説明

無線通信システムにおける接続故障報告

【課題】無線通信システムにおける接続故障報告
【解決手段】本明細書に開示する実施形態は、無線通信システムの中で接続故障を報告し編纂する方法及びシステムに関する。一実施形態において、アクセス端末は接続故障(例えば意図しない接続故障)を経験する場合に、そのイベントに関連する接続故障記録を生成でき、その接続故障記録を含むメッセージを、これがそれまで接続を確立してきた相手方にあたるアクセスネットワークへ、送信できる。アクセスネットワークは接続故障報告メッセージを受信次第、接続故障報告アクノレッジ(ACK)メッセージを含むメッセージをアクセス端末へ送信できる。ネットワーク運営者は、システムの中で問題をはらむスポットを特定するため、そしてサービス品質を改善するため、このようにして編纂された接続故障記録を用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【関連技術】
【0001】
(米国特許法第119条に基づく優先権の主張)
本特許出願は、本出願の譲受人に譲渡され、2005年4月19日に出願された米国特許仮出願第60/672,577号、表題「無線通信システムにおける接続故障(failure)報告」に対する優先権を主張するものであり、参照として本明細書に明示的に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は一般的に無線通信に関する。より具体的に、本明細書において開示される実施形態は、無線通信システムの中で接続故障を報告する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
多数のユーザへ様々なタイプの通信(例えば音声、データ、その他)を提供するため、無線通信システムが広く配備されている。かかるシステムは、符号分割多重アクセス(CDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、周波数分割多重アクセス(FDMA)、又はその他の多重アクセス手法に基づいてよい。無線通信システムは、IS−95、cdma2000、IS−856、W−CDMA、TD−SCDMA、その他の規格等、1つ以上の規格を実装するように設計できる。
【0004】
無線通信システムは増大するユーザに対し多様なサービスを高いデータ転送速度で提供することを目指しているため、サービス品質を改善し、ネットワークリソースをより効率的に利用するという課題がある。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】無線通信システムの一実施形態を図解する。
【図2A】無線通信システムにおける接続故障報告の一実施形態を図解する。
【図2B】無線通信システムにおける接続故障報告の一実施形態を図解する。
【図3】無線通信システムの中で接続故障の報告を実施するため一実施形態に使用できるプロセスのフローチャートを図解する。
【図4】無線通信システムの中で接続故障の報告及び編纂を実施するため一実施形態に使用できるプロセスのフローチャートを図解する。
【図5】開示されるいくつかの実施形態を実装できる装置のブロック図を図解する。
【図6】開示されるいくつかの実施形態を実装できる装置のブロック図を図解する。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書に開示する実施形態は、無線通信システムの中で接続故障を報告し編纂する方法及びシステムに関する。
【0007】
本明細書に開示するアクセスポイント(AP)は、基地局トランシーバシステム(BTS)、アクセスネットワークトランシーバ(ANT)、モデムプールトランシーバ(MPT)、又は(例えば、W−CDMA型システムにおける)ノードB、その他の機能を含んでもよい、及び/又は実装してもよい。セルは、APによって提供されるカバレージエリアを指してもよい。セルはさらに、1つ以上のセクタを含んでもよい。簡潔明瞭を図るため、APによって提供されるセルに、又はセルの1セクタに、言及するため、用語「セクタ」をここに用いてもよい。さらに、アクセスネットワークコントローラ(ANC)は、中核ネットワーク(例えば、パケットデータネットワーク)とインタフェースするように、アクセス端末(AT)と中核ネットワークとの間でデータパケットを配信するように、様々な無線アクセス及びリンク保守機能(ソフトハンドオフ等)を遂行するように、無線送信器及び受信器を制御するように、及びその他のように構成された、通信システム部分を指してもよい。ANCは、第2、第3、又は第4世代無線ネットワークに見られるもの等の、基地局コントローラ(BSC)の機能を含んでもよい、及び/又は実装してもよい。ANCと1つ以上のAPは、アクセスネットワーク(AN)の一部をなしてもよい。
【0008】
