説明

熱処理装置

【課題】ダウンタイムを短くすることができる熱処理装置を提供する。
【解決手段】熱処理装置1は、蛍光式の光ファイバ温度計22と、ガイド管21と、光ファイバ掃引部24とを備えている。蛍光式の光ファイバ温度計22は、反応管2内の温度を測定する。ガイド管21は、反応管2内に挿通可能であり、蛍光式の光ファイバ温度計22を収容する。光ファイバ掃引部24は、蛍光式の光ファイバ温度計22をガイド管21内で掃引する。蛍光式の光ファイバ温度計22は、光ファイバ掃引部24の掃引量により、反応管2内の所定の温度測定位置に移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程では、被処理体、例えば、半導体ウエハの成膜処理などを行う熱処理装置が用いられている。熱処理装置における成膜処理では、半導体ウエハを収容する反応管内を、成膜すべき薄膜の種類、膜厚などに応じて定められた処理温度に制御することが重要である。
【0003】
このような処理温度の制御方法としては、まず、半導体ウエハを処理する前に、反応管内を定められた処理温度に加熱する。次に、処理温度に加熱された反応管内の空間温度分布を測定する。続いて、測定した空間温度分布が、定められた温度分布と一致するように反応管内の処理温度を調整する。このように調整した処理温度の下、ダミーウエハなどで処理を行い、定められた処理温度で均一な処理がなされているか否かを確認する。
【0004】
このような熱処理における処理温度の制御については、種々の提案がなされている。例えば、特許文献1には、反応管の内壁温度分布を測定した結果から半導体ウエハの温度を推定し、推定した半導体ウエハの温度が所定の値になるようにヒータの設定温度を自動化する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平05−267200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1では、熱処理装置の反応管内の温度分布の測定に熱電対を用いているので、反応管内の温度分布を測定するための準備時間および測定時間がかかってしまう。このため、熱処理装置の立ち上げ時間が長くなってしまい、ダウンタイムが長くなるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ダウンタイムを短くすることができる熱処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる熱処理装置は、
被処理体を収容する処理室内を熱処理する熱処理装置であって、
前記処理室内の温度を測定する蛍光式の光ファイバ温度計と、
前記処理室内に挿通可能であり、前記蛍光式の光ファイバ温度計を収容するガイド管と、
前記蛍光式の光ファイバ温度計を前記ガイド管内で掃引する光ファイバ掃引部と、を備え、
前記蛍光式の光ファイバ温度計は、光ファイバ掃引部の掃引量により前記処理室内の所定の温度測定位置に移動する、ことを特徴とする。
【0009】
前記ガイド管は前記処理室内に常時挿通されていることが好ましい。
【0010】
前記蛍光式の光ファイバ温度計には、当該蛍光式の光ファイバ温度計が前記処理室内の測定位置の最下部を測定する位置に配置されたことを示す下部測定位置マークと、当該蛍光式の光ファイバ温度計が前記処理室内の測定位置の最上部を測定する位置に配置されたことを示す上部測定位置マークと、が設けられ、
前記ガイド管には、前記下部測定位置マーク及び前記上部測定位置マークを検出する位置マーク検出センサが設けられていることが好ましい。
【0011】
前記蛍光式の光ファイバ温度計は、可とう性、耐熱性を有する樹脂で被覆されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ダウンタイムを短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態の熱処理装置を示す図である。
【図2】ガイド管に光ファイバ温度計を挿通した状態を示す図である。
【図3】図1の制御部の構成を示す図である。
【図4】温度調整処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の熱処理装置について説明する。本実施の形態では、図1に示すバッチ式の縦型熱処理装置の場合を例に本発明の熱処理装置を説明する。
【0015】
