説明

熱硬化型水性紫外線カット塗料及び紫外線カットガラス瓶及び板ガラス

【課題】 本発明は、塗膜の硬度、耐熱性、耐水性、耐薬品性に優れ、人体および環境にやさしい熱硬化型水性紫外線カット塗料、及びこの塗料を塗布して熱硬化した紫外線カットガラス瓶及び板ガラスを提供することにある。
【解決手段】 水を分散媒または溶媒とし、(A)水性ウレタン樹脂の固形分量100重量部に対して、(B)紫外線吸収剤を5〜150重量部、(C)アミノ樹脂を3〜100重量部、および(D)密着性向上剤を0.01〜20重量部配合してなり、固形分濃度が5〜60重量%であることを特徴とする熱硬化型水性紫外線カット塗料、及びこの熱硬化型水性紫外線カット塗料を塗布し熱硬化した紫外線カットガラス瓶及び板ガラス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は塗膜の硬度、耐熱性、耐水性、耐薬品性等を必要とする用途に適した紫外線カット塗料であって、人体および環境にやさしい水系樹脂エマルジョンをベースにした熱硬化型水性紫外線カット塗料、及びこの塗料を塗布して熱硬化した紫外線カットガラス瓶及び板ガラスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年紫外線による人体への有害性が強く認識され、その防止が強く望まれている。さらに、プラスチック製の各種部品、部材をはじめ、飲料、食品等の紫外線による劣化、変質、変色に対しての有効な防止方法の検討が幅広く行われている。
【0003】
その防止方法の一つとして、プラスチック製の部品、部材や飲食物の容器への紫外線吸収剤の配合、いわゆる練り込み法が提案されている。この練り込み法は、部品、部材や容器の紫外線による劣化は防止できるが、容器内の飲食物等の劣化、変質、変色を防止するためには、多量の紫外線吸収剤を練り込む必要がある。このように多量の紫外線吸収剤を練り込むと、練り込まれた紫外線吸収剤が時間と共に表面にブリードアウトしてくるために、経時的に紫外線カット性能が低下してくるだけでなく、飲食物の容器として使用した際には、ブリードアウトした紫外線吸収剤が飲食物中に入り込み、安全衛生上大きな問題点となることが指摘されている。このような用途に対しては、多量の紫外線吸収剤を安定に配合できる紫外線カット塗料を外面に塗布する方法が有効である。
【0004】
また、前記プラスチック製の部品、部材や飲食物の容器の代わりに、ガラス瓶等の基材に紫外線カット塗料を塗布することが行われている。更に、オフィスビルや住宅、自動車等のガラス窓にも家具調度品の劣化防止、室内居住者への悪影響や断熱目的で紫外線カット塗料を塗布することも行われている。これらのガラス製品に塗布された塗膜が実際に使用される環境、条件に耐える必要があるため、塗膜の性能として、あるレベル以上の硬度、耐水性、耐薬品性等が要求される。これらの要求性能を満たすために、例えば特開平7−196959号公報に示されているように、有機溶剤系の紫外線カット塗料が使用されている。しかしながら、有機溶剤は引火による火災の問題や人体に有害であり、塗装時や乾燥時に蒸発した有機溶剤が建築物内に充満し、人体や環境に悪影響を与え、その対策が強く望まれていた。
【0005】
この対策として、本出願人は水性紫外線カット塗料を開発して、特開2001−149845号を出願公開した。この公開特許公報では、コロイダルシリカ等ガラスに対し相容性の高い無機質微粒子の共存下にモノマー成分をエマルジョン重合させて透明度の高いアクリル系水性基材を生成し、コーティング厚み20μmで波長370nm以下の紫外線を95〜100%吸収する量の紫外線吸収剤を添加し、厚み10μmのときの可視光線に対する透過率が90%以上となるよう調合した水性で透明なアクリル系の紫外線カット用コーティング液材を提案している。このアクリル系の紫外線カット用コーティング液材は、透明性、紫外線吸収性、防水性、ガラスへの密着性等に優れているが、塗膜の硬度が高いとは言えず傷が付き易いという欠点があった。特に窓ガラスの場合、重大な欠点となる。
【特許文献1】特開平7−196959号公報
【特許文献2】特開2001−149845号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、上記紫外線カット塗料の有する問題点を解決し、塗膜の硬度、耐熱性、耐水性、耐薬品性に優れ、人体および環境にやさしい熱硬化型水性紫外線カット塗料、及び紫外線カットガラス瓶及び板ガラスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、上記課題を解決するために、従来の水性紫外線カット塗料、特に常温乾燥型塗料では、塗膜硬度、耐水性、耐薬品性、耐熱性のすべての面で、バランスのとれた塗膜を形成するのが難しいことから、保存安定性の良好な熱硬化型水性紫外線カット塗料に注目し本発明に到達したものである。
