説明

無線VoIPシステム、無線基地局装置及びそれらに用いる認証管理制御方法

【課題】 列車内の無線端末の移動に伴ってアクセスポイントが切替わっても、通話(VoIPチャネル)を維持することが可能な無線VoIPシステムを提供する。
【解決手段】 無線基地局装置2,3のアクセスコントローラ22,32はL3スイッチ21,31を介してイントラネット100と接続し、センタ局装置1のL3スイッチ15とトンネルモードで接続している。アクセスポイント41〜44に接続しているアクセスコントローラ22,32はL3スイッチ21,31を介してセンタ局装置1までトンネリングすることで、あたかもセンタ局装置1のセグメントに列車無線端末5があるかのように音声通信を継続可能としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線VoIPシステム、無線基地局装置及びそれらに用いる認証管理制御方法に関し、特に無線LAN(Local Area Network)で使用するVoIP(Voice over Internet Protocol)の認証管理制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、列車無線システムとしては、列車内に設けた車内サーバに対して複数の車内端末を接続し、車内サーバに対して無線通信を介して地上の情報提供システムを接続し、各車内端末が乗客の操作に基づいて車内サーバを介して情報提供システムから乗客が必要とするサービスを取出して出力するシステムがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このシステムでは、情報提供システム内に外部のインタネットに接続されたインタネットサーバを設け、各車内端末が乗客の操作に基づいて車内サーバを介してインタネットサーバを起動し、インタネットを介して目的とするWebサイトを検索している。
【0004】
また、他の列車無線システムとしては、通信ネットワークと、車上通信プログラムを実行する移動体通信装置と、車上業務プログラムを実行する移動体業務装置と、列車無線システムと、列車無線中央局と、駅無線LANと、駅ネットワークと、基地局と、携帯電話網と、ホストと、地上通信サーバとを備え、移動体との間の通信において、利用者が通信の伝送方式や通信状態を意識することなく、シームレスな通信を行うことを可能としたシステムもある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
さらに、別の列車無線システムとしては、車輌内LANシステムを備えた鉄道車輌である移動局と、車輌内LANシステムを構成する複数のLAN端末のIP(Internet Protocol)アドレスを管理するDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバと、列車の在線時間を含む運行状態を管理するTTCS(Total Traffic Control System)とを有する地上局とを無線回線で接続し、移動局の複数のLAN端末からのIPアドレス設定要求に対し、DHCPサーバがTTCSが管理する列車の在線時間情報を基にIPアドレス有効期間(IPアドレスリースタイム)を指定したIPアドレスを設定して移動局の複数のLAN端末へ通知するシステムもある(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
一方、長距離列車内のネットワーク接続サービスとしては、乗客端末と、AP(無線LANアクセスポイント)、RADIUS(Remote Authentication Dial−In User Service)サーバ、DHCPサーバ、WEBサーバ、DNS(Domain Name System)サーバ、PROXY(プロキシ)サーバ、顧客データベース、列車内顧客データベース、顧客管理端末、列車内顧客管理端末、プッシュ型情報配信サーバ、音楽画像配信サーバ、無線送受信装置、メディア変換装置をケーブルLANと無線LANとで接続して列車内ネットワークを構成し、無線送受信装置またはメディア変換装置によって列車内ネットワークからインタネットへ接続するシステムもある(例えば、特許文献4参照)。
【0007】
また、ソフトウェアベースの無線インフラストラクチャシステムとしては、ネットワークスタック及びネットワークインタフェースカード(NIC)と通信するドライバと、ステーションドライバ及び802.1Xサプリカントまたは802.1Xオーセンティケータと通信するステーションサーバとを有するシステムがある(例えば、特許文献5参照)。
【0008】
このシステムにおいて、各NICはステーション及び/またはアクセスポイント機能サポートを提供する。ドライバはパケットが認証及び関連付けされていない場合に受取られたパケットをドロップする。断片化または暗号化されているパケットは断片化解除及び復号される。関連付けマネージャは管理パケットを介してステーションとアクセスポイントとを関連付けるために、構成テーブルマネージャとともに使用される。
