説明

災害発生時における遠隔設備情報通信システム

【課題】災害発生時において、災害の発生情報及び災害発生時の設備情報を確実に伝達し迅速に通信する災害発生時における遠隔設備情報通信システムを提供する。
【解決手段】遠隔設備情報通信システム1は、監視センタ2と、地域12ごとに特定された建物内に設けられた特定の設備管理装置5と、その地域12内の建物に設けられた一般の設備管理装置6とから構成され、特定の設備管理装置5と、その地域12の一般の設備管理装置6との双方の送受信手段10,27が無線交換網13で接続され、特定の設備管理装置5と、監視センタ2との双方の送受信手段8,27が蓄積交換網7で接続され、監視センタ2は災害発生を予知すると、特定の設備管理装置5を経由してその地域12の建物の一般の設備管理装置6に災害待機指令を発信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、災害発生時における遠隔設備情報通信システムに係り、特に、建物内の設備を監視する設備監視手段と送受信手段とを有する設備管理装置と、災害発生時における各建物内の設備を遠隔から監視する遠隔監視手段と送受信手段とを有する監視センタとの双方の送受信手段を通信路で接続する災害発生時における遠隔設備情報通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
建物内の設備には、エレベータ、エスカレータ等の輸送設備、空調設備、あるいは照明設備などがある。このうち建物内の輸送設備、例えばエレベータには乗客を各階に移動させるエレベータかごの動作を制御する制御装置が設けられる。そして、乗客に対する安全性、動作の正常性などを常に確保するため、遠隔地の監視センタからの遠隔監視サービスが広く行われている。この遠隔監視サービス実現のため、建物内に設備管理装置が設けられている。この設備管理装置は、建物内の設備を監視する設備監視手段と送受信手段とを有している。また、監視センタは、各建物内の設備を遠隔から監視する遠隔監視手段と送受信手段とを有している。そして設備管理装置と監視センタとの双方の送受信手段は通信路で接続される。すなわち、この遠隔設備情報通信システムを介して建物内のエレベータ等の設備が設備管理装置及び監視センタに監視されている。
【0003】
例えば、エレベータかご内の非常呼釦が押された場合や、エレベータの故障や異常等が検出された場合には、設備管理装置は、送受信手段によりその情報を監視センタに対して通信路を介して発信する。監視センタは、例えば、エレベータかご内の非常呼釦が押された場合には、エレベータかご内に設けられたインターホンにより監視センタの監視員と乗客との通話が可能な状態にする。また、監視センタは、例えば、エレベータの故障や異常等が検出された場合には、その設備管理装置にエレベータの動作に関する指令を発信し、設備管理装置はその指令に基づき制御装置を通じてエレベータを動作させる。ここで、この建物内の設備管理装置とは、建物内の設備を監視する設備監視手段と送受信手段とが一体化された装置である場合には、その一体化された装置を称し、また、建物内の設備を監視する設備監視手段を有する装置と送受信手段を有する装置とが分離された装置である場合には、それらの装置を単に総称する。
【0004】
図6に、従来の災害発生時における遠隔設備情報通信システムの1つの実施形態の概略構成を示す。災害発生時における遠隔設備情報通信システム30は、各建物34内の設備を監視する設備管理装置33、監視センタ32、および設備管理装置33と監視センタ32とを接続する回線交換方式による通信路から構成される。ここで、監視センタ32は、各建物34の設備管理装置33と個別に接続されるのが一般的である。ここで、回線交換方式による通信路とは、例えば、PSTN(Public Switched Telephone Network:公衆交換電話網)であり、一般に「公衆電話網」或いは単に「公衆回線」とも称されている。本願では、回線交換方式による通信路を回線交換網31と称する。この回線交換方式は、通信の際、送信元から送信先までの通信経路をあらかじめ確保して通信を開始する方式をいい、具体的には固定電話網、ISDN網などで採用されている。この回線交換方式を用いてデータ通信を行う場合、データ通信開始までに数秒から数十秒かかるのが一般的である。また、これらの通信システムは、電気通信事業者が提供するサービスを利用する形態をとるのが一般的である。
【0005】
災害発生時における遠隔設備情報通信システム30は、災害発生時に遠隔からエレベータ等の設備の動作を制御するシステムにも用いられる。例えば、監視センタ32は、地震発生時にシステム内の建物に設置された地震感知器からの地震に関する情報の受信、或いはシステム外に設置された地震感知器からの地震に関する情報の提供により、システム内の各建物のエレベータの乗客及び機器の安全確保のために緊急停止等の指令を発報する。ここで、各建物34は個別に監視センタ32と接続される。監視センタ32は、送受信手段38を有し、回線交換網31を介して建物34の設備管理装置33に接続する。また、監視センタ32は遠隔監視手段35を有し、建物内の設備の遠隔監視を行う。設備管理装置33は、建物34内に設けられ、エレベータの動作を制御するエレベータ制御装置36を監視する。また、設備管理装置33は、回線交換網31に対応する回線終端装置39を備えている。
