説明

無線LANインタフェースの起動を制御する配信情報取得方法、移動端末及びプログラム

【課題】移動端末が、アプリケーションサーバからの配信情報が発生した際にのみ、無線LANインタフェースの電源をオンにすることによって省電力化を実現する配信情報取得方法等を提供する。
【解決手段】移動端末が、無線WANの基地局位置情報と無線LANのアクセスポイント接続情報とを対応付けた接続履歴を記録する。最初に、プッシュサーバが、無線WANを介して移動端末へ呼メッセージを送信する。移動端末が、当該無線WANの基地局位置情報を取得し、接続履歴を用いて、当該基地局位置情報に対応するアクセスポイント接続情報を検索する。そして、移動端末が、無線LANインタフェースの電源をオンにし、無線LANのアクセスポイントを介してアプリケーションサーバから、配信情報を受信する。最後に、移動端末は、無線LANインタフェースの電源をオフにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動端末が、無線LAN(Local Area Network)を介して、アプリケーションサーバから配信情報を取得する技術に関する。特に、移動端末について、配信情報の待ち状態における無線LANインタフェースの省電力化を実現する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
広域通信として携帯電話通信に代表される無線WAN(Wide Area Network)が普及し、狭域通信としてIEEE802.11a/b/gに代表される無線LANが普及している。このような通信環境に対応して、移動端末(携帯電話機、携帯端末(PDA:Personal Digital Assistant)及びパーソナルコンピュータを含む)が、無線WANインタフェースと無線LANインタフェースとの両方を備えたものも普及してきている。このような移動端末は、屋外では携帯電話通信を利用し、構内では無線LANを利用するように、複数の通信インタフェースを切り替えることができる。尚、無線WANとしては、例えば、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long Term Evolution)、又はUMB(Ultra Mobile Broadband)も含まれる。
【0003】
ここで、移動端末には、その連続使用時間に直結する消費電力の低減が常に問題となる。Webブラウジングのようなアプリケーションでは、ユーザの操作に応じて、必要時に、適切な通信インタフェースの電源をオンにすればよい。しかしながら、メールの着信、プレゼンス情報の更新、RSS(RDF(Resource Description Framework) Site Summary)の自動配信のように、相手方端末やサーバからの配信を待つようなアプリケーションでは、その通信インタフェースの電源を常にオンにしておかなければならない。特に、無線LANインタフェースによる消費電力は、携帯且つ小型の移動端末にとっては、そのバッテリの容量から無視できないものである。従って、移動端末が、複数の通信インタフェースの電源を常にオンにしておくことは、消費電力の低減の観点からは望ましくない。
【0004】
第1に、広域通信ネットワークインタフェースと無線LANインタフェースとを有する移動端末が、低消費電力で呼接続を待ち受ける技術がある(例えば特許文献1参照)。具体的には、移動端末が、無線LAN通信ネットワークを介して構内SIP(Session Initiation Protocol)サーバへ、電源オフ状態を含むREGISTERを送信し、無線LANインタフェースの電源をオフにする。その後、構内SIPサーバが、発呼端末からの着呼を受け付けた際に、当該着呼の呼接続を保留する。次に、構内SIPサーバは、広域無線通信ネットワークを介して移動端末へ発呼し、移動端末が、無線LANインタフェースの電源をオンにする。そして、移動端末が、無線LANインタフェースを介して構内SIPサーバへ、電源オン状態を含むREGISTERを送信し、構内SIPサーバが、保留している呼接続を解除し、移動端末と発呼端末との間で呼接続させる。
【0005】
第2に、移動端末が、無線LANアクセスポイントへ自動的に接続するアクセスポイントのサーチ頻度を減らすために、セルラ通信の基地局情報と無線LANのアクセスポイントへの接続履歴を利用する技術がある(例えば特許文献2参照)。具体的には、無線LANアクセスポイントと接続した際のCDMA(Code Division Multiple Access)の基地局情報を、移動端末が記録しておく。これによって、当該CDMAの基地局エリアに移動した際にのみ、無線LANのそのアクセスポイントをサーチする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−021661号公報
【特許文献2】特開2009−201104号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載された技術によれば、移動端末の広域無線インタフェース及び無線LANインタフェースの電源入力状態を、構内SIPサーバに保持させなければならない。このため、一般的な構内SIPサーバに対して移動端末の状態を保存するための機能を追加しなければならず、コストが増加してしまう。また、音声通話の着呼を対象としており、メール受信、プレゼンス情報の配信、RSSの通知といったアプリケーションを想定していない。