【0009】
さらに、モバイル通信システムにおいては、モバイルノードが高速に移動した時に追従することができ、既存のネットワーク構成の変更を伴わずに、ネットワークリソースの使用効率を向上させかつパケットロスの少ないデータ送受信効率を改善する方法が提案されている(例えば、特許文献6参照)。
【0010】
上記のモバイル通信システムでは、ネットワークのアクセスルータと通信しているモバイルノードが、接続リンクの変化を検出し、モバイルノードが他のアクセスルータに対して変化に基づくモバイルノードの移動先を示す移動前の気付アドレスについて変更要求を送信し、分岐ルータ4が移動前の気付アドレスを変更要求メッセージに含まれる移動後の気付アドレスに書き替えたキャッシュを生成し、送信元ノードから送信された移動前の気付アドレス宛のパケットを代理受信して移動後の気付アドレスに転送している。
【0011】
さらにまた、電車内ダウンロードサービスシステムとしては、電車内のユーザがインタネット等にアクセスする場合に、効率的なアクセスを安価に提供することを可能とするシステムが提案されている(例えば、特許文献7参照)。
【0012】
このシステムでは、複数の駅に設置され、電車内の端末もしくは車内サーバとの間で無線通信が可能な駅構内無線通信手段と、駅構内無線通信手段と接続され端末もしくは車内サーバからのダウンロード要求にしたがって代理として該当するコンテンツサーバにアクセスし、要求されたコンテンツを取得して蓄積する手段と、端末もしくは車内サーバが要求したデータを取得する駅を特定するデータ取得駅特定手段と、代理ダウンロードで取得されたコンテンツをデータ取得駅特定手段の特定した駅に属する駅構内無線通信手段を介して端末もしくは車内サーバに転送するコンテンツ転送手段とが設けられている。
【0013】
【特許文献1】特開2001−222603号公報
【特許文献2】特開2002−111702号公報
【特許文献3】特開平10−2762173号公報
【特許文献4】特開2004−173179号公報
【特許文献5】特開2004−180324号公報
【特許文献6】特開2004−040581号公報
【特許文献7】特開2004−038242号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上述した従来の列車無線システムでは、無線端末が列車にて移動することによってセグメントが別の無線LAN基地局(アクセスポイント)への接続変更時に、セグメントが切替わることでDHCPからIPアドレスを再取得してIPアドレスが変わるため、VoIPでの連続した通話を行うことができない。
【0015】
また、従来の列車無線システムでは、セグメントを延長する距離に限界があるため、移動する列車無線端末でIPアドレスをそのまま使用するために、全てのアクセスポイントに接続するセグメントを同じにすることができないという問題がある。
【0016】
上述した特許文献1〜7各々に記載の従来技術では、セグメントが切替わることでIPアドレスが変わることによるVoIPでの連続した通話が行えなくなることに対する対処方法が言及されていないので、上記の問題各々を解決することができない。
【0017】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、列車内の無線端末の移動に伴ってアクセスポイントが切替わっても、通話(VoIPチャネル)を維持することができる無線VoIPシステム、無線基地局装置及びそれらに用いる認証管理制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明による無線VoIPシステムは、列車内で無線LAN(Local Area Network)接続を行う無線端末と、少なくとも前記無線端末の接続認証用のRADIUS(Remote Authentication Dial−In User Service)サーバと、前記無線端末にIP(Internet Protocol)アドレスを配信するためのDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバと、前記無線端末のVoIP(Voice over Internet Protocol)接続制御用のSIP(Session Initiation Protocol)サーバと、L3(Layer 3)スイッチとを同一セグメントに接続するセンタ局装置とを含む無線VoIPシステムであって、
前記DHCPサーバは、前記無線端末用に前記センタ局装置と同一セグメントのIPアドレスを払い出す機能を備え、
前記列車が移動する線路沿いに一定間隔で配備されたアクセスポイントに接続されるアクセスコントローラと、前記センタ局装置のL3スイッチにトンネルモードで接続するためのL3スイッチとを含む無線基地局装置とを備え、
前記無線端末を、前記DHCPサーバから取得した前記センタ局装置と同一セグメントのIPアドレスを基に、前記SIPサーバの制御にて、前記アクセスポイントと前記無線基地局装置とを介して前記センタ局装置内のVoIP端末と通話可能としている。
【0019】
