説明

無負荷SRAM、その動作方法及びその製造方法

【課題】無負荷SRAM、その動作方法及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ワードラインと、一対の第1及び第2ビットラインと、四つのトランジスタとを備え、第1及び第2トランジスタは、伝送トランジスタとして機能し、少なくとも二つのレベルのしきい電圧を有し、第3及び第4トランジスタは、駆動トランジスタとして機能し、フリップフロップ構造で連結され、四つのトランジスタは、同種のMOSFETで形成されうる無負荷SRAMである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体メモリ素子に係り、特にフリップフロップ構造を有するSRAM(Static Random Access Memory)、その動作方法及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電源がオンになっている間にデータを保存できる揮発性メモリには、例えばDRAM(Dynamic RAM)とSRAM(Static RAM)とがある。そのうち、SRAMは、DRAMに比べて消費電力が低く、動作速度が速いという長所のため、キャッシュメモリなどとして利用されている。しかし、SRAMは、DRAMに比べて単位セルが占める面積が広くてその集積度が低いという短所がある。例えば、SRAMは、図1に示したように、6個のトランジスタPS1,PS2,LD1,LD2,PD1,PD2で構成されるのが一般的である。
図1に示すように、負荷トランジスタLD1,LD2と駆動トランジスタPD1,PD2とは、それぞれ直列に連結される。左側の負荷トランジスタLD1及び駆動トランジスタPD1は、右側の負荷トランジスタLD2及び駆動トランジスタPD2とフリップフロップ方式またはラッチ方式で連結される。負荷トランジスタLD1,LD2のソースは、電源Vccに連結され、駆動トランジスタPD1,PD2のソースは、接地部Vsに連結されうる。二つの伝送トランジスタPS1,PS2のソースがビットラインBL1,BL2に連結され、ゲートはワードラインWLに連結される。負荷トランジスタLD1,LD2は、負荷抵抗に代替されることもある。
【0003】
最近、かかる6−トランジスタ構造から負荷トランジスタLD1,LD2または負荷抵抗をなくした4−トランジスタ構造のSRAMが研究されている。例えば、特許文献1には、無負荷SRAMが開示されている。しかし、特許文献1による無負荷SRAMは、CMOS構造を利用している。
さらに具体的に説明すれば、伝送トランジスタは、PMOSFETで形成し、駆動トランジスタは、NMOSFETで形成した。これにより、かかる無負荷CMOS SRAMは、伝送トランジスタと駆動トランジスタとを分離するための素子分離膜を必要とし、その結果、その集積度に制約を受けている。しかも、かかる無負荷CMOS SRAMは、ウェルダイオード構造によるラッチアップ問題を有している。したがって、ラッチアップ現象を防止するための追加の回路が必要でありうる。
無負荷SRAMは、伝送トランジスタのオフ電流を利用してノードの電圧状態を維持できる。しかし、駆動トランジスタもオフ電流を有しているため、ノードの電圧は不安定になりうる。したがって、無負荷SRAMでスタンドバイ安定性を向上させるためには、伝送トランジスタのオフ電流を駆動トランジスタのオフ電流より高くしなければならない。ただし、トランジスタのオフ電流の過度な増加は、素子の速度及びスイッチング特性などに悪影響を及ぼすので、適切な値に制御する必要がある。
【特許文献1】米国特許第6,552,923号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、前述した問題点を克服するためのものであって、集積度及びラッチアップ耐性を向上させ、スタンドバイ安定性を向上させるSRAMを提供するところにある。
本発明が解決しようとする他の課題は、前記SRAMのスタンドバイ安定性を向上させる動作方法を提供するところにある。
本発明が解決しようとするさらに他の課題は、前記SRAMの製造方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための本発明の一態様によれば、ワードライン、一対の第1及び第2ビットライン、及び四つのトランジスタを備える無負荷SRAMが提供される。第1トランジスタは、ゲート、ソース及びドレインを含み、前記ゲートは、前記ワードラインに連結され、前記ソースは、前記第1ビットラインに連結され、前記ドレインは、第1ノードに連結される。第2トランジスタは、ゲート、ソース及びドレインを含み、前記ゲートは、前記ワードラインに連結され、前記ソースは、前記第2ビットラインに連結され、前記ドレインは、第2ノードに連結される。前記第1及び第2トランジスタは、少なくとも二つのレベルのしきい電圧をそれぞれ有する。第3トランジスタは、ゲート、ソース及びドレインを含み、前記ゲートは、前記第2ノードに連結され、前記ソースは、第3ノードに連結され、前記ドレインは、前記第1ノードに連結される。第4トランジスタは、ゲート、ソース及びドレインを含み、前記ゲートは、前記第1ノードに連結され、前記ソースは、前記第3ノードに連結され、前記ドレインは、前記第2ノードに連結される。
【0006】
前記課題を解決するための本発明の他の態様によれば、ワードライン、一対の第1及び第2ビットライン、第1及び第2駆動トランジスタ、第1及び第2伝送トランジスタを備える無負荷SRAMが提供される。前記第1及び第2駆動トランジスタは、ゲート、ソース及びドレインをそれぞれ含み、それぞれの前記ゲート及びドレインは、互いにフリップフロップ方式で連結され、それぞれの前記ソースは、第3ノードに連結される。前記第1伝送トランジスタは、ゲート、ソース及びドレインを含み、前記ゲートは、前記ワードラインに連結され、前記ソースは、前記第1ビットラインに連結され、前記ドレインは、前記第1駆動トランジスタのドレインに連結される。前記第2伝送トランジスタは、ゲート、ソース及びドレインを含み、前記ゲートは、前記ワードラインに連結され、前記ソースは、前記第2ビットラインに連結され、前記ドレインは、前記第2駆動トランジスタのドレインに連結される。前記第1及び第2伝送トランジスタは、少なくとも二つのレベルのしきい電圧を有する。
【0007】
