説明

照明デバイスおよび照明デバイスの製造方法

照明デバイスおよび照明デバイスを製作する方法が開示されている。一実施形態では、表示デバイスは、光変調素子のアレイと、光を導光体の少なくとも1つのエッジに受けるように構成された導光体(803)とを備える。導光体は、第1屈折率を有することを特徴とし得る。表示デバイスはさらに、導光体が転向層とアレイとの間に少なくとも部分的に存在するように配置された光転向層(801)を備え得る。転向層は、第1屈折率と実質的に同一の第2屈折率を有することを特徴とする無機材料を含み得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その両方が参照により全体が本明細書に明確に組み込まれている、2009年5月29日に出願した米国仮出願第61/182,594号、名称「ILLUMINATION DEVICES AND METHODS OF FABRICATION THEREOF」および2010年1月6日に出願した米国仮出願第61/292,783号、名称「ILLUMINATION DEVICES AND METHODS OF FABRICATION THEREOF」の利益を主張するものである。
【0002】
本発明の分野は、電気機械システムに関する。
【背景技術】
【0003】
電気機械システムは、電気的および機械的素子、アクチュエータ、トランスデューサ、センサー、光学コンポーネント(例えば、ミラー)、ならびに電子機器を有するデバイスを備える。電気機械システムは、限定はしないが、マイクロスケールおよびナノスケールを含む、さまざまなスケールで製造され得る。例えば、微小電気機械システム(MEMS)デバイスは、1マイクロメートル程度から数百マイクロメートル以上の範囲のサイズを有する構造を備えることができる。ナノ電気機械システム(NEMS)デバイスは、例えば数百ナノメートル未満のサイズを含む、1マイクロメートル未満のサイズを有する構造を備えることができる。電気機械素子は、堆積、エッチング、リソグラフィ、および/またはエッチングにより基材および/または堆積材料層の一部を取り去る、または層を加えて電気および電気機械デバイスを形成する他のマイクロマシニングプロセスを使用して製作され得る。電気機械システムのデバイスの一種に、干渉変調器と呼ばれるものがある。本明細書で使用されているように、干渉変調器または干渉光変調器という用語は、光学的な干渉の原理を使用して光を選択的に吸収、および/または反射するデバイスを指す。いくつかの実施形態において、干渉変調器は、一対の伝導プレートを備え、その一方または両方とも、全部または一部が透明性および/または反射性を有し、適切な電気信号が印加されると相対運動を行うことができる。特定の一実施形態では、一方のプレートは、基材上に堆積された固定層を備え、他方のプレートは、エアギャップにより固定層から分離された金属膜を備え得る。本明細書でさらに詳しく説明されるように、一方のプレートの他方のプレートに対する位置が、干渉変調器に入射する光の光学的な干渉を変化させ得る。このようなデバイスにはさまざまな用途があり、当技術分野において、これらの種類のデバイスの特徴を既存製品の改善およびまだ開発されていない新製品の製作に活用できるように、これらの種類のデバイスの特性を利用し、および/または修正することは有益なことであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明のシステム、方法、およびデバイスは、それぞれ、複数の態様を有し、それらの態様のうちのどれ1つその望ましい属性に単独で関与することはない。そこで、本発明の範囲を制限することなく、そのより顕著な特徴について以下で簡単に説明する。この説明を考察した後、特に「発明を実施するための形態」と題する節を読んだ後であれば、読者は、本発明のこれらの特徴が他の表示デバイスにどのように勝っているかを理解するであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書で説明されているさまざまな実施形態は、基材層と基材内で伝搬する光をディスプレイの方へ転向するように構成された反射層でコーティングされた光転向特徴体を含む転向層とを備える照明デバイスを含む。
【0006】
一実施形態では、表示デバイスは、光変調素子のアレイと、アレイ上に配置された導光体であって、光を導光対中に受けるように構成された少なくとも1つのエッジを有し、第1屈折率を有することを特徴とする導光体と、導光体が転向層とアレイとの間に少なくとも部分的に存在するように配置された転向層であって、第1屈折率と実質的に同一の第2屈折率を有することを特徴とする無機材料を含む転向層と、を備える。
【0007】
他の態様を本明細書で説明されている実施形態に含めることもできる。例えば、導光体は、無機材料を含み得る。導光体は、アルミノケイ酸塩またはサファイアを含み得る。転向層は、酸窒化ケイ素(SiOxN)を含み得る。第1屈折率は、約1.45から約2.06の間であり得る。デバイスは、導光体のエッジに光を提供するように配置された光源をさらに備え得る。デバイスは、導光体とアレイとの間に配置された分離層をさらに備え得る。分離層は、第1屈折率より実質的に小さい第3屈折率を有することを特徴とし得る。転向特徴体の各々は、転向層に形成された陥凹部、例えば円錐台形状を備え得る。光転向特徴体の各々は、テーパー上の側壁を有し、テーパー上の側壁上に配置された干渉変調器を備え得る。干渉変調器は、テーパー上側壁上にそれぞれ配置された第1反射層と、第2層と、第3部分的反射層と、を備え、第1層が転向層内を伝播する光を受け、受けた光の少なくとも一部分をアレイに向かって反射するように構成され得る。干渉変調器は、転向層への入射光の一部が前記導光体から反射するのを妨げるように構成され得る。
【0008】
表示デバイスのいくつかの実施形態は、光変調素子のアレイと通信するように構成され、画像データを処理するように構成されたプロセッサと、プロセッサと通信するように構成されたメモリデバイスとをさらに備え得る。表示デバイスは、少なくとも1つの信号を光変調素子のアレイに送信するように構成されたドライバ回路をさらに備え得る。表示デバイスは、画像データの少なくとも一部分をドライバ回路に送信するように構成されたコントローラをさらに備え得る。表示デバイスは、画像データをプロセッサに送信するように構成された画像ソースモジュールをさらに備え得る。画像ソースモジュールは、受信機、トランシーバ、及び送信機のうちの少なくとも1つを備え得る。表示デバイスは、入力データを受信し、前記入力データを前記プロセッサに伝達するように構成された入力デバイスをさらに備え得る。
【0009】
1実施形態では、表示デバイスは、光変調装置と、光変調装置上に配置された導光体とを備え、導光体は、導光体の少なくとも1つのエッジに光を受けるように構成される。導光体は、第1屈折率を有することを特徴とする第1光透過性無機基材層と、第1光透過性無機基材層上に配置された第2光透過性無機基材層とを備え、第2光透過性無機基材層は、第1屈折率と実質的に同一の第2屈折率を有することを特徴とし、第2無機基材層は、導光体内を伝播する光の少なくとも一部分を受け、受けた光の少なくとも一部分を光変調装置に向かって反射するように構成された複数の光転向特徴体を備え得る。デバイスはさらに、転向特徴体上に形成された複数の光マスクを備え得る。光マスクは、例えば暗色コーティングまたは干渉スタックを備え得る。
【0010】
さらに別の実施形態では、表示デバイスは、光変調手段と、光変調手段上に配置された導光手段であって、第1屈折率を有することを特徴とする導光手段と、導光手段が光変調手段と光転向手段との間に少なくとも部分的に存在するように配置された光転向手段であって、第1屈折率と実質的に同一の第2屈折率を有することを特徴とする無機材料を含む光転向手段と、を備え得る。
【0011】
別の実施形態では、反射型ディスプレイ用の導光体の製造方法は、上部表面、下部表面、及び第1屈折率を有する無機基材を提供するステップと、無機基材の上部表面上に無機層を堆積するステップと、層の屈折率が第1屈折率と実質的に一致する第2屈折率を有するように層の化学的特徴を調節するステップと、層をエッチングして層に少なくとも1つの光転向特徴体を形成するステップであって、光転向特徴体が導光体中を伝播する光を受け、受けた光の少なくとも一部分を無機基材の下部表面に向かって反射するように構成されるステップと、を含む。該方法の実施形態によっては、層は、酸窒化ケイ素を含み得る。該方法の実施形態によっては、化学的特徴は、NO:NHモル比である。
【0012】
別の実施形態では、反射型ディスプレイ用の導光体の製造方法は、無機基材の上表面上に層を形作り、傾斜した側壁を有する光転向特徴体を形成するステップであって、光転向特徴体が導光体中を伝播する光を無機基材の下表面を通って反射するように構成されるステップと、層の屈折率が無機基材の屈折率と実質的に一致するように層を熱にさらすステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の干渉変調器の可動反射層が緩和位置にあり、第2の干渉変調器の可動反射層が作動位置にある干渉変調器ディスプレイの一実施形態の一部を示す等角図である。
【図2】3×3干渉変調器ディスプレイを組み込んだ電子デバイスの一実施形態を例示するシステムブロック図である。
【図3】図1の干渉変調器の例示的な一実施形態について可動鏡位置と印加電圧の関係を示す図である。
【図4】干渉変調器ディスプレイを駆動するために使用され得る一組の行と列の電圧を例示する図である。
【図5A】表示データのフレームを図2の3×3干渉変調器ディスプレイに書き込むために使用され得る行および列の信号に対する1つの例示的なタイミング図を示す図である。
【図5B】表示データのフレームを図2の3×3干渉変調器ディスプレイに書き込むために使用され得る行および列の信号に対する1つの例示的なタイミング図を示す図である。
【図6A】複数の干渉変調器を備える画像表示デバイスの一実施形態を例示するシステムブロック図である。
【図6B】複数の干渉変調器を備える画像表示デバイスの一実施形態を例示するシステムブロック図である。
【図7A】図1のデバイスの断面図である。
【図7B】干渉変調器の代替的実施形態を示す断面図である。
【図7C】干渉変調器の他の代替的実施形態を示す断面図である。
【図7D】干渉変調器のさらに他の代替的実施形態を示す断面図である。
【図7E】干渉変調器の追加の代替的実施形態を示す断面図である。
【図8】照明デバイスおよび反射ディスプレイを有する表示デバイスの一実施形態の断面図である。
【図9A】均一なパターンで転向フィルム上に配設されている転向特徴体を有する表示デバイスの一実施形態の平面図である。
【図9B】非均一なパターンで転向フィルム上に配設されている転向特徴体を有する表示デバイスの一実施形態の平面図である。
【図9C】転向フィルムおよび基材を有する照明デバイスの一実施形態の断面図である。
【図9D】転向特徴体の一実施形態のいくつかの寸法を回転して例示している図である。
【図10】光転向特徴体のいくつかの実施形態を例示する照明デバイスの一実施形態の断面図である。
【図11】光転向特徴体とともに基材を備える照明デバイスの一実施形態の断面図である。
【図12】2つの転向フィルムを有する照明デバイスの一実施形態の断面図である。
【図13】2つの転向フィルムを有し、それぞれの転向フィルムが光転向特徴体を有し、それぞれの転向フィルム内の光転向特徴体の少なくともいくつかが他の転向フィルム内の光転向特徴体から垂直方向にオフセットして配設されている、照明デバイスの一実施形態の断面図である。
【図14】切頂円錐の形状に構成された光転向特徴体およびレンズを有する照明デバイスの一実施形態の断面図である。
【図15】転向フィルムおよび湾曲したエッジを持つ導光体を例示している別の照明デバイスの一実施形態の断面図である。
【図16】転向フィルムの角のあるエッジを通して光を送る光源および/または導光体を備える一実施形態を例示している照明デバイスの断面図である。
【図17A】多重コーティングされたエッジを有する光転向特徴体を示す照明デバイスの一実施形態の断面図である。
【図17B】照明デバイスの一実施形態の平面図である。
【図18】多重コーティングされたエッジを持つ光転向特徴体のいくつかの例を示す照明デバイスの一実施形態の断面図である。
【図19A】光転向特徴体上に干渉スタックを形成するためのプロセスの一例のステップにおける転向フィルムの断面図である。
【図19B】中間プロセスステップにおける図19Aの転向フィルムの断面図である。
【図19C】さらなる加工の結果得られる図19Cの転向フィルムの一実施形態の断面図である。
【図19D】図19Cの転向フィルムを製作する方法の一実施形態の概略を例示するブロック図である。
【図20A】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図20B】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図20C】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図20D】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図20E】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図20F】図20Eの照明デバイスを製作する方法の一実施形態の概略を例示するブロック図である。
【図21A】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図21B】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図21C】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図21D】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図21E】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図21F】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図21G】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図21H】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図21I】図21Hの照明デバイスを製作する方法の一実施形態の概略を例示するブロック図である。
【図22A】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図22B】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図22C】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図22D】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図22E】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図22F】図22Eの照明デバイスを製作する方法の一実施形態の概略を例示するブロック図である。
【図23A】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図23B】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図23C】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図23D】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図23E】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図23F】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図23G】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図23H】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図23I】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図23J】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図23K】図23Jの照明デバイスを製作する方法の一実施形態の概略を例示するブロック図である。
【図24A】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図24B】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図24C】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図24D】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図24E】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図24F】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図24G】図24Fの照明デバイスを製作する方法の一実施形態の概略を例示するブロック図である。
【図25A】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図25B】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図25C】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図25D】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図25E】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図25F】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図25G】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図25H】図25Gの照明デバイスを製作する方法の一実施形態の概略を例示するブロック図である。
【図26A】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図26B】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図26C】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図26D】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図26E】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図26F】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図26G】図26Fの照明デバイスを製作する方法の一実施形態の概略を例示するブロック図である。
【図27A】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図27B】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図27C】照明デバイスを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図27D】図27Cの照明デバイスを製作する方法の一実施形態の概略を例示するブロック図である。
【図27E】図27Cの照明デバイスを製作する方法の一実施形態の概略を例示するブロック図である。
【図28】テーパーが付けられた壁を有する転向フィルムの一実施形態の断面図である。
【図29A】多角形の転向特徴体を有する転向フィルムの一実施形態の略断面図である。
