説明

減速機構、ロボット用の関節装置

【課題】小型化及び高出力化を実現可能な減速機構を、提供することにある。
【解決手段】
本減速機構は、入力部材40と出力部材50とを、備えている。入力部材40は、第1回転中心O1を中心として揺動する。入力部材40は、出力部40bを有している。出力部40bは、第1回転中心O1から所定の距離d1を隔てた位置に設けられている。出力部材50は、入力部材40の揺動に応じて、第2回転中心O2を中心として揺動する。第2回転中心O2は、第1回転中心O1から所定の間隔を隔てた位置に配置されている。出力部材50は、係合部50bを有している。係合部50bは、入力部材40の出力部40bが係合する部分である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、減速機機構に関する。また、減速機構を備えるロボット用の関節装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、様々なタイプのロボットの関節装置が、提案されている。これらロボットの関節装置の1つとして、複数の歯車の組み合わせからなる関節部が、提案されている(特許文献1を参照)。このタイプの関節部では、固定アームに内蔵されたモータが駆動されると、モータの回転が原動歯車(小歯車)から従動歯車(大歯車)に伝達され、この回転は波動歯車装置で減速され、従動アームを回動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭59−201787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では、ロボット技術の発展に伴って、ロボットの構成装置の小型化及び軽量化が、望まれるようになってきた。しかしながら、ロボットの駆動を担う部分は、様々な部品が組み合わされて構成されているため、小型化及び軽量化に対する様々な試みがなされてきた。例えば、上述したような従来のロボットの関節装置では、複数の歯車を組み合わせることによって、小型化を実現する試みを行っている。また、ロボット技術の高機能化に伴い、関節装置のような駆動装置を、単に小型化するだけでなく、出力の向上も同時に要求されるようになってきた。
【0005】
しかしながら、従来の技術、例えば複数の歯車を用いた関節装置では、設計者が所望する出力を得ようとすると、装置の大きさや装置の重量が大きくなってしまうという問題があった。特に、自立2足歩行のロボットでは、このタイプの関節装置を用いて目標出力を得ようとすると、関節部の重量が大きくなりすぎて、ロボットを設計しづらくなるという問題が生じていた。言い換えると、従来の技術では、関節装置の重量に対する出力の比が、限界に到達していた。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、小型化及び高出力化を実現可能な減速機構を、提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る減速機構は、入力を減速して出力する機構である。減速機構は、入力部材と出力部材とを、備えている。入力部材は、第1回転中心を中心として揺動する。入力部材は、出力部を有している。出力部は、第1回転中心から所定の距離を隔てた位置に設けられている。出力部材は、入力部材の揺動に応じて、第2回転中心を中心として揺動する。第2回転中心は、第1回転中心から所定の間隔を隔てた位置に配置されている。出力部材は、係合部を有している。係合部は、入力部材の出力部が係合する部分である。
【0008】
本減速機構では、入力部材の出力部が、第1回転中心から所定の距離を隔てた位置において、出力部材の係合部に係合している。このため、入力部材が第1回転中心を中心として揺動すると、入力部材の揺動速度より減速された揺動速度で、出力部材が揺動する。すなわち、本減速機構では、入力されたトルクを、増幅して、出力部材から出力することができる。
【0009】
このように、本減速機構では、第1回転中心及び出力部の距離と、第1回転中心及び第2回転中心の距離とを任意に設定することによって、減速比を自由に設定することができる。また、本減速機構によって、トルクを、減速比の設定に応じて増加させることができる。また、本減速機構では、減速比の設定は、入力部材の大きさ及び出力部材の大きさを変更することなく行うことができるので、減速機構を小型化することができる。さらに、入力部材及び出力部材の2つの部材を、回転軸方向に並べて配置することができるので、減速機構を、さらに小型化することができる。これにより、小型化を図りながら高出力を発揮することができる減速機構を、実現することができる。
【0010】
請求項2に係る減速機構では、請求項1に記載の減速機構において、出力部が軸部である。係合部は、第2回転中心から半径方向に延びる溝部である。ここでは、軸部が孔部に係合している。
【0011】
この場合、入力部材が第1回転中心を中心として揺動すると、軸部が溝部の内部で移動し、入力部材の揺動速度より減速された揺動速度で、出力部材が揺動する。すなわち、本減速機構では、入力されたトルクを、増幅して、出力部材から出力することができる。