【0006】
一般に、地震発生時のエレベータの動作については、エレベータに損傷を与えるおそれのないような軽微な揺れの場合には、一定時間が経過した後、通常の運転に自動的に復帰するという運用がなされている。また、強い揺れ(震度4以上程度)を感じて運転を休止した場合は、エレベータに損傷がない場合でも、技術者による点検を受けるまで復旧しないという運用がなされている。
【0007】
地震波による建物の揺れの程度は、その建物の地域特性、例えば地盤の性質、地下水位などにより影響を受ける。また、地震波には、媒質(波を伝える物質)の体積変化が移動して伝わるP波(縦波)、および媒質の形の変形(ねじれ)によって伝わるS波(横波)がある。地震発生時には、この地震波のS波とP波とは同時に発生するが、例えば地殻を伝わる場合にはP波の移動速度はS波の移動速度よりも略1.7倍速い。このP波がある地点に到達したことによる初期微動から、S波が到達したことによる主要動までの時間の長さは、初期微動継続時間(或いはS−P時間)といわれる。理論上は震源までの距離が遠くなれば、この初期微動継続時間は長くなる。地震波のうちP波が地表付近を伝播する速度は、6〜7km/秒程度であり、S波が地殻中を伝播する速度は、3.5〜4km/秒程度である。従って、例えば12km離れた距離間では、P波では2秒程度の時間差が発生し、S波では3秒程度の時間差が発生することになる。
【0008】
一方、特許文献1は、エレベータの地震監視装置に関する。ここでは、地震感知器が動作すると、これを、電話回線を介して保守センタへ送信し、保守センタの判定装置は、そのビルの地理的な位置を調べ、ビルのエレベータへ地震管制運転の指示を発信することが開示されている。
【0009】
【特許文献1】特開2002−46953号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来の災害発生時における遠隔設備情報通信システムは、災害発生の情報を迅速に伝達するシステムではなく、監視センタが災害発生を予知したとしても、各建物内の設備に対して遠隔から災害待機指令を発信することができなかった。これは、従来のシステムでは、設備管理装置は、それぞれが通信路を介して監視センタと個別に接続するため、災害発生時には、監視センタはそれぞれの建物の設備管理装置と順次通信を行って処理しなければならなかったことによる。また、従来の災害発生時における遠隔設備情報通信システムでは、監視センタは、回線交換方式による通信路を介して各建物の設備管理装置と接続するため、上述したように通信開始までに時間を要し、災害発生時に迅速な情報の伝達ができなかったことによる。
【0011】
また、従来の災害発生時における遠隔設備情報通信システムでは、災害発生時において、地域ごとに通信網を構築していなかったため、その地域内における災害発生時の設備情報を共有することができなかった。これは、建物内の設備を監視する設備管理装置は、それぞれ通信路を介して監視センタと個別に接続するシステムであったことによる。
【0012】
さらに、従来の災害発生時における遠隔設備情報通信システムでは、災害発生時において、監視センタが機能しなくなった場合には、遠隔設備情報通信システム自体が機能しなくなる虞があった。また、監視センタと設備管理装置とを接続するケーブル等の断線により通信回線が遮断されてしまう虞があった。
【0013】
本願の目的は、かかる課題を解決し、災害発生時において、災害の発生情報及び災害発生時の設備情報を確実に伝達し迅速に通信する災害発生時における遠隔設備情報通信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、災害発生時における遠隔設備情報通信システムは、建物内の設備を監視する設備監視手段と送受信手段とを有する設備管理装置と、各建物内の設備を遠隔から監視する遠隔監視手段と送受信手段とを有する監視センタとの双方の送受信手段を回線交換方式による通信路で接続する災害発生時における遠隔設備情報通信システムであって、監視センタと、地域ごとに特定された建物内に設けられた特定の設備管理装置と、その地域内の建物に設けられた一般の設備管理装置とから構成され、特定の設備管理装置と、その地域の一般の設備管理装置との双方の送受信手段が蓄積交換方式の通信路で接続され、特定の設備管理装置と、監視センタとの双方の送受信手段が蓄積交換方式の通信路で接続され、監視センタは災害発生を予知すると、特定の設備管理装置を経由してその地域の一般の設備管理装置に災害待機指令を発信することを特徴とする。
【0015】
また、災害発生時における遠隔設備情報通信システムは、監視センタが、地域ごとに特定された特定の設備管理装置を経由し、その地域の一般の設備管理装置からその地域における災害発生時の設備情報を受信することが好ましい。
