説明

熱媒供給装置

【課題】配管が簡易でシンプルなものであり、熱交換器として構造が複雑な三流体熱交換器等の構造を採用する必要がなく、循環ポンプや熱交換器の数を極力少なくして、構成の簡素化及びコストの低減を図る。
【解決手段】上水の圧力で給湯タンク2から取り出した水をバーナー加熱式熱交換器6を経由して給湯利用箇所1に供給する第1水路と、循環ポンプ3の圧力でバーナー加熱式熱交換器6と負荷熱交換器7とヒートポンプ加熱式熱交換器5を経由して水が循環する第2水路と、循環ポンプ3の圧力でヒートポンプ加熱式熱交換器5と負荷熱交換器7を経由して水が循環する第3水路とを備え、第1水路と第2水路は、バーナー加熱式熱交換器6を含む水路が少なくとも共通に構成され、第2水路と第3水路は、循環ポンプ3と負荷熱交換器7とヒートポンプ加熱式熱交換器5を含む水路が少なくとも共通に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯利用箇所に供給する水を貯留する給湯タンクと、水路の水を循環させる循環ポンプと、ヒートポンプ装置により水を加熱するヒートポンプ加熱式熱交換器と、バーナー燃焼装置により水を加熱するバーナー加熱式熱交換器と、暖房負荷と追焚負荷の少なくとも一方で熱を消費する負荷熱交換器とを備えた熱媒供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような熱媒供給装置は、給湯タンクに貯留されている水をヒートポンプ加熱式熱交換器やバーナー加熱式熱交換器にて加熱して温水とし、給湯利用箇所に供給するとともに、ヒートポンプ加熱式熱交換器やバーナー加熱式熱交換器にて循環水を加熱して温水とし、その循環温水を負荷熱交換器に供給して暖房負荷や追焚負荷での熱消費に用いている。
【0003】
従来の熱媒供給装置では、上水の圧力で給湯タンクから取り出した水を第1バーナー加熱式熱交換器を経由して給湯利用箇所に供給する給湯用水路と、第1循環ポンプの圧力で給湯タンクから取り出した水をヒートポンプ加熱式熱交換器を経由して給湯タンクに戻すタンク循環用水路と、第2循環ポンプの圧力でヒートポンプ加熱式熱交換器と第2バーナー加熱式熱交換器と負荷熱交換器を経由して水が循環する負荷循環用水路とが備えられている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0004】
そして、特許文献1、2に記載の装置では、給湯用水路が、上水の圧力によって給湯タンクに貯留されている温水を給湯利用箇所に供給することができるとともに、給湯タンクに温水が貯留されていないときでも、給湯タンクに貯留されている水を第1バーナー加熱式熱交換器にて加熱して温水とし、その温水を給湯利用箇所に供給可能に構成されている。このように、給湯用水路は、上水の圧力によって、給湯タンクの水を用いて給湯利用箇所に温水を供給するものであるが、タンク循環用水路では、第1循環ポンプの圧力により水を循環させており、負荷循環用水路も、第2循環ポンプの圧力により水を循環させている。
【0005】
また、特許文献1、2に記載の装置では、給湯用水路とタンク循環用水路と負荷循環用水路との夫々は、独立して水を通流させる回路として構成されている。そして、給湯用水路及び負荷循環用水路の夫々に、バーナー加熱式熱交換器が各別に設けられており、タンク循環用水路及び負荷循環用水路の夫々に、循環ポンプが各別に設けられている。また、ヒートポンプ加熱式熱交換器では、ヒートポンプ装置の媒体とタンク循環用水路の水とを熱交換させるとともに、ヒートポンプ装置の媒体と負荷循環用水路の水とを熱交換させるために、三流体熱交換器にて構成されている。
【0006】
別の従来の熱媒供給装置では、上水の圧力で給湯タンクから取り出した水をそのまま給湯利用箇所に供給する給湯用水路と、循環ポンプの圧力でヒートポンプ加熱式熱交換器と負荷熱交換器を経由して水が循環する第1負荷循環用水路と、循環ポンプの圧力でバーナー加熱式熱交換器と負荷熱交換器を経由して水が循環する第2負荷循環用水路とが備えられている(例えば、特許文献3参照。)。
この特許文献3に記載の装置では、循環ポンプ及びバーナー加熱式熱交換器が1つずつ設けられており、第1負荷循環用水路と第2負荷循環用水路が、循環ポンプとヒートポンプ加熱式熱交換器とバーナー加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−299941号公報
【特許文献2】特開2009−299942号公報
【特許文献3】特開2001−317806号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記特許文献1、2に記載の装置では、給湯用水路とタンク循環用水路と負荷循環用水路との夫々が独立して水を通流させる回路として構成されているので、水を通流させる流路部位を別々に配管しなければならない。よって、流路部位の数が多数になるとともに、その多数の流路部位を限られたスペースに配管しなければならず、配管が複雑になるという問題が生じる。
また、上記特許文献1、2に記載の装置では、循環ポンプ及びバーナー加熱式熱交換器の夫々が2つずつ設けられているので、部材点数が増加してコストアップに繋がるとともに、構成の複雑化を招くものとなっている。しかも、ヒートポンプ加熱式熱交換器が、構造が複雑な三流体熱交換器にて構成されているので、構成の複雑化がより顕著なものとなっている。
【0009】
上記特許文献3に記載の装置では、第1負荷循環用水路と第2負荷循環用水路が、循環ポンプとヒートポンプ加熱式熱交換器とバーナー加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成されているので、特許文献1、2に記載の装置に比べて、流路部位の数を減らすことができ、配管が複雑になるという問題や、構成の複雑化及びコストアップを招くという問題を解消できるとも考えられる。
しかしながら、上記特許文献3に記載の装置では、上記特許文献1、2に記載の装置とは異なり、給湯用水路が、上水の圧力で給湯タンクから取り出した水をそのまま給湯利用箇所に供給する。したがって、給湯タンクの水を加熱して供給することができないため、給湯設定温度より少しでも温度が低い水が給湯タンクに貯留されているときには、温水を給湯タンクから全く供給することができない。そこで、循環ポンプ経由で供給された上水をバーナー加熱式熱交換器を経由して給湯利用箇所に供給する水路等を新たに備えなければならない。その為に、新たな流路部位を備えなければならず、結局、流路部位の数や部材点数が増加し、配管が複雑になり、構成の複雑化を招く虞がある。
【0010】
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、配管が簡易でシンプルなものであり、熱交換器として構造が複雑な三流体熱交換器等の構造を採用する必要がなく、循環ポンプや熱交換器や弁の数を極力少なくして、構成の簡素化及びコストの低減を図ることができる熱媒供給装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的を達成するために、本発明に係る熱媒供給装置の特徴構成は、給湯利用箇所に供給する水を貯留する給湯タンクと、水路の水を循環させる循環ポンプと、ヒートポンプ装置により水を加熱するヒートポンプ加熱式熱交換器と、バーナー燃焼装置により水を加熱するバーナー加熱式熱交換器と、暖房負荷と追焚負荷の少なくとも一方で熱を消費する負荷熱交換器と、上水の圧力で前記給湯タンクから取り出した水を前記バーナー加熱式熱交換器を経由して前記給湯利用箇所に供給する第1水路と、前記循環ポンプの圧力で前記バーナー加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を経由して水が循環する第2水路と、前記循環ポンプの圧力で前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器を経由して水が循環する第3水路とを備え、前記第1水路と前記第2水路は、前記バーナー加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成され、前記第2水路と前記第3水路は、前記循環ポンプと前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成されている点にある。
【0012】
本特徴構成によれば、第1水路が、上水の圧力で給湯タンクから取り出した水をバーナー加熱式熱交換器を経由して給湯利用箇所に供給するので、上水の圧力によって給湯タンクに貯留されている温水を給湯利用箇所に供給することができるとともに、給湯タンクに給湯設定温度より温度が低い水が貯留されているときでも、給湯タンクに貯留されている水をバーナー加熱式熱交換器にて加熱して温水とし、その温水を給湯利用箇所に供給することができる。すなわち、少なくとも上水の圧力で給湯タンクから取り出した水をバーナー加熱式熱交換器を経由して給湯利用箇所に供給する第1水路を備えている。これにより、第1水路では、給湯タンクの水をバーナー加熱式熱交換器を経由して給湯利用箇所に供給するために、少なくとも上水の圧力を用いることができる。また、第2水路又は第3水路が、同一の循環ポンプの圧力で、給湯タンクを介さずに、バーナー加熱式熱交換器又はヒートポンプ加熱式熱交換器にて加熱した水を負荷熱交換器に供給することができる。
【0013】
そして、第1水路と第2水路の間では、バーナー加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通であり、第2水路と第3水路は、循環ポンプと負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通であるので、1つの流路部位を各水路にて共通のものとして利用でき、流路部位の数を少なくすることができるとともに、循環ポンプ、バーナー加熱式熱交換器、及び、ヒートポンプ加熱式熱交換器の夫々を1つずつ設けるだけでよい。したがって、配管が簡易でシンプルなものであり、熱交換器として構造が複雑な三流体熱交換器等の構造を採用する必要がなく、循環ポンプや熱交換器の数を極力少なくして、構成の簡素化及びコストの低減を図ることができる熱媒供給装置を実現できる。
【0014】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、前記第1水路と前記第3水路は、独立して水を通流させるように構成されている点にある。
【0015】
本特徴構成によれば、第1水路と第3水路が、独立して水を通流させるので、第1水路は、循環ポンプの圧力の影響を受けることなく、ヒートポンプ加熱式熱交換器を介さずに、上水の圧力によって給湯タンクの水をバーナー加熱式熱交換器を経由して給湯利用箇所に供給することができるとともに、第3水路は、上水の圧力の影響をうけることなく、バーナー加熱式熱交換器を介さずに、循環ポンプの圧力によってヒートポンプ加熱式熱交換器と負荷熱交換器を経由して水を循環させることができる。したがって、第1水路にて、上水の圧力で給湯タンクから取り出した水をバーナー加熱式熱交換器を経由して給湯利用箇所に供給することと、循環ポンプの圧力でヒートポンプ加熱式熱交換器と負荷熱交換器を経由して水が循環することを、お互いに干渉することなく同時に行うことができる。したがって、給湯利用箇所への給湯とヒートポンプ加熱式熱交換器を熱源とする暖房負荷又は追焚負荷での熱消費を容易に同時に行うことができる。
【0016】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、前記給湯タンクに接続されて上水を前記給湯タンクに給水する第1流路部位と、前記給湯タンクと前記バーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、前記バーナー加熱式熱交換器と前記給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、前記第3流路部位の途中部位と前記負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を接続する第5流路部位と、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第2流路部位の途中部位を接続して前記循環ポンプが設けられた第6流路部位と、前記第6流路部位における前記循環ポンプと前記第2流路部位への接続箇所までの間の部位及び前記第4流路部位における前記第1開閉弁又は前記第1比例弁と前記負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位とが備えられ、前記第1水路は、前記第1流路部位と前記給湯タンクと前記第2流路部位と前記バーナー加熱式熱交換器と前記第3流路部位とから構成され、前記第2水路は、前記バーナー加熱式熱交換器と前記第3流路部位の一部と前記第4流路部位と前記負荷熱交換器と前記第5流路部位と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位と前記第2流路部位の一部とから構成され、前記第3水路は、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位の一部と前記第7流路部位と前記第4流路部位の一部と前記負荷熱交換器と前記第5流路部位とから構成されている点にある。
【0017】
本特徴構成によれば、流路部位として、第1〜第7流路部位の7つの流路部位が備えられるが、第1水路、第2水路、及び、第3水路の夫々が、複数の流路部位を組み合わせて適切に構成することができる。そして、第1水路と第2水路は、第2流路部位の一部、バーナー加熱式熱交換器、及び、第3流路部位の一部を共通に構成することができる。また、第2水路と第3水路は、第4流路部位の一部、負荷熱交換器、第5流路部位の全て、ヒートポンプ加熱式熱交換器、第6流路部位の一部、及び、循環ポンプを共通に構成することができる。さらに、第1水路と第3水路は、別々の流路部位にて構成することができる。したがって、第1水路、第2水路、及び、第3水路の間で、共通な流路部位を備えながら、開閉弁や比例弁を適宜切り換えることで、各水路を適切に構成することができるとともに、開閉弁や比例弁の数を極力少なくして、部材点数の増加を適切に防止して構成の簡素化を図ることができる。
【0018】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、前記給湯タンクに接続されて上水を前記給湯タンクに給水する第1流路部位と、前記給湯タンクと前記バーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、前記バーナー加熱式熱交換器と前記給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、前記第3流路部位の途中部位と前記負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を接続して前記循環ポンプが設けられた第5流路部位と、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第2流路部位の途中部位を接続する第6流路部位と、前記第6流路部位及び前記第4流路部位における前記第1開閉弁又は前記第1比例弁と前記負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位とが備えられ、前記第1水路は、前記第1流路部位と前記給湯タンクと前記第2流路部位と前記バーナー加熱式熱交換器と前記第3流路部位とから構成され、前記第2水路は、前記バーナー加熱式熱交換器と前記第3流路部位の一部と前記第4流路部位と前記負荷熱交換器と前記第5流路部位と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位と前記第2流路部位の一部とから構成され、前記第3水路は、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位の一部と前記第7流路部位と前記第4流路部位の一部と前記負荷熱交換器と前記第5流路部位とから構成されている点にある。
【0019】
第1〜第7流路部位の7つの流路部位が備えられた上述の特徴構成では、循環ポンプが第6流路部位に配置されている。この本特徴構成でも、流路部位として、第1〜第7流路部位の7つの流路部位が備えられており、循環ポンプが第5流路部位に配置されている点で異なるが、上述の特徴構成で述べた作用効果と同様の作用効果を有する。つまり、第1〜第7流路部位を組み合わせて、第1水路、第2水路、及び、第3水路の間で、共通な流路部位を備えながら、開閉弁や比例弁を適宜切り換えることで、各水路を適切に構成することができるとともに、開閉弁や比例弁の数を極力少なくして、部材点数の増加を適切に防止して構成の簡素化を図ることができる。
【0020】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、前記第1水路と前記第3水路は、前記循環ポンプと前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成されている点にある。
【0021】
本特徴構成によれば、第1水路は、上水の圧力で給湯タンクから取り出した水をバーナー加熱式熱交換器を経由して給湯利用箇所に供給するとともに、上水の圧力や循環ポンプの圧力でヒートポンプ加熱式熱交換器を経由して水を給湯利用箇所に供給することができる。したがって、給湯利用箇所に給湯するときに、給湯タンクに貯留されている温水や水を供給するだけでなく、ヒートポンプ加熱式熱交換器にて加熱された水をも供給することができる。よって、給湯タンクに蓄熱されている熱だけでなく、ヒートポンプ装置から取得した熱をも、給湯利用箇所に供給することができ、エネルギー効率の向上を図ることができる。
