説明

熱交換ユニット及び冷凍装置

【課題】水はけ性を向上できる熱交換ユニット及び冷凍装置を提供する。
【解決手段】第1熱交換器40と、第2熱交換器60と、導水フィン70とを備える。第1熱交換器は、第1熱交換部41を有する。第1熱交換部41では、内部を流れる冷媒と外を通過する通過空気との間で熱交換が行われる。第2熱交換器60は、第1熱交換器40と一体化され、第2熱交換部61を有する。第2熱交換部61は、第1熱交換部41の下方に配置され、内部を流れる冷媒と外を通過する通過空気との間で熱交換が行われる。導水フィン70は、第1熱交換部41と第2熱交換部61との間に配置され、第1熱交換部41で生じた結露水を第2熱交換部61へと導く。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換ユニット及び冷凍装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1(特開2011−99664号公報)に開示の熱交換器に示されるように、さまざまなタイプの熱交換器が存在する。特許文献1に開示の熱交換器では、内部を流れる冷媒と、外方を通過する通過空気との間で熱交換が行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで、従来、製造上の問題等から、複数の熱交換器を一体化して使用することがある。例えば、使用したい熱交換器のサイズが、製造の際に製造の際の作業効率上問題となるような比較的大きなサイズの場合、複数に分割した熱交換器を上下方向に並べて1つの熱交換ユニットとして使用することがある。
【0004】
しかし、複数の熱交換器を組み立てると、各熱交換器の間に隙間ができると考えられる。このため、熱交換ユニットを蒸発器として機能させる場合に、結露水が上方に配置される熱交換器の下端部分に滞留しやすくなる。滞留した結露水が霜になると、熱交換ユニットにおける熱交換効率の低下が懸念される。
【0005】
そこで、本発明の課題は、水はけ性を向上できる熱交換ユニット及び冷凍装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1観点に係る熱交換ユニットは、第1熱交換器と、第2熱交換器と、導水部材とを備える。第1熱交換器は、第1熱交換部を有する。第1熱交換部では、内部を流れる冷媒と外を通過する通過空気との間で熱交換が行われる。第2熱交換器は、第1熱交換器と一体化され、第2熱交換部を有する。第2熱交換部は、第1熱交換部の下方に配置され、内部を流れる冷媒と外を通過する通過空気との間で熱交換が行われる。導水部材は、第1熱交換部と第2熱交換部との間に配置され、第1熱交換部で生じた結露水を第2熱交換部へと導く。
【0007】
従来、製造上の問題等に鑑みて、複数の熱交換器を組み立てて1つの熱交換ユニットとして使用すると、各熱交換器の間に隙間ができるため、結露水が上方に配置される第1熱交換器の下端部分に滞留しやすくなるという問題がある。この滞留した結露水が霜になるとその熱交換器における熱交換効率の低下が懸念される。
【0008】
そこで、本発明では、第1熱交換部と第1熱交換部の下方に配置される第2熱交換部との間に導水部材を配置している。これにより、第1熱交換部で生じた結露水を第2熱交換部へと導く、すなわち、下方へと導くことができるので、第1熱交換部の下端部分に結露水が滞留することを抑制できる。すなわち、熱交換ユニットにおける水はけ性を向上でき、第1熱交換器の熱交換効率の低下を抑制できる。
【0009】
本発明の第2観点に係る熱交換ユニットは、本発明の第1観点に係る熱交換ユニットであって、第1熱交換器は、第1熱交換部の両端に接続され上下方向に延びる第1ヘッダをさらに有する。また、第2熱交換器は、第2熱交換部の両端に接続され上下方向に延びる第2ヘッダをさらに有する。そして、第1ヘッダの大きさと第2ヘッダの大きさとは、異なる。
【0010】
本発明のように、ヘッダの大きさが異なるために複数の熱交換器を組み立てて熱交換ユニットとして使用するような場合であっても、第1熱交換部と第2熱交換部との間に導水部材が配置されているので、第1熱交換部で生じた結露水を第2熱交換部へと導く、すなわち、下方へと導くことができ、水はけ性を向上できる。
【0011】
本発明の第3観点に係る熱交換ユニットは、本発明の第1観点又は第2観点に係る熱交換ユニットであって、導水部材は、伝熱フィンである。
【0012】
本発明では、熱交換器に通常用いられるような伝熱フィンを導水部材として使用することで、簡易に、水はけ性を向上できる。また、伝熱面積をより広くすることができるので、熱交換ユニットにおける熱交換効率も向上できる。
【0013】
本発明の第4観点に係る熱交換ユニットは、本発明の第1観点〜第3観点のいずれかに係る熱交換ユニットであって、第1熱交換部は、上下方向に並ぶ複数の第1扁平管と、各第1扁平管の間に配置される第1伝熱フィンとを有する。また、第2熱交換部は、上下方向に並ぶ複数の第2扁平管と、各第2扁平管の間に配置される第2伝熱フィンとを有する。導水部材は、第1伝熱フィン及び第2伝熱フィンと接触する。
【0014】
本発明では、導水部材が、第1伝熱フィンと第2伝熱フィンとに接触している。これにより、第1熱交換部で生じた結露水をより第2熱交換部へと導きやすい、すなわち、下方へと導きやすい。
【0015】
本発明の第5観点に係る冷凍装置は、第1発明〜第4発明のいずれかに係る熱交換ユニットと、圧縮機構と、中間冷媒管と、切換機構とを備える。圧縮機構は、冷媒を圧縮する第1圧縮要素と、第1圧縮要素によって圧縮された冷媒をさらに圧縮する第2圧縮要素と、を有する。中間冷媒管は、第1圧縮要素で圧縮された冷媒を第2圧縮要素に吸入させるための管である。切換機構は、第2圧縮要素で圧縮された冷媒の流れを切り換えることによって、冷房運転と暖房運転とを切換可能にする。そして、第2熱交換器は、中間冷媒管に設けられており、冷房運転時に第1圧縮要素で圧縮されて第2圧縮要素に吸入される冷媒の放熱器として機能し、暖房運転時に第2圧縮要素で圧縮された冷媒の蒸発器として機能する。第1熱交換器は、冷房運転時に第2圧縮要素で圧縮された冷媒の放熱器として機能し、暖房運転時に、第2熱交換器とともに第2圧縮要素で圧縮された冷媒の蒸発器として機能する。
【0016】
ここで、本発明のように、冷房運転時における第1熱交換器と第2熱交換器との働きが異なることにより、第1熱交換器の出口における冷媒密度と第2熱交換器の出口における冷媒密度とが異なる場合がある。このため、複数の熱交換器を1の熱交換ユニットとして使用する場合がある。本発明では、このような状況があったとしても、導水部材が配置されていることにより、水はけ性を向上できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の第1観点に係る熱交換ユニットでは、水はけ性を向上できる。
【0018】
本発明の第2観点に係る熱交換ユニットでは、ヘッダの大きさが異なるために複数の熱交換器を組み立てて1つの熱交換ユニットとして使用するような場合であっても、水はけ性を向上できる。
【0019】
本発明の第3観点に係る熱交換ユニットでは、簡易に、水はけ性を向上できる。
【0020】
