説明

物品搬送設備

【課題】複数の第1物品搬送対象箇所の間での物品の搬送と複数の第2物品搬送対象箇所の間での物品の搬送との双方を継続して行える物品搬送設備を提供する。
【解決手段】第2走行経路12bを第1搬送経路12aから離間した状態で設定し、第1走行経路12aと第2走行経路12bとを接続する補助走行経路12cを設定して、通常走行制御により、第1搬送台車5aを第1走行経路12aのみに沿って走行させ、且つ、第2搬送台車5bを第2走行経路12bのみに沿って走行させ、非常走行制御により、第1搬送台車5a及び第2搬送台車5bのうちの一方の搬送台車5を第1走行経路12a、第2走行経路12b及び補助走行経路12cに沿って走行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の第1物品搬送対象箇所の間で物品を搬送する第1搬送台車と、複数の第2物品搬送対象箇所の間で物品を搬送する第2搬送台車と、前記第1搬送台車及び前記第2搬送台車の走行を制御する制御手段とが設けられている物品搬送設備に関する。
【背景技術】
【0002】
かかる物品搬送設備は、第1搬送台車を走行させて複数の第1物品搬送対象箇所の間で物品を搬送し、第2搬送台車を走行させて複数の第2物品搬送対象箇所の間で物品を搬送するものである。
このような物品搬送設備の従来例として、第1搬送台車にて複数の第1物品搬送対象箇所の間で物品を搬送するときに第1搬送台車が走行する第1走行経路を設定し、第2搬送台車にて複数の第2物品搬送対象箇所の間で物品を搬送するときに第2搬送台車が走行する第2走行経路を第1走行経路から離間した状態で設定して、制御手段にて、第1搬送台車を第1走行経路のみに沿って走行させて複数の第1物品搬送箇所の間で物品を搬送させるべく第1搬送台車の走行を制御し、且つ、第2搬送台車を第2走行経路のみに沿って走行させて複数の第2物品搬送箇所の間で物品を搬送させるべく第2搬送台車の走行を制御するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−130709号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した従来の物品搬送設備では、第1搬送台車が走行する第1走行経路(例えば、特許文献1の図2に仮想線で示された周回軌道33a)を設定し、第2搬送台車が走行する第2走行経路(例えば、特許文献1の図2に仮想線で示された周回軌道33b)を第1搬送経路から離間した状態で設定している。
このように第1走行経路と第2走行経路とを設定することにより、第1搬送台車と第2搬送台車とが兼用して走行する兼用走行経路(特許文献1の図2に実線で示された周回軌道32)を設定した場合に比べて、第1走行経路や第2走行経路の経路長さを短くできるため、複数の第1物品搬送対象箇所の間や複数の第2物品搬送対象箇所の間での物品の搬送を効率よく行える。
【0005】
しかしながら、第1搬送経路と第2搬送経路とが離間しているため、第1搬送台車にて複数の第2物品搬送対象箇所の間で物品を搬送することができないので、第2搬送台車が故障等により走行不能になった場合は、複数の第2物品搬送対象箇所の間で物品の搬送が行えなくなる。また、同様に、第2搬送台車にて複数の第1物品搬送対象箇所の間で物品を搬送することができないので、第1搬送台車が故障等により走行不能になった場合は、複数の第1物品搬送対象箇所の間で物品の搬送が行えなくなる。
このように、第1搬送台車又は第2搬送台車が走行不能となった場合では、複数の第1物品搬送対象箇所の間又は複数の第2物品搬送対象箇所の間での物品の搬送が行えなくなるため、複数の第1物品搬送対象箇所の間での物品の搬送と複数の第2物品搬送対象箇所の間での物品の搬送との双方を継続して行えないものであった。
【0006】
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、第1搬送台車又は第2搬送台車が走行不能となった場合でも、複数の第1物品搬送対象箇所の間での物品の搬送と複数の第2物品搬送対象箇所の間での物品の搬送との双方を継続して行える物品搬送設備を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかる物品搬送設備は、複数の第1物品搬送対象箇所の間で物品を搬送する第1搬送台車と、複数の第2物品搬送対象箇所の間で物品を搬送する第2搬送台車と、前記第1搬送台車及び前記第2搬送台車の走行を制御する制御手段とが設けられているものであって、その第1特徴構成は、