【0022】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、前記給湯タンクに接続されて上水を前記給湯タンクに給水する第1流路部位と、前記給湯タンクと前記バーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、前記バーナー加熱式熱交換器と前記給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、前記第3流路部位の途中部位と前記負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を接続する第5流路部位と、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第2流路部位の途中部位を接続して前記循環ポンプが設けられた第6流路部位と、前記第6流路部位における前記循環ポンプと前記第2流路部位への接続箇所までの間の部位及び前記第4流路部位における前記第1開閉弁又は前記第1比例弁と前記負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位と、前記第1流路部位の途中部位と前記第5流路部位の途中部位とを接続する第8流路部位とが備えられ、前記第1水路は、前記第1流路部位と前記給湯タンクと前記第2流路部位と前記第8流路部位と前記第5流路部位の一部と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位と前記バーナー加熱式熱交換器と前記第3流路部位とから構成され、前記第2水路は、前記バーナー加熱式熱交換器と前記第3流路部位の一部と前記第4流路部位と前記負荷熱交換器と前記第5流路部位と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位と前記第2流路部位の一部とから構成され、前記第3水路は、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位の一部と前記第7流路部位と前記第4流路部位の一部と前記負荷熱交換器と前記第5流路部位とから構成されている点にある。
【0023】
本特徴構成によれば、流路部位として、第1〜第8流路部位の8つの流路部位が備えられるが、第1水路、第2水路、及び、第3水路の夫々が、複数の流路部位を組み合わせて適切に構成することができる。そして、第1水路と第2水路は、第2流路部位の一部、バーナー加熱式熱交換器、第3流路部位の一部、第5流路部位の一部、ヒートポンプ加熱式熱交換器、第6流路部位の全て、及び、循環ポンプを共通に構成することができる。また、第2水路と第3水路は、第4流路部位の一部、負荷熱交換器、第5流路部位の全て、ヒートポンプ加熱式熱交換器、第6流路部位の一部、及び、循環ポンプを共通に構成することができる。さらに、第1水路と第3水路は、第5流路部位の一部、ヒートポンプ加熱式熱交換器、第6流路部位の一部、循環ポンプを共通に構成することができる。したがって、第1水路、第2水路、及び、第3水路の間で、共通な流路部位を備えながら、開閉弁や比例弁を適宜切り換えることで、各水路を適切に構成することができるとともに、開閉弁や比例弁の数を極力少なくして、部材点数の増加を適切に防止して構成の簡素化を図ることができる。
【0024】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、前記給湯タンクに接続されて上水を前記給湯タンクに給水する第1流路部位と、前記給湯タンクと前記バーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、前記バーナー加熱式熱交換器と前記給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、前記第3流路部位の途中部位と前記負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を接続して前記循環ポンプが設けられた第5流路部位と、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第2流路部位の途中部位を接続する第6流路部位と、前記第6流路部位及び前記第4流路部位における前記第1開閉弁又は前記第1比例弁と前記負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位と、前記第1流路部位の途中部位と前記第5流路部位における前記負荷熱交換器と前記循環ポンプの間の部位とを接続する第8流路部位とが備えられ、前記第1水路は、前記第1流路部位と前記給湯タンクと前記第2流路部位と前記第8流路部位と前記第5流路部位の一部と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位と前記バーナー加熱式熱交換器と前記第3流路部位とから構成され、前記第2水路は、前記バーナー加熱式熱交換器と前記第3流路部位の一部と前記第4流路部位と前記負荷熱交換器と前記第5流路部位と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位と前記第2流路部位の一部とから構成され、前記第3水路は、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位の一部と前記第7流路部位と前記第4流路部位の一部と前記負荷熱交換器と前記第5流路部位とから構成されている点にある。
【0025】
第1〜第8流路部位の8つの流路部位が備えられた上述の特徴構成では、循環ポンプが第6流路部位に配置されている。この本特徴構成でも、流路部位として、第1〜第8流路部位の8つの流路部位が備えられており、循環ポンプが第5流路部位に配置されている点で異なるが、上述の特徴構成で述べた作用効果と同様の作用効果を有する。つまり、第1〜第8流路部位を組み合わせて、第1水路、第2水路、及び、第3水路の間で、共通な流路部位を備えながら、開閉弁や比例弁を適宜切り換えることで、各水路を適切に構成することができるとともに、開閉弁や比例弁の数を極力少なくして、部材点数の増加を適切に防止して構成の簡素化を図ることができる。
【0026】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、前記第1水路と前記第2水路は、前記循環ポンプと前記バーナー加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成されている点にある。
【0027】
本特徴構成によれば、第1水路は、上水の圧力で給湯タンクから取り出した水をバーナー加熱式熱交換器に供給できるとともに、循環ポンプの圧力でバーナー加熱式熱交換器と負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を経由して循環される水をもバーナー加熱式熱交換器に供給できる。これにより、例えば、バーナー加熱式熱交換器の圧力損失が大きくても、上水の圧力だけでなく、循環ポンプの圧力をも利用して、バーナー加熱式熱交換器に対して水を供給することができるとともに、給湯タンクから取り出した水だけでなく、バーナー加熱式熱交換器と負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を経由して循環される水をも、バーナー加熱式熱交換器に供給して、給湯利用箇所に供給される水の水量として十分な水量を確保することができる。しかも、給湯タンクから取り出した水がバーナー加熱式熱交換器にて加熱された水と混合されて、その混合された水がバーナー加熱式熱交換器に供給されるので、バーナー加熱式熱交換器に供給される水の温度が比較的安定した温度となる。その結果、バーナー加熱式熱交換器を経由して給湯利用箇所に供給される水の温度も安定した温度とすることができ、給湯利用箇所にて要求されている給湯設定温度の水を安定して供給することができる。
【0028】
そして、循環ポンプとバーナー加熱式熱交換器と負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通となるように、第1水路と第2水路を構成するための回路構成として、以下のように構成することができる。
【0029】
つまり、給湯タンクに接続されて上水を給湯タンクに給水する第1流路部位と、給湯タンクとバーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、バーナー加熱式熱交換器と給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、第3流路部位の途中部位と負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を接続する第5流路部位と、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第2流路部位の途中部位を接続して循環ポンプが設けられた第6流路部位と、第6流路部位における循環ポンプと第2流路部位への接続箇所までの間の部位及び第4流路部位における第1開閉弁又は第1比例弁と負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位とを備え、第1水路を、第1流路部位と給湯タンクと第2流路部位とバーナー加熱式熱交換器と第3流路部位と第4流路部位と負荷熱交換器と第5流路部位とヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位とで構成し、第2水路を、バーナー加熱式熱交換器と第3流路部位の一部と第4流路部位と負荷熱交換器と第5流路部位とヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位と第2流路部位の一部とで構成し、第3水路を、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位の一部と第7流路部位と第4流路部位の一部と負荷熱交換器と第5流路部位とで構成することができる。
【0030】
また、給湯タンクに接続されて上水を給湯タンクに給水する第1流路部位と、給湯タンクとバーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、バーナー加熱式熱交換器と給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、第3流路部位の途中部位と負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を接続して循環ポンプが設けられた第5流路部位と、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第2流路部位の途中部位を接続する第6流路部位と、第6流路部位及び第4流路部位における第1開閉弁又は第1比例弁と負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位とを備え、第1水路を、第1流路部位と給湯タンクと第2流路部位とバーナー加熱式熱交換器と第3流路部位と第4流路部位と負荷熱交換器と第5流路部位とヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位とで構成し、第2水路を、バーナー加熱式熱交換器と第3流路部位の一部と第4流路部位と負荷熱交換器と第5流路部位とヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位と第2流路部位の一部とで構成し、第3水路を、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位の一部と第7流路部位と第4流路部位の一部と負荷熱交換器と第5流路部位とで構成することもできる。
【0031】
このように、第1〜第7流路部位を組み合わせることで、第1水路、第2水路、第3水路の夫々を適切に構成することができ、開閉弁や比例弁の数を極力少なくして、部材点数の増加を適切に防止して構成の簡素化を図ることができる。
【0032】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、少なくとも前記バーナー加熱式熱交換器をバイパスして前記循環ポンプの圧力を使わずに上水の圧力で前記給湯タンクから取り出した水を前記給湯利用箇所に直接供給する第1バイパス水路を形成可能に構成されている点にある。
【0033】
本特徴構成によれば、第1バイパス水路では、バーナー加熱式熱交換器を介さずに、給湯タンクの水を給湯利用箇所に供給することができるので、第1バイパス水路にて給湯利用箇所への給湯を行っているときには、バーナー加熱式熱交換器を他の熱源として利用することができる。したがって、第1バイパス水路にて、上水の圧力で給湯タンクから取り出した水を給湯利用箇所に供給することと、第2水路にて、循環ポンプの圧力でバーナー加熱式熱交換器と負荷熱交換器を経由して水を循環させることを、お互いに干渉することなく同時に行うことができる。その結果、給湯利用箇所への給湯とバーナー加熱式熱交換器を熱源とする暖房負荷又は追焚負荷での熱消費を容易に同時に行うことができる。
【0034】
ここで、第1バイパス水路を形成するための回路構成としては、下記のように構成することができる。
つまり、給湯タンクに接続されて上水を給湯タンクに給水する第1流路部位と、給湯タンクとバーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、バーナー加熱式熱交換器と給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、第3流路部位の途中部位と負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を接続する第5流路部位と、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第2流路部位の途中部位を接続して循環ポンプが設けられた第6流路部位と、第6流路部位における循環ポンプと第2流路部位への接続箇所までの間の部位及び第4流路部位における第1開閉弁又は第1比例弁と負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位と、第2流路部位における給湯タンクと第6流路部位への接続箇所までの間の部位及び第3流路部位における第4流路部位への接続箇所と給湯利用箇所までの間の部位を接続する第1バイパス流路部位とを備え、第1水路を、第1流路部位と給湯タンクと第2流路部位とバーナー加熱式熱交換器と第3流路部位とで構成し、第1バイパス水路を、第1流路部位と給湯タンクと第2流路部位の一部と第1バイパス流路部位と第3流路部位の一部とで構成し、第2水路を、バーナー加熱式熱交換器と第3流路部位の一部と第4流路部位と負荷熱交換器と第5流路部位とヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位と第2流路部位の一部とで構成し、第3水路を、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位の一部と第7流路部位と第4流路部位の一部と負荷熱交換器と第5流路部位とで構成することができる。
【0035】
また、給湯タンクに接続されて上水を給湯タンクに給水する第1流路部位と、給湯タンクとバーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、バーナー加熱式熱交換器と給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、第3流路部位の途中部位と負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を接続して循環ポンプが設けられた第5流路部位と、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第2流路部位の途中部位を接続する第6流路部位と、第6流路部位及び第4流路部位における第1開閉弁又は第1比例弁と負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位と、第2流路部位における給湯タンクと第6流路部位への接続箇所までの間の部位及び第3流路部位における第4流路部位への接続箇所と給湯利用箇所までの間の部位を接続する第1バイパス流路部位とを備え、第1水路を、第1流路部位と給湯タンクと第2流路部位とバーナー加熱式熱交換器と第3流路部位とで構成し、第1バイパス水路を、第1流路部位と給湯タンクと第2流路部位の一部と第1バイパス流路部位と第3流路部位の一部とで構成し、第2水路を、バーナー加熱式熱交換器と第3流路部位の一部と第4流路部位と負荷熱交換器と第5流路部位とヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位と第2流路部位の一部とで構成し、第3水路を、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位の一部と第7流路部位と第4流路部位の一部と負荷熱交換器と第5流路部位とで構成することができる。
【0036】
そして、第1水路と第3水路は、循環ポンプとヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成されているとともに、第1バイパス水路を形成するための回路構成としては、下記のように構成することができる。
【0037】
つまり、給湯タンクに接続されて上水を給湯タンクに給水する第1流路部位と、給湯タンクとバーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、バーナー加熱式熱交換器と給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、第3流路部位の途中部位と負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を接続する第5流路部位と、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第2流路部位の途中部位を接続して循環ポンプが設けられた第6流路部位と、第6流路部位における循環ポンプと第2流路部位への接続箇所までの間の部位及び第4流路部位における第1開閉弁又は第1比例弁と負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位と、第1流路部位の途中部位と第5流路部位の途中部位とを接続する第8流路部位と、第2流路部位における給湯タンクと第6流路部位への接続箇所までの間の部位及び第3流路部位における第4流路部位への接続箇所と給湯利用箇所までの間の部位を接続する第1バイパス流路部位とを備え、第1水路を、第1流路部位と給湯タンクと第2流路部位と第8流路部位と第5流路部位の一部とヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位とバーナー加熱式熱交換器と第3流路部位とで構成し、第1バイパス水路を、第1流路部位と給湯タンクと第2流路部位の一部と第1バイパス流路部位と第3流路部位の一部とで構成し、第2水路を、バーナー加熱式熱交換器と第3流路部位の一部と第4流路部位と負荷熱交換器と第5流路部位とヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位と第2流路部位の一部とで構成し、第3水路を、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位の一部と第7流路部位と第4流路部位の一部と負荷熱交換器と第5流路部位とで構成することができる。