【0008】
即ち、本発明の熱硬化型水性紫外線カット塗料は、水を分散媒または溶媒とし、(A)水性ウレタン樹脂の固形分量100重量部に対して、(B)紫外線吸収剤を5〜150重量部、(C)アミノ樹脂を3〜100重量部、および(D)シランカップリング剤を0.01〜20重量部配合してなり、固形分濃度が5〜60重量%であることを特徴とする。
【0009】
本発明の熱硬化型水性紫外線カット塗料において、(A)水性ウレタン樹脂が、エステル系、エーテル系、ポリカーボネート系およびアクリル複合系樹脂の群から選ばれた少なくとも1種であって、前記水性ウレタン樹脂を透明ガラスに塗布し、常温乾燥後、100℃で1時間加熱処理した塗膜の鉛筆硬度がH以上であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の熱硬化型水性紫外線カット塗料において、(B)紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール系吸収剤であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の熱硬化型水性紫外線カット塗料において、(C)アミノ樹脂が、メラミン樹脂であることを特徴とする。
【0012】
本発明の紫外線カットガラス瓶は、前記熱硬化型水性紫外線カット塗料をガラス瓶に塗布して常温乾燥後、加熱硬化して得られる紫外線カットガラス瓶である。
【0013】
また、本発明の紫外線カット板ガラスは、前記熱硬化型水性紫外線カット塗料を板ガラスに塗布して常温乾燥後、加熱硬化して得られる紫外線カット板ガラスである。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、水性紫外線カット塗料であるので、従来の溶剤系塗料と比較し、引火による火災の問題、人体や環境に悪影響を及ぼすという問題点がなく、建築物の窓ガラス、ガラス戸や自動車のガラスの内側に塗布しても、室内居住者に不快感や悪影響を与えることがない。
【0015】
また、本発明の塗料は、水を分散媒または溶媒とし、(A)水性ウレタン樹脂100重量部をベース樹脂とし、(B)紫外線吸収剤を5〜150重量部、(C)アミノ樹脂を3〜100重量部、(D)シランカップリング剤を0.01〜20重量部配合しているので、透明なガラスに塗布して常温乾燥後、加熱硬化して得られる塗膜はガラスなどの基材に対する密着性に優れ、鉛筆硬度が3H以上と水性塗料にもかかわらず高硬度であり、かつ、膜厚10μm時の可視光領域の光線透過率が80%以上の高透明度を有し、370nm以下の紫外線を85%以上カットする高紫外線吸収性能を有している。
【0016】
更にまた、本発明の紫外線カットガラス瓶は、沸騰水中1時間浸漬処理後でも鉛筆硬度が3H以上、膜厚10μm時の可視光領域の光線透過率が80%以上、370nm以下の紫外線を85%以上カットする性能を維持しており、飲料用ガラス瓶などに塗布したものを、沸騰水中で1時間浸漬して殺菌処理することができる。
【0017】
本発明の熱硬化型水性紫外線カット塗料は、水性ウレタン樹脂を透明板ガラスに塗布し、常温乾燥後、100℃で1時間加熱処理した塗膜の鉛筆硬度がH以上、好ましくは2H以上となる(A)水性ウレタン樹脂を用いると共に、前記の(C)アミノ樹脂を併用しているので、本発明の塗料を透明なガラスに塗布して常温乾燥後、150℃で30分間加熱処理した塗膜の鉛筆硬度が3H以上や4H以上の高硬度が得られる。
【0018】
以上の如く、本発明の熱硬化型水性紫外線カット塗料は溶剤系塗料に匹敵ないし凌駕する塗膜硬度、耐水性、耐薬品性などを有するもので、各種用途、即ち、一般住宅、オフィスビル、自動車、鉄道、バス等の窓ガラスに、また、お酒、ワインや各種食品類、化粧品類のガラス瓶の外に、プラスチック容器や木製品等の紫外線カット塗料として幅広く使用できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に、本発明の熱硬化型水性紫外線カット塗料の各組成について説明する。
(A)水性ウレタン樹脂