前記第1搬送台車にて複数の第1物品搬送対象箇所の間で物品を搬送するときに前記第1搬送台車が走行する第1走行経路が設定され、前記第2搬送台車にて複数の第2物品搬送対象箇所の間で物品を搬送するときに前記第2搬送台車が走行する第2走行経路が前記第1搬送経路から離間した状態で設定され、前記第1走行経路と前記第2走行経路とを接続する補助走行経路が設定され、前記制御手段が、前記第1搬送台車を前記第1走行経路のみに沿って走行させて前記複数の第1物品搬送箇所の間で物品を搬送させるべく前記第1搬送台車の走行を制御し、且つ、前記第2搬送台車を前記第2走行経路のみに沿って走行させて前記複数の第2物品搬送箇所の間で物品を搬送するべく前記第2搬送台車の走行を制御する通常走行制御と、前記第1搬送台車及び前記第2搬送台車のうちの一方の搬送台車を前記第1走行経路、第2走行経路及び補助走行経路に沿って走行させて、前記複数の第1物品搬送箇所及び前記複数の第2物品搬送箇所の間で物品を搬送するべく前記一方の搬送台車の走行を制御する非常走行制御とを実行するように構成されている点にある。
【0008】
すなわち、制御手段が通常走行処理を実行することにより、第1搬送台車が第1走行経路を走行して複数の第1物品搬送対象箇所の間で物品を搬送することができ、また、第2搬送台車が第2走行経路を走行して複数の第2物品搬送対象箇所の間で物品を搬送することができる。
そして、第1搬送台車及び第2搬送台車のうち一方が走行可能で他方が故障等により走行不能となった場合では、走行不能な他方の搬送台車を走行経路外に移動させた状態で制御手段が非常走行処理を実行することで、走行可能な一方の搬送台車が第1走行経路、第2走行経路及び補助走行経路を走行して、複数の第1物品搬送対象箇所の間や複数の第2物品搬送対象箇所の間で物品を搬送することができる。
【0009】
つまり、第1走行経路と第2走行経路とを互いに離間させた状態で設定することで、第1走行経路や第2走行経路の経路長さを短くできるため、複数の第1物品搬送対象箇所の間や複数の第2物品搬送対象箇所の間での物品の搬送を効率よく行えるものでありながら、第1走行経路と第2走行経路とを補助走行経路にて接続することで、第1搬送台車又は第2搬送台車のうちの一方が故障等により走行不能となった場合でも、走行可能な搬送台車にて複数の第1搬送対象箇所の間での物品の搬送と複数の第2物品対象箇所の間での物品の搬送との双方を継続して行うことができる。
従って、第1搬送台車又は第2搬送台車が走行不能となった場合でも、複数の第1物品搬送対象箇所の間での物品の搬送と複数の第2物品搬送対象箇所の間での物品の搬送との双方を継続して行える物品搬送設備を提供することができるに至った。
【0010】
本発明にかかる物品搬送設備の第2特徴構成は、第1特徴構成において、物品を収納する収納棚と、物品を入庫又は出庫するための倉庫ステーションと、前記収納棚の前方側を棚横幅方向に沿って走行して前記収納棚と前記倉庫ステーションとの間で物品を搬送する倉庫内搬送台車とを備えて構成された自動倉庫が設けられ、前記倉庫ステーションとして、前記自動倉庫の前記棚横幅方向の一方側端部に配設された第1倉庫ステーションと、前記自動倉庫の前記棚横幅方向の他方側端部に配設された第2倉庫ステーションとが設けられ、前記複数の第1物品搬送対象箇所として、前記第1倉庫ステーションと前記自動倉庫の外部に設けられた第1外部ステーションとが設けられ、前記複数の第2物品搬送対象箇所として、前記第2倉庫ステーションと前記自動倉庫の外部に設けられた第2外部ステーションとが設けられ、前記第1走行経路、前記第2走行経路及び前記補助走行経路が、前記自動倉庫の外部に設定されている点にある。
【0011】
すなわち、倉庫内搬送台車を収納棚の前方側を棚横幅方向に走行させることで、倉庫内搬送台車にて、第1倉庫ステーションと収納棚との間及び第2倉庫ステーションと収納棚との間で物品を搬送することができる。
また、第1搬送台車を第1走行経路に沿って走行させることで、第1倉庫ステーションと第1外部ステーションとの間で物品を搬送することができ、また、第2搬送台車を第2走行経路に沿って走行させることで、第2倉庫ステーションと第2外部ステーションとの間で物品を搬送することができる。
【0012】
そして、複数の第1物品搬送対象箇所の一部を構成する第1倉庫ステーションは自動倉庫の棚横幅方向の一端部に配設され、複数の第2物品搬送対象箇所の一部を構成する第2倉庫ステーションは自動倉庫の棚横幅方向の他端部に配設されて、これら第1倉庫ステーションと第2倉庫ステーションとは離れて配設されていることから、複数の第1物品搬送対象箇所と複数の第2物品搬送対象箇所とは離れて設けられる場合が多い。
つまり、離れて設けられている複数の第1物品搬送対象箇所と複数の第2物品搬送対象箇所とに対して、第1走行経路と第2走行経路とを離間して設定することにより、複数の第1物品搬送対象箇所の間や複数の第2物品搬送対象箇所の間での物品の搬送を効率よく行える。
また、第1搬送台車又は第2搬送台車のうちの一方が故障等により走行不能となった場合でも、第1走行経路と第2走行経路とが補助走行経路にて接続されているため、第1倉庫ステーションと第1外部ステーションとの間での物品の搬送と、第2倉庫ステーションと第2外部ステーションとの間での物品の搬送とを継続して行うことができる。
【0013】