前記課題を解決するための本発明のさらに他の態様によれば、素子分離膜により限定された第1及び第2活性領域を備え、前記第1及び第2活性領域は、少なくとも一側壁の上端が前記素子分離膜から露出された第1部分、及び前記素子分離膜により側壁が露出されていない第2部分をそれぞれ含む半導体基板と、前記第1活性領域の第1部分上を横切って前記素子分離膜上に伸張し、前記第1活性領域から絶縁された第1伝送ゲート電極と、前記第2活性領域の第1部分上を横切って前記素子分離膜上に伸張し、前記第1活性領域から絶縁された第2伝送ゲート電極と、前記第1活性領域の第2部分上を横切って前記素子分離膜上に伸張し、前記第1活性領域から絶縁された第1駆動ゲート電極と、前記第2活性領域の第2部分上を横切って前記素子分離膜上に伸張し、前記第2活性領域から絶縁された第2駆動ゲート電極と、を備える無負荷SRAMが提供される。
【0008】
前記課題を解決するための本発明のさらに他の態様によれば、素子分離膜により限定された第1及び第2活性領域を備え、前記第1及び第2活性領域は、第1及び第2部分をそれぞれ含む半導体基板と、前記第1活性領域の第1部分を横切って前記素子分離膜上に伸張し、前記第1活性領域から絶縁され、前記第1活性領域の第1部分の中間部分で第1ゲート長を有し、前記第1活性領域の第1部分の少なくとも一側のエッジ部分で第2ゲート長を有する第1伝送ゲート電極と、前記第2活性領域の第1部分を横切って前記素子分離膜上に伸張し、前記第2活性領域から絶縁され、前記第2活性領域の第1部分の中間部分で第3ゲート長を有し、前記第2活性領域の第1部分の少なくとも一側のエッジ部分で第4ゲート長を有する第2伝送ゲート電極と、前記第1活性領域の第2部分を横切って前記素子分離膜上に伸張し、前記第2活性領域から絶縁された第1駆動ゲート電極と、前記第2活性領域の第2部分上を横切って前記素子分離膜上に伸張し、前記第2活性領域から絶縁された第2駆動ゲート電極と、を備えるSRAMが提供される。
【0009】
前記他の課題を解決するための本発明の一態様によれば、前記本発明の一態様による無負荷SRAMを利用した動作方法が提供される。前記SRAMのスタンドバイ状態で、前記ワードラインに前記第1伝送トランジスタの二つのしきい電圧レベルの間にあり、前記第2伝送トランジスタの二つのしきい電圧レベルの間にあるスタンドバイ電圧を印加する。前記SRAMの読み取り動作中に、前記ワードラインに前記第1伝送トランジスタの二つのしきい電圧レベルより高く、前記第2伝送トランジスタの二つのしきい電圧レベルより高い読み取り電圧を印加する。
【0010】
前記さらに他の課題を解決するための本発明の一態様によれば、次のような無負荷SRAMの製造方法が提供される。それぞれ第1部分及び第2部分を含む第1及び第2活性領域を限定する素子分離膜を半導体基板に形成する。前記第1及び第2活性領域の第1部分の少なくとも一側壁の上端を前記素子分離膜から露出させる。少なくとも一側壁が露出された前記第1及び第2活性領域上にゲート絶縁層を形成する。前記ゲート絶縁膜上にゲート電極層を形成する。前記ゲート電極層をパターニングして、前記第1及び第2活性領域の第1部分上を横切って前記素子分離膜上にそれぞれ伸張し、前記第1及び第2活性領域からそれぞれ絶縁された第1及び第2伝送ゲート電極と、前記第1及び第2活性領域の第2部分上を横切って前記素子分離膜上にそれぞれ伸張し、前記第1及び第2活性領域からそれぞれ絶縁された第1及び第2駆動ゲート電極とを形成する。
【発明の効果】
【0011】
本発明による無負荷SRAMは、負荷抵抗または負荷トランジスタを備えない。したがって、無負荷SRAMは、従来の6−トランジスタ構造のCMOS SRAMに比べて占める面積が大幅縮小しうる。さらに、無負荷SRAMの四つのトランジスタがいずれも同種のMOSFETで形成された場合、異種のMOSFETの間を分離するための素子分離膜の領域が縮小しうる。したがって、無負荷SRAMは、従来のCMOS SRAMに比べてその集積度を大きく向上させる。
無負荷SRAMは、四つのトランジスタがいずれも同種のMOSFETで形成された場合、ラッチアップ問題の発生を減少させうる。
本発明による無負荷SRAM構造によれば、伝送トランジスタをハンプ特性を有するように形成できる。この場合、素子分離膜のエッチング厚さを調節することによって、オフ電流を簡便に制御できる。したがって、伝送トランジスタのオフ電流を制御して、SRAMのスタンドバイ安定性を向上させる。
無負荷SRAMの構造は、配線金属層の数を減少させうる。これにより、製造コストが低く、製造時間を短縮させ、それに伴って収率も向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付した図面を参照して本発明による望ましい実施形態を説明することによって、本発明を詳細に説明する。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、異なる多様な形態に具現され、ただし、本実施形態は、本発明の開示を完全にし、当業者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。図面で構成要素は、説明の便宜のためにその大きさが誇張されている。
【0013】
回路及び構造
図2は、本発明の一実施形態による無負荷SRAM 200を示す回路図である。図2に示すように、SRAM 200は、ワードラインWL、一対のビットラインBL1,BL2及び4個のトランジスタ、例えば一対の伝送トランジスタPS1,PS2及び一対の駆動トランジスタPD1,PD2を備える。SRAM 200は、それ自体に単位セルを意味し、さらに、本発明によるSRAMは、アレイで配置された単位セルそれ自体のSRAM 200を備えうる。以下では、SRAM 200が単位セルを表した場合を例として説明する。
【0014】
伝送トランジスタPS1,PS2及び駆動トランジスタPD1,PD2は、同種のチャンネルを利用するMOSFETで形成されうる。例えば、MOSFETは、その導電型によってNMOSFETまたはPMOSFETでありうる。望ましくは、伝送トランジスタPS1,PS2及び駆動トランジスタPD1,PD2は、NMOSFETで形成されうる。これにより、ソース206,216,226,236及びドレイン209,219,229,239も、いずれも同種の導電型の不純物で形成されうる。その結果、ウェル部分も一つの導電型の不純物で形成することが可能であるので、駆動トランジスタPD1,PD2及び伝送トランジスタPS1,PS2においてラッチアップ問題が発生するおそれが低下する。
しかし、伝送トランジスタPS1,PS2及び駆動トランジスタPD1,PD2は、異種のMOSFETで構成されることもある。例えば、伝送トランジスタPS1,PS2は、PMOSFETで構成し、駆動トランジスタPD1,PD2は、NMOSFETで構成することもできる。
【0015】
