説明

無線電話機、無線電話機の制御方法、およびプログラム

【課題】電話機での会話を円滑にする技術を提供する。
【解決手段】無線電話機は、相手電話機からの音声信号を、無線回線を介して受信する受信手段と、前記受信手段により受信される前記音声信号の電界強度を取得する電界強度取得手段と、前記電界強度取得手段により取得される前記電界強度が所定の閾値以下である間、前記受信手段により受信された前記音声信号を記録する録音手段と、前記録音手段により記録された前記音声信号を、前記無線回線を介して、前記相手電話機に送信する送信手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線電話機を用いた音声での会話を補助する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機等の無線電話機においては、移動先の場所の電波環境などの要因により通信品質が低下することがある。
【0003】
特許文献1に記載の携帯電話機は、留守番電話録音機能を有し、録音中に通信品質が所定値以下に低下したときは、録音を中断し、通信品質が回復したときに録音を再開することにより録音される音声が途切れることを防止している。
【特許文献1】特開2007−208380号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、会話をするときは、通常、留守番電話録音機能がオフとなる。このため、特許文献1に記載の方法では、携帯電話機が、会話中に電波状況の悪いところに移動して通信品質が低下し、その携帯電話の話者が会話を聞き取れなかったときに、相手側は再度同じ内容を話す必要があり、会話に支障をきたすという問題があった。

本発明は、無線電話機での会話を円滑にする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の無線電話機は、相手電話機からの音声信号を、無線回線を介して受信する受信手段と、前記受信手段により受信される前記音声信号の電界強度を取得する電界強度取得手段と、前記電界強度取得手段により取得される前記電界強度が所定の閾値以下である間、前記受信手段により受信された前記音声信号を記録する録音手段と、前記録音手段により記録された前記音声信号を、前記無線回線を介して、前記相手電話機に送信する送信手段と、を有する。
【0006】
本発明の電話機の制御方法は、相手電話機からの音声信号を、無線回線を介して受信し、受信される前記音声信号の電界強度を取得し、前記電界強度が所定の閾値以下である間、受信された前記音声信号を記録し、記録した前記音声信号を、前記無線回線を介して、前記相手電話機に送信する、無線電話機の制御方法である。
【0007】
本発明のプログラムは、コンピュータに、相手電話機からの音声信号を、無線回線を介して受信する受信手順、前記受信手順で受信される前記音声信号の電界強度を取得する電界強度取得手順、前記電界強度取得手順で取得される前記電界強度が所定の閾値以下である間、前記受信手段により受信された前記音声信号を記録する録音手順、及び前記録音手順で記録された前記音声信号を、前記無線回線を介して、前記相手電話機に送信する送信手順、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、無線電話機は、相手側電話機から受信される音声信号の電界強度を取得し、その電界強度が閾値以下である間に音声信号を記録し、記録した音声信号を相手側電話機へ送信するので、電界強度が閾値以下で会話中に聞き取りにくかった音声を、相手側の話者が確認できる結果、円滑な会話が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(第1の実施形態)
本発明を実施するための第1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
図1は、本実施形態の携帯電話機1の構成を示すブロック図である。図1を参照すると、無線部10、制御部20、スピーカ30、およびマイク40を有する。
【0011】
無線部10は、受信部101および送信部103を有する。制御部20は、受信レベル測定部201と、録音制御部203と、再生制御部205とを有する。
【0012】
受信部101は、相手側の電話機(不図示)から音声信号を受信する。受信レベル測定部201は、受信される音声信号の受信レベルを測定する。
【0013】
ここで、受信レベルとは、受信した音声信号から測定された、携帯電話1の現在位置における電界強度であり、具体的には、W−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)方式の場合は、DPCH_RSCP(Dedicated Physical Channel _Received Signal Code Power)、GSM(Global System for Mobile Communications)方式であれば、Rx levelなどである。また、RSSI(Received Signal Strength Indication)の読み値を受信レベルとしてもよい。
