説明

燃料電池車両

【課題】簡単な構成で、センターコンソール内で燃料電池スタックを衝撃荷重から確実に保持し、前記燃料電池スタックに倒れが惹起することを良好に抑制することを可能にする。
【解決手段】燃料電池車両10は、燃料電池スタック12を備え、この燃料電池スタック12がセンターコンソール14内に収容される。燃料電池スタック12は、車両の進行方向に向かう端面視で、重力方向に長尺な縦長形状を有する。燃料電池スタック12の車幅方向両側部と、センターコンソール14の内側壁14aとの間には、エアバック94が配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車室内に左右のフロントシート間に位置してセンターコンソールが設けられるとともに、前記センターコンソール内に、複数の燃料電池が積層された燃料電池スタックを収容する燃料電池車両に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜(電解質)を採用している。この電解質膜の両側にアノード側電極及びカソード側電極を配設した電解質膜・電極構造体を、セパレータによって挟持することにより、燃料電池が構成されている。
【0003】
通常、燃料電池は、所望の発電力を得るために、所定数(例えば、数十〜数百)だけ積層した燃料電池スタックとして使用されている。この種の燃料電池スタックは、自動車等に組み込まれて燃料電池車両を構成している。その際、燃料電池スタックは、車体の床下やボンネットの他、車室内の運転席と助手席との間に設けられているセンターコンソール内に収容される場合がある。
【0004】
例えば、特許文献1では、図9に示すように、燃料電池用ケース1が図示しない燃料電池車両の車室床の前方寄りに配置され、前記燃料電池用ケース1がブラケット等により車体に固定されている。
【0005】
燃料電池用ケース1内には、燃料電池スタック2と、前記燃料電池スタック2に付随する部品3と、衝撃吸収体としてのエアバック4とが収容されている。エアバック4は、燃料電池用ケース1内の車長方向前後に対応して、燃料電池スタック2と前記燃料電池用ケース1の内面との隙間、部品3と前記燃料電池用ケース1の内面との隙間、及び車幅方向に配置された一対の前記燃料電池スタック2間の隙間に配置されている。
【0006】
そこで、車両の衝突時に、ケース外周辺部品5及び車両側部品6が燃料電池用ケース1に衝突すると、この燃料電池用ケース1に衝撃が加えられる。そして、この衝突が、衝突センサ(図示せず)により検出されると、燃料電池用ケース1内に配設されている各エアバック4は、膨張ガスにより膨張する。このため、ケース外周辺部品5及び車両側部品6が燃料電池用ケース1を内側に押し込むことを、エアバック4によって抑制することができる、としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−230519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記の燃料電池用ケース1では、車長方向前後にエアバック4が配置されているものの、車幅方向(側方)からの衝撃に対して燃料電池スタック2を十分に保護することができないという問題がある。
【0009】
しかも、燃料電池用ケース1がセンターコンソールを構成する際には、側方からの衝撃によって燃料電池スタック2が前記燃料電池用ケース1の内面に衝突し易い。これにより、特に、センターコンソールの形状に対応して縦長形状を有する燃料電池スタック2では、倒れが惹起されるという問題がある。
【0010】
本発明はこの種の課題を解決するものであり、簡単な構成で、センターコンソール内で燃料電池スタックを衝撃荷重から確実に保持し、前記燃料電池スタックに倒れが惹起することを良好に抑制することが可能な燃料電池車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、車室内に左右のフロントシート間に位置してセンターコンソールが設けられるとともに、前記センターコンソール内に、複数の燃料電池が積層された燃料電池スタックを収容する燃料電池車両に関するものである。
【0012】
燃料電池スタックは、車両の進行方向に向かう端面視で、重力方向に長尺な縦長形状を有し、前記燃料電池スタックの車幅方向両側部とセンターコンソールの内側壁との間には、エアバックが配置されている。
【0013】
また、燃料電池スタックは、複数の燃料電池が車両の進行方向に沿って積層されるとともに、積層方向両端にエンドプレートが配設されることが好ましい。
【0014】
さらに、燃料電池スタックは、複数の燃料電池が車両の車高方向に沿って積層されるとともに、積層方向両端にエンドプレートが配設されることが好ましい。
【0015】
さらにまた、エアバックは、燃料電池スタックの車長方向中央に配置されることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明では、センターコンソールの側方から荷重が付与された際、前記センターコンソールの内側壁と燃料電池スタックとの間に配置されているエアバックが展開される。このため、端面視で重力方向に長尺な縦長形状を有する燃料電池スタックは、特に倒れ易い車幅方向に対して良好に保持されており、撓みの抑制を図るとともに、車体部材との干渉による損傷を防止することができる。
【0017】
これにより、簡単な構成で、センターコンソール内で燃料電池スタックを衝撃荷重から確実に保持し、前記燃料電池スタックに倒れが惹起することを良好に抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る燃料電池車両の一部側面説明図である。