【0038】
また、給湯タンクに接続されて上水を給湯タンクに給水する第1流路部位と、給湯タンクとバーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、バーナー加熱式熱交換器と給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、第3流路部位の途中部位と負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を接続して循環ポンプが設けられた第5流路部位と、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第2流路部位の途中部位を接続する第6流路部位と、第6流路部位及び第4流路部位における第1開閉弁又は第1比例弁と負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位と、第1流路部位の途中部位と第5流路部位における負荷熱交換器と循環ポンプの間の部位とを接続する第8流路部位と、第2流路部位における給湯タンクと第6流路部位への接続箇所までの間の部位及び第3流路部位における第4流路部位への接続箇所と給湯利用箇所までの間の部位を接続する第1バイパス流路部位とを備え、第1水路を、第1流路部位と給湯タンクと第2流路部位と第8流路部位と第5流路部位の一部とヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位とバーナー加熱式熱交換器と第3流路部位とで構成し、第1バイパス水路を、第1流路部位と給湯タンクと第2流路部位の一部と第1バイパス流路部位と第3流路部位の一部とで構成し、第2水路を、バーナー加熱式熱交換器と第3流路部位の一部と第4流路部位と負荷熱交換器と第5流路部位とヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位と第2流路部位の一部とで構成し、第3水路を、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位の一部と第7流路部位と第4流路部位の一部と負荷熱交換器と第5流路部位とで構成することができる。
【0039】
更に、第1水路と第2水路は、循環ポンプとバーナー加熱式熱交換器と負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成されているとともに、第1バイパス水路を形成するための回路構成としては、下記のように構成することができる。
【0040】
つまり、給湯タンクに接続されて上水を給湯タンクに給水する第1流路部位と、給湯タンクとバーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、バーナー加熱式熱交換器と給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、第3流路部位の途中部位と負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を接続する第5流路部位と、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第2流路部位の途中部位を接続して循環ポンプが設けられた第6流路部位と、第6流路部位における循環ポンプと第2流路部位への接続箇所までの間の部位及び第4流路部位における第1開閉弁又は第1比例弁と負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位と、第2流路部位における給湯タンクと第6流路部位への接続箇所までの間の部位及び第3流路部位における第4流路部位への接続箇所と給湯利用箇所までの間の部位を接続する第1バイパス流路部位とを備え、第1水路を、第1流路部位と給湯タンクと第2流路部位とバーナー加熱式熱交換器と第3流路部位と第4流路部位と負荷熱交換器と第5流路部位とヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位とで構成し、第1バイパス水路を、第1流路部位と給湯タンクと第2流路部位の一部と第1バイパス流路部位と第3流路部位の一部とで構成し、第2水路を、バーナー加熱式熱交換器と第3流路部位の一部と第4流路部位と負荷熱交換器と第5流路部位とヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位と第2流路部位の一部とで構成し、第3水路を、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位の一部と第7流路部位と第4流路部位の一部と負荷熱交換器と第5流路部位とで構成することができる。
【0041】
また、給湯タンクに接続されて上水を給湯タンクに給水する第1流路部位と、給湯タンクとバーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、バーナー加熱式熱交換器と給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、第3流路部位の途中部位と負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を接続して循環ポンプが設けられた第5流路部位と、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第2流路部位の途中部位を接続する第6流路部位と、第6流路部位及び第4流路部位における第1開閉弁又は第1比例弁と負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位と、第2流路部位における給湯タンクと第6流路部位への接続箇所までの間の部位及び第3流路部位における第4流路部位への接続箇所と給湯利用箇所までの間の部位を接続する第1バイパス流路部位とを備え、第1水路を、第1流路部位と給湯タンクと第2流路部位とバーナー加熱式熱交換器と第3流路部位と第4流路部位と負荷熱交換器と第5流路部位とヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位とで構成し、第1バイパス水路を、第1流路部位と給湯タンクと第2流路部位の一部と第1バイパス流路部位と第3流路部位の一部とで構成し、第2水路を、バーナー加熱式熱交換器と第3流路部位の一部と第4流路部位と負荷熱交換器と第5流路部位とヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位と第2流路部位の一部とで構成し、第3水路を、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位の一部と第7流路部位と第4流路部位の一部と負荷熱交換器と第5流路部位とで構成することができる。
【0042】
上述の如く、何れの回路構成であっても、複数の流路部位を組み合わせることで、第1水路、第1バイパス水路、第2水路、第3水路の夫々を適切に構成することができ、開閉弁や比例弁の数を極力少なくして、部材点数の増加を適切に防止して構成の簡素化を図ることができる。
【0043】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、前記循環ポンプの圧力で前記ヒートポンプ加熱式熱交換器をバイパスして前記バーナー加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器を経由して水が循環する第2バイパス水路を形成可能に構成されている点にある。
【0044】
本特徴構成によれば、第2バイパス水路では、ヒートポンプ加熱式熱交換器を介さずに、バーナー加熱式熱交換器と負荷熱交換器との間で水を循環することができるので、ヒートポンプ加熱式熱交換器を水が通過することによる放熱を防止することができる。したがって、水からの放熱を防止できながら、バーナー加熱式熱交換器にて加熱された水を負荷熱交換器に循環供給することができ、エネルギー効率の向上を図ることができる。
【0045】
ここで、第2バイパス水路を形成するための回路構成としては、下記のように構成することができる。
つまり、給湯タンクに接続されて上水を給湯タンクに給水する第1流路部位と、給湯タンクとバーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、バーナー加熱式熱交換器と給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、第3流路部位の途中部位と負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を接続する第5流路部位と、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第2流路部位の途中部位を接続して循環ポンプが設けられた第6流路部位と、第6流路部位における循環ポンプと第2流路部位への接続箇所までの間の部位及び第4流路部位における第1開閉弁又は第1比例弁と負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位と、第5流路部位の途中部位と第6流路部位におけるヒートポンプ加熱式熱交換器と循環ポンプとの間の部位を接続する第2バイパス流路部位とを備え、第1水路を、第1流路部位と給湯タンクと第2流路部位とバーナー加熱式熱交換器と第3流路部位とで構成し、第2バイパス水路を、バーナー加熱式熱交換器と第3流路部位の一部と第4流路部位と負荷熱交換器と第5流路部位の一部と第2バイパス流路部位と第6流路部位の一部と第2流路部位の一部とで構成し、第3水路を、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位の一部と第7流路部位と第4流路部位の一部と負荷熱交換器と第5流路部位とで構成し、第1水路と第3水路は、独立して水を通流させるように構成することができる。
【0046】
また、給湯タンクに接続されて上水を給湯タンクに給水する第1流路部位と、給湯タンクとバーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、バーナー加熱式熱交換器と給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、第3流路部位の途中部位と負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を接続する第5流路部位と、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第2流路部位の途中部位を接続して循環ポンプが設けられた第6流路部位と、第6流路部位における循環ポンプと第2流路部位への接続箇所までの間の部位及び第4流路部位における第1開閉弁又は第1比例弁と負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位と、第1流路部位の途中部位と第5流路部位の途中部位とを接続する第8流路部位と、第5流路部位における負荷熱交換器と第8流路部位との接続箇所までの間の部位と第6流路部位におけるヒートポンプ加熱式熱交換器と循環ポンプの間の部位を接続する第2バイパス流路部位とを備え、第1水路を、第1流路部位と給湯タンクと第2流路部位と第8流路部位と第5流路部位の一部とヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位とバーナー加熱式熱交換器と第3流路部位とで構成し、第2バイパス水路を、バーナー加熱式熱交換器と第3流路部位の一部と第4流路部位と負荷熱交換器と第5流路部位の一部と第2バイパス流路部位と第6流路部位の一部と第2流路部位の一部とで構成し、第3水路を、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位の一部と第7流路部位と第4流路部位の一部と負荷熱交換器と第5流路部位とで構成し、第1水路と第3水路は、循環ポンプとヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路を少なくとも共通に構成することができる。
【0047】
さらに、給湯タンクに接続されて上水を給湯タンクに給水する第1流路部位と、給湯タンクとバーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、バーナー加熱式熱交換器と給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、第3流路部位の途中部位と負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を接続する第5流路部位と、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第2流路部位の途中部位を接続して循環ポンプが設けられた第6流路部位と、第6流路部位における循環ポンプと第2流路部位への接続箇所までの間の部位及び第4流路部位における第1開閉弁又は第1比例弁と負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位と、第5流路部位の途中部位と第6流路部位におけるヒートポンプ加熱式熱交換器と循環ポンプの間の部位を接続する第2バイパス流路部位とを備え、第1水路を、第1流路部位と給湯タンクと第2流路部位とバーナー加熱式熱交換器と第3流路部位と第4流路部位と負荷熱交換器と第5流路部位とヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位とで構成し、第2バイパス水路を、バーナー加熱式熱交換器と第3流路部位の一部と第4流路部位と負荷熱交換器と第5流路部位の一部と第2バイパス流路部位と第6流路部位の一部と第2流路部位の一部とで構成し、第3水路を、ヒートポンプ加熱式熱交換器と第6流路部位の一部と第7流路部位と第4流路部位の一部と負荷熱交換器と第5流路部位とで構成し、第1水路と第2水路は、循環ポンプとバーナー加熱式熱交換器と負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路を少なくとも共通に構成することができる。
【0048】
以上の如く、複数の流路部位を組み合わせて、第1水路、第2バイパス水路、第3水路の夫々を適切に構成することができ、開閉弁や比例弁の数を極力少なくして、部材点数の増加を適切に防止して構成の簡素化を図ることができる。
【0049】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、前記負荷熱交換器として、暖房負荷用の第1負荷熱交換器と追焚負荷用の第2負荷熱交換器とが直列状態で備えられている点にある。
【0050】
本特徴構成によれば、第1負荷熱交換器と第2負荷熱交換器とが直列状態で備えられているので、水を通流する流路部位を第1負荷熱交換器と第2負荷熱交換器とに分岐させる必要がなく、しかも、第1負荷熱交換器と第2負荷熱交換器に水を分配する三方弁等を設ける必要もなく、より一層構成の簡素化を図ることができる。
【0051】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、前記負荷熱交換器として、暖房負荷用の第1負荷熱交換器と追焚負荷用の第2負荷熱交換器とが並列状態で備えられている点にある。
【0052】
本特徴構成によれば、第1負荷熱交換器と第2負荷熱交換器が並列状態で備えられているので、第1負荷熱交換器と第2負荷熱交換器の何れか一方側のみに水を通流させることができる。したがって、第1負荷熱交換器と第2負荷熱交換器の何れか一方側のみ熱負荷が要求されている場合には、他方側の負荷熱交換器への水の通流を防止することができる。よって、他方側の負荷熱交換器での放熱を防止することができ、放熱量を極力抑えながら、負荷熱交換器への熱の供給を行うことができ、エネルギー効率の向上を図ることができる。
【0053】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、前記第2水路により前記バーナー加熱式熱交換器にて加熱した水を前記負荷熱交換器に供給するバーナー加熱状態と前記第3水路により前記ヒートポンプ加熱式熱交換器にて加熱した水を前記負荷熱交換器に供給するヒートポンプ加熱状態に切換自在で、且つ、前記負荷熱交換器で要求されている熱負荷に対して、前記バーナー加熱状態に切り換えた場合と前記ヒートポンプ加熱状態に切り換えた場合との1次エネルギー消費量が小さい方を選択して切り換える切換手段が備えられている点にある。
【0054】
本特徴構成によれば、切換手段が、バーナー加熱状態とヒートポンプ加熱状態とで1次エネルギー消費量が小さい方に切り換えて、負荷熱交換器への熱供給を行うことができるので、負荷熱交換器に熱供給を行うに当たり、水を加熱するために必要となる1次エネルギー消費量をより小さく抑えることができ、省エネ性の向上を効果的に図ることができる。
【0055】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、前記循環ポンプの圧力で前記給湯タンクと前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を経由して水が循環する第4水路を備え、その第4水路によって、前記給湯タンクから取り出した水を前記ヒートポンプ加熱式熱交換器にて加熱し、その加熱された水を前記給湯タンクに戻すように水を循環自在に構成されている点にある。
【0056】
