説明

演奏記録装置及びプログラム

【課題】演奏操作情報の記録を簡易に行い、過去の演奏状態を容易に再現すること。
【解決手段】この演奏記録システムでは、記録時、演奏操作に基づく演奏操作情報を入力すると、演奏操作情報の入力時刻が検出され、入力される一連の演奏操作情報が、検出時刻を示す時刻情報と共に自動的に操作情報記憶手段に記録される。第1の特徴によれば、操作情報記憶手段における演奏記録ファイルの日ごとの記録状態(Br,Bra)を示す1日ビュー画面(1)がディスプレイ(表示手段)19aに表示され、この画面(1)には、トラックビュー表示域Arが時間軸に沿ってスクロール可能に表示される。また、第2の特徴によれば、所定月のカレンダーを備えた月単位ビュー画面(2)がディスプレイ(表示手段)19aに表示され、カレンダーの各日付表示域の表示態様が操作情報記憶手段におけるその日の演奏記録ファイルの記録の有無や総記録時間に応じて変更される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、演奏操作子の操作に基づく演奏操作情報を自動的に記録する演奏記録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば、特許文献1に示されるように、電子楽器などにおいて楽曲データを記録媒体に記録するものが知られている。また、従来、シーケンサ等で演奏操作子の操作に基づく演奏操作情報を記録する場合は、ユーザ操作により記録の開始及び終了を指定して記録し、記録したデータは適宜名称が設定されファイルとして保管されるが、ユーザはいちいち記録開始/終了などの手数のかかる指示操作をしなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−255100号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は、このような事情に鑑み、演奏操作情報の記録を簡易に行うことができると共に、演奏操作の履歴或いはメモ的な記録を可能とし、後日、過去の演奏操作状態を容易に再現することができる演奏記録システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明の第1の特徴に従うと、時刻を計時する計時手段(11)と、操作情報記憶手段(14)と、表示手段(19a)と、演奏操作子(2a)の操作に基づく演奏操作情報(Di:D1,D2,…)を入力する演奏入力手段(A;Q1=YES)と、計時手段(11)による計時に基づいて、演奏操作情報(Di:D1,D2,…)が入力される時刻を検出する時刻検出手段(B;Q3)と、演奏入力手段(A;Q1=YES)により入力された演奏操作情報(Di:D1〜Dn)を、時刻検出手段(B;Q3)により検出された時刻を表わす時刻情報(Fd:T1,Tn)と共に、演奏記録ファイル(Df)として操作情報記憶手段(14)に記録する記録制御手段(C;Q10〜Q12,P31)と、操作情報記憶手段(14)における演奏記録ファイル(Df)の日ごとの記録状態(Br,Bra)を示す1日ビュー画面〔図4(1)〕を表示手段(19a)に表示する表示制御手段(P4,P6→P7〜P9,P11,P12〜P14)とを具備する演奏記録装置(1,1a)〔請求項1〕、並びに、時刻を計時する計時手段(11)、操作情報記憶手段(14)及び表示手段(19a)を具備し、演奏記録装置として機能するコンピュータ(1,1a)に、演奏操作子(2a)の操作に基づく演奏操作情報(Di:D1,D2,…)を入力する演奏入力ステップ(A;Q1=YES)と、計時手段(11)による計時に基づいて、演奏操作情報(Di:D1,D2,…)が入力される時刻を検出する時刻検出ステップ(B;Q3)と、演奏入力ステップ(A;Q1=YES)で入力された演奏操作情報(Di:D1〜Dn)を、時刻検出ステップ(B;Q3)で検出された時刻を表わす時刻情報(Fd:T1,Tn)と共に、演奏記録ファイル(Df)として操作情報記憶手段(14)に記録する記録制御ステップ(C;Q10〜Q12,P31)と、操作情報記憶手段(14)における演奏記録ファイル(Df)の日ごとの記録状態(Br,Bra)を示す1日ビュー画面〔図4(1)〕を表示手段(19a)に表示する表示制御ステップ(P4,P6→P7〜P9,P11,P12〜P14)とから成る手順を実行させる演奏記録プログラム〔請求項7〕が提供される。なお、括弧書きは、理解の便のために付記した実施例の参照記号、用語、箇所等を表わし、以下においても同様である。
【0006】
この特徴による演奏記録装置(1,1a)において、1日ビュー画面〔図4(1)〕は、演奏記録ファイル(Df)の記録状態(Br,Bra)が時間軸に沿ってスクロール可能に表示されるトラックビュー表示域(Ar)を備える〔請求項2〕ように構成することができる。また、この演奏記録装置(1,1a)は、さらに、時刻を指定する時刻指定手段(D;P23〜P24)と、時刻指定手段(D;P23〜P24)により指定された時刻に対応する演奏記録ファイル(Df;Do)を操作情報記憶手段(14)から検索する検索手段(E;P25〜P28)と、検索手段(E;P25〜P28)により検索された演奏記録ファイル(Df;Do)を再生する再生手段(F;P13,図11)とを具備する〔請求項3〕ように構成することができる。
【0007】
この発明の第2の特徴に従うと、時刻を計時する計時手段(11)と、操作情報記憶手段(14)と、表示手段(19a)と、演奏操作子(2a)の操作に基づく演奏操作情報(Di:D1,D2,…)を入力する演奏入力手段(A;Q1=YES)と、計時手段(11)による計時に基づいて、演奏操作情報(Di:D1,D2,…)が入力される時刻を検出する時刻検出手段(B;Q3)と、演奏入力手段(A;Q1=YES)により入力された演奏操作情報(Di:D1〜Dn)を、時刻検出手段(B;Q3)により検出された時刻を表わす時刻情報(Fd:T1,Tn)と共に、演奏記録ファイル(Df)として操作情報記憶手段(14)に記録する記録制御手段(C;Q10〜Q12,P31)と、所定月のカレンダーの各日付表示域に、操作情報記憶手段(14)におけるその日の演奏記録ファイル(Df)の記録の有無が示される月単位ビュー画面〔図4(2)〕を表示手段(19a)に表示する表示制御手段(P6→P10,P11)とを具備する演奏記録装置(1,1a)〔請求項4〕、並びに、時刻を計時する計時手段(11)、操作情報記憶手段(14)及び表示手段(19a)を具備し、演奏記録装置として機能するコンピュータ(1,1a)に、演奏操作子(2a)の操作に基づく演奏操作情報(Di:D1,D2,…)を入力する演奏入力ステップ(A;Q1=YES)と、計時手段(11)による計時に基づいて、演奏操作情報(Di:D1,D2,…)が入力される時刻を検出する時刻検出ステップ(B;Q3)と、演奏入力ステップ(A;Q1=YES)で入力された演奏操作情報(Di:D1〜Dn)を、時刻検出ステップ(B;Q3)で検出された時刻を表わす時刻情報(Fd:T1,Tn)と共に、演奏記録ファイル(Df)として操作情報記憶手段(14)に記録する記録制御ステップ(C;Q10〜Q12,P31)と、所定月のカレンダーの各日付表示域に、操作情報記憶手段(14)におけるその日の演奏記録ファイル(Df)の記録の有無が示される月単位ビュー画面〔図4(2)〕を表示手段(19a)に表示する表示制御ステップ(P6→P10,P11)とから成る手順を実行させる演奏記録プログラム〔請求項8〕が提供される。
【0008】
この特徴による演奏記録装置(1,1a)において、月単位ビュー画面〔図4(2)〕における所定年の月カレンダーの各日付表示域は、操作情報記憶手段(14)におけるその日の演奏記録ファイル(Df)の総記録時間に応じて表示態様が変更される〔請求項5〕ように構成することができる。また、この演奏記録装置(1,1a)は、さらに、時刻を指定する時刻指定手段(D;P23〜P24)と、時刻指定手段(D;P23〜P24)により指定された時刻に対応する演奏記録ファイル(Df;Do)を操作情報記憶手段(14)から検索する検索手段(E;P25〜P28)と、検索手段(E;P25〜P28)により検索された演奏記録ファイル(Df;Do)を再生する再生手段(F;P13,図11)とを具備する〔請求項6〕ように構成することができる。
【発明の効果】
【0009】
この発明の第1の特徴による演奏記録システム〔請求項1,7〕では、記録時は、演奏操作子(2a)の操作に基づく演奏操作情報(Di:D1,D2,…)を入力すると(A;Q1=YES)、計時手段(11)による計時に基づいて演奏操作情報(Di:D1,D2,…)の入力時刻(Tm:T1、T2、…)が検出され(B;Q3)、入力される一連の演奏操作情報(Df:D1〜Dn)が、検出時刻を示す時刻情報(Fd:T1,Tn;)と共に自動的に操作情報記憶手段(14)に記録される(C;Q10〜Q12,P31)。これに対して、操作情報記憶手段(14)における演奏記録ファイル(Df)の日ごとの記録状態(Br,Bra)を示す1日ビュー画面〔図4(1)〕が表示手段(19a)に表示される(P4,P6→P7〜P9,P11,P12〜P14)。
従って、この発明によれば、ユーザはいちいち録音指示を行わなくてもよく、演奏操作に基づく演奏記録ファイル(Df)の操作情報記憶手段への記録を簡易に行うことができると共に、時刻情報を利用して演奏操作の履歴或いはメモ的な記録が可能となる。また、1日ビュー画面の表示により、ユーザは、操作情報記憶手段における演奏記録ファイルの日ごとの記録状態(Br,Bra)を見ることができる。