本発明の第4観点に係る熱交換ユニットでは、第1熱交換部で生じた結露水をより第2熱交換部へと導きやすい。
【0021】
本発明の第5観点に係る冷凍装置では、水はけ性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る熱交換ユニットを含む冷凍装置の一例としての空気調和装置の概略構成図。
【図2】制御部の制御ブロック図。
【図3】熱交換ユニットの概略構成図。
【図4】図3のB部の拡大図。
【図5】冷房運転時の冷凍サイクルが図示された冷媒圧力―エンタルピ線図。
【図6】冷房運転時の冷凍サイクルが図示された冷媒温度―エントロピ線図。
【図7】暖房運転時の冷凍サイクルが図示された冷媒圧力―エンタルピ線図。
【図8】暖房運転時の冷凍サイクルが図示された冷媒温度―エントロピ線図。
【図9】変形例Bに係る導水フィンを含む導水フィン70の周辺を、扁平管の長手方向に沿って視た図。
【図10】変形例Cに係る第1波形フィン、第2波形フィン、及び導水フィンの形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面に基づいて、本発明に係る熱交換器ユニット4を含む冷凍装置の一例としての空気調和装置の実施形態について説明する。
【0024】
(1)空気調和装置1の構成
図1は、本発明に係る熱交換ユニット4を含む冷凍装置の一例としての空気調和装置1の概略構成図である。
【0025】
空気調和装置1は、冷房運転と暖房運転とを切換可能に構成された冷媒回路10を有し、超臨界域で作動する冷媒(本実施形態では、二酸化炭素)を使用して二段圧縮式冷凍サイクルを行う装置である。
【0026】
空気調和装置1の冷媒回路10は、主として、圧縮機構2と、切換機構3と、熱交換ユニット4(第1熱交換器40及び第2熱交換器60)と、膨張機構5と、利用側熱交換器6とを有している。以下、冷媒回路10の構成要素について説明する。
【0027】
(2)冷媒回路10の構成要素
(2−1)圧縮機構2
圧縮機構2は、2つの圧縮要素で冷媒を二段圧縮する圧縮機から構成されている。圧縮機構2は、ケーシング21a内に、圧縮機構駆動モータ21bと、駆動軸21cと、第1圧縮要素2cと、第2圧縮要素2dとが収容された密閉式構造となっている。圧縮機構駆動モータ21bは、駆動軸21cに連結されている。そして、この駆動軸21cは、第1圧縮要素2cと第2圧縮要素2dとに連結されている。すなわち、圧縮機構2は、第1圧縮要素2cと第2圧縮要素2dとが単一の駆動軸21cに連結されており、第1圧縮要素2cと第2圧縮要素2dとがともに圧縮機構駆動モータ21bによって回転駆動される、いわゆる一軸二段圧縮構造となっている。第1圧縮要素2c及び第2圧縮要素2dは、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素である。圧縮機構2は、吸入管2aから冷媒を吸入し、この吸入された冷媒を第1圧縮要素2cによって圧縮した後に中間冷媒管8(後述する)に吐出し、中間冷媒管8に吐出された冷媒を第2圧縮要素2dに吸入させて冷媒をさらに圧縮した後に吐出管2bに吐出するように構成されている。ここで、中間冷媒管8は、第2圧縮要素2dの前段側に接続された第1圧縮要素2cで圧縮されて吐出された冷媒を、第1圧縮要素2cの後段側に接続された第2圧縮要素2dに吸入させるための冷媒管である。また、吐出管2bは、圧縮機構2から吐出された冷媒を第1熱交換器40に送るための冷媒管である。吐出管2bには、油分離機構22と、逆止機構23とが設けられている。油分離機構22は、圧縮機構2から吐出される冷媒に同伴する冷凍機油を冷媒から分離して圧縮機構2の吸入側へ戻す機構であり、主として、圧縮機構2から吐出される冷媒に同伴する冷凍機油を冷媒から分離する油分離器22aと、油分離器22aに接続されており冷媒から分離された冷凍機油を圧縮機構2の吸入管2aに戻す油戻し管22bとを有している。油戻し管22bには、油戻し管22bを流れる冷凍機油を減圧する減圧機構22cが設けられている。減圧機構22cは、キャピラリチューブが使用されている。逆止機構23は、圧縮機構2の吐出側から切換機構3への冷媒の流れを許容し、且つ、切換機構3から圧縮機構2の吐出側への冷媒の流れを遮断するための機構であり、逆止弁が使用されている。
【0028】
以上のように、圧縮機構2は、2つの圧縮要素2c、2dを有しており、これらの圧縮要素2c、2dのうちの前段側の第1圧縮要素2cで圧縮して吐出した冷媒を後段側の第2圧縮要素2dでさらに圧縮するように構成されている。尚、圧縮機構2としては、本実施形態のような1台の一軸二段圧縮構造の圧縮機構に限定されるものではなく、三段圧縮式等のような二段圧縮式よりも多段の圧縮機構であってもよいし、また、単一の圧縮要素が組み込まれた圧縮機及び/又は複数の圧縮要素が組み込まれた圧縮機を複数台直列に接続することで多段の圧縮機構を構成してもよいし、さらに、多段圧縮式の圧縮機を2系統以上並列に接続した並列多段圧縮式の圧縮機構であってもよい。
【0029】
(2−2)切換機構3
切換機構3は、冷媒回路10内における冷媒の流れ方向を切り換えるための機構である。切換機構3は、圧縮機構2の吸入側、圧縮機構2の吐出側、第1熱交換器40及び利用側熱交換器6に接続された四路切換弁である。切換機構3は、冷房運転時には、第1熱交換器40を圧縮機構2によって圧縮される冷媒の放熱器として、且つ、利用側熱交換器6を第1熱交換器40において放熱された冷媒の蒸発器として機能させるために、圧縮機構2の吐出側と第1熱交換器40の一端とを接続すると共に圧縮機構2の吸入側と利用側熱交換器6とを接続する(図1の切換機構3の実線を参照)。他方、切換機構3は、暖房運転時には、利用側熱交換器6を圧縮機構2によって圧縮される冷媒の放熱器として、且つ、第1熱交換器40を利用側熱交換器6において放熱された冷媒の蒸発器として機能させるために、圧縮機構2の吐出側と利用側熱交換器6とを接続すると共に圧縮機構2の吸入側と第1熱交換器40の一端とを接続する(図1の切換機構3の破線を参照)ことが可能である。尚、切換機構3は、四路切換弁に限定されるものではなく、例えば、複数の電磁弁を組み合わせる等によって、上述と同様に冷媒の流れの方向を切り換える機能を有するように構成したものであってもよい。
【0030】
以上のように、切換機構3は、圧縮機構2(第2圧縮要素2d)で圧縮された冷媒の流れを切り換えることによって、冷房運転と暖房運転とを切換可能に構成されている。
【0031】
(2−3)熱交換ユニット4
熱交換ユニット4は、複数の熱交換器(本実施形態では、第1熱交換器40及び第2熱交換器60)を有し、内部を流れる冷媒と外を通過する通過空気A(図4を参照)との間で熱交換を行うことによって、冷媒の放熱器又は蒸発器として機能する。第1熱交換器40と第2熱交換器60とは、一体化されている。以下、第1熱交換器40及び第2熱交換器60について説明する。
【0032】
(2−3−1)第1熱交換器40
第1熱交換器40は、冷房運転時に圧縮機構2(第2圧縮要素2d)で圧縮された冷媒の放熱器として機能し、暖房運転時に、圧縮機構2(第2圧縮要素2d)で圧縮されて利用側熱交換器6で放熱された冷媒の蒸発器として機能する。
【0033】