【0008】
また、特許文献2に記載された技術によれば、無線LANのアクセスポイントへの電力消費を抑えて自動的に接続する。従って、無線LAN接続後に関しては、無線LANインタフェースを常時オンにしておく必要がある。又は、一般的な携帯電話に実装されているIEEE802.11の省電力モードによる動作モードへ移行する。しかしながら、同一ネットワークにおけるブロードキャストパケット等を受信してしまうため、IEEE802.11の省電力モードでの動作は、無線LAN圏内における消費電力は大きい。
【0009】
そこで、本発明は、移動端末が、アプリケーションサーバからの配信情報が発生した際にのみ、無線LANインタフェースの電源をオンにすることによって省電力化を実現する配信情報取得方法、移動端末及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、
広域通信ネットワークに無線WAN(Wide Area Network)及び無線LAN(Local Area Network)が相互に接続されており、広域通信ネットワークに接続されたプッシュサーバ及びアプリケーションサーバと、無線WAN及び無線LANに接続可能な移動端末とを有するシステムにおける、移動端末の配信情報取得方法であって、
移動端末は、無線WANから基地局位置情報を取得することができ、無線LANを介してアクセスポイントに接続した際に、基地局位置情報とアクセスポイント接続情報とを対応付けて接続履歴として記録しており、
プッシュサーバが、無線WANを介して移動端末へ、アプリケーションサーバにおける配信情報の発生を意味するメッセージを送信する第1のステップと、
移動端末が、メッセージを受信した際に、当該無線WANの基地局から基地局位置情報を取得し、接続履歴を用いて、当該基地局位置情報に対応するアクセスポイント接続情報を検索する第2のステップと、
移動端末が、無線LANインタフェースの電源をオンにする第3のステップと、
移動端末が、無線LANを介して、アクセスポイント接続情報に基づくアクセスポイントに接続する第4のステップと、
移動端末が、アクセスポイントを介して、アプリケーションサーバへ配信要求を送信し、その応答として配信情報を受信する第5のステップと、
移動端末が、無線LANインタフェースの電源をオフにする第6のステップと
を有することを特徴とする。
【0011】
本発明の配信情報取得方法における他の実施形態によれば、メッセージは、ショートメールにおけるセンタープッシュ呼メッセージであることも好ましい。
【0012】
本発明の配信情報取得方法における他の実施形態によれば、基地局位置情報は、無線WANの基地局に一意に割り振られた識別子(IDentifier)であることも好ましい。
【0013】
本発明の配信情報取得方法における他の実施形態によれば、無線WANの基地局は、当該基地局の緯度・経度を報知しており、基地局位置情報は、基地局の緯度・経度であることも好ましい。
【0014】
本発明の配信情報取得方法における他の実施形態によれば、移動端末は、
接続履歴に含まない無線LANアクセスポイントと接続した際に、GPS(Global Positioning System)衛星からの測位電波を受信することよって緯度・経度を、接続位置として測位し、
基地局の緯度・経度と、接続位置の緯度・経度との距離r(緯度・経度の差)を算出し、
距離rを接続履歴に記録し、
その後、接続履歴に記録されている基地局位置情報とは異なる基地局位置情報を、他の基地局から受信した際に、他の基地局の緯度・経度と、接続位置の緯度・経度との距離r(緯度・経度の差)を算出し、
距離rが、所定値αに基づくα×rよりも短い場合、第3のステップ以降が実行されることも好ましい。
【0015】
本発明の配信情報取得方法における他の実施形態によれば、
接続履歴には、移動端末がアクセスポイントに接続した時刻が更に記録されており、
第2のステップについて、移動端末が、メッセージを受信した際に、接続履歴から、基地局位置情報に複数のアクセスポイント接続情報が対応付けられている場合、時刻が最も直近となるアクセスポイント接続情報が検索されることも好ましい。
【0016】
本発明の配信情報取得方法における他の実施形態によれば、
第2のステップについて、アクセスポイント接続情報を検索できなかった場合、
第4のステップについて、アクセスポイントとの接続に失敗した場合、又は、
第4のステップについて、無線LANを介したアプリケーションサーバとの接続に失敗した場合、
第5のステップで、移動端末は、無線WANを介して、アプリケーションサーバへ配信要求を送信し、その応答として配信情報を受信することも好ましい。
【0017】
本発明によれば、広域通信ネットワークに無線WAN及び無線LANが相互に接続されており、広域通信ネットワークに接続されたプッシュサーバ及びアプリケーションサーバと通信する移動端末について、無線WAN及び無線LANに接続可能な移動端末であって、
無線WANから基地局位置情報を取得する基地局位置情報取得手段と、
無線LANを介してアクセスポイントに接続した際に、アクセスポイント接続情報と基地局位置情報とを対応付けて記録する接続履歴記録手段と、
