説明

漸進的な剛性を有する複合構造部材

【課題】 繊維強化による複合構造部材を提供する。
【解決手段】 本発明は、繊維強化による複合構造部材および航空機用の主翼ボックスの製造におけるその応用に関する。より詳しくは、前記部材の長手方向(2)に関連して0度、90度、および+/−θを含む方向に配向される複数のレイヤーから成る繊維強化による複合構造部材(230)に関するものであり、これらの配向の1つにおけるレイヤーの相対的比率は、横軸(3)に沿った機械的応力の規定の配分に従って部材の剛性を空間的に調整するように、前記部材の横方向(3)に沿って可変である。
このように、部材の剛性は、前記部材の全容積にわたってフォース・フラックスを分散するように、応力システムに局部的に適合している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維強化による複合構造部材および航空機用の主翼ボックスの製造におけるその応用に関する。
【背景技術】
【0002】
フォース・フラックスに関連する複合部材の剛性は、それが受ける応力に関する強化繊維の方向に左右される。このように、長手方向に平行な力と、前記長手方向とほぼ平行な表面のうちの2面における反対方向の力によって荷重を与えられるこの種の部材は、全体の観点から剪断を受ける。しかし、剪断に対する部材の抵抗は長手方向に関して+/−45度に配向される繊維によって主に得られるのに対して、この長手方向に関する剛性は長手方向とほぼ平行な方向に配向される繊維によって得られる。このように、剪断に対する部材の抵抗の最適な繊維配向は、荷重が与えられた表面に印加される長手方向の力を伝える性能に関して最適でない。換言すれば、繊維強化による複合部材の全体の応力と関連して、それが含む繊維の配向によって特徴づけられる、プライ、各プライ、またはレイヤーの最適積層順序は、全体的な剛性に関して最適でない。しかしながら、剛性が減少すると部材に印加される応力が増大し、前記増大は過大容量になることで対処されて、その結果それ自体が質量を生じる。
【0003】
それゆえに、この態様は、質量基準が最も重要である分野、例えば航空学で用いられる、大型で厚く、且つ大荷重の部材にとって比例してより重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、複合部材が全体として受ける荷重を全容積にわたって分散させることができて、同時に局部レベルでこれらの荷重に抵抗することが可能である繊維強化による複合部材の必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従来技術の欠陥を補完するために、本発明は、前記部材の長手方向に関連して0度、90度、および+/−θを含む方向に配向される複数のレイヤーから成る繊維強化による複合構造部材を提案し、これらの配向の1つにおけるレイヤーの相対的比率は、横軸に沿った機械的応力の規定の配分に従って部材の剛性を空間的に調整するように、前記部材の横方向に沿って可変である。
【0006】
このように、部材の剛性は、局部的に応力システムに適合しているだけでなく、その性能に関する全体的な観点から、印加される全体の力を分散させるのにも適合している。
【0007】
有利なことに、+/−θ方向に配向される繊維の少なくとも1つのプライは、部材の一方からその全表面にわたりもう一方まで延びる連続繊維から形成される。これらのレイヤーは荷重伝達を実行して、力が部材の全表面にわたって分散されることを可能にする。
【0008】
部材の厚さは、ラミネートを形成するレイヤー数のため一定であり、唯一の変化は、1つ以上規定された配向の繊維を含むレイヤーの比率である。この場合、+/−θの角度で配向された繊維を含むすべてのレイヤーは、部材の全表面にわたり延びることができない。
【0009】
有利なことに、θは主な全応力が剪断である部材に対して45度であるように選ばれる。
【0010】
本発明は航空機の主翼ボックスにも関するものであり、主翼ボックスは、
‐補強上面パネルおよび補強下面パネルと、
‐上記の実施形態のいずれか1つにより、ボックスの上面パネルと下面パネルの間を横断して延びる複合部材でできている翼桁であって、翼桁の長手方向が上面パネルおよび下面パネルの補強材とほぼ平行である翼桁と、を備え、