図1に示すように、熱処理装置1は、略円筒状で有天井の反応管2を備えている。反応管2は、その長手方向が垂直方向に向くように配置されている。反応管2は、耐熱及び耐腐食性に優れた材料、例えば、石英により形成されている。
【0016】
反応管2の下側には、略円筒状のマニホールド3が設けられている。マニホールド3は、その上端と反応管2の下端とが気密に接合されている。マニホールド3には、反応管2内のガスを排気するための排気管4が気密に接続されている。排気管4には、図示しないバルブ、真空ポンプなどからなる圧力調整部が設けられており、反応管2内を所望の圧力(真空度)に調整する。
【0017】
マニホールド3(反応管2)の下方には、蓋体6が配置されている。蓋体6は、ボートエレベータ7により上下動可能に構成され、ボートエレベータ7により蓋体6が上昇するとマニホールド3(反応管2)の下方側(炉口部分)が閉鎖され、ボートエレベータ7により蓋体6が下降すると反応管2の下方側(炉口部分)が開口されるように配置されている。
【0018】
蓋体6の上部には、保温筒(断熱体)8を介して、ウエハボート9が設けられている。ウエハボート9は、被処理体、例えば、半導体ウエハWを収容(保持)するウエハ保持具であり、本実施の形態では、半導体ウエハWが垂直方向に所定の間隔をおいて複数枚、例えば、150枚収容可能に構成されている。そして、ウエハボート9に半導体ウエハWを収容し、ボートエレベータ7により蓋体6を上昇させることにより、半導体ウエハWが反応管2内にロードされる。
【0019】
反応管2の周囲には、反応管2を取り囲むように、例えば、抵抗発熱体からなるヒータ部10が設けられている。このヒータ部10により反応管2の内部が所定の温度に加熱され、この結果、半導体ウエハWが所定の温度に加熱される。ヒータ部10は、例えば、5段に配置されたヒータ11〜15から構成され、ヒータ11〜15には、それぞれ図示しない電力コントローラが接続されている。このため、この電力コントローラにそれぞれ独立して電力を供給することにより、ヒータ11〜15をそれぞれ独立に所望の温度に加熱することができる。このように、本実施の形態では、反応管2内は、このヒータ11〜15により、5つのエリアに区分されている。
【0020】
マニホールド3には、反応管2内に処理ガスを供給する複数の処理ガス供給管が設けられている。なお、図1では、マニホールド3に1つの処理ガス供給管16を描いている。処理ガス供給管16は、マニホールド3の側方からウエハボート9の上部付近まで延びるように形成されている。処理ガス供給管16には、処理ガスの流量を調整するための図示しないマスフローコントローラ(MFC)などが設けられている。このため、処理ガス供給管16から供給される処理ガスは、MFCにより所望の流量に調整され、処理ガス供給管16を介して反応管2内に供給される。
【0021】
また、マニホールド3には、ガイド管(光ファイバ保護管)21が設けられている。ガイド管21は、反応管2内に挿通して反応管2内の温度(温度分布)を測定する光ファイバ温度計22を保護するものであり、その内部で光ファイバ温度計22を掃引(摺動)可能な中空状に形成されている。光ファイバ温度計22としては、400℃以下の温度領域に好適な蛍光式の光ファイバ温度計が用いられる。光ファイバ温度計22は、可とう性、耐熱性を有するように、例えば、ポリイミドで被覆されていることが好ましい。ガイド管21は、マニホールド3の側方から反応管2内をウエハボート9の上部付近まで延びるように形成されている。
【0022】
図2にガイド管21に光ファイバ温度計22を挿通した状態を示す。図2に示すように、光ファイバ温度計22は、光ファイバ掃引用ローラ23を介して、光ファイバ掃引部24に接続されており、光ファイバ掃引部24による掃引量、すなわち、光ファイバ温度計22の送出量によって、反応管2内の温度測定位置(高さ)が制御される。
【0023】
光ファイバ温度計22には、光ファイバ温度計22が反応管2内の測定位置の最下部を測定する位置に配置されたことを示す下部測定位置マーク25が設けられている。また、光ファイバ温度計22には、光ファイバ温度計22が反応管2内の測定位置の最上部を測定する位置に配置されたことを示す上部測定位置マーク26が設けられている。そして、ガイド管21には、光ファイバ温度計22の測定位置マーク25、26を検出する位置マーク検出センサ27が設けられている。このため、光ファイバ温度計22が測定している位置を知ることができる。
【0024】