プッシュサーバから、無線WANを介して、アプリケーションサーバにおける配信情報の発生を意味するメッセージを受信するメッセージ受信手段と、
メッセージを受信した際に、当該無線WANの基地局から基地局位置情報を取得し、接続履歴を用いて、当該基地局位置情報に対応するアクセスポイント接続情報を検索するアクセスポイント検索手段と、
接続履歴からアクセスポイント接続情報が検索できた場合、無線LANインタフェースの電源をオンにすると共に、アプリケーションサーバから配信情報を受信した後、無線LANインタフェースの電源をオフにする電源制御手段と
無線LANインタフェースを用いて、アクセスポイント接続情報に基づくアクセスポイントへの接続を制御するアクセスポイント接続手段と、
無線LANインタフェースを用いて、アクセスポイントを介してアプリケーションサーバへ配信要求を送信し、その応答として配信情報を受信する配信情報取得手段と
を有することを特徴とする。
【0018】
本発明の移動端末における他の実施形態によれば、メッセージは、ショートメールにおけるセンタープッシュ呼メッセージであることも好ましい。
【0019】
本発明の移動端末における他の実施形態によれば、基地局位置情報は、無線WANの基地局に一意に割り振られた識別子であることも好ましい。
【0020】
本発明の移動端末における他の実施形態によれば、無線WANの基地局は、当該基地局の緯度・経度を報知しており、基地局位置情報は、基地局の緯度・経度であることも好ましい。
【0021】
本発明の移動端末における他の実施形態によれば、
接続履歴に含まない無線LANアクセスポイントと接続した際に、GPS(Global Positioning System)衛星からの測位電波を受信することよって緯度・経度を、接続位置として測位する測位手段と、
基地局の緯度・経度と、接続位置の緯度・経度との距離r(緯度・経度の差)を算出する距離判定手段とを有し、
接続履歴は、距離rを更に記録し、
距離判定手段は、接続履歴に記録されている基地局位置情報とは異なる基地局位置情報を、他の基地局から受信した際に、他の基地局の緯度・経度と、接続位置の緯度・経度との距離r(緯度・経度の差)を算出し、
距離rが、所定値αに基づくα×rよりも短い場合、電源制御手段、アクセスポイント接続手段及び配信情報取得手段が機能することも好ましい。
【0022】
本発明の移動端末における他の実施形態によれば、
接続履歴記録手段は、接続履歴に、アクセスポイントに接続した時刻を更に記録しており、
アクセスポイント検索手段は、メッセージを受信した際に、接続履歴から、基地局位置情報に複数のアクセスポイント接続情報が対応付けられている場合、時刻が最も直近となるアクセスポイント接続情報から順に検索することも好ましい。
【0023】
本発明の移動端末における他の実施形態によれば、
アクセスポイント検索手段が、アクセスポイントの接続情報を検索できなかった場合、
配信情報取得手段が、アクセスポイントとの接続に失敗した場合、又は、
配信情報取得手段が、無線LANを介したアプリケーションサーバとの接続に失敗した場合、
配信情報取得手段は、無線WANを介して、アプリケーションサーバへ配信要求を送信し、その応答として配信情報を受信することも好ましい。
【0024】
本発明によれば、広域通信ネットワークに無線WAN及び無線LANが相互に接続されており、広域通信ネットワークに接続されたプッシュサーバ及びアプリケーションサーバと通信する移動端末について、無線WAN及び無線LANに接続可能な移動端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
無線WANから基地局位置情報を取得する基地局位置情報取得手段と、
無線LANを介してアクセスポイントに接続した際に、アクセスポイント接続情報と基地局位置情報とを対応付けて記録する接続履歴記録手段と、
プッシュサーバから、無線WANを介して、アプリケーションサーバにおける配信情報の発生を意味するメッセージを受信するメッセージ受信手段と、
メッセージを受信した際に、当該無線WANの基地局から基地局位置情報を取得し、接続履歴を用いて、当該基地局位置情報に対応するアクセスポイント接続情報を検索するアクセスポイント検索手段と、
接続履歴からアクセスポイント接続情報が検索できた場合、無線LANインタフェースの電源をオンにすると共に、アプリケーションサーバから配信情報を受信した後、無線LANインタフェースの電源をオフにする電源制御手段と
無線LANインタフェースを用いて、アクセスポイント接続情報に基づくアクセスポイントへの接続を制御するアクセスポイント接続手段と、
無線LANインタフェースを用いて、アクセスポイントを介してアプリケーションサーバへ配信要求を送信し、その応答として配信情報を受信する配信情報取得手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明の配信情報取得方法、移動端末及びプログラムによれば、移動端末が、アプリケーションサーバからの配信情報が発生した際にのみ、無線LANインタフェースの電源をオンにすることによって省電力化を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明におけるシステム構成図である。
