説明

物体の検出方法、障害物検出方法及び障害物検出装置

【課題】より短時間で一定範囲内の物体を検出できるようにすることである。
【解決手段】筐体21を所定角度範囲回転させて、遠距離用アンテナ11a、中距離用アンテナ11b、短距離用アンテナ11cから同時に電波を放射し、それぞれの反射波を受信して一定範囲内の物体を検出する(図3,S11)。処理装置13は、遠距離用アンテナ11a、中距離用アンテナ11b、短距離用アンテナ11cの反射波から得られるそれぞれの検出データをマージして一定範囲内にある物体の検出データを得る(S13)。さらに、その検出データから障害物を抽出する(S14)。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体の検出方法、障害物の検出方法及び障害物検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アンテナから電波を放射し、その電波の反射波をアンテナで受信して一定範囲の物体を検出する検出システムが考えられている。
【0003】高速道路などでは道路上に障害物が存在すると車の走行に非常に危険となるので、道路上の障害物の有無を検出し、障害物が存在する場合には、そのことを運転者に知らせることができれば安全性を向上させるうえで有用である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、道路上の障害物を検出してその存在を運転者に知らせるシステムは存在しなかった。
【0005】道路の障害物を検出するシステムを構築しようとすると、近い距離からある程度遠い距離までの一定範囲内にある物体を検出する必要がある。アンテナの検出距離を長くするためにはアンテナから放射する電波のビーム幅を狭くする必要があり、他方、アンテナから近い距離を走査するためには遠い距離より広い角度範囲にわたって走査する必要がある。そのため、遠距離から近距離までを1つのアンテナを用いて走査しようとすると、アンテナを広い角度範囲にわたって走査する必要があり、その走査時間分物体の検出に時間がかかることになる。
【0006】本発明の課題は、より短時間で一定範囲内の物体を検出できるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、検出距離の異なる複数のアンテナからそれぞれ電波を放射し、電波の反射波を複数のアンテナでそれぞれ受信し、複数のアンテナにより受信されるそれぞれの反射波に基づいて一定範囲内にある物体を検出する。
【0008】この発明によれば、例えば、検出距離の短いアンテナの電波の放射角度範囲を、それより検出距離の長いアンテナの電波の放射角度範囲より広くすることで、アンテナから近い一定範囲を走査する際の走査角度範囲を狭くすることができる。これにより、アンテナの走査時間を短縮できるので、一定範囲内の物体をより短時間で検出することができる。
【0009】例えば、複数のアンテナを、少なくともアンテナから近い距離の物体を検出する近距離用アンテナとそれより遠い距離の物体を検出する遠距離用アンテナとの2つのアンテナで構成し、短距離用アンテナの電波の放射角度範囲を遠距離用アンテナの電波の放射角度範囲より広げることで、一定範囲を走査するための短距離用アンテナの走査角度範囲を狭めることができる。
【0010】アンテナの電波の放射方向を変化させる手段としては、例えば、検出距離の異なる複数のアンテナを同一の筐体に取り付け、その筐体を所定角度範囲回転させることで実現できる。
【0011】これにより、複数のアンテナを1個のアンテナを用いる場合と同様に1つの駆動系で回転させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態の道路の障害物検出システムのシステム構成図である。
【0013】この障害物検出システムは、道路沿いに設置されるアンテナ11と、運転者から見えるように道路脇、あるいは道路を横切る位置に設置される表示板12と、処理装置(パーソナルコンピュータ等からなる)13とからなる複数の障害物検出装置とその障害物検出装置から送信されてくる障害物の検出データに基づいて道路の障害物等の監視を行う統合センタ14とから構成されている。
【0014】アンテナ11はミリ波帯の電波を送受信するものであり、後述するように検出距離の異なる3種類のアンテナで構成されている。アンテナ11は、道路沿いに設置され、電波を道路上の一定範囲に照射し、その反射波を受信して道路上及びその周辺の物体を検出する。