【0016】
また、災害発生時における遠隔設備情報通信システムは、特定の設備管理装置とその地域の一般の設備管理装置との双方の送受信手段が、無線による蓄積交換方式の通信路で接続され、特定の設備管理装置が、地域監視センタとして、その地域の一般の設備管理装置と設備に関する無線通信網を形成することが好ましい。
【0017】
また、災害発生時における遠隔設備情報通信システムは、複数の特定の設備管理装置が、それぞれの送受信手段が無線による蓄積交換方式の通信路で接続され、災害発生時に監視センタが機能しない場合において、特定の設備管理装置が、地域監視センタとしてその地域の一般の設備管理装置に災害待機指令を発信することが好ましい。
【0018】
また、災害発生時における遠隔設備情報通信システムは、災害は地震災害であり、地震発生に関する情報を入手した監視センタが、特定の設備管理装置を経由してその地域の一般の設備管理装置に地震待機指令を発信することが好ましい。
【0019】
また、災害発生時における遠隔設備情報通信システムは、監視センタが、地域ごとに特定された特定の設備管理装置を経由し、その地域の一般の設備管理装置からその地域における地震発生時の設備情報を受信することが好ましい。
【0020】
また、災害発生時における遠隔設備情報通信システムは、建物に設置された地震感知器により地震に関する情報を感知した一般の設備管理装置が、その地域における特定の設備管理装置を経由して監視センタに地震発生に関する情報を発信し、建物に設置された地震感知器により地震発生に関する情報を感知した特定の設備管理装置が、監視センタに地震発生に関する情報を発信することが好ましい。
【0021】
また、災害発生時における遠隔設備情報通信システムは、監視センタが、受信した地震発生に関する情報に基づき、各地域における地震波の到達時刻を予知し、その地域における特定の設備管理装置を経由して、その地域の一般の設備管理装置に地震待機指令を発信し、特定の設備管理装置及び一般の設備管理装置が、設備監視手段により設備の運行を制御し、特定の設備管理装置が、その地域の一般の設備管理装置から地震発生時の設備情報を集約して監視センタに発信することが好ましい。
【0022】
また、災害発生時における遠隔設備情報通信システムは、監視センタが、受信した地震発生に関する情報のうち、地震を感知した場所における地震波のP波の到達時刻に基づき、各地域における地震波の到達時刻を予測し、その地域の特定の設備管理装置を経由して、その地域の一般の設備管理装置に地震待機指令を発信することが好ましい。
【0023】
また、災害発生時における遠隔設備情報通信システムは、監視センタが、受信した地震発生の情報のうち地震を感知した場所における地震の強さに基づき、各地域における地震による建物の揺れの程度を予測し、建物の揺れの程度が基準値を超えると予想される場合には、その地域の特定の設備管理装置を経由して一般の設備管理装置に設備の動作を停止する指令を発信することが好ましい。
【0024】
さらに、災害発生時における遠隔設備情報通信システムは、設備はエレベータであり、その設備の動作はエレベータの運行であることが好ましい。
【発明の効果】
【0025】
上記構成により、災害発生時における遠隔設備情報通信システムは、災害発生を予知した監視センタが、各建物内の設備に対して遠隔から災害待機指令を発信することが可能となる。すなわち、監視センタは、地域ごとに特定された特定の設備管理装置に指令を発信し、特定の設備管理装置は、その地域内の一般の設備管理装置に災害待機指令を発信する。さらに、災害発生時の設備情報は、地域内の一般の設備管理装置から特定の設備管理装置を経由して監視センタに集約される。この通信経路の階層化により監視センタの情報発信及び送信の負担が軽減されて確実な情報伝達が可能となる。また、監視センタは、蓄積交換方式による通信路を介して各建物の設備管理装置と接続するため、後述するように、通信開始までの時間が短縮され、災害発生時における迅速な情報通信が可能となる。
【0026】
以上のように、本発明に係る災害発生時における遠隔設備情報通信システムによれば、災害発生時において、災害の発生情報及び災害発生時の設備情報を確実に伝達し迅速に通信することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下に、図面を用いて本発明に係る災害発生時における遠隔設備情報通信システムの一つの実施形態の概略構成につき、詳細に説明する。
【0028】
(遠隔設備情報通信システムの構成)
図1に、災害発生時における遠隔設備情報通信システムの一つの実施形態の概略構成を示す。遠隔設備情報通信システム1は、監視センタ2、地域12ごとに特定された特定建物3に設置された特定の設備管理装置5、及びその地域12内の一般建物4に設置された一般の設備管理装置6から構成される。また、監視センタ2と特定の設備管理装置5とは、蓄積交換方式による通信路である蓄積交換網7により接続される。この蓄積交換網7は、例えばIPパケット交換網などである。さらに、特定の設備管理装置5は、その地域12内の一般の設備管理装置6と蓄積交換方式による無線接続網13により接続される。なお、図1では、説明のために監視センタ2に接続する特定の設備管理装置5が2個である場合を示し、特定の設備管理装置5に接続する一般の設備管理装置6がそれぞれ2個である場合を示すが、これら特定の設備管理装置5、及び一般の設備管理装置6の個数はこれに限らない。