本明細書において説明するアクセス端末(AT)は、無線電話機、セル方式電話機、ラップトップコンピュータ、マルチメディア無線デバイス、無線通信パーソナルコンピュータ(PC)カード、携帯情報端末(PDA)、外部又は内部モデム、その他を含む(ただし前記に限定されない)、様々なタイプのデバイスを指してもよい。ATは、無線チャネルを通じて、及び/又は有線チャネルを通じて(例えば、光ファイバ又は同軸ケーブルによって)通信する、何らかのデータデバイスであってよい。アクセスユニット、アクセスノード、加入者ユニット、モバイル局、モバイルデバイス、モバイルユニット、モバイル電話機、モバイル、リモート局、リモート端末、リモートユニット、ユーザデバイス、ユーザ設備、手持ち式デバイス等、ATは様々な名称であってよい。1つのシステムに異なるATが盛り込まれてもよい。ATは、可動であってよく、又は固定であってよく、通信システムの全体を通じて散在していてもよい。ATは、所与の時点において順方向リンク及び/又は逆方向リンク上で1つ以上のAPと通信してもよい。順方向リンク(又はダウンリンク)はAPからATへの送信を指す。逆方向リンク(又はアップリンク)はATからAPへの送信を指す。
【0009】
図1は、後ほど詳述する様々な開示された実施形態及び態様を実装できる、多数のユーザをサポートするように構成された無線通信システム100を図解する。一例として、システム100は、セル102a−102gを含む多数のセル102に通信を提供し、各セルは、該当するAP104(AP104a−104g等)によって提供される。各セルはさらに、1つ以上のセクタに分割できる。AT106a−106kを含む様々なAT106がシステム全体を通じて散在する。各AT106は、例えばATがアクティブか否か、そしてATがソフトハンドオフ過程にあるか否かに応じて、所与の時点において順方向リンク及び/又は逆方向リンク上で1つ以上のAP104と通信してもよい。
【0010】
一例として、図1で矢印をともなう実線は、APからATへの情報(例えばデータ)送信を示してもよい。矢印をともなう破線は、ATが(データ送信を除く)パイロット及びその他の合図/参照信号をAPから受信していることを示してもよい。明瞭簡潔を図るため、図1に逆方向リンク通信は明示されていない。システム100は1つ以上の規格、例えばIS−95、cdma2000、IS−856、W−CDMA、TD−SCDMA、その他の規格、又はこれらの組み合わせを、サポートするように構成できる。一実施形態において、例えばシステム100は、「cdma2000高速パケットデータエアインタフェース仕様(cdma2000 High Rate Packet Data Air Interface Specification)」、3GPP2 C.S0024−A、第2版、2005年8月(「1xEV−DO」と呼ばれることもある)に指定された高速パケットデータ(HRPD)システムであってよい。
【0011】
現在の無線ネットワーク実装において、もしもATとANとの間に意図しない接続故障があると、例えばコールの破棄やデータサービス(例えば、音声、映像、eメール、ウェブアクセス、及び他のデータサービス)の混乱が生じることがあるが、ATがかかる意図しない接続故障をANに報告するための機構はそこにない。ATは、地理的位置、ネットワークインフラ、配備、その他等、数々の要因のため、意図しない接続故障を経験する可能性がある。
【0012】
ATがある1つの通信システム(例えばHRPDシステム)における接続を、別の通信システム(例えば、「cdma2000スペクトルシステムのための物理層規格(Physical Layer Standard for cdma2000 Spectrum Systems)」3GPP2 C.S2002−D、第2.0版、2005年9月に指定された「CDMA2000 1x」型システム)からページメッセージを受信するため、意図的に放棄する状況もあり得る。例えばATはそのページメッセージを、他のシステムへ周期的に同調することによって、又はHRPDシステムを通じてトンネルメッセージとして、受信してもよい。かかる場合には、ネットワークインフラ又は配備における意図しない故障の結末と違って、ATによってHRPD接続が意図的に放棄(又は破棄)される。したがって、(例えば、システムの中で問題をはらむスポットを特定すること、その他を目的とする)接続故障統計の編纂にあたっては、かかる接続故障がカウントされないおそれがある。
【0013】
上で例証したとおり、ATは、どの接続故障が意図的であるか(例えば、別のシステムに同調した結果)、そしてどれが意図的でないかを、容易く確実に判定できるエンティティであってよい。よって、もしも無線通信システムの中でATがANに接続故障を報告するなら有益であり、この場合、ネットワーク運営者は、システムの全般的な健全性を監視するため、既存のネットワークインフラ/サービスを改善するため、そして将来のより堅牢なネットワークを計画するため、このようにして編纂された接続故障統計を用いることができる。
【0014】
本明細書に開示する実施形態は、無線通信システムの中で接続故障を報告し編纂する方法及びシステムに関係する。
【0015】