【0012】
このように、本減速機構では、軸部を溝部の内部で移動させることによって、入力部材からのトルクを、スムーズに出力部材に伝達することできる。例えば、複数の歯車を組み合わせた機構では、バックラッシュが発生するおそれがあるが、本減速機構では、バックラッシュが発生しない。このため、従来技術と比較して、入力部材からのトルクを、スムーズに出力部材に伝達することできる。
【0013】
請求項3に係る減速機構では、請求項2に記載の減速機構において、軸部が、軸受部材を介して、孔部に係合している。
【0014】
この場合、軸受部材を介して軸部を孔部に係合させているので、軸部を孔部に容易に組み付けることができる。また、軸部の加工誤差及び溝部の加工誤差を、軸受部材によって吸収することができるので、軸部の精度及び溝部の加工精度を、必要以上に高くする必要がない。すなわち、入力部材及び出力部材を容易に加工することができる。
【0015】
請求項4に係る減速機構では、請求項3に記載の減速機構において、軸受部材が平面部を有している。平面部は、溝部の側面に当接している。この場合、軸受部材の平面部が溝部の側面に当接しているので、軸部を溝部に沿ってスムーズに案内することができる。
【0016】
請求項5に係る減速機構では、請求項1から4のいずれかに記載の減速機構において、入力部材が、第1回転中心と第2回転中心とを結ぶ線を基準とした所定の揺動範囲で、揺動する。この場合、入力部材を、第1回転中心と第2回転中心とを結ぶ線を基準とした所定の揺動範囲において、揺動させることによって、出力部材を常に減速域において揺動させることができる。
【0017】
請求項6に係る減速機構は、請求項1から5のいずれかに記載の減速機構において、ストッパ機構を、さらに備えている。ストッパ機構は、上記の所定の揺動範囲を制限する。この場合、ストッパ機構によって入力部材の揺動範囲を制限されるので、出力部材を減速域において確実に揺動させることができる。
【0018】
請求項7に係る減速機構は、請求項5又は6に記載の減速機構において、駆動手段を、さらに備えている。駆動手段は、入力部材を、上記の所定の揺動範囲で駆動する。この場合、駆動手段によって入力部材を駆動することによって、入力部材を減速域において確実に揺動させることができる。
【0019】
請求項8に係る減速機構は、請求項1から7のいずれかに記載の減速機構において、減速機を、さらに備えている。減速機は、入力された回転速度を、減速して出力する。減速機の出力は、入力部材に入力される。
【0020】
この場合、まず、入力された回転速度が、減速機によって減速される。次に、減速機において減速された回転速度が、入力部材と出力部材とによって、さらに減速される。このようにして、本減速機構では、入力された回転速度を、大幅に減速することができる。すなわち、本減速機構では、入力されたトルクを、大幅に増幅して、出力部材から出力することができる。
【0021】
請求項9に係る減速機構は、請求項1から8のいずれかに記載の減速機構において、支持部材を、さらに備えている。支持部材は、出力部材を回転自在に支持する。この場合、支持部材が出力部材を回転自在に支持しているので、出力部材を安定的に揺動させることができる。
【0022】
請求項10に係るロボット用の関節装置は、第1アーム部材と第2アーム部材とを連結するための装置である。ロボット用の関節装置は、ロボットの関節を揺動可能な減速機構を備えている。減速機構は、請求項1から9のいずれかに記載の減速機構である。この場合、請求項1から9のいずれかに記載の減速機構を、ロボット用の関節装置に用いることによって、上記と同様の効果を持ったロボット用の関節を、実現することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明では、小型化及び高出力化を実現可能な減速機構を、提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態によるロボットの関節部の模式図。
【図2】前記ロボットの関節部に配置される減衰機構の斜視図。
【図3】前記減速機構の断面図。
【図4】前記減速機構を外方から軸方向に見た外観図(蓋部材、カムプレート、及び軸受部材を除く)。
【図5】本発明の他の実施形態による減速機構を外方から見た外観図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
〔減速機構の構成〕
図1は、ロボットの関節部の模式図である。図2は、ロボットの関節部に配置される減衰機構1の斜視図である。図3は、減速機構1の断面図である。図4は、減速機構1を外方から軸方向に見た外観図である。図4では、後述する、蓋部材、カムプレート、及び軸受部材は、除かれている。
【0026】
以下では、2足歩行用ロボットの膝関節部に、ロボット用の関節装置が適用された場合を一例として、説明を行う。ロボットの関節部には、ロボット用の関節装置が配置されている。図1に示すように、ロボット用の関節装置は、減速機構1を有している。ここでは、減速機構1が、上脚部材5(第1アーム部材)と、下脚部材6(第2アーム部材)とを連結する。具体的には、上脚部材5は太腿部材であり、下脚部材6は脹脛部材である。
