説明

無線LAN装置、無線LAN装置の制御方法、および、コンピュータプログラム

【課題】複数の無線LAN装置が接続されている無線LAN環境下において、無線LAN装置にインストールされたファームウェアを更新して再起動する際の利便性を向上させる。
【解決手段】無線LANアクセスポイント100は、自機のファームウェア、および、装置情報を記憶する記憶部と、他機の装置情報を収集する収集部と、自機のファームウェアのバージョンが他機のファームウェアのバージョンよりも新しいか否かを判断するバージョン判断部と、自機のファームウェアのバージョンが他機のファームウェアのバージョンよりも新しい場合に、自機のファームウェアを他機に配信する配信部と、無線LAN無線LANにおける自機および他機の接続形態に基づいて、他機への再起動の指示タイミングを決定し、その指示タイミングで、再起動の指示を他機に送信する再起動指示送信制御部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線LAN装置、無線LAN装置の制御方法、および、コンピュータプログラムに関し、詳しくは、無線LAN装置にインストールされているファームウェアを更新する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、無線LAN(Local Area Network)に接続される無線LAN装置が普及している。この無線LAN装置には、通信機能を備える端末装置、例えば、パーソナルコンピュータや、携帯ゲーム機や、いわゆるネットワーク家電等が、有線または無線を介して接続される。このような無線LAN装置には、その機能の一部を無線LAN装置が備えるコンピュータに実現させるためのファームウェアがインストールされている。そして、このファームウェアは、無線LAN装置のメーカによって、随時、バージョンアップされて、すなわち、問題点の修正や、新機能の追加等がなされて、無線LAN装置のユーザに提供される。一方、無線LAN装置のユーザは、無線LAN装置にインストールされている古いバージョンのファームウェアを、適宜、新しいバージョンのファームウェアに更新する。
【0003】
そして、複数の無線LAN装置が接続されている無線LAN環境下において、最新バージョンのファームウェアの機能を有効利用するためには、すべての無線LAN装置に最新バージョン(同一バージョン)のファームウェアがインストールされている必要がある。このため、無線LAN装置のユーザは、最新バージョンのファームウェアの機能を有効利用するために、すべての無線LAN装置に、最新バージョンのファームウェアをインストールする。しかし、無線LANに、多数の無線LAN装置が接続されている場合には、すべての無線LAN装置に最新バージョンのファームウェアを個別にインストールすることは、無線LAN装置のユーザにとって煩雑だった。
【0004】
そこで、従来、複数の通信機器端末(無線LAN装置)のファームウェアの更新を自動化する技術が提案されている。例えば、下記特許文献1には、通信機器端末同士で使用しているファームウェアのバージョン情報を交信し、双方の通信機器端末で使用しているファームウェアのバージョンが異なっている場合に、新しいバージョンのファームウェアを使用している通信機器端末が、自らが使用している新しいバージョンのファームウェアを、古いファームウェアを使用している通信機器端末に送信し、古いバージョンのファームウェアを使用していた通信機器端末が、ファームウェアの書き換えを行う技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−71155号公報
【特許文献2】特開平11−282656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、古いバージョンのファームウェアを使用していた無線LAN装置において、ファームウェアの更新を完了させ、新しいバージョンのファームウェアを使用するためには、新しいバージョンのファームウェアをフラッシュROM等の記憶部に記憶させた後に、無線LAN装置を再起動(リブート)させる必要がある。しかし、上記特許文献1に記載された技術では、ファームウェアの更新時の無線LAN装置(通信機器端末)の再起動については、特に考慮されていなかった。このため、無線LANに古いバージョンのファームウェアを使用していた無線LAN装置が複数接続されている場合、これらの無線LAN装置において、更新された新しいバージョンのファームウェアを使用するためには、無線LAN装置のユーザが、各無線LAN装置を個別に再起動する必要があった。そして、この無線LAN装置の再起動も無線LAN装置のユーザにとって煩雑な場合があった。
【0007】
上記特許文献1に記載された技術において、例えば、古いバージョンのファームウェアを使用していた無線LAN装置が新しいバージョンのファームウェアを受信したときに、自動的に無線LAN装置の再起動を行う構成を採用することによって、上述した再起動の煩雑さを解消することは可能である。しかし、無線LANにおける複数の無線LAN装置の接続形態によっては、上記構成を採用することが好ましくない場合がある。無線LAN装置の再起動中は、再起動中の無線LAN装置に接続された端末装置、あるいは、再起動中の無線LAN装置を唯一の無線LAN中継装置(リピータ)として使用している他の無線LAN装置は、再起動中の無線LAN装置を用いた通信が不能となるからである。つまり、従来の無線LAN装置では、複数の無線LAN装置が接続されている無線LAN環境下において、無線LAN装置にインストールされたファームウェアを更新して再起動する際の利便性が悪かった。
【0008】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、複数の無線LAN装置が接続されている無線LAN環境下において、無線LAN装置にインストールされたファームウェアを更新して再起動する際の利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0010】
[適用例1]
無線LANに接続される無線LAN装置であって、
ファームウェアを記憶するファームウェア記憶部と、
前記無線LAN装置の機種を特定するための機種特定情報と、前記無線LAN装置に個別に割り当てられた識別情報と、前記ファームウェアのバージョンを示すバージョン情報と、前記無線LAN装置と同一機種であって、前記無線LANにおいて、前記無線LAN装置が直接的に接続される他の無線LAN装置を示す接続先情報と、を含む装置情報を記憶する装置情報記憶部と、
前記他の無線LAN装置から、当該無線LAN装置と直接的あるいは間接的に接続された他の無線LAN装置についての前記装置情報を収集する収集部と、
前記装置情報記憶部に記憶された前記装置情報に含まれる前記バージョン情報と、前記他の無線LAN装置についての前記装置情報に含まれる前記バージョン情報とを比較して、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアのバージョンが前記他の無線LAN装置が保持するファームウェアのバージョンよりも新しいか否かを判断するバージョン判断部と、
前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアのバージョンが前記他の無線LAN装置が保持するファームウェアのバージョンよりも新しい場合に、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアを前記他の無線LAN装置に配信する配信部と、
前記装置情報記憶部に記憶された前記装置情報と前記他の無線LAN装置についての前記装置情報とに基づいて特定される、前記無線LANにおける前記無線LAN装置および前記他の無線LAN装置の接続形態に基づいて、前記他の無線LAN装置への再起動の指示タイミングを決定し、該指示タイミングで、前記再起動の指示を前記他の無線LAN装置に送信する再起動指示送信制御部と、
を備える無線LAN装置。
【0011】