SRAM 200は、負荷抵抗または負荷トランジスタを備えない。したがって、SRAM 200は、図1の6−トランジスタ構造のCMOS SRAM 100に比べて占める面積が大幅縮小し、これにより、SRAM 200の集積度が従来に比べて向上する。さらに、SRAM 200のトランジスタPS1,PS2,PD1,PD2がいずれも同種のMOSFETで形成された場合、異種のMOSFETの間を分離するための素子分離膜領域の面積が縮小して、従来のCMOS SRAM 100に比べてSRAM 200の集積度がさらに向上する。
例えば、ゲート長を基準単位として、CMOS SRAM 100は、約85ないし90F、例えば9FX10Fまたは7FX12Fの面積を占める。しかし、SRAM 200は、同種のMOSFETで構成された場合、約45ないし55F、例えば7FX7Fの面積を占める。したがって、SRAM 200は、従来のCMOSSRAM 100に比べて約40%以上の高い集積度を有しうる。
【0016】
ワードラインWL及びビットラインBL1,BL2には、パワー、例えば電圧が通常印加されうる。第1伝送トランジスタPS1は、第1ゲート203、第1ソース206及び第1ドレイン209を含む。第1ゲート203は、ワードラインWLに連結され、第1ソース206は、第1ビットラインBL1に連結され、第1ドレイン209は、第1ノードN1に連結されうる。同様に、第2伝送トランジスタPS2は、第2ゲート213、第2ソース216及び第2ドレイン219を含む。第2ゲート213は、ワードラインWLに連結され、第2ソース216は、第2ビットラインBL2に連結され、第2ドレイン219は、第2ノードN2に連結されうる。
【0017】
第1駆動トランジスタPD1は、第3ゲート223、第3ソース226及び第3ドレイン229を含む。第3ゲート223は、第2ノードN2に連結され、第3ソース226は、第3ノードN3に連結され、第3ドレイン229は、第1ノードN1に連結されうる。同様に、第2駆動トランジスタPD2は、第4ゲート233、第4ソース236及び第4ドレイン239を含む。第4ゲート233は、第1ノードN1に連結され、第4ソース236は、第3ノードN3に連結され、第4ドレイン239は、第2ノードN2に連結されうる。例えば、第3ノードN3は、接地部Vsに連結されうる。
【0018】
第1及び第2駆動トランジスタPD1,PD2は、フリップフロップまたはラッチ構造を形成するように連結される。さらに具体的に説明すれば、第3ドレイン229は、第1ノードN1を通じて第4ゲート233を制御し、第4ドレイン239は、第2ノードN2を通じて第3ゲート223を制御する。第1及び第2駆動トランジスタPD1,PD2がNMOSFETである場合を例として挙げれば、第1ノードN1がハイ状態となれば、第4ゲート233がターンオンされ、その結果、第2ノードN2は、接地部Vsと連結されてロー状態となる。ロー状態の第2ノードN2は、第3ゲート223をターンオフさせ、したがって第1ノードN1のハイ状態が維持されうる。
逆に、第2ノードN2がハイ状態である場合は、同じ原理により第1ノードN1がローに維持されうる。すなわち、第1ノードN1と第2ノードN2とは、常に反対状態を維持できる。したがって、いずれか一つのノード、例えば第1ノードN1を制御すれば、他のノード、例えば第2ノードN2は、自ずから第1ノードN1の反対状態を維持できる。第1及び第2駆動トランジスタPD1,PD2がPMOSFETである場合にも、同じ原理が適用されうる。
【0019】
図11を参照して、駆動トランジスタPD1,PD2のゲート電圧Vによるドレイン電流I特性を説明する。曲線aによれば、ゲート電圧Vがしきい電圧、例えば0.6V付近以上となれば、ドレイン電流IDは、急激に増加する。この場合、しきい電圧以上で駆動トランジスタPD1,PD2がターンオンされるといえる。一方、しきい電圧以下では、低いオフ電流値のみを表す。しきい電圧は、当業者に知られた任意の測定方法により計算されうる。
【0020】
一方、図12に示すように、伝送トランジスタPS1,PS2は、少なくとも二つのレベル以上のしきい電圧を有する。すなわち、伝送トランジスタPS1,PS2は、異なる二つ以上のしきい電圧でターンオンされうる。例えば、伝送トランジスタPS1,PS2のドレイン電流Iは、ゲート電圧Vが増加するにつれて、第1曲線a及び第2曲線bが加えられた第3曲線cに沿って変わりうる。したがって、ドレイン電流Iは、第1レベルのしきい電圧、例えば0.1V付近で第2曲線bに沿って主に増加していて、第2レベルのしきい電圧、例えば0.6V付近で第1曲線aに沿って急激に増加しうる。この場合、第1及び第2曲線a,bによる飽和電流の量を比較すれば、第3曲線cの実質的な飽和電流は、第2曲線bにより決定されうる。
かかる曲線cの形状は、ハンプまたはキンク特性と呼ばれる。ハンプ特性は、トランジスタのゲート幅方向に沿ってしきい電圧が異なる部分が共存する場合に発生しうる。すなわち、伝送トランジスタPS1,PS2それぞれの一部分は、第1曲線aと同じ特性を表し、他の部分は、第2曲線bと同じ特性を表しうる。ハンプ特性は、一般的に実質的な飽和電流を決定する第2レベルのしきい電圧以下で漏れ電流を増加させると知られている。すなわち、かかる漏れ電流は、オフ電流成分となりうる。
【0021】
以下では、SRAM 200の構造をさらに詳細に説明する。図3は、SRAM 200の一つの構造300を示す平面図であり、図4は、構造300のIV−IV´線の断面図であり、図6は、構造300のVI−VI´線の断面図である。
【0022】
図3に示すように、一対の活性領域315,320が素子分離膜310により限定される。第1活性領域315は、第1部分315a及び第2部分315bを含み、第2活性領域320は、第3部分320a及び第4部分320bを含みうる。第1伝送ゲート電極330は、第1部分315a上を横切って素子分離膜310上に拡張し、第2伝送ゲート電極335は、第3部分320a上を横切って素子分離膜310上に拡張しうる。第1駆動ゲート電極340は、第2部分315b上を横切って素子分離膜310上に拡張し、第2駆動ゲート電極345は、第4部分320b上を横切って素子分離膜310上に拡張できる。
第1伝送ゲート電極330及び第1駆動ゲート電極340の両側の第1活性領域315には、ソースS及びドレインDが形成されうる。例えば、ソースSは、第1部分315a及び第2部分315bにそれぞれ形成され、ドレインDは、第1部分315a及び第2部分315bに共通に形成され、互いに連結されうる。同様に、第2伝送ゲート電極335及び第2駆動ゲート電極345の両側の第2活性領域320には、ソースS及びドレインDが形成されうる。ただし、ソースS及びドレインDは、その機能により区分されるだけであり、その名称により区分されない。したがって、ソースS及びドレインDを逆に呼ぶことも可能である。
【0023】