本発明にかかる物品搬送設備の第3特徴構成は、第2特徴構成において、前記第1走行経路、前記第2走行経路及び前記補助走行経路の夫々が、有端形状に設定され、前記第1走行経路の端部と前記第2走行経路の端部とに前記補助走行経路の端部が接続され、前記制御手段が、前記通常走行制御において、前記第1搬送台車を前記第1走行経路に沿って往復走行させるべく前記第1搬送台車の走行を制御し、且つ、前記第2搬送台車を前記第2走行経路に沿って往復走行させるべく前記第1搬送台車の走行を制御し、前記非常走行制御において、一方の搬送台車を前記第1走行経路、第2走行経路及び補助走行経路に沿って往復走行させるべく前記一方の搬送台車の走行を制御するように構成されている点にある。
【0014】
すなわち、第1走行経路及び第2走行経路が有端形状に設定されており、第1搬送台車が第1走行経路に沿って往復走行することで複数の第1物品搬送対象箇所の間で物品を搬送することができ、第2搬送台車を第2走行経路に沿って往復走行させることで複数の第2物品搬送対象箇所の間で物品を搬送することができる。また、第1走行経路の端部と第2走行経路の端部とに補助走行経路の端部が接続されており、第1搬送台車又は第2搬送台車が第1走行経路、第2走行経路及び補助走行経路に沿って往復走行することで、複数の第1物品搬送対象箇所の間及び複数の第2物品搬送対象箇所の間で物品を搬送することができる。
【0015】
そして、第1走行経路及び第2走行経路が有端形状に設定することで、ループ状に設定した場合に比べて経路長さを短くすることができ、また、第1走行経路の端部と第2走行経路の端部とに補助走行経路の端部を接続して、第1走行経路と第2走行経路とに補助走行経路を接続した経路全体を有端形状に設定することで、経路全体の経路長さを短くすることができる。
【0016】
本発明にかかる物品搬送設備の第4特徴構成は、第3特徴構成において、前記第1物品搬送対象箇所が、前記第1走行経路の両端部の夫々に対応する箇所に設けられ、前記第2物品搬送対象箇所が、前記第2走行経路の両端部の夫々に対応する箇所に設けられている点にある。
【0017】
すなわち、第1物品搬送対象箇所が、第1走行経路の両端部の夫々に対応する箇所に設けられており、第1走行経路の設定が第1物品搬送対象箇所までであるため、第1走行経路の経路長さが必要以上に長くなく、第1走行経路の長さを短くできる。また、同様に、第2物品搬送対象箇所が、第2走行経路の両端部の夫々に対応する箇所に設けられており、第2走行経路の設定が第2物品搬送対象箇所までであるため、第2走行経路の経路長さが必要以上に長くなく、第2走行経路の経路長さを短くすることができる。
【0018】
本発明にかかる物品搬送設備の第5特徴構成は、第3又は第4特徴構成において、前記第1走行経路が、前記自動倉庫の棚横幅方向の一方側から前記自動倉庫の棚前後方向の一方側に亘ってL字状に設定され、前記第2走行経路が、前記自動倉庫の棚横幅方向の他方側から前記自動倉庫の棚前後方向の一方側に亘ってL字状に設定され、前記自動倉庫の棚前後方向の一方側に位置する前記第1走行経路の端部と前記第2走行経路の端部とに前記補助走行経路の端部が接続されている点にある。
【0019】
すなわち、第1走行経路及び第2走行経路の夫々が自動倉庫に沿うL字状に設定されているため、第1走行経路及び第2走行経路が自動倉庫から大きく離れた箇所に設定されておらず、第1走行経路及び第2走行経路の経路長さ、及び、これらに補助走行経路を接続した経路全体の長さを短くすることができる。
【0020】
本発明にかかる物品搬送設備の第6特徴構成は、第1〜第5特徴構成のいずれか1つにおいて、前記第1搬送台車及び前記第2搬送台車の夫々が、1台ずつ設けられている点にある。
【0021】
すなわち、第1搬送台車及び第2搬送台車の夫々が、1台ずつであるため、通常走行制御では、第1走行経路において1台の第1搬送台車の作動を制御し、第2走行経路において1台の第2搬送台車の走行を制御するだけでよく、また、非常走行制御では、経路全体において1台の第1搬送台車又は1台の第2搬送台車のいずれか一方のみの走行を制御するだけでよいので、同一経路上で複数の搬送台車の走行を制御するのに比べて搬送台車の制御を行い易いものとなる。
【0022】
本発明にかかる物品搬送設備の第7特徴構成は、第1〜第6特徴構成のいずれか1つにおいて、前記第1搬送台車の前記第1走行経路から前記第2走行経路への走行、及び、前記第2搬送台車の前記第2走行経路から前記第1走行経路への走行を規制する走行規制体が、前記補助走行経路上に着脱自在に設けられている点にある。
【0023】
すなわち、第1走行経路と第2走行経路とが補助走行経路にて接続されているが、走行規制体を補助走行経路に装着することにより、第1搬送台車や第2搬送台車が誤動作しても、第1搬送台車が第2走行経路に進入して第2搬送台車に衝突することや、第2搬送台車が第1走行経路に進入して第1搬送台車に衝突することを未然に防止することができる。また、走行規制体を補助走行経路から離脱させることにより、第1搬送台車又は第2搬送台車を、経路全体の全体に亘って走行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】物品搬送設備の平面図