第1熱交換器40は、その一端が切換機構3に接続されており、その他端が膨張機構5に接続されている。第1熱交換器40の具体的な構成については、後述する。尚、第1熱交換器40の外を通過する通過空気は、ファン50(図2を参照)によって供給される。ファン50は、ファン駆動モータによって駆動される。
【0034】
(2−3−2)第2熱交換器60
第2熱交換器60は、第1熱交換器40の下方に配置されており、中間冷媒管8に設けられている。第2熱交換器60は、その一端が第1圧縮要素2cに接続されるように、且つ、他端が第2圧縮要素2dに接続されるように構成されている。第2熱交換器60は、冷房運転時には、冷房運転時における性能向上を図るために、前段側の第1圧縮要素2cで圧縮されて後段側の第2圧縮要素2dに吸入される、冷凍サイクルにおける中間圧の冷媒の放熱器として機能する。他方、暖房運転時には、暖房運転時における性能向上を図るために、第1熱交換器40と共に、第2圧縮要素2dで圧縮されて利用側熱交換器6で放熱された冷媒の蒸発器として機能する。第2熱交換器60の具体的な構成については、後述する。尚、第2熱交換器60の外を通過する通過空気は、ファン50によって供給される。
【0035】
尚、中間冷媒管8には、さらに、切換機構としての三方弁16と、第1電磁弁17と、第2電磁弁18とが設けられている。三方弁16は、第1圧縮要素2cの吐出側と第2熱交換器60の一端とを接続する第1状態と、圧縮機構2の吸入側(具体的には、第1圧縮要素2cの吸入側)と第2熱交換器60の一端とを接続する第2状態とが切換可能な弁である。第1電磁弁17及び第2電磁弁18は、冷房運転時においてのみ第2熱交換器60を第1圧縮要素2cで圧縮された冷媒の放熱器として機能させるために、開閉制御が行われる弁である。第1電磁弁17は、後述する第5冷媒管8eに設けられており、第2電磁弁18は、後述する第2冷媒管8bに設けられている。
【0036】
中間冷媒管8は、主として、圧縮機構2の第1圧縮要素2cの吐出側と三方弁16とを接続する第1冷媒管8aと、三方弁16と第2熱交換器60の一端(冷房運転時における冷媒の入口側)とを接続する第2冷媒管8bと、第2熱交換器60の他端と圧縮機構2の第2圧縮要素2dの吸入側とを接続する第3冷媒管8cと、三方弁16と吸入管2aとを接続する第4冷媒管8dと、第2冷媒管8bから第3冷媒管8cへバイパスさせるための第5冷媒管8eとを有している。
【0037】
そして、本実施形態では、暖房運転時において第2熱交換器60を蒸発器として機能させるために、第1熱交換器40の暖房運転時における冷媒の入口側に、戻し管8fが設けられている。具体的には、戻し管8fは、暖房運転時において、利用側熱交換器6と第1熱交換器40との間を流れる冷媒の一部を分岐して、第3冷媒管8cに戻すことが可能な冷媒管であり、膨張機構5と第1熱交換器40との間の部分と、第3冷媒管8cとを接続するように構成されている。戻し管8fには、開閉制御が可能な戻し弁19が設けられている。
【0038】
(2−4)膨張機構5
膨張機構5は、冷媒を減圧する機構であり、電動膨張弁が使用されている。膨張機構5は、その一端が第1熱交換器40に接続され、その他端が利用側熱交換器6に接続されている。また、膨張機構5は、冷房運転時には第1熱交換器40において放熱された高圧の冷媒を利用側熱交換器6に送る前に減圧し、暖房運転時には、利用側熱交換器6において放熱された高圧の冷媒を第1熱交換器40に送る前に減圧する。
【0039】
(2−5)利用側熱交換器6
利用側熱交換器6は、冷媒の蒸発器又は放熱器として機能する熱交換器である。利用側熱交換器6は、その一端が膨張機構5に接続されており、その他端が切換機構3に接続されている。尚、ここでは図示しないが、利用側熱交換器6には、利用側熱交換器6を流れる冷媒と熱交換を行う加熱源又は冷却源としての水や空気が供給されるようになっている。
【0040】
(3)制御部9
図2は、制御部9の制御ブロック図である。
【0041】
空気調和装置1は、圧縮機構2、切換機構3、膨張機構5、ファン50、三方弁16、第1電磁弁17、第2電磁弁18、戻し弁19等の空気調和装置1を構成する各部の動作を制御する制御部9を有している。
【0042】
制御部9には、空気調和装置1に設けられる各種のセンサが接続されている。各種のセンサとは、例えば、第1熱交温度センサ51、第2熱交出口温度センサ52、空気温度センサ53等である。第1熱交温度センサ51は、第1熱交換器40に設けられており、第1熱交換器40を流れる冷媒の温度を検出するセンサである。第2熱交出口温度センサ52は、第2熱交換器60の出口に設けられており、第2熱交換器60の出口における冷媒の温度を検出するセンサである。空気温度センサ53は、空気調和装置1の本体に設けられており、第1熱交換器40及び第2熱交換器60の熱源としての空気の温度を検出するセンサである。
【0043】
(4)熱交換ユニット4の構成
図3は、熱交換ユニット4の概略構成図である。図4は、図3のB部の拡大図である。
【0044】
図3に示すように、熱交換ユニット4は、第1熱交換器40の下方に第2熱交換器60が配置される2段構造を有している。第1熱交換器40と第2熱交換器60とは、第1ヘッダ42,42と第2ヘッダ62,62とが、図示しないヘッダ接続部材によって接続されることにより一体化されている。以下、第1熱交換器40及び第2熱交換器60の詳細構成について説明する。尚、熱交換ユニット4(第1熱交換器40及び第2熱交換器60)の外を通過する通過空気Aは、第1熱交換部41及び第2熱交換部61の長手方向に対して直交する方向(具体的には、図3において紙面手前側から奥側に向かう方向、図4において矢印で示す方向)に流れる。
【0045】
(4−1)第1熱交換器40
第1熱交換器40は、図3に示すように、主として、内部を流れる冷媒と空気との間で熱交換を行わせる第1熱交換部41と、第1熱交換部41の長手方向(図3を紙面手前側から視た左右方向)の両端に接続される1対の第1ヘッダ42,42とを有する、マイクロチャンネル熱交換器である。
【0046】
(4−1−1)第1熱交換部41
第1熱交換部41は、複数の第1扁平管43と、各第1扁平管43の間に配置される第1波形フィン44とを有している。
【0047】
(4−1−1−1)第1扁平管43
第1扁平管43は、第1ヘッダ42,42の長手方向(鉛直方向)に垂直な方向(具体的には、水平方向)に細長く延びる板状の金属製(例えば、アルミニウムやアルミニウム合金)の管部材である。複数の第1扁平管43は、水平方向に延びる幅広の平面部43bが上下方向(鉛直方向)を向くように、且つ、各々が所定の間隔を空けるように、上下方向(鉛直方向)に並んで配置されている。第1扁平管43には、その長手方向(水平方向)に貫通するように、冷媒を流通させるための複数の冷媒流路穴43a(図4を参照)が形成されている。
【0048】
(4−1−1−2)第1波形フィン44
第1波形フィン44は、波形形状を有する金属製(例えば、アルミニウムやアルミニウム合金)の伝熱フィンである。具体的には、第1波形フィン44は、第1扁平管43の幅方向(具体的には、第1扁平管43の長手方向に対して、水平方向に直交する方向)の長さL1よりも幅方向の長さL2が大きい板状部材が、第1扁平管43の長手方向に沿って、山部分と谷部分とが形成されるように波形に折り曲げられることによって構成されている。第1波形フィン44が各扁平管の間に配置されることによって、より広い伝熱面積が確保されるので、第1扁平管43(複数の冷媒流路穴43a)を流れる冷媒と、第1熱交換部41の外を通過する通過空気とが、効率的に熱交換される。