本発明で使用される水性ウレタン樹脂としては、主鎖中に導入されている構造からエステル系、エーテル系、ポリカーボネート系、アクリル複合系等の各種水性ウレタン樹脂を挙げることができるが、本発明の目的である、熱硬化後の塗膜物性を達成するために、ウレタン樹脂単体の塗膜物性を考慮して選択される。選択する各種水性ウレタン樹脂を透明な板ガラス上に塗布し、常温乾燥した後、常温乾燥後、100℃で1時間加熱処理して塗膜を作製し、この塗膜の中から鉛筆硬度H以上のもの、好ましくは2H以上のものを選定する。更に好ましくは耐水性、耐薬品性に優れた水性ウレタン樹脂を選定するために、塗膜を水、エタノール、トルエン、10%NaOH水溶液、10%酢酸水溶液中に、室温でそれぞれ5日間浸漬し、透明性、形状変化等の著しい外観変化の認められない塗膜を形成する水性ウレタン樹脂を選定する。
【0020】
(A)水性ウレタン樹脂としては、好ましくは高硬度塗膜を形成するエステル系ウレタン樹脂、エーテル系ウレタン樹脂の中から選ばれる。市販品の具体例としては、例えば、旭電化工業(株)製のアデカボンタイターHUX−232、HUX−240、HUX−320、HUX−350など、Hauthaway社製のHD−8208、HD−8261、HD−8284、HD−8533、HD−8588などが挙げられる。
次に前記で選定された水性ウレタン樹脂について、各種紫外線吸収剤の配合すなわち樹脂中へ安定にとけ込ますことのできる水性ウレタン樹脂と紫外線吸収剤の組み合わせを調べて最終選定する。
【0021】
(B)紫外線吸収剤
(B)紫外線吸収剤は、入射した紫外線を吸収し、光エネルギーを熱エネルギーのような無害な形に変換することにより、紫外線の透過や、塗膜の劣化を抑制する作用がある。本発明で使用される(B)紫外線吸収剤としては、塗膜の透明性を考慮すると、有機系紫外線吸収剤が望ましく、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系等の各種紫外線吸収剤を挙げることができるが、使用する水性ウレタン樹脂との相溶性によって選定する。
【0022】
サリシレート系吸収剤の具体例としては、フェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート、4−tert−ブチルフェニルサリシレートなどをあげることができる。
【0023】
ベンゾフェノン系吸収剤の具体例としては、4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノントリヒドレート、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、ナトリウム2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、5−クロロ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジベンゾイルレゾルシノール、4,6−ジベンゾイルレゾルシノール、ヒドロキシドデシルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノンなどをあげることができる。
【0024】
ベンゾトリアゾール系吸収剤の具体例としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−{2’−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル}ベンゾトリアゾールなどをあげることができる。
【0025】
トリアジン系吸収剤の具体例としては、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−イソオクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジンン、2−[4((2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)−オキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンン、2−[4−((2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)−オキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンン2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンなどを挙げることができる。