【0010】
この特徴による演奏記録装置(1,1a)において、1日ビュー画面〔図4(1)〕のトラックビュー表示域(Ar)には、演奏記録ファイル(Df)の記録状態(Br,Bra)が時間軸に沿ってスクロール可能に表示される〔請求項2〕。従って、この発明によれば、ユーザは、トラックビュー表示域を“窓”にして日ごとの演奏記録ファイル記録状態(Br,Bra)を見ることができる。
また、この演奏記録装置(1,1a)では、再生時において、時刻を指定すると(D;P23〜P24)、指定時刻に対応する所望の演奏記録ファイル(Df;Do)が操作情報記憶手段(14)から検索され(E;P25〜P28)、時刻の指定に応じて対応する所望の演奏記録ファイル(Df;Do)が再生される(F;P13,図11)〔請求項3〕。従って、この発明によれば、時刻情報と共に記録しておいた複数の演奏記録ファイルから、後日、時刻指定により所望の演奏記録ファイルを検索し再生して、過去の演奏操作状態を容易に再現することができる。
【0011】
この発明の第2の特徴による演奏記録システム〔請求項4,8〕では、記録時は、演奏操作子(2a)の操作に基づく演奏操作情報(Di:D1,D2,…)を入力すると(A;Q1=YES)、計時手段(11)による計時に基づいて演奏操作情報(Di:D1,D2,…)の入力時刻(Tm:T1、T2、…)が検出され(B;Q3)、入力される一連の演奏操作情報(Df:D1〜Dn)が、検出時刻を示す時刻情報(Fd:T1,Tn;)と共に自動的に操作情報記憶手段(14)に記録される(C;Q10〜Q12,P31)。これに対して、所定月のカレンダーの各日付表示域に、操作情報記憶手段(14)におけるその日の演奏記録ファイル(Df)の記録の有無を示す月単位ビュー画面〔図4(2)〕が表示手段(19a)に表示される。
従って、この発明によれば、ユーザはいちいち録音指示を行わなくてもよく、演奏操作に基づく演奏記録ファイル(Df)の操作情報記憶手段への記録を簡易に行うことができると共に、時刻情報を利用して演奏操作の履歴或いはメモ的な記録が可能となる。また、月単位ビュー画面の表示により、ユーザは、操作情報記憶手段における当月各日の演奏記録ファイルの記録(Br,Bra)の有無を知ることができる。
【0012】
この特徴による演奏記録装置(1,1a)では、月単位ビュー画面〔図4(2)〕における所定年の月カレンダーの各日付表示域は、操作情報記憶手段(14)におけるその日の演奏記録ファイル(Df)の総記録時間に応じて表示態様が変更される〔請求項5〕。従って、この発明によれば、ユーザは、各日付表示域の表示態様からその日の演奏記録ファイルの総記録時間を知ることができる。
また、この演奏記録装置(1,1a)でも、再生時において、時刻を指定すると(D;P23〜P24)、指定時刻に対応する所望の演奏記録ファイル(Df;Do)が操作情報記憶手段(14)から検索され(E;P25〜P28)、時刻の指定に応じて対応する所望の演奏記録ファイル(Df;Do)が再生される(F;P13,図11)〔請求項6〕。従って、この発明によれば、時刻情報と共に記録しておいた複数の演奏記録ファイルから、後日、時刻指定により所望の演奏記録ファイルを検索し再生して、過去の演奏操作状態を容易に再現することができる。
【0013】
なお、記録時には、所定期間演奏操作情報の入力が無い状態の後に入力された演奏操作情報(Di:D1)の入力時刻を演奏操作の開始時刻(Tm:T1)とし、また、演奏操作情報(Di:D1,D2,…)の入力後、所定期間、演奏操作情報の入力が無い状態が継続した場合に最後に入力された演奏操作情報(Di:Dn)の入力時刻を演奏操作の終了時刻(Tm:Tn)とし(B;Q3)、検出された演奏操作の開始時刻及び終了時刻を演奏操作ファイル〔Df:図3(1)〕の時刻情報〔Fd;T1,Tn:図3(3)〕として記録する(C;Q10〜Q12,P31)と共に、再生時には、指定時刻が演奏操作の開始時刻(Tm:T1)から終了時刻(Tm:Tn)までの区間に含まれる演奏操作ファイル(Df;Do)を検索する(E;P25〜P28)ように構成することにより、時刻情報と共に演奏データを記録する処理及び再生したい演奏操作ファイルを検索する処理を簡単に行うことができる。
また、再生時には、指定時刻に対応する演奏操作情報の記録がない場合は、指定時刻に最も近傍の時刻を持つ演奏操作ファイルを再生すべき演奏操作ファイルに採用する方法を採ることができる。さらに、記録時に、任意の時刻(例えば、時間帯や年月日、曜日など)にマーク(Mr)を設定しておき、再生時には、このマークで演奏操作ファイル(Df;Do)の検索を行うようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この発明の一実施例による演奏記録システムの構成例を表わす。
【図2】この発明の一実施例による演奏記録システムの別の構成例を表わす。
【図3】この発明の一実施例による演奏情報の構成例を示す。
【図4】この発明の一実施例による演奏記録システムにおける画面例〔1〕を示す。
【図5】この発明の一実施例による演奏記録システムにおける画面例〔2〕を示す。
【図6】この発明の一実施例による演奏記録システムにおける画面例〔3〕を示す。
【図7】この発明の一実施例によるマーク情報の設定例を示す。
【図8】この発明の一実施例による演奏記録処理(メイン処理)を表わすフローチャートの一部である。
【図9】この発明の一実施例による演奏記録処理(メイン処理)を表わすフローチャートの他部である。
【図10】この発明の一実施例による監視タスク処理を表わすフローチャートである。
【図11】この発明の一実施例による再生処理を表わすフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
〔システムの概要〕
図1は、この発明の一実施例による演奏記録システムの構成例を表わす図である。この演奏記録システムは、図1(1)のハードウエア構成例に示されるように、記録装置1、電子楽器2、外部音源装置3及びサウンドシステム4で構成することができる。記録装置1は、この例では、中央処理装置(CPU)10、タイマ(クロック)11、RAM12、ROM13、外部記憶装置14、入力操作部15、表示回路16、通信インターフェース(I/F)17などを備えた一種のコンピュータであり、これらの要素10〜17はバス18を介して互いに接続されている。
【0016】
CPU10は、RAM12及びROM13と共に、記録装置全体を制御するデータ処理部として機能し、ROM13に記憶された演奏記録プログラムに従い、タイマ11によるクロックを利用して演奏記録処理を実行する。例えば、タイマ11は、時刻を計時しその時の時刻情報を出力したり、所定時間ごとに割込みをかけて監視タスクや再生処理を実行するのに用いられる。RAM12は、演奏記録処理に際して必要な各種データを一時記憶するためのワーキングメモリとして用いられ、例えば、演奏操作子の操作に基づく演奏操作情報(「演奏情報」ともいう)の記録時には、演奏操作イベント等のデータを保持するバッファとして機能する。また、ROM13には、演奏記録プログラムの外、演奏記録処理の実行に必要な各種制御データ等が予め記憶される。
【0017】
外部記憶装置14は、ハードディスク(HD)やフラッシュメモリ等、不揮発性の内蔵記録媒体を備え、演奏情報や、演奏記録処理に必要なファイル情報・マーク情報などの各種制御データを記録媒体に記憶しておくことができる。なお、外部記憶装置14には、コンパクトディスク・リード・オンリィ・メモリ(CD−ROM)、フレキシブルディスク(FD)、光磁気(MO)ディスク、ディジタル多目的ディスク(DVD)、スマートメディア(登録商標)等の小型メモリカード、等々、種々の可搬性の外部記録媒体が含まれ、演奏情報や各種制御データは任意の外部記録媒体に記憶することもできる。
【0018】
入力操作部15は、ユーザにより操作可能な各種スイッチ要素から成る入力操作子と、入力操作子の操作内容を検出してデータ処理部に導入する操作検出回路から成る。入力操作子は、パネル操作子とも呼ばれ、例えば、検索条件を入力するのに用いられる文字・数字・記号キー等の機械的な各種キースイッチの外に、ディスプレイ画面に設けられたタッチパネルや画面上のカーソルを操作するマウスなどの操作子が用いられ、電源スイッチを含む。表示回路16は、これに接続される表示装置19の表示/点灯内容をCPU1からの指令に従い制御する。表示装置19は、LCD等のディスプレイ(19a)や各種インジケータ・ランプを含み、時刻指定等の検索条件やその検索の結果、記録媒体14への演奏情報の記録状態、記録された演奏情報の再生状態などを表示器(ディスプレイ19a)に表示することができる。なお、以下の例では、ディスプレイ画面に全面にわたりタッチパネルを設け、画面に表示したボタン等の操作可能な表示要素に対してタッチやドラッグ等の指示操作や移動操作を操作検出回路により検出するようにしているが、マウス等の操作子による画面上のカーソル操作(クリックやドラッグ)を用いてもよい。
【0019】
通信I/F17は、例えば、MIDI、USB、IEEE1394等のシリアルインタフェースで構成され、電子楽器2から演奏情報(演奏操作情報)Diを入力したり、この記録装置1で再生された演奏情報Doを外部音源装置3に出力することができる。
【0020】