適用例1の無線LAN装置では、無線LANにおける当該無線LAN装置および他の無線LAN装置の接続形態に基づいて、ファームウェアの配信後の他の無線LAN装置の再起動のタイミングを制御することができる。例えば、適用例1の無線LAN装置によれば、複数の他の無線LAN装置にファームウェアを配信した後に、複数の他の無線LAN装置を一斉に再起動させたり、順次、再起動させたりすることができる。したがって、複数の無線LAN装置が接続されている無線LAN環境下において、無線LAN装置にインストールされたファームウェアを更新して再起動する際の利便性を向上させることができる。
【0012】
なお、本適用例において、同一機種の無線LAN装置とは、少なくとも、互いに同種のファームウェアを記憶するファームウェア記憶部と、互いに同種の上記装置情報を記憶する装置情報記憶部と、を備える無線LAN装置を意味している。また、無線LAN装置の接続形態とは、スター接続や、リング接続や、カスケード接続や、これらの接続が混在した接続形態を意味している。
【0013】
[適用例2]
適用例1記載の無線LAN装置であって、
前記再起動指示送信制御部は、
前記無線LANに接続されている前記他の無線LAN装置が2台以上である場合に、
前記装置情報記憶部に記憶された前記装置情報に含まれる前記接続先情報と、前記他の無線LAN装置から受信した前記装置情報に含まれる前記接続先情報とに基づいて、当該無線LAN装置との間に複数の通信経路が存在する前記他の無線LAN装置があるか否かの経路判断を行い、
前記複数の通信経路が存在する前記他の無線LAN装置がある場合には、順次、前記再起動の指示を前記複数の通信経路が存在する前記他の無線LAN装置のそれぞれに送信し、
前記複数の通信経路が存在する前記他の無線LAN装置がない場合には、一斉に、前記再起動の指示を前記他の無線LAN装置のそれぞれに送信する、
無線LAN装置。
【0014】
無線LANに接続されている他の無線LAN装置が2台以上である場合であって、当該無線LAN装置との間に複数の通信経路が存在する他の無線LAN装置がある場合には、上記複数の通信経路が存在する1台の他の無線LAN装置を再起動しても、当該無線LAN装置と動作中の(再起動中でない)他の無線LAN装置との通信を継続することができる。したがって、このような場合に、適用例2の無線LAN装置では、順次、再起動の指示を他の無線LAN装置のそれぞれに送信し、1台ずつ、他の無線LAN装置の再起動を行う。こうすることによって、当該無線LAN装置と動作中の他の無線LAN装置との通信を遮断することなく、複数の他の無線LAN装置の再起動を行うことができる。なお、無線LAN装置が複数の他の無線LAN装置に再起動の指示を送信する順序は、任意に設定可能である。例えば、各無線LAN装置に割り当てられたMACアドレスの値の大きさに基づいて、上記再起動の指示を送信する順序を設定することができる。
【0015】
一方、無線LANに接続されている他の無線LAN装置が2台以上である場合であって、当該無線LAN装置との間に複数の通信経路が存在する他の無線LAN装置がない場合には、複数の他の無線LAN装置を順次再起動すると、ほぼ同時に再起動する場合よりも、当該無線LAN装置といずれかの他の無線LAN装置との通信が遮断されるトータル時間が長くなる。したがって、このような場合に、適用例2の無線LAN装置では、一斉に、再起動の指示を他の無線LAN装置のそれぞれに送信し、ほぼ同時に、他の無線LAN装置の再起動を行う。こうすることによって、当該無線LAN装置と他の無線LAN装置との通信が遮断される時間を短縮することができる。
【0016】
なお、適用例2記載の無線LAN装置において、前記再起動指示送信部は、前記無線LANに接続されている前記他の無線LAN装置が1台である場合には、前記経路判断を行わずに、前記再起動の指示を前記他の無線LAN装置に送信するようにすればよい。この場合、例えば、当該無線LAN装置と他の無線LAN装置とで、すぐに、新しいバージョンのファームウェアを使用できるように、直ちに、再移動の指示を送信するようにしてもよい。
【0017】
また、当該無線LAN装置との通信経路が複数存在する他の無線LAN装置と、当該無線LAN装置との通信経路が複数存在しない他の無線LAN装置とが混在する接続形態の無線LANでは、例えば、上記通信経路が複数存在する他の無線LAN装置には、順次、再起動の指示を送信し、上記通信経路が複数存在しない他の無線LAN装置には、一斉に、再起動の指示を送信するようにすればよい。
【0018】
また、本適用例において、「順次、再起動の指示を他の無線LAN装置にそれぞれ送信する」とは、原則として、1台の他の無線LAN装置に再起動の指示を送信し、その無線LAN装置の再起動が完了した後に、次の無線LAN装置に再起動の指示を送信することを意味している。ただし、1台の他の無線LAN装置に再起動の指示を送信した後、その無線LAN装置の再起動が、所定の待機時間を経過しても完了しない場合には、その無線LAN装置の再起動が完了しないまま、次の無線LAN装置に再起動の指示を送信するようにしてもよい。また、「一斉に、再起動の指示を他の無線LAN装置のそれぞれに送信する」とは、複数の他の無線LAN装置において、ほぼ同時に再起動が実行されるように、複数の他の無線LAN装置のそれぞれに再起動の指示を送信することを意味している。
【0019】
[適用例3]
適用例1または2記載の無線LAN装置であって、
前記配信部は、前記装置情報記憶部に記憶された前記装置情報と前記他の無線LAN装置についての前記装置情報とに基づいて特定される、前記無線LANにおける前記無線LAN装置および前記他の無線LAN装置の接続形態に基づいて、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアの配信タイミングを決定し、該配信タイミングで、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアを前記他の無線LAN装置に配信する、
無線LAN装置。
【0020】
適用例3の無線LAN装置によれば、上記接続形態に基づいて、他の無線LAN装置の再起動のタイミングに加えて、ファームウェアの配信タイミングも制御することができる。
【0021】
なお、適用例1または2記載の無線LAN装置において、前記配信部は、前記無線LANにおける前記無線LAN装置および前記他の無線LAN装置の接続形態とは無関係の配信タイミングで、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアを前記他の無線LAN装置に配信するようにしてもよい。この場合、配信部は、上記接続形態以外の他の要件に基づいて、上記配信タイミングを決定するようにしてもよい。
【0022】
[適用例4]
無線LANに接続される無線LAN装置の制御方法であって、
前記無線LAN装置は、
ファームウェアを記憶するファームウェア記憶部と、
前記無線LAN装置の機種を特定するための機種特定情報と、前記無線LAN装置に個別に割り当てられた識別情報と、前記ファームウェアのバージョンを示すバージョン情報と、前記無線LAN装置と同一機種であって、前記無線LANにおいて、前記無線LAN装置が直接的に接続される他の無線LAN装置を示す接続先情報と、を含む装置情報を記憶する装置情報記憶部と、を備えており、
前記制御方法は、
前記他の無線LAN装置から、当該無線LAN装置と直接的あるいは間接的に接続された他の無線LAN装置についての前記装置情報を収集する収集工程と、
前記装置情報記憶部に記憶された前記装置情報に含まれる前記バージョン情報と、前記他の無線LAN装置についての前記装置情報に含まれる前記バージョン情報とを比較して、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアのバージョンが前記他の無線LAN装置が保持するファームウェアのバージョンよりも新しいか否かを判断するバージョン判断工程と、
