無線通信装置及び再生位置表示方法
【課題】複数の宛先に向けて送信される同一のコンテンツを受信して再生する場合において、当該コンテンツの全体の中における現在の再生位置を表示することができる無線通信装置及び再生位置表示方法を提供する。
【解決手段】無線通信端末200Aは、コンテンツ再生部によって現在再生されている単位コンテンツが、コンテンツの何れの位置に該当するかを特定する再生位置特定情報を取得する情報取得部と、取得した再生位置特定情報を用いて、コンテンツ再生部によって現在再生されている単位コンテンツが、コンテンツの何れの位置に該当するかを示す現在再生位置を表示部217に表示させる表示処理部とを備える。
【解決手段】無線通信端末200Aは、コンテンツ再生部によって現在再生されている単位コンテンツが、コンテンツの何れの位置に該当するかを特定する再生位置特定情報を取得する情報取得部と、取得した再生位置特定情報を用いて、コンテンツ再生部によって現在再生されている単位コンテンツが、コンテンツの何れの位置に該当するかを示す現在再生位置を表示部217に表示させる表示処理部とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線基地局から複数の宛先に向けて送信されたコンテンツを再生する無線通信装置、及び当該コンテンツの再生位置を表示する再生位置表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
符号分割多元接続(CDMA)を用いた移動体通信システムでは、高速なデータ通信機能、例えば、1xEV-DO(1x evolution - data only)を用いた様々な通信サービスが提供されている。
【0003】
また、近年では、1xEV-DOが用いられる移動体通信システムにおいて、動画像などによって構成されるコンテンツを、通信チャネル(例えば、トラフィックチャネル)を用いて同時に複数の無線通信装置(例えば、無線通信端末や、カーナビゲーションシステムに接続される無線通信カードモジュールなど)に向けて送信するBCMCS(broadcast/multicast services)も提供されている(例えば、非特許文献1)。
【0004】
BCMCSでは、無線通信装置からのコンテンツ送信要求に応じて、或いはコンテンツの送信スケジュールにしたがって、コンテンツが通信チャネルを用いて無線基地局から送信される。
【0005】
また、既にコンテンツの送信が開始されている場合、無線通信装置は、ブロードキャスト(またはマルチキャスト)によって当該コンテンツを受信し、当該コンテンツの途中から再生を開始する。
【非特許文献1】“CDMA2000 High Rate Broadcast-Multicast Packet Data Air Interface Specification (C.S0054-0 Version 1.0) - Section 1.4: Broadcast Channels”、3GPP2、2004年2月
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、無線通信装置は、ブロードキャスト(またはマルチキャスト)によって既に送信が開始されている当該コンテンツを受信し、当該コンテンツの途中から再生を開始する。
【0007】
この場合、無線通信装置のユーザは、当該コンテンツの全体(先頭〜最後尾)の中における現在の再生位置を認識することが難しいといった問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、複数の宛先に向けて送信される同一のコンテンツを受信して再生する場合において、当該コンテンツの全体の中における現在の再生位置を表示することができる無線通信装置及び再生位置表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した問題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、複数の単位コンテンツ(単位コンテンツU)から構成され、無線基地局(例えば、無線基地局110A)から同時に複数の宛先に向けて送信されるコンテンツ(コンテンツデータCD)を受信するコンテンツ受信部(無線通信部201)と、前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツによって構成されるコンテンツ(コンテンツC)をリアルタイム再生するコンテンツ再生部(コンテンツ再生部205)と、所定の画像を表示する表示部(表示部217)とを備える無線通信装置(例えば、無線通信端末200A)であって、前記コンテンツ再生部によって現在再生されている前記単位コンテンツが、前記コンテンツの何れの位置に該当するかを特定する再生位置特定情報を取得する情報取得部(コンテンツ情報取得部207)と、前記情報取得部が取得した前記再生位置特定情報を用いて、前記コンテンツ再生部によって現在再生されている前記単位コンテンツが、前記コンテンツの何れの位置に該当するかを示す現在再生位置(画像P1)を前記表示部に表示させる表示処理部(制御部203)とを備えることを要旨とする。
【0010】
このような無線通信装置によれば、現在再生されている単位コンテンツが、当該コンテンツの先頭から最後尾までの間における何れの位置に該当するかを特定することができる再生位置特定情報が取得される。さらに、再生位置特定情報を用いて、コンテンツ再生部によって現在再生されている単位コンテンツが、当該コンテンツの先頭から最後尾までの間における何れの位置に該当するかを示す現在再生位置が表示部に表示される。
【0011】
このため、無線通信装置のユーザは、複数の宛先に向けて送信される同一のコンテンツを受信して再生する場合において、特に、既に送信が開始されているコンテンツを途中から受信する場合でも、当該コンテンツの全体(先頭〜最後尾)の中における現在の再生位置を容易に認識することができる。
【0012】
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記単位コンテンツは、シーケンス番号(シーケンス番号SN)を含み、前記情報取得部は、前記シーケンス番号、及び前記コンテンツの全体時間を示すコンテンツ時間情報を、前記再生位置特定情報として取得することを要旨とする。
【0013】
本発明の第3の特徴は、本発明の第2の特徴に係り、前記単位コンテンツは、前記コンテンツを識別するコンテンツ識別子(コンテンツ識別子CID)をさらに含み、前記情報取得部は、前記コンテンツ識別子と、前記コンテンツの送信スケジュールとが対応付けられた番組データ(例えば、番組データPD1)を取得し、取得した前記番組データから前記コンテンツ時間情報を取得することを要旨とする。
【0014】
本発明の第4の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツに伝送エラーが含まれている場合、前記情報取得部は、前記伝送エラーが含まれる前記単位コンテンツが前記コンテンツの何れの位置に該当するかを特定するエラー位置特定情報を取得し、前記表示処理部は、前記エラー位置特定情報を用いて、前記伝送エラーが含まれている前記単位コンテンツが前記コンテンツの何れの位置に該当するかを示すエラー位置を前記表示部に表示させることを要旨とする。
【0015】
本発明の第5の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツデータを記憶するコンテンツ記憶部(記憶部213)をさらに備え、前記表示処理部は、前記コンテンツにおける前記コンテンツ記憶部に記憶済みの領域を前記表示部に表示させることを要旨とする。
【0016】
本発明の第6の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記無線基地局から、前記無線基地局と異なる他無線基地局(例えば、無線基地局110B)にハンドオフする可能性があることを検出するハンドオフ検出部(ハンドオフ処理部209)と、前記ハンドオフ検出部によって前記可能性が検出された場合、前記コンテンツ受信部による前記コンテンツの受信ができなくなる可能性があることを報知する報知部(表示部217)とをさらに備えることを要旨とする。
【0017】
本発明の第7の特徴は、複数の単位コンテンツから構成され、無線基地局から同時に複数の宛先に向けて送信されるコンテンツを受信するコンテンツ受信部と、前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツをリアルタイム再生するコンテンツ再生部と、所定の画像を表示する表示部とを備える無線通信装置を用いた再生位置表示方法であって、前記コンテンツ再生部によって現在再生されている前記単位コンテンツが、前記コンテンツの何れの位置に該当するかを特定する再生位置特定情報を取得するステップ(例えば、ステップS50)と、取得した前記再生位置特定情報を用いて、前記コンテンツ再生部によって現在再生されている前記単位コンテンツが、前記コンテンツの何れの位置に該当するかを示す現在再生位置を前記表示部に表示させるステップ(例えば、ステップS80)とを備えることを要旨とする。
【0018】
本発明の第8の特徴は、本発明の第7の特徴に係り、前記単位コンテンツは、シーケンス番号を含み、前記再生位置特定情報を取得するステップでは、前記シーケンス番号、及び前記コンテンツの全体時間を示すコンテンツ時間情報を、前記再生位置特定情報として取得することを要旨とする。
【0019】
本発明の第9の特徴は、本発明の第8の特徴に係り、前記単位コンテンツは、前記コンテンツを識別するコンテンツ識別子をさらに含み、前記再生位置特定情報を取得するステップでは、前記コンテンツ識別子と、前記コンテンツの送信スケジュールとが対応付けられた番組データを取得し、取得した前記番組データから前記コンテンツ時間情報を取得することを要旨とする。
【0020】
本発明の第10の特徴は、本発明の第7乃至第9の特徴に係り、前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツに伝送エラーが含まれている場合、前記再生位置特定情報を取得するステップでは、前記伝送エラーが含まれる前記単位コンテンツが前記コンテンツの何れの位置に該当するかを特定するエラー位置特定情報を取得し、前記表示部に表示させるステップでは、前記エラー位置特定情報を用いて、前記伝送エラーが含まれている前記単位コンテンツが前記コンテンツの何れの位置に該当するかを示すエラー位置を前記表示部に表示させることを要旨とする。
【0021】
本発明の第11の特徴は、本発明の第7の特徴に係り、前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツを記憶するステップ(ステップS220)をさらに備え、前記表示部に表示するステップでは、前記コンテンツにおける前記コンテンツ記憶部に記憶済みの領域を前記表示部に表示させることを要旨とする。
【0022】
本発明の第12の特徴は、本発明の第7の特徴に係り、前記無線基地局から、前記無線基地局と異なる他無線基地局にハンドオフする可能性があることを検出するステップ(ステップS320)と、前記検出するステップにおいて前記可能性が検出された場合、前記コンテンツ受信部による前記コンテンツの受信ができなくなる可能性があることを報知するステップと(ステップS330)をさらに備えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明の特徴によれば、複数の宛先に向けて送信される同一のコンテンツを受信して再生する場合において、当該コンテンツの全体の中における現在の再生位置を表示することができる無線通信装置及び再生位置表示方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
次に、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
【0025】
