減列型製品供給装置
【課題】複数列の製品を全部停止することなく減列させて効率よく次工程に搬送する。
【解決手段】4列のコンベア2a〜2d上でトイレットペーパPをそれぞれ搬送する制御コンベア10,10を設けた第一搬送部3と、各コンベアのトイレットペーパをそれぞれ高速で受け取る増速コンベア14及び4列の搬出路4a〜4dを備えた第二搬送部7とを備えた。コンベア2dの制御コンベアを停止させると共に他のコンベア2a〜2cのトイレットペーパを第二搬送部7に受け渡す。第一搬送部3で、停止するコンベア2と起動するコンベアとを順次変更しながら3列のトイレットペーパを搬送して第二搬出路に受け渡す。そして、前回停止したトイレットペーパの制御コンベア10,10の起動信号を確認する起動可否確認手段と、この制御コンベアの起動確認後に他のコンベアのトイレットペーパ搬送を減速停止させる駆動停止手段とを備えた。
【解決手段】4列のコンベア2a〜2d上でトイレットペーパPをそれぞれ搬送する制御コンベア10,10を設けた第一搬送部3と、各コンベアのトイレットペーパをそれぞれ高速で受け取る増速コンベア14及び4列の搬出路4a〜4dを備えた第二搬送部7とを備えた。コンベア2dの制御コンベアを停止させると共に他のコンベア2a〜2cのトイレットペーパを第二搬送部7に受け渡す。第一搬送部3で、停止するコンベア2と起動するコンベアとを順次変更しながら3列のトイレットペーパを搬送して第二搬出路に受け渡す。そして、前回停止したトイレットペーパの制御コンベア10,10の起動信号を確認する起動可否確認手段と、この制御コンベアの起動確認後に他のコンベアのトイレットペーパ搬送を減速停止させる駆動停止手段とを備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のロール状物品等の各種の製品をコンベア等の搬送手段によって複数列で搬送しながら、搬送列数を減列して1組の製品群を形成する供給列数を搬送するようにした減列型製品供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の減列型製品供給装置として例えば下記特許文献1に記載されたものがある。
この製品供給装置は、ビスケットを複数列の移送路に沿って搬送する工程で停止させて複数のビスケットを各列に設けたストッパによってスタック状態にすると共に移送順序を規制する。次の直線振動フィーダを各列のトラック間の隔壁を除いた減列過渡部と減列トラック部で構成している。同様な減列を繰り返すことで低コスト高能率でビスケットを次工程に供給することになるとしている。
また、複数列のトイレットペーパを搬送しながら減列して包装する従来の減列型製品供給装置では、例えば、4列に分離されたトイレットペーパ列を3列に減列して、一段または二段に積層したトイレットペーパ群を包装する包装装置が知られている。この装置におけるトイレットペーパの減列型供給装置では、例えば図14に示すように、供給する4列のトイレットペーパ群について全ての列のトイレットペーパ群を一時停止させ、その後に4列中の前回停止していた一列を含めた3列のみを同時に起動させることで搬送タイミングを合わせていた。
【特許文献1】特開平7−144745号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した前者である特許文献1に記載の製品供給装置と後者である減列型供給装置は、いずれも全ての製品列を一端停止させた後に減列された必要な製品列のみを再起動させて減列搬送する構成であるから、製品搬送工程における製品搬送速度が遅くなってしまい、製造効率が劣るという不具合があった。いったん、製品の搬送を停止させた後に再起動させる際に一時停止による搬送遅れを取り戻すために増減加速度を大きくすると、搬送される製品の一部または全部に滑りが発生して後工程の各製品列の搬送及び停止タイミングがずれてしまうという不具合が生じることになる。
この場合、減列搬送後に包装する場合には各列の製品停止位置にずれを生じることになり、整列された見栄えの良いきれいな包装を行えなかったり、包装フィルムから一部の製品がはみ出して包装できない等の不具合が生じていた。この場合にも包装効率等の製造効率が劣るという不具合があった。
【0004】
本発明は、このような実情に鑑みて、複数列でそれぞれ搬送される製品について搬送を全部停止することなく減列させて効率よく次工程に搬送できるようにした減列型製品供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による減列型製品供給装置は、複数の製品をそれぞれ搬送する供給路を複数列設けた第一搬送部と、前記各供給路の製品をそれぞれ受け取る複数の搬出路を備えた第二搬送部とを備え、前記第一搬送部の各供給路をそれぞれ搬送される製品の一部を停止させると共に他の供給路の製品を第二搬送部に受け渡すようにし、前記第一搬送部で製品を停止させる一部の供給路を変更しながら他の供給路の製品を搬送して第二搬出路に受け渡すようにした減列型製品供給装置であって、停止状態の製品を起動させる際に、当該停止状態の製品は他の供給路を連続搬送される他の製品より早いタイミングで起動して、他の供給路の製品に同期して第一搬送部から第二搬送部へ移送されるようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、第一搬送部の複数の供給路でそれぞれ搬送する製品を減列しながら第二搬送部の各搬出路に受け渡すことで、他の供給路の製品を停止させることなく高速で第一搬送部から第二搬送部へ移送することができ、その際、前回停止状態の製品を連続搬送される製品に先立ってより早いタイミングで起動させることで連続搬送される製品に追いついて第二搬送路に同期して受け渡すことができる。
そして前回停止状態の製品の起動に関連して他の供給路における搬送状態の一部の製品を停止させることで、減列する製品を交換しながら減列状態で搬送する製品の必要な列数を確実に確保でき、連続搬送によって高速で効率よく製品の受け渡しができる。
【0006】
また、前記各供給路にそれぞれ設けられていて当該各供給路の製品を第二搬送部の搬出路側に送り出す制御コンベアと、該制御コンベアで送り出された製品を制御コンベアより高速で前記搬出路に移送する増速コンベアと、第二搬送部の各搬出路に移送された製品を押し出すプッシャ部材とを備えていて、停止させられる製品は、制御コンベアの減速した後の停止によって増速コンベア近傍であってプッシャ部材に干渉しない位置に停止させられるようにすることが好ましい。
停止することなく連続搬送される製品と、これらの製品より早いタイミングで停止状態から起動・加速して連続搬送される製品に同期して搬送される製品とは、第一搬送部の各供給路から制御コンベアによって送り出され、増速コンベアによってより高速で第二搬送部の各搬出路に受け渡されて後続の製品と分離される。他方、停止する製品は制御コンベアの減速停止によって増速コンベア近傍のプッシャ部材に干渉しない供給路上で停止保持される。そのため、停止状態の製品が供給路から次の工程で起動する際に、急速に加速することなくすべりを生じない程度に製品を起動加速させて連続搬送する他の製品に追いつくことができるため、製品の連続供給列にスムーズに同期させて搬送できる。この処理作業を停止及び起動する製品の供給路を順次変更しながら連続的にスムーズに実行できる。
【0007】
また、第一搬送部の各供給路における制御コンベアの起動の可否を判断する起動可否確認手段と、予め設定された次回停止すべき製品の供給路の制御コンベアの情報と起動可否確認手段で確認した制御コンベアの起動信号との関係から次回起動すべき製品の供給路の制御コンベア及び次回停止すべき製品の供給路の制御コンベアを設定する起動列判断手段とを備えている。
起動列判断手段では、予め設定された次回停止すべき製品の供給路の制御コンベアの情報に対して、停止状態から起動すべき製品の供給路に設けた制御コンベアの起動信号を起動可否確認手段で確認できた場合には、予め設定した停止すべき制御コンベアを停止させると共に起動予定の製品の供給路における制御コンベアを起動させるものとする。
このように停止状態から起動予定の制御コンベアの起動信号を確認した後に、次回停止すべき製品の供給路の制御コンベアについて駆動・停止を判断するようにしたため、減列状態で搬送する製品列数と1組の製品数を確実に搬送できる。
しかも、起動信号を確認できない場合には停止予定の製品について搬送を停止させない即ち制御コンベアを停止させないことによって、起動すべき制御コンベア等に故障や不具合があっても、確実に必要な搬送列数を確保して1組の製品群について連続的な搬送を実行できる。
【0008】
また、プッシャ部材を保持していて、第一搬送部と第二搬送部の間の空間を通過して周回運動させて第二搬送部に移送された製品をプッシャ部材によって更に前方に移動させる周回手段と、各制御コンベアの下流側に配設されていて各供給路における製品の通過を検出する感知センサと、該感知センサによる製品の検出信号に対応して周回手段によるプッシャ部材の周回角度を検出して、プッシャ部材が第二搬送路の各搬出路上に移送された製品を押動するよう同期させるべく制御コンベアによる各製品の搬送速度を補正する同期作動手段と、感知センサによる製品の検出信号に対応して周回手段によるプッシャ部材の周回角度を検出して、停止すべき製品の減速を行う制御コンベアによる減速速度を補正する駆動停止手段とを備えていることが好ましい。
本発明によれば、製品を第一搬送部から第二搬送部に受け渡す際に周回手段で周回運動するプッシャ部材は第一搬送部の各供給路上の製品が第二搬送部に移送された後、追いかけて第二搬送部の各搬出路上の製品を押動する。製品搬送のための制御コンベアや増速コンベアとプッシャ部材の周回運動にズレがある場合には、同期作動手段によって制御コンベアの速度を補正して製品とプッシャ部材とが干渉せずに同期するよう調整する。しかも、製品が停止する場合には駆動停止手段によって停止すべき制御コンベアの減速速度を補正することで、プッシャ部材に干渉しない位置に製品を停止できる。
【0009】
また、第一搬送部には各供給路上の製品を検知する検知センサが備えられていて、該検知センサが所定時間継続して検知状態を維持するときに制御コンベアを起動させるようにしてもよい。
供給路において製品が連続している、または連続して搬送されていることを確認して、制御コンベアを駆動させて製品を搬送させる。これによって、製品を連続して減列搬送できる。
製品の減列搬送がOFF作動された際に、駆動制御手段によって、第一搬送部で選択された複数の供給路中に位置する1組の製品群を第二搬送部に受け渡した後で各供給路の制御コンベアの作動を終了させることが好ましい。
製品の減列搬送がOFF作動された際に、その時点で全ての制御コンベアの作動を終了させると供給路に1組の製品群の一部が残って終了してしまうことがあるため、これらの製品を第二搬送部に移送させた後に停止させている。
【発明の効果】
【0010】
本発明による減列型製品供給装置によれば、第一搬送部の各供給路において、停止と起動により間欠的に搬送する製品と連続的に搬送する製品を順次変更しつつ同期させて連続的に第二搬送部に移送できるため、運転速度が従来の装置よりも高速で効率的に次の工程に供給できる。しかも、前回停止状態の製品の起動に関連して他の供給路における搬送状態の製品を停止させることで減列する製品を交換しながら、減列状態で搬送する製品の必要な列数を確実に確保できて連続搬送によって高速で効率よく製品の受け渡しができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態による減列型製品供給装置を図1乃至図13により説明する。図1は減列型製品供給装置の要部平面図、図2は図1の側面図、図3は制御装置の機能ブロック図、図4は下限センサ及びプールセンサと起動信号の関係を示すタイミングチャート、図5は4列のトイレットペーパの定速搬送と停止と起動をプッシャロッドの周回角度との関係で示すタイミングチャート、図6は3列1段を1組とした4列のトイレットペーパの定速搬送と起動と停止をプッシャロッドの周回角度との関係で示すタイミングチャート、図7乃至図11は処理のフローチャートであって図7はメインフロー、図8乃至図11はサブルーチンを示す図、図12はトイレットペーパの搬送停止指示から停止するまでのチャート、図13は3列2段を1組とした4列のトイレットペーパの定速搬送と起動と停止をプッシャロッドの周回角度との関係で示すタイミングチャートである。
図1に示す減列型製品供給装置1は、各種製品、例えばトイレットペーパPを減列しつつ搬送する装置であり、次の工程で例えば複数のトイレットペーパP列の1組を包装するものである。図1に示す減列型製品供給装置1では、例えば3行即ち3個づつ直列に接続されたトイレットペーパPを4列から3列に減列して3行×3列の9個のトイレットペーパPを1段に並べたものを1組として次工程で包装する。なお、これに代えて2段18個を1組としてもよいし、2行×2列×2段の8個を1組としてもよく、1組の行数、列数、段数、そして全体の個数は任意である。
【0012】