電子楽器2は、記録装置1と同様のハードウエア(詳細は省略)に加えて、演奏操作部2a、音源やサウンドシステムから成る演奏楽音生成部2bを備える。演奏操作部2aは、鍵盤などの演奏操作子及び演奏操作検出回路から成り、演奏操作子の演奏操作内容を演奏操作検出回路で検出して電子楽器2のデータ処理部(CPU)に導入する。電子楽器2のデータ処理部は、演奏操作子の操作に基づいて時系列的に生成され、音高を表わす演奏イベントで構成される演奏情報Diを、楽音生成部2bに送ると共に、通信インターフェース(I/F)2cを通じて記録装置1に送信する。
【0021】
外部音源装置3は、記録装置1と同様のハードウエア(詳細は省略)に加えて音源部3aを備え、この音源部3aは、記録装置1から通信インターフェース(I/F)3bを通じて受信した演奏情報Doに基づく楽音信号を生成し、外部サウンドシステム4に送信する。外部サウンドシステム4は、D/A変換部やアンプ、スピーカを備え、音源装置3から受信した楽音信号に基づく楽音を発生する。
【0022】
図1(2)は、この発明の一実施例による記録装置の機能ブロック図を概略的に表わしている。この記録装置1のデータ処理部は、機能的には、図示のように、演奏入力機能部A、時刻検出機能部B、記録制御機能部C、時刻指定機能部D、検索機能部E及び読出し・再生機能部Fで構成され、クロック(タイマ)11による時刻計時機能を利用して、記録媒体(外部記憶装置)14に対する演奏情報の記録及び読出し・再生を制御する。
【0023】
つまり、演奏情報記録モードでは、電子楽器2の演奏操作子2aのユーザ操作に基づく演奏情報Diは、楽音生成部2bにより楽音として放音されると共に通信I/F2cを通じて記録装置1に送信される。記録装置1において、演奏入力機能部Aは、通信I/F17を通じて受信した演奏操作子2aからの演奏情報Diを受け入れて入力継続中の演奏情報を保持し、時刻検出機能部Bは、クロック11による計時機能に基づいて、演奏情報Diが入力される時刻を検出し、検出時刻を表わす時刻情報Tmを記録制御機能部Cに出力する。そして、記録制御機能部Cは、演奏入力機能部Aにより保持されている演奏情報Diを時刻情報Tmと共に記録媒体14に記録する。
【0024】
また、演奏情報再生モードでは、時刻指定機能部Dは、入力操作部15のユーザ操作に応じて検索条件として時刻を指定し、検索機能部Eは、時刻指定機能部Dで指定された時刻に対応する演奏情報を記録媒体14から検索する。そして、読出し・再生機能部Fは、検索機能部Eにより検索された演奏情報Doを記録媒体14から読み出して再生し、通信I/F17を通じて外部音源装置3に送信する。
【0025】
図1のシステム構成例では、記録装置1及び電子楽器2により演奏記録システムを構成し更に外部音源装置3やサウンドシステム4を付加するタイプのものを示したが、外部音源装置3やサウンドシステム4に代えて、電子楽器2の楽音生成部2bを用い、記録媒体14からの出力演奏情報Doを電子楽器2に送信するタイプにしてもよいし、記録装置1自体が音源及びサウンドシステムを備えるタイプにしてもよい。さらに、図2に示すように、図1(2)で説明した記録装置1の記録再生機能1aを電子楽器2の一機能として提供するタイプに構成してもよい。なお、この発明による演奏記録システムは、装置というハードウェアには拘束されず、図1(2)で説明した記録装置1の記録再生機能を実行するソフトウエア(プログラム)により実現される。従って、パーソナルコンピュータに所要の装備をすることによって所望のタイプの演奏記録システムを構成することもできる。
【0026】
〔記録処理時の動作〕
この発明の一実施例による演奏記録システムでは、演奏記録プログラムに従って、「タイマ1割込み」と呼ばれるタイマ11による所定時間ごとの割込みにより監視タスクが起動され、監視タスクにより、常時、演奏入力機能部Aに演奏情報Diが入力されているか否かが監視される。これにより、演奏情報Diが入力されると、所定の条件に従って、演奏操作に基づいて入力された演奏情報(演奏操作情報)Diやその管理データが外部記憶装置14に記録される。図3は、記録情報の構成例を示す。
【0027】
演奏操作に基づき演奏入力機能部Aに入力された演奏情報Diは、図3(1)に示すように、演奏イベント情報D1,D2,…,Dnで構成され、時刻検出機能部Bは、各演奏イベント情報(以下、単に「演奏イベント」という)D1,D2,…,Dnの入力時刻を表わす時刻情報Tm:T1,T2,…,Tnを検出する。記録制御機能部Cは、時刻検出機能部Bで検出された時刻情報Tm:T1,T2,…,Tnと、入力された演奏情報Di:D1,D2,…,Dnとを組みにしてRAM12の一時記憶領域(バッファ領域)に一時的に記憶する。ここで、所定期間(例えば、10秒間)、演奏情報Diの入力が無い場合、バッファ領域に一時記憶されている複数の演奏情報(演奏イベント)を一まとめにして演奏記録ファイル(「演奏データ」ともいう)Dfとして外部記憶装置(記録媒体)14の演奏データストレージ領域(単に「ストレージ」ともいう)に保存すると共に、演奏記録ファイルDfに対応したファイル情報Fdを、外部記憶装置14に構築された演奏記録データベースに登録する。
【0028】
この場合、演奏記録ファイルDfは、例えば、図3(2)に示すように、隣接する各演奏イベントD1,D2,…,Dnの時刻情報T1,T2,…,Tn間の時間T1〜T2,T2〜T3,…,Tn−1〜Tnを相対時間Δtに換算したSMFの形式でまとめられる。また、データベースに登録されるファイル情報Fdは、図3(3)に示すように、1レコードを「演奏開始時刻T1、演奏終了時刻Tn、ファイル名」で構成した情報である。
【0029】
なお、演奏記録ファイルDfのファイル名は、ユニークな(他のファイルと区別し得る)名前であればどのような形態でも良い。また、ファイル名はシステム上必要なだけであるため、ユーザにとっては意味の分からない名前でも構わない。例えば、次のような値を与えることができる。
(1)保存時刻を表す文字列:
例えば、“20061211121442.mid”(2006年12月11日12時14分42秒に保存)。
(2)記録時刻区間を表わす文字列:
例えば、“20061211121021-20061211121441.mid” (2006年12月11日の12時10分21秒に記録を開始して12時14分41秒に終了)。
(3)他のファイルと重複しない一意な乱数値:
例えば、“23923234.mid”。
【0030】
以上のように、この発明の一実施例による演奏記録システムでは、記録時は、演奏操作子2aの操作に基づく演奏情報Diを入力すると(A)、計時手段11の計時に基づいて、演奏情報Diを入力している時刻Tm=T1〜Tnが検出され(B)、自動的に、一連の入力演奏情報Di=D1〜Dnは演奏記録ファイルDfとして、また、検出時刻を示す時刻情報Tm=T1,Tnはファイル情報Fdとして、共に記憶手段14に記録される(C)。再生時には、時刻を指定すると(D)、指定時刻に対応する演奏記録ファイルDfが、記憶手段14から検索され(E)、読出し・再生されて、出力演奏情報Doとして出力される(F)。また、入力時刻Tm=T1〜Tnについては、所定期間、演奏情報入力が無い状態の後で演奏情報Di=D1が入力された時刻を演奏操作の開始時刻Tm=T1とし、演奏情報Diの入力後、所定期間、演奏入力が無い状態が継続した場合における最後の演奏情報Di=Dnの入力時刻を終了時刻Tm=Tnとして記録する。そして、再生時には、指定時刻が開始〜終了時刻の区間Tm=T1〜Tnに含まれる演奏情報Df;Do=D1〜Dnを検索する。
【0031】
〔1日ビュー画面と月単位ビュー画面〕
この発明の一実施例による演奏記録システムでは、演奏記録プログラムによって、タッチパネルを備えた表示器(ディスプレイ)に記録データの表示や検索のための種々の画面を表示することができる。図4〜図6は、この発明の一実施例による演奏記録システムで利用される各種画面を説明するための図である。この演奏記録システムでは、記録データ(ファイル)をディスプレイ19aに表示するのに、図4に例示されるような「1日ビュー画面」及び「月単位ビュー画面」と呼ばれる2種類の画面を利用することができる。「1日ビュー画面」は、画面に対するユーザ操作等に応じて、表示対象が「今日」/「指定日」/「フィルタ」の3態様に切り替えられ、夫々を「今日のビュー画面」/「指定日ビュー画面」/「フイルタビュー画面」と呼ぶ。
【0032】
「1日ビュー画面」は、演奏記録ファイルDfの日ごとの記録状態及び記録された演奏記録ファイルDfの再生指示を行うのに利用される画面である。「1日ビュー画面」は、図4(1)に例示するように、画面上下方向の中間に位置する主表示領域(トラックビュー表示域)Arと、注目(中心)時刻表記Tc(画面左上)と、操作ボタンB1〜B4(画面の下部及び右上)とから構成される。トラックビュー表示域Arは、上下方向に複数の領域(例えば3領域)に分割され、分割された各領域(トラック)ごとに特定の日付の記録状態(例えば、前日、本日、翌日)が表示される。
【0033】
時刻表記Tcは、トラックビュー表示域Arにおいて現在注目しているトラックの時間位置(カレント)を表示し、トラックビュー表示域Arのスクロールに従って適宜更新される。つまり、時刻表記Tcは、カレント(=画面中心に対応する日時)を表わし、図4(1)の例では、現在時刻が“2006/12/11 13:23”であるとして、その1時間前の“2006/12/11 12:23”を中心時刻(注目時刻)Tcとして注目している状態が示されている。また、「カレンダー」、「設定」、「検索」及び「今日」が表記された操作ボタンB1〜B4は、それぞれ、後述する「月単位ビュー画面」、「設定画面」、「検索画面」及び「今日のビュー画面」に画面表示を切り替えるためのボタンである。