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0026】
(移動体通信システムの全体概略構成)
図1は、本実施形態に係る無線通信装置を含む移動体通信システム10の全体概略構成図である。
【0027】
移動体通信システム10は、符号分割多元接続(CDMA)を用いた移動体通信システムである。移動体通信システム10では、無線基地局110A,110Bと、無線通信端末200A,200Bとの間において、無線通信が実行される。なお、移動体通信システム10を構成する無線基地局及び無線通信端末の数は、図1に示した数に限定されるものではない。
【0028】
無線通信端末200A,200B(無線通信装置)は、携帯電話端末である。無線通信端末200A,200Bは、動画像などによって構成されるコンテンツデータCD(図7参照)を、トラフィックチャネルTCHを介して受信する機能を備える。
【0029】
具体的には、無線通信端末200A,200Bは、BCMCS(broadcast/multicast services)の仕様にしたがい、ブロードキャストやマルチキャストを用いて複数の宛先に向けて同時に送信される同一内容のコンテンツC(図7参照)を受信することができる。
【0030】
無線基地局110A(または110B)は、無線通信端末200Aまたは無線通信端末200Bによって送信されたコンテンツ送信要求に応じて、或いはコンテンツデータCDの送信スケジュールにしたがって、コンテンツCを送信する。
【0031】
また、本実施形態では、自動車50に搭載されるカーナビゲーションシステム(不図示)に接続される無線通信カードモジュール250も、カーナビゲーションシステムと連携することによって、無線通信端末200A,200Bと同様の機能を提供することができる。
【0032】
無線基地局110A、BCMCSコントローラ120及びコンテンツサーバ130は、通信ネットワーク100によって接続される。
【0033】
BCMCSコントローラ120は、コンテンツサーバ130に格納されているコンテンツCの無線通信端末200A,200B及び無線通信カードモジュール250への送信を制御する。具体的には、BCMCSコントローラ120は、コンテンツデータCDごとの送信時刻や、BCMCSによるコンテンツデータCDの送信経路の制御などを実行する。
【0034】
(無線通信装置の論理ブロック構成)
図2は、本実施形態に係る無線通信装置を構成する無線通信端末200Aの機能ブロック構成図である。
【0035】
図2に示すように、無線通信端末200Aは、無線通信部201、制御部203、コンテンツ再生部205、コンテンツ情報取得部207、ハンドオフ処理部209、エラー処理部211、記憶部213、操作部215及び表示部217を備える。
【0036】
無線通信端末200Bも無線通信端末200Aと同様の機能ブロック構成を有する。また、無線通信カードモジュール250(図1参照)は、操作部215及び表示部217を備えていないが、当該機能は、自動車50に搭載されるカーナビゲーションシステム(不図示)によって提供される。
【0037】
また、以下、本発明との関連がある部分について主に説明する。したがって、無線通信端末200Aは、無線通信端末200Aとしての機能を実現する上で必須な、図示しない或いは説明を省略した論理ブロック(電源部など)を備える場合があることに留意されたい。
【0038】
無線通信部201は、CDMAにしたがった無線信号を送受信する。特に、本実施形態では、無線通信部201は、無線基地局(例えば、無線基地局110A)から複数の宛先に向けて送信されるコンテンツCを、トラフィックチャネルTCHを介して順次受信する。本実施形態において、無線通信部201は、コンテンツ受信部を構成する。
【0039】
図7は、コンテンツCを構成するコンテンツデータCDの構成図である。図7に示すように、コンテンツCは、複数の単位コンテンツUにから構成される。具体的には、単位コンテンツUは、ヘッダ情報HDを含むコンテンツデータCDによって構成される。
【0040】
ヘッダ情報HDは、コンテンツデータCDごとに割り当てられるシーケンス番号SN、及びコンテンツCを識別するコンテンツ識別子CIDを含む。コンテンツ識別子CIDは、コンテンツCの名称(番組名)などによって構成される。なお、コンテンツ識別子CIDは、必ずしもすべてのコンテンツCのヘッダ情報HDに含まれていなくてもよい。
【0041】
また、シーケンス番号SNは、コンテンツデータCDごとではなく、複数のコンテンツデータCDごとに割り当てるようにしてもよい。或いは、コンテンツデータCDがカプセリングするIPパケットやストリーミング用プロトコルなどによって付与されるシーケンス番号を用いてもよい。
【0042】
制御部203は、無線通信端末200Aの各機能ブロックを制御する。特に、本実施形態では、制御部203は、コンテンツ再生部205によって現在再生されているコンテンツCの部分、具体的には、単位コンテンツUが、コンテンツCの先頭から最後尾までの間における何れの位置に該当するかを示す“現在再生位置”を表示部217に表示させる(図8参照)。
【0043】
また、制御部203は、コンテンツCにおける記憶部213に記憶済みの領域を表示部217に表示させることができる。
【0044】
具体的には、制御部203は、コンテンツ情報取得部207が取得した再生位置特定情報、本実施形態では、シーケンス番号SN、コンテンツ識別子CID、及び番組データPD1,PD2(図9(a),(b)参照)に基づいて、コンテンツ再生部205によって現在再生されているコンテンツCの現在再生位置を表示部217に表示させる。
【0045】
本実施形態において、制御部203は、表示処理部を構成する。なお、コンテンツCの現在再生位置の具体的な表示方法については、後述する。
【0046】
また、制御部203は、操作部215がコンテンツCの再生の停止を要求する停止要求を受け付けたときに、コンテンツCの全体が記憶部213に記憶されていない場合、コンテンツCの全体が記憶部213に記憶されるまで、無線通信部201が受信したコンテンツデータCDの記憶部213への記憶を継続することができる。
【0047】
コンテンツ再生部205は、無線通信部201が受信したコンテンツデータCDによって構成されるコンテンツCをリアルタイム再生する。具体的には、コンテンツ再生部205は、コンテンツデータCDを復号し、コンテンツCを表示部217に表示させる。
【0048】
コンテンツ情報取得部207は、コンテンツ再生部205によって現在再生されているコンテンツCの部分(単位コンテンツU)が、コンテンツCの先頭から最後尾までの間における何れの位置に該当するかを特定する再生位置特定情報を取得する。本実施形態において、コンテンツ情報取得部207は、情報取得部を構成する。
【0049】
本実施形態では、コンテンツ情報取得部207は、シーケンス番号SN、コンテンツ識別子CID(図7参照)、及び番組データPD1,PD2(図9(a),(b)参照)を取得する。
【0050】
図9(a)及び(b)は、複数のコンテンツCと、コンテンツCを識別するコンテンツ識別子CIDと、コンテンツCの送信スケジュールとが対応付けられる番組データの例を示す。
【0051】
番組データPD1は、6:00〜8:00の間に、配信時間が3分である「今日の天気」が繰り返し送信されること、及び8:00〜10:00の間に、配信時間が10分である「今朝のニュース」が繰り返し送信されることを示す。
【0052】
番組データPD2は、6:00〜8:00の間に、1チャネル(1ch)において、配信時間が3分である「今日の天気」が繰り返し送信されること、及び2チャネル(2ch)において、配信時間が10分である「おすすめ情報」が繰り返し送信されることを示す。
【0053】
コンテンツ情報取得部207は、番組データPD1や番組データPD2を取得し、取得した番組データから、コンテンツCの先頭から最後尾までの全体時間(コンテンツ時間情報)を取得する。例えば、コンテンツ情報取得部207は、「今日の天気」であれば、全体時間が3分であることを取得する。
【0054】
また、コンテンツ情報取得部207は、無線通信部201が受信したコンテンツCに伝送エラーが含まれている場合、伝送エラーが含まれる単位コンテンツUがコンテンツCの何れの位置に該当するかを特定するエラー位置特定情報を取得することができる。具体的には、コンテンツ情報取得部207は、伝送エラーが含まれる単位コンテンツUの情報(例えば、シーケンス番号SN)をエラー処理部211から受信し、エラー位置特定情報を取得する。
【0055】
ハンドオフ処理部209は、無線通信端末200Aのハンドオフに関する処理を実行する。特に、本実施形態では、無線通信端末200Aが受信しているコンテンツデータCDの送信元の無線基地局(例えば、無線基地局110A)から、当該無線基地局と異なる他無線基地局(例えば、無線基地局110B)にハンドオフする可能性があることを検出する。本実施形態において、ハンドオフ処理部209は、ハンドオフ検出部を構成する。
【0056】
エラー処理部211は、無線通信部201が受信したコンテンツデータCDによって構成されるコンテンツCに伝送エラーに関する処理を実行する。特に、本実施形態では、エラー処理部211は、コンテンツCに伝送エラーが含まれている場合、伝送エラーが含まれている単位コンテンツUを再受信することができる。つまり、エラー処理部211は、伝送エラーが含まれない単位コンテンツUについては再受信しない。
【0057】
また、エラー処理部211は、伝送エラーが含まれる単位コンテンツUの情報(例えば、シーケンス番号SN)をコンテンツ情報取得部207に送信することができる。
【0058】
記憶部213は、無線通信部201が受信したコンテンツデータCDなどを記憶する。本実施形態において、記憶部213は、コンテンツ記憶部を構成する。
【0059】
操作部215は、無線通信端末200Aのユーザによって操作される各種キーなどの操作デバイスによって構成される。特に、本実施形態では、操作部215は、コンテンツCの再生を停止する停止要求を受け付ける。
【0060】
表示部217は、小型の表示機によって構成される。表示部217は、制御部203による制御に基づいて所定の情報を表示する。
【0061】
特に、本実施形態では、表示部217は、コンテンツ再生部205によって現在再生されているコンテンツCの現在再生位置を表示部217の下部に形成されたコンテンツ再生状態表示領域A1(図8参照)に表示する。さらに、表示部217は、コンテンツ再生状態表示領域A1において、伝送エラーを含む単位コンテンツUの位置(エラー位置)や、既に記憶部213に記憶されたコンテンツCの領域を表示することができる。
【0062】
また、表示部217は、ハンドオフ処理部209によって他無線基地局にハンドオフする可能性が検出された場合、無線通信部201によるコンテンツデータCDの受信ができなくなる可能性があることをユーザに報知することができる。本実施形態において、表示部217は、報知部を構成する。
【0063】
(無線通信装置の動作)
次に、上述した無線通信端末200Aの動作について説明する。具体的には、(1)コンテンツCの現在再生位置の表示動作、(2)コンテンツデータCDの受信時にエラーが発生した場合の動作、(3)コンテンツCの再生停止要求が行われた場合の動作、及び(4)コンテンツデータCDの送信元の無線基地局から他無線基地局にハンドオフする可能性がある場合の動作、について説明する。
【0064】
(1)コンテンツCの現在再生位置の表示動作
図3は、無線通信端末200AによるコンテンツCの現在再生位置の表示動作フロー図である。図3に示すように、ステップS10において、無線通信端末200Aは、コンテンツCの番組データを受信済みか否かを判定する。具体的には、無線通信端末200Aは、図9(a)に示す番組データPD1または図9(b)に示す番組データPD2を既に受信しているか否かを判定する。
【0065】
番組データを受信済みでない場合(ステップS10のNO)、ステップS20において、無線通信端末200Aは、ユーザが視聴するコンテンツC(例えば、「今日の天気」)のコンテンツ識別子CIDを取得する。