【図29B】凹形の曲線をなす転向特徴体を有する転向フィルムの一実施形態の略断面図である。
【図29C】凸形の曲線をなす転向特徴体を有する転向フィルムの一実施形態の略断面図である。
【図29D】凹形の側壁を持つ錐台形状の転向特徴体を有する転向フィルムの一実施形態の略断面図である。
【図29E】凸形の側壁を持つ錐台形状の転向特徴体を有する転向フィルムの一実施形態の略断面図である。
【図29F】図29Dの転向特徴体の斜視図である。
【図29G】図29Fの転向特徴体の斜視図である。
【図30A】エッジが多重コーティングされている凹形の曲線をなす転向特徴体を有する転向フィルムの一実施形態の略断面図である。
【図30B】エッジが多重コーティングされている凸形の曲線をなす転向特徴体を有する転向フィルムの一実施形態の略断面図である。
【図30C】凹形の側壁を持ち、エッジが多重コーティングされている錐台形状の転向特徴体を有する転向フィルムの一実施形態の略断面図である。
【図30D】凸形の側壁を持ち、エッジが多重コーティングされている錐台形状の転向特徴体を有する転向フィルムの一実施形態の略断面図である。
【図31A】凸形転向特徴体を有する転向フィルムを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図31B】凸形転向特徴体を有する転向フィルムを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図31C】凸形転向特徴体を有する転向フィルムを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図31D】凸形転向特徴体を有する転向フィルムを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図31E】凸形転向特徴体を有する転向フィルムを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図32A】凹形転向特徴体を有する転向フィルムを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図32B】凹形転向特徴体を有する転向フィルムを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図32C】凹形転向特徴体を有する転向フィルムを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図32D】凹形転向特徴体を有する転向フィルムを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【図32E】凹形転向特徴体を有する転向フィルムを製造するプロセスにおけるステップを例示する略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の詳細な説明は、いくつかの特定の実施形態を対象とするものである。しかし、本明細書の教示は、数多くの異なる方法で適用することができる。この説明では、全体を通して類似の部分は一般的に類似の番号を付した図面が参照される。いくつかの例示されている実施形態では、類似の番号が、一般的に対応する部分を指定するために使用されるが、そのような指定された部分は、例えば本明細書で説明されているように、実施形態毎に異なることがあることは理解されるであろう。これらの実施形態は、動いている状態(例えば、ビデオ)であろうと、静止している状態(例えば、静止画)であろうと、またテキストであろうと画像であろうと、画像を表示するように構成されている任意のデバイスにおいて実装され得る。より具体的には、これらの実施形態は、限定はしないが、携帯電話、無線デバイス、携帯情報端末(PDA)、ハンドヘルドまたはポータブルコンピュータ、GPS受信機/ナビゲータ、カメラ、MP3プレイヤー、カムコーダ、ゲーム機、腕時計、置き時計、電卓、テレビモニタ、フラットパネルディスプレイ、コンピュータ用モニタ、自動車用ディスプレイ(例えば、走行距離計ディスプレイなど)、コックピット制御装置類および/またはディスプレイ、カメラビューの表示(例えば、自動車内のリアビューカメラの表示)、電子写真、電子看板または標識、プロジェクタ、建築構造物、パッケージング、および美的構造物(例えば、1つの宝石の画像表示)など、さまざまな電子デバイスで実装され得るか、または関連付けられ得ることが企図される。本明細書で説明されているものと類似の構造のMEMSデバイスも、電子交換デバイスなど、非表示用途で使用され得る。
【0015】
照明デバイスは、周囲の光が不十分な場合に反射ディスプレイ用に光を供給するために使用することができる。いくつかの実施形態では、照明デバイスは、光源と光源から出る光を受ける導光体とを備える。しばしば、光源は、ディスプレイに相対的に位置決めされるか、またはオフセットされ得、そのような位置では、十分な、もしくは均一な光を反射ディスプレイに直接当てることができない。したがって、照明デバイスは、光源から出た光をディスプレイの方へ方向転換する光転向特徴体も備えることがあり、そのような転向特徴体を導光体上に位置決めされた転向フィルム内に備えることができる。いくつかの実施形態では、転向特徴体は、導光体および/または転向フィルム内を伝搬する光を反射ディスプレイに向けて(よりよく)反射するように構成された反射コーティングを有する。反射コーティングは、光沢があるか、または輝いているように見える可能性があるが、転向特徴体が暗色または黒色に見え、その結果ディスプレイのコントラストが改善されるように光を吸収するための暗色コーティング(例えば、黒色マスク)を反射コーティングの上に形成することによって観察者に対してマスクされ得る。黒色マスクは、反射層、および吸収体層を含むことができ、暗色または黒色に見えるように構成された「静的」干渉変調器として構成され得る。導光体および転向フィルムは、無機材料から作ることができる。転向フィルムと導光体との間の光の伝搬をしやすくするために、転向フィルムは導光体と一致する屈折率を有するものとしてよい。本明細書で開示されている実施形態は、転向特徴体上に1つまたは複数の反射コーティングを備える照明デバイスの異なる構成に関するものである。本明細書で開示されている追加の実施形態は、無機導光体および/または無機転向フィルムを備える照明デバイスを形成するプロセスに関するものである。
【0016】
干渉MEMS表示素子を含む干渉変調器ディスプレイの一実施形態が図1に例示されている。これらのデバイスでは、ピクセルは、明状態か暗状態かのいずれかにある。明(「緩和」または「開」)状態では、表示素子は、入射可視光の大部分をユーザーに対して反射する。暗(「作動」または「閉」)状態の場合、表示素子は、入射可視光のごく一部しかユーザーに対して反射しない。実施形態に応じて、「オン」および「オフ」状態の光反射特性が逆転され得る。MEMSピクセルは、もっぱら選択された色で反射するように構成され、白黒に加えてカラーでの表示も可能にできる。
【0017】
図1は、画像表示の一連のピクセル中の2つの隣接するピクセルを示す等角図であり、それぞれのピクセルはMEMS干渉変調器を備える。いくつかの実施形態では、干渉変調器ディスプレイは、これらの干渉変調器の行と列のアレイを備える。それぞれの干渉変調器は、互いから可変の制御可能な距離のところに位置決めされた一対の反射層を備え、少なくとも1つの可変の寸法を有する共鳴光学ギャップを形成する。一実施形態では、反射層の1つが2つの位置の間で移動できる。本明細書では緩和位置と称される、第1の位置において、可動反射層は、固定された部分反射層から比較的大きな距離のところに位置決めされる。本明細書では作動位置と称される、第2の位置において、可動反射層は、部分反射層のより近くに隣接して位置決めされる。2つの層から反射する入射光は、可動反射層の位置に応じて建設的にまたは相殺的に干渉し、それぞれのピクセルについて全反射または非反射のいずれかの状態を引き起こす。
【0018】
図1のピクセルアレイの示されている部分は、2つの隣接する干渉変調器12aおよび12bを備える。左の干渉変調器12aにおいて、可動反射層14aは、部分反射層を含む、光学スタック16aから所定の距離のところの緩和位置に例示されている。右の干渉変調器12bでは、可動反射層14bは、光学スタック16bに隣接する作動位置に例示されている。
【0019】
光学スタック16aおよび16b(光学スタック16と総称する)は、本明細書で参照されているように、典型的には、インジウムスズ酸化物(ITO)などの電極層、クロムなどの部分反射層、および透明誘電体を含み得る、複数の融合層を備える。光学スタック16は、したがって、導電性、部分的透明性、および部分的反射性を有し、例えば、上記の層の1つまたは複数を透明基材20上に堆積することにより加工され得る。部分反射層は、さまざまな金属、半導体、および誘電体などの部分的に反射するさまざまな材料から形成され得る。部分反射層は、1つまたは複数の材料層から形成され、それらの層のそれぞれは、単一材料または複合材料から形成され得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、光学スタック16の層は、平行に並ぶストリップにパターン形成され、以下でさらに説明されるように表示デバイス内の行電極を形成し得る。可動反射層14a、14bは、支柱18の上に堆積された列を形成するために(16a、16bの行電極に対し直交する)1つまたは複数の堆積された金属層と支柱18の間に堆積された介在犠牲材料との一連の平行なストリップとして形成され得る。犠牲材料がエッチングで取り除かれると、可動反射層14a、14bは、画成されたギャップ19によって光学スタック16a、16bから分離される。アルミニウムなどの導電性および反射性の高い材料は、反射層14に使用することができ、それらのストリップは、表示デバイス内に列電極を形成し得る。図1は縮尺通りでない可能性があることに留意されたい。いくつかの実施形態では、支柱18の間の間隔は、10〜100μm程度であってよいが、ギャップ19は、1000オングストローム未満程度であるものとしてよい。
【0021】
電圧が印加されない状態では、ギャップ19は、可動反射層14aと光学スタック16aとの間に残り、可動反射層14aは図1のピクセル12aによって例示されているように機械的に緩和した状態になっている。しかし、電位(電圧)差が、選択された行および列に施されると、対応するピクセルにおける行電極と列電極の交差点に形成されるキャパシタは、充電され、静電気力が電極を引き寄せる。電圧が十分に高い場合、可動反射層14は変形し、光学スタック16に押し付けられる。光学スタック16内の誘電体層(この図には示されていない)は、図1の右の作動ピクセル12bによって例示されているように、ショートするのを防ぎ、層14と16との間の分離距離を制御することができる。この挙動は、印加される電位差の極性に関係なく同じである。
【0022】
図2から5は、表示用途において干渉変調器のアレイを使用するための例示的な一プロセスおよびシステムを示している。
【0023】
図2は、干渉変調器を組み込むことができる電子デバイスの一実施形態を例示するシステムブロック図である。この電子デバイスは、ARM(登録商標)、Pentium(登録商標)、8051、MIPS(登録商標)、Power PC(登録商標)、またはALPHA(登録商標)などの任意の汎用のシングルチップまたはマルチチップのマイクロプロセッサ、またはデジタルシグナルプロセッサ、マイクロコントローラ、もしくはプログラマブルゲートアレイなどの任意の専用マイクロプロセッサとすることができるプロセッサ21を備える。当分野では通例のことであるが、プロセッサ21は、1つまたは複数のソフトウェアモジュールを実行するように構成され得る。オペレーティングシステムを実行することに加えて、プロセッサは、Webブラウザ、電話アプリケーション、電子メールプログラム、または任意の他のソフトウェアアプリケーションを含む、1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションを実行するように構成され得る。
【0024】
一実施形態では、プロセッサ21は、さらに、アレイドライバ22と通信するようにも構成される。一実施形態では、アレイドライバ22は、ディスプレイアレイまたはパネル30に信号を送る行ドライバ回路24および列ドライバ回路26を備える。図1に例示されているアレイの断面は、図2において直線1−1によって示されている。わかりやすくするため図2には干渉変調器の3×3アレイを例示しているけれども、ディスプレイアレイ30は、非常に多くの干渉変調器を含むことができ、また行と列とで干渉変調器の数が異なっていてもよいことに留意されたい(例えば、行当たり300ピクセル、列当たり190ピクセル)。
【0025】
図3は、図1の干渉変調器の例示的な一実施形態について可動鏡位置と印加電圧の関係を示す図である。MEMS干渉変調器では、行/列作動プロトコルは、図3に例示されているようなデバイスのヒステリシス特性を利用することができる。干渉変調器は、例えば、可動層を緩和状態から作動状態に変形させるのに10ボルトの電位差を必要とする場合がある。しかし、電圧が、その値から下がると、電圧が10ボルト未満に低下すると、可動層はその状態を維持する。図3の例示的な実施形態では、可動層は、電圧が2ボルトより低くなるまで完全に緩和することはない。したがって、デバイスが緩和状態または作動状態のいずれかにおいて安定している印加電圧のウィンドウが存在する、図3に例示されている例では約3から7Vまでである範囲の電圧がある。これは、本明細書では「ヒステリシスウィンドウ」または「安定性ウィンドウ」と称される。図3のヒステリシス特性を有するディスプレイアレイでは、行/列作動プロトコルは、行のストロービング時に、作動されるストローブされた行内のピクセルが約10ボルトの電圧差に曝され、緩和されるピクセルがゼロボルトに近い電圧差に曝されるように設計され得る。ストローブの後、ピクセルは、行ストローブで何らかの状態に入るが、その状態のままになるように約5ボルトの定常状態電圧またはバイアス電圧の差に曝される。書き込みが行われた後、それぞれのピクセルに、この例では3〜7ボルトの「安定性ウィンドウ」内の電位差が現れる。この特徴により、図1に例示されているピクセル設計は、作動または緩和のいずれかの前から存在している状態において同じ印加電圧条件の下で安定する。干渉変調器のそれぞれのピクセルは、作動状態であろうと緩和状態であろうと、本質的に、固定および移動反射層によって形成されたキャパシタなので、この安定状態は、ほとんど電力消費のないままヒステリシスウィンドウ内のある電圧に維持できる。印加電位が固定されている場合には、ピクセル内に電流は本質的に流れ込まない。
【0026】
以下でさらに説明されているように、典型的な用途において、画像のフレームは、第1の行内の所望の一組の作動ピクセルに従って一組の列電極上に一組のデータ信号(それぞれ特定の電圧レベルを有する)を送信することにより形成され得る。次いで、行パルスが第1の行電極に印加され、その一組のデータ信号に対応するピクセルを作動する。次いで、その一組のデータ信号が、第2の行内の所望の一組の作動ピクセルに対応するように変更される。次いで、パルスが第2の行電極に印加され、これらのデータ信号に従って第2の行内の適切なピクセルを作動する。ピクセルの第1の行は、第2の行パルスの影響を受けず、第1の行パルス発生時に設定された状態のままである。これは、フレームを生成するために一連の行全体について順次的に繰り返すことができる。一般に、フレームは、いくつかの所望の毎秒フレーム数でこのプロセスを継続的に繰り返すことにより新しい画像データを用いてリフレッシュされ、および/または更新される。画像フレームを生成するためにピクセルアレイの行および列電極を駆動するためのさまざまなプロトコルが使用され得る。
【0027】
図4および5は、図2の3×3アレイ上に表示フレームを作成するために可能な1つの作動プロトコルを例示している。図4は、図3のヒステリシス曲線を示すピクセルに使用され得る可能な一組の行と列の電圧レベルを例示している。図4の実施形態では、ピクセルを作動するステップは、適切な列を−Vbiasに設定し、適切な行を+ΔVに設定する段階を伴うが、これらはそれぞれ、−5ボルトおよび+5ボルトに対応し得る。ピクセルを緩和する段階は、適切な列を+Vbiasに設定し、適切な行を同じ+ΔVに設定することにより行われ、ピクセル間にゼロボルトの電位差を生じる。行電圧がゼロボルトに維持される行では、ピクセルは、列が+Vbiasであろうと−Vbiasであろうと関係なく元々置かれていた状態で、その状態が何であれ、安定する。また図4にも例示されているように、上述と反対の極性の電圧を使用することができ、例えば、1つのピクセルを作動させる段階は、適切な列を+Vbiasに設定し、適切な行を−ΔVに設定する段階を伴うことがある。この実施形態では、ピクセルをリリースする段階は、適切な列を−Vbiasに設定し、適切な行を同じ−ΔVに設定することにより行われ、ピクセル間にゼロボルトの電位差を生じる。
【0028】
図5Bは、作動ピクセルが反射しない場合に、結果として図5Aに例示されているディスプレイ配列を構成する図2の3×3アレイに印加される一連の行および列の信号を示すタイミング図である。図5Aに例示されているフレームを書き込む前に、ピクセルは任意の状態をとりえ、この例では、すべての行は最初に0ボルトであり、すべての列は+5ボルトである。これらの印加電圧では、すべてのピクセルは、その既存の作動または緩和状態において安定している。
【0029】
図5Aのフレームでは、ピクセル(1,1)、(1,2)、(2,2)、(3,2)、および(3,3)が作動される。これを実行するために、行1に対する「ライン時間」において、列1および2は−5ボルトに設定され、列3は+5ボルトに設定される。こうしても、すべてのピクセルが3〜7ボルトの安定性ウィンドウ内に留まるので、どのピクセルの状態も変化しない。次いで、行1が、0から5ボルトまで上昇し、そしてゼロに戻るパルスによりストローブされる。これにより、(1,1)および(1,2)ピクセルが作動し、(1,3)ピクセルが緩和する。アレイ内の他のピクセルは影響を受けない。行2を所望の値に設定するために、列2が−5ボルトに設定され、例1および3が+5ボルトに設定される。次いで、行2に印加される同じストローブにより、ピクセル(2,2)が作動し、ピクセル(2,1)および(2,3)が緩和する。ここでもまた、アレイの他のピクセルは影響を受けない。行3も、同様に、列2および3を−5ボルトに設定し、例1を+5ボルトに設定することにより設定される。行3のストローブによって、行3のピクセルは図5Aに示されているように設定される。フレームを書き込んだ後、行電位はゼロとなり、列電位は+5または−5ボルトのいずれかのままになることができ、次いで、ディスプレイは図5Aの配列において安定する。数十または数百の行および列のアレイに対し同じ手順を使用できる。行および列の作動を実行するために使用される電圧のタイミング、シーケンス、およびレベルは、上で概要を述べた一般原理の範囲内で大きく変更することができ、上記の実施例は例示されたものにすぎず、本明細書で説明されているシステムおよび方法とともに任意の作動電圧法が使用され得る。
【0030】
図6Aおよび6Bは、表示デバイス40の一実施形態を例示するシステムブロック図である。例えば、表示デバイス40は、セルラー方式電話または携帯電話とすることができる。しかし、表示デバイス40の同じコンポーネントまたはそのわずかに異なる変更形態は、テレビおよびポータブルメディアプレイヤーなどのさまざまな種類の表示デバイスをも例示している。
【0031】
表示デバイス40は、ハウジング41、ディスプレイ30、アンテナ43、スピーカー45、入力デバイス48、およびマイクロホン46を備える。ハウジング41は、一般に、射出成形および真空成形を含む、さまざまな製造プロセスのどれかで形成される。それに加えて、ハウジング41は、限定はしないが、プラスチック、金属、ガラス、ゴム、およびセラミック、またはこれらの組み合わせを含む、任意のさまざまな材料で作ることができる。一実施形態では、ハウジング41は、異なる色の、または異なるロゴ、画像、もしくはシンボルを含む、他の取り外し可能な部分と交換できる取り外し可能な部分(図示せず)を備える。
【0032】