【図2】2台の外部搬送台車にて物品を搬送する状態を示す物品搬送設備の概略図
【図3】1台の外部搬送台車にて物品を搬送する状態を示す物品搬送設備の概略図
【図4】制御フロー図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、物品搬送設備には、物品を収納する収納棚1と、物品を入庫又は出庫するための倉庫ステーション2と、収納棚1の前方側を棚横幅方向に沿って走行して収納棚1と倉庫ステーション2との間で物品を搬送する倉庫内搬送台車としてのスタッカークレーン3とを備えて構成された自動倉庫Aが設けられている。また、物品搬送設備には、自動倉庫Aの倉庫ステーション2と自動倉庫Aの外部に設けられた外部ステーション4との間で物品を搬送する倉庫外搬送台車5も設けられている。
【0026】
自動倉庫Aには、収納棚1が棚前後方向に4列並設されており、1列目の収納棚1と2列目の収納棚1とが間口を対向させた状態で設けられ、3列目の収納棚1と4列目の収納棚1とが間口を対向させた状態で設けられている。1列目の収納棚1と2列目の収納棚1との間、並びに、3列目の収納棚1と4列目の収納棚1との間には、スタッカークレーン3が棚横幅方向に沿って走行するための内部走行経路11が形成されている。
【0027】
また、自動倉庫Aには、倉庫ステーション2として、自動倉庫Aの棚横幅方向の一方側端部に設けられた第1倉庫ステーション2aと、自動倉庫Aの棚横幅方向の他方側端部に設けられた第2倉庫ステーション2bとが設けられており、第1倉庫ステーション2aは、4列の収納棚1の夫々における棚横幅方向の一方側に設けられ、第2倉庫ステーション2bは、4列の収納棚1の夫々における棚横幅方向の他方側に設けられている。
【0028】
そして、自動倉庫Aは、2台のスタッカークレーン3の一方にて、1列目の収納棚1、2列目の収納棚1、及び、これらの収納棚1に対応する第1倉庫ステーション2a、第2倉庫ステーション2bの間で物品を搬送し、2台のスタッカークレーン3の他方にて、3列目の収納棚1、4列目の収納棚1、及び、これらの収納棚1に対応する第1倉庫ステーション2a、第2倉庫ステーション2bの間で物品を搬送するように構成されている。
【0029】
倉庫外搬送台車5は、床面上を走行レールに沿って走行するように構成されており、倉庫外搬送台車5として、複数の第1物品搬送対象箇所6aの間で物品を搬送する第1搬送台車5aと、複数の第2物品搬送対象箇所6bの間で物品を搬送する第2搬送台車5bとが設けられている。これら第1搬送台車5a及び第2搬送台車5bの夫々は、1台ずつ設けられている。複数の第1物品搬送対象箇所6aとして、第1倉庫ステーション2aと自動倉庫Aの外部に設けられた第1外部ステーション4aとが設けられている。また、複数の第2物品搬送対象箇所6bとして、第2倉庫ステーション2bと自動倉庫の外部に設けられた第2外部ステーション4bとが設けられている。
【0030】
物品としては、複数種の物品があり、複数種の物品を搬入及び搬出する多目的ステーション7と、複数種の物品の1種である第1物品を搬入及び搬出する第1物品用ステーション8とが、第1外部ステーション4aとして設けられ、複数種の物品の1種である第2物品を搬入及び搬出する第2物品用ステーション9と、複数種の物品の1種である第3物品を搬入及び搬出する第3物品用ステーション10とが、第2外部ステーション4bとして設けられている。
【0031】
第1搬送台車5aにて複数の第1物品搬送対象箇所6aの間で物品を搬送するときに第1搬送台車5aが走行する第1走行経路12aが設定され、第2搬送台車5bにて複数の第2物品搬送対象箇所6bの間で物品を搬送するときに第2搬送台車5bが走行する第2走行経路12bが設定され、第1走行経路12aと第2走行経路12bとを接続する補助走行経路12cが設定されている。
これら第1走行経路12a、第2走行経路12b及び補助走行経路12cは、自動倉庫Aの外部に設定されている。また、これら第1走行経路12a、第2走行経路12b及び補助走行経路12cは、有端形状に設定され、第1走行経路12aの端部と第2走行経路12bの端部とに補助走行経路12cの端部が接続されている。つまり、第1走行経路12a、第2走行経路12b及び補助走行経路12cにて形成される外部走行経路12が有端形状に設定されている。
【0032】
外部走行経路12について説明を加えると、第1走行経路12aは、自動倉庫Aの棚横幅方向の一方側から自動倉庫Aの棚前後方向の一方側に亘ってL字状に設定され、第2走行経路12bは、自動倉庫Aの棚横幅方向の他方側から自動倉庫Aの棚前後方向の一方側に亘ってL字状に設定されており、第1走行経路12aと第2走行経路12bとは棚横幅方向に離間した状態で設定されている。そして、自動倉庫Aの棚前後方向の一方側に位置する第1走行経路12aの端部と第2走行経路12bの端部とに補助走行経路12cの端部が接続されており、外部走行経路12が、自動倉庫Aの棚横幅方向の両側及び棚前後方向の一方側を囲むU字状に設定されている。