【0066】
ステップS30において、無線通信端末200Aは、取得したコンテンツCのコンテンツ識別子CIDに基づいて、コンテンツCに関連する番組データ(例えば、番組データPD1)、またはコンテンツCの全体時間(3分間)を示す情報をコンテンツサーバ130から受信する。
【0067】
番組データを受信した場合(ステップS30の“番組データ”)、ステップS40において、無線通信端末200Aは、受信した番組データPD1の内容に基づいて、コンテンツCの全体時間(3分間)を取得する。
【0068】
コンテンツCの全体時間を示す情報を受信した場合(ステップS30の“全体時間”)、ステップS50において、無線通信端末200Aは、受信した当該情報に基づいて、コンテンツCの全体時間(3分間)を取得する。この場合、無線通信端末200A(コンテンツ情報取得部207)は、シーケンス番号SN、及びコンテンツCの全体時間を示す情報(コンテンツ時間情報)を再生位置特定情報として用いる。
【0069】
ステップS60において、無線通信端末200Aは、受信したコンテンツデータCDに含まれるシーケンス番号SN(図7参照)を取得する。
【0070】
ステップS70において、無線通信端末200Aは、取得したシーケンス番号SN、及びコンテンツCの全体時間(3分間)に基づいて、コンテンツCの再生経過時間を演算する。
【0071】
具体的には、無線通信端末200Aは、シーケンス番号SNの値に基づいて、現在再生しているコンテンツCが、全体時間、つまり、コンテンツCの先頭から最後尾までの間において、何れの位置に該当するかを決定する。なお、シーケンス番号SNは、一定の基準(例えば、コンテンツデータCDごとや、所定数のコンテンツデータCDごとにインクリメントする)にしたがって付与されているものとする。
【0072】
ステップS80において、無線通信端末200Aは、演算した再生経過時間に基づいて、コンテンツCの“現在再生位置”を表示する。
【0073】
ここで、図8は、ステップS80において無線通信端末200Aの表示部217に表示される画面例を示す。図8に示すように、表示部217の下部には、コンテンツ再生状態表示領域A1が形成される。コンテンツ再生状態表示領域A1の左端部は、コンテンツCの先頭位置と対応する。コンテンツ再生状態表示領域A1の右端部は、コンテンツCの最後尾と対応する。
【0074】
画像P1は、表示部217において現在再生されているコンテンツCの現在再生位置、つまり、現在再生されているコンテンツCの部分が、コンテンツCの先頭から最後尾までの間において何れの位置に該当するかを示す画像である。
【0075】
無線通信端末200Aのユーザは、画像P1、及び左端部がコンテンツCの先頭位置に、コンテンツ再生状態表示領域A1の右端部がコンテンツCの最後尾に対応していることに基づいて、表示部217において現在再生されているコンテンツCの現在再生位置を認識することができる。
【0076】
画像P2は、無線通信端末200Aが未受信であるコンテンツCの部分を示す。画像P3は、無線通信端末200Aが既に受信し、記憶部213に記憶したコンテンツCの部分を示す。なお、無線通信端末200Aが、既に無線基地局(例えば、無線基地局110A)による送信が開始されているコンテンツCを途中(図中の符号S)から受信を開始した場合、画像P3のように、現在再生位置を示す画像P1よりも右側、つまり、現在再生位置よりも後に位置するコンテンツCの部分が、既に記憶部213に記憶されている場合もある。
【0077】
(2)コンテンツデータCDの受信時にエラーが発生した場合の動作
図4は、コンテンツの受信時にエラー(具体的には、伝送エラー)が発生した場合における無線通信端末200Aの動作フロー図である。図4に示すように、ステップS110において、無線通信端末200Aは、受信したコンテンツデータCDにエラーが発生したか否かを所定の周期で判定する。
【0078】
コンテンツデータCDにエラーが発生した場合(ステップS110のYES)、ステップS120において、無線通信端末200Aは、エラーが発生した箇所(具体的には、どの単位コンテンツUにおいてエラーが発生したか)を記憶する。
【0079】
次いで、ステップS130において、無線通信端末200Aは、コンテンツCを構成するすべてのコンテンツデータCDの受信が完了したか否かを判定する。
【0080】
すべてのコンテンツデータCDの受信が完了した場合(ステップS130のYES)、ステップS140において、無線通信端末200Aは、コンテンツデータCDにエラーが含まれているか否かを判定する。
【0081】
すべてのコンテンツデータCDの受信が完了していない場合(ステップS130のNO)、無線通信端末200Aは、ステップS110からの処理を繰り返す。
【0082】
コンテンツデータCDにエラーが含まれている場合(ステップS140のYES)、ステップS150において、無線通信端末200Aは、コンテンツCにエラーが含まれていること、及びエラー部分、具体的にはエラーを含む単位コンテンツUの再受信の要否を表示する。なお、無線通信端末200Aは、コンテンツ再生状態表示領域A1(図8参照)において、伝送エラーを含む単位コンテンツUの位置(エラー位置)を表示してもよい。
【0083】
ここで、図10(a)は、ステップS150において表示される画面例を示す。図10(a)に示すように、ユーザは、当該画面例に基づいて、エラーを含む単位コンテンツUの再受信の要否を決定する。
【0084】
一方、コンテンツデータCDにエラーが含まれていない場合(ステップS140のNO)、無線通信端末200Aは、処理を終了する。
【0085】
ステップS160において、無線通信端末200Aは、ユーザによるエラー部分の再受信の要求があったか否かを判定する。
【0086】
エラー部分の再受信の要求があった場合(ステップS160のYES)、ステップS170において、無線通信端末200Aは、当該エラーを含む単位コンテンツUを再受信する。さらに、無線通信端末200Aは、再受信した部分(単位コンテンツU)を記憶部213に記憶する。
【0087】
一方、エラー部分の再受信の要求がない場合(ステップS160のNO)、無線通信端末200Aは、処理を終了する。
【0088】
なお、図4に示した動作フローでは、コンテンツCを構成するコンテンツデータCDが繰り返し送信されることを前提とし、エラーを含む単位コンテンツUを再受信する形態としているが、コンテンツデータCDが繰り返し送信されない場合、無線通信端末200Aは、エラーを含む単位コンテンツUの再送をコンテンツサーバ130に要求してもよい。
【0089】
(3)コンテンツCの再生停止要求が行われた場合の動作
図5は、コンテンツCの再生停止要求が行われた場合の動作における無線通信端末200Aの動作フロー図である。図5に示すように、ステップS210において、無線通信端末200Aは、無線基地局(例えば、無線基地局110A)によって送信されたコンテンツデータCDを受信する。
【0090】
ステップS220において、無線通信端末200Aは、受信したコンテンツデータCDを記憶部213に記憶する。
【0091】
ステップS230において、無線通信端末200Aは、受信したコンテンツデータCDを用いて、コンテンツCを再生する。具体的には、無線通信端末200Aは、コンテンツデータCDを復号し、表示部217に動画像を表示したり、スピーカ(不図示)からオーディオ信号を出力したりする。
【0092】
ステップS240において、無線通信端末200Aは、コンテンツCの再生停止要求を受け付けたか否かを判定する。具体的には、無線通信端末200Aは、ユーザが操作部215を用いて所定の操作を実行することによって、コンテンツCの再生停止要求を受け付ける。
【0093】
コンテンツCの再生停止要求を受け付けた場合(ステップS240のYES)、ステップS250において、無線通信端末200Aは、コンテンツCの再生を停止する。
【0094】
コンテンツCの再生停止要求がない場合(ステップS240のNO)、無線通信端末200Aは、ステップS230からの処理を繰り返す。
【0095】
ステップS260において、無線通信端末200Aは、コンテンツCを構成するすべてのコンテンツデータCDが受信済みであるか否かを判定する。
【0096】
すべてのコンテンツデータCDが受信済みでない場合(ステップS260のNO)、ステップS270において、無線通信端末200Aは、コンテンツCを構成するコンテンツデータCDの受信及び記憶を継続する。すなわち、コンテンツCの全体が記憶されるまで受信を継続する。なお、コンテンツデータCDの受信及び記憶を継続するか否かをユーザに確認するようにしてもよい。
【0097】
一方、すべてのコンテンツデータCDが受信済みである場合(ステップS260のYES)、無線通信端末200Aは、コンテンツCを構成するコンテンツデータCDの受信を継続することなく、処理を終了する。
【0098】
(4)他無線基地局にハンドオフする可能性がある場合の動作
図6は、他無線基地局にハンドオフする可能性がある場合における無線通信端末200Aの動作フロー図である。図5に示すように、ステップS310において、無線通信端末200Aは、コンテンツデータCDを受信する。
【0099】
ステップS320において、無線通信端末200Aは、コンテンツデータCDを送信する無線基地局110Aからの無線信号の受信信号強度(RSSI)が所定の閾値以下か否か判定する。
【0100】
RSSIが所定の閾値以下の場合(ステップS320のYES)、ステップS330において、無線通信端末200Aは、無線基地局110Aから他無線基地局(例えば、無線基地局110B)にハンドオフする可能性があると判定し、ユーザに移動の中止を促す警告を表示する。
【0101】
ここで、図10(b)は、ステップS330において表示される画面例を示す。図10(b)に示すように、ユーザは、当該画面例に基づいて、ハンドオフする可能性があること、及び当該ハンドオフによってコンテンツデータCDの受信が継続できなくなることを認識する。
【0102】
次いで、ステップS340において、無線通信端末200Aは、コンテンツCを構成するすべてのコンテンツデータCDの受信が完了したか否かを判定する。
【0103】
すべてのコンテンツデータCDの受信が完了した場合(ステップS340のYES)、無線通信端末200Aは、処理を終了する。
【0104】
一方、すべてのコンテンツデータCDの受信が完了していない場合(ステップS340のNO)、無線通信端末200Aは、ステップS310からの処理を繰り返す。
【0105】
(作用・効果)
無線通信端末200Aによれば、現在再生されている単位コンテンツUの部分が、コンテンツCの先頭から最後尾までの間における何れの位置に該当するかを特定することができる再生位置特定情報(シーケンス番号SN、コンテンツ識別子CID及び番組データPD1,PD2)が取得される。
【0106】
さらに、再生位置特定情報を用いて、コンテンツ再生部205によって現在再生されている単位コンテンツUが、コンテンツCの先頭から最後尾までの間における何れの位置に該当するかを示す現在再生位置が表示部217に表示される。
【0107】
このため、無線通信端末200Aのユーザは、複数の宛先に向けて送信されるコンテンツCを受信して再生する場合において、特に、既に送信が開始されているコンテンツCを途中から受信する場合でも、コンテンツCの全体(先頭〜最後尾)の中における現在の再生位置を容易に認識することができる。
【0108】
無線通信端末200Aによれば、コンテンツCは、複数の単位コンテンツUに分割されているため、コンテンツCの受信時に伝送エラーが発生した場合には、エラー部分を含む単位コンテンツUのみを再受信することができる。
【0109】
つまり、無線通信端末200Aによれば、エラー部分を含む単位コンテンツUの再受信後には、トラフィックチャネルTCHなどの無線リソースを開放することができるため、無線リソースを効率的に利用することができる。
【0110】