本発明による無線基地局装置は、列車内で無線LAN(Local Area Network)接続を行う無線端末と、少なくとも前記無線端末の接続認証用のRADIUS(Remote Authentication Dial−In User Service)サーバと、前記無線端末にIP(Internet Protocol)アドレスを配信するためのDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバと、前記無線端末のVoIP(Voice over Internet Protocol)接続制御用のSIP(Session Initiation Protocol)サーバと、L3(Layer 3)スイッチとを同一セグメントに接続するセンタ局装置とを含む無線VoIPシステムに用いられる無線基地局装置であって、
前記列車が移動する線路沿いに一定間隔で配備されたアクセスポイントに接続されるアクセスコントローラと、前記センタ局装置のL3スイッチにトンネルモードで接続するためのL3スイッチとを有し、
前記無線端末を、前記DHCPサーバから払い出された前記センタ局装置と同一セグメントのIPアドレスを基に、前記SIPサーバの制御にて、前記アクセスポイントと前記アクセスコントローラ及び前記L3スイッチとを介して前記センタ局装置内のVoIP端末と通話可能としている。
【0020】
本発明による認証管理制御方法は、列車内で無線LAN(Local Area Network)接続を行う無線端末と、少なくとも前記無線端末の接続認証用のRADIUS(Remote Authentication Dial−In User Service)サーバと、前記無線端末にIP(Internet Protocol)アドレスを配信するためのDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバと、前記無線端末のVoIP(Voice over Internet Protocol)接続制御用のSIP(Session Initiation Protocol)サーバと、L3(Layer 3)スイッチとを同一セグメントに接続するセンタ局装置とを含む無線VoIPシステムに用いる認証管理制御方法であって、
前記DHCPサーバに、前記無線端末用に前記センタ局装置と同一セグメントのIPアドレスを払い出す機能を設け、
無線基地局装置に、前記列車が移動する線路沿いに一定間隔で配備されたアクセスポイントに接続されるアクセスコントローラと、前記センタ局装置のL3スイッチにトンネルモードで接続するためのL3スイッチとを設け、
前記無線端末を、前記DHCPサーバから取得した前記センタ局装置と同一セグメントのIPアドレスを基に、前記SIPサーバの制御にて、前記アクセスポイントと前記無線基地局装置とを介して前記センタ局装置内のVoIP端末と通話可能としている。
【0021】
すなわち、本発明の無線VoIP(Voice over Internet Protocol)システムは、各無線基地局装置にあるアクセスコントローラがL3(Layer 3)スイッチを介してイントラネットと接続し、センタ局にあるL3スイッチとトンネルモードで接続するように構成している。
【0022】
列車内の列車無線端末は、通話を継続している場合、列車が移動することによって今まで接続していたアクセスポイントを、別のセグメントに接続してあるアクセスポイントに切替えて再接続した時でも、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)から再度IP(Internet Protocol)アドレスを取得せずに、いままで使用していたIPアドレスを使用している。
【0023】
上記のように、本発明の無線VoIPシステムでは、アクセスポイントに接続しているアクセスコントローラがL3スイッチを介してセンタ局までトンネリングすることで、あたかもセンタ局のセグメントに列車無線端末があるかのように音声通信を継続可能としているので、列車内の無線端末が移動し、アクセスポイントが切替わっても、通話(VoIPチャネル)を維持することが可能となる。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、以下に述べるような構成及び動作とすることで、列車内の無線端末の移動に伴ってアクセスポイントが切替わっても、通話(VoIPチャネル)を維持することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例による無線VoIPシステムの構成を示すブロック図である。図1において、本発明の一実施例による無線VoIPシステムは、移動する列車A内の列車無線端末5と無線LAN(Local Area Network)接続するアクセスポイント41〜44を線路沿いに一定間隔で配備している。
【0026】
また、本発明の一実施例による無線VoIPシステムでは、複数のアクセスポイント41〜44が接続されたアクセスコントローラ22,32とL3(Layer 3)スイッチ21,31とを無線基地局装置2,3それぞれに配備している。