【0029】
本実施形態では、この遠隔設備情報通信システム1は、建物内のエレベータに関する遠隔設備情報通信システム1の場合について説明するが、エレベータに限らず、他の設備、例えば、建物内のエスカレータ等の輸送設備、空調設備、あるいは照明設備など建物のあらゆる設備に適用することができる。また、本実施形態では、この遠隔設備情報通信システム1は、地震発生の場合について説明するが、地震に限らず、台風による強風、火災などの他の災害発生の場合において適用することもできる。なお、「建物内」とは、厳密に建物内部空間を意味するものではなく、その建物に関連する設備を意味する。
【0030】
監視センタ2は、広域の建物群のエレベータ等の設備を監視する。ここで、「広域」とは、日本全国を指す場合であっても、ある地方、例えば、関東地方を指す場合であっても、ある都市、例えば、東京都を指す場合であっても良い。この監視センタ2は、遠隔監視手段25を有する。本実施形態では、この遠隔監視手段25により、広域の建物群に属する設備管理装置5,6に対してエレベータ等の動作に関する災害待機指令が発信される。また、監視センタ2の遠隔監視手段25には、広域の建物群に属する設備管理装置5,6からの災害発生時の設備情報が集約される。監視センタ2は、受信装置(図示せず)、送信装置(図示せず)などの送受信手段8を有し、この送受信手段8は蓄積交換網7を介し、各地域12の特定の設備管理装置5に接続する。ここで、災害待機指令とは、災害発生を予知した監視センタ2が、各設備に対して発信する、その動作に関する指令をいう。例えば、地震時におけるエレベータの場合には、地震発生に対するエレベータの運行停止指令などが含まれる。また、災害発生時の設備情報とは、災害発生時における設備の状況に関する情報をいう。例えば、地震時におけるエレベータの場合には、エレベータに関する運行状況、故障等の被害発生状況、エレベータかご内の乗客の状況、或いは火災発生等の地震動による2次災害の状況などが含まれる。
【0031】
特定建物3とは、監視センタ2が監視する広域の建物群を地域12に分割し、その地域12ごとに特定された建物をいう。この地域12の範囲は、無線により問題なく通信できる範囲であり、その地域12における建物の密度などにより決定する。この特定建物3は、その地域12内の災害発生時の拠点となるため、その地域12の建物3,4のうちでも耐震性能、耐風性能、或いは災害時における耐火性能の高い建物が望ましい。また、その建物内に地震感知器が設置されている建物が好ましい。一般建物4とは、その地域12内の建物のうち、特定建物3以外の建物であって、本遠隔設備情報通信システム1を利用する建物をいう。
【0032】
特定の設備管理装置5は、特定建物3内に設けられ、設備監視手段26及び送受信手段27を有する。そして、特定の設備管理装置5は、設備監視手段26により建物3内に設置されたエレベータの動作を制御するエレベータ制御装置11を監視する。特定の設備管理装置5は、蓄積交換網7を介して監視センタ2と通信する一方、無線接続網13により一般の設備管理装置6と通信する。従って、特定の設備管理装置5には、送受信手段27として、蓄積交換網7に対応するルータ9と、無線接続網13に対応する無線ルータ10とを備えている。特定の設備管理装置5は、送受信手段27により監視センタ2及び一般の設備管理装置6へ送信し、監視センタ2及び一般の設備管理装置6から受信する。ここで、この特定建物3内の特定の設備管理装置5とは、建物3内のエレベータ等の設備を監視する設備監視手段26と送受信手段27とが一体化された装置である場合には、その一体化された装置を称し、また、建物3内のエレベータ等の設備を監視する設備監視手段26を有する装置と送受信手段27を有する装置とが分離された装置である場合には、それらの装置を単に総称する。
【0033】
一般の設備管理装置6は、一般建物4内に設けられ、設備監視手段26を有し、設備監視手段26により一般建物4内に設置されたエレベータの動作を制御するエレベータ制御装置11を監視する。また、一般の設備管理装置6は、無線接続網13により特定の設備管理装置5と通信する。従って、一般の設備管理装置6には、送受信手段として、無線接続網13に対応する無線ルータ10のみが備えられている。ここで、この一般建物4内の一般の設備管理装置6とは、建物3内のエレベータ等の設備を監視する設備監視手段26とルータ10とが一体化された装置である場合には、その一体化された装置を称し、また、建物3内のエレベータ等の設備を監視する設備監視手段26を有する装置とルータ10を有する装置とが分離された装置である場合には、それらの個々の装置を単に総称する。
【0034】
