであり、円形の断面形状を有し、半径rでその断面積はS(=πr)である。給水口2についてもこの形状に限定されるものではない。
【0027】
本発明は、ヘルツホルム共鳴を用いるため、以下簡単に説明する。
ヘルムホルツ共鳴は、フラスコのような長さL、断面積Sの開口部を有する体積Vの容器において、開口部の気体の振動をバネ振動に近似し、状態方程式を用いて導出されるものであり、その共鳴周波数は以下の式(1)により表される。
【数1】

【0028】
ここで、v:音速
V:タンク内空間容積
S:給水口断面積
L:給水口長さ
δ:開口端補正係数(0.6×給水口半径(r))
である。
【0029】
ヘルムホルツ共鳴は、前記した尿素水タンク1にも当てはめられる。図3は、尿素水タンク1を簡略化した尿素水タンク1aの外観図である。長さL、断面積S(=πr)の給水口2が開口部に相当し、尿素水タンク1aは、矩形の底面の短辺の長さをW、長辺の長さをJ、高さをHとする体積Vの容器である。
ヘルツホルム共鳴の例として、ビール瓶あるいはフラスコ等の容器に息を吹きかけたときに、開口部の気体の振動がその共鳴周波数になると低い大きな音が出ることが挙げられる。
また、応用例として位相反転(バスレフ)型スピーカーが挙げられる。この場合、開口部はスピーカーの前面の内側に、前面と直角方向に所定長さの円筒が形成されている。スピーカーに音声信号が入力されると、開口部の空気も振動し、その振動数がヘルムホルツ共鳴周波数に等しい場合、開口部の空気の振動の位相とスピーカーの音声信号の振動の位相とが同位相となるため、その周波数の音圧が増した音が放出される。
【0030】
(第1実施形態)
図4を用いて、ヘルツホルム共鳴を用いた第1実施形態の尿素水タンク1を説明する。図4は、給水口2を有する尿素水タンク1を簡略化した断面図である。尿素水タンク1は、所定の一定周波数の音を発し防水機能を備えたブザー10を側壁に設けており、このブザー10は、尿素水の満水時に全て浸る位置に設置されている。
当然ながら、ブザー10が発する音の周波数は一定であり、尿素水タンク1の空間容積の変化に伴う共鳴周波数が変化する範囲内の周波数であり、尿素水の任意の水位における共鳴周波数に設定すればよい。
【0031】
そして、ブザー10には、スイッチ11、防水機能が損なわれた場合のためのヒューズ12および直流電源13が直列に接続されている。ブザー10は図4のように尿素水タンク1の内部ではなく外部に設けてもよい。外部に設置した場合でも、尿素水タンク1の空間容積の変化に伴う共鳴周波数が変化するので水位を認識できる。
また、スイッチ11は、給水キャップ2aが給水口2から外された場合に連動してオンになるようにしてもよい。
【0032】
尿素水タンク1の水位が図4のAの状態であるとする。スイッチ11をオンにし、ブザー10から音を発生させる。この状態から給水口2より尿素水を給水し水位が上昇すると、尿素水タンク1内の空間容積が減少する。すなわち、式(1)のVが減少することになり、前述した共鳴周波数は上昇する。
【0033】
この共鳴周波数とブザー10が発する周波数とが等しくなった場合、音圧が増したその周波数の音が尿素水タンク1から放出される。
この場合、式(1)の開口端補正の値は給水口2の断面の半径rに0.6を掛け、δ=0.6×rとする。全ての場合にこの開口端補正の値を用いるというわけではなく、給水時に給水口2へ挿入するノズルを考慮して開口端補正の値を決定してもよい。
【0034】
その後、さらに給水することにより水位が上昇してブザー10が尿素水に浸されると、ブザー10からの音は尿素水に遮られるので、尿素水タンク1から放出される音圧が減少し、満水であることが認識される。
【0035】
このように、本実施形態の液面センサ付きタンクは、尿素水タンク1にブザー10を設け、満水時にブザー10から発する音が尿素水に遮られその音の音圧が減少するため、満水であることを認識させ、入れ過ぎによる尿素水の溢れを防止することができる。
【0036】
また、本実施形態の液面センサ付きのタンクは、共鳴周波数を利用して尿素水タンク1内の大まかな水位を認識させることができる。このように、満水前に共鳴周波数により大まかな水位を認識させることで、満水時までの時間を把握させ満水時の準備をさせることができる。
【0037】
また、水位の認識は聴覚によりなされ、水位表示装置を確認する必要がないので、夜間でも入れ過ぎによる液体の溢れさせることなく給水させることが可能となる。本発明には、レベルゲージを設けてもよく、その場合にはレベルゲージを視認しにくい場所でも尿素水を溢れさせることなく給水させることが可能となる。さらに、水位表示装置は必ずしも設ける必要がないため、部品点数が減少され、コスト低減が可能となる。
【0038】