【0027】
さらに、本発明の一実施例による無線VoIPシステムは、センタ局装置1に列車無線端末5と通話するVoIP端末11と、列車無線端末5の接続認証用のRADIUS(Remote Authentication Dial−In User Service)サーバ12と、列車無線端末5にIPアドレスを配信するためのDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ13と、VoIP接続制御用のSIP(Session Initiation Protocol)サーバ14とを同一セグメントに接続し、L3スイッチ15を経由して別のセグメントに接続した構成となっている。
【0028】
無線基地局装置2,3のアクセスコントローラ22,32はL3スイッチ21,31を介してイントラネット100に接続し、センタ局装置1のL3スイッチ15とトンネルモードで接続している。アクセスポイント41〜44に接続しているアクセスコントローラ22,32はL3スイッチ21,31を介してセンタ局装置1までトンネリングすることで、あたかもセンタ局装置1のセグメントに列車無線端末5があるかのように音声通信を継続可能としている。
【0029】
図2〜図4は本発明の一実施例による無線VoIPシステムの動作を示すシーケンスチャートである。これら図1〜図4を参照して本発明の一実施例による無線VoIPシステムの動作について説明する。
【0030】
まず、列車無線端末5の接続先を、同一のアクセスコントローラ22に接続しているアクセスポイント41からアクセスポイント42へと切替える手順について説明する。
【0031】
列車無線端末5は最初に近接するアクセスポイント41に従来の無線LAN接続手順にて接続する(図2のa1参照)。新規に接続した場合、アクセスコントローラ22は列車無線端末5の識別情報を基にセンタ局装置1にあるRADIUSサーバ12に認証問合せを行い(図2のa2参照)、問題がなければアクセスポイント41とL3スイッチ21との間を接続する(図2のa3参照)。
【0032】
次に、列車無線端末5はDHCPサーバ13からIPアドレスを取得した後(図2のa4参照)、SIPサーバ14の制御にてセンタ局装置1にあるVoIP端末11とVoIPチャネルを接続する(図2のa5,a6参照)。
【0033】
列車無線端末5は通話状態(図2のa7参照)で移動することで(列車無線端末5が通話状態で列車Aの移動によって移動することで)、アクセスポイント41の受信レベルが閾値以下になると(図2のa8参照)、受信レベルの高いアクセスポイントを検索し(図2のa9参照)、アクセスコントローラ22にアクセスポイントの接続推奨アクセスポイントを問い合わせる(図2のa10参照)。
【0034】
アクセスコントローラ22は自装置に接続しているアクセスポイント41から次に接続するアクセスポイント42を列車無線端末5へ通知する(図2のa11参照)。列車無線端末5は受信レベルの閾値以下の状態が一定時間継続すると(図3のa12参照)、アクセスポイント42へ無線LAN接続手順にて接続する(図3のa13参照)。この場合、アクセスコントローラ22はRADIUS12への認証問合せを省略し、アクセスポイント42とL3スイッチ21とを接続する(図3のa14参照)。
【0035】
アクセスコントローラ22はアクセスポイント42とL3スイッチ21との接続が完了した時点で、アクセスポイント41を切断し(図3のa15参照)、アクセスポイント41でいままで使用していたIPアドレスをそのまま使用して通話を継続する(図3のa16参照)。
【0036】
次に、列車無線端末5の接続先を、各々異なるアクセスコントローラ22,32に接続しているアクセスポイント42からアクセスポイント43へと切替える手順について説明する。
【0037】
列車無線端末5は通話状態(図4のb1参照)で移動することで(列車無線端末5が通話状態で列車Aの移動によって移動することで)、アクセスポイント42の受信レベルが閾値以下になると(図4のb2参照)、受信レベルの高いアクセスポイントを検索し(図4のb3参照)、アクセスコントローラ22にアクセスポイントの接続推奨アクセスポイントを問い合わせる(図4のb4参照)。
【0038】
アクセスコントローラ22は次に接続するアクセスポイントがアクセスコントローラ32にある場合、認証情報(列車無線端末5に付与されたIPアドレスを含む)をアクセスコントローラ32へ通知し(図4のb5参照)、次に接続するアクセスポイント43を列車無線端末5へ通知する(図4のb6参照)。
【0039】
列車無線端末5は受信レベルの閾値以下の状態が一定時間継続すると(図4のb7参照)、アクセスポイント43へ無線LAN接続手順にて接続する(図4のb8参照)。この場合、アクセスコントローラ32はRADIUS12への認証問合せを省略し、アクセスポイント43とL3スイッチ31とを接続する(図4のb9参照)。
【0040】
アクセスコントローラ22はアクセスポイント43とL3スイッチ31との接続が完了した時点で(図4のb10参照)、アクセスポイント42を切断し(図4のb11参照)、アクセスポイント42でいままで使用していたIPアドレスをそのまま使用して通話を継続する(図4のb12参照)。