このように、特定の設備管理装置5と、その地域12の一般の設備管理装置6との双方の送受信手段27が蓄積交換方式による無線接続網13で接続される。また、特定の設備管理装置5と、監視センタ2との双方の送受信手段8,27が蓄積交換方式による通信路である蓄積交換網7で接続される。この蓄積交換方式は、パケット交換方式とも言われ、通信データをパケットと呼ばれる単位に分割して送信する方式をいう。具体的には、データの送受信は蓄積交換機(図示せず)を通じて行われ、データを送信する際にそのデータは蓄積交換機に一旦蓄えられる。そして、蓄積交換機は、パケットに付加された行き先情報を元に最適な通信回線を見つけてデータを送信する。送られてきたデータは、送信先の蓄積交換機に蓄えられ、データの受取先に送信される。
【0035】
この蓄積交換方式は、回線交換方式のように、一定時間回線を独占することがないので回線を効率的に使用することができる。特に、回線交換方式の場合には、データ通信開始までに数秒から数十秒を要するのに対して、蓄積交換方式では、監視センタ2から特定の設備管理装置5へ略1秒未満でデータを通知することができる。また、回線交換方式では、回線占有型の通信であるため、受信側が通話中には通信を行うことができない。一方、蓄積交換方式では、回線を占有しないため上記通話中ということで繋がらないという事態は発生しない。また、回線交換方式による通信路は、地震発生時に電気通信事業者により緊急回線の確保を理由に発信規制を行う場合がある。一方、蓄積交換方式による通信路は、回線を占有しないため、一般にこの発信規制は行われない。
【0036】
従って、災害発生時における遠隔設備情報通信システム1に、この蓄積交換方式による通信路を利用することで、迅速な通信ネットワークを形成することが可能となる。そして、建物3,4内のエレベータ等の設備に関して、乗客に対する安全性、動作の正常性などを迅速に確保することが可能となる。
【0037】
(地震発生時における遠隔設備情報通信システムの構成)
図2に、図1の遠隔設備情報通信システム1全体の概略構成を示す。ここでは、システムの構成を説明するため、特定建物3及び一般建物4の内部機能の構成は省略して示す。本発明に係る遠隔設備情報通信システム1では、(1)地震発生に関する情報が一般の設備監視装置6からその地域12の特定の設備管理装置5を経由して監視センタ2に発信され、(2)地震待機指令が、地震発生に関する情報を受信した監視センタ2から特定の設備管理装置5を経由してその地域12の一般の設備管理装置6に発信され、さらに、(3)災害発生時の設備情報が、一般の設備管理装置6からその地域12の特定の設備管理装置5を経由して監視センタ2に発信される。このように、地震発生時において、遠隔設備情報通信システム1は、システムを構成する監視センタ2、特定建物3及び一般建物4相互間で双方向に情報が伝達される。従って、地震発生時において、この双方向の情報の伝達を確実かつ迅速に行い、乗客に対する安全性、動作の正常性などを確保しなければならない。
【0038】
本遠隔設備情報通信システム1では、図2に示すように、監視センタ2、特定建物3、さらに一般建物4が階層状のネットワークを構成するシステムである。このように、監視センタ2から特定建物3及び一般建物4へ発信される情報伝達の経路を階層状のネットワークとすることで、地震発生時において、監視センタ2の情報発信の負担が特定の設備管理装置5に分散処理されて軽減される。また、特定建物3及び一般建物4から監視センタへ発信される情報伝達の経路を階層状のネットワークとすることで、地震発生時において、監視センタ2の情報受信の負担が特定の設備管理装置5に分散集約されて軽減される。特に、この階層状のネットワークは、設備管理装置5,6を有する建物の個数が多いほどその効果がより大きくなる。これにより、建物3,4内のエレベータに関して乗客に対する安全性、動作の正常性などを確実に確保することが可能となる。
【0039】
また、その地域12の一般の設備管理装置6からの地震発生時におけるエレベータ等の設備情報は、特定の設備管理装置5に集約される。そして、特定建物3及び一般建物4は、その地域12内の他の建物3,4の地震発生時の設備情報を共有することが可能となる。特定建物3及び一般建物4は、この地震発生時の設備情報の共有により、地域特性に応じた確実な対応が可能となる。すなわち、上述したように、地震波による建物の揺れの程度は、その建物の地域特性、例えば地盤の性質、地下水位などにより影響を受ける。つまり、建物の地震により揺れの程度には地域性がある。従って、ほぼ同様な地震動を受ける地域12内の建物3,4が地震発生時におけるエレベータ等の運行に関する地震待機指令、及び地震発生時のエレベータ等の設備情報を共有することは、建物内のエレベータ等の設備の安全性を迅速に確保することに資する。また、監視センタ2も、その地域特性を考慮して地震発生時のエレベータの運行に関する地震待機指令を選択することができ、乗客に対する安全性、動作の正常性などを確実に確保することが可能となる。
【0040】