【0015】アンテナ11は、図2(A)に示すように径の異なる3種類のアンテナ11a〜11cがそれぞれ上下に2個配置されて構成されている。アンテナ11aは12インチの径を有し、約180m〜120m離れた位置の物体を検出する遠距離用アンテナである。アンテナ11bは6インチの径を有し、約120m〜80m離れた位置の物体を検出する中距離用アンテナである。アンテナ11cは2インチの径を有し、約80m〜50m離れた位置の物体を検出する短距離用アンテナである。
【0016】遠距離用アンテナ11aは、図2(B)に示すように電波の放射面が筐体21の正面(アンテナ11aの取り付け面)と平行になるように取り付けられ、中距離用アンテナ11bは電波の放射面が筐体21の正面に対して反時計方向に2°傾けて取り付けられている。短距離用アンテナ11cは電波の放射面が筐体21の正面に対して反時計方向に6°傾けて取り付けられている。なお、中距離用アンテナ11bと短距離用アンテナ11cが筐体21の正面に対してそれぞれ2°または6°傾けて取り付けられているのは、筐体21がその回転角度範囲である16°の中心位置にあるときに、それぞれのアンテナ11b、11cの検出対象領域の検出角度範囲(例えば、図4の14°と22°)の中心とそれぞれのアンテナ11b、11cの中心軸とを一致させるためである。
【0017】遠距離用アンテナ11aは、検出距離が180m〜120mで、放射される電波のビーム幅が電波の放射面の中心軸に対して左右にそれぞれ0.6°(全体で1.2°)の広がりをもつように設定されている。また、中距離用アンテナ11bは、検出距離が120mから80mで、放射される電波のビームの幅が電波の放射面の中心軸に対して左右にそれぞれ1.1°(全体で2.2°)の広がりをもつように設定されている。さらに、短距離用アンテナ11cは、検出距離が80m〜50mで、放射される電波のビーム幅が電波の放射面の中心軸に対して左右にそれぞれ3°(全体で6°)の広がりをもつように設定されている。
【0018】すなわち、3種類のアンテナ11a〜11cは、検出距離がそれぞれ異なり、検出距離の最も短い短距離用アンテナ11cの電波のビーム幅、つまり放射角度範囲が6°で3種類のアンテナの中で最も広く、検出距離が2番目に短い中距離用アンテナ11bの電波の放射角度範囲が次に広く、検出距離が最も長い長距離用アンテナ11aの放射角度範囲が3種類のアンテナ11a〜11cの中で最も狭くなっている。
【0019】3種類のアンテナ11a〜11cが取り付けられる筐体21は、図示していないが駆動部に回転可能に取り付けられており、駆動部により所定範囲、例えば約16°の角度範囲で回転するように設置されている。駆動部の回転の制御は処理装置13により行われ、アンテナ11a〜11cの電波の放射方向とその反射波から物体の位置、大きさ等が特定される。
【0020】処理装置13は、アンテナ11a〜11cの検出データをマージして物体を抽出し、抽出された物体が障害物か否かを判断する。さらに、処理装置13は障害物を検出したとき、表示板12に障害物に関する情報、例えば、運転者に障害物の存在を知らせるためのメッセージ等を表示させると共に、統合センタ14に検出データと、障害物を検出した場合、障害物の位置と大きさ等示す情報を送信する。
【0021】統合センタ14は、複数の処理装置13から送信されてくる検出データ及び障害物に関する情報に基づいて道路状況の監視を行う。以上のような構成の障害物検出装置における障害物検出処理の処理内容を図3のフローチャートを参照して説明する。
【0022】先ず、筐体21を所定角度範囲回転させ、遠距離用アンテナ11a、中距離用アンテナ11b、短距離用アンテナ11cから同時に電波を放射させ、それぞれの反射波を受信して一定範囲内の物体を検出する(図3,S11)。
【0023】アンテナの検出距離と電波の放射角度範囲とは相反する関係にあり、検出距離を長くするためには放射する電波のビーム幅、つまりアンテナから放射する電波の放射角度範囲を狭くする必要がある。
【0024】ところで、図4に示すような20m幅の道路の180m〜50mの範囲内の物体を検出するときに、遠距離、つまりアンテナから約180m〜120m離れた道路上の物体を検出するために必要な電波の照射角度範囲は約10°であるのに対し、短距離、つまりアンテナから約80m〜50m離れた道路上の物体を検出するために必要な電波の照射角度範囲は約22°となる。
【0025】従って、1つのアンテナで上記の検出対象領域にある物体を検出しようとすると、アンテナから180m離れた検出対象領域内の物体を検出するときの電波のビーム幅と同じビーム幅で80m〜50m離れた検出対象領域内の物体を検出することになるので、80m〜50m離れた検出対象領域を走査するためには180m離れた検出対象領域の2倍以上の角度範囲を走査する必要がある。