‐前記翼桁は上面パネルおよび下面パネルに完全に接続している、
【0011】
このように、主翼ボックスの翼桁は、翼桁の全容積にわたって補強上下面パネル(これらは通常剪断応力を受ける)に印加される縦力を伝えるのに最適な構造を提示する。したがって、前記翼桁の厚さは、主翼ボックスの質量のように最適化されることができる。
【0012】
有利なことに、翼桁は、上面パネルおよび下面パネルとの接続部から始まる翼桁の全幅の4分の1未満の幅を有する、端部として公知の領域に0度で配向した繊維を40%〜50%の比率で含む。
【0013】
このように、ボックスの長手方向軸に沿って牽引および圧縮応力を主に受ける、上下面パネルとの翼桁の接続部の近くで0度で配向した繊維のより高い比率によって、同じ応力によるパネルの剛性に実質的に適合するように、その剛性がこれらの端部において適応されることができる。この構成によって、ボックス全体の剛性に及ぼす翼桁の増大した剛性の影響のために、質量を翼桁だけでなくパネルにおいても節約することができる。
【0014】
有利なことに、翼桁は、2つの端領域の間に、該端領域から翼桁の長手方向中心軸線に向かって、0度の繊維の比率が1つの領域から次の領域へと減少する中間領域を含む。このようにして、上下面パネル付近の端部における牽引/圧縮の高い剛性は、繊維配向の組合せが剪断に対する抵抗に適している、すなわち4つの全方向において実質的に等価な繊維含有量を有するレイヤーが積層される翼桁の中心部に接近して漸進的に減少する。この濃厚化によって、構造がボックスの全体にわたって印加される応力に関してより良好な抵抗を有することができる。大多数の0度の繊維を有する端領域は牽引/圧縮荷重に耐え、それゆえに剪断応力に関して最適化される翼桁の中心領域に最小限の応力を加えられる。
【0015】
有利なことに、本発明による主翼ボックスの翼桁は、その翼桁の長手方向中心軸のいずれの側にも延びて、配向0度、90度、および+/−θにおいて同じ割合の繊維から成る、中心領域として公知の領域を含む。したがって、この中心領域は剪断応力に耐えるように最適化される。
【0016】
この種の主翼ボックスは、従来技術の解決策と比較して質量を低減させる航空機に組み込まれることが有利である。翼桁の一定の厚さによりこの翼桁へのシステムの取付けも簡単になる。
【0017】
本発明は、図1〜11に示される、決して制限されることのない好ましい実施形態に照らしてより正確に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】従来技術に関するものであり、複合部材をレイイングアップする1つの段階を概略的に示す上面図である。
【図2】従来技術に関するものであり、複合部材をレイイングアップする他の段階を概略的に示す上面図である。
【図3】従来技術に関するものであり、複合部材をレイイングアップするさらに他の段階を概略的に示す上面図である。
【図4】従来技術に関するものであり、複合部材をレイイングアップする別の段階を概略的に示す上面図である。
【図5】従来技術に関するものであり、複合部材をレイイングアップするさらに別の段階を概略的に示す上面図である。
【図6】均一な厚みの部材を得ることができる本発明の一実施形態による、複合部材をレイイングアップする1つの段階を概略的に示す上面図である。
【図7】均一な厚みの部材を得ることができる本発明の一実施形態による、複合部材をレイイングアップする別の段階を概略的に示す上面図である。
【図8】均一な厚みの部材を得ることができる本発明の一実施形態による、複合部材をレイイングアップするさらに別の段階を概略的に示す上面図である。
【図9】主翼ボックスを含む航空機の側面図である。
【図10】本発明の特定の実施形態による翼桁から成る主翼ボックスを、斜視図および正面図で示す図である。
【図11】本発明の実現のための一実施例による主翼ボックスの翼桁を正面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1:漸進的にレイアップする複合部材(1)を実現のための実施例によれば、従来の技術水準と関連して、レイイングアップは、例えば自動テープ・レイイング機械を使用して、例えば、マンドレル上に堆積された、熱硬化性樹脂によって予備含浸された、一方向繊維を含むストリップまたはバンド(11、12、13、14)で実現されて、部材の輪郭(10)に切断される。この実現のための実施例において、第1プライまたはレイヤーは、0度で呼ばれる、繊維が部材の長手方向軸(2)と平行して配向されるさまざまなストリップ(11)をレイイングアップすることにより形成され、前記バンドは前記部材の横軸(3)に沿って並置される。