【0026】
また、紫外線吸収剤の機能、例えば、紫外線領域の吸収波長域などを考慮して選定し、その紫外線吸収剤単独ないし他の紫外線吸収剤との混合、複合系の状態で使用することが重要である。主成分としてはベンゾトリアゾール系、又はベンゾフェノン系の紫外線吸収剤が好ましく、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤がより好ましい、特に、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールおよびその誘導体、又は2−(2’−ヒドロキシ−3’、5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールおよびその誘導体が好適に使用される。
【0027】
紫外線吸収剤の配合量に関しては、使用される紫外線吸収剤の種類、すなわち、その紫外線吸収剤の有する吸収特性、吸収波長域などによって異なるが、通常は(A)水性ウレタン樹脂に含有される固形分100重量部に対して、紫外線吸収剤を5〜150重量部配合する。5重量部より少ないと、塗料の紫外線カット性能が不充分となり、一方150重量部より多く配合すると、紫外線吸収剤が塗膜からブリードアウトし易くなったり、塗膜の硬度が低下する場合があるので望ましくない。そして、塗膜硬度などを考慮すると、通常その配合量は10〜100重量部が望ましく、さらには20〜80重量部がより望ましい。
【0028】
(C)アミノ樹脂
本発明で採用される熱硬化剤である(C)アミノ樹脂としては、メラミン樹脂、尿素樹脂、尿素グリオキザール樹脂、ベンゾグアナミン樹脂などの各種水性アミノ樹脂を挙げることができるが、上記紫外線吸収剤を配合した(A)水性ウレタン樹脂と良く相溶し、無色透明な塗膜を形成し、これを150℃で30分間加熱処理しても、透明性を保持したままで、鉛筆硬度が3H以上、好ましくは4H以上の塗膜を形成するものを選定する。この(C)アミノ樹脂の選定に際しては、アミノ樹脂を配合することにより、保存安定性が悪くならないこと、すなわち、塗料を40±1℃の密閉状態で保管した際、10日以上、さらに望ましくは1ヶ月以上放置しても安定で、異常が認められないことを基準にする。さらには、最終的に加熱硬化した塗膜の透明性が損なわれることなく、鉛筆硬度が3H以上、好ましくは4H以上の塗膜を形成するものを選定する。(C)アミノ樹脂のうち、前記選定基準を満足するメラミン樹脂が好ましい。また、アミノ樹脂と共に、熱硬化反応を促進する各種化合物、すなわち各種触媒を配合することもできる。
【0029】
次に(C)アミノ樹脂の配合量に関しては、使用するアミノ樹脂の種類によって異なるが、アミノ樹脂の配合量が、(A)水性ウレタン樹脂の固形分100重量部に対して、3〜100重量部、望ましくは5〜80重量部とするのがよい。3重量部より少ないと、加熱硬化後の塗膜硬度、耐水性、耐薬品性などの性能が不充分となりやすく、逆に100重量部より多く配合すると、40±1℃での保存安定性が悪くなることがあるので好ましくない。
【0030】
(D)シランカップリング剤
前記(A)水性ウレタン樹脂/(C)アミノ樹脂/(B)紫外線吸収剤の系では、特に板ガラスやガラス瓶への密着性が不充分であるため、これに(D)密着性向上剤を配合する。この際も密着性向上剤の種類によっては塗膜が失透したり、保存安定性が良くないなどの問題点が発生するが、本発明で採用される密着性向上剤としては、分子中にアルコキシシリル基と有機官能基を有する、いわゆる、シランカップリング剤が有用である。このシランカップリング剤としては、アミノ系、ウレイド系、エポキシ系、イソシアネート系、ビニル系、メタクリル系、メルカプト系などの各種シランカップリング剤を挙げることができる。このシランカップリング剤の選定に際しては、(C)アミノ樹脂の選定の時と同様、透明性、塗料の保存安定性、塗膜物性を考慮して選択する必要がある。このシランカップリング剤の配合量については、使用するシランカップリング剤の種類によって異なるが、通常は水性ウレタン樹脂の固形分100重量部に対してシランカップリング剤の有効成分量が0.01〜20重量部になるように、さらに望ましくは0.05〜10重量部になるように配合される。この際、配合量が0.01重量部より少ないと、ガラスなどの基材に対する密着性が不充分となり、20重量部より多く配合すると、塗料の保存安定性が悪くなるので望ましくない。
【0031】