本特徴構成によれば、第4水路によって、循環ポンプの圧力によって、給湯タンクから取り出した水をヒートポンプ加熱式熱交換器にて加熱し、その加熱された水を給湯タンクに戻すことができるので、ヒートポンプ加熱式熱交換器にて水を加熱して温水とし、その温水を給湯タンクに貯湯することができる。したがって、ヒートポンプ装置により外気等から取得した熱を給湯タンクに蓄熱することができる。そして、給湯タンクの水は、第1水路等により給湯タンクから取り出されて給湯利用箇所に供給されるので、給湯タンクに蓄熱した熱を有効に活用することができ、エネルギー効率の向上を図ることができる。
【0057】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、前記給湯タンクに接続されて上水を前記給湯タンクに給水する第1流路部位と、前記給湯タンクと前記バーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を接続する第5流路部位と、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第2流路部位の途中部位を接続して前記循環ポンプが設けられた第6流路部位と、前記第1流路部位の途中部位と前記第5流路部位の途中部位とを接続する第8流路部位とが備えられ、前記第4水路は、前記給湯タンクと前記第1流路部位の一部と前記第8流路部位と前記5流路部位の一部と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位と前記第2流路部位の一部とから構成されている点にある。
【0058】
本特徴構成によれば、第1流路部位、第2流路部位、第5流路部位、第6流路部位、及び、第8流路部位を組み合わせて第4水路を適切に構成することができる。そして、上述の如く、第1流路部位、第2流路部位、第5流路部位、第6流路部位、及び、第8流路部位は、第1水路、第2水路や第3水路を構成するためにも用いられている。したがって、第1水路、第2水路、第3水路、及び、第4水路の間で、共通な流路部位を備えながら、開閉弁や比例弁を適宜切り換えることで、各水路を適切に構成することができるとともに、開閉弁や比例弁の数を極力少なくして、部材点数の増加を適切に防止して構成の簡素化を図ることができる。
【0059】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、前記第2水路と前記第4水路が、前記給湯タンクから取り出した水を前記バーナー加熱式熱交換器にて加熱し、その加熱された水を前記給湯タンクに戻すように水を循環自在に構成されている点にある。
【0060】
本特徴構成によれば、給湯タンクから取り出した水をバーナー加熱式熱交換器にて加熱し、その加熱された水を給湯タンクに戻すことができるので、バーナー加熱式熱交換器を熱源として給湯タンクの水を加熱することができる。したがって、給湯タンクは、水を貯留しているので、レジオネラ菌等が繁殖する可能性があるが、給湯タンクの水を高温として殺菌消毒することができるので、レジオネラ菌等の繁殖を適切に防止することができる。
【0061】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、前記給湯タンクから取り出した水を太陽熱にて加熱し、その加熱された水を前記給湯タンクに戻す太陽熱加熱水路が備えられている点にある。
【0062】
本特徴構成によれば、給湯タンクから取り出した水を太陽熱にて加熱し、その加熱された水を給湯タンクに戻すことができるので、太陽熱を給湯タンクに蓄熱することができる。そして、給湯タンクに蓄熱された熱を給湯利用箇所に供給することができるので、高効率な太陽熱をも利用して給湯利用箇所への給湯を行うことができ、省エネ性の向上を図ることができる。
【0063】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、熱と電力とを発生する熱電併給装置を備え、前記給湯タンクから取り出した水を前記熱電併給装置にて発生した排熱にて加熱し、その加熱された水を前記給湯タンクに戻す排熱加熱水路が備えられている点にある。
【0064】
本特徴構成によれば、給湯タンクから取り出した水を熱電併給装置にて発生した排熱にて加熱し、その加熱された水を給湯タンクに戻すことができるので、熱電併給装置の排熱を給湯タンクに蓄熱することができる。そして、給湯タンクに蓄熱された熱を給湯利用箇所に供給することができるので、高効率な熱電併給装置の排熱をも利用して給湯利用箇所への給湯を行うことができ、省エネ性の向上を図ることができる。
【0065】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、前記ヒートポンプ装置は、前記熱電併給装置が発生する電力のうち、電力供給部にて消費されない余剰電力の少なくとも一部の供給により作動自在に構成されている点にある。
【0066】
熱電併給装置が発生する電力を電力供給部(例えば照明やテレビ等の電力消費機器)に供給することで、その電力供給部での電力消費を行うことができるのであるが、電力供給部にて要求している電力量よりも多くの電力量を熱電併給装置にて発生すると、電力供給部にて消費されない余剰電力が発生する。そこで、本特徴構成によれば、その余剰電力の少なくとも一部をヒートポンプ装置の駆動用電力として供給してヒートポンプ装置を作動自在としているので、余剰電力を熱に変換してその熱を負荷熱交換器に供給或いは給湯タンクに蓄熱することができ、余剰電力を有効に活用することができる。しかも、例えば、熱電併給装置がエンジンとそのエンジンにて駆動される発電機とを組み合わせたものであると、余剰電力が発生すると、その余剰電力を電気ヒータに供給していたが、そのような効率の低い熱交換を行うこともない。また、例えば、熱電併給装置が燃料電池装置であると、余剰電力が発生すると、燃料電池装置を部分負荷運転させるので、燃料電池装置の運転効率が低下する可能性があるが、上述の如く、余剰電力を有効に活用できれば、燃料電池装置を部分負荷運転させる必要がなく、運転効率の低下を防止することができる。
【0067】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、前記循環ポンプの圧力で前記給湯タンクと前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を経由して水が循環する第4水路を備え、その第4水路によって、前記給湯タンクから取り出した水を前記ヒートポンプ加熱式熱交換器にて加熱し、その加熱された水を前記給湯タンクに戻すように水を循環自在に構成され、前記太陽熱加熱水路と前記排熱加熱水路の少なくとも一方が、前記第4水路と兼用となっている点にある。
【0068】
本特徴構成によれば、太陽熱加熱水路と排熱加熱水路の少なくとも一方を、第4水路と兼用としているので、太陽熱加熱水路と排熱加熱水路の少なくとも一方は、第4水路と共通の流路部位としながら、太陽熱や熱電併給装置の排熱を給湯タンクに蓄熱することができる。
【0069】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、給湯利用箇所に供給する水を貯留する給湯タンクと、水路の水を循環させる循環ポンプと、ヒートポンプ装置により水を加熱するヒートポンプ加熱式熱交換器と、バーナー燃焼装置により水を加熱するバーナー加熱式熱交換器と、暖房負荷と追焚負荷の少なくとも一方で熱を消費する負荷熱交換器と、少なくとも上水の圧力で前記給湯タンクから取り出した水を前記バーナー加熱式熱交換器を経由して前記給湯利用箇所に供給する第1水路と、少なくとも前記バーナー加熱式熱交換器をバイパスして前記循環ポンプの圧力を使わずに上水の圧力で前記給湯タンクから取り出した水を前記給湯利用箇所に直接供給する第1バイパス水路と、前記循環ポンプの圧力で前記バーナー加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を経由して水が循環する第2水路と、前記循環ポンプの圧力で前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器を経由して水が循環する第3水路とを備え、前記第1水路と前記第2水路は、前記バーナー加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成され、前記第2水路と前記第3水路は、前記循環ポンプと前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成されている点にある。
【0070】
本特徴構成によれば、第1水路が、給湯タンクに給湯設定温度より温度が低い水が貯留されているときでも、給湯タンクに貯留されている水をバーナー加熱式熱交換器にて加熱して温水とし、その温水を給湯利用箇所に供給することができる。また、給湯タンクに給湯設定温度と同様又はそれよりも高温の水が貯留されていると、第1バイパス水路は、第2水路の循環温度に影響を受けることなく、少なくともバーナー加熱式熱交換器をバイパスして循環ポンプの圧力を使わずに上水の圧力で給湯タンクから取り出した水を給湯利用箇所に直接供給することができる。更に、第2水路又は第3水路が、同一の循環ポンプの圧力で、給湯タンクを介さずに、バーナー加熱式熱交換器又はヒートポンプ加熱式熱交換器にて加熱した水を負荷熱交換器に供給することができる。
そして、第1水路と第2水路の間では、バーナー加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通であり、第2水路と第3水路は、循環ポンプと負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通であるので、1つの流路部位を各水路にて共通のものとして利用でき、流路部位の数を少なくすることができるとともに、循環ポンプ、バーナー加熱式熱交換器、及び、ヒートポンプ加熱式熱交換器の夫々を1つずつ設けるだけでよい。したがって、配管が簡易でシンプルなものであり、熱交換器として構造が複雑な三流体熱交換器等の構造を採用する必要がなく、循環ポンプや熱交換器の数を極力少なくして、構成の簡素化及びコストの低減を図ることができるとともに、給湯タンクに給湯設定温度と同様又はそれよりも高温の水が貯留されていると、第1バイパス水路により、第2水路の循環温度に影響を受けることなく、給湯タンクの水を有効に利用することができ、エネルギー効率の向上をも図ることができる熱媒供給装置を実現できる。
【0071】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、給湯利用箇所に供給する水を貯留する給湯タンクと、水路の水を循環させる循環ポンプと、ヒートポンプ装置により水を加熱するヒートポンプ加熱式熱交換器と、バーナー燃焼装置により水を加熱するバーナー加熱式熱交換器と、暖房負荷と追焚負荷の少なくとも一方で熱を消費する負荷熱交換器と、少なくとも上水の圧力で前記給湯タンクから取り出した水を前記バーナー加熱式熱交換器を経由して前記給湯利用箇所に供給する第1水路と、前記循環ポンプの圧力で前記バーナー加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器を経由して水が循環する第2バイパス水路と、前記循環ポンプの圧力で前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器を経由して水が循環する第3水路とを備え、前記第1水路と前記第2バイパス水路は、前記バーナー加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成され、前記第2バイパス水路と前記第3水路は、前記循環ポンプと前記負荷熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成されている点にある。
【0072】
本特徴構成によれば、第1水路が、給湯タンクに給湯設定温度より温度が低い水が貯留されているときでも、給湯タンクに貯留されている水をバーナー加熱式熱交換器にて加熱して温水とし、その温水を給湯利用箇所に供給することができる。また、第2バイパス水路は、循環ポンプの圧力で、給湯タンク及びヒートポンプ加熱式熱交換器を介さずに、ヒートポンプ加熱式熱交換器を水が通過することによる放熱を防止しながら、バーナー加熱式熱交換器にて加熱した水を負荷熱交換器に供給することができる。更に、第3水路は、第2バイパス水路と同一の循環ポンプの圧力で、給湯タンク及びバーナー加熱式熱交換器を介さずに、バーナー加熱式熱交換器を水が通過することによる放熱を防止しながら、ヒートポンプ加熱式熱交換器にて加熱した水を負荷熱交換器に供給することができる。
【0073】
そして、第1水路と第2バイパス水路の間では、バーナー加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通であり、第2バイパス水路と第3水路は、循環ポンプと負荷熱交換器を含む水路が少なくとも共通であるので、1つの流路部位を各水路にて共通のものとして利用でき、流路部位の数を少なくすることができるとともに、循環ポンプ、バーナー加熱式熱交換器、及び、ヒートポンプ加熱式熱交換器の夫々を1つずつ設けるだけでよい。したがって、配管が簡易でシンプルなものであり、熱交換器として構造が複雑な三流体熱交換器等の構造を採用する必要がなく、循環ポンプや熱交換器の数を極力少なくして、構成の簡素化及びコストの低減を図ることができるとともに、第2バイパス水路や第3水路にて他の熱交換器を通過することによる放熱を防止しながら、バーナー加熱式熱交換器やヒートポンプ加熱式熱交換器にて加熱された水を負荷熱交換器に循環供給することができ、エネルギー効率の向上をも図ることができる熱媒供給装置を実現できる。
【0074】
本発明に係る熱媒供給装置の更なる特徴構成は、給湯利用箇所に供給する水を貯留する給湯タンクと、水路の水を循環させる循環ポンプと、ヒートポンプ装置により水を加熱するヒートポンプ加熱式熱交換器と、バーナー燃焼装置により水を加熱するバーナー加熱式熱交換器と、熱電併給装置にて発生した排熱により水を加熱する排熱熱交換器と、暖房負荷と追焚負荷の少なくとも一方で熱を消費する負荷熱交換器と、少なくとも上水の圧力で前記給湯タンクから取り出した水を前記バーナー加熱式熱交換器を経由して前記給湯利用箇所に供給する第1水路と、前記循環ポンプの圧力で前記バーナー加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記排熱熱交換器を経由して水が循環する第2水路と、前記循環ポンプの圧力で前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器を経由して水が循環する第3水路とを備え、前記第1水路と前記第2水路は、前記バーナー加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成され、前記第2水路と前記第3水路は、前記循環ポンプと前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成されている点にある。
【0075】
本特徴構成によれば、第1水路が、給湯タンクに給湯設定温度より温度が低い水が貯留されているときでも、給湯タンクに貯留されている水をバーナー加熱式熱交換器にて加熱して温水とし、その温水を給湯利用箇所に供給することができる。そして、第2水路が、循環ポンプの圧力で、給湯タンクを介さずに、排熱熱交換器及びバーナー加熱式熱交換器にて加熱した水を負荷熱交換器に供給することができる。したがって、第2水路では、バーナー加熱式熱交換器に加え、排熱熱交換器にて加熱した水を負荷熱交換器に供給するので、熱電併給装置にて発生した排熱をも負荷熱交換器に供給することができる。また、第3水路が、第2水路と同一の循環ポンプの圧力で、給湯タンクを介さずに、ヒートポンプ加熱式熱交換器にて加熱した水を負荷熱交換器に供給することができる。
【0076】
そして、第1水路と第2水路は、バーナー加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通であり、第2水路と第3水路は、循環ポンプと負荷熱交換器とヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通であるので、1つの流路部位を各水路にて共通のものとして利用でき、流路部位の数を少なくすることができるとともに、循環ポンプ、バーナー加熱式熱交換器、及び、ヒートポンプ加熱式熱交換器の夫々を1つずつ設けるだけでよい。したがって、配管が簡易でシンプルなものであり、熱交換器として構造が複雑な三流体熱交換器等の構造を採用する必要がなく、循環ポンプや熱交換器の数を極力少なくして、構成の簡素化及びコストの低減を図ることができるとともに、第2水路にて熱電併給装置の排熱をも負荷熱交換器に供給することができ、省エネ性の向上をも図ることができる熱媒供給装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明に係る熱媒供給装置における蓄熱運転を示す図
【図2】本発明に係る熱媒供給装置における給湯運転を示す図
【図3】本発明に係る熱媒供給装置におけるバーナー加熱状態での暖房運転を示す図
【図4】本発明に係る熱媒供給装置におけるヒートポンプ加熱状態での暖房運転を示す図
【図5】本発明に係る熱媒供給装置における蓄熱運転+バーナー加熱状態での暖房運転を示す図
【図6】本発明に係る熱媒供給装置における蓄熱運転+ヒートポンプ加熱状態での暖房運転を示す図
【図7】本発明に係る熱媒供給装置における給湯運転+バーナー加熱状態での暖房運転を示す図
【図8】本発明に係る熱媒供給装置における給湯運転+ヒートポンプ加熱状態での暖房運転を示す図
【図9】本発明に係る熱媒供給装置における殺菌運転を示す図
【図10】第2実施形態の熱媒供給装置における給湯運転を示す図
【図11】第3実施形態の熱媒供給装置の概略構成を示す図
【図12】第4実施形態の熱媒供給装置の概略構成を示す図
【図13】第5実施形態の熱媒供給装置の概略構成を示す図
【図14】第6実施形態の熱媒供給装置における給湯運転を示す図
【図15】第7実施形態の熱媒供給装置における給湯運転+バーナー加熱状態での暖房運転を示す図
【図16】第8実施形態の熱媒供給装置の概略構成を示す図
【図17】第9実施形態の熱媒供給装置におけるバーナー加熱状態での暖房運転を示す図
【図18】第10実施形態の熱媒供給装置の概略構成を示す図