【0027】
減速機構1は、入力を減速して出力する機構である。図2〜図4に示すように、減速機構1は、ハウジング10(支持部材)と、駆動モータ20(駆動手段)と、減速機30と、クランクプレート40(入力部材)と、カムプレート50(出力部材)と、ストッパ機構60と、トルク伝達部材70とを、備えている。
【0028】
ハウジング10は、減速機30と、クランクプレート40と、カムプレート50とを、収納する。ハウジング10は、カムプレート50を外周側で回転自在に支持する。これにより、カムプレート50を、安定的に回転させることができる。ハウジング10は、ハウジング本体10aと、蓋部材10bと、一対のガイド部材10cとを、有している。
【0029】
ハウジング本体10aは、上脚部材5に固定されている。ハウジング本体10aは、有底円筒状に形成されている。ハウジング本体10aの底部には、円形の底部の中心から所定の距離(後述する第2距離d2)を隔てた位置に、貫通孔100dが形成されている。ハウジング本体10aの内周部には、第1から第3の段差部110a,110b,110cが、形成されている。
【0030】
蓋部材10bは、ハウジング本体10aの開口端に装着される。蓋部材10bは、円環状に形成されている。蓋部材10bの一面には、段差部100aが形成されている。
【0031】
一対のガイド部材10cは、カムプレート50を回転自在に支持する部材である。一対のガイド部材10cは、円環状に形成されている。一対のガイド部材10cそれぞれの内周端には、段差部100cが形成されている。一方のガイド部材10cの段差部100cと、他方のガイド部材10cの段差部100cとの間に、カムプレート50は回転自在に配置される。一対のガイド部材10cは、ハウジング10の第3段差部110cと、蓋部材10bの段差部100aとの間で挟持される。
【0032】
駆動モータ20は、制御部(図示しない)によって、回転が制御されている。駆動モータ20は、例えばサーボモータであり、回転速度及び位置を制御可能である。駆動モータ20は、駆動軸20aを有している。駆動モータ20の駆動軸20aは、ハウジング本体10aの底部に形成された貫通孔100dに挿通される。また、駆動モータ20の駆動軸20aは、減速機30の回転中心O1に駆動軸20aの軸芯が位置するように、減速機30に嵌合される。駆動モータ20は、駆動軸20aを所定の揺動範囲で回転駆動する。
【0033】
減速機30は、駆動モータ20からの入力を減速して出力する。具体的には、減速機30は、駆動モータ20の駆動軸20aの回転速度を減速して、出力する。減速機30は、第1減速部を構成する。減速機30は、例えば波動歯車装置である。減速機30は、楕円回転部30aと、波動歯車30bと、円筒歯車30cと、固定部材30dと、を有している。
【0034】
楕円回転部30aは、回転本体部130aと、楕円プレート130bと、軸受部材130cとを、有している。回転本体部130aは、ハウジング本体10aに対して相対回転自在に装着されている。例えば、回転本体部130aは、ベアリング140cを介して、ハウジング本体10aに回転自在に装着されている。ベアリング140cは、第1段差部110aに配置されている。回転本体部130aには、駆動軸20aが一体回転可能に装着されている。回転本体部130aには、軸部131aが設けられている。
【0035】
楕円プレート130bは、回転本体部130aに一体回転可能に装着されている。例えば、まず、楕円プレート130bの回転中心に設けられた貫通孔に、回転本体部130aの軸部131aが、挿通される。次に、回転本体部130a側から挿入されたボルトによって、楕円プレート130bは、回転本体部130aに固定される。
軸受部材130cは、楕円プレート130bの外周部に配置されている。軸受部材130cは、例えば玉軸受である。
【0036】
波動歯車30bは、楕円回転部30aの外周に配置される。波動歯車30bは、円筒状の噛合部230と、フランジ部231とを、有している。噛合部230は、楕円回転部30aと円筒歯車30cとの間に配置される。詳細には、噛合部230は、楕円回転部30aの軸受部材130cの外周面と円筒歯車30cの内周面との間に配置される。噛合部230の形状は、楕円回転部30aの回転に追従して、変化する。
【0037】
噛合部230の外周面には、複数の歯が設けられている。噛合部230の外周面の歯数は、後述する円筒歯車30cの内周面の歯数より少ない。ここでは、例えば、波動歯車30bの外周面の歯数が、円筒歯車30cの内周面の歯数より、2歯少なくなっている。フランジ部231は、噛合部230の一端から半径方向外方に延びる部分である。フランジ部231は、ハウジング本体10aの第2段差部110bに固定される。
【0038】