図2及び図3に示すように、第1伝送ゲート電極330及びその両側のソースS、ドレインDは、第1伝送トランジスタPS1を構成し、同様に、第2伝送ゲート電極335及びその両側のソースS、ドレインDは、第2伝送トランジスタPS2を構成できる。第1駆動ゲート電極340及びその両側のソースS、ドレインDは、第1駆動トランジスタPD1を構成し、同様に、第2駆動ゲート電極345及びその両側のソースS、ドレインDは、第2駆動トランジスタPD2を構成できる。ゲート203,213,223,233は、伝送ゲート電極330,335及び駆動ゲート電極340,345をそれぞれのターミナルとして利用できる。
【0024】
図3及び図4に示すように、素子分離膜310は、リセス部分310a及びノーマル部分310bを含む。第2及び第4部分315b,320bの側壁は、ノーマル部分310bにより取り囲まれている。一方、第1部分315aの側壁317の上端は、リセス部分310aから露出される。同様に、図示していないが、第3部分320aの側壁(図示せず)の上端もリセス部分310aから露出される。すなわち、第1部分315aは、中間部分Aと側壁317,319が露出された一対のエッジ部分Bとを含み、第3部分320aも、同一に中間部分Aと一対のエッジ部分Bとを含みうる。
第1伝送ゲート電極330は、第1部分315aの側壁317,319の露出された上端を取り囲み、ゲート絶縁膜325により第1部分315aと絶縁されうる。第2駆動ゲート電極345は、第4部分320b上を横切り、ゲート絶縁膜325により第4部分320bと絶縁されうる。同様に、第2伝送ゲート電極335及び第1駆動ゲート電極340も、ゲート絶縁膜325により第3部分320a及び第2部分315bとそれぞれ絶縁されうる。
【0025】
図5に示すように、本発明の変形された実施形態において、第1部分315aの一つの側壁317の上端が素子分離膜310から露出され、他の側壁319は露出されないことがある。逆に、側壁319の上端のみが素子分離膜310から露出され、側壁317は露出されないこともある。すなわち、第1部分315aは、側壁319が露出されないエッジ及び中間部分Aと側壁317が露出されたエッジ部分Bとを含みうる。同様に、第3部分320aの一つの側壁のみが素子分離膜310により露出されうる。
【0026】
図3及び図6に示すように、ソースS及びドレインDは、半導体基板305の第1及び第2部分315a,315bの表面から所定深さまで形成されうる。ソースS及びドレインDは、隣接した他の部分315a,315bとダイオード接合を形成できる。例えば、ソースS及びドレインDは、不純物がドーピングされて形成されうる。
【0027】
図3ないし図6に示すように、伝送ゲート電極330,335及び駆動ゲート電極340,345は、ポリシリコン、金属、金属シリサイドまたはそれらの二つ以上が積層された複合膜で形成されうる。素子分離膜310は、絶縁膜、例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜またはそれらの複合膜で形成されうる。ゲート絶縁膜325は、誘電率及び漏れ電流特性を考慮して選択でき、例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、高誘電率の誘電膜またはそれらの複合膜で形成されうる。
【0028】
図4及び図12を参照して、第1伝送ゲート電極330を含む第1伝送トランジスタ(図2のPS1)のハンプ特性をさらに詳細に説明する。第1部分315aの中間部分Aとエッジ部分Bとは、異なるしきい電圧レベルを有しうる。なぜなら、中間部分Aでは、第1伝送ゲート電極330に印加された電圧による電界がほとんど半導体基板305の垂直にのみ形成されるが、エッジ部分Bでは、電界が垂直だけでなく、側方向にも形成されるためである。すなわち、エッジ部分Bでは電界が集中して、電界密度が高くなりうる。これにより、エッジ部分Bのしきい電圧が中間部分Aより低い。
中間部分Aにチャンネルが形成される場合、第1曲線aに沿うグラフが得られ、エッジ部分Bにチャンネルが形成される場合には、第2曲線bに沿うグラフが得られる。一方、ソースS及びドレインDを基準として見れば、中間部分Aとエッジ部分Bとは、互いに並列に連結された構造であるため、ドレイン電流Iは、二つの曲線a,bを合わせた第3曲線cに沿って変わる。ただし、この場合、中間部分Aの面積がエッジ部分Bの面積よりはるかに広いため、第1曲線aの飽和電流は、第2曲線bの飽和電流の約105倍ほど大きい。かかるハンプ特性は、第2伝送ゲート電極335を含む第2伝送トランジスタPS2にも同様に適用されうる。
【0029】
図7は、SRAM 200の他の構造400を示す平面図であり、図9は、構造400のIX−IX´線の断面図であり、図10は、構造400のX−X´線の断面図である。他の構造400は、図3ないし図6で説明された一つの構造300を参照できる。
【0030】
図7、図9及び図10に示すように、一対の活性領域415,420が素子分離膜410により限定される。第1活性領域415は、第1部分415a及び第2部分415bを含み、第2活性領域420は、第3部分420a及び第4部分420bを含みうる。第1伝送ゲート電極430は、第1部分415a上を横切って素子分離膜410上に拡張し、第2伝送ゲート電極435は、第3部分420a上を横切って素子分離膜410上に拡張しうる。第1駆動ゲート電極440は、第2部分415b上を横切って素子分離膜410上に拡張し、第2駆動ゲート電極445は、第4部分420b上を横切って素子分離膜410上に拡張しうる。伝送ゲート電極430,435及び駆動ゲート電極440,445は、ゲート絶縁膜425によりその下部にある活性領域415,420と絶縁されうる。
第1伝送ゲート電極430は、第1部分415aの中間部分上で第1ゲート長Lを有する第1中央部分430aと、第1部分415aの両側エッジ部分上で第2ゲート長Lを有する第1エッジ部分430bとを含みうる。同様に、第2伝送ゲート電極435は、第3部分420aの中間部分上で第3ゲート長Lを有する第2中央部分435aと、第3部分420aの両側エッジ部分上で第4ゲート長Lを有する第2エッジ部分435bとを含みうる。例えば、第1ゲート長Lは、第2ゲート長Lより長く、第3ゲート長Lは、第4ゲート長Lより長い。
【0031】
図2及び図7に示すように、第1伝送ゲート電極430及びその両側のソースS、ドレインDは、第1伝送トランジスタPS1を構成し、同様に、第2伝送ゲート電極435及びその両側のソースS、ドレインDは、第2伝送トランジスタPS2を構成できる。第1駆動ゲート電極440及びその両側のソースS、ドレインDは、第1駆動トランジスタPD1を構成し、同様に、第2駆動ゲート電極445及びその両側のソースS、ドレインDは、第2駆動トランジスタPD2を構成できる。ゲート203,213,223,233は、伝送ゲート電極430,435及び駆動ゲート電極440,445をそれぞれのターミナルとして利用できる。