【0049】
第1波形フィン44は、第1扁平管43の長手方向に沿って視たときに、H字形状を有しており、図4に示すように、フィン本体部45と、フィン縁部46とを有している。
【0050】
フィン本体部45は、各第1扁平管43の間(具体的には、第1扁平管43の平面部43bの上側の面である上面43cと、この第1扁平管43に上下方向に隣接する第1扁平管43の平面部43bの下側の面である下面43dとの間)に配置される部分である。フィン本体部45は、山部分の上端45aが下面43dに接するように、且つ、谷部分の下端45bが上面43cに接するように、第1扁平管43に対して固定されている。尚、第1扁平管43とフィン本体部45との接触箇所は、ロウ付け等によって接合されている。
【0051】
フィン本体部45には、熱交換効率を向上させるために、フィン本体部45の上下方向中央部分を切り起こすことによって複数の切り起こし部45cが形成されている。切り起こし部45cは、ルーバー状に切り起こされており、通過空気Aの流れ方向の上流側の部分と下流側の部分とで通過空気Aの流れ方向に対する傾斜方向が逆になるように形成されている。
【0052】
フィン縁部46は、フィン本体部45から第1扁平管43の幅方向外方(具体的には、幅方向の両外方)に向かって突出する部分である。フィン縁部46の上端部46aの上端の高さ位置は、第1扁平管43の下面43dよりも上方に位置しており、フィン縁部46の下端部46bの下端の高さ位置は、第1扁平管43の上面43cよりも下方に位置している。これは、予め板状部材の幅方向の両端部に幅方向に沿った切り込みを形成しておくことにより、板状部材を波形に折り曲げて第1波形フィン44を形成するときに、フィン本体部45のみが折り曲げられるようにしておくことによって実現される。すなわち、予め板状部材に上記の切り込みを形成しておくことによって、フィン縁部46の上端部46a及び下端部46bが折り曲げられることなく切り起こされた状態に維持される。尚、フィン縁部46の上端部46aの上端及び下端部46bの下端は、水平方向に延びるように構成されている。
【0053】
そして、本実施形態では、上下方向に隣り合う第1波形フィン44のフィン縁部46同士が接触するように(具体的には、フィン縁部46の上端部46aの上端とフィン縁部46の下端部46bの下端とが接触するように)、第1波形フィン44が構成されている。
【0054】
(4−1−2)第1ヘッダ42,42
1対の第1ヘッダ42,42は、互いに離間して且つ各々が鉛直方向に延びるように配置されている。第1ヘッダ42は、上下端が閉じられた円筒形状の金属製(具体的には、アルミニウムやアルミニウム合金等)の部材である。
【0055】
第1ヘッダ42,42のうち一方のヘッダ42の下方部分及び他方のヘッダ42の上方部分には、冷媒を第1熱交換器40に流入させるための、又は、冷媒を第1熱交換器40から外に流出させるための開口40aが形成されている。また、第1ヘッダ42には、内部に、開口40aに連通し、冷媒を流通させるための冷媒流路42aが形成されている。冷媒流路42aは、冷媒が鉛直方向に流れるように形成されており、第1扁平管43に形成される複数の冷媒流路穴43aに連通している。
【0056】
(4−1−3)第1熱交換器40における冷媒の流れ
冷房運転時においては(第1熱交換器40が冷媒の放熱器として機能する場合)、図3の紙面方向右側の第1ヘッダ42(ここでは、説明の便宜上、第1右側ヘッダという)から図3の紙面方向左側の第1ヘッダ42(ここでは、説明の便宜上、第1左側ヘッダという)へと冷媒が流れていく。具体的には、圧縮機構2から吐出された高圧の冷媒は、第1右側ヘッダの開口40aを介して、第1右側ヘッダの冷媒流路42aに流入する。そして、第1右側ヘッダの冷媒流路42aに流入した冷媒は、複数の第1扁平管43に分流され、また、各第1扁平管43に形成される複数の冷媒流路穴43aに分配されて、第1左側ヘッダに形成される冷媒流路42aへと流れていく。このとき、高圧の冷媒は、外を通過する通過空気と熱交換を行うことによって放熱されて冷却されていく。そして、第1左側ヘッダの冷媒流路42aに流入した冷媒は、第1左側ヘッダに形成される開口40aを介して膨張機構5へと流れていく。
【0057】
他方、暖房運転時においては(第1熱交換器40が冷媒の蒸発器として機能する場合)、第1左側ヘッダから第1右側ヘッダへと冷媒が流れていく。具体的には、膨張機構5から流れてきた低圧の気液二相状態の冷媒は、第1左側ヘッダの開口40aを介して、第1左側ヘッダの冷媒流路42aに流入する。第1左側ヘッダの冷媒流路42aに流入した冷媒は、複数の第1扁平管43に分流され、また、各第1扁平管43に形成される複数の冷媒流路穴43aに分配されて、第1右側ヘッダに形成される冷媒流路42aへと流れていく。このとき、低圧の気液二相状態の冷媒は、外を通過する通過空気と熱交換を行うことによって加熱されて蒸発されていく。そして、第1右側ヘッダの冷媒流路42aに流入した冷媒は、第1右側ヘッダに形成される開口40aを介して再び圧縮機構2へと流れていく。
【0058】
以上のように、第1熱交換器40内を流れる冷媒は、冷房運転時においては、上方から下方に向かって流れ、暖房運転時においては、下方から上方に向かって流れていく。
【0059】
(4−2)第2熱交換器60
第2熱交換器60は、図3に示すように、主として、内部を流れる冷媒と外を通過する通過空気Aとの間で熱交換を行わせる第2熱交換部61と、第2熱交換部61の両端に接続される1対の第2ヘッダ62,62とを有する、マイクロチャンネル熱交換器である。
【0060】
(4−2−1)第2熱交換部61
第2熱交換部61は、複数の第2扁平管63と、各第2扁平管63の間に配置される第2波形フィン64とを有している。
【0061】
(4−2−1−1)第2扁平管63
第2扁平管63は、第2ヘッダ62,62の長手方向(鉛直方向)に垂直な方向(具体的には、水平方向)に細長く延びる板状の金属製(例えば、アルミニウムやアルミニウム合金)の管部材である。複数の第2扁平管63は、水平方向に延びる幅広の平面部63bが上下方向(鉛直方向)を向くように、且つ、各々が所定の間隔を空けるように、上下方向(鉛直方向)に並んで配置されている。第2扁平管63には、その長手方向(水平方向)に貫通するように、冷媒を流通させるための複数の冷媒流路穴63a(図4を参照)が形成されている。
【0062】
(4−2−1−2)第2波形フィン64
第2波形フィン64は、波形形状を有する金属製(例えば、アルミニウムやアルミニウム合金)の伝熱フィンである。具体的には、第2波形フィン64は、第2扁平管63の幅方向(具体的には、第2扁平管63の長手方向に対して、水平方向に直交する方向)の長さL3よりも幅方向の長さL4が大きい板状部材が、第2扁平管63の長手方向に沿って、山部分と谷部分とが形成されるように波形に折り曲げられることによって構成されている。第2波形フィン64が各扁平管の間に配置されることによって、広い伝熱面積が確保されるので、第2扁平管63(複数の冷媒流路穴63a)を流れる冷媒と、第2熱交換部61の外を通過する通過空気とが、効率的に熱交換される。