【図2】本発明におけるシーケンス図である。
【図3】無線LANを介して配信情報を受信できない場合のシーケンス図である。
【図4】移動端末が、他の基地局から受信した基地局位置情報によってアクセスポイントに接続する説明図である。
【図5】本発明における移動端末の機能構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明におけるシステム構成図である。
【0029】
図1によれば、広域通信ネットワークとして、インターネット4に、携帯電話網50及びアクセスネットワーク60が、相互に接続されている。また、図1によれば、携帯電話網50には、移動端末1への配信情報を送信するアプリケーションサーバ3と、移動端末1へ呼メッセージを送信するプッシュサーバ2とが接続されている。
【0030】
移動端末1は、無線WANインタフェースと無線LANインタフェースとを有する。無線WANインタフェースは、携帯電話網50の基地局51と通信する。また、無線LANインタフェースは、アクセスネットワーク60のアクセスポイント61と通信する。アクセスポイント61は、移動端末1へIPアドレスを付与するDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)機能も有する。また、移動端末1は、GPS衛星7から測位電波を受信し、測位することができる。
【0031】
図2は、本発明におけるシーケンス図である。
【0032】
(S201)移動端末1は、無線WANの基地局51から基地局位置情報を取得する。基地局位置情報は、当該基地局に一意に割り振られた識別子(IDentifier)であってもよい。また、基地局位置情報は、基地局の緯度・経度であってもよい。基地局51は、基地局位置情報を常に報知している。
【0033】
(S202)移動端末1が、無線LANインタフェースを電源オンにし、アクセスポイントに接続したとする。
【0034】
(S203)移動端末1は、基地局位置情報にアクセスポイント接続情報を対応付けた接続履歴を記録する。ここで、1つの基地局位置情報に、複数のアクセスポイント接続情報が対応付けられていてもよい。また、1つのアクセスポイント接続情報に、複数の基地局位置情報が対応付けられていてもよい。
【0035】
以下の表1は、接続履歴のテーブルを表す。
【表1】

【0036】
表1によれば、1つの移動端末は、3つの基地局から基地局位置情報を受信したことが明らかとなっている。例えば無線WANがCDMA(Code Division Multiple Access)である場合、サイトダイバーシチ方式が採用されている。サイトダイバーシチ方式によれば、複数の基地局から同時送信した電波を、移動端末側で合成することができる。これによって、移動端末における受信電力が十分でない場合であっても、ビット誤り率特性を向上させることができる。
【0037】
また、接続履歴には、移動端末がアクセスポイントに接続した時刻が更に記録されていてもよい。その時刻から所定時間が経過した履歴情報は、削除されるものであってもよい。更に、接続履歴には、接続位置情報及び距離rも更に記録されている。これについては、図4を用いて後述する。
【0038】
その後、移動端末1は、無線LANインタフェースを電源オフにする。
【0039】
(S211)その後、アプリケーションサーバ3に、移動端末1に対する配信情報が発生したとする。このとき、アプリケーションサーバ3は、トリガメッセージを、プッシュサーバ2へ送信する。これに対し、プッシュサーバ2は、携帯電話網50に基づく無線WANを介して、移動端末1へ、呼メッセージを送信する。このとき、移動端末1は、呼メッセージを受信すると共に、無線WANの基地局51から基地局位置情報も取得する。
【0040】
呼メッセージは、ショートメールにおけるセンタープッシュ呼メッセージであってもよい。このショートメッセージには、「Eメール」や「Webブラウザ」といった配信情報に関するアプリケーション種別を含ませることも好ましい。これによって、配信情報取得時に起動するアプリケーションを識別することができる。また、接続先となるサーバのIPアドレスやFQDN(Fully Qualified Domain Name)を含ませてもよい。
【0041】
(S212)移動端末1は、接続履歴を用いて、当該基地局位置情報に対応するアクセスポイント接続情報を検索する。ここで、1つの基地局位置情報に対して、複数のアクセスポイント接続情報が検索されてもよい。
【0042】
(S213)移動端末1は、無線LANインタフェースの電源をオンにする。
【0043】
(S214)移動端末1は、無線LANを介して、S212で検索されたアクセスポイント接続情報に基づくアクセスポイントをサーチし、そのアクセスポイントに接続する。ここで、複数のアクセスポイント接続情報が検索された場合、時刻が最も直近となるアクセスポイント接続情報から順にサーチすることも好ましい。
【0044】
そして、移動端末1は、アクセスポイント61のDHCP機能から、IPアドレスを取得する。
【0045】
(S215)移動端末1は、アクセスポイント61を介して、アプリケーションサーバ3へ、配信要求を送信する。この応答として、アプリケーションサーバ3は、移動端末1へ、配信情報を送信する。