ここで、反応管2内の温度(温度分布)を測定する温度計に、蛍光式の光ファイバ温度計22を用いているので、熱電対を用いた場合に比べて、反応管2内の温度分布を測定するための準備時間(取り付け時間等)および測定時間を短くすることができる。また、光ファイバ温度計22が細く、可とう性、屈曲性を有することから、ガイド管21も細くでき、反応管2に常設することで、反応管2内の温度分布を測定するための準備時間をさらに短くすることができる。
【0025】
また、熱処理装置1は、反応管2内のガス流量、圧力、処理雰囲気の温度といった処理パラメータを制御するための制御部(コントローラ)50を備えている。制御部50は、MFC、圧力調整部、ヒータ11〜15の電力コントローラ等に制御信号を出力する。図3に制御部50の構成を示す。
【0026】
図3に示すように、制御部50は、レシピ記憶部51と、RAM53と、I/Oポート54と、CPU55と、これらを相互に接続するバス56と、から構成されている。
【0027】
レシピ記憶部51は、EEPROM、フラッシュメモリ、ハードディスクなどから構成され、この熱処理装置1で実行される成膜処理の種類に応じて、制御手順を定めるプロセス用レシピと、CPU55の動作プログラムを記憶されている。また、所望の温度分布を実現するための補正値が記憶されている。
【0028】
レシピ記憶部51には、この熱処理装置1で実行される成膜処理の種類に応じて、制御手順を定めるプロセス用レシピが記憶されている。プロセス用レシピは、ユーザが実際に行う処理(プロセス)毎に用意されるレシピであり、反応管2への半導体ウエハWのロードから、処理済みの半導体ウエハWをアンロードするまでの、各部の温度の変化、各エリアの温度分布の変化、反応管2内の圧力変化、ガスの供給の開始及び停止のタイミング、供給量などを規定する。
【0029】
RAM53は、CPU55のデータエリアなどとして機能する。また、CPU55が動作している間、その動作プログラムが置かれることも多い。
【0030】
I/Oポート54は、温度、圧力、ガスの流量に関する測定信号をCPU55に供給すると共に、CPU55が出力する制御信号を各部(圧力調整部、ヒータ11〜15の電力コントローラ、MFC等)へ出力する。
【0031】
CPU(Central Processing Unit)55は、制御部50の中枢を構成し、レシピ記憶部51に記憶された動作プログラムを実行し、レシピ記憶部51に記憶されているプロセス用レシピに沿って、熱処理装置1の動作を制御する。
バス56は、各部の間で情報を伝達する。
【0032】
次に、以上のように構成された熱処理装置1を用いた反応管2内の温度調整方法(温度調整処理)について説明する。図4は、温度調整処理を説明するためのフローチャートである。なお、熱処理装置1を構成する各部の動作は、制御部50(CPU55)により制御されている。また、本実施の形態では、反応管2内には、モニタウエハ(モニタウエハが収容されているウエハボート9)がロードされている。
【0033】
まず、CPU55は、反応管2内を所定の処理温度に加熱する(ステップS1)。具体的には、CPU55は、図示しない電力コントローラにそれぞれ独立して電力を供給し、ヒータ11〜15をそれぞれ独立に所望の温度に加熱する。
【0034】
次に、CPU55は、処理温度に加熱された反応管2内のエリア温度分布を測定する(ステップS2)。具体的には、CPU55は、光ファイバ掃引部24を制御してガイド管21に光ファイバ温度計22を挿入することにより、反応管2内の測定位置の最上部を測定する位置に光ファイバ温度計22を移動し、この位置での反応管2内の温度を測定する。続いて、この位置での温度測定が完了した後に、光ファイバ掃引部24を制御して光ファイバ温度計22を反応管2内の所定の測定位置に移動し、この位置での反応管2内の温度を測定する。そして、この反応管2内での温度測定を反応管2内の測定位置の最下部を測定する位置まで実行する。この各位置での温度測定に基づいて、反応管2内のエリア温度分布を測定(算出)する。なお、本例では、反応管2内の測定位置の最上部から順番に最下部まで測定したが、反応管2内の測定位置の最下部から順番に最上部まで測定してもよい。
【0035】