【0063】
第2波形フィン64は、図4に示すように、フィン本体部65と、フィン縁部66とを有している。
【0064】
フィン本体部65は、各第2扁平管63の間(具体的には、第2扁平管63の平面部63bの上側の面である上面63cと、この第2扁平管63に上下方向に隣接する第2扁平管63の平面部63bの下側の面である下面63dとの間)に配置される部分である。フィン本体部65は、山部分の上端65aが下面63dに接するように、且つ、谷部分の下端65bが上面63cに接するように、第2扁平管63に対して固定されている。尚、第2扁平管63とフィン本体部65との接触箇所は、ロウ付け等によって接合されている。
【0065】
フィン本体部65には、熱交換効率を向上させるために、フィン本体部65の上下方向中央部分を切り起こすことによって複数の切り起こし部65cが形成されている。切り起こし部65cは、ルーバー状に切り起こされており、通過空気Aの流れ方向の上流側の部分と下流側の部分とで通過空気Aの流れ方向に対する傾斜方向が逆になるように形成されている。
【0066】
フィン縁部66は、フィン本体部65から第2扁平管63の幅方向外方(具体的には、幅方向の両外方)に向かって突出する部分である。フィン縁部66の上端部66aの上端の高さ位置は、第2扁平管63の下面63dよりも上方に位置しており、フィン縁部66の下端部66bの下端の高さ位置は、第2扁平管63の上面63cよりも下方に位置している。これは、予め板状部材の幅方向の両端部に幅方向に沿った切り込みを形成しておくことにより、板状部材を波形に折り曲げて第2波形フィン64を形成するときに、フィン本体部65のみが折り曲げられるようにしておくことによって実現される。すなわち、予め板状部材に上記の切り込みを形成しておくことによって、フィン縁部66の上端部66a及び下端部66bが折り曲げられることなく切り起こされた状態に維持される。尚、フィン縁部66の上端部66aの上端及び下端部66bの下端は、水平方向に延びるように構成されている。
【0067】
そして、本実施形態では、上下方向に隣り合う第2波形フィン64のフィン縁部66同士が接触するように(具体的には、フィン縁部66の上端部66aの上端とフィン縁部66の下端部66bの下端とが接触するように)、第2波形フィン64が構成されている。
【0068】
尚、本実施形態では、第1熱交換器40の第1扁平管43及び第2熱交換器60の第2扁平管63、及び、第1熱交換器40の第1波形フィン44及び第2熱交換器60の第2波形フィン64は、同様の構成を有するものとする。よって、長さL1と長さL3とは同じであり、長さL2と長さL4とは同じである。
【0069】
(4−2−2)第2ヘッダ62,62
1対の第2ヘッダ62,62は、互いに離間して且つ各々が鉛直方向に延びるように配置されている。第2ヘッダ62,62は、上下端が閉じられた円筒形状の金属製(具体的には、アルミニウムやアルミニウム合金等)の部材である。
【0070】
第2ヘッダ62,62のうち一方のヘッダ62の下方部分及び他方のヘッダ62の上方部分には、冷媒を第2熱交換器60に流入させるための、又は、冷媒を第2熱交換器60から外に流出させるための開口60aが形成されている。また、第2ヘッダ62には、開口60aに連通し、内部に冷媒を流通させるための冷媒流路62aが形成されている。冷媒流路62aは、冷媒が鉛直方向に流れるように形成されており、第2扁平管63に形成される複数の冷媒流路穴63aに連通している。
【0071】
(4−2−3)第2熱交換器60における冷媒の流れ
冷房運転時においては(第2熱交換器60が冷媒の放熱器として機能する場合)、図3の紙面方向右側の第2ヘッダ62(ここでは、説明の便宜上、第2右側ヘッダという)から図3の紙面方向左側の第2ヘッダ62(ここでは、説明の便宜上、第2左側ヘッダという)へと冷媒が流れていく。具体的には、圧縮機構2の前段側の第1圧縮要素2cから吐出された中間圧の冷媒は、第2右側ヘッダの開口60aを介して、第2右側ヘッダの冷媒流路62aに流入する。そして、第2右側ヘッダの冷媒流路62aに流入した冷媒は、複数の第2扁平管63に分流され、また、各第2扁平管63に形成される複数の冷媒流路穴63aに分配されて、第2左側ヘッダに形成される冷媒流路62aへと流れていく。このとき、中間圧の冷媒は、外を通過する通過空気と熱交換を行うことによって放熱されて冷却されていく。そして、第2左側ヘッダの冷媒流路62aに流入した冷媒は、第2左側ヘッダに形成される開口60aを介して後段側の第2圧縮要素2dへと流れていく。
【0072】
他方、暖房運転時においては(第2熱交換器60が冷媒の蒸発器として機能する場合)、第2左側ヘッダから第2右側ヘッダへと冷媒が流れていく。具体的には、膨張機構5から戻し管8fを通じて流れてきた低圧の気液二相状態の冷媒は、第2左側ヘッダの開口60aを介して、第2左側ヘッダの冷媒流路62aに流入する。第2左側ヘッダの冷媒流路62aに流入した冷媒は、複数の第2扁平管63に分流され、また、各第2扁平管63に形成される複数の冷媒流路穴63aに分配されて、第2右側ヘッダに形成される冷媒流路62aへと流れていく。このとき、低圧の気液二相状態の冷媒は、外を通過する通過空気と熱交換を行うことによって、加熱されて蒸発されていく。そして、第2右側ヘッダの冷媒流路62aに流入した冷媒は、第2右側ヘッダに形成される開口60aを介して再び圧縮機構2へと流れていく。
【0073】
以上のように、第2熱交換器60内を流れる冷媒は、冷房運転時においては、上方から下方に向かって流れ、暖房運転時においては、下方から上方に向かって流れていく。
【0074】
ここで、本実施形態では、第2ヘッダ62の内径(すなわち、冷媒流路62aを形成する冷媒流路形成部の直径)を、第1ヘッダ42の内径(すなわち、冷媒流路42aを形成する冷媒流路形成部の直径)よりも大きくしている。すなわち、第1ヘッダ42と第2ヘッダ62との大きさが異なるように設計している。
【0075】
これは、上述したように、冷房運転時における第1熱交換器40と第2熱交換器60との働きが異なることによるものである。具体的には、冷房運転時における、第1熱交換器40の出口における冷媒(第1左側ヘッダから外に流出した冷媒)の密度は、第2熱交換器60の出口における冷媒(第2左側ヘッダから外に流出した冷媒)の密度に対して約4倍程度大きい。このため、冷媒の圧力損失を低減する目的で、第2ヘッダ62の内径を第1ヘッダ42の内径よりも大きくしている。
【0076】
(5)導水フィン70
本実施形態では、上述したように、第1熱交換器41の第1ヘッダ42,42と、第2ヘッダ62,62との大きさ(具体的には、内径)が異なっている。このように、それぞれの熱交換器を通る冷媒密度が異なることから、複数の熱交換器を組み立てて1の熱交換ユニットとして使用するような場合がある。しかし、複数の熱交換器を上下方向に並べて1の熱交換ユニットとして使用すると、各熱交換器の間(本実施形態の場合、第1熱交換器の第1熱交換部と第2熱交換器の第2熱交換部との間)に隙間ができることになる。
【0077】
ここで、暖房運転時においては(すなわち、第1熱交換器及び第2熱交換器を冷媒の蒸発器として機能させる場合)、第1熱交換器及び第2熱交換器の外を通過する空気が扁平管の内部を流れる冷媒によって熱を奪われることにより、第1熱交換器及び第2熱交換器の表面に結露水が生じることがある。