なお、ブザー10から発する音の周波数は、複数含まれていてもよい。例えば、f1<f2<f3のように異なる周波数の音をブザー10から発し、尿素水タンク1内の水位が低い場合、中間の場合、満水付近の場合のそれぞれの共鳴周波数になるように、f1〜f3を選択する。尿素水タンク1内の水位が上昇すると共鳴周波数も上昇するから、低い水位ではf1の音の音圧が、中間の水位ではf2の音の音圧が、満水付近の水位ではf3の音の音圧が増して聴こえ、作業者は大まかな水位を段階的に把握することができる。
(第2実施形態)
【0039】
図5を参照して、第2実施形態の尿素水タンク1を説明する。図5は尿素水タンク1の簡略化した断面図の一部である。第1実施形態と異なるのは、尿素水タンク1内の尿素水の水位を検出するレベルセンサ20が設けられ、レベルセンサ20は柱状の電極部20bを有し、該電極部20bの部分にブザー10を取付けていることである。その他の構成は、第1実施形態と同じであり、同様の構成については説明を省略する。
なお、ブザー10に接続される、スイッチ11、ヒューズ12および直流電源13は図示を省略している。
【0040】
レベルセンサ20は、回路基盤を内蔵した基部20aが尿素水タンク1の天壁に固定され、基部20aから尿素水タンク1の底壁へと電極部20bが垂下される。電極部20bには、横断面円形の内側電極と外側電極とを同心に、すなわち、互いに平行に該両電極が設けられている。レベルセンサ20は、このような構成により両電極間の静電容量から水位を測定する静電容量式のレベルセンサである。
ブザー10は、尿素水の満水時に全て浸る位置にレベルセンサ20の電極部20bに取付けられている。
本実施形態も第1実施形態と同様に、ヘルムホルツ共鳴を利用して水位を聴覚によって認識でき、暗い部分でも液面の状態を認識できるため入れ過ぎによる液体の溢れを防止の効果が得られる。
さらに、レベルセンサを用いた既存の尿素水タンクにも適用できる。したがって、本実施形態では、レベルセンサでの水位検出に加えて、既存の尿素水タンクにも簡単に適用できる効果も得られる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明では、共鳴周波数を利用してタンク内の大まかな水位を認識させ、入れ過ぎによる液体の溢れを防止することが可能であり、液体を貯蔵するタンクに適用することができる。
【符号の説明】
【0042】
1、1a、130、300 尿素水タンク
2 給水口(給液開口部)
2a 給水キャップ
3 濃度センサ
10 ブザー
11 スイッチ
12 ヒューズ
13 直流電源
20 レベルセンサ
20a 基部
20b 電極部
100 エンジン
104 給気管
106 空気冷却器
108 コンプレッサ
109 排気タービン
110 排気ターボ過給機
111 排気管
112 DPF
113 SCR
114 EGR弁
115 EGRクーラ
116 EGR管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンク本体から所定の長さ突設された給液開口部を備え液体が貯蔵されるタンクの液面レベルセンサにおいて、
タンク本体内部または外部に一定周波数の音を発するブザーを設け、前記給液開口部から前記タンク内に液体を入れる際に前記ブザーから音を発し、前記タンク内に供給される液体によってタンク内の気体体積の減少に基づいて変化するヘルムホルツ共鳴周波数と、前記ブザーが発する音の周波数と、に基づいて決定される前記タンクから発する音の音圧の変化により前記タンク内の液体のレベルを認識することを特徴とするタンクの液面レベルセンサ。
【請求項2】
前記ブザーは、前記タンク内部に取付けられ、且つ前記タンクの満水時に該ブザーが液体で浸される位置に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のタンクの液面レベルセンサ。
【請求項3】
前記タンクは前記タンク内の液体の水位を検知するセンサが備えられ、該センサはタンク内に垂下した柱状電極を有し、前記ブザーは、前記センサの柱状電極部分に取付けられるとともに前記タンクの満水時に浸されることを特徴とする請求項1または2に記載のタンクの液面レベルセンサ。
【請求項4】
前記ブザーは、複数の一定周波数の音を発することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のタンクの液面レベルセンサ。
【請求項5】
前記請求項1乃至4のいずれか1項に記載のタンクの液面レベルセンサが装着されたことを特徴とする液体タンク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−122784(P2012−122784A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−272149(P2010−272149)
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【出願人】(303002158)三菱ふそうトラック・バス株式会社 (1,037)
【Fターム(参考)】