説明

無線端末装置

【課題】 通信の開始時やハンドオーバ時などにおいても、良好な通信品質を維持することが可能な無線装置を提供する。
【解決手段】 無線端末装置1000は、アンテナ10からの信号を検波するRF回路20の出力をデジタル信号に変換するA/D変換回路30と、デジタル信号を受けて周波数オフセット値を推定する周波数オフセット推定部50と、以前に推定した周波数オフセット値を通信先と対応付けて格納するメモリ60とを備える。制御部CNPは、実質的にすでに周波数オフセット値を推定した通信先との間での通信の場合、メモリ60に格納された周波数オフセット値を選択し、それ以外の場合、周波数オフセット推定手段により推定された周波数オフセット値を選択する。信号処理部70は、選択された周波数オフセット値に基づいて、周波数オフセットの補償処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、デジタル信号を送受信する無線装置に関し、特に、無線装置の周波数オフセットの検出および補償の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、急速に発達しつつある移動体通信システム、たとえば、PHS(Personal Handy phone System)の通信方式としては、送信受信のためのそれぞれ4スロット(1スロット:625μs)からなる1フレーム(5ms)を基本単位としたTDMA方式が採用されている。このようなPHSの通信方式は、たとえば、「第2世代コードレス通話システム」として標準化がなされている。
【0003】図5は、端末とPDMA基地局との間で授受される信号の構成を説明するための概念図である。
【0004】図5を参照して、1フレームの信号は8スロットに分割され、前半の4スロットがたとえば受信用であり後半の4スロットがたとえば送信用である。
【0005】各スロットは120シンボルから構成され、図5に示した例では、1つの受信用および1つの送信用のスロットを1組として最大4ユーザに対して1フレームの信号を割当てることが可能である。ただし、一般には、1フレームの信号は、1つの受信用および1つの送信用のスロットを1組として3組のスロットが3ユーザに対する通話チャネルに、残りの1組のスロットが制御チャネル(コントロールチャネル)にそれぞれ割当てられている。
【0006】このスロット信号は、大きくは、受信側にとって既知の信号系列からなる参照信号区間と、受信側にとって未知の信号系列からなるデータ(音声信号や制御信号など)から構成されている。
【0007】参照信号の信号系列は、当該送信元が受信側にとって通話すべき所望の相手かどうかを見分けるための情報の信号列(たとえば、ユニークワード信号)やプリアンブル信号を含んでいる。さらに、各スロットについては、参照信号区間を含むとともに、巡回符号による誤り検出(CRC:cyclic redundancy check)が可能な構成となっているものとする。
【0008】PHSシステムでは、同期確立の制御手順の際に、まず、制御チャネルによるリンクチャネルの確立が行われた後に、干渉波(U波:Undesired wave)測定処理を行ない、さらに割り当てられたチャネルにより通話条件の設定処理を行った後に通話が開始される。このような手順については、PHSの規格である第2世代コードレス通話システム標準規格RCR STD−28(発行:(社団法人)電波産業界)に詳しく開示されている。
【0009】図6は、このようなPHSの通話シーケンスフローを示す図である。以下、図6を参照して、簡単にその説明を行なう。
【0010】まずPHS端末からCチャネル(コントロールチャネル:CCH)を用いてリンクチャネル確立要求信号(LCH確立要求信号)を基地局に対し送信する。PHS基地局は、空きチャネル(空き通話チャネル:空きTチャネル)を検出し、Cチャネルを用いて空きTチャネルを指定するリンクチャネル割当信号(LCH割当信号)をPHS端末側に送信する。
【0011】PHS端末側では、PHS基地局から受信したリンクチャネル情報に基づき、指定されたTチャネルに、ある一定以上のパワーの干渉波信号が受信されていないか測定(U波測定)し(キャリアセンス)、一定のパワー以上の干渉波信号が検出されない場合、すなわち、他のPHS基地局がこの指定されたTチャネルを使用していない場合には、指定されたTチャネルを用いて同期バースト信号を基地局に送信し、基地局からも同期バースト信号を端末側に返信して同期確立を完了する。
【0012】一方、指定されたTチャネルに、ある一定以上のパワーの干渉波信号が検出されていた場合、すなわち他のPHS基地局により使用中の場合には、PHS端末は再度リンクチャネル確立要求信号から制御手順を繰返すことになる。