一実施形態において、ATは、接続故障(例えば意図しない接続故障)を経験した場合に、そのイベントに関連する「接続故障記録」を生成でき、その接続故障記録を含むメッセージ(すなわち「接続故障報告メッセージ」)を、これがそれまで接続を確立してきた相手方にあたるANへ、送信できる。(後ほど詳述するとおり、当該ANは、接続故障より前に当該ATが通信していたANであってよく、又は別のANであってよい。)接続故障記録は、ATが接続故障を検出した時間に関連するタイムスタンプ、接続故障が発生したときのATのアクティブセットにおけるリファレンスパイロットに関連するセクタ識別(identification)(ID)、接続故障が発生したところのセクタに関連する位置情報(例えば経度及び/又は緯度)(これは例えば、ネットワーク運営者がカバレージの穴を突き止めるのに役立つ可能性がある)、その他を含むことができる(ただし前記に限定されない)。
【0016】
いくつかの実施形態において、接続故障記録は接続故障の理由(例えば「理由コード」)をも含むことができる。例えば理由コードは、以下に示す値をとることができる。
【表1】

【0017】
一例として、上の表で最初の行にある理由コードは、システムの健全性を指摘できる接続故障(例えば意図しない接続故障)カテゴリを表す。次の2行の理由コードは、同じくネットワーク運営者が、例えばATの活動を追跡するために役立てることができる2つの接続故障カテゴリを表す。このように接続故障記録に理由コードを含めると、ANは意図しない接続故障がどれなのかを判断できる。
【0018】
(ATがそれまで接続を確立してきた相手方にあたる)ANは、ATの接続故障報告メッセージを受信次第、「接続故障報告アクノレッジ(acknowledgement)(ACK)メッセージ」をATへ送信できる。ANは、例えばシステムの中で問題をはらむスポットを特定するため、そしてサービス品質を改善するため、接続故障統計(例えば、接続故障の数と関連する発生時間、位置、その他)を編纂する目的に接続故障報告メッセージの情報を用いることができる(又は、後ほど詳述するとおり、かかる情報を別のANへ転送できる)。
【0019】
ATは、接続を確立するときに接続故障報告メッセージに含まれた接続故障記録を消去でき、接続故障報告ACKメッセージを一致するIDとともにANから受信する。
【0020】
いくつかの実施形態において、ATは、多数の接続試行を経てANとの接続を確立できない場合に、対応する接続故障記録を(例えばメモリに)格納でき、後ほどANとの接続を確立するときにこれを報告できる。ATには、例えば接続故障記録を所定の数まで格納することができる。ATはまた、所定の方式に従って接続試行を繰り返すことができる(例えば、後ほど詳述するとおり2つの連続する(succesive)接続試行の間に、所定の時間期間にわたり待機する)。これは、ATのバッテリ電力節約に役立てることができる。
【0021】
例えば一実施形態において、もしも接続故障記録のリストが空でなく、接続を開放する必要があり、且つ接続試行数Nが所定の数(例えば4)に満たない場合に、ATはT秒待った後に以下を遂行できる。
【0022】
・ T=m*T(ここでmは整数、例えば2である)
・ N=N+1
・ 接続を開放するため、そして接続故障報告メッセージを送信するため、もう一度試みる。
【0023】
ATは、(上述したようにANから接続故障報告ACKメッセージを受信した後)接続故障記録を消去するときに、例えばNを1に、そしてTを所定の期間(例えば60秒)に、リセットできる。
【0024】
図2Aから図2Bは、通信システムにおける接続故障報告の一実施形態200を図解する。一例として、図2AでAT230は、最初に第1のAN210と通信する可能性がある。AT230はその後、カバレージを欠くエリア240の中へ移る可能性があり、その結果、第1のAN210との接続を失う。図2Bに図解されたとおり、AT230はその後、第2のAN220との接続を確立する可能性がある。AT230は、これが経験した接続故障に関連する接続故障報告メッセージを第2のAN220へ送信できる。これを受けて第2のAN220は、(上述したように)接続故障統計の編纂にあたって第1のANを支援する等のため、接続故障報告メッセージに含まれたセクタIDによって識別されるAN(例えば、この例においては第1のAN210)へ、AT230に関連する接続故障情報を転送できる。
【0025】
図3は、無線通信システムの中で接続故障の報告と編纂とを実装するため一実施形態に使用できる、プロセス300のフローチャートを図解する。ステップ310は、接続故障の発生に関連する接続故障記録を生成する。ステップ320は、(上述したように)接続故障記録を含むメッセージをアクセスネットワークへ送信する。プロセス300はさらに、接続故障(例えば意図しない接続故障)を検出することを含むことができる。プロセス300はまた、接続故障記録を(例えばメモリの中に)格納することを含むことができる。プロセス300はまた、接続故障報告アクノレッジを含むメッセージをアクセスネットワークから受信すること(そして、上述したように対応する接続故障記録を消去すること)を含むことができる。
【0026】