上記シランカップリング剤の中で、アミノ系シランカップリング剤としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられ、ウレイド系シランカップリング剤としては、ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ウレイドプロピルトリメトキシシラン、エポキシ系シランカップリング剤としては、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、イソシアネート系シランカップリング剤としては、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、ビニル系シランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルメチルジメトキシシラン、メタクリル系シランカップリング剤としては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、メルカプト系シランカップリング剤としては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシランなどがそれぞれ挙げられる。これらのうち、好ましくはγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランである。
【0032】

なお、本発明の塗料中には、上記(A)〜(D)成分以外に、これらの(A)〜(D)成分の分散媒または溶媒として、水が含まれる。水には、水道水、イオン交換水、蒸留水などを使用できる。
【0033】
更に、上記基本組成からなる塗料に、必要に応じて、界面活性剤、レベリング剤、消泡剤、粘度調整剤、酸化防止剤等の添加剤を配合することができる。これらの添加剤の各構成成分と配合量は、水性紫外線カット塗料中に配合される各成分の配合量を変更した液を板ガラスに塗布し、常温乾燥後、150℃で30分間加熱処理した塗膜の鉛筆硬度が3H以上、好ましくは4H以上であること、膜厚10μm時の可視光領域の光線透過率が80%以上で、かつ370nm以下の紫外線を85%以上カットすることを必須条件として選定する。更に、飲料用ガラス瓶等に塗布する用途では、殺菌処理のために、塗布したガラス瓶を沸騰水中で1時間浸漬処理される場合があるので、前記板ガラスに塗布し、熱硬化したものを沸騰水中に1時間浸漬しても、塗膜はガラス基材から剥離することがなく、沸騰水処理前後の硬度、透明性、紫外線カット性能も同等であるものを選定する。
【0034】
界面活性剤としては、スルホン酸塩型、スルホネート型、リン酸エステル型などの陰イオン系界面活性剤、第4級カチオン型、イミダゾール型、アミンオキサイド型などの陽イオン系界面活性剤、アルキルフェノールエチレンオキシド型、アルコールエチレンオキシド型、プロピレンオキシド−エチレンオキシド共重合型、脂肪酸エステル型、アミド型、ポリエチレングリコールなどの非イオン系界面活性剤、ベタイン型の両性界面活性剤などが、レベリング剤としては、水に相溶する有機変性ポリシロキサン化合物、フルオロカーボン変性アクリル化合物などが、消泡剤としては、水に相溶する有機ポリマーと有機金属化合物からなる消泡剤,変性シリコーン系化合物からなる消泡剤などが、粘度調整剤としては、ポリカルボン酸アミド系化合物、特殊変性尿素化合物などが、酸化防止剤としてはヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物などがそれぞれ好ましく使用される。
【0035】
本発明の塗料の調製方法は、(A)水性ウレタン樹脂に、特定の溶媒に溶解させた(B)紫外線吸収剤を添加混合して、紫外線吸収剤をウレタン樹脂中に溶け込ませた後、必要に応じてレベリング剤などの添加剤を配合して、まず、紫外線カット塗料を調製する。その際、水等を添加して所定の固形分濃度になるように適宜調整する。その後、(C)アミノ樹脂を添加して均一に混合攪拌し、ついで(D)シランカップリング剤を混合攪拌して、本発明の塗料液を調製する。この際、(C)アミノ樹脂と(D)シランカップリング剤の添加順序を逆にしたり、同時に添加することも可能である。そして、この液を、例えば、目開き1μmフィルターで濾過して精製する。また、本発明の塗料の固形分濃度は使用する用途、塗布方法に応じて、適宜調整するが、通常は5〜60重量%、好ましくは15〜40重量%となるよう、分散媒または溶媒として水を加えて調整する。
【0036】