無線通信端末200Aによれば、ユーザのコンテンツCの再生を停止する停止要求を受け付けたときに、コンテンツCの全体が記憶部213に記憶されていない場合、コンテンツCの全体が記憶部213に記憶されるまで、無線通信部201が受信したコンテンツCの記憶部213への記憶が継続される。
【0111】
このため、ユーザが意識することなく、コンテンツCの全体を記憶部213に記憶させ、コンテンツCの全体が記憶部213に記憶された後は、無線リソースを用いることなく、ユーザの要求に応じて、記憶部213に記憶されたコンテンツCを再生することができる。
【0112】
無線通信端末200Aによれば、コンテンツデータCDを送信する無線基地局110Aから他無線基地局にハンドオフする可能性が検出された場合、コンテンツデータCDの受信ができなくなる可能性があることがユーザに報知される。
【0113】
コンテンツデータCDの受信ができなくなる可能性があることが予めユーザに報知されると、コンテンツCの再生を継続したいユーザは、移動することを中止するため、無線通信端末200Aは、より確実にコンテンツデータCDを受信することができる。
【0114】
(その他の実施形態)
上述したように、本発明の一実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態が明らかとなろう。
【0115】
例えば、コンテンツCの現在再生位置の表示方法は、次のように変更することができる。図11は、無線通信端末200Aによる現在再生位置の表示動作の変更例を示す。また、図12は、本変更例に係るコンテンツC1を構成するコンテンツデータCD1の構成図である。なお、以下、上述した本発明の実施形態と異なる部分について主に説明する。
【0116】
図11に示すように、ステップS410において、無線通信端末200Aは、無線通信端末200Aは、無線基地局(例えば、無線基地局110A)によって送信されたコンテンツデータCDを受信する。
【0117】
ステップS420において、無線通信端末200Aは、受信したコンテンツデータCDに含まれるシーケンス番号SNを取得する。
【0118】
ステップS430において、無線通信端末200Aは、取得したシーケンス番号SN及び単位コンテンツUの再生単位時間に基づいて、コンテンツCの再生経過時間を演算する。
【0119】
具体的には、無線通信端末200Aは、シーケンス番号SN(例えば、コンテンツデータCDごとや、所定数のコンテンツデータCDごとにインクリメントする)、及び単位コンテンツUの再生単位時間(例えば、1秒間)に基づいて、コンテンツCの再生経過時間を演算する。例えば、コンテンツデータCDのシーケンス番号SNが100である場合、再生しているコンテンツデータCDは、コンテンツCの先頭から100秒経過しているものと演算する。
【0120】
ステップS440において、無線通信端末200Aは、演算した再生経過時間に基づいて、コンテンツCの現在再生位置を表示する。なお、表示部217での現在再生位置の表示方法は、上述した本発明の実施形態(図3のステップS80参照)と同様である。
【0121】
また、コンテンツデータCDの中に、コンテンツCの先頭から最後尾までの間において何れの位置に該当するかを示す直接示す情報(例えば、“1分00秒〜1分1秒/3分00秒”)を含めるようにしてもよい。
【0122】
さらに、コンテンツデータCDのシーケンス番号SN(例えば、100)と、コンテンツCの先頭及び最後尾のコンテンツデータCDのシーケンス番号SN(例えば、先頭=1、最後尾=1000)とに基づき、コンテンツCの現在再生位置を演算(例えば、(100−1)/(1000−1)し、表示してもよい。
【0123】
上述した実施形態における“現在再生位置”の表示方法は一例であり、例えば、コンテンツCの全体時間、及びコンテンツCの先頭からの経過時間を表示することで現在再生位置を表示してもよい。
【0124】
上述した実施形態では、コンテンツデータCDの送信にトラフィックチャネルTCHを用いる形態としたが、コンテンツデータCDの送信には、他のチャネル(例えば、配信用のブロードキャストチャネル)を用いてもよい。
【0125】
上述した実施形態では、表示部217に特定の画像(図10(b)参照)を表示することによって、コンテンツデータCDの受信ができなくなる可能性があることを報知する形態としたが、バイブレータによる振動、或いは音響信号によって当該可能性を報知してもよい。
【0126】
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】本発明の実施形態に係る移動体通信システムの全体概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る無線通信装置の機能ブロック構成図である。
【図3】本発明の実施形態に係る無線通信装置の動作フロー図である。
【図4】本発明の実施形態に係る無線通信装置の動作フロー図である。
【図5】本発明の実施形態に係る無線通信装置の動作フロー図である。
【図6】本発明の実施形態に係る無線通信装置の動作フロー図である。
【図7】本発明の実施形態に係るコンテンツデータの構成図である。
【図8】本発明の実施形態に係る無線通信装置において表示される画面例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る無線通信装置において表示される画面例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係る無線通信装置において表示される画面例を示す図である。
【図11】本発明の変更例に係る無線通信装置の動作フロー図である。
【図12】本発明の変更例に係るコンテンツデータの構成図である。
【符号の説明】
【0128】
10…移動体通信システム、50…自動車、100…通信ネットワーク、110A,110B…無線基地局、120…BCMCSコントローラ、130…コンテンツサーバ、200A,200B…無線通信端末、201…無線通信部、203…制御部、205…コンテンツ再生部、207…コンテンツ情報取得部、209…ハンドオフ処理部、211…エラー処理部、213…記憶部、215…操作部、217…表示部、250…無線通信カードモジュール、A1…コンテンツ再生状態表示領域、C,C1…コンテンツ、CD,CD1…コンテンツデータ、CID…コンテンツ識別子、HD…ヘッダ情報、P1〜P3…画像、PD1,PD2…番組データ、SN…シーケンス番号、TCH…トラフィックチャネル、U…単位コンテンツ
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線基地局から複数の宛先に向けて送信されたコンテンツを再生する無線通信装置、及び当該コンテンツの再生位置を表示する再生位置表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
符号分割多元接続(CDMA)を用いた移動体通信システムでは、高速なデータ通信機能、例えば、1xEV-DO(1x evolution - data only)を用いた様々な通信サービスが提供されている。
【0003】
また、近年では、1xEV-DOが用いられる移動体通信システムにおいて、動画像などによって構成されるコンテンツを、通信チャネル(例えば、トラフィックチャネル)を用いて同時に複数の無線通信装置(例えば、無線通信端末や、カーナビゲーションシステムに接続される無線通信カードモジュールなど)に向けて送信するBCMCS(broadcast/multicast services)も提供されている(例えば、非特許文献1)。
【0004】
BCMCSでは、無線通信装置からのコンテンツ送信要求に応じて、或いはコンテンツの送信スケジュールにしたがって、コンテンツが通信チャネルを用いて無線基地局から送信される。
【0005】
また、既にコンテンツの送信が開始されている場合、無線通信装置は、ブロードキャスト(またはマルチキャスト)によって当該コンテンツを受信し、当該コンテンツの途中から再生を開始する。
【非特許文献1】“CDMA2000 High Rate Broadcast-Multicast Packet Data Air Interface Specification (C.S0054-0 Version 1.0) - Section 1.4: Broadcast Channels”、3GPP2、2004年2月
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、無線通信装置は、ブロードキャスト(またはマルチキャスト)によって既に送信が開始されている当該コンテンツを受信し、当該コンテンツの途中から再生を開始する。
【0007】
この場合、無線通信装置のユーザは、当該コンテンツの全体(先頭〜最後尾)の中における現在の再生位置を認識することが難しいといった問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、複数の宛先に向けて送信される同一のコンテンツを受信して再生する場合において、当該コンテンツの全体の中における現在の再生位置を表示することができる無線通信装置及び再生位置表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した問題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、複数の単位コンテンツ(単位コンテンツU)から構成され、無線基地局(例えば、無線基地局110A)から同時に複数の宛先に向けて送信されるコンテンツ(コンテンツデータCD)を受信するコンテンツ受信部(無線通信部201)と、前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツによって構成されるコンテンツ(コンテンツC)をリアルタイム再生するコンテンツ再生部(コンテンツ再生部205)と、所定の画像を表示する表示部(表示部217)とを備える無線通信装置(例えば、無線通信端末200A)であって、前記コンテンツ再生部によって現在再生されている前記単位コンテンツが、前記コンテンツの何れの位置に該当するかを特定する再生位置特定情報を取得する情報取得部(コンテンツ情報取得部207)と、前記情報取得部が取得した前記再生位置特定情報を用いて、前記コンテンツ再生部によって現在再生されている前記単位コンテンツが、前記コンテンツの何れの位置に該当するかを示す現在再生位置(画像P1)を前記表示部に表示させる表示処理部(制御部203)とを備えることを要旨とする。
【0010】
このような無線通信装置によれば、現在再生されている単位コンテンツが、当該コンテンツの先頭から最後尾までの間における何れの位置に該当するかを特定することができる再生位置特定情報が取得される。さらに、再生位置特定情報を用いて、コンテンツ再生部によって現在再生されている単位コンテンツが、当該コンテンツの先頭から最後尾までの間における何れの位置に該当するかを示す現在再生位置が表示部に表示される。
【0011】
このため、無線通信装置のユーザは、複数の宛先に向けて送信される同一のコンテンツを受信して再生する場合において、特に、既に送信が開始されているコンテンツを途中から受信する場合でも、当該コンテンツの全体(先頭〜最後尾)の中における現在の再生位置を容易に認識することができる。
【0012】
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記単位コンテンツは、シーケンス番号(シーケンス番号SN)を含み、前記情報取得部は、前記シーケンス番号、及び前記コンテンツの全体時間を示すコンテンツ時間情報を、前記再生位置特定情報として取得することを要旨とする。
【0013】
本発明の第3の特徴は、本発明の第2の特徴に係り、前記単位コンテンツは、前記コンテンツを識別するコンテンツ識別子(コンテンツ識別子CID)をさらに含み、前記情報取得部は、前記コンテンツ識別子と、前記コンテンツの送信スケジュールとが対応付けられた番組データ(例えば、番組データPD1)を取得し、取得した前記番組データから前記コンテンツ時間情報を取得することを要旨とする。
【0014】