例示的な表示デバイス40のディスプレイ30は、本明細書で説明されているような、双安定ディスプレイを含む、さまざまなディスプレイのうちのどれであってもよい。他の実施形態では、ディスプレイ30は、上で説明されているようなプラズマ、EL、OLED、STN LCD、またはTFT LCDなどのフラットパネルディスプレイ、またはCRTもしくは他の真空管デバイスなどの非フラットパネルディスプレイを含む。しかし、本実施形態を説明することを目的とするため、ディスプレイ30は、本明細書で説明されているような、干渉変調器ディスプレイを含む。
【0033】
例示的な表示デバイス40の一実施形態のコンポーネントは、図6Bに概略が例示されている。示されている例示的な表示デバイス40は、ハウジング41を備え、少なくとも中に部分的に封入されている追加のコンポーネントを備えることができる。例えば、一実施形態では、例示的な表示デバイス40は、トランシーバ47に結合された、アンテナ43を備えるネットワークインターフェース27を備える。トランシーバ47は、プロセッサ21に接続され、プロセッサ21はコンディショニングハードウェア52に接続される。コンディショニングハードウェア52は、信号を調節するように構成され得る(例えば、信号のフィルタリングを行う)。コンディショニングハードウェア52は、スピーカー45およびマイクロホン46に接続される。プロセッサ21は、さらに、入力デバイス48およびドライバコントローラ29にも接続される。ドライバコントローラ29は、フレームバッファ28およびアレイドライバ22に結合され、アレイドライバ22はディスプレイアレイ30に結合される。電源50は、特定の例示的な表示デバイス40の設計により必要に応じてすべてのコンポーネントに電力を供給する。
【0034】
ネットワークインターフェース27は、アンテナ43およびトランシーバ47を備え、それによって例示的な表示デバイス40は、ネットワークを介して1つまたは複数のデバイスと通信することができる。一実施形態では、ネットワークインターフェース27は、さらに、プロセッサ21の要件を緩和するいくつかの処理能力を有している場合がある。アンテナ43は、信号を送信し、受信するための任意のアンテナである。一実施形態では、アンテナは、IEEE 802.11(a)、(b)、または(g)を含む、IEEE 802.11標準に従ってRF信号の送受信を行う。他の実施形態では、アンテナは、BLUETOOTH標準に従ってRF信号の送受信を行う。セルラー方式電話の場合、アンテナは、CDMA、GSM(登録商標)、AMPS、W−CDMA、または無線携帯電話ネットワーク内での通信に使用される他の周知の信号を受信するように設計されている。トランシーバ47は、プロセッサ21によって受信され、さらに操作され得るようにアンテナ43から受信された信号を前処理する。トランシーバ47は、さらに、アンテナ43を介して例示的な表示デバイス40から送信され得るようにプロセッサ21から受信された信号を処理する。
【0035】
代替的実施形態では、トランシーバ47は受信機によって置き換えられ得る。さらに他の代替的実施形態では、ネットワークインターフェース27は、プロセッサ21に送信される画像データを格納または生成することができる、画像ソースによって置き換えられ得る。例えば、画像ソースは、デジタルビデオディスク(DVD)または画像データを含むハードディスクドライブ、または画像データを生成するソフトウェアモジュールとすることができる。
【0036】
プロセッサ21は、一般に、例示的な表示デバイス40の全体的動作を制御する。プロセッサ21は、ネットワークインターフェース27または画像ソースから圧縮画像データなどのデータを受信し、そのデータを処理して、未加工画像データに、または未加工画像データに容易に処理されるフォーマットにする。次いで、プロセッサ21は、処理されたデータをドライバコントローラ29に、またはフレームバッファ28に送信して、格納する。未加工データは、典型的には、画像内のそれぞれの位置における画像特性を識別する情報のことである。例えば、このような画像特性として、色、彩度、およびグレースケールレベルを挙げることができる。
【0037】
一実施形態では、プロセッサ21は、マイクロコントローラ、CPU、または論理ユニットを備え、例示的な表示デバイス40の動作を制御する。コンディショニングハードウェア52は、一般に、信号をスピーカー45に送り、マイクロホン46から信号を受信するための増幅器およびフィルタを備える。コンディショニングハードウェア52は、例示的な表示デバイス40内のディスクリートコンポーネントであってよく、またはプロセッサ21もしくは他のコンポーネント内に組み込まれ得る。
【0038】
ドライバコントローラ29は、プロセッサ21から、またはフレームバッファ28から直接的にプロセッサ21によって生成された未加工画像データを受け取り、その未加工画像データを適宜再フォーマットして、アレイドライバ22への送信を高速化する。特に、ドライバコントローラ29は、未加工画像データを、ラスター方式と同様のフォーマットを有するデータフローに再フォーマットし、ディスプレイアレイ30上の走査に適した時間順序を有するようにする。次いで、ドライバコントローラ29は、フォーマットされた情報をアレイドライバ22に送信する。LCDコントローラなどのドライバコントローラ29は、スタンドアロンの集積回路(IC)としてシステムプロセッサ21に関連付けられることが多いけれども、そのようなコントローラは、多くの方法で実装され得る。これらは、ハードウェアとしてプロセッサ21内に埋め込まれるか、またはソフトウェアとしてプロセッサ21内に埋め込まれるか、またはアレイドライバ22とともにハードウェアに完全に集積化され得る。
【0039】
典型的には、アレイドライバ22は、ドライバコントローラ29からフォーマットされた情報を受け取り、ビデオデータを、毎秒何回もディスプレイのピクセルのx−yマトリクスから来る数百および数千ものリードに適用されることもある並列の一組の波形に再フォーマットする。
【0040】
一実施形態では、ドライバコントローラ29、アレイドライバ22、およびディスプレイアレイ30は、本明細書で説明されている種類のディスプレイのどれにも適したものである。例えば、一実施形態では、ドライバコントローラ29は、従来のディスプレイコントローラまたは双安定ディスプレイコントローラ(例えば、干渉変調器コントローラ)である。他の実施形態では、アレイドライバ22は、従来のドライバまたは双安定ディスプレイドライバ(例えば、干渉変調器ディスプレイ)である。一実施形態では、ドライバコントローラ29は、アレイドライバ22と一体化される。このような一実施形態は、携帯電話、腕時計、および他の小面積のディスプレイなどの集積度の高いシステムにおいて普通のものである。さらに他の実施形態では、ディスプレイアレイ30は、典型的なディスプレイアレイまたは双安定ディスプレイアレイ(例えば、干渉変調器のアレイを備えるディスプレイ)である。
【0041】
入力デバイス48によって、ユーザーは例示的な表示デバイス40の動作を制御することができる。一実施形態では、入力デバイス48として、QWERTYキーボードまたは電話用キーパッドなどのキーパッド、ボタン、スイッチ、タッチスクリーン、または感圧もしくは感熱メンブレンがある。一実施形態では、マイクロホン46は、例示的な表示デバイス40のための入力デバイスである。マイクロホン46がデータをデバイスに入力するために使用される場合、例示的な表示デバイス40の動作を制御するためにユーザーが音声コマンドを発することができる。
【0042】
電源50は、当技術分野でよく知られているようなさまざまなエネルギー蓄積デバイスを含むものとしてよい。例えば、一実施形態では、電源50は、ニッケルカドミウム電池またはリチウムイオン電池などの充電式電池である。他の実施形態では、電源50は、再生可能エネルギー源、キャパシタ、またはプラスチック太陽電池および太陽電池塗料を含む太陽電池である。他の実施形態では、電源50は、壁コンセントから電力を供給されるように構成される。
【0043】
いくつかの実装では、電光表示システム内の複数の場所に配置され得るドライバコントローラに、上述のように制御プログラム機能が備えられる。いくつかの場合において、アレイドライバ22に、制御プログラム機能が備えられる。上述の最適化は、多数のハードウェアおよび/またはソフトウェアコンポーネントで、ならびにさまざまな構成により実装され得る。
【0044】
上述の原理に従って動作する干渉変調器の構造の詳細は大きく異なることがある。例えば、図7A〜7Eは、可動反射層14とその支持構造物の5つの異なる実施形態を例示している。図7Aは、図1の実施形態の断面図であり、金属材料ストリップ14が直交する方向に延びる支持材18上に堆積されている。図7Bでは、それぞれの干渉変調器の可動反射層14は、正方形または矩形の形をしており、テザー32上のコーナーでのみ支持材に取り付けられている。図7Cでは、可動反射層14は、正方形または矩形の形をしており、柔らかな金属を含み得る、変形可能層34から吊り下げられている。変形可能層34は、直接的にまたは間接的に、変形可能層34の周囲で基材20に接続する。これらの接続部は、本明細書では支持支柱と称される。図7Dに例示されている実施形態は、変形可能層34が載る支持支柱プラグ42を有する。可動反射層14は、図7A〜7Cのように、ギャップの上にぶら下がったままであるが、変形可能層34は、変形可能層34と光学スタック16との間の孔を埋めることにより支持支柱を形成しない。むしろ、支持支柱は、支持支柱プラグ42を形成するために使用される、平坦化材料で形成される。図7Eに例示されている実施形態は、図7Dに示されている実施形態に基づいているが、図7A〜7Cに例示されている実施形態と、さらには図示されていない追加の実施形態とも、連携するように適合させることができる。図7Eに示されている実施形態では、金属または他の導電材料の付加的な層が、バス構造44を形成するために使用されている。これにより、信号を干渉変調器の背後にそった経路で送信し、本来なら基材20上に形成されていたはずの多数の電極をなくすことができる。
【0045】
図7に示されているような実施形態では、干渉変調器は、直視型デバイスとして機能し、この場合、画像は、変調器が配列されているのと反対の側の、透明基材20の正面から見られる。これらの実施形態では、反射層14は、変形可能層34を含む、基材20と反対の反射層の側で干渉変調器の部分を光学的に遮蔽する。これにより、遮蔽された領域は、画質に悪影響を及ぼすことなく、構成し、動作させることができる。例えば、このような遮蔽では、アドレッシングおよびそのアドレッシングの結果生じる移動など、変調器の光学的特性を変調器の電気機械特性から隔てる能力を提供する、図7Eのバス構造44を可能にする。この分離可能な変調器アーキテクチャにより、変調器の電気機械的側面および光学的側面に使用される構造設計および材料を選択し、互いに無関係に機能するようにできる。さらに、図7C〜7Eに示されている実施形態には、変形可能層34によって実施される機械的特性から反射層14の光学的特性を切り離すことで得られる付加的な利点がある。これにより、反射層14に使用される構造設計および材料を光学的特性に関して最適化し、変形可能層34に使用される構造設計および材料を所望の機械的特性に関して最適化することができる。
【0046】
干渉変調器は、日光または明るい環境内で周囲照明を反射して表示を形成するように構成することができる反射素子である。周囲の光が十分でない場合、光源によって、直接的に、または光源から表示素子への伝搬経路を構成する導光体を通して、必要な照明を得ることができる。いくつかの場合において、照明デバイスが光源から表示素子に光を送る。照明デバイスは、導光体および光転向特徴体を備えることができ、これらは導光体上に配設された転向フィルム内に、または転向フィルム上に配設することができる。いくつかの実施形態では、照射デバイスは、光源も備える。導光体は、入射光が導光体を通りディスプレイに届き、ディスプレイから反射された光も導光体を通るように、ディスプレイの上に、また平行に配設された平面状光学素子であることができる。いくつかの実施形態では、光源は、点光源(例えば、発光ダイオード)から光を受けるように構成された、光を線光源として送り出す光学素子(例えば、ライトバー)を備える。ライトバーに入った光は、ライトバーの長さの一部または全部にそって伝搬し、ライトバーの長さの一部、または全部を越えてライトバーの表面もしくはエッジから出るものとしてよい。ライトバーから出た光は、導光体および/または転向フィルムのエッジから入り、次いで、導光体および/または転向フィルム内に伝搬することができ、これにより、光の一部がディスプレイと位置を合わされた導光体の表面に関して低い仰角でディスプレイの少なくとも一部を横切る方向に伝搬し、これにより、光が全内面反射(「TIR」)によって導光体内で反射される。さまざまな実施形態において、導光体および/または転向フィルム内の転向特徴体は、光を、その光の少なくとも一部が導光体を通って反射ディスプレイに届くような十分な角度で表示素子の方へ導く。本明細書で説明されている実施形態のどれにおいても、転向特徴体は、1つまたは複数のコーティング(または層)を備えることができる。これらのコーティングは、転向特徴体の反射力を高め、および/または黒色マスクとして機能し、観察者から見てディスプレイのコントラストを改善するように構成され得る。いくつかの実施形態では、転向特徴体上のコーティングは、導光体および/または転向フィルム内に伝搬する光を方向転換する反射層、反射層と周囲光に露出されている方向との間に配設された部分的に反射する吸収体層、および反射層とその厚さによって光空洞共振器を画成する吸収体層との間に配設された層を有する干渉スタックとして構成され得る。
【0047】
図8は、フロントライト照明を反射ディスプレイ807に当てるように構成された照明デバイスを備える表示デバイス800の一実施形態の断面図である。表示デバイス800は、デバイス800の第1の側部800aを形成するものとして図8に示されている転向フィルム801を備える。転向フィルム801は、導光体803上に配設される。この実施形態では、反射ディスプレイ807は、導光体803の下に配設され、表示デバイス800の第2の側部800bを画成する。いくつかの実施形態によれば、光分離層805は、適宜、反射ディスプレイ807と導光体803との間に配設され得る。光源809は、導光体803および転向フィルム801の近くに配設され、転向フィルム810および導光体803の両方に光を送るものとして図8に例示されている、転向フィルム801と導光体803のいずれか、または両方の少なくとも1つのエッジまたは表面内に光を投入するように構成され得る。光源809は、任意の好適な光源、例えば、白熱灯、ライトバー、発光ダイオード(「LED」)、蛍光灯、LEDライトバー、LEDのアレイ、および/または別の光源を備えることができる。
【0048】
いくつかの実施形態では、反射ディスプレイ807として、複数の反射素子、例えば、干渉変調器、MEMSデバイス、NEMSデバイス、反射空間光変調器、電気機械デバイス、液晶構造、および/または任意の他の好適な反射ディスプレイが挙げられる。反射素子は、アレイとして構成することができる。いくつかの実施形態では、反射ディスプレイ807は、その上に入射した光を変調するように構成された第1の平面状側部と第1の平面状側部に対向して配設されている第2の平面状側部とを備える。反射ディスプレイ807のサイズは、用途に応じて異なっていてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、反射ディスプレイ807は、ノートブックコンピュータのケーシング内に嵌合するサイズのものである。他の実施形態では、反射ディスプレイ807は、携帯電話もしくは類似のモバイルデバイスの一部の中に嵌合するか、または形成するサイズのものである。
【0049】
いくつかの実施形態では、転向フィルム801および導光体803は、その長さにそって光が伝搬することを可能にする任意の実質的な光学的透過性を有する材料を含むものとしてよい。例えば、転向フィルム801および導光体803は、それぞれ、以下のアクリル、アクリレート共重合体、UV硬化性樹脂、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリマー、有機材料、無機材料、ケイ酸塩、アルミナ、サファイア、ガラス、ポリエチレンテレフタレート(「PET」)、ポリエチレンテレフタレートグリコール(「PET−G」)、酸窒化ケイ素、および/または他の光学的透明材料のうちの1つまたは複数の材料を備えることができる。いくつかの実施形態では、転向フィルム801および導光体803は、同じ材料を含み、他の実施形態では、転向フィルムおよび導光体803は、異なる材料を含む。いくつかの実施形態では、転向フィルム801および導光体803の屈折率は、光が2つの層の間の界面で実質的に反射または屈折されることなく2つの層を通して逐次的に伝搬できるように互いに近いか、または等しいものとしてよい。一実施形態では、導光体803および転向フィルム801は、それぞれ、約1.52の屈折率を有する。他の実施形態によれば、導光体803および/または転向フィルム801の屈折率は、約1.45から約2.05の範囲とすることができる。導光体803および転向フィルム801は、接着剤による接着で一体にされ得、これは、導光体および転向フィルムの一方または両方の屈折率に類似しているか、または等しい屈折率を有するものとしてよい。いくつかの実施形態では、屈折率が一致している感圧接着剤(「PSA」)または類似の接着剤を使用して、反射ディスプレイ807を導光体803に積層する。
【0050】
導光体803と転向フィルム801は、両方とも、1つまたは複数の転向特徴体820を備えることができる。いくつかの実施形態では、導光体803および転向フィルム801は、それぞれ、単一層を備える。他の実施形態では、導光体803および/または転向フィルム801は、複数の層を備える。導光体803および転向フィルム801は、異なる厚さおよび/または他の寸法を有することができる。例示的な実施形態において、転向フィルム801は、約40から約100マイクロメートルの範囲の厚さを有することができ、導光体803は、約40から約200マイクロメートルの範囲の厚さを有することができる。表示デバイス800上の輝度の均一さと表示デバイスの効率は、導光体803および転向フィルム801の厚さの影響を受ける可能性がある。
【0051】
いくつかの実施形態では、転向フィルム801は、表示デバイス800の第1の側部800a上に、またはそって配設されている1つまたは複数の転向特徴体820を備えることができる。他の実施形態では、1つまたは複数の転向特徴体820は、反射ディスプレイ807にもっとも近い位置にある転向フィルム801および/または導光体803の側部に配設され得る。添付の図面全体にわたって示されている転向特徴体820は、概略であり、説明をわかりやすくするためにサイズおよびそれらの間の間隔について誇張されている。転向特徴体820は、特徴体820の角のある、または湾曲している表面と空気との間の界面でディスプレイ807から遠ざかるように導光体内を(例えば、斜角で)進行する光の少なくとも一部を屈折させ(または反射させ)、その光を反射ディスプレイ807に向けて方向転換する構成をとる1つまたは複数の角のある、および/または湾曲している表面を備えることができる。いくつかの実施形態では、転向特徴体は、複数の表面特徴体または体積特徴体を含み得る。いくつかの実施形態では、転向特徴体820は、1つまたは複数の回折光学素子、溝、陥凹部、および/またはくぼみを備える。いくつかの実施形態では、転向特徴体820は、ホログラムまたはホログラフィック特徴体を備える。ホログラムは、ホログラフィック体積もしくは表面特徴体(holographic volume or surface features)を備えることができる。転向特徴体820のサイズ、形状、数量、およびパターンは異なり得る。いくつかの実施形態では、転向特徴体820は、転向フィルム801の長さおよび幅方向にそって配設され得る。いくつかの実施形態では、転向特徴体820は、転向フィルム801の第1の側部800aの面積の約5%に配設される。
【0052】