本発明の塗料を塗布する基材としては、窓ガラスやガラス瓶等のガラス製品等の紫外線カット機能を必要とする比較的硬度の高い各種基材が挙げられる。
【0037】
次に、本発明の塗料の効果を生かした用途について、従来技術と比較して具体的に説明する。
【0038】
近年紫外線の有害性に対する認識が高まると共に、一般家庭、ビル、自動車、鉄道、バスなどの車輌の窓ガラスに紫外線吸収剤を練り込んだフィルムを貼り付けたり、塗料を塗布することが広く行われるようになっている。フィルムの場合には、大きな窓ガラスに貼り付ける際には継目が出るという欠点の他に、練り込んだ紫外線吸収剤がブリードアウトしてフィルムの紫外線カット性能が悪くなり長期間使用できず、また、フィルム表面に傷がつき易いという問題点がある。これに対して窓ガラスに紫外線カット機能を有する従来の塗料を塗布する方法では継目のない、耐久性に優れた塗膜を得ることができるが、塗膜の表面硬度が低く、爪などで容易に傷がつくため、使用範囲が極めて限定されているのが現状であった。これに対して、本発明の塗料は、塗膜の硬度が高く、爪による傷がつきにくく、さらに耐水性、耐薬品性、紫外線カット率に優れ、且つその効果が長期間持続するので、前記の各種窓ガラスの塗装に適している。
【0039】
また、お酒、ワイン等の飲料品は紫外線によって、変色し、味が劣化すること、さらには食品、化粧品等も同様に変質、劣化することが知られているが、この対策として、容器自体を不透明にしたり、ガラス瓶等の容器そのものを紫外線が通りにくい色に着色することが行われている。さらに容器の表面に紫外線カット塗料を塗布することも行われているが、この際には、塗膜の硬度、耐水性、耐薬品性等を考慮して、火災の問題、人体や環境への悪影響を承知の上で、溶剤系紫外線カット塗料が使用されている。これに対して、本発明の熱硬化型水性紫外線カット塗料は、溶剤による火災の問題や人体、環境への悪影響を改善でき、硬度が高く、爪による傷がつきにくい塗料であり、紫外線カット率や耐熱水性に優れているので、前記各種ガラス容器、特にガラス瓶の塗装に適している。
【0040】
本発明の塗料を塗布する方法としては、フローコート法、バーコート法、浸漬法、スプレー法などがあり、その用途、形状に応じて適宜選択して実施することができる。塗布した塗膜は、熱風乾燥機、遠赤外線ヒーターなどで加熱処理して、熱硬化反応させることにより、硬度、耐水性、耐薬品性に優れた塗膜を得ることができるが、その際の加熱温度は、使用するウレタン樹脂、アミノ樹脂、硬化触媒添加の有無によって異なるが、通常は60〜200℃の範囲、好ましくは80〜160℃の範囲で硬化できるようにするのが望ましい。
【0041】
本発明の塗料により得られる塗料の塗布量は、固形分換算で、通常、3〜50g/m、好ましくは10〜30g/mである。そして、この塗料の比重は約1であるので、塗膜の乾燥膜厚としては、3〜50μm、好ましくは10〜30μmとなる。また、上記手法による塗膜の塗布は、通常、1回で仕上げることができるが、2回以上塗布することもできる。
【0042】
以上、本発明は無色透明タイプの熱硬化型水性紫外線カット塗料について説明してきたが、この塗料に各種顔料、染料を配合して着色することも可能である。この際には配合する顔料、染料によっては、可視光領域の光線透過率が80%以下となることがあるのは言うまでもないことである。
【実施例】
【0043】
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
(水性ウレタン樹脂の選定)
各種水性ウレタン樹脂を透明板ガラスに塗布し、常温乾燥した後、100℃で1時間加熱して塗膜を作製し、この塗膜の中から鉛筆硬度がH以上の塗膜を選定した。次に、選定した塗膜を水、エタノール、トルエン、10%NaOH水溶液、10%酢酸水溶液中に、室温で5日間浸漬し、透明性、形状変化等の著しい外観変化の認められない塗膜を形成する水性ウレタン樹脂I(旭電化工業(株)製のアデカボンタイターHUX−240)を選定した。
【0044】
(塗料Aの調製)
前記水性ウレタン樹脂Iの固形分100重量部に対して、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤であるチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のTINUVIN1130を有効成分量が30重量部になるように、水性ウレタン樹脂I中に配合した。これにシリコーン系レベリング剤を混合溶解した水を加えて、全固形分濃度が30%になるように調整した後、目開きが1μmフィルターで濾過して、塗料Aを作製した。