【0026】通常、障害物の検出システムでは、アンテナを筐体21に取り付け、その筐体21を回転させて一定範囲に電波を照射するようになっている。しかしながら、筐体21はある程度の重量があるので、筐体21を速い速度で回転させることは難しく、広い角度範囲を短時間で走査することは困難となる。つまり、回転角度範囲が広いと、筐体21を回転させるのに時間がかかり、障害物の検出に時間がかかることになる。道路状況を監視するシステムのように道路の状況の変化及び障害物を迅速に検出したい場合には、上記の問題を解決する必要がある。
【0027】本実施の形態では、検出距離の異なる複数のアンテナを用い、近い距離にある物体を検出する短距離用アンテナ11cの電波のビーム幅を遠距離用アンテナ11aの電波のビーム幅より広くすることにより、短距離用アンテナ11cの走査角度範囲を狭くすることができる。つまり、筐体21の回転角度範囲を狭くすることができるので、一定範囲を走査するのに要する時間を短縮し、障害物の検出時間を短くすることができる。
【0028】図4は3種類もしくは4種類のアンテナを用いて20m幅の道路の180m先までの範囲にある物体を検出するときのそれぞれのアンテナの検出距離と必要な検出角度範囲の説明図である。
【0029】図4の20m幅の道路の右下隅に筐体21を設置し、道路の状況を上述したアンテナ11a〜11cにより計測する場合、アンテナ11a〜11cの設置位置から見た180m〜120m先の検出対象領域の角度範囲は約10°、120m〜80m先の検出対象領域の角度範囲は約14°、80m〜50m先の検出対象領域の角度範囲は約22°となる。また、50m〜0mの範囲を走査する場合の検出角度範囲は27°となる。以下の説明では、180m〜120m、120m〜80m、80m〜50mの3つの検出対象領域を3種類のアンテナで走査する場合について述べる。
【0030】図3の遠距離用アンテナ11aから放射される電波のビーム幅が電波の放射面の中心軸に対して左右にそれぞれ0.6°(全体で1.2°)で、必要な検出角度範囲が10°であるので、遠距離用アンテナ11aにより180m〜120m先の道路上の物体を検出するために必要な走査角度範囲は、10°÷2−0.6°=4.4°となる。従って、筐体21を、検出角度範囲の10°の半分の5°の位置を中心にして左右にそれぞれ4.4°以上、全体として8.8°以上の幅で回転させれば良い。
【0031】中距離用アンテナ11bは遠距離用アンテナ11aを基準にして反時計方向に2°傾けて取り付けられているので、筐体21を回転させたとき、中距離用アンテナ11bが検出角度範囲の14°の中心の7°の位置を中心にして左右に均等に回転するものとすると、中距離用アンテナ11bから放射される電波のビーム幅が電波の放射面の中心軸に対して左右にそれぞれ1.1°(全体で2.2°)であるので、中距離用アンテナ11bにより120m〜80m先の道路上の物体を検出するために必要な走査角度範囲は、14°÷2−1.1°=5.9°となる。従って、筐体21を検出角度範囲である14°の半分の7°の位置を中心として左右にそれぞれ5.9°以上、全体として11.8°以上の幅で回転させれば良い。
【0032】短距離用アンテナ11cは遠距離用アンテナ11aを基準として反時計方向に6°傾けて取り付けられているので、筐体21を回転させたとき、短距離用アンテナ11cが検出角度範囲の22°の中心の11°に対して左右に均等に回転するのとすると、短距離用アンテナ11cから放射される電波のビーム幅が電波の放射面の中心軸に対して左右にそれぞれ3°(全体で6°)であるので、短距離用アンテナ11cにより80m〜50mの範囲の道路上の物体を検出するために必要な走査角度範囲は、22°÷2−3°=8°となる。従って、筐体21を検出角度範囲である22°の半分の11°を中心にして左右にそれぞれ8°以上、全体として16°以上の幅で回転させれば良い。
【0033】以上のことから筐体21を10°の検出角度範囲の中心の5°を中心にして左右にそれぞれ8°、全体で16°の幅で回転させることにより、遠距離用アンテナ11aにより180m〜120m先の道路上に存在する物体を、中距離用アンテナ11bにより120m〜80m先の道路上に存在する物体を、短距離用アンテナ11cにより80m〜50mの範囲の道路上に存在する物体をそれぞれ検出することができる。これにより、3種類のアンテナ11a〜11cが取り付けられた筐体21の回転角度範囲を、最も近い検出対象領域内の物体を検出するために必要な検出角度範囲である22°より狭めることができるので、筐体21を回転させるための駆動時間を短くでき、道路上の障害物を検出するための検出時間を短縮できる。