円筒歯車30cは、円筒状に形成されている。円筒歯車30cは、波動歯車30bの外周部に配置される。詳細には、円筒歯車30cは、波動歯車30bと固定部材30dとの間に配置される。円筒歯車30cの内周面には、複数の歯が設けられている。円筒歯車30cの内周面の歯数は、波動歯車30bの外周面の歯数より多い。上述したように、ここでは、円筒歯車30cの内周面の歯数が、波動歯車30bの外周面の歯数より、2歯多くなっている。円筒歯車30cの内周面の歯は、楕円回転部30aの楕円プレート130bの長軸の頂部の位置において、波動歯車30bの外周面の歯すなわち噛合部230の歯に、噛み合う。
【0039】
円筒歯車30cは、波動歯車30b及び固定部材30dに対して、相対回転自在に設けられている。円筒歯車30cの内周面の歯数は、波動歯車30bの外周面の歯数より多くなっているので、この歯数の差に応じて、円筒歯車30cは、波動歯車30bに対して相対回転する。また、円筒歯車30cの外周面円周方向に形成された溝部と、固定部材30dの内周面円周方向に形成された溝部との間には、複数のボール体140d例えば複数の鋼球が、配置されている。ここでは、互いに対向する溝部と、複数のボール体140dとが、軸受として機能する。このようにして、円筒歯車30cは、波動歯車30bに対して相対回転する。
【0040】
固定部材30dは、円筒状に形成されている。上述したように、固定部材30dの内周側には、円筒歯車30cが回転自在に配置されている。固定部材30dは、ハウジング本体10aに固定される。例えば、固定部材30dは、回転本体部130a側から挿入されたボルトによって、固定部材30dの第2段差部110bに固定される。また、固定部材30dとハウジング本体10aの第2段差部110bとの間には、波動歯車30bのフランジ部231が配置されている。すなわち、固定部材30dをハウジング本体10aの第2段差部110bに固定することによって、波動歯車30bも同時にハウジング本体10aに固定される。
【0041】
クランクプレート40は、カムプレート50とともに、第2減速部を構成する。クランクプレート40は、第1回転中心O1を中心として揺動する。詳細には、クランクプレート40は、第1回転中心O1と第2回転中心O2(後述する)とを結ぶ線を基準とした所定の揺動範囲で、揺動する。第1回転中心O1は、駆動モータ20の駆動軸20aと同心である。
【0042】
クランクプレート40は、第1プレート本体40aと、軸部40b(出力部)とを、有している。第1プレート本体40aは、円盤状に形成されている。第1プレート本体40aの一面に形成された円形凹部には、ベアリング140aの外輪が固定されている。また、このベアリング140aの内輪は、回転本体部130aの軸部131aに固定されている。第1プレート本体40aは、第1プレート本体40aの一面の外周部において、円筒歯車30cに固定されている。これにより、円筒歯車30cの回転が、第1プレート本体40aに伝達される。すなわち、クランクプレート40が、第1回転中心O1を中心として、回転可能になる。
【0043】
軸部40bは、第1プレート本体40aに一体に形成されている。軸部40bは、第1回転中心O1から所定の第1距離d1を隔てた位置において、第1プレート本体40aの他面から外方に突出して形成されている。軸部40bには、段差部140bが形成されている。軸部40bには、ブッシュ240(軸受部材)が装着されている。ブッシュ240の外周には、互いに平行な平面部240aが形成されている。
【0044】
カムプレート50は、クランクプレート40の揺動に応じて、第2回転中心O2を中心として揺動する。第2回転中心O2は、第1回転中心O1から所定の第2距離d2を隔てた位置に配置されている。カムプレート50は、第2プレート本体50aと、溝部50b(係合部)とを、有している。第2プレート本体50aは、円盤状に形成されている。溝部50bは、第2回転中心O2から半径方向に延びるように、第2プレート本体50aに形成されている。溝部50bには、クランクプレート40の軸部40bが係合する。
【0045】
詳細には、溝部50bには、ブッシュ240を介して、クランクプレート40の軸部40bが配置される。溝部50bの対向する側面には、ブッシュ240の平面部240aが摺動自在に当接している(図4を参照)。これにより、軸部40bを溝部50bに沿ってスムーズに案内することができる。また、カムプレート50には、第2回転中心O2の位置において、貫通孔50cが形成されている。
【0046】
ストッパ機構60は、クランクプレート40の揺動範囲を制限するためのものである。図4に示すように、ストッパ機構60は、クランクプレート40に固定される当接部材60aと、減速機30に固定されるストッパ部材60bとを、有している。具体的には、当接部材60aは、第1回転中心O1と軸部40bの軸芯O3とを結ぶ直線上において第1プレート本体40aの外周面に設けられている。ストッパ部材60bは、半円環状に形成されており、減速機30の固定部材30dに固定されている。ストッパ部材60bは、円周方向の中央部が、第1回転中心O1から第2回転中心O2に向かう直線上に位置するように、減速機30の固定部材30dに固定されている。
【0047】