【0045】
この塗料Aを透明板ガラスに乾燥後の膜厚が10μmになるように塗布し、常温乾燥した塗膜は370nm以下の紫外線を95%以上カットしており、可視光領域の光線透過率は90%以上であった。また、塗膜の鉛筆硬度はHであった。
【0046】
(アミノ樹脂の選定および塗料Bの調製)
各種アミノ樹脂を前記塗料Aに配合し、その液の保存安定性として40±1℃中で10日間以上安定であること、更に、熱硬化した塗膜の透明性よりメラミン系のアミノ樹脂である日本サイテックインダストリー(株)製のサイメル303を選定した。次に、選定したメラミン系のアミノ樹脂の有効成分量が、前記水性ウレタン樹脂Iの固形分100重量部に対して20重量部になるように配合し、混合攪拌した後、目開きが1μmのフィルターで濾過して、塗料Bを調製した。
【0047】
この塗料Bを透明板ガラスに乾燥後の膜厚が10μmになるように塗布し、150℃で30分熱処理して無色透明な塗膜を作製した。この塗膜の鉛筆硬度は3〜4Hで、紫外線カット性能および可視光領域の光線透過率は塗料Aの塗膜とほぼ同等であった。この塗膜の板ガラスに対する密着性としてセロテープ剥離試験(板ガラス上の塗膜を1mm幅で100目クロスカットし、その上にセロテープを貼り付けた後、セロテープを剥離して、その剥離度合いを調べる)では殆どが剥離して不良であった。また、この板ガラスに塗布し、熱硬化した塗膜を沸騰水中に1時間浸漬処理したところ、塗膜が板ガラスから剥離するのが認められた。
【0048】
(シランカップリング剤の選定および本発明の塗料Iの調製)
アミノ樹脂の選定の際と同様、密着性向上剤として各種シランカップリング剤を前記塗料Bに配合し、その液の保存安定性と塗膜の透明性よりアミノ系のシランカップリング剤である日本ユニカー(株)製のA−1106を選定した。
【0049】
次に、選定した前記アミノ系のシランカップリング剤の有効成分量が、水性ウレタン樹脂Iの固形分100重量部に対して、3重量部になるように配合し、混合攪拌した後、目開きが1μmフィルターで濾過して、本発明の塗料Iを調製した。この塗料Iを密閉状態で40±1℃恒温槽に放置しておいたが、1ヶ月経過後でも、ゲル化、沈降、分離といった異常は認められなかった。
【0050】
この塗料Iを透明板ガラスに乾燥後の膜厚が10μmになるように塗布し、150℃で30分間熱処理して、無色透明な塗膜を作製した。この塗膜の鉛筆硬度は3〜4Hであった。この塗膜は370nm以下の紫外線を90%以上カットしており、可視光領域の光線透過率は80〜85%であった。
【0051】
また、この塗膜のガラスに対する密着性は良好で、前記セロテープ剥離試験では剥離が全く認められなかった。さらに、この板ガラスに塗布、熱硬化した塗膜を沸騰水中に1時間浸漬し、常温乾燥後も、鉛筆硬度、剥離性、紫外線カット性、可視光領域の光線透過率等の性能は処理前の塗膜と殆ど同等であった。
【0052】
[実施例2]
(水性ウレタン樹脂の選定)
実施例1の選定基準に従って、水性ウレタン樹脂IIとして、Hauthaway社製のHD−8261を選定した。尚、この水性ウレタン樹脂HD−8261は、透明板ガラスに塗布し、常温乾燥後、100℃で1時間加熱処理した塗膜の鉛筆硬度は2Hであった。
【0053】
(塗料Cの調製)
水性ウレタン樹脂IIの固形分100重量部に対して、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤であるチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)のTINUVIN1130 50重量部を水性ウレタン樹脂II中に配合した。これにシリコーン系レベリング剤を混合溶解した水を加えて、全固形分濃度が25%になるように調整した後、目開き1μmフィルターで濾過して、塗料Cを作製した。
【0054】
この塗料Cを透明板ガラスに乾燥後の膜厚が10μmになるように塗布し、常温乾燥した塗膜は380nm以下の紫外線を90%以上カットしており、可視光領域の光線透過率は80〜85%であった。また鉛筆硬度は2Hであった。
【0055】
(アミノ樹脂の選定および塗料Dの調製)
前記選定法に基づいて、大日本インキ化学工業(株)製のアミノ樹脂ウオーターゾールS−695を選定した。次に選定したアミノ樹脂の有効成分量が水性ウレタン樹脂IIの固形分100重量部に対して25部になるように配合し、混合攪拌した後、目開き1μmフィルターで濾過して、塗料Dを調製した。