【0013】このようにして、PHSシステムにおいては、干渉波が小さく良好な通信特性が得られるチャネルを用いて、端末と基地局との間で通信チャネルの接続が行なわれている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、携帯電話等において送受信に用いられる変調方式としては、PSK変調を基調とする変調方式のたとえばQPSK変調等が用いられる。
【0015】PSK変調では、搬送波に同期した信号を受信信号に積算することにより検波を行なう同期検波が一般的に行なわれる。
【0016】同期検波においては、変調波中心周波数に同期した複素共役搬送波を局部発振器により生成する。しかし、同期検波を行なう場合に、通常、送信側と受信側の発振器には「周波数オフセット」と呼ばれる周波数誤差が存在する。この誤差によって、受信機側においては受信信号をIQ平面状に表わした場合、受信信号点の位置が回転してしまうことになる。このため、周波数オフセットを補償しなければ同期検波を行なうことが困難である。
【0017】このような周波数オフセットは、上述したような送受信機の間の局部発振周波数の精度のみならず、設定誤差、温度変動、経時変化等により発生し、受信機に入力される信号にキャリア周波数成分が残留することにより、受信特性が急激に劣化してしまうという問題が生じる。
【0018】したがって、一般には、携帯電話機等においては、このような周波数オフセットを抑制する機構が存在する。
【0019】図7は、このような周波数オフセットが通信品質に与える影響を説明するための概念図である。
【0020】図7に示すとおり、送信側においては、ベースバンド信号S(t)に対して、搬送波発振器OSC1から出力されるコサイン波cos(ωat)とを乗算器MUL1で積算することで、送信信号を形成し、アンテナ♯AN1から信号の送信を行なう。
【0021】一方、受信側では、アンテナ♯AN2を介して受信した信号に対して、搬送波発振器OSC2から出力されるコサイン波cos(ωbt)を乗算器MUL2で積算し、ローパスフィルタLPFを通過させることでベースバンド信号q(t)を抽出する。
【0022】すなわち、同期検波は受信信号と搬送波を乗算することによって、ベースバンド信号を抽出する検波方式である。以下、同期検波の基本動作をさらに説明する。
【0023】送信側で、信号S(t)に搬送波cos(ωat)を掛けて送信する。受信側で、受信信号S(t)cos(ωat)に対して、再生した搬送波cos(ωbt)を掛けると、以下式が得られる。
【0024】
S(t)cos(ωat)cos(ωbt)=1/2×S(t){cos(ωa+ωb)t+cos(ωa−ωb)t}…(1)
このとき、送信側と受信側の搬送周波数が同じ、すなわち、ωa=ωbであるならば、上記式(1)は、以下のように変形される。
【0025】
1/2{S(t)cos(2ωat)+S(t)}…(2)
上記式(2)における第1項はローパスフィルタLPFによって除去可能であるため、結局ローパスフィルタ通過後の出力q(t)は、以下の式で表わされる。
【0026】q(t)=1/2×S(t)…(3)
したがって、信号S(t)を抽出することができる。これが同期検波の基本動作である。
【0027】しかし、送信側と受信側で搬送波周波数にずれ(周波数オフセット)が存在すると、信号q(t)は、信号S(t)を必ずしも正確に反映した信号でなくなる。このため、受信側での誤り率が増加してしまう。
【0028】一般的には、ωa=ωbは成立しないので、周波数オフセットの推定を行なった上で、それを補正することが必要となる。
【0029】周波数オフセットの推定方法としては、たとえばPHSシステムなどにおいては、ユニークワードなどの既知の信号区間において、受信信号と参照信号の位相差を求めることにより、逐次的に周波数オフセットを推定する方法がある。
【0030】このような周波数オフセットの推定と補償の方法については、特開2001−285161号公報(発明の名称:無線装置、出願人:三洋電機株式会社)に開示されている。
【0031】しかしながら、通信の開始時や、ある基地局と通信している状態から隣の基地局と通信をする状態に移行する、いわゆるハンドオーバ時には、改めて周波数オフセットの推定が必要となり、通信開始等の機会ごとに周波数オフセットの推定をやり直すことになると、推定誤差のために受信性能の劣化が生じる場合がある。
【0032】本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、通信の開始時やハンドオーバ時などにおいても、良好な通信品質を維持することが可能な無線装置を提供することである。