【図2】前記燃料電池車両を構成する燃料電池スタックがセンターコンソールに収容された状態の概略断面説明図である。
【図3】前記燃料電池スタックの一部切り欠き斜視説明図である。
【図4】前記燃料電池スタックを構成する単位セルの分解斜視説明図である。
【図5】エアバックが展開する際の動作説明図である。
【図6】展開された前記エアバックから不活性ガスが開放される際の動作説明図である。
【図7】第1の実施形態と比較例との衝突後の説明図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る燃料電池車両を構成する燃料電池スタックの一部切り欠き斜視説明図である。
【図9】特許文献1の燃料電池用ケースの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池車両10は、燃料電池スタック12を備える。燃料電池車両10は、車室16内に左右のフロントシート(運転席及び助手席)18a、18b間に位置して、センターコンソール14が設けられるとともに、前記センターコンソール14は、前記燃料電池車両10の車長方向(矢印L方向)に延在する。センターコンソール14内には、燃料電池スタック12が収容される(図1及び図2参照)。
【0020】
図3に示すように、燃料電池スタック12は、複数の単位セル(燃料電池)22が水平方向(矢印A方向)に積層された積層体24を備える。積層体24の積層方向(矢印A方向)両端には、ターミナルプレート26a、26b、絶縁プレート28a、28b及びエンドプレート30a、30bが外方に向かって、順次、配設される。
【0021】
燃料電池スタック12は、縦長の長方形に構成されるエンドプレート30a、30bを端板として含むケーシング32により一体的に保持される。なお、燃料電池スタック12は、エンドプレート30a、30b間にタイロッド(図示せず)を介して積層方向の荷重を付与するように構成してもよい。
【0022】
図4に示すように、各単位セル22は、電解質膜・電極構造体36が、アノード側の第1金属セパレータ38とカソード側の第2金属セパレータ40とに挟持される。第1及び第2金属セパレータ38、40は、縦長の長方形状を有し、金属製薄板を波形状にプレス加工することにより、断面凹凸形状を有している。
【0023】
第1及び第2金属セパレータ38、40は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属板により構成される。なお、第1及び第2金属セパレータ38、40に代替して、例えば、カーボンセパレータを使用してもよい。
【0024】
単位セル22の長辺方向(図4中、矢印C方向)の上端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス供給連通孔42a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを供給するための燃料ガス供給連通孔44aが設けられる。
【0025】
単位セル22の長辺方向の下端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを排出するための燃料ガス排出連通孔44b、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出連通孔42bが設けられる。
【0026】
単位セル22の短辺方向(矢印B方向)の一端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、冷却媒体を供給するための冷却媒体供給連通孔46aが設けられるとともに、短辺方向の他端縁部には、前記冷却媒体を排出するための冷却媒体排出連通孔46bが設けられる。
【0027】
電解質膜・電極構造体36は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜48と、前記固体高分子電解質膜48を挟持するアノード側電極50及びカソード側電極52とを備える。アノード側電極50は、カソード側電極52よりも小さな表面積を有している。
【0028】
アノード側電極50及びカソード側電極52は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層(図示せず)と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層の表面に一様に塗布して形成される電極触媒層(図示せず)とを有する。電極触媒層は、固体高分子電解質膜48の両面に形成される。
【0029】
第1金属セパレータ38の電解質膜・電極構造体36に向かう面38aには、燃料ガス供給連通孔44aと燃料ガス排出連通孔44bとを連通する燃料ガス流路54が形成される。この燃料ガス流路54は、矢印C方向に延在する複数の波状流路溝を有する。
【0030】
第1金属セパレータ38の面38aには、燃料ガス供給連通孔44aと燃料ガス流路54とを連通する複数の供給孔部58aと、燃料ガス排出連通孔44bと前記燃料ガス流路54とを連通する複数の排出孔部58bとが形成される。
【0031】
第2金属セパレータ40の電解質膜・電極構造体36に向かう面40aには、酸化剤ガス供給連通孔42aと酸化剤ガス排出連通孔42bとを連通する酸化剤ガス流路60が形成される。この酸化剤ガス流路60は、矢印C方向に延在する複数の波状流路溝を有する。
【0032】
第2金属セパレータ40の面40bと、第1金属セパレータ38の面38bとの間には、冷却媒体供給連通孔46aと冷却媒体排出連通孔46bとに連通する冷却媒体流路62が形成される。この冷却媒体流路62は、燃料ガス流路54の裏面形状と酸化剤ガス流路60の裏面形状とが重なり合うことによって、矢印B方向に延在して形成される。