減列型製品供給装置1は、連続供給コンベア(以下、単にコンベアという)2として複数列、例えば4列の略平行な供給路を構成するコンベア2a、2b、2c、2dが配列されてなる第一搬送部3と、4列の略平行な搬出路4a、4b、4c、4d及びこれらが途中で3列に減列されてなる減列路5及びこれら3列が一体になった減列搬出路6からなる第二搬送部7とを備えている。第一搬送部3では、各コンベア2a、2b、2c、2d毎に仕切り8、8が両側に設けられている。
各コンベア2a、2b、2c、2dはそれぞれモータM3を駆動源として基本的に常時作動状態に保持されている。各コンベア2a、2b、2c、2dの下流側の両側部には直列に当接して搬送される各トイレットペーパPを挟持する一対の制御コンベア10、10がそれぞれ設けられ、各トイレットペーパPの供給速度設定と停止を切り換え制御する。各一対の制御コンベア10は略ハの字形を呈するように前方に向けて間隔が狭くなるように配設され、先端部は各コンベア2より突出している(図2参照)。
そして、第一搬送部3において、各コンベア2a、2b、2c、2dの上方には、トイレットペーパPの搬送方向上流側から下流側に向けてプールセンサ11、下限センサ12、感知センサ13が順次設けられている。プールセンサ11と下限センサ12はタイマ11a、12aと共にそれぞれ各コンベア2a、2b、2c、2d上にトイレットペーパPが位置するまたは連続搬送されていることを検知するものである。感知センサ13は、各制御コンベア10、10の前方に突出するトイレットペーパPの先端を検知するものである。
【0013】
次に第二搬送部7において、各搬出路4a、4b、4c、4dにはそれぞれ両側に仕切り15、15が設けられている。搬出路4a、4b、4c、4dの上流部には、搬送される各列のトイレットペーパPの両側部を挟持する一対の増速コンベア14、14がそれぞれ設けられ、各制御コンベア10で搬送されてきた各トイレットペーパPを受け取って搬送速度をより高速にして各搬出路4a〜4dから減列路5へ移送する。
これによって各列の制御コンベア10,10で挟持される先端のトイレットペーパPと増速コンベア14、14で挟持されるトイレットペーパPとの間に間隙Sが形成されている(図1参照)。
【0014】
各増速コンベア14は平面視で搬送方向前方に向けて間隔が狭くなる略ハの字形状に配設されている。そして、4列のコンベア2a、2b、2c、2d上にある製品列のうち停止状態に保持される1列のトイレットペーパPの先端が増速コンベア14、14間に近接した状態で制御コンベア10、10に保持される。これによって停止状態にある特定列のトイレットペーパPを制御コンベア10で再起動させて搬送させると、迅速に増速コンベア14で挟持して高速移送し、後続のトイレットペーパPから離間させる。
また減列路5では各搬出路4a、4b、4c、4d下流側の各仕切15が内側に湾曲または屈曲しており、更に隣り合う各搬出路4a、4b、4c、4dの前方側の仕切15、15間には例えば3本のガイド17が下流側に向けて相互の間隔が狭くなるように配設され、その長手方向中央部を支点として揺動可能に支持されている。そのため、第二搬送部7において、4本の搬出路4a、4b、4c、4dのうちのいずれか3本に供給された3列のトイレットペーパPはガイド17によってガイドされて減列搬出路6に誘導され、互いに近接した状態に整列させられる。
【0015】
また、第一搬送部3と第二搬送部7との間には各列の制御コンベア10と増速コンベア14とをそれぞれ異なる速度で駆動させる変速駆動機構16が設けられている。この変速駆動機構16は、大径のプーリ18と小径のプーリ19とが無端状のベルト20によって巻回され、駆動源であるモータM2によって連動するようになっている。
モータM2はその出力軸と同軸に連結された軸部21が各制御コンベア10の駆動ホイール22及び大径のプーリ18をそれぞれ一体回転させるように同軸に連結されている。また小径のプーリ19は各増速コンベア14の駆動ホイール23と同軸に連結されている。
そのため、モータM2の回転によって制御コンベア10及び増速コンベア14を連動させると共に増速コンベア14の送り速度を制御コンベア10の送り速度より増大させている。
【0016】
そして第二搬送部7の両側には前後方向に一対の周回手段25、25が配設されている。各周回手段25は一対のプーリ26a、26bとこれらに巻回された無端状のベルト27とで構成されている。一対の周回手段25、25のベルト27、27にはプッシャ部材としてプッシャロッド28が周回運動するように連結されている。プッシャロッド28はトイレットペーパPが一段であるから1本連結されている。
なお1組のトイレットペーパPが2段の場合には等間隔、例えば180°間隔に2本、3段の場合には例えば120°間隔で3本連結されてもよい。或いは1本のプッシャロッド28を設けてトイレットぺーパPが2段の場合には2回転(720°)、3段の場合には3回転(960°)させることで同期送りさせてもよい。更に周回手段25の1回転を1組のトイレットペーパP群の搬送に対応させたが、周回手段25に複数本のプッシャロット28を所定間隔で設け、周回手段25の1回転で2組または3組のトイレットペーパP群を順次送り出すよう対応させても良い。
その周回運動において、プッシャロッド28はトイレットペーパ送り方向後方側のプーリ26aを介して第一及び第二搬送部3、7間の空間Sから上方に回動することで、第二搬送部7のいずれか3本の搬出路4に受け渡された3列のトイレットペーパPを同時に前方に押し出す。そして、送り方向前方側のプーリ26bを介して図2に示す第二搬送部7の切断空間7aを通って下方に回動する。
【0017】
この周回手段25は一方のプーリ26bに連結されたモータM1を駆動源として所定速度でプッシャロッド28を旋回させ、プッシャロッド28は空間S及び切断空間7aを通過して長円状の軌跡で周回する。モータM1にはエンコーダ30が接続されており、プッシャロッド28の1周を360°として感知センサ13で一列のトイレットペーパPの先端を検知したタイミングにおけるプッシャロッド28の角度θaを測定する。
このときのプッシャロッド28の予め設定した基準角度をθ0とし、実際の測定値θaとの差異に応じて制御コンベア10の速度を調整することで、空間Sにプッシャロッド28が到達する時点でのトイレットペーパPの位置との誤差即ち干渉をなくすようにする。
【0018】
トイレットペーパPを停止させる場合には、トイレットペーパPの先端が増速コンベア14に近接した所定位置(角度θs)に停止するよう制御コンベア10の速度を増減補正する(停止減速中補正という)。なお、停止したトイレットペーパPはプッシャロッド28の周回運動に干渉しない。
また、トイレットペーパPを連続搬送している場合には一列のトイレットペーパPが搬出路4に移送された後、プッシャロッド28が空間S内に進入して一列のトイレットペーパPの後端を押すように制御コンベア10の速度を増減補正する(連続供給中補正という)。この場合の制御コンベア10の速度の増減補正は、一列のトイレットペーパPの個数(行数)によって相違する。
このように、感知センサ13でトイレットペーパP検知時におけるプッシャロッド28の周回角度測定値θa及び予め設定した基準角度θ0の差異(θ0−θa)と、一列のトイレットペーパPの個数及び各制御コンベア10の連続走行速度または停止位置との関係で、各対の制御コンベア10の速度を補正制御するように、制御装置32で各モータM2の速度を調整する。
【0019】
次にトイレットペーパPを搬送させるための制御コンベア10、増速コンベア14、プッシャロッド28の制御装置32について図3により説明する。
制御装置32において、制御演算手段(CPU)33には入力手段34と記憶手段35が接続されている。入力手段34は、トイレットペーパP等の搬送すべき製品の種類、その寸法、搬送列数、減列数、行数即ち一列の製品の個数、包装時の積層段数、プッシャロッド28の周回速度即ち第二搬送部7での製品の押し出しタイミング等をそれぞれ設定入力する。
【0020】
また、制御演算手段33には、例えば4基設けた第一搬送部3の各コンベア2a、2b、2c、2d毎に下記の制御機能を備えている。
即ち、各コンベア2a〜2d毎(1列〜4列)にプールセンサ11及びタイマT2,下限センサ12及びタイマT1、感知センサ13を備え、更に各一対の制御コンベア10、10を駆動、停止させるモータM2を備えている。
また、各コンベア2a〜2dの列には、感知センサ13によるトイレットペーパPの先端位置検知に同期するエンコーダ30によるプッシャロッド28の測定角度θaと基準角度θ0との差から各モータM2の駆動速度即ち各制御コンベア10の速度を補正制御(連続供給中補正という)する同期作動手段36と、第一搬送部3の1のコンベア2における搬送状態のトイレットペーパPを有する制御コンベア10への停止信号の出力と感知センサ13による位置検知信号とを受けてモータM2の駆動速度即ち制御コンベア10の速度を減速補正(停止減速中補正という)してトイレットペーパP列を所定位置に停止させる駆動停止手段38とが制御演算手段33に接続されている。
また、プールセンサ11及びタイマ11aと下限センサ12及びタイマ12aとからの信号を受けて、第一搬送部3における各コンベア2が次回のトイレットペーパPを搬送できるか否かの起動信号を出力する起動可否確認手段37が、制御演算手段33に接続されている。しかも制御演算手段33は制御コンベア10のモータM2に接続されていてモータM2が実際に駆動しているか否かを検出している。
【0021】
更に制御演算手段33には、減列型製品供給装置1のOFF作動時にトイレットペーパPが作動途中の場合に、各制御コンベア10,10による第二搬送部7へのトイレットペーパPの受け渡し処理を終了させてから作動を終了させる駆動制御手段39が接続されている。
また、第一搬送部3における4列のコンベア2a〜2dにおけるトイレットペーパPに関し、いずれか一つのコンベア2におけるトイレットペーパPの駆動停止判断を行って停止列信号を制御演算手段33に出力する停止列判断手段41と、これとは別の停止状態にあるコンベア2におけるトイレットペーパPを起動させるための起動列信号を制御演算手段33に出力する起動列判断手段42とを備えている。
停止列判断手段41では、前回停止していたコンベア2が実際に動いているか否かを確認して次回停止すべき別のコンベア2に停止させるための信号を出力する。
起動列判断手段42では停止状態から起動すべき別のコンベア2用の制御コンベア10のための起動信号を起動可否確認手段37で確認した場合には記憶手段35で記憶した一のコンベア2用の制御コンベア10を停止すべきものとして選択し、書き換える。起動信号を起動可否確認手段37で確認できない場合には上述した停止状態の別のコンベア2用の制御コンベア10を停止すべき制御コンベア10として記憶手段35の情報をそのままに維持する。
これにより、これら2つの判断手段41、42では、4列のコンベア2a〜2dに関し、搬送状態から停止すべきトイレットペーパPの制御コンベア10と停止状態から起動すべきトイレットペーパPの制御コンベア10とを1組のトイレットペーパP群の搬送毎に順次変更するように制御する。
起動すべき制御コンベア10の起動信号を確認できない場合には、停止状態の別のコンベア2の制御コンベア10をそのまま停止すべき制御コンベア10と設定し、次回停止予定の一のコンベア2の制御コンベア10を停止させずに駆動状態に維持する。
【0022】
本実施の形態による減列型製品供給装置1は上述の構成を備えており、次にその作用を説明する。
図4乃至図6のタイミングチャートと図7乃至乃至図11のフローチャートに沿って説明する。図7はメインフローチャート、図8乃至図11はサブルーチンチャートである。
先ず、図示しないトイレットペーパPの製造装置で順次製造されるトイレットペーパPは例えば所定長さ毎に切断されて減列型製品供給装置1に供給される。減列型製品供給装置1では、複数のトイレットペーパP群が第一搬送部3に設けた例えば4列のコンベア2a〜2dに順次配分され、コンベア2a〜2dはモータM3によって常時駆動して各列のトイレットペーパP群を互いに当接させる状態で下流側の制御コンベア10方向に搬送させる。
ここで、図7のメインフローに示すように、減列型製品供給装置1の入力手段34から予め製品の種類、搬送列数、行数、段数、減列数等の各種の入力値を設定する(ステップ101)。なお、本第一の実施形態では、包装すべき1組のトイレットペーパPは1列3行(3個)×3列×1段とする。
【0023】
次に、第一搬送部3から第二搬送部7へ停止せずに連続搬送するトイレットペーパPについて、トイレットペーパP単体の長さや一列の行数等との関係で、一列の先端のトイレットペーパPを感知センサ13で検知したときの周回手段25におけるプッシャロッド28の測定角度θaと予め設定した基準角度θ0との差に基づき、プッシャロッド28によって一列のトイレットペーパPが全て第二搬送部7の各搬出路4a〜4dで押動可能なように各制御コンベア10の速度を同期作動手段36によって例えば包装すべき1組または1段のトイレットペーパP群のトイレットペーパ各1個毎に補正する(連続供給中補正)。
また、第一搬送部3で停止させる一のコンベア2の一列のトイレットペーパPを制御コンベア10で減速停止させる際、一列の先端のトイレットペーパPを感知センサ13で検知したときの周回手段25におけるプッシャロッド28の角度θaと理論上の角度θxとの差異に基づき、制御コンベア10を駆動停止手段38で減速させてトイレットペーパPを空間Sの所定位置、即ちプッシャロッド28の停止角度θsに対応する所定位置で停止させる(図12参照:停止減速中補正)。この停止位置はハの字形の増速コンベア14、14の間に先頭のトイレットペーパPが進入した非接触位置である。