【0056】
この塗料Dを透明板ガラスに乾燥後の膜厚が10μmになるように塗布し、150℃で30分熱処理して、無色透明な塗膜を作製した。この塗膜の鉛筆硬度は4〜5Hで紫外線カット性能および可視光の光線透過率は塗料Cとほぼ同等であった。この塗膜のセロテープ剥離試験は不良であった。また、沸騰水中1時間浸漬処理したところ、塗膜が板ガラスから剥離するのが認められた。
【0057】
(シランカップリング剤の選定および本発明の塗料IIの調製)
密着性向上剤として各種シランカップリング剤を塗料Dに配合し、その液の保存安定性と塗膜の透明性より、東レ・ダウコーニングシリコーン(株)社製のAY43−031Hを選定した。
【0058】
次に、このシランカップリング剤の有効成分量が、水性ウレタン樹脂IIの固形分100重量部に対して2重量部になるように配合し、混合攪拌した後、目開き1μmフィルターで濾過して本発明塗料IIを調製した。この塗料IIを40±1℃の恒温槽に密封状態で放置しておいたが、1ヶ月経過後でも、ゲル化、沈降、分離といった異常現象は認められなかった。
【0059】
この本発明の塗料IIを透明ガラス瓶に乾燥後の膜厚が10μmになるように塗布し、150℃で30分熱処理して、無色透明な塗膜を作製した。この塗膜の鉛筆硬度は4〜5Hで、爪でも殆ど傷が付かないことを確認した。この塗膜は380nm以下の紫外線を90%以上カットしており、可視光領域の光線透過率は80〜85%であった。
【0060】
また、この塗膜のガラス瓶に対する密着性は良好で、前記セロテープ剥離試験では剥離は認められなかった。さらに、このガラス瓶を沸騰水中に1時間処理しても、剥離せず、常温乾燥後の鉛筆硬度、紫外線カット性、可視光領域の光線透過率などの性能は処理前の塗膜性能と殆ど同等であった。
【産業上の利用可能性】
【0061】
各種プラスチック製品やコンクリート製品は長時間日光に晒すと紫外線によって劣化して脆くなるし、白木等の木製品も長時間日光に晒すと日焼けして変色し見栄えが悪くなるが、本発明の塗料は、硬度や紫外線カット率が高く、紫外線による劣化や変色を防止し、且つその効果が長期間持続するので、上記のガラス瓶や板ガラスの他に、硬質プラスチック、木製品、コンクリート製品等の各種紫外線防止用途に使用可能である。
【0062】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を分散媒または溶媒とし、(A)水性ウレタン樹脂の固形分量100重量部に対して、(B)紫外線吸収剤を5〜150重量部、(C)アミノ樹脂を3〜100重量部、および(D)シランカップリング剤を0.01〜20重量部配合してなり、固形分濃度が5〜60重量%であることを特徴とする熱硬化型水性紫外線カット塗料。
【請求項2】
(A)水性ウレタン樹脂が、エステル系、エーテル系、ポリカーボネート系およびアクリル複合系樹脂の群から選ばれた少なくとも1種であって、且つ、前記水性ウレタン樹脂を透明ガラスに塗布し、常温乾燥後、100℃で1時間加熱処理した塗膜の鉛筆硬度がH以上であることを特徴とする請求項1記載の熱硬化型水性紫外線カット塗料。
【請求項3】
(B)紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール系吸収剤である請求項1記載の熱硬化型水性紫外線カット塗料。
【請求項4】
(C)アミノ樹脂が、メラミン樹脂である請求項1記載の熱硬化型水性紫外線カット塗料。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の熱硬化型水性紫外線カット塗料をガラス瓶に塗布して常温乾燥後、加熱硬化して得られる紫外線カットガラス瓶。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれかに記載の熱硬化型水性紫外線カット塗料を板ガラスに塗布して常温乾燥後、加熱硬化して得られる紫外線カット板ガラス。

【公開番号】特開2007−92070(P2007−92070A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−271207(P2006−271207)
【出願日】平成18年9月4日(2006.9.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.セロテープ
【出願人】(594106874)JTS株式会社 (3)
【Fターム(参考)】