【0034】
「1日ビュー画面」は、画面に表示され得る1乃至複数のトラックが配置された大きなビューに対し、トラックビュー表示域Arを“窓”にしてその一部分に相当するビューを表示するものであり、「1日ビュー画面」のトラックビュー表示域Arに表示している内容を指して「カレントビュー」とも呼ぶ。
【0035】
「今日のビュー画面」(図示せず)は、「1日ビュー画面」や「月単位ビュー画面」の右上に表示される「今日」ボタンB4が操作された場合に切り替えられる画面であるが、演奏記録処理の起動初期にデフォルト画面として表示することができ、「基本ビュー画面」或いは「基本トラックビュー画面」とも呼ばれる。「今日のビュー画面」では、トラックビュー表示域Arの時間軸の中心に現在時刻が設定され、カレントビューとして、現在時刻を中心とした昨(前)日、今(本)日及び明(翌)日の夫々に対応する演奏記録ファイルDfの記録状態が表示され、タイマ11により計時される時間経過に従って自動的にビュー全体が左方向に移動するようにリアルタイムに更新され自動スクロールされる。
【0036】
これに対して、「指定日ビュー画面」では、カレントビューとして、後述するように「1日ビュー画面」のスクロール操作或いは「月単位ビュー画面」での日付指定操作により指定された日(乃至時刻)を中心とし前日、本日、翌日のそれぞれに対応する演奏記緑ファイルDfの記録状態が表示される。なお、図4(1)に例示される「1日ビュー画面」は、この「指定日ビュー画面」である。さらに、「フィルタビュー画面」では、カレントビューとして、後述する検索処理においてユーザ操作により指定された検索条件に合致した演奏記録ファイルDfの記録状態(フィルタ結果)のうちの一部が所定の順序にて配列され表示される。
【0037】
このように、「今日のビュー画面」及び「指定日ビュー画面」は、表示され得る全ての日時に対応するトラックが日付け順に配列された大きなビューのうちの一部分を表示するものであるが、注目している時刻(カレント)が、時々刻々と変化する“現在時刻”であるか、特定の日付Tcであるかが相違する。つまり、「今日のビュー画面」は、現在時刻を中心としたトラックの状態をリアルタイムに更新してカレントビューに表示するのに対し、「指定日ビュー画面」は、或る日時を中心としたトラックの状態を静的にカレントビューに表示する点で異なる。一方、「フィルタビュー画面」は、表示対象を検索条件に合致したトラックのみに制限したトラック表示をカレントビューにて表示する点において、これら2態様(今日のビュー画面及び指定日ビュー画面)とは異なる。
【0038】
「1日ビュー画面」において、トラックビュー表示域Arに表示される複数のトラックは、それぞれ、特定の日付にほぼ対応しており、図4(1)に例示された「指定日ビュー画面」では、2006年12月10日、2006年12月11日及び2006年12月12日の日付になっている。各トラックは、画面の左右方向を時間軸として、時間線L1〜L3及びファイル表示ブロックBr,Braにより構成され、演奏記録ファイルDfを示すファイル表示ブロックBr,Braは時間線に沿つて表示される。
【0039】
トラックビュー表示域Arの最上部には、左右方向に、トラックビューの時間位置(時刻位置)を表わす複数の時刻表示タグTg及び時刻表示線(点線)が表示され、図4(1)の例では、30分間隔で、11:30,12:00,…,13:30の時間位置が示されている。時刻表示タグTgの表示位置や表示内容はカレントビューのスクロールに応じて更新される。なお、各トラックの左端には、各トラックの時間軸中央位置に相当する日付が表示される。各トラックの時間線L1〜L3に沿って表示されるファイル表示ブロックBr、Braは、その先頭表示位置が、対応する演奏記録ファイルDfの演奏開始時刻T1に一致し、かつ、ブロックの左右方向の長さが、対応する演奏記録ファイルDfの記録時間帯(記録時刻帯)即ち演奏開始時刻T1〜演奏終了時刻Tnに相当する長さとなるように表示される。なお、ファイル表示ブロックの記号「Bra」は、このブロックBraに対応する演奏記録ファイルDfが再生中であることを、他のブロックの記号「Br」と区別して、示すものである。
【0040】
このシステムでは、入力操作部15は、既に説明したように、ディスプレイ19aの表示画面全体にタッチパネルを備え、画面に対するタッチ操作やドラッグ操作を検出することができるように構成されている。従って、ユーザにより、タッチパネルに対して、例えばユーザの指或いはスタイラスペン等を接触させた後ほぼその位置で離すというように、タッチ操作がなされた場合、画面上でタッチ操作を検出し、タッチされた画面位置に対応した処理を行う。例えば、任意の「1日ビュー画面」において、トラックビュー表示域Arのファイル表示ブロックBr,Braがタッチ操作された場合、この操作により再生対象を指定して当該ブロックに対応する演奏記録ファイルDfの再生を開始又は停止し、各種ボタンB1〜B4等がタッチされた場合は、各ボタンに対応する機能を実行する。
【0041】
ここで、ユーザにより任意のファイル表示ブロックBr(Bra)がタッチされた場合には、タッチ操作されたファイル表示ブロックBr(Bra)がトラックビュー表示域Arの中心位置となるようトラックビュー全体が自動的にスクロールされ、併せて、時刻表記Tcや時刻表示タグTg等各部の表示も更新される。例えば、2006年12月11日13時23分現在の「今日のビュー画面」において、中央トラックにある今日の時間線L2上のファイル表示ブロックBraにタッチ操作がなされると、図4(1)に例示した「指定日ビュー画面」のように、それまで時間軸の中央位置にあった現在時刻=13:23が右方向に移動し、ブロックBraの中央、即ち、中心時刻(注目時刻)Tc=12:23が時間軸の中央位置に来るように、トラックビューがシフトされる。
【0042】
なお、この場合、再生が指定されたブロックBraがトラックビュー表示域Arの中心に表示されるだけでなく、当該ブロックBra及び時間線L2は強調表示され、再生の進行に応じてブロックBraの塗潰しが進行し、ブロックBraの近傍には、再生中であることを表わす再生中アイコンIcが、例えば、回転、点滅、色・明度などの時間的変化により、動的に表示される。なお、再生中の画面は「再生画面」と呼ばれ、「再生画面」では、トラックビュー表示域Arの他の表示内容は、時間経過に従って更新されることはなく、再生中ファイル表示ブロックBraの背景として静止している。
【0043】
また、ユーザにより、タッチパネルに対して、例えばユーザの指或いはスタイラスペン等を接触させた後その位置から画面を擦る(スクラッチする)というように、ドラッグ操作がなされた場合、画面上でドラッグ操作を検出し、ドラッグ操作を開始した位置がトラックビュー表示域Arであればカレントビューをドラッグ操作に応じてスクロールする。例えば、「1日ビュー画面」において、左下方向にドラッグ操作をした場合は、各トラック表示(トラックビュー)を全体として左方向にシフトし、各トラック位置に対応する日付けが順次上段方向に遡るよう表示を更新し、併せて、時刻表記Tcや時刻表示タグTg等各部の表示も更新される。つまり、図4(1)に例示される指定日ビュー画面では、左下方向のドラッグ操作に応じて、ビュー表示域Ar中央の時刻表示は、順次、13:00,13:30,14:00,…にシフトし、中段のトラックは、順次、2006/12/10,2006/12/9,2006/12/8,…にシフトする。
【0044】
「今日のビュー画面」及び「指定日ビュー画面」におけるドラッグ操作或いは「今日のビュー画面」における自動更新によるスクロールの結果、カレントビューが日付を跨ぐ場合には、1つのトラックにおいて複数の日付の状態が連続的に表示される。例えば、図4(1)の「指定日ビュー画面」に対する左方向ドラッグにより、中段のトラックのビュー中心位置が0:30頃になった場合、上段のトラックは12/9の23:30頃〜12/10のl:30頃、中段のトラックは12/10の23:30頃〜12/11の1:30頃、そして、下段のトラックは12/11の23:30頃〜12/12の1:30頃に夫々対応する演奏記録ファイルDfの状態を表示する。ただし、ドラッグ操作時の「1日ビュー画面」が「フィルタービュー画面」であった場合は、各トラックは特定の日付の0:00〜24:00までの情報を表示し、1つのトラックに複数の日付の状態が連続的に表示されることは無い。
【0045】
なお、ドラッグ操作に応じた画面の移動量を別途設定できるようにしてもよい。このようにドラッグ制御の設定を行う場合、ドラッグ操作の速さが速い場合は単位操作当たりの画面移動量を大きくし、逆に、ドラッグ操作の速さが遅い場合は、単位操作当たりの画面移動量を小さくするよう設定できるようにしてもよい。
【0046】
「1日ビュー画面」において、カレンダーボタンB1をタッチした場合には、「月単位ビュー画面」に移行する。「月単位ビュー画面」では、「1日ビュー画面」においてトラックビュー表示域Arの中心に設定されていた日時に対応する日付を含む月のカレンダーが、図4(2)に示すように、主表示領域(ビュー表示域)Arに表示される。カレンダーの各日付表示域は、演奏記録ファイルDfの有無及びその日の総記録時間に応じて、階調や色合い、模様などの表示態様が変更される。例えば、ファイルが記録されていない日は当該日付の背景表示色を白とし、演奏記録ファイルDfが記録されている日については、表示色をグレースケールとし、演奏記録ファイルDfの記録時間の増大に応じて黒が濃くなるように段階的或いは連続的に表示色の階調を制御する。なお、「月単位ビュー画面」に移行したときに、演奏記録ファイルDfの再生中であれば、再生中の演奏記録ファイルDfを含む日付に再生中アイコンIcが表示される。