【0024】
停止減速補正を図12に基づいて説明する。図12の横軸は、トイレットペーパP先端が制御コンベア10の駆動ホイール22の軸部21の位置にある時(このときのプッシャロッド28の周回角度0°とする)から、感知センサ13の位置(感知センサ13でトイレットペーパP先端を検知したタイミングにおけるプッシャロッド28の理論上の角度θx)を経由したトイレットペーパPの停止位置(プッシャロッド28の停止角度θs)までの距離をプッシャロッド28の角度変化で示している。縦軸は制御コンベア10の速度を示す。
そして、横軸において、軸部21(プッシャロッド28の角度0°)から停止位置(同じく角度θs)までの距離をL1とし、軸部21(角度0°)から感知センサ13(角度θx)までの距離をL2とした場合、感知センサ13から停止位置までの距離は(L1-L2)となる。なお、図12でL1、L2は面積で示す。
そして、感知センサ13から停止位置までの角度はθs−θxとなる。そのため、
θs−θx:θs=√(L1−L2):√(L1)
となる。
従って、θx=θs{1−√(L1−L2)÷√(L1)}
となる。
【0025】
そのため、感知センサ13で停止のために減速するトイレットペーパPを検知することに対応してエンコーダ30で測定したプッシャロッド28の測定角度をθaとして、理論角度をθxとした場合、角度θxとθaとの差異から、停止角度θsでトイレットペーパPが停止するように制御コンベア10,10の減速速度を駆動停止手段38で補正(図12で速度変化を一点鎖線や二点鎖線で示す)すればよい。これが制御コンベア10の停止減速中補正になる。
これら補正演算(ステップ102)に基づいて、連続供給中補正と停止減速中補正を行うことで第一搬送部3中の3列の制御コンベア10を連続して移動させ、他の1列の制御コンベア10を減速停止させる。停止すべきコンベア2の制御コンベア10と起動すべきコンベア2の制御コンベア10は予め設定され、停止列判断手段41と起動列判断手段42とから包装する組毎に毎回、停止列信号と起動列信号として制御演算手段33に出力される。
これによって、減列した3列の各トイレットペーパPは連続的に周回運動するプッシャロッド28に干渉することなく空間Sを通過して第一搬送部3から第二搬送部7に移送された後にプッシャロッド28で押動可能になる。
他方、減列停止するコンベア2のトイレットペーパPは周回運動するプッシャロッド28に干渉することなく制御コンベア10から先端が空間Sの所定位置で突出停止して一対の増速コンベア14、14間近傍に非接触で保持される。これによって再起動した際に他の2列の連続走行するトイレットぺーパPに追いついて同期走行できる。
【0026】
このような制御状態下で、制御コンベア10が停止状態にある減列型製品供給装置1の第一搬送部3の各コンベア2a〜2dに順次トイレットペーパPを供給すると、各コンベア2a〜2dは常時駆動していると共にその前方に位置する制御コンベア10が停止状態またはコンベア2a〜2dより低速で駆動するため、各コンベア2a〜2d上の各トイレットペーパPは互いに端面を当接した直線密接状態で下流側へ向けて移動圧力をかけられている。
そして、ステップ103(起動可否判断フロー)で減列型製品供給装置1が起動可能か否かを判断する。即ち、各コンベア2a〜2dにおいて、下限センサ12及びプールセンサ11でそれぞれトイレットペーパPを検知し且つタイマー12a,11aで所定時間T1、T2継続して検知状態を維持できた場合に各制御コンベア10の起動が可能であると判断し、起動信号をONにする(図4参照)。そして、ステップ104の制御コンベア10の動作要求フローにおいて、各制御コンベア10の動作要求信号をON状態に維持する。
【0027】
そして、起動列判断手段42において、各コンベア2の各制御コンベア10に関する起動信号の検知によって次回起動する列を判断する(ステップ105)。また、停止列判断手段41においては、前回停止していた制御コンベア10のモータM2からの信号の出力を受けて残りのコンベア2の制御コンベア10の停止判断がなされる(ステップ106)。これらの信号に基づいて各コンベア2の一対の制御コンベア10、10が起動、停止指示制御される(ステップ107)。
ステップ105〜107において、次に起動すべきコンベア2における停止状態の制御コンベア10の起動信号を起動可否確認手段37で判断し(起動判断)、起動可であればモータM2によって起動させる。また停止列判断手段41によって次に停止すべきコンベア2の制御コンベア10の停止すべきかを判断し(停止判断)、モータM2によって減速停止させる。
こうして起動判断と停止判断を前後して行い、連続作動する2列分の制御コンベア10、10と、起動及び停止する他の2列の各制御コンベア10、10とを順次切り換える。この切り換え手段を仮想クラッチ(による切り換え)と定義する。
本実施形態では、図5に示すように、制御コンベア10によって先ず最初の1組ではコンベア2a〜2cの各トイレットペーパP列を起動させて搬送すると共に、コンベア2dのトイレットペーパP列を停止させる。次の回ではコンベア2dのトイレットペーパP列をコンベア2b、2cの搬送状態のものに同期するよう起動させ、コンベア2aのトイレットペーパPを停止させる。こうして各コンベア2における制御コンベア10の起動と停止を順次切り換える。そして各コンベア2a〜2dのトイレットペーパPは3列からなる減列状態を維持しながら各制御コンベア10によってそれぞれ搬送される。
【0028】
メインフローはこのようにして行われる。次にメインフローの主要な動作について図8乃至図11に示すサブルーチンに沿って説明する。
まず、ステップ103の起動可否判断フローについて図8のフローチャートに沿って説明する。各作動状態のコンベア2a〜2dについて、下方の各下限センサ12がトイレットペーパPを検知してONし(ステップ201)、その状態でタイマー12aが起動して所定時間T1が経過する(ステップ202)。この場合、各コンベア2a〜2dが作動状態であれば、各トイレットペーパPが搬送状態または停止状態のいずれでも連続して供給されていることを確認する。
次に、後方のプールセンサ11によって各コンベア2a〜2d上のトイレットペーパPを検知してONし(ステップ203)、その状態でタイマー11aが起動して所定時間T2が経過する(ステップ204)。この場合も、各コンベア2a〜2dが作動状態であれば、各トイレットペーパPが搬送状態または停止状態のいずれでも連続して供給されていることを確認する。
【0029】
そして図4,5に示すように、両センサ12,11がON状態で時間T1、T2経過した時点で(ステップ205)、制御コンベア10の起動信号がONになる(ステップ206)。これによって、コンベア2a〜2dにおける各一対の制御コンベア10,10が各列のトイレットペーパPを搬送可能状態と判断する。
なお、その後、下限センサ12がOFFになるとトイレットペーパPが搬送されていないと判断して起動信号をOFFにする(ステップ208)。そして、その列の制御コンベア10は搬送不可能状態と判断する。
【0030】
次に制御コンベア10の起動判断を図7〜図10に示す起動・停止判断と指示に沿って説明する。
先ず、図9に示す起動判断フローにおいて、図6のタイミングチャート及び図8のフローにおける各起動信号ONが出力された後、4本のコンベア2a〜2dにおける制御コンベア10の動作要求ON状態か否か、供給装置32(複数のコンベア2を全て含む)が起動判断タイミングであるか否かを確認する(ステップ301)。
NOの場合には、起動させる必要がないからメインフローに戻る。YESの場合、全列のコンベア2a〜2dにおける各制御コンベア10について、全て仮想クラッチ接続要求OFFが出ている場合(ステップ302)には、運転開始時として、初期に起動する列の仮想クラッチ接続要求をONにして(ステップ303)減列するトイレットペーパPを起動可能とし、初期停止列フラグを設定する(ステップ311)。他方、仮想クラッチ接続要求OFFを出していない場合(ステップ302)には、供給装置32は運転中で減列するトイレットペーパPを切り換え可能状態になっている。
【0031】
ステップ302で全列のクラッチ接続要求OFFが出ていない場合、停止状態であるべき残りのコンベア2(この実施形態ではコンベア2d)について、既に起動しているか停止状態かを判断する(ステップ304)。起動してる場合には、モータM2からの信号を基に4列搬送状態になるため異常と判断し(ステップ305)、全4列の仮想クラッチ接続要求をOFFにして終了する(ステップ306)。
ここで、制御装置32の起動時には、図6に示すようにコンベア2a、2b、2cの制御コンベア10、10を作動させる。
変速駆動機構16では、モータM2を駆動源とする各制御コンベア10、10の作動に連動して各増速コンベア14、14をより高速作動させ、各コンベア2a、2b、2cのトイレットペーパPの列を第二搬送部7の搬出路4a、4b、4cに移送する。増速コンベア14で高速化されたトイレットペーパPは後続の組のトイレットペーパPから空間Sで分離される。
そして、空間Sに先頭のトイレットペーパPが突出する際に感知センサ13でこれを検知し、これに応じてエンコーダ30で各周回手段25のプッシャロッド28の角度θaを検知する。角度θaが理論角度θxと差異がある場合には同期作動手段36で各制御コンベア10の速度を連続供給中補正し、各コンベア2a、2b、2cのトイレットペーパPの列が搬出路4a、4b、4cに移送された後でプッシャロッド28が空間Sから浮上して周回し、その後端を押す。
【0032】
そして、ステップ304で、コンベア2(2d)のトイレットペーパPの列が停止状態の場合には、制御コンベア10、10が起動可能か否かを判断し(ステップ307)、起動可否確認手段37で起動信号を検出した場合には仮想クラッチの接続要求をONとし(ステップ308)、停止していたコンベア2(2d)を起動させ、次回停止すべき列を変更する(ステップ309)。
また、図5、図6に示すように、起動するコンベア2dの制御コンベア10、10の次回の組のトイレットペーパPは、連続駆動している制御コンベア10の次回の組のトイレットペーパPより早く制御コンベア10で起動開始する。
【0033】
また、ステップ307で、起動列可否確認手段37からの起動信号ONを検出できない場合には停止状態のコンベア2(2d)が起動不能であるため、現在、搬送状態の3本のコンベア2a、2b、2cを継続して制御コンベア10、…で搬送可能か否か判断する(ステップ310)。3本のコンベア2a、2b、2cの各制御コンベア10が継続搬送NOの場合には異常であるから全制御コンベア10をOFFし(ステップ306)、3本のコンベア2a、2b、2cの各制御コンベア10が継続搬送可能(YES)の場合には続行して、これらコンベア2a、2b、2cのトイレットペーパPを第二搬送部7の搬出路4a.4b.4cに移送する。
これによって、4列のうち1列の制御コンベア10や変速駆動機構16やコンベア2等に不具合があっても減列搬送を確実に行える(図6参照)。
このようにして、順次、停止すべきコンベア2a〜2dと停止状態から起動すべきコンベア2a〜2dを順次仮想クラッチで切り換えしながら減列搬送できる。
【0034】
次に上述の起動判断フローに関連して、制御コンベア10の停止判断フローを図6及び図10に沿って説明する。
先ず、ステップ301と同様に各コンベア2a〜2dにおける制御コンベア10、10について動作要求ONが出力されたか否かを判断し(ステップ401)、NOの場合には制御コンベア10を駆動させる必要がないので、全仮想クラッチ接続をOFFにする(ステップ402)。ステップ401で動作要求がなされた(YES)場合には、タイミングチェックして(ステップ403)、停止判断すべきタイミングか否かを判別し(ステップ404)、停止判断のタイミングでなければ図7のメインフロー(ステップ107)に戻る。
【0035】
ステップ404で、停止判断のタイミングである(YES)場合、停止すべき制御コンベア10(本実施例ではコンベア2aの制御コンベア10,10)が既に停止状態か否かを判別する(ステップ405)。既に停止状態(YES)の場合にはメインフローに戻る。停止状態でない(NO)場合、即ち搬送状態の場合には前回停止中のコンベア2(コンベア2d)の制御コンベア10、10が起動状態にあることをモータM2からの信号を基に確認して(YES)(ステップ406)コンベア2aの制御コンベア10,10を停止させるために仮想フラグ接続要求をOFFし(ステップ407)(図6参照)、駆動停止手段38によって停止のために減速補正させる。