ここで、蛍光式の光ファイバ温度計22を用いて反応管2内の空間温度分布を測定しているので、熱電対を用いた場合に比べて、反応管2内の温度分布を測定するための準備時間(取り付け時間等)を短くすることができる。さらに、熱電対を用いた場合に比べて、温度の反応時間が短いため、反応管2内の所定の測定位置への移動を早くすることができるので、反応管2内の温度分布の測定時間を短くすることができる。例えば、従来の熱電対を用いた温度分布の測定時間が1時間であったのに対し、蛍光式の光ファイバ温度計22を用いることにより5分程度で温度分布を測定することができる。また、光ファイバ温度計22が細く、可とう性、屈曲性を有することから、反応管2内の温度分布を測定するための準備時間をさらに短くすることができる。
【0036】
さらに、光ファイバ温度計22に反応管2内の測定位置の最下部を測定する位置に配置されたことを示す下部測定位置マーク25と、反応管2内の測定位置の最上部を測定する位置に配置されたことを示す上部測定位置マーク26とが設けられ、ガイド管21に測定位置マーク25、26を検出する位置マーク検出センサ27が設けられているので、光ファイバ温度計22が測定位置の最上部と最下部との間の位置の温度を測定できる。
【0037】
続いて、CPU55は、測定したエリア温度分布が、定められた温度分布と一致するか否かを判別する(ステップS3)。CPU55は、測定した空間温度分布が、定められた温度分布と一致しないと判別すると(ステップS3;No)、レシピ記憶部51に記憶されたヒータ11〜15の温度と各エリア温度分布との関係を示す補正値を更新し、反応管2内の各部の処理温度(ヒータ11〜15の温度)を変更し(ステップS4)、ステップS1に戻る。
【0038】
CPU55は、測定した空間温度分布が、定められた温度分布と一致すると判別すると(ステップS3;Yes)、反応管2内のモニタウエハに所定の処理、例えば、成膜処理を実施する(ステップS5)。所定の処理が終了すると、CPU55は、モニタウエハに所望の処理が行われているか否かを判別する(ステップS6)。モニタウエハに成膜処理を実施した場合、モニタウエハに薄膜が均一に成膜されているか否かを判別する。例えば、成膜処理が終了すると、測定者は、モニタウエハに薄膜が均一に成膜されているか否かを判別し、制御部50のI/Oポート54に接続された図示しない操作パネルを操作して、その結果を入力する。CPU55は、測定者から入力された結果に基づいて、モニタウエハに薄膜が均一に成膜されているか否かを判別する。
【0039】
CPU55は、モニタウエハに所望の処理が行われていないと判別すると(ステップS6;No)、レシピ記憶部51に記憶された、反応管2内の各部の処理温度(ヒータ11〜15の温度)を変更し(ステップS7)、ステップS5に戻る。CPU55は、モニタウエハに所望の処理が行われていると判別すると(ステップS6;Yes)、この処理を終了する。
【0040】
本実施の形態の効果を確認するため、上記温度調整処理に沿って、反応管2内の温度調整を行った後、半導体ウエハWに薄膜を形成したところ、半導体ウエハWに所望の膜厚の薄膜を形成できることが確認できた。このため、この温度調整処理により、反応管2内の温度を良好に調整されていることが確認できた。
【0041】
以上説明したように、本実施の形態によれば、蛍光式の光ファイバ温度計22を用いて反応管2内の空間温度分布を測定しているので、熱電対を用いた場合に比べて、反応管2内の温度分布を測定するための準備時間(取り付け時間等)および測定時間を短くすることができる。このため、熱処理装置1のダウンタイムを短くすることができる。
【0042】
また、本実施の形態によれば、光ファイバ温度計22が細く、可とう性、屈曲性を有することから、ガイド管21を常設することで、反応管2内の温度分布を測定するための準備時間をさらに短くすることができる。このため、熱処理装置1のダウンタイムをさらに短くすることができる。
【0043】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な他の実施の形態について説明する。
【0044】
上記実施の形態では、熱処理装置1にガイド管(光ファイバ保護管)21が常設されている場合を例に本発明を説明したが、ガイド管21が常設されていなくてもよい。この場合、ガイド管21は、温度分布測定の際に熱処理装置1に取り付けられる。
【0045】
上記実施の形態では、ガイド管21がマニホールド3に挿通されている場合を例に本発明を説明したが、ガイド管21は反応管2内の挿通されていればよく、例えば、蓋体6に挿通されていてもよい。
【0046】