いくつかの実施形態では、転向特徴体820は、転向フィルム801の長さにそって伝搬する光を受けて、光を大きな角度、例えば、約70〜90°の範囲の角度に転向するように構成される。転向特徴体820は、全内面反射(「TIR」)により特定の方向からエッジ上に入射した光を反射し、光を(ディスプレイに関して)法線または近法線の入射角で反射ディスプレイ807の方へ転向させることができるような形状を持つ1つまたは複数のエッジを有することができる。本明細書において例示され説明されている転向特徴体820は、光反射特性を高めるように選択され、および/または構成されている反射コーティング(例えば、図17A、18、19C、20D、20E、21H、および他の図に関して説明されているような反射コーティング)を備えることができる。転向特徴体820は、転向フィルム801内に、成形、エッチング、または機械加工することができる。いくつかの実施形態では、本明細書で説明されている転向特徴体は、導光体803内に直に、成形、エッチング、または機械加工することができ、また別の転向フィルム801は含まれず、それによって導光体それ自体が転向フィルムを形成する。いくつかの実施形態では、導光体803および転向フィルム801は、両方とも、転向特徴体820を備える。ここで、転向特徴体を形成するための方法について、図19A〜D、20A〜F、21を参照しつつ以下で説明する。
【0053】
図8をなおも参照すると、一実施形態では、光源809から放射された光811は、導光体および/または転向フィルムの1つまたは複数のエッジもしくは表面にそって導光体803および/または転向フィルム801内に入る。光811の一部は、浅い(反射ディスプレイ807に対して近垂直でない)角度で導光体803および転向フィルム801内に伝搬し、全体的に、TIRによって導光体803および転向フィルム801内に留まり得る。光811が転向特徴体820に当たると、この光は、ディスプレイ807の方へ垂直もしくは近垂直の角度に転向され、これにより、光811はTIRを破壊してディスプレイ807を照らすことができる。反射ディスプレイ811を照らす光811は、第1の側部800aに向かって反射され、表示デバイス800から出て観察者の方へ向かうものとしてよい。ディスプレイ807の輝度および効率を最大化するために、光転向特徴体820を、ディスプレイに対して法線方向の角度、またはそれに近い角度で光を反射するように構成することができる。転向特徴体820の1つから最初に反射しない光811は、導光体803および転向フィルム801を通じて伝搬し続け、その後、転向特徴体820のうちの別の1つから反射し、ディスプレイ807の方へ、例えば、光源809から遠い位置に、方向転換され得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の光分離層805を導光体803と反射ディスプレイ807との間に配設して、ディスプレイ800の光学性能を改善することができる。光分離層805を導光体803と干渉変調器のアレイとの間に配設して、導光体803の中を浅い角度で伝搬する光がそのアレイに到達するのを防ぐことができるが、それは、そのような光もディスプレイから浅い角度で反射され、観察者に到達し得ないからである。いくつかの実施形態によれば、光分離層805は、導光体803内を進行し、光分離層805に斜角または低い仰角で当たる光、例えば、臨界角より低い角度(例えば、50°または60°より大きい場合がある)で進行する光が反射して導光体803および転向フィルム801内に戻るように導光体803より実質的に低い屈折率を有する。光分離層805は、例えば、二酸化ケイ素、フッ化二酸化ケイ素、または好適な屈折率を持つ別の材料を含むものとしてよい。
【0055】
図9A〜10に示されているように、転向特徴体820のサイズ、形状、パターン、および数量は異なり得る。転向特徴体820の数量は、一方の転向フィルム801から別の転向フィルムへと変化する可能性があり、また転向特徴体820の密度は、転向フィルム801の一方の部分から転向フィルムの別の部分へと変化する可能性がある。例えば、図9Aは、転向特徴体820が転向フィルム801上に均一なパターンで配設されている一実施形態を例示している。別の例では、図9Bは、転向特徴体820の密度が転向フィルム801のエッジの近くに比べて転向フィルム801の中間または中心に向かうほど高くなる一実施形態を例示している。転向特徴体820の数量およびパターンは、表示デバイスの全体的照明効率および/または表示デバイス上の光抽出の均一性に影響を及ぼす可能性がある。表示デバイスの照明効率は、例えば、光源が送り出す光の量と反射ディスプレイ807から反射される光の量とを比較することによって決定することができる。それに加えて、与えられた転向フィルム801上の転向特徴体820の数量およびパターンは、転向特徴体のサイズおよび/または形状に依存し得る。いくつかの実施形態では、転向特徴体820は、転向フィルム801および/または導光体803の上面の全表面積の約2%から10%の間を備える。一実施形態では、転向特徴体820は、転向フィルム801の上面の全表面積の約5%を備える。いくつかの実施形態では、転向特徴体820は、転向フィルム801上に互いに約100マイクロメートル隔てて配設される。いくつかの実施形態では、転向フィルム801上のそれぞれの転向特徴体820は実質的に同じサイズおよび形状のものであってよい。他の実施形態では、転向フィルム801上の転向特徴体820は、サイズおよび/または形状の点で異なり得る。いくつかの実施形態では、転向フィルム801は、全体的に異なる断面形状をそれぞれが有する複数の転向特徴体820を備える。いくつかの実施形態では、転向フィルム801は、全体的に類似の断面形状をそれぞれが有する複数の転向特徴体820を備える。いくつかの実施形態では、転向フィルム801は、それぞれが全体的に類似している断面形状を有する転向特徴体820の第1のグループとそれぞれが全体的に類似している断面形状を有する転向特徴体820の第2のグループを備え、特徴体820の第1のグループは転向特徴体の第2のグループと異なる形状を有する。いくつかの実施形態では、転向特徴体820は、全体的に多角形の断面形状、例えば、正方形、矩形、台形、三角形、六角形、八角形、または他の何らかの多角形の形状を有することができる。他の実施形態では、転向特徴体820は、全体的に曲線をなす断面形状を有することができる。いくつかの実施形態では、転向特徴体820は、不規則な断面形状を有する。転向特徴体820の断面形状は、対称的であっても、非対称的であってもよい。いくつかの実施形態では、転向特徴体の表面によって形成される形状は、円錐、円錐台、角錐、角錐台、角柱、多面体、または別の三次元形状に類似のものとすることができる。頂部から見た転向特徴体820の形状は異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、頂部から見た転向特徴体820の形状は、多角形、曲線形状、不規則形状、全体的に多角形、全体的に曲線形状、正方形、三角形、矩形、円形、丸形、または別の形状であるものとしてよい。
【0056】
図9Cに示されているように、転向フィルム801内の(または導光体内の)転向特徴体820は、深さおよび幅が異なるように構成され得る。一実施形態では、転向フィルム801上の転向特徴体820は、それぞれ、転向フィルム801の頂部から転向特徴体820の底部まで測定して類似の深さを有する。他の実施形態では、転向フィルム801は、異なる深さを有していてもよい複数の転向特徴体820を備える。同様に、それぞれの転向特徴体820の体積は、転向フィルム801から転向フィルム801へ、または共通の転向フィルム上の転向特徴体820から転向特徴体820へ変化し得る。いくつかの実施形態では、与えられた転向フィルム801上の転向特徴体820の体積、深さ、または幅は、転向特徴体から光源までの距離に応じて変化し得る。例えば、いくつかの実施形態では、転向特徴体820の数は、転向フィルム801の光入力エッジから転向フィルム801の中心に向かって増加し、均一な光抽出を容易にする。いくつかの実施形態では、それぞれの転向特徴体820の幅は、約1マイクロメートルから約6マイクロメートルの範囲である。いくつかの実施形態では、それぞれの転向特徴体820の幅は、約2マイクロメートルである。それぞれの転向特徴体820のサイズおよび形状は、転向フィルム801および/または導光体803の異なるパターン、エッチング剤、プロセスレシピー、および/または異なるリソグラフィおよび堆積条件を使用することによって変えることができる。一実施形態では、第1の一組の転向特徴体820は、第1の時限エッチングを使用して形成することができ、異なる形状および/またはサイズの一組の転向特徴体820は、第2の時限エッチングを使用して形成することができる。
【0057】
図9Dは、回転対称である転向特徴体820a、820bの追加の例を示している。転向特徴体820a、820bは、導光体および/または転向フィルムを含む材料中に凹みを備えるものとしてよい。例示されているように、いくつかの実施形態では、特徴体820bは、頂点を有する円錐形状をとり得る。他の実施形態では、構造820aを構成するために、円錐は切頂円錐とすることができる、つまり、頂点部分を取り除き、円錐台形状を形成することができる。820a’は、特徴体820aの例示的な一実装の断面図を示している。幅15μmおよび深さ3.5μmの寸法例が、図9Dに示されている断面図内に示されているが、他のサイズおよび形状も可能である。さまざまな他の代替的構成も可能である。図10は、複数のさまざまな形状の転向特徴体820を備える一実施形態を示している。例えば、コンポーネント(例えば、層)は、追加、除去、または再配置が可能である。また、薄膜および層という用語が本明細書で使用されているけれども、本明細書で使用されているそのような用語は、積層膜および多層構造物を含む。そのような積層膜および多層構造物は、接着剤を使用して他の構造物に接着するか、または堆積法を使用して、または他の方法で、他の構造物上に形成することができる。
【0058】
図11および12は、1つまたは複数の光転向特徴体820を備える導光体803(図11)および転向フィルム801(図12)の断面図を例示している。いくつかの実施形態では、光転向特徴体820は、転向フィルム801または導光体803の頂部側もしくは表面823から底部側もしくは表面825へ延在する1つまたは複数のエッジを備える。このような構成は、転向フィルム801および/または導光体803を「通り抜ける」と称することもできる。例えば、図11では、光転向特徴体820は、導光体803を通り抜けるように示されている。光転向特徴体820は、類似の断面形状または異なる断面形状を有することができる。光転向特徴体820は、異なるエッチング剤および技術、例えば、時限エッチングを使用して形成することができる。いくつかの実施形態では、光転向特徴体820は、標準的な湿式または乾式エッチングプロセスによって形成することができる。いくつかの実施形態では、光転向特徴体820は、サンドブラストプロセスによって形成することができる。
【0059】
図12では、光転向特徴体820は、2つの層801a、801bを備える転向フィルムを通り抜けるように示されている。2つの転向フィルム層801a、801bが導光体803上に配設されているが、転向特徴体820は、転向フィルム層801a、801bから導光体803内に延入しない。いくつかの実施形態では、転向特徴体820は、単層または多層転向フィルム801を通り導光体803内に入るように形成され得る。一実施形態では、転向特徴体820は、単層または多層転向フィルム801を通して形成され、単層または多層導光体803を通って延在し得る。
【0060】
いくつかの実施形態では、転向フィルムは、それぞれが1つまたは複数の転向特徴体820を転向するステップを含む複数の層801a、801bを備えることができる。図13を参照すると、転向フィルムは第1の層801aおよび第2の層801bを備える。第1の層801aは、第2の層801bが導光体803と第1の層801aとの間に配設されるように第2の層801b上に配設される。第1の層801aおよび第2の層801bは、それぞれ、別々の転向特徴体820を備えることができる。転向特徴体820は、第1の層801a内の転向特徴体820が第2の層801b内の別の転向特徴体820の真上に配設されないように互いからオフセットするようにできる(例えば、フィルム転向層の長さまたは幅に関して横方向にオフセットする)。他の実施形態では、第1の層801a内の転向特徴体820は、第2の層801b内の1つまたは複数の転向特徴体820と重なり合うものとすることができる。いくつかの実施形態では、第1の層801a内の転向特徴体820は、転向特徴体が第1の層を通り抜けるが第2の層801b内に延入しないような高さ「h」(図13)を有する。同様に、第2の層801b内の転向特徴体820は、第2の層を通り抜けることができるが、第1の層801a内に延入しない。他の実施形態では、1つまたは複数の転向特徴体820は、図12に例示されているように第1の層801aおよび第2の層801bの両方の中に配設され得る。いくつかの実施形態では、転向特徴体820は、層と層とで、または単一の層内で、形状、サイズ、パターン、数量、および/または体積が異なっている。例えば、一実施形態では、第1の層801a内の転向特徴体820はそれぞれ実質的に同じサイズであるが、断面形状は異なり、第2の層801b内の転向特徴体820はそれぞれ、互いに、また第1の層801a内の転向特徴体820と、異なるサイズおよび異なる形状を有する。
【0061】
いくつかの実施形態では、転向フィルム801および/または導光体803は、転向特徴体820に加えて追加の特徴体を備えることができる。図14は、第1の構成を有する複数の転向特徴体820を備える転向フィルム801を例示している。転向フィルム801は、異なる形状およびサイズの点で性能を最適化し、複数の運用上の利点を有するように構成することができる、追加の光デバイス、エッジ1400を備える。1つまたは複数のエッジ1400を転向特徴体820に加えて備えることができる。追加のエッジ1400の構造は、用途に応じて異なることがある。いくつかの実施形態では、エッジ1400は、フレネルレンズとして構成される。いくつかの実施形態では、追加のエッジは、マイクロレンズを備える。
【0062】
いくつかの実施形態では、導光体803および/または転向フィルム801の1つまたは複数のエッジまたは側部の形状は、光源から転向フィルム801および/または導光体803内への光の導入に影響を及ぼすように構成することができる。図15は、2つの層が導光体803または転向フィルム801の面に垂直でない面取りされた、または湾曲したエッジを有する導光体803および転向フィルムは801の一実施形態を例示している。いくつかの実施形態では、転向フィルム801および/または導光体803のこのような面取りされた、または湾曲した側部またはエッジを使用することで、光源によって光が導入されるエッジの近くの明るいスポットを減らすか、または排除し、ディスプレイ上の光抽出の均一性を高めることができる。同様に、いくつかの実施形態では、導光体803および/または転向フィルム801上に未研磨のエッジまたは側部を備えることは、散光体および反射体として働くことによって光抽出の明るいスポットをなくすのに役立ち得る。いくつかの実施形態では、このような面取りしたエッジを適宜反射体で覆って、転向フィルム801および/または導光体803内で伝搬する光をリサイクルすることができる。
【0063】
次に図16を参照すると、いくつかの実施形態では、導光体803および/または転向フィルム801の1つまたは複数のエッジまたは表面に、表示デバイスの第1の側部800aおよび/または第2の側部800bに関して角度を付けることができる。いくつかの実施形態では、転向フィルム801および導光体803のエッジは、第1の側部800aおよび第2の側部800bに関して約45°の角度に配設することができる。他の実施形態では、転向フィルム801および導光体803のエッジは、第1の側部800aおよび第2の側部800bに関して約0°から約90°の範囲の角度に配設することができる。いくつかの実施形態では、光源809は、転向フィルム801および導光体803の角度のあるエッジに対してほぼ法線をなす角度で光を導入し、表示デバイスの効率を高めるために構成することができる。いくつかの実施形態では、光が導光体803および/または転向フィルム801にある角度で導入されると、光は導光体803および転向フィルム801内に浅い角度で伝搬し、より多くの光が光転向特徴体820によって転向される。
【0064】
上述のように、いくつかの実施形態では、転向特徴体は、TIRを介して空気/転向特徴体界面のところで光を転向し、光を1つまたは複数の方向に(例えば、反射ディスプレイの方へ)向けることができる。本明細書で説明されている実施形態のどれについても、転向特徴体は、望ましい光学特性を持つように構成された反射コーティングを備えることができる。コーティングは、1つまたは複数の層を備えることができる。これらの層のうちの1つの層は、転向特徴体の反射力を高めるように構成された追加のコーティングとすることができる。反射コーティングは金属であってもよい。いくつかの実施形態では、複数の転向特徴体のうちのいくつかが反射コーティングを備え、他の特徴体は反射コーティングを備えないようにできる。いくつかの実施形態では、転向特徴体の一部分(または複数の部分)を反射コーティングで覆い、転向特徴体の他の部分(または複数の部分)を反射コーティングで覆わないようにできる。反射コーティングはコーティングに当たる光の実質的にすべてを反射し、その光をディスプレイの方へ方向転換するように構成することができるため、反射コーティングを使用することで、表示デバイスの効率を改善することができる。それに加えて、いくつかの用途において、1つまたは複数の転向特徴体の上に追加の層もしくは特徴体を付加するか、または構築することが望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のカバー層、例えば、防眩層、反射防止層、傷防止層、防汚層、散光層、カラーフィルタリング層、レンズ、または他の層を1つまたは複数の転向特徴体の上に付加することができる。いくつかの実施形態では、導電性電極板を、転向特徴体を含む転向フィルムの上に付加することができる。一実施形態では、タッチセンサーを1つまたは複数の転向特徴体の上に付加することができる。光を転向するために転向特徴体がもっぱら空気/特徴体界面に依存する実施形態では、接着剤もしくはラミネートが1つまたは複数の転向特徴体を覆い、または部分的に覆い、光転向特徴体のTIR特性に影響を及ぼし得るため、転向特徴体上に追加の層を設けることは、望ましい光学的機能性を複雑なものとする可能性がある。しかし、反射コーティングが転向特徴体の上に配設されている場合、材料/空気界面のTIR特性にもはや依存しないので転向特徴体の光転向特性に影響を及ぼすことなく1つまたは複数の追加の層を転向特徴体の上に付加することができる。
【0065】
転向特徴体上に反射コーティングを使用することにより、追加のコーティングが反射コーティングと観察者との間に配設されていない場合にディスプレイのコントラストを低減することができる。したがって、反射コーティングから観察者の方へ光が反射されるのを防止するために反射コーティングの上に追加の層を堆積するとよい。一実施形態では、スタックの反射コーティング側に入射した光を反射ディスプレイの方へ反射しているときの表示デバイスのコントラストを改善するために、追加の層を反射コーティングの上に堆積して、観察者から暗色もしくは黒色に見える静的干渉スタックを形成することができる。いくつかの実施形態では、静的干渉スタックは、転向フィルムもしくは導光体上に堆積された反射体層、吸収体層、および反射体層と吸収体層とによって画成される光空洞共振器を備えることができる。いくつかの実施形態では、反射体層は、部分的反射体である。いくつかの実施形態では、光の反射が反射コーティングから観察者の方へ向かうのを防ぐ黒色マスクを形成するために、反射コーティングは1つまたは複数の暗色もしくは黒色コーティングで覆われる。
【0066】