【0047】
「月単位ビュー画面」の上部には、当該カレンダーの年月表記(「2006年12月」)を中心にしてその左右に切替えボタンBa〜Bdが並置され、これらのボタンBa〜Bdでカレンダー表示を切り替えることができる。例えば、前年又は翌年(次年)切替えボタン(「≪」,「≫」)Ba,Bdの操作で前年又は翌年(次年)同月の「月単位ビュー画面」に切り替わり、前月又は翌月(次月)切替えボタン(「<」,「>」)Bb,Bcの操作で前月又は翌月(次月)の「月単位ビュー画面」に切り替わる。
【0048】
「月単位ビュー画面」の主表示領域Arはカレンダービュー表示域と呼ばれ、カレンダービュー表示域内の日付表示に対するタッチ操作をタッチパネルで検知することができる。つまり、日付表示域は、タッチされると、年月表記が表わす年月において日付表示が指定する日の「指定日ビュー画面」に切り替える日付指定ボタンとして機能する。なお、操作ボタンB2〜B4の機能は「1日ビュー画面」と同じであり、例えば、今日ボタンB4のタッチ操作で「今日のビュー画面」に切り替えることができる。
【0049】
〔検索処理〕
この発明の一実施例による演奏記録システムでは、演奏記録プログラムに従って「1日ビュー画面」或いは「検索画面」を利用した検索処理を行い、記録媒体に記録された演奏記録ファイルを検索することができる。「1日ビュー画面」は、当初は、「今日のビュー画面」で現われ、現在時刻直近の記録状態をカレントビューで表示する。つまり、検索処理を何も実行しない場合は、タイマ11の計時による現時刻がカレントになる。再生したい演奏データ(演奏記録ファイル)Dfを示すファイル表示ブロックBrがカレントビュー上にある場合は、当該ブロックBrにタッチ操作することにより、所望の演奏データDfを指定することができるが、所望のファイル表示ブロックBrがない場合には、(1)上述したように「1日ビュー画面」でのドラッグ操作にて所望の日付乃至時刻の演奏データファイルDfを探すか、或いは、(2)検索ボタンB3の操作で「検索画面」に切り替えてから検索条件の指定を行い「フィルタービュー画面」によって所望の演奏データファイルDfを検索する。
【0050】
(2)の方法については、「検索画面」を利用して再生したい演奏情報に対応する時刻を指定する。この「検索画面」は、図5(1)に例示されるように、上部にこの画面の表記:「検索」が表示され、下部には、「戻る」ボタンB5及び「検索実行」ボタンB6が表示される。これらの中間に位置する主表示領域には、マーク指定域(マーク選択域)Ra及び検索条件入力域(検索条件指定域)Rbが左側に設けられ、回答欄Rcが右側に設けられる。ユーザは、入力操作部15のタッチ操作やキー操作で箇所や入力文字を指示する等の方法によって、検索条件入力域Rbに値を入力したり、或いは、マーク指定域Raにマーク情報を選択的に指示することにより、検索条件を指定することができる。
【0051】
つまり、検索条件入力域Rbの年、月、日、曜日、時間帯(開始時刻及び/又は終了時刻)の任意の入力欄に時刻条件を入力することにより、年、月、日、曜日、時間帯、開始時刻及び終了時刻の少なくとも何れか1つを指定する時刻指定情報を生成してRAM12上の検索条件指定フィールドに格納し検索条件として指定することができる。例えば、2006年12月11日、2006年、12月などの年月日値で検索条件を指定したり、 12:12等の時刻値で検索条件を指定する。或いは、マーク指定域Raのマーク指示操作(例えば、プルダウンしたマーク名からの選択操作)により、後述する設定処理で設定されたマーク情報(Mr)の中から所望のマーク情報〔例えば、マーク名(Nm)=“クリスマス”〕を選択的に指示し、指示したマーク情報による時刻指定値(Tr)を検索条件指定フィールドに格納(更に検索条件入力域Rbに展開)してこの値を検索条件として指定する。
【0052】
検索条件の指定後、検索実行ボタンB6を操作すると、検索機能部Eにより検索処理が実行され、検索条件により指定される指定時刻が時刻情報T1〜Tnに含まれる演奏データ(演奏記録ファイル)Dfが検索され、検索結果が回答欄Rcに表示される。ここで、検索条件に該当する演奏データDfがある場合は、当該演奏データDfが検索結果としてユーザに提示される。この場合、検索結果表示ボタンB7が回答欄Rcに表示され、検索結果表示ボタンB7を操作することにより、当該演奏データDfをファイル表示ブロックBrで表わした図5(2)の「フィルタビュー画面」が表示される。そして、所望のファイル表示ブロックBrをタッチ操作することにより、再生したい演奏データDfを指定することができる。
【0053】
なお、検索処理の結果、検索条件で指定される指定時刻に対応する演奏データの記録がない場合は、所定の時間範囲(例えば、年単位の指定であればその前後1乃至数年、月単位の指定であればその前後1乃至数か月、日単位の指定であればその前後1乃至数日、時刻単位の指定であればその前後1乃至数時間、というような範囲)で、指定時刻に最も近傍の時刻情報T1〜Tnを持つ演奏データを追加探索し、探索した演奏データDfを再生すべき演奏データに採用して検索結果としてユーザに提示する。そして、追加探索でも指定時刻に応じた演奏データが得られない場合には、該当する演奏データがない旨を回答欄Rcに表示し、その後、自動的に「今日のビュー画面」に戻る。
【0054】
検索処理により検索条件に該当する演奏データDfが得られた場合、「フィルタビュー画面」には、図5(2)に示すように、指定した検索条件に合致する演奏データDfを示すファイル表示ブロックBrのトラックのみが表示されるようにフィルタが掛けられる。例えば、“12月”を指定して検索した場合は、各年の12月に記録されたトラックのみが表示され、他のトラックは表示されない。なお、検索結果に従って表示される「フィルタビュー画面」に対して、(1)の方法と同様に、カレントビューを移動して検索処理を行うこともできる。なお、検索処理が終了した後、或いは、再生処理が終了してから所定時間(例えば10秒)が経過した後は、自動的に「今日のビュー画面」に戻るようにしてもよい。
【0055】
〔設定処理〕
この発明の一実施例による演奏記録システムでは、演奏記録プログラムに従って任意の時間に設定処理を行い、ユーザは「設定画面」(「マーク設定画面」とも呼ばれる)を用いて「マーク」と呼ばれる名称付き検索条件を設定することができる。「設定画面」は、「1日ビュー画面」或いは「月単位ビュー画面」において設定ボタンB2を操作することにより表示される。この「設定画面」では、図6に例示されるように、現在時刻表記、画面名表記:“マーク設定”及び「戻る」ボタンB5が上部に表示され、その下部の主要部には、マークリスト表示域Rdが左側に設けられ、マーク名入力域(マーク設定域)Re及び日時入力域(検索条件設定域)Rfが左側に設けられる。また、日時入力域Rfの下部に、「追加」、「修正」及び「削除」ボタンB8〜B10が並んで設けられる。
【0056】
マークを新たに設定するには、入力操作部15のタッチ操作やキー操作などにより、図示のように、マーク名入力域(マーク名設定フィールド)Reに所望のマーク名(例えば、“クリスマス”)を入力し、日時入力域(検索条件設定フィールド)Rfの年、月、日、曜日、時間帯(開始時刻及び/又は終了時刻)の任意の入力欄に所望の時刻条件〔例えば、“毎年”(入力してもしなくてもよい)、“12”月、“25”日〕を入力した後、追加ボタンB8を操作する。ユーザは任意の時刻(の期間)に「マーク」を設定することができる。これにより、入力されたマーク名を表わすマーク名情報Nmと入力された時刻条件を指定する時刻指定情報Trから成るマーク情報MrがRAM12上で設定され、設定されたマーク情報Mrは外部記憶装置14のマーク記憶領域に登録することができる。
【0057】
図7は、マーク情報Mrの設定例を示す。この例では、(1)のマーク名Nm=「昼休み」のマーク情報Mrは、時刻指定情報Trにより、年月日を問わず、時刻:12:00〜 13:00に記録された演奏データDfを検索すべきことを指示する。また、(2)のマーク名Nm=「誕生日」のマーク情報Mrは、時刻指定情報Trにより、毎年7月7日に記録された演奏データDfを検索すべきことを指示し、(3)のマーク名Nm=「レッスン」のマーク情報Mrは、時刻指定情報Trにより、毎週金曜日(FRI)の時刻:16:00〜 17:00に記録された演奏データDfを検索すべきことを指示する。そして、(4)のマーク名Nm=「クリスマス」のマーク情報Mrは、時刻指定情報Trにより、毎年12月25日に記録された演奏データDfを検索すべきことを指示する。
【0058】
既に設定されたマークを修正する場合は、ユーザのマーク選択操作により、マークリスト表示域Rdに表示された設定済みマーク情報のマーク名(例えば、“結婚記念日”、“昼休み”、“誕生日”、“レッスン”、“クリスマス”)から再設定したいマーク名が選択的に指示されその設定内容が両入力域Re,Rfに展開され、値入力操作で、修正したいマーク名Nm又は時刻指定Trが変更され、修正ボタンB9の操作により当該マーク情報のマーク名Nm又は時刻指定Trが修正される。さらに、設定済みマークを削除する場合には、ユーザ操作により、マークリスト表示域Rdの設定済みマーク名から削除したいマークの名称が選択され、両フィールドRe,Rfの表示で設定内容を確認した後、削除ボタンB10を操作すると、登録されたマーク情報群から当該マーク情報が削除される。