ここでは、第1回転中心O1、第2回転中心O2、及び軸部40bの軸芯O3が一直線上に位置する状態(図4の状態、後述する基準状態)において、第1回転中心O1と第3回転中心O3とを結ぶ直線と、当接部材60aがストッパ部材60bに当接した状態において、第1回転中心O1と第3回転中心O3とを結ぶ直線とがなす角度は、90度である。言い換えると、図4の状態(後述する基準状態)において、第2回転中心O2と第3回転中心O3とを結ぶ直線と、当接部材60aがストッパ部材60bに当接した状態において、第2回転中心O2と第3回転中心O3とを結ぶ直線とがなす角度は、45度である。
【0048】
なお、ストッパ機構60は、クランクプレート40の揺動範囲の限界を決めるためのものである。後述するように、ストッパ機構60の当接部材60aがストッパ部材60bに当接する位置を基準として、クランクプレート40が揺動する範囲が、設定されている。
【0049】
トルク伝達部材70は、カムプレート50から出力されるトルクを、揺動対象の部材例えば下脚部材6に、伝達するためのものである。トルク伝達部材70は、第3プレート本体70aと、位置決め部70bと、トルク伝達部70cとを、有している。第3プレート本体70aは、円盤状に形成されている。位置決め部70bは、第3プレートの中心位置において、第3プレートの一面から外方に突出して形成されている。位置決め部70bは、カムプレート50に形成された貫通孔50cに嵌合されている。トルク伝達部70cは、第3プレートの回転中心の位置において、第3プレートの他面から外方に突出して形成されている。トルク伝達部70cは、下脚部材6に一体回転可能に固定される。
〔減速機構の動作〕
<減速機(第1減速部)の動作及び作用>
駆動モータ20が回転すると、減速機30において、楕円回転部30aが駆動モータ20の駆動軸20aと一体に回転する。すると、楕円回転部30aの楕円プレート130bの長軸の頂部の位置において、波動歯車30bの外周面の歯が、円筒歯車30cの内周面の歯に噛み合いながら、円筒歯車30cが回転する。ここでは、波動歯車30bの歯数が円筒歯車30cの歯数より少なく設定されているので、円筒歯車30cの回転速度より小さな回転速度(以下、第1回転速度と呼ぶ)で、波動歯車30bは回転する。
【0050】
このように、減速機30は、駆動モータ20の回転速度を減速することによって、駆動モータ20のトルクを増加させる。上述した構成の減速機30が、例えば、100分の1の減速機30として機能する場合、駆動モータ20のトルクの100倍のトルクが、減速機30から出力される。すなわち、減速機30から出力される出力トルク(以下、第1トルクと呼ぶ)は、駆動モータ20のトルクより、大きくなる。この第1トルクを有する回転は、円筒歯車30cからクランクプレート40へと伝達される。
【0051】
なお、後述するように、クランクプレート40は、揺動範囲が制限されている。このため、上述した減速機30の各部材の回転も、後述するクランクプレート40の揺動範囲に対応する範囲内でのみ、回転する。
<クランクプレート及びカムプレート(第2減速部)の動作及び作用>
第2減速部40,50では、クランクプレート40が回転する範囲が、制限されている。すなわち、クランクプレート40は、所定の範囲で揺動する。まず、クランクプレート40が所定の範囲で揺動する際の第2減速部40,50の動作を、説明する。
【0052】
例えば、図4に示すように、第1回転中心O1、第2回転中心O2、及び軸部40bの軸芯O3が一直線上に位置するように、クランクプレート40及びカムプレート50が配置された状態(基準状態)を基準として、第2減速部40,50が動作を開始する場合の例を用いて、第2減速部40,50の動作を説明する。また、この構成では、カムプレート50が、基準状態を基準として、第1回転方向及び第2回転方向に90度未満の範囲内で、揺動する場合に、第2減速部40,50が減速機構として機能する。なお、ここでは、クランクプレート40が、図4において時計回りに回転する方向を、第1回転方向とし、図4において反時計回りに回転する方向を、第2回転方向としている。
【0053】
減速機30の円筒歯車30cが回転すると、クランクプレート40が、基準状態から第1回転方向へと、回転を開始する。また、このときには、カムプレート50が、クランクプレート40の回転に連動して回転を開始する。
【0054】
ここでは、クランクプレート40の当接部材60aが、減速機30の固定部材30dに固定されたストッパ部材60bに当接しないように、駆動モータ20はクランクプレート40の回転を制御する。具体的には、クランクプレート40の揺動範囲の限界、すなわちクランクプレート40の揺動角度の最大は、170度である。図4に示した基準状態を基準とした場合、所定の角度より大きい範囲、例えば85度より大きい範囲へのクランクプレート40の揺動が、規制されている。言い換えると、図4に示した基準状態を基準とした場合、クランクプレート40は、第1回転方向に85度以内の範囲で揺動し、第2回転方向に85度以内の範囲で揺動する。
【0055】