【0046】
(S216)移動端末1は、アクセスポイント61のDHCP機能に対して、IPアドレスを解放する。そして、移動端末1は、無線LANインタフェースの電源をオフにする。
【0047】
図3は、無線LANを介して配信情報を受信できない場合のシーケンス図である。
【0048】
図3によれば、図2のシーケンス番号に対応している。
(S212)移動端末1は、接続履歴を用いて、当該基地局位置情報に対応するアクセスポイント接続情報を検索する。ここで、アクセスポイント接続情報を取得できなかった場合、S221へ移行する。
(S213)移動端末1は、無線LANを介して、S212で検索されたアクセスポイント接続情報に基づくアクセスポイント61へ接続に失敗した場合、S221へ移行する。
(S215)移動端末1は、無線LANを介したアプリケーションサーバ3との接続に失敗した場合、S221へ移行する。
(S221)移動端末1は、無線WANを介してアプリケーションサーバ3へ、配信要求を送信する。この応答として、アプリケーションサーバ3から、配信情報を受信する。
【0049】
図4は、移動端末が、他の基地局から受信した基地局位置情報によってアクセスポイントに接続する説明図である。
【0050】
前述した本発明によれば、移動端末が、移動した際に、基地局から取得した基地局位置情報に基づいてアクセスポイント接続情報を検索し、そのアクセスポイント接続情報に基づいてアクセスポイントに接続する。この検索には、広範囲をカバーする基地局の位置情報と、狭範囲をカバーするアクセスポイントの接続情報とを対応付けた接続履歴が用いられる。しかしながら、1つの基地局位置情報に対して多数のアクセスポイント接続情報が対応付けられる場合が多い。そこで、図4によれば、基地局位置情報から見て、その「周辺」とみなす指標を明らかにしている。
【0051】
無線WANにおける基地局の設置密度は、都市又は地方で異なる。そのために、基地局から見て、その「周辺」を固定的に定めることは適切でない。結果的に、安全面での運用の場合、より広範囲でアクセスポイントをサーチすることとなり、結局、アクセスポイント接続までに比較的長い時間を要することとなる。
【0052】
図4(a)によれば、移動端末1は、基地局aから、基地局位置情報を受信している。次に、移動端末1は、アクセスポイントAと無線LANを介して接続する。ここで接続する無線LANアクセスポイントは、接続履歴に含まれていないとする。この場合、移動端末1は、1回だけ、GPS衛星からの測位電波を受信することによって、緯度・経度を接続位置として測位する。この緯度・経度は、ほぼ、アクセスポイントの位置を同じとみなす。尚、測位された緯度・経度に多少の誤差を含んでも構わない。この接続位置は、接続履歴に記録される。
【0053】
そして、移動端末1は、基地局の緯度・経度と、接続位置の緯度・経度との距離r(緯度・経度の差)を算出する。図4(a)によれば、以下のように算出される。
(基地局a−接続位置):距離r
最後に、移動端末1は、基地局aの基地局位置情報と接続位置情報とを対応付けて、接続履歴に記録する。また、その距離rも、接続履歴に記録する。
【0054】
その後、図4(b)によれば、移動端末1は、接続履歴に記録されている基地局位置情報とは異なる基地局位置情報を、基地局bから受信したとする。このとき、移動端末1は、既に記録している接続履歴の接続位置情報(X1,Y1)と、基地局bの緯度・経度(Xb,Yb)との間の距離rを算出する。図4(b)によれば、「周辺」とみなす指標として、以下の式で判断する。
(基地局b−接続位置):距離r
距離r < (α×距離r
α:パラメータ
αは、都市と地方で変更する必要がない、一定の数値となる。無線WANの基地局の配置密度の違いは、rそのものによって吸収されるためである。
【0055】
距離r<(α×距離r)の場合、移動端末1は、基地局bから基地局位置情報を受信した場合であっても、アクセスポイントAをサーチする。即ち、その場合にのみ、無線LANインタフェースの電源をオンにする。また、移動端末1は、アクセスポイントAをサーチすることによって接続できた場合、接続履歴に、アクセスポイントAのアクセスポイント接続情報に対応付けて、基地局bの基地局位置情報を更に記録することも好ましい。
【0056】
図5は、本発明における移動端末の機能構成図である。
【0057】
図5によれば、移動端末1は、無線WANインタフェース101と、無線LANインタフェース102と、測位部103とを有する。無線WANインタフェース101は、例えば携帯電話網の基地局51に接続する。無線LANインタフェース102は、無線LANのアクセスポイント61に接続する。また、無線LANインタフェース102は、その電源のオン又はオフが制御される。測位部103は、GPS衛星からの測位電波を受信し、その緯度・経度を、接続位置として測位する。
【0058】
また、図5によれば、移動端末1は、基地局位置情報取得部111と、接続履歴記録部112と、メッセージ受信部113と、アクセスポイント検索部114と、電源制御部115と、アクセスポイント接続部116と、配信情報取得部117と、距離判定部118と、アプリケーション処理部119とを有する。通信インタフェースを除くこれら機能構成部は、移動端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって実現される。