【0033】
【課題を解決するための手段】この発明は要約すると、無線端末装置であって、アンテナと、アンテナからの信号を検波する検波手段と、検波手段の出力をデジタル信号に変換する変換手段と、変換手段の出力に対して周波数オフセットを導出するための周波数オフセット算出手段とを備え、周波数オフセット算出手段は、デジタル信号を受けて周波数オフセット値を推定する周波数オフセット推定手段と、以前に推定した周波数オフセット値を通信先と対応付けて格納するための記憶手段と、実質的にすでに周波数オフセット値を推定した通信先との間での通信の場合、記憶手段に格納された周波数オフセット値を選択し、実質的にすでに周波数オフセット値を推定した通信先との間での通信でない場合、周波数オフセット推定手段により推定された周波数オフセット値を選択するための選択手段とを含み、周波数オフセット算出手段により選択された周波数オフセット値に基づいて、周波数オフセットの補償処理を行う信号処理手段とを備える。
【0034】好ましくは、実質的にすでに周波数オフセット値を推定した通信先は、以前に通信を行ったのと同一の通信先を含む。
【0035】好ましくは、実質的にすでに周波数オフセット値を推定した通信先は、以前に通信を行った通信先と同一の基準クロックで動作する通信先を含む。
【0036】好ましくは、デジタル信号は、通信先を特定するための情報を含む。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0038】[実施の形態1]図1は、本発明の実施の形態1の無線システムにおける無線端末装置1000の構成を説明するための概略ブロック図である。
【0039】本発明は、必ずしもPHSのシステムの携帯電話機に限定されるわけではないが、以下では、本発明にかかる無線システムをPHSシステムを例にとって説明する。また、PHSシステムの場合であっても、必ずしも携帯電話機に限定されるわけではなく、たとえば、データ送受信専用の端末に対しても同様に適用することができる。
【0040】本発明においては、以下の説明で明らかとなるように、端末装置1000が通信する相手の基地局が変わらない場合や、相手の基地局が変わった場合でも、基地局が同一のクロックに基づいて動作している場合などは、周波牧オフセットの値は、原則として変化しないことから、一度行った周波数オフセットの推定結果を保持しておき、通信相手の基地局に応じて、保持した周波数オフセットの推定値を利用する。
【0041】図1を参照して、無線端末装置1000は、無線端末装置1000の動作を制御するための制御部CNPと、アンテナ10と、アンテナ10からの信号に対して検波処理を行うためのRF回路20と、RF回路20からの信号をデジタル信号に変換するためのアナログ・デジタル変換回路(以下、「A/D回路」とよぶ)30と、制御部CNPにより制御され、後に説明するように通信の状況に応じて、A/D変換回路30からの出力を選択的に通過させるスイッチ回路40と、スイッチ回路40の出力を受けて、周知の方法で周波数オフセットの推定を行う周波数オフセット推定部50と、制御部CNPにより制御されて、周波数オフセット推定部50での推定結果またはメモリ60内に格納されている周波数オフセット値のいずれかに基づいて、周波数オフセットの補償処理や干渉除去等の復調前処理を行うための信号処理部70と、信号処理部70の出力を受けて、復調処理を行い、ベースバンド信号を抽出する復調回路80とを備える。周波数オフセット推定部50で推定された周波数オフセット値は、制御部CNPが、復調回路80の出力に基づいて受信成功と判断したときは、相手先の基地局を特定するための情報と対応付けて、メモリ60に格納される。
【0042】特に限定されないが、以下では、RF回路20においては、搬送波の再生を行うための発振回路が設けられ、同期検波が行われるものとする。
【0043】また、制御部CNPは、新たな通信の開始時に、相手先の基地局が、以前に周波数オフセット推定部50により周波数オフセットを推定したことがある基地局であるか否かの判定を行う。さらに、制御部CNPは、ハンドオーバ時には、ハンドオーバ先の基地局との通信開始時に、相手基地局が、ハンドオーバ元の基地局と同じ基準クロックで動作しているか否かの判定を行う。
【0044】新たに通信を開始しようとする相手先の基地局が、すでに周波数オフセットを推定したことのある基地局であるか、または、ハンドオーバ先の基地局がハンドオーバ元の基地局と同一の基準クロックで動作している場合は、制御部CNPは、スイッチ回路40を制御して、メモリ60中に格納されている周波数オフセットの推定値を信号処理部70に与えさせる。一方、上記いずれの場合でもないときは、制御部CNPは、スイッチ回路40を制御して、周波数オフセット推定部50による周波数オフセットの推定値を信号処理部70に与えさせる。