【0059】
〔再生処理〕
この発明の一実施例による演奏記録システムでは、「1日ビュー画面」に表示されているファイル表示ブロックBrのタッチ操作があると、演奏記録プログラムに従って、「タイマ2割込み」と呼ばれるタイマ11による所定時間ごとの割込みにより再生処理が実行される。すなわち、「今日のビュー画面」、「指定日ビュー画面」或いは「フィルタビュー画面」中の所望のファイル表示ブロックBrをタッチ操作すると、当該ブロックBrの先頭位置が画面の中心に位置するように表示内容が更新(スクロール)され、再生が開始される。この場合、図4(1)に示すように、再生中の演奏データ(演奏記録ファイル)Dfを表わす再生中ファイル表示ブロックBraには再生中アイコンIcが表示され、再生状況(進行)に応じて、このブロックBraを塗潰し(色塗り)等の処理でプログレスバー的に表示態様を更新する。なお、このとき、カレンダーボタンB1の操作で「月単位ビュー画面」に切り替えた場合、図4(2)に示すように、再生中の演奏データDfが記録された日付(「11」)に相当する日付表示域に再生中アイコンIcが表示される。
【0060】
また、再生中のファイル表示ブロックBraをタッチ操作すると、当該ブロックBraが示す演奏データDfの再生は停止し、トラックビュー表示域Arにおける表示内容はそのときの状態をホールドする。そして、再びこのブロックBraのタッチ操作があると、当該演奏データDfの再生を停止した位置から再開する。なお、再生中のファイル表示ブロックBraをタッチしたときに再生を完全に停止させてもよい。この場合は、トラックビュー表示域Arの表示は再生直前の状態に戻り、ブロックBraの表示態様も再生前の状態〔図4(1)のブロックBrと同じ〕に戻される。
【0061】
〔処理フロー例〕
この発明の一実施例による演奏記録システムにおいては、演奏記録プログラムに従って演奏記録処理を実行する。図8〜図11は、この発明の一実施例による演奏記録処理の例を表わすフローチャートであり、図8及び図9はメイン処理を示し、図10は監視タスク処理を示し、図11は再生処理を示す。ユーザ操作により入力操作部15の電源スイッチをオン(ON)すると、図8及び図9のメイン処理がスタートし、CPU10は、まず、ステップP1で、監視タスク起動を起動し、以後、タイマ1割込みによって所定の時間ごとに図10に示される監視タスク処理を実行する。
【0062】
次のステップP2では、外部記憶装置14の演奏記録データベースに登録されたファイル情報Fdを読み出して、ファイル表示ブロックBrをトラックビュー表示域Arに表示するのに必要なデータを取得する。次に、ステップP3で、実時間RealTimeをTrue(真)にして時間経過に従ったカレントビューの更新(スクロール)を可能にすると共に、続くステップP4にて「今日のビュー画面」をディスプレイ19aに表示し、更に次のステップP5でパネル操作を待機する。ステップP4で表示される「今日のビュー画面」は、後述する監視タスク処理により、タイマ11の計時に従って順次画面左方向にスクロールされる。
【0063】
ステップP5では、パネル操作即ち入力操作部15のパネル操作子の操作がなされたか否かを検出し、電源オフ(OFF)指示以外のパネル操作があったときは、ステップP6に進み、更に、そのときにディスプレイ19aに表示されている画面が、「1日ビュー画面」、「月単位ビュー画面」、「設定画面」、「検索画面」の何れであるかを判定する。
【0064】
ここで、「1日ビュー画面」が表示されていると判定したときは(P6=1日ビュー)、ステップP7に進んで、ステップP5で検出された操作がドラッグであるか否かを判定し、ドラッグであるときは(P7=YES)、ステップP8で、ドラッグ操作に応じて「1日ビュー画面」のカレントビューをスクロールすると共に、次のステップP9で、実時間RealTimeフラグがTrue(真)であればこれをFalse(偽)にする。つまり、「今日のビュー画面」であれば「指定日ビュー画面」に移行する。そして、ステップP5に戻って次のパネル操作を待機する。なお、実時間(RealTime)フラグは、カレントが現在時刻であるか否かを判定するために用いられ、カレントが現在時刻である場合は(RealTime=True)、「今日のビュー画面」が表示され、そうでない場合には(RealTime=False)「指定日ビュー画面」が表示される。
【0065】
一方、ステップP7で「1日ビュー画面」でのドラッグでないと判定したとき(P7=NO)、或いは、ステップP6で「月単位ビュー画面」であると判定したときには(P6=1日ビュー)、ステップP10に進み、検出された操作が、カレンダー、設定、検索又は今日ボタンB1〜B4或いは日付指定ボタンに対するタッチであるか否かを判定する。ここで、ボタンB1〜B4或いは日付指定ボタンへのタッチであるときは(P10=YES)、ステップP11で、タッチ操作されたボタンに対応する「月単位ビュー画面」、「設定画面」、「検索画面」又は「今日のビュー画面」、或いは、日付指定された「指定日ビュー画面」に画面に切り替えて、ステップP5に戻り、次のパネル操作を待機する。
【0066】
また、ステップP10で、検出された操作がボタンタッチではないと判定したときには(P10=NO)、ステップP12で、ファイル表示ブロックBrに対するタッチであるか否かを判定する。ここで、ブロックBrへのタッチ操作であるときは(P12=YES)、ステップP13で、タッチ操作されたブロックBrに対応する演奏記録ファイルDFの再生を開始又は停止し、これに応じて、次のステップS14の画面更新を行う。そして、ステップS14の処理の後、或いは、ステップP12でブロックタッチでなく他の操作であると判定し(P12=NO)他の操作に対応するその他処理をした後は、ステップP5に戻って次のパネル操作を待機する。なお、その他処理には、「マーク設定」以外の設定処理(例えば、現在時刻の設定、ドラッグ制御の設定、1日ビューでの表示スケールの設定など)や、記録してあるファイルDfのエクスポート(例えば、ファイル名を変えて保存、違うメディアに保存など)等があり、これらの処理は、入力操作部15の所定の操作子(図示せず)の操作に従って実行され、後述するステップP21,P29で他の操作であると判定したときにも(P21,P29=NO)実行することができる。
【0067】
なお、ステップP13,S14では、例えば、最初のブロックタッチ操作であれば、図11に示されるタイマ2割込みによる再生処理を起動して、タッチ操作されたファイル表示ブロックBrに対応する演奏記録ファイルDFの再生を開始させると共に、再生画面に切り替えて当該ブロックBrの塗潰しを開始させ、以後、当該ブロックBrに対する次のタッチがあるまで所定の時間ごとに再生処理を実行する。この場合、再生画面への切替え時に実時間RealTime=True(真)であれば実時間RealTimeをFalse(偽)にして、カレントビューの時間スクロールを停止する。また、同一ブロックBrが連続的にタッチされた(他のブロックへのタッチが介在しない)場合、偶数(2,4,…)回目のタッチに応じて、当該ブロックBrに対応する演奏記録ファイルDFの再生処理を停止させ、奇数(3,5,…)回目のタッチに応じて当該ファイルDFの再生処理を再開させる。なお、或るブロックに対応する演奏記録ファイルの再生中に他のブロックがタッチされると、この再生を終了し、他のブロックに対応する演奏記録ファイルの再生を開始させる。
【0068】
ステップP6で「設定画面」であると判定したときは(P6=設定)、設定画面を用いた設定処理を示す図9(1)のステップP15に進み、検出された操作が設定画面〔図6参照〕のマーク名及び日時入力域Re,Rfに対する値入力であるか否かを検出する。ここで、入力域Re,Rfへの値入力であるときは、ステップP16で、入力された値をRAM12内の対応するマーク名及び検索条件設定フィールドに格納しマーク情報Mrとしてセット(設定)すると共に、入力値で入力域Re,Rfの表示を更新する。そして、ステップP5(図8)に戻って次のパネル操作を待機する。
【0069】
一方、ステップP15で、入力域Re,Rfへの値入力でないと判定したときには(P15=NO)、ステップP17にて、検出された操作がマークリスト表示域Rdに対するマーク選択であるか否かを判定する。ここで、リスト表示域Rdへのマーク選択操作であるときは(P17=YES)、まず、ステップP18で、マーク選択操作に対応するマーク情報Mr即ち既定の条件を外部記憶装置14のマーク記憶領域から読み出し、次に、ステップP16に進んで、マーク情報Mrのマーク名情報Nm及び時刻指定情報Trを、対応する設定フィールドに格納し入力域Re,Rfに表示する。
【0070】
また、ステップP17でマーク選択操作でないと判定したときには(P17=NO)、ステップP19で、検出された操作が、追加、修正、削除ボタンB8〜B10の何れかに対するタッチであるか否かを判定する。ここで、ボタンB8〜B10へのタッチであるときは(P19=YES)、ステップP20に進んで、操作されたボタンB8〜B10の種別に応じてマーク情報Mrの定義(入力域Re,Rfに入力乃至表示)を更新し、更新内容をマーク記憶領域(14)に記憶する。例えば、マーク情報Mrの追加又は修正操作の場合は、ステップP16でセット(設定)された値でマーク情報Mrを追加又は修正し、削除操作の場合は、マーク記憶領域(14)から当該マーク情報Mrを削除する。また、マーク情報の追加又は削除或いはマーク名の変更があった場合は、マークリスト表示域Rdのマーク名表示を更新する。そして、ステップP5に戻り次のパネル操作を待機する。