ここで、停止させるコンベア2aの制御コンベア10は先頭のトイレットペーパP先端を感知センサ13で検知してプッシャロッド28の角度θaを測定して、駆動停止手段38で制御コンベア10、10を停止減速中補正して先頭のトイレットペーパPの先端を増速コンベア14,14間近傍のプッシャロッド28に干渉しない所定位置に停止させる。停止するトイレットペーパPの列は、減速補正後の停止によって停止信号発生時より前方に進行して正確な停止位置に停止する。そのため、次回起動する際に、加速速度を大きくしなくても(且つ他の2列のコンベア2b、2cのトイレットペーパ列より早いタイミングで起動するため)他の2列のコンベア2b、2cのトイレットペーパ列に早期に追いついて同期して定速搬送できる。これにより、起動加速時の制御コンベア10のスリップを防止できる。
なお、ステップ406でコンベア2dの制御コンベア10が起動状態でない(NO)と判断した場合には、図9の起動判断フローで先にコンベア2dの制御コンベア10について起動判断しているため、異常と判断して(ステップ408)全てのコンベア2a〜2dの仮想クラッチ接続要求OFF(ステップ402)に制御して制御コンベア10を停止させる。
【0036】
また、減列型製品供給装置1の作動途中に作動をOFFにする場合、各列のトイレットペーパPが2列1段、3列1段、3列2段等のいずれかを1組として包装する場合、1組がこれらのいずれかを判別して、処理終了まで制御コンベア10の動作要求を出力して動作を終了させる制御コンベア動作要求フローについて図11に沿って説明する。
減列型製品供給装置1の作動OFFにする場合、まず次の工程、ここでは包装工程の動作要求があるか否かを判別する(ステップ501)。動作要求がある場合(YES)、全列の制御コンベア10、…が既に停止状態か否かを判別する(ステップ502)。全列停止中である場合には運転開始時として、全列の制御コンベア10、…の動作要求を出力(ON)し(ステップ503)、メインフロー(ステップ105)に戻る。ステップ502で全列の制御コンベア10、…が停止状態でない(NO)場合には、供給装置1が運転中と判断してそのままメインフロー(ステップ105)に戻る。
【0037】
一方、ステップ501で次の工程の動作要求が出ていない(NO)場合には、全列の制御コンベア10、…の動作要求の有無を判別し(ステップ504)、動作要求OFFの場合にはメインフローへ戻り、動作要求ONの場合には4列のコンベア2a〜2dの各制御コンベア10、10うちの2列運転か否かを判別する(ステップ505)。YESの場合には、2列のトイレットペーパPの組と判断し、NOの場合には3列のトイレットペーパPの組と判断する。
次に2列の組について1段を1組として包装するか否かを判別し(ステップ506)、2列1段の場合には制御コンベア10、…の動作要求OFFを出力し(ステップ507)、制御コンベア10、…の次の動作を行わずに終了する。
【0038】
また、ステップ506で、NOと判断した場合には2列2段で1組として包装されるため、次のステップ508で、エンコーダ30によって周回手段25のプッシャロッド28が1周回の基準角度(例えば角度0°とする)から180°を越えているか否かを判別する。トイレットペーパPの1組が2段と判断された場合には、周回手段25のベルト27には180°間隔で2本のプッシャロッド28が取付けられている。そのため、制御コンベア10の回転時に同期するベルト27の回転が基準角度から180°を越えていれば2本目のプッシャロッド28も既に2段目のトイレットペーパPの列を押していると判断して、制御コンベア10、…の動作要求をOFFする(ステップ507)。
また、ステップ505で2列運転中でない(NO)場合には上述のように3列運転と認定する。次に3列1段を1組として包装するか否かを判別し(ステップ509)、3列1段の場合には起動判断タイミングを越えているか否かを判断して(ステップ510)、超えている場合(YES)には、制御コンベア10,10の動作要求OFFとする(ステップ511)。
【0039】
また、ステップ509で3列1段運転でないと判断した場合には3列2段運転と認定する。そして、周回手段25のベルト27に180°間隔で2本設けたチェーンコンベア28,28において基準角度(角度0°)から180°越えているか否か判定する(ステップ512)。180°越えていると認定した場合には2段目の3列トイレットペーパPを押し出していると認定し、制御コンベア10、10動作要求OFFとして終了する(ステップ513)。180°越えていないと認定した場合には2段目の3列トイレットペーパPを押し出すために各制御コンベア10,10動作要求ONの状態に保持し、メインフロー(ステップ105)に戻る。
動作要求OFFの場合、停止判断ルーチンで全列のクラッチ接続要求がOFFになり、各制御コンベア10が停止する。
【0040】
なお、図13はトイレットペーパPが3列2段で1組として包装する際のタイミングチャートを示している。図において、制御装置32の起動時にコンベア2a、2b、2cのトイレットペーパPで3列を構成して搬送される。そして、1段目の3列を第二搬送部7に移送した時点で、コンベア2aのトイレットペーパPはコンベア2dのトイレットペーパPを起動確認した後で制御コンベア10,10によって減速停止する。そのため、2段目3列のトイレットペーパPはコンベア2b、2c、2dのもので搬送され第二搬送部7の各搬出路4b、4c、4dに移送される。
次に停止状態のコンベア2aの制御コンベア10が起動し、その起動を確認してコンベア2bの制御コンベアが減速停止する。なお、コンベア2aの制御コンベア10、10の起動を確認する際、コンベア2aのモータM2からの信号を確認できない場合には異常と判断して、全てのコンベア2の制御コンベア10を作動停止させる。
このような動作を順次繰り返して3列2段を1組としたトイレットペーパPの減列搬送を行い、次工程で包装を行う。
【0041】
上述のように本実施形態によれば、複数のトイレットペーパPを減列して搬送する際に、一部のトイレットペーパ列を停止させることなく連続搬送すると共に停止状態から起動するトイレットペーパ列と減列停止させるトイレットペーパ列とを順次交換して供給するようにしたから、全列のトイレットペーパPを停止させる必要がなく、しかも起動させるトイレットペーパ列を連続搬送するトイレットペーパ列より早期に起動させて追従し、同期搬送できるため、搬送速度が高速になると共に効率的な減列搬送を行える。
また、トイレットペーパ列に関し減列停止させる列の停止のための減速開始に先だって停止状態の列が起動できるか否かの起動信号を確認すると共に、起動信号を確認できない場合には減列停止させる列の減速・停止を行わずに連続搬送させるから、確実に所要列の減列搬送を行える。
しかも起動加速に先立つ停止に際し、次第に減速走行させることでトイレットペーパ列を第一搬送部3における制御コンベア10,10より突出した第二搬送部7における増速コンベア14、14近傍のプッシャロッド28に干渉しない位置に保持できると共に、停止位置を減速搬送によって増速コンベア14、14近傍に設定するため、次の起動加速時に急加速させることなく他の連続搬送トイレットペーパ列に早期に追いついて同期搬送できて次の工程にスムーズに供給でき、加速時のトイレットペーパ列にすべりを発生させることがない。
【0042】
更に、第一搬送部3では起動列判断手段42及び停止列判断手段41によって減列交換のために停止及び起動する2つのトイレットペーパ列をスムーズに調整でき、第二搬送部7ではプッシャロッド28で同時に複数のトイレットペーパ列を押すことで次の工程に供給する複数のトイレットペーパ列の長さや供給速度がばらついたりせず安定した供給を行える。
感知センサ13によるトイレットペーパ列先端の検知に同期して周回手段25におけるプッシャロッド28の角度θaを測定することで、制御コンベア10、10の停止減速中補正や連続供給中補正を行うことができ、トイレットペーパ列の連続搬送速度や停止位置の制御を精度良く行える。
更にプールセンサ11及びそのタイマ11aと下限センサ12及びそのタイマ12aによって、後続のトイレットペーパ列を確認しながら連続搬送や起動の可否を判断するので、精度良く次工程への連続供給を行える。
【0043】
また、実施形態では、包装する物品として複数列で1段または複数段の1組からなるトイレットペーパPを採用したが、1組のトイレットペーパの列数、段数、個数は任意である。また、包装する物品としてトイレットペーパPを用いたが、その他各種ロール状物品、その他任意の物品を採用できる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施の形態による減列型製品供給装置の要部平面図である。
【図2】図1に示す減列型製品供給装置の側面図である。
【図3】減列型製品供給装置で用いる制御装置の機能ブロック図である。
【図4】下限センサ及びプールセンサと起動信号の関係を示すタイミングチャートである。
【図5】4列のトイレットペーパの定速搬送と停止と起動をプッシャロッドの周回角度との関係で示すタイミングチャートである。
【図6】3列1段を1組とした4列のトイレットペーパの定速搬送と起動と停止をプッシャロッドの周回角度(仮想クラッチ接続要求)との関係で示すタイミングチャートである。
【図7】トイレットペーパ列について減列搬送処理のメインフローを示す図である。
【図8】制御コンベアの起動可否判断フローを示すサブルーチン図である。
【図9】制御コンベアの起動判断フローを示すサブルーチン図である。
【図10】制御コンベアの停止判断フローを示すサブルーチン図である。
【図11】減列型製品供給装置の作動OFF後の処理を示すサブルーチン図である。
【図12】トイレットペーパ列の搬送停止指示から停止するまでのチャート図である。
【図13】3列2段を1組とした図6と同様なタイミングチャートである。
【図14】従来の減列型製品供給装置のタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0045】
1 減列型製品供給装置
2、2a,2b,2c,2d (連結供給)コンベア(供給路)
3 第一搬送部
4、4a,4b,4c,4d 搬出路
7 第二搬送部
10 制御コンベア
11 プールセンサ(第二検知センサ:検知センサ)
11a、12a タイマ
12 下限センサ(第一検知センサ:検知センサ)
13 感知センサ
14 増速コンベア
16 変速駆動機構
25 周回手段
28 プッシャロッド(プッシャ部材)
30 エンコーダ(測定器)
32 制御装置
34 入力手段
36 同期作動手段
37 起動可否確認手段
38 駆動停止手段
39 駆動制御手段
M1、M2、M3 モータ(駆動源)
P トイレットぺーパ(製品)
S 空間
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のロール状物品等の各種の製品をコンベア等の搬送手段によって複数列で搬送しながら、搬送列数を減列して1組の製品群を形成する供給列数を搬送するようにした減列型製品供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の減列型製品供給装置として例えば下記特許文献1に記載されたものがある。
この製品供給装置は、ビスケットを複数列の移送路に沿って搬送する工程で停止させて複数のビスケットを各列に設けたストッパによってスタック状態にすると共に移送順序を規制する。次の直線振動フィーダを各列のトラック間の隔壁を除いた減列過渡部と減列トラック部で構成している。同様な減列を繰り返すことで低コスト高能率でビスケットを次工程に供給することになるとしている。
また、複数列のトイレットペーパを搬送しながら減列して包装する従来の減列型製品供給装置では、例えば、4列に分離されたトイレットペーパ列を3列に減列して、一段または二段に積層したトイレットペーパ群を包装する包装装置が知られている。この装置におけるトイレットペーパの減列型供給装置では、例えば図14に示すように、供給する4列のトイレットペーパ群について全ての列のトイレットペーパ群を一時停止させ、その後に4列中の前回停止していた一列を含めた3列のみを同時に起動させることで搬送タイミングを合わせていた。
【特許文献1】特開平7−144745号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した前者である特許文献1に記載の製品供給装置と後者である減列型供給装置は、いずれも全ての製品列を一端停止させた後に減列された必要な製品列のみを再起動させて減列搬送する構成であるから、製品搬送工程における製品搬送速度が遅くなってしまい、製造効率が劣るという不具合があった。いったん、製品の搬送を停止させた後に再起動させる際に一時停止による搬送遅れを取り戻すために増減加速度を大きくすると、搬送される製品の一部または全部に滑りが発生して後工程の各製品列の搬送及び停止タイミングがずれてしまうという不具合が生じることになる。
この場合、減列搬送後に包装する場合には各列の製品停止位置にずれを生じることになり、整列された見栄えの良いきれいな包装を行えなかったり、包装フィルムから一部の製品がはみ出して包装できない等の不具合が生じていた。この場合にも包装効率等の製造効率が劣るという不具合があった。
【0004】