このようにクランクプレート40の揺動範囲を制限することによって、カムプレート50を常に減速域で揺動させることができる。これにより、減速機30において減速された回転速度(第1回転速度)を、第2減速部40,50においてさらに減速することができる。
【0056】
例えば、上記の構成では、クランクプレート40が、基準状態を基準として、第1回転方向及び第2回転方向に所定の第1揺動範囲内(ex. 170度未満の範囲内)で、揺動する場合に、カムプレート50が、基準状態を基準として、第1回転方向及び第2回転方向に所定の第2揺動範囲内(ex. 80度未満の範囲内)で、揺動する。このように、上記の構成では、カムプレート50を常に減速域で揺動させることができるので、第2減速部40,50を減速機構として機能させることができる。
【0057】
なお、駆動モータ20は、制御部により制御されている。具体的には、上脚部材5と下脚部材6との相対的な位置関係を、所定の位置関係に設定するために、制御部が駆動モータ20の回転を制御している。また、ここでは、説明を容易にするために、クランクプレート40が基準状態から回転を開始する場合の例を示したが、クランクプレート40は、上記の揺動範囲内であれば、どの位置からでも回転を開始することができる。
【0058】
以下では、上記のような揺動範囲で第2減速部40,50が揺動する場合の各部材の動作を、詳細に説明する。減速機30の円筒歯車30cが回転すると、クランクプレート40は、円筒歯車30cと同軸上で一体に回転する。すなわち、クランクプレート40は、第1回転速度で回転する。すると、クランクプレート40の軸部40bがカムプレート50の溝部50bにおいて摺動する。これにより、クランクプレート40の回転がカムプレート50へと伝達される。
【0059】
ここでは、クランクプレート40の第1回転中心O1とクランクプレート40の軸部40bの軸芯O3とは、所定の第1距離d1を隔てて配置されている。また、クランクプレート40の第1回転中心O1と、カムプレート50の回転中心である第2回転中心O2とは、所定の第2距離d2を隔てて配置されている。このため、クランクプレート40の回転がカムプレート50へと伝達されると、第1距離d1と第2距離d2との関係に基づいて、第1回転速度はさらに減速される。なお、ここで減速された回転速度を、以下では第2回転速度と呼ぶ。
【0060】
これにより、減速機30から、クランクプレート40及びカムプレート50から構成される第2減速部40,50へと、回転が第1回転速度で入力されると、第1回転速度は、第2減速部40,50において第2回転速度に減速される。
【0061】
このように、第2減速部40,50は、第1回転速度を減速することによって、第1トルクを増加する。すなわち、第2減速部40,50から出力される出力トルク(以下、第2トルクと呼ぶ)は、減速機30から出力された第1トルクより、大きくなる。この第2トルクを有する回転は、カムプレート50からトルク伝達部材70へと伝達される。
【0062】
最後に、カムプレート50から出力される出力トルク(第2トルク)の説明を、行っておく。第2減速部40,50では、第1トルクが、第1距離d1と第2距離d2とを用いて定義される倍率K(=(d1+d2)/d1)で、増加する。このトルクが第2トルクである。例えば、上述した構成の第2減速部40,50では、倍率Kが2になるように、クランクプレート40及びカムプレート50が構成されている。このため、第2トルクは、第1トルクに対して最大2倍に増加する。
【0063】
別の見方で説明すると、カムプレート50の回転角度に対するクランクプレート40の回転角度の比によって、第2トルクを評価することもできる。例えば、カムプレート50の回転角度をRkと表記し、クランクプレート40の回転角度をRcと表記すると、この比Hは「Rc/Rk」と表記される。この比Hが、上記の倍率Kに対応する。より具体的には、上述した構成の第2減速部40,50では、仮にクランクプレート40が90度回転したときにカムプレート50が45度回転する。このため、上記の比Hは2となり、第2トルクは、第1トルクに対して最大2倍に増加する。
<減速機構全体の動作及び作用>
駆動モータ20が回転すると、駆動モータ20の回転が減速機30に入力される。すると、減速機30(第1減速部)は、駆動モータ20の回転速度を、第1回転速度に減速する。これにより、駆動モータ20のトルクが、減速機30によって増加され、第1トルクとして減速機30から出力される。なお、第1トルクは、第1回転速度に対応するトルクである。上記の構成では、上述したように、第1トルクは、駆動モータ20のトルクの100倍に設定されている。
【0064】
続いて、減速機30から出力された回転は、クランクプレート40に伝達される。すると、クランクプレート40は、第1回転速度で回転する。すると、クランクプレート40の軸部40bとカムプレート50の溝部50bとの係合によって、カムプレート50が第2回転速度(<第1回転速度)で回転する。これにより、第1トルクが、第2減速部40,50によって増加され、第2トルクとして第2減速部40,50から出力される。なお、第2トルクは、第2回転速度に対応するトルクである。上記の構成では、上述したように、第2トルクは、第1トルクに対して最大2倍に設定されている。