【0045】なお、特に限定されないが、以下に説明するような無線端末装置1000の機能は、制御部CNP内に設けられ、コンピュータプログラムにより記述された一連の手順を順次実行するプロセッサが、無線端末装置1000の各構成部の動作を制御することにより実現することが可能である。このようなプログラムは、また、当該プログラムを記録した記録媒体から、制御部CNPにインストールすることも可能である。
【0046】また、図1においては、受信に必要な構成部分のみを抜き出して図示しているが、実際には、受信したベースバンド信号を音声信号に変換するための構成や、音声あるいはデータを通信に適した信号様式に変換する構成や、送信信号を変調してアンテナ10に与えるために必要な構成が存在する。
【0047】図2は、無線端末装置1000がハンドオーバする動作を示す概念図である。図2を参照して、まず、無線端末装置1000は、セル1内で基地局CS1と通信しているものとする。基地局CS1で受信した信号は、たとえば、デジタル回線を経由して電話局に送信されるものとする。また、基地局CS1は、電話局との間でデジタル回線を介して受信する信号に基づいて、動作のための基準クロックを得ているものとする。
【0048】このような状態から、無線端末装置1000が、セル1から隣のセル2に移動し、セル2の基地局CS2と通信を開始するものとする。このとき、基地局CS2で受信した信号も、デジタル回線を経由して電話局に送信される。また、基地局CS2も、電話局との間でデジタル回線を介して受信する信号に基づいて、動作のための基準クロックを得ているものとする。
【0049】このような構成であれば、基地局CS1および基地局CS2は、共に同一の基準クロックに基づいて動作しているのであるから、無線端末装置1000の局部発振信号と基地局CS1の基準クロックとの間の周波数オフセットは、無線端末装置1000の局部発振信号と基地局CS2の基準クロックとの間の周波数オフセットと、原則として同一の値を有するものと期待される。
【0050】図3は、無線端末装置1000が基地局CS1または基地局CS2から受取る制御チャネルのスロット信号の構成の一例を示す概念図である。
【0051】図3を参照して、制御チャネルのスロット信号は、プリアンブル信号と、信号の送信元を特定するための「発識別符号」と、信号の送信先(無線端末装置)を特定するための「着識別符号」と、制御信号と、誤り訂正のためのCRC符号とを含む。
【0052】無線端末装置1000では、この制御チャネルのスロット信号中の「発識別符号」により、送信元の基地局を特定することが可能である。たとえば、無線端末装置1000は、この情報により、同一事業者の基地局であることが判別できれば、ハンドオーバの前後でも、相手先の基地局が同一の基準クロックで動作していることを認識することができる。
【0053】図4は、図3に示した無線基地局1000の動作を説明するためのフローチャートである。
【0054】図4を参照して、まず、通信処理が開始されると(ステップS100)、ハンドオーバ先の基地局または新たな基地局との間で、通信チャネルを確立するために、制御チャネルを介した信号の授受が行われ、通信が開始される(ステップS102)。
【0055】続いて、無線端末装置1000の制御部CNPは、通信を開始した基地局が以前に周波数オフセットを推定した基地局、あるいは、以前に周波数オフセットを推定した基地局と同一の基準クロックで動作している基地局であるかを判定する(ステップS104)。以前に周波数オフセットの推定を行った基地局であると判定された場合、メモリ60に格納されている以前に求められた周波数オフセットの値の読出しが行われる(ステップS106)。なお、本発明においては、「以前に周波数オフセットの推定を行ったことのある基地局」および「以前に周波数オフセットを推定した基地局と同一の基準クロックで動作している基地局」のことを総称して、「実質的にすでに周波数オフセットの推定を行った基地局」と呼ぶことにする。
【0056】一方、ステップS104において、実質的にすでに周波数オフセットの推定を行った基地局ではないと判定された場合、周波数オフセット推定部50において周波数オフセットの推定処理が行われる(ステップS108)。
【0057】続いて、信号処理部70において、周波数オフセットの補償処理や、復調前処理等の信号処理が行われる(ステップS110)。