【0014】
録音制御部203は、記憶部2031を有する。記憶部2031は、受信した音声信号(音声データ)を記録(記憶)するための記憶装置である。録音制御部203は、測定された受信レベルが、予め定めた閾値以下であるか否かを判断する。この閾値は、通話可能な受信レベルの値に設定される。
【0015】
録音制御部203は、受信レベルが閾値以下であるときに録音を開始する。そして、受信レベルがその閾値を超えたとき、録音を停止し、録音した音声データを保存する。
【0016】
送信部103は、録音終了後、マイク40に音声が入力されていないときに、録音した音声データを相手側の端末に送信する。携帯電話1の話者が発話している間に、音声データを相手側に送信すると、会話の支障となるためである。
【0017】
再生制御部205は、録音終了後、マイク40に音声が入力されていないときに、録音した音声データを読み出し、スピーカ30を通じて再生する。
【0018】
スピーカ30は、受信した音声または録音された音声を再生する。マイク40は、話者が発した音声を携帯電話機1に入力する。
【0019】
図2は、携帯電話機1の動作を示すフローチャートである。この動作は、通話ボタンが押下されたときなど、通話を開始するための操作がなされたときに開始する。
【0020】
受信レベル測定部201は、受信した音声信号から、受信レベルを計測する(ステップS5)。録音制御部203は、計測された受信レベルが、所定の閾値以下であるか否かを判断する(ステップS7)。受信レベルが閾値以下でないとき(ステップS7:NO)、携帯電話機1は、ステップS5に戻る。
【0021】
受信レベルが閾値以下であれば(ステップS5:YES)、制御部20は、録音処理を実行し(ステップS9)、送信処理を実行する(ステップS11)。ステップS11の後、携帯電話機1は、動作を終了する。
【0022】
図3は、録音処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、録音制御部203は、録音を開始し(ステップS91)、受信レベル計測部201により計測された受信レベルを取得する(ステップS93)。録音制御部203は、取得した受信レベルが、閾値以下であるか否かを判断する(ステップS95)。受信レベルが閾値以下であれば(ステップS95:YES)、録音制御部203は、ステップS93に戻る。
【0023】
受信レベルが閾値以下でなければ(ステップS95:NO)、録音制御部203は、録音を終了し(ステップS97)、録音した音声データを記憶部2031に保存する(ステップS99)。ステップS99の後、録音制御部203は、録音処理を終了する。
【0024】
図4は、送信処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、制御部20は、録音データが記憶部2031に記憶されているか否かを判断する(ステップS111)。録音データがあれば(ステップS111:YES)、マイク40に音声が入力されているか否か、すなわち、携帯電話機1の話者が発話中であるか否かを判断する(ステップS113)。話者が発話中であれば(ステップS113:YES)、制御部20は、ステップS113に戻る。
【0025】
話者が発話中でなければ(ステップS113:NO)、送信部103は、録音データを相手側の端末に送信する(ステップS115)。そして、再生制御部205は、スピーカ30を通じて録音データを再生する(ステップS117)。
【0026】
録音データがない場合(ステップS111:NO)、またはステップS117の後、携帯電話1は、送信処理を終了する。
【0027】
図5および図6を参照して、携帯電話1の動作結果の一例について説明する。図5(a)は、時間経過に伴う受信レベルの変化の一例を示す図である。図5(b)は、時間経過に伴う携帯電話1の録音状態の一例を示す図である。
【0028】
図5(a)に示すように、時刻「t0」以後、時刻「t1」前の間、閾値より大きな受信レベルが測定され、時刻「t1」以後、時刻「t2」前の間、閾値以下の受信レベルが測定され、時刻「t3」以後は、閾値より大きい受信レベルが測定された場合について考える。
【0029】
この場合、図5(b)に示すように、時刻「t0」以後、時刻「t1」前の間は、受信レベルが閾値より大きいので(ステップS7:NO)、携帯電話1は録音を開始しない。時刻「t1」以後、時刻「t2」前の間は、受信レベルが閾値以下なので(ステップS7:YES)、携帯電話1は受信した音声を録音する(ステップS91)。時刻「t3」以後は、受信レベルが閾値より大きいので(ステップS95:NO)、携帯電話1は、録音を終了する(ステップS97)。
【0030】
図6(a)は、時間経過に伴う受信レベルの変化の一例を示す図である。図6(b)は、時間経過に伴う、携帯電話1の話者の発話状態の一例を示す図である。図6(c)は、時間経過に伴う、音声データの送信状態または再生状態の一例を示す図である。
【0031】