図17Aは、転向特徴体820を備える転向フィルム801を例示している(注意:本明細書の図17Aおよび他の図は縮尺通りに作図されていない)。干渉スタック1707がそれぞれの転向特徴体820のいくつかの表面の一部分の上に形成されている。干渉スタック1707は、転向特徴体820の表面の1つまたは複数の部分上に配設された反射層1705を備える。干渉スタック1707は、反射層1705の上に形成された光共振層1703および光共振層1703の上に配設された吸収体層1701も備える。干渉スタック1707は、選択された波長の光を干渉的に反射するように構成され得る。この反射された光は、吸収体層1701上に入射する。吸収体層1701および干渉スタック1707は、スタック1707が黒色もしくは暗色に見えるように吸収体層1701が反射された波長の光を吸収するように構成されており、これにより、ディスプレイのコントラストを高めることができる。図17Aに例示されている実施形態では、反射層1705は、それぞれの転向特徴体820のテーパー状の側壁831上に形成され、底部833には形成されていない。いくつかの実施形態では、反射層1705は、テーパー状側壁831の一部および/または底部833のいくつかの下側部分に形成され得る。
【0067】
いくつかの実施形態では、反射体層1705は単一の材料層を含み、他の実施形態では、反射体層1705は複数の材料層を含む。さまざまな実施形態において、吸収体1701および反射層1705の厚さは、光の相対的反射量および透過率を制御するように選択することができる。いくつかの実施形態では、吸収体1701および反射層1705は両方とも、金属を含み、両方とも、部分的に透過性であるように構成され得る。いくつかの実施形態によれば、実質的に反射されるか、または反射層1705を透過する光の量は、反射層1705の厚さおよび組成を変えることによる影響を受け得るが、見かけの反射の色は、大部分、光共振層1703のサイズもしくは厚さおよび光路長の差を決定する吸収体層1701の材料特性によって決まる干渉効果によって決定される。いくつかの実施形態では、底部の反射層1705の厚さを変調することで、干渉スタック1707の全体的反射力に対し反射色の強度を変調することができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、光共振層1703は、固体層、例えば、光学的透明誘電体層、または複数の層によって画成される。他の実施形態では、光学的透明層1703は、エアギャップまたは光学的透明固体材料層とエアギャップとの組み合わせによって画成される。いくつかの実施形態では、光共振層1704の厚さは、スタック1707の吸収体1701の側部上に入射した光の1つまたは複数の特定の色の反射を最大化または最小化するように選択することができる。さまざまな実施形態において、光共振層1703によって反射される1つまたは複数の色は、層の厚さを変えることによって変化させることができる。
【0069】
吸収体層1701は、さまざまな材料、例えば、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タングステン(W)、クロム(Cr)など、さらには合金、例えばMoCrを含み得る。吸収体1701の厚さは、約20から約300Åの範囲とすることができる。一実施形態では、吸収体1701の厚さは、約80Åである。反射層1705は、例えば、金属層、例えばアルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、金(Au)、およびクロム(Cr)を含むことができる。反射層1701の厚さは、約100Åから約700Åの範囲とすることができる。一実施形態では、反射層1701の厚さは、約300Åである。光共振層1703は、さまざまな光共振性を有する材料、例えば、空気、酸窒化ケイ素(SiON)、二酸化ケイ素(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、二酸化チタン(TiO)、フッ化マグネシウム(MgF)、酸化クロム(III)(Cr)、窒化ケイ素(Si)、透明導電性酸化物(TCO)、インジウムスズ酸化物(ITO)、および酸化亜鉛(ZnO)を含むことができる。いくつかの実施形態では、1から3の範囲の屈折率(n)を有する任意の誘電体を使用して、好適なスペーサー層を形成することができる。いくつかの実施形態では、光共振層1703の厚さは、約500Åから約1500Åの範囲である。一実施形態では、光共振層1703の厚さは、約800Åである。
【0070】
図17に示されているような干渉スタック1707は、光学的な干渉を使用して所望の反射出力を選択的に行うように構成され得る。上で説明されているように、いくつかの実施形態では、この反射出力は、スタック1707を形成する層の厚さおよび光学的特性の選択によって「変調」され得る。スタックの吸収体層1701の側部を見ている観察者によって観察される色は、干渉スタック1707から実質的に反射される、またスタック1707内の1つまたは複数の層によって実質的な吸収もしくは相殺的な干渉を受けることのない、振動数に対応する。図17Bに示されているように、図17Aに示されている干渉スタック1707は、転向フィルム801の吸収体層1701の側部を見ている観察者からは暗色もしくは黒色に見えるように構成され得る。いくつかの実施形態では、暗色もしくは黒色に見えるように転向特徴体820のコーティングされた部分を構成することで、上述の他の利点を維持しながら表示デバイスのコントラストが改善する(例えば、光転向機能が改善され、また転向の機能を損なうことなく転向特徴体820の上に層が構築しやすくなる)。それに加えて、転向特徴体820の一部分のみ、例えば側壁を干渉スタック層で選択的にコーティングすることにより、干渉が損なわれて観察者には暗色に見える転向フィルム801の全面積を制限することができる。
【0071】
次に図18を参照すると、転向フィルム801の一実施形態は、さまざまな転向特徴体820を含むように示されている。それぞれの転向特徴体820は、サイズと断面形状の点で異なる。それに加えて、それぞれの転向特徴体は、転向特徴体820の表面の少なくとも一部を覆う干渉スタック1707を備える。上述のように、干渉スタック1707を含む転向特徴体820は、用途に応じて、サイズ、形状、数量、およびパターンが異なり得る。例えば、いくつかの実施形態では、転向フィルム801上のいくつかの転向特徴体820は、干渉スタック1707によって少なくとも部分的に覆われることができ、フィルム801上の他の転向特徴体820は、干渉スタックによって覆われないものとしてよい。他の実施形態では、それぞれの転向特徴体820は、形状および/またはサイズの点で異なり得るが、それぞれの転向特徴体820は、干渉スタック1707によって少なくとも部分的に覆われ得る。いくつかの実施形態では、それぞれの転向特徴体820は、干渉スタック1707によって少なくとも部分的に覆われ得るが、その被覆範囲は特徴体820と別の転向特徴体とでは異なることがある。
【0072】
次に図19A〜19Cを参照すると、転向特徴体820の上に干渉スタック1707を形成する一方法が3つのステップにわけて示されている。図19Aは、その上に形成されたが転向特徴体820を備える転向フィルム801の一実施形態を示している。転向特徴体820は、周知の方法を使用して転向層801内に、または転向層801上に、エッチング、成形、機械加工、または他の何らかのやり方で形成することができる。いくつかの実施形態では、転向フィルム801は、複数の層を備えることができる。一実施形態では、転向特徴体820は、導光体上に直に、または導光体を備える転向フィルム801上に形成される。図19Bは、干渉スタック1707が転向フィルム801の転向特徴体820の側部上に堆積されている転向フィルム801の一実施形態を示している。上述のように、干渉スタック1707は、光学的な干渉を使用して所望の反射出力を得るように構成された複数の層を含むことができる。一実施形態では、干渉スタックは、転向フィルム801の転向特徴体820の側部上に堆積された反射層1701、反射層1701上に堆積された光共振層1703、および光空洞共振層上に堆積された吸収体層1707を備える。
【0073】
干渉スタック1707の層を堆積する方法は、当業者に知られており、例えば、物理気相成長法、化学気相成長法、電気化学堆積法、プラズマ化学気相成長法、および/または他の堆積法を含む。図19Bに示されているように、単一の干渉スタック1707が、転向フィルム801の転向特徴体820の全面を覆う。いくつかの実施形態では、干渉スタック1707は、観察者から暗色もしくは黒色に見えるように構成され、したがって、図19Bに示されている転向フィルム801全体が、転向フィルムの転向特徴体の側部を見ている観察者からは暗色もしくは黒色に見える。いくつかの実施形態では、干渉スタック1707の被覆範囲を転向フィルム801の表面の1つまたは複数の部分に制限することが重要である。一実施形態では、1つまたは複数の干渉スタック1707が、転向特徴体820のみの近くに、またはその上に配設される。図19Bの転向フィルム801は、干渉スタック1707の被覆範囲を制限するようにさらに加工され得る。
【0074】
図19Cは、干渉スタック1707が転向特徴体820の一部分の上にのみ配設されている図19Aおよび19Bに示されている転向フィルム801の一実施形態を示している。いくつかの実施形態では、図19Cに示されている転向フィルム801は、図19Bに示されている転向フィルム801の転向特徴体の側部を研磨し、対向側を薄くすることによって形成され得る。転向フィルム801の転向特徴体の側部は、干渉スタック1707が転向特徴体820以外の表面から取り除かれるまで研磨され得る。同様に、転向フィルム801の対向側は、干渉スタック1707が転向特徴体820の一部、例えば底部から取り除かれるまで適宜薄くされ得る。一実施形態では、干渉スタック1707が転向特徴体820の一部分または複数の部分のみを覆う個別の干渉スタックに分割されるように図19Bに示されている転向フィルム801を研磨し、および/または薄くすることができ、その結果図19Cに概略が示されている転向フィルムに類似の転向フィルム801が得られる。
【0075】
図19Dは、一実施形態による、図19Cに示されている転向フィルムを製造する方法1920を示すブロック図である。方法1920は、ブロック1921に例示されているように、第1の側部と第1の側部に対向する第2の側部を有し、第1の側部上に形成された転向特徴体を備える転向フィルムを設けるステップと、ブロック1923に例示されているように転向フィルムの第1の側部上に干渉スタックを堆積するステップと、ブロック1925に例示されているように、干渉スタックが転向特徴体以外の表面から取り除かれるまで転向フィルムの第1の側部を研磨するステップと、ブロック1927に例示されているように、干渉スタックがそれぞれの転向特徴体の少なくとも底部から取り除かれるまで第2の側部を薄くするステップとを含む。
【0076】
図20A〜20Eは、干渉スタック1707を転向特徴体820の上に形成する別の方法の一実施形態を例示している。図20Aは、導光体803および導光体803上に配設されている転向フィルム801の一実施形態を示している。いくつかの実施形態では、図20Bに示されているように、溶解可能層2001、例えば、フォトレジストコーティングもしくは層を転向フィルム801の上に形成もしくは堆積することができる。いくつかの実施形態では、図20Cに示されているように、次いで、複数の光転向特徴体820を溶解可能層2001および転向フィルム801内に形成することができる。いくつかの実施形態によれば、転向特徴体820の形状およびサイズは可変であるものとしてよい。いくつかの実施形態では、転向特徴体820は、エッチングまたはエンボス加工によって形成される。いくつかの実施形態では、転向特徴体820は、転向フィルム801を通り抜けて導光体803に入る。他の実施形態では、転向特徴体820は、より浅く、転向フィルム801を通り抜けない。
【0077】
次に図20Dを参照すると、干渉スタック1707が、溶解可能層2001、転向フィルム801の露出されている部分、および図20Cに示されている導光体803の露出されている部分の上に形成され、これにより、干渉スタック1707が導光体803および転向フィルム801のスタックの転向特徴体820の側部を覆う。いくつかの実施形態によれば、干渉スタック1707は、アルミニウム層、二酸化ケイ素層、およびモリブデン/クロム合金を含む。いくつかの実施形態では、溶解可能層2001を剥ぎ取るか、または溶解することによって、転向フィルム801の転向特徴体の側部から、堆積された干渉スタック1707の一部を取り除く。図20Eは、干渉スタック1707の一部分が転向フィルム801の一部分から取り除かれている状態の、図20Dに示されている導光体803および転向フィルム801の一実施形態を示している。いくつかの実施形態では、図20Eに示されている転向フィルム801および導光体803を使用して、光を反射ディスプレイの方へ効率よく転向させることができ、しかも観察者は2つの層を通してディスプレイからの反射を見ることができる。いくつかの実施形態では、追加の層、例えばカバーを接着剤で、または光転向特徴体820の光転向性能を犠牲にすることなくラミネート加工によって、転向フィルム801に付加することができる。
【0078】
図20Fは、一実施形態による、図20Eに示されている照明デバイスを製造する方法2020を示すブロック図である。方法2020は、ブロック2021に例示されているようにその上に光転向フィルムが配設されている導光体を設けるステップと、ブロック2023に例示されているように溶解可能層を転向フィルムの上に堆積するステップと、ブロック2025に例示されているように溶解可能層および転向フィルム内に1つまたは複数の転向特徴体をエッチングするステップと、ブロック2027に例示されているように干渉スタックを溶解可能層と転向フィルムおよび導光体の露出部分の上に堆積するステップと、ブロック2029に例示されているように溶解可能層を取り除くステップとを含む。
【0079】
図21A〜21Hは、干渉スタック1707を転向特徴体820の異なる部分上に形成する方法の一実施形態を例示している。図20A〜20Cに示されているように、一実施形態により、プロセスは導光体803を設け、転向フィルム801を導光体803上に堆積し、次いで溶解可能層2001を転向フィルム801のいくつかの部分の上に堆積することから始まる。いくつかの実施形態では、導光体803および転向フィルムは、任意の光学的透明材料を含むことができる。一実施形態では、溶解可能層2001は、感光性材料、例えば、フォトレジストを含む。いくつかの実施形態では、溶解可能層2001aが、転向フィルム801の側部全体または表面に堆積され、次いで、フォトレジスト層の一部分がエッチングにより取り除かれる。いくつかの実施形態によれば、溶解可能層2001aは、転向フィルム801のいくつかの部分上に選択的に堆積される。
【0080】
次に図21D〜21Eを参照すると、いくつかの実施形態において、溶解可能層2001aによって覆われていない転向フィルム801の部分の中の転向フィルム801内に転向特徴体820を形成することができる。いくつかの実施形態では、転向特徴体820は、乾式エッチングプロセスおよび/または湿式エッチングプロセスを含むさまざまなエッチングプロセスによって形成される。上述のように、転向特徴体820は少なくともサイズ、形状、数量、および/またはパターンの点で異なり得る。いくつかの実施形態では、転向特徴体820を転向フィルム801の中に形成した後、溶解可能層2001aを剥ぎ取るか、または溶解し、別の溶解可能層2001bを転向フィルム801および/または導光体803のいくつかの部分に付加する。いくつかの実施形態では、溶解可能層2001bは、転向フィルム801および導光体803のいくつかの部分の上にスピンコーティング、露出、および現像のプロセスによってパターン形成されたフォトレジスト層であってよい。いくつかの実施形態では、フォトレジスト層は、周知の方法を使用して、その後のエッチング、注入、剥離、および/または堆積ステップから保護することが望まれている表面を覆うために物理的マスクとして使用されるレジストパターンを残すように堆積することができる。図21Eに示されているように、転向特徴体820の一部分が露出され、転向特徴体820、導光体803、および転向フィルム801の他の部分が、溶解可能層2001bによって覆われる。
【0081】
図21F〜21Hに示されているように、いくつかの実施形態では干渉スタック1707は、溶解可能層2001bおよび転向フィルム801の露出部分の上に層毎に堆積することができる。一実施形態では、干渉スタック1707は、反射層、光共振層、および吸収体層を含む。いくつかの実施形態では、反射層および黒色コーティング層は、溶解可能層2001bおよび転向フィルム801の露出部分の上に堆積することができる。いくつかの実施形態では、干渉スタック1707が堆積された後、溶解可能層2001bを転向フィルム801および導光体803から取り除くか、または剥離することができる。溶解可能層2001bが剥離されるときに、溶解可能層2001b上に堆積された層も取り除かれ得る。図21Gに示されているように、いくつかの実施形態では、干渉スタック1707は、溶解可能層2001が取り除かれた後に転向特徴体1707および/または転向フィルム801および導光体803のいくつかの部分の上に残ることがある。干渉スタック1707の被覆範囲を転向特徴体820および/または転向フィルム801のいくつかの部分に制限することで、干渉スタック1707の一部として含まれる反射層によってもたらされる光転向の利点とコントラスト問題とのバランスをとるために使用することができる。いくつかの実施形態では、干渉スタック1707は転向特徴体820の側壁の上に堆積され、観察者には黒色または暗色のリングとして見えるように構成されている。他の実施形態では、干渉スタック1707は転向特徴体820の表面全体の上に堆積され、観察者には黒色または暗色の円もしくはドットとして見える。
【0082】
いくつかの実施形態では、パッシベーション層2101を干渉スタック1707のコーティングされた転向特徴体820を含む転向フィルム801の上に付加することができる。図21Hは、パッシベーション層2101が図21Gに示されている実施形態の上に付加されている一実施形態を示している。いくつかの実施形態では、パッシベーション層2101は二酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸化アルミニウム、および/または任意の光学的透明材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、パッシベーション層2101は、複数の層を含む。いくつかの実施形態では、パッシベーション層2101は、防眩層、反射防止層、傷防止層、防汚層、散光層、カラーフィルタリング層、および/またはレンズを含む。いくつかの実施形態では、追加の層がパッシベーション層2101の上に付加され得る。いくつかの実施形態では、パッシベーション層2101は、追加の層(図示せず)を転向フィルム801と結合するために使用される接着剤または材料を含むことができる。
【0083】
図21Jは、一実施形態による、図21Hに示されている照明デバイスを製造する方法2120を示すブロック図である。方法2120は、ブロック2121で導光体を設けるステップと、ブロック2123で導光体の1つの表面上に転向フィルムを配設するステップと、ブロック2125で第1の溶解可能層を転向フィルム上に堆積するステップと、ブロック2127で第1の溶解可能層および転向フィルム内に1つまたは複数の転向特徴体をエッチングするステップと、ブロック2129で第1の溶解可能層を取り除くステップと、ブロック2131で導光体の露出部分および光転向特徴体が形成されていない転向フィルムの部分の上に第2の溶解可能層を堆積するステップと、ブロック2133で干渉スタックを第2の溶解可能層と転向フィルムの露出部分の上に堆積するステップと、ブロック2135で第2の溶解可能層を取り除くステップと、ブロック2137でパッシベーション層を転向フィルムおよび転向特徴体の上に堆積するステップとを含む。
【0084】