【0058】さらに、信号処理部70の出力に対して、復調回路80により復調処理が行われる(ステップS112)。
【0059】制御部CNPが復調回路80の出力に基づいて、受信成功と判断すると、メモリ60に、通信先の基地局を特定する情報と対応付けて周波数オフセット値が記録される(ステップ114)。以上により、周波数オフセットの導出のための処理が終了する(ステップS120)。
【0060】以上のような構成および動作により、通信の開始時やハンドオーバ時などにおいても、良好な通信品質を維持することが可能となる。
【0061】なお、以上の説明において、メモリ60は、不揮発性メモリであって、メモリ60に記憶されている周波数オフセット値は、電源を落としても消去されない。
【0062】今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0063】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明では、実質的にすでに周波数オフセットの推定を行った基地局については、メモリ中に格納されている周波数オフセット値を用いて周波数オフセットの補償を行うので、通信の開始時やハンドオーバ時などにおいても、良好な通信品質を維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の無線システムにおける無線端末装置1000の構成を説明するための概略ブロック図である。
【図2】 無線端末装置1000がハンドオーバする動作を示す概念図である。
【図3】 無線端末装置1000が基地局CS1または基地局CS2から受取る制御チャネルのスロット信号の構成の一例を示す概念図である。
【図4】 図3に示した無線基地局1000の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】 端末とPDMA基地局との間で授受される信号の構成を説明するための概念図である。
【図6】 PHSの通話シーケンスフローを示す図である。
【図7】 周波数オフセットが通信品質に与える影響を説明するための概念図である。
【符号の説明】
10 アンテナ、20 RF回路、30 A/D回路、40 スイッチ回路、50 周波数オフセット推定部、60 メモリ、70 信号処理部、80 復調回路、CNP 制御部、1000 無線端末装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 アンテナと、前記アンテナからの信号を検波する検波手段と、前記検波手段の出力をデジタル信号に変換する変換手段と、前記変換手段の出力に対して周波数オフセットを導出するための周波数オフセット算出手段とを備え、前記周波数オフセット算出手段は、前記デジタル信号を受けて周波数オフセット値を推定する周波数オフセット推定手段と、以前に推定した周波数オフセット値を通信先と対応付けて格納するための記憶手段と、実質的にすでに周波数オフセット値を推定した通信先との間での通信の場合、前記記憶手段に格納された前記周波数オフセット値を選択し、実質的にすでに周波数オフセット値を推定した通信先との間での通信でない場合、前記周波数オフセット推定手段により推定された周波数オフセット値を選択するための選択手段とを含み、前記周波数オフセット算出手段により選択された前記周波数オフセット値に基づいて、周波数オフセットの補償処理を行う信号処理手段とを備える、無線端末装置。
【請求項2】 前記実質的にすでに周波数オフセット値を推定した通信先は、以前に通信を行ったのと同一の通信先を含む、請求項1記載の無線端末装置。
【請求項3】 前記実質的にすでに周波数オフセット値を推定した通信先は、以前に通信を行った通信先と同一の基準クロックで動作する通信先を含む、請求項1記載の無線端末装置。
【請求項4】 前記デジタル信号は、通信先を特定するための情報を含む、請求項1記載の無線端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図6】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【公開番号】特開2003−283583(P2003−283583A)
【公開日】平成15年10月3日(2003.10.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−81411(P2002−81411)
【出願日】平成14年3月22日(2002.3.22)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】