【図19】第11実施形態の熱媒供給装置の概略構成を示す図
【発明を実施するための形態】
【0078】
本発明に係る熱媒供給装置の実施形態について、図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
この熱媒供給装置は、図1〜図4に示すように、給湯利用箇所1(例えば給湯栓)に供給する水を貯留する給湯タンク2と、水路の水を循環させる循環ポンプ3と、ヒートポンプ装置4により水を加熱するヒートポンプ加熱式熱交換器5と、バーナー燃焼装置により水を加熱するバーナー加熱式熱交換器6と、暖房負荷と追焚負荷の少なくとも一方で熱を消費する負荷熱交換器7とを備えている。ここで、図1〜図4は、本発明に係る熱媒供給装置の概略構成を示すものであり、同一の概略構成を示しているが、水や熱媒が通流する部位が異なるので、その水や熱媒が通流する部位を太線にて示している。
【0079】
給湯タンク2は、例えば、密閉型のタンクにて構成されており、温度が高い水(温水)は上方側に且つ温度が低い水は下方側に温度成層を形成する状態で水を貯留自在に構成されている。ヒートポンプ装置4は、圧縮機8、凝縮器としてのヒートポンプ加熱式熱交換器5、膨張弁9、蒸発器10の順に媒体(冷媒)を循環させる媒体回路11を備えた圧縮式ヒートポンプ装置にて構成されている。これにより、ヒートポンプ装置4の媒体(冷媒)は、蒸発器10において外気等から熱を取得し、ヒートポンプ加熱式熱交換器5は、ヒートポンプ装置4の媒体(冷媒)が外気等から取得した熱により水を加熱自在に構成されている。バーナー加熱式熱交換器6は、図示は省略するが、例えば、ガス燃料等を燃焼させるバーナー燃焼装置にて発生する熱にて水を加熱自在に構成されている。
【0080】
負荷熱交換器7として、暖房負荷用の第1負荷熱交換器7aと追焚負荷用の第2負荷熱交換器7bとが設けられ、第1負荷熱交換器7aと第2負荷熱交換器7bとが並列状態で設けられている。そして、第1負荷熱交換器7aと暖房負荷としての暖房端末12との間で熱媒を循環自在な第1熱媒循環路13が設けられ、その第1熱媒循環路13には、熱媒を貯留自在な大気開放型の熱媒タンク14、第1熱媒循環ポンプ15が設けられている。これにより、第1熱媒循環路13は、第1熱媒循環ポンプ15の圧力で第1負荷熱交換器7aと暖房端末12を経由して熱媒を循環させるように構成されている。ここで、図示は省略するが、暖房端末12としては、要求される熱負荷が高い高温暖房端末(例えば浴室乾燥装置)や高温暖房端末よりも要求される熱負荷が低い低温暖房端末(例えば床暖房装置)が適応可能であり、高温暖房端末と低温暖房端末とを並列状態で備えることができる。また、第2負荷熱交換器7bと追焚負荷としての浴槽16との間で熱媒(浴槽水)を循環自在な第2熱媒循環路17が設けられ、その第2熱媒循環路17には、第2熱媒循環ポンプ18が設けられている。これにより、第2熱媒循環路17は、第2熱媒循環ポンプ18の圧力で第2負荷熱交換器7bと浴槽16を経由して熱媒(浴槽水)を循環させるように構成されている。
【0081】
本発明に係る熱媒供給装置では、水を通流させる水路として、第1水路W1(図2参照)、第2水路W2(図3参照)、第3水路W3(図4参照)、第4水路W4(図1参照)の4つの水路を備えている。第1水路W1は、図2に示すように、上水の圧力で給湯タンク2から取り出した水をバーナー加熱式熱交換器6を経由して給湯利用箇所1に供給するように構成されている。第2水路W2は、図3に示すように、循環ポンプ3の圧力でバーナー加熱式熱交換器6と負荷熱交換器7とヒートポンプ加熱式熱交換器5を経由して水が循環するように構成されている。第3水路W3は、図4に示すように、循環ポンプ3の圧力でヒートポンプ加熱式熱交換器5と負荷熱交換器7を経由して水が循環するように構成されている。第4水路W4は、図1に示すように、循環ポンプ3の圧力で給湯タンク2から取り出した水をヒートポンプ加熱式熱交換器5を経由して給湯タンク2に戻すように構成されている。
【0082】
このように、本発明に係る熱媒供給装置は、第1〜第4水路W1〜W4の4つの水路を備えているが、各水路は、複数の流路部位を組み合わせて構成されているので、各流路部位について説明する。
つまり、本発明に係る熱媒供給装置では、流路部位として、第1流路部位R1、第2流路部位R2、第3流路部位R3、第4流路部位R4、第5流路部位R5、第6流路部位R6、第7流路部位R7、第8流路部位R8の8つの流路部位が備えられている。
【0083】
図1〜図4に示すように、第1流路部位R1は、給湯タンク2の下部に接続されて上水を給湯タンク2に給水するように構成されている。第2流路部位R2は、給湯タンク2の上部とバーナー加熱式熱交換器6を接続するように構成されている。第3流路部位R3は、バーナー加熱式熱交換器6と給湯利用箇所1を接続するように構成されている。第4流路部位R4は、第3流路部位の途中部位と負荷熱交換器7を接続するように構成され、その途中部位に第1開閉弁K1が設けられている。そして、上述の如く、負荷熱交換器7として、第1負荷熱交換器7aと第2負荷熱交換器7bとの2つの負荷熱交換器が備えられており、第1負荷熱交換器7aと第2負荷熱交換器7bとが並列状態で設けられているので、第4流路部位R4において第1開閉弁K1よりも水の通流方向の下流側部位が2つの分岐流路部位に分岐されており、一方の分岐流路部位が第1負荷熱交換器7aに接続され、他方の分岐流路部位が第2負荷熱交換器7bに接続されている。また、2つの分岐流路部位の分岐箇所には、第2三方弁S2が設けられており、第1負荷熱交換器7aと第2負荷熱交換器7bに供給する水量を調整自在に構成されている。第5流路部位R5は、負荷熱交換器7とヒートポンプ加熱式熱交換器5を接続するように構成されている。上述の如く、第1負荷熱交換器7aと第2負荷熱交換器7bとが並列状態で設けられているので、第5流路部位R5は、第1負荷熱交換器7aと第2負荷熱交換器7bとに各別に接続された2つの分岐流路部位が1つの流路部位に合流してヒートポンプ加熱式熱交換器5に接続されている。第6流路部位R6は、ヒートポンプ加熱式熱交換器5と第2流路部位R2の途中部位を接続するように構成され、その途中部位に循環ポンプ3が設けられている。第7流路部位R7は、第6流路部位R6における循環ポンプ3と第2流路部位R2への接続箇所までの間の部位及び第4流路部位R4における第1開閉弁K1と負荷熱交換器7の間の部位を接続するように構成され、その途中部位に第2開閉弁K2が設けられている。第8流路部位R8は、第1流路部位R1の途中部位と第5流路部位R5の途中部位(2つの分岐流路部位が1つの流路部位に合流する箇所よりも水の通流方向で下流側部位)とを接続するように構成され、その第5流路部位R5との接続箇所である第5流路部位R5の途中部位に第1三方弁S1が設けられている。
【0084】
第1水路W1は、図2に示すように、循環ポンプ3及びヒートポンプ加熱式熱交換器5を介さずに、第1流路部位R1と給湯タンク2と第2流路部位R2とバーナー加熱式熱交換器6と第3流路部位R3とから構成されている。第1流路部位R1は、給湯タンク2の下部に接続されており、第1流路部位R1にて給水される上水の圧力が給湯タンク2に作用している。そして、給湯タンク2の上部には、第2流路部位R2が接続され、その第2流路部位R2にバーナー加熱式熱交換器6を介して第3流路部位R3が接続されているので、第2流路部位R2及び第3流路部位R3にも上水の圧力が作用している。これにより、給湯利用箇所1にて給湯栓を開くことで、上水の圧力によって給湯タンク2の上部から第2流路部位R2に水が取り出され、その取り出された水がバーナー加熱式熱交換器6及び第3流路部位R3を経由して給湯利用箇所1に供給される。
【0085】
第2水路W2は、図3に示すように、バーナー加熱式熱交換器6と第3流路部位の一部(バーナー加熱式熱交換器6との接続箇所から第4流路部位R4との接続箇所までの間の部位)と第4流路部位R4と負荷熱交換器7と第5流路部位R5とヒートポンプ加熱式熱交換器5と第6流路部位R6と第2流路部位R2の一部(第6流路部位R6との接続箇所からバーナー加熱式熱交換器6との接続箇所までの間の部位)とから構成されている。
【0086】
第3水路W3は、図4に示すように、バーナー加熱式熱交換器6を介さずに、ヒートポンプ加熱式熱交換器5と第6流路部位R6の一部(ヒートポンプ加熱式熱交換器5との接続箇所から第7流路部位R7との接続箇所までの間の部位)と第7流路部位R7と第4流路部位R4の一部(第7流路部位R7との接続箇所から負荷熱交換器7との接続箇所までの間の部位)と負荷熱交換器7と第5流路部位R5とから構成されている。
【0087】
第4水路W4は、図1に示すように、給湯タンク2と第1流路部位R1の一部(給湯タンク2との接続箇所から第8流路部位R8との接続箇所までの間の部位)と第8流路部位R8と第5流路部位R5の一部(第8流路部位R8との接続箇所からヒートポンプ加熱式熱交換器5との接続箇所までの間の部位)とヒートポンプ加熱式熱交換器5と第6流路部位R6と第2流路部位R2の一部(第6流路部位R6との接続箇所から給湯タンク2との接続箇所までの間の部位)とから構成されている。
【0088】
本発明に係る熱媒供給装置は、第1水路W1と第2水路W2は、第2流路部位R2の一部、バーナー加熱式熱交換器6、及び、第3流路部位R3の一部(図2及び図3の双方で太線にて示した部位)が共通であり、バーナー加熱式熱交換器6を含む水路が少なくとも共通に構成されている。第2水路W2と第3水路W3は、第4流路部位R4の一部、負荷熱交換器7、第5流路部位R5の全て、ヒートポンプ加熱式熱交換器5、第6流路部位R6の一部、及び、循環ポンプ3(図3及び図4の双方で太線にて示した部位)が共通であり、循環ポンプ3と負荷熱交換器7とヒートポンプ加熱式熱交換器5を含む水路が少なくとも共通に構成されている。第1水路W1と第4水路W4は、第1流路部位R1の一部、給湯タンク2、及び、第2流路部位R2の一部(図1及び図2の双方で太線にて示した部位)が共通に構成されている。第2水路W2と第4水路W4は、第5流路部位R5の一部、ヒートポンプ加熱式熱交換器5、第6流路部位R6の全て、及び、循環ポンプ3(図1及び図3の双方で太線にて示した部位)が共通に構成されている。第3水路W3と第4水路W4は、第5流路部位R5の一部、ヒートポンプ加熱式熱交換器5、第6流路部位R6の一部、及び、循環ポンプ3(図1及び図4の双方で太線にて示した部位)が共通に構成されている。このように、本発明に係る熱媒供給装置では、第1水路W1と第2水路W2と第3水路W3と第4水路W4の間で共通の流路部位があり、配管が簡易でシンプルなものとなる。そして、熱交換器として構造が複雑な三流体熱交換器等の構造を採用することなく、単一の循環ポンプ3、単一のヒートポンプ加熱式熱交換器5、単一のバーナー加熱式熱交換器6を備えるだけでよく、循環ポンプや熱交換器の数を極力少なくして、構成の簡素化及びコストの低減を図ることができる。
【0089】
しかも、本発明に係る熱媒供給装置では、第1水路W1と第3水路W3は、共通する流路部位がなく、独立して水を通流させるように構成されている。つまり、第1水路W1は、循環ポンプ3の圧力の影響を受けることなく、ヒートポンプ加熱式熱交換器5を介さずに、上水の圧力によって給湯タンク2の水をバーナー加熱式熱交換器6を経由して給湯利用箇所1に供給することができるとともに、第3水路W3は、上水の圧力の影響をうけることなく、バーナー加熱式熱交換器6を介さずに、循環ポンプ3の圧力によってヒートポンプ加熱式熱交換器5と負荷熱交換器7を経由して水を循環させることができる。これにより、図8に示すように、第1水路W1にて給湯タンク2から取り出した水を給湯利用箇所1に供給することと、第3水路W3にてヒートポンプ加熱式熱交換器5にて加熱した水を負荷熱交換器7に供給して暖房端末12での暖房や浴槽16の浴槽水の追焚を行うことを、お互いに干渉することなく同時に行うことができる。
【0090】
この熱媒供給装置の運転を制御するコンピュータを備えた制御部19が設けられており、この制御部19は、熱媒供給装置の運転を指令する人為操作式の熱媒供給装置用リモコン(図示は省略する)との間で各種の情報を通信可能に構成されている。熱媒供給装置用リモコンは、例えば、台所や浴室等の夫々に設けられており、給湯設定温度等を設定可能であるとともに、各種スイッチのON操作により各種運転の運転要求を要求可能に構成されている。また、制御部19は、暖房端末12の運転を指令する人為操作式の暖房端末用リモコンとの間で各種の情報を通信可能に構成されている。
【0091】
制御部19は、熱媒供給装置用リモコンの運転スイッチがON操作されると制御可能な状態となり、給湯利用箇所1の給湯栓が開操作されると、給湯利用箇所1に給湯する給湯運転を実行する。そして、制御部19は、例えば、給湯タンク2に貯留されている温水量が設定量以下になる、或いは、給湯利用箇所1に給湯する給湯時間帯よりも設定時間手前の蓄熱時間帯になる等の蓄熱条件が満たされると、蓄熱運転の運転要求があったとして、給湯タンク2に蓄熱する蓄熱運転を実行する。また、制御部19は、暖房端末用リモコンの暖房運転スイッチがON操作されて暖房端末12から運転要求が要求されると暖房運転を実行し、追焚スイッチがON操作されて追焚要求が要求されると追焚運転を実行する。
【0092】
(蓄熱運転)
制御部19は、図1に示すように、循環ポンプ3及びヒートポンプ装置4を作動させるとともに、第8流路部位R8からの水を第5流路部位R5にてヒートポンプ加熱式熱交換器5に供給する状態に第1三方弁S1を切り換えている。これにより、第4水路W4によって、循環ポンプ3の圧力で、給湯タンク2の下部から水を第1流路部位R1に取り出し、その取り出した水を第8流路部位R8、第1三方弁S1及び第5流路部位R5を通してヒートポンプ加熱式熱交換器5に供給して加熱し、その加熱された水を第6流路部位R6及び第2流路部位R2を通して給湯タンク2の上部に戻している。このようにして、給湯タンク2から取り出された水がヒートポンプ加熱式熱交換器5にて加熱されて温水となり、その温水が給湯タンク2に戻されて、給湯タンク2に蓄熱している。
【0093】
(給湯運転)
この給湯運転では、図2に示すように、第1水路W1により、上水の圧力で、給湯タンク2の上部から水を第2流路部位R2に取り出し、その取り出した温水をバーナー加熱式熱交換器6を経由して第3流路部位R3にて給湯利用箇所1に供給している。そして、給湯利用箇所1に供給される水の温度が給湯利用箇所1にて要求されている温度よりも低い場合には、制御部19が、バーナー燃焼装置による燃焼を開始させ、給湯タンク2から取り出した水をバーナー加熱式熱交換器6にて加熱し、その加熱後の水の温度が給湯利用箇所1にて要求されている温度となるように、バーナー燃焼装置による燃焼量を調整している。また、図示は省略しているが、給湯利用箇所1に供給される水の温度が給湯利用箇所1にて要求されている温度よりも高い場合には、制御部19が、第3流路部位R3の第4流路部位R4との接続箇所と給湯利用箇所1の間に設置した、上水との混合を行う三方弁を作動させ、その混合後の水の温度が給湯利用箇所1にて要求されている温度となるように、三方弁による上水との混合量を調整している。
【0094】
(暖房運転)
制御部19は、第1開閉弁K1及び第2開閉弁K2の開閉動作を制御することで、第2水路W2にてバーナー加熱式熱交換器6にて加熱した水を第1負荷熱交換器7aに供給するバーナー加熱状態(図3参照)と第3水路W3にてヒートポンプ加熱式熱交換器5にて加熱した水を第1負荷熱交換器7aに供給するヒートポンプ加熱状態(図4参照)とに切換自在に構成されている。そして、暖房運転を行うに当たり、制御部19は、第1負荷熱交換器7aで要求されている熱負荷に対して、バーナー加熱状態に切り換えた場合とヒートポンプ加熱状態に切り換えた場合との夫々の1次エネルギー消費量を求め、その求めた1次エネルギー消費量が小さい方に切り換えている。
【0095】
バーナー加熱状態に切り換えた場合の1次エネルギー消費量の求め方については、第1負荷熱交換器7aで要求されている熱負荷を変換効率にて除算することにより、その熱負荷を賄うためのガス需要を求める。ここで、変換効率は、バーナー加熱状態に切り換えてバーナー加熱式熱交換器6にて水を加熱したときの変換効率を用いる。そして、求めたガス需要を所定の換算値を用いて1次エネルギー消費量に換算している。
ヒートポンプ加熱状態に切り換えた場合の1次エネルギー消費量の求め方については、第1負荷熱交換器7aで要求されている熱負荷をCOP(成績係数)にて除算することにより、その熱負荷を賄うための電気需要を求める。ここで、COPは、ヒートポンプ加熱状態に切り換えてヒートポンプ加熱式熱交換器5にて水を加熱したときのCOPを用いる。そして、求めた電気需要を所定の換算値を用いて1次エネルギー消費量に換算している。
【0096】
図3に示すように、バーナー加熱状態に切り換える場合には、制御部19が、第1開閉弁K1を開き且つ第2開閉弁K2を閉じるとともに、第5流路部位R5からの水をそのままヒートポンプ加熱式熱交換器5に供給する状態に第1三方弁S1を切り換え且つ第4流路部位R4からの水を第1負荷熱交換器7aに供給する状態に第2三方弁S2を切り換えて、循環ポンプ3を作動させる。そして、制御部19は、バーナー燃焼装置の燃焼を開始するとともに、第1熱媒循環ポンプ15を作動させて、第1熱媒循環路13にて暖房端末12と第1負荷熱交換器7aの間で熱媒を循環させている。これにより、バーナー加熱式熱交換器6にて水が加熱されて温水となり、その温水が第3流路部位R3及び第4流路部位R4を通して第1負荷熱交換器7aに供給されて第1熱媒循環路13の熱媒を加熱し、その加熱された熱媒が第1熱媒循環路13により暖房端末12に供給され、その熱媒が有する熱が暖房端末12での暖房に用いられる。
【0097】
図4に示すように、ヒートポンプ加熱状態に切り換える場合には、制御部19が、第1開閉弁K1を閉じ且つ第2開閉弁K2を開くとともに、第5流路部位R5からの水をそのままヒートポンプ加熱式熱交換器5に供給する状態に第1三方弁S1を切り換え且つ第4流路部位R4からの水を第1負荷熱交換器7aに供給する状態に第2三方弁S2を切り換えて、循環ポンプ3を作動させる。そして、制御部19は、ヒートポンプ装置4を作動させるとともに、第1熱媒循環ポンプ15を作動させて、第1熱媒循環路13にて暖房端末12と第1負荷熱交換器7aの間で熱媒を循環させている。これにより、ヒートポンプ加熱式熱交換器5にて水が加熱されて温水となり、その温水が第6流路部位R6、第7流路部位R7、第4流路部位R4を通して第1負荷熱交換器7aに供給されて第1熱媒循環路13の熱媒を加熱し、その加熱された熱媒が第1熱媒循環路13にて暖房端末12に供給され、その熱媒が有する熱が暖房端末12での暖房に用いられる。