【0020】
図2:さらにこの実現のための一実施例によれば、第2プライは、長手方向軸と関連して角度+θで配向される一方向性バンド(12)をレイイングアップすることによって、第1のものに重畳される。いくつかのバンドは部材(1)の表面をカバーするように並置される(ここでは2つのバンドだけが示される)。このようにして、これらのバンドのすべての繊維は部材の輪郭(10)の一方からもう一方まで延びる。ストリップが熱硬化性樹脂によって予備含浸された繊維でできているので、その粘着性はいろいろなレイヤーの相対的な安定性を確実にする。
【0021】
図3:実現のための同じ実施例に関して、一方向性バンド(14)は以前のものに重畳されて、それらの繊維は、部材の長手方向軸(2)に対して垂直であり、90度で呼ばれる方向に配向される。この種の複数の一方向性バンド(14)は、このように、部材の表面をカバーするように長手方向軸(2)に沿って並置される(2つのバンドだけが示される)。
【0022】
図4:さらに同じ実施例によれば、方向−θに配向された繊維のプライは、この方向に配向されて部材の全表面をカバーするように並置される一方向性バンド(13)を置くことによって、以前のものに重畳される。
【0023】
図5:局部強化は、ここでは、部材の1つの部分の上だけに0度で配向される一方向性バンド(11´)を置くことによって得られる。それから、他のレイヤーは、部材の全表面をカバーするように一方向性バンドを規定の配向に常に置くことによって、以前のものに重畳される。
【0024】
レイアップの後、強化された領域は、残りの部材と比較して少なくとも1つ以上の0度で配向されたプライから成る。この領域における0度のレイヤーの比率はより高くなり、長手方向軸(2)に沿って配向される応力に関する剛性においても同様である。したがって、これらの応力に対する部材の剛性は、横軸(3)に沿って漸進的になる。
【0025】
レイイングアップ後、この実現のための実施例によれば、部材は圧縮されて、最終的な機械的特性を与えるために加圧装置で硬化して、必要に応じて、当業者に公知の何らかの手段によって整えられる。
【0026】
長手方向の応力に関して強化された領域は、少なくとも1つ以上のプライを含むので、残りの部材より厚くなる。この種の補強は、この過大な厚みと交わる繊維の湾曲が許容範囲内にとどまるように、部材の全表面にわたって延びる折り目の間に挿入されなければならない。
【0027】
図6:本発明による複合部材の実現のための一実施例によれば、レイアップは、規定の方向に配向された繊維を含むいくつかのレイヤーの重ね合せから成るマルチ軸バンド(110、140、150)で実現される。このように、この非限定的な実施例において、部材の中心部に置かれるバンド(150)は0度および+/−θで配向された繊維から成る。前バンドの両側に並置されるバンド(110)は同じ数のレイヤーであるが、0度で配向された繊維のみで構成される。したがって、中央のストリップの両側に置かれたバンドにおける0度で配向された繊維の比率は著しく大きい。マルチ軸バンドは、レイアップ手段をこれらの種々の材料に適応させることによって、乾燥繊維あるいは熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂で予備含浸された繊維から形成されることができる。
【0028】
図7:部材の全表面にわたって延びる少なくとも1つのプライは、バンド(120)を、例えば一方向にレイイングアップすることによって、以前のものに重畳され、このレイイングアップは方向+θおよび/または−θで実現される。
【0029】
図8:レイヤーはまた、長手方向軸に関して90度の繊維方向に、例えばその方向に配向された一方向性ストリップ(140)を並置することによって、レイアップされる。
【0030】