図4は、無線通信システムの中で接続故障の報告を実装するため一実施形態に使用できる、プロセス400のフローチャートを図解する。ステップ410は、接続故障記録を含むメッセージをアクセス端末から受信する。ステップ420は、接続故障報告アクノレッジを含むメッセージをアクセス端末へ送信する。プロセス400はさらに、受信した接続故障記録に基づき接続故障統計を編纂することを含むことができる。プロセス400はまた、接続故障記録に含まれたセクタIDによって識別されるアクセスネットワークへ、アクセス端末に関連する接続故障情報を転送することを含むことができる。
【0027】
図5は、開示されるいくつかの実施形態(上述したもの等)の実装にあたって使用できる装置500のブロック図である。一例として、装置500は、接続故障の発生に関連する接続故障記録を生成するように構成された記録生成ユニット(又はモジュール)510と、接続故障記録を含むメッセージをアクセスネットワーク(上述したもの等)へ送信するように構成された送信ユニット520と、を含むことができる。装置500はさらに、接続故障(例えば意図しない接続故障)を検出する(又は識別する)ように構成された検出ユニット(530)を含むことができる。装置500はまた、接続故障報告アクノレッジを含むメッセージをアクセスネットワークから受信するように構成された受信ユニット540を含むことができる。
【0028】
装置500において、記録生成ユニット510と、送信ユニット520と、検出ユニット530と、受信ユニット540とは、通信バス550へ結合できる。処理ユニット560と格納ユニット570もまた、通信バス550へ結合できる。処理ユニット560は、様々なユニットの動作を制御する、及び/又は調整するように構成できる。格納ユニット570は、処理ユニット560によって実行される命令を格納できる。格納ユニット570はまた、いくつかの実施形態において、上述したような接続故障記録を格納するように構成できる。
【0029】
図6は、開示されるいくつかの実施形態(上述したもの等)の実装にあたって使用できる装置600のブロック図である。一例として、装置600は、接続故障記録を含むメッセージをアクセス端末から受信するように構成された受信ユニット(又はモジュール)610と、接続故障報告アクノレッジを含むメッセージをアクセス端末へ送信するように構成された送信ユニット620と、を含むことができる。装置600はさらに、受信した接続故障記録に基づき接続故障統計を編纂するように構成された編纂ユニット630を含むことができる。装置600はまた、接続故障記録に含まれたセクタIDによって識別されるアクセスネットワークへ、アクセス端末に関連する接続故障情報を転送するように構成された転送ユニット640を含むことができる。
【0030】
装置600において、受信ユニット610と、送信ユニット620と、編纂ユニット630と、転送ユニット640とは、通信バス650へ結合できる。処理ユニット660とメモリユニット670もまた、通信バス650へ結合できる。処理ユニット660は、様々なユニットの動作を制御する、及び/又は調整するように構成できる。メモリユニット670は、処理ユニット660によって実行される命令を具現化できる。
【0031】
開示された様々な実施形態は、AT、AN、及び他の無線通信システム又はデバイスにて実装できる。
【0032】
図5から図6と他の実施形態における様々なユニット/モジュールは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせにて実装できる。本明細書において説明した様々なユニット/モジュールは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせにて実装できる。ハードウェア実装の場合には、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、プログラマブル論理デバイス(PLD)、その他電子ユニット、又はこれらの任意の組み合わせの中で、様々なユニットを実装できる。ソフトウェア実装の場合には、本明細書において説明した機能を遂行するモジュール(例えば、プロシージャ、関数、その他)で様々なユニットを実装できる。ソフトウェアコードはメモリユニットに格納でき、プロセッサ(又は処理ユニット)によって実行できる。メモリユニットはプロセッサの中か、又はプロセッサの外で実装でき、後者の場合には、当技術分野において公知の様々な手段により、これを通信可能な状態でプロセッサへ結合できる。
【0033】
本明細書において開示した実施形態は、RLPのいくつかの実施形態と、これのマルチリンク通信システム向け実装とを提供する。実施形態と実装は他にもある。開示された様々な実施形態は、BTS、BSC、AT、及び通信システム向けに構成された他の送信体及び受信体にて実装できる。
【0034】
当業者は、様々な技術・手法のいずれかを用いて情報と信号とを表現できることを理解するであろう。例えば、上の説明の全体を通じて言及されるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場又は磁性粒子、光場又は光粒子、又はこれらの任意の組み合わせによって表現できる。
【0035】