本発明は、このような実情に鑑みて、複数列でそれぞれ搬送される製品について搬送を全部停止することなく減列させて効率よく次工程に搬送できるようにした減列型製品供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による減列型製品供給装置は、複数の製品をそれぞれ搬送する供給路を複数列設けた第一搬送部と、前記各供給路の製品をそれぞれ受け取る複数の搬出路を備えた第二搬送部とを備え、前記第一搬送部の各供給路をそれぞれ搬送される製品の一部を停止させると共に他の供給路の製品を第二搬送部に受け渡すようにし、前記第一搬送部で製品を停止させる一部の供給路を変更しながら他の供給路の製品を搬送して第二搬出路に受け渡すようにした減列型製品供給装置であって、停止状態の製品を起動させる際に、当該停止状態の製品は他の供給路を連続搬送される他の製品より早いタイミングで起動して、他の供給路の製品に同期して第一搬送部から第二搬送部へ移送されるようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、第一搬送部の複数の供給路でそれぞれ搬送する製品を減列しながら第二搬送部の各搬出路に受け渡すことで、他の供給路の製品を停止させることなく高速で第一搬送部から第二搬送部へ移送することができ、その際、前回停止状態の製品を連続搬送される製品に先立ってより早いタイミングで起動させることで連続搬送される製品に追いついて第二搬送路に同期して受け渡すことができる。
そして前回停止状態の製品の起動に関連して他の供給路における搬送状態の一部の製品を停止させることで、減列する製品を交換しながら減列状態で搬送する製品の必要な列数を確実に確保でき、連続搬送によって高速で効率よく製品の受け渡しができる。
【0006】
また、前記各供給路にそれぞれ設けられていて当該各供給路の製品を第二搬送部の搬出路側に送り出す制御コンベアと、該制御コンベアで送り出された製品を制御コンベアより高速で前記搬出路に移送する増速コンベアと、第二搬送部の各搬出路に移送された製品を押し出すプッシャ部材とを備えていて、停止させられる製品は、制御コンベアの減速した後の停止によって増速コンベア近傍であってプッシャ部材に干渉しない位置に停止させられるようにすることが好ましい。
停止することなく連続搬送される製品と、これらの製品より早いタイミングで停止状態から起動・加速して連続搬送される製品に同期して搬送される製品とは、第一搬送部の各供給路から制御コンベアによって送り出され、増速コンベアによってより高速で第二搬送部の各搬出路に受け渡されて後続の製品と分離される。他方、停止する製品は制御コンベアの減速停止によって増速コンベア近傍のプッシャ部材に干渉しない供給路上で停止保持される。そのため、停止状態の製品が供給路から次の工程で起動する際に、急速に加速することなくすべりを生じない程度に製品を起動加速させて連続搬送する他の製品に追いつくことができるため、製品の連続供給列にスムーズに同期させて搬送できる。この処理作業を停止及び起動する製品の供給路を順次変更しながら連続的にスムーズに実行できる。
【0007】
また、第一搬送部の各供給路における制御コンベアの起動の可否を判断する起動可否確認手段と、予め設定された次回停止すべき製品の供給路の制御コンベアの情報と起動可否確認手段で確認した制御コンベアの起動信号との関係から次回起動すべき製品の供給路の制御コンベア及び次回停止すべき製品の供給路の制御コンベアを設定する起動列判断手段とを備えている。
起動列判断手段では、予め設定された次回停止すべき製品の供給路の制御コンベアの情報に対して、停止状態から起動すべき製品の供給路に設けた制御コンベアの起動信号を起動可否確認手段で確認できた場合には、予め設定した停止すべき制御コンベアを停止させると共に起動予定の製品の供給路における制御コンベアを起動させるものとする。
このように停止状態から起動予定の制御コンベアの起動信号を確認した後に、次回停止すべき製品の供給路の制御コンベアについて駆動・停止を判断するようにしたため、減列状態で搬送する製品列数と1組の製品数を確実に搬送できる。
しかも、起動信号を確認できない場合には停止予定の製品について搬送を停止させない即ち制御コンベアを停止させないことによって、起動すべき制御コンベア等に故障や不具合があっても、確実に必要な搬送列数を確保して1組の製品群について連続的な搬送を実行できる。
【0008】
また、プッシャ部材を保持していて、第一搬送部と第二搬送部の間の空間を通過して周回運動させて第二搬送部に移送された製品をプッシャ部材によって更に前方に移動させる周回手段と、各制御コンベアの下流側に配設されていて各供給路における製品の通過を検出する感知センサと、該感知センサによる製品の検出信号に対応して周回手段によるプッシャ部材の周回角度を検出して、プッシャ部材が第二搬送路の各搬出路上に移送された製品を押動するよう同期させるべく制御コンベアによる各製品の搬送速度を補正する同期作動手段と、感知センサによる製品の検出信号に対応して周回手段によるプッシャ部材の周回角度を検出して、停止すべき製品の減速を行う制御コンベアによる減速速度を補正する駆動停止手段とを備えていることが好ましい。
本発明によれば、製品を第一搬送部から第二搬送部に受け渡す際に周回手段で周回運動するプッシャ部材は第一搬送部の各供給路上の製品が第二搬送部に移送された後、追いかけて第二搬送部の各搬出路上の製品を押動する。製品搬送のための制御コンベアや増速コンベアとプッシャ部材の周回運動にズレがある場合には、同期作動手段によって制御コンベアの速度を補正して製品とプッシャ部材とが干渉せずに同期するよう調整する。しかも、製品が停止する場合には駆動停止手段によって停止すべき制御コンベアの減速速度を補正することで、プッシャ部材に干渉しない位置に製品を停止できる。
【0009】
また、第一搬送部には各供給路上の製品を検知する検知センサが備えられていて、該検知センサが所定時間継続して検知状態を維持するときに制御コンベアを起動させるようにしてもよい。
供給路において製品が連続している、または連続して搬送されていることを確認して、制御コンベアを駆動させて製品を搬送させる。これによって、製品を連続して減列搬送できる。
製品の減列搬送がOFF作動された際に、駆動制御手段によって、第一搬送部で選択された複数の供給路中に位置する1組の製品群を第二搬送部に受け渡した後で各供給路の制御コンベアの作動を終了させることが好ましい。
製品の減列搬送がOFF作動された際に、その時点で全ての制御コンベアの作動を終了させると供給路に1組の製品群の一部が残って終了してしまうことがあるため、これらの製品を第二搬送部に移送させた後に停止させている。
【発明の効果】
【0010】
本発明による減列型製品供給装置によれば、第一搬送部の各供給路において、停止と起動により間欠的に搬送する製品と連続的に搬送する製品を順次変更しつつ同期させて連続的に第二搬送部に移送できるため、運転速度が従来の装置よりも高速で効率的に次の工程に供給できる。しかも、前回停止状態の製品の起動に関連して他の供給路における搬送状態の製品を停止させることで減列する製品を交換しながら、減列状態で搬送する製品の必要な列数を確実に確保できて連続搬送によって高速で効率よく製品の受け渡しができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態による減列型製品供給装置を図1乃至図13により説明する。図1は減列型製品供給装置の要部平面図、図2は図1の側面図、図3は制御装置の機能ブロック図、図4は下限センサ及びプールセンサと起動信号の関係を示すタイミングチャート、図5は4列のトイレットペーパの定速搬送と停止と起動をプッシャロッドの周回角度との関係で示すタイミングチャート、図6は3列1段を1組とした4列のトイレットペーパの定速搬送と起動と停止をプッシャロッドの周回角度との関係で示すタイミングチャート、図7乃至図11は処理のフローチャートであって図7はメインフロー、図8乃至図11はサブルーチンを示す図、図12はトイレットペーパの搬送停止指示から停止するまでのチャート、図13は3列2段を1組とした4列のトイレットペーパの定速搬送と起動と停止をプッシャロッドの周回角度との関係で示すタイミングチャートである。
図1に示す減列型製品供給装置1は、各種製品、例えばトイレットペーパPを減列しつつ搬送する装置であり、次の工程で例えば複数のトイレットペーパP列の1組を包装するものである。図1に示す減列型製品供給装置1では、例えば3行即ち3個づつ直列に接続されたトイレットペーパPを4列から3列に減列して3行×3列の9個のトイレットペーパPを1段に並べたものを1組として次工程で包装する。なお、これに代えて2段18個を1組としてもよいし、2行×2列×2段の8個を1組としてもよく、1組の行数、列数、段数、そして全体の個数は任意である。
【0012】
減列型製品供給装置1は、連続供給コンベア(以下、単にコンベアという)2として複数列、例えば4列の略平行な供給路を構成するコンベア2a、2b、2c、2dが配列されてなる第一搬送部3と、4列の略平行な搬出路4a、4b、4c、4d及びこれらが途中で3列に減列されてなる減列路5及びこれら3列が一体になった減列搬出路6からなる第二搬送部7とを備えている。第一搬送部3では、各コンベア2a、2b、2c、2d毎に仕切り8、8が両側に設けられている。
各コンベア2a、2b、2c、2dはそれぞれモータM3を駆動源として基本的に常時作動状態に保持されている。各コンベア2a、2b、2c、2dの下流側の両側部には直列に当接して搬送される各トイレットペーパPを挟持する一対の制御コンベア10、10がそれぞれ設けられ、各トイレットペーパPの供給速度設定と停止を切り換え制御する。各一対の制御コンベア10は略ハの字形を呈するように前方に向けて間隔が狭くなるように配設され、先端部は各コンベア2より突出している(図2参照)。
そして、第一搬送部3において、各コンベア2a、2b、2c、2dの上方には、トイレットペーパPの搬送方向上流側から下流側に向けてプールセンサ11、下限センサ12、感知センサ13が順次設けられている。プールセンサ11と下限センサ12はタイマ11a、12aと共にそれぞれ各コンベア2a、2b、2c、2d上にトイレットペーパPが位置するまたは連続搬送されていることを検知するものである。感知センサ13は、各制御コンベア10、10の前方に突出するトイレットペーパPの先端を検知するものである。
【0013】
次に第二搬送部7において、各搬出路4a、4b、4c、4dにはそれぞれ両側に仕切り15、15が設けられている。搬出路4a、4b、4c、4dの上流部には、搬送される各列のトイレットペーパPの両側部を挟持する一対の増速コンベア14、14がそれぞれ設けられ、各制御コンベア10で搬送されてきた各トイレットペーパPを受け取って搬送速度をより高速にして各搬出路4a〜4dから減列路5へ移送する。
これによって各列の制御コンベア10,10で挟持される先端のトイレットペーパPと増速コンベア14、14で挟持されるトイレットペーパPとの間に間隙Sが形成されている(図1参照)。
【0014】
各増速コンベア14は平面視で搬送方向前方に向けて間隔が狭くなる略ハの字形状に配設されている。そして、4列のコンベア2a、2b、2c、2d上にある製品列のうち停止状態に保持される1列のトイレットペーパPの先端が増速コンベア14、14間に近接した状態で制御コンベア10、10に保持される。これによって停止状態にある特定列のトイレットペーパPを制御コンベア10で再起動させて搬送させると、迅速に増速コンベア14で挟持して高速移送し、後続のトイレットペーパPから離間させる。
また減列路5では各搬出路4a、4b、4c、4d下流側の各仕切15が内側に湾曲または屈曲しており、更に隣り合う各搬出路4a、4b、4c、4dの前方側の仕切15、15間には例えば3本のガイド17が下流側に向けて相互の間隔が狭くなるように配設され、その長手方向中央部を支点として揺動可能に支持されている。そのため、第二搬送部7において、4本の搬出路4a、4b、4c、4dのうちのいずれか3本に供給された3列のトイレットペーパPはガイド17によってガイドされて減列搬出路6に誘導され、互いに近接した状態に整列させられる。
【0015】
また、第一搬送部3と第二搬送部7との間には各列の制御コンベア10と増速コンベア14とをそれぞれ異なる速度で駆動させる変速駆動機構16が設けられている。この変速駆動機構16は、大径のプーリ18と小径のプーリ19とが無端状のベルト20によって巻回され、駆動源であるモータM2によって連動するようになっている。
モータM2はその出力軸と同軸に連結された軸部21が各制御コンベア10の駆動ホイール22及び大径のプーリ18をそれぞれ一体回転させるように同軸に連結されている。また小径のプーリ19は各増速コンベア14の駆動ホイール23と同軸に連結されている。
そのため、モータM2の回転によって制御コンベア10及び増速コンベア14を連動させると共に増速コンベア14の送り速度を制御コンベア10の送り速度より増大させている。
【0016】
そして第二搬送部7の両側には前後方向に一対の周回手段25、25が配設されている。各周回手段25は一対のプーリ26a、26bとこれらに巻回された無端状のベルト27とで構成されている。一対の周回手段25、25のベルト27、27にはプッシャ部材としてプッシャロッド28が周回運動するように連結されている。プッシャロッド28はトイレットペーパPが一段であるから1本連結されている。