このように、地震発生時においては、地域12ごとに地震発生に関する情報、地震待機指令或いは地震発生時の設備情報などの情報をその地域12内で共有することは重要である。本発明では、特定の設備管理装置5とその地域12の一般の設備管理装置6との双方の送受信手段27は、無線による蓄積交換方式の通信路である無線接続網13で接続される。さらに、特定の設備管理装置5を地域監視センタ16として機能させ、情報伝達のハブとする。このように、地域12内において特定の設備管理装置5を中心とした無線通信網13を形成することで、より地域特性に合致した情報の伝達や共有が可能となり、乗客に対する安全性、動作の正常性などを迅速に確保することが可能となる。
【0041】
図3には、地震発生時において、監視センタ2が機能しなくなった場合の緊急時設備情報通信システムを示す。この緊急時設備情報通信システム21では、特定の設備管理装置5は、その地域12の一般の設備管理装置6に対して地域監視センタ16として機能する。また、複数の特定の設備管理装置5は、それぞれの送受信手段27が無線接続網20で接続される。この緊急時設備情報通信システム21により、(1)地震発生に関する情報が一般の設備監視装置6からその地域12の特定の設備管理装置5を経由して他の特定の設備管理装置5に発信され、(2)地震待機指令が、地震発生に関する情報を受信した各特定の設備管理装置5からその地域12の一般の設備管理装置6に発信され、さらに、(3)災害発生時の設備情報が、一般の設備管理装置6からその地域12の特定の設備管理装置5に発信される。このように、監視センタ2が機能しなくなった場合であっても、特定の設備管理装置5相互に情報が伝達され、各特定の設備管理装置5が、その地域12における地域監視センタ16として監視センタ2の機能を代行する。この緊急時設備情報通信システム21により、建物のエレベータ等の設備に関して乗客に対する安全性、動作の正常性などを確実に確保することが可能となる。
【0042】
(地震発生時における遠隔設備情報通信システムの動作)
図4に、地震発生時における遠隔設備情報通信システム1の動作を示す。地震の震源地に近い地域(X)12にある一般建物4に設置された地震感知器14が地震を検知すると、その一般の設備管理装置6はその地域(X)12の特定の設備管理装置5に対して無線接続網13を介して地震発生に関する情報を通報する。特定の設備管理装置5は、蓄積交換網7を介して監視センタ2に地震発生に関する情報を通報する。この地震発生に関する情報は、その地域(X)12の特定建物3に設けられた地震感知器14が感知した場合には、直接特定の設備管理装置5から監視センタ2に通報される。ここで、地震発生に関する情報とは、想定される震源地の情報、地震波のその地点への到達時刻、地震の強さ等をいう。この地震波には上述したようにP波及びS波がある。また、この地震発生に関する情報は、他の情報提供機関15からの情報であっても良い。
【0043】
監視センタ2は、地震発生に関する情報を受信すると、特定の設備管理装置5を経由してその地域12の一般の設備管理装置6に対して地震待機指令を発信する。ここで、図4に示すように、監視センタ2は、遠隔監視手段25及び送受信手段8のほかに、地震対応のデータベース19、コントローラ17及びタイマ18を備える。データベース19は、各地域12の位置、範囲、地震に対する地域特性などを記憶し、さらに地震の強さに基づくエレベータ等の設備の地震待機指令のパターンなどを記憶する。タイマ18は、監視センタ2に通報された地震に関する情報が発生した時刻からの時間の経過を計測する。コントローラ18は、監視センタ2に通報された地震発生に関する情報から、各地域12の特定の設備管理装置5へその特定建物3及び一般建物4のエレベータへ地震待機指令を選択する。このように、監視センタ2が地震待機指令を発信することで、建物のエレベータ等の設備に関して乗客に対する安全性、動作の正常性などを確実に確保することが可能となる。
【0044】
図5に、地域(X)12に到達した地震動(P波、S波)が他の地域(A)12及び(B)12に到達するまでの時間差についてその原理を示す。ここでは、地域(X)12と他の地域(A)12及び(B)12とが、地震波の伝達する方向に直線的に並ぶと仮定したモデルにより説明する。図5中のTpxは、地震動が地域(X)12内の建物に到達し、地震感知器14が地震波のうちP波を感知する時刻である。地域(X)12において、地震感知器14が地震波のうちS波を感知する時刻Tsxは、Tpx+αとなる。この時間αは、初期微動継続時間(或いはS−P時間)であり、理論上は震源までの距離が遠くなれば、この初期微動継続時間は長くなる。従って、この時間αを計測することで、震源地までの距離がある程度推定できる。地域(X)12内の建物の位置から距離Xだけ離れた地域(A)12内の建物位置、距離Yだけ離れた地域(B)12内の建物位置においてP波が到達する時刻Tpa及びTpbは、それぞれTpx+α+β1、Tpx+α+γ1で表される。ここに、時間β1及びγ1は、P波が地表付近を伝播する速度に距離X,Yを乗じた値となる。また、地域(X)12内の建物の位置から距離Xだけ離れた地域(A)12内の建物位置、距離Yだけ離れた地域(B)12内の建物位置においてS波が到達する時刻Tsa及びTsbは、それぞれTpx+α+β2、Tpx+α+γ2で表される。