本発明の第4の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツに伝送エラーが含まれている場合、前記情報取得部は、前記伝送エラーが含まれる前記単位コンテンツが前記コンテンツの何れの位置に該当するかを特定するエラー位置特定情報を取得し、前記表示処理部は、前記エラー位置特定情報を用いて、前記伝送エラーが含まれている前記単位コンテンツが前記コンテンツの何れの位置に該当するかを示すエラー位置を前記表示部に表示させることを要旨とする。
【0015】
本発明の第5の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツデータを記憶するコンテンツ記憶部(記憶部213)をさらに備え、前記表示処理部は、前記コンテンツにおける前記コンテンツ記憶部に記憶済みの領域を前記表示部に表示させることを要旨とする。
【0016】
本発明の第6の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記無線基地局から、前記無線基地局と異なる他無線基地局(例えば、無線基地局110B)にハンドオフする可能性があることを検出するハンドオフ検出部(ハンドオフ処理部209)と、前記ハンドオフ検出部によって前記可能性が検出された場合、前記コンテンツ受信部による前記コンテンツの受信ができなくなる可能性があることを報知する報知部(表示部217)とをさらに備えることを要旨とする。
【0017】
本発明の第7の特徴は、複数の単位コンテンツから構成され、無線基地局から同時に複数の宛先に向けて送信されるコンテンツを受信するコンテンツ受信部と、前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツをリアルタイム再生するコンテンツ再生部と、所定の画像を表示する表示部とを備える無線通信装置を用いた再生位置表示方法であって、前記コンテンツ再生部によって現在再生されている前記単位コンテンツが、前記コンテンツの何れの位置に該当するかを特定する再生位置特定情報を取得するステップ(例えば、ステップS50)と、取得した前記再生位置特定情報を用いて、前記コンテンツ再生部によって現在再生されている前記単位コンテンツが、前記コンテンツの何れの位置に該当するかを示す現在再生位置を前記表示部に表示させるステップ(例えば、ステップS80)とを備えることを要旨とする。
【0018】
本発明の第8の特徴は、本発明の第7の特徴に係り、前記単位コンテンツは、シーケンス番号を含み、前記再生位置特定情報を取得するステップでは、前記シーケンス番号、及び前記コンテンツの全体時間を示すコンテンツ時間情報を、前記再生位置特定情報として取得することを要旨とする。
【0019】
本発明の第9の特徴は、本発明の第8の特徴に係り、前記単位コンテンツは、前記コンテンツを識別するコンテンツ識別子をさらに含み、前記再生位置特定情報を取得するステップでは、前記コンテンツ識別子と、前記コンテンツの送信スケジュールとが対応付けられた番組データを取得し、取得した前記番組データから前記コンテンツ時間情報を取得することを要旨とする。
【0020】
本発明の第10の特徴は、本発明の第7乃至第9の特徴に係り、前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツに伝送エラーが含まれている場合、前記再生位置特定情報を取得するステップでは、前記伝送エラーが含まれる前記単位コンテンツが前記コンテンツの何れの位置に該当するかを特定するエラー位置特定情報を取得し、前記表示部に表示させるステップでは、前記エラー位置特定情報を用いて、前記伝送エラーが含まれている前記単位コンテンツが前記コンテンツの何れの位置に該当するかを示すエラー位置を前記表示部に表示させることを要旨とする。
【0021】
本発明の第11の特徴は、本発明の第7の特徴に係り、前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツを記憶するステップ(ステップS220)をさらに備え、前記表示部に表示するステップでは、前記コンテンツにおける前記コンテンツ記憶部に記憶済みの領域を前記表示部に表示させることを要旨とする。
【0022】
本発明の第12の特徴は、本発明の第7の特徴に係り、前記無線基地局から、前記無線基地局と異なる他無線基地局にハンドオフする可能性があることを検出するステップ(ステップS320)と、前記検出するステップにおいて前記可能性が検出された場合、前記コンテンツ受信部による前記コンテンツの受信ができなくなる可能性があることを報知するステップと(ステップS330)をさらに備えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明の特徴によれば、複数の宛先に向けて送信される同一のコンテンツを受信して再生する場合において、当該コンテンツの全体の中における現在の再生位置を表示することができる無線通信装置及び再生位置表示方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
次に、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
【0025】
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0026】
(移動体通信システムの全体概略構成)
図1は、本実施形態に係る無線通信装置を含む移動体通信システム10の全体概略構成図である。
【0027】
移動体通信システム10は、符号分割多元接続(CDMA)を用いた移動体通信システムである。移動体通信システム10では、無線基地局110A,110Bと、無線通信端末200A,200Bとの間において、無線通信が実行される。なお、移動体通信システム10を構成する無線基地局及び無線通信端末の数は、図1に示した数に限定されるものではない。
【0028】
無線通信端末200A,200B(無線通信装置)は、携帯電話端末である。無線通信端末200A,200Bは、動画像などによって構成されるコンテンツデータCD(図7参照)を、トラフィックチャネルTCHを介して受信する機能を備える。
【0029】
具体的には、無線通信端末200A,200Bは、BCMCS(broadcast/multicast services)の仕様にしたがい、ブロードキャストやマルチキャストを用いて複数の宛先に向けて同時に送信される同一内容のコンテンツC(図7参照)を受信することができる。
【0030】
無線基地局110A(または110B)は、無線通信端末200Aまたは無線通信端末200Bによって送信されたコンテンツ送信要求に応じて、或いはコンテンツデータCDの送信スケジュールにしたがって、コンテンツCを送信する。
【0031】
また、本実施形態では、自動車50に搭載されるカーナビゲーションシステム(不図示)に接続される無線通信カードモジュール250も、カーナビゲーションシステムと連携することによって、無線通信端末200A,200Bと同様の機能を提供することができる。
【0032】
無線基地局110A、BCMCSコントローラ120及びコンテンツサーバ130は、通信ネットワーク100によって接続される。
【0033】
BCMCSコントローラ120は、コンテンツサーバ130に格納されているコンテンツCの無線通信端末200A,200B及び無線通信カードモジュール250への送信を制御する。具体的には、BCMCSコントローラ120は、コンテンツデータCDごとの送信時刻や、BCMCSによるコンテンツデータCDの送信経路の制御などを実行する。
【0034】
(無線通信装置の論理ブロック構成)
図2は、本実施形態に係る無線通信装置を構成する無線通信端末200Aの機能ブロック構成図である。
【0035】
図2に示すように、無線通信端末200Aは、無線通信部201、制御部203、コンテンツ再生部205、コンテンツ情報取得部207、ハンドオフ処理部209、エラー処理部211、記憶部213、操作部215及び表示部217を備える。
【0036】
無線通信端末200Bも無線通信端末200Aと同様の機能ブロック構成を有する。また、無線通信カードモジュール250(図1参照)は、操作部215及び表示部217を備えていないが、当該機能は、自動車50に搭載されるカーナビゲーションシステム(不図示)によって提供される。
【0037】
また、以下、本発明との関連がある部分について主に説明する。したがって、無線通信端末200Aは、無線通信端末200Aとしての機能を実現する上で必須な、図示しない或いは説明を省略した論理ブロック(電源部など)を備える場合があることに留意されたい。
【0038】
無線通信部201は、CDMAにしたがった無線信号を送受信する。特に、本実施形態では、無線通信部201は、無線基地局(例えば、無線基地局110A)から複数の宛先に向けて送信されるコンテンツCを、トラフィックチャネルTCHを介して順次受信する。本実施形態において、無線通信部201は、コンテンツ受信部を構成する。
【0039】
図7は、コンテンツCを構成するコンテンツデータCDの構成図である。図7に示すように、コンテンツCは、複数の単位コンテンツUにから構成される。具体的には、単位コンテンツUは、ヘッダ情報HDを含むコンテンツデータCDによって構成される。
【0040】
ヘッダ情報HDは、コンテンツデータCDごとに割り当てられるシーケンス番号SN、及びコンテンツCを識別するコンテンツ識別子CIDを含む。コンテンツ識別子CIDは、コンテンツCの名称(番組名)などによって構成される。なお、コンテンツ識別子CIDは、必ずしもすべてのコンテンツCのヘッダ情報HDに含まれていなくてもよい。
【0041】
また、シーケンス番号SNは、コンテンツデータCDごとではなく、複数のコンテンツデータCDごとに割り当てるようにしてもよい。或いは、コンテンツデータCDがカプセリングするIPパケットやストリーミング用プロトコルなどによって付与されるシーケンス番号を用いてもよい。
【0042】
制御部203は、無線通信端末200Aの各機能ブロックを制御する。特に、本実施形態では、制御部203は、コンテンツ再生部205によって現在再生されているコンテンツCの部分、具体的には、単位コンテンツUが、コンテンツCの先頭から最後尾までの間における何れの位置に該当するかを示す“現在再生位置”を表示部217に表示させる(図8参照)。
【0043】
また、制御部203は、コンテンツCにおける記憶部213に記憶済みの領域を表示部217に表示させることができる。
【0044】
具体的には、制御部203は、コンテンツ情報取得部207が取得した再生位置特定情報、本実施形態では、シーケンス番号SN、コンテンツ識別子CID、及び番組データPD1,PD2(図9(a),(b)参照)に基づいて、コンテンツ再生部205によって現在再生されているコンテンツCの現在再生位置を表示部217に表示させる。
【0045】
本実施形態において、制御部203は、表示処理部を構成する。なお、コンテンツCの現在再生位置の具体的な表示方法については、後述する。
【0046】
また、制御部203は、操作部215がコンテンツCの再生の停止を要求する停止要求を受け付けたときに、コンテンツCの全体が記憶部213に記憶されていない場合、コンテンツCの全体が記憶部213に記憶されるまで、無線通信部201が受信したコンテンツデータCDの記憶部213への記憶を継続することができる。
【0047】
コンテンツ再生部205は、無線通信部201が受信したコンテンツデータCDによって構成されるコンテンツCをリアルタイム再生する。具体的には、コンテンツ再生部205は、コンテンツデータCDを復号し、コンテンツCを表示部217に表示させる。
【0048】
コンテンツ情報取得部207は、コンテンツ再生部205によって現在再生されているコンテンツCの部分(単位コンテンツU)が、コンテンツCの先頭から最後尾までの間における何れの位置に該当するかを特定する再生位置特定情報を取得する。本実施形態において、コンテンツ情報取得部207は、情報取得部を構成する。
【0049】