【0033】
倉庫外搬送台車5に対してメンテナンス作業を行うためのメンテナンスエリア13が第2走行経路12bの近傍に設けられており、そのメンテナンスエリア13には、退避走行経路13aが棚横幅方向に沿って設定されている。そして、第2走行経路12b上と退避走行経路13a上とに移動可能なトラバーサ17が設けられており、このトラバーサ17を用いることで倉庫外搬送台車5が第2走行経路12bと退避走行経路13aとに乗り移るようになっており、倉庫外搬送台車5が外部走行経路12から外れたメンテナンスエリア13に退避可能に構成されている。ちなみに、外部倉庫経路12上での故障した倉庫外台車5の移動及び退避走行経路13a上での倉庫外台車5の移動は、作業者の押引操作により行われる。
【0034】
第1走行経路12aにおける棚前後方向に延びる経路部分に沿って複数の多目的ステーション7が複数並設されており、第1走行経路12aにおける棚横幅方向に延びる経路部分に沿って複数の第1物品用ステーション8が複数並設されている。
そして、第1走行経路12aは、最も棚前後方向の他方側に位置する第1物品搬送対象箇所6a(第1倉庫ステーション2a)に対応する箇所まで延び、また、最も棚横幅方向の他方側に位置する第1物品搬送対象箇所6a(第1物品用ステーション8)に対応する箇所まで延びており、このようにして、第1物品搬送対象箇所6aが、第1走行経路12aの両端部の夫々に対応する箇所に設けられている。
【0035】
第2走行経路12bにおける棚前後方向に延びる経路部分に沿って多数の第2物品用ステーション9が複数並設されており、第2走行経路12bにおける棚横幅方向に延びる経路部分に沿って複数の第3物品用ステーション10が複数並設されている。
そして、第2走行経路12bは、最も棚前後方向の他方側に位置する第2物品搬送対象箇所6b(第2倉庫ステーション2b及び第2物品用ステーション9)に対応する箇所まで延び、また、最も棚横幅方向の一方側に位置する第2物品搬送対象箇所6b(第3物品用ステーション10)に対応する箇所まで延びており、このようにして、第2物品搬送対象箇所6bが、第2走行経路12bの両端部の夫々に対応する箇所に設けられている。
【0036】
図2及び図3に示すように、メンテナンスエリア13には、インターロックボックス18が設けられており、倉庫外搬送台車5には、インターロックボックス接続用の接続端子28が設けられている。インターロックボックス18は、退避走行経路13aに位置する倉庫外搬送台車5の接続端子28が接続可能な位置で且つ外部走行経路12に位置する倉庫外搬送台車5が接続不可能な位置に配設されている。
また、インターロックボックス18には、第1搬送台車5aの接続端子28が接続されたことを検出する第1接続検出センサ18aと、第2搬送台車5bの接続端子28が接続されたことを検出する第2接続検出センサ18bとが設けられている。これら第1接続検出センサ及び第2接続検出センサの検出情報は、後述する上位コントローラ23に入力されており、上位コントローラ23は、この検出情報から、インターロックボックス18に対する第1搬送台車5a及び第2搬送台車5bの接続状態を判別できるようになっている。
【0037】
図2に示すように、第1走行経路12aの補助走行経路12cと接続しない側の端部に対応する箇所には第1HP検出板14aが設けられ、第1走行経路12aの補助走行経路12cに接続する側の端部に対応する箇所に第1OP検出板15aが設けられている。
また、第2走行経路12bの補助走行経路12cに接続する側の端部に対応する箇所には第2HP検出板14bが設けられ、第2走行経路12bの補助走行経路12cと接続しない側の端部に対応する箇所に第2OP検出板15bが設けられている。ちなみに、図2及び図3に示すように、第1OP検出板15a及び第2HP検出板14bは着脱自在に設けられている。
【0038】
図2及び図3に示すように、第1搬送台車5aの第1走行経路12aから第2走行経路12bへの走行、及び、第2搬送台車5bの第2走行経路12bから第1走行経路12aへの走行を規制する走行規制体16が、補助走行経路12c上に着脱自在に設けられている。つまり、図2に示すように、走行規制体16を補助走行経路12c上に装着した状態では、第1搬送台車5aの第1走行経路12aから第2走行経路12bへの走行、及び、第2搬送台車5bの第2走行経路12bから第1走行経路12aへの走行を物理的に規制することができ、図3に示すように、走行規制体16を補助走行経路12c上から離脱させた状態では、第1搬送台車5a及び第2搬送台車5bの物理的な走行の規制を解除できるようになっている。
【0039】