前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアのバージョンが前記他の無線LAN装置が保持するファームウェアのバージョンよりも新しい場合に、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアを前記他の無線LAN装置に配信する配信工程と、
前記装置情報記憶部に記憶された前記装置情報と前記他の無線LAN装置についての前記装置情報とに基づいて特定される、前記無線LANにおける前記無線LAN装置および前記他の無線LAN装置の接続形態に基づいて、前記他の無線LAN装置への再起動の指示タイミングを決定し、該指示タイミングで、前記再起動の指示を前記他の無線LAN装置に送信する再起動指示送信制御工程と、
を備える制御方法。
【0023】
適用例4の無線LAN装置の制御方法によって、無線LANにおける当該無線LAN装置および他の無線LAN装置の接続形態に基づいて、ファームウェアの配信後の他の無線LAN装置の再起動のタイミングを制御することができる。したがって、複数の無線LAN装置が接続されている無線LAN環境下において、無線LAN装置にインストールされたファームウェアを更新して再起動する際の利便性を向上させることができる。
【0024】
[適用例5]
無線LANに接続される無線LAN装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
ファームウェアをファームウェア記憶部に記憶するファームウェア記憶機能と、
前記無線LAN装置の機種を特定するための機種特定情報と、前記無線LAN装置に個別に割り当てられた識別情報と、前記ファームウェアのバージョンを示すバージョン情報と、前記無線LAN装置と同一機種であって、前記無線LANにおいて、前記無線LAN装置が直接的に接続される他の無線LAN装置を示す接続先情報と、を含む装置情報を装置情報記憶部に記憶する装置情報記憶機能と、
前記他の無線LAN装置から、当該無線LAN装置と直接的あるいは間接的に接続された他の無線LAN装置についての前記装置情報を収集する収集機能と、
前記装置情報記憶部に記憶された前記装置情報に含まれる前記バージョン情報と、前記他の無線LAN装置についての前記装置情報に含まれる前記バージョン情報とを比較して、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアのバージョンが前記他の無線LAN装置が保持するファームウェアのバージョンよりも新しいか否かを判断するバージョン判断機能と、
前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアのバージョンが前記他の無線LAN装置が保持するファームウェアのバージョンよりも新しい場合に、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアを前記他の無線LAN装置に配信する配信機能と、
前記装置情報記憶部に記憶された前記装置情報と前記他の無線LAN装置についての前記装置情報とに基づいて特定される、前記無線LANにおける前記無線LAN装置および前記他の無線LAN装置の接続形態に基づいて、前記他の無線LAN装置への再起動の指示タイミングを決定し、該指示タイミングで、前記再起動の指示を前記他の無線LAN装置に送信する再起動指示送信制御機能と、
をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
【0025】
適用例5のコンピュータプログラムによって、適用例1の無線LAN装置を構成することができる。
【0026】
本発明は、上述の無線LAN装置、無線LAN装置の制御方法、コンピュータプログラムとしての構成の他、そのプログラムを記録した記録媒体、そのプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など種々の態様で実現することが可能である。なお、それぞれの態様において、先に示した種々の付加的要素を適用することが可能である。
【0027】
本発明をコンピュータプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体等として構成する場合には、無線LAN装置の動作を制御するプログラム全体として構成するものとしてもよいし、本発明の機能を果たす部分のみを構成するものとしてもよい。また、記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置などコンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1実施例としての無線LAN装置を適用したネットワークシステム1000の概略構成を示す説明図である。
【図2】無線LANアクセスポイント100の概略構成を示す説明図である。
【図3】第1実施例における装置情報テーブルの一例を示す説明図である。
【図4】第1実施例の無線LANアクセスポイント100におけるファームウェア更新処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】第2実施例の無線LANアクセスポイント100におけるファームウェア更新処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の第3実施例としての無線LAN装置を適用したネットワークシステム1000Aの概略構成を示す説明図である。
【図7】第3実施例における装置情報テーブルの一例を示す説明図である。
【図8】第3実施例の無線LANアクセスポイント100におけるファームウェア更新処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき説明する。
A.第1実施例:
A1.ネットワークシステムの構成:
図1は、本発明の第1実施例としての無線LAN装置を適用したネットワークシステム1000の概略構成を示す説明図である。図示するように、本実施例のネットワークシステム1000は、無線LAN装置としての無線LANアクセスポイント100A,100B,100C,100D,100Eを備えており、これらは、無線LANを構成している。なお、本実施例のネットワークシステム1000では、無線LANアクセスポイント100Aは、ルータRTを介して、インターネットINTとケーブル接続されている。無線LANアクセスポイント100Aがルータ機能を有するものとし、ルータRTを省略するようにしてもよい。
【0030】
無線LANにおいて、無線LANアクセスポイント100Aは、無線LANアクセスポイント100B,100Eと直接的に無線接続されている。また、無線LANアクセスポイント100Bは、無線LANアクセスポイント100A,100Cと直接的に無線接続されている。この無線LANアクセスポイント100Bには、無線LANカードを備える端末装置としてのパーソナルコンピュータPCが無線接続されている。また、無線LANアクセスポイント100Cは、無線LANアクセスポイント100B,100Dと直接的に無線接続されている。この無線LANアクセスポイント100Cには、無線通信機能を有する端末装置としてのプリンタPT1が無線接続されている。また、無線LANアクセスポイント100Dは、無線LANアクセスポイント100C,100Eと直接的に無線接続されている。この無線LANアクセスポイント100Dには、無線通信機能を有する端末装置としての携帯ゲーム機PGが無線接続されている。また、無線LANアクセスポイント100Dには、端末装置としての録画装置RECがケーブル接続されており、さらに、録画装置RECには、テレビ受像機TVがケーブル接続されている。また、無線LANアクセスポイント100Eは、無線LANアクセスポイント100A,100Dに直接的に無線接続されている。この無線LANアクセスポイント100Eには、端末装置としてのハードディスクドライブHDDおよびプリンタPT2が接続されている。本実施例では、無線LANアクセスポイント100EとハードディスクドライブHDDとは、ケーブル接続されており、無線LANアクセスポイント100EとプリンタPTとは、無線接続されているものとした。なお、無線LANを構成する無線LANアクセスポイントの数および接続形態や、各無線LANアクセスポイントに接続される端末装置の数および種類等は、任意に設定可能である。