本実施形態では、コンテンツ情報取得部207は、シーケンス番号SN、コンテンツ識別子CID(図7参照)、及び番組データPD1,PD2(図9(a),(b)参照)を取得する。
【0050】
図9(a)及び(b)は、複数のコンテンツCと、コンテンツCを識別するコンテンツ識別子CIDと、コンテンツCの送信スケジュールとが対応付けられる番組データの例を示す。
【0051】
番組データPD1は、6:00〜8:00の間に、配信時間が3分である「今日の天気」が繰り返し送信されること、及び8:00〜10:00の間に、配信時間が10分である「今朝のニュース」が繰り返し送信されることを示す。
【0052】
番組データPD2は、6:00〜8:00の間に、1チャネル(1ch)において、配信時間が3分である「今日の天気」が繰り返し送信されること、及び2チャネル(2ch)において、配信時間が10分である「おすすめ情報」が繰り返し送信されることを示す。
【0053】
コンテンツ情報取得部207は、番組データPD1や番組データPD2を取得し、取得した番組データから、コンテンツCの先頭から最後尾までの全体時間(コンテンツ時間情報)を取得する。例えば、コンテンツ情報取得部207は、「今日の天気」であれば、全体時間が3分であることを取得する。
【0054】
また、コンテンツ情報取得部207は、無線通信部201が受信したコンテンツCに伝送エラーが含まれている場合、伝送エラーが含まれる単位コンテンツUがコンテンツCの何れの位置に該当するかを特定するエラー位置特定情報を取得することができる。具体的には、コンテンツ情報取得部207は、伝送エラーが含まれる単位コンテンツUの情報(例えば、シーケンス番号SN)をエラー処理部211から受信し、エラー位置特定情報を取得する。
【0055】
ハンドオフ処理部209は、無線通信端末200Aのハンドオフに関する処理を実行する。特に、本実施形態では、無線通信端末200Aが受信しているコンテンツデータCDの送信元の無線基地局(例えば、無線基地局110A)から、当該無線基地局と異なる他無線基地局(例えば、無線基地局110B)にハンドオフする可能性があることを検出する。本実施形態において、ハンドオフ処理部209は、ハンドオフ検出部を構成する。
【0056】
エラー処理部211は、無線通信部201が受信したコンテンツデータCDによって構成されるコンテンツCに伝送エラーに関する処理を実行する。特に、本実施形態では、エラー処理部211は、コンテンツCに伝送エラーが含まれている場合、伝送エラーが含まれている単位コンテンツUを再受信することができる。つまり、エラー処理部211は、伝送エラーが含まれない単位コンテンツUについては再受信しない。
【0057】
また、エラー処理部211は、伝送エラーが含まれる単位コンテンツUの情報(例えば、シーケンス番号SN)をコンテンツ情報取得部207に送信することができる。
【0058】
記憶部213は、無線通信部201が受信したコンテンツデータCDなどを記憶する。本実施形態において、記憶部213は、コンテンツ記憶部を構成する。
【0059】
操作部215は、無線通信端末200Aのユーザによって操作される各種キーなどの操作デバイスによって構成される。特に、本実施形態では、操作部215は、コンテンツCの再生を停止する停止要求を受け付ける。
【0060】
表示部217は、小型の表示機によって構成される。表示部217は、制御部203による制御に基づいて所定の情報を表示する。
【0061】
特に、本実施形態では、表示部217は、コンテンツ再生部205によって現在再生されているコンテンツCの現在再生位置を表示部217の下部に形成されたコンテンツ再生状態表示領域A1(図8参照)に表示する。さらに、表示部217は、コンテンツ再生状態表示領域A1において、伝送エラーを含む単位コンテンツUの位置(エラー位置)や、既に記憶部213に記憶されたコンテンツCの領域を表示することができる。
【0062】
また、表示部217は、ハンドオフ処理部209によって他無線基地局にハンドオフする可能性が検出された場合、無線通信部201によるコンテンツデータCDの受信ができなくなる可能性があることをユーザに報知することができる。本実施形態において、表示部217は、報知部を構成する。
【0063】
(無線通信装置の動作)
次に、上述した無線通信端末200Aの動作について説明する。具体的には、(1)コンテンツCの現在再生位置の表示動作、(2)コンテンツデータCDの受信時にエラーが発生した場合の動作、(3)コンテンツCの再生停止要求が行われた場合の動作、及び(4)コンテンツデータCDの送信元の無線基地局から他無線基地局にハンドオフする可能性がある場合の動作、について説明する。
【0064】
(1)コンテンツCの現在再生位置の表示動作
図3は、無線通信端末200AによるコンテンツCの現在再生位置の表示動作フロー図である。図3に示すように、ステップS10において、無線通信端末200Aは、コンテンツCの番組データを受信済みか否かを判定する。具体的には、無線通信端末200Aは、図9(a)に示す番組データPD1または図9(b)に示す番組データPD2を既に受信しているか否かを判定する。
【0065】
番組データを受信済みでない場合(ステップS10のNO)、ステップS20において、無線通信端末200Aは、ユーザが視聴するコンテンツC(例えば、「今日の天気」)のコンテンツ識別子CIDを取得する。
【0066】
ステップS30において、無線通信端末200Aは、取得したコンテンツCのコンテンツ識別子CIDに基づいて、コンテンツCに関連する番組データ(例えば、番組データPD1)、またはコンテンツCの全体時間(3分間)を示す情報をコンテンツサーバ130から受信する。
【0067】
番組データを受信した場合(ステップS30の“番組データ”)、ステップS40において、無線通信端末200Aは、受信した番組データPD1の内容に基づいて、コンテンツCの全体時間(3分間)を取得する。
【0068】
コンテンツCの全体時間を示す情報を受信した場合(ステップS30の“全体時間”)、ステップS50において、無線通信端末200Aは、受信した当該情報に基づいて、コンテンツCの全体時間(3分間)を取得する。この場合、無線通信端末200A(コンテンツ情報取得部207)は、シーケンス番号SN、及びコンテンツCの全体時間を示す情報(コンテンツ時間情報)を再生位置特定情報として用いる。
【0069】
ステップS60において、無線通信端末200Aは、受信したコンテンツデータCDに含まれるシーケンス番号SN(図7参照)を取得する。
【0070】
ステップS70において、無線通信端末200Aは、取得したシーケンス番号SN、及びコンテンツCの全体時間(3分間)に基づいて、コンテンツCの再生経過時間を演算する。
【0071】
具体的には、無線通信端末200Aは、シーケンス番号SNの値に基づいて、現在再生しているコンテンツCが、全体時間、つまり、コンテンツCの先頭から最後尾までの間において、何れの位置に該当するかを決定する。なお、シーケンス番号SNは、一定の基準(例えば、コンテンツデータCDごとや、所定数のコンテンツデータCDごとにインクリメントする)にしたがって付与されているものとする。
【0072】
ステップS80において、無線通信端末200Aは、演算した再生経過時間に基づいて、コンテンツCの“現在再生位置”を表示する。
【0073】
ここで、図8は、ステップS80において無線通信端末200Aの表示部217に表示される画面例を示す。図8に示すように、表示部217の下部には、コンテンツ再生状態表示領域A1が形成される。コンテンツ再生状態表示領域A1の左端部は、コンテンツCの先頭位置と対応する。コンテンツ再生状態表示領域A1の右端部は、コンテンツCの最後尾と対応する。
【0074】
画像P1は、表示部217において現在再生されているコンテンツCの現在再生位置、つまり、現在再生されているコンテンツCの部分が、コンテンツCの先頭から最後尾までの間において何れの位置に該当するかを示す画像である。
【0075】
無線通信端末200Aのユーザは、画像P1、及び左端部がコンテンツCの先頭位置に、コンテンツ再生状態表示領域A1の右端部がコンテンツCの最後尾に対応していることに基づいて、表示部217において現在再生されているコンテンツCの現在再生位置を認識することができる。
【0076】
画像P2は、無線通信端末200Aが未受信であるコンテンツCの部分を示す。画像P3は、無線通信端末200Aが既に受信し、記憶部213に記憶したコンテンツCの部分を示す。なお、無線通信端末200Aが、既に無線基地局(例えば、無線基地局110A)による送信が開始されているコンテンツCを途中(図中の符号S)から受信を開始した場合、画像P3のように、現在再生位置を示す画像P1よりも右側、つまり、現在再生位置よりも後に位置するコンテンツCの部分が、既に記憶部213に記憶されている場合もある。
【0077】
(2)コンテンツデータCDの受信時にエラーが発生した場合の動作
図4は、コンテンツの受信時にエラー(具体的には、伝送エラー)が発生した場合における無線通信端末200Aの動作フロー図である。図4に示すように、ステップS110において、無線通信端末200Aは、受信したコンテンツデータCDにエラーが発生したか否かを所定の周期で判定する。
【0078】
コンテンツデータCDにエラーが発生した場合(ステップS110のYES)、ステップS120において、無線通信端末200Aは、エラーが発生した箇所(具体的には、どの単位コンテンツUにおいてエラーが発生したか)を記憶する。
【0079】
次いで、ステップS130において、無線通信端末200Aは、コンテンツCを構成するすべてのコンテンツデータCDの受信が完了したか否かを判定する。
【0080】
すべてのコンテンツデータCDの受信が完了した場合(ステップS130のYES)、ステップS140において、無線通信端末200Aは、コンテンツデータCDにエラーが含まれているか否かを判定する。
【0081】
すべてのコンテンツデータCDの受信が完了していない場合(ステップS130のNO)、無線通信端末200Aは、ステップS110からの処理を繰り返す。
【0082】
コンテンツデータCDにエラーが含まれている場合(ステップS140のYES)、ステップS150において、無線通信端末200Aは、コンテンツCにエラーが含まれていること、及びエラー部分、具体的にはエラーを含む単位コンテンツUの再受信の要否を表示する。なお、無線通信端末200Aは、コンテンツ再生状態表示領域A1(図8参照)において、伝送エラーを含む単位コンテンツUの位置(エラー位置)を表示してもよい。
【0083】
ここで、図10(a)は、ステップS150において表示される画面例を示す。図10(a)に示すように、ユーザは、当該画面例に基づいて、エラーを含む単位コンテンツUの再受信の要否を決定する。
【0084】
一方、コンテンツデータCDにエラーが含まれていない場合(ステップS140のNO)、無線通信端末200Aは、処理を終了する。
【0085】
ステップS160において、無線通信端末200Aは、ユーザによるエラー部分の再受信の要求があったか否かを判定する。
【0086】
エラー部分の再受信の要求があった場合(ステップS160のYES)、ステップS170において、無線通信端末200Aは、当該エラーを含む単位コンテンツUを再受信する。さらに、無線通信端末200Aは、再受信した部分(単位コンテンツU)を記憶部213に記憶する。
【0087】
一方、エラー部分の再受信の要求がない場合(ステップS160のNO)、無線通信端末200Aは、処理を終了する。
【0088】
なお、図4に示した動作フローでは、コンテンツCを構成するコンテンツデータCDが繰り返し送信されることを前提とし、エラーを含む単位コンテンツUを再受信する形態としているが、コンテンツデータCDが繰り返し送信されない場合、無線通信端末200Aは、エラーを含む単位コンテンツUの再送をコンテンツサーバ130に要求してもよい。
【0089】
(3)コンテンツCの再生停止要求が行われた場合の動作