【0033】
第1金属セパレータ38の面38a、38bには、この第1金属セパレータ38の外周端縁部を周回して第1シール部材66が一体成形される。第2金属セパレータ40の面40a、40bには、この第2金属セパレータ40の外周端縁部を周回して第2シール部材68が一体成形される。
【0034】
図3に示すように、ターミナルプレート26a、26bの面内中央から積層方向外方に延在して第1及び第2電力取り出し端子70a、70bが設けられる。第1電力取り出し端子70aは、絶縁プレート28a及びエンドプレート30aを貫通して外部に突出する一方、第2電力取り出し端子70bは、絶縁プレート28b及びエンドプレート30bを貫通して外部に突出する。
【0035】
ケーシング32は、端板であるエンドプレート30a、30bと、積層体24の側部に配置される複数の側板74a〜74dと、前記側板74a〜74dの互いに近接する端部同士をねじ75を介して連結するアングル部材76と、前記エンドプレート30a、30bと前記側板74a〜74dとを連結するヒンジ機構78とを備える。側板74a〜74dは、薄板金属製プレートで構成される。
【0036】
ヒンジ機構78は、エンドプレート30a、30bに設けられる第1ヒンジ部80a、80bと、側板74a〜74dに設けられる第2ヒンジ部82と、前記第1ヒンジ部80a、80bと第2ヒンジ部82とが交互に配置された状態で挿入される連結ピン86a、86bとを備える。
【0037】
エンドプレート30aの上部側には、酸化剤ガス供給連通孔42aに連通する酸化剤ガス入口マニホールド90aと、燃料ガス供給連通孔44aに連通する燃料ガス入口マニホールド92aとが設けられる。エンドプレート30aの下部側には、酸化剤ガス排出連通孔42bに連通する酸化剤ガス出口マニホールド90bと、燃料ガス排出連通孔44bに連通する燃料ガス出口マニホールド92bとが設けられる。
【0038】
エンドプレート30bには、図示しないが、矢印C方向に延在してそれぞれ冷却媒体供給連通孔46aに連通する冷却媒体入口マニホールドと、冷却媒体排出連通孔46bに連通する冷却媒体出口マニホールドとが設けられる。
【0039】
燃料電池スタック12は、燃料電池車両10の進行方向に向かう端面視、すなわち、エンドプレート30a(又は、エンドプレート30b)からの正面視で、重力方向に長尺な縦長形状を有する。
【0040】
センターコンソール14内では、図2に示すように、燃料電池スタック12の車幅方向両側部と、前記センターコンソール14の内側壁14aとの間に、エアバック94が配置される。
【0041】
図1に示すように、各エアバック94は、燃料電池スタック12の車長方向中央に配置される。エアバック94には、インフレータ(ガス発生装置)96が接続されるとともに、このインフレータ96は、ECU98により点火される。このECU98には、センサ、例えば、加速度センサ100からの衝突信号が入力される。
【0042】
このように構成される燃料電池車両10の動作について、以下に説明する。
【0043】
先ず、燃料電池スタック12では、図3に示すように、エンドプレート30aの酸化剤ガス入口マニホールド90aから酸化剤ガス供給連通孔42aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス入口マニホールド92aから燃料ガス供給連通孔44aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。一方、エンドプレート30bの冷却媒体入口マニホールドから冷却媒体供給連通孔46aに純水やエチレングリコール等の冷却媒体が供給される。
【0044】
このため、積層体24では、矢印A方向に重ね合わされた複数の単位セル22に対し、酸化剤ガス、燃料ガス及び冷却媒体が矢印A方向に供給される。
【0045】
図4に示すように、酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給連通孔42aから第2金属セパレータ40の酸化剤ガス流路60に導入され、電解質膜・電極構造体36のカソード側電極52に沿って移動する。一方、燃料ガスは、燃料ガス供給連通孔44aから第1金属セパレータ38の供給孔部58aを通って燃料ガス流路54に導入され、電解質膜・電極構造体36のアノード側電極50に沿って移動する。
【0046】
従って、各電解質膜・電極構造体36では、カソード側電極52に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極50に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
【0047】
次いで、カソード側電極52に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出連通孔42bに沿って流動した後、エンドプレート30aの酸化剤ガス出口マニホールド90bから外部に排出される。同様に、アノード側電極50に供給されて消費された燃料ガスは、排出孔部58bを通って燃料ガス排出連通孔44bに排出されて流動し、エンドプレート30aの燃料ガス出口マニホールド92bから外部に排出される。
【0048】
また、冷却媒体は、冷却媒体供給連通孔46aから第1及び第2金属セパレータ38、40間の冷却媒体流路62に導入された後、矢印B方向に沿って流動する。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体36を冷却した後、冷却媒体排出連通孔46bを移動してエンドプレート30bの冷却媒体出口マニホールドから排出される。
【0049】