【0031】
上述したネットワークシステム1000によって、各端末装置は、無線LAN、あるいは、インターネットINTを含む外部ネットワークを介して、他の端末装置とデータのやり取りを行うことができる。
【0032】
上述した無線LANにおいて、無線LANアクセスポイント100Aの機器名は、「WLAE1」であり、無線LANアクセスポイント100Aには、MACアドレスとして、「ABCDEF」が割り当てられているものとする。そして、無線LANアクセスポイント100Aには、バージョンが「ver1.0」であるファームウェア(FW)がインストールされているものとする。また、無線LANアクセスポイント100Bの機器名は、「WLAE2」であり、無線LANアクセスポイント100Bには、MACアドレスとして、「BCDEFG」が割り当てられているものとする。そして、無線LANアクセスポイント100Bには、バージョンが「ver1.2」であるファームウェアがインストールされているものとする。また、無線LANアクセスポイント100Cの機器名は、「WLAE3」であり、無線LANアクセスポイント100Cには、MACアドレスとして、「CDEFGH」が割り当てられているものとする。そして、無線LANアクセスポイント100Cには、バージョンが「ver1.1」であるファームウェアがインストールされているものとする。また、無線LANアクセスポイント100Dの機器名は、「WLAE4」であり、無線LANアクセスポイント100Dには、MACアドレスとして、「DEFGHI」が割り当てられているものとする。そして、無線LANアクセスポイント100Dには、バージョンが「ver1.1」であるファームウェアがインストールされているものとする。また、無線LANアクセスポイント100Eの機器名は、「WLAE5」であり、無線LANアクセスポイント100Eには、MACアドレスとして、「EFGHIJ」が割り当てられているものとする。そして、無線LANアクセスポイント100Eには、バージョンが「ver1.1」であるファームウェアがインストールされているものとする。
【0033】
なお、複数の無線LANアクセスポイント100A,100B,100C,100D,100Eは、すべて同一の機種である。したがって、以下では、これらを総称して、無線LANアクセスポイント100とも呼ぶ。また、これらの無線LANアクセスポイント100のうちの少なくとも1台、例えば、パーソナルコンピュータPCが接続されている無線LANアクセスポイント100Bにインストールされているファームウェアは、例えば、インターネットINT上の図示しないサーバからダウンロードされて最新のファームウェアに適宜更新される。上記ファームウェアは、無線LANアクセスポイント100のメーカによって、随時、バージョンアップされて、無線LANアクセスポイント100のユーザに提供される。
【0034】
A2.無線LANアクセスポイントの構成:
図2は、無線LANアクセスポイント100の概略構成を示す説明図である。図示するように、無線LANアクセスポイント100は、CPU10と、ROM20と、RAM30と、フラッシュROM40と、有線LANインターフェース50と、無線通信インターフェース60と、を備えている。そして、これらは、バスを介して互いに接続されている。
【0035】
CPU10は、無線LANアクセスポイント100の全体の制御を行う。また、CPU10は、ROM20に記憶されているコンピュータプログラムを読み出して実行することによって、通信制御部12と、装置情報テーブル作成部14と、バージョン判断部16と、再起動指示送信制御部18として機能し、後述するファームウェア更新処理を実行する。また、CPU10は、フラッシュROM40に記憶されているファームウェアを読み出して実行することによって、無線LANアクセスポイント100の種々の機能を実現する。
【0036】
通信制御部12は、無線接続されている他の無線LANアクセスポイント100との通信を制御する。具体的には、通信制御部12は、例えば、後述する自機の装置情報を、他の無線LANアクセスポイント100にブロードキャストし、他の無線LANアクセスポイント100から、その無線LANアクセスポイント100についての装置情報を収集する。また、通信制御部12は、フラッシュROM40に記憶されているファームウェアを、他の無線LANアクセスポイント100に配信することもできる。通信制御部12は、[課題を解決するための手段]における収集部、配信部に相当する。
【0037】
装置情報テーブル作成部14は、自機の装置情報と他の無線LANアクセスポイント100から収集した装置情報を取りまとめて、後述する装置情報テーブルを作成し、フラッシュROM40に格納する。
【0038】
バージョン判断部16は、装置情報テーブルを参照して、フラッシュROM40に記憶されているファームウェアのバージョンが、他の無線LANアクセスポイント100のフラッシュROM40に記憶されているファームウェアのバージョンよりも新しいか否かを判断する。
【0039】
再起動指示送信制御部18は、装置情報テーブルを参照して、無線LANにおける複数の無線LANアクセスポイント100の接続形態に基づいて、後述するファームウェア更新処理時の他の無線LANアクセスポイント100への再起動の指示タイミングを決定し、その指示タイミングで、再起動の指示を他の無線LANアクセスポイント100に送信する。
【0040】
フラッシュROM40は、ファームウェアと、装置情報と、装置情報テーブルとを記憶する。装置情報には、例えば、自機の機器名と、自機に割り当てられたMACアドレスと、ファームウェアのバージョンを示すバージョン情報と、接続先の他の無線LANアクセスポイント100を示す接続先情報とが含まれる。例えば、無線LANアクセスポイント100A(図1参照)が備えるフラッシュROM40には、装置情報として、機器名「WLAE1」と、MACアドレス「ABCDEF」と、ファームウェアのバージョン情報「ver1.0」と、接続先情報としての、2つの接続先の100B,100EのMACアドレス「BCDEFG」,「EFGHIJ」が格納されている。装置情報テーブルは、後から示すように、自機の装置情報と他の無線LANアクセスポイント100から収集した装置情報を取りまとめてテーブルにしたものである。フラッシュROM40は、[課題を解決するための手段]におけるファームウェア記憶部、装置情報記憶部に相当する。
【0041】
有線LANインターフェース50は、図示しないLANポートを備えており、このLANポートに接続されたLANケーブルを介して、ケーブル接続された装置(ルータRTや、端末装置)とデータのやり取りを行うためのインターフェースである。
【0042】
無線通信インターフェース60は、他の無線LANアクセスポイント100や、端末装置と無線通信を行うためのインターフェースである。本実施例では、無線通信インターフェース60は、無線親機インターフェース62と、無線子機インターフェース64とを備えており、無線LANアクセスポイント100は、無線親機としても、無線子機としても機能する。なお、無線通信インターフェース60は、無線アクセスポイント間通信機能であるWDS(Wireless Distribution System)機能を有している。
【0043】
図3は、第1実施例における装置情報テーブルの一例を示す説明図である。図示するように、装置情報テーブルには、図1に示した無線LANに接続された複数の無線LANアクセスポイント100の機器名と、各無線LANアクセスポイント100のMACアドレスと、各無線LANアクセスポイント100で使用されているファームウェアのバージョン情報と、各無線LANアクセスポイント100の接続先情報と、が対応付けられて格納される。この装置情報テーブルを参照することによって、無線LANにおける複数の無線LANアクセスポイント100の接続形態や、各無線LANアクセスポイント100の機器名、使用しているファームウェアのバージョンを把握することができる。