このレイアップ方法によれば、部材の外側の部分は、0度で配向される割合がより大きい繊維から成るが、残りの部材と同じ厚みを有する。レイアップにより部材の全表面にわたって延びるプライが実現し、その繊維が90度または+/−θで配向されることが必要である。ここにおいて、横軸(3)に沿って部材の結合を確実にするために、θは0度以外である。
【0031】
図9:一般に「中央ボックス」または「中央翼ボックス」とも呼ばれる主翼ボックス(200)は、機体を航空機の翼に接続する、航空機(900)の機体要素である。この実現のための実施例によれば、中央ボックスは、飛行中に中央着陸装置を収納するために用いる着陸装置用ハウジングに隣接する位置の機体に位置する。
【0032】
図10:実現のための一実施例によれば、航空機の主翼ボックス(200)は、長手方向の補強材(211)により補強される上面パネル(210)と、長手方向の補強材(221)によって同様に補強される下面パネル(220)とを備える。これらの2つのパネルは、長手方向に延びて、その横端部に沿って前記パネルの各々に完全に接続している翼桁(230)によって機械的に連結される。この翼桁(230)はまた、航空機(900)の着陸装置用ハウジング(930)を画定する。航空機の着陸装置用ハウジングは、多くのシステムが設置されている領域であり、特に油圧または電気ダクトのためのルーティングである。主翼ボックスの翼桁(230)を含む、着陸装置用ハウジングの内壁が、単純な形状、特に平面を有する場合は、これらのシステムおよびこれらのダクトを取り付けることは非常に容易である。
【0033】
飛行中に、下面パネル(220)が主に引張応力(2200)を受けるのに対して、リフトは上面パネル(210)に主に圧縮応力(2100)をかける。これらの応力は、特に長手方向の補強材(211、221)によって前記パネルに吸収される。翼桁(230)が2つのパネル(210、220)に接続しているので、それは主に剪断応力(2300)を、大部分は長手方向中心軸(2)で受ける。従来の技術水準によれば、剪断応力を受ける複合部材は、「等方性(iso)」として公知のレイアップにしたがって、方向0度、90度、および+/−45度に等しく繊維を配置することによる最適方法でレイアップされる。しかしながら、上下面パネルの接続領域において、このレイアップは、牽引/圧縮応力に耐えるために最適化されるパネルの剛性と比較すると、局部的に剛性が減少した翼桁をもたらす。したがって、これらの接続インタフェースにおける翼桁(230)とパネル(210、220)の応力比率の適合性を確実にするために、これらのインタフェース領域において翼桁の剛性を増大させることが有利である。これらの領域を強化し、且つこれらの応力に関して極力変形させないようにすることによって、長手方向軸(2)と横軸(3)に対して直角をなす軸のまわりの曲げモーメントに関する翼桁の慣性が、その形状を変えずに増大し、これにより剛性が増大し、その結果、質量の節減が提供される。対照的に、ハウジングの全慣性にわずかしか寄与しない翼桁の中心領域は等方性レイアップによって有利にレイアップされ、それによって、剪断力を最もよく吸収する。パネルとの接続領域から中心領域への移行は、翼桁の高さ全体にわたって印加される応力の漸進的な変化に最善の方法で適応するように、漸進的になされなければならない。
【0034】
図11:実現のための一実施例によれば、下面パネル(220)および上面パネル(210)に接続している外側領域(231、237)は、0度で50%、45度で20%、−45度で20%、および90度で10%の繊維含有量によってレイアップされ、中央ゾーン(234)はこれらの方向の各々に繊維の25%を含む。この2つの間で、剛性は、0度で繊維の比率を低下させて、+/−45度および90度で繊維の比率を相応に上昇させることによって漸進的に適応する。
【0035】
したがって、下面パネルまたは上面パネルとの接続領域にすぐに続く領域(232、236)は、0度で41%の繊維、45度で22%の繊維、−45度で22%の繊維、および90度で15%の繊維から成る。
【0036】
次いで、中心領域の両側に隣接する領域(233、235)は、0度で34%の繊維、45度で23%の繊維、−45度で23%の繊維、および90度で20%の繊維から成る。
【0037】
翼桁の厚さは一定であり、その外部形状は、本発明の主題であるレイアップ方法によって得られる重量節減は別として、中央着陸装置用ハウジングの領域におけるシステムの取付けを容易にする平面のままである。