なお1組のトイレットペーパPが2段の場合には等間隔、例えば180°間隔に2本、3段の場合には例えば120°間隔で3本連結されてもよい。或いは1本のプッシャロッド28を設けてトイレットぺーパPが2段の場合には2回転(720°)、3段の場合には3回転(960°)させることで同期送りさせてもよい。更に周回手段25の1回転を1組のトイレットペーパP群の搬送に対応させたが、周回手段25に複数本のプッシャロット28を所定間隔で設け、周回手段25の1回転で2組または3組のトイレットペーパP群を順次送り出すよう対応させても良い。
その周回運動において、プッシャロッド28はトイレットペーパ送り方向後方側のプーリ26aを介して第一及び第二搬送部3、7間の空間Sから上方に回動することで、第二搬送部7のいずれか3本の搬出路4に受け渡された3列のトイレットペーパPを同時に前方に押し出す。そして、送り方向前方側のプーリ26bを介して図2に示す第二搬送部7の切断空間7aを通って下方に回動する。
【0017】
この周回手段25は一方のプーリ26bに連結されたモータM1を駆動源として所定速度でプッシャロッド28を旋回させ、プッシャロッド28は空間S及び切断空間7aを通過して長円状の軌跡で周回する。モータM1にはエンコーダ30が接続されており、プッシャロッド28の1周を360°として感知センサ13で一列のトイレットペーパPの先端を検知したタイミングにおけるプッシャロッド28の角度θaを測定する。
このときのプッシャロッド28の予め設定した基準角度をθ0とし、実際の測定値θaとの差異に応じて制御コンベア10の速度を調整することで、空間Sにプッシャロッド28が到達する時点でのトイレットペーパPの位置との誤差即ち干渉をなくすようにする。
【0018】
トイレットペーパPを停止させる場合には、トイレットペーパPの先端が増速コンベア14に近接した所定位置(角度θs)に停止するよう制御コンベア10の速度を増減補正する(停止減速中補正という)。なお、停止したトイレットペーパPはプッシャロッド28の周回運動に干渉しない。
また、トイレットペーパPを連続搬送している場合には一列のトイレットペーパPが搬出路4に移送された後、プッシャロッド28が空間S内に進入して一列のトイレットペーパPの後端を押すように制御コンベア10の速度を増減補正する(連続供給中補正という)。この場合の制御コンベア10の速度の増減補正は、一列のトイレットペーパPの個数(行数)によって相違する。
このように、感知センサ13でトイレットペーパP検知時におけるプッシャロッド28の周回角度測定値θa及び予め設定した基準角度θ0の差異(θ0−θa)と、一列のトイレットペーパPの個数及び各制御コンベア10の連続走行速度または停止位置との関係で、各対の制御コンベア10の速度を補正制御するように、制御装置32で各モータM2の速度を調整する。
【0019】
次にトイレットペーパPを搬送させるための制御コンベア10、増速コンベア14、プッシャロッド28の制御装置32について図3により説明する。
制御装置32において、制御演算手段(CPU)33には入力手段34と記憶手段35が接続されている。入力手段34は、トイレットペーパP等の搬送すべき製品の種類、その寸法、搬送列数、減列数、行数即ち一列の製品の個数、包装時の積層段数、プッシャロッド28の周回速度即ち第二搬送部7での製品の押し出しタイミング等をそれぞれ設定入力する。
【0020】
また、制御演算手段33には、例えば4基設けた第一搬送部3の各コンベア2a、2b、2c、2d毎に下記の制御機能を備えている。
即ち、各コンベア2a〜2d毎(1列〜4列)にプールセンサ11及びタイマT2,下限センサ12及びタイマT1、感知センサ13を備え、更に各一対の制御コンベア10、10を駆動、停止させるモータM2を備えている。
また、各コンベア2a〜2dの列には、感知センサ13によるトイレットペーパPの先端位置検知に同期するエンコーダ30によるプッシャロッド28の測定角度θaと基準角度θ0との差から各モータM2の駆動速度即ち各制御コンベア10の速度を補正制御(連続供給中補正という)する同期作動手段36と、第一搬送部3の1のコンベア2における搬送状態のトイレットペーパPを有する制御コンベア10への停止信号の出力と感知センサ13による位置検知信号とを受けてモータM2の駆動速度即ち制御コンベア10の速度を減速補正(停止減速中補正という)してトイレットペーパP列を所定位置に停止させる駆動停止手段38とが制御演算手段33に接続されている。
また、プールセンサ11及びタイマ11aと下限センサ12及びタイマ12aとからの信号を受けて、第一搬送部3における各コンベア2が次回のトイレットペーパPを搬送できるか否かの起動信号を出力する起動可否確認手段37が、制御演算手段33に接続されている。しかも制御演算手段33は制御コンベア10のモータM2に接続されていてモータM2が実際に駆動しているか否かを検出している。
【0021】
更に制御演算手段33には、減列型製品供給装置1のOFF作動時にトイレットペーパPが作動途中の場合に、各制御コンベア10,10による第二搬送部7へのトイレットペーパPの受け渡し処理を終了させてから作動を終了させる駆動制御手段39が接続されている。
また、第一搬送部3における4列のコンベア2a〜2dにおけるトイレットペーパPに関し、いずれか一つのコンベア2におけるトイレットペーパPの駆動停止判断を行って停止列信号を制御演算手段33に出力する停止列判断手段41と、これとは別の停止状態にあるコンベア2におけるトイレットペーパPを起動させるための起動列信号を制御演算手段33に出力する起動列判断手段42とを備えている。
停止列判断手段41では、前回停止していたコンベア2が実際に動いているか否かを確認して次回停止すべき別のコンベア2に停止させるための信号を出力する。
起動列判断手段42では停止状態から起動すべき別のコンベア2用の制御コンベア10のための起動信号を起動可否確認手段37で確認した場合には記憶手段35で記憶した一のコンベア2用の制御コンベア10を停止すべきものとして選択し、書き換える。起動信号を起動可否確認手段37で確認できない場合には上述した停止状態の別のコンベア2用の制御コンベア10を停止すべき制御コンベア10として記憶手段35の情報をそのままに維持する。
これにより、これら2つの判断手段41、42では、4列のコンベア2a〜2dに関し、搬送状態から停止すべきトイレットペーパPの制御コンベア10と停止状態から起動すべきトイレットペーパPの制御コンベア10とを1組のトイレットペーパP群の搬送毎に順次変更するように制御する。
起動すべき制御コンベア10の起動信号を確認できない場合には、停止状態の別のコンベア2の制御コンベア10をそのまま停止すべき制御コンベア10と設定し、次回停止予定の一のコンベア2の制御コンベア10を停止させずに駆動状態に維持する。
【0022】
本実施の形態による減列型製品供給装置1は上述の構成を備えており、次にその作用を説明する。
図4乃至図6のタイミングチャートと図7乃至乃至図11のフローチャートに沿って説明する。図7はメインフローチャート、図8乃至図11はサブルーチンチャートである。
先ず、図示しないトイレットペーパPの製造装置で順次製造されるトイレットペーパPは例えば所定長さ毎に切断されて減列型製品供給装置1に供給される。減列型製品供給装置1では、複数のトイレットペーパP群が第一搬送部3に設けた例えば4列のコンベア2a〜2dに順次配分され、コンベア2a〜2dはモータM3によって常時駆動して各列のトイレットペーパP群を互いに当接させる状態で下流側の制御コンベア10方向に搬送させる。
ここで、図7のメインフローに示すように、減列型製品供給装置1の入力手段34から予め製品の種類、搬送列数、行数、段数、減列数等の各種の入力値を設定する(ステップ101)。なお、本第一の実施形態では、包装すべき1組のトイレットペーパPは1列3行(3個)×3列×1段とする。
【0023】
次に、第一搬送部3から第二搬送部7へ停止せずに連続搬送するトイレットペーパPについて、トイレットペーパP単体の長さや一列の行数等との関係で、一列の先端のトイレットペーパPを感知センサ13で検知したときの周回手段25におけるプッシャロッド28の測定角度θaと予め設定した基準角度θ0との差に基づき、プッシャロッド28によって一列のトイレットペーパPが全て第二搬送部7の各搬出路4a〜4dで押動可能なように各制御コンベア10の速度を同期作動手段36によって例えば包装すべき1組または1段のトイレットペーパP群のトイレットペーパ各1個毎に補正する(連続供給中補正)。
また、第一搬送部3で停止させる一のコンベア2の一列のトイレットペーパPを制御コンベア10で減速停止させる際、一列の先端のトイレットペーパPを感知センサ13で検知したときの周回手段25におけるプッシャロッド28の角度θaと理論上の角度θxとの差異に基づき、制御コンベア10を駆動停止手段38で減速させてトイレットペーパPを空間Sの所定位置、即ちプッシャロッド28の停止角度θsに対応する所定位置で停止させる(図12参照:停止減速中補正)。この停止位置はハの字形の増速コンベア14、14の間に先頭のトイレットペーパPが進入した非接触位置である。
【0024】
停止減速補正を図12に基づいて説明する。図12の横軸は、トイレットペーパP先端が制御コンベア10の駆動ホイール22の軸部21の位置にある時(このときのプッシャロッド28の周回角度0°とする)から、感知センサ13の位置(感知センサ13でトイレットペーパP先端を検知したタイミングにおけるプッシャロッド28の理論上の角度θx)を経由したトイレットペーパPの停止位置(プッシャロッド28の停止角度θs)までの距離をプッシャロッド28の角度変化で示している。縦軸は制御コンベア10の速度を示す。
そして、横軸において、軸部21(プッシャロッド28の角度0°)から停止位置(同じく角度θs)までの距離をL1とし、軸部21(角度0°)から感知センサ13(角度θx)までの距離をL2とした場合、感知センサ13から停止位置までの距離は(L1-L2)となる。なお、図12でL1、L2は面積で示す。
そして、感知センサ13から停止位置までの角度はθs−θxとなる。そのため、
θs−θx:θs=√(L1−L2):√(L1)
となる。
従って、θx=θs{1−√(L1−L2)÷√(L1)}
となる。
【0025】
そのため、感知センサ13で停止のために減速するトイレットペーパPを検知することに対応してエンコーダ30で測定したプッシャロッド28の測定角度をθaとして、理論角度をθxとした場合、角度θxとθaとの差異から、停止角度θsでトイレットペーパPが停止するように制御コンベア10,10の減速速度を駆動停止手段38で補正(図12で速度変化を一点鎖線や二点鎖線で示す)すればよい。これが制御コンベア10の停止減速中補正になる。
これら補正演算(ステップ102)に基づいて、連続供給中補正と停止減速中補正を行うことで第一搬送部3中の3列の制御コンベア10を連続して移動させ、他の1列の制御コンベア10を減速停止させる。停止すべきコンベア2の制御コンベア10と起動すべきコンベア2の制御コンベア10は予め設定され、停止列判断手段41と起動列判断手段42とから包装する組毎に毎回、停止列信号と起動列信号として制御演算手段33に出力される。
これによって、減列した3列の各トイレットペーパPは連続的に周回運動するプッシャロッド28に干渉することなく空間Sを通過して第一搬送部3から第二搬送部7に移送された後にプッシャロッド28で押動可能になる。
他方、減列停止するコンベア2のトイレットペーパPは周回運動するプッシャロッド28に干渉することなく制御コンベア10から先端が空間Sの所定位置で突出停止して一対の増速コンベア14、14間近傍に非接触で保持される。これによって再起動した際に他の2列の連続走行するトイレットぺーパPに追いついて同期走行できる。
【0026】
このような制御状態下で、制御コンベア10が停止状態にある減列型製品供給装置1の第一搬送部3の各コンベア2a〜2dに順次トイレットペーパPを供給すると、各コンベア2a〜2dは常時駆動していると共にその前方に位置する制御コンベア10が停止状態またはコンベア2a〜2dより低速で駆動するため、各コンベア2a〜2d上の各トイレットペーパPは互いに端面を当接した直線密接状態で下流側へ向けて移動圧力をかけられている。
そして、ステップ103(起動可否判断フロー)で減列型製品供給装置1が起動可能か否かを判断する。即ち、各コンベア2a〜2dにおいて、下限センサ12及びプールセンサ11でそれぞれトイレットペーパPを検知し且つタイマー12a,11aで所定時間T1、T2継続して検知状態を維持できた場合に各制御コンベア10の起動が可能であると判断し、起動信号をONにする(図4参照)。そして、ステップ104の制御コンベア10の動作要求フローにおいて、各制御コンベア10の動作要求信号をON状態に維持する。
【0027】
そして、起動列判断手段42において、各コンベア2の各制御コンベア10に関する起動信号の検知によって次回起動する列を判断する(ステップ105)。また、停止列判断手段41においては、前回停止していた制御コンベア10のモータM2からの信号の出力を受けて残りのコンベア2の制御コンベア10の停止判断がなされる(ステップ106)。これらの信号に基づいて各コンベア2の一対の制御コンベア10、10が起動、停止指示制御される(ステップ107)。