図22A〜22Eは、干渉スタック1707を転向特徴体820の上に形成する方法の別の実施形態を例示している。図22A〜22Eに示されている方法は、溶解可能層2001が転向特徴体820内に堆積されていない点を除き図21A〜21Hに示されている方法に類似している。図22Cに示されているように、次いで、干渉スタック1707をそれぞれの転向特徴体820の表面全体上に直に、また溶解可能層2001上にも堆積する。いくつかの実施形態では、次いで、溶解可能層2001を剥離するか、または取り除き、その結果図22Dに示されている実施形態が得られる。図22Dの干渉スタック1707はそれぞれの転向特徴体820の表面全体を覆っているため、転向特徴体は、観察者にはリングではなく黒色もしくは暗色の形状として見える。上述のように、いくつかの実施形態では、干渉スタック1707をそれぞれの転向特徴体820の同じ部分に、または異なる部分に付加することができる。それに加えて、いくつかの実施形態では、転向特徴体820は、サイズ、形状、数量、およびパターンの点で異なり得るが、干渉スタック1707によるこれらの転向特徴体820の被覆範囲も異なり得る。例えば、一実施形態では、第1の転向特徴体820は干渉スタック1707によって覆われ得ず、第2の転向特徴体820は干渉スタック1707によって完全に覆われ得、第3の転向特徴体820は1つまたは複数の干渉スタック1707によって部分的に覆われ得る。上述のように、いくつかの実施形態では、反射層および1つまたは複数の暗色コーティング層を転向特徴体または転向特徴体の一部分の上に堆積することができる。
【0085】
図22Fは、一実施形態による、図22Eに示されている照明デバイスを製造する方法2220を示すブロック図である。方法2220は、ブロック2221で導光体を設けるステップと、ブロック2223で導光体の1つの表面上に転向フィルムを配設するステップと、ブロック2225で溶解可能層を転向フィルム上に堆積するステップと、ブロック2227で溶解可能層および転向フィルム内に1つまたは複数の転向特徴体をエッチングするステップと、ブロック2229で干渉スタックを溶解可能層と光転向特徴体の上に堆積するステップと、ブロック2231で溶解可能層を取り除くステップと、ブロック2233でパッシベーション層を転向フィルムおよび転向特徴体の上に堆積するステップとを含む。
【0086】
次に図23A〜23Jを参照すると、反射コーティングを転向特徴体820の上に形成する方法の一実施形態が示されている。図23A〜23Dに示されているように、いくつかの実施形態では、プロセスは転向フィルム801を導光体803に付加し、溶解可能層2001を特定のパターンで転向フィルム801の上に施し、転向フィルム801内に特徴体820をエッチングし、転向フィルム801から溶解可能層2001を剥ぎ取ることから始まる。図23Eを参照すると、一実施形態において、電気メッキプロセスは、シード層2301を転向フィルム801および転向特徴体820の表面の上に施すことから始まるものとしてよい。シード層は、任意の好適な材料、例えば、銅または銀を含むものとしてよい。いくつかの実施形態では、スティック層(stick layer)(図示せず)を、適宜、転向フィルム801および転向特徴体820の上に付加することができる。好適なスティック層の例として、タンタル、チタン、およびモリブデンが挙げられる。いくつかの実施形態では、シード層2301が転向フィルム801および転向特徴体820の上に付加された後、溶解可能層2001を、転向フィルム801、および転向特徴体820の一部分の上に付加することができる。一実施形態では、溶解可能層2001は、スピンコーティング、露光、および現像が行われるフォトレジスト層を含む。いくつかの実施形態では、溶解可能層2001をあるパターンで施して、転向特徴体820のすべての部分、またはいくつかの部分を露光することができる。一実施形態では、溶解可能層2001のパターン形成を行って、1つまたは複数の転向特徴体820の側壁を露出したまま残す。
【0087】
次に図23Gおよび23Hを参照すると、いくつかの実施形態では、溶解可能層2001によって覆われていないシード層2301の一部分を電気メッキし、溶解可能層2001を転向フィルム801および転向特徴体820から剥ぎ取るか、または取り除く。いくつかの実施形態では、次いで、シード層2301の一部分をエッチングするか、または別のプロセスで取り除くことができ、その結果、図23Iに示されている転向フィルム801および導光体スタック803が得られる。いくつかの実施形態では、転向特徴体820の上にないシード層2301の一部分をエッチングまたは他のプロセスによって取り除くことができる。いくつかの実施形態では、電気メッキされていないシード層2301の部分は、エッチングによって取り除かれる。いくつかの実施形態では、電気メッキされたシード層2301の部分は、当技術分野で知られているさまざまな方法を使用して取り除くことができる。いくつかの実施形態では、シード層2301の一部分が取り除かれた後、図23Jに概略が示されているように、パッシベーション層2101を適宜転向フィルム801および転向特徴体820の上に施すことができる。転向特徴体820は、全内面反射の代わりに光を転向するように転向特徴体820の表面の少なくとも一部に施された反射コーティングに依存しているので、転向特徴体820の上のエアポケットは必ずしも維持する必要はない。
【0088】
図23Kは、一実施形態による、図23Jに示されている照明デバイスを製造する方法2320を示すブロック図である。方法2320は、ブロック2321で導光体を設けるステップと、ブロック2323で導光体の1つの表面上に転向フィルムを配設するステップと、ブロック2325で第1の溶解可能層を転向フィルム上に堆積するステップと、ブロック2327で第1の溶解可能層および転向フィルム内に1つまたは複数の転向特徴体をエッチングするステップと、ブロック2329で第1の溶解可能層を取り除くステップと、ブロック2331でシード層を溶解可能層と光転向特徴体の上に堆積するステップと、ブロック2333で第2の溶解可能層をシード層の一部分の上に堆積するステップと、ブロック2335でシード層の露出部分を電気メッキするステップと、ブロック2337で第2の溶解可能層を取り除くステップと、ブロック2339で電気メッキされていないシード層の部分をエッチングするステップと、ブロック2341でパッシベーション層を転向フィルムおよび転向特徴体の上に堆積するステップとを含む。
【0089】
図24A〜24Fは、反射コーティングが反射ディスプレイの反対側の導光体803の側部上にある状態の転向特徴体820を形成する方法の一実施形態を示している。いくつかの実施形態では、反射ディスプレイは、導光体803を備えることができ、したがって、導光体803は、光転向用に、また反射ディスプレイアセンブリの一部としての両方に使用することができる。いくつかの実施形態では、プロセスは、図24Aおよび24Bにおいて、シード層2301を導光体803上に堆積することから始まる。導光体803は、任意の好適な材料、例えば、無機材料および/または有機材料を含むものとしてよい。いくつかの実施形態では、シード層2301は、好適な材料、例えば、タンタル、チタン、およびモリブデンを含むものとしてよい。図24Cに示されているように、一実施形態では、溶解可能層2001をあるパターンでシード層2301の上に付加して、シード層2301のいくつかの部分を露出したまま残すことができる。図24Dを参照すると、いくつかの実施形態では、シード層2301の露出部分は、周知の方法を使用して電気メッキすることができ、その結果、電気メッキ層2303がシード層2301の少なくとも一部の上に配設される。いくつかの実施形態では、次いで、溶解可能層2001を取り除くことができ、電気メッキされなかったシード層2301の複数の部分をエッチングするか、または他の何らかの方法で取り除くことができ、その結果、図24Eに示されている導光体803、シード層2301、および電気メッキスタック2303が得られる。いくつかの実施形態では、溶解可能層2001は、フォトレジストを含み、フォトレジストは、周知の方法を使用して取り除かれる。
【0090】
図24Fを参照すると、次いで、転向フィルム801を、シード層2301の部分と電気メッキ部分2303を囲む導光体803の上に付加することができる。いくつかの実施形態では、導光体803は、導光体803に一致する屈折率を持つ材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、導光体803および転向フィルム803は、ほぼ同じ屈折率を有する。いくつかの実施形態では、導光体803および転向フィルム801は、それぞれ、約1.45から2.05の範囲の屈折率を有する。いくつかの実施形態では、光転向フィルム801は、導光体803と同じ材料を含む。いくつかの実施形態では、導光体803に対向する転向フィルム801の表面または側部は、実質的に平面状になるものとしてよい。いくつかの実施形態では、追加の層(図示せず)、例えば、カバー層を、転向フィルム801の上に付加することができる。図24A〜24Fに示されている実施形態の一利点は、複数の溶解可能層2001のマスクの代わりに単一の溶解可能層2001のマスクのみを使用できるという点である。
【0091】
図24Gは、一実施形態による、図24Fに示されている照明デバイスを製造する方法2420を示すブロック図である。方法2420は、導光体2421を設けるステップと、シード層を導光体2423の1つの表面上に堆積するステップと、溶解可能層をシード層2425上に堆積するステップと、溶解可能層2427内に1つまたは複数の転向特徴体をエッチングするステップと、シード層2429の露出部分を電気メッキするステップと、溶解可能層2431を取り除くステップと、電気メッキされていないシード層の部分2433をエッチングするステップと、電気メッキされていないシード層の部分2435の上で導光体上に転向フィルム層を堆積するステップとを含む。
【0092】
図25A〜25Gは、反射コーティングが反射ディスプレイの反対側の導光体803の側部上にある状態の転向特徴体820を形成する方法の別の実施形態を示している。図25A〜25Cを参照すると、いくつかの実施形態では、この方法は、導光体803を設けるステップと、シード層2301を導光体803の1つの表面上に堆積するステップと、シード層2301の上に溶解可能層2001を付加するステップとを含む。いくつかの実施形態では、溶解可能層2001を特定のパターンで付加することができるか、またはシード層2301の表面全体にわたって堆積し、いくつかの部分を取り除いて所望のパターンを形成することができる。図25Cを図24Cと比較すると、溶解可能層2001のパターンを使用して、溶解可能層2001およびシード層2301の異なる部分の側部または表面によって画成される異なる形状の空隙を形成することができることを当業者は理解し得るであろう。例えば、いくつかの実施形態では、空隙は、全体的に台形の断面形状または反転した台形の断面形状となるように形成され得る。図25Dを参照すると、いくつかの実施形態では、シード層2301の露出部分は、電気メッキすることができ、その結果、図25Cに示されている空隙を部分的に埋める電気メッキ層2303が得られる。いくつかの実施形態では、次いで、溶解可能層2001を取り除くことができ、電気メッキされなかったシード層2301の複数の部分をエッチングするか、または他の何らかの方法で取り除くことができ、その結果、図25Eに示されている導光体803、シード層2301、および電気メッキスタック2303が得られる。図25Fおよび25Gを参照すると、いくつかの実施形態では、転向フィルム801が導光体803の上に付加され、シード層2301の部分と電気メッキ層2303を囲むことができる。いくつかの実施形態では、緩衝層2501を転向フィルム801の上に付加することができる。いくつかの実施形態では、緩衝層2501は、転向フィルム801を傷または他の損傷から保護するように構成されたさまざまな材料もしくは層を含むことができる。
【0093】
図25Hは、一実施形態による、図25Gに示されている照明デバイスを製造する方法2520を示すブロック図である。方法2520は、ブロック2521で導光体を設けるステップと、ブロック2523でシード層を導光体の1つの表面上に堆積するステップと、ブロック2525で溶解可能層をシード層上に堆積するステップと、ブロック2527で溶解可能層内に1つまたは複数の転向特徴体をエッチングするステップと、ブロック2529でシード層の露出部分を電気メッキするステップと、ブロック2531で溶解可能層を取り除くステップと、ブロック2533で電気メッキされていないシード層の部分をエッチングするステップと、ブロック2535で電気メッキされていないシード層の部分の上で導光体上に転向フィルム層を堆積するステップと、ブロック2537で緩衝層を転向フィルム層の上に堆積するステップとを含む。
【0094】
次に図26A〜26Fを参照すると、反射コーティングが転向フィルム801上に転向特徴体820を形成する方法の別の実施形態が示されている。いくつかの実施形態において、この方法は、転向フィルム801を設け、転向特徴体820を転向フィルム801の少なくとも1つの表面上に形成することから始まる。いくつかの実施形態では、導光体を備えることができ、周知の方法を使用して転向特徴体820を導光体上に形成することができる。図26Cに示されているように、いくつかの実施形態では、干渉スタック1707は、転向フィルム801の転向特徴体820の側部の上に堆積される。いくつかの実施形態では、干渉スタックの代わりに反射コーティングを施し、暗色コーティング層を反射コーティングの上に施す。いくつかの実施形態では、次いで、溶解可能層2001を、図26Dに示されているように干渉スタック1707のいくつかの部分を覆うあるパターンで形成する。いくつかの実施形態では、溶解可能層2001は、フォトレジスト材料を含む。いくつかの実施形態では、溶解可能層2001によって覆われていない干渉スタック1707の部分が取り除かれる。いくつかの実施形態では、周知の方法を使用して、溶解可能層2001によって覆われていない干渉スタック1707の部分をエッチングして取り去り、次いで、溶解可能層2001を取り除くと、その結果、図26Eに示されている実施形態が得られる。いくつかの実施形態では、次いで、追加の層2101、例えば、パッシベーション層またはカバー層を、転向フィルム801および干渉スタック1707の上に付加することができる。当業者であれば、反射層および/または干渉スタックを基材層上の転向特徴体または転向特徴体の一部の上に形成するための方法およびプロセスは多数あることを理解するであろう。
【0095】
図26Gは、一実施形態による、図26Fに示されている照明デバイスを製造する方法2620を示すブロック図である。方法2620は、ブロック2621で第1の側部および第1の側部に対向する第2の側部を有する転向フィルムを設けるステップと、ブロック2623で第1の側部に転向特徴体をエッチングするステップと、ブロック2625で干渉スタックを転向フィルムの第1の側部の上に堆積するステップと、ブロック2627で溶解可能層を転向特徴体の側壁の上に堆積するステップと、ブロック2629で干渉スタックの露出部分をエッチングするステップと、ブロック2631で溶解可能層を取り除くステップと、ブロック2633でパッシベーション層を転向フィルムおよび転向特徴体の上に堆積するステップとを含む。
【0096】
上述のように、転向フィルムおよび導光体は、さまざまな材料を含み得る。導光体または転向フィルムは、一般に、ポリマーまたはプラスチックなど有機材料によって形成される。しかし、導光体および/または転向フィルムにプラスチックを使用した場合、照明デバイスの機械的、環境的、および/または化学的なロバスト性が制限される可能性がある。いくつかの成型プラスチック、例えば、アクリル、ポリカーボネート、およびシクロオレフィンポリマーは、引っかき抵抗性が低く、耐薬品性が限定的であり、寿命も限られており、その光学的特性は環境ストレス要因への暴露から劣化する可能性がある。いくつかの場合において、洗浄および/または紫外線、温度、および湿度への暴露は、時間の経過とともに成型プラスチックが劣化する原因となり得る。本発明のいくつかの実施形態では、無機材料、例えば、ケイ酸塩およびアルミナを使用して、照明デバイスのロバスト性を高める表示デバイスの1つまたは複数の層を形成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、基材、導光体、転向特徴体、またはデバイスの他の層は、無機材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、無機材料は、有機材料に比べて優れた光学的特性、例えば、より高い透明度およびより高い屈折率も示し得る。いくつかの実施形態では、以下で開示されている方法を使用して無機転向フィルムを無機導光体上に形成することができる。
【0097】
次に図27A〜27Cを参照すると、無機導光体および転向フィルムを組み込んだ照明デバイスを製作する方法の実施形態が示されている。図27Aは、無機材料を含む導光体803の一実施形態を示している。いくつかの実施形態では、導光体803は、アルミノケイ酸塩またはサファイアを含む。いくつかの実施形態では、高純度シラン(アルゴン中に希釈したSiH)、亜酸化窒素(NO)、およびアンモニア(NH)ガスの混合物を混ぜ合わせて、所望の屈折率を有する酸窒化ケイ素を含む照明デバイスを形成することができる。いくつかの実施形態では、酸窒化ケイ素の屈折率を所望のレベルに、例えば、導光体803の屈折率と一致するように、調節することができる。いくつかの実施形態では、酸窒化ケイ素の屈折率を、NO:NHモル比を調節することによって所望のレベルに調節することができる。一実施形態では、NO:NHモル比は、各ガスの流量を制御することによって調節することができる。いくつかの実施形態で使用される材料の屈折率の例として、NO:NHモル比が0から100%まで増大するときの約1.46から約2.05の範囲の屈折率が挙げられる。
【0098】
次に図27Bを参照すると、酸窒化ケイ素を導光体803上に堆積して、屈折率が導光体803の屈折率と一致するように構成され得る転向フィルム801を形成することができる。一実施形態では、プラズマ化学気相成長法(「PECVD」)を使用して酸窒化ケイ素材料を導光体803上に堆積することができる。いくつかの実施形態では、次いで、転向特徴体820を、例えば図27Cに例示されているように、導光体803の反対側の転向フィルム801の表面内に形成することができる。一実施形態では、例えばフォトリソグラフィによりパターン形成されたマスク層および好適な湿式または乾式エッチング法を使用して、転向特徴体820をエッチングし、傾斜した側壁を形成することができる。さまざまな製造方法を使用して、転向フィルム801内に異なるサイズおよび形状の転向特徴体820を形成することができる。いくつかの実施形態では、転向特徴体820の表面によって形成される形状は、円錐、円錐台、角錐、角錐台、角柱、多面体、または別の三次元形状を含むことができる。いくつかの実施形態では、追加のコーティング、例えば、反射コーティング、干渉スタック、および/または暗色コーティングを、転向特徴体820または転向特徴体の一部の上に付加することができる。
【0099】
いくつかの実施形態では、ゾルゲル前駆体混合物を使用して光転向フィルムを形成することで、無機導光体および転向フィルムを備える照明デバイスを作ることができる。いくつかの実施形態では、ゾルゲル前駆体混合物は、組み合わせたときに、酸化ケイ素と二酸化チタンの混合物を形成する有機ケイ素および有機チタン化合物を含み得る。いくつかの実施形態では、ゾルゲル前駆体混合物から形成された構造物の屈折率は、前駆体の比を調節することによって、および/または熱処理を加えることによって調節することができる。いくつかの実施形態では、ゾルゲル前駆体混合物から形成された構造物の屈折率は、約1.4から約2.4の範囲内のどれかの値のレベルに合わせて調節することができる。いくつかの実施形態では、導光体は、約1.52の屈折率を有するガラス(例えば、TFT基材タイプまたはアルミノケイ酸塩)を含むことができる。他の実施形態では、導光体は、約1.77の屈折率を有するサファイアを含むことができる。いくつかの実施形態では、ゾルゲル前駆体混合物は、テトラエトキシシラン(TEOSつまりオルトケイ酸テトラエチル)、チタンイソプロポキシド、溶媒、例えば、エタノール、イソプロパノール、またはこれらの混合物を含むことができ、1つまたは複数の添加剤、例えば、塩酸、酢酸、および塩化チタンも含むことができる。
【0100】