上記実施の形態では、光ファイバ温度計22に下部測定位置マーク25、及び、上部測定位置マーク26が設けられている場合を例に本発明を説明したが、これらの測定位置マークが設けられていなくてもよい。この場合にも、熱処理装置1のダウンタイムを短くすることができる。また、光ファイバ温度計22に下部測定位置マーク25、及び、上部測定位置マーク26だけでなく、光ファイバ温度計22により反応管2内を測定する全ての測定位置に測定位置マークが設けられていてもよい。この場合、光ファイバ温度計22による測定位置による測定を確実に行うことができる。
【0047】
上記実施の形態では、薄膜形成装置1として、単管構造のバッチ式熱処理装置の場合を例に本発明を説明したが、例えば、反応管2が内管と外管とから構成された二重管構造のバッチ式縦型熱処理装置に本発明を適用することも可能である。また、被処理体は半導体ウエハWに限定されるものではなく、例えば、LCD用のガラス基板等にも適用することができる。
【0048】
本発明の実施の形態にかかる制御部50は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、汎用コンピュータに、上述の処理を実行するためのプログラムを格納した記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROMなど)から当該プログラムをインストールすることにより、上述の処理を実行する制御部50を構成することができる。
【0049】
そして、これらのプログラムを供給するための手段は任意である。上述のように所定の記録媒体を介して供給できる他、例えば、通信回線、通信ネットワーク、通信システムなどを介して供給してもよい。この場合、例えば、通信ネットワークのダウンロードページに当該プログラムを掲示し、これをネットワークを介して搬送波に重畳して提供してもよい。そして、このように提供されたプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行することができる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、熱処理装置に有用である。
【符号の説明】
【0051】
1 熱処理装置
2 反応管
3 マニホールド
4 排気管
6 蓋体
7 ボートエレベータ
8 保温筒
9 ウエハボート
10 ヒータ部
11〜15 ヒータ
16 処理ガス導入管
21 ガイド管
22 光ファイバ温度計
23 光ファイバ掃引用ローラ
24 光ファイバ掃引部
25 下部測定位置マーク
26 上部測定位置マーク
27 位置マーク検出センサ
50 制御部
51 レシピ記憶部
53 RAM
54 I/Oポート
55 CPU
56 バス
W 半導体ウエハ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理体を収容する処理室内を熱処理する熱処理装置であって、
前記処理室内の温度を測定する蛍光式の光ファイバ温度計と、
前記処理室内に挿通可能であり、前記蛍光式の光ファイバ温度計を収容するガイド管と、
前記蛍光式の光ファイバ温度計を前記ガイド管内で掃引する光ファイバ掃引部と、を備え、
前記蛍光式の光ファイバ温度計は、光ファイバ掃引部の掃引量により前記処理室内の所定の温度測定位置に移動する、ことを特徴とする熱処理装置。
【請求項2】
前記ガイド管は前記処理室内に常時挿通されている、ことを特徴とする請求項1に記載の熱処理装置。
【請求項3】
前記蛍光式の光ファイバ温度計には、当該蛍光式の光ファイバ温度計が前記処理室内の測定位置の最下部を測定する位置に配置されたことを示す下部測定位置マークと、当該蛍光式の光ファイバ温度計が前記処理室内の測定位置の最上部を測定する位置に配置されたことを示す上部測定位置マークと、が設けられ、
前記ガイド管には、前記下部測定位置マーク及び前記上部測定位置マークを検出する位置マーク検出センサが設けられている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の熱処理装置。
【請求項4】
前記蛍光式の光ファイバ温度計は、可とう性、耐熱性を有する樹脂で被覆されている、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−77643(P2013−77643A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−215478(P2011−215478)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】