ここに、時間β2及びγ2は、S波が地表付近を伝播する速度に距離X,Yを乗じた値となる。上述したように、P波が地表付近を伝播する速度は、6〜7km/秒程度であり、S波が地殻中を伝播する速度は、3.5〜4km/秒程度である。このことから、地震波が震源地に近い地域(X)12に到達したことを地震感知器14により感知した後、他の地域(A)12及び(B)12に到達するまでの時間差を利用して、それらの地域12の特定の設備管理装置5及び一般の設備管理装置6に対して地震待機指令を発信可能なことが明らかである。但し、地震波は実際には地表を平面的に伝播する。従って、上記原理を応用し、複数地点における観測データに基づき、他の地域への到達時刻及び強度を算出する。
【0045】
監視センタ2のコントローラ18は、監視センタ2に通報された地震発生に関する情報のうちのP波がその地点に到達した時刻から、地震動のP波又はS波が各地域12へ到達する時間を予測することができる。また、コントローラ18は、地震感知器14の測定値から、地震の震源地、発生した地震の強さなどを推定することができる。監視センタ2は、特定の設備管理装置5及び一般の設備管理装置6に発信する地震待機指令において、地震波の到達時刻の予測値、地震の強さの推定値、その地域12の地域特性などを考慮してエレベータ等の設備の運行制御に関する指令を選択する。つまり、監視センタ2は、感知した地震の強さに基づき、各地域12における地震による建物の揺れの程度を予測し、建物の揺れの程度が基準値を超えると予想される場合には、例えば、その地域12のエレベータの運行を停止する指令を発信する。また、監視センタ2は、その地域12への地震波の到達時刻の予測値が所定値を超える場合には、例えば、その地域12において運行中のエレベータを最寄りの階へ移動させ、乗客をエレベータから降車させる指令を発信することができる。
【0046】
また、地震発生時の設備情報が、一般の設備管理装置6からその地域12の特定の設備管理装置5を経由して監視センタ2に発信される。地震発生時における設備情報は、上述したように、エレベータに関する運行状況、故障等の被害発生状況、エレベータかご内の乗客の状況、或いは火災発生等の地震動による2次災害の状況などである。これらの地震発生時の設備情報は、その地域12の特定の設備管理装置5に集中し、さらに監視センタ2に集約され、確実で迅速な災害復旧を講じることが可能となる。それにより、乗客に対する安全性、動作の正常性などを確実に確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係る災害発生時における遠隔設備情報通信システムの1つの実施形態の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の遠隔設備情報通信システム全体の概略構成を示す説明図である。
【図3】地震発生時において、監視センタが機能しなくなった場合の緊急対応システムを示す説明図である。
【図4】地震発生時における遠隔設備情報通信システムの動作を示す説明図である。
【図5】地域(X)に到達した地震動(P波、S波)が他の地域(A)及び(B)に到達するまでの時間差についての原理を示す説明図である。
【図6】従来の災害発生時における遠隔設備情報通信システムの1つの実施形態の概略構成を示す説明図である。
【符号の説明】
【0048】
1,30 遠隔設備情報通信システム、2,32 監視センタ、3 特定建物、4 一般建物、5 特定の設備管理装置、6 一般の設備管理装置、7 蓄積交換網、8,27,38 送受信手段、9 ルータ、10 無線ルータ、11,36 エレベータ制御装置、12 地域、13,20 無線接続網、14 地震感知器、15 他の情報提供機関、16 地域監視センタ、17 コントローラ、18 タイマ、19 データベース、21 緊急時設備情報通信システム、25,35 遠隔監視手段、26 設備監視手段、31 回線交換網、33 設備管理装置、34 建物、39 回線終端装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物内の設備を監視する設備監視手段と送受信手段とを有する設備管理装置と、各建物内の設備を遠隔から監視する遠隔監視手段と送受信手段とを有する監視センタとの双方の送受信手段を回線交換方式による通信路で接続する災害発生時における遠隔設備情報通信システムであって、
監視センタと、地域ごとに特定された建物内に設けられた特定の設備管理装置と、その地域内の建物に設けられた一般の設備管理装置とから構成され、
特定の設備管理装置と、その地域の一般の設備管理装置との双方の送受信手段が蓄積交換方式の通信路で接続され、特定の設備管理装置と、監視センタとの双方の送受信手段が蓄積交換方式の通信路で接続され、