【0041】
このように、本実施例では、センタ局装置1と各基地局装置2,3との間をL3スイッチ15,21,31でトンネリングすることで、あたかもセンタ局装置1のセグメントに列車無線端末5があるかのように音声通信を継続することができる。
【0042】
また、本実施例では、別のセグメントにあるアクセスポイント43,44においても同一のIPアドレスを使用し、新たなDHCP間でのIPアドレスの再取得を省略することができる。
【0043】
さらに、本実施例では、アクセスコントローラ22,32間で認証情報を引き継ぐことで、アクセスポイント41〜44の接続時の認証問合せを省略することができる。
【0044】
さらにまた、本実施例では、センタ局装置1にあるSIPサーバ14を使用することによって、列車無線端末5同士でも、センタ局装置1と無線基地局装置2,3とアクセスポイント41〜44とを介して通話が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、上記の実施例において列車無線端末について述べているが、野外で高速移動する携帯電話機をVoIP端末と置き換えることで、VoIP端末との直接接続にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施例による無線VoIPシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例による無線VoIPシステムの動作を示すシーケンスチャートである。
【図3】本発明の一実施例による無線VoIPシステムの動作を示すシーケンスチャートである。
【図4】本発明の一実施例による無線VoIPシステムの動作を示すシーケンスチャートである。
【符号の説明】
【0047】
1 センタ局装置
2,3 無線基地局装置
5 列車無線端末
11 VoIP端末
12 RADIUSサーバ
13 DHCPサーバ
14 SIPサーバ
15,21,31 L3スイッチ
22,32 アクセスコントローラ
41〜44 アクセスポイント
100 イントラネット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
列車内で無線LAN(Local Area Network)接続を行う無線端末と、少なくとも前記無線端末の接続認証用のRADIUS(Remote Authentication Dial−In User Service)サーバと、前記無線端末にIP(Internet Protocol)アドレスを配信するためのDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバと、前記無線端末のVoIP(Voice over Internet Protocol)接続制御用のSIP(Session Initiation Protocol)サーバと、L3(Layer 3)スイッチとを同一セグメントに接続するセンタ局装置とを含む無線VoIPシステムであって、
前記DHCPサーバは、前記無線端末用に前記センタ局装置と同一セグメントのIPアドレスを払い出す機能を有し、
前記列車が移動する線路沿いに一定間隔で配備されたアクセスポイントに接続されるアクセスコントローラと、前記センタ局装置のL3スイッチにトンネルモードで接続するためのL3スイッチとを含む無線基地局装置とを有し、
前記無線端末を、前記DHCPサーバから取得した前記センタ局装置と同一セグメントのIPアドレスを基に、前記SIPサーバの制御にて、前記アクセスポイントと前記無線基地局装置とを介して前記センタ局装置内のVoIP端末と通話可能とすることを特徴とする無線VoIPシステム。
【請求項2】
前記無線基地局装置配下のアクセスポイントに無線LAN接続されて前記VoIP端末と通話中の無線端末は、移動にて他の無線基地局装置配下のアクセスポイントへの切替え時にトンネルモードにて接続することで、前記センタ局装置と同一セグメントのIPアドレスを使用して前記VoIP端末との通話を継続することを特徴とする請求項1記載の無線VoIPシステム。
【請求項3】
前記アクセスコントローラは、前記無線端末の識別情報を基に前記RADIUSサーバに認証問合せを行い、認証された時に前記無線端末と無線LAN接続されるアクセスポイントと自装置内の前記L3スイッチとの間を接続することを特徴とする請求項1または請求項2記載の無線VoIPシステム。
【請求項4】
前記アクセスコントローラは、前記無線端末からの問合せに対して次に接続するアクセスポイントを通知することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか記載の無線VoIPシステム。
【請求項5】