【0078】
このため、第1熱交換器と第2熱交換器との間に隙間があると、第1熱交換器で生じた結露水が下方に流れ、第1熱交換器の下端部で滞留することが考えられる。そして、結露水がより冷やされて霜となり第1熱交換器の下端部の表面に付着すると、第1熱交換器における熱交換効率の低下が懸念される。
【0079】
そこで、本実施形態の熱交換ユニット4は、第1熱交換器40及び第2熱交換器60の他に、さらに、第1熱交換部41で生じた結露水を第2熱交換部61、ひいては、第2熱交換部61の下方に位置している結露水を貯留するための結露水貯留部(図示せず)に導くための導水部材としての導水フィン70を有している。
【0080】
導水フィン70は、第1熱交換部41と第2熱交換部61との間に配置され、伝熱性を有する伝熱フィンである。尚、本実施形態では、導水フィン70に、第1熱交換器40及び第2熱交換器60で使用される波形フィン44,64と同じフィンを使用している。すなわち、導水フィン70は、複数の第1扁平管43のうち最も下段に配置される第1扁平管43と、複数の第2扁平管63のうち最も上段に配置される第2扁平管63との間(具体的には、第1熱交換部41のうち最も下段に配置される第1扁平管43の下面43dと、第2熱交換部61のうち最も上段に配置される第2扁平管63の上面63cとの間)に配置されるフィン本体部75と、フィン本体部75から、扁平管43,63の幅方向両外方に向かって突出するフィン縁部76とを有している。そして、フィン本体部75には、熱交換効率を向上させるために、フィン本体部75の上下方向中央部分を切り起こすことによって複数の切り起こし部75cが形成されている。
【0081】
本実施形態では、導水フィン70を第1熱交換部41と第2熱交換部61との間に配置することによって、第1熱交換部41と第2熱交換部42との間の隙間を埋めることができる。また、第1熱交換部41で生じた結露水を下方へと導きやすくなる。
【0082】
また、導水フィン70が、波形フィン44,64と同様の構成であることから、導水フィン70のフィン縁部76の上端部76aの上端は、第1扁平管43の下面43dよりも上方に位置しており、フィン縁部76の下端部76bの下端は、第2扁平管63の上面63cよりも下方に位置している。すなわち、導水フィン70を、第1熱交換器40の第1波形フィン44(具体的には、最も下段に配置される第1波形フィン44)と第2熱交換器60の第2波形フィン64(具体的には、最も上段に配置される第2波形フィン64)とに接触するように、配置できる。より具体的には、導水フィン70のフィン縁部76の上端部76aの上端と、複数の第1波形フィン44のうち最も下段に配置される第1波形フィン44のフィン縁部46の下端部46bの下端とを接触するように、且つ、導水フィン70のフィン縁部76の下端部76bの下端と、複数の第2波形フィン64のうち最も上段に配置される第2波形フィン64のフィン縁部66の上端部66aの上端とを接触するように)、配置できる。よって、第1熱交換部41で生じた結露水を、より下方へ導きやすくなる。また、導水フィン70は伝熱フィンであるので、伝熱面積をより大きくでき、性能を向上できる。
【0083】
以上のように、本実施形態では、第1熱交換器40及び第2熱交換器60に使用している波形フィン44,64と同様のフィンを、導水部材70として使用することにより、簡易に、結露水を下方へと導くことができる。
【0084】
(6)空気調和装置1の動作
図5は、冷房運転時の冷凍サイクルが図示された冷媒圧力―エンタルピ線図である。図6は、冷房運転時の冷凍サイクルが図示された冷媒温度―エントロピ線図である。図7は、暖房運転時の冷凍サイクルが図示された冷媒圧力―エンタルピ線図である。図8は、暖房運転時の冷凍サイクルが図示された冷媒温度―エントロピ線図である。
【0085】
以下、空気調和装置1の動作について、図1、図5〜図8を用いて説明する。尚、以下の冷房運転及び暖房運転における運転制御は、上述の制御部9によって行われる。また、以下の説明において、「高圧」とは、冷凍サイクルにおける高圧(すなわち、図5及び図6の点d,eにおける圧力や、図7及び図8の点d,fにおける圧力)を意味し、「低圧」とは、冷凍サイクルにおける低圧(すなわち、図5及び図6の点a,fにおける圧力、図7及び図8の点a,eにおける圧力)を意味し、「中間圧」とは、冷凍サイクルにおける中間圧(すなわち、図5〜図8の点b,cにおける圧力)を意味している。
【0086】
(6−1)冷房運転
冷房運転時は、切換機構3が、図1の実線で示される状態に制御される。三方弁16が第1状態に制御される。膨張機構5が、開度調節される。第2電磁弁18が開の状態に制御される。第1電磁弁17及び戻し弁19が、閉の状態に制御される。
【0087】
この冷媒回路10の状態において、圧縮機構2を駆動すると、低圧の冷媒(図1、図5及び図6の点aを参照)は、吸入管2aから圧縮機構2に吸入され、まず、前段側の第1圧縮要素2cによって中間圧まで圧縮された後に、中間冷媒管8(具体的には、第1冷媒管8a)に吐出される(図1、図5及び図6の点bを参照)。第1圧縮要素2cから吐出された中間圧の冷媒は、三方弁16及び第2冷媒管8bを経由して、第2熱交換器60に送られる。第2熱交換器60に送られた中間圧の冷媒は、第2熱交換器60において、外を通過する冷却源としての空気と熱交換を行うことで放熱されて冷却される(図1、図5及び図6の点cを参照)。第2熱交換器60において冷却された冷媒は、第3冷媒管8cを経由して、第1圧縮要素2cの後段側に接続された第2圧縮要素2dに吸入されてさらに圧縮される。そして、第2圧縮要素2dで圧縮された高圧の冷媒は、圧縮機構2から吐出管2bに吐出される(図1、図5及び図6の点dを参照)。ここで、圧縮機構2から吐出された高圧の冷媒は、圧縮要素2c,2dによる二段圧縮動作によって、臨界圧力(すなわち、図5に示す臨界点CPにおける臨界圧力Pcp)を超える圧力まで圧縮されている。尚、圧縮機構2から吐出された高圧の冷媒は、油分離機構22を構成する油分離器22aに流入し、同伴する冷凍機油が分離される。また、油分離器22aにおいて高圧の冷媒から分離された冷凍機油は、油分離機構22を構成する油戻し管22bに流入し、油戻し管22bに設けられた減圧機構22cで減圧された後に圧縮機構2の吸入管2aに戻されて、再び、圧縮機構2に吸入されている。圧縮機構2から吐出された高圧の冷媒は、逆止機構23及び切換機構3を通じて、冷媒の放熱器として機能する第1熱交換器40に送られる。そして、第1熱交換器40に送られた高圧の冷媒は、第1熱交換器40において、外を通過する冷却源としての空気と熱交換を行って放熱されて冷却される(図1、図5及び図6の点eを参照)。第1熱交換器40において冷却された高圧の冷媒は、膨張機構5によって減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となり、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器6に送られる(図1、図5及び図6の点fを参照)。利用側熱交換器6に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、加熱源としての水又は空気と熱交換を行って加熱されて、蒸発することになる(図1、図5及び図6の点aを参照)。利用側熱交換器6において蒸発された低圧の冷媒は、切換機構3及び吸入管2aを経由して、再び、圧縮機構2に吸入される。空気調和装置1では、以上のようにして、冷房運転が行われている。