【0044】
A3.ファームウェア更新処理:
複数の無線LANアクセスポイント100が接続されている無線LAN環境下において、最新のファームウェアの機能を有効利用するためには、すべての無線LANアクセスポイント100に最新バージョン(同一バージョン)のファームウェアがインストールされている必要がある。そして、最新バージョンのファームウェアの機能を有効利用するためには、すべての無線LANアクセスポイント100に、最新バージョンのファームウェアをインストールし、さらに、無線LANアクセスポイント100を再起動する必要がある。しかし、無線LANアクセスポイント100のユーザが、多数の無線LANアクセスポイント100に最新バージョンのファームウェアを個別にインストールして再起動することは、無線LANアクセスポイント100のユーザにとって煩雑だった。そこで、本実施例の無線LANアクセスポイント100では、ファームウェアの更新および無線LANアクセスポイント100の再起動を自動化している。
【0045】
図4は、第1実施例の無線LANアクセスポイント100におけるファームウェア更新処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、無線LANアクセスポイント100が備えるCPU10(通信制御部12、装置情報テーブル作成部14、バージョン判断部16、再起動指示送信制御部18)が、所定のタイミングで実行する処理である。本実施例では、上記所定のタイミングとして、無線LANアクセスポイント100の電源が投入されたときに、ファームウェア更新処理が実行されるものとした。
【0046】
まず、無線LANアクセスポイント100に電源が投入されると、CPU10は、自機の装置情報をフラッシュROM40から読み出して、他の無線LANアクセスポイント100(以下、他機とも言う)にブロードキャストし、無線LANを構成している他機の装置情報を収集する(ステップS100)。そして、CPU10は、自機の装置情報と、他機の装置情報とを取りまとめて、装置情報テーブル(図3参照)を作成する(ステップS110)。
【0047】
次に、CPU10は、装置情報テーブルを参照して、自機のファームウェアのバージョンが最も新しいか否かを判断する(ステップS120)。他機のファームウェアのバージョンの方が、自機のファームウェアのバージョンよりも新しい場合、および、自機のファームウェアのバージョンと他機のファームウェアのバージョンとがすべて同じである場合には(ステップS120:NO)、CPU10は、ファームウェア更新処理を終了する。一方、自機のファームウェアのバージョンが最も新しい場合には(ステップS120:YES)、自機のファームウェアをフラッシュROM40から読み出し、古いバージョンのファームウェアを使用している他機に配信する(ステップS130)。このとき、CPU10は、ファームウェアを配信する旨の配信通知を、配信先の他機に送信し、この配信通知に対する応答があった他機に対して、ファームウェアの配信を行う。ファームウェアを受信した他機は、ファームウェアの配信元の無線LANアクセスポイント100に、ファームウェアの受信完了通知を送信する。
【0048】
なお、図4では、図示を省略しているが、自機のファームウェアのバージョンが最も新しく、かつ、自機のファームウェアのバージョンと他機のファームウェアのバージョンとが重複する場合には、CPU10は、予め設定されたルールに基づいて、自機が古いバージョンのファームウェアを使用している他機に自機のファームウェアを配信するか否かを決定する。上記ルールは、任意に設定可能である。本実施例では、上記ファームウェアのバージョンが重複する場合には、CPU10は、自機のMACアドレスの値が、重複するバージョンのファームウェアを使用している他機のMACアドレスの値よりも小さい場合に、自機のファームウェアを古いバージョンのファームウェアを使用している他機に配信するものとした。そして、重複するバージョンのファームウェアを使用している他機のMACアドレスの値が、自機のMACアドレスの値よりも小さい場合には、CPU10は、ファームウェアの配信を行うことなく、ファームウェア更新処理を終了するものとした。この場合、上記重複するバージョンのファームウェアを使用している他機が、古いバージョンのファームウェアを使用している他機に新しいバージョンのファームウェアを配信することとなる。
【0049】
以上説明したステップS100〜S130の処理によって、無線LANに多数の無線LANアクセスポイント100が接続されている場合であっても、無線LANアクセスポイント100のユーザが、多数の無線LANアクセスポイント100に最新バージョンのファームウェアを個別にインストールする煩雑さを解消することができる。
【0050】
ステップS130の後、CPU10は、装置情報テーブルを参照して、無線LANに接続されている他機が2台以上であるか否かを判定する(ステップS140)。無線LANに接続されている他機が1台である場合には(ステップS140:NO)、両者で、すぐに、新しいバージョンのファームウェアを使用できるように、CPU10は、他機に、直ちに、再起動の指示を送信する(ステップS150)。そして、他機から再起動の完了通知を受信すると、CPU10は、ファームウェア更新処理を終了する。
【0051】
一方、ステップS140において、無線LANに接続されている他機が2台以上である場合には(ステップS140:YES)、CPU10は、装置情報テーブルを参照して、自機との間に複数の通信経路が存在する他機があるか否かを判断する(ステップS160)。
【0052】
例えば、図1に示した無線LANにおける無線LANアクセスポイント100A〜100Eの接続形態では、例えば、無線LANアクセスポイント100Bと無線LANアクセスポイント100Dとの間には、[無線LANアクセスポイント100D]−[無線LANアクセスポイント100C]−[無線LANアクセスポイント100B]の通信経路と、[無線LANアクセスポイント100D]−[無線LANアクセスポイント100E]−[無線LANアクセスポイント100A]−[無線LANアクセスポイント100B]の通信経路との2つの通信経路が存在している。一方、図1に示した無線LANにおいて、無線LANアクセスポイント100Eが接続されていない接続形態を想定すると、無線LANアクセスポイント100Bと無線LANアクセスポイント100Dとの間には、[無線LANアクセスポイント100D]−[無線LANアクセスポイント100C]−[無線LANアクセスポイント100B]の通信経路しか存在しないこととなる。
【0053】
ステップS160において、自機との間に複数の通信経路が存在する他機がある場合には(ステップS160:YES)、CPU10は、古いバージョンのファームウェアを使用していた他機に、順次、再起動の指示を送信する(ステップS170)。こうすることによって、自機と動作中の(再起動中でない)他機との通信を遮断することなく、複数の他機の再起動を行うことができる。例えば、図1に示した無線LANでは、無線LANアクセスポイント100Cが再起動中であって、無線LANアクセスポイント100Cに接続されたプリンタPT1を使用できない場合であっても、無線LANアクセスポイント100Eに接続されたプリンタPT2を使用することができる。なお、本実施例では、他機のMACアドレスの値が大きい順に、再起動の指示を送信するものとした。再起動の指示を送信する順序は、任意に設定可能である。また、本実施例では、ステップS170において、CPU10は、原則として、1台の他機に再起動の指示を送信し、その他機から再起動の完了通知を受信した後に、次の他機に再起動の指示を送信することとしている。ただし、1台の他機に再起動の指示を送信した後、所定の待機時間が経過しても、その他機から再起動の完了通知を受信しない場合には、CPU10は、その他機からの再起動の完了通知を受信しないまま、次の他機に再起動の指示を送信することとしている。