ステップ105〜107において、次に起動すべきコンベア2における停止状態の制御コンベア10の起動信号を起動可否確認手段37で判断し(起動判断)、起動可であればモータM2によって起動させる。また停止列判断手段41によって次に停止すべきコンベア2の制御コンベア10の停止すべきかを判断し(停止判断)、モータM2によって減速停止させる。
こうして起動判断と停止判断を前後して行い、連続作動する2列分の制御コンベア10、10と、起動及び停止する他の2列の各制御コンベア10、10とを順次切り換える。この切り換え手段を仮想クラッチ(による切り換え)と定義する。
本実施形態では、図5に示すように、制御コンベア10によって先ず最初の1組ではコンベア2a〜2cの各トイレットペーパP列を起動させて搬送すると共に、コンベア2dのトイレットペーパP列を停止させる。次の回ではコンベア2dのトイレットペーパP列をコンベア2b、2cの搬送状態のものに同期するよう起動させ、コンベア2aのトイレットペーパPを停止させる。こうして各コンベア2における制御コンベア10の起動と停止を順次切り換える。そして各コンベア2a〜2dのトイレットペーパPは3列からなる減列状態を維持しながら各制御コンベア10によってそれぞれ搬送される。
【0028】
メインフローはこのようにして行われる。次にメインフローの主要な動作について図8乃至図11に示すサブルーチンに沿って説明する。
まず、ステップ103の起動可否判断フローについて図8のフローチャートに沿って説明する。各作動状態のコンベア2a〜2dについて、下方の各下限センサ12がトイレットペーパPを検知してONし(ステップ201)、その状態でタイマー12aが起動して所定時間T1が経過する(ステップ202)。この場合、各コンベア2a〜2dが作動状態であれば、各トイレットペーパPが搬送状態または停止状態のいずれでも連続して供給されていることを確認する。
次に、後方のプールセンサ11によって各コンベア2a〜2d上のトイレットペーパPを検知してONし(ステップ203)、その状態でタイマー11aが起動して所定時間T2が経過する(ステップ204)。この場合も、各コンベア2a〜2dが作動状態であれば、各トイレットペーパPが搬送状態または停止状態のいずれでも連続して供給されていることを確認する。
【0029】
そして図4,5に示すように、両センサ12,11がON状態で時間T1、T2経過した時点で(ステップ205)、制御コンベア10の起動信号がONになる(ステップ206)。これによって、コンベア2a〜2dにおける各一対の制御コンベア10,10が各列のトイレットペーパPを搬送可能状態と判断する。
なお、その後、下限センサ12がOFFになるとトイレットペーパPが搬送されていないと判断して起動信号をOFFにする(ステップ208)。そして、その列の制御コンベア10は搬送不可能状態と判断する。
【0030】
次に制御コンベア10の起動判断を図7〜図10に示す起動・停止判断と指示に沿って説明する。
先ず、図9に示す起動判断フローにおいて、図6のタイミングチャート及び図8のフローにおける各起動信号ONが出力された後、4本のコンベア2a〜2dにおける制御コンベア10の動作要求ON状態か否か、供給装置32(複数のコンベア2を全て含む)が起動判断タイミングであるか否かを確認する(ステップ301)。
NOの場合には、起動させる必要がないからメインフローに戻る。YESの場合、全列のコンベア2a〜2dにおける各制御コンベア10について、全て仮想クラッチ接続要求OFFが出ている場合(ステップ302)には、運転開始時として、初期に起動する列の仮想クラッチ接続要求をONにして(ステップ303)減列するトイレットペーパPを起動可能とし、初期停止列フラグを設定する(ステップ311)。他方、仮想クラッチ接続要求OFFを出していない場合(ステップ302)には、供給装置32は運転中で減列するトイレットペーパPを切り換え可能状態になっている。
【0031】
ステップ302で全列のクラッチ接続要求OFFが出ていない場合、停止状態であるべき残りのコンベア2(この実施形態ではコンベア2d)について、既に起動しているか停止状態かを判断する(ステップ304)。起動してる場合には、モータM2からの信号を基に4列搬送状態になるため異常と判断し(ステップ305)、全4列の仮想クラッチ接続要求をOFFにして終了する(ステップ306)。
ここで、制御装置32の起動時には、図6に示すようにコンベア2a、2b、2cの制御コンベア10、10を作動させる。
変速駆動機構16では、モータM2を駆動源とする各制御コンベア10、10の作動に連動して各増速コンベア14、14をより高速作動させ、各コンベア2a、2b、2cのトイレットペーパPの列を第二搬送部7の搬出路4a、4b、4cに移送する。増速コンベア14で高速化されたトイレットペーパPは後続の組のトイレットペーパPから空間Sで分離される。
そして、空間Sに先頭のトイレットペーパPが突出する際に感知センサ13でこれを検知し、これに応じてエンコーダ30で各周回手段25のプッシャロッド28の角度θaを検知する。角度θaが理論角度θxと差異がある場合には同期作動手段36で各制御コンベア10の速度を連続供給中補正し、各コンベア2a、2b、2cのトイレットペーパPの列が搬出路4a、4b、4cに移送された後でプッシャロッド28が空間Sから浮上して周回し、その後端を押す。
【0032】
そして、ステップ304で、コンベア2(2d)のトイレットペーパPの列が停止状態の場合には、制御コンベア10、10が起動可能か否かを判断し(ステップ307)、起動可否確認手段37で起動信号を検出した場合には仮想クラッチの接続要求をONとし(ステップ308)、停止していたコンベア2(2d)を起動させ、次回停止すべき列を変更する(ステップ309)。
また、図5、図6に示すように、起動するコンベア2dの制御コンベア10、10の次回の組のトイレットペーパPは、連続駆動している制御コンベア10の次回の組のトイレットペーパPより早く制御コンベア10で起動開始する。
【0033】
また、ステップ307で、起動列可否確認手段37からの起動信号ONを検出できない場合には停止状態のコンベア2(2d)が起動不能であるため、現在、搬送状態の3本のコンベア2a、2b、2cを継続して制御コンベア10、…で搬送可能か否か判断する(ステップ310)。3本のコンベア2a、2b、2cの各制御コンベア10が継続搬送NOの場合には異常であるから全制御コンベア10をOFFし(ステップ306)、3本のコンベア2a、2b、2cの各制御コンベア10が継続搬送可能(YES)の場合には続行して、これらコンベア2a、2b、2cのトイレットペーパPを第二搬送部7の搬出路4a.4b.4cに移送する。
これによって、4列のうち1列の制御コンベア10や変速駆動機構16やコンベア2等に不具合があっても減列搬送を確実に行える(図6参照)。
このようにして、順次、停止すべきコンベア2a〜2dと停止状態から起動すべきコンベア2a〜2dを順次仮想クラッチで切り換えしながら減列搬送できる。
【0034】
次に上述の起動判断フローに関連して、制御コンベア10の停止判断フローを図6及び図10に沿って説明する。
先ず、ステップ301と同様に各コンベア2a〜2dにおける制御コンベア10、10について動作要求ONが出力されたか否かを判断し(ステップ401)、NOの場合には制御コンベア10を駆動させる必要がないので、全仮想クラッチ接続をOFFにする(ステップ402)。ステップ401で動作要求がなされた(YES)場合には、タイミングチェックして(ステップ403)、停止判断すべきタイミングか否かを判別し(ステップ404)、停止判断のタイミングでなければ図7のメインフロー(ステップ107)に戻る。
【0035】
ステップ404で、停止判断のタイミングである(YES)場合、停止すべき制御コンベア10(本実施例ではコンベア2aの制御コンベア10,10)が既に停止状態か否かを判別する(ステップ405)。既に停止状態(YES)の場合にはメインフローに戻る。停止状態でない(NO)場合、即ち搬送状態の場合には前回停止中のコンベア2(コンベア2d)の制御コンベア10、10が起動状態にあることをモータM2からの信号を基に確認して(YES)(ステップ406)コンベア2aの制御コンベア10,10を停止させるために仮想フラグ接続要求をOFFし(ステップ407)(図6参照)、駆動停止手段38によって停止のために減速補正させる。
ここで、停止させるコンベア2aの制御コンベア10は先頭のトイレットペーパP先端を感知センサ13で検知してプッシャロッド28の角度θaを測定して、駆動停止手段38で制御コンベア10、10を停止減速中補正して先頭のトイレットペーパPの先端を増速コンベア14,14間近傍のプッシャロッド28に干渉しない所定位置に停止させる。停止するトイレットペーパPの列は、減速補正後の停止によって停止信号発生時より前方に進行して正確な停止位置に停止する。そのため、次回起動する際に、加速速度を大きくしなくても(且つ他の2列のコンベア2b、2cのトイレットペーパ列より早いタイミングで起動するため)他の2列のコンベア2b、2cのトイレットペーパ列に早期に追いついて同期して定速搬送できる。これにより、起動加速時の制御コンベア10のスリップを防止できる。
なお、ステップ406でコンベア2dの制御コンベア10が起動状態でない(NO)と判断した場合には、図9の起動判断フローで先にコンベア2dの制御コンベア10について起動判断しているため、異常と判断して(ステップ408)全てのコンベア2a〜2dの仮想クラッチ接続要求OFF(ステップ402)に制御して制御コンベア10を停止させる。
【0036】
また、減列型製品供給装置1の作動途中に作動をOFFにする場合、各列のトイレットペーパPが2列1段、3列1段、3列2段等のいずれかを1組として包装する場合、1組がこれらのいずれかを判別して、処理終了まで制御コンベア10の動作要求を出力して動作を終了させる制御コンベア動作要求フローについて図11に沿って説明する。
減列型製品供給装置1の作動OFFにする場合、まず次の工程、ここでは包装工程の動作要求があるか否かを判別する(ステップ501)。動作要求がある場合(YES)、全列の制御コンベア10、…が既に停止状態か否かを判別する(ステップ502)。全列停止中である場合には運転開始時として、全列の制御コンベア10、…の動作要求を出力(ON)し(ステップ503)、メインフロー(ステップ105)に戻る。ステップ502で全列の制御コンベア10、…が停止状態でない(NO)場合には、供給装置1が運転中と判断してそのままメインフロー(ステップ105)に戻る。
【0037】
一方、ステップ501で次の工程の動作要求が出ていない(NO)場合には、全列の制御コンベア10、…の動作要求の有無を判別し(ステップ504)、動作要求OFFの場合にはメインフローへ戻り、動作要求ONの場合には4列のコンベア2a〜2dの各制御コンベア10、10うちの2列運転か否かを判別する(ステップ505)。YESの場合には、2列のトイレットペーパPの組と判断し、NOの場合には3列のトイレットペーパPの組と判断する。
次に2列の組について1段を1組として包装するか否かを判別し(ステップ506)、2列1段の場合には制御コンベア10、…の動作要求OFFを出力し(ステップ507)、制御コンベア10、…の次の動作を行わずに終了する。
【0038】
また、ステップ506で、NOと判断した場合には2列2段で1組として包装されるため、次のステップ508で、エンコーダ30によって周回手段25のプッシャロッド28が1周回の基準角度(例えば角度0°とする)から180°を越えているか否かを判別する。トイレットペーパPの1組が2段と判断された場合には、周回手段25のベルト27には180°間隔で2本のプッシャロッド28が取付けられている。そのため、制御コンベア10の回転時に同期するベルト27の回転が基準角度から180°を越えていれば2本目のプッシャロッド28も既に2段目のトイレットペーパPの列を押していると判断して、制御コンベア10、…の動作要求をOFFする(ステップ507)。
また、ステップ505で2列運転中でない(NO)場合には上述のように3列運転と認定する。次に3列1段を1組として包装するか否かを判別し(ステップ509)、3列1段の場合には起動判断タイミングを越えているか否かを判断して(ステップ510)、超えている場合(YES)には、制御コンベア10,10の動作要求OFFとする(ステップ511)。
【0039】
また、ステップ509で3列1段運転でないと判断した場合には3列2段運転と認定する。そして、周回手段25のベルト27に180°間隔で2本設けたチェーンコンベア28,28において基準角度(角度0°)から180°越えているか否か判定する(ステップ512)。180°越えていると認定した場合には2段目の3列トイレットペーパPを押し出していると認定し、制御コンベア10、10動作要求OFFとして終了する(ステップ513)。180°越えていないと認定した場合には2段目の3列トイレットペーパPを押し出すために各制御コンベア10,10動作要求ONの状態に保持し、メインフロー(ステップ105)に戻る。
動作要求OFFの場合、停止判断ルーチンで全列のクラッチ接続要求がOFFになり、各制御コンベア10が停止する。
【0040】