列車内で無線LAN(Local Area Network)接続を行う無線端末と、少なくとも前記無線端末の接続認証用のRADIUS(Remote Authentication Dial−In User Service)サーバと、前記無線端末にIP(Internet Protocol)アドレスを配信するためのDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバと、前記無線端末のVoIP(Voice over Internet Protocol)接続制御用のSIP(Session Initiation Protocol)サーバと、L3(Layer 3)スイッチとを同一セグメントに接続するセンタ局装置とを含む無線VoIPシステムに用いられる無線基地局装置であって、
前記列車が移動する線路沿いに一定間隔で配備されたアクセスポイントに接続されるアクセスコントローラと、前記センタ局装置のL3スイッチにトンネルモードで接続するためのL3スイッチとを有し、
前記無線端末を、前記DHCPサーバから払い出された前記センタ局装置と同一セグメントのIPアドレスを基に、前記SIPサーバの制御にて、前記アクセスポイントと前記アクセスコントローラ及び前記L3スイッチとを介して前記センタ局装置内のVoIP端末と通話可能とすることを特徴とする無線基地局装置。
【請求項6】
自装置配下のアクセスポイントに無線LAN接続されて前記VoIP端末との通話中の無線端末が移動にて他の装置配下のアクセスポイントに切替えられた時に前記他の装置のアクセスコントローラに少なくとも前記無線端末の認証情報を通知することを特徴とする請求項5記載の無線基地局装置。
【請求項7】
前記アクセスコントローラが、前記無線端末の識別情報を基に前記RADIUSサーバに認証問合せを行い、認証された時に前記無線端末と無線LAN接続されるアクセスポイントと自装置内の前記L3スイッチとの間を接続することを特徴とする請求項5または請求項6記載の無線基地局装置。
【請求項8】
前記アクセスコントローラが、前記無線端末からの問合せに対して次に接続するアクセスポイントを通知することを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか記載の無線基地局装置。
【請求項9】
列車内で無線LAN(Local Area Network)接続を行う無線端末と、少なくとも前記無線端末の接続認証用のRADIUS(Remote Authentication Dial−In User Service)サーバと、前記無線端末にIP(Internet Protocol)アドレスを配信するためのDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバと、前記無線端末のVoIP(Voice over Internet Protocol)接続制御用のSIP(Session Initiation Protocol)サーバと、L3(Layer 3)スイッチとを同一セグメントに接続するセンタ局装置とを含む無線VoIPシステムに用いる認証管理制御方法であって、
前記DHCPサーバに、前記無線端末用に前記センタ局装置と同一セグメントのIPアドレスを払い出す機能を設け、
無線基地局装置に、前記列車が移動する線路沿いに一定間隔で配備されたアクセスポイントに接続されるアクセスコントローラと、前記センタ局装置のL3スイッチにトンネルモードで接続するためのL3スイッチとを設け、
前記無線端末を、前記DHCPサーバから取得した前記センタ局装置と同一セグメントのIPアドレスを基に、前記SIPサーバの制御にて、前記アクセスポイントと前記無線基地局装置とを介して前記センタ局装置内のVoIP端末と通話可能とすることを特徴とする認証管理制御方法。
【請求項10】
前記無線基地局装置配下のアクセスポイントに無線LAN接続されて前記VoIP端末と通話中の無線端末が、移動にて他の無線基地局装置配下のアクセスポイントへの切替え時にトンネルモードにて接続することで、前記センタ局装置と同一セグメントのIPアドレスを使用して前記VoIP端末との通話を継続することを特徴とする請求項9記載の認証管理制御方法。
【請求項11】
前記アクセスコントローラが、前記無線端末の識別情報を基に前記RADIUSサーバに認証問合せを行い、認証された時に前記無線端末と無線LAN接続されるアクセスポイントと自装置内の前記L3スイッチとの間を接続することを特徴とする請求項9または請求項10記載の認証管理制御方法。
【請求項12】
前記アクセスコントローラが、前記無線端末からの問合せに対して次に接続するアクセスポイントを通知することを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか記載の認証管理制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−352386(P2006−352386A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−174440(P2005−174440)
【出願日】平成17年6月15日(2005.6.15)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】