【0054】
ステップS160において、自機との間に複数の通信経路が存在する他機がない場合には(ステップS160:NO)、CPU10は、古いバージョンのファームウェアを使用していた複数の他機に、一斉に、再起動の指示を送信する(ステップS180)。自機との間に複数の通信経路が存在する他機がない場合には、複数の他機を順次再起動すると、ほぼ同時に再起動する場合よりも、自機といずれかの他機との通信が遮断されるトータル時間が長くなるからである。ステップS180の処理によれば、上述した自機と他機との通信が遮断される時間を短縮することができる。
【0055】
以上説明した第1実施例の無線LANアクセスポイント100によれば、無線LANにおける複数の無線LANアクセスポイント100の接続形態に基づいて、ファームウェアの配信後の他の無線LANアクセスポイント100の再起動のタイミングを制御することができる。したがって、複数の無線LANアクセスポイント100が接続されている無線LAN環境下において、無線LANアクセスポイント100にインストールされたファームウェアを更新して再起動する際の利便性を向上させることができる。
【0056】
B.第2実施例:
図示は省略しているが、第2実施例のネットワークシステム1000、および、無線LANアクセスポイント100の構成は、第1実施例と同じである。ただし、第1実施例と第2実施例とでは、無線LANアクセスポイント100が実行するファームウェア更新処理の一部が異なっている。以下、第2実施例の無線LANアクセスポイント100におけるファームウェア更新処理について説明する。
【0057】
図5は、第2実施例の無線LANアクセスポイント100におけるファームウェア更新処理の流れを示すフローチャートである。第2実施例においても、無線LANアクセスポイント100の電源が投入されたときに、ファームウェア更新処理が実行されるものとした。
【0058】
図5と図4との比較から分かるように、ステップS100〜S120の処理は、第1実施例におけるファームウェア更新処理と同じである。そして、第2実施例におけるファームウェア更新処理では、ステップS120において、自機のファームウェアのバージョンが最も新しい場合には(ステップS120:YES)、CPU10は、ファームウェアの配信(図4のステップS130)を行わずに、装置情報テーブルを参照して、無線LANに接続されている他機が2台以上であるか否かを判定する(ステップS140)。無線LANに接続されている他機が1台である場合には(ステップS140:NO)、CPU10は、自機のファームウェアをフラッシュROM40から読み出して他機に配信し、さらに、再起動の指示を他機に送信する(ステップS150a)。そして、他機から再起動の完了通知を受信すると、CPU10は、ファームウェア更新処理を終了する。
【0059】
一方、ステップS140において、無線LANに接続されている他機が2台以上である場合には(ステップS140:YES)、第1実施例におけるファームウェア更新処理と同様に、CPU10は、装置情報テーブルを参照して、自機との間に複数の通信経路が存在する他機があるか否かを判断する(ステップS160)。
【0060】
そして、自機との間に複数の通信経路が存在する他機がある場合には(ステップS160:YES)、CPU10は、古いバージョンのファームウェアを使用していた他機に、順次、自機のファームウェアを配信し、さらに、再起動の指示を送信する(ステップS170a)。こうすることによって、複数の他機へのファームウェアの配信を行うとともに、自機と動作中の(再起動中でない)他機との通信を遮断することなく、再起動を行うことができる。なお、本実施例では、他機のMACアドレスの値が大きい順に、ファームウェアの配信、および、再起動の指示の送信を行うものとした。ファームウェアの配信、および、再起動の指示の送信を行う順序は、任意に設定可能である。また、本実施例では、ステップS170aにおいて、CPU10は、原則として、1台の他機にファームウェアの配信、および、再起動の指示の送信を行い、その他機から再起動の完了通知を受信した後に、次の他機にファームウェアの配信、および、再起動の指示の送信を行うこととしている。ただし、1台の他機にファームウェアの配信、および、再起動の指示の送信を行った後、所定の待機時間が経過しても、その他機から再起動の完了通知を受信しない場合には、CPU10は、その他機からの再起動の完了通知を受信しないまま、次の他機にファームウェアの配信、および、再起動の指示の送信を行うこととしている。
【0061】
ステップS160において、自機との間に複数の通信経路が存在する他機がない場合には(ステップS160:NO)、CPU10は、古いバージョンのファームウェアを使用していた複数の他機に、一斉に、自機のファームウェアを配信し、さらに、再起動の指示を送信する(ステップS180a)。自機との間に複数の通信経路が存在する他機がない場合には、複数の他機を順次再起動すると、ほぼ同時に再起動する場合よりも、自機といずれかの他機との通信が遮断されるトータル時間が長くなるからである。ステップS180aの処理によれば、上述した自機と他機との通信が遮断される時間を短縮することができる。
【0062】
以上説明した第2実施例の無線LANアクセスポイント100によっても、第1実施例の無線LANアクセスポイント100と同様に、無線LANにおける複数の無線LANアクセスポイント100の接続形態に基づいて、ファームウェアの配信後の他の無線LANアクセスポイント100の再起動のタイミングを制御することができる。したがって、複数の無線LANアクセスポイント100が接続されている無線LAN環境下において、無線LANアクセスポイント100にインストールされたファームウェアを更新して再起動する際の利便性を向上させることができる。
【0063】
さらに、第2実施例におけるファームウェア更新処理によれば、他の無線LANアクセスポイント100の再起動のタイミングに加えて、ファームウェアの配信タイミングも制御することができる。
【0064】
C.第3実施例:
図6は、本発明の第3実施例としての無線LAN装置を適用したネットワークシステム1000Aの概略構成を示す説明図である。図示するように、本実施例のネットワークシステム1000Aは、無線LAN装置としての無線LANアクセスポイント100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gを備えており、これらは、無線LANを構成している。この無線LANにおいて、無線LANアクセスポイント100A〜100Fの接続形態は、第1,2実施例における無線LANと同じである。そして、第3実施例における無線LANでは、無線LANアクセスポイント100Aに、さらに、無線LANアクセスポイント100Fが無線接続されている。そして、無線LANアクセスポイント100Fには、無線LANアクセスポイント100Gが無線接続されている。なお、図6では、各無線LANアクセスポイント100A〜100Gに接続された端末装置の図示は、省略されている。
【0065】
上述した無線LANにおいて、無線LANアクセスポイント100Fの機器名は、「WLAE6」であり、無線LANアクセスポイント100Fには、MACアドレスとして、「FGHIJK」が割り当てられているものとする。そして、無線LANアクセスポイント100Fには、バージョンが「ver1.0」であるファームウェアがインストールされているものとする。また、無線LANアクセスポイント100Gの機器名は、「WLAE7」であり、無線LANアクセスポイント100Gには、MACアドレスとして、「GHIJKL」が割り当てられているものとする。そして、無線LANアクセスポイント100Gには、バージョンが「ver1.1」であるファームウェアがインストールされているものとする。
【0066】
なお、本実施例においても、複数の無線LANアクセスポイント100(無線LANアクセスポイント100A〜100G)は、すべて同一の機種である。そして、無線LANアクセスポイント100の構成も、第1実施例の無線LANアクセスポイント100の構成と同じである(図2参照)。ただし、第1実施例と第3実施例とでは、無線LANアクセスポイント100が実行するファームウェア更新処理の一部が異なっている。