当業者はさらに、本明細書に開示する実施形態との関係で説明した様々な例証的論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズムステップを、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又は両方の組み合わせとして実装できることを認めるであろう。このハードウェア及びソフトウェアの互換性を明確に例証するため、様々な例証的コンポーネント、ブロック、モジュール、回路、及びステップを、概してそれらの機能の点で、上に説明した。かかる機能をハードウェアとして、又はソフトウェアとして実装するどうかは、特定のアプリケーションと、システム全体にかかる設計制約次第で決まる。当業者は、説明した機能を特定のアプリケーションごとに異なる方法で実装できるが、かかる実装の決定は、本発明の範囲からの逸脱を招くものとして解釈されるべきではない。
【0036】
本明細書に開示する実施形態との関係で説明した、様々な例証的論理ブロック、モジュール、及び回路は、本明細書において説明した機能を遂行するように設計された、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又はその他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲート又はトランジスタロジック、個別ハードウェアコンポーネント、又はこれらの任意の組み合わせにより実装又は遂行できる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよく、ただし代案において、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又は状態機械であってよい。プロセッサはまた、演算デバイスの組み合わせとして、例えばDSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連動する1つ以上のマイクロプロセッサ、又は他の何らかのかかる構成として、実装できる。
【0037】
本明細書に開示する実施形態との関係で説明した方法又はアルゴリズムのステップは、ハードウェアにて直接的に、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにて、又は前記2つの組み合わせにて、具現化できる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、又は当技術分野において公知の他の何らかの形をとる格納媒体の中にあってよい。例示的な格納媒体はプロセッサへ結合され、このようにしてプロセッサは格納媒体から情報を読み取ることができ、且つ格納媒体へ情報を書き込むことができる。代案において、格納媒体はプロセッサに一体化されてよい。プロセッサと格納媒体はASICの中にあってよい。ASICはATの中にあってよい。代案において、プロセッサと格納媒体は個別コンポーネントとしてATの中にあってよい。
【0038】
開示された実施形態の先の説明は、当業者が本発明を作ること、又は使用することを可能にするため提供されている。これらの実施形態に対する様々な修正は当業者にとって一目瞭然となるであろうし、本明細書に定める一般原理は、本発明の精神又は範囲から逸脱せずに他の実施形態へ応用できる。よって本発明は、本明細書に紹介した実施形態に限定されるべきものではなく、本明細書に開示した原理と新規の特徴とに一致する最も広い範囲が認められるべきものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信のための方法であって、
接続故障の発生に関連する接続故障記録を生成することと、
前記接続故障記録を含むメッセージをアクセスネットワークへ送信することと、
を備える、方法。
【請求項2】
前記接続故障報告記録は、前記接続故障が検出された時間に関連するタイムスタンプと、前記接続故障が発生したときのATのアクティブセットにおけるリファレンスパイロットに関連するセクタ識別と、前記接続故障が発生したところのセクタに関連する位置情報と、前記接続故障の理由との内、少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記接続故障記録は、意図しない接続故障に関連する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記アクセスネットワークとの接続を確立するときに、前記接続故障記録を含む前記メッセージを前記アクセスネットワークへ送信することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
接続故障報告アクノレッジを含むメッセージを前記アクセスネットワークから受信することをさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記アクセスネットワークから接続故障報告アクノレッジを含む前記メッセージを受信するときに、前記接続故障記録を消去することをさらに備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記接続故障記録を格納することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