【0071】
また、ステップP19で、検出された操作がボタンB8〜B10へのタッチではないと判定したときには(P19=NO)、ステップP21で、「戻る」ボタンB5に対するタッチであるか否かを判定し、「戻る」ボタンB5へのタッチ操作であるときは(P21=YES)、ステップP22に進んで、ディスプレイ19aの画面表示を、この設定画面に移行した直前の画面に復帰するように表示回路16に指示する。そして、ステップS22の処理の後、或いは、ステップP21で「戻る」ボタンB5にへのタッチでなく他の操作であると判定し(P21=NO)他の操作に対応するその他処理をした後は、ステップP5に戻って次のパネル操作を待機する。
【0072】
ステップP6で「検索画面」であると判定したときは(P6=検索)、設定画面〔図5(1)参照〕を用いた設定処理を示す図9(2)のステップP23に進み、検出された操作が設定画面のマーク指定域Raにおけるマーク情報の指示或いは検索条件指定域Rbに対する値入力であるか否かを検出する。ここで、マーク指示或いは値入力操作であるときは、ステップP24で、指示されたマーク情報Mrの時刻指定情報Trが示す値或いは入力された値をRAM12内の対応する検索条件指定フィールドに格納して検索条件としてセット(指定)すると共に、入力された値で検索条件入力域Rbの表示を更新する。そして、ステップP5(図8)に戻って次のパネル操作を待機する。
【0073】
一方、ステップP23で、マーク指示或いは値入力操作でないと判定したときには(P23=NO)、ステップP25にて、検出された操作が検索実行ボタンB6に対するタッチであるか否かを判定する。ここで、検索実行ボタンB6のタッチ操作であるときは(P25=YES)、ステップP26に進み、ステップP24でセット(指定)された検索条件に従ってデータベース(14)を検索し、次のステップP27で検索結果を判定する。検索結果の判定により検索条件に該当する演奏記録ファイルDfがあったときは(P27=該当あり)、ステップP28で、検索条件に該当する演奏記録ファイルDfの件数を回答欄Rcに表示すると共に、検索結果表示ボタンB7を表示し、その後、ステップP5に戻って次のパネル操作を待機する。一方、検索条件に該当する演奏記録ファイルがないときには(P27=該当なし)、その旨を回答欄Rcに表示した後、ステップP5に戻る。
【0074】
また、ステップP25で、検出された操作が検索実行ボタンB6へのタッチではないと判定したときには(P25=NO)、ステップP29で、「戻る」ボタンB5に対するタッチであるか否かを判定し、「戻る」ボタンB5へのタッチ操作であるときは(P29=YES)、ステップP30に進んで、ディスプレイ19aの画面表示を、この設定画面への移行直前の画面に復帰するように表示回路16に指示する。そして、ステップS30の処理の後、或いは、ステップP29で「戻る」ボタンB5にへのタッチでななく他の操作であると判定し(P29=NO)他の操作に対応するその他処理(検索結果表示ボタンB7の操作に応じた「フィルタビュー画面」に移行する処理を含む)をした後は、ステップP5(図8)に戻って次のパネル操作を待機する。
【0075】
ステップP5において電源オフ(OFF)指示のパネル操作があったときには、ステップP31に進む。ステップP31では、後述する監視タスク処理(図10)の結果ファイル情報Fdを作成した場合は、RAM12上のファイル情報記憶エリアに保持されているファイル情報Fdをデータベース(14)に保存してデータベースの更新を行い、必要な終了処理を行った後、自動的に電源をオフ(OFF)してメイン処理を終了する。また、監視タスク処理でファイル情報を作成しなかった場合には、ステップP31で必要な終了処理を行った後、直ちにメイン処理を終了する。
【0076】
図10は、監視タスクによる処理フローを示す。タイマ1割込みより監視タスク処理がスタートすると、CPU10は、まず、ステップQ1で、演奏操作子(2a)の操作に基づく演奏イベントDiの入力があったか否かを判定し、演奏イベントDiの入力があったときは(Q1=YES)、図2のシステム構成例のように装置内に音源部2aが設けられている場合は、ステップQ2で、演奏イベントを音源(2b)に送出する。なお、図1のシステム構成例のように演奏操作子側の別装置に音源部2aが設けられている場合は、演奏イベントDiの入力と同時に、別装置において当該演奏イベントDiが音源(2b)に送出される。次のステップQ3では、演奏イベントDiが入力された時刻を検出し、検出された時刻を表わす時刻情報Tmと演奏イベントDiとを組にし、「時刻Tm+演奏イベントDi」の形式でRAM12のバッファ領域に保持する〔図3(1)参照〕。
【0077】
次いで、ステップQ4にて、実時間RealTimeの設定状態がTrue(真)であるかFalse(偽)であるかを調べ、True(真)であるときは(Q4=True)、ステップQ5で、タイマ11の計時に従って「今日のビュー画面」のカレントビューを時間スクロールし表示を更新する。ステップQ5のカレントビュー表示更新の後、或いは、ステップQ4で実時間RealTimeがFalse(偽)であると判定したときには(Q4=False)、ステップQ6に進んで、所定時間(例えば、10秒)、入力操作部15のパネル操作子が操作されず、しかも、「今日のビュー画面」の以外の画面を表示している状態であるか否かを判定する。ここで、所定時間内にパネル操作子の操作があったり、「今日のビュー画面」を表示しているときは(Q6=NO)、そのままの状態で今回のタイマ1割込みを終了する。
【0078】
一方、ステップQ6で、所定時間何らのパネル操作もなく「今日のビュー画面」の以外の画面を表示していると判定したときには(Q6=YES)、ステップQ7で、画面表示を「今日のビュー画面」に切り替え、ステップQ8で、実時間RealTimeをTrue(真)に設定した後、今回のタイマ1割込みを終了する。
【0079】
さて、今回のタイマ1割込みで監視タスク処理が開始した際に、ステップQ1で、演奏イベントの入力がないと判定したときには(Q1=NO)、ステップQ9に進んで、RAM12のバッファ領域に「時刻Tm+演奏イベントDi」形式の演奏情報が保持されているか否かを判定し、保持されていないときは(Q9=NO)、ステップQ4に進んで、上述したステップQ4〜Q8の処理を行う。
【0080】
これに対して、ステップQ9で、「時刻+演奏イベント」形式の演奏情報が保持されていると判定したときには(Q9=YES)、更に、ステップQ10で、最後に演奏イベントが入力された時刻、即ち、バッファ領域に保持されている「時刻Tm+演奏イベントDi」形式の演奏情報の最新(最後)の時刻から所定時間(例えば、10秒)が経過したか否かを判定し、所定時間が経過していないときは(Q10=NO)、ステップQ4に進んで、上述のステップQ4〜Q8の処理を行う。
【0081】
一方、ステップQ10で、最後の演奏イベント入力時刻から所定時間が経過したと判定したときには(Q10=YES)、ステップQ11に進み、バッファ領域に保持されている一連の「時刻Tm+演奏イベントDi」形式の演奏情報をファイル形式に再構成して、演奏記録ファイルDfを作成する〔図3(2)参照〕。このステップQ11では、さらに、「時刻Tm+演奏イベントDi」形式の演奏情報の最初の時刻Tm=開始時刻情報T1及び最新の時刻Tm=終了時刻情報Tnとファイル指定情報(ファイル名情報)とから成るファイル情報Fdを作成して〔図3(3)参照〕RAM12上のファイル情報記憶エリアに保持する。次のステップQ12では、作成した演奏記録ファイルDfをストレージ(14)に保存する。なお、この段階で、破線で示すように、ステップQ13にて、ステップQ11で作成したファイル情報Fdをデータベース(14)に保存してデータベースの更新を行うようにしてもよく、この場合は、メイン処理のステップP31(図8)におけるデータベース更新処理が省略される。そして、ステップQ12或いはステップQ12の処理の後は、ステップQ4に進んで、前述したステップQ4〜Q8の処理を行う。
【0082】
図11は、再生処理フローを示す。メイン処理のステップP13(図8)のファイル再生開始の指示によりタイマ2割込みよる再生処理がスタートすると、CPU10は、タッチ操作されたファイル表示ブロックBraに対応する演奏記録ファイルDf〔図3(2)参照〕のタイミング情報Δtを参照し、タイマ11の計時による現在時刻に従って、演奏記録ファイルDFの演奏イベントD1,D2,…,Dnを先頭から順次読み出す。すなわち、ステップR1で、次の演奏イベント(現在時刻以降のタイミングに相当する演奏イベント)があるか否かを判定し、次の演奏イベントがあるときは(R1=YES)、ステップR2で、更に、現在時刻が次の演奏イベントの再生タイミングであるか否かを判定する。ここで、次の演奏イベントの再生タイミングでないときは(R2=NO)、直ちに、今回のタイマ2割込みを終了する。
【0083】
一方、現在時刻が次の演奏イベントの再生タイミングであるときは(R2=YES)、ステップR3で次の演奏イベントを読み出し、ステップR4で、読み出したイベントを音源(2b:図2の場合、3b:図1の場合)に送出し、さらに、ステップR4で、演奏記録ファイルDFに対応するファイル表示ブロックBraの表示態様を更新する(例えば、塗潰しを進行)。そして、今回のタイマ2割込みを終了する。