一実施形態では、ゾルゲル前駆体混合物は、TEOSおよびチタンイソプロポキシドを、導光体の屈折率と一致するように選択された比で、(例えば、HClを添加することによって得られ得る)約1の酸性pHの水とエタノール/IPAの混合液中のTiClとともに、加水分解し、約40℃で溶液のエージングを行うことによって形成される。いくつかの実施形態では、次いで、ゾルゲル前駆体混合物を導光体の上にコーティングすることができる。いくつかの実施形態では、転向特徴体は、ゲル状セラミックコーティング上に鋳型を押し付け、温度を上げて架橋密度を高め、約110℃で乾燥させることによってゾルゲル前駆体混合物層に形成され得る。いくつかの実施形態では、ゾルゲル混合物を含む転向フィルムは、ゾルゲル前駆体混合物を約600℃から約800℃の範囲で高密度化することによってさらに処理され、その結果、転向フィルムの最終的な屈折率が導光体の屈折率と一致するようにできる。
【0101】
図27Dは、一実施形態による、図27Cに示されている照明デバイスを製造する方法2720を示すブロック図である。方法2720は、ブロック2721で周知の屈折率を有する、無機材料を含む導光体を設けるステップと、ブロック2723で導光体と同じ屈折率を有する酸窒化ケイ素を形成するために高純度のシラン、亜酸化窒素、およびアンモニアを混合するステップと、ブロック2725で酸窒化ケイ素を導光体の1つの表面上に堆積するステップと、ブロック2727で酸窒化ケイ素層内に転向特徴体をエッチングするステップとを含む。図27Eは、一実施形態による、図27Cに示されている照明デバイスを製造するブロック2750における方法を示すブロック図である。方法2750は、ブロック2751で周知の屈折率を有する、無機材料を含む導光体を設けるステップと、ブロック2753で導光体と同じ屈折率を有するゾルゲル前駆体を形成するために有機ケイ素および有機チタン化合物を混合するステップと、ブロック2755でゾルゲル前駆体を導光体の1つの表面上に堆積するステップと、ブロック2757でゾルゲル前駆体層内に転向特徴体を成型するステップとを含む。
【0102】
次に図28を参照すると、転向フィルム801の一実施形態の断面図が示されている。いくつかの実施形態では、転向フィルム801は酸窒化ケイ素を含み、1つまたは複数の転向特徴体820を備える。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の転向特徴体820を、エッチングプロセスによって形成することができる。一実施形態では、エッチングプロセスは、SiONエッチャント、例えば、CFとフォトレジスト用のマスク材料エッチャント、例えば、Oの混合物を含むエッチングガスを使用する。いくつかの実施形態では、酸窒化ケイ素は、エッチングにおいて取り除かれるときに初期プロファイル2801からプルバックされ、その結果、テーパー状側壁を持つ1つまたは複数の光転向特徴体820が得られる。いくつかの実施形態では、転向フィルム801は、導光体803上に配設され得る。いくつかの実施形態では、転向フィルム801は、導光体803の屈折率と同じであるか、ほぼ同じである、屈折率を有するものとしてよい。いくつかの実施形態では、反射層(図示せず)、干渉スタック(図示せず)、および/または黒色もしくは暗色コーティング(図示せず)を、転向特徴体820の一部分を含む転向フィルム801の部分の上に配設することができる。
【0103】
本明細書で示されているように、いくつかの実施形態では、転向フィルムは、曲線をなす断面形状を有する転向特徴体を備えることができる。湾曲したエッジもしくは側壁がない場合、それぞれのエッジは光を抽出し、転向フィルム内で伝搬する光のコリメーションに基づき放射円錐を形成する。湾曲したエッジを持つ転向特徴体は、転向特徴体によって形成される光の照明円錐の角度幅を調節するように構成され得る。したがって、湾曲したエッジは、転向フィルム内を伝搬する光を集束する(例えば、放射円錐の角度幅を小さくする)か、または分散させる(例えば、放射円錐の角度幅を大きくする)ように構成され得る。これらの構成で、さまざまな入力光源および他の幾何学的制約に関して転向フィルムの放射特性を最適化することが可能になる。
【0104】
照明円錐の角度幅を調節する(例えば、大きくするか、または小さくする)ことで、均一な表示を行うために使用されることもある拡散分離層(diffusing isolation layer)を不要にすることによって、ディスプレイの実施形態のフロントライトを薄くすることを可能にできる。それに加えて、いくつかの実施形態では、照明円錐の幅が広いとそれぞれの湾曲した転向特徴体がディスプレイのより広い面積を照らすので、湾曲したエッジを有する転向特徴体は、まっすぐなエッジを持つ転向特徴体に比べて、互いに遠く隔てて配置することができる。光転向特徴体の間の空間的分離距離が大きくなるように構成されている転向フィルムは、転向フィルムの厚さが小さくなるように構成することもできる。
【0105】
図29Aは、転向特徴体2920aを含む転向フィルム2901aの一実施形態の断面図を例示している。転向フィルム2901aは、転向フィルムの底面に全体的に平行に延在するx軸、転向フィルムの底面および上面に全体的に法線方向に延在するz軸、ならびにx軸およびz軸に全体的に法線方向に延在するy軸とともに例示されている。転向特徴体2920aは、v字形をしており、転向フィルム2901aの底部に光を向けるように構成された左エッジ2921aおよび右エッジ2923aを備える。また、第1の光線2911aおよび第2の光線2911a’も示されている。両方の光線2911a、2911a’が、転向フィルムの頂部および底部に関して同じ角度で転向フィルム2901a内を伝搬し、光線2911a、2911a’は、互いにオフセットされるか、または相隔てて並ぶ。転向特徴体2920aの左エッジ2921aは、転向フィルム2901aの頂部に関して一定の角度にあるため、光線2911a、2911a’は転向フィルム2901aの底部に向けて同じ角度で左エッジ2921aから反射される(この図では下方へ)。したがって、光が転向特徴体2920aから離れてゆくにつれ転向特徴体2920aによって形成される照明円錐のコリメーションがなされる(例えば、円錐を形成する光線が実質的に互いに平行になる)。プリズムの転向特徴体2920aの断面のみが図29Aに示されているが、当業者であれば、本明細書で開示されている光転向特徴体の平面内分布は直線、曲線などとすることができ、それによってさまざまなフロントライト構成、例えば、ライトバー光源またはLED光源を実装することができることを理解するであろう。
【0106】
図29Bは、転向特徴体2920bを含む転向フィルム2901bの別の実施形態の断面図を例示している。転向特徴体2920bは、左の湾曲したエッジ2921bおよび右の湾曲したエッジ2923bを備える。エッジ2921b、2923bは、転向フィルム2901bに関して凹形である転向特徴体2920bを形成する。湾曲したエッジ2921b、2923bは、転向フィルムの例示されているx−z平面に少なくとも実質的に平行な1つまたは複数の平面内において転向フィルム内に配設され得る。また、転向フィルムの頂部および底部に関して同じ角度で転向フィルム2901b内を伝搬する光線2911b、2911b’も示されている。光線2911b、2911b’は、エッジが湾曲しているため左エッジ2921bから反射された後、互いに離れる方向に向けられる。したがって、湾曲した転向特徴体2920bは、図29Aに示されている転向特徴体2920aによって形成される光錐より大きい角度幅を持つ照明円錐を形成することができる(例えば、コリメーションがなされていない照明円錐)。
【0107】
図29Cは、転向特徴体2920cを含む転向フィルム2901cの別の実施形態の断面図を例示している。転向特徴体2920cは、左の湾曲したエッジ2921cおよび右の湾曲したエッジ2923cを備える。エッジ2921c、2923cは、転向フィルム2901cに関して凸形である転向特徴体2920cを形成する。湾曲したエッジ2921c、2923cは、転向フィルムの例示されているx−z平面に少なくとも実質的に平行な1つまたは複数の平面内において転向フィルム内に配設され得る。光線2911c、2911c’は、エッジが湾曲しているため左エッジ2921cから反射された後、互いに離れる方向に向けられる。図29Bに例示されている転向特徴体と同様に、この結果、図29Aに示されている転向特徴体2920aによって形成される光錐より大きい角度幅を持つ照明円錐が得られる(例えば、コリメーションがなされていない照明円錐)。
【0108】
図29Dは、転向特徴体2920dを含む転向フィルム2901dの別の実施形態の断面図を例示している。転向特徴体2920dは、左の湾曲したエッジ2921dおよび右の湾曲したエッジ2923dを備える。転向特徴体2920dは、左のエッジと右のエッジとの間に実質的にまっすぐなエッジ2925dも備え、これらは転向フィルムの頂部および底部に実質的に平行に配設される。エッジ2921d、2923d、および2925dは、転向フィルム2901dに関して凸形であり、転向フィルムの例示されているx−z平面に少なくとも実質的に平行な1つまたは複数の平面内において転向フィルム内に配設されている側壁を持つ転向特徴体2920dを形成する。光線2911d、2911d’は、エッジが湾曲しているため左エッジ2921dから反射された後、互いに離れる方向に向けられる。図29Bおよび29Cに例示されている転向特徴体と同様に、この結果、図29Aに示されている転向特徴体2920aによって形成される光錐より大きい角度幅を持つ照明円錐が得られる(例えば、コリメーションがなされていない照明円錐)。
【0109】
図29Eは、転向特徴体2920eを含む転向フィルム2901eの別の実施形態の断面図を例示している。転向特徴体2920eは、左の湾曲したエッジ2921eおよび右の湾曲したエッジ2923eを備える。転向特徴体2920eは、左のエッジと右のエッジとの間に実質的にまっすぐなエッジ2925eも備え、これらは転向フィルムの頂部および底部に実質的に平行に配設される。エッジ2921e、2923e、および2925eは、転向フィルム2901eに関して凹形であり、転向フィルムの例示されているx−z平面に少なくとも実質的に平行な1つまたは複数の平面内において転向フィルム内に配設されている側壁を持つ転向特徴体2920eを形成する。光線2911e、2911e’は、エッジが湾曲しているため左エッジ2921eから反射された後、互いに離れる方向に向けられる。図29Bおよび29Cに例示されている転向特徴体と同様に、この結果、図29Aに示されている転向特徴体2920aによって形成される光錐より大きい角度幅を持つ照明円錐が得られる(例えば、コリメーションがなされていない照明円錐)。
【0110】
図29Fは、図29Dの転向特徴体2920dの斜視図を例示している。転向特徴体2920dの表面は、転向特徴体に隣接する空間に関して凹形である側壁を有する切頂曲線形状または錐台を形成する。図29Gは、図29Eの転向特徴体2920eの斜視図を例示している。転向特徴体2920eの表面は、転向特徴体に隣接する空間に関して凸形である側壁を有する切頂曲線形状または錐台を形成する。
【0111】
上述のように、転向特徴体を反射層またはコーティングでコーティングすることにより、望ましい光学特性を持たせることができ、追加の層を反射コーティングの上に堆積することによって、反射コーティングから観察者の方へ光が反射されるのを防止することができる。いくつかの実施形態では、スタックの反射コーティング側に入射した光を反射ディスプレイの方へ反射しているときの表示デバイスのコントラストを改善するために、追加の層を反射コーティングの上に堆積して、観察者から暗色もしくは黒色に見える静的干渉スタック、つまり光マスクを形成することができる。図30A〜30Dは、反射コーティング3003が湾曲した側壁の上に堆積されている、湾曲した側壁もしくはエッジ3021、3023を有する転向特徴体3020の実施形態を例示している。光共振層3005および吸収体層3007を反射コーティング3003の上に適宜堆積して、干渉スタック3009を形成することができる。干渉スタック3009は、スタック3009が黒色もしくは暗色に見えるように吸収体層3007が反射された波長の光を吸収するように構成することができ、これにより、ディスプレイのコントラストを高めることができる。上述のように、反射コーティング3003および/または干渉スタック3009は、転向特徴体3020の表面の一部分または複数の部分の上にのみ配設され得るか、または転向特徴体の表面全体にわたって配設され得る。
【0112】
いくつかの場合において、図29Fの転向特徴体2920dおよび図29Gの転向特徴体2920eに類似している錐台形状の転向特徴体は、平坦な底部エッジを持たない図29Bおよび29Cに示されている転向特徴体に比べて製造または生産がしやすい可能性がある。本明細書で説明されている転向特徴体はすべて、プラスチック成型を使用して、または上述の無機材料系堆積およびエッチング法を使用することによって、製造、加工、または生産することができる。いくつかの実施形態では、薄膜フロントライトは、周知のフィルムエンボス加工技術、例えば、高温またはUVエンボス加工法を使用して、ダイヤモンド旋盤技術によって生産されたマスターモールドツールを使用して製造することができる。ダイヤモンドツールは、先端部が湾曲した壁断面を有するように機械加工され、これを使用して基材(例えば、金属または銅もしくはニッケルベースの合金)を切断し、所望の湾曲した側壁溝を持つ鋳型を加工することができる。マスターツールを製作する別の例では、フォトリソグラフィおよびエッチング技術を使用して、所望の表面形状を持つウェハを生産することができる。フォトリソグラフィおよびエッチングを使用して、基材内に直接1つまたは複数の転向特徴体を作り込むことによって導光体を形成することができるか、またはそのような技術を使用して、転向フィルムを生産するために使用され得る表面レリーフを形成することができる。リソグラフィマスクを適切に設計することによって、凹形および/または凸形の側壁もしくはエッジを持つ転向特徴体を生産することができる。例えば、エッチングの曲率を制御するためにフォトレジスト材料および材料の別の層をエッチングするエッチャントを選択することができる。
【0113】
図31A〜31Eは、凸形の転向特徴体を備える転向フィルムまたは導光体を加工するためのプロセスの一例を示している。図31Aに示されているように、転向フィルムまたは導光体を加工するためのプロセスは、基材3101を設けることから始めることができる。いくつかの実施形態では、基材3101はケイ素または二酸化ケイ素を含む。次いで、図31Bを参照すると、材料の層3103を基材上に堆積することができる。後述のように、材料の層3103を後でエッチングすることができ、例えば、酸窒化ケイ素、アルミニウム、および他の好適な材料を含むものとしてよい。
【0114】
次に図31Cを参照すると、次いで、材料の層3103をフォトレジスト3105でコーティングすることができる。材料の層3103をコーティングした後、フォトレジスト3105を、専用設計のフォトリソグラフィマスクを通して露光およびパターン形成し、現像して、材料の層3103上にフォトレジスト3105の被覆の一部を残すことができる。次に図31Dを参照すると、次いで、材料の層3103をエッチングして、湾曲した側壁またはエッジを形成することができる。エッチングプロセスを制御して、材料3103に加えてフォトレジストのいくつかの部分をプルバックまたはエッチングし、湾曲した側壁(エッジ)を形成することができる。例えば、材料3103を等方性エッチングするか、または異方性エッチングと等方性エッチングの組み合わせを使用してエッチングし、側壁の湾曲した形状を修正することができる。エッチングした後、フォトレジスト層を取り除くことができ、その結果、導光体、または転向フィルムを製造するために使用できる表面レリーフが得られる。転向フィルムを製造するときに、表面レリーフを電気メッキして、表面レリーフと一致する転向フィルムを製造するために使用できる鋳型を形成することができる。表面レリーフを複製した、図31Eに示されているように、凸形の転向特徴体3120を備えるフロントライト転向フィルム3110を切削し、エンボス加工することができる。
【0115】
図32A〜32Eは、凹形の転向特徴体を備える転向フィルムを加工するためのプロセスの一例を示している。図32Aに示されているように、転向フィルムを加工するためのプロセスは、基材3201を設けることから始めることができる。いくつかの実施形態では、基材3201はケイ素または二酸化ケイ素を含む。次いで、図32Bを参照すると、材料の層3203を基材上に堆積することができる。後述のように、材料の層3203を後でエッチングすることができ、例えば、二酸化ケイ素、アルミニウム、窒化ケイ素、および他の好適な材料を含むものとしてよい。
【0116】
次に図32Cを参照すると、次いで、材料の層3203をフォトレジスト3205でコーティングすることができる。材料の層3203をコーティングした後、フォトレジスト3205を、専用設計のフォトリソグラフィマスクを通して露光し、現像して、材料の層3203上にフォトレジスト3205の被覆の一部を残すことができる。次に図32Dを参照すると、次いで、材料の層3203をエッチングして、湾曲した側壁またはエッジを形成することができる。いくつかの実施形態では、材料3203を等方性エッチングするか、または異方性エッチングと等方性エッチングの組み合わせを使用してエッチングし、側壁の湾曲した形状を修正することができる。エッチングした後、フォトレジスト層を取り除くことができ、表面を電鋳することによって表面レリーフを複製することができる。表面レリーフを複製した、図32Eに示されているように、凸形の転向特徴体3220を備えるフロントライトフィルム3210を切削し、エンボス加工することができる。
【0117】
前記の説明では、本発明のいくつかの実施形態について詳述した。しかし、本文中で前記の内容がどれだけ詳細に述べられていようと、本発明をさまざまな方法で実施することができることは理解されるであろう。また上で述べたように、本発明の特定の特徴または態様を説明するときに特定の用語を使用していても、その用語が関連付けられている本発明の特徴もしくは態様のいかなる特定の特性をも含むように限定されるように本明細書において用語の再定義がなされていることを暗示しているものと解釈すべきでないことに留意されたい。したがって、本発明の範囲は、付属の特許請求の範囲およびその任意の等価物に従って解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0118】
12a、12b 干渉変調器
14 反射層、金属材料ストリップ
16 光学スタック
16a、16b 光学スタック
18 支柱
19 ギャップ
20 透明基材
21 プロセッサ
22 アレイドライバ
24 行ドライバ回路
26 列ドライバ回路
27 ネットワークインターフェース
28 フレームバッファ
29 ドライバコントローラ
30 ディスプレイアレイまたはパネル
32 テザー
34 変形可能層
40 表示デバイス
41 ハウジング
42 支持支柱プラグ
43 アンテナ
44 バス構造
45 スピーカー
46 マイクロホン
47 トランシーバ
48 入力デバイス
50 電源
52 コンディショニングハードウェア
800 表示デバイス
800a 第1の側部
800b 第2の側部
801 転向フィルム
801a、801b 層
803 導光体
805 光分離層
807 反射ディスプレイ
809 光源
810 転向フィルム
811 光
820 転向特徴体
820a、820b 転向特徴体
823 頂部側もしくは表面
825 底部側もしくは表面
831 テーパー状の側壁
833 底部
1701 吸収体層
1703、1704 光共振層
1705 反射層
1707 干渉スタック
2001、2001a、2001b 溶解可能層
2101 パッシベーション層
2301 シード層
2303 電気メッキスタック
2421 導光体
2425 シード層
2427、2431 溶解可能層
2429 シード層
2433、2435 電気メッキされていないシード層の部分
2501 緩衝層
2801 初期プロファイル
2901 転向フィルム
2911光線
2920 転向特徴体
2921 左エッジ
2923 右エッジ
2925 エッジ
3003 反射コーティング
3005 光共振層
3007 吸収体層
3009 干渉スタック
3020 転向特徴体
3021、3023 湾曲した側壁もしくはエッジ
3101、3201 基材
3103、3203 材料の層
3105、3205 フォトレジスト
3110 フロントライト転向フィルム