【0098】
(追焚運転)
上述の暖房運転では、制御部19が、第4流路部位R4からの水を第1負荷熱交換器7aに供給する状態に第2三方弁S2を切り換えることで、水を第1負荷熱交換器7aに供給しているが、この追焚運転では、制御部19が、第4流路部位R4からの水を第2負荷熱交換器7bに供給する状態に第2三方弁S2を切り換えることで、水を第2負荷熱交換器7bに供給している点が暖房運転と異なるだけであるので、図示は省略して簡単に説明する。
【0099】
制御部19は、暖房運転と同様に、第1開閉弁K1及び第2開閉弁K2の開閉動作を制御することで、第2水路W2にてバーナー加熱式熱交換器6にて加熱した水を第2負荷熱交換器7bに供給するバーナー加熱状態と第3水路W3にてヒートポンプ加熱式熱交換器5にて加熱した水を第2負荷熱交換器7bに供給するヒートポンプ加熱状態とに切換自在に構成されている。そして、追焚運転を行うに当たり、制御部19は、第2負荷熱交換器7bで要求されている熱負荷に対して、バーナー加熱状態に切り換えた場合とヒートポンプ加熱状態に切り換えた場合との夫々の1次エネルギー消費量を求め、その求めた1次エネルギー消費量が小さい方に切り換えている。
【0100】
上述の如く、本発明に係る熱媒供給装置は、蓄熱運転、給湯運転、バーナー加熱状態での暖房運転、ヒートポンプ加熱状態での暖房運転、バーナー加熱状態での追焚運転、ヒートポンプ加熱状態での追焚運転の各運転を単独で行うことが可能であるが、2つの運転を同時に行うことも可能である。
【0101】
蓄熱運転とバーナー加熱状態での暖房運転とを同時に行う場合には、図5に示すように、制御部19は、ヒートポンプ装置4及び循環ポンプ3を作動させるとともに、第1開閉弁K1を開き、第2開閉弁K2を閉じ、第5流路部位R5からの水と第8流路部位R8からの水とを合流させて第5流路部位R5にてヒートポンプ加熱式熱交換器5に供給する状態に第1三方弁S1を切り換え、第4流路部位R4からの水を第1負荷熱交換器7aに供給する状態に第2三方弁S2を切り換えて、バーナー燃焼装置の燃焼を開始してバーナー加熱式熱交換器6にて水を加熱する。
【0102】
蓄熱運転とヒートポンプ加熱状態での暖房運転とを同時に行う場合には、図6に示すように、制御部19は、ヒートポンプ装置4及び循環ポンプ3を作動させるとともに、第1開閉弁K1を閉じ、第2開閉弁K2を開き、第5流路部位R5からの水と第8流路部位R8からの水とを合流させて第5流路部位R5にてヒートポンプ加熱式熱交換器5に供給する状態に第1三方弁S1を切り換え、第4流路部位R4からの水を第1負荷熱交換器7aに供給する状態に第2三方弁S2を切り換えている。
【0103】
蓄熱運転とバーナー加熱状態での追焚運転とを同時に行う場合は、図5に示す蓄熱運転とバーナー加熱状態での暖房運転とを同時に行う場合に対して、バーナー加熱式熱交換器6にて加熱した水を第2負荷熱交換器7bに供給する点が異なるだけである。また、蓄熱運転とヒートポンプ加熱状態での追焚運転とを同時に行う場合も、図6に示す蓄熱運転とヒートポンプ加熱状態での暖房運転とを同時に行う場合に対して、ヒートポンプ加熱式熱交換器5にて加熱した水を第2負荷熱交換器7bに供給する点が異なるだけである。
【0104】
給湯運転とバーナー加熱状態での暖房運転とを同時に行う場合には、図7に示すように、制御部19は、循環ポンプ3を作動させるとともに、第1開閉弁K1を開き、第2開閉弁K2を閉じ、第5流路部位R5の水をそのまま第5流路部位R5にてヒートポンプ加熱式熱交換器5に供給する状態に第1三方弁S1を切り換え、バーナー燃焼装置の燃焼を開始してバーナー加熱式熱交換器6にて水を加熱する。
【0105】
給湯運転とヒートポンプ加熱状態での暖房運転とを同時に行う場合には、図8に示すように、制御部19は、ヒートポンプ装置4及び循環ポンプ3を作動させるとともに、第1開閉弁K1を閉じ、第2開閉弁K2を開き、第5流路部位R5の水をそのまま第5流路部位R5にてヒートポンプ加熱式熱交換器5に供給する状態に第1三方弁S1を切り換え、第4流路部位R4からの水を第1負荷熱交換器7aに供給する状態に第2三方弁S2を切り換えている。
【0106】
給湯運転とバーナー加熱状態での追焚運転とを同時に行う場合は、図7に示す給湯運転とバーナー加熱状態での暖房運転とを同時に行う場合に対して、バーナー加熱式熱交換器6にて加熱した水を第2負荷熱交換器7bに供給する点が異なるだけである。また、給湯運転とヒートポンプ加熱状態での追焚運転とを同時に行う場合も、図8に示す給湯運転とヒートポンプ加熱状態での暖房運転とを同時に行う場合に対して、ヒートポンプ加熱式熱交換器5にて加熱した水を第2負荷熱交換器7bに供給する点が異なるだけである。
【0107】
本発明に係る熱媒供給装置では、制御部19が、蓄熱運転、給湯運転、バーナー加熱状態での暖房運転、ヒートポンプ加熱状態での暖房運転、バーナー加熱状態での追焚運転、ヒートポンプ加熱状態での追焚運転に加えて、給湯タンク2の殺菌を行う殺菌運転を実行可能に構成されている。
【0108】
(殺菌運転)
この殺菌運転では、図9に示すように、制御部19が、循環ポンプ3を作動させるとともに、第1開閉弁K1を開き、第2開閉弁K2を閉じ、第5流路部位R5からの水と第8流路部位R8からの水とを合流させて第5流路部位R5にてヒートポンプ加熱式熱交換器5に供給する状態に第1三方弁S2を切り換え、第4流路部位R4からの水を第1負荷熱交換器7aかつ及びまたは第2負荷熱交換器7bに供給する状態に第2三方弁S2を切り換えて、バーナー燃焼装置の燃焼を開始してバーナー加熱式熱交換器6にて水を加熱する。このようにして、第2水路W2と第4水路W4が、給湯タンク2から取り出した水をバーナー加熱式熱交換器6にて加熱し、その加熱された水を給湯タンク2に戻すように水を循環自在に構成されている。したがって、給湯タンク2の水を高温として殺菌消毒することができるので、レジオネラ菌等の繁殖を適切に防止することができる。
【0109】
〔第2実施形態〕
この第2実施形態は、上記第1実施形態において、第1水路W1の構成、及び、第1水路W1と第3水路W3との関係についての別実施形態である。その他の構成については、上記第1実施形態と同様であるので、その他の構成については説明を省略し、第1水路W1の構成、及び、第1水路W1と第3水路W3との関係を中心に説明する。
【0110】
上記第1実施形態では、第1水路W1が、第1流路部位R1と給湯タンク2と第2流路部位R2とバーナー加熱式熱交換器6と第3流路部位R3とから構成され、上水の圧力で給湯タンク2から取り出した水をバーナー加熱式熱交換器6を経由して給湯利用箇所1に供給するように構成されている。
それに対して、この第2実施形態では、図10に示すように、第1水路W1が、第1流路部位R1と給湯タンク2と第2流路部位R2とバーナー加熱式熱交換器6と第8流路部位R8と第5流路部位R5の一部とヒートポンプ加熱式熱交換器5と第6流路部位R6と第3流路部位R3とから構成されている。つまり第1水路W1は、上水の圧力で給湯タンク2から取り出した水をバーナー加熱式熱交換器6を経由して給湯利用箇所1に供給するとともに、ヒートポンプ加熱式熱交換器5及びバーナー加熱式熱交換器6を経由して水を給湯利用箇所1に供給自在に構成されている。
【0111】
そして、第1水路W1と第3水路W3は、第5流路部位R5の一部、ヒートポンプ加熱式熱交換器5、第6流路部位R6の一部、循環ポンプ3が共通であり、循環ポンプ3とヒートポンプ加熱式熱交換器5を含む水路が少なくとも共通に構成されている。また、第1水路W1と第2水路W2は、第5流路部位R5の一部、ヒートポンプ加熱式熱交換器5、第6流路部位R6の全て、循環ポンプ3、第2流路部位R2の一部、バーナー加熱式熱交換器6、及び、第3流路部位R3の一部が共通であり、循環ポンプ3とヒートポンプ加熱式熱交換器5とバーナー加熱式熱交換器6を含む水路が少なくとも共通に構成されている。第1水路W1と第4水路W4は、第1流路部位R1の一部、第8流路部位R8の全て、第5流路部位R5の一部、ヒートポンプ加熱式熱交換器5、第6流路部位R6の全て、循環ポンプ3、第2流路部位R2の一部が共通であり、給湯タンク2と循環ポンプ3とヒートポンプ加熱式熱交換器5を含む水路が少なくとも共通に構成されている。
【0112】
〔第3実施形態〕
この第3実施形態は、上記第1及び第2実施形態において、給湯タンク2の水を加熱するための構成を追加した別実施形態である。その他の構成については、上記第1及び第2実施形態と同様であるので、その他の構成については説明を省略し、追加した給湯タンク2の水を加熱するための構成を中心に説明する。
【0113】
この第3実施形態における熱媒供給装置では、図11に示すように、熱と電力を発生する熱電併給装置(図示省略)が設けられており、その熱電併給装置の排熱にて給湯タンク2の水を加熱する排熱熱交換器20が備えられている。ここで、熱電併給装置は、例えば、エンジンとそのエンジンの出力にて駆動される発電機とを組み合わせたもの、或いは、燃料電池装置を適応することができる。第3実施形態における熱媒供給装置には、一端部が給湯タンク2の下部に接続され且つ他端部が給湯タンク2の上部に接続されて、その途中部位に排熱熱交換器20及び排熱加熱用循環ポンプ21が設けられた第9流路部位R9が備えられている。そして、この第3実施形態における熱媒供給装置には、排熱加熱用循環ポンプ21の圧力で給湯タンク2から取り出した水を排熱熱交換器20を経由して給湯タンク2に戻す第5水路W5が備えられている。そして、この第5水路W5によって、排熱加熱用循環ポンプ21の圧力で給湯タンク2から取り出した水を熱電併給装置にて発生した排熱にて加熱し、その加熱された水を給湯タンク2に戻すようにしており、排熱加熱水路が第5水路W5にて構成されている。
【0114】
そして、図示は省略するが、熱電併給装置にて発生した電力がヒートポンプ装置4の駆動用電力として供給自在に構成されており、制御部19は、熱電併給装置が発生する電力のうち、電力供給部(例えば、照明やテレビ等の電力消費機器)にて消費されない余剰電力の少なくとも一部をヒートポンプ装置4に供給することで、その余剰電力の少なくとも一部を用いてヒートポンプ装置4を作動自在に構成されている。この場合には、余剰電力が発生すると、例えば、制御部19は、蓄熱条件が満たされたとして、上述の蓄熱運転を行う。これにより、余剰電力が発生すると、その余剰電力を熱に変換して給湯タンク2に蓄熱し、その蓄熱された熱を給湯利用箇所1に供給することができ、余剰電力を給湯利用箇所1にて利用される熱として有効に活用することができ、エネルギー効率の向上を図ることができる。
【0115】
また、追加する給湯タンク2の水を加熱するための構成として、熱電併給装置にて発生する排熱により給湯タンク2の水を加熱する構成を述べたが、この構成に代えて又はこの構成に加えて、排熱熱交換器20を太陽熱により水を加熱する太陽熱熱交換器に代えることで、太陽熱により給湯タンク2の水を加熱して給湯タンク2に蓄熱することもできる。また、排熱熱交換器20に加えて、太陽熱により水を加熱する太陽熱熱交換器を備え、熱電併給装置の排熱及び太陽熱の双方にて給湯タンク2の水を加熱することもできる。
【0116】
〔第4実施形態〕
この第4実施形態は、上記第1及び第2実施形態において、第1負荷熱交換器7aと第2負荷熱交換器7bとの配置形態の別実施形態である。その他の構成については、上記第1及び第2実施形態と同様であるので、その他の構成については説明を省略し、第1負荷熱交換器7aと第2負荷熱交換器7bとの配置形態を中心に説明する。
【0117】
上記第1及び第2実施形態では、第1負荷熱交換器7aと第2負荷熱交換器7bが並列状態で設けられているが、この第4実施形態では、図12に示すように、第1負荷熱交換器7aと第2負荷熱交換器7bが直列状態で設けられている。
この第4実施形態において、図示は省略するが、上述の第3実施形態にて述べた如く、図11に示す貯湯タンク2の水を加熱するための構成を追加することもできる。
【0118】
〔第5実施形態〕
この第5実施形態は、上記第1及び第2実施形態において、循環ポンプ3の配設位置の別実施形態である。その他の構成については、上記第1及び第2実施形態と同様であるので、その他の構成については説明を省略し、循環ポンプ3の配設位置を中心に説明する。
【0119】
上記第1及び第2実施形態では、循環ポンプ3が第6流路部位R6に配置されていたが、この第5実施形態では、図13に示すように、循環ポンプ3が第5流路部位R5に配置されており、第5流路部位R5において、第1三方弁S1とヒートポンプ加熱式熱交換器5の接続箇所との間の部位に循環ポンプ3が配置されている。これにより、この第5実施形態では、第5流路部位R5が、その途中部位に循環ポンプ3が設けられて負荷熱交換器7とヒートポンプ加熱式熱交換器5を接続するように構成され、第6流路部位R6が、ヒートポンプ加熱式熱交換器5と第2流路部位R2の途中部位を接続するように構成され、第7流路部位R7が、その途中部位に第2開閉弁K2が設けられて第6流路部位R6及び第4流路部位R4における第1開閉弁K1と負荷熱交換器7の間の部位を接続するように構成されている。
この第5実施形態において、図示は省略するが、上述の第3実施形態にて述べた如く、図11に示す貯湯タンク2の水を加熱するための構成を追加することもできる。また、図示は省略するが、上述の第4実施形態にて述べた如く、図12に示す第1負荷熱交換器7aと第2負荷熱交換器7bが直列状態で設けられている場合でも、循環ポンプ3の配設位置を第6流路部位R6から第5流路部位R5の第1三方弁S1とヒートポンプ加熱式熱交換器5の接続箇所との間の部位に変更することができる。
【0120】
〔第6実施形態〕
この第6実施形態は、上記第1実施形態において、第1水路W1の構成、及び、第1水路W1と第2水路W2との関係についての別実施形態である。その他の構成については、上記第1実施形態と同様であるので、その他の構成については説明を省略し、第1水路W1の構成、及び、第1水路W1と第2水路W2との関係を中心に説明する。
【0121】
上記第1実施形態では、第1水路W1と第2水路W2は、バーナー加熱式熱交換器6を含む水路が共通に構成されていたが、この第6実施形態では、図14に示すように、第1水路W1と第2水路W2は、循環ポンプ3とバーナー加熱式熱交換器6と負荷熱交換器7とヒートポンプ加熱式熱交換器5を含む水路が少なくとも共通に構成されている。
つまり、第1水路W1は、第1流路部位R1と給湯タンク2と第2流路部位R2とバーナー加熱式熱交換器6と第3流路部位R3と第4流路部位R4と負荷熱交換器7と第5流路部位R5とヒートポンプ加熱式熱交換器5と第6流路部位R6とから構成されている。これにより、第1水路W1は、上水の圧力で給湯タンク2から取り出した水をバーナー加熱式熱交換器6に供給できるとともに、循環ポンプ3の圧力でバーナー加熱式熱交換器6と負荷熱交換器7とヒートポンプ加熱式熱交換器5を経由して循環される水をもバーナー加熱式熱交換器6に供給できる。したがって、上水の圧力だけでなく、循環ポンプの圧力をも利用して、バーナー加熱式熱交換器6に対して水を供給することができるとともに、給湯タンク2から取り出した水だけでなく、バーナー加熱式熱交換器6と負荷熱交換器7とヒートポンプ加熱式熱交換器5を経由して循環される水をも、バーナー加熱式熱交換器6に供給して、給湯利用箇所1に供給される水の水量として十分な水量を確保することができる。しかも、給湯タンク2から取り出した水がバーナー加熱式熱交換器6にて加熱された水と混合されて、その混合された水がバーナー加熱式熱交換器6に供給されるので、バーナー加熱式熱交換器6に供給される水の温度が比較的安定した温度となり、その結果、給湯利用箇所1にて要求されている給湯設定温度の水を安定して供給することができる。
【0122】
この第6実施形態において、上述の第3実施形態にて述べた如く、図11に示すように、貯湯タンク2の水を加熱するための構成を追加することもできる。また、上述の第4実施形態にて述べた如く、図12に示すように、第1負荷熱交換器7aと第2負荷熱交換器7bを直列状態で設けることもできる。更に、上述の第5実施形態にて述べた如く、図13に示すように、循環ポンプ3の配置位置について、第5流路部位R5において、第1三方弁S1とヒートポンプ加熱式熱交換器5の接続箇所との間の部位に循環ポンプ3を配置することもできる。
【0123】
〔第7実施形態〕
この第7実施形態では、上記第1、第2、第6実施形態において、図15に示すように、少なくともバーナー加熱式熱交換器6をバイパスして循環ポンプ3の圧力を使わずに上水の圧力で給湯タンク2から取り出した水を給湯利用箇所1に直接供給する第1バイパス水路V1を形成可能に構成されている。
【0124】
この第7実施形態では、上記第1、第2、第6実施形態にて述べた如く、第1〜第8流路部位R1〜R8に加えて、第2流路部位R2における給湯タンク2と第6流路部位R6への接続箇所までの間の部位及び第3流路部位R3における第4流路部位R4への接続箇所と給湯利用箇所1までの間の部位を接続する第1バイパス流路部位B1が備えられている。第1バイパス流路部位B1の途中部位には、第3開閉弁K3が備えられており、第2流路部位R2において、第1バイパス流路部位B1との接続箇所と第4流路部位R4の接続箇所との間の部位に第4開閉弁K4が備えられている。そして、第1バイパス水路V1は、第1流路部位R1と給湯タンク2と第2流路部位R2の一部と第1バイパス流路部位B1と第3流路部位R3の一部とから構成されており、制御部19は、第3開閉弁K3を開動作させ且つ第4開閉弁K4を閉動作させることで、第1バイパス水路V1によって、給湯タンク2から取り出した水をバーナー加熱式熱交換器6を介さずにバイパスして給湯利用箇所1に直接供給している。
【0125】