【0038】
上記の説明は、そのさまざまな特徴およびそれらの利点によって、本発明がそれ自体に課した目的を実現することを明らかに示す。特に、それによって、主翼ボックスの翼桁の剛性が、複雑な形状を作ることなく補強の配分だけによって、その曲げ慣性を最適化するように適応されることができる。ゆえに、この種の主翼ボックスの質量は低減され、その製造は従来の技術水準と比べて簡単になる。
【符号の説明】
【0039】
1 複合部材
2 長手方向(軸)
3 横方向(軸)
10 輪郭
11 ストリップまたはバンド
11´ 一方向性バンド
12 ストリップまたは(一方向性)バンド
13 ストリップまたは(一方向性)バンド
14 ストリップまたは(一方向性)バンド
110 マルチ軸バンド
120 バンド
140 マルチ軸バンド
150 マルチ軸バンド
200 主翼ボックス
210 (補強)上面パネル
211 長手方向の補強材
220 (補強)下面パネル
221 長手方向の補強材
230 翼桁(複合構造部材)
231 外側(端)領域
232 (中間)領域
233 (中間)領域
234 中央ゾーン(領域)
235 (中間)領域
236 (中間)領域
237 外側(端)領域
900 航空機
930 着陸装置用ハウジング
2100 圧縮応力
2200 引張応力
2300 剪断応力

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部材の長手方向(2)に関連して0度、90度、および+/−θを含む方向に配向される複数のレイヤーから成る繊維強化による複合構造部材(1、230)であって、これらの配向の1つにおけるレイヤーの相対的比率が、横軸に沿った機械的応力の規定の配分に従って該部材の剛性を空間的に調整するように、前記部材の横方向(3)に沿って可変であり、ここにおいて、+/−θ方向に配向される繊維の少なくとも1つのレイヤーが、該部材の一方からその全表面にわたりもう一方まで延びる連続繊維から形成され、そして前記部材の厚さが一定である複合部材。
【請求項2】
θ=45度である請求項1に記載の複合部材。
【請求項3】
航空機の主翼ボックス(200)であって、すなわち、
‐補強上面パネル(210)および補強下面パネル(220)と、
‐前記ボックスの前記上面パネル(210)と前記下面パネル(220)の間を横断して延びる、請求項1に記載の複合部材でできている翼桁(230)であって、前記翼桁の長手方向(2)が前記上面パネル(210)および前記下面パネル(220)の補強材(211、221)とほぼ平行である翼桁(230)と、を備え、
‐前記翼桁(230)は前記上面パネル(210)および前記下面パネル(220)に完全に接続している主翼ボックス(200)。
【請求項4】
前記翼桁(230)が、前記上面パネル(210)および前記下面パネル(220)との接続部から始まる前記翼桁の全幅の4分の1未満の幅を有する、端部として公知の領域(231、237)に0度で配向した繊維を40%〜50%の比率で含む請求項3に記載の主翼ボックス(200)。
【請求項5】
前記翼桁(230)が、前記2つの端領域(231、237)の間に、前記端領域(231、237)から前記翼桁の前記長手方向中心軸(3)に向かって、0度の繊維の比率が1つの領域から次の領域へと減少する中間領域(232、233、236、235)を含む請求項4に記載の主翼ボックス(200)。
【請求項6】
前記翼桁(230)が、前記翼桁の長手方向中心軸(3)のいずれの側にも延びて、配向0度、90度、および+/−θにおいて同じ比率の繊維から成る、中心領域として公知の領域(234)を含む請求項5に記載の主翼ボックス。
【請求項7】
請求項6に記載の主翼ボックス(200)を備える航空機(900)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−240925(P2011−240925A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−110718(P2011−110718)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(509265313)エアバス オペラシオン(エス.ア.エス) (20)
【Fターム(参考)】