【0059】
基地局位置情報取得部111は、無線LANを介してアクセスポイントに接続した際に、無線WANから基地局位置情報を取得する。基地局位置情報及びアクセスポイント接続情報は、接続履歴記録部112へ出力される。また、基地局位置情報も、要求に応じて、アクセスポイント検索部114へ出力される。
【0060】
接続履歴記録部112は、基地局位置情報及びアクセスポイント接続情報を対応付けて記録する。1つの基地局位置情報に複数のアクセスポイント接続情報が対応付けられていてもよい。ここで、接続履歴記録部112は、アクセスポイントに接続した時刻を更に記録することも好ましい。また、記録時における移動端末の測位結果の現在位置を、接続位置として記録することも好ましい。
【0061】
メッセージ受信部113は、プッシュサーバから、無線WANを介して、アプリケーションサーバにおける配信情報の発生を意味する呼メッセージを受信する。その旨は、アクセスポイント検索部114へ出力される。
【0062】
アクセスポイント検索部114は、無線WANを介してメッセージを受信した際に、基地局位置情報取得部111から当該無線WANの基地局位置情報を取得する。そして、接続履歴記録部112を用いて、当該基地局位置情報に対応するアクセスポイント接続情報を検索する。アクセスポイント検索部114は、接続履歴記録部112からアクセスポイント接続情報を検索できた場合、その旨を、電源制御部115へ出力する。また、検索されたアクセスポイント接続情報は、アクセスポイント接続部116へ出力される。
【0063】
また、アクセスポイント検索部114は、当該基地局位置情報に複数のアクセスポイント接続情報が対応付けられている場合、時刻が最も直近となるアクセスポイント接続情報から順に検索する。
【0064】
電源制御部115は、接続履歴からアクセスポイント接続情報が取得できた場合、無線LANインタフェースの電源をオンにする。また、アプリケーションサーバから配信情報を受信した後、無線LANインタフェースの電源をオフにする。
【0065】
アクセスポイント接続部116は、無線LANインタフェースに対して、アクセスポイント接続情報に基づくアクセスポイントへの接続を制御する。
【0066】
配信情報取得部117は、無線LANインタフェースによってアクセスポイントを介して、アプリケーションサーバへ配信要求を送信する。その応答として、配信情報を受信する。受信した配信情報は、アプリケーション処理部119へ出力する。
【0067】
距離判定部118は、基地局の緯度・経度と、接続位置の緯度・経度との距離r(緯度・経度の差)を算出する。尚、無線WANにおける基地局は、当該基地局の緯度・経度を常に報知しているとする。また、測位部103は、接続履歴に含まない無線LANアクセスポイントと接続した際に、1回だけ、GPS衛星からの測位電波を受信することよって緯度・経度を、接続位置として測位する。算出された距離rは、接続履歴に記録される。
【0068】
その後、距離判定部118は、接続履歴に記録されている基地局位置情報とは異なる基地局位置情報を、他の基地局から受信した際に、他の基地局の緯度・経度と、接続位置の緯度・経度との距離r(緯度・経度の差)を算出する。そして、距離rが、所定値αに基づくα×rよりも短い場合、電源制御部115、アクセスポイント接続部116及び配信情報取得部117が機能する。これによって、接続履歴に記録されていない基地局から、基地局位置情報を受信した場合であっても、アクセスポイントをサーチすることができる。
【0069】
以上、詳細に説明したように、本発明の配信情報取得方法、移動端末及びプログラムによれば、移動端末が、アプリケーションサーバからの配信情報が発生した際にのみ、無線LANインタフェースの電源をオンにすることによって省電力化を実現する。特に、無線LANインタフェースの電源オン状態で、長時間、待ち受ける必要がなく、消費電力を低減すると共に、配信情報が発生した時にのみ、無線LANを用いてアプリケーションサーバに接続することができる。
【0070】
特に、メール受信のように配信情報の発生が広域通信ネットワークを介して通知されるアプリケーションや、指定された時刻に移動端末がサーバにアクセスして情報を取得するアプリケーションを対象としている。無線LANインタフェースと広域無線通信インタフェースのどちらを使用して情報取得を行うかを移動端末自身が判断するため、移動端末のインタフェースのオン・オフ情報を管理するサーバは不要である。さらに、通信を行っていない待ち受け時は、無線LANインタフェースを常時オフとするため、無線LANアクセスポイント圏内においても電力消費を抑えることができる。
【0071】
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
【符号の説明】
【0072】
1 移動端末
101 無線WANインタフェース
102 無線LANインタフェース
103 測位部
111 基地局位置情報取得部
112 接続履歴記録部
113 メッセージ受信部
114 アクセスポイント検索部
115 電源制御部
116 アクセスポイント接続部
117 配信情報取得部
118 距離判定部
119 アプリケーション処理部