第1搬送台車5a用の第1フィーダ線21aと第2搬送台車5b用の第2フィーダ線21bとが外部走行経路12に沿って配設されており、これら第1フィーダ線21a及び第2フィーダ線21bの夫々は外部走行経路12の全長に亘って配設されている。そして、第1フィーダ線21aの両端及び第2フィーダ線21bの両端の夫々にはモデム22が設けられており、第1フィーダ線21aにおける第1走行経路12a側の端部に接続されたモデム22には、上位コントローラ23からの指令に基づいて第1搬送台車5aの作動を制御する第1コントローラ24aが接続され、第2フィーダ線21bにおける第2走行経路12b側の端部に接続されたモデム22には、上位コントローラ23からの指令に基づいて第2搬送台車5bの作動を制御する第2コントローラ24bが接続されている。
尚、第1フィーダ線21aでは、第1搬送台車用の周波数帯とし、第2フィーダ線21bでは、第2搬送台車用の周波数帯として、第1フィーダ線21aと第2フィーダ線21bとで異なる周波数帯を使用している。
【0040】
第1搬送台車5aには、第1フィーダ線21aとの間で非接触状態で情報を送受信する送受信器を備えたワイヤレスモデム25、第1HP検出板14a及び第1OP検出板15aを検出するための検出板センサ26、及び、ワイヤレスモデム25及び検出板センサ26からの情報に基づいて第1HP検出板14aと第1OP検出板15aとの一対の検出板の間で走行して複数の第1物品搬送対象箇所6aの間で物品を搬送するべく第1搬送台車5aの作動を制御する台車コントローラ27とが設けられている。
また、第2搬送台車5bにも同様に、第2フィーダ線21bとの間で非接触状態で情報を送受信する送受信器を備えたワイヤレスモデム25、第2HP検出板14b及び第2OP検出板15bを検出するための検出板センサ26、及び、ワイヤレスモデム25及び検出板センサ26からの情報に基づいて第2搬送台車5bの作動を制御する台車コントローラ27とが設けられている。
【0041】
ちなみに、上位コントローラ23、第1コントローラ24a、第2コントローラ24b、第1搬送台車5aに設けられた台車コントローラ27、及び、第2搬送台車5bに設けられた台車コントローラ27にて、第1搬送台車5a及び第2搬送台車5bの走行を制御する制御手段Hが構成されている。また、第1搬送台車5a及び第2搬送台車5bの夫々には、ロータリエンコーダ等の走行距離検出用のセンサ(図示せず)が設けられている。
【0042】
次に制御装置Hについて説明する。
制御手段Hは、第1搬送台車5aを第1走行経路12aのみに沿って走行させて複数の第1物品搬送箇所6aの間で物品を搬送させるべく第1搬送台車5aの走行を制御し、且つ、第2搬送台車5bを第2走行経路12bのみに沿って走行させて複数の第2物品搬送箇所6bの間で物品を搬送するべく第2搬送台車5bの走行を制御する通常走行制御と、第1搬送台車5a及び第2搬送台車5bのうちの一方の倉庫外搬送台車5を第1走行経路12a、第2走行経路12b及び補助走行経路12cに沿って走行させて、複数の第1物品搬送箇所6a及び複数の第2物品搬送箇所6bの間で物品を搬送するべく一方の倉庫外搬送台車5の走行を制御する非常走行制御とを実行するように構成されている。
制御手段Hは、通常走行制御において、第1搬送台車5aを第1走行経路12aに沿って往復走行させるべく第1搬送台車5aの走行を制御し、且つ、第2搬送台車5bを第2走行経路12bに沿って往復走行させるべく第2搬送台車5bの走行を制御し、非常走行制御において、一方の倉庫外搬送台車5を第1走行経路12a、第2走行経路12b及び補助走行経路12cに沿って往復走行させるべく一方の倉庫外搬送台車5の走行を制御するように構成されている。
【0043】
制御手段Hの通常搬送制御について説明を加える。図1及び図2に示すように、メンテナンスエリア13に第1搬送台車5a及び第2搬送台車5bのいずれもが退避していない状態では、第1搬送台車5aにて複数の第1物品搬送対象箇所6aの間で物品を搬送し且つ第2搬送台車5bにて複数の第2物品搬送対象箇所6bの間で物品を搬送するべく、第1搬送台車5a及び第2搬送台車5bの作動を制御する通常搬送制御が実行される。
【0044】
つまり、図1,図2及び図4に示すように、メンテナンスエリア13のインターロックボックス18に第1搬送台車5aの接続端子28及び第2搬送台車5bの接続端子28のいずれもが接続されていない状態では、制御手段Hは、通常搬送制御を実行して、第1搬送台車5aを第1搬送経路12aのみを走行させてこの第1搬送台車5aにて複数の第1物品搬送対象箇所6aの間で物品を搬送し、第2搬送台車5bを第2走行経路12bのみを走行させてこの第2搬送台車5bにて複数の第2物品搬送対象箇所6bの間で物品を搬送するべく、第1搬送台車5a及び第2搬送台車5bの作動が制御される。
そして、インターロックボックス18に第1搬送台車5aの接続端子28及び第2搬送台車5bの接続端子28のいずれも接続しないときは、第1OP検出板15a、第2HP検出板14b及び走行規制体16を設置しておくことで、第1搬送台車5aが第2走行経路12bに進入すること及び第2搬送台車5bが第1走行経路12aに進入することを規制するようになっている。
【0045】