【0067】
図7は、第3実施例における装置情報テーブルの一例を示す説明図である。図示するように、装置情報テーブルには、図6に示した無線LANに接続された複数の無線LANアクセスポイント100の機器名と、各無線LANアクセスポイント100のMACアドレスと、各無線LANアクセスポイント100で使用されているファームウェアのバージョン情報と、各無線LANアクセスポイント100の接続先情報と、が対応付けられて格納される。そして、例えば、機器名が「WLAE2」である無線LANアクセスポイント100Aについては、3つの接続先のMACアドレスが格納されている。また、機器名が「WLAE7」である無線LANアクセスポイント100Gについては、1つの接続先のMACアドレスが格納されている。この装置情報テーブルを参照することによって、無線LANにおける複数の無線LANアクセスポイント100の接続形態や、各無線LANアクセスポイント100の機器名、使用しているファームウェアのバージョンを把握することができる。
【0068】
図8は、第3実施例の無線LANアクセスポイント100におけるファームウェア更新処理の流れを示すフローチャートである。第3実施例においても、無線LANアクセスポイント100の電源が投入されたときに、ファームウェア更新処理が実行されるものとした。
【0069】
第3実施例におけるファームウェア更新処理において、ステップS100〜S160、および、ステップS170,S180の処理は、第1実施例におけるファームウェア更新処理と同じである。
【0070】
そして、第3実施例におけるファームウェア更新処理では、ステップS160において、自機との間に複数の通信経路が存在する他機がある場合に(ステップS160:YES)、CPU10は、装置情報テーブルを参照して、さらに、自機との間に複数の通信経路が存在しない他機があるか否かを判断する(ステップS162)。自機との間に複数の通信経路が存在しない他機がない場合には(ステップS162:NO)、CPU10は、古いバージョンのファームウェアを使用していた他機に、順次、再起動の指示を送信する(ステップS170)。一方、自機との間に複数の通信経路が存在しない他機がある場合には(ステップS162:YES)、CPU10は、自機との間に複数の通信経路が存在し、古いバージョンのファームウェアを使用していた他機について、順次、再起動の指示を送信する(ステップS164)。なお、ステップS164における再起動の指示を送信する順序等は、先に説明したステップS170と同じである。
【0071】
そして、ステップS162の後、CPU10は、自機との間に複数の通信経路が存在せず、古いバージョンのファームウェアを使用していた他機について、一斉に、再起動の指示を送信する(ステップS166)。図6に示した無線LANでは、無線LANアクセスポイント100F,100Gが、上記複数の通信経路が存在しない無線LANアクセスポイント100に該当する。
【0072】
以上説明した第3実施例の無線LANアクセスポイント100によっても、第1実施例の無線LANアクセスポイント100と同様に、無線LANにおける複数の無線LANアクセスポイント100の接続形態に基づいて、ファームウェアの配信後の他の無線LANアクセスポイント100の再起動のタイミングを制御することができる。したがって、複数の無線LANアクセスポイント100が接続されている無線LAN環境下において、無線LANアクセスポイント100にインストールされたファームウェアを更新して再起動する際の利便性を向上させることができる。
【0073】
さらに、第3実施例におけるファーウェア更新処理によれば、複数の通信経路が存在する部分と、複数の通信経路が存在しない部分とが混在する無線LANにおいても、それぞれの無線LANアクセスポイント100を用いた通信が遮断される時間が短くなるように、それぞれの無線LANアクセスポイント100の再起動タイミングを制御することができる。
【0074】
D.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
【0075】
D1.変形例1:
上記実施例では、無線LANアクセスポイント100は、電源が投入されたときに、ファームウェア更新処理を実行するものとしたが、本発明は、これに限られない。無線LANアクセスポイント100は、ファームウェア更新処理を、例えば、ユーザによる指示が入力されたときに実行するようにしてもよいし、定期的に実行するようにしてもよいし、無線LANにおける無線LANアクセスポイント100の接続形態が変化したときに実行するようにしてもよい。
【0076】
D2.変形例2:
上記実施例では、無線LANアクセスポイント100は、ファームウェア更新処理における各ステップを連続的に実行するものとしたが、本発明は、これに限られない。例えば、無線LANアクセスポイント100は、ファームウェア更新処理における各処理の一部を、繰り返し実行したり、所定の時間間隔を空けて実行したりするようにしてもよい。例えば、無線LANアクセスポイント100は、ステップS100,S110における装置情報テーブルの作成を1時間間隔で行い、ステップS120以降の処理を1日おきに行うようにしてもよい。
【0077】
D3.変形例3:
上記実施例では、無線LANアクセスポイント100は、ファームウェア更新処理におけるステップS100において、自機の装置情報をブロードキャストするものとしたが、本発明は、これに限られない。ブロードキャストの代わりに、マルチキャストを行うものとしてもよい。
【0078】
D4.変形例4:
上記実施例では、ファームウェア更新処理において、最も新しいバージョンのファームウェアを使用している無線LANアクセスポイント100が、自発的に、ファームウェアの配信を行うものとしたが、本発明は、これに限られない。最も新しいバージョンのファームウェアを使用している無線LANアクセスポイント100が、古いバージョンのファームウェアを使用している無線LANアクセスポイント100からの配信要求に応じて、ファームウェアの配信を行うようにしてもよい。
【0079】
D5.変形例5:
上記実施例では、図3,7に示した装置情報テーブルにおいて、各無線LANアクセスポイント100の機種を特定するための機種特定情報として、機器名を用いるものとしたが、本発明は、これに限られない。機器特定情報として、例えば、無線LANアクセスポイント100の型番等を用いるものとしてもよい。また、接続先情報として、接続先の無線LANアクセスポイント100のMACアドレスを用いるものとしたが、本発明は、これに限られない。接続先の無線LANアクセスポイント100を特定可能な他の情報を用いるものとしてもよい。また、各無線LANアクセスポイント100にIPアドレスが割り当てられている場合には、装置情報において、MACアドレスの代わりに、IPアドレスを用いるものとしてもよい。
【0080】
D6.変形例6:
上記実施例において、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0081】
1000,1000A…ネットワークシステム
100,100A〜100G…無線LANアクセスポイント
10…CPU10
12…通信制御部
14…装置情報テーブル作成部
16…バージョン判断部
18…再起動指示送信制御部
20…ROM
30…RAM
40…フラッシュROM
50…有線LANインターフェース
60…無線通信インターフェース
62…無線親機インターフェース
64…無線子機インターフェース
RT…ルータ
INT…インターネット
PC…パーソナルコンピュータ
PG…携帯ゲーム機
REC…録画装置
TV…テレビ受像機
HDD…ハードディスクドライブ
PT1,PT2…プリンタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線LANに接続される無線LAN装置であって、