図5は、コンテンツCの再生停止要求が行われた場合の動作における無線通信端末200Aの動作フロー図である。図5に示すように、ステップS210において、無線通信端末200Aは、無線基地局(例えば、無線基地局110A)によって送信されたコンテンツデータCDを受信する。
【0090】
ステップS220において、無線通信端末200Aは、受信したコンテンツデータCDを記憶部213に記憶する。
【0091】
ステップS230において、無線通信端末200Aは、受信したコンテンツデータCDを用いて、コンテンツCを再生する。具体的には、無線通信端末200Aは、コンテンツデータCDを復号し、表示部217に動画像を表示したり、スピーカ(不図示)からオーディオ信号を出力したりする。
【0092】
ステップS240において、無線通信端末200Aは、コンテンツCの再生停止要求を受け付けたか否かを判定する。具体的には、無線通信端末200Aは、ユーザが操作部215を用いて所定の操作を実行することによって、コンテンツCの再生停止要求を受け付ける。
【0093】
コンテンツCの再生停止要求を受け付けた場合(ステップS240のYES)、ステップS250において、無線通信端末200Aは、コンテンツCの再生を停止する。
【0094】
コンテンツCの再生停止要求がない場合(ステップS240のNO)、無線通信端末200Aは、ステップS230からの処理を繰り返す。
【0095】
ステップS260において、無線通信端末200Aは、コンテンツCを構成するすべてのコンテンツデータCDが受信済みであるか否かを判定する。
【0096】
すべてのコンテンツデータCDが受信済みでない場合(ステップS260のNO)、ステップS270において、無線通信端末200Aは、コンテンツCを構成するコンテンツデータCDの受信及び記憶を継続する。すなわち、コンテンツCの全体が記憶されるまで受信を継続する。なお、コンテンツデータCDの受信及び記憶を継続するか否かをユーザに確認するようにしてもよい。
【0097】
一方、すべてのコンテンツデータCDが受信済みである場合(ステップS260のYES)、無線通信端末200Aは、コンテンツCを構成するコンテンツデータCDの受信を継続することなく、処理を終了する。
【0098】
(4)他無線基地局にハンドオフする可能性がある場合の動作
図6は、他無線基地局にハンドオフする可能性がある場合における無線通信端末200Aの動作フロー図である。図5に示すように、ステップS310において、無線通信端末200Aは、コンテンツデータCDを受信する。
【0099】
ステップS320において、無線通信端末200Aは、コンテンツデータCDを送信する無線基地局110Aからの無線信号の受信信号強度(RSSI)が所定の閾値以下か否か判定する。
【0100】
RSSIが所定の閾値以下の場合(ステップS320のYES)、ステップS330において、無線通信端末200Aは、無線基地局110Aから他無線基地局(例えば、無線基地局110B)にハンドオフする可能性があると判定し、ユーザに移動の中止を促す警告を表示する。
【0101】
ここで、図10(b)は、ステップS330において表示される画面例を示す。図10(b)に示すように、ユーザは、当該画面例に基づいて、ハンドオフする可能性があること、及び当該ハンドオフによってコンテンツデータCDの受信が継続できなくなることを認識する。
【0102】
次いで、ステップS340において、無線通信端末200Aは、コンテンツCを構成するすべてのコンテンツデータCDの受信が完了したか否かを判定する。
【0103】
すべてのコンテンツデータCDの受信が完了した場合(ステップS340のYES)、無線通信端末200Aは、処理を終了する。
【0104】
一方、すべてのコンテンツデータCDの受信が完了していない場合(ステップS340のNO)、無線通信端末200Aは、ステップS310からの処理を繰り返す。
【0105】
(作用・効果)
無線通信端末200Aによれば、現在再生されている単位コンテンツUの部分が、コンテンツCの先頭から最後尾までの間における何れの位置に該当するかを特定することができる再生位置特定情報(シーケンス番号SN、コンテンツ識別子CID及び番組データPD1,PD2)が取得される。
【0106】
さらに、再生位置特定情報を用いて、コンテンツ再生部205によって現在再生されている単位コンテンツUが、コンテンツCの先頭から最後尾までの間における何れの位置に該当するかを示す現在再生位置が表示部217に表示される。
【0107】
このため、無線通信端末200Aのユーザは、複数の宛先に向けて送信されるコンテンツCを受信して再生する場合において、特に、既に送信が開始されているコンテンツCを途中から受信する場合でも、コンテンツCの全体(先頭〜最後尾)の中における現在の再生位置を容易に認識することができる。
【0108】
無線通信端末200Aによれば、コンテンツCは、複数の単位コンテンツUに分割されているため、コンテンツCの受信時に伝送エラーが発生した場合には、エラー部分を含む単位コンテンツUのみを再受信することができる。
【0109】
つまり、無線通信端末200Aによれば、エラー部分を含む単位コンテンツUの再受信後には、トラフィックチャネルTCHなどの無線リソースを開放することができるため、無線リソースを効率的に利用することができる。
【0110】
無線通信端末200Aによれば、ユーザのコンテンツCの再生を停止する停止要求を受け付けたときに、コンテンツCの全体が記憶部213に記憶されていない場合、コンテンツCの全体が記憶部213に記憶されるまで、無線通信部201が受信したコンテンツCの記憶部213への記憶が継続される。
【0111】
このため、ユーザが意識することなく、コンテンツCの全体を記憶部213に記憶させ、コンテンツCの全体が記憶部213に記憶された後は、無線リソースを用いることなく、ユーザの要求に応じて、記憶部213に記憶されたコンテンツCを再生することができる。
【0112】
無線通信端末200Aによれば、コンテンツデータCDを送信する無線基地局110Aから他無線基地局にハンドオフする可能性が検出された場合、コンテンツデータCDの受信ができなくなる可能性があることがユーザに報知される。
【0113】
コンテンツデータCDの受信ができなくなる可能性があることが予めユーザに報知されると、コンテンツCの再生を継続したいユーザは、移動することを中止するため、無線通信端末200Aは、より確実にコンテンツデータCDを受信することができる。
【0114】
(その他の実施形態)
上述したように、本発明の一実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態が明らかとなろう。
【0115】
例えば、コンテンツCの現在再生位置の表示方法は、次のように変更することができる。図11は、無線通信端末200Aによる現在再生位置の表示動作の変更例を示す。また、図12は、本変更例に係るコンテンツC1を構成するコンテンツデータCD1の構成図である。なお、以下、上述した本発明の実施形態と異なる部分について主に説明する。
【0116】
図11に示すように、ステップS410において、無線通信端末200Aは、無線通信端末200Aは、無線基地局(例えば、無線基地局110A)によって送信されたコンテンツデータCDを受信する。
【0117】
ステップS420において、無線通信端末200Aは、受信したコンテンツデータCDに含まれるシーケンス番号SNを取得する。
【0118】
ステップS430において、無線通信端末200Aは、取得したシーケンス番号SN及び単位コンテンツUの再生単位時間に基づいて、コンテンツCの再生経過時間を演算する。
【0119】
具体的には、無線通信端末200Aは、シーケンス番号SN(例えば、コンテンツデータCDごとや、所定数のコンテンツデータCDごとにインクリメントする)、及び単位コンテンツUの再生単位時間(例えば、1秒間)に基づいて、コンテンツCの再生経過時間を演算する。例えば、コンテンツデータCDのシーケンス番号SNが100である場合、再生しているコンテンツデータCDは、コンテンツCの先頭から100秒経過しているものと演算する。
【0120】
ステップS440において、無線通信端末200Aは、演算した再生経過時間に基づいて、コンテンツCの現在再生位置を表示する。なお、表示部217での現在再生位置の表示方法は、上述した本発明の実施形態(図3のステップS80参照)と同様である。
【0121】
また、コンテンツデータCDの中に、コンテンツCの先頭から最後尾までの間において何れの位置に該当するかを示す直接示す情報(例えば、“1分00秒〜1分1秒/3分00秒”)を含めるようにしてもよい。
【0122】
さらに、コンテンツデータCDのシーケンス番号SN(例えば、100)と、コンテンツCの先頭及び最後尾のコンテンツデータCDのシーケンス番号SN(例えば、先頭=1、最後尾=1000)とに基づき、コンテンツCの現在再生位置を演算(例えば、(100−1)/(1000−1)し、表示してもよい。
【0123】
上述した実施形態における“現在再生位置”の表示方法は一例であり、例えば、コンテンツCの全体時間、及びコンテンツCの先頭からの経過時間を表示することで現在再生位置を表示してもよい。
【0124】
上述した実施形態では、コンテンツデータCDの送信にトラフィックチャネルTCHを用いる形態としたが、コンテンツデータCDの送信には、他のチャネル(例えば、配信用のブロードキャストチャネル)を用いてもよい。
【0125】
上述した実施形態では、表示部217に特定の画像(図10(b)参照)を表示することによって、コンテンツデータCDの受信ができなくなる可能性があることを報知する形態としたが、バイブレータによる振動、或いは音響信号によって当該可能性を報知してもよい。
【0126】
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】本発明の実施形態に係る移動体通信システムの全体概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る無線通信装置の機能ブロック構成図である。
【図3】本発明の実施形態に係る無線通信装置の動作フロー図である。
【図4】本発明の実施形態に係る無線通信装置の動作フロー図である。
【図5】本発明の実施形態に係る無線通信装置の動作フロー図である。
【図6】本発明の実施形態に係る無線通信装置の動作フロー図である。
【図7】本発明の実施形態に係るコンテンツデータの構成図である。
【図8】本発明の実施形態に係る無線通信装置において表示される画面例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る無線通信装置において表示される画面例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係る無線通信装置において表示される画面例を示す図である。
【図11】本発明の変更例に係る無線通信装置の動作フロー図である。
【図12】本発明の変更例に係るコンテンツデータの構成図である。
【符号の説明】
【0128】
10…移動体通信システム、50…自動車、100…通信ネットワーク、110A,110B…無線基地局、120…BCMCSコントローラ、130…コンテンツサーバ、200A,200B…無線通信端末、201…無線通信部、203…制御部、205…コンテンツ再生部、207…コンテンツ情報取得部、209…ハンドオフ処理部、211…エラー処理部、213…記憶部、215…操作部、217…表示部、250…無線通信カードモジュール、A1…コンテンツ再生状態表示領域、C,C1…コンテンツ、CD,CD1…コンテンツデータ、CID…コンテンツ識別子、HD…ヘッダ情報、P1〜P3…画像、PD1,PD2…番組データ、SN…シーケンス番号、TCH…トラフィックチャネル、U…単位コンテンツ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の単位コンテンツから構成され、無線基地局から同時に複数の宛先に向けて送信されるコンテンツを受信するコンテンツ受信部と、
前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツをリアルタイム再生するコンテンツ再生部と、