次に、制御手段Hの非常搬送制御について説明を加える。図3に示すように、メンテナンスエリア13に第1搬送台車5a又は第2搬送台車5bが退避している状態(図3では第2搬送台車5bを退避させている状態)では、メンテナンスエリア13に退避していない外部走行経路12上の第1搬送台車5a又は第2搬送台車5bのいずれか一方の外部搬送台車5(第1搬送台車5a)のみの走行を制御する非常搬送処理が実行される。
【0046】
つまり、図3及び図6に示すように、メンテナンスエリア13のインターロックボックス18に第2搬送台車5bの接続端子28が接続されている状態では、制御手段Hは、非常搬送制御を実行して、第1搬送台車5aを第1搬送経路12a、第2走行経路12b及び補助走行経路12cを走行させて、この第1搬送台車5aにて複数の第1物品搬送対象箇所6aの間及び複数の第2物品搬送対象箇所6bの間で物品を搬送するべく、第1搬送台車5aの走行が制御される。
また、図示は省略するが、インターロックボックス18に第1搬送台車5aの接続端子28が接続されている状態では、制御手段Hは、非常搬送制御を実行して、第2搬送台車5bを第1搬送経路12a、第2走行経路12b及び補助走行経路12cを走行させて、この第2搬送台車5bにて複数の第1物品搬送対象箇所6aの間及び複数の第2物品搬送対象箇所6bの間で物品を搬送するべく、第2搬送台車5bの走行が制御される。
そして、インターロックボックス18に第1搬送台車5aの接続端子28又は第2搬送台車5bの接続端子28を接続するときに、第1OP検出板15a、第2HP検出板14b及び走行規制体16を取り除いておくことで、第1搬送台車5a又は第2搬送台車5bのうちの制御する一方の外部搬送台車5を第1走行経路12a、第2走行経路12b及び接続走行経路12cに亘って走行できるようになっている。
【0047】
ちなみに、第1外部ステーション4aと第2外部ステーション4bとの間で物品を搬送する場合は、第1搬送台車5a、第2搬送台車5b及び自動倉庫Aを利用して物品を搬送するが、スタッカークレーン3が故障して自動倉庫A内で物品の搬送を行えなくなった場合でも、第1搬送台車5a又は第2搬送台車5bのいずれか一方をメンテナンスエリア13に退避させて非常走行制御を実行することにより、メンテナンスエリア13に退避していない外部搬送台車5にて、第1外部ステーション4aと第2外部ステーション4bとの間で物品を搬送することができるようになっている。
【0048】
このように、第1走行経路12aと第2走行経路12bとを互いに離間させた状態で設定することで、複数の第1物品搬送対象箇所6aの間や複数の第2物品搬送対象箇所6bの間での物品の搬送を効率よく行える。また、第1走行経路12aと第2走行経路12bとを補助走行経路12cにて接続することで、第1搬送台車5a又は第2搬送台車5bのうちの一方が故障等により走行不能となった場合でも、走行可能な外部搬送台車5にて複数の第1搬送対象箇所6aの間での物品の搬送と複数の第2物品対象箇所6bの間での物品の搬送を継続して行うことができる。
【0049】
〔別実施形態〕
(1) 上記実施形態では、第1走行経路12a及び第2走行経路12bを、L字状に設定して有端形状に設定したが、第1走行経路12a及び第2走行経路12bを、直線状に設定して有端形状に設定する、又は、ループ状に設定して無端形状に設定する等、第1走行経路12a及び第2走行経路12bの形状は適宜設定してもよく、第1走行経路12aと第2走行経路12bとが離間していればよい。
また、上記実施形態では、第1走行経路12aの端部と第2走行経路12bの端部とに補助走行経路12cの端部を接続したが、第1走行経路12aの中間部に補助走行経路12cの端部を接続してもよく、また、第2走行経路12bの中間部に補助走行経路12cの端部を接続してもよい。
【0050】
(2) 上記実施形態では、第1搬送台車5a及び第2搬送台車5bの夫々を、1台ずつ設けたが、第1搬送台車5a及び第2搬送台車5bの一方又は両方を、複数台ずつ設けてもよい。
【0051】
(3) 上記実施形態では、補助走行経路12cに走行規制体16を設けて、第1搬送台車5aの第1走行経路12aから第2走行経路12bへの走行、及び、第2搬送台車5bの第2走行経路12bから第1走行経路12aへの走行を物理的に規制したが、このような走行を物理的に規制する走行規制体16を設けなくてもよい。
【0052】
(4) 上記実施形態では、第1走行経路12a、第2走行経路12b及び補助走行経路12cを自動倉庫Aの外部に設定して、第1搬送台車5a及び第2搬送台車5bを自動倉庫の外部を走行する外部搬送台車5としたが、第1走行経路12a、第2走行経路12b及び補助走行経路12cを自動倉庫Aの内部に設定して、第1搬送台車5a及び第2搬送台車5bを自動倉庫Aの内部を走行する倉庫内搬送台車3としてもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 収納棚
2 倉庫ステーション
2a 第1倉庫ステーション
2b 第2倉庫ステーション
3 倉庫内搬送台車
4a 第1外部ステーション
4b 第2外部ステーション
5a 第1搬送台車
5b 第2搬送台車
6a 第1物品搬送対象箇所