【0032】
図8に示すように、変形された構造400´において、第1伝送ゲート電極430´は、第1部分415aの一側エッジ上にのみ形成され、第2ゲート長Lを有する第1エッジ部分430bと、第1部分415aの中間部分及び他側エッジ部分上に形成された第1ゲート長Lを有する変形された第1中央部分430a´とを含みうる。同様に、第2伝送ゲート電極435´は、第2エッジ部分435b及び変形された中央部分435a´を含みうる。
また、図7に示すように、第1エッジ部分430bを含む第1伝送トランジスタPS1部分は、第1中央部分430aを含む第1伝送トランジスタPS1部分より低いしきい電圧を有しうる。なぜなら、サブマイクロントランジスタでゲート長が短くなるほど、短チャンネル効果によりしきい電圧が低くなるためである。
したがって、第1伝送トランジスタPS1は、少なくとも二つのレベルのしきい電圧を有し、これにより、図12に示したように、ゲート電圧Vによるドレイン電流Iは、ハンプ特性を有する。同様に、第2伝送ゲート電極435を含む第2伝送トランジスタPS2も、少なくとも二つのレベルのしきい電圧を有する。
【0033】
動作方法
以下では、図2を参照してSRAM 200の動作方法を説明する。例えば、伝送トランジスタPS1,PS2及び駆動トランジスタPD1,PD2がいずれもNMOSFETである場合を例として説明する。
図2に示すように、スタンドバイ状態で、ワードラインWLには、第1電圧が印加されており、ビットラインBL1,BL2には、第2電圧が印加されている。この場合、二つの伝送トランジスタPS1,PS2はオフ状態であり、したがって、伝送トランジスタPS1,PS2のオフ電流がノードN1,N2の電位を維持させうる。例えば、第1ノードN1のハイ状態を維持するためには、第1伝送トランジスタPS1を通じて第1ノードN1に流入する第1オフ電流が、第1駆動トランジスタPD1を通じて第3ノードN3に流出する第2オフ電流より高くなければならない。
【0034】
第1電圧は、第1伝送トランジスタPS1の二つのしきい電圧レベル、例えば第1レベルと第2レベルとの間にあり、第2伝送トランジスタPS2の二つのしきい電圧レベル、例えば第3レベルと第4レベルとの間にある電圧でありうる。例えば、第1電圧は、第1伝送トランジスタPS1の二つのしきい電圧レベルのうち低い方、例えば第2レベル、または第2伝送トランジスタPS2の二つのしきい電圧レベルのうち低い方、例えば第4レベルと同じでありうる。他の例として、第1電圧は、第2レベル及び第4レベルのうち高い方と同じであることもある。
これにより、スタンドバイ状態でハンプ特性を有する伝送トランジスタPS1,PS2は、その一部分がターンオンされ、その結果、図12の第3曲線cに示したような高い漏れ電流を有しうる。例えば、図4の中間部分Aにはチャンネルが形成されず、エッジ部分Bにはチャンネルが形成された場合がこれに該当する。すなわち、駆動トランジスタPD1,PD2は、図11及び図12に示した第1曲線aに従い、伝送トランジスタPS1,PS2は、第3曲線cに従う。したがって、オフ状態で、第3曲線cは、第1曲線aより高い漏れ電流値を有しうる。したがって、ノードN1,N2の状態維持が安定的であり、これにより、SRAM 200のスタンドバイ安定性が向上する。
【0035】
SRAM 200の読み取り動作中には、ワードラインWLに伝送トランジスタPS1,PS2の二つのしきい電圧レベルより高い読み取り電圧を印加する。これにより、伝送トランジスタPS1,PS2がターンオンされてノードN1,N2の状態が読み取られうる。例えば、図4の中間部分A及びエッジ部分Bにいずれもチャンネルが形成されうる。
前述した動作以外の動作方法は、当業者に知られた方法を利用できる。
【0036】
製造方法
図13ないし図19を参照して、本発明の一実施形態による無負荷SRAMの製造方法を説明する。前記製造方法によるSRAMは、例えば図3ないし図6で説明された構造300と同じであり、これにより、図3ないし図6の説明を参照できる。同じ参照符号は同じ構成要素を表す。
【0037】
図13及び図14に示すように、第1及び第2活性領域315,320を限定する素子分離膜310bを半導体基板305に形成する。例えば、半導体基板305は、シリコンウェーハ、シリコンゲルマニウムウェーハでありうる。第1活性領域315は、第1部分315a及び第2部分315bを含み、第2活性領域320は、第3部分320a及び第4部分320bを含みうる。
例えば、素子分離膜310は、通常のSTI(Shallow Trench Isolation)形成方法によって形成できる。さらに具体的に説明すれば、半導体基板305にトレンチ(図示せず)を形成し、そのトレンチに絶縁膜を埋め込んで素子分離膜310を形成できる。素子分離膜310bは、例えば酸化膜、窒化膜またはそれらの複合膜からなる絶縁膜でありうる。
【0038】
図15及び図16に示すように、第2部分315b及び第4部分320b上にフォトレジストパターン360を形成する。第1部分315a、第3部分320a及びその側壁を取り囲む素子分離膜310bの部分は、フォトレジストパターン360から露出される。フォトレジストパターン360は、通常のフォトリソグラフィ法によって形成できる。
【0039】
図17に示すように、フォトレジストパターン(図16の360)をエッチング保護膜として、素子分離膜310bを選択的に所定厚さほどエッチングする。これにより、第1部分315aの側壁317,319の上端がエッチングされた素子分離膜310aから露出される。図面には両側壁317,319の上端が露出されるが、側壁317,319のうち一つの上端のみが露出されることもある(図5を参照)。
選択的なエッチングステップでエッチング時間を調節することによって、エッチングされた素子分離膜310aの高さを調節でき、これにより、側壁317,319の上端の露出高さを調節できる。側壁317,319の上端の露出高さは、第1伝送トランジスタ(図2のPS1)のオフ電流の大きさを制御する役割を行える。したがって、本発明の製造方法によれば、オフ電流を所望の大きさに調節できる。図示していないが、前記露出ステップで、第3部分320aの側壁の上端がエッチングされた素子分離膜310aから同時に露出されうる。
選択的なエッチングステップは、第1部分315aを含む活性領域(図13の315,320)に比べて素子分離膜310bを選択的にエッチングできるウェットエッチング法またはドライエッチング法を利用できる。例えば、素子分離膜310bが酸化膜で形成された場合、HFまたはBOE(Buffered Oxide Etchant)を利用したウェットエッチングで素子分離膜310bをエッチングできる。
【0040】