【0084】
また、演奏イベントの再生が進み、ステップR1で、次の演奏イベントがないと判定したときは(R1=NO)、ステップR6で、タイマ2割込みを停止する処理を行った後、ステップR4で対応ブロックBraの表示を更新してタイマ2割込みを終了する。
【0085】
〔種々の実施態様〕
以上、この発明の好適な一実施例について説明したが、これは単なる一例であって、この発明は、発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、種々の態様で実施することができる。例えば、さらに、「再生/停止」ボタンを表示し、このボタンをタッチした場合は、一時記憶されている演奏情報(ファイルとしては未保存)を再生するようにしてもよい。
【0086】
実施例では、「月単位ビュー画面」を表示する際、各日付毎に、ファイル記録時間に応じて表示色が濃くなるように制御したが、これに限らない。例えば、
(1)色を変えてもよい。例えば、ファイル記録時間に応じて寒色から暖色へ(例:青系→黄色系→赤系)と表示色の色合いを制御するようにしてもよい。
(2)ファイル記録時間に応じたアイコンを表示してもよい。例えば、記録時間が長い日は花丸印等のアイコンを表示する。
(3)記録時間のグラフを各日付に対応して表示してもよい。
(4)カレンダー表示される日付毎にファイルへの記録時間が判別できる態様であれば、どのようなものでもよい。
【0087】
「1日ビュー画面」のカレントビューについては、日時を基準(中心)に前後1日(上下トラック)の数時間分を1画面に表示するようにしたが、これに限らない。例えば、
(1)横方向のスケールは、ユーザ操作により、数分〜24時間の範囲で任意に設定することができるようにしてもよい。
(2)トラック数を増やして、1日〜数日(7日間)程度の情報を一度に表示するようにしてもよい。
【0088】
演奏記録ファイル(Df)の再生中(再生処理の実行中)の場合も、監視タスク処理により演奏入力部(A)に入力される演奏情報(Di)が逐次記録されるが、さらに、再生中の演奏情報も演奏情報(Di’)として演奏入力部(A)に入力するようにし、演奏操作部(2a)から演奏情報(Di)が入力されていた場合に、この演奏情報(Di)と再生中の演奏情報(Di’)とを混合したものを記録するように構成してもよい。この場合、再生中の演奏情報(Di’)と入力演奏情報(Di)とは異なるMIDIチャンネルとなるようにしたり、同じ時刻に対応する異なる2つのファイルに記録するようにし、再生時にどちらか一方のみでも再生可能なように構成しておいてもよい。
【0089】
また、これとは逆に、演奏記録ファイルDfの再生中(再生処理の実行中)の場合には、監視タスク処理を一時停止させて処理負荷を低減するように構成してもよい。
【0090】
実施例では、演奏情報(演奏操作情報)の入力及び記録について説明したが、入力及び記録の対象情報は、演奏情報に加えて、1種類乃至複数種類の情報を同時に記録するようにしても良い。例えば、演奏操作装置(2)や音源装置(3)に加えて、マイクやカメラを通信I/F(17)を接続し、演奏入力手段(A)、音声入力手段乃至画像入力手段から入力した演奏情報、マイク音声乃至カメラ撮影画像を同時に記録するようにしても良い。この場合、再生時に各情報を同期して再生するようにすることが好ましい。
【0091】
例えば、演奏情報の入力に合わせて、音声情報を同時に入力し、演奏情報と同様に、入力音声レベルを監視し、入力レベルが所定値以上であるか否かに応じて入力開始/終了を検知し、入力開始〜終了までに入力された音声情報をバッファに一時的に保持する。そして、演奏情報及び音声情報が共に所定時間(10秒程度)無入力状態が継続した場合に、バッファに保持しておいた演奏情報及び音声情報をそれぞれ連続したデータファイルに再構成して保存する。なお、画像情報についても、赤外線センサや画像処理により撮影フレーム内での“動き”の有無を監視し、“動き”の有無に応じて入力開始/終了を検知することにより、同様に処理することができる。
【符号の説明】
【0092】
Di,Do 入力及び出力演奏操作情報(演奏情報)、
Df,Fd 演奏記録ファイル(演奏データ)及びファイル情報、
19a ディスプレイ又はその画面、
Ar 主表示領域(ビュー表示域)、
Tc トラックビュー表示域の中心に対応する時刻又は画面上におけるその時刻表記、
Br,Bra ファイル表示ブロック、
Ra,Rb,Rc マーク指定域、検索条件入力域及び回答欄、
Rd,Re,Rf マークリスト表示域、マーク名入力域及び日時入力域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
時刻を計時する計時手段と、
操作情報記憶手段と、
表示手段と、
演奏操作子の操作に基づく演奏操作情報を入力する演奏入力手段と、
計時手段による計時に基づいて、演奏操作情報が入力される時刻を検出する時刻検出手段と、
演奏入力手段により入力された演奏操作情報を、時刻検出手段により検出された時刻を表わす時刻情報と共に、操作情報記憶手段に記録する記録制御手段と、
操作情報記憶手段における演奏記録ファイルの日ごとの記録状態を示す1日ビュー画面を表示手段に表示する表示制御手段と
を具備することを特徴とする演奏記録装置。
【請求項2】
前記1日ビュー画面は、演奏記録ファイルの記録状態が時間軸に沿ってスクロール可能に表示されるトラックビュー表示域を備えることを特徴とする請求項1に記載の演奏記録装置。
【請求項3】
さらに、
時刻を指定する時刻指定手段と、
時刻指定手段により指定された時刻に対応する演奏記録ファイルを操作情報記憶手段から検索する検索手段と、
検索手段により検索された演奏記録ファイルを再生する再生手段と
を具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の演奏記録装置。
【請求項4】
時刻を計時する計時手段と、
操作情報記憶手段と、
表示手段と、
演奏操作子の操作に基づく演奏操作情報を入力する演奏入力手段と、
計時手段による計時に基づいて、演奏操作情報が入力される時刻を検出する時刻検出手段と、
演奏入力手段により入力された演奏操作情報を、時刻検出手段により検出された時刻を表わす時刻情報と共に、演奏記録ファイルとして操作情報記憶手段に記録する記録制御手段と、
所定月のカレンダーの各日付表示域に、操作情報記憶手段におけるその日の演奏記録ファイルの記録の有無が示される月単位ビュー画面を表示手段に表示する表示制御手段と
を具備することを特徴とする演奏記録装置。
【請求項5】
前記月単位ビュー画面における所定年の月カレンダーの各日付表示域は、操作情報記憶手段におけるその日の演奏記録ファイルの総記録時間に応じて表示態様が変更されることを特徴とする請求項4に記載の演奏記録装置。
【請求項6】
さらに、
時刻を指定する時刻指定手段と、
時刻指定手段により指定された時刻に対応する演奏記録ファイルを操作情報記憶手段から検索する検索手段と、
検索手段により検索された演奏記録ファイルを再生する再生手段と
を具備することを特徴とする請求項4又は5に記載の演奏記録装置。
【請求項7】
時刻を計時する計時手段、操作情報記憶手段及び表示手段を具備し、演奏記録装置として機能するコンピュータに、
演奏操作子の操作に基づく演奏操作情報を入力する演奏入力ステップ(A;Q1=YES)と、
計時手段による計時に基づいて、演奏操作情報が入力される時刻を検出する時刻検出ステップと、
演奏入力ステップで入力された演奏操作情報を、時刻検出ステップで検出された時刻を表わす時刻情報と共に、演奏記録ファイルとして操作情報記憶手段に記録する記録制御ステップと、
操作情報記憶手段における演奏記録ファイルの日ごとの記録状態を示す1日ビュー画面を表示手段に表示する表示制御ステップと
から成る手順を実行させることを特徴とする演奏記録プログラム。
【請求項8】
時刻を計時する計時手段、操作情報記憶手段及び表示手段を具備し、演奏記録装置として機能するコンピュータに、
演奏操作子の操作に基づく演奏操作情報を入力する演奏入力ステップと、
計時手段による計時に基づいて、演奏操作情報が入力される時刻を検出する時刻検出ステップと、
演奏入力ステップで入力された演奏操作情報を、時刻検出ステップで検出された時刻を表わす時刻情報と共に、演奏記録ファイルとして操作情報記憶手段に記録する記録制御ステップと、
所定月のカレンダーの各日付表示域に、操作情報記憶手段におけるその日の演奏記録ファイルの記録の有無が示される月単位ビュー画面を表示手段に表示する表示制御ステップと
から成る手順を実行させることを特徴とする演奏記録プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−103726(P2012−103726A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−14375(P2012−14375)
【出願日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【分割の表示】特願2007−73801(P2007−73801)の分割
【原出願日】平成19年3月21日(2007.3.21)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】