6b 第2物品搬送対象箇所
12a 第1走行経路
12b 第2走行経路
12c 補助走行経路
16 走行規制体
A 自動倉庫
H 制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1物品搬送対象箇所の間で物品を搬送する第1搬送台車と、
複数の第2物品搬送対象箇所の間で物品を搬送する第2搬送台車と、
前記第1搬送台車及び前記第2搬送台車の走行を制御する制御手段とが設けられている物品搬送設備であって、
前記第1搬送台車にて複数の第1物品搬送対象箇所の間で物品を搬送するときに前記第1搬送台車が走行する第1走行経路が設定され、
前記第2搬送台車にて複数の第2物品搬送対象箇所の間で物品を搬送するときに前記第2搬送台車が走行する第2走行経路が前記第1搬送経路から離間した状態で設定され、
前記第1走行経路と前記第2走行経路とを接続する補助走行経路が設定され、
前記制御手段が、前記第1搬送台車を前記第1走行経路のみに沿って走行させて前記複数の第1物品搬送箇所の間で物品を搬送させるべく前記第1搬送台車の走行を制御し、且つ、前記第2搬送台車を前記第2走行経路のみに沿って走行させて前記複数の第2物品搬送箇所の間で物品を搬送するべく前記第2搬送台車の走行を制御する通常走行制御と、
前記第1搬送台車及び前記第2搬送台車のうちの一方の搬送台車を前記第1走行経路、第2走行経路及び補助走行経路に沿って走行させて、前記複数の第1物品搬送箇所及び前記複数の第2物品搬送箇所の間で物品を搬送するべく前記一方の搬送台車の走行を制御する非常走行制御とを実行するように構成されている物品搬送設備。
【請求項2】
物品を収納する収納棚と、物品を入庫又は出庫するための倉庫ステーションと、前記収納棚の前方側を棚横幅方向に沿って走行して前記収納棚と前記倉庫ステーションとの間で物品を搬送する倉庫内搬送台車とを備えて構成された自動倉庫が設けられ、
前記倉庫ステーションとして、前記自動倉庫の前記棚横幅方向の一方側端部に配設された第1倉庫ステーションと、前記自動倉庫の前記棚横幅方向の他方側端部に配設された第2倉庫ステーションとが設けられ、
前記複数の第1物品搬送対象箇所として、前記第1倉庫ステーションと前記自動倉庫の外部に設けられた第1外部ステーションとが設けられ、
前記複数の第2物品搬送対象箇所として、前記第2倉庫ステーションと前記自動倉庫の外部に設けられた第2外部ステーションとが設けられ、
前記第1走行経路、前記第2走行経路及び前記補助走行経路が、前記自動倉庫の外部に設定されている請求項1記載の物品搬送設備。
【請求項3】
前記第1走行経路、前記第2走行経路及び前記補助走行経路の夫々が、有端形状に設定され、
前記第1走行経路の端部と前記第2走行経路の端部とに前記補助走行経路の端部が接続され、
前記制御手段が、前記通常走行制御において、前記第1搬送台車を前記第1走行経路に沿って往復走行させるべく前記第1搬送台車の走行を制御し、且つ、前記第2搬送台車を前記第2走行経路に沿って往復走行させるべく前記第1搬送台車の走行を制御し、前記非常走行制御において、一方の搬送台車を前記第1走行経路、第2走行経路及び補助走行経路に沿って往復走行させるべく前記一方の搬送台車の走行を制御するように構成されている請求項2記載の物品搬送設備。
【請求項4】
前記第1物品搬送対象箇所が、前記第1走行経路の両端部の夫々に対応する箇所に設けられ、
前記第2物品搬送対象箇所が、前記第2走行経路の両端部の夫々に対応する箇所に設けられている請求項3記載の物品搬送設備。
【請求項5】
前記第1走行経路が、前記自動倉庫の棚横幅方向の一方側から前記自動倉庫の棚前後方向の一方側に亘ってL字状に設定され、
前記第2走行経路が、前記自動倉庫の棚横幅方向の他方側から前記自動倉庫の棚前後方向の一方側に亘ってL字状に設定され、
前記自動倉庫の棚前後方向の一方側に位置する前記第1走行経路の端部と前記第2走行経路の端部とに前記補助走行経路の端部が接続されている請求項3又は4記載の物品搬送設備。
【請求項6】
前記第1搬送台車及び前記第2搬送台車の夫々が、1台ずつ設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の物品搬送設備。
【請求項7】
前記第1搬送台車の前記第1走行経路から前記第2走行経路への走行、及び、前記第2搬送台車の前記第2走行経路から前記第1走行経路への走行を規制する走行規制体が、前記補助走行経路上に着脱自在に設けられている請求項1〜6のいずれか1項に記載の物品搬送設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−62144(P2012−62144A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−206065(P2010−206065)
【出願日】平成22年9月14日(2010.9.14)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】