図18に示すように、側壁317,319の上端が露出された第1部分315a及び第4部分320bを含む活性領域(図13の315,320)上にゲート絶縁膜325を形成する。例えば、ゲート絶縁膜325は、活性領域315,320を熱酸化して形成できる。他の例として、ゲート絶縁膜325は、活性領域315,325及び素子分離膜310a,310b上に通常的な物質蒸着法を利用して絶縁膜を蒸着して形成することもできる。
次いで、ゲート絶縁膜325上にゲート電極層370を形成する。ゲート電極層370は、通常の物質膜蒸着法を利用して形成できる。例えば、ゲート電極層370は、ポリシリコン、金属、金属シリサイドまたはそれらの複合膜で形成できる。
【0041】
図3及び図19に示すように、ゲート電極層370をパターニングして、伝送ゲート電極330,335及び駆動ゲート電極340,345を形成する。パターニングステップは、通常のフォトリソグラフィ及びエッチングステップを利用して行える。例えば、フォトレジストパターン(図示せず)を形成し、そのフォトレジストパターンをエッチング保護膜としてゲート電極層345をエッチングできる。
【0042】
図3に示すように、伝送ゲート電極330,335及び駆動ゲート電極340,345それぞれの両側にソースS及びドレインDを形成できる。ソースS及びドレインDは、通常的に知られた不純物注入及び熱処理ステップを通じて形成できる。
【0043】
以後、当業者に知られた方法によって、多層の配線金属を形成できる。例えば、かかる配線金属により駆動ゲート電極340,345がノード(図2のN1,N2)、例えばドレインDにフリップフロップ構造で連結されうる。また、ワードライン(図2のWL)及びビットライン(図2のBL1,BL2)も配線金属を利用して形成されうる。
【0044】
本発明では、従来の6−トランジスタ構造とは異なり、四つのトランジスタ(図2のPS1,PS2,PD1,PD2)のみを利用するため、配線金属構造、例えば配線金属層の数が従来より減少しうる。かかる配線金属層の数の減少は、SRAM 200の製造コスト及び製造時間を非常に減少させうる。その結果、収率の向上も期待できる。
【0045】
前述した製造方法を利用すれば、図7ないし図10で説明したSRAM構造400も当業者が容易に形成できるということは自明である。例えば、前述した製造方法で素子分離膜(図16の310b)をエッチングするステップをなくし、伝送ゲート電極(図7の430,435)を二重ゲート長構造で形成する方法を追加できる。
例えば、図18に示したように、ゲート電極層370を形成し、ゲート電極層370の第1及び第2エッジ部分(図7の430b)が形成される部分に不純物イオンを注入する。次いで、不純物イオンが注入されたゲート電極層370を図19に示したようにパターニングできる。不純物イオンが注入された部分は、そうでない部分に比べてエッチング速度が速くなりうる。また、不純物イオンが注入された部分は、酸化速度が速くなりうる。したがって、パターニングされた結果物を再結晶酸化すれば、不純物イオンが注入された部分のゲート長が縮小して、図7に示したような二重ゲート長構造を有するSRAM構造400を形成できる。
他の例として、図18に示したように、ゲート電極層370を形成し、図7に示したようなパターンマスクを利用して、図19に示したようなパターニングを行って、図7に示したようなSRAM構造400を形成することもできる。
【0046】
本発明の特定の実施形態についての以上の説明は、例示及び説明を目的として提供された。したがって、本発明は、前記実施形態に限定されず、本発明の技術的思想内で当業者により前記実施形態を組み合わせて実施するなど色々な多くの修正及び変更が可能であるということは明白である。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、半導体メモリ素子関連の技術分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】6−トランジスタ構造の通常的なCMOS SRAMを示す回路図である。
【図2】本発明の一実施形態による無負荷SRAMを示す回路図である。
【図3】図2のSRAMの一つの構造を示す平面図である。
【図4】図3の構造のIV−IV´線の断面図である。
【図5】図4の構造の変形された例を示す断面図である。
【図6】図3の構造のVI−VI´線の断面図である。
【図7】図3のSRAMの他の構造を示す平面図である。
【図8】図7の構造の変形された例を示す平面図である。
【図9】図7の構造のIX−IX´線の断面図である。
【図10】図7の構造のX−X´線の断面図である。
【図11】図2のSRAMの駆動トランジスタのゲート電圧によるドレイン電流特性を示すグラフである。
【図12】図2のSRAMの伝送トランジスタのゲート電圧によるドレイン電流特性を示すグラフである。
【図13】本発明の一実施形態による無負荷SRAMの製造方法を示す平面図である。
【図14】本発明の一実施形態による無負荷SRAMの製造方法を示す断面図である。
【図15】本発明の一実施形態による無負荷SRAMの製造方法を示す平面図である。
【図16】本発明の一実施形態による無負荷SRAMの製造方法を示す断面図である。
【図17】本発明の一実施形態による無負荷SRAMの製造方法を示す断面図である。
【図18】本発明の一実施形態による無負荷SRAMの製造方法を示す断面図である。
【図19】本発明の一実施形態による無負荷SRAMの製造方法を示す断面図である。
【符号の説明】
【0049】
200 無負荷SRAM
203 第1ゲート
206 第1ソース
209 第1ドレイン
213 第2ゲート
216 第2ソース
219 第2ドレイン
223 第3ゲート
226 第3ソース
229 第3ドレイン
233 第4ゲート
236 第4ソース
239 第4ドレイン
PS1,PS2 伝送トランジスタ
PD1,PD2 駆動トランジスタ
BL1,BL2 ビットライン
WL ワードライン
Vs 接地部
N1 第1ノード
N2 第2ノード
N3 第3ノード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワードライン及び一対の第1及び第2ビットラインと、
ゲート、ソース及びドレインを含み、少なくとも二つのレベルのしきい電圧を有し、前記ゲートは前記ワードラインに連結され、前記ソースは前記第1ビットラインに連結され、前記ドレインは第1ノードに連結された第1トランジスタと、
ゲート、ソース及びドレインを含み、少なくとも二つのレベルのしきい電圧を有し、前記ゲートは前記ワードラインに連結され、前記ソースは前記第2ビットラインに連結され、前記ドレインは第2ノードに連結された第2トランジスタと、