このように、第1バイパス水路V1を形成することで、例えば、給湯タンク2に給湯設定温度と同様又はそれよりも高温の水が貯留されていると、その水を第1バイパス水路V1にてバーナー加熱式熱交換器6を介さずに給湯利用箇所1に直接供給することができる。また、第1バイパス水路V1では、バーナー加熱式熱交換器6を介さずに、給湯タンク2の水を給湯利用箇所に供給することができるので、図15中太線にて示すように、第1バイパス水路V1にて、上水の圧力で給湯タンク2から取り出した水を給湯利用箇所1に供給することと、第2水路W2にて、循環ポンプ3の圧力でバーナー加熱式熱交換器6と負荷熱交換器7を経由して水を循環させることを、お互いに干渉することなく同時に行うことができる。その結果、給湯利用箇所1への給湯とバーナー加熱式熱交換器6を熱源とする暖房負荷又は追焚負荷での熱消費を容易に同時に行うことができる。図15では、第2水路W2による水の循環形態として、バーナー加熱状態での暖房運転を示しているが、他の水の循環形態にて実施することも可能である。
【0126】
この第7実施形態において、図示は省略するが、上述の第3実施形態にて述べた如く、図11に示すように、貯湯タンク2の水を加熱するための構成を追加することもできる。また、図示は省略するが、上述の第4実施形態にて述べた如く、図12に示すように、第1負荷熱交換器7aと第2負荷熱交換器7bを直列状態で設けることもできる。更に、図示は省略するが、上述の第5実施形態にて述べた如く、図13に示すように、循環ポンプ3の配置位置について、第5流路部位R5において、第1三方弁S1とヒートポンプ加熱式熱交換器5の接続箇所との間の部位に循環ポンプ3を配置することもできる。
【0127】
この第7実施形態では、上述の如く、第2流路部位R2に第4開閉弁K4を備える例を示したが、図15中点線で示すように、この第4開閉弁K4に代えて、第2流路部位R2と第4流路部位R4との接続箇所に三方弁を備えて実施することもできる。
【0128】
〔第8実施形態〕
この第8実施形態では、図16に示すように、上記第1、第2、第6実施形態において、給湯タンク2からの水の取り出しを停止するために、第2流路部位R2において給湯タンク2と第4流路部位R4の接続箇所との間の部位に第5開閉弁K5を備えている。これにより、制御部19が、第5開閉弁K5を閉動作することで、給湯タンク2からの水の取り出しを停止することができる。
この第8実施形態では、上述の如く、第2流路部位R2に第5開閉弁K5を備える例を示したが、図16中点線で示すように、この第5開閉弁K5に代えて、第2流路部位R2と第4流路部位R4との接続箇所に三方弁を備えて実施することもできる。
この第8実施形態において、図示は省略するが、上述の第3実施形態にて述べた如く、図11に示すように、貯湯タンク2の水を加熱するための構成を追加することもできる。また、図示は省略するが、上述の第4実施形態にて述べた如く、図12に示すように、第1負荷熱交換器7aと第2負荷熱交換器7bを直列状態で設けることもできる。更に、図示は省略するが、上述の第5実施形態にて述べた如く、図13に示すように、循環ポンプ3の配置位置について、第5流路部位R5において、第1三方弁S1とヒートポンプ加熱式熱交換器5の接続箇所との間の部位に循環ポンプ3を配置することもできる。加えて、図示は省略するが、上述の第7実施形態にて述べた如く、図15に示すように、少なくともバーナー加熱式熱交換器6をバイパスして循環ポンプ3の圧力を使わずに上水の圧力で給湯タンク2から取り出した水を給湯利用箇所1に直接供給する第1バイパス水路V1を形成可能に構成することもできる。
【0129】
〔第9実施形態〕
この第9実施形態では、上記第1、第2、第6実施形態において、図17に示すように、循環ポンプ3の圧力でヒートポンプ加熱式熱交換器5をバイパスしてバーナー加熱式熱交換器6と負荷熱交換器7を経由して水を循環する第2バイパス水路V2を形成可能に構成されている。
【0130】
つまり、この第9実施形態では、上記第1、第2、第6実施形態で述べた如く、第1流路部位R1〜第8流路部位R8に加えて、第5流路部位R5の途中部位(負荷熱交換器7と第1三方弁K1との間の部位)と第6流路部位R6におけるヒートポンプ加熱式熱交換器5と循環ポンプ3との間の部位を接続する第2バイパス流路部位B2が備えられている。そして、第5流路部位R5と第2バイパス流路部位B2の接続箇所に第3三方弁S3が備えられている。第2バイパス水路V2は、バーナー加熱式熱交換器6と第3流路部位R3の一部と第4流路部位R4と負荷熱交換器7と第5流路部位R5の一部と第2バイパス流路部位B2と第6流路部位R6の一部と第2流路部位R2の一部とから構成されている。これにより、第2バイパス水路V2は、循環ポンプ3の圧力で、ヒートポンプ加熱式熱交換器5を介さずに、ヒートポンプ加熱式熱交換器5をバイパスしてバーナー加熱式熱交換器6と負荷熱交換器7を経由して水を循環するように構成されている。
【0131】
図17では、バーナー加熱状態での暖房運転を示しており、制御部19が、第1開閉弁K1を開き且つ第2開閉弁K2を閉じるとともに、第5流路部位R5からの水を第2バイパス流路部位B2に供給する状態に第3三方弁S3を切り換え且つ第4流路部位R4からの水を第1負荷熱交換器7aに供給する状態に第2三方弁S2を切り換えて、循環ポンプ3を作動させる。そして、制御部19は、バーナー燃焼装置の燃焼を開始するとともに、第1熱媒循環ポンプ15を作動させて、第1熱媒循環路13にて暖房端末12と第1負荷熱交換器7aの間で熱媒を循環させている。これにより、バーナー加熱式熱交換器6にて加熱された水は、第3流路部位R3、第4流路部位R4を通して第1負荷熱交換器7aに供給され、第1負荷熱交換器7aを通過した水が、第5流路部位R5、第2バイパス流路部位B2、第6流路部位R6、第2流路部位R2を通して、ヒートポンプ加熱式熱交換器5を介さずにバーナー加熱式熱交換器6に戻されている。このように、第2バイパス水路V2では、水がヒートポンプ加熱式熱交換器5を通過しないことで放熱を防止しており、それだけエネルギー効率の向上を図ることができる。
【0132】
図示は省略するが、バーナー加熱状態での追焚運転においても、図17にて示すバーナー加熱状態での暖房運転と同様に、制御部19が、第5流路部位R5からの水を第2バイパス流路部位B2に供給する状態に第3三方弁S3を切り換えることで、第2バイパス水路V2によって、ヒートポンプ加熱式熱交換器5を介さずに、ヒートポンプ加熱式熱交換器5をバイパスしてバーナー加熱式熱交換器6と負荷熱交換器7を経由して水を循環することができる。また、上記第1実施形態にて、図9にて示した殺菌運転においても、図17にて示すバーナー加熱状態での暖房運転と同様に、制御部19が、第5流路部位R5からの水を第2バイパス流路部位B2に供給する状態に第3三方弁S3を切り換えることで、第2バイパス水路V2によって、ヒートポンプ加熱式熱交換器5を介さずに、ヒートポンプ加熱式熱交換器5をバイパスしてバーナー加熱式熱交換器6と負荷熱交換器7を経由して水を循環することができる。そして、上記第1実施形態において、図5にて示した蓄熱運転とバーナー加熱状態での暖房運転とを同時に行う場合や、図7にて示した給湯運転とバーナー加熱状態での暖房運転とを同時に行う場合に、制御部19が、第5流路部位R5からの水を第2バイパス流路部位B2に供給する状態に第3三方弁S3を切り換えることで、第2バイパス水路V2によって、第1負荷熱交換器7aを通過した水をヒートポンプ加熱式熱交換器5を介さずにバーナー加熱式熱交換器6に戻すこともできる。
【0133】
この第9実施形態において、図示は省略するが、上述の第3実施形態にて述べた如く、図11に示すように、貯湯タンク2の水を加熱するための構成を追加することもできる。また、図示は省略するが、上述の第4実施形態にて述べた如く、図12に示すように、第1負荷熱交換器7aと第2負荷熱交換器7bを直列状態で設けることもできる。更に、図示は省略するが、上述の第7実施形態にて述べた如く、図15に示すように、少なくともバーナー加熱式熱交換器6をバイパスして循環ポンプ3の圧力を使わずに上水の圧力で給湯タンク2から取り出した水を給湯利用箇所1に直接供給する第1バイパス水路V1を形成可能に構成することもできる。更に加えて、図示は省略するが、上述の第8実施形態にて述べた如く、図16に示すように、給湯タンク2からの水の取り出しを停止することもできる。
【0134】
この第9実施形態では、上述の如く、第5流路部位R5と第2バイパス流路部位B2の接続箇所に第3三方弁S3を備える例を示したが、図17中点線で示すように、この第3三方弁S3に代えて、第2バイパス流路部位B2の途中部位に開閉弁を備えて実施することもできる。
【0135】
〔第10実施形態〕
この第10実施形態は、第1、第2、第6実施形態において、第1開閉弁K1、第2開閉弁K2、及び、第1三方弁S1についての別実施形態を示すものである。
つまり、図18に示すように、第1開閉弁K1及び第2開閉弁K2に代えて、第4流路部位R4と第7流路部位R7の接続箇所に第4三方弁S4を備えることができる。また、第1三方弁S1に代えて、第8流路部位R8の途中部位に第6開閉弁K6を備えることができる。
この第10実施形態において、図示は省略するが、上述の第3実施形態にて述べた如く、図11に示すように、貯湯タンク2の水を加熱するための構成を追加することもできる。また、図示は省略するが、上述の第4実施形態にて述べた如く、図12に示すように、第1負荷熱交換器7aと第2負荷熱交換器7bを直列状態で設けることもできる。更に、図示は省略するが、上述の第5実施形態にて述べた如く、図13に示すように、循環ポンプ3の配置位置について、第5流路部位R5において、第1三方弁S1とヒートポンプ加熱式熱交換器5の接続箇所との間の部位に循環ポンプ3を配置することもできる。加えて、図示は省略するが、上述の第7実施形態にて述べた如く、図15に示すように、少なくともバーナー加熱式熱交換器6をバイパスして循環ポンプ3の圧力を使わずに上水の圧力で給湯タンク2から取り出した水を給湯利用箇所1に直接供給する第1バイパス水路V1を形成可能に構成することもできる。更に加えて、図示は省略するが、上述の第8実施形態にて述べた如く、図16に示すように、給湯タンク2からの水の取り出しを停止することもできる。そして、図示は省略するが、上述の第9実施形態にて述べた如く、図17に示すように、循環ポンプ3の圧力でヒートポンプ加熱式熱交換器5をバイパスしてバーナー加熱式熱交換器6と負荷熱交換器7を経由して水を循環する第2バイパス水路V2を形成可能に構成することもできる。
【0136】
〔第11実施形態〕
この第11実施形態は、上記第3実施形態における給湯タンク2の水を加熱するための構成についての別実施形態である。上記第3実施形態では、給湯タンク2の水を加熱するための構成として、図11に示すように、給湯タンク2から取り出した水を排熱熱交換器20により熱電併給装置にて発生した排熱にて加熱し、その加熱された水を給湯タンク2に戻す第5水路W5(排熱加熱水路に相当する)を備えており、第5水路W5と第4水路W4は、独立して水を通流させるように構成されている。
【0137】
この第11実施形態では、上記第3実施形態と同様に、排熱熱交換器20を備えるものであるが、その配設位置が異なり、図19に示すように、排熱熱交換器20が、第6流路部位R6における第7流路部位R7との接続箇所と第2流路部位R2との接続箇所との間の部位に配設されている。これにより、第5水路W5は、第4水路W4(図1の太線参照)と兼用となっている。つまり、第4水路W4及び第5水路W5の両水路は、給湯タンク1と第1流路部位R1の一部と第8流路部位R8と第5流路部位R5の一部とヒートポンプ加熱式熱交換器5と第6流路部位R6と排熱熱交換器20と第2流路部位R2の一部とから構成された共通の構成となっている。
【0138】
そして、上記第3実施形態でも述べた如く、第5水路W5は排熱加熱水路として構成されているので、排熱加熱水路としての第5水路W5と第4水路W4を共通の構成とすることができる。ここで、上記第3実施形態と同様に、排熱熱交換器20を太陽熱により水を加熱する太陽熱熱交換器に代えることもできる。この場合には、第5水路W5が、給湯タンク2から取り出した水を太陽熱にて加熱し、その加熱された水を給湯タンク2に戻す太陽熱加熱水路として構成されることになり、太陽熱加熱水路としての第5水路W5と第4水路W4を共通の構成とすることができる。したがって、この第11実施形態では、太陽熱加熱水路と排熱加熱水路の少なくとも一方が、第4水路W4と兼用となっている。
【0139】
この第11実施形態では、排熱熱交換器20を、第6流路部位R6における第7流路部位R7との接続箇所と第2流路部位R2との接続箇所との間の部位に配設しているので、第2水路W2を、循環ポンプ3の圧力でバーナー加熱式熱交換器6と負荷熱交換器7とヒートポンプ加熱式熱交換器5と排熱熱交換器20を経由して水が循環する水路として構成することができる。これにより、第2水路W2が、循環ポンプ3の圧力で、給湯タンク2を介さずに、排熱熱交換器20及びバーナー加熱式熱交換器にて加熱した水を負荷熱交換器7に供給することができる。したがって、第2水路W2では、バーナー加熱式熱交換器6に加え、排熱熱交換器20にて加熱した水を負荷熱交換器7に供給するので、熱電併給装置にて発生した排熱をも負荷熱交換器7に供給することができ、省エネ性の向上を図ることができる。
【0140】
この第11実施形態において、図示は省略するが、上述の第4実施形態にて述べた如く、図12に示すように、第1負荷熱交換器7aと第2負荷熱交換器7bを直列状態で設けることもできる。また、図示は省略するが、上述の第5実施形態にて述べた如く、図13に示すように、循環ポンプ3の配置位置について、第5流路部位R5において、第1三方弁S1とヒートポンプ加熱式熱交換器5の接続箇所との間の部位に循環ポンプ3を配置することもできる。更に、図示は省略するが、上述の第6実施形態にて述べた如く、図14に示すように、第1水路W1と第2水路W2を、循環ポンプ3とバーナー加熱式熱交換器6と負荷熱交換器7とヒートポンプ加熱式熱交換器5を含む水路を少なくとも共通に構成することができる。加えて、図示は省略するが、上述の第7実施形態にて述べた如く、図15に示すように、少なくともバーナー加熱式熱交換器6をバイパスして循環ポンプ3の圧力を使わずに上水の圧力で給湯タンク2から取り出した水を給湯利用箇所1に直接供給する第1バイパス水路V1を形成可能に構成することもできる。更に加えて、図示は省略するが、上述の第8実施形態にて述べた如く、図16に示すように、給湯タンク2からの水の取り出しを停止することもできる。そして、図示は省略するが、上述の第9実施形態にて述べた如く、図17に示すように、循環ポンプ3の圧力でヒートポンプ加熱式熱交換器5をバイパスしてバーナー加熱式熱交換器6と負荷熱交換器7を経由して水を循環する第2バイパス水路V2を形成可能に構成することもできる。また、図示は省略するが、上述の第10実施形態にて述べた如く、図18に示すように、第1開閉弁K1及び第2開閉弁K2に代えて第4三方弁S4を備え、第1三方弁S1に代えて第6開閉弁K6を備えることもできる。
【0141】
〔別実施形態〕
(1)上記第1〜第11実施形態では、暖房運転及び追焚運転において、制御部19が、負荷熱交換器7で要求されている熱負荷に対して、バーナー加熱状態に切り換えた場合とヒートポンプ加熱状態に切り換えた場合との夫々の1次エネルギー消費量を求め、その求めた1次エネルギー消費量が小さい方に切り換えているが、この構成に代えて、例えば、高温暖房端末から運転要求があると、バーナー加熱状態での暖房運転を行い、低温暖房端末から運転要求があると、ヒートポンプ加熱状態での暖房運転を行うことができ、どの暖房端末から運転要求があるかによって、バーナー加熱状態とヒートポンプ加熱状態を切り換えて暖房運転を行うことができる。また、追焚運転として、浴槽水の温度を目標温度まで上昇させる時間が短い高速追焚運転と、その高速追焚運転よりも浴槽水の温度を目標温度まで上昇させる時間が長い低速追焚運転とを備え、高速追焚運転が要求されたときには、バーナー加熱状態での追焚運転を行い、低速追焚運転が要求されたときには、ヒートポンプ加熱状態での追焚運転を行い、高速追焚運転と低速追焚運転とのどちらが要求されているかによってバーナー加熱状態とヒートポンプ加熱状態を切り換えて追焚運転を行うことができる。また、制御部19に、外気温度や浴槽温度等に基づいて、バーナー加熱状態とヒートポンプ加熱状態を切り換えるための切換条件を設定しておき、制御部19が、切換条件を満たしているか否かによって、バーナー加熱状態とヒートポンプ加熱状態を切り換えて暖房運転及び追焚運転を行うこともできる。
【0142】
(2)上記第1〜第11実施形態では、第1開閉弁K1や第2開閉弁K2等の開閉弁を備える例を示しているが、この開閉弁に代えて、比例弁とすることもできる。つまり、例えば、第1開閉弁K1を第1比例弁とし、第2開閉弁K2を第2比例弁とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0143】
本発明は、給湯利用箇所に供給する水を貯留する給湯タンクと、水路の水を循環させる循環ポンプと、ヒートポンプ装置により水を加熱するヒートポンプ加熱式熱交換器と、バーナー燃焼装置により水を加熱するバーナー加熱式熱交換器と、暖房負荷と追焚負荷の少なくとも一方で熱を消費する負荷熱交換器とを備え、配管が簡易でシンプルなものであり、熱交換器として構造が複雑な三流体熱交換器等の構造を採用する必要がなく、循環ポンプや熱交換器の数を極力少なくして、構成の簡素化及びコストの低減を図ることができる各種の熱媒供給装置に適応可能である。
【符号の説明】
【0144】
1 給湯利用箇所
2 給湯タンク
3 循環ポンプ
4 ヒートポンプ装置
5 ヒートポンプ加熱式熱交換器
6 バーナー加熱式熱交換器
7 負荷熱交換器
7a 第1負荷熱交換器
7b 第2負荷熱交換器
19 切換手段(制御部)
B1 第1バイパス流路部位
B2 第2バイパス流路部位
K1 第1開閉弁
K2 第2開閉弁
K3 第3開閉弁
K4 第4開閉弁
K5 第5開閉弁
K6 第6開閉弁
S1 第1三方弁
S2 第2三方弁
S3 第3三方弁
S4 第4三方弁
V1 第1バイパス水路
V2 第2バイパス水路
W1 第1水路
W2 第2水路
W3 第3水路
W4 第4水路
W5 排熱加熱水路(第5水路)
R1 第1流路部位
R2 第2流路部位
R3 第3流路部位
R4 第4流路部位
R5 第5流路部位
R6 第6流路部位
R7 第7流路部位
R8 第8流路部位
R9 第9流路部位