【0065】
このように、第1減速部30及び第2減速部40,50(クランクプレート40及びカムプレート50)によってトルクが増加されると、第2トルクを有する回転が、カムプレート50からトルク伝達部材70へと伝達される。そして、この回転は、トルク伝達部材70から下脚部材6へと、さらに伝達される。これにより、下脚部材6を、上脚部材5に対して揺動させることができる。
〔減速機構の特徴〕
減速機構1の第2減速部40,50では、クランクプレート40の軸部40bが、第1回転中心O1から所定の第1距離d1を隔てた位置において、カムプレート50の溝部50bに係合している。このため、クランクプレート40が第1回転中心O1を中心として揺動すると、クランクプレート40の揺動速度より減速された揺動速度で、カムプレート50が揺動する。すなわち、第2減速部40,50では、入力されたトルクを、増加させて、カムプレート50から出力することができる。
【0066】
このように、第2減速部40,50では、第1回転中心O1及び軸部40bの軸芯O3との間の第1距離d1と、第1回転中心O1及び第2回転中心O2の間の第2距離d2とを任意に設定することによって、減速比すなわちトルク倍率Kを、自由に設定することができる。また、第2減速部40,50によって、トルクを容易に増加させることができる。さらに、第2減速部40,50では、減速比の設定すなわちトルク倍率Kの設定は、クランクプレート40の大きさ及びカムプレート50の大きさを変更することなく行うことができる。このため、第2減速部40,50を小型化することができる。また、クランクプレート40及びカムプレート50の2つの部材を、回転軸方向に並べて配置することができるので、第2減速部40,50を、さらに小型化することができる。これにより、小型化を図りながら高出力を発揮することができる減速機構1を、実現することができる。
【0067】
また、第2減速部40,50では、軸部40bを溝部50bの内部で移動させることによって、クランクプレート40からのトルクを、スムーズにカムプレート50に伝達することできる。例えば、複数の歯車を組み合わせた機構では、バックラッシュが発生するおそれがあるが、第2減速部40,50では、バックラッシュが発生しない。このため、従来技術と比較して、クランクプレート40からのトルクを、スムーズにカムプレート50に伝達することできる。
【0068】
また、第2減速部40,50では、ブッシュ240を介して軸部40bを溝部50bに係合させているので、軸部40bを溝部50bに容易に組み付けることができる。また、軸部40bの加工誤差及び溝部50bの加工誤差を、ブッシュ240によって吸収することができるので、軸部40bの精度及び溝部50bの加工精度を、必要以上に高くする必要がない。すなわち、クランクプレート40及びカムプレート50を容易に加工することができる。
【0069】
また、第2減速部40,50では、クランクプレート40を、第1回転中心O1と第2回転中心O2とを結ぶ線を基準とした所定の揺動範囲において、揺動させることによって、カムプレート50を常に減速域において揺動させることができる。また、第2減速部40,50では、ストッパ機構60によってクランクプレート40の揺動範囲を制限されるので、カムプレート50を減速域において確実に揺動させることができる。
【0070】
また、第2減速部40,50では、まず、駆動モータ20の駆動軸20aの回転に対する回転速度が、減速機30によって減速される。次に、減速機30から出力された回転に対する第1回転速度が、クランクプレート40とカムプレート50とによって、第2回転速度へと、さらに減速される。このようにして、減速機構1では、駆動モータ20の回転速度を、大幅に減速することができる。すなわち、減速機構1では、入力されたトルクを、大幅に増加させて、カムプレート50から出力することができる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(a)前記実施形態では、減速機構1がストッパ機構60を有する場合の例を示したが、ストッパ機構60を必ずしも用意する必要はない。例えば、減速機構1がストッパ機構60を有していない場合、カムプレート50が減速域で揺動するように、クランクプレート40の回転は制御される。例えば、基準状態を基準として、カムプレート50が、第1回転方向及び第2回転方向に90度未満の範囲内で、揺動するように、クランクプレート40の回転が制御される。これにより、第2減速部40,50において、回転速度を確実に減速することができる。すなわち、第2減速部40,50において、トルクを増加することができる。
(b)前記実施形態では、減速機構1がトルク伝達部材70を有する場合の例を示したが、トルク伝達部材70を用いることなく、カムプレート50から出力されるトルクを、揺動対象の部材に直接的に伝達するようにしてもよい。この場合、カムプレート50を、揺動対象の部材に、直接的に連結することによって、カムプレート50から出力されるトルクを、揺動対象の部材に伝達することができる。