ゲート、ソース及びドレインを含み、前記ゲートは前記第2ノードに連結され、前記ソースは第3ノードに連結され、前記ドレインは前記第1ノードに連結された第3トランジスタと、
ゲート、ソース及びドレインを含み、前記ゲートは前記第1ノードに連結され、前記ソースは前記第3ノードに連結され、前記ドレインは前記第2ノードに連結された第4トランジスタと、を備えることを特徴とする無負荷SRAM。
【請求項2】
前記第1、第2、第3及び第4トランジスタは、同じ導電型MOSFETであることを特徴とする請求項1に記載の無負荷SRAM。
【請求項3】
前記同じ導電型MOSFETは、NMOSFETまたはPMOSFETであることを特徴とする請求項2に記載の無負荷SRAM。
【請求項4】
前記第1トランジスタの二つのしきい電圧レベルのうち低いレベルの絶対値は、前記第3トランジスタのしきい電圧の絶対値より小さく、前記第2トランジスタの二つのしきい電圧レベルのうち低いレベルの絶対値は、前記第4トランジスタのしきい電圧の絶対値より小さいことを特徴とする請求項1に記載の無負荷SRAM。
【請求項5】
前記第1トランジスタの二つのしきい電圧レベルのうち高いレベルの絶対値は、前記第3トランジスタのしきい電圧の絶対値と同じであり、前記第2トランジスタの二つのしきい電圧レベルのうち高いレベルの絶対値は、前記第4トランジスタのしきい電圧の絶対値と同じであることを特徴とする請求項4に記載の無負荷SRAM。
【請求項6】
前記第3ノードは、接地部と連結されたことを特徴とする請求項1に記載の無負荷SRAM。
【請求項7】
請求項1に記載の無負荷SRAMを利用した動作方法であって、
前記SRAMのスタンドバイ状態で、前記ワードラインに前記第1トランジスタの二つのしきい電圧レベルの間にあり、前記第2トランジスタの二つのしきい電圧レベルの間にあるスタンドバイ電圧を印加し、
前記SRAMの読み取り動作中に、前記ワードラインに前記第1トランジスタの二つのしきい電圧レベルより高く、前記第2トランジスタの二つのしきい電圧レベルより高い読み取り電圧を印加することを特徴とする無負荷SRAMの動作方法。
【請求項8】
前記ワードラインのスタンドバイ電圧は、前記第1トランジスタの二つのしきい電圧レベルのうち低い方、または前記第2トランジスタの二つのしきい電圧レベルのうち低い方と同じであることを特徴とする請求項7に記載の無負荷SRAMの動作方法。
【請求項9】
前記ワードラインのスタンドバイ電圧は、前記第1トランジスタの二つのしきい電圧レベルのうち低い方、及び前記第2トランジスタの二つのしきい電圧レベルのうち低い方のうち、高い方と同じであることを特徴とする請求項7に記載の無負荷SRAMの動作方法。
【請求項10】
電源が印加されうるワードライン及び一対の第1及び第2ビットラインと、
ゲート、ソース及びドレインをそれぞれ含み、それぞれの前記ゲート及びドレインは互いにフリップフロップ方式で連結され、それぞれの前記ソースは第3ノードに連結された第1及び第2駆動トランジスタと、
ゲート、ソース及びドレインを含み、少なくとも二つのレベルのしきい電圧を有し、前記ゲートは前記ワードラインに連結され、前記ソースは前記第1ビットラインに連結され、前記ドレインは前記第1駆動トランジスタのドレインに連結された第1伝送トランジスタと、
ゲート、ソース及びドレインを含み、少なくとも二つのレベルのしきい電圧を有し、前記ゲートは前記ワードラインに連結され、前記ソースは前記第2ビットラインに連結され、前記ドレインは前記第2駆動トランジスタのドレインに連結された第2伝送トランジスタと、を備えることを特徴とする無負荷SRAM。
【請求項11】
前記第1及び第2駆動トランジスタ、第1及び第2伝送トランジスタは、同じ導電型MOSFETであることを特徴とする請求項10に記載の無負荷SRAM。
【請求項12】
前記同じ導電型MOSFETは、NMOSFETまたはPMOSFETであることを特徴とする請求項11に記載の無負荷SRAM。
【請求項13】
前記第1伝送トランジスタの二つのしきい電圧レベルのうち低いレベルの絶対値は、前記第1駆動トランジスタのしきい電圧の絶対値より小さく、前記第2伝送トランジスタの二つのしきい電圧レベルのうち低いレベルの絶対値は、前記第2駆動トランジスタのしきい電圧の絶対値より小さいことを特徴とする請求項10に記載の無負荷SRAM。
【請求項14】
前記第1伝送トランジスタの二つのしきい電圧レベルのうち高いレベルの絶対値は、前記第1駆動トランジスタのしきい電圧の絶対値と同じであり、前記第2伝送トランジスタの二つのしきい電圧レベルのうち高いレベルの絶対値は、前記第2駆動トランジスタのしきい電圧の絶対値と同じであることを特徴とする請求項13に記載の無負荷SRAM。
【請求項15】
素子分離膜により限定された第1及び第2活性領域を備え、前記第1及び第2活性領域は、少なくとも一側壁の上端が前記素子分離膜から露出された第1部分及び前記素子分離膜により側壁が露出されていない第2部分をそれぞれ含む半導体基板と、
前記第1活性領域の第1部分上を横切って前記素子分離膜上に伸張し、前記第1活性領域から絶縁された第1伝送ゲート電極と、
前記第2活性領域の第1部分上を横切って前記素子分離膜上に伸張し、前記第1活性領域から絶縁された第2伝送ゲート電極と、
前記第1活性領域の第2部分上を横切って前記素子分離膜上に伸張し、前記第1活性領域から絶縁された第1駆動ゲート電極と、
前記第2活性領域の第2部分上を横切って前記素子分離膜上に伸張し、前記第2活性領域から絶縁された第2駆動ゲート電極と、を備えることを特徴とする無負荷SRAM。
【請求項16】
前記第1活性領域の第1部分は、前記第1伝送ゲート電極のゲート幅方向に沿って他の側壁の上端がさらに露出されたことを特徴とする請求項15に記載の無負荷SRAM。
【請求項17】
前記第1活性領域の第1部分の一側壁の上端は、前記第1伝送ゲート電極のゲート長方向に沿って露出されたことを特徴とする請求項16に記載の無負荷SRAM。
【請求項18】
前記第2活性領域の第1部分は、前記一側壁の反対側の他の側壁の上端がさらに露出されたことを特徴とする請求項15に記載の無負荷SRAM。
【請求項19】
前記第2活性領域の第1部分の一側壁の上端は、前記第2伝送ゲート電極のゲート長方向に沿って露出されたことを特徴とする請求項18に記載の無負荷SRAM。
【請求項20】
前記第1活性領域の第1部分と前記第2活性領域の第2部分とが対向し、前記第1活性領域の第2部分と前記第1活性領域の第1部分とが対向して配置されたことを特徴とする請求項15に記載の無負荷SRAM。
【請求項21】
前記第1伝送ゲート電極及び前記第1駆動ゲート電極それぞれの両側の前記第1活性領域にそれぞれ形成されたソース及びドレインをさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の無負荷SRAM。