なお、図13はトイレットペーパPが3列2段で1組として包装する際のタイミングチャートを示している。図において、制御装置32の起動時にコンベア2a、2b、2cのトイレットペーパPで3列を構成して搬送される。そして、1段目の3列を第二搬送部7に移送した時点で、コンベア2aのトイレットペーパPはコンベア2dのトイレットペーパPを起動確認した後で制御コンベア10,10によって減速停止する。そのため、2段目3列のトイレットペーパPはコンベア2b、2c、2dのもので搬送され第二搬送部7の各搬出路4b、4c、4dに移送される。
次に停止状態のコンベア2aの制御コンベア10が起動し、その起動を確認してコンベア2bの制御コンベアが減速停止する。なお、コンベア2aの制御コンベア10、10の起動を確認する際、コンベア2aのモータM2からの信号を確認できない場合には異常と判断して、全てのコンベア2の制御コンベア10を作動停止させる。
このような動作を順次繰り返して3列2段を1組としたトイレットペーパPの減列搬送を行い、次工程で包装を行う。
【0041】
上述のように本実施形態によれば、複数のトイレットペーパPを減列して搬送する際に、一部のトイレットペーパ列を停止させることなく連続搬送すると共に停止状態から起動するトイレットペーパ列と減列停止させるトイレットペーパ列とを順次交換して供給するようにしたから、全列のトイレットペーパPを停止させる必要がなく、しかも起動させるトイレットペーパ列を連続搬送するトイレットペーパ列より早期に起動させて追従し、同期搬送できるため、搬送速度が高速になると共に効率的な減列搬送を行える。
また、トイレットペーパ列に関し減列停止させる列の停止のための減速開始に先だって停止状態の列が起動できるか否かの起動信号を確認すると共に、起動信号を確認できない場合には減列停止させる列の減速・停止を行わずに連続搬送させるから、確実に所要列の減列搬送を行える。
しかも起動加速に先立つ停止に際し、次第に減速走行させることでトイレットペーパ列を第一搬送部3における制御コンベア10,10より突出した第二搬送部7における増速コンベア14、14近傍のプッシャロッド28に干渉しない位置に保持できると共に、停止位置を減速搬送によって増速コンベア14、14近傍に設定するため、次の起動加速時に急加速させることなく他の連続搬送トイレットペーパ列に早期に追いついて同期搬送できて次の工程にスムーズに供給でき、加速時のトイレットペーパ列にすべりを発生させることがない。
【0042】
更に、第一搬送部3では起動列判断手段42及び停止列判断手段41によって減列交換のために停止及び起動する2つのトイレットペーパ列をスムーズに調整でき、第二搬送部7ではプッシャロッド28で同時に複数のトイレットペーパ列を押すことで次の工程に供給する複数のトイレットペーパ列の長さや供給速度がばらついたりせず安定した供給を行える。
感知センサ13によるトイレットペーパ列先端の検知に同期して周回手段25におけるプッシャロッド28の角度θaを測定することで、制御コンベア10、10の停止減速中補正や連続供給中補正を行うことができ、トイレットペーパ列の連続搬送速度や停止位置の制御を精度良く行える。
更にプールセンサ11及びそのタイマ11aと下限センサ12及びそのタイマ12aによって、後続のトイレットペーパ列を確認しながら連続搬送や起動の可否を判断するので、精度良く次工程への連続供給を行える。
【0043】
また、実施形態では、包装する物品として複数列で1段または複数段の1組からなるトイレットペーパPを採用したが、1組のトイレットペーパの列数、段数、個数は任意である。また、包装する物品としてトイレットペーパPを用いたが、その他各種ロール状物品、その他任意の物品を採用できる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施の形態による減列型製品供給装置の要部平面図である。
【図2】図1に示す減列型製品供給装置の側面図である。
【図3】減列型製品供給装置で用いる制御装置の機能ブロック図である。
【図4】下限センサ及びプールセンサと起動信号の関係を示すタイミングチャートである。
【図5】4列のトイレットペーパの定速搬送と停止と起動をプッシャロッドの周回角度との関係で示すタイミングチャートである。
【図6】3列1段を1組とした4列のトイレットペーパの定速搬送と起動と停止をプッシャロッドの周回角度(仮想クラッチ接続要求)との関係で示すタイミングチャートである。
【図7】トイレットペーパ列について減列搬送処理のメインフローを示す図である。
【図8】制御コンベアの起動可否判断フローを示すサブルーチン図である。
【図9】制御コンベアの起動判断フローを示すサブルーチン図である。
【図10】制御コンベアの停止判断フローを示すサブルーチン図である。
【図11】減列型製品供給装置の作動OFF後の処理を示すサブルーチン図である。
【図12】トイレットペーパ列の搬送停止指示から停止するまでのチャート図である。
【図13】3列2段を1組とした図6と同様なタイミングチャートである。
【図14】従来の減列型製品供給装置のタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0045】
1 減列型製品供給装置
2、2a,2b,2c,2d (連結供給)コンベア(供給路)
3 第一搬送部
4、4a,4b,4c,4d 搬出路
7 第二搬送部
10 制御コンベア
11 プールセンサ(第二検知センサ:検知センサ)
11a、12a タイマ
12 下限センサ(第一検知センサ:検知センサ)
13 感知センサ
14 増速コンベア
16 変速駆動機構
25 周回手段
28 プッシャロッド(プッシャ部材)
30 エンコーダ(測定器)
32 制御装置
34 入力手段
36 同期作動手段
37 起動可否確認手段
38 駆動停止手段
39 駆動制御手段
M1、M2、M3 モータ(駆動源)
P トイレットぺーパ(製品)
S 空間
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の製品をそれぞれ搬送する供給路を複数列設けた第一搬送部と、前記各供給路の製品をそれぞれ受け取る複数の搬出路を備えた第二搬送部とを備え、前記第一搬送部の各供給路をそれぞれ搬送される製品の一部を停止させると共に他の供給路の製品を第二搬送部に受け渡すようにし、前記第一搬送部で製品を停止させる一部の供給路を変更しながら他の供給路の製品を搬送して第二搬出路に受け渡すようにした減列型製品供給装置であって、
停止状態の製品を起動させる際に、当該停止状態の製品は他の供給路を連続搬送される他の製品より早いタイミングで起動して、前記他の供給路の製品に同期して前記第一搬送部から第二搬送部へ移送されるようにしたことを特徴とする減列型製品供給装置。
【請求項2】
前記各供給路にそれぞれ設けられていて当該各供給路の製品を第二搬送部の搬出路側に送り出す制御コンベアと、
該制御コンベアで送り出された製品を制御コンベアより高速で前記搬出路に移送する増速コンベアと、
前記第二搬送部の各搬出路に移送された製品を押し出すプッシャ部材とを備えていて、
前記停止させられる製品は、前記制御コンベアの減速した後の停止によって前記増速コンベア近傍であって前記プッシャ部材に干渉しない位置に停止させられるようにした請求項1に記載の減列型製品供給装置。
【請求項3】
前記第一搬送部の各供給路における制御コンベアの起動の可否を判断する起動可否確認手段と、
予め設定された次回停止すべき製品の供給路の制御コンベアの情報と前記起動可否確認手段で確認した制御コンベアの起動信号との関係から次回起動すべき製品の供給路の制御コンベア及び次回停止すべき製品の供給路の制御コンベアを設定する起動列判断手段と
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の減列型製品供給装置。
【請求項4】
前記プッシャ部材を保持していて、前記第一搬送部と第二搬送部の間の空間を通過して周回運動させて第二搬送部に移送された製品を前記プッシャ部材によって更に前方に移動させる周回手段と、
前記各制御コンベアの下流側に配設されていて各供給路における製品の通過を検出する感知センサと、
該感知センサによる製品の検出信号に対応して前記周回手段によるプッシャ部材の周回角度を検出して、前記プッシャ部材が第二搬送路の各搬出路上に移送された製品を押動するよう同期させるべく前記制御コンベアによる各製品の搬送速度を補正する同期作動手段と、
前記感知センサによる製品の検出信号に対応して前記周回手段によるプッシャ部材の周回角度を検出して、停止すべき製品の減速を行う前記制御コンベアによる減速速度を補正する駆動停止手段とを
備えている請求項2または3に記載の減列型製品供給装置。
【請求項5】
前記第一搬送部には各供給路上の製品を検知する検知センサが備えられていて、該検知センサが所定時間継続して検知状態を維持するときに前記制御コンベアを起動させるようにした請求項2乃至4のいずれかに記載の減列型製品供給装置。
【請求項6】
製品の減列搬送がOFF作動された際に、駆動制御手段によって、第一搬送部で選択された複数の供給路中に位置する1組の製品群を第二搬送部に受け渡した後で前記各供給路の制御コンベアの作動を終了させるようにした請求項2乃至5のいずれかに記載の減列型製品供給装置。
【請求項1】
複数の製品をそれぞれ搬送する供給路を複数列設けた第一搬送部と、前記各供給路の製品をそれぞれ受け取る複数の搬出路を備えた第二搬送部とを備え、前記第一搬送部の各供給路をそれぞれ搬送される製品の一部を停止させると共に他の供給路の製品を第二搬送部に受け渡すようにし、前記第一搬送部で製品を停止させる一部の供給路を変更しながら他の供給路の製品を搬送して第二搬出路に受け渡すようにした減列型製品供給装置であって、
停止状態の製品を起動させる際に、当該停止状態の製品は他の供給路を連続搬送される他の製品より早いタイミングで起動して、前記他の供給路の製品に同期して前記第一搬送部から第二搬送部へ移送されるようにしたことを特徴とする減列型製品供給装置。
【請求項2】
前記各供給路にそれぞれ設けられていて当該各供給路の製品を第二搬送部の搬出路側に送り出す制御コンベアと、
該制御コンベアで送り出された製品を制御コンベアより高速で前記搬出路に移送する増速コンベアと、
前記第二搬送部の各搬出路に移送された製品を押し出すプッシャ部材とを備えていて、
前記停止させられる製品は、前記制御コンベアの減速した後の停止によって前記増速コンベア近傍であって前記プッシャ部材に干渉しない位置に停止させられるようにした請求項1に記載の減列型製品供給装置。
【請求項3】
前記第一搬送部の各供給路における制御コンベアの起動の可否を判断する起動可否確認手段と、
予め設定された次回停止すべき製品の供給路の制御コンベアの情報と前記起動可否確認手段で確認した制御コンベアの起動信号との関係から次回起動すべき製品の供給路の制御コンベア及び次回停止すべき製品の供給路の制御コンベアを設定する起動列判断手段と
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の減列型製品供給装置。
【請求項4】
前記プッシャ部材を保持していて、前記第一搬送部と第二搬送部の間の空間を通過して周回運動させて第二搬送部に移送された製品を前記プッシャ部材によって更に前方に移動させる周回手段と、
前記各制御コンベアの下流側に配設されていて各供給路における製品の通過を検出する感知センサと、
該感知センサによる製品の検出信号に対応して前記周回手段によるプッシャ部材の周回角度を検出して、前記プッシャ部材が第二搬送路の各搬出路上に移送された製品を押動するよう同期させるべく前記制御コンベアによる各製品の搬送速度を補正する同期作動手段と、
前記感知センサによる製品の検出信号に対応して前記周回手段によるプッシャ部材の周回角度を検出して、停止すべき製品の減速を行う前記制御コンベアによる減速速度を補正する駆動停止手段とを
備えている請求項2または3に記載の減列型製品供給装置。
【請求項5】
前記第一搬送部には各供給路上の製品を検知する検知センサが備えられていて、該検知センサが所定時間継続して検知状態を維持するときに前記制御コンベアを起動させるようにした請求項2乃至4のいずれかに記載の減列型製品供給装置。
【請求項6】
製品の減列搬送がOFF作動された際に、駆動制御手段によって、第一搬送部で選択された複数の供給路中に位置する1組の製品群を第二搬送部に受け渡した後で前記各供給路の制御コンベアの作動を終了させるようにした請求項2乃至5のいずれかに記載の減列型製品供給装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−186288(P2007−186288A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−4582(P2006−4582)
【出願日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(000151461)株式会社東京自働機械製作所 (106)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(000151461)株式会社東京自働機械製作所 (106)
【Fターム(参考)】
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