【0088】
(6−2)暖房運転
暖房運転時は、切換機構3が図1の破線で示される状態に制御される。三方弁16が第2状態に制御される。膨張機構5が、開度調節される。第1電磁弁17及び戻し弁19が、開の状態に制御される。第2電磁弁18が閉の状態に制御される。暖房運転時においては、第2熱交換器60は、第1圧縮要素2cで圧縮された冷媒の放熱器としては機能せず、第1熱交換器40と共に、膨張機構5で減圧された冷媒の蒸発器として機能する。
【0089】
この冷媒回路10の状態において、圧縮機構2を駆動すると、低圧の冷媒(図1、図7及び図8の点aを参照)は、吸入管2aから圧縮機構2に吸入され、まず、前段側の第1圧縮要素2cによって中間圧まで圧縮された後に、中間冷媒管8(具体的には、第1冷媒管8a)に吐出される(図1、図7及び図8の点bを参照)。第1圧縮要素2cから吐出された中間圧の冷媒は、第2熱交換器60を通過することなく三方弁16及び第1電磁弁17を経由して(図1、図7及び図8の点cを参照)、第1圧縮要素2cの後段側に接続される第2圧縮要素2dに吸入されてさらに圧縮される。そして、第2圧縮要素2dで圧縮された高圧の冷媒は、圧縮機構2から吐出管2bに吐出される(図1、図7及び図8の点dを参照)。ここで、圧縮機構2から吐出された高圧の冷媒は、冷房運転時と同様に、圧縮要素2c,2dによる二段圧縮動作によって、臨界圧力(すなわち、図7に示す臨界点CPにおける臨界圧力Pcp)を超える圧力まで圧縮されている。尚、圧縮機構2から吐出された高圧の冷媒は、油分離機構22を構成する油分離器22aに流入し、同伴する冷凍機油が分離される。また、油分離器22aにおいて高圧の冷媒から分離された冷凍機油は、油分離機構22を構成する油戻し管22bに流入し、油戻し管22bに設けられた減圧機構22cで減圧された後に圧縮機構2の吸入管2aに戻されて、再び、圧縮機構2に吸入されている。圧縮機構2から吐出された高圧の冷媒は、逆止機構23及び切換機構3を通じて、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器6に送られる。利用側熱交換器6に送られた高圧の冷媒は、利用側熱交換器6において、冷却源としての水又は空気と熱交換を行って放熱されて冷却される(図1、図7及び図8の点fを参照)。利用側熱交換器6において放熱されて冷却された高圧の冷媒は、膨張機構5に送られ、膨張機構5において減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となる(図1、図7及び図8の点eを参照)。膨張機構5において減圧された低圧の気液二相状態の冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する第1熱交換器40に送られると共に、戻し管8f及び戻し弁19を経由して、第1熱交換器40と共に冷媒の蒸発器として機能する第2熱交換器60に送られる。第1熱交換器40に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、加熱源としての空気と熱交換を行って加熱され、蒸発する(図1、図7及び図8の点aを参照)。他方、第2熱交換器60に送られた低圧の気液二相状態の冷媒も、第1熱交換器40と同様に、加熱源としての空気と熱交換を行って加熱され、蒸発する(図1、図7及び図8の点aを参照)。そして、第1熱交換器40において蒸発された低圧の冷媒は、切換機構3及び吸入管2aを経由して、再び、圧縮機構2に吸入され、第2熱交換器60において蒸発された低圧の冷媒は、第2冷媒管8b、第2電磁弁18、三方弁16、第4冷媒管8d及び吸入管2aを経由して、再び、圧縮機構2に吸入される。空気調和装置1では、以上のようにして、暖房運転が行われる。
【0090】
(7)特徴
(7−1)
本実施形態では、第1熱交換部41と第2熱交換部61との間に、導水部材としての導水フィン70を配置している。
【0091】
これにより、第1熱交換部41と第2熱交換部42との間の隙間を埋めることができ、第1熱交換部41で生じた結露水を、第1熱交換部41の下方に位置する第2熱交換部61へと導くことができ、ひいては、結露水を、結露水貯留部に導くことができる。すなわち、熱交換ユニット4における水はけ性を向上できる。よって、結露水が、第1熱交換部と第2熱交換部との間で滞留することを抑制できるので、第1熱交換器41における熱交換効率の低下を抑制できる。
【0092】
(7−2)
本実施形態では、導水フィン70として伝熱性を有する伝熱フィンを使用している。これにより、結露水を下方へ導くことができるだけでなく、伝熱面積をより広く確保でき、熱交換ユニット4における熱交換効率をさらに向上できる。
【0093】
また、本実施形態では、導水フィン70として、第1波形フィン44及び第2波形フィン64と同じフィンを使用している。
【0094】
よって、上述したように、導水フィン70を、第1熱交換器40の第1波形フィン44と第2熱交換器60の第2波形フィン64とに接触させることができる。従って、第1熱交換部41で生じた結露水は、導水フィン70を伝って下方へと導かれやすくなり、さらに導水フィン70を伝って下方に流れる結露水は、第2波形フィン64を伝って下方へと導かれやすくなる。よって、熱交換ユニット4における水はけ性をより向上できる。
【0095】
(8)変形例
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、上記の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0096】
(8−1)変形例A
上記実施形態では、使用される条件が異なることから異なるサイズの熱交換器を1の熱交換ユニットとして使用する場合を挙げて説明したが、複数の熱交換器を1の熱交換ユニットとして使用する場合としては、この他にも、製造上の問題等に由るものがある。
【0097】
例えば、使用したい熱交換器のサイズが、製造の際の作業効率上困難となるような比較的大きなサイズの場合が挙げられる。このような場合、使用したい熱交換器を分割したサイズの熱交換器を複数製造しておき、これらを組み立てたほうが、効率がよくなるので、複数の熱交換器を1の熱交換ユニットとして使用する場合がある。
【0098】
(8−2)変形例B
図9は、本変形例Bに係る導水フィン170を含む導水フィン170の周辺を、扁平管43,63の長手方向に沿って視た図である。
【0099】
上記実施形態では、導水フィン70は、第1波形フィン44及び第2波形フィン64と接触していると説明したが、例えば、図9に示すように、第1波形フィン44及び第2波形フィン64に接触していない導水フィン170を採用してもよい。
【0100】