【請求項22】
前記第2伝送ゲート電極及び第2駆動ゲート電極それぞれの両側の前記第2活性領域にそれぞれ形成されたソース及びドレインをさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の無負荷SRAM。
【請求項23】
素子分離膜により限定された第1及び第2活性領域を備え、前記第1及び第2活性領域は、第1及び第2部分をそれぞれ含む半導体基板と、
前記第1活性領域の第1部分を横切って前記素子分離膜上に伸張し、前記第1活性領域から絶縁され、前記第1活性領域の第1部分の中間部分で第1ゲート長を有し、前記第1活性領域の第1部分の少なくとも一側のエッジ部分で第2ゲート長を有する第1伝送ゲート電極と、
前記第2活性領域の第1部分を横切って前記素子分離膜上に伸張し、前記第2活性領域から絶縁され、前記第2活性領域の第1部分の中間部分で第3ゲート長を有し、前記第2活性領域の第1部分の少なくとも一側のエッジ部分で第4ゲート長を有する第2伝送ゲート電極と、
前記第1活性領域の第2部分を横切って前記素子分離膜上に伸張し、前記第2活性領域から絶縁された第1駆動ゲート電極と、
前記第2活性領域の第2部分上を横切って前記素子分離膜上に伸張し、前記第2活性領域から絶縁された第2駆動ゲート電極と、を備えることを特徴とする無負荷SRAM。
【請求項24】
前記第1ゲート長は、前記第2ゲート長より長いことを特徴とする請求項23に記載の無負荷SRAM。
【請求項25】
前記第1伝送ゲート電極は、前記第1活性領域の前記一つのエッジの反対側のエッジ部分で、前記第2ゲート長を有することを特徴とする請求項24に記載の無負荷SRAM。
【請求項26】
前記第3ゲート長は、前記第4ゲート長より長いことを特徴とする請求項23に記載の無負荷SRAM。
【請求項27】
前記第2伝送ゲート電極は、前記第2活性領域の前記一つのエッジの反対側のエッジ部分で前記第4ゲート長を有することを特徴とする請求項26に記載の無負荷SRAM。
【請求項28】
それぞれ第1部分及び第2部分を有する第1及び第2活性領域を限定する素子分離膜を半導体基板に形成するステップと、
前記第1及び第2活性領域の第1部分の少なくとも一側壁の上端を前記素子分離膜から露出させるステップと、
少なくとも一側壁が露出された前記第1及び第2活性領域上にゲート絶縁層を形成するステップと、
前記ゲート絶縁膜上にゲート電極層を形成するステップと、
前記ゲート電極層をパターニングして、前記第1及び第2活性領域の第1部分上を横切って前記素子分離膜上にそれぞれ伸張し、前記第1及び第2活性領域からそれぞれ絶縁された第1及び第2伝送ゲート電極と、前記第1及び第2活性領域の第2部分上を横切って前記素子分離膜上にそれぞれ伸張し、前記第1及び第2活性領域からそれぞれ絶縁された第1及び第2駆動ゲート電極とを形成するステップと、を含むことを特徴とする無負荷SRAMの製造方法。
【請求項29】
前記露出ステップは、前記第1及び第2活性領域の第1部分の少なくとも一側壁を限定する前記素子分離膜部分を選択的に所定厚さほどエッチングすることを特徴とする請求項28に記載の無負荷SRAMの製造方法。
【請求項30】
前記露出ステップは、前記第1及び第2活性領域の第1部分の一側壁、及び前記一側壁の反対側の側壁を限定する前記素子分離膜部分を選択的に所定厚さほどエッチングすることを特徴とする請求項29に記載の無負荷SRAMの製造方法。
【請求項31】
前記選択的エッチングステップは、前記第1及び第2活性領域の第1部分の少なくとも一側壁を限定する前記素子分離膜部分を露出するフォトレジストパターンをエッチング保護膜として利用することを特徴とする請求項29に記載の無負荷SRAMの製造方法。
【請求項32】
前記選択的エッチングステップは、前記第1及び第2活性領域に対して前記素子分離膜を選択的にエッチングできるウェットエッチング液を利用したウェットエッチング法を利用することを特徴とする請求項31に記載の無負荷SRAMの製造方法。
【請求項33】
前記選択的エッチングステップは、前記第1及び第2活性領域に対して前記素子分離膜を選択的にエッチングできるエッチング液を利用したドライエッチング法を利用することを特徴とする請求項31に記載の無負荷SRAMの製造方法。
【請求項34】
前記第1伝送ゲート電極及び前記第1駆動ゲート電極それぞれの両側の前記第1活性領域部分にソース及びドレインをそれぞれ形成し、前記第2伝送ゲート電極及び前記第2駆動ゲート電極それぞれの両側の前記第2活性領域部分にソース及びドレインをそれぞれ形成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項28に記載の無負荷SRAMの製造方法。
【請求項35】
それぞれ第1部分及び第2部分を有する第1及び第2活性領域を限定する素子分離膜を半導体基板に形成するステップと、
前記第1及び第2活性領域上にゲート絶縁層を形成するステップと、
前記ゲート絶縁膜上にゲート電極層を形成するステップと、
前記ゲート電極層をパターニングして、前記第1及び第2活性領域の第1部分を横切る第1及び第2伝送ゲート電極を形成し、前記第1及び第2活性領域の第2部分を横切る第1及び第2駆動ゲート電極を形成するステップと、を含み、
前記第1及び第2伝送ゲート電極は、第1ゲート長を有する第1部分及び第2ゲート長を有する第2部分を含むことを特徴とする無負荷SRAMの製造方法。
【請求項36】
前記パターニングステップは、
前記伝送ゲート電極の前記第2部分に不純物イオンを注入するステップと、
前記不純物イオンが注入された部分が、不純物イオンが注入されない部分よりさらに速くエッチングされるように、前記ゲート電極層をエッチングするステップと、を含むことを特徴とする請求項35に記載の無負荷SRAMの製造方法。
【請求項37】
パターンされた結果の構造を酸化により再結晶するステップをさらに含むことを特徴とする請求項36に記載の無負荷SRAMの製造方法。
【請求項38】
前記パターニングステップは、前記第1及び第2伝送ゲート電極に対するそれぞれのパターンが第1ゲート長を有する第1部分及び第2ゲート長を有する第2部分を含むパターンマスクを利用することを特徴とする請求項35に記載の無負荷SRAMの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2007−43158(P2007−43158A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−206937(P2006−206937)
【出願日】平成18年7月28日(2006.7.28)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】