2 プッシュサーバ
3 アプリケーションサーバ
4 インターネット
50 無線WAN、携帯電話網
51 基地局
60 アクセスネットワーク
61 アクセスポイント
7 GPS衛星

【特許請求の範囲】
【請求項1】
広域通信ネットワークに無線WAN(Wide Area Network)及び無線LAN(Local Area Network)が相互に接続されており、前記広域通信ネットワークに接続されたプッシュサーバ及びアプリケーションサーバと、前記無線WAN及び無線LANに接続可能な移動端末とを有するシステムにおける、移動端末の配信情報取得方法であって、
前記移動端末は、前記無線WANから基地局位置情報を取得することができ、前記無線LANを介してアクセスポイントに接続した際に、前記基地局位置情報とアクセスポイント接続情報とを対応付けて接続履歴として記録しており、
前記プッシュサーバが、前記無線WANを介して前記移動端末へ、前記アプリケーションサーバにおける配信情報の発生を意味するメッセージを送信する第1のステップと、
前記移動端末が、前記メッセージを受信した際に、当該無線WANの基地局から基地局位置情報を取得し、前記接続履歴を用いて、当該基地局位置情報に対応するアクセスポイント接続情報を検索する第2のステップと、
前記移動端末が、前記無線LANインタフェースの電源をオンにする第3のステップと、
前記移動端末が、前記無線LANを介して、前記アクセスポイント接続情報に基づくアクセスポイントに接続する第4のステップと、
前記移動端末が、前記アクセスポイントを介して、前記アプリケーションサーバへ配信要求を送信し、その応答として前記配信情報を受信する第5のステップと、
前記移動端末が、前記無線LANインタフェースの電源をオフにする第6のステップと
を有することを特徴とする移動端末の配信情報取得方法。
【請求項2】
前記メッセージは、ショートメールにおけるセンタープッシュ呼メッセージであることを特徴とする請求項1に記載の移動端末の配信情報取得方法。
【請求項3】
前記基地局位置情報は、前記無線WANの基地局に一意に割り振られた識別子(IDentifier)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の移動端末の配信情報取得方法。
【請求項4】
前記無線WANの基地局は、当該基地局の緯度・経度を報知しており、
前記基地局位置情報は、前記基地局の緯度・経度であることを特徴とする請求項1又は2に記載の移動端末の配信情報取得方法。
【請求項5】
前記移動端末は、
接続履歴に含まない無線LANアクセスポイントと接続した際に、GPS(Global Positioning System)衛星からの測位電波を受信することよって緯度・経度を、接続位置として測位し、
前記基地局の緯度・経度と、接続位置の緯度・経度との距離r(緯度・経度の差)を算出し、
前記距離rを接続履歴に記録し、
その後、前記接続履歴に記録されている基地局位置情報とは異なる基地局位置情報を、他の基地局から受信した際に、他の基地局の緯度・経度と、接続位置の緯度・経度との距離r(緯度・経度の差)を算出し、
前記距離rが、所定値αに基づくα×rよりも短い場合、第3のステップ以降が実行されることを特徴とする請求項4に記載の移動端末の配信情報取得方法。
【請求項6】
前記接続履歴には、前記移動端末がアクセスポイントに接続した時刻が更に記録されており、
第2のステップについて、前記移動端末が、前記メッセージを受信した際に、前記接続履歴から、前記基地局位置情報に複数のアクセスポイント接続情報が対応付けられている場合、前記時刻が最も直近となるアクセスポイント接続情報が検索されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の移動端末の配信情報取得方法。
【請求項7】
第2のステップについて、前記アクセスポイント接続情報を検索できなかった場合、
第4のステップについて、前記アクセスポイントとの接続に失敗した場合、又は、
第4のステップについて、前記無線LANを介した前記アプリケーションサーバとの接続に失敗した場合、
第5のステップで、前記移動端末は、前記無線WANを介して、前記アプリケーションサーバへ配信要求を送信し、その応答として前記配信情報を受信する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の移動端末の配信情報取得方法。
【請求項8】
広域通信ネットワークに無線WAN及び無線LANが相互に接続されており、前記広域通信ネットワークに接続されたプッシュサーバ及びアプリケーションサーバと通信する移動端末について、前記無線WAN及び前記無線LANに接続可能な移動端末であって、
前記無線WANから基地局位置情報を取得する基地局位置情報取得手段と、
前記無線LANを介してアクセスポイントに接続した際に、アクセスポイント接続情報と前記基地局位置情報とを対応付けて記録する接続履歴記録手段と、
前記プッシュサーバから、前記無線WANを介して、前記アプリケーションサーバにおける配信情報の発生を意味するメッセージを受信するメッセージ受信手段と、
前記メッセージを受信した際に、当該無線WANの基地局から基地局位置情報を取得し、前記接続履歴を用いて、当該基地局位置情報に対応するアクセスポイント接続情報を検索するアクセスポイント検索手段と、