なお、導水フィン170が第1波形フィン44及び第2波形フィン64に接触しない場合、図9に示すように、導水フィン170のフィン縁部176の上端部176aの上端は、第1波形フィン44のフィン縁部46の下端部46bの下端と、扁平管43,63の長手方向に沿って視た場合に平行になっていることが好ましく、フィン縁部176の下端部176bの下端は、第2波形フィン64のフィン縁部66の上端部66aの上端と、扁平管43,63の長手方向に沿って視た場合に平行になっていることが好ましい。
【0101】
(8−3)変形例C
図10は、第1波形フィン44、第2波形フィン64、及び導水フィン70の代わりに、第1波形フィン244、第2波形フィン264、及び導水フィン270を採用した別形態を示す図である。
【0102】
上記実施形態では、第1波形フィン44、第2波形フィン64、及び、導水フィン70の各フィン縁部46,66,76は、上端及び下端が、水平方向に延びるように構成されていると説明したがこれに限られるものではない。
【0103】
例えば、上記実施形態とは別の形態として、第1波形フィン244のフィン縁部246と、第2波形フィン264のフィン縁部266とは、図10に示すように、扁平管43,63の長手方向に沿って視たときに、その上端及び下端が、フィン本体部245,265との接触点から上下方向(鉛直方向)外方に広がるように構成されていてもよい。すなわち、扁平管43,63の長手方向に沿って視たときに、フィン縁部246の上端部246aの上端及びフィン縁部266の上端部266aの上端は、フィン本体部245,265との接触点から上方(斜め上方)へと延びていき、フィン縁部246の下端部246bの下端及びフィン縁部266の下端部266bの下端は、フィン本体部245,265との接触点から下方(斜め下方)へと延びていく。また、この場合、導水フィン270のフィン縁部276は、図10に示すように、扁平管43,63の長手方向に沿って視たときに、フィン本体部275と下底部分が接触するような台形形状を有していてもよい。この場合、扁平管43,63の長手方向に沿って視たときに、フィン縁部276の上端部276aの上端は、第1波形フィン244のフィン縁部246の下端部246bの下端と平行になっており、フィン縁部276の下端部276bの下端は、第2波形フィン264のフィン縁部266の上端部266aの上端と平行になっている。
【0104】
尚、第1波形フィン44、第2波形フィン64、及び、導水フィン70は、本変形例Cで記載したような2つの形状のいずれかを適宜採ってもよいし、これらの2つの形状を有するフィンを適宜組み合わせたものであってもよい。
【0105】
(8―4)変形例D
上記実施形態では、第1右側ヘッダと第1左側ヘッダとの大きさ、及び、第2右側ヘッダと第2左側ヘッダとの大きさは、同じであることを前提としているが、これに限られるものではない。
【0106】
例えば、上述したように、冷房運転時における第1熱交換器40の出口における冷媒の密度が第2熱交換器60の出口における冷媒の密度に対して約4倍程度大きいので、第2熱交換器60の第2ヘッダ62のうち、冷房運転時における出口側となる第2ヘッダ62のみ、第1ヘッダ42より大きくしてもよい。すなわち、冷房運転時における入口側となる第2ヘッダ62と第1ヘッダ42との大きさは同じであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明では、複数の熱交換器が組み立てられた熱交換ユニット、及び、複数の熱交換器を1の熱交換ユニットとして使用する冷凍装置に種々適用可能である。
【符号の説明】
【0108】
1 空気調和装置(冷凍装置)
2 圧縮機構
2c 第1圧縮要素
2d 第2圧縮要素
3 切換機構
4 熱交換ユニット
8 中間冷媒管
40 第1熱交換器
41 第1熱交換部
42 第1ヘッダ
43 第1扁平管
44 第1波形フィン(第1伝熱フィン)
60 第2熱交換器
61 第2熱交換部
62 第2ヘッダ
63 第2扁平管
64 第2波形フィン(第2伝熱フィン)
70 導水フィン(導水部材)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0109】
【特許文献1】特開2011−99664号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部を流れる冷媒と外を通過する通過空気(A)との間で熱交換が行われる第1熱交換部(41)、を有する第1熱交換器(40)と、
前記第1熱交換部の下方に配置され、内部を流れる冷媒と外を通過する通過空気との間で熱交換が行われる第2熱交換部(61)、を有し、前記第1熱交換器と一体化される第2熱交換器(60)と、
前記第1熱交換部と前記第2熱交換部との間に配置され、前記第1熱交換部で生じた結露水を前記第2熱交換部へと導く導水部材(70,170,270)と、
を備える、熱交換ユニット(4)。
【請求項2】
前記第1熱交換器は、前記第1熱交換部の両端に接続され上下方向に延びる第1ヘッダ(42)をさらに有し、
前記第2熱交換器は、前記第2熱交換部の両端に接続され上下方向に延びる第2ヘッダ(62)をさらに有し、
前記第1ヘッダの大きさと前記第2ヘッダの大きさとは、異なる、
請求項1に記載の熱交換ユニット。
【請求項3】
前記導水部材は、伝熱フィンである、
請求項1又は2に記載の熱交換ユニット。
【請求項4】
前記第1熱交換部は、上下方向に並ぶ複数の第1扁平管(43)と、各前記第1扁平管の間に配置される第1伝熱フィン(44,244)と、を有し、
前記第2熱交換部は、上下方向に並ぶ複数の第2扁平管(63)と、各前記第2扁平管の間に配置される第2伝熱フィン(64,264)と、を有し、
前記導水部材は、前記第1伝熱フィン及び前記第2伝熱フィンと接触する、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換ユニット。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱交換ユニット(4)と、
冷媒を圧縮する第1圧縮要素(2c)と、前記第1圧縮要素によって圧縮された冷媒をさらに圧縮する第2圧縮要素(2d)と、を有する圧縮機構(2)と、
前記第1圧縮要素で圧縮された冷媒を前記第2圧縮要素に吸入させるための中間冷媒管(8)と、
前記第2圧縮要素で圧縮された冷媒の流れを切り換えることによって、冷房運転と暖房運転とを切換可能な切換機構(3)と、
を備え、
前記第2熱交換器は、前記中間冷媒管に設けられており、前記冷房運転時に前記第1圧縮要素で圧縮されて前記第2圧縮要素に吸入される冷媒の放熱器として機能し、前記暖房運転時に前記第2圧縮要素で圧縮された冷媒の蒸発器として機能し、
前記第1熱交換器は、前記冷房運転時に前記第2圧縮要素で圧縮された冷媒の放熱器として機能し、前記暖房運転時に、前記第2熱交換器とともに前記第2圧縮要素で圧縮された冷媒の蒸発器として機能する、
冷凍装置(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−83394(P2013−83394A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−223322(P2011−223322)
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】