図6(a)に示すように、時刻「t2」以降は、閾値より大きい受信レベルが測定され、図6(b)に示すように、時刻「t2」以後、時刻「t3」前の期間と、時刻「t4」以降の期間とにおいて、携帯電話1の話者が発話している場合について考える。
【0032】
この場合、時刻「t2」以後、「t3」前の間と、時刻「t4」以降とにおいて、話者が発話しているので(ステップS113:YES)、携帯電話1は、音声データを送信、再生しない。時刻「t3」以後、時刻「t4」前の間において、話者が発話していないので(ステップS113:NO)、携帯電話1は、音声データを送信し、再生する(ステップS115、S117)。
【0033】
なお、本実施形態では、携帯電話機1について、本発明を適用しているが、無線回線を介して、音声信号を送受信する機能を備えた無線電話機であれば、PHS(Personal Handy-phone System)やIP(Internet Protocol)電話機などにも、本発明を適用できる。
【0034】
また、本実施形態ではDPCH_RSCP、Rx Level、またはRSSIの読み値としているが、受信した音声信号から電界強度を取得できるのであれば、携帯電話機1は、他の値を受信レベルとして使用することもできる。
【0035】
以上説明したように、本実施形態によれば、携帯電話機1は、相手側電話機から受信される音声信号の電界強度を取得し、その電界強度が閾値以下である間に、音声信号を録音し、録音した音声信号を相手側電話機に送信するので、電界強度が閾値以下で会話中に聞き取りにくかった音声を、相手側の話者が確認できる結果、円滑な会話が可能となる。
【0036】
再生制御部205は、録音した音声を、スピーカ30を通じて再生するので、聞き取りにくかった音声を、携帯電話1の話者も確認することができる結果、更に円滑な会話が可能となる。
【0037】
マイク40に音声が入力されていない間に、送信部103は、録音データを送信し、再生制御部205は、録音した音声を、スピーカ30を通じて再生するので、送信、再生した音声が、会話の支障とならない。
【0038】
受信電界レベルは、DPCH_RSCP、Rx Level、またはRSSIの読み値であるから、W−CDMA方式やGSM方式の携帯電話について本発明を適用できる。
【0039】
特に、携帯電話機について本発明を適用する場合、基地局の設置状況などより、音声が聞き取りにくいことが多いので、有用である。
【0040】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について図7〜図9を参照して説明する。図7は、本実施形態の携帯電話機1aの構成を示すブロック図である。同図を参照すると、位置取得部50および電界強度マップ60を更に有する点で、実施形態1の携帯電話機1と異なる。
【0041】
位置取得部50は、GPS(Global Positioning System)等を使用することにより、携帯電話機1の現在位置を取得する。
【0042】
電界強度マップ60は、電界強度の地理的な分布を記載した地図である。図8に電界強度マップ60の一例を示す。同図に示すように、電界強度マップ60には、電界強度が強いエリア(白く塗りつぶした部分)と、電界強度が弱いエリア(斜線部分)と、電界強度が通話困難な値で圏外のエリア(黒く塗りつぶした部分)とが地図上に記載されている。
【0043】
本実施形態の制御部20は、現在位置のエリアの電界強度が小さいほど、大きな閾値に設定を変更する。そして、携帯電話1は、変更後の閾値に基づいて、録音処理、送信処理を実行する。
【0044】
図8は、携帯電話機1aの動作を示すフローチャートである。同図を参照すると、携帯電話機1aの動作は、ステップS1〜S4を更に実行する以外は、携帯電話機1の動作と同様である。
【0045】
位置取得部60は、携帯電話機1aの現在位置を取得する(ステップS1)。制御部20は、電界強度マップ60を参照して、取得した現在位置が、弱電界エリアにあるか否かを判断する(ステップS2)。現在位置が弱電界エリアにある場合(ステップS2:YES)、制御部20は、強電界エリアにあるときよりも閾値を大きな値にする(ステップS3)。現在位置が弱電界エリアにない場合(ステップS2:NO)、制御部20は、弱電界エリアにあるときよりも閾値を小さな値にする(ステップS4)。そして、携帯電話機1は、受信レベルを取得する(ステップS5)。
【0046】
なお、本実施形態では、電界強度マップ60において、強電界エリア、弱電界エリア、圏外の3段階で、エリアごとの電界強度を記載しているが、より細かい段階で、電界強度の分布を記載してもよい。
【0047】
以上説明したように、本実施形態によれば、携帯電話機1aは、現在位置を含むエリアの電界強度に応じて閾値を変更するので、電界強度が低いエリアであっても、相手側の音声を聞き逃すことが少なくなる。
【0048】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について、図10および図11を参照して説明する。本実施形態の携帯電話機1bの構成は、第2の実施形態の携帯電話機1aの構成と同様である。但し、弱電界エリアにおいては、受信レベルが閾値以下にならなくても携帯電話機1bが録音を開始する点で、第2の実施形態と異なる。