【0034】さらに、アンテナ11a〜11cの検出距離をそれぞれ異ならせることにより次のような効果も得られる。例えば、中距離用の6インチのアンテナ11bの電波のビーム幅を120m〜80mの検出距離に合った幅に設定し、筐体21を16°回転させることにより、必要な検出角度範囲の14°を大幅に超えた角度範囲は走査されないことになるので、検出対象領域以外の不要なデータがあまり計測されない。従って、検出データから検出対象領域外の不要なデータを除去するための処理が少なくなるので、1つのアンテナで広い角度範囲を走査した場合に比べて障害物の検出処理を簡素化できる。
【0035】図3に戻り、各アンテナ11a〜11cで反射波がそれぞれ受信されたなら、受信したそれらの反射波を処理装置13に出力する(S12)。処理装置13は、遠距離用アンテナ11a、中距離用アンテナ11b、短距離用アンテナ11cの反射波から得られるそれぞれの検出データをマージして一定範囲内にある物体の検出データを得る(S13)。
【0036】一定範囲内の物体の検出データが得られたなら、その検出データから一定速度以上の物体を取り除き、それ以外の物体を障害物として抽出する(S14)。これは、一定速度以上で走行している物体は障害物ではないものと判断して抽出対象から除外し、一定速度未満の物体(静止している物体を含む)を障害物として抽出するためである。
【0037】さらに、検出データと障害物に関するデータ、例えば、障害物の位置、大きさ等のデータを統合センタ14へ送信する(S15)。統合センタ14では受信した道路の各地点の検出データに基づいて車の速度等から車がスムーズに流れているか否かにより道路の状況を判断すると共に、道路の状況を表示装置に表示させる。また、障害物に関するデータから障害物の有無を判断し、表示装置に障害物を表示させる。
【0038】処理装置13は、ステップS14の障害物の抽出処理により抽出された障害物に関するデータに基づいて障害物の有無を判断する(S16)。この障害物の有無の判断では、道路沿いに設置されているガードレール等の固定物を障害物から除外し、それ以外の障害物が検出されたか否かを判断する。ステップS16で、障害物が存在しないと判別された場合には、ステップS11に戻り上述した処理を繰り返す。
【0039】ステップS16で障害物が存在すると判別された場合には、ステップS17に進み運転者に前方に障害物が存在することを知らせるためのメッセージを作成し、そのメッセージを表示板12に表示させる。その後、ステップS11に戻り障害物の検出を繰り返す。
【0040】上述した実施の形態は、検出距離を異ならせた複数のアンテナ11a〜11cを用い、例えば短距離用アンテナ11cの電波の放射角度範囲を長距離用アンテナ11aの放射角度範囲より広くすることで、短距離用アンテナ11cで検出対象領域を走査するときの走査角度範囲(回転角度範囲)を、検出対象領域を1つのアンテナで走査する場合に必要となる走査角度範囲より狭くすることができる。これにより、一定範囲内にある物体を検出するために必要なアンテナ11a〜11cの走査時間を、全ての距離を1つのアンテナで検出する場合に比べて短縮できるので物体の検出時間を短縮できる。これは道路の障害物検出システムなどのように短時間で障害物を検出する必要のあるシステムに特に有効である。
【0041】なお、上述した実施の形態は、道路の障害物検出システムに本発明を適用した場合であるが、これに限らず本発明は障害物の検出システム以外にも適用できる。例えば、道路状況を監視するシステム、すなわち物体の速度をセンサ、カメラ等により計測し、車がスムーズに流れているか、渋滞しているか等を判断するシステムにも適用できるし、道路以外の物体検出システムにも適用できる。
【0042】また、上述した実施の形態は、検出距離の異なる3種類のアンテナを使用した場合について述べたが、これに限らず近い距離にある物体を検出する短距離用アンテナとそれより遠い距離にある物体を検出する遠距離用アンテナの2種類のアンテナ、あるいは4種類以上のアンテナを使用しても良い。また、使用するアンテナはミリ波帯のアンテナに限らず他の波長のアンテナ、センサ等でも良いし、アンテナの形状はパラボラ型、平面型等種々のタイプのアンテナを用いることができる。