この場合、第1の実施形態では、燃料電池車両10の側面衝突時等により、加速度センサ100が所定値以上の加速度を検出すると、この検出信号がECU98に送られる。ECU98では、エアバック94を展開させるために、インフレータ96に点火電流を供給する。
【0050】
従って、インフレータ96では、窒素ガス等の高圧ガスが発生し、この高圧ガスは、折り畳まれているエアバック94内に流入する。エアバック94は、高圧ガスの流入によって膨張し、前記エアバック94が展開して燃料電池スタック12の車幅方向両側部とセンターコンソール14の内側壁14aとの間が閉塞される(図5参照)。
【0051】
このため、端面視で、重力方向に長尺な縦長形状を有する燃料電池スタック12は、特に、倒れ易い車幅方向に対し、展開するエアバック94を介して良好に保持されている。これにより、簡単な構成で、センターコンソール14内で燃料電池スタック12を衝撃荷重から確実に保持し、前記燃料電池スタック12に倒れが惹起することを良好に抑制することが可能になるという効果が得られる。
【0052】
さらに、エアバック94は、燃料電池スタック12に車幅方向からの衝撃が付与される際に、最も撓み易い積層方向中央(車両方向中央)に対応して配置されている。従って、側方荷重に対して燃料電池スタック12の撓みを良好に抑制するとともに、前記燃料電池スタック12が車体部材との干渉により損傷することを確実に防止することができる。
【0053】
しかも、センターコンソール14内では、エアバック94は、展開して燃料電池スタック12の変位を抑制した後、前記エアバック94内部の高圧ガス(不活性ガス)を前記センターコンソール14内に開放する(図6参照)。このため、センターコンソール14内は、不活性ガスにより充満され、例えば、燃料電池スタック12から水素ガスが漏れても、この水素ガスを良好に希釈することが可能になる。
【0054】
ここで、エアバック94を用いる場合(第1の実施形態)と、このエアバック94を用いない場合(比較例)とにおいて、衝突後の加速度と時間との関係が、図7に示されている。これにより、エアバック94を用いる第1の実施形態では、燃料電池スタック12に付与される衝撃荷重が大幅に削減されるという利点が得られる。
【0055】
図8は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池車両を構成する燃料電池スタック110の一部切り欠き斜視説明図である。
【0056】
なお、第1の実施形態に係る燃料電池スタック12と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0057】
燃料電池スタック110は、ケーシング112を備え、このケーシング112は、エンドプレート30a、30bと複数の側板114a〜114dとを備える。ケーシング112内には、複数の単位セル22が鉛直方向(矢印C方向)に積層された積層体24を備える。
【0058】
燃料電池スタック110は、車両の進行方向に向かう端面視で、すなわち、側板114aからの正面視で、重力方向に長尺な縦長形状を有する。燃料電池スタック110の車幅方向両側部と、センターコンソール14の内側壁14aとの間には、エアバック94が配設される。
【0059】
このように構成される第2の実施形態では、縦長形状を有する燃料電池スタック110の車幅方向両側部と、センターコンソール14の内側壁14aとの間に、エアバック94が配置されており、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0060】
10…燃料電池車両 12、110…燃料電池スタック
14…センターコンソール 22…単位セル
24…積層体 30a、30b…エンドプレート
32、112…ケーシング 36…電解質膜・電極構造体
38、40…金属セパレータ 48…固体高分子電解質膜
50…アノード側電極 52…カソード側電極
94…エアバック 96…インフレータ
98…ECU 100…加速度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室内に左右のフロントシート間に位置してセンターコンソールが設けられるとともに、前記センターコンソール内に、複数の燃料電池が積層された燃料電池スタックを収容する燃料電池車両であって、
前記燃料電池スタックは、車両の進行方向に向かう端面視で、重力方向に長尺な縦長形状を有し、
前記燃料電池スタックの車幅方向両側部と前記センターコンソールの内側壁との間には、エアバックが配置されることを特徴とする燃料電池車両。
【請求項2】
請求項1記載の燃料電池車両において、前記燃料電池スタックは、複数の前記燃料電池が前記車両の進行方向に沿って積層されるとともに、
前記積層方向両端にエンドプレートが配設されることを特徴とする燃料電池車両。
【請求項3】
請求項1記載の燃料電池車両において、前記燃料電池スタックは、複数の前記燃料電池が前記車両の車高方向に沿って積層されるとともに、
前記積層方向両端にエンドプレートが配設されることを特徴とする燃料電池車両。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池車両において、前記エアバックは、燃料電池スタックの車長方向中央に配置されることを特徴とする燃料電池車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−195354(P2010−195354A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−45706(P2009−45706)
【出願日】平成21年2月27日(2009.2.27)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】