監視センタは災害発生を予知すると、特定の設備管理装置を経由してその地域の一般の設備管理装置に災害待機指令を発信することを特徴とする災害発生時における遠隔設備情報通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の災害発生時における遠隔設備情報通信システムにおいて、監視センタは、地域ごとに特定された特定の設備管理装置を経由し、その地域の一般の設備管理装置からその地域における災害発生時の設備情報を受信することを特徴とする災害発生時における遠隔設備情報通信システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の災害発生時における遠隔設備情報通信システムにおいて、特定の設備管理装置とその地域の一般の設備管理装置との双方の送受信手段は、無線による蓄積交換方式の通信路で接続され、特定の設備管理装置は、地域監視センタとして、その地域の一般の設備管理装置と設備に関する無線通信網を形成することを特徴とする災害発生時における遠隔設備情報通信システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1に記載の災害発生時における遠隔設備情報通信システムにおいて、複数の特定の設備管理装置は、それぞれの送受信手段が無線による蓄積交換方式の通信路で接続され、災害発生時に監視センタが機能しない場合において、特定の設備管理装置は、地域監視センタとしてその地域の一般の設備管理装置に災害待機指令を発信することを特徴とする災害発生時における遠隔設備情報通信システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1に記載の災害発生時における遠隔設備情報通信システムにおいて、災害は地震災害であり、地震発生に関する情報を入手した監視センタは、特定の設備管理装置を経由してその地域の一般の設備管理装置に地震待機指令を発信することを特徴とする災害発生時における遠隔設備情報通信システム。
【請求項6】
請求項5に記載の災害発生時における遠隔設備情報通信システムにおいて、監視センタは、地域ごとに特定された特定の設備管理装置を経由し、その地域の一般の設備管理装置からその地域における地震発生時の設備情報を受信することを特徴とする災害発生時における遠隔設備情報通信システム。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の災害発生時における遠隔設備情報通信システムにおいて、建物に設置された地震感知器により地震に関する情報を感知した一般の設備管理装置は、その地域における特定の設備管理装置を経由して監視センタに地震発生に関する情報を発信し、建物に設置された地震感知器により地震発生に関する情報を感知した特定の設備管理装置は、監視センタに地震発生に関する情報を発信することを特徴とする災害発生時における遠隔設備情報通信システム。
【請求項8】
請求項5乃至7のいずれか1に記載の災害発生時における遠隔設備情報通信システムにおいて、監視センタは、受信した地震発生に関する情報に基づき、各地域における地震波の到達時刻を予知し、その地域における特定の設備管理装置を経由して、その地域の一般の設備管理装置に地震待機指令を発信し、特定の設備管理装置及び一般の設備管理装置は、設備監視手段により設備の運行を制御し、特定の設備管理装置は、その地域の一般の設備管理装置から地震発生時の設備情報を集約して監視センタに発信することを特徴とする災害発生時における遠隔設備情報通信システム。
【請求項9】
請求項5乃至8のいずれか1に記載の災害発生時における遠隔設備情報通信システムにおいて、監視センタは、受信した地震発生に関する情報のうち、地震を感知した場所における地震波のP波の到達時刻に基づき、各地域における地震波の到達時刻を予測し、その地域の特定の設備管理装置を経由して、その地域の一般の設備管理装置に地震待機指令を発信することを特徴とする災害発生時における遠隔設備情報通信システム。
【請求項10】
請求項5乃至9のいずれか1に記載の災害発生時における遠隔設備情報通信システムにおいて、監視センタは、受信した地震発生の情報のうち地震を感知した場所における地震の強さに基づき、各地域における地震による建物の揺れの程度を予測し、建物の揺れの程度が基準値を超えると予想される場合には、その地域の特定の設備管理装置を経由して一般の設備管理装置に設備の動作を停止する指令を発信することを特徴とする災害発生時における遠隔設備情報通信システム。
【請求項11】
請求項10に記載の災害発生時における遠隔設備情報通信システムにおいて、設備はエレベータであり、その設備の動作はエレベータの運行であることを特徴とする災害発生時における遠隔設備情報通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−239291(P2008−239291A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−81621(P2007−81621)
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【出願人】(000236056)三菱電機ビルテクノサービス株式会社 (1,792)
【Fターム(参考)】