所定の画像を表示する表示部と
を備える無線通信装置であって、
前記コンテンツ再生部によって現在再生されている前記単位コンテンツが、前記コンテンツの何れの位置に該当するかを特定する再生位置特定情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した前記再生位置特定情報を用いて、前記コンテンツ再生部によって現在再生されている前記単位コンテンツが、前記コンテンツの何れの位置に該当するかを示す現在再生位置を前記表示部に表示させる表示処理部と
を備える無線通信装置。
【請求項2】
前記単位コンテンツは、シーケンス番号を含み、
前記情報取得部は、前記シーケンス番号、及び前記コンテンツの全体時間を示すコンテンツ時間情報を、前記再生位置特定情報として取得する請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記単位コンテンツは、前記コンテンツを識別するコンテンツ識別子をさらに含み、
前記情報取得部は、前記コンテンツ識別子と、前記コンテンツの送信スケジュールとが対応付けられた番組データを取得し、取得した前記番組データから前記コンテンツ時間情報を取得する請求項2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツに伝送エラーが含まれている場合、前記情報取得部は、前記伝送エラーが含まれる前記単位コンテンツが前記コンテンツの何れの位置に該当するかを特定するエラー位置特定情報を取得し、
前記表示処理部は、前記エラー位置特定情報を用いて、前記伝送エラーが含まれている前記単位コンテンツが前記コンテンツの何れの位置に該当するかを示すエラー位置を前記表示部に表示させる請求項1乃至3の何れか一項に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツを記憶するコンテンツ記憶部をさらに備え、
前記表示処理部は、前記コンテンツにおける前記コンテンツ記憶部に記憶済みの領域を前記表示部に表示させる請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項6】
前記無線基地局から、前記無線基地局と異なる他無線基地局にハンドオフする可能性があることを検出するハンドオフ検出部と、
前記ハンドオフ検出部によって前記可能性が検出された場合、前記コンテンツ受信部による前記コンテンツの受信ができなくなる可能性があることを報知する報知部と
をさらに備える請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項7】
複数の単位コンテンツから構成され、無線基地局から同時に複数の宛先に向けて送信されるコンテンツを受信するコンテンツ受信部と、
前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツをリアルタイム再生するコンテンツ再生部と、
所定の画像を表示する表示部と
を備える無線通信装置を用いた再生位置表示方法であって、
前記コンテンツ再生部によって現在再生されている前記単位コンテンツが、前記コンテンツの何れの位置に該当するかを特定する再生位置特定情報を取得するステップと、
取得した前記再生位置特定情報を用いて、前記コンテンツ再生部によって現在再生されている前記単位コンテンツが、前記コンテンツの何れの位置に該当するかを示す現在再生位置を前記表示部に表示させるステップと
を備える再生位置表示方法。
【請求項8】
前記単位コンテンツは、シーケンス番号を含み、
前記再生位置特定情報を取得するステップでは、前記シーケンス番号、及び前記コンテンツの全体時間を示すコンテンツ時間情報を、前記再生位置特定情報として取得する請求項7に記載の再生位置表示方法。
【請求項9】
前記単位コンテンツは、前記コンテンツを識別するコンテンツ識別子をさらに含み、
前記再生位置特定情報を取得するステップでは、前記コンテンツ識別子と、前記コンテンツの送信スケジュールとが対応付けられた番組データを取得し、取得した前記番組データから前記コンテンツ時間情報を取得する請求項8に記載の再生位置表示方法。
【請求項10】
前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツに伝送エラーが含まれている場合、前記再生位置特定情報を取得するステップでは、前記伝送エラーが含まれる前記単位コンテンツが前記コンテンツの何れの位置に該当するかを特定するエラー位置特定情報を取得し、
前記表示部に表示させるステップでは、前記エラー位置特定情報を用いて、前記伝送エラーが含まれている前記単位コンテンツが前記コンテンツの何れの位置に該当するかを示すエラー位置を前記表示部に表示させる請求項7乃至9の何れか一項に記載の再生位置表示方法。
【請求項11】
前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツを記憶するステップをさらに備え、
前記表示部に表示するステップでは、前記コンテンツにおける前記コンテンツ記憶部に記憶済みの領域を前記表示部に表示させる請求項7に記載の再生位置表示方法。
【請求項12】
前記無線基地局から、前記無線基地局と異なる他無線基地局にハンドオフする可能性があることを検出するステップと、
前記検出するステップにおいて前記可能性が検出された場合、前記コンテンツ受信部による前記コンテンツの受信ができなくなる可能性があることを報知するステップと
をさらに備える請求項7に記載の再生位置表示方法。
【請求項1】
複数の単位コンテンツから構成され、無線基地局から同時に複数の宛先に向けて送信されるコンテンツを受信するコンテンツ受信部と、
前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツをリアルタイム再生するコンテンツ再生部と、
所定の画像を表示する表示部と
を備える無線通信装置であって、
前記コンテンツ再生部によって現在再生されている前記単位コンテンツが、前記コンテンツの何れの位置に該当するかを特定する再生位置特定情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した前記再生位置特定情報を用いて、前記コンテンツ再生部によって現在再生されている前記単位コンテンツが、前記コンテンツの何れの位置に該当するかを示す現在再生位置を前記表示部に表示させる表示処理部と
を備える無線通信装置。
【請求項2】
前記単位コンテンツは、シーケンス番号を含み、
前記情報取得部は、前記シーケンス番号、及び前記コンテンツの全体時間を示すコンテンツ時間情報を、前記再生位置特定情報として取得する請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記単位コンテンツは、前記コンテンツを識別するコンテンツ識別子をさらに含み、
前記情報取得部は、前記コンテンツ識別子と、前記コンテンツの送信スケジュールとが対応付けられた番組データを取得し、取得した前記番組データから前記コンテンツ時間情報を取得する請求項2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツに伝送エラーが含まれている場合、前記情報取得部は、前記伝送エラーが含まれる前記単位コンテンツが前記コンテンツの何れの位置に該当するかを特定するエラー位置特定情報を取得し、
前記表示処理部は、前記エラー位置特定情報を用いて、前記伝送エラーが含まれている前記単位コンテンツが前記コンテンツの何れの位置に該当するかを示すエラー位置を前記表示部に表示させる請求項1乃至3の何れか一項に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツを記憶するコンテンツ記憶部をさらに備え、
前記表示処理部は、前記コンテンツにおける前記コンテンツ記憶部に記憶済みの領域を前記表示部に表示させる請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項6】
前記無線基地局から、前記無線基地局と異なる他無線基地局にハンドオフする可能性があることを検出するハンドオフ検出部と、
前記ハンドオフ検出部によって前記可能性が検出された場合、前記コンテンツ受信部による前記コンテンツの受信ができなくなる可能性があることを報知する報知部と
をさらに備える請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項7】
複数の単位コンテンツから構成され、無線基地局から同時に複数の宛先に向けて送信されるコンテンツを受信するコンテンツ受信部と、
前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツをリアルタイム再生するコンテンツ再生部と、
所定の画像を表示する表示部と
を備える無線通信装置を用いた再生位置表示方法であって、
前記コンテンツ再生部によって現在再生されている前記単位コンテンツが、前記コンテンツの何れの位置に該当するかを特定する再生位置特定情報を取得するステップと、
取得した前記再生位置特定情報を用いて、前記コンテンツ再生部によって現在再生されている前記単位コンテンツが、前記コンテンツの何れの位置に該当するかを示す現在再生位置を前記表示部に表示させるステップと
を備える再生位置表示方法。
【請求項8】
前記単位コンテンツは、シーケンス番号を含み、
前記再生位置特定情報を取得するステップでは、前記シーケンス番号、及び前記コンテンツの全体時間を示すコンテンツ時間情報を、前記再生位置特定情報として取得する請求項7に記載の再生位置表示方法。
【請求項9】
前記単位コンテンツは、前記コンテンツを識別するコンテンツ識別子をさらに含み、
前記再生位置特定情報を取得するステップでは、前記コンテンツ識別子と、前記コンテンツの送信スケジュールとが対応付けられた番組データを取得し、取得した前記番組データから前記コンテンツ時間情報を取得する請求項8に記載の再生位置表示方法。
【請求項10】
前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツに伝送エラーが含まれている場合、前記再生位置特定情報を取得するステップでは、前記伝送エラーが含まれる前記単位コンテンツが前記コンテンツの何れの位置に該当するかを特定するエラー位置特定情報を取得し、
前記表示部に表示させるステップでは、前記エラー位置特定情報を用いて、前記伝送エラーが含まれている前記単位コンテンツが前記コンテンツの何れの位置に該当するかを示すエラー位置を前記表示部に表示させる請求項7乃至9の何れか一項に記載の再生位置表示方法。
【請求項11】
前記コンテンツ受信部が受信した前記コンテンツを記憶するステップをさらに備え、
前記表示部に表示するステップでは、前記コンテンツにおける前記コンテンツ記憶部に記憶済みの領域を前記表示部に表示させる請求項7に記載の再生位置表示方法。
【請求項12】
前記無線基地局から、前記無線基地局と異なる他無線基地局にハンドオフする可能性があることを検出するステップと、
前記検出するステップにおいて前記可能性が検出された場合、前記コンテンツ受信部による前記コンテンツの受信ができなくなる可能性があることを報知するステップと
をさらに備える請求項7に記載の再生位置表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−228426(P2007−228426A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−49057(P2006−49057)
【出願日】平成18年2月24日(2006.2.24)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月24日(2006.2.24)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
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