【0049】
図10は、携帯電話機1bの動作を示すフローチャートである。同図を参照すると、本実施形態の携帯電話機1bの動作は、ステップS3およびS4を実行せず、ステップS10を更に実行する点で、第2の実施形態の携帯電話機1aの動作と異なる。
【0050】
現在位置が弱電界エリアである場合(ステップS2:YES)、携帯電話機1bは弱電界エリア録音処理を実行し(ステップS10)、送信処理を実行する(ステップS11)。現在位置が弱電界エリアでない場合(ステップS2:YES)、携帯電話機1bは受信レベルを計測する(ステップS5)。
【0051】
図11は、本実施形態の弱電界エリア録音処理を示すフローチャートである。同図を参照すると、録音制御部203は、録音を開始し(ステップS101)、一定時間が経過したか否かを判断する(ステップS102)。一定時間が経過していなければ、録音制御部203は、ステップS102に戻る。
【0052】
一定時間が経過したならば、録音制御部203は、受信レベル計測部201により計測された受信レベルを取得する(ステップS103)。録音制御部203は、取得した受信レベルが、閾値以下であるか否かを判断する(ステップS104)。受信レベルが閾値以下であれば(ステップS104:YES)、録音制御部203は、ステップS91に戻る。
【0053】
受信レベルが閾値以下でなければ(ステップS104:NO)、録音制御部203は、録音を終了し(ステップS105)、録音時間が一定時間以下であるか否かを判断する(ステップS106)。
【0054】
録音時間が一定時間以下でない場合(ステップS106:NO)、録音制御部203は、録音した音声データを記憶部2031に保存する(ステップS107)。録音時間が一定時間以下である場合(ステップS106:YES)、録音制御部203は、録音した音声データを破棄する(ステップS108)。ステップS107またはステップS108の後、録音制御部203は、録音処理を終了する。
【0055】
なお、本実施形態では、携帯電話機が弱電界エリアに移動したときに録音を開始する構成としているが、図12に示すように、強電界エリアのうち、弱電界エリアに所定距離より近い地域(隣接エリア)に移動したときに録音を開始する構成としてもよい。
【0056】
以上説明したように、本実施形態によれば、携帯電話機1bは、受信レベルに関わらず、弱電界エリアにおいて録音を開始するので、受信レベルが低下しやすいエリアにおいて、受信レベルが実際に低下する前に、早期に録音を開始できる。
【0057】
また、携帯電話機1bは、弱電界エリアにおいて、録音を開始してから一定時間が経過したときに受信レベルが回復していれば、音声データを破棄するので、受信レベルが通話可能な値であるも関わらず録音された音声データを送信、再生してしまうことが少なくなる。
【0058】
隣接エリアに入ったときから録音を開始すれば、携帯電話機は、更に早期の録音ができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の第1の実施の形態の携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の携帯電話機の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態の録音処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施の形態の送信処理を示すフローチャートである。
【図5】(a)本発明の第1の実施の形態の受信レベルの変化の一例を示す図である。 (b)本発明の第1の実施の形態の録音状態の変化の一例を示す図である。
【図6】(a)本発明の第1の実施の形態の受信レベルの変化の一例を示す図である。(b)本発明の第1の実施の形態の発話状態の変化の一例を示す図である。(c)本発明の第1の実施の形態の送信(再生)状態の変化の一例を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態の携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態の電界強度マップの一例を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態の携帯電話機の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第3の実施の形態の携帯電話機の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施の形態の弱電界エリア録音処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の変形例の電界強度マップの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0060】
1、1a、1b 携帯電話
10 無線部
20 制御部
30 スピーカ
40 マイク
50 位置取得部
60 電界強度マップ
101 受信部
103 送信部