【0043】さらに、アンテナの電波の放射方向を変化させる方法は、実施の形態に述べたアンテナを取り付けた筐体21を回転させる方法に限らず、アンテナから放射される電波を反射する反射板とその反射板の反射方向を制御する手段(これらを含めて反射方向制御手段とする)を設ける等の方法でも良い。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、検出距離の異なる複数のアンテナを用い、例えば検出距離の短いアンテナの電波の放射角度範囲を検出距離の長いアンテナより広くすることにより、検出距離の短いアンテナの走査角度範囲を狭めることができる。これにより、短時間で一定範囲内にある物体を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】障害物検出システムのシステム構成図である。
【図2】同図(A)、(B)はアンテナの構成を示す図である。
【図3】障害物検出処理のフローチャートである。
【図4】各アンテナの検出距離と検出角度範囲の説明図である。
【符号の説明】
11a〜11c アンテナ
12 表示板
13 処理装置
14 統合センタ
21 筐体

【特許請求の範囲】
【請求項1】検出距離の異なる複数のアンテナからそれぞれ電波を放射し、前記電波の反射波を前記複数のアンテナでそれぞれ受信し、前記複数のアンテナにより受信されるそれぞれの反射波に基づいて一定範囲内にある物体を検出することを特徴とする物体の検出方法。
【請求項2】検出距離及び電波の放射角度範囲の異なる複数のアンテナからそれぞれ電波を放射し、前記電波の反射波を前記複数のアンテナでそれぞれ受信し、前記複数のアンテナにより受信されるそれぞれの反射波に基づいて一定範囲内にある物体を検出することを特徴と物体の検出方法。
【請求項3】前記複数のアンテナは、少なくともアンテナから近い距離にある物体を検出する短距離用アンテナとそれより遠い距離にある物体を検出する遠距離用アンテナとからなり、前記短距離用アンテナの電波の放射角度範囲を前記遠距離用アンテナの電波の放射角度範囲より広げたことを特徴とする請求項1または2記載の物体の検出方法。
【請求項4】前記複数のアンテナから放射される電波の放射方向を変化させることで一定範囲内の物体を検出することを特徴とする請求項1,2または3記載の物体の検出方法。
【請求項5】前記複数のアンテナは同一の筐体に取り付けられ、前記筐体を回転させることで一定範囲内にある物体を検出することを特徴とする請求項1、2または3記載の物体の検出方法。
【請求項6】検出距離の異なる複数のアンテナからそれぞれ電波を放射し、前記電波の反射波を前記複数のアンテナでそれぞれ受信し、前記複数のアンテナで受信されるそれぞれの反射波に基づいて一定範囲内にある障害物を検出することを特徴とする障害物検出方法。
【請求項7】前記複数のアンテナは、少なくともアンテナから近い距離にある物体を検出する短距離用アンテナとそれより遠い距離にある物体を検出する遠距離用アンテナとからなり、前記短距離用アンテナの電波の放射角度範囲を前記遠距離用アンテナの電波の放射角度範囲より広げたことを特徴とする請求項6記載の障害物検出方法。
【請求項8】前記複数のアンテナは道路の一定範囲内にある障害物を検出するためのものであることを特徴とする請求項6または7記載の障害物検出方法。
【請求項9】検出距離の異なる複数のアンテナと、前記複数のアンテナから送信され、前記複数のアンテナで受信されるそれぞれの電波の反射波に基づいて一定範囲内にある障害物を検出する障害物検出手段とを備えることを特徴とする障害物検出装置。
【請求項10】前記複数のアンテナの電波の放射方向を変化させる放射方向制御手段を有することを特徴とする請求項9記載の障害物検出装置。
【請求項11】前記複数のアンテナは少なくとも近い距離の物体を検出する短距離用アンテナとそれより遠い距離の物体を検出する遠距離用アンテナとからなり、前記短距離用アンテナの電波の放射角度範囲を前記遠距離用アンテナの電波の放射角度範囲より広げたことを特徴とする請求項9記載の障害物検出装置。
【請求項12】前記複数のアンテナは同一の筐体に取り付けられ、前記放射方向制御手段は前記筐体を所定角度範囲回転させて一定範囲に電波を放射させることを特徴とする請求項10記載の障害物検出装置。
【請求項13】前記複数のアンテナの前記筐体への取り付け角度をそれぞれ異ならせたことを特徴とする請求項12記載の障害物検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2001−91653(P2001−91653A)
【公開日】平成13年4月6日(2001.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−268429
【出願日】平成11年9月22日(1999.9.22)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】