前記接続履歴から前記アクセスポイント接続情報が検索できた場合、前記無線LANインタフェースの電源をオンにすると共に、前記アプリケーションサーバから前記配信情報を受信した後、前記無線LANインタフェースの電源をオフにする電源制御手段と
前記無線LANインタフェースを用いて、前記アクセスポイント接続情報に基づくアクセスポイントへの接続を制御するアクセスポイント接続手段と、
前記無線LANインタフェースを用いて、前記アクセスポイントを介して前記アプリケーションサーバへ配信要求を送信し、その応答として前記配信情報を受信する配信情報取得手段と
を有することを特徴とする移動端末。
【請求項9】
前記メッセージは、ショートメールにおけるセンタープッシュ呼メッセージであることを特徴とする請求項8に記載の移動端末。
【請求項10】
前記基地局位置情報は、前記無線WANの基地局に一意に割り振られた識別子であることを特徴とする請求項9又は10に記載の移動端末。
【請求項11】
前記無線WANの基地局は、当該基地局の緯度・経度を報知しており、
前記基地局位置情報は、前記基地局の緯度・経度であることを特徴とする請求項8又は9に記載の移動端末。
【請求項12】
接続履歴に含まない無線LANアクセスポイントと接続した際に、GPS(Global Positioning System)衛星からの測位電波を受信することよって緯度・経度を、接続位置として測位する測位手段と、
前記基地局の緯度・経度と、接続位置の緯度・経度との距離r(緯度・経度の差)を算出する距離判定手段とを有し、
前記接続履歴は、前記距離rを更に記録し、
前記距離判定手段は、前記接続履歴に記録されている基地局位置情報とは異なる基地局位置情報を、他の基地局から受信した際に、他の基地局の緯度・経度と、接続位置の緯度・経度との距離r(緯度・経度の差)を算出し、
前記距離rが、所定値αに基づくα×rよりも短い場合、前記電源制御手段、前記アクセスポイント接続手段及び前記配信情報取得手段が機能することを特徴とする請求項11に記載の移動端末。
【請求項13】
前記接続履歴記録手段は、前記接続履歴に、アクセスポイントに接続した時刻を更に記録しており、
前記アクセスポイント検索手段は、前記メッセージを受信した際に、前記接続履歴から、前記基地局位置情報に複数のアクセスポイント接続情報が対応付けられている場合、前記時刻が最も直近となるアクセスポイント接続情報から順に検索することを特徴とする請求項8から12のいずれか1項に記載の移動端末。
【請求項14】
前記アクセスポイント検索手段が、前記アクセスポイントの接続情報を検索できなかった場合、
前記配信情報取得手段が、前記アクセスポイントとの接続に失敗した場合、又は、
前記配信情報取得手段が、前記無線LANを介した前記アプリケーションサーバとの接続に失敗した場合、
前記配信情報取得手段は、前記無線WANを介して、前記アプリケーションサーバへ配信要求を送信し、その応答として前記配信情報を受信する
ことを特徴とする請求項8から13のいずれか1項に記載の移動端末。
【請求項15】
広域通信ネットワークに無線WAN及び無線LANが相互に接続されており、前記広域通信ネットワークに接続されたプッシュサーバ及びアプリケーションサーバと通信する移動端末について、前記無線WAN及び前記無線LANに接続可能な移動端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記無線WANから基地局位置情報を取得する基地局位置情報取得手段と、
前記無線LANを介してアクセスポイントに接続した際に、アクセスポイント接続情報と前記基地局位置情報とを対応付けて記録する接続履歴記録手段と、
前記プッシュサーバから、前記無線WANを介して、前記アプリケーションサーバにおける配信情報の発生を意味するメッセージを受信するメッセージ受信手段と、
前記メッセージを受信した際に、当該無線WANの基地局から基地局位置情報を取得し、前記接続履歴を用いて、当該基地局位置情報に対応するアクセスポイント接続情報を検索するアクセスポイント検索手段と、
前記接続履歴から前記アクセスポイント接続情報が検索できた場合、前記無線LANインタフェースの電源をオンにすると共に、前記アプリケーションサーバから前記配信情報を受信した後、前記無線LANインタフェースの電源をオフにする電源制御手段と
前記無線LANインタフェースを用いて、前記アクセスポイント接続情報に基づくアクセスポイントへの接続を制御するアクセスポイント接続手段と、
前記無線LANインタフェースを用いて、前記アクセスポイントを介して前記アプリケーションサーバへ配信要求を送信し、その応答として前記配信情報を受信する配信情報取得手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする移動端末用のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−217095(P2011−217095A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−82908(P2010−82908)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】