201 受信レベル測定部
203 録音制御部
205 再生制御部
2031 記憶部
S1〜S11、S91〜S100、S111〜S117、S3a、S4a、S7a、S9a ステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手電話機からの音声信号を、無線回線を介して受信する受信手段と、
前記受信手段により受信される前記音声信号の電界強度を取得する電界強度取得手段と、
前記電界強度取得手段により取得される前記電界強度が所定の閾値以下である間、前記受信手段により受信された前記音声信号を記録する記録手段と、
前記記録手段により記録された前記音声信号を、前記無線回線を介して、前記相手電話機に送信する送信手段と、
を有する無線電話機。
【請求項2】
前記録音手段により記録された前記音声信号を再生する再生手段を更に有する、請求項1に記載の無線電話機。
【請求項3】
音声信号を入力する音声入力手段を更に有し、
前記送信手段は、前記音声入力手段により音声信号が入力されていない間に、前記記録手段により記録された前記音声信号を前記相手側電話機に送信し、
前記再生手段は、前記音声入力手段により前記音声信号が入力されていない間に、前記録音手段により記録された前記音声信号を再生する、請求項2に記載の無線電話機。
【請求項4】
前記無線電話機の現在位置を取得する現在位置取得手段と、
電界強度の地理的な分布を記憶する記憶手段と、
を更に有し、
前記録音手段は、前記記憶手段に記憶された前記分布に基づいて、前記現在位置取得手段により取得された前記現在位置における電界強度を取得し、取得した該電界強度が低いほど前記閾値が高くなるように、前記閾値を変更する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の無線電話機。
【請求項5】
前記無線電話機の現在位置を取得する現在位置取得手段と、
電界強度の地理的な分布を記憶する記憶手段と、
を更に有し、
前記録音手段は、前記記憶手段に記憶された前記分布に基づいて、前記現在位置取得手段により取得された前記現在位置における電界強度を取得し、取得した該電界強度が所定値以下であるとき、又は前記電界強度取得手段により前記閾値以下の電界強度が取得されたときに、前記受信手段により受信された前記音声信号の記録を開始する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の無線電話機。
【請求項6】
前記録音手段は、取得した該電界強度が所定値以下であるときから所定時間が経過したときに、前記電界強度取得手段により前記閾値より大きい電界強度が取得されたならば、記録した前記音声信号を破棄する、請求項5に記載の無線電話機。
【請求項7】
前記録音手段は、前記現在位置取得手段により取得された前記現在位置が、前記分布において電界強度が所定値以下である弱電界エリア、又は該弱電界エリアから所定距離内のエリアに含まれるとき、或いは前記電界強度取得手段により前記閾値以下の電界強度が取得されたときに、前記受信手段により受信された前記音声信号の記録を開始する、請求項5に記載の無線電話機。
【請求項8】
前記電界強度取得手段は、前記電界強度として、DPCH_RSCP(Dedicated Physical Channel _Received Signal Code Power)、Rx Level、又はRSSI(Received Signal Strength Indication)の読み値を取得する、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電話機。
【請求項9】
前記無線電話機は、携帯電話機である、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電話機。
【請求項10】
相手電話機からの音声信号を、無線回線を介して受信し、
受信される前記音声信号の電界強度を取得し、
前記電界強度が所定の閾値以下である間、受信された前記音声信号を記録し、
記録した前記音声信号を、前記無線回線を介して、前記相手電話機に送信する、無線電話機の制御方法。
【請求項11】
コンピュータに、
相手電話機からの音声信号を、無線回線を介して受信する受信手順、
前記受信手順で受信される前記音声信号の電界強度を取得する電界強度取得手順、
前記電界強度取得手順で取得される前記電界強度が所定の閾値以下である間、前記受信手段により受信された前記音声信号を記録する録音手順、及び
前記録音手順で記録された前記音声信号を、前記無線回線を介して、前記相手電話機に送信する送信手順、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−130058(P2010−130058A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−299422(P2008−299422)
【出願日】平成20年11月25日(2008.11.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】