3120、3220 凸形の転向特徴体
3210 フロントライトフィルム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光変調素子のアレイと、前記アレイ上に配置された導光体であって、光を前記導光体中に受けるように構成された少なくとも1つのエッジを有し、第1屈折率を有することを特徴とする導光体と、前記導光体が転向層と前記アレイとの間に少なくとも部分的に存在するように配置された転向層であって、第1屈折率と実質的に同一の第2屈折率を有することを特徴とする無機材料を含む転向層と、を備える表示デバイス。
【請求項2】
前記導光体が無機材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記導光体がアルミノケイ酸塩を含む、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記導光体がサファイアを含む、請求項2に記載のデバイス。
【請求項5】
前記転向層が酸窒化ケイ素(SiOxN)を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記導光体がサファイアまたはアルミノケイ酸塩を含む、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記第1屈折率が約1.45から2.06の間である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記導光体のエッジへと光を提供するように構成された光源をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記導光体と前記アレイとの間に少なくとも部分的に配置された分離層をさらに備え、前記分離層が第1屈折率より実質的に小さい第3屈折率を有することを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記転向層が複数の光転向特徴体をさらに備え、該光転向特徴体の各々が、前記転向層を通って伝播する光の少なくとも一部分を受け、受けた光の少なくとも一部分を前記アレイに向かって反射するように構成された、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記光転向特徴体の各々が前記転向層の表面に形成された陥凹部を備える、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記光転向特徴体の各々が一般的に円錐台形状を有する、請求項10に記載のデバイス。
【請求項13】
前記光転向特徴体の各々がテーパー状の側壁を有する、請求項10に記載のデバイス。
【請求項14】
前記転向特徴体の各々が前記テーパー状の側壁上に配置された干渉変調器を備える、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記干渉変調器が、前記テーパー状側壁上にそれぞれ配置された第1反射層と、第2層と、第3部分的反射層と、を備え、前記第1層が前記転向層内を伝播する光を受け、受けた光の少なくとも一部分を前記アレイに向かって反射するように構成された、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記第1層、前記第2層、及び前記第3層が、前記転向層への入射光の一部が前記導光体から反射するのを妨げるように構成された、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記導光体が複数の光転向特徴体をさらに備え、該光転向特徴体の各々がテーパー状の側壁及びそこに形成された光学スタックを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項18】
前記光変調素子のアレイと通信するように構成され、画像データを処理するように構成されたプロセッサと、前記プロセッサと通信するように構成されたメモリデバイスと、をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項19】
少なくとも1つの信号を前記光変調素子のアレイに送信するように構成されたドライバ回路をさらに備える、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記画像データの少なくとも一部分を前記ドライバ回路に送信するように構成されたコントローラをさらに備える、請求項19に記載のデバイス。
【請求項21】
前記画像データを前記プロセッサに送信するように構成された画像ソースモジュールをさらに備える、請求項18に記載のデバイス。
【請求項22】
前記画像ソースモジュールが、受信機、トランシーバ、及び送信機のうちの少なくとも1つを備える、請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
入力データを受信し、前記入力データを前記プロセッサに伝達するように構成された入力デバイスをさらに備える、請求項18に記載のデバイス。
【請求項24】
光変調装置と、前記光変調装置上に配置された導光体とを備える表示デバイスであって、前記導光体が前記導光体の少なくとも1つのエッジに光を受けるように構成され、前記導光体が、第1屈折率を有することを特徴とする第1光透過性無機基材層と、前記第1光透過性無機基材層上に配置された第2光透過性無機基材層であって、第1屈折率と実質的に同一の第2屈折率を有することを特徴とする第2透過性無機基材層と、を備え、前記第2無機基材層が、前記導光体内を伝播する光の少なくとも一部分を受け、受けた光の少なくとも一部分を前記光変調装置に向かって反射するように構成された複数の光転向特徴体を備える、表示デバイス。
【請求項25】
前記光転向特徴体上に形成された複数の光マスクをさらに備える、請求項24に記載の表示デバイス。
【請求項26】
前記光マスクが暗色コーティングを備える、請求項25に記載の表示デバイス。
【請求項27】
前記光マスクが干渉スタックを備える、請求項25に記載の表示デバイス。
【請求項28】
光変調手段と、前記光変調手段上に配置された導光手段であって、第1屈折率を有することを特徴とする導光手段と、前記導光手段が前記光変調手段と光転向手段との間に少なくとも部分的に存在するように配置された光転向手段であって、第1屈折率と実質的に同一の第2屈折率を有することを特徴とする無機材料を含む光転向手段と、を備える表示デバイス。
【請求項29】
反射型ディスプレイ用の導光体の製造方法であって、上部表面、下部表面、及び第1屈折率を有する無機基材を提供するステップと、前記無機基材の前記上部表面上に無機層を堆積するステップと、前記層の屈折率が第1屈折率と実質的に一致する第2屈折率を有するように前記層の化学的特徴を調節するステップと、前記層をエッチングして前記層に少なくとも1つの光転向特徴体を形成するステップであって、前記光転向特徴体が前記導光体中を伝播する光を受け、受けた光の少なくとも一部分を前記無機基材の前記下部表面に向かって反射するように構成されるステップと、を含む方法。
【請求項30】
前記層が酸窒化ケイ素を含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記化学的特徴が、NO:NHモル比である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
反射型ディスプレイ用の導光体の製造方法であって、無機基材の上表面上に層を形作り、前記層中に少なくとも1つの光転向特徴体を形成するステップであって、前記光転向特徴体が前記導光体中を伝播する光を前記無機基材の下表面に向かって反射するように構成されるステップと、前記層の屈折率が前記無機基材の屈折率と実質的に一致するまで前記層を熱にさらすステップと、を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図18】
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【図19A】
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【図19B】
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【図19C】
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【図19D】
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【図20A】
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【図20B】
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【図20C】
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【図20D】
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【図20E】
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【図20F】
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【図21A】
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【図21B】
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【図21C】
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【図21D】
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【図21E】
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【図21F】
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【図21G】
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【図21H】
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【図21I】
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【図22A】
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【図22B】
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【図22C】
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【図22D】
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【図22E】
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【図22F】
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【図23A】
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【図23B】
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【図23C】
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【図23D】
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【図23E】
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【図23F】
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【図23G】
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【図23H】
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【図23I】
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【図23J】
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【図23K】
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【図24A】
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【図24B】
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【図24C】
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【図24D】
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【図24E】
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【図24F】
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【図24G】
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【図25A】
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【図25B】
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【図25C】
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【図25D】
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【図25E】
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【図25F】
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【図25G】
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【図25H】
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【図26A】
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【図26B】
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【図26C】
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【図26D】
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【図26E】
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【図26F】
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【図26G】
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【図27A】
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【図27B】
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【図27C】
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【図27D】
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【図27E】
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【図28】
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【図29A】
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【図29B】
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【図29C】
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【図29D】
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【図29E】
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【図29F】
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【図29G】
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【図30A】
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【図30B】
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【図30C】
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【図30D】
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【図31A】
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【図31B】
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【図31C】
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【図31D】
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【図31E】
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【図32A】
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【図32B】
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【図32C】
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【図32D】
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【図32E】
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【公表番号】特表2012−528360(P2012−528360A)
【公表日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513267(P2012−513267)
【出願日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際出願番号】PCT/US2010/036471
【国際公開番号】WO2010/138761
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.WCDMA
【出願人】(508095337)クォルコム・メムズ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (133)
【Fターム(参考)】