(c)前記実施形態では、第1距離d1と第2距離d2とを用いて定義される倍率K(=(d1+d2)/d1)が2になる場合の例を示したが、この倍率Kは、適宜変更可能である。例えば、第1回転中心に対する軸部40bの軸芯O3の位置、及び第2回転中心O2に対する第1回転中心O1の位置の少なくともいずれか一方を、変更することによって、この倍率Kは任意の値に設定することができる。
(d)前記実施形態では、カムプレート50がハウジング10の円筒部の内周側において一対のガイド部材10cを介して回転自在に支持される場合の例を示したが、カムプレート50を支持する形態は、前記実施形態に限定されず、どのようにしてもよい。
例えば、前記実施形態では、ハウジング10は、ハウジング本体10aと、蓋部材10bと、一対のガイド部材10cとを、有していたが、これに代えて、図5に示すように、ハウジング10が、ハウジング本体10aと、ハウジング本体10aに固定される軸部10eを有する軸部材10dとから構成されるようにしてもよい。この場合、カムプレート50には、軸部10eを嵌合するための嵌合孔50eが形成される。そして、ハウジング10aにおける軸部材10dの軸部10eを、ベアリング150を介して、カムプレート50の嵌合孔50eに回転自在に装着することによって、カムプレート50を、ハウジング10に対して相対回転させることができる。この場合は、前記実施形態と比較して、更なる軽量化を図ることができる。また、この場合においても、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、減速機構に対して、広く用いることができる。
【符号の説明】
【0072】
1 減速機構
10 ハウジング(支持部材)
10c ガイド部材
20 駆動モータ(駆動手段)
30 減速機
40 クランクプレート(入力部材)
40b 軸部(出力部)
50 カムプレート(出力部材)
50b 溝部(係合部)
60 ストッパ機構
70 トルク伝達部材
240 ブッシュ(軸受部材)
240a 平面部
O1 第1回転中心
O2 第2回転中心
O3 軸部の軸芯
d1 第1距離
d2 第2距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力を減速して出力する減速機構であって、
第1回転中心から所定の距離を隔てた位置に設けられた出力部を、有し、前記第1回転中心を中心として揺動する入力部材と、
前記入力部材の前記出力部が係合する係合部を、有し、前記入力部材の揺動に応じて、前記第1回転中心から所定の間隔を隔てた位置に配置された第2回転中心を中心として揺動する出力部材と、
を備える減速機構。
【請求項2】
前記出力部は、軸部であり、前記係合部は、第2回転中心から半径方向に延びる溝部であり、前記軸部が前記孔部に係合している、
請求項1に記載の減速機構。
【請求項3】
前記軸部は、軸受部材を介して、前記孔部に係合している、
請求項2に記載の減速機構。
【請求項4】
前記軸受部材は、前記溝部の側面に当接する平面部を有している、
請求項3に記載の減速機構。
【請求項5】
前記入力部材が、前記第1回転中心と前記第2回転中心とを結ぶ線を基準とした所定の揺動範囲で、揺動する、
請求項1から4のいずれかに記載の減速機構。
【請求項6】
前記所定の揺動範囲を制限するためのストッパ機構、
をさらに備える請求項1から5のいずれかに記載の減速機構。
【請求項7】
前記入力部材を前記所定の揺動範囲で駆動する駆動手段、
をさらに備える請求項5又は6に記載の減速機構。
【請求項8】
入力された回転速度を、減速して出力する減速機、
をさらに備え、
前記減速機の出力は、前記入力部材に入力される、
請求項1から7のいずれかに記載の減速機構。
【請求項9】
前記出力部材を回転自在に支持する支持部材、
をさらに備える請求項1から8のいずれかに記載の減速機構。
【請求項10】
第1アーム部材と第2アーム部材とを連結するためのロボット用の関節装置であって、
ロボットの関節を揺動可能な、請求項1から9のいずれかに記載の減速機構、
を備えるロボット用の関節装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−241723(P2012−241723A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−108897(P2011−108897)
【出願日】平成23年5月14日(2011.5.14)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成23年度、経済産業省、戦略的基盤技術高度化支援事業(波動歯車装置(ハーモニックドライブ)を使ったロボット用小型独立関節機構の軽量高強度化技術の開発)に関する委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(511107463)有限会社吉則工業 (2)
【Fターム(参考)】