無線通信のための方法であって、
アクセス端末から接続故障記録を含むメッセージを受信すること、該接続故障記録は接続故障の発生に関連する、
接続故障報告アクノレッジを含むメッセージを前記アクセス端末へ送信すること、
とを備える、方法。
【請求項9】
前記接続故障報告記録は、前記接続故障が検出された時間に関連するタイムスタンプと、前記接続故障が発生したときのATのアクティブセットにおけるリファレンスパイロットに関連するセクタ識別子と、前記接続故障が発生したところのセクタに関連する位置情報と、前記接続故障の理由との内、少なくとも1つを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記接続故障記録に部分的に基づき接続故障統計を編纂することをさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記接続故障記録に含まれたセクタ識別によって識別されるアクセスネットワークへ、前記接続故障に関連する情報を送ることをさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記接続故障記録は、意図しない接続故障に関連する、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
無線通信に適した装置であって、
接続故障の発生に関連する接続故障記録を生成する手段と、
前記接続故障記録を含むメッセージをアクセスネットワークへ送信する手段と、
を備える、装置。
【請求項14】
前記接続故障報告記録は、前記接続故障が検出された時間に関連するタイムスタンプと、前記接続故障が発生したときのATのアクティブセットにおけるリファレンスパイロットに関連するセクタ識別子と、前記接続故障が発生したところのセクタに関連する位置情報と、前記接続故障の理由との内、少なくとも1つを含む、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記接続故障記録は、意図しない接続故障に関連している、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記送信する手段はさらに、前記アクセスネットワークとの接続を確立するときに、前記接続故障記録を含む前記メッセージを前記アクセスネットワークへ送信するように構成される、請求項13に記載の装置。
【請求項17】
接続故障報告アクノレッジを含むメッセージを前記アクセスネットワークから受信するように構成された受信ユニットをさらに備える、請求項13に記載の装置。
【請求項18】
前記接続故障記録を格納するように構成された格納ユニットをさらに備える、請求項13に記載の装置。
【請求項19】
前記接続故障記録は、接続故障報告アクノレッジを含むメッセージを前記アクセスネットワークから受信するときに消去される、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記接続故障を検出するように構成された検出ユニットをさらに備える、請求項13に記載の装置。
【請求項21】
無線通信に適した装置であって、
接続故障記録を含むメッセージをアクセス端末から受信する手段と、接続故障記録は接続故障の発生に関連する、
接続故障報告アクノレッジを含むメッセージを前記アクセス端末へ送信する手段と、
を備える、装置。
【請求項22】
前記接続故障報告記録は、前記接続故障が検出された時間に関連するタイムスタンプと、前記接続故障が発生したときのATのアクティブセットにおけるリファレンスパイロットに関連するセクタ識別子と、前記接続故障が発生したところのセクタに関連する位置情報と、前記接続故障の理由との内、少なくとも1つを含む、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記接続故障記録に部分的に基づき接続故障統計を編纂する手段をさらに備える、請求項21に記載の装置。
【請求項24】
前記接続故障記録に含まれたセクタ識別によって識別されるアクセスネットワークへ、前記接続故障に関連する情報を転送する手段をさらに備える、請求項21に記載の装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−217399(P2011−217399A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−138671(P2011−138671)
【出願日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【分割の表示】特願2008−507875(P2008−507875)の分割
【原出願日】平成18年4月19日(2006.4.19)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】