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給湯利用箇所に供給する水を貯留する給湯タンクと、水路の水を循環させる循環ポンプと、ヒートポンプ装置により水を加熱するヒートポンプ加熱式熱交換器と、バーナー燃焼装置により水を加熱するバーナー加熱式熱交換器と、暖房負荷と追焚負荷の少なくとも一方で熱を消費する負荷熱交換器と、上水の圧力で前記給湯タンクから取り出した水を前記バーナー加熱式熱交換器を経由して前記給湯利用箇所に供給する第1水路と、前記循環ポンプの圧力で前記バーナー加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を経由して水が循環する第2水路と、前記循環ポンプの圧力で前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器を経由して水が循環する第3水路とを備え、前記第1水路と前記第2水路は、前記バーナー加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成され、前記第2水路と前記第3水路は、前記循環ポンプと前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成されている熱媒供給装置。
【請求項2】
前記第1水路と前記第3水路は、独立して水を通流させるように構成されている請求項1に記載の熱媒供給装置。
【請求項3】
前記給湯タンクに接続されて上水を前記給湯タンクに給水する第1流路部位と、前記給湯タンクと前記バーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、前記バーナー加熱式熱交換器と前記給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、前記第3流路部位の途中部位と前記負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を接続する第5流路部位と、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第2流路部位の途中部位を接続して前記循環ポンプが設けられた第6流路部位と、前記第6流路部位における前記循環ポンプと前記第2流路部位への接続箇所までの間の部位及び前記第4流路部位における前記第1開閉弁又は前記第1比例弁と前記負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位とが備えられ、前記第1水路は、前記第1流路部位と前記給湯タンクと前記第2流路部位と前記バーナー加熱式熱交換器と前記第3流路部位とから構成され、前記第2水路は、前記バーナー加熱式熱交換器と前記第3流路部位の一部と前記第4流路部位と前記負荷熱交換器と前記第5流路部位と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位と前記第2流路部位の一部とから構成され、前記第3水路は、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位の一部と前記第7流路部位と前記第4流路部位の一部と前記負荷熱交換器と前記第5流路部位とから構成されている請求項2に記載の熱媒供給装置。
【請求項4】
前記給湯タンクに接続されて上水を前記給湯タンクに給水する第1流路部位と、前記給湯タンクと前記バーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、前記バーナー加熱式熱交換器と前記給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、前記第3流路部位の途中部位と前記負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を接続して前記循環ポンプが設けられた第5流路部位と、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第2流路部位の途中部位を接続する第6流路部位と、前記第6流路部位及び前記第4流路部位における前記第1開閉弁又は前記第1比例弁と前記負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位とが備えられ、前記第1水路は、前記第1流路部位と前記給湯タンクと前記第2流路部位と前記バーナー加熱式熱交換器と前記第3流路部位とから構成され、前記第2水路は、前記バーナー加熱式熱交換器と前記第3流路部位の一部と前記第4流路部位と前記負荷熱交換器と前記第5流路部位と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位と前記第2流路部位の一部とから構成され、前記第3水路は、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位の一部と前記第7流路部位と前記第4流路部位の一部と前記負荷熱交換器と前記第5流路部位とから構成されている請求項2に記載の熱媒供給装置。
【請求項5】
前記第1水路と前記第3水路は、前記循環ポンプと前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成されている請求項1に記載の熱媒供給装置。
【請求項6】
前記給湯タンクに接続されて上水を前記給湯タンクに給水する第1流路部位と、前記給湯タンクと前記バーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、前記バーナー加熱式熱交換器と前記給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、前記第3流路部位の途中部位と前記負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を接続する第5流路部位と、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第2流路部位の途中部位を接続して前記循環ポンプが設けられた第6流路部位と、前記第6流路部位における前記循環ポンプと前記第2流路部位への接続箇所までの間の部位及び前記第4流路部位における前記第1開閉弁又は前記第1比例弁と前記負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位と、前記第1流路部位の途中部位と前記第5流路部位の途中部位とを接続する第8流路部位とが備えられ、前記第1水路は、前記第1流路部位と前記給湯タンクと前記第2流路部位と前記第8流路部位と前記第5流路部位の一部と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位と前記バーナー加熱式熱交換器と前記第3流路部位とから構成され、前記第2水路は、前記バーナー加熱式熱交換器と前記第3流路部位の一部と前記第4流路部位と前記負荷熱交換器と前記第5流路部位と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位と前記第2流路部位の一部とから構成され、前記第3水路は、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位の一部と前記第7流路部位と前記第4流路部位の一部と前記負荷熱交換器と前記第5流路部位とから構成されている請求項5に記載の熱媒供給装置。
【請求項7】
前記給湯タンクに接続されて上水を前記給湯タンクに給水する第1流路部位と、前記給湯タンクと前記バーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、前記バーナー加熱式熱交換器と前記給湯利用箇所を接続する第3流路部位と、前記第3流路部位の途中部位と前記負荷熱交換器を接続して第1開閉弁又は第1比例弁が設けられた第4流路部位と、前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を接続して前記循環ポンプが設けられた第5流路部位と、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第2流路部位の途中部位を接続する第6流路部位と、前記第6流路部位及び前記第4流路部位における前記第1開閉弁又は前記第1比例弁と前記負荷熱交換器の間の部位を接続して第2開閉弁又は第2比例弁が設けられた第7流路部位と、前記第1流路部位の途中部位と前記第5流路部位における前記負荷熱交換器と前記循環ポンプの間の部位とを接続する第8流路部位とが備えられ、前記第1水路は、前記第1流路部位と前記給湯タンクと前記第2流路部位と前記第8流路部位と前記第5流路部位の一部と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位と前記バーナー加熱式熱交換器と前記第3流路部位とから構成され、前記第2水路は、前記バーナー加熱式熱交換器と前記第3流路部位の一部と前記第4流路部位と前記負荷熱交換器と前記第5流路部位と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位と前記第2流路部位の一部とから構成され、前記第3水路は、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位の一部と前記第7流路部位と前記第4流路部位の一部と前記負荷熱交換器と前記第5流路部位とから構成されている請求項5に記載の熱媒供給装置。
【請求項8】
前記第1水路と前記第2水路は、前記循環ポンプと前記バーナー加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成されている請求項1に記載の熱媒供給装置。
【請求項9】
少なくとも前記バーナー加熱式熱交換器をバイパスして前記循環ポンプの圧力を使わずに上水の圧力で前記給湯タンクから取り出した水を前記給湯利用箇所に直接供給する第1バイパス水路を形成可能に構成されている請求項1、2、5、8の何れか1項に記載の熱媒供給装置。
【請求項10】
前記循環ポンプの圧力で前記ヒートポンプ加熱式熱交換器をバイパスして前記バーナー加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器を経由して水が循環する第2バイパス水路を形成可能に構成されている請求項1、2、5、8、9の何れか1項に記載の熱媒供給装置。
【請求項11】
前記負荷熱交換器として、暖房負荷用の第1負荷熱交換器と追焚負荷用の第2負荷熱交換器とが直列状態で備えられている請求項1〜10の何れか1項に記載の熱媒供給装置。
【請求項12】
前記負荷熱交換器として、暖房負荷用の第1負荷熱交換器と追焚負荷用の第2負荷熱交換器とが並列状態で備えられている請求項1〜10の何れか1項に記載の熱媒供給装置。
【請求項13】
前記第2水路により前記バーナー加熱式熱交換器にて加熱した水を前記負荷熱交換器に供給するバーナー加熱状態と前記第3水路により前記ヒートポンプ加熱式熱交換器にて加熱した水を前記負荷熱交換器に供給するヒートポンプ加熱状態に切換自在で、且つ、前記負荷熱交換器で要求されている熱負荷に対して、前記バーナー加熱状態に切り換えた場合と前記ヒートポンプ加熱状態に切り換えた場合との1次エネルギー消費量が小さい方を選択して切り換える切換手段が備えられている請求項1〜12の何れか1項に記載の熱媒供給装置。
【請求項14】
前記循環ポンプの圧力で前記給湯タンクと前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を経由して水が循環する第4水路を備え、その第4水路によって、前記給湯タンクから取り出した水を前記ヒートポンプ加熱式熱交換器にて加熱し、その加熱された水を前記給湯タンクに戻すように水を循環自在に構成されている請求項1〜13の何れか1項に記載の熱媒供給装置。
【請求項15】
前記給湯タンクに接続されて上水を前記給湯タンクに給水する第1流路部位と、前記給湯タンクと前記バーナー加熱式熱交換器を接続する第2流路部位と、前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を接続する第5流路部位と、前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第2流路部位の途中部位を接続して前記循環ポンプが設けられた第6流路部位と、前記第1流路部位の途中部位と前記第5流路部位の途中部位とを接続する第8流路部位とが備えられ、前記第4水路は、前記給湯タンクと前記第1流路部位の一部と前記第8流路部位と前記5流路部位の一部と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記第6流路部位と前記第2流路部位の一部とから構成されている請求項14に記載の熱媒供給装置。
【請求項16】
前記第2水路と前記第4水路は、前記給湯タンクから取り出した水を前記バーナー加熱式熱交換器にて加熱し、その加熱された水を前記給湯タンクに戻すように水を循環自在に構成されている請求項14又は15に記載の熱媒供給装置。
【請求項17】
前記給湯タンクから取り出した水を太陽熱にて加熱し、その加熱された水を前記給湯タンクに戻す太陽熱加熱水路が備えられている請求項1〜16の何れか1項に記載の熱媒供給装置。
【請求項18】
熱と電力とを発生する熱電併給装置を備え、前記給湯タンクから取り出した水を前記熱電併給装置にて発生した排熱にて加熱し、その加熱された水を前記給湯タンクに戻す排熱加熱水路が備えられている請求項1〜17の何れか1項に記載の熱媒供給装置。
【請求項19】
前記ヒートポンプ装置は、前記熱電併給装置が発生する電力のうち、電力供給部にて消費されない余剰電力の少なくとも一部の供給により作動自在に構成されている請求項18に記載の熱媒供給装置。
【請求項20】
前記循環ポンプの圧力で前記給湯タンクと前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を経由して水が循環する第4水路を備え、その第4水路によって、前記給湯タンクから取り出した水を前記ヒートポンプ加熱式熱交換器にて加熱し、その加熱された水を前記給湯タンクに戻すように水を循環自在に構成され、前記太陽熱加熱水路と前記排熱加熱水路の少なくとも一方が、前記第4水路と兼用となっている請求項17〜19の何れか1項に記載の熱媒供給装置。
【請求項21】
給湯利用箇所に供給する水を貯留する給湯タンクと、水路の水を循環させる循環ポンプと、ヒートポンプ装置により水を加熱するヒートポンプ加熱式熱交換器と、バーナー燃焼装置により水を加熱するバーナー加熱式熱交換器と、暖房負荷と追焚負荷の少なくとも一方で熱を消費する負荷熱交換器と、少なくとも上水の圧力で前記給湯タンクから取り出した水を前記バーナー加熱式熱交換器を経由して前記給湯利用箇所に供給する第1水路と、少なくとも前記バーナー加熱式熱交換器をバイパスして前記循環ポンプの圧力を使わずに上水の圧力で前記給湯タンクから取り出した水を前記給湯利用箇所に直接供給する第1バイパス水路と、前記循環ポンプの圧力で前記バーナー加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を経由して水が循環する第2水路と、前記循環ポンプの圧力で前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器を経由して水が循環する第3水路とを備え、前記第1水路と前記第2水路は、前記バーナー加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成され、前記第2水路と前記第3水路は、前記循環ポンプと前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成されている熱媒供給装置。
【請求項22】
給湯利用箇所に供給する水を貯留する給湯タンクと、水路の水を循環させる循環ポンプと、ヒートポンプ装置により水を加熱するヒートポンプ加熱式熱交換器と、バーナー燃焼装置により水を加熱するバーナー加熱式熱交換器と、暖房負荷と追焚負荷の少なくとも一方で熱を消費する負荷熱交換器と、少なくとも上水の圧力で前記給湯タンクから取り出した水を前記バーナー加熱式熱交換器を経由して前記給湯利用箇所に供給する第1水路と、前記循環ポンプの圧力で前記バーナー加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器を経由して水が循環する第2バイパス水路と、前記循環ポンプの圧力で前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器を経由して水が循環する第3水路とを備え、前記第1水路と前記第2バイパス水路は、前記バーナー加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成され、前記第2バイパス水路と前記第3水路は、前記循環ポンプと前記負荷熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成されている熱媒供給装置。
【請求項23】
給湯利用箇所に供給する水を貯留する給湯タンクと、水路の水を循環させる循環ポンプと、ヒートポンプ装置により水を加熱するヒートポンプ加熱式熱交換器と、バーナー燃焼装置により水を加熱するバーナー加熱式熱交換器と、熱電併給装置にて発生した排熱により水を加熱する排熱熱交換器と、暖房負荷と追焚負荷の少なくとも一方で熱を消費する負荷熱交換器と、少なくとも上水の圧力で前記給湯タンクから取り出した水を前記バーナー加熱式熱交換器を経由して前記給湯利用箇所に供給する第1水路と、前記循環ポンプの圧力で前記バーナー加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記排熱熱交換器を経由して水が循環する第2水路と、前記循環ポンプの圧力で前記ヒートポンプ加熱式熱交換器と前記負荷熱交換器を経由して水が循環する第3水路とを備え、前記第1水路と前記第2水路は、前記バーナー加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成され、前記第2水路と前記第3水路は、前記循環ポンプと前記負荷熱交換器と前記ヒートポンプ加熱式熱交換器を含む水路が少なくとも共通に構成されている熱媒供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−247568(P2011−247568A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−140795(P2010−140795)
【出願日】平成22年6月21日(2010.6.21)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】