ファームウェアを記憶するファームウェア記憶部と、
前記無線LAN装置の機種を特定するための機種特定情報と、前記無線LAN装置に個別に割り当てられた識別情報と、前記ファームウェアのバージョンを示すバージョン情報と、前記無線LAN装置と同一機種であって、前記無線LANにおいて、前記無線LAN装置が直接的に接続される他の無線LAN装置を示す接続先情報と、を含む装置情報を記憶する装置情報記憶部と、
前記他の無線LAN装置から、当該無線LAN装置と直接的あるいは間接的に接続された他の無線LAN装置についての前記装置情報を収集する収集部と、
前記装置情報記憶部に記憶された前記装置情報に含まれる前記バージョン情報と、前記他の無線LAN装置についての前記装置情報に含まれる前記バージョン情報とを比較して、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアのバージョンが前記他の無線LAN装置が保持するファームウェアのバージョンよりも新しいか否かを判断するバージョン判断部と、
前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアのバージョンが前記他の無線LAN装置が保持するファームウェアのバージョンよりも新しい場合に、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアを前記他の無線LAN装置に配信する配信部と、
前記装置情報記憶部に記憶された前記装置情報と前記他の無線LAN装置についての前記装置情報とに基づいて特定される、前記無線LANにおける前記無線LAN装置および前記他の無線LAN装置の接続形態に基づいて、前記他の無線LAN装置への再起動の指示タイミングを決定し、該指示タイミングで、前記再起動の指示を前記他の無線LAN装置に送信する再起動指示送信制御部と、
を備える無線LAN装置。
【請求項2】
請求項1記載の無線LAN装置であって、
前記再起動指示送信制御部は、
前記無線LANに接続されている前記他の無線LAN装置が2台以上である場合に、
前記装置情報記憶部に記憶された前記装置情報に含まれる前記接続先情報と、前記他の無線LAN装置から受信した前記装置情報に含まれる前記接続先情報とに基づいて、当該無線LAN装置との間に複数の通信経路が存在する前記他の無線LAN装置があるか否かの経路判断を行い、
前記複数の通信経路が存在する前記他の無線LAN装置がある場合には、順次、前記再起動の指示を前記複数の通信経路が存在する前記他の無線LAN装置のそれぞれに送信し、
前記複数の通信経路が存在する前記他の無線LAN装置がない場合には、一斉に、前記再起動の指示を前記他の無線LAN装置のそれぞれに送信する、
無線LAN装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の無線LAN装置であって、
前記配信部は、前記装置情報記憶部に記憶された前記装置情報と前記他の無線LAN装置についての前記装置情報とに基づいて特定される、前記無線LANにおける前記無線LAN装置および前記他の無線LAN装置の接続形態に基づいて、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアの配信タイミングを決定し、該配信タイミングで、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアを前記他の無線LAN装置に配信する、
無線LAN装置。
【請求項4】
無線LANに接続される無線LAN装置の制御方法であって、
前記無線LAN装置は、
ファームウェアを記憶するファームウェア記憶部と、
前記無線LAN装置の機種を特定するための機種特定情報と、前記無線LAN装置に個別に割り当てられた識別情報と、前記ファームウェアのバージョンを示すバージョン情報と、前記無線LAN装置と同一機種であって、前記無線LANにおいて、前記無線LAN装置が直接的に接続される他の無線LAN装置を示す接続先情報と、を含む装置情報を記憶する装置情報記憶部と、を備えており、
前記制御方法は、
前記他の無線LAN装置から、当該無線LAN装置と直接的あるいは間接的に接続された他の無線LAN装置についての前記装置情報を収集する収集工程と、
前記装置情報記憶部に記憶された前記装置情報に含まれる前記バージョン情報と、前記他の無線LAN装置についての前記装置情報に含まれる前記バージョン情報とを比較して、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアのバージョンが前記他の無線LAN装置が保持するファームウェアのバージョンよりも新しいか否かを判断するバージョン判断工程と、
前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアのバージョンが前記他の無線LAN装置が保持するファームウェアのバージョンよりも新しい場合に、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアを前記他の無線LAN装置に配信する配信工程と、
前記装置情報記憶部に記憶された前記装置情報と前記他の無線LAN装置についての前記装置情報とに基づいて特定される、前記無線LANにおける前記無線LAN装置および前記他の無線LAN装置の接続形態に基づいて、前記他の無線LAN装置への再起動の指示タイミングを決定し、該指示タイミングで、前記再起動の指示を前記他の無線LAN装置に送信する再起動指示送信制御工程と、
を備える制御方法。
【請求項5】
無線LANに接続される無線LAN装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
ファームウェアをファームウェア記憶部に記憶するファームウェア記憶機能と、
前記無線LAN装置の機種を特定するための機種特定情報と、前記無線LAN装置に個別に割り当てられた識別情報と、前記ファームウェアのバージョンを示すバージョン情報と、前記無線LAN装置と同一機種であって、前記無線LANにおいて、前記無線LAN装置が直接的に接続される他の無線LAN装置を示す接続先情報と、を含む装置情報を装置情報記憶部に記憶する装置情報記憶機能と、
前記他の無線LAN装置から、当該無線LAN装置と直接的あるいは間接的に接続された他の無線LAN装置についての前記装置情報を収集する収集機能と、
前記装置情報記憶部に記憶された前記装置情報に含まれる前記バージョン情報と、前記他の無線LAN装置についての前記装置情報に含まれる前記バージョン情報とを比較して、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアのバージョンが前記他の無線LAN装置が保持するファームウェアのバージョンよりも新しいか否かを判断するバージョン判断機能と、
前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアのバージョンが前記他の無線LAN装置が保持するファームウェアのバージョンよりも新しい場合に、前記ファームウェア記憶部に記憶されたファームウェアを前記他の無線LAN装置に配信する配信機能と、
前記装置情報記憶部に記憶された前記装置情報と前記他の無線LAN装置についての前記装置情報とに基づいて特定される、前記無線LANにおける前記無線LAN装置および前記他の無線LAN装置の接続形態に基づいて、前記他の無線LAN装置への再起動の指示タイミングを決定し、該指示タイミングで、前記再起動の指示を前記他の無線LAN装置に送信する再起動指示送信制御機能と、
をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−98906(P2012−98906A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−245898(P2010−245898)
【出願日】平成22年11月2日(2010.11.2)
【出願人】(390040187)株式